JP3765177B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、公衆回線やLANなどのネットワーク回線を介して画像データを通信したり、あるいは画像データを蓄積するための画像処理装置および画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、公衆回線を用いたファクシミリ通信に加え、公衆回線やLANなどのネットワークを用いた画像通信が盛んに行なわれている。画像データを送受する機器もファクシミリのほか、パーソナルコンピュータや複合ディジタル複写機、ネットワークプリンタなど、各種の機器が用いられている。また最近はこれらの機器のカラー化も進み、カラーFAXやカラープリンタも主流になりつつある。このようなネットワークシステムでは、例えば解像度がそれぞれ異なる異機種装置間での相互接続や、カラー複写機と白黒複写機といったような色空間がそれぞれ異なる異機種装置間での相互接続が可能である。
【0003】
このような装置間で画像データをやりとりする場合、通常は入力した原稿画像を1枚のプレーン画像として扱う。つまり1枚のプレーン画像に対して、入力側機器で原稿の種類を判別し、原稿に適していると考えられる画像処理をプレーン画像全体に施して出力側機器へ送信する。
【0004】
このように原稿画像を1枚のプレーン画像として扱った場合、原稿画像が文字のみ、あるいは写真のみといった1種類の属性の画像データだけで構成されるのであれば特に問題はない。しかし、文字と写真が混在しているような複数の種類の画像データから構成されている場合には不都合が生じる。例えば文字と写真が混在している画像データを圧縮しようとした場合、1枚のプレーン画像に対して同じ圧縮手法を用いて圧縮処理を施すので、適用する圧縮手法によっては文字部あるいは写真部のいずれかの圧縮率が低下して通信時間が長期化するか、あるいはいずれかの画質が劣化してしまう。また他の画像処理を施す場合も同様であり、1枚のプレーン画像に対して画一的な画像処理を施すと、文字部分あるいは写真部分など、部分的に画質が低下する場合があった。
【0005】
一方、画像を帯状に分割して送信することが考えられている。例えばFAXでは、帯状領域ごとに圧縮処理を行なって通信を行なっている。また、送信時に相手のバッファサイズに合わせた帯状領域に分割して送信することも行なわれている。これらは、ある固定した単位で画像を分割するため、分割される位置における画像の内容や、送信時の処理単位、あるいは相手先との通信条件などについては何等考慮されていない。そのため、帯状領域ごとに行なう画像処理や画像の種類によっては、帯状に分割した境界において不具合が生じたり、データ量が多く通信時間がかかるなどの不具合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、より高速に、しかも高画質で画像データを送信でき、あるいは画質を維持したまま高圧縮率で画像データを蓄積することのできる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では、入力された画像情報を文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離して送信あるいは蓄積する。このような第1画像データ、第2画像データ、選択データに分離すれば、それぞれに最適な解像度変換や圧縮処理などの画像処理を行なうことができるので、画質の劣化を抑え、しかも高圧縮率で圧縮することが可能となる。
【0008】
また、本発明ではストライプ境界で分割するが、上述のように、単純に分割を行なうと、各領域ごとに画像処理を施した場合に境界においてズレなどの不具合が発生したり、データ量が多くなる場合がある。そのため、本発明では、例えば1ラインのすべての画素が所定の色であるラインの開始ラインまたは終了ラインを検出して、そのラインで分割することで例えばズレなどの不具合が発生しても画質上問題にならないようにし、画質の劣化を抑えることができる。
【0009】
あるいは、画像情報を第1画像データ、第2画像データ、選択データに分離しようとしたときに実際にいずれのデータに分離されるかを示すレイヤタイプが異なるラインを検出してそのラインで分割することもできる。これらのラインは、そのラインの前後で性質が異なっており、やはり再生時に分割された領域の境界に例えばズレなどの不具合が発生しても、画質が低下することはない。さらに、レイヤタイプによっては第1画像データ、第2画像データ、選択データの1以上のデータを省略することができ、データ量を削減して高速な通信あるいは蓄積データ量の低減を図ることができる。
【0010】
上述のようにして検出したラインで分割した場合、分割された各画像情報が大きすぎて処理時に多大なメモリ量を必要としたり、分割された各画像情報が小さすぎて処理のオーバヘッドが増大するなどの弊害が懸念される。そのため、ある所定値を越えたライン数や符号量の場合には強制的に分割したり、ある所定値を下回るライン数や符号量の場合には分割せずに隣接する領域を併合する等の処理を加えることによって、このような弊害を防止することができる。
【0011】
また、第1画像データ、第2画像データ、選択データに分離した後に圧縮処理を行なう場合には、その圧縮手法に従って分割ラインを決定し、入力された画像情報あるいは分離後の各データを分割することができる。このとき、ユーザからもモード指定をも加味して分割ラインを決定することもできる。これによって分割境界付近のデータを圧縮する際に発生するノイズを低減することができ、高画質を維持することができる。
【0012】
さらに、画像情報を送信する場合には、通信相手先との通信条件に従って分割ラインを決定し、入力された画像情報あるいは分離後の各データを分割することもできる。これによって通信相手先の条件に合わせて画像情報を送信することができ、効率よく送信することができる。この場合には、通信条件の設定までに所定の分割ラインで分割して送信のためのデータを生成しておくと、その条件で送信可能である場合の送信までの時間を短縮することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、1は画像入力部、2は属性判別部、3はストライプ境界決定部、4はストライプ生成部、5は画像分離部である。画像入力部1は、イメージスキャナ等の画像入力装置、あるいは、ネットワークから画像を入力するインタフェース部である。画像入力部1から入力された画像情報は、属性判別部2およびストライプ境界決定部3、およびストライプ生成部4に入力される。
【0014】
属性判別部2は、画像入力部1から入力された画像情報に基づき、画像の色情報、エッジ形状、オブジェクト情報等の特徴量を抽出し、属性情報を作成して出力する。この例における属性情報は、ある注目画素についてそれが文字画像属性であるのか絵柄画像属性であるのかを示す情報であるとする。このような属性情報の作成には、例えばある注目画素について特徴量として周波数成分を抽出し、高周波成分の多いエッジ情報である画素は文字画像属性、高周波成分の少ない低周波の画像である非エッジ情報である画像は絵柄画像属性として、属性情報を作成することができる。この例では画素単位で属性情報を作成するが、ある所定領域(ブロック)ごとに属性情報を作成してもよく、また属性情報の作成方法および用いる特徴量も限定されるものではない。
【0015】
ストライプ境界決定部3は、入力された画像情報から後述するように所定のラインを検出し、検出したラインをストライプ境界として決定する。ストライプ生成部4は、ストライプ境界決定部3で決定したストライプ境界に基づいて、入力された画像情報をストライプに分割する。
【0016】
画像分離部5は、属性判別部2から出力される属性情報に基づき、ストライプ生成部4で分割された各ストライプごとに複数のデータに分離する。ここでは一例として、後述するように文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、及び文字又は線画の形状を示す選択データに分離するものとする。なお、画像分離部5では必ずしも3のデータを生成する必要はなく、属性判別部2から出力される分離情報に応じて、任意のデータ数に分割することができる。また、画像分離部5における画像分離方法としてどのような方式を採用するかは任意である。
【0017】
図2は、入力された画像情報の具体例の説明図、図3は、本発明の画像分離処理の具体例の説明図である。上述のように、画像分離部5では入力された画像情報を3つのデータに分離する。例えば入力された画像情報が図2に示すような画像であったとする。図2に示す画像は、「GERMANY」、「MAP」という文字、ドイツ国旗、ドイツ地図の写真が混在した画像である。文字「GERMANY」はすべて黒の文字であるが、文字「MAP」はそれぞれ異なった色によって描かれている。
【0018】
画像分離部5は、このような画像を、属性判別部2から出力される属性情報に従って、図3(A)に示す文字又は線画の色情報を示す第1画像データと、図3(C)に示す中間調情報を示す第2画像データと、図3(B)に示す文字又は線画の形状を示す選択データの3つのデータに分離する。すなわち、ドイツ地図の写真は中間調情報として図3(C)のデータに分離される。また、文字「GERMANY」および文字「MAP」の形状が図3(B)のデータに、文字「GERMANY」および文字「MAP」の色情報が図3(A)のデータに、それぞれ分離される。ドイツ国旗の部分は中間調画像として分離することもできるが、ここでは文字線画と同様に扱い、ドイツ国旗の形状データを図3(B)のデータに、またその色データを図3(A)のデータに分離している。なお、図示の都合上、彩色はハッチングを異ならせることで示している。以下、説明を簡潔に行なうために、図3(A)に示す文字又は線画の色情報を示す第1画像データを画像C、図3(B)に示す文字又は線画の形状を示す選択データを画像S、図3(C)に示す中間調情報を示す第2画像データを画像Iとする。また、画像C、画像S、画像Iをそれぞれプレーンと呼ぶことがある。
【0019】
ここで、図3(A)に示す画像Cは、各画素ごとに文字の色を表現できるデータ長が必要となる。しかし、文字の形状自体は図3(B)に示す画像Sに存在するため、この画像C中には文字の形状は必要ない。例えば一様な色の文字であれば、この画像Cには図3(A)に示すように文字の存在領域に一様な色領域が存在していればよい。
【0020】
図3(B)に示す画像Sは、図3(A)に示す画像Cか、あるいは図3(C)に示す画像Iのいずれかを選択するデータである。この画像Sは、文字や線画の形状が保持されているので、文字や線画の部分は図3(A)に示す画像Cを選択することによって、色彩が施された文字や線画を復元することができる。また、その他の部分では図3(C)に示す画像Iを選択することによって、文字と写真などが重なっている場合でも良好に分離および復元することができる。この画像Sは、図3(A)に示す画像Cかあるいは図3(C)に示す画像Iかを選択するだけであるので、ここでは1画素あたり1ビットの情報があればよい。なお図3(B)において黒く示している部分は画像Cを選択し、白い部分は画像Iを選択することを示している。
【0021】
図3(C)に示す画像Iは、写真や絵柄などの中間調あるいはフルカラーの画像を表現するため、色および階調を保持するデータ長が必要である。
【0022】
このように、入力された画像情報を分離することによって、例えば画像Cについては文字や線画の形状が存在しないので、低解像度に変換し、カラー画像に適した圧縮手法によって圧縮することができる。また、画像Iについては、写真などの静止画像に適した例えばJPEG方式などの圧縮手法を用いて圧縮することができる。さらに画像Sについては、高解像度が要求されるものの2値データであるので、例えばMH/MR、MMR、算術符号化といった2値データに適した圧縮手法を用いて圧縮することができる。このようにしてそれぞれのデータについて最適な解像度変換および圧縮を行なうことが可能となるので、例えばネットワークなどを介して画像を伝送する際には、通信時間を削減し、しかも高品質の画像を送ることができる。また画像データを蓄積する際にも高品質の画像を少ない容量で格納することができる。
【0023】
なお、例えば文字のみの画像や絵柄のみの画像などでは、必ずしも3つのデータに分離しなくてもよく、2つのデータに分離したり、あるいは分離しなくてもかまわない。また、画像を復元する際には、各画素ごとに画像Sの値に応じて画像Cまたは画像Iを選択すれば簡単に復元することができる。
【0024】
本発明では、分離されたデータの構成は上述の例に限るものではなく、例えば文字や線画の色および形状を含む文字線画部分のデータと、写真などの中間調部分のデータに分離してもよい。あるいは、さらにCG(コンピュータ・グラフィック)画像の部分も分離し、結果として文字や線画の色データ、写真などの中間調データ、CGなどのグラフィックスデータ、そしてこれらを選択する選択データの4つのデータに分離するなど、種々の構成とすることができる。
