JP3709077B2 - 半導体レーザ装置およびその製造方法、並びに、ピックアップ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光情報記録再生装置に用いられる半導体レーザ装置、および、この半導体レーザ装置を用いたピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
次世代の光ディスクであるディジタルバーサタイルディスク(DVD)は、映像記録として135分の動画を再生可能であること、更に、情報記録として4.7Gバイトの情報を記録できることから、従来のコンパクトディスク(CD)を受け継いで発展することが期待されている。
【0003】
また、上記DVDメディアの再生装置では、DVDメディア(映像記録),DVD-ROMメディア(情報記録)およびDVD−Rメディア(一回書き込みの情報記録)の再生やデータの読み出しに加えて、従来から広く使用されてきたCDメディア(音楽記録),CD-ROMメディア(情報記録)およびCD-Rメディア(一回書き込みの情報記録)の再生やデータの読み出しの機能を有することが要望されている。また、このことは、従来のCDメディアからDVDメディアへの速やかな移行を実現するためにも重要な技術である。
【0004】
ここで、上記DVDメディアは、従来のCDメディアに比較して以下の2点で大きな相違を有している。先ず第1に、光ディスクの基板の厚さが1.2mmから0.6mmに変更されている。これは、記録密度の向上をねらって集光用のレンズのNA(開口数)を大きくした際に、光ディスクの傾きに対する許容度を大きくするためである。第2に、ピックアップで使用する半導体レーザの波長がある。ディスク上の集光スポットの大きさは波長に比例する。従来のCDメディアでは波長が780nmの半導体レーザを使用しているのに対して、DVDメディアでは波長が650nmの半導体レーザを使用する。これは、DVDメディアでのディスク上の集光スポットを小さくするためである。
【0005】
情報を読み取るピックアップにとって、基板の厚さが異なる2種類の光ディスク上の情報を読み取ることは収差の点で難しい。すなわち、ディスク基板の厚さが0.6mmで設計されたレンズ系では、そのままでは厚さが1.2mmのディスク基板状の情報を読み出すことはできない。そこで、従来より、上述の問題を解決するために種々の方法が考えられている。
【0006】
その一例として、CD用とDVD用の2種の対物レンズを備えて両者を切り替える方法、2焦点のレンズを対物レンズに用いる方法、液晶シャッタを使用する方法等がある(参照文献1:電子材料 1996年6月 38ページ)。これらの方法によって、ディスク基板の厚さが異なる2種のディスク上の情報を読み出すことが可能になり、DVD再生装置で従来のCDメディアおよびCD-ROMメディアが読み出し可能となる。ところが、上述の方法では、現在流通しているCD-Rメディアの読み出しは困難である。なぜならば、一回書き込みのCD-Rメディアでは、記録方式として波長が780nmの光に反応する色素を使用しているためであり、読み出しのために半導体レーザの波長が780nmである必要がある。ところが、上述したように、通常のDVD再生装置では波長が650nmの半導体レーザを使用しているために上記色素が反応しないのである。
【0007】
以上のことから、上記CD-Rメディアも読み出し可能なDVD用ピックアップとしては、以下のような構成が考えられる。先ず第1に、CD用ピックアップとDVD用ピックアップとの2つのピックアップを再生装置内に備えることである。この場合、2つのピックアップは独立しており、DVD用ピックアップは650nmの半導体レーザとNA=0.6の対物レンズを持ち、CD用ピックアップは780nmの半導体レーザとNA=0.45の対物レンズを持つことなる。ところが、この方法は、再生装置の大型化およびコストアップにつながる。DVD再生装置は、発売当初から低価格にする必要がありコスト低減は重要なポイントである。
【0008】
上述の問題に対処するには、DVD再生装置に1個のピックアップを搭載し、その発光波長を780nmおよび650nmの2種類の光を使用する方法が必要である。その場合、上記2種類の波長の光を出す半導体レーザをピックアップに組み込むことで、低コストで且つCD-Rメディアも含めた総てのCDメディアおよびCD-ROMメディアの読み出し可能なDVD再生装置を得ることが可能になる。
【0009】
