JP3699814B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報をLANや公衆回線などの伝送路を通じて送信するための画像処理装置および画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、公衆回線を用いたファクシミリ通信に加え、公衆回線やLANなどのネットワークを用いた画像通信が盛んに行なわれている。画像データを送受する機器もファクシミリのほか、パーソナルコンピュータや複合ディジタル複写機、ネットワークプリンタなど、各種の機器が用いられている。また最近はこれらの機器のカラー化も進み、カラーFAXやカラープリンタも主流になりつつある。このようなネットワークシステムでは、例えば、解像度がそれぞれ異なる異機種装置間での相互接続や、カラー複写機と白黒複写機といったような色空間がそれぞれ異なる異機種装置間での相互接続が可能である。
【0003】
このような異機種装置間で画像データをやりとりする場合、通常は入力した原稿画像を1枚のプレーン画像として扱う。つまり1枚のプレーン画像に対して、入力側機器で原稿タイプを判別して原稿に適した画像処理をプレーン画像全体に施して出力側機器へ送信する。このように原稿画像を1枚のプレーン画像として扱った場合、原稿画像が文字のみ、あるいは写真のみといった1種類の属性の画像データだけで構成されるのであれば特に問題はない。しかし、文字と写真が混在しているような複数の属性の画像データから構成されている場合には不都合が生じる。例えば文字と写真が混在している画像データを圧縮しようとした場合、1枚のプレーン画像に対して同じ圧縮処理を施すので、適用する圧縮手法によっては文字部あるいは写真部のいずれかの圧縮率が低下するか、あるいはいずれかの画質が劣化してしまう。
【0004】
また、送信するデータ量を削減するため、画像データに対して解像度や色空間、階調数といった画像構造の変換処理を施してから送信する場合がある。このような場合にも画像全体に対して同じ画像構造変換を施して送信しているため、例えば高画質で送信したい部分が一部に存在すれば、画像全体を高い解像度で送信するしかなく、送信データ量が多くなっていた。またリアルタイムで高速に画像を送信したい場合には画像を低い解像度で送信するしかなく、画質劣化が著しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、より高速に、しかも高画質で画像情報を送信することのできる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、入力された画像情報を第1画像データと、第2画像データと、および第1画像データまたは第2画像データのいずれかを選択する選択データとからなる多層データ形式にて送信する。例えば入力された画像情報のうち、文字線画部のうち色情報を第1画像データ、写真などの絵柄部を第2画像データに分離し、文字線画部のうちの形状情報を選択データとすることができる。選択データは第1画像データまたは第2画像データのいずれかを選択するのみであるから、2値のデータとして扱うことができ、高い解像度で画質を維持したまま高圧縮率で圧縮して高速な通信を行なうことが可能である。
【0007】
通信するデータ量を削減する方法として、上述のように属性に応じて圧縮方式を切り替えるだけでなく、色空間や階調数、解像度など、種々の画像構造について変換処理を行なう方法が考えられる。これらの画像構造についても第1画像データ、第2画像データ、選択データの各データについてそれぞれに応じた処理を行なうことによって、少ないデータ量で高画質の画像データを送信することが可能である。
【0008】
このように多層データ形式で通信することにより、高速、高画質の通信を行なうことができるが、例えばより高速に通信したい場合や、より高画質に通信したい場合などでは、画一的な変換処理では対応できず、多層データ形式の利点を十分に生かすことができない。そのため、上述のような変換処理を行なう場合、データ量と画質のバランスを取ることが必要である。
【0009】
本発明では、ユーザによる例えば送信モード指定、送信画質指定、送信スピード、文字/写真指示などの送信属性指示の入力を受け取り、入力された送信属性指示に基づいて多層データ形式による送信データの送信画像構造を決定し、決定された送信画像構造に対応して画像情報を変換する。あるいは、入力された画像情報の画像構造を認識し、認識された画像構造に基づいて多層データ形式による送信データの送信画像構造を決定し、決定された送信画像構造に対応して前記画像情報を変換する。さらにはこれらを組み合わせ、ユーザが入力した送信属性指示に基づいて多層データ形式における選択データの送信画像構造を決定し、また入力された画像情報の画像構造に基づいて前記多層データ形式における前記第1画像データおよび前記第2画像データの送信画像構造を決定し、決定された前記第1画像データと前記第2画像データと前記選択データの送信画像構造に対応して前記画像情報を変換する。
【0010】
このようにしてユーザによる送信属性指示や入力された画像情報の画像構造に基づいて、入力された画像情報を変換処理することによって、データ量および画質ともユーザの要求あるいは送信すべき画像情報に合致した適切な状態で画像情報を送信することができる。
【0011】
多層データ形式にて送信する際には、第1画像データあるいは第2画像データのみまたは選択データのみを送信する送信形態、第1画像データ及び選択データを送信する送信形態、第2画像データ及び選択データを送信する送信形態、並びに第1画像データ、第2画像データ及び選択データを送信する送信形態のいずれか1つの送信形態を選択して送信することができる。いずれの送信形態で選択するかは、ユーザによる送信属性指示または画像情報の画像構造の認識結果に基づいて決定される送信画像構造に従って行なうことができる。
【0012】
また、多層データ形式にて送信する際には、多層データ形式を構成する第1画像データ、第2画像データ、及び選択データを所定のラインごとに帯状分割して送信することができる。この場合、ユーザによる送信属性指示に基づいて帯状分割の際の分割幅を決定するように構成することにより、ユーザの要求に応じた分割幅で帯状分割処理を行なうことができる。あるいは、入力された画像情報の画像構造、例えばオブジェクト構造や変化点情報などを認識し、これに基づいて帯状分割の際の分割幅を決定すれば、入力された画像情報に応じた分割幅を設定することができる。
【0013】
さらに、ユーザから多層データ形式による送信が指示されたりあるいは入力された画像情報が多値画像の場合には多層データ形式で送信し、ユーザから1層データ形式による送信が指示されたりあるいは入力された画像情報が二値画像の場合には1層データ形式あるいは多層データ形式のうちの選択データのみを送信する送信形態によって送信することができる。これによって二値画像を送信する場合の効率低下を抑えることができる。
【0014】
入力される画像情報の形式は任意であり、例えばコード情報でもよい。その場合、コード情報から多層データ形式の送信データの送信画像構造を決定することができ、正確に送信画像構造を決定して変換処理を行なうことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、1は入力切替部、2は属性分離部、3a〜3cは画像処理部、4はマルチプレクサ、5は選択部、6はバッファ、7は帯状分割部、8は送信部、9はコントロールパネル、10は画像構造決定部、11は1層送信データ生成部、12は二値化部、13は圧縮器である。図1に示した例では、多層データ形式による画像情報の送信に加えて、従来型のFAXによる送信も考慮しており、適宜これらを切替えて使用する構成となっている。
【0016】
入力切替部1は、画像構造決定部10からの指示に従い、入力された画像情報を多層データ形式もしくは従来型のFAXで用いられる1層データ形式のいずれで送信するかを選択する。
【0017】
属性分離部2は、入力された画像情報の局所的な性質を検出し、その情報を参照して入力された画像情報を第1画像データIM1と第2画像データIM2に分離する。また、分離の際に第1画像データIM1または第2画像データIM2のいずれに分離したかを選択データSELとして併せて出力する。ここでは選択データSELが「1」を示す場合は入力された画像情報は第1画像データIM1に、「0」を示す場合は第2画像データIM2に分離されたことを示すものとする。もちろん、これに限られるものではない。また、第1画像データIM1および第2画像データIM2において、選択データSELにより割り振りが行なわれなかった位置に相当する画像データには所定の値の画像データが挿入され、第1画像データIM1と第2画像データIM2はそれぞれ画像データプレーンを構成する。また選択データSELも1つのプレーンを構成する。なお、画像構造決定部10が分離するデータを制限する指示を行なっている場合には、その指示に従って分離処理を行なう。属性分離部2は、実際に分離を行なった結果を分離情報として帯状分割部7へ送る。
【0018】
画像処理部3a〜3cは、それぞれ第1画像データIM1、選択データSEL、第2画像データIM2に対する所定の画像処理を行なうブロックである。所定の画像処理としては、各画像データプレーン特有のものを想定しており、例えば解像度変換や圧縮などが考えられる。また、第1画像データIM1および第2画像データIM2については、そのほか色空間変換や階調数変換なども考えられる。もちろんこれらの他、種々の処理を行なうことができる。それぞれの画像処理部3a〜3cで行なう画像処理の内容は、画像構造決定部10による指示に従って行なわれる。
【0019】
マルチプレクサ4は、画像処理部3a〜3cの処理結果を適宜選択して多層データ形式の送信データを形成する。このとき、画像構造決定部10からの指示に従って、送信すべきプレーンを選択する。例えば、第1画像データIM1、第2画像データIM2、選択データSELのいずれか1層のみ、第1画像データIM1と選択データSELまたは第2画像データIM2と選択データSELの2層、あるいは、第1画像データIM1、第2画像データIM2、選択データSELの3層の送信形態のうちから画像構造決定部10で指示された送信形態となるように画像処理後のデータプレーンを選択し、多層データ形式の送信データを形成することができる。
【0020】
選択部5は、画像構造決定部10の指示に従い、マルチプレクサ4の出力である多層データ形式の送信データと、1層送信データ生成部11で生成される1層データ形式の送信データのいずれか一方を選択する。
【0021】