【0025】
次に、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態における動作の一例を説明する。まず、画像入力部1で画像情報を入力する。画像入力部1がスキャナやデジタルカメラなどの画像入力機器の場合には、原稿などの画像を読み取る。またネットワークなどのインタフェースで構成される場合には、画像情報を受信して取り込む。もちろん、例えば外部記憶装置から画像情報を読み出すなど、他の方法でもよい。
【0026】
画像入力部1で入力された画像情報は、属性判別部2、ストライプ境界決定部3、ストライプ生成部4に渡される。属性判別部2は、入力された画像情報から1ないし数画素ごとに、あるいは所定の領域ごとに、入力画像の特徴量を抽出し、属性情報を作成する。具体例としては上述のように、ある注目画素についてそれがエッジ情報(高周波画像)であるか非エッジ情報(低周波画像)であるかを判別し、エッジ情報と判定された画素は文字画像属性、非エッジ情報と判別された画素は中間調画像属性を属性情報として出力することができる。
【0027】
また、ストライプ境界決定部3は、画像入力部1で入力された画像情報をストライプ生成部4でストライプに分割するためのストライプ境界を決定する。図4は、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態におけるストライプ境界決定部の動作の一例を示すフローチャート、図5は、画像上の座標系の説明図である。ここでは、図5に示すように画像の左上を原点(0,0)とし、1ラインのカラム数をj、ライン数をiとする。また、カラムの最大値をjmax 、ラインの最大値をimax として示している。
【0028】
ストライプ境界決定部3に画像情報が渡されると、まずS101において、ライン数iを0として0ライン目をストライプ開始ラインとする。S102においてライン数iに1を加算し、S103においてライン数iと最大ライン数imax とを比較する。すなわち、最終ラインに到達したか否かを判定する。
【0029】
S103でi=imax でない場合は、S104において、入力された画像情報のi−1ラインに白以外の画素が存在し、iラインがすべて白であるか否かを検出する。すなわち、文字や絵柄などが存在していた領域が終了した直後の白画素のみのラインを検出する。iラインがこのようなラインでない場合には、S102に戻ってiに1を加算しながら次のラインについての判定を行なう。このような処理を上述のようなラインが検出されるまで繰り返す。
【0030】
S104で文字や絵柄などが存在していた領域が終了した直後の白画素のみのラインが検出された場合には、S105において、i−1ラインすなわち文字や絵柄などが存在する領域の最終ラインをストライプ境界とし、iラインを次のストライプ開始ラインとする。そしてS102へ戻って再びS104の条件に合致するラインの検出処理を繰り返す。
【0031】
S103においてi=imax であることが検出された場合には、S106において最終ライン(Imax ライン)をストライプ境界とし、ストライプ境界検出処理を終了する。
【0032】
図6は、本発明の画像処理装置の本発明の画像処理装置の第1の実施の形態におけるストライプ境界決定部で決定されたストライプ境界の具体例の説明図である。図2に示したような画像がストライプ境界決定部3に渡されたものとする。図4に示したフローチャートに従い、S101でi=0とし、0ライン目をストライプ開始ラインとする。S102でiに1を加算し、参照ラインを進める。S103でi=imax でないことを確認後、S104で参照ラインがすべて白画素で、直前のラインには白以外の画素が存在するか否かを判定する。図2に示した例では、画像の先頭には空白部分が存在し、参照ラインはすべて白画素となるが、直前のラインもすべて白画素であり、条件を満足しない。S102に戻って次のラインを参照ラインとして、参照ラインと直前のラインについての判定を繰り返す。
【0033】
図2に示した例において、ドイツ国旗の上端で白画素以外の画素が検出されるが、このラインではS104の条件を満たさない。さらに判定を繰り返し、ドイツ国旗の下端の次のラインが参照ラインとなると、参照ラインはすべて白画素となり、直前のラインには白以外のドイツ国旗の画素が存在する。これはS104の条件を満たす。S105において、i−1ラインであるドイツ国旗の下端のライン、すなわち図6におけるラインaをストライプ境界とする。
【0034】
ラインaの次のラインを次のストライプ開始ラインとし、同様に2つのラインの条件を判定してゆく。すると、ドイツ地図の下端の次のラインが参照ラインであるiラインとなったときに、iラインは白画素のみ、i−1ラインには白画素以外のドイツ地図の画素が存在するため、S104の条件を満たす。そのため、ドイツ地図の下端のライン、すなわち図6におけるラインbもストライプ境界とする。
【0035】
さらにラインbの次のラインを次のストライプ開始ラインとし、同様に2つのラインの条件を判定してゆく。今度はS104の条件を満たすラインが検出されないまま最終ラインimax に到達する。S106において、最終ラインimax である図6のラインcをストライプ境界とし、ストライプ境界検出処理を終了する。このようにして図6に示すラインa〜cの3つのラインがストライプ境界として決定される。
【0036】
ストライプ境界決定部3で決定されたストライプ境界は、ストライプ生成部4に渡される。ストライプ生成部4では、画像入力部1で入力された画像情報をストライプ境界で分割する。例えば図6に示した例では、画像の先頭ラインからラインaまでの画像と、ラインaの次のラインからラインbまでの画像と、ラインbの次のラインから最終ラインであるラインcまでの画像に分割される。この分離された各画像をストライプと呼ぶことにする。
【0037】
次に画像分離部5は、ストライプ生成部4で分割された各ストライプごとに、属性判別部2から出力される属性情報に基づいて、例えば図3を用いて説明したような画像分離処理を行なう。このとき、分割された帯状領域内に中間調画像しか存在しない場合には、その帯状領域のデータを画像Iとして出力する。また分割された帯状領域内に文字線画の画像しか存在しない場合にはその色を画像Cに、形状を画像Sに分離して出力する。分割された帯状領域内に白以外の1色のみの文字線画の画像しか存在しない場合には、画像Cも出力せず、色情報を画像Sに付加して画像Sのみを出力する。さらに分割された帯状領域内に中間調画像の部分と文字線画の部分が混在している場合には、基本的には図3に示したように3つのデータ(画像C、画像S、画像I)に分離して出力する。この場合も文字線画の部分について白以外に1色しか存在しない場合には、画像Cを出力しなくてもよい。この場合には色情報を付加した画像Sと画像Iが出力される。
【0038】
図7は、本発明の画像処理装置の第1の実施の形態における画像分離部で分離処理された各データの具体例の説明図である。上述のようにストライプ生成部4で図6に示すように各ストライプに分割された場合について説明する。画像分離部5では、各ストライプごとに画像分離処理を行なう。まず画像の上端からラインaまでのストライプ1には、文字「GERMANY」とドイツ国旗が含まれている。上述の図3において説明したように、ドイツ国旗は線画として分離することができる。すなわち、ストライプ1は文字線画のみの画像であるので、色情報を画像Cに、形状を画像Sに分離する。ラインaの次のラインからラインbまでのストライプ2には、文字「MAP」とドイツ地図が含まれている。この場合には文字「MAP」の色情報を画像Cに、文字「MAP」の形状を画像Sに、ドイツ地図を画像Iにそれぞれ分離する。ラインbの次のラインから最終ラインcまでのストライプ3は、空白ラインのみである。この場合は、画像Sのみ、あるいは画像Sも省略して空白ライン数のみとすることができる。このようにして、図7に示すように各ストライプが画像C、画像S、画像Iに分離される。
【0039】
このようにして、1ラインすべての画素が白画素で、その前のラインには白画素以外の画素が存在することを検出し、すべて白画素のラインの前のラインをストライプ境界とすることによって、例えば図7からもわかるように、文字や線画、絵柄部分などのオブジェクトの途中でストライプ分割されることはない。そのため、その後の処理や元の画像を復元する際にストライプ境界でズレなどの不具合が発生しても画質に影響することはなく、高画質で画像の転送または蓄積を行なうことができる。
【0040】
また、上述のようにしてストライプ分割することによって、図7において破線で示したように、画像分離の結果存在しない部分が発生する。このような存在しない部分が発生することによって以降の処理を軽減し、またデータ量を削減することが可能となる。
【0041】
このように画像分離されたデータは、それぞれの性質に応じた処理が可能である。例えば分離された各データに対して解像度変換処理や圧縮処理を行なう場合には、画像Cについては低解像度に変換してカラー画像を圧縮できるJPEG方式によって圧縮することができる。画像Sについては高解像度が必要なので解像度変換せず、2値画像であることからMH/MR方式やMMR方式、算術符号化方式などを用いて圧縮することができる。画像Iについては、ある程度であれば解像度を落としてもそれほど画質が低下しないので、例えば1/2程度の解像度に変換し、JPEG方式によって圧縮することができる。このように各データについて最適な解像度に変換し、最適な圧縮処理手法を用いることによって、画質を維持したままデータ量をさらに削減することができる。これにより、高速に通信することができ、また少ない容量で蓄積することができる。
【0042】
上述のストライプ境界決定処理では、前ラインに白以外の画素が存在し、注目ラインの画素がすべて白である場合に、前ラインをストライプ境界、注目ラインをストライプ開始ラインとしたが、ストライプ境界の検出条件はこれに限らない。例えば、ストライプ開始ラインの色は白に限らず、背景の色等に合わせて適切に選べばよい。また、前ラインの画素がすべて白などの特定の色であり、注目ラインに特定色以外の色の画素が存在する場合に注目ラインをストライプ開始ラインとしてもよい。
【0043】
図8は、本発明の画像処理装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。6はレイヤ判定部である。レイヤ判定部6は、属性判別部2で作成された属性情報に基づいて、入力された画像情報の各ラインについて最適なレイヤタイプを決定する。あるいは、数ラインごとにレイヤタイプを決定してもよい。
【0044】
最適なレイヤタイプについて説明する。図9ないし図11は、レイヤタイプの説明図である。上述の第1の実施の形態で説明したように、画像分離部5では、属性判別部2からの属性情報をもとにストライプごとに画像C、画像S、画像Iの3つまたはそれ以下の必要なデータ数(プレーン数)に分離する。図9(A)に示すように1色のみの文字線画画像の場合や、図9(B)に示すように絵柄画像の場合には、画像Sのみ、あるいは画像Iのみの1プレーンによって構成される。また、図10に示すように複数色が用いられた文字線画の場合には、画像Cと画像Sの2プレーンに分離される。さらに、図11に示すように、単一色の文字線画と絵柄が混在した画像では、画像Sと画像Iの2プレーンに分離される。すなわち、分離しない場合、つまり1プレーンの場合は注目ストライプに含まれる情報は単一色の文字線画のみの場合、または、絵柄などの中間調情報のみの場合のいずれかであり、2プレーンに分離する場合は、注目ストライプに含まれる情報は複数色が用いられた文字線画の場合、または、単一色の文字線画と絵柄などの中間調情報が混在した場合である。他の場合には、3プレーンに分離される。
【0045】
このとき、分離されるプレーンの組をレイヤタイプと呼び、上述の「最適レイヤタイプを決定する」とは、画像の属性に応じて最小のプレーン数に分離する際に必要とされるプレーンを決定することである。属性判別部2から出力される属性情報は画像Sと同様の情報であり、これと入力された画像情報の画素値を参照することによって、文字線画か絵柄か、また文字線画の色などを知ることができ、これらを元に最適レイヤタイプを決定することができる。なお、このレイヤ判定部6において決定された最適レイヤタイプは、ストライプ境界決定部3と画像分離部5に送られる。
【0046】
ストライプ境界決定部3は、レイヤ判定部6で決定された各ラインごとの最適レイヤタイプを隣接するラインごとに比較し、最適レイヤタイプが異なるラインをストライプ境界として決定する。ストライプ生成部4は、ストライプ境界決定部3で決定されたストライプ境界で入力された画像情報をストライプに分割する。画像分離部5は、各ストライプごとに属性判別部2からの属性情報に従って、レイヤ判定部6で決定した最適レイヤタイプに対応したプレーンにストライプ画像を分離する。