上述のように2種類の波長の光を出すことが可能な半導体レーザとして、従来より幾つかの半導体レーザが提案されている。
(1) 半導体レーザパッケージ内部に2種類の半導体レーザチップを組み込んで2種類の 波長の光を出射する。
(2) 参考文献2:特開平3−009589号公報
同一ウエハにおいて、隣接している2つの半導体レーザチップ夫々のコート膜の膜 厚を変えて異なる波長で発振させる。
(3) 参考文献3:特開昭61−019186号公報
同一ウエハにおいて、隣接している2つの半導体レーザ夫々の活性層下部の溝幅を 変えることによって各活性層のAl(アルミニュウム)含有量を変えて、異なる波長で 発振させる。
(4) 参考文献4:特開平3−30388号公報
基板上に第1の活性層と第2,第3のクラッド層から成るダブルヘテロ接合を形成し 、その上部に第2の活性層と第4,第5のクラッド層から成るダブルヘテロ接合を形 成して、異なる波長で発振させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の2種類の波長の光を出すことが可能な半導体レーザには、以下のような問題がある。
【0011】
上記(1)の半導体レーザでは、2つの光に関する光スポット間の距離の問題がある。ピックアップにおいて同一のレンズ系を用いて2つの異なる波長の光を取り扱うためには、発光スポット間の距離が少なくとも100μm以下である必要がある。ところが、通常形状のパッケージでは、半導体レーザチップを並べて配置するために発光スポット間の距離は100μm以上になってしまい、上記条件を満たすことができない。また、半導体レーザチップのパッケージへの貼り付けの際に数10μm程度の誤差が生ずる。
【0012】
上記(2),(3)の半導体レーザでは、2つの光の波長差を大きく取れないという問題がある。上記(2),(3)の半導体レーザとも、活性層を1回の成長で形成するために、両活性層の材料は同一の系統になる。例えば、狙う波長が780nm帯であれば両活性層の材料はAlGaAsであり、多少のAl混晶比の差は在るものの得られる2つの光の波長差は高々10nm程度である。上述のように、DVD用ピックアップがCD-Rメディアとの互換性を有するためには、780nm帯と650nm帯との発光波長が必要である。尚、650nm帯の光を発光させるには、活性層およびクラッド層としてGaInPおよびAlGaInPを用いる必要があり、全く異なる材料の活性層とクラッド層から成るダブルヘテロ接合構造にする必要がある。
【0013】
上記(4)の半導体レーザの第1の構造は通称リッジ構造と呼ばれるタイプの構造であり、気相成長法(有機金属気相成長法:MOCVD法)あるいは分子線エピタキシー法(MBE法)で得ることができる。この構造の場合、ZnSSeを成長させてSiO2を除去した後のZnSSeの表面は平坦ではなく凸型の形状となる。その後、MOCVD法あるいはMBE法によってp-GaAsコンタクト層およびクラッド層,活性層,クラッド層を成長させると、その下地であるP-GaAsコンタクト層およびZnSSeの形状をそのまま保った状態で成長を行うことになり、活性層が湾曲した構造となってしまう。活性層が湾曲した構造では、半導体レーザを高温下で動作させた場合の信頼性が悪くなり、実際のピックアップに組み込んで使用することが不可能である。
【0014】
また、上記(4)の半導体レーザの第2の構造は通称VSIS構造と呼ばれるタイプの構造であり、気相成長法による作成が難しいために液相成長法(LPE法)で成長させる。ところが、この構造では、目的とするDVD用の650nm帯の発光波長を得ることはできないのである。すなわち、波長650nmの光を発するダブルヘテロ構造は、クラッド層をAlGaInPで作成する必要があるが、LPE法ではAlGaInPを成長させることは不可能なのである。
【0015】
そこで、この発明の目的は、780nm帯と650nm帯との発光波長を安定して得ることができ、両発光スポット間の距離を数10μm〜100μmにできる半導体レーザ装置およびその製造方法、並びに、ピックアップ装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、第1導電型の半導体基板における一方の面側に設けられた第1活性層と、上記半導体基板における他方の面側に設けられた第2活性層とを有する半導体レーザ装置において、上記第1活性層と第2活性層とは任意の層を介して設けられており、上記層あるいは半導体基板とのコンタクトをとるための上記第1導電型の第1不純物拡散領域と、上記第1不純物拡散領域の外周面に沿って形成されると共に、少なくとも上記第1不純物拡散領域と第1活性層または第2活性層との間を電気的に分離する第2導電型の第2不純物拡散領域を備えたことを特徴としている。