バッファ6は、選択部5の出力である1層データ形式の送信データもしくは多層データ形式の送信データのいずれかを保持する。このバッファ6を設けずに構成してももちろんよい。
【0022】
帯状分割部7は、バッファ6に保持されている送信データを副走査方向の適切なライン数(分割幅)で分割し、ストライプ単位で出力する。ライン数は1から1ぺージ分の間で任意に設定可能とし、ライン数の設定値は固定もしくは可変とする。このライン数の設定は、画像構造決定部10によって行なわれる。また、属性分離部2から送られる分離情報に従い、有意なデータを含むデータプレーンについてのみ、帯状分割処理を行なう。
【0023】
送信部8は、帯状分割部7から出力されるストライプ単位に帯状分割された送信データを、公衆回線やネットワーク回線などに送信する。アナログ回線へ送信する際のモデム処理や、ネットワーク回線送信時に送信データを例えばTIFFなどのフォーマットに包む処理などを行なってもよい。
【0024】
送信属性入力部9は、ユーザが送信属性指示を入力する。図2は、送信属性入力部の一例を示す概念図である。この例では、送信モード、原稿タイプ、送信画質の3項目について、ユーザが設定可能である。送信モードとしては、本発明における多層データ形式で画像情報を送信する「多層送信」と、従来型のFAXで送信する「G4」、「G3」のいずれかを指定することが可能である。また、原稿タイプとしては、文字部分と写真部分が混在した原稿であることを指示する「文字/写真」、色付きの文字や線画のみの原稿であることを指示する「色文字」、主に黒などの1色の文字や線画のみの原稿であることを指示する「文字」のいずれかを指定することができる。また、送信画質としては、「標準画質」と、それよりも「高画質」、あるいは標準画質よりも画質を低下させてもよい「ドラフト」のいずれかを指定することができる。もちろん、これ以外にも入力された原稿がカラーか白黒かを指定するためのカラーモードや、画像処理方法や送信方法を制御して送信時間を短縮したり、送信時間は長くても画質を優先する指定を行なうための送信速度指定など、種々の設定項目を設けることができる。各設定項目には、ユーザが指示しないときに設定されるデフォルト値を予め決めておくことができる。
【0025】
画像構造決定部10は、送信属性入力部9でユーザが入力した送信属性指示に基づいて、入力切替部1、属性分離部2、画像処理部3a〜3c、マルチプレクサ4、選択部5、帯状分割部7を制御する。
【0026】
1層送信データ生成部11は、従来型のFAXで用いられる1層データ形式の送信データを生成する。1層送信データ生成部11は、二値化部12、圧縮器13を含んでいる。二値化部12は、入力された画像データに対して所定の二値化処理を行なう。二値化処理の方法としては、文字画像に最適な単純二値化法や中間調画像に適したディザ法や誤差拡散法などが知られており、本発明においてはいずれか一つの方法、または複数の手法を組み合わせてもよい。圧縮器13は二値化された画像情報を圧縮するのに適した圧縮器である。具体的にはITU−T勧告T.4に示されたMH/MR方式、T.6に示されたMMR方式、T.82/T.85に示されたJBIG方式など、種々の圧縮符号化方式を適用することができる。
【0027】
図3は、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。S101において、ユーザは画像送信を行なう際に、必要に応じて送信属性入力部9より送信属性指示を入力する。S102において、画像構造決定部10は送信属性入力部9で入力された送信属性指示をもとに、送信データの送信画像構造を決定する。そして、入力切替部1、属性分離部2、画像処理部3a〜3c、マルチプレクサ4、選択部5、帯状分割部7を制御し、それぞれの機能を設定する。
【0028】
S103において、画像情報が入力される。画像情報は、原稿をスキャナ等の画像入力装置で読み取って入力されたり、あるいはコンピュータなどからネットワーク等の回線を通して取り込まれる。
【0029】
次のS104において、S102で設定した送信画像構造が多層データ構造によって送信するものである場合には、入力切替部1は画像構造決定部10による設定に基づいて入力された画像情報を属性分離部2に送り、S105へ進む。また、多層データ構造で送信するものではない場合には、入力切替部1は画像構造決定部10による設定に基づいて入力された画像情報を1層送信データ生成部11に送り、S110へ進む。
【0030】
S105において属性分離部2は、入力された画像情報を第1画像データIM1、第2画像データIM2、それらのいずれかを選択する選択データSELに分離する。これによって、入力された画像情報から、第1画像データプレーン、第2画像データプレーン、選択データプレーンが生成される。このとき、S102における画像構造決定部10による設定により、3プレーンのうちいずれか2プレーンあるいは1プレーンのみが生成される場合もある。また、画像構造決定部10による設定が3プレーンまたは2プレーンであっても、入力された画像情報によっては有意の画像データプレーンが2プレーンあるいは1プレーンのみの場合もある。属性分離部2は、このような有意の画像データプレーンについての情報を分離情報として帯状分割部7へ送る。
【0031】
そしてS106〜S108において、第1画像データプレーン、選択データプレーン、第2画像データプレーンをそれぞれ画像処理部3a〜3cで画像処理する。画像処理部3a〜3cでは、各画像データプレーンに対応した処理がS102において画像構造決定部10により設定されており、設定された画像処理がそれぞれの画像データプレーンに施される。画像処理部3a〜3cで行なわれる画像処理としては、上述のように例えば解像度変換や圧縮処理などが考えられる。また、画像処理部3a,3cについては、そのほか色空間変換や階調数変換なども考えられる。もちろん、そのほかの処理が行なわれる場合もある。
【0032】
S109においてマルチプレクサ4は、S102における画像構造決定部10による設定に従って、画像処理部3a〜3cから出力される画像処理後の各画像データプレーンから送信すべき画像データプレーンを選択して多層データ形式の送信データを生成し、バッファ6に格納する。
【0033】
S104においてS102で設定した送信画像構造が多層データ構造によって送信するものでない場合には、1層送信データ生成部11において入力された画像情報から1層データ形式の送信データを生成する。S110において、入力された画像情報を二値化部12で二値化し、S111において、圧縮器13で圧縮処理して1層データ形式の送信データが生成される。ここでも、例えば画像構造決定部10で決定した送信画像構造に従って、原稿タイプ、例えば二値の写真画像と二値の文字画像とで二値化部12における二値化方法や圧縮器13における圧縮方法を変える等の制御を行なってもよい。生成された1層データ形式の送信データはバッファ6に格納される。
【0034】
S112において、帯状分割部7はバッファ6に格納された多層データ形式あるいは1層データ形式の送信データを、S102で画像構造決定部10により設定された分割幅に従ってストライプ単位に分割し、順次、送信部8に渡す。S113において、送信部8は帯状分割部7から渡されるストライプ単位の送信データを、公衆回線やネットワーク等の回線に送信する。このとき、必要に応じて種々の情報を付加し、また送信フォーマットに従ってフォーマット化して送信することができる。
【0035】
図4は、本発明の画像処理装置における多層データ形式の送信データの具体例の説明図である。例えば入力された画像情報が図4(A)に示すような絵柄や文字の混在したカラー画像であったとする。図4(A)に示す画像では、文字「JAPAN」とともに中間調の日本地図が描かれている。また、文字「JAPAN」も各文字ごとに異なる色によって描かれている。図示の都合上、異なる色にはハッチングを変えて示している。
【0036】
多層データ形式では、入力された図4(A)に示すような画像情報を、図4(B)〜(D)に示すような3つの画像データプレーンに分離する。ここでは、文字や線画の部分の色情報を第1画像データIM1として分離し、第1画像データプレーンを生成する。すなわち図4(B)に示すように文字「JAPAN」の色情報のみが第1画像データプレーンに分離される。また、写真などの絵柄部分を第2画像データIM2として分離し、第2画像データプレーンを生成する。すなわち図4(D)に示すように中間調の日本地図の部分が第2画像データプレーンに分離される。選択データプレーンは、第1画像データIM1または第2画像データIM2のいずれかを選択する選択データSELによって生成されるが、文字や線画を構成する画素について第1画像プレーンIM1を選択するようなデータを保持させればよい。このとき、文字や線画を構成する画素の集合は文字線画の形状を示す情報である。そのため、図4(C)に示すように文字「JAPAN」の形状情報が選択データプレーンに分離される。
【0037】
ここで、図4(D)に示す第2画像データプレーンは、写真や絵柄などのカラー多値の画像を表現するため、色および階調を保持するデータ長が必要である。また図4(B)に示す第1画像データプレーンは、各画素ごとに文字の色を表現するカラー多値の画像データである必要があるが、文字の形状を保持しなくてよいので、例えば一様な色の文字であれば1文字ごとの色パレットでよい。そのため図4(B)に示す例では、文字の外接矩形を用い、文字の存在領域に一様な色領域として示している。さらに図4(C)に示す選択データプレーンは、上述のように文字や線画の形状が保持されているので解像度が高い方が望ましい。しかし第1画像データIM1または第2画像データIM2のいずれかを選択するだけであるので、ここでは1画素あたり1ビットの情報があればよく、2値データとして扱うことができる。
【0038】
これら3つの画像データプレーンから元の画像へと再合成する場合、図4(C)の文字線画の形状を表わす部分(黒部分)は図4(B)の第1画像データIM1(文字色パレット)を出力し、それ以外の部分(白部分)は図4(D)の第2画像データIM2(絵柄部)を出力することで元画像が復元できる。
【0039】
図5は、本発明の画像処理装置における多層データ形式の送信データの別の具体例の説明図である。分離の形態は図4に示す構成の他、例えば図5に示すように分離することもできる。図5(A)は図4(A)と同じ入力画像である。また、図5(D)は図4(D)と同様に写真などのカラー多値の絵柄部分を分離したものであり、図5(C)は図4(C)と同様に選択データプレーン(文字線画の形状を反映)としている。図5(B)のみ図4(B)とは異なり、文字線画の形状とその色情報を同時に併せ持つような画像データプレーンを生成している。この場合、直感的にとらえれば、絵柄などのように比較的低周波成分で構成される画像成分は第2画像プレーン、文字線画(色を含む)などのように比較的高周波成分で構成される画像成分は第1画像プレーン、さらにこれらを合成して1つの画像プレーンとするための選択データプレーン、から構成される3つの画像プレーンとなる。
