JP3699736B2 - 電気かみそり - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電気かみそりに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来電気かみそりとして、本体のハウジングに設けた一対の支持部間にシェービングヘッドを回動自在にしたものが知られている。このシェービングヘッドには、外刃と内刃とを有し、外刃の内側に沿って内刃が摺動する。このような電気かみそりとして、特開昭62−227395号に示すものがある。この電気かみそりは、回動軸の軸線が外刃上にあり、外刃を上下に移動しないように設定し、皮膚に対して常に外刃の頂部を接触させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記シェービングヘッドの回動軸の軸線上に位置する外刃は、回動軸に対して剃り面が上下に移動することがなく、シェービングヘッドの揺動により外刃を単に皮膚を撫でるような動作となり、皮膚の凹凸部分にフィットするように剃ることができなかった。すなわち、凹凸部分に沿って外刃を移動しようとすると、電気かみそりの本体を皮膚に沿って移動するとともに凹凸方向へ近づけたり、遠ざけたりする必要もある。また、シェービングヘッドが回動するため、皮膚に強く外刃を当てて移動すると、反移動方向にシェービングヘッドが靡くように回動したままとなり、皮膚の同じ位置で往復動させつつ延ばしてひげを深剃りをすることができない。
【0004】
そこで、本発明は、皮膚に沿ってシェービングヘッドを回動させるとともにシェービングヘッドをハウジング方向に沈み込み可能とし、皮膚を延ばすようにしてひげを剃ることができる電気かみそりを提供することを目的とする。また、他の目的は、シェービングヘッドの外刃を皮膚に強く当てたりした際に、その衝撃を吸収することができる電気かみそりを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、外刃および該外刃の内側に沿って摺動する内刃を有するシェービングヘッドと、該シェービングヘッドが一端側に対向して設けられた一対の支持部間に回動軸を中心に、剃り方向と逆方向に回動可能に支持されると共に、モータが内蔵されたハウジングと、前記内刃を駆動さすべく該モータの回転軸を内刃に連繋する接続部とを具備する電気かみそりにおいて、前記シェービングヘッドを付勢部材の付勢力に抗して前記ハウジング方向に沈み込み可能にすべく、前記回動軸を前記付勢部材を介して前記支持部に移動可能に支持すると共に、前記ハウジングに一端が固定され、他端が前記シェービングヘッドに固定されて前記シェービングヘッドを中立位置に位置させる複数の引っ張りバネを設け、前記接続部が、前記回動軸の軸線方向に往復動可能に前記シェービングヘッドに支持され、前記内刃を前記外刃に向けて付勢して支持すると共に、前記回動軸の軸線方向に直交する方向に長孔となる係合孔が設けられた揺動プレートを備え、前記モータの回転軸に、該回転軸と偏心した位置に偏心軸を有する偏心カムが嵌着され、前記シェービングヘッドの回動、沈み込みを許容して、前記揺動プレートが前記回動軸の軸線方向に往復動すべく前記偏心軸が前記係合孔に遊嵌されてなることを特徴とする。
【0006】
また、前記揺動プレートに係合孔を設けることにかえて、前記揺動プレートの下面に可動片が固定され、該可動片に前記回動軸の軸線と直交する方向に長孔となる係合孔が設けられていることを特徴とする。
【0007】
また、前記回動軸が、前記シェービングヘッドの高さの下から1/4の位置に設けられていることを特徴とする。
【0008】
【作用】
次に、作用について説明する。
電気かみそりの外刃を皮膚に当てて、皮膚に沿って電気かみそり全体を移動するようにして、外刃を擦り上げてひげを剃る。そのとき、シェービングヘッドが剃り方向と逆方向に傾くとともに皮膚の凹凸に沿うように沈み込む。シェービングヘッドの軸支された回動軸の軸線と外刃との各位置との距離が異なり、シェービングヘッドの回動により皮膚に当たる強さが変わり、深剃りも可能となる。なお、皮膚に強く外刃が当たった際にシェービングヘッドがハウジング方向に沈み込み、衝撃を吸収することができる。一方、回動するシェービングヘッドはスプリングにより中立を保とうとするため、その反力により皮膚に外刃が強く食い込むこととなる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例について添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る電気かみそりの内部機構を示す部分断面正面図である。図2は同じく本発明に係る電気かみそりの内部機構を示す部分断面側面図である。
【0010】