【0017】
上記構成によれば、1つの半導体基板における2つの活性層によって2種類の発光波長の光が出射される。こうして、2つの光を1つの半導体レーザチップから出射することによって、上記2つの光のスポット間距離を100μm以下にすることが可能になる。
【0018】
さらに、上記第1活性層と第2活性層との間の任意の層あるいは半導体基板とコンタクトを取る不純物拡散領域を有している。したがって、上記第1活性層および第2活性層に対する共通電極は、ウエハの表面における不純物拡散領域内に形成可能になる。したがって、上記半導体基板に共通電極を設けるために、上記表面から上記半導体基板に達する溝を設ける必要がなく、ウエハ表面が平坦になる。
【0019】
また、請求項2に係る発明の半導体レーザ装置の製造方法は、半導体基板における一方の面側に,第1活性層,第1クラッド層および第1電流阻止層を第1の成長温度で形成した後に、上記半導体基板における他方の面側に,第2活性層,第2クラッド層および第2電流阻止層を上記第1の成長温度よりの低い第2の成長温度で形成し、上記一方の面あるいは上記他方の面の何れか一方から上記半導体基板に達する上記半導体基板と同一の導電型を有する第1不純物拡散領域を形成し、上記第1不純物拡散領域の外周面に沿って , 表面から少なくとも上記第1活性層あるいは第2活性層に達すると共に , 上記半導体基板とは逆の導電型を有する第2不純物拡散領域を形成することを特徴としている。
【0020】
上記構成によれば、先に形成された第1活性層,第1クラッド層および第1電流阻止層が、第2活性層,第2クラッド層および第2電流阻止層の形成時に高い温度にさらされることがない。したがって、上記第2活性層,第2クラッド層および第2電流阻止層の成長時における上記第1活性層,第1クラッド層および第1電流阻止層の特性劣化が防止される。
【0021】
さらに、上記半導体基板とコンタクトを取る不純物拡散領域が形成される。したがって、上記第1活性層および第2活性層に対する共通電極は、ウエハの表面における不純物拡散領域内に形成可能になる。したがって、上記半導体基板に共通電極を設けるために、上記表面から上記半導体基板に達する溝を設ける必要がなく、ウエハ表面が平坦になる。
【0022】
また、請求項3に係る発明のピックアップ装置は、請求項1に係る発明の半導体レーザ装置を搭載したことを特徴としている。
【0023】
上記構成によれば、1つの半導体基板から出射される2つの光のスポット間距離が100μm以下であり、同一のレンズ系で上記2つの光が取り扱うことが可能になる。さらに、一方の発光部をGaAsあるいはAlGaAsで形成し、他方の発光部をGaInPあるいはAlGaInPで形成すれば、CD-Rメディアを含む総てのDVDメディアおよびCDメディア上の情報が読み出し可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。図1は、参考例としての半導体レーザ装置における正面図である。この半導体レーザ装置は、ステム4上に、780nm帯の光を発光する第1発光部1と650nm帯の光を発光する第2発光部2とを有する半導体レーザチップ3を融着して概略構成されている。
【0025】
上記第1発光部1と第2発光部2とはGaAs基板5の両側に形成されており、GaAs基板5における第1発光部1側の面上に形成された共通電極6にはリードワイヤ7がボールボンディング等で接続されている。また、第1発光部1の表面に形成された第1発光部1用の電極8には、リードワイヤ9がボールボンディング等で接続されている。そして、ステム4と共通電極6との間に電流を流すことによって第2発光部2が動作して波長650nmの光が出射される。一方、共通電極6と電極8との間に電流を流すことによって第1発光部1が動作して波長780nmの光が出射される。
【0026】
以下、上記半導体レーザチップ3の作成方法について詳細に説明する。先ず、第1発光部1の作成手順を図2に従って説明する。基板として、厚さ100μmのn-GaAs基板5を用い、表面および裏面とも鏡面処理を施しておく。MOCVD法によって、n-AlGaAsクラッド層10、AlGaAs活性層11、p-AlGaAsクラッド層12、p-AlGaAsエッチングストップ層13、p-AlGaAsクラッド層14、p-GaAsコンタクト層15を順次成長させる。その場合の基板温度は800℃である。