【0047】
次に、本発明の画像処理装置の第2の実施の形態における動作の一例を説明する。上述の第1の実施の形態と同様にして、画像入力部1で画像情報が入力され、入力された画像情報が、属性判別部2、レイヤ判定部6、ストライプ生成部4に渡される。属性判別部2は、入力された画像情報から1ないし数画素ごとに、あるいは所定の領域ごとに、入力画像の特徴量を抽出し、属性情報を作成してレイヤ判定部6および画像分離部5に渡す。なお、属性判別部2における特徴量の抽出および属性情報の作成処理は、上述第1の実施の形態と同様であるのでここでは詳細な説明を省略する。
【0048】
属性判別部2から属性情報が出力されると、レイヤ判定部6は1ライン分の属性情報からそのラインの最適レイヤタイプを順次決定し、ストライプ境界決定部3および画像分離部5に最適レイヤタイプを渡す。最適レイヤタイプの決定処理は上述の通りである。
【0049】
ストライプ境界決定部3は、レイヤ判定部6から渡される各ラインごとの最適レイヤタイプを用いて、画像入力部1で入力された画像情報をストライプ生成部4でストライプに分割するためのストライプ境界を決定する。図12は、本発明の画像処理装置の第2の実施の形態におけるストライプ境界決定部の動作の一例を示すフローチャートである。なお、ここで用いる座標系は、図5に示した通りであるものとする。まずS111において、ライン数iを0とし、0ライン目をストライプ開始ラインとする。S112において、0ライン目の最適レイヤタイプをレイヤ判定部6から受け取り、記憶する。
【0050】
S113においてライン数iに1を加算し、S114においてライン数iと最大ライン数imax とを比較する。すなわち、最終ラインに到達したか否かを判定する。最終ラインimax に達するまで、以下の処理を繰り返す。
【0051】
S115においてiラインの最適レイヤタイプをレイヤ判定部6から受け取る。そしてS116において、i−1ラインの最適レイヤタイプとiラインの最適レイヤタイプが異なるか一致するかを判定する。なお、i−1ラインの最適レイヤタイプは、記憶されている最適レイヤタイプを読み出すことによって得られる。最適レイヤタイプが一致した場合には連続したストライプとして処理するものとし、そのままS113へ戻り、次のラインの判定に移る。
【0052】
最適レイヤタイプが異なることが検出されると、S117において、i−1ラインをストライプ境界として決定するとともに、iラインを次のストライプの開始ラインとする。また、iラインの最適レイヤタイプを記憶する。これにより記憶されている最適レイヤタイプが更新される。そしてS113へ戻り、以降のラインについての処理を続ける。
【0053】
S114においてi=imax であることが検出された場合には、S118において最終ライン(Imax ライン)をストライプ境界とし、ストライプ境界検出処理を終了する。
【0054】
図13は、本発明の画像処理装置の第2の実施の形態におけるストライプ境界決定部で決定されたストライプ境界の具体例の説明図である。ここでは図2に示したような画像が入力されたものとする。図12に示したフローチャートに従い、S111でi=0とし、0ライン目をストライプ開始ラインとする。S112において0ライン目の最適レイヤタイプを受け取り、記憶する。0ライン目は空白ラインである。プレーン数0とすることもできるが、ここでは画像Sのみの1プレーンであるものとする。この情報が最適レイヤタイプとして記憶される。
【0055】
S113でiに1を加算し、参照ラインを進める。S114でi=imax でないことを確認後、S115でiラインの最適レイヤタイプを受け取る。例えば1ライン目も空白ラインであるものとし、画像Sのみの1プレーンである旨の情報を最適レイヤタイプとして受け取る。
【0056】
S116において、i−1ラインの最適レイヤタイプとiラインの最適レイヤタイプを比較する。0ラインと1ラインの最適レイヤタイプは同じであるので、そのままS113へ戻る。そして次のラインの処理に移る。
【0057】
このような処理を繰り返してゆく中で、まずドイツ国旗の上端のラインに到達する。しかしドイツ国旗の上端のラインでは、ドイツ国旗の部分が単一色の線画画像であることから、最適レイヤタイプは画像Sのみの1プレーンとなる。そのため、直上の空白ラインと最適レイヤタイプは同じである。
【0058】
さらに処理が進み、文字「GERMANY」の上端のラインに到達すると、文字と国旗の2色からなる文字線画画像であることが判定され、図10の例と同様の画像Cと画像Sの2プレーンから構成される旨が最適レイヤタイプとしてレイヤ判定部6から渡される。すると、直前のラインの最適レイヤタイプ(画像Sのみの1プレーン)と異なることがS116で判定され、S117において文字「GERMANY」の上端のラインの直前のラインである図13のラインaをストライプ境界とするとともに、ラインaの次のライン、すなわち文字「GERMANY」の上端のラインを次のストライプの開始ラインとする。さらに、文字「GERMANY」の上端のラインにおける最適レイヤタイプ(画像Cと画像Sの2プレーン)を記憶する。そして、次のラインの判定を続ける。
【0059】
同様にして文字「GERMANY」の下端の次のラインにおいて、ドイツ国旗のみの画像となり、単色の文字線画画像となる。そのため、最適レイヤタイプは画像Sのみの1プレーンとなり、文字「GERMANY」の下端のラインの最適レイヤタイプ(画像Cと画像Sの2プレーン)と異なる。S117において、文字「GERMANY」の下端のラインである図13のラインbをストライプ境界とし、ラインbの次のラインを次のストライプの開始ラインとする。
【0060】
ドイツ国旗の下端のラインから次の空白ラインに移る際には最適レイヤタイプは画像Sのみの1プレーンのまま変わらないため、このラインはストライプ境界とはならない。
【0061】
文字「MAP」の上端のラインに到達すると、このラインには複数色の文字「MAP」とともにドイツ地図が含まれている。そのため、最適レイヤタイプは画像C、画像S、画像Iの3プレーンとなる。直上のラインは空白ラインであり、最適レイヤタイプは画像Sのみの1プレーンであるから、S116で最適レイヤタイプが異なることが検出される。S117で文字「MAP」の上端の直前のラインである図13のラインcをストライプ境界とし、文字「MAP」の上端のラインを次のストライプの開始ラインとする。
【0062】
同様に文字「MAP」の下端のラインの次のラインでは、最適レイヤタイプが画像Iのみの1プレーンとなり、最適レイヤタイプが異なることが検出される。そのため、文字「MAP」の下端のラインである図13のラインdをストライプ境界とし、次のラインを次のストライプの開始ラインとする。
【0063】
ドイツ地図の下端より下の部分は空白ラインが続く。上述のように空白ラインを画像Sのみとする場合、画像Iのみの1プレーンから画像Sのみの1プレーンに最適レイヤタイプが変化する。しかし、空白ラインを画像Iに分離しても支障はなく、ここではドイツ地図の下端以降の空白ラインは画像Iのみの1プレーンとし、ストライプ境界としていない。もちろん、ドイツ地図の下端のラインをストライプ境界としてもよい。
【0064】
その後、最適レイヤタイプが変化せずに最終ラインimax に到達する。S118において、最終ラインimax である図13のラインeをストライプ境界とし、ストライプ境界検出処理を終了する。このようにして図6に示すラインa〜eの5つのラインがストライプ境界として決定される。
【0065】
ストライプ境界決定部3で決定されたストライプ境界は、ストライプ生成部4に渡される。ストライプ生成部4では、画像入力部1で入力された画像情報をストライプ境界で分割する。例えば図13に示した例では、画像の先頭ラインからラインaまでのストライプ画像と、ラインaの次のラインからラインbまでのストライプ画像と、ラインbの次のラインからラインcまでのストライプ画像と、ラインcの次のラインからラインdまでのストライプ画像と、ラインdの次のラインから最終ラインであるラインeまでのストライプ画像に分割される。
【0066】
次に画像分離部5は、ストライプ生成部4で分割された各ストライプごとに、属性判別部2から出力される属性情報に基づいて、レイヤ判別部6で決定された最適レイヤタイプに従ったプレーンに画像情報を分離する。
【0067】
図14は、本発明の画像処理装置の第2の実施の形態における画像分離部で分離処理された各データの具体例の説明図である。上述のようにストライプ生成部4で図13に示すように各ストライプに分割された場合について説明する。まず画像の上端からラインaまでのストライプ1では、最適レイヤタイプとして画像Sのみの1プレーンが指定されているので、ドイツ国旗の形状のみで画像Sを生成する。ラインaの次のラインからラインbまでのストライプ2では、最適レイヤタイプとして画像Cと画像Sの2プレーンが指定されているので、文字「GERMANY」とドイツ国旗の色情報を画像Cに、形状情報を画像Sに分離する。ラインbの次のラインからラインcまでのストライプ3では、最適レイヤタイプは画像Sのみの1プレーンであるので、ドイツ国旗の形状情報を画像Sに分離し、色情報を付加すればよい。ラインcの次のラインからラインdまでのストライプ4では、最適レイヤタイプは3プレーンであるから、図3で説明したように文字「MAP」の色情報を画像Cに、文字「MAP」の形状情報を画像Sに、ドイツ地図を画像Iにそれぞれ分離する。ラインdの次のラインから最終ラインeまでのストライプ5では、最適レイヤタイプは画像Iのみの1プレーンであるから、ドイツ地図の画像をそのまま画像Iとすればよい。このようにして、図14に示すように各ストライプが分離される。
【0068】
このようにして、属性判別結果に基づいてあらかじめ最適レイヤタイプを決定し、最適レイヤタイプの切り替わり位置をストライプ境界としてストライプ分割することにより、各ストライプを最小のプレーン数によって表現することができる。これによって各ストライプにおいて存在しないプレーンをなるべく多くしてデータ量を削減することができる。そのため、その後の処理を軽減でき、メモリ容量を節約できるとともに、高速な通信を可能とし、また少ない容量で蓄積することができる。
【0069】
また、このように入力された画像情報は画像分離されるので、上述の第1の実施の形態と同様に、それぞれのプレーンに適応した処理を行なうことが可能となり、高画質を維持して通信および蓄積することが可能である。
【0070】
上述のストライプ境界決定処理においては、少なくとも1プレーンは生成するものとして説明したが、例えば空白ラインなどのように特定色のみのラインが続く場合には、その色とライン数のみのデータとし、プレーン画像を生成しないようにすることもできる。この場合には、レイヤ判定部6において最適レイヤタイプとして0プレーンの場合を設けることにより、背景のような特定色のみのストライプを分割して色およびライン数のデータに分離処理することができる。
【0071】
図15は、本発明の画像処理装置の第3の実施の形態を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。7はストライプ長判定部である。ストライプ長判定部7は、ストライプ境界決定部3で決定されたストライプ境界でストライプに分割した場合のストライプ長(ライン数など)を検出し、そのストライプ長が適切か否かを判定する。適切な場合はそのまま1つのストライプとし、不適切な場合はストライプ境界を再決定する。
【0072】
ストライプ長が適切か否かの判定は、あらかじめストライプ長の最大値と最小値を決めておき、各ストライプ長が最大値と最小値の範囲内か否かで判定すればよい。最大値は、例えば画像データを送信する場合には送信先の機器が受けられる最大容量などから決めることができる。もしくは最大容量以内であれば送信側の装置構成等も考慮して決定してもよい。最小値に関しては、微小ラインずつ送信を繰り返すのは効率が悪く長時間を要するため、処理および送信の時間が長大とならないような適切な最小ライン数を実験から求めればよい。ストライプ長が最大値を超える場合には最大値以下となるようにストライプ境界を移動または追加すればよい。また、ストライプ長が最小値を下回る場合には、ストライプ境界をストライプ長が最小値以上となるように移動したり、当該ストライプ境界を削除し、隣接するストライプを一体化すればよい。ストライプ生成部4は、このようにしてストライプ長判定部7で再決定されたストライプ境界を用いて入力された画像情報をストライプに分割する。
【0073】
次に、本発明の画像処理装置の第3の実施の形態における動作の一例を説明する。まず、上述の第1の実施の形態と同様にして、画像入力部1で画像情報が入力され、入力された画像情報が、属性判別部2、ストライプ境界決定部3、ストライプ生成部4に渡される。属性判別部2は、入力された画像情報から1ないし数画素ごとに、あるいは所定の領域ごとに、入力画像の特徴量を抽出し、属性情報を作成してレイヤ判定部6および画像分離部5に渡す。なお、属性判別部2における特徴量の抽出および属性情報の作成処理は、上述第1の実施の形態と同様であるのでここでは詳細な説明を省略する。