図1および図2において、12は電気かみそり10のハウジングである。このハウジング12の一端側に一対の支持部12A、12Aが形成されるとともに、一端側に開口12aが形成されている。そして、開口12aには、シェービングヘッド20が配置されている。
【0011】
前記支持部12A、12Aの各内側のガイド溝としての凹部13には側面形状が門形のフローティング軸受け14が配置され、このフローティング軸受け14にシェービングヘッド20が回動軸16を介して回動可能に軸支されている。なお、回動軸16は、シェービングヘッド20の高さの下から1/4の位置にそれぞれ設けられている。フローティング軸受け14の内側上面には突起14aが下方に突出し、この突起14aにはスプリング18が嵌合している。このスプリング18の下端は凹部13の内底面13aに当接し、フローティング軸受け14を常に支持部12Aの凹部13の天井面13bに当接付勢した上昇状態に付勢している。この状態を初期位置とする。
【0012】
また、フローティング軸受け14の下端には、フローティング軸受け14の外方向(ハウジング12の厚み方向)に延出する係合片14c、14cが形成されている。この係合片14c、14cは、凹部13下部の段差部13c、13cにそれぞれ係合している。そして、シェービングヘッド20に力が加わった際には、シェービングヘッド20がフローティング軸受け14、14と共に、ハウジング12方向に沈み込む。
【0013】
前記シェービングヘッド20は、頂部に、2つの山形状の凸部が連立するように形成された外刃22が設けられている。外刃22の各凸部には内刃ユニット24、24が配置されている。内刃ユニット24、24は、従来公知の構造である。内刃ユニット24の中央下端には、ハウジング12の厚み方向に平行に位置する一対の側板24b、24b間を連結する軸体24aが設けられている。また、側板24b、24bの上部には、側板24b、24b間を跨ぐように複数の板状の刃体24c・・・が等間隔に配置されている。
【0014】
内刃ユニット24の軸体24aは、揺動プレート26に連結されている。この揺動プレート26はシェービングヘッド20のヘッドケース20Aの内底面20aに配置され、この底面20aと仕切り体28との間の空間内に配置されている。
【0015】
揺動プレート26は、図4および図5に示すように、長手方向の両端に固定部26a、26aを有し、この固定部26a、26aと中央の振動部26bとが平面S字状の肉薄の変形可能な連結片26c、26cを介して連結されている。このため、振動部26bは左右(回動軸16の軸線方向)に往復動可能である。そして、固定部26a、26aは、シェービングヘッド20の底面20aと仕切り体28との間の空間内の、支持部12A、12A方向の両端部に固定されている。
【0016】
揺動プレート26の揺動部26bの上面には、長手方向中央に2つの支持筒30、30が起立して設けられている。各支持筒30、30は、前記仕切り体28中央の開口28aを貫通して延出している。また、各支持筒30、30と仕切り体28の開口28aの縁とを閉塞するようにゴム製のカバー29が覆っており、揺動プレート26が往復動する際に各支持筒30、30と開口28aとの隙間はカバー29の変形により閉塞状態を保持している。
【0017】
各支持筒30、30は、揺動部26bの往復動方向に長い平面長楕円状に形成されるとともに、該長楕円の単軸方向にスリット30aが形成されている。このスリット30aの上端には、内側に対抗して突出する抜け止め凸部30b、30bが形成されている。そして、支持筒30のスリット30aに、前記内刃ユニット24中央下端の軸体24aを凸部30b、30bを乗り越えるように嵌合する。なお、軸体24aと支持筒30の内底面との間にスプリング32が配置されており、このスプリング32の付勢力により内刃ユニット24の刃体を外刃22に当接させている。なお、外刃22が変形して内刃ユニット24に力が加わった際には、内刃ユニット24が沈み込んで吸収することができる。なお、内刃ユニット24の移動のストロークはLである。
【0018】
前記シェービングヘッド20を構成するヘッドケース20Aの底面には突起21、21が形成され(図6参照)、この突起21、21にスプリング34、34の一端がそれぞれ連結され、スプリング34、34の他端がハウジング12内に固定されている。各スプリング34、34の引っ張り方向を矢印Aで示す。各スプリング34、34はシェービングヘッド20を中立に保つため、各スプリング34、34の他端はハウジング12の正面側と背面側のハウジング12内側面にそれぞれ固定されている。なお、シェービングヘッド20がハウジング12方向に沈み込んだ際にも、スプリング34、34はコイルスプリングで伸び縮みするため追従して作用する。
【0019】