【0027】
次に、上記P-GaAsコンタクト層15上に、マスク層としてAl2O3膜(図示せず)を蒸着し、フォトリソグラフィを行ってAl2O3膜をストライプ状にパターン加工する。その場合に、ウエハのオリエンテーションフラットを基準として、Al2O3膜のストライプ位置を設定する。その後、Al2O3膜をマスクとして湿式エッチングを行って、p-GaAsコンタクト層15およびp-AlGaAsクラッド層14のうちストライプ状のAl2O3膜の両側の部分を除去する。これによって、Al2O3膜の直下にメサ部16を形成する。尚、上記フォトリソグラフィによってp-AlGaAsクラッド層14を除去する際には、p-AlGaAsエッチングストップ層13との選択エッチングを行うことによって、エッチングを確実に停止させるのである。
【0028】
その後、2回目のMOCVD成長を行って、メサ部16の両側にn-GaAs電流阻止層17を成長させる。ここで、n-GaAs電流阻止層17は、上記Al2O3膜上(つまり、メサ部16上)には成長しないような条件で成長させる。以上の手順で第1発光部1が形成される。以後、上述のように作成されたウエハの第1発光部1の反対側に、第2発光部2を形成するのである。
【0029】
上記n-GaAs基板5における第1発光部1とは反対側の面上に、上記MBE法によって、n-AlGaInPクラッド層18、AlGaInP光ガイド層19、多重量子井戸活性層20、AlGaInP光ガイド層21、p-AlGaInPクラッド層22、p-GaInPエッチングストップ層23、p-AlGaInPクラッド層24、p-GaInP中間バンドギャップ層25、p-GaAsコンタクト層26を順次成長させる。その場合の基板温度は600℃である。
【0030】
ここで、本参考例における半導体レーザチップ3のように、1枚の基板上に2組の発光部を形成するに際して、第1発光部1を形成した後に第2発光部2を形成する場合には、第1発光部1が形成されたウエハを再度成長装置に導入して第2発光部2の各層を成長させるために、第1発光部1は高い温度にさらされることになる。その場合、第2発光部2の成長温度が、第1発光部1の成長温度と同一であるか高い場合には、第1発光部1のp型またはn型を形成する不純物が拡散してしまい、第1発光部1の初期特性および信頼性が悪くなる。そこで、本参考例においては、第1発光部1の成長には成長温度が高い(800℃)MOCVD法を用い、第2発光部2の成長にはMOCVD法に比較して成長温度が低い(600℃)MBE法を用いるのである。こうすることによって、第1発光部1の特性劣化を防止できるのである。尚、第1発光部1の成長に上記LPE法を用いる場合にも、同様の理由から第2発光部2の成長にはMBE法を用いればよい。
【0031】
次に、上記p-GaAsコンタクト層26の上にマスク層としてAl2O3膜を蒸着し、フォトリソグラフィを行って上記Al2O3膜をストライプ状にパターン加工する。その場合、上記Al2O3のストライプ位置は、第1発光部1の作成時と同様に、ウエハのオリエンテーションフラットを基準として設定する。こうすることによって、第1発光部1のストライプ位置と第2発光部2のストライプ位置とを正確に合わせることができるのである。次に、第1発光部1の保護の為に発光部1の全面にレジストを塗布する。その後、上記ストライプ状のAl2O3膜をマスクとして湿式エッチングを行って、p-GaAsコンタクト層26,p-GaInP中間バンドギャップ層25およびp-AlGaInPクラッド層24のうちストライプ状のAl2O3膜の両側の部分を除去する。これによって、Al2O3膜の直下にメサ部27を形成する。尚、上記エッチングによってp-AlGaInPクラッド層24を除去する際には、p-GaInPエッチングストップ層23との選択エッチングを行うことによって、エッチングを確実に停止させるのである。次に、第1発光部1面上のレジストを剥離する。
【0032】
その後、2回目のMBE成長を行って、上記メサ部27の両側にn-GaAs電流阻止層28(Al2O3膜上にはn-GaAs多結晶)を断面凸状に成長させる。そして、フォトリソグラフィを行ってn-GaAs多結晶を選択エッチングによって除去する。こうして、第2発光部2が形成される。
【0033】