【0074】
一方、ストライプ境界決定部3は、画像入力部1で入力された画像情報からストライプ境界を仮決定し、ストライプ長判定部7でストライプ長が適切か否かを判定する。ストライプ長が適切な場合はそのまま1つのストライプとし、不適切な場合はストライプ境界を再決定し、ストライプ生成部4でストライプ境界に基づいて入力された画像情報をストライプに分割する。
【0075】
図16、図17は、本発明の画像処理装置の第3の実施の形態におけるストライプ境界決定部およびストライプ長判定部の動作の一例を示すフローチャートである。なお、ここで用いる座標系は、図5に示した通りであるものとする。また、ストライプ長の最大値および最小値は予め設定されているものとする。
【0076】
まずS121において、ライン数iを0とし、0ライン目をストライプ開始ラインとする。S122においてライン数iに1を加算し、S123においてライン数iと最大ライン数imax とを比較する。すなわち、最終ラインに到達したか否かを判定する。
【0077】
S123でi=imax でない場合は、S124において、入力された画像情報のi−1ラインに白以外の画素が存在し、iラインがすべて白であるか否かを検出する。この判定は上述の第1の実施の形態と同様である。iラインがこのようなラインでない場合には、S122に戻ってiに1を加算しながら次のラインについての判定を行なう。このような処理を上述のようなラインが検出されるまで繰り返す。
【0078】
S124で文字や絵柄などが存在していた領域が終了した直後の白画素のみのラインが検出された場合には、S125において、i−1ラインすなわち文字や絵柄などが存在する領域の最終ラインを仮ストライプ境界とする。この仮ストライプ境界の設定は、ストライプ境界決定部3において行なわれる。
【0079】
以下、仮ストライプ境界により分割されるストライプの長さが条件範囲内であるか否か、および条件範囲外の場合の再設定処理をストライプ長判定部7において行なう。S126において、仮ストライプ境界で画像情報を分割したときのストライプ長である仮ストライプ長が、あらかじめ設定されている最小値min以上か否かを判定する。仮ストライプ長が最小値minより小さい場合には、S127において仮ストライプ境界をキャンセルし、S122に戻ってiに1を加算して次のストライプ境界となるラインの検出を続ける。
【0080】
S126で仮ストライプ長が最小値min以上の場合には、さらにS128において、仮ストライプ長があらかじめ設定されている最大値max以下か否かを判定する。仮ストライプ長が最大値max以下の場合は、S130において仮ストライプ境界をストライプ境界とし、iラインを次ストライプ開始ラインとする。S122へ戻り、次のストライプ境界となるラインの検出を続ける。
【0081】
また、仮ストライプ長があらかじめ設定されている最大値maxより大きい場合は、S129において当該ストライプを複数のストライプに分割する。このとき、各ストライプ長が
min≦ストライプ長≦max
を満たすように新たなストライプ境界を決める。この範囲内であれば、ストライプ長は任意でかまわない。例えばストライプ長を最大値maxや最小値minなどといった固定値により分割を行なってもよいし、あるいは画像中のオブジェクトの変化点などを検出してストライプ境界とした可変長に分割を行なってもよい。もちろん、複数のストライプ境界を設定することもある。仮ストライプ境界は、そのままストライプ境界とすればよい。複数のストライプに分割し終えたら、iラインを次のストライプの開始ラインとする。S122へ戻り、次のストライプ境界となるラインの検出を続ける。
【0082】
S123においてi=imax であることが検出された場合には、S131においてストライプ境界決定部3が最終ライン(Imax ライン)を仮ストライプ境界とする。そして、最終の仮ストライプにおいても、仮ストライプ長の判定をストライプ長判定部7で行なう。S132において、仮ストライプ長があらかじめ設定されている最小値min以上か否かを判定し、仮ストライプ長が最小値minより小さい場合には、前のストライプ境界をキャンセルし、前のストライプと統合する。なお、統合したストライプのストライプ長が最大値maxを越える場合には、上述のS129と同様にして統合したストライプを再分割するとよい。仮ストライプ長が最小値min以上の場合には、さらにS134において、仮ストライプ長があらかじめ設定されている最大値max以下か否かを判定する。仮ストライプ長が最大値maxより大きい場合には、S135においてS129と同様に当該ストライプを複数のストライプに分割する。いずれの場合も、最終ストライプのストライプ境界として、S136において最終ラインをストライプ境界とし、処理を終了する。
【0083】
図18は、本発明の画像処理装置の本発明の画像処理装置の第3の実施の形態におけるストライプ境界決定部およびストライプ長判定部で決定されたストライプ境界の具体例の説明図である。この例においても、図2に示したような画像がストライプ境界決定部3に渡されたものとする。また、図18(A)と同じ縮尺において、図18(B)に示すストライプ幅を最大値maxとし、図18(C)に示すストライプ幅を最大値minとする。
【0084】
上述の第1の実施例と同様に、S124において参照ラインはすべて白画素であり、直前のラインには白画素以外の画素が存在するラインを検出すると、仮ストライプ境界として図18(A)におけるラインbおよびラインeが検出される。まずラインbが仮ストライプ境界として検出された時点で、画像の上端からラインbまでの仮ストライプの長さである仮ストライプ長を、図18(B)に示す最大値max、図18(C)に示す最小値minと比較する。この場合には、仮ストライプ長は最大値maxを超えるので、S129においてストライプの分割を行なう。図18(A)に示した例では、ドイツ国旗の色の変化するラインaを新たなストライプ境界として設定し、またラインbはそのままストライプ境界とする。これにより、画像の上端からラインbまでのストライプは、画像の上端からラインaまでのストライプと、ラインaの次のラインからラインbまでのストライプに分割されることになる。分割されたストライプの長さは、ともに最小値min以上、最大値max以下の条件を満たしている。
【0085】
ラインbの次のラインからラインeまでの仮ストライプについても、その仮ストライプ長は最大値maxを超えている。そのため、S129におけるストライプの分割を行なう。このストライプでは、ドイツ地図中に明確に画像が変化するラインが存在しないので、等間隔で分割している。分割の長さは最大値maxとしている。これにより、ラインc、ラインdが新たにストライプ境界となる。また、ラインeもそのままストライプ境界となる。
【0086】
なお、ラインeから最終ラインfまでの仮ストライプについては、仮ストライプ長が最大値max以下、最小値min以上であり、条件を満たしているため、S130において最終ラインfをそのままストライプ境界として設定する。
【0087】
このようにして、図2に示した画像の場合には、この第3の実施の形態では図18(A)に示すようにラインa〜fの6つのストライプ境界が設定されることになる。ストライプ生成部4は、このようにしてストライプ境界決定部3で決定され、ストライプ長判定部7でストライプ幅が調整されたストライプ境界により、入力された画像情報をストライプに分割する。
【0088】
次に画像分離部5は、ストライプ生成部4で分割された各ストライプごとに、属性判別部2から出力される属性情報に基づいて、例えば図3を用いて説明したような画像分離処理を行なう。図19は、本発明の画像処理装置の第3の実施の形態における画像分離部で分離処理された各データの具体例の説明図である。上述のようにストライプ生成部4で図18(A)に示すように各ストライプに分割された場合は、ストライプ1は画像Sのみ、ストライプ2は画像Cと画像S、ストライプ3は画像Cと画像Sと画像I、ストライプ4,5は画像I、ストライプ6は画像Sまたはライン数のみのデータに分離される。
【0089】
この第3の実施の形態においても、上述の第1の実施の形態と同様に1ラインすべての画素が白画素のラインの開始ラインをストライプ境界とすることにより、なるべく画像中のオブジェクト内での分割を避けることができる。さらに、あらかじめ決められたストライプ長の範囲内でストライプ分割を可能にするので、ストライプ長が長くなることによるメモリ量の増加を抑えて小容量のメモリによる処理および通信を可能とし、また、ストライプ長が短くなることによる不具合を解消し、高速な処理および通信を可能とすることができる。また、上述のようにしてストライプが細分化されるので、図19において破線で示したように、画像分離の結果存在しない部分が多く発生する。これによってデータ量が減少し、以降の処理を軽減し、また高速な通信を可能とし、小容量による蓄積を可能とすることができる。
【0090】
この第3の実施の形態では、仮ストライプ境界を決定する際には上述の第1の実施の形態と同様に、前ラインに白以外の画素が存在し、注目ラインの画素がすべて白である場合に、前ラインをストライプ境界、注目ラインをストライプ開始ラインとしたが、ストライプ境界の検出条件はこれに限らない。例えば、ストライプ開始ラインの色は白に限らず、背景の色等に合わせて適切に選べばよい。また、前ラインの画素がすべて白などの特定の色であり、注目ラインに特定色以外の色の画素が存在する場合に注目ラインをストライプ開始ラインとしてもよい。
【0091】
また、ストライプ長を変更する条件として、上述の例ではストライプのライン数の最大値および最小値を設定したが、これに限らず、例えば画像分離後に行なわれる圧縮処理における目標圧縮率や符号量等に対応づけてその最大値、最小値を設定してもかまわない。
【0092】
さらに、この第3の実施の形態では、上述の第1の実施の形態のようにストライプ境界と1ラインがすべて白であるラインを基準としてストライプ長の最大値、最小値の条件を付加したが、上述の第2の実施の形態のように最適レイヤタイプの切り替わり位置を基準としてストライプ長の最大値、最小値という条件を付加して用いて構成することも可能である。この場合、最大値、最小値として固定値を用いるほか、最適レイヤタイプに応じて適応的に値を切り換えてもよい。これにより、画像分離後に行なわれる圧縮処理等でプレーンに最適なストライプ幅を設定することが可能となる。
【0093】
図20は、本発明の画像処理装置の第4の実施の形態を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。11は色空間変換部、12はストライプ生成部、13,14は解像度変換部、15〜17は圧縮部、18はフォーマットラッピング部、19はストライプ長制御部である。
【0094】
色空間変換部11は、画像入力部1で取り込まれた画像情報の色空間を内部の処理に適した色空間に変換する。例えば取り込まれた画像情報の色空間がRGB、内部処理のための色空間がL* * * であるとすれば、RGB色空間からL* * * 色空間への変換を行なう。もちろん、色空間の変換を行なう必要がなければ、上述の第1ないし第3の実施の形態と同様にこの色空間変換部11を設ける必要はない。
【0095】
ストライプ生成部12は、画像分離部5で分離された画像C、画像I、および属性判別部2から出力される属性情報を画像Sとし、これらの画像S、画像C、画像Iをそれぞれストライプに分割する。
【0096】
解像度変換部13は、ストライプ分割された画像Cに対して解像度変換処理を行なう。解像度変換部14は、ストライプ分割された画像Iに対して解像度変換処理を行なう。解像度変換部13および解像度変換部14は、それぞれ独立に解像度を設定可能であり、また解像度変換手法もそれぞれの画像に適した手法を用いることができる。なお、この例では画像Sに対しては解像度変換処理を行なえないが、画像Sに対しても解像度変換処理が可能なように構成してもよい。
【0097】
圧縮部15ないし圧縮部17は、それぞれ画像S、画像C、画像Iに対して圧縮処理を行なう。圧縮部15ないし圧縮部17において行なう圧縮処理は、それぞれの画像に最適な圧縮手法によって行なわれる。例えば圧縮部15では、2値画像である画像Sに適した圧縮手法が用いられる。また、圧縮部16、圧縮部17では、多値のカラー画像である画像C、画像Iに適した圧縮手法が用いられる。カラー画像の圧縮手法としてはJPEG方式が知られており、以下の例では少なくとも圧縮部17でJPEG方式による圧縮処理を行なうものとする。しかしこれに限られるものではない。
【0098】
フォーマットラッピング部18は、圧縮された各画像データを所定の画像フォーマットに従ってまとめる。このとき、必要に応じてヘッダなどの情報を付加することができる。
【0099】
