JP3714038B2 - 車両用マウント装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は車両用マウント装置に係り、特に、排気量が大で傾斜角の大なるエンジンを支持するマウント機構の強度を確保し得て、マウント機構とプロペラシャフトとの組付順の制約を解消し得る車両用マウント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両には、縦置きかつ傾斜させて搭載したエンジンに変速機を連結し、この変速機にトランスファを連結し、このトランスファにより駆動力を前側プロペラシャフト及び後側プロペラシャフトに分配して伝達し、前輪及び後輪を駆動するものがある。エンジンは、振動が車体に伝達することを防止するために、車両用マウント装置により車体に弾性的に支持している。
【0003】
車両用マウント装置としては、図7に示すものがある。図7において、102は車両、104エンジンルーム、106はエンジン、108はシリンダブロック、110はクランク軸、112はシリンダヘッド、114はヘッドカバーである。前記車両102は、幅方向両側にそれぞれ前後方向に指向させて設けた図示しない各側サイドフレームにより描出される各側フレームラインP1・P2と、図示しないフロアパネルにより描出されるフロアラインP3と、最低地上高により描出される最低地上高ラインP4とにより、エンジンルーム104を区画形成している。
【0004】
エンジンルーム104には、エンジン基準位置Rにクランク軸線C1を一致させて、エンジン106を車両用マウント装置116により弾性的に支持して搭載している。車両用マウント装置116は、各側サイドフレームにエンジン106を、クランク軸線C1が車両102の前後方向に指向するとともにシリンダ軸線C2が車両102の垂直線Vに対してクランク軸線C1回りに傾斜角θ1だけ傾斜するように、各側マウント機構により弾性的に支持して設けている。なお、図7においては、一側マウント機構118のみを図示している。
【0005】
前記傾斜して支持されたエンジン106は、シリンダヘッド110の傾斜下側のヘッド側排気壁部120に排気マニホルド122を取付けて設け、シリンダブロック108の傾斜下側のブロック側排気壁部124に一側マウント機構118の一側エンジン用ブラケット126を取付けて設けている。一側エンジン用ブラケット126には、一側マウント本体128を一体に設けている。一側マウント本体128は、図示しない一側サイドフレームに取付けられた一側車体用ブラケット(図示せず)に連絡されている。
【0006】
一側マウント機構118の一側エンジン用ブラケット126には、エンジン106の駆動力を差動機に伝達するプロペラシャフト、例えば、前側プロペラシャフト130を挿通させるシャフト挿通孔132を形成して設けている。
【0007】
このような車両用マウント装置としては、特開平9−177876号公報、特開平10−280967号公報に開示されるものがある。
【0008】
特開平9−177876号公報に開示されるものは、角度固定ブラケットの上面にマウントゴムを介してウエイトを設け、角度固定ブラケットに対して取付ブラケットを回動軸により回動自在に設け、角度固定ブラケットを取付ブラケットにボルト・ナットからなる係止部材により固定したものである。
【0009】
特開平10−280967号公報に開示されるものは、縦置きエンジンのシリンダヘッドの排気用ヘッド側面に複数の排気ポートをクランク軸線方向に並列に設け、排気用ヘッド側面に排気マニホルドの各分岐排気管を排気ポートに連通するよう取付けて設け、複数の排気ポートと各分岐排気管とをそれぞれ結ぶ複数の排気ポート軸線を通る排気ポート平面よりも上方に位置させて過給機を排気マニホルドの集合排気管に取付けて設けたものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両の下方に縦置きかつ傾斜してエンジンを搭載されるエンジンは、前側に横置きに搭載されて前輪を駆動するエンジンや前側に縦置きに搭載されて後輪を駆動するエンジンに比べて最低地上高が低い。これより、前記縦置きかつ傾斜して搭載されるエンジンは、エンジンルームへの搭載性を考慮して、コンパクトにレイアウトする必要があり、また、傾斜角も大きくする必要がある。