【0040】
そのほか、以上の考えに基づけば、その他の画像分離形態を用いてもよいことはいうまでもない。また、ここでは3プレーンに分離したが、さらにCG(コンピュータ・グラフィック)画像の部分も分離して4プレーンの構成とするなど、プレーン数は3つに限らない。なお、以下の説明で具体例を用いる場合には、図4に示したような形態で3つの画像プレーンに分離した場合を想定して述べることとする。
【0041】
上述の図3に示した動作の一例についてさらに説明する。図6は、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態における画像構造決定部の動作の一例を示すフローチャートである。特に具体例として、図2に示す送信属性入力部9からユーザが行なった送信属性指示をもとに、各部がどのように動作するかを示す。
【0042】
S121では、まず送信属性入力部9において指定された送信モードが画像構造決定部10にて検査される。ここで「多層送信」が選択されていれば、画像構造決定部10は多層データ形式で送信することを決定し、S122において、入力された画像情報を属性分離部2に入力するように入力切替部1を切り替え、またマルチプレクサ4からの出力を選択するように選択部5を切替制御する。また、S121において、送信モードとして「G4」や「G3」が指定されている場合には、画像構造決定部10は1層データ形式で送信することを決定し、S134において、入力された画像情報を1層送信データ生成部11に入力するように入力切替部1を切り替え、また1層送信データ生成部11からの出力を選択するように選択部5を切替制御する。
【0043】
送信モードとして「多層送信」が指示された場合は、S123において、画像構造決定部10は原稿タイプの指定を検査し、属性分離部2およびマルチプレクサ4を制御する。原稿タイプとして「文字/写真」が指示された場合はS124において第1画像データIM1、第2画像データIM2、選択データSELの3層に分離して送信することを決定し、「色文字」が指示された場合はS125において第1画像データIM1、選択データSELの2層に分離して送信することを決定し、「文字」が指示された場合はS126において選択データSELの1層のみを送信することを決定する。この決定に従い、属性分離部2およびマルチプレクサ4を設定する。属性分離部2は、3層による送信の場合は、入力された画像情報を第1画像データIM1、第2画像データIM2、選択データSELに分離する。2層のみの送信の場合は、入力された画像情報を第1画像データIM1および選択データSELに分離する。1層のみの送信の場合は、選択データSELのみを出力する。マルチプレクサ4も、対応する画像データプレーンを選択するように設定される。
【0044】
また、原稿タイプの指定に応じて帯状分割部7を制御する。「文字/写真」が指示されている場合は、S127において可変長で帯状分割することを決定し、それ以外の場合はS128,S129において固定長で帯状分割することを決定し、帯状分割部7にその旨を設定するとともに、固定長で帯状分割する際には分割幅を設定する。
【0045】
S130において、画像構造決定部10は送信画質の指定を検査し、画像処理部3a〜3cを制御する。「標準画質」が指定されている場合にはS132において標準画質用の画像処理を設定し、「高画質」が指定されている場合には、S131において標準画質よりもさらに高画質で送信できるような画像処理を設定する。また、「ドラフトモード」では、S133において、標準画質よりも低画質の画像処理を設定するか、あるいは入力された画像情報に画像処理を施さずにそのまま出力するように設定することができる。
【0046】
図1に示した例では、1層送信データ生成部11に対して画像構造決定部10は設定を行なっていないが、多層データ形式で送信する場合と同様に種々の設定を画像構造決定部10が行なうことも可能である。例えば、原稿タイプの指示に従ってS135で二値化部12において行なう二値化処理の手法を切り替えることができる。また、1層送信データ生成部11で生成された1層データ形式の送信データは、S136において固定長の帯状分割を設定するか、あるいは帯状分割を行なわないことを設定することができる。さらに送信画質の指示に従って、S137で圧縮器13において行なう圧縮処理の手法を切り替えることが可能である。
【0047】
上述のような画像構造決定部10による各部の設定が行なわれた後、画像情報が入力される。画像構造決定部10によって多層データ形式での送信が設定されている場合、入力された画像情報は属性分離部2に入力される。上述のように、属性分離部2に対して画像構造決定部10から分離するプレーン数が設定されているので、属性分離部2は設定に従って分離処理を行なうことになる。3層による送信の場合は、入力された画像情報に対して文字/写真判定を行ない、文字と判定された部分の色については第1画像データIM1として、写真と判定された部分については第2画像データIM2として、文字部の形状については選択データとして扱う。2層のみの送信の場合は、入力された画像情報に対して輪郭抽出を行ない、輪郭内の色データを第1画像データIM1に、輪郭形状を選択データとする。1層のみの送信の場合は、2層の送信の場合と同様に入力された画像情報に対して輪郭抽出を行なうが、輪郭形状のみを選択データとして使用する。
【0048】
図4に示した例に従って説明すると、3層に分離する場合には図4(A)に示した画像情報を図4(B)〜(D)に示した3プレーンに分離する。また2層に分離する場合、この例では「色文字」であることが指定されているので、図4(A)における色文字「JAPAN」の部分のみの画像であることが想定される。そのため図4(D)に示す第2画像データIM2を生成せず、図4(B),(C)に示した2プレーンに分離する。さらに1層のみ生成する場合、例えば白黒文字であることが想定されるので、第1画像データIM1も生成せず、選択データのみを生成する。
【0049】
図7は、本発明の画像送信装置の第1の実施の形態において属性分離部で行なう文字/写真判定処理の一例を示すフローチャートである。文字・線画部分の外形を抽出すべき画像データは、S141において各色成分ごとに所定の大きさのブロック、例えば8×8画素のブロックにまとめてブロック内の画素値ヒストグラムを求める。色成分ごととは、例えば画像情報がCIE−L* * * 均等色空間で表現されていれば、L* 成分、a* 成分、b* 成分を指す。もちろん、これ以外の色空間、例えばRGB色空間であってもよい。
【0050】
次いでS142において、ブロック内部の最大画素値と最小画素値の差分を求め、所定の大きさの第1閾値TH1より大きいか否かを調べ、さらに分散値σが所定の大きさの第2閾値TH2より大きいか否かを調べる。画素値の差分と分散値が共に大きいと判定された場合、そのブロックは急峻な画素値の変化を伴った文字・線画ブロックであると判定し、S143へ進む。当該ブロックを文字・線画ブロックでないと判定した場合は、S147において、当該ブロックに関わる選択データを全て「0」とし、当該ブロック位置の他の色成分データについても同様の処理を繰り返すべくLOOP2によってS141へ戻る。
【0051】
文字・線画ブロックと判定されたブロックについては、S143において、当該ブロックの最大画素値と最小画素値の平均値を求め、これを当該ブロックの二値化処理に関わる閾値Bとする。そしてS144において、当該ブロックに属する画素全てについて閾値Bとの比較を行ない、閾値Bより値が大きい画素に対してS146で「1」を割り当て、閾値Bより値が小さい画素に対してはS145で「0」を割り当てる。LOOP1によりS144に戻り、この処理を8×8画素分繰り返す。さらにLOOP2により、同じブロック位置の各色成分(例えばL* 成分、a* 成分、b* 成分)のすべてに対して繰り返す。
【0052】
ブロック位置の各色成分の処理が終了したら、S148において各色成分の二値化結果の論理和を求めて当該ブロックの選択データを生成する。そしてLOOP3によりS141に戻り、次のブロックについての処理を行なう。このような処理を、例えば1ぺージ分の画像データをすべて処理するまで繰り返す。
【0053】
文字・線画部分の外形を抽出するアルゴリズムは、以上説明してきたような文字や線画の外形に注目してもよいし、文字部分の外接矩形の集合体で文字領域を抽出したりするなど、他の方法を用いてもよい。さらに上述のような画素値の統計処理によって判定するものに限らず、画像データの空間周波数分布を直交変換処理などにより求め、この結果をもとに文字・線画領域を抽出してもよい。
【0054】
このようにして判定を行なった結果として、文字・線画部分に対して「1」、文字・線画部分以外の部分に対しては「0」が出力される。この判定結果は選択データとする。そしてこの選択データに従い、選択データが「1」を示した画素は第1画像データIM1として出力するとともに、第2画像データIM2として所定値(例えばL* =a* =b* =0)を出力する。また、選択データが「0」を示した画素は第2画像データIM2として出力するとともに、第1画像データIM1として所定値(例えばL* =a* =b* =0)を出力する。このようにして入力された画像情報は、その属性に応じて3つの画像データプレーンに分離される。
【0055】
また、上述のように2層あるいは1層に分離する場合には、周知の輪郭抽出技法を用いて文字の輪郭を抽出し、選択データとして文字内のとき「1」、文字外のとき「0」を出力し、2層に分離する場合には選択データが「1」のときに画素の色情報を第1画像データIM1として出力すればよい。
【0056】
一方、文字・線図部分抽出処理をユーザに指示させることも可能である。この場合は、例えば、図1の送信属性入力部9における原稿タイプ指定により、「文字」もしくは「色文字」指定の場合はぺージ全面を第1画像データIM1に分離し、「文字/写真」指定の場合は図7に示したような文字/写真分離のアルゴリズムを使用するなどの動作が考えられる。さらに「写真」指定として、ぺージ全面を第2画像データIM2に分離するように設定することも可能である。
【0057】