ストライプ長制御部19は、ユーザからのモードの指定を受けてストライプ生成部12で各画像をストライプ分割する際のライン数を決定する。指定されるモードとしては画質やデータ量等に関する種々のモードでよいが、以下の説明では標準モードと高画質モードのいずれかが指定されるものとする。何も指定されなかった場合のデフォルトのモードとして例えば標準モードをセットしておいてもよい。図20に示す例では、指定されたモードの情報は圧縮部17にも入力されており、圧縮部17は指定されたモードに従って圧縮処理を切り換える。もちろん他の圧縮部も指定されたモードによって圧縮処理を切り換えるように構成したり、解像度変換部13,14においてもモードによって解像度を切り換えるように構成することもできる。
【0100】
図21は、本発明の画像処理装置の第4の実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。ここでは予めユーザによってモードが指定されているものとする。まずS141において、画像入力部1で画像情報を入力する。画像入力部1がスキャナやデジタルカメラなどの画像入力機器の場合には、原稿などの画像を読み取る。またネットワークなどのインタフェースで構成される場合には、画像情報を受信して取り込む。もちろん、例えば外部記憶装置から画像情報を読み出すなど、他の方法でもよい。
【0101】
S142において、色空間変換部11は入力された画像情報の色空間から内部処理のための色空間へと色空間の変換を行なう。色空間の変換が必要でない場合には、この処理は省略してよい。
【0102】
S143において、属性判別部2は色空間変換後の画像情報から1ないし数画素ごとに、あるいは所定の領域ごとにその属性を判別し、属性情報を出力する。この属性判別部2の機能は上述の第1ないし第3の実施の形態と同じであるが、この例では属性情報は文字部分かその他の部分かを示す情報であるものとし、そのまま画像Sとして利用する。
【0103】
S144において、画像分離部5は、属性判別部2から出力される属性情報をもとに、画像情報を画像Cまたは画像Iに分離する。この処理も上述の第1ないし第3の実施の形態と同様であるが、画像Sを出力していない。もちろん、上述の各実施の形態と同様に、この画像分離部5で画像Sを生成して出力してもよい。生成された画像C、画像Iはストライプ生成部12に送られる。
【0104】
S145において、ストライプ生成部12は、画像S、画像C、画像Iをストライプ長制御部19から指示されたストライプ長に従ってそれぞれ分割して後段へ送る。ストライプ長制御部19は、圧縮手法およびユーザによって指定されたモードに従ってストライプ長を決定する。ここでは圧縮方式としてJPEG方式が用いられるものとし、ストライプ長をJPEG方式に適した大きさに設定する。
【0105】
図22は、JPEG方式の処理単位の一例の説明図である。JPEG方式では、基本的に図22(A)に示すように8×8画素単位に処理を行なう。またサブサンプリングの機能を備えており、図22(B)に示すように16×16画素を単位として取り込み、輝度成分は16×16画素のままで色差成分のみ8×8画素に間引き処理を行なって圧縮処理を行なうこともできる。例えばユーザによって指定されたモードが標準モードであった場合には、画質よりもデータ量の低減を重視し、後段で行なわれるJPEG方式による圧縮処理を4:1:1で行なって色差成分をサブサンプリングすることができる。この場合には輝度成分は16×16画素単位で処理される。また、色差成分については16×16画素をもとに8×8画素(=1/4)に間引き処理される。この場合には最大で16ラインが必要となるので、ストライプ長制御部19はストライプ生成部12に対してストライプ長を16ラインにする旨の制御信号を出力する。
【0106】
また、ユーザによって指定されたモードが高画質モードであった場合には、データ量の低減よりも画質の維持を重視し、後段で行なわれるJPEG圧縮処理を4:4:4で行なって色差成分のサブサンプリングは行なわない。この場合には輝度成分および色差成分とも8×8画素単位で処理される。そのためストライプ長制御部19は、ストライプ長を8ラインにする旨の制御信号をストライプ生成部12に対して出力する。
【0107】
このようにしてストライプ長制御部19から出力されたストライプ長を示す制御信号に従って、ストライプ生成部12は各画像をストライプ長ごと、あるいは指示されたストライプ長の整数倍ごとに分割する。なお、解像度変換部13,14において解像度変換を行なう場合には、その解像度も考慮してストライプ長を決定するとよい。例えば、標準モードにおいて解像度変換部14で1/2の解像度に変換する場合、圧縮部17に16ラインを供給するためには32ライン(あるいはその整数倍)で分割すればよい。そのため、ストライプ長制御部19はストライプ生成部12に対してストライプ長を32ラインにする旨の制御信号を出力すればよい。
【0108】
ストライプ生成部12でストライプ分割された各ストライプ画像は、画像Sを除きS146において必要に応じて解像度変換部13,14において解像度変換処理される。さらにS147において、各ストライプ画像は圧縮部15ないし17において圧縮処理される。JPEG方式によって圧縮処理を施す画像については、上述したように標準モードの場合には16×16画素単位で、高画質モードの場合には8×8画素単位で圧縮処理される。このとき、ストライプ境界において不足ラインが生じないため、データの補充などは行なわれず、すべて画像中のデータによって圧縮処理を行なうことができる。そのため、ストライプ境界付近で発生するノイズを低減することができる。
【0109】
3つのストライプ画像の圧縮処理が終了したら、S148において、フォーマットラッピング部18は所定のヘッダを付加し、所定の画像フォーマットにまとめる。そしてS149において、まとめたデータを蓄積あるいは送信する。このようにして1つのストライプについての処理が終了する。S150において1ページ分の画像の処理が終了したか否かを判定し、まだ未処理のストライプが存在する場合には、そのストライプの処理を行なうべくS146へ戻る。S146〜S150の処理を繰り返すことによって1ページ分の画像の処理が終了する。もちろん、このような処理を繰り返し行ない、複数ページの画像の蓄積あるいは送信を行なうこともできる。
【0110】
以上説明したように、この第4の実施の形態によれば、例えば圧縮方式としてJPEG方式を用いる場合にはストライプ長を8ラインもしくは16ラインに設定することにより、ストライプ分割された画像をそのままJPEG方式における処理単位で扱うことができ、少ないメモリ容量で高速にJPEG圧縮伸長処理が実現できる。また、JPEG方式による処理単位の境界とストライプ境界を一致させることにより、ストライプ境界付近で発生するノイズを低減することができる。さらに、JPEG方式による圧縮伸長処理にて発生しうるブロックノイズとストライプ境界で発生しうる境界不整合によるノイズが同時に発生したとしても、別々の場所で発生することはなく、別々の場所で発生した場合に比べて画質劣化が比較的目立たないという利点もある。
【0111】
図23は、本発明の画像処理装置の第5の実施の形態を示すブロック図である。図中の符号は、図1および図20と同様である。この第5の実施の形態はほぼ上述の第4の実施の形態と同様であり、画像S、画像C、画像Iに分離する前にストライプ分割を行なう点が異なるのみである。ストライプ長制御部19は、後段の圧縮部における圧縮手法と、ユーザによって指定されるモードに従ってストライプ長を決定する。さらに解像度変換部13,14における変換解像度も考慮してストライプ長を決定することができる。ストライプ長制御部19で決定されたストライプ長はストライプ生成部12に送られる。ストライプ生成部12は、ストライプ長制御部19から出力されたストライプ長を示す制御信号に従って、必要に応じて色空間変換された画像情報をストライプ長ごと、あるいは指示されたストライプ長の整数倍ごとに分割する。
【0112】
ストライプ分割された画像情報は属性判別部2に入力されて属性が判別され、画像Sとなる属性情報が出力される。画像分離部5ではこの属性情報に従ってストライプ分割された画像情報を画像Cおよび画像Iに分離する。この例では分離された画像C、画像Iは解像度変換部13,14において解像度変換処理がなされる。そして、画像S、画像C、画像Iとも、それぞれ圧縮部15、圧縮部16、圧縮部17において圧縮処理がなされ、フォーマットラッピング部18でラッピング処理されて出力される。
【0113】
この第5の実施の形態においても上述の第4の実施の形態と同様に、ストライプ生成部12におけるストライプ分割の際に圧縮処理単位に基づいてストライプ長を決定して分割しているので、圧縮処理におけるストライプ境界付近での不要なノイズの混入などを低減し、良好な画質を維持することができる。また、上述の第1ないし第3の実施の形態でも説明したように、画像分離を行なう前にストライプ分割を行なっているので、ストライプによってはプレーン数を少なくすることができ、データ量が少なくなることが期待できる。
【0114】
図24は、本発明の画像処理装置の第6の実施の形態を示すブロック図である。図中、図1および図20、図23と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。21は入力画像蓄積部、22は解像度変換部、23はストライプ長制御部、24は圧縮画像蓄積部、25は通信部である。入力画像蓄積部21は、画像入力部1に入力された画像情報を一時格納する。このとき、入力された画像情報を圧縮して、あるいは圧縮せずに画像情報をすべて格納することができる。なお、この入力画像蓄積部21を設けずに構成することもできる。
【0115】
解像度変換部22は、必要に応じて色空間変換部11で色空間変換処理を行なった画像情報に対して、解像度変換処理を行なう。この解像度変換処理も必要に応じて行なえばよく、上述の各実施の形態と同様に解像度変換部22を設けずに構成してもよい。必要に応じて解像度変換処理が施された画像情報は、属性判別部2およびストライプ生成部4に入力される。
【0116】
ストライプ長制御部23は、属性判別部2から出力される属性情報をもとにストライプ長を決定する。また、通信部25において通信条件が設定された後は、設定された通信条件および属性情報からストライプ長を決定する。属性情報をもとにストライプ長を決定する方法としては任意の方法を用いることができ、例えば上述の第2の実施の形態で示した方法を用いることができる。あるいは、上述の第1、第3の実施の形態のように、画像情報を直接参照し、ストライプ境界を決定してもよい。さらには、第4、第5の実施の形態のように圧縮手法などに基づいて決定したり、あるいは固定のストライプ長を用いるなど、ストライプ分割方法としては任意の方法を用いることができる。少なくとも通信部25において通信条件が設定された後に、設定された通信条件に従って必要であればストライプ長を変更できる構成であればよい。
【0117】
ストライプ生成部12は、ストライプ長制御部23によって決定されたストライプ長に従って画像情報をストライプに分割する。分割したストライプ画像は画像分離部5によって画像S、画像C、画像Iに分離する。分離された各画像は圧縮部15〜17においてそれぞれ圧縮される。分離後の各画像に対して、圧縮前に各種の画像処理を施してもよい。例えば上述の第4、第5の実施の形態と同様に、解像度変換処理等を行なうように構成してもよい。
【0118】
圧縮画像蓄積部24は、圧縮部15〜17で圧縮処理した各画像を蓄積する。フォーマットラッピング部18は、圧縮画像蓄積部24に蓄積されている圧縮画像を読み出すか、あるいは圧縮部15〜17で圧縮された圧縮画像を直接受け取り、ラッピング処理を行なって出力する。
【0119】
通信部25は、通信相手先と通信回線を接続し、ネゴシエーションにより通信条件を決定する。決定した通信条件はストライプ長制御部23にも通知する。そして、フォーマットラッピング部18でラッピング処理されたデータを通信相手先へ送信する。
【0120】
図25は、本発明の画像処理装置の第6の実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。まず、通信相手先とのコンタクトや通信を始める前に、あるいは通信相手先とのコンタクトを行ないながら、S161において、送信する画像情報の入力を開始する。入力された画像情報は、S162において入力画像蓄積部21に必要に応じて格納する。格納する場合には、入力された画像情報を圧縮して、あるいは圧縮せずにそのまま格納することができる。入力画像蓄積部21に格納した入力画像情報は、圧縮されている場合は伸長処理され、圧縮されていない場合はそのまま色空間変換部11に送られる。入力画像蓄積部21がない場合は、入力画像情報はそのまま色空間変換部11に送られる。
【0121】