【0011】
一方、前記図7に示す車両102は、各側フレームラインP1・P2とフロアラインP3と最低地上高ラインP4とにより区画されるエンジンルーム104に、エンジン基準位置Rにクランク軸線C1を一致させて、エンジン106を傾斜して車両用マウント装置116により弾性的に支持して搭載している。
【0012】
このように各側フレームラインP1・P2とフロアラインP3と最低地上高ラインP4とにより容積を決定されてエンジン基準位置Rを設定しているエンジンルーム104に、排気量の小さいエンジン106を搭載する場合には、傾斜角θ1が小さくても搭載に問題がなく、排気マニホルド122のマニホルド中心線C3と一側マウント機構118の一側マウント本体128の上縁128aとの離間距離L1を充分に確保することができる。
【0013】
一側マウント機構118の近傍に排気マニホルド122や前側プロペラシャフト130が配設されている場合には、前記排気マニホルド122と一側マウント機構118との離間距離L1が充分に確保されていれば、一側マウント機構118の一側エンジン用ブラケット126に前側プロペラシャフト130を挿通するシャフト挿通孔132を形成しても、一側エンジン用ブラケット126の強度を確保することができる。
【0014】
ところが、各側フレームラインP1・P2とフロアラインP3と最低地上高ラインP4とにより容積を決定されてエンジン基準位置Rを設定しているエンジンルーム104に、排気量の大きいエンジン106を搭載する場合には、エンジン106を傾斜角θ1からより大きな傾斜角θ2(θ1<θ2)に傾斜させて、よりコンパクトにする必要がある。
【0015】
このため、大きな傾斜角θ2に傾斜して搭載したエンジン106は、排気マニホルド120が一側マウント機構116の一側マウント本体128に近接して配設されることから、排気マニホルド122と一側マウント本体128との離間距離L1が小さな離間距離L2(L1>L2)になり、一側マウント機構118の一側エンジン用ブラケット126に前側プロペラシャフト130を挿通するシャフト挿通孔132を形成すると、一側エンジン用ブラケット126の強度を確保することが困難になる不都合がある。
【0016】
また、一側マウント機構118の一側エンジン用ブラケット126に前側プロペラシャフト130を挿通した場合には、一側マウント機構118を組付けてから前側プロペラシャフト130を組付なければならず、組付順に制約を受ける不都合がある。
【0017】
さらに、車両用マウント装置116には、エンジン106の振動を抑制するために、一側マウント機構118の一側マウント本体128にダイナミックダンパ(図示せず)を設けるものがある。ダイナミックダンパは、振動対策として追加される部品であることから、車両レイアウトの決定後に追加付設される場合があり、取付位置も限定される。
【0018】
ところが、このようなダイナミックダンパを一側マウント本体128の上縁128aに追加付設した場合には、上方に位置する排気マニホルド122に近接配設されることから、干渉を回避するために排気マニホルド122の径を絞らなければならず、出力性能の低下を招く不都合があるとともに、排気マニホルド122からの熱害を回避するために遮熱カバーを設けなければならず、部品点数の増加を招く不都合がある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、車両の幅方向両側にそれぞれ前後方向に指向させて各側サイドフレームを設け、これら各側サイドフレームにエンジンをクランク軸線が車両の前後方向に指向するとともにシリンダ軸線が車両の垂直線に対してクランク軸線回りに傾斜するように各側マウント機構により弾性的に支持して設けた車両用マウント装置において、前記エンジンのシリンダブロックの傾斜下側のブロック側排気壁部と前記エンジンのシリンダヘッドの傾斜下側のヘッド側排気壁部に取付けられた排気マニホルドと前記エンジンの傾斜下側を支持する一側マウント機構との間に位置させて前記エンジンの駆動力を差動機に伝達するプロペラシャフトを配設したことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明の車両用マウント装置は、車両の幅方向両側の各側サイドフレームに各側マウント機構によりエンジンを傾斜して支持し、このエンジンのシリンダブロックの傾斜下側のブロック側排気壁部とシリンダヘッドの傾斜下側のヘッド側排気壁部に取付けられた排気マニホルドとエンジンの傾斜下側を支持する一側マウント機構との間に位置させてプロペラシャフトを配設したことにより、エンジンの傾斜角を大きくしても一側マウント機構の強度を損なうことがなく、一側マウント機構とプロペラシャフトとをそれぞれ個別に組付けることができる。