さらに、入力される画像情報として1プレーンのビットマップの画像以外の画像情報、例えばページ記述言語(以下PDLと略す)などのコード情報やもともと多層データ形式に分離されている画像情報が入力される場合もある。入力された画像情報が多層データ形式の画像情報の場合には、それぞれのプレーンを対応する画像処理部3a〜3cに分離入力すればよい。例えばコード情報で画像情報が入力される場合には、そのコード情報を解釈して例えば文字・線画色データ、文字・線画形状データ、それ以外の写真画などに分類し、それぞれ第1画像データ、選択データ、第2画像データとして描画する。描画処理は、この属性分離部2で行なうほか、画像処理部3a〜3cで行なってもよい。
【0058】
図8は、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態において、入力された画像情報がPDLである場合の属性分離部の動作の一例を示すフローチャートである。S151において、PDLの描画命令を順次受け取る。S152において、PDLの一連の描画命令の終了判定を行なう。もし終端であれば属性分離処理を終了する。
【0059】
S153において、入力された描画命令が文字を描画する命令であるか否かを判定する。文字を描画する命令であれば、S154においてフォントデータを展開し、S155において文字の形状を選択データプレーンに描画する。ここで、選択データプレーンには文字形状部分が第1画像データIM1を参照するように「1」を埋める。加えてS156において、描画すべき文字が色文字であれば第1画像データプレーンの当該領域を文字色で埋め、色文字でなければ所定の値を埋める。文字の描画命令に対する処理が終了したらS151に戻り、次の描画命令を処理する。
【0060】
S157では、描画命令が線画を描画する命令であるか否かを判定する。線画を描画する命令であれば、S155,S156に進む。ここでの処理は文字描画と同様であり、線画の形状を選択データプレーンに、線色を第1データプレーンに描画する。
【0061】
S158,S159は、描画命令が文字の描画でも線画の描画でもないと判定された場合の処理である。ここでは描画命令は写真画のような、文字・線画以外の描画であるため、S158において選択データプレーンの対応する領域は、第2画像データIM2を選択することを示す「0」で埋められる。続いてS159において、第2画像データプレーンに対して描画処理を行なう。
【0062】
このようにして、入力された画像情報がPDLの場合にも、第1画像データIM1、第2画像データIM2、選択データSELの3つの画像データプレーンに分離された多層データ形式の画像情報を得ることができる。
【0063】
画像処理部3a〜3cは、上述のように解像度変換や色空間変換、階調数変換、圧縮など、各種の画像処理を行なう。これらの各処理の内容は、各画像データプレーンごとに設定可能であり、画像構造決定部10によって設定される。例えば圧縮処理を考えると、まず選択データSELは二値データであるので、二値画像データの圧縮に好適な圧縮符号化方式、例えばMH/MR方式で圧縮することができる。圧縮方式としては、この他にMMR方式、JBIG方式等で圧縮してもよい。第1画像データIM1、第2画像データIM2は多値の画像データであるので、多値画像データの圧縮に適した圧縮方式を用いることができる。例えば通常の画質で送信する場合には、ITU−T勧告T.81に示されたJPEG方式のような可逆圧縮方式で圧縮することができる。送信画質として「高画質」が指定された場合などでは、圧縮方式としてより精度の高い可逆圧縮方式、例えばITU−T勧告T.82/T.85に示されたJBIG方式、あるいはLZW方式等を用いることができる。また送信画質として「ドラフトモード」が指定された場合には、圧縮処理を行なわないように設定されることもある。
【0064】
なお、1層送信データ生成部11における圧縮器13は、従来のFAX送信との整合性をとるため、例えば送信モードが「G4」の場合にはMMR方式で圧縮処理し、また送信モードが「G3」の場合にはMH/MR方式で圧縮処理することができる。
【0065】
帯状分割部7は、上述のようにバッファ6に保持された送信データを副走査方向に対して適切な幅で分割する。このときの分割方法(固定長か可変長か)および固定長で分割する場合には分割幅が画像構造決定部10によって設定される。固定長による帯状分割が設定された場合には、画像構造決定部10で設定されたライン数だけバッファ6に送信データが入力された時点で、送信部8にこれを出力する。また、固定長では1ページを単位とすることもでき、この場合には帯状分割は行なわない場合もある。
【0066】
可変長による帯状分割が設定された場合には、バッファ6に1ぺージ分の送信データを蓄積し、属性分離部2の分離情報に基づいて1ぺージ分の送信データを分割して送信部8に出力する。具体的には、入力された画像情報に対する属性分離部2における属性分離結果から、選択データSELのみに有意な情報が含まれる場合(1層)、選択データSELおよび第1画像データIM1に有意な情報が含まれる場合(2層)、選択データSELおよび第1画像データIM1および第2画像データIM2のすべてに有意な情報が含まれる場合(3層)を想定し、副走査方向に対してこれらの場合の変化点を分離情報として、帯状分割を行なう。もちろん、写真画像のみの場合には第2画像データIM2のみ(1層)に有意な情報が含まれているし、黒文字と写真画像で構成されている画像の場合には、選択データSELおよび第2画像データIM2(2層)に有意な情報が含まれている場合もある。このような場合についても同様に帯状分割を行なうことができる。
【0067】
図9は、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態において帯状分割部が可変長による帯状分割を行なう際の分割幅を自動的に決定するための処理の一例を示すフローチャートである。S161において、前ラインの送信データのプレーン数を記億する変数Lpを初期化している。初期値は−1である。
【0068】
S162は終了判定であり、ここではぺージを全体の処理単位としているため、1ぺージ分の送信データが処理されたか否かを判定する。1ページ分の送信データを処理すると、この帯状分割処理は終了する。
【0069】
S163はライン毎の初期化処理であり、処理対象のラインの送信データの最大プレーン数を記憶する変数Lcを初期化している。初期値は1である。
【0070】
S164はラインの終了判定であり、1ライン分の画素の処理が終了するまでS165に分岐する。またラインの終了を検出するとS172に分岐する。
【0071】
S165では、注目画素の属性を判定する。注目画素が文字・線画か否かは選択データを参照すればよい。あるいは、入力された画像情報から図7に示したような文字/写真分離処理と同様の処理を行なうことによって判定することができる。注目画素が文字・線画であれば、S166において注目画素に対応する第1画像データIM1が有意な色情報(例えば黒以外の色)を含むか否かを判定する。第1画像データIM1に有意な色情報がなければ、S167において、注目画素のプレーン数を保持する変数Pcに1層構造を示す1を格納する。第1画像データIM1に有意な色情報があれば、S168において、変数Pcには2層構造を示す2を格納する。
【0072】
S169では変数Lcの値を更新する。すなわち変数Lcと注目画素のプレーン数を示す変数Pcを比較し、より大きな値を変数Lcの新しい値とする。これによって変数Lcには、処理対象ラインの注目画素までで最大のプレーン数が常に保持され、処理対象ラインの終端まで処理した時点で、処理対象ラインの最大プレーン数が格納されることになる。
【0073】
一方、S165において注目画素に画像が存在しない場合にはS164に戻ってラインの終端か否かを判定し、終端でない場合には次の画素を注目画素として処理を繰り返す。また、S165において注目画素が写真などの画像の場合には、S170で変数Lcに3層構造を示す3を格納する。変数Lcの最大値はこの例では3であるから、注目画素以降の画素を処理しても変数Lcの値は変化しない。そのため、処理対象ラインのそれ以降の処理を省略し、S171においてライン終端までスキップする。
【0074】
処理対象ラインの処理が終了すると、S172において、前ラインのプレーン数を保持する変数Lpと処理対象ラインの最大プレーン数を保持する変数Lcを比較する。値が異なっていれば、処理対象ラインにおいてプレーン数が異なる変化点である可能性があるので、S173において層数変化点情報を出力する。前ラインと処理中のラインのプレーン数が等しい、すなわちLp=Lcの場合は何もしない。
【0075】
S174では変数Lcの値を変数Lpの新しい値として更新し、S162に戻って終了判定の後、次のラインを処理対象ラインとして処理を行なう。このような処理を1ぺージ分繰り返す。以上の処理によって、層数が変化する時点で層数変化点情報が出力される。この層数変化点情報に基づいて帯状分割を行なうことが可能となる。例えば層数変化点情報が出力されるごとに分割点とし、帯状分割することができる。あるいは、帯状分割の最小ライン数及び最大ライン数を設定しておき、最小ライン数に満たないライン数での分割を禁止して以降の領域と併合したり、あるいは最大ライン数以上、層数変化点情報が出力されない場合には最大ライン数で強制的に分割することも考えられる。
【0076】
図10は、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態における帯状分割の具体例の説明図である。ここでは画像構造決定部10によって多層データ形式で3層の送信データを送信することが設定されているものとする。ここでは図4(A)に示す画像情報が入力され、属性分離部2で図4(B)〜(D)に示す3層の画像データプレーンに分離されたものとする。
【0077】
帯状分割部7において上述の図9に示す処理を行なう。帯状領域1は空白域であるため、プレーン数は1となる。色文字「JAPAN」にかかると、選択データSELとして文字線画を示すデータが存在し、さらに第1画像データIM1に文字の色情報が存在するため、プレーン数は2となる。そのため、色文字「JAPAN」の上端が層数変化点となる。
【0078】
帯状領域2ではプレーン数が2のラインが連続し、色文字「JAPAN」が終了する。すると、空白のラインとなり、プレーン数が1となってプレーン数が変化する。そのため、色文字「JAPAN」の下端も層数変化点となる。
【0079】