S163において、画像入力部1から直接渡されたり、あるいは入力画像蓄積部21から読み出された画像情報は、色空間変換部11において必要に応じて色空間の変換処理を行ない、また解像度変換部22において必要に応じて解像度変換処理を行なうなど、入力された画像情報の属性や特徴により最適な画像処理が行なわれる。さらにはストライプ生成部4や画像分離部5の処理が最適に行なわれるような画像処理が施される。
【0122】
入力された画像情報に対してこのような画像処理を施した後、S164において、属性判別部2で入力された画像情報の属性を判別し、画素ごと、あるいは所定量域ごとに属性情報を出力する。S165において、ストライプ長制御部23は属性判別部2から出力される属性情報に従ってストライプ長を決定し、ストライプ生成部4はストライプ長制御部23で決定したストライプ長に従って画像情報をストライプに分割する。あるいは固定長に分割してもよい。
【0123】
S166において、画像分離部5でストライプ分割された画像情報を属性判別部2から出力される属性情報に従って上述の画像C、画像I、画像Sの画像データに分離する。もちろん他の画像データを含めて分離してもよいし、1以上の画像データについて省略してもよい。S167において、分離された各画像データは、それぞれ圧縮部15〜17においてそれぞれの画像データに適した圧縮方法で圧縮される。
【0124】
S168において、上述の処理が送信相手先とのネゴシエーションによる送信条件が決定する前の前処理であったか、送信条件に従った追従処理であったのかを判定し、前処理であった場合には、S169において、圧縮部15〜17で圧縮したストライプごとの各画像データを圧縮画像蓄積部24に格納する。
【0125】
すべての画像の処理が終わり、圧縮画像蓄積部に格納されてから、あるいは上述のような処理と並行して、S170において、通信部25は通信相手先と回線を接続し、ネゴシエーションのための通信を行なう。ここで初めて通信相手先の装置形態や処理能力、処理容量、効率などの形態が判明し、通信条件が確定する。
【0126】
S171において確定した通信条件を判定し、前処理において処理したデータ形式が通信条件と一致もしくは通信条件の許容範囲内であるか否かを判定する。通信条件と一致もしくは許容範囲内であれば、S173において圧縮画像蓄積部24からストライプごとに圧縮された各画像データを読み出し、S174においてフォーマットラッピング部18でパッケージング処理を施し、S175において通信部25より通信相手先へ送信する。
【0127】
S171で前処理において処理したデータ形式が通信条件と不一致もしくは許容範囲外であると判定された場合には、圧縮画像蓄積部24に格納されているデータは使用しない。S172においてストライプ長制御部23に対して通信条件の範囲内でストライプ長を制御するように指示する。また、通信条件に従って他の処理部に対しても処理条件を制御してもよい。
【0128】
そして、S161に戻って再度画像入力部1から画像情報を入力するか、あるいはS163に戻って入力画像蓄積部21に入力した画像情報が格納されている場合には入力画像蓄積部21に格納されている入力画像データを読み出し、S163〜S167において通信条件に従った処理を行なう。このときS165では、ストライプ長制御部23は、属性判別部2から出力される属性情報とともに、通信部25から渡された通信条件に従ってストライプ長を決定し、ストライプ生成部4はストライプ長制御部23で決定したストライプ長に従って画像情報をストライプに分割する。
【0129】
S163〜S167において通信条件に従った追従処理を行なった場合、S168においてこれを判定してS174に進む。この場合、圧縮部15〜17において圧縮処理した各画像データを圧縮画像蓄積部24に蓄積せず、直接、フォーマットラッピング部18に渡す。S174においてフォーマットラッピング部18はストライプごとに圧縮された各画像データに対してパッケージング処理を施し、S175において通信部25より通信相手先へ送信する。
【0130】
以上のようにこの第6の実施の形態によれば、通信相手先との間で決定した通信条件に従ってストライプ長を決定するので、例えば通信相手先のバッファ容量が小さく、デフォルトのストライプ長では通信できない場合であっても、ストライプ長を短くして送信するなど、通信相手先の条件に従って画像を送信することができる。
【0131】
また、上述の動作例のように通信相手先との通信を行なう前に、あるいは通信相手先とのネゴシエーションと並行して、所定の条件内で先に処理を施して蓄積しておくことによって、送信時間の短縮や送信効率を向上させることができる。また、同報通信や繰り返し送信する場合に、その都度読み込みや処理を行なう必要がなくなり、圧縮画像蓄積部24から読み出すだけで済むので効率がよい。さらに、通信相手先と接続しようとした際に、相手が話し中等で応答できない場合でも、圧縮までの処理が完了しているので、再送の場合などでも再度読み込み直しなどの作業を行なう必要がなく、ユーザの手間が省けるなど、効率も良いなどの利点がある。
【0132】
もちろん、通信相手先とのネゴシエーションによって通信条件が確定してから画像の読み込みを開始したり、入力された画像情報に対する処理を開始するように構成してもかまわない。この場合、送信までに要する時間や手間などがかかるが、圧縮画像蓄積部24を設けずに構成することができ、装置の小型化や低コスト化を図ることができる。
【0133】
図26は、本発明の画像処理装置を備えたシステムの一例を示す構成図である。図中、31〜34はホストコンピュータ、35は送信側ネットワーク、36は送信側装置、37はモデム、41,42はクライアントコンピュータ、43,44はプリンタ、45は受信側ネットワーク、46は受信側装置、47はモデムである。送信側システムは、送信側ネットワーク35によってホストコンピュータ31〜34および送信側装置36などが接続されている。また送信側装置36にはモデム37が接続されている。
【0134】
送信側装置36は、例えば上述の本発明の画像処理装置の第1ないし第6の実施の形態として示した構成を備えている。例えば第1ないし第3の実施の形態の画像処理装置を備える場合には、さらに、分離された各画像データに対する画像処理部や圧縮部、さらには通信部等が設けられている。また、例えば第4、第5の実施の形態の画像処理装置を備える場合には、さらに通信部等が設けられている。送信側装置36は、送信側ネットワーク35上に接続されたホストコンピュータ31〜34から直接、画像データを受け取り、画像分離や解像度変換、ストライプ分割、フォーマット化などの処理を行なった後、モデム37を介して受信側システムへ画像データをFAX送信することができる。
【0135】
受信側システムは、受信側ネットワーク45によってクライアントコンピュータ41,42や、プリンタ43,44、受信側装置45などが接続されている。また、受信側装置46にはモデム47が接続されており、通信回線を介して送られてくるFAX画像を受信することができる。
【0136】
受信側装置45は、モデム47で受信したフォーマット化された画像データから各ストライプ領域ごとに画像を合成し、合成したストライプ領域ごとあるいはストライプ領域を連結した1つの画像としてプリンタ43またはプリンタ44へ出力する。あるいはクライアントコンピュータ41,42によって必要な処理を行なった後にプリンタ43または44から出力することができる。
【0137】
図27は、送信側装置の内部構成の一例を示すブロック図である。図中、51は内部バス、52はCPU、53はメモリ、54はネットワーク制御部、55は通信制御部、56は画像蓄積部、57は画像処理部、58はバッファメモリ、59はインタフェース部である。図27に示した送信側装置36は、CPU52、メモリ53、ネットワーク54、通信制御部55、画像蓄積部56、画像処理部57、インタフェース部59などが内部バス51によって接続されて構成されている。
【0138】
CPU52は送信側装置36の制御を司る。メモリ53は、画像データを一時的に記憶する。ネットワーク制御部54は、ネットワーク35を介してホストコンピュータ31〜34から画像データを受信したり、あるいはネットワーク35を介して他のホストコンピュータ31〜34へ画像データを送信する。通信制御部55は、外部に接続したモデム37などを介して画像データをFAX送信する。図26に示したように、モデム37にはさらに通信のために一般電話回線などの通信回線が接続されており、これらを介して画像データをFAX送信することができる。画像蓄積部56は、画像データを蓄積する。なお、図24に示した上述の本発明の画像処理装置の第6の実施の形態における構成を搭載する場合には、入力画像蓄積部21および圧縮画像蓄積部24をこの画像蓄積部56によって構成することが可能である。画像処理部57には、上述の本発明の画像処理装置の第1ないし第6の実施の形態が適用され、ネットワーク制御部54を介して受信した画像データをストライプ領域に分割し、多層構造のデータに分離し、各データに対して圧縮処理等の画像処理を施した後、所定の画像フォーマットにラッピングする。または受信した画像データを分離した後にストライプ領域に分割し、圧縮処理などの画像処理を施した後、所定の画像フォーマットにラッピングする。ストライプ分割の際には、上述の各実施の形態において説明した種々のストライプ境界あるいはストライプ長の決定方法を用いることができる。バッファメモリ58は、所定ライン数分の容量を備えており、画像処理部57で画像処理を行なう際に、画像を所定のライン(ストライプ)単位で処理するために用いられる。インタフェース部59は、スキャナやデジタルカメラなどの画像入力機器を接続するインタフェースである。これらの画像入力機器は、ネットワーク35に接続することにより、ネットワーク制御部54を介して画像を入力するようにしてもよい。
【0139】
図28は、本発明の画像処理装置を備えたシステムの一例における動作の一例を示すフローチャートである。図28では、実際にホストコンピュータ31〜34により画像が作成されてから画像処理を施してFAX送信するまでの動作を示している。まず、S181において、ネットワーク35に接続されたホストコンピュータ31〜34のうちの1つから送信側装置36へ画像を送信する旨の要求を出し、画像を送信する。なお、上述の第4、第5の実施の形態で示したモード指定が可能な構成では、モードに関する情報も送信側装置36へ送信することができる。
【0140】
送信側装置36では、ネットワーク制御部54を介して送信要求を受け取ると、CPU52により図示しないDMAC(Direct Memory Access Controller)のレジスタへ所定のパラメータを設定する。パラメータとしてはメモリ53のデータ格納アドレスや転送レートなどが挙げられる。パラメータの設定が完了すると、CPU52はレディ状態を示すコマンドをネットワーク制御部54に発行し、その後、S182において、ホストコンピュータ31〜34のいずれかより順次送信されてくる画像データをメモリ53へ格納する。
【0141】
画像データがすべてメモリ53に格納されると、CPU2はDMACのレジスタへ画像読み出しアドレスや処理後の画像データの書き込みアドレスなどのパラメータを設定し、メモリ53上の画像データを順次読み出して画像処理部57へ送る。S183において、画像処理部57は、上述の第1ないし第6の実施の形態で説明した処理を実行し、さらに第1ないし第3の実施の形態では分離された各画像データに対する圧縮処理等の画像処理およびラッピング処理等が行なわれる。
【0142】
S184において、画像処理後のフォーマット化された画像データは、予めDMACのレジスタに設定された書き込みアドレスを開始点として、順次、メモリ53へ格納される。メモリ53としては、画像処理前と処理後の2つ分の画像データが格納できる容量を準備してもよく、またいずれか多い方の容量だけを準備して書き込みと読み出しをダイナミックに制御してもよい。S185において、メモリ53に格納された画像データは、保存のために、順次、画像蓄積部56に蓄積される。
【0143】
画像処理後の画像データの蓄積が完了したら、S186において、CPU52は予め指定された受信側システムへの通信を開始する。詳細な通信プロトコルは省略する。なお、受信側システムとのネゴシエーションは、画像処理部7における処理前あるいは処理中に並行して行なうことができる。また、上述の第6の実施の形態において説明したように、通信条件に従ってストライプ長などの処理条件を変化させる場合には、ネゴシエーションによって通信条件が決定された後、通信条件によって送信可能か否かを判断した後、通信条件に合わない場合にはS173における画像処理部7による画像処理を再度行なう。
【0144】
S187において受信側システムへの接続および送信準備が完了したことを確認後、S188においてメモリ53に格納されている画像処理後の画像データを順次読み出して受信側システムへ送信する。
【0145】