【0021】
【実施例】
以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。図1〜図4は、この発明の第1実施例を示すものである。図2において、2は車両、4・6は各側サイドフレーム、8はエンジンルーム、10はエンジン、12は変速機、14はトランスファである。車両2は、幅方向両側にそれぞれ前後方向に指向させて各側サイドフレーム4・6を設けている。
【0022】
前記車両2は、図1に示す如く、各側サイドフレーム4・6により描出される各側フレームラインP1・P2と、図示しないフロアパネルにより描出されるフロアラインP3と、車両2によって規定される最低地上高により描出される最低地上高ラインP4とにより、エンジンルーム8を区画形成している。
【0023】
このエンジンルーム8には、エンジン10を搭載している。エンジン10は、シリンダブロック16にクランク軸18を軸支して設け、シリンダブロック16にシリンダヘッド20を搭載し、シリンダヘッド20にヘッドカバー22を取付けている。
【0024】
エンジン10は、エンジンルーム8に車両用マウント装置24により弾性的に支持して搭載している。車両用マウント装置24は、図1に示す如く、エンジン基準位置Rにクランク軸線C1を一致させて、クランク軸線C1が車両2の前後方向に指向するとともにシリンダ軸線C2が車両2の垂直線Vに対してクランク軸線C1回りに傾斜角θ2だけ傾斜するように、各側サイドフレーム4・6にエンジン10を各側マウント機構26・28により弾性的に支持して設けている。
【0025】
傾斜して支持されたエンジン10は、シリンダヘッド20の傾斜下側のヘッド側排気壁部30に排気マニホルド32を取付けて設け、シリンダヘッド20の傾斜上側のヘッド側吸気壁部34に吸気マニホルド36を取付けて設けている。
【0026】
このエンジン10には、前記変速機12を連結して設け、この変速機12に前記トランスファ14を連結して設けている。トランスファ14には、クランク軸18と略同軸に後側プロペラシャフト38の一端側を連絡して設け、クランク軸18と略平行に前側プロペラシャフト40の一端側を連絡して設けている。
【0027】
後側プロペラシャフト38は、車両2の後方に指向させて延設し、他端側を図示しない後側差動機に連絡している。前側プロペラシャフト40は、シリンダブロック16及びシリンダヘッド20の傾斜下側において車両2の前方に指向させて延設してクランク軸18と略同一高さになるように配設し、他端側を図示しない前側差動機に連絡している。
【0028】
前記車両用マウント装置24は、エンジン10の傾斜下側を一側マウント機構26により一側サイドフレーム4に支持して設け、エンジン10の傾斜上側を他側マウント機構28により他側サイドフレーム6に支持して設けている。
【0029】
一側マウント機構26は、図3・図4に示す如く、シリンダブロック16の傾斜下側のブロック側排気壁部42に取付けられる一側エンジン用ブラケット44と、一側サイドフレーム4に取付けられる一側車体用ブラケット46と、これら一側エンジン用ブラケット44及び一側車体用ブラケット46を連絡する一側マウント本体48とからなる。
【0030】
他側マウント機構28は、図1に示す如く、シリンダブロック16の傾斜上側のブロック側排気壁部50に取付けられる他側エンジン用ブラケット52と、他側サイドフレーム6に取付けられる他側車体用ブラケット54と、これら他側エンジン用ブラケット52及び他側車体用ブラケット54を連絡する他側マウント本体56とからなる。
【0031】