ハウジング12内の中央やや上部に駆動用のモータ36が設けられている。ここで、モータ36から内刃ユニット24へ駆動力を伝達する接続部の構造について説明する。モータ36の回転軸36aに第1偏心カム38が嵌着されている。この第1偏心カム38上面のモータ36の軸線の偏心位置には、偏心軸38aが突出している。さらに、偏心軸38aには第2偏心カム40が嵌合しており、この第2偏心カム40上面のモータ36の軸線の偏心位置には偏心軸40aが突出している。
【0020】
偏心軸40aは、揺動プレート26(揺動部26b)の下面の凸部27に一端が固定された可動片41の他端の係合孔41aに遊嵌している。係合孔41aは、図1および図2から明らかなように、ハウジング12の厚み方向(回動軸16、16の軸線と直交する方向)の長孔に形成され、偏心軸40aが遊嵌し、揺動プレート26を図1の左右方向にのみ往復動させることができる。
【0021】
なお、上述するようにシェービングヘッド20がハウジング12方向に沈み込むが、偏心軸40aと係合孔41aとの係合状態が外れないように偏心軸40aの長さが設定され、またシェービングヘッド20がハウジング12方向に沈んだ際にも偏心軸40aが揺動プレート26に当たらないように揺動プレート26の下面に逃げ孔が形成されている。すなわち、シェービングヘッド20がハウジング12方向に沈み込んでも、許容して駆動力を伝達することができる。
【0022】
上記揺動プレート26に、前記可動片41の他端の係合孔41aに該当する係合孔を直接形成するようにしても良い。
【0023】
前記シェービングヘッド20の回動方向のハウジング12の開口12aの縁には、弾性体56、56が設けられている。この弾性体56、56は、シェービングヘッド20が傾いた際にも隙間が存在しないようにするものである。
【0024】
次に、きわ剃りユニットの構造および駆動力の伝達機構について説明する。上記第1偏心カム38は、揺動片42中央の透孔42a内に位置しており、揺動片42上面のピンと第1偏心カム38の偏心軸38aとにクランクアーム44が連結している。このため、第1偏心カム38の回転により、クランクアーム44を介して揺動片42が図1上左右に揺動する。なお、揺動片42の両端部は側面U字状に形成された連結片43、43であり、この連結片43、43を介してハウジング12に固定されている。連結片43、43の外側の壁面43a、43aは肉薄に形成されて変形可能であり、揺動片42が各連結片43、43方向に揺動する。
【0025】
前記揺動片42の側面には、上下に開口するガイド溝45が形成されている。このガイド溝45は、きわ剃りユニット46を図2上上方に移動した際に、駆動片48先端が係合する。
【0026】
上記きわ剃りユニット46は、ハウジング12の側面に沿って昇降自在のきわ剃りカバー50と、このきわ剃りカバー50の上部で横長に開口する開口50a内に配置された固定刃52aと可動刃52bと、該可動刃52bに上端が係合している前記駆動片48とから構成されている。なお、駆動片48は、中途部がきわ剃りカバー50の内側で軸49を介して軸支され、軸49を中心に揺動可能であり、揺動片42のガイド溝45に係合した際に軸49を中心に揺動して駆動片48の他端が係合している可動刃52bを固定刃52aに沿って摺動し、毛を切断することができる。
【0027】
本実施例の電気かみそりは上述するように構成されている。そして、電気かみそり10の駆動源をオンし、シェービングヘッド20の外刃22を皮膚に当てつつ、動かしてひげを剃る。このとき、シェービングヘッド20が顔の皮膚の凹凸に沿って回動軸16、16を中心に外刃22の方向が変わるとともに、回動して皮膚にフィットしてひげを剃ることができる。また、シェービングヘッド20がフローティング軸受け14、14に支持されていため、シェービングヘッド20に所定の力が加わった際に沈み込んで力を吸収することとなる。このため、外刃22へ加わる負荷を吸収することもできる。
【0028】
さらに、ひげを剃る際の動きを詳細に検討する。電気かみそり10全体を皮膚に沿って移動し外刃22を擦り上げてひげを剃るが、そのときシェービングヘッド20が剃り方向と逆方向に傾くとともに皮膚の凹凸に沿うように沈み込み、皮膚にフィットしたひげ剃りが可能となる。また、シェービングヘッドの軸支された回動軸の軸線と外刃との各位置との距離が異なり、シェービングヘッドの回動により皮膚に当たる強さが変わり、深剃りも可能となる。なお、スプリング34、34によりシェービングヘッド20が中立を保とうとしているため、その反力により皮膚に外刃22、22が強く食い込むように回動軸16を中心にシェービングヘッド20が逆方向に回転しようとして深剃りが可能となる。
【0029】