以上の処理により、ホストコンピュータ31〜34から送られてきた画像データに所定の画像処理を施して受信側システムへFAX送信することが可能となる。あるいは、ネットワーク制御部54を介してメモリ53に格納されている画像処理後の画像データを順次読み出してホストコンピュータ31〜34へ送ってもよい。
【0146】
なお、例えば画像処理部57が上述の第2の実施の形態を備えていれば、送信するデータ量は格段に減少しており、通信時間を短縮することが可能である。また、第6の実施の形態を備えていれば、受信側装置46に応じてストライプ処理を行なうことができるので、たとえ受信側装置46が小規模な構成であっても画像を送信することができる。
【0147】
受信側システムでは、モデム47で受信したFAX画像データに基づいて、受信側装置46は画像を再構成する。フォーマット化された画像データからストライプ領域ごとの画像C、画像S、画像Iを取り出し、解像度を調整した後、画像Sに従って画像Cまたは画像Iのいずれか一方を選択し、出力する。これによって画像が再構成される。
【0148】
受信した画像データによっては、画像Iのみ、画像Sのみ、あるいは画像Cと画像S、画像Sと画像Iなどの場合がある。画像Iのみの場合にはそのまま出力すればよいし、画像Sのみの場合には色情報が付加されていれば画像Cを選択する画素を色情報に置き換えて出力すればよい。画像Cと画像Sの場合には、画像Sが画像Iを選択する画素では例えば白画素が出力されるようにすればよい。また画像Sと画像Iの場合には、画像Sが画像Cを選択する際に、付加されている色情報を出力すればよい。あるいは、存在しないデータについては例えば白画素のみのデータを作成し、合成処理を行なってもよい。各場合とも、出力の際には必要に応じて解像度の調整を行なう。
【0149】
そして再構成されたストライプ領域ごとの画像は、ストライプ領域ごとのまま、あるいは1つの画像に連結された後、クライアントコンピュータ41,42による制御のもとで、必要に応じて画像処理を施し、プリンタ43またはプリンタ44から出力することができる。
【0150】
上述の本発明の第1ないし第3の実施の形態を備えた送信側装置36でストライプ分割していれば、受信側装置46で復元された画像のストライプ境界にズレなどが生じても目立つことはなく、高画質のまま再生することができる。また、第4、第5の実施の形態を備えた送信側装置36でストライプ分割していれば、伸長処理によってストライプ境界付近に発生するノイズを低減できるので、高画質を維持したまま再生画像を得ることができる。
【0151】
上述の例では送信側装置に本発明の画像処理装置を適用した場合について説明したが、受信側装置に本発明の画像処理装置を配置し、任意のフォーマットで送られてくる画像データを上述のようにストライプ領域ごとに複数データに分離された画像データに変換して、例えば画像データベースなどに蓄積しておき、必要に応じてプリンタ43,44に出力したり、あるいは通信回線を介して他のシステムに送信するように構成してもよい。
【0152】
システム構成は上述の各例に限定されることはなく、種々の形態のシステムを構成することができる。
【0153】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、また、第1画像データ、第2画像データ、選択データに分離することにより、それぞれのデータに対して最適な処理を行ない、画質の劣化を防止して高品質の画像を蓄積あるいは高速に通信することができる。さらに、ストライプ分割する際に、所定のライン、例えば1ラインのすべての画素が所定の色であるラインの開始ラインまたは終了ラインとすることにより、画像中のオブジェクトが複数のストライプに分割されることがないので、例えば画像の復元時にストライプ境界においてズレなどの不具合が発生しても画質に影響せず、良好な画質を維持して通信あるいは蓄積することができる。
【0154】
また、ストライプ分割を上述のようなレイヤタイプの異なるラインとすることにより、第1画像データ、第2画像データ、選択データに分離する際に、処理量を軽減するとともに、データ量を削減することができる。これによって少ないデータ量で蓄積し、あるいは高速に通信を行なうことができる。
【0155】
さらに、ストライプ分割を圧縮方式に応じて行なうことによって、伸長時にストライプ境界付近で発生するノイズを低減することができ、良好な画質の画像を再現することができる。
【0156】
さらに、ストライプ分割を通信相手先との間で決定した通信条件に従って行なうことによって、通信相手先の条件に従って画像を送信することができ、通信相手先の能力によっては送信不能になる事態を回避することができるなど、本発明によれば種々の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 入力された画像情報の具体例の説明図である。
【図3】 本発明の画像分離処理の具体例の説明図である。
【図4】 本発明の画像処理装置の第1の実施の形態におけるストライプ境界決定部の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】 画像上の座標系の説明図である。
【図6】 本発明の画像処理装置の本発明の画像処理装置の第1の実施の形態におけるストライプ境界決定部で決定されたストライプ境界の具体例の説明図である。
【図7】 本発明の画像処理装置の第1の実施の形態における画像分離部で分離処理された各データの具体例の説明図である。
【図8】 本発明の画像処理装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図9】 1プレーンの時のレイヤタイプの具体例の説明図である。
【図10】 2プレーンの時のレイヤタイプの具体例の説明図である。
【図11】 2プレーンの時のレイヤタイプの別の具体例の説明図である。
【図12】 本発明の画像処理装置の第2の実施の形態におけるストライプ境界決定部の動作の一例を示すフローチャートである。
【図13】 本発明の画像処理装置の第2の実施の形態におけるストライプ境界決定部で決定されたストライプ境界の具体例の説明図である。
【図14】 本発明の画像処理装置の第2の実施の形態における画像分離部で分離処理された各データの具体例の説明図である。
【図15】 本発明の画像処理装置の第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図16】 本発明の画像処理装置の第3の実施の形態におけるストライプ境界決定部およびストライプ長判定部の動作の一例を示すフローチャートである。
【図17】 本発明の画像処理装置の第3の実施の形態におけるストライプ境界決定部およびストライプ長判定部の動作の一例を示すフローチャート(続き)である。
【図18】 本発明の画像処理装置の本発明の画像処理装置の第3の実施の形態におけるストライプ境界決定部およびストライプ長判定部で決定されたストライプ境界の具体例の説明図である。
【図19】 本発明の画像処理装置の第3の実施の形態における画像分離部で分離処理された各データの具体例の説明図である。
【図20】 本発明の画像処理装置の第4の実施の形態を示すブロック図である。
【図21】 本発明の画像処理装置の第4の実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。
【図22】 JPEG方式の処理単位の一例の説明図である。
【図23】 本発明の画像処理装置の第5の実施の形態を示すブロック図である。
【図24】 本発明の画像処理装置の第6の実施の形態を示すブロック図である。
【図25】 本発明の画像処理装置の第6の実施の形態における動作の一例を示すフローチャートである。
【図26】 本発明の画像処理装置を備えたシステムの一例を示す構成図である。
【図27】 本発明の画像処理装置を備えたシステムの一例における送信側装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図28】 本発明の画像処理装置を備えたシステムの一例における動作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…画像入力部、2…属性判別部、3…ストライプ境界決定部、4…ストライプ生成部、5…画像分離部、6…レイヤ判定部、7…ストライプ長判定部、11…色空間変換部、12…ストライプ生成部、13,14…解像度変換部、15〜17…圧縮部、18…フォーマットラッピング部、19…ストライプ長制御部、21…入力画像蓄積部、22…解像度変換部、23…ストライプ長制御部、24…圧縮画像蓄積部、25…通信部、、31〜34…ホストコンピュータ、35…送信側ネットワーク、36…送信側装置、37…モデム、41,42…クライアントコンピュータ、43,44…プリンタ、45…受信側ネットワーク、46…受信側装置、47…モデム、51…内部バス、52…CPU、53…メモリ、54…ネットワーク制御部、55…通信制御部、56…画像蓄積部、57…画像処理部、58…バッファメモリ、59…インタフェース部。

Claims (23)

  1. 入力された画像情報から所定のラインを検出してストライプ境界とするストライプ境界決定手段と、該ストライプ境界決定手段で検出した前記ストライプ境界において前記入力された画像情報を分割するストライプ生成手段と、前記入力された画像情報から特徴量を抽出する属性判別手段と、前記ストライプ生成手段により分割された各画像情報を前記属性判別手段で抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離する分離手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記ストライプ境界決定手段は、前記所定のラインとして1ラインのすべての画素が所定の色であるラインの開始ラインまたは終了ラインを検出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記ストライプ境界決定手段は、検出した前記所定のラインで前記ストライプ生成手段が前記入力された画像情報を分割した際の各画像情報に関する量が所定量を超える場合に、前記画像情報に関する量が前記所定量以下となるラインを前記所定のラインとともに前記ストライプ境界とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 入力された画像情報から特徴量を抽出する属性判別手段と、該属性判別手段で抽出した前記特徴量に基づいて前記入力された画像情報を文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離しようとしたときに実際にいずれのデータに分離されるかを判定してレイヤタイプを生成するレイヤ判定手段と、該レイヤ判定手段で生成された前記レイヤタイプが隣接するライン間で異なるラインを検出してストライプ境界とするストライプ境界決定手段と、該ストライプ境界決定手段で検出した前記ストライプ境界において前記入力された画像情報を分割するストライプ生成手段と、前記ストライプ生成手段により分割された各画像情報を前記属性判別手段で抽出した前記特徴量に基づいて前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データのうちの前記レイヤ判定手段で生成した前記レイヤタイプに応じたデータに分離する分離手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  5. 前記ストライプ境界決定手段は、前記検出したラインで前記ストライプ生成手段が前記入力された画像情報を分割した際の各画像情報に関する量が所定量を超える場合に、前記画像情報に関する量が前記所定量以下となるラインを前記検出したラインとともに前記ストライプ境界とすることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記ストライプ境界決定手段は、前記レイヤ判定手段で生成された前記レイヤタイプに応じて前記所定量を変化させることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記ストライプ境界決定手段は、検出したラインで前記ストライプ生成手段が前記入力された画像情報を分割した際の各画像情報に関する量が所定量を下回る場合に、該ラインを前記ストライプ境界から除外することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像情報に関する量は、ライン数であることを特徴とする請求項3、6、7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像情報に関する量は、符号量であることを特徴とする請求項3、6、7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 入力された画像情報から特徴量を抽出する属性判別手段と、前記入力された画像情報を前記属性判別手段で抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離する分離手段と、前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データをそれぞれ所定のラインで分割するストライプ生成手段と、該ストライプ生成手段で分割された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれに適した圧縮手法により圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段における圧縮手法に基づいて前記ストライプ生成手段において画像を分割するための前記所定のラインを決定するストライプ長制御手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  11. 