次に、図4に示すように、上記第1発光部1側に共通電極6を形成するため、フォトリソグラフィによって、n-GaAs電流阻止層17,p-AlGaAsエッチングストップ層13,p-AlGaAsクラッド層12,AlGaAs活性層11およびn-AlGaAsクラッド層10の一部を除去する。こうして、n-GaAs基板5の一部を露出させる。そして、第1発光部1側表面のn-GaAs電流阻止層17上に電極8を形成し、上記エッチングで露出したn-GaAs基板5に共通電極6を形成し、第2発光部2側表面のn-GaAs電流阻止層28上に電極29を形成する。
【0034】
こうして作成されたウエハを共通電極6の中央で分割し、パッケージに装着して半導体レーザ装置とする。尚、第1発光部1における閾値は50mA、第2発光部2における閾値は40mAと、共に低い値が得られた。また、高温一定出力に於ける通電テストによって信頼性の試験を行った結果、70℃,5mWの試験で5000時間以上の安定動作を得ることができた。
【0035】
また、本参考例による半導体レーザ装置を組み込んで構成されたピックアップ装置は、2重焦点のレンズを用いることによって、単一の光路で650nmの光と780nmの光とを発生させることが可能となる。したがって、現在流通しているCD-Rメディアを含めた総てのDVDメディア,CDメディア関連のディスク上の情報を読み出すことが可能である。
【0036】
上述したように、本参考例においては、n-GaAs基板の一側にダブルヘテロ接合構造および電流阻止層でなる第1発光部1を形成する一方、他側にはダブルヘテロ接合構造および電流阻止層でなる第2発光部2を形成している。そして、第1発光部1の上記ダブルヘテロ接合構造はAlGaAsであり、第2発光部2の上記ダブルヘテロ接合構造はAlGaInPであり、異なる材料系で構成している。したがって、波長が780nmの光を出射する第1発光部1と波長が650nmの光を出射する第2発光部2とを得ることができる。すなわち、本参考例によれば、CD-Rメディアを含めた総てのDVDメディアおよびCDメディアの情報を読み出すことができるピックアップを得ることができる。
【0037】
また、本参考例では、最初に形成される第1発光部1をMOCVD法であるいはLPE法で形成し、次に形成される第2発光部2をMBE法で形成している。こうして、後に行われる膜の成長をMOCVD法やLPE法よりも成長温度の低いMBE法を適用することによって、第2発光部2の成長時に第1発光部1のp型あるいはn型の不純物が拡散することがなく、第1発光部1の特性劣化を防止できる。
【0038】
尚、本参考例では、AlGaAs系の材料(第1発光部1)とAlGaInP系の材料(第2発光部2)との組み合わせの例を挙げたが、例えばInGaAsP,ZnSSe,GaN等の他の材料を使用しても差し支えない。また、成長方法としては、上記MBE法に限らずMOMBE法やMOMBE法やCBE法等を使用することが可能である。また、第1発光部1および第2発光部2共に、p-コンタクト層および電流阻止層の上に、第2のコンタクト層を形成してもよい。
【0039】
また、本参考例においては、上記第1発光部1にAlGaAs系の材料を用い、第2発光部2にAlGaInP系の材料を用いているが、逆に第1発光部1にAlGaInP系の材料を用い、第2発光部2にAlGaAs系の材料を用いることも可能である。また、第1発光部1と第2発光部2の共通電極6を作成するためにn-AlGaAsクラッド層10までエッチングしているが、n側の材料であればどの材料までエッチングしても差し支えない。具体的に言えば、n-AlGaInPクラッド層18からn-AlGaAsクラッド層10までのどこかでエッチングを停止して電極を形成してコンタクトを行えばよい。
【0040】
次に、実施の形態について説明する。上記参考例では、第1発光部1及び第2発光部2の共通電極6を取り出すために、第1発光部1の一部をn-GaAs基板5に達するまでエッチングで除去している。ところが、上記エッチングによって、図4に示すように、ウエハ表面に溝ができてしまい、100μm以下と薄いウエハが作業工程中に割れてしまうことがある。そこで、本実施の形態においては、不純物拡散によって上記共通電極を形成することによって、ウエハ表面を平坦状態に維持するのである。
【0041】
本実施の形態においては、先ず、図5に示すように、参考例と同様にして、n-GaAs基板33の一側に、n-AlGaAsクラッド層34、AlGaAs活性層35、p-AlGaAsクラッド層36、p-AlGaAsエッチングストップ層37、p-AlGaAsクラッド層38、p-GaAsコンタクト層39を順次成長させる。そして、p-GaAsコンタクト層39およびp-AlGaAsクラッド層37にメサ部40を形成し、このメサ部40の両側にn-GaAs電流阻止層41を形成して第1発光部31を形成する。