その後、数ラインだけ空白のラインが連続し、日本地図の上端にかかる。日本地図の上端のラインでは写真画像が含まれるのでプレーン数は3となり、層数変化点となる。この例では最小ライン数以下の帯状領域は分割しないこととし、この層数変化点では分割していない。そのまま日本地図の領域のラインでは写真画像が含まれ、プレーン数が3のラインが連続する。なお、日本地図の南西諸島付近では空白のラインと写真画像が存在するラインとが混在するが、その場合も最小ライン数以下の帯状領域となるため、他の帯状領域と統合している。さらに、最大ライン数を越える帯状領域を分割することとし、色文字「JAPAN」以後の領域を帯状領域3〜5に分割している。
【0080】
このように分離された各帯状領域を参照すると、帯状領域1では空白のラインのみで送信すべき画像は存在しない。このような領域については、例えば選択データSELのみを送ったり、あるいはライン数のみを送ってもよい。また、帯状領域2では、第2画像データIM2が存在しない。そのため、第1画像データIM1と選択データSELの2層を送信すればよい。さらに帯状領域3〜5では、プレーン数が3と判定されるため、第1画像データIM1、第2画像データIM2、選択データSELの3層を送信することになる。しかし第1画像データIM1には有意のデータが存在しないので、第2画像データIM2と選択データSELの2層、あるいは第2画像データIM2のみの1層を送信してもよい。
【0081】
このように、プレーン数が変化するラインで分離することによって、例えば3層による送信が指定されていても、部分的に2層あるいは1層によって送信することが可能となるので、送信データ量を削減することができ、高速な通信を行なうことができる。
【0082】
図11は、本発明の画像処理装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。21は入力画像構造認識部、22は描画命令入力部、23はインタプリタ、24aは第1画像データ生成部、24bは選択データ生成部、24cは第2画像データ生成部である。この第2の実施の形態では、入力される画像情報として、ビットマップのような画像のほか、PDLで記述されたり、あるいはグラフィック描画命令が直接入力される場合にも対応できるように構成している。
【0083】
入力画像構造認識部21は、入力された画像情報から画像構造を認識する。認識処理としては、カラー/白黒判定、二値/多値判定、階調数判定などが考えられる。さらには、文字画像か写真画像かといった原稿タイプの判定や、画像の粗さを示す周波数成分の判定、画像中のオブジェクトの認識や変化点の検出など、種々の認識処理を行なうことができる。さらに、例えば入力される画像情報がPDLで記述されている場合、その先頭にヘッダ情報が付加されている。入力画像構造認識部21は、このヘッダ情報から画像構造を認識することができる。例えばヘッダ情報の先頭に所定のコード列が現われた場合には、このコード列を認識し、画像構造決定部10に入力切替部1を制御させて、入力される画像情報がインタプリタ23に入力されるようにすることができる。また、グラフィック描画命令が直接入力される場合も、同様に描画命令列から画像構造を認識することができる。なお、各認識処理手法はそれぞれ任意であり、よく知られている各種の手法を用いることができる。
【0084】
画像構造決定部10は、入力画像構造認識部21によって認識された画像構造に基づいて送信データの送信画像構造を決定し、各部を制御する。例えば入力された画像情報が白黒画像であると認識された場合には、入力切替部1および選択部5を切り替えて、入力された画像情報を1層送信データ生成部11で処理するように制御する。あるいは、入力された画像情報がカラー画像あるいは多値画像であると判定された場合には、入力切替部1および選択部5を切り替えて、入力された画像情報を多層データ形式で送信するように制御することができる。
【0085】
また、原稿タイプの認識結果や、カラー/白黒判定結果、二値/多値判定結果などから、多層データ形式で送信する場合のプレーン数を決定し、属性分離部2およびマルチプレクサ4を制御したり、帯状分割部7における分割幅を固定長あるいは可変長に決定することができる。また帯状分割部7における可変長の分割幅の決定には、画像中のオブジェクトの認識結果や、変化点の検出結果などを用いることができる。この場合、上述の図9に示したような変化点情報の検出処理を入力画像構造認識部21で行なうことになる。
【0086】
さらに、入力された画像情報の周波数解析結果や原稿タイプ、色空間、階調数などの認識結果に応じて、画像処理部3a〜3cにおいて行なう処理および処理方式などの決定を行なうことができる。例えば入力された画像情報の色空間に応じて色空間変換処理を変えたり、入力された画像情報が高周波成分を多く含む場合には高画質で送信できる圧縮手法を選択するなどの制御が可能である。
【0087】
さらに、入力された画像情報がPDLで記述されていることが入力画像構造認識部21で認識された場合には、入力切替部1を切り替えて、入力された画像情報がインタプリタ23に入力されるように制御する。あるいはグラフィック描画命令として入力される場合には、入力切替部1からの入力を停止する。これらの場合には、画像処理部3a〜3cに対して、第1画像データ生成部24a、選択データ生成部24b、第2画像データ生成部24cのデータを選択して画像処理を施すように制御し、マルチプレクサ4、選択部5、帯状分割部7を多層データ形式の場合として制御することができる。
【0088】
このように、画像構造決定部10は、入力画像構造認識部21における画像構造の認識結果に応じて、送信画像構造を決定し、入力された画像情報に適応した各部の制御を行なうことができる。
【0089】
描画命令入力部22は、画像情報がグラフィック描画命令として入力される場合に、そのグラフィック描画命令を受け付ける。通常、グラフィック描画命令は、最初からテキスト、グラフィック(線画)、イメージ(写真画)等に分類されているので、そのいずれかを判定し、第1画像データ生成部24a、選択データ生成部24b、第2画像データ生成部24cのいずれか1以上に描画を指示する。
【0090】
インタプリタ23は、入力された画像情報がPDLで記述されている場合に、入力されたPDL命令を解釈し、第1画像データ生成部24a、選択データ生成部24b、第2画像データ生成部24cのいずれか1以上に描画を指示する。
【0091】
第1画像データ生成部24a、選択データ生成部24b、第2画像データ生成部24cは、それぞれ、描画命令入力部22またはインタプリタ23から描画の指示を受け、指示に従ってそれぞれ第1画像データ、選択データ、第2画像データを生成する。このようにして入力された画像情報がPDLで記述されていたり、あるいはグラフィック描画命令である場合には、直接、多層データ形式の画像情報を生成することができる。これらの第1画像データ、選択データ、第2画像データは、画像処理部3a〜3cに入力される。
【0092】
画像処理部3a〜3cは、画像構造決定部10からの制御に従い、属性分離部2で分離されたデータまたは第1画像データ生成部24a、選択データ生成部24b、第2画像データ生成部24cで生成されたデータのいずれかを選択して、画像処理を行なう。
【0093】
図11に示す構成では、送信属性入力部9が付加されているが、上述のように入力画像構造認識部21における画像構造の認識だけで送信画像構造を決定し、各部を制御することができる。また、入力画像構造認識部21における画像構造の認識結果と、送信属性入力部9において入力された送信属性指示とを組み合わせて用いることもできる。その場合、例えば送信画質についてはユーザの意向が反映されるようにして、画質に大きく影響する選択データSELの送信画像構造をこのユーザによる送信属性指示に応じて決定することができる。他の第1画像データIM1および第2画像データIM2の送信画像構造、例えば色空間などは、入力画像構造認識部21で入力された画像情報から認識した画像構造に基づいて決定するように構成することができる。
【0094】
入力された画像情報がPDLなどのコード情報である場合、入力画像構造の認識は、インタプリタ23でコード情報を解釈する際に同時に行なうことができる。例えば、PDLではオブジェクトごとに描画命令が発行されていることから、画像中のオブジェクトの認識を容易に行なうことができる。同様に、入力された画像情報がグラフィック描画命令の場合にも、描画命令入力部22で入力画像構造を認識することが可能である。
【0095】
なお、図11に示す例では1種類のPDLに対応した構成を示しているが、例えば入力画像構造認識部21で多種類のPDLの識別を行ない、それぞれに応じたインタプリタ23を備えることによって、複数のPDLに対応することも可能である。
【0096】
図12は、本発明の画像処理装置の第3の実施の形態を示すブロック図である。図中、図11と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。この第3の実施の形態では、1層送信データ生成部11を設けずに構成した例を示している。1層送信データ生成部11を設けないことから、入力切替部1、選択部5も不要であり、設けていない。
【0097】
このような構成では、多層データ形式による送信は、上述の第1および第2の実施の形態と同様にして行なうことができる。1層データ形式による送信を行なう場合には、属性分離部2で選択データのみを生成する。このとき、入力された画像情報が多値画像である場合には、所定の二値化処理を行なうことになる。また画像処理部3bでは、少なくとも二値画像データに最適な圧縮手法、例えばMH/MRあるいはMMRなどの圧縮手法を用いて圧縮処理を行なう。そしてマルチプレクサ4では選択データのみを選択して出力し、送信部8において通常のFAXと同様の送信処理を行なって送信すればよい。このような設定を画像構造決定部10が行なうことになる。
【0098】
この第3の実施の形態では、送信属性入力部9および入力画像構造認識部21を備えているが、上述の第1の実施の形態と同様に送信属性入力部9のみで構成したり、あるいは入力画像構造認識部21のみで構成することもできる。
【0099】
図13は、本発明の画像処理装置の第1の応用例を示す構成図である。図中、31は画像送信装置、32は画像受信装置、33は原稿画像である。画像送信装置31は、上述の第1ないし第3の実施の形態で示したような本発明の画像処理装置を備えている。通常の白黒ファクシミリと同様に、画像送信装置31はカラーの原稿画像33を走査入力し、入力した画像情報を本発明の画像処理装置によって多層データ形式あるいは1層データ形式に変換した後、回線を通じて伝送する。このとき、送信属性入力部9からユーザによって入力された送信属性指示や、入力画像構造認識部21で認識した画像情報の画像属性に従って、画像構造決定部10が最適な送信画像属性を決定し、各部を制御するので、ユーザの意向や入力された画像情報の特性に合致した画質および能率により画像情報を伝送することができる。