入力された画像情報を所定のラインで分割するストライプ生成手段と、前記入力された画像情報から特徴量を抽出する属性判別手段と、前記ストライプ生成手段により分割された各画像情報を前記属性判別手段で抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離する分離手段と、該分離手段で分離された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれに適した圧縮手法により圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段におけるある圧縮手法に基づいて前記ストライプ生成手段において前記画像情報を分割するための前記所定のラインを決定するストライプ長制御手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  12. 前記ストライプ長制御手段は、外部より与えられるモード指定に従って前記ストライプ生成手段における前記所定のラインおよび前記圧縮手段における圧縮処理を制御することを特徴とする請求項10または請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 入力された画像情報を所定のラインで分割するストライプ生成手段と、前記入力された画像情報から特徴量を抽出する属性判別手段と、前記ストライプ生成手段により分割された各画像情報を前記属性判別手段で抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離する分離手段と、該分離手段で分離された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれ圧縮する圧縮手段と、通信相手先との通信条件の設定を行なうとともに少なくとも前記圧縮手段で圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを送信する通信手段と、該通信手段で設定された前記通信条件に基づいて前記ストライプ生成手段において前記画像情報を分割するための前記所定のラインを決定するストライプ長制御手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  14. 入力された画像情報から特徴量を抽出する属性判別手段と、前記入力された画像情報を前記属性判別手段で抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離する分離手段と、前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データをそれぞれ所定のラインで分割するストライプ生成手段と、該ストライプ生成手段で分割された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれ圧縮する圧縮手段と、通信相手先との通信条件の設定を行なうとともに少なくとも前記圧縮手段で圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを送信する通信手段と、該通信手段で設定された前記通信条件に基づいて前記ストライプ生成手段において画像を分割するための前記所定のラインを決定するストライプ長制御手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  15. さらに、前記圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを蓄積する蓄積手段を有し、前記ストライプ長制御手段は、前記通信条件の設定前に予め設定されている条件に従って前記ストライプ生成手段における前記所定のラインを決定し、前記通信条件の設定後は必要に応じて前記通信条件に基づいて前記所定のラインを決定するものであり、前記蓄積手段は、前記ストライプ長制御手段で前記予め設定されている条件に従って決定された前記所定のラインに基づいて前記ストライプ生成手段で分割され前記圧縮手段で圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを蓄積し、前記通信手段は、前記ストライプ長制御手段で予め設定されている条件に従って決定した前記所定のラインによる前記ストライプ生成部による分割画像が設定した前記通信条件の許容範囲内である場合には前記蓄積手段に蓄積されている前記圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを送信し、前記通信条件の許容範囲外である場合には前記ストライプ長制御手段に前記通信条件に従った前記所定のラインの決定を行なわせ、前記圧縮手段で圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを送信することを特徴とする請求項13または請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 入力された画像情報から所定のラインを検出してストライプ境界とし、該ストライプ境界において前記入力された画像情報を分割し、分割された各画像情報を前記入力された画像情報から抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離することを特徴とする画像処理方法。
  17. 入力された画像情報から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量に基づいて前記入力された画像情報を文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離しようとしたときに実際にいずれのデータに分離されるかを判定してレイヤタイプとし、該レイヤタイプが隣接するライン間で異なるラインを検出してストライプ境界とし、該ストライプ境界において前記入力された画像情報を分割し、分割された各画像情報を前記特徴量に基づいて前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データのうちの前記レイヤタイプに応じたデータに分離することを特徴とする画像処理方法。
  18. 入力された画像情報から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離し、分離した前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データを圧縮手法に基づいた所定のラインで分割し、分割された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれに適した圧縮手法により前記圧縮手法で圧縮することを特徴とする画像処理方法。
  19. 入力された画像情報を圧縮手法に基づいた所定のラインで分割し、また前記入力された画像情報から特徴量を抽出し、前記分割された各画像情報を抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離し、分離された第1画像データ、第2画像データ、選択データのうちの少なくとも1つは前記圧縮手法を用いてそれぞれのデータについて圧縮することを特徴とする画像処理方法。
  20. 通信相手先との通信条件に基づいて画像情報を分割するための所定のラインを決定し、入力された画像情報を前記所定のラインで分割し、また前記入力された画像情報から特徴量を抽出し、前記分割された各画像情報を抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離し、分離された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれに適した圧縮手法により圧縮し、圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを前記通信条件に従って送信することを特徴とする画像処理方法。
  21. 通信相手先との通信条件に基づいて画像情報を分割するための所定のラインを決定し、入力された画像情報から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離し、分離した前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データをそれぞれ前記所定のラインで分割し、分割された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれに適した圧縮手法により圧縮し、圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを前記通信条件にて送信することを特徴とする画像処理方法。
  22. 入力された画像情報を所定のラインで分割し、また前記入力された画像情報から特徴量を抽出し、前記分割された各画像情報を抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離し、分離された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれに適した圧縮手法により圧縮し、圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを蓄積しておき、通信相手先との通信条件を決定し、前記所定のラインでの前記画像情報の分割が前記通信条件を満足するか否かを判定し、前記通信条件を満足する場合には蓄積しておいた前記圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを送信し、前記通信条件を満足しない場合には前記通信条件を満足する分割すべきラインを決定し、決定された前記分割すべきラインで前記入力された画像情報を分割し、また前記入力された画像情報から特徴量を抽出し、新たに分割された各画像情報を抽出した前記特徴量に基づいて第1画像データ、第2画像データ、および選択データに分離し、分離された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれに適した圧縮手法により圧縮し、圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを送信することを特徴とする画像処理方法。
  23. 入力された画像情報から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量に基づいて文字または線画の色情報を示す第1画像データ、中間調情報を示す第2画像データ、および前記文字または線画の形状を示す選択データに分離し、分離した前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データをそれぞれ所定のラインで分割し、分割された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれに適した圧縮手法により圧縮し、圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを蓄積しておき、通信相手先との通信条件を決定し、前記所定のラインでの前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データの分割が前記通信条件を満足するか否かを判定し、前記通信条件を満足する場合には蓄積しておいた前記圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを送信し、前記通信条件を満足しない場合には前記通信条件を満足する分割すべきラインを決定し、決定された前記分割すべきラインで前記第1画像データ、前記第2画像データ、前記選択データを分割し、分割された第1画像データ、第2画像データ、選択データをそれぞれに適した圧縮手法により圧縮し、圧縮された第1画像データ、第2画像データ、選択データを送信することを特徴とする画像処理方法。
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