前記一側マウント機構26の一側エンジン用ブラケット44は、図3・図4に示す如く、断面箱型形状で上方に向かって湾曲する略U字形状に形成された一側エンジン用ブラケット本体58を設け、この一側エンジン用ブラケット本体58のエンジン10側端にブロック側排気壁部42に取付けられる一側エンジン用取付部60を設けている。
【0032】
前記一側車体用ブラケット46は、一側サイドフレーム4に取付けられる一側車体用ブラケット本体62を設け、この一側車体用ブラケット本体62の長手方向両縁から下方に向かって略平行に突出される一対の一側車体用延長部64・64を設け、一側車体用延長部64・64からエンジン10側に向かって略平行に突出される一対の一側車体用取付部66・66を設け、一側車体用取付部66・66に一側車体用取付孔68・68を設けている。
【0033】
前記一側マウント本体50は、外筒70とこの外筒70内に同軸に配設される内筒72とこれら外筒70及び内筒72を連結する弾性部材74とからなり、外筒70を前記一側エンジン用ブラケット本体58の一側サイドフレーム4側端に固着して設けている。
【0034】
一側マウント機構26は、前側プロペラシャフト42の下側に配設した一側エンジン用ブラケット44の一側エンジン用取付部60をブロック側排気壁部42に一側車体用取付ボルト(図示せず)により取付け、一側車体用ブラケット46の一側車体用ブラケット本体62を一側車体用取付ボルト(図示せず)により一側サイドフレーム4に取付け、一側車体用ブラケット46の一対の一側車体用取付部66・66間に一側マウント本体48を位置させ、一側マウント本体48の内筒72と一側車体用取付部66・66の一側車体用取付孔68・68とに挿通した一側連結ボルト及び一側連結ナット(図示せず)により連結することによって、エンジン10の傾斜下側を一側サイドフレーム4に弾性的に支持する。
【0035】
これにより、車両用マウント装置24は、エンジン10のシリンダブロック16の傾斜下側のブロック側排気壁部42と、エンジン10のシリンダヘッド20の傾斜下側のヘッド側排気壁部30に取付けられた排気マニホルド32と、エンジン10の傾斜下側を支持する一側マウント機構24の一側エンジン用ブラケット44との間に位置させて、エンジン10の駆動力を前側差動機(図示せず)に伝達する前側プロペラシャフト42を配設している。
【0036】
なお、他側マウント機構28は、一側マウント機構26と同様に、他側エンジン用ブラケット52をブロック側排気壁部50に取付け、他側車体用ブラケット54を他側サイドフレーム6に取付け、他側エンジン用ブラケット52に固着した他側マウント本体56と他側車体用ブラケット54とを他側連結ボルト及び一側連結ナット(図示せず)により連結することによって、エンジン10の傾斜上側を他側サイドフレーム6に弾性的に支持する。
【0037】
この車両用マウント装置24は、図3・図4に示す如く、エンジン10の傾斜下側を支持する一側マウント機構26に、ダイナミックダンパ76を取付けて設けている。一側マウント機構26は、一側マウント本体48の外筒70に一側車体用ブラケット42の一対の一側車体用取付部66・66内に向かって突出される取付ステー78を固着して設け、ダンパ取付孔80とダンパ位置決め孔82とを形成して設けている。
【0038】
前記ダイナミックダンパ76は、ウエイト84を弾性部材86を介して取付プレート88に固着して設け、取付プレート88に取付ボルト90と位置決め突起92とを固着して設けている。
【0039】
ダイナミックダンパ76は、一側マウント本体48に固着した取付ステー78のダンパ取付孔80に取付プレート88の取付ボルト90を挿入してダンパ位置決め孔82に位置決め突起92を嵌合して位置決めし、取付ステー78から突出された取付ボルト90に取付ナット94を螺着することにより、一側マウント本体50に取付けられる。
【0040】
一側マウント本体48に取付けられたダイナミックダンパ76は、一側エンジン用ブラケット44と一側車体用ブラケット46とを一側マウント本体48を介して連絡することにより、一側車体用ブラケット46の一側車体用ブラケット本体62からエンジン10側に向かって略平行に突出される一対の一側車体用取付部66・66内に位置される。
【0041】
次に作用を説明する。