上記実施例において、フローティング軸受け14、14にシェービングヘッド20が回動軸16、16を介して揺動可能に軸支されるとともに、フローティング軸受け14、14が沈み込み自在にスプリング18で支持しているが、図7のように構成しても良い。すなわち、回動軸16、16を上下にガイドするガイド溝12bを支持部12A、12A内側に形成し、このガイド溝12bに回動軸16、16を支持する軸受け片15、15を配置するとともに、この軸受け片15とガイド溝12bの底面との間にスプリング18を配置している。このように構成しても、シェービングヘッド20が回動軸16、16により回動するとともに、昇降自在である。
【0030】
以上本発明の好適な実施例を挙げて種々説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものでなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得ることはもちろんである。
【0031】
【発明の効果】
本発明に係る電気かみそりは上述するように、シェービングヘッドを一対の支持部間に回動可能に軸支する一方、該回動軸をハウジング方向に沈み込み可能としたので、シェービングヘッドに大きな力が加わった際に沈み込んで力を吸収することとなる。このため、外刃へ加わる負荷を吸収することができる。
【0032】
また、皮膚に沿って電気かみそり全体を移動するようにして、外刃を擦り上げてひげを剃るとき、シェービングヘッドが剃り方向と逆方向に傾くとともに皮膚の凹凸に沿うように沈み込み、皮膚にフィットしたひげ剃りができる。また、シェービングヘッドの軸支された回動軸の軸線と外刃との距離が外刃の各部位で異なるため、シェービングヘッドの回動により皮膚に当たる強さが変わり、深剃りも可能となる。
【0033】
さらに、シェービングヘッドの外刃が皮膚にフィットしてひげ剃りができるので、傾きに沿って撫でるようにしてひげを剃ることとなる。一方、回動するシェービングヘッドはスプリングにより中立を保とうとするため、その反力により皮膚に外刃が強く食い込むこととなる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気かみそりの内部機構を示す部分断面正面図である。
【図2】本発明に係る電気かみそりの内部機構を示す部分断面側面図である。
【図3】フローティング軸受けを示す部分断面説明図である。
【図4】振動プレートの正面図である。
【図5】振動プレートの平面図である。
【図6】ヘッドケースの底面図である。
【図7】シェービングヘッドのフローティング構造を示す部分断面説明図である。
【符号の説明】
10 電気かみそり
12 ハウジング
14 フローティング軸受け
16 回動軸
20 シェービングヘッド
22 外刃
24 内刃ユニット
26 揺動プレート
34 コイルスプリング
36 モータ
38 第1偏心カム
40 第2偏心カム
46 きわ剃りユニット
Claims (3)
- 外刃および該外刃の内側に沿って摺動する内刃を有するシェービングヘッドと、
該シェービングヘッドが一端側に対向して設けられた一対の支持部間に回動軸を中心に、剃り方向と逆方向に回動可能に支持されると共に、モータが内蔵されたハウジングと、
前記内刃を駆動さすべく該モータの回転軸を内刃に連繋する接続部とを具備する電気かみそりにおいて、
前記シェービングヘッドを付勢部材の付勢力に抗して前記ハウジング方向に沈み込み可能にすべく、前記回動軸を前記付勢部材を介して前記支持部に移動可能に支持すると共に、前記ハウジングに一端が固定され、他端が前記シェービングヘッドに固定されて前記シェービングヘッドを中立位置に位置させる複数の引っ張りバネを設け、
前記接続部が、
前記回動軸の軸線方向に往復動可能に前記シェービングヘッドに支持され、前記内刃を前記外刃に向けて付勢して支持すると共に、前記回動軸の軸線方向に直交する方向に長孔となる係合孔が設けられた揺動プレートを備え、
前記モータの回転軸に、該回転軸と偏心した位置に偏心軸を有する偏心カムが嵌着され、前記シェービングヘッドの回動、沈み込みを許容して、前記揺動プレートが前記回動軸の軸線方向に往復動すべく前記偏心軸が前記係合孔に遊嵌されてなることを特徴とする電気かみそり。 - 前記揺動プレートに係合孔を設けることにかえて、前記揺動プレートの下面に可動片が固定され、該可動片に前記回動軸の軸線と直交する方向に長孔となる係合孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気かみそり。
- 前記回動軸が、前記シェービングヘッドの高さの下から1/4の位置に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の電気かみそり。
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