【0100】
画像受信装置32では、画像送信装置31から送られてくる多層データ形式あるいは1層データ形式の画像データを復元し、出力する。より具体的には、送られてきたデータが多層データ形式の場合には、所定のデータフォーマットにラッピングされた画像データから圧縮された3つあるいは2つもしくは1つの画像データプレーンを取り出し、復号処理の後、3つの画像データプレーンの解像度を一致させ、選択データSELの各画素ごとの値に応じて第1画像データIM1または第2画像データIM2を選択して出力することにより、画像データを復元することができる。
【0101】
図14は、本発明の画像処理装置の第1の応用例における画像送信装置の内部構成の一例を示すブロック図である。図中、41はCPU、42はメモリ、43は通信制御部、44は画像処理部、45はスキャナ、46はインタフェース部、47はコントロールパネル、48はバスである。CPU41は、画像送信装置全体を制御する。メモリ42は、スキャナ45から入力された画像情報や、画像処理部44で変換された多層データ形式の画像情報などを一時的に記憶する。上述の図1、図10、図11におけるバッファ6をこのメモリ42で構成することができる。通信制御部43は、上述の図1、図10、図11における送信部8と対応するもので、画像受信装置32との間の通信制御を行ない、多層データ形式あるいは1層データ形式の送信データを送信する。画像処理部44は、属性分離部2や画像処理部3a〜3c、マルチプレクサ4、帯状分離部7、1層送信データ生成部11などのすべてあるいは一部の処理をCPU41の指示によりあるいはCPU41と協働して行なう。また、画像構造決定部10や第2、第3の実施の形態で示した入力画像構造認識部21の処理についても、すべてあるいは一部の処理を行なうことができる。スキャナ45は原稿を読み取って画像情報を入力する。インタフェース部46は、スキャナ45をCPU41に接続するためのインタフェースである。コントロールパネル47は、ユーザからの指示を受け付けたり、ユーザに対するメッセージを表示する。このコントロールパネル47は、例えば図2に示すようなユーザからの送信属性指示を受け付ける部分を一部に有しており、送信属性入力部9を構成するものである。バス48は、画像送信装置内部のCPU41、メモリ42、通信制御部43、画像処理部44、インタフェース部46、コントロールパネル47を接続する。
【0102】
本発明の画像処理装置の第1の応用例における画像送信装置の動作は、例えば上述の図3に示したような手順で動作させることができる。の一例を示すフローチャートである。まずコントロールパネル47からユーザが送信属性指示を入力し、これに応じて画像処理部44などの各部を制御し、必要な設定を行なう。
【0103】
その後、スキャナ45を用いて送信すべき原稿画像33が読み込まれる。読み込まれた画像情報は、CPU41の制御によりインタフェース46を介してメモリ42に格納される。このとき、例えば本発明の画像処理装置の第2、第3の実施の形態の構成が搭載されている場合、読み込まれた画像情報の画像構造を認識し、認識した画像構造から送信画像構造を決定して、これに応じて画像処理部44などの各部の設定を行なう。
【0104】
続いてCPU41の制御により、画像受信装置32との通信制御が開始される。このとき、画像受信装置32の装置環境の確認作業(ネゴシエーション)が行なわれ、これらの情報はCPU41で管理される。確認作業の終了後、上述のようにユーザによって入力された送信属性指示あるいは入力された画像情報の画像構造に基づいてなされた各部の設定に従い、入力された画像情報は多層データ形式あるいは1層データ形式への変換処理が行なわれる。この処理は、上述の本発明の画像処理装置の第1ないし第3の実施の形態で説明したとおりである。
【0105】
変換後の多層データ形式あるいは1層データ形式の送信データは、再びメモリ42に格納される。なお、メモリ42は変換前と変換後の2面分の画像データが格納できる容量を準備してもよく、また1面分の容量だけを準備して書き込みと読み出しをダイナミックに制御してもよい。
【0106】
CPU41は送信データがメモリ42へ格納されたことを確認すると、CPU41あるいは画像処理部44において帯状分割処理を行ない、通信制御部43を介して送信する。あるいは帯状分割処理を行なわずにページ単位で送信してもよい。送信されるデータは、上述のようにユーザの要求や入力された画像情報の画像構造に応じた適切な処理がなされているので、高画質の画像を高速に伝送することが可能である。
【0107】
図15は、本発明の画像処理装置の第2の応用例を示す構成図である。図中、51〜53はホストコンピュータ、54はデジタルカメラ、55はスキャナ、56は送信側装置、57はモデム、58は送信側ネットワーク、61,62はクライアントコンピュータ、63,64はプリンタ、65は受信側ネットワーク、66は受信側装置、67はモデムである。送信側システムは、送信側ネットワーク58によってホストコンピュータ51〜53、スキャナ55、および送信側装置56などが接続されている。ホストコンピュータ53にはデジタルカメラ54が、また送信側装置56にはモデム57がそれぞれ接続されている。
【0108】
送信側装置56は、例えば上述の本発明の画像処理装置の第1ないし第3の実施の形態として示した構成を備えている。送信側装置56は、送信側ネットワーク58上に接続されたホストコンピュータ51〜53やスキャナ55から直接に、またデジタルカメラ54からホストコンピュータ53を介して、画像データを受け取り、画像分離や、解像度変換、圧縮、フォーマット化などの画像処理を行なった後、モデム57を介して受信側システムへ多層データ形式あるいは1層データ形式の送信データを送信することができる。
【0109】
受信側システムは、受信側ネットワーク65によってクライアントコンピュータ61,62や、プリンタ63,64、受信側装置65などが接続されている。また、受信側装置66にはモデム67が接続されており、通信回線を介して送られてくるデータをモデム67を介して受信することができる。
【0110】
受信側装置65は、モデム67で受信した多層データ形式あるいは1層データ形式のデータから画像を合成あるいは生成し、プリンタ63またはプリンタ64へ出力する。あるいはクライアントコンピュータ61,62によって必要な処理を行なった後にプリンタ63または64から出力することができる。
【0111】
図16は、本発明の画像処理装置の第2の応用例における送信側装置の内部構成の一例を示すブロック図である。図中、71は内部バス、72はCPU、73はメモリ、74はネットワーク制御部、75は通信制御部、76は画像蓄積部、77は画像処理部、78はインタフェース部である。図16に示した送信側装置56は、CPU72、メモリ73、ネットワーク74、通信制御部75、画像蓄積部76、画像処理部77、インタフェース部78などが内部バス71によって接続されて構成されている。
【0112】
CPU72は送信側装置56の制御を司る。メモリ73は、画像データを一時的に記憶する。ネットワーク制御部74は、ネットワーク58を介してホストコンピュータ51〜53やスキャナ55から画像データを受信したり、あるいはネットワーク58を介して他のホストコンピュータ51〜53へ画像データを送信する。また、ユーザによる送信属性指示もこのネットワーク制御部74を介して外部から得ることができる。通信制御部75は、外部に接続したモデム57などを介して送信データを送信する。図15に示したように、モデム57にはさらに通信のために一般電話回線などの通信回線が接続されており、これらを介して送信データを送信することができる。画像蓄積部76は、送信データを蓄積する。画像処理部77は、上述の第1の応用例と同様に、CPU72と協働して上述の本発明の画像処理装置の第1ないし第3の実施の形態における機能を実現する。インタフェース部78は、スキャナやデジタルカメラなどの画像入力機器を送信側装置56に直接接続する場合のインタフェースである。
【0113】
図17は、本発明の画像処理装置の第2の応用例における動作の一例を示すフローチャートである。図17では、実際にホストコンピュータ51〜53により画像が作成され、あるいはスキャナ55やデジタルカメラ54から画像が読み取られてから画像処理を施して送信するまでの動作を示している。まず、S181において、ネットワーク58に接続されたホストコンピュータ51〜53あるいはスキャナ55のうちの1つから送信側装置56へ画像を送信する旨の要求を出し、画像を送信する。
【0114】
送信側装置56では、ネットワーク制御部74を介して送信要求を受け取ると、CPU72により図示しないDMAC(Direct Memory Access Controller)のレジスタへ所定のパラメータを設定する。パラメータとしてはメモリ73のデータ格納アドレスや転送レートなどが挙げられる。パラメータの設定が完了すると、CPU72はレディ状態を示すコマンドをネットワーク制御部74に発行し、その後、S182において、ホストコンピュータ51〜53またはのいずれかより順次送信されてくる画像情報をメモリ73へ格納する。
【0115】
また、このときにユーザによって入力された送信属性指示に関する情報も送信元より送ってもらう。そして受信した送信属性指示に基づいて送信画像構造を決定し、各部の設定を行なう。さらに本発明の画像処理装置の第2、第3の実施の形態で示した構成を含んでいる場合には、メモリ73に格納した画像情報から画像構造を認識し、認識結果に基づいて送信画像構造を決定し、各部の設定を行なう。
【0116】
その後、CPU72はDMACのレジスタへ画像読み出しアドレスや処理後の送信データの書き込みアドレスなどのパラメータを設定し、メモリ73上の画像情報を順次読み出し、S183において、決定した送信画像構造に応じて設定された処理を実行し、多層データ形式あるいは1層データ形式の送信データを生成する。
【0117】
S184において、多層データ形式あるいは1層データ形式の送信データは、予めDMACのレジスタに設定された書き込みアドレスを開始点として、順次、メモリ73へ格納される。メモリ73としては、画像処理前と処理後の2つ分の画像データが格納できる容量を準備してもよく、またいずれか多い方の容量だけを準備して書き込みと読み出しをダイナミックに制御してもよい。S185において、メモリ73に格納された多層データ形式あるいは1層データ形式の送信データは、保存のために、順次、画像蓄積部76に蓄積される。