【0042】
さらに、上記n-GaAs基板33の他側に、図6に示すように、n-AlGaInPクラッド層42、AlGaInP光ガイド層43、多重量子井戸活性層44、AlGaInP光ガイド層45、p-AlGaInPクラッド層46、p-GaInPエッチングストップ層47、p-AlGaInPクラッド層48、p-GaInP中間バンドギャップ層49、p-GaAsコンタクト層50、n-GaAs電流阻止層51を形成することによって第2発光部32を形成する。
【0043】
そして、上記第1発光部31のメサ部40,40間の中央部に、選択イオン打ち込み法によって、加速電圧を調整してAlGaAs活性層35付近に達成するようにZnイオンを打ち込む。次に、選択イオン打ち込み法によって、Znイオンよりも深い位置までSiイオンを打ち込む。こうして、夫々の不純物を打ち込んだ後にN2雰囲気中でアニールを行う。そうすると、このアニールによって不純物は拡散するのであるが、その場合にZnイオンの方が拡散が起こり易いために、図7に示すような形状にp型不純物Zn拡散領域55とn型不純物Si拡散領域56とが形成される。ここで、p型不純物としてZnを用い、n型不純物としてSiを用いたが、夫々p型あるいはn型となる不純物であれば他の不純物でも適用可能である。
【0044】
次に、上記第2発光部32の表面全体に電極57を形成する。次に、不純物拡散を行った領域上に共通電極58を、p-GaAsコンタクト層39上に電極59を選択的に形成する。このような各電極57,58,59の選択的形成は次のように行う。各電極57,58,59を形成しない部分にフォトレジストを残し、その上から電極層を形成し、フォトレジスト上の電極層を有機溶剤液中で除去するのである(リフトオフ)。
【0045】
上述のようにして作成したウエハを上記共通電極58の箇所で分割し、パッケージに装着して半導体レーザ装置とする。この半導体レーザ装置の共通電極58と電極59との間に電流を流すことによって、第1発光部31が発振して780nmの光が出射される。また、共通電極58と電極57との間に電流を流すことによって、第2発光部32が発振して650nmの光が出射される。
【0046】
上述のように、本実施の形態においては、上記n-GaAs基板33あるいはn-AlGaAsクラッド層34とコンタクトを取るためのn型不純物Si拡散領域56を形成し、そのn型不純物Si拡散領域56の表面に共通電極58を形成している。したがって、参考例のごとく、第1発光部31側をウエハ表面からn-GaAs基板33に達するまでエッチングで除去する必要がない。すなわち、本実施の形態によれば、ウエハ表面に溝がなく、薄いウエハが作業工程中に割れてしまうことはないのである。
【0047】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1に係る発明の半導体レーザ装置は、半導体基板における一方の面側に設けられた第1活性層と、上記半導体基板における他方の面側に設けられた第2活性層を有するので、1つの半導体レーザチップにおける2つの活性層から2種類の発光波長の光を出射できる。したがって、上記2つの光のスポット間距離を100μm以下にすることが可能になる。すなわち、この発明によれば、2つの波長の異なる光を同一のレンズ系で取り扱うことが可能になる。
【0048】
さらに、上記第1活性層と第2活性層とは任意の層を介して設けられており、上記層あるいは半導体基板とのコンタクトをとるための不純物拡散領域を有しているので、上記第1活性層および第2活性層に対する共通電極をウエハの表面に形成することができる。したがって、共通電極を設けるために上記半導体基板に達する溝をウエハに設ける必要がなく、ウエハ表面を平坦にできる。すなわち、この発明によれば、作業工程中において、ウエハが割れてしまうことを防止できる。
【0049】
また、請求項2に係る発明の半導体レーザ装置の製造方法は、半導体基板における一方の面側に,第1活性層,第1クラッド層および第1電流阻止層を第1の成長温度で形成した後に、上記半導体基板における他方の面側に,第2活性層,第2クラッド層および第2電流阻止層を上記第1の成長温度よりの低い第2の成長温度で形成するので、先に形成された第1活性層,第1クラッド層および第1電流阻止層が、第2活性層,第2クラッド層および第2電流阻止層の形成時に高い温度にさらされることがない。したがって、上記第1活性層,第1クラッド層および第1電流阻止層の特性劣化を防止することができる。