【0042】
車両用マウント装置24は、エンジン基準位置Rにクランク軸線C1を一致させて、クランク軸線C1が車両2の前後方向に指向するとともにシリンダ軸線C2が車両2の垂直線Vに対してクランク軸線C1回りに傾斜角θ2だけ傾斜するように、各側サイドフレーム4・6にエンジン10を各側マウント機構26・28により弾性的に支持して設けている。
【0043】
この車両用マウント装置24は、エンジン10のシリンダブロック16の傾斜下側のブロック側排気壁部42と、エンジン10のシリンダヘッド20の傾斜下側のヘッド側排気壁部30に取付けられた排気マニホルド32と、エンジン10の傾斜下側を支持する一側マウント機構26との間に位置させて、前側プロペラシャフト40を配設している。
【0044】
前側プロペラシャフト40は、エンジン10のクランク軸18と略同一高さになるように配設している。一側マウント機構24の一側エンジン用ブラケット44は、最低地上高を保持しつつ剛性を有する断面箱型形状に形成している。
【0045】
これにより、この車両用マウント装置24は、エンジンルーム8に排気量の大きいエンジン10を搭載する場合に、エンジン10を従来の傾斜角θ1(図 参照)からより大きな傾斜角θ2(θ1<θ2)に傾斜させた場合にも、一側マウント機構24の一側エンジン用ブラケット44の強度を確保した状態で、排気マニホルド32や前側プロペラシャフト40、一側エンジン用ブラケット44の配置を、干渉することなく確保することができる。
【0046】
したがって、この車両用マウント装置24は、エンジン10の傾斜角を大きな傾斜角θ2にしても一側マウント機構18の強度を損なうことがなく、排気量が大で傾斜角θ2の大なるエンジン10を支持する一側マウント機構26の強度を確保することができる。
【0047】
また、この車両用マウント装置24は、一側マウント機構26の一側エンジン用ブラケット44の上方に前側プロペラシャフト40を配設していることにより、一側マウント機構26と前側プロペラシャフト40とをそれぞれ個別に組付けることができる。
【0048】
このため、この車両用マウント装置24は、一側マウント機構26と前側プロペラシャフト40との組付順に制約を受けることがなく、制約を解消することができる。
【0049】
さらに、この車両用マウント装置24は、一側サイドフレーム4に取付けられる一側車体用ブラケット46の一側車体用ブラケット本体62からエンジン10側に向かって略平行に突出される一対の一側車体用取付部66・66内に位置させて、一側マウント本体48にダイナミックダンパ76を取付けて設けている。
【0050】
これにより、この車体用マウント装置24は、ダイナミックダンパ76を追加付設する場合に、上方に位置する排気マニホルド32と一側マウント本体48との離間距離L2が小さくなっても、斜線で示す従来の位置のように排気マニホルド32との干渉を招くこともなく、離間して配設することができる。
【0051】
このため、この車体用マウント装置24は、ダイナミックダンパ76との干渉を回避するために排気マニホルド32の径を絞る必要がなく、出力性能の低下を回避することができるとともに、一側車体用取付部66・66によって排気マニホルド32からの熱的影響を防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0052】
また、この車体用マウント装置24は、ダイナミックダンパ76に遮熱カバーを必要としないことにより、部品点数の増加を招くことがなく、取付ステー78を一側マウント本体48に固着するだけなので、レイアウトの自由度を増すことができる。
【0053】
図5は、第2実施例を示すものである。第2実施例の車両用マウント装置24は、一側エンジン用ブラケット44の一側エンジン用ブラケット本体58を形成する一対の一側エンジン用側壁部58a・58a内に位置させて、ダイナミックダンパ76を一側マウント本体48に取付けたものである。
【0054】
これにより、第2実施例の車両用マウント装置24は、第1実施例と同様に、排気マニホルド32の径を絞る必要がなく、出力性能の低下を回避することができるとともに、一側エンジン用側壁部58a・58aによって排気マニホルド32からの熱的影響を防止することができ、耐久性を向上することができ、また、遮熱カバーを必要としないことにより、部品点数の増加を招くことがなく、取付ステー78を一側マウント本体48に固着するだけなので、レイアウトの自由度を増すことができる。