【0118】
送信データの蓄積が完了したら、S186において、CPU72は予め指定された受信側システムへの通信を開始する。詳細な通信プロトコルは省略する。S187において受信側システムへの接続が完了したことを確認後、S188においてメモリ73に格納されている多層データ形式の画像データを順次読み出して設定されている帯状分割処理を行ない、通信制御部75からモデム57を介して受信側システムへ送信する。
【0119】
以上の処理により、ホストコンピュータ51〜53やスキャナ55から送られてきた画像情報を多層データ形式あるいは1層データ形式の送信データに変換して受信側システムへ送信することが可能となる。あるいは、ネットワーク制御部74を介してメモリ73に格納されている送信データを順次読み出してホストコンピュータ51〜53へ送ってもよい。送信データは、例えば送信属性指示を受け取っている場合、その指示に従って生成されているので、ユーザの要求に応じた画質およびデータ量となっている。また、入力された画像情報に応じて生成しているので、その画像情報に最適な処理によって送信データが生成されている。そのため、適切な画質で適切なデータ量により画像情報を送信することができる。
【0120】
受信側システムでは、モデム67で受信した画像データに基づいて、受信側装置66は画像を再構成する。フォーマット化された多層データ形式の画像データから圧縮された第1画像プレーン、第2画像プレーン、選択画像プレーンを取り出し、復号後、解像度を調整し、選択画像プレーンのデータに従って第1画像プレーンまたは第2画像プレーンのいずれか一方のデータを選択し、出力する。これによって画像情報が再構成される。また1層データ形式の画像データの場合には、従来のFAXと同様の処理によって画像情報を再構成する。
【0121】
そして再構成された画像情報は、クライアントコンピュータ61,62による制御のもとで、必要に応じて画像処理を施し、そのまま蓄積しておいたり、あるいはプリンタ63またはプリンタ64から出力することができる。
【0122】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、入力された画像情報を属性に応じて多層に分離した多層データ形式で送信することができるので、写真画像や文字・線画画像が混在する画像であっても高能率でしかも高画質で送信することができる。送信に際しては、ユーザによる送信属性指示によって属性分離処理や画像データプレーンごとの画像処理、帯状分割処理などを制御するので、ユーザの意向を適切に反映させることができる。また、入力された画像情報から画像構造を求め、その画像構造に基づいて自動的に属性分離処理や画像データプレーンごとの画像処理、帯状分割処理などの制御を行なうことによって、入力された画像情報に適切に対応した送信処理を行なうことが可能となる。さらにユーザによる送信属性指示と入力された画像情報からの自動設定の組み合わせによって、要求された画質と属性分離に伴う画像処理を合致させ、多層データ形式の利点を生かした高画質、高能率の画像送信を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 送信属性入力部の一例を示す概念図である。
【図3】 本発明の画像処理装置の第1の実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の画像処理装置における多層データ形式の送信データの具体例の説明図である。
【図5】 本発明の画像処理装置における多層データ形式の送信データの別の具体例の説明図である。
【図6】 本発明の画像処理装置の第1の実施の形態における画像構造決定部の動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】 本発明の画像送信装置の第1の実施の形態において属性分離部で行なう文字/写真判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の画像処理装置の第1の実施の形態において、入力された画像情報がPDLである場合の属性分離部の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】 本発明の画像処理装置の第1の実施の形態において帯状分割部が可変長による帯状分割を行なう際の分割幅を自動的に決定するための処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の画像処理装置の第1の実施の形態における帯状分割の具体例の説明図である。
【図11】 本発明の画像処理装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図12】 本発明の画像処理装置の第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図13】 本発明の画像処理装置の第1の応用例を示す構成図である。
【図14】 本発明の画像処理装置の第1の応用例における画像送信装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図15】 本発明の画像処理装置の第2の応用例を示す構成図である。
【図16】 本発明の画像処理装置の第2の応用例における送信側装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図17】 本発明の画像処理装置の第2の応用例における動作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…入力切替部、2…属性分離部、3a〜3c…画像処理部、4…マルチプレクサ、5…選択部、6…バッファ、7…帯状分割部、8…送信部、9…コントロールパネル、10…画像構造決定部、11…1層送信データ生成部、12…二値化部、13…圧縮器、21…入力画像構造認識部、22…描画命令入力部、23…インタプリタ、24a…第1画像データ生成部、24b…選択データ生成部、24c…第2画像データ生成部、31…画像送信装置、32…画像受信装置、33…原稿画像、41…CPU、42…メモリ、43…通信制御部、44…画像処理部、45…スキャナ、46…インタフェース部、47…コントロールパネル、48…バス、51〜53…ホストコンピュータ、54…デジタルカメラ、55…スキャナ、56…送信側装置、57…モデム、58…送信側ネットワーク、61,62…クライアントコンピュータ、63,64…プリンタ、65…受信側ネットワーク、66…受信側装置、67…モデム、71…内部バス、72…CPU、73…メモリ、74…ネットワーク制御部、75…通信制御部、76…画像蓄積部、77…画像処理部、78…インタフェース部。

Claims (20)

  1. 入力された画像情報を第1画像データ、第2画像データ、前記第1画像データまたは前記第2画像データのいずれかを選択する選択データからなる多層データ形式にて送信する画像処理装置において、ユーザによる原稿タイプを示す送信属性指示を入力する送信属性入力手段と、該送信属性入力手段により入力された前記原稿タイプを示す送信属性指示に基づいて送信形態を決定する画像構造決定手段と、前記画像情報から文字線画部分の色情報、または形状情報と色情報を分離して前記第1画像データとし絵柄部分を分離して前記第2画像データとし、いずれに分離したかを前記選択データとして前記画像構造決定手段により決定された前記送信形態に従って出力する分離手段と、前記分離手段から出力された前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データを前記送信形態に従って送信する送信手段を有し、前記画像構造決定手段は、前記送信形態として前記原稿タイプが文字のとき前記選択データのみを送信する送信形態を決定し前記原稿タイプが色文字のとき前記第1画像データ及び前記選択データを送信する送信形態を決定し前記原稿タイプが文字/写真のとき前記第1画像データ、前記第2画像データ及び前記選択データを送信する送信形態を決定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 入力された画像情報から文字線画部分の色情報、または形状情報と色情報を分離して第1画像データとし絵柄部分を分離して第2画像データとし、前記第1画像データまたは前記第2画像データのいずれを選択するかを選択データとし、前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データからなる多層データ形式にて送信する画像処理装置において、ユーザによる原稿タイプを示す送信属性指示を入力する送信属性入力手段と、該送信属性入力手段により入力された前記原稿タイプを示す送信属性指示に基づいて送信形態を決定する画像構造決定手段と、該画像構造決定手段により決定された前記送信形態に従って前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データを選択する切替手段と、該切替手段により選択されたデータを送信する送信手段を有し、前記画像構造決定手段は、前記送信形態として前記原稿タイプが文字のとき前記選択データのみを送信する送信形態を決定し前記原稿タイプが色文字のとき前記第1画像データ及び前記選択データを送信する送信形態を決定し前記原稿タイプが文字/写真のとき前記第1画像データ、前記第2画像データ及び前記選択データを送信する送信形態を決定することを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記多層データ形式を構成する前記第1画像データ、前記第2画像データ、及び前記選択データのうちの送信データを所定のラインごとに帯状分割する帯状分割手段を有し、前記画像構造決定手段は、前記送信属性入力手段により入力された前記原稿タイプを示す送信属性指示に基づいて前記多層データ形式による送信データを帯状分割する際の分割幅を決定するものであり、前記帯状分割手段は、前記画像構造決定手段により決定された前記分割幅に基づいて前記多層データ形式を構成する前記第1画像データ、前記第2画像データ、及び前記選択データのうちの送信データを帯状分割し、前記送信手段は、前記帯状分割手段で帯状に分割したストライプ単位で送信データを前記多層データ形式にて送信する送信手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. さらに、入力された前記画像情報の画像構造を認識する入力画像構造認識手段を有し、前記画像構造決定手段は、前記入力画像構造認識手段によって認識された前記画像構造を加味することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 入力された画像情報を第1画像データ、第2画像データ、前記第1画像データまたは前記第2画像データのいずれかを選択する選択データからなる多層データ形式にて送信する画像処理装置において、入力された前記画像情報の二値/多値の画像構造を認識する入力画像構造認識手段と、該入力画像構造認識手段により認識された前記画像構造に基づいて送信形態を決定する画像構造決定手段と、前記画像情報から文字線画部分の色情報、または形状情報と色情報を分離して前記第1画像データとし絵柄部分を分離して前記第2画像データとし、いずれに分離したかを前記選択データとして前記画像構造決定手段により決定された前記送信形態に従って出力する分離手段と、前記分離手段から出力された前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データを前記送信形態に従って送信する送信手段を有し、前記画像構造決定手段は、前記入力画像構造認識手段により前記画像情報が多値画像であると認識された場合に前記多層データ形式による送信を決定し、前記入力画像構造認識手段により前記画像情報が二値画像であると判断された場合には前記選択データのみの送信による送信形態を決定することを特徴とする画像処理装置。