【0050】
さらに、上記半導体基板とコンタクトを取る不純物拡散領域を形成するので、上記第1活性層および第2活性層に対する共通電極をウエハの表面における不純物拡散領域内に形成することができる。したがって、共通電極を設けるために上記半導体基板に達する溝をウエハに設ける必要がなく、ウエハ表面を平坦にできる。すなわち、この発明によれば、作業工程中において、ウエハが割れてしまうことを防止できるのである。
【0051】
また、請求項3に係る発明のピックアップ装置は、請求項1に係る発明の半導体レーザ装置を搭載したので、1つの半導体レーザチップから出射される2つの光のスポット間距離は100μm以下であり、同一のレンズ系で上記2つの光が取り扱うことができる。したがって、この発明によれば、2つの光の光路を単一にして軽量小型化を図ることができる。
【0052】
さらに、上記搭載された半導体レーザ装置における一方の発光部をGaAsあるいはAlGaAsで形成し、他方の発光部をGaInPあるいはAlGaInPで形成すれば、単一の光路で650nm帯の光と780nm帯の光とを発生させることができ、CD-Rメディアを含む総てのDVDメディアおよびCDメディアのディスク上の情報を読み出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の半導体レーザ装置における正面図である。
【図2】 図1における半導体レーザチップの作成手順の説明図である。
【図3】 図2に続く作成手順の説明図である。
【図4】 図3に続く作成手順の説明図である。
【図5】 図2〜図4とは異なる作成手順の説明図である。
【図6】 図5に続く作成手順の説明図である。
【図7】 図6に続く作成手順の説明図である。
【符号の説明】
1,31…第1発光部、 2,32…第2発光部、
3…半導体レーザチップ、 4…ステム
5,33…n-GaAs基板、 6,58…共通電極、
8,29,57,58…電極、 10,34…n-AlGaAsクラッド層、
11,35…AlGaAs活性層、 12,36…p-AlGaAsクラッド層、
13,37…p-AlGaAsエッチングストップ層、
14,38…p-AlGaAsクラッド層、
15,39…p-GaAsコンタクト層、
16,27,40…メサ部、 17,41…n-GaAs電流阻止層、
18,42…n-AlGaInPクラッド層、
19,43…AlGaInP光ガイド層、
20,44…多重量子井戸活性層、 21,45…AlGaInP光ガイド層、
22,46…p-AlGaInPクラッド層、
23,47…p-GaInPエッチングストップ層、
24,48…p-AlGaInPクラッド層、
25,49…p-GaInP中間バンドギャップ層
26,50…p-GaAsコンタクト層、
28,51…n-GaAs電流阻止層。
Claims (3)
- 第1導電型の半導体基板における一方の面側に設けられた第1活性層と、上記半導体基板における他方の面側に設けられた第2活性層とを有する半導体レーザ装置において、
上記第1活性層と第2活性層とは任意の層を介して設けられており、
上記層あるいは半導体基板とのコンタクトをとるための上記第1導電型の第1不純物拡散領域と、
上記第1不純物拡散領域の外周面に沿って形成されると共に、少なくとも上記第1不純物拡散領域と第1活性層または第2活性層との間を電気的に分離する第2導電型の第2不純物拡散領域
を備えたことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 半導体基板における一方の面側に、第1活性層,第1クラッド層および第1電流阻止層を第1の成長温度で形成した後に、
上記半導体基板における他方の面側に、第2活性層,第2クラッド層および第2電流阻止層を上記第1の成長温度よりの低い第2の成長温度で形成し、
上記一方の面あるいは上記他方の面の何れか一方から上記半導体基板に達する上記半導体基板と同一の導電型を有する第1不純物拡散領域を形成し、
上記第1不純物拡散領域の外周面に沿って、表面から少なくとも上記第1活性層あるいは第2活性層に達すると共に、上記半導体基板とは逆の導電型を有する第2不純物拡散領域を形成する
ことを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体レーザ装置を搭載したことを特徴とするピックアップ装置。
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