【0055】
図6は、第3実施例を示すものである。第3実施例の車両用マウント装置24は、一側車体用ブラケット46の一側車体用ブラケット本体62の幅方向一側からエンジン10側に向かって、一側マウント本体48を覆うように突出される一側車体用突出部94を設けたものである。
【0056】
これにより、第3実施例の車両用マウント装置24は、一側マウント本体48及びダイナミックダンパ76への排気マニホルド32からの熱的影響を防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0057】
【発明の効果】
このように、この発明の車両用マウント装置は、傾斜するエンジンのシリンダブロックの傾斜下側のブロック側排気壁部とシリンダヘッドの傾斜下側の排気マニホルドとエンジンの傾斜下側の一側マウント機構との間に位置させてプロペラシャフトを配設したことにより、エンジンの傾斜角を大きくしても一側マウント機構の強度を損なうことがなく、一側マウント機構とプロペラシャフトとをそれぞれ個別に組付けることができる。
【0058】
このため、この車両用マウント装置は、排気量が大で傾斜角の大なるエンジンを支持するマウント機構の強度を確保し得て、マウント機構とプロペラシャフトとの組付順の制約を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す車両用マウント装置の背面図である。
【図2】エンジンルームの平面図である。
【図3】一側マウント機構の背面図である。
【図4】一側マウント機構の組立状態を示す斜視図である。
【図5】第2実施例を示す一側マウント機構の背面図である。
【図6】第3実施例を示す一側マウント機構の組立状態を示す斜視図である。
【図7】従来例を示す車両用マウント装置の背面図である。
【符号の説明】
2 車両
4 一側サイドフレーム
6 他側サイドフレーム
10 エンジン
12 変速機
14 トランスファ
16 シリンダブロック
18 クランク軸
20 シリンダヘッド
22 ヘッドカバー
24 車両用マウント装置
26 一側マウント機構
28 他側マウント機構
32 排気マニホルド
38 後側プロペラシャフト
40 前側プロペラシャフト
44 一側エンジン用ブラケット
46 一側車体用ブラケット
48 一側マウント本体
76 ダイナミックダンパ
78 取付ステー
84 ウエイト
86 弾性部材
88 取付プレート

Claims (3)

  1. 車両の幅方向両側にそれぞれ前後方向に指向させて各側サイドフレームを設け、これら各側サイドフレームにエンジンをクランク軸線が車両の前後方向に指向するとともにシリンダ軸線が車両の垂直線に対してクランク軸線回りに傾斜するように各側マウント機構により弾性的に支持して設けた車両用マウント装置において、前記エンジンのシリンダブロックの傾斜下側のブロック側排気壁部と前記エンジンのシリンダヘッドの傾斜下側のヘッド側排気壁部に取付けられた排気マニホルドと前記エンジンの傾斜下側を支持する一側マウント機構との間に位置させて前記エンジンの駆動力を差動機に伝達するプロペラシャフトを配設したことを特徴とする車両用マウント装置。
  2. 前記プロペラシャフトは、前記エンジンのクランク軸と略同一高さになるように配設したことを特徴とする請求項1に記載の車両用マウント装置。
  3. 前記一側マウント機構は、前記シリンダブロックのブロック側排気壁部に取付けられる一側エンジン用ブラケットと前記一側サイドフレームに取付けられる一側車体用ブラケットとこれら一側エンジン用ブラケット及び一側車体用ブラケットを連絡する一側マウント本体とからなり、前記一側車体用ブラケット内に位置させて前記一側マウント本体にダイナミックダンパを取付けて設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用マウント装置。
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