  6. 入力された画像情報から文字線画部分の色情報、または形状情報と色情報を分離して第1画像データとし絵柄部分を分離して第2画像データとし、前記第1画像データまたは前記第2画像データのいずれを選択するかを選択データとし、前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データからなる多層データ形式にて送信する画像処理装置において、入力された前記画像情報の二値/多値の画像構造を認識する入力画像構造認識手段と、該入力画像構造認識手段により認識された前記画像構造に基づいて送信形態を決定する画像構造決定手段と、該画像構造決定手段により決定された前記送信形態に従って前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データを選択する切替手段と、該切替手段により選択されたデータを送信する送信手段を有し、前記画像構造決定手段は、前記入力画像構造認識手段により前記画像情報が多値画像であると認識された場合に前記多層データ形式による送信を決定し、前記入力画像構造認識手段により前記画像情報が二値画像であると判断された場合には前記選択データのみの送信による送信形態を決定することを特徴とする画像処理装置。
  7. 前記多層データ形式を構成する前記第1画像データ、前記第2画像データ、及び前記選択データのうちの送信データを所定のラインごとに帯状分割する帯状分割手段を有し、前記画像構造決定手段は、前記入力画像構造認識手段により認識された前記画像構造に基づいて前記多層データ形式による送信データを帯状分割する際の分割幅を決定するものであり、前記帯状分割手段は、前記画像構造決定手段により決定された前記分割幅に基づいて前記多層データ形式を構成する前記第1画像データ、前記第2画像データ、及び前記選択データのうちの送信データを帯状分割し、前記送信手段は、前記帯状分割手段で帯状に分割したストライプ単位で送信データを前記多層データ形式にて送信する送信手段を有することを特徴とする請求項5または請求項に記載の画像処理装置。
  8. 前記入力画像構造認識手段は、入力された前記画像情報のオブジェクト構造を認識し、前記画像構造決定手段は、前記入力画像構造認識手段により認識された前記オブジェクト構造に依存して前記帯状分割手段で帯状分割する際の分割幅を決定することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  9. 前記入力画像構造認識手段は、入力された前記画像情報の変化点情報を認識し、前記画像構造決定手段は、前記入力画像構造認識手段により認識された前記変化点情報に基づいて前記帯状分割手段で帯状分割する際の分割幅を決定することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  10. 入力された前記画像情報はコード情報であり、前記入力画像構造認識手段は前記コード情報から前記画像構造を認識することを特徴とする請求項5ないし請求項のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 入力された画像情報を第1画像データ、第2画像データ、前記第1画像データまたは前記第2画像データのいずれかを選択する選択データからなる多層データ形式にて送信する画像処理方法において、ユーザによる原稿タイプを示す送信属性指示の入力を受け付け、入力された前記原稿タイプを示す送信属性指示に基づいて、前記原稿タイプが文字のとき前記選択データのみを送信する送信形態、前記原稿タイプが色文字のとき前記第1画像データ及び前記選択データを送信する送信形態、前記原稿タイプが文字/写真のとき前記第1画像データ、前記第2画像データ及び前記選択データを送信する送信形態を決定し、前記画像情報から文字線画部分の色情報、または形状情報と色情報を分離して前記第1画像データとし絵柄部分を分離して前記第2画像データとし、いずれに分離したかを前記選択データとし、決定された前記送信形態に従って前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データを前記送信形態に従って送信することを特徴とする画像処理方法。
  12. 入力された画像情報から文字線画部分の色情報、または形状情報と色情報を分離して第1画像データとし絵柄部分を分離して第2画像データとし、前記第1画像データまたは前記第2画像データのいずれを選択するかを選択データとし、前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データからなる多層データ形式にて送信する画像処理方法において、ユーザによる原稿タイプを示す送信属性指示の入力を受け付け、入力された前記原稿タイプを示す送信属性指示に基づいて、前記原稿タイプが文字のとき前記選択データのみを送信する送信形態、前記原稿タイプが色文字のとき前記第1画像データ及び前記選択データを送信する送信形態、前記原稿タイプが文字/写真のとき前記第1画像データ、前記第2画像データ及び前記選択データを送信する送信形態を決定し、決定された前記送信形態に従って前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データを選択し、選択されたデータを送信することを特徴とする画像処理方法。
  13. さらに、入力された前記原稿タイプを示す送信属性指示に基づいて前記多層データ形式による送信データを帯状分割する際の分割幅を決定し、決定された前記分割幅に基づいて前記多層データ形式を構成する前記第1画像データ、前記第2画像データ、及び前記選択データのうちの送信データを所定のラインごとに帯状分割し、帯状に分割したストライプ単位で送信データを前記多層データ形式にて送信することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の画像処理方法。
  14. さらに、入力された前記画像情報の画像構造を認識し、認識された前記画像構造を加味して処理の切り換えを行なうことを特徴とする請求項11ないし請求項13のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  15. 入力された画像情報を第1画像データ、第2画像データ、前記第1画像データまたは前記第2画像データのいずれかを選択する選択データからなる多層データ形式にて送信する画像処理方法において、入力された前記画像情報の二値/多値の画像構造を認識し、認識された前記画像構造に基づいて、前記画像情報が多値画像であると認識された場合に前記第1画像データ、前記第2画像データ及び前記選択データを送信する送信形態を決定し、前記画像情報が二値画像であると判断された場合には前記選択データのみの送信による送信形態を決定し、前記画像情報から文字線画部分の色情報、または形状情報と色情報を分離して前記第1画像データとし絵柄部分を分離して前記第2画像データとし、いずれに分離したかを前記選択データとして、決定された前記送信形態に従って送信することを特徴とする画像処理方法。
  16. 入力された画像情報から文字線画部分の色情報、または形状情報と色情報を分離して第1画像データとし絵柄部分を分離して第2画像データとし、前記第1画像データまたは前記第2画像データのいずれを選択するかを選択データとし、前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データからなる多層データ形式にて送信する画像処理方法において、入力された前記画像情報の二値/多値の画像構造を認識し、認識された前記画像構造に基づいて、前記画像情報が多値画像であると認識された場合に前記第1画像データ、前記第2画像データ及び前記選択データを送信する送信形態を決定し、前記画像情報が二値画像であると判断された場合には前記選択データのみの送信による送信形態を決定し、決定された前記送信形態に従って前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データを選択して送信することを特徴とする画像処理方法。
  17. さらに、認識された前記画像構造に基づいて前記多層データ形式による送信データを帯状分割する際の分割幅を決定し、決定された前記分割幅に基づいて前記多層データ形式を構成する前記第1画像データ、前記第2画像データ、及び前記選択データのうちの送信データを所定のラインごとに帯状分割し、帯状に分割したストライプ単位で送信データを前記多層データ形式にて送信することを特徴とする請求項15または請求項16に記載の画像処理方法。
  18. 前記画像構造として、入力された前記画像情報のオブジェクト構造を認識し、認識された前記オブジェクト構造に依存して帯状分割する際の分割幅を決定することを特徴とする請求項17に記載の画像処理方法。
  19. 前記画像構造として、入力された前記画像情報の変化点情報を認識し、認識された前記変化点情報に基づいて帯状分割する際の分割幅を決定することを特徴とする請求項17に記載の画像処理方法。
  20. 入力された前記画像情報はコード情報であり、前記コード情報から前記画像構造を認識することを特徴とする請求項1ないし請求項19のいずれか1項に記載の画像処理方法。
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