JP3698166B2 - Jtagを用してasic内のメガセルを試験する方法と装置 - Google Patents

Jtagを用してasic内のメガセルを試験する方法と装置 Download PDF

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Description

発明の背景
発明の分野
本発明は集積回路の試験の改良に関するものである。特に本発明は、応用仕様の集積回路「ASIC」内のメガセルを試験する方法と装置とに関するものである。
関連技術の説明
回路設計がますます複雑になり、かつ集積回路の実装技術が新しくなるにつれて、集積回路と印刷回路基板の試験に関する問題も非常に増えている。ディジタルハードウェアをソフトウェアで試験するやり方は常に改良が進んでいるが、回路が複雑になると、試験のことを考えて部品を設計しなければ、試験するのが更に困難になっている。
顕著な注目を浴びた回路試験方法のひとつとして、国際合同試験作業部会(the International Joint Tests Action Group=JTAG)によりつくられた、IEEE 1149.1境界走査標準(Boundary-Scanned Standard)がある(参考文献としてここに組入れる)。この標準のひとつの実行方法は、シフトレジスタ要素をひなぎくの花輪状につくって、集積回路部品の周囲に径路を形成することによって、直列境界走査試験用に部品(たとえば集積回路)を設計することである。直列試験の後にある考え方は多数の集積回路部品の中を通って直列データをシフトすることである。直列データは既知の回路の入力に加えられて、回路機能によって決定される影響を出力に与える。マスター試験回路は戻ってきたデータを期待した結果(すなわち、既知の回路の機能に依存した結果)と比較する。言い換えると、もし回路が正しく機能していれば、試験されている回路に加えられた直列データ入力は既知の出力を生じる。もしマスター試験回路に戻ってきたデータ流れが期待に反していたら、回路は不良であることが試験回路によって検出される。データ流れの変化を注意深く分析すれば(ソフトウェアの制御下で)、回路内のどんな不良も分離することができるであろう。
部品の境界走査試験について今簡単に説明したが、これはASICのような超大規模集積回路(VLSI)の試験に拡張することもできる。ASIC回路には、通常ICパッケージに付いている出力ピンからはアクセスすることができないような内部論理回路が含まれる。このようなASIC内の内部論理回路は通常定められた入力と出力とを有するモジュールとして販売業者から供給され、一般にメガセルと呼ばれている。ある種の回路基板では、ASIC内にある販売業者供給のメガセル用の試験入出力がICパッケージの特別なピンに接続されているので、試験の目的でICパッケージ上の外部ピンを経由して製造者はメガセルにアクセスすることができる。しかしながら、セルの試験をするのに必要とされる特別のピンは、通常、ICの正規の動作中役に立たない。そのうえ、試験用ピンを追加すると、ピンの数が増すので、製造者は時々ICパッケージをもっと大きくして、次のもっと大きな寸法のダイとおよびパッケージを使うことが要求される。したがって、ICパッケージはもっと大きな印刷回路基板を必要とするし、大きな寸法のダイは一般により高価であるから、コストがかさむようになる。
また、標準JTAG仕様によれば、ASIC内のメガセルは内部でJTAGセルに囲まれるようにすることができる。しかしこの試験方法を使うと、販売業者が通常自分達の供給したメガセルを試験する方法と適合性がない。すなわち、メガセルの販売業者は一般に自分達のメガセルの標準的な試験方法を持っている。メガセルを試験するために販売業者により提供される標準試験ベクトルと試験方法は、彼等のメガセルを試験するときに替わりのピンの注文を受入れるだけ柔軟であるが、標準試験の機能を変えるのは販売業者にとってコスト的に受入れられないのである。たとえば、販売業者の標準試験をJTAGポートを介して直列にロードして、メガセルに並列に加えることはできようが、JTAGチェーンの長さの2倍を試験時間に掛けることになろうから、これはコスト的に受入れられないだろう。
発明の要約
本発明の一態様によれば、JTAGインタフェイスを用いて顧客用JTAG命令をロードする。すると、ASIC内の販売業者供給のメガセル用の試験入出力が、正規の信号の代わりに出力ピンにもたらされる。ここで正規の信号とは、ASICの製造者が自分のチップレベルでそのASICを試験する際に、出力ピンに供給されるものである。したがって、セルを試験するのに特別のピンは必要ない。こうしてピンが節約されて、製造者が試験用ピンを追加したために次のもっと大きい寸法のダイとパッケージを使わなければならないという事態が回避される。したがって、印刷回路基板の面積も減り、ダイサイズが小さい方が一般に値段が安いから、コストが下がる。JTAGインタフェイスにとって、それが意図されたような(すなわち、試験機に対する唯一のインタフェイスとして)使われ方ではない。替わりに、新しいピンを追加せずに、販売業者の標準メガセル試験を行うことができる試験モードにASICを置くのに利用されている。
ある態様によれば、本発明はJTAG試験能力を有する集積回路(IC)パッケージ上の外部ピンの数を減らすシステムが提供される。このシステムにはICパッケージ内に形成された顧客用に設計されたディジタル論理回路が含まれる。顧客用に設計されたディジタル論理回路は入力と出力とを有している。本システムは更にICパッケージ内に形成された独立の機能を有する標準化されたメガセルモジュールを含み、メガセルモジュールは顧客向けに設計されたディジタル論理回路と通信して、一緒になって働くために、ICパッケージの中に組込まれている。メガセルモジュールには、メガセルモジュールの機能を試験するのに使われる試験用入力と試験用出力とがある。システムにはまた出力を有するJTAG境界走査データ試験レジスタが含まれ、このレジスタはICパッケージの入力と出力の完全性を試験するために使う試験ベクトルを記憶する。更に、システムは第1の選択回路を含み、その第1の入力はデータ試験レジスタの出力のうち少なくとも1個と、メガセルモジュールの試験出力のうち少なくとも1個とに接続されている。ここで第1の選択回路は更に第1の選択入力を受信して、第1の入力のうちの一方を第1の選択入力に基づく出力として供給する。更に第2の選択回路が含まれ、その第2の入力は第1の選択回路の出力と、顧客向けに設計されたディジタル論理回路の出力のうち少なくとも1個とに接続されている。ここで第2の選択回路は更に第2の選択入力を受信して、第2の選択入力に基づく出力として第2の入力のうちの一方を供給する。本発明のシステムには更にJTAG命令レジスタが含まれる。このレジスタは命令ビットを記憶し、命令ビットは第1の選択回路に供給する第1の選択入力と、第2の選択回路に供給する第2の選択入力とを決めるのに使われる。最後に、本システムには第2の選択回路の出力として接続されている複数個の外部ピンが含まれている。その結果、命令レジスタの設定によって、第1と第2の選択回路がメガセルモジュールの試験用入力と出力とを外部ピンまで伝達するとき、メガセルモジュールの試験用出力が外部ピン上に現われる。
別の態様によれば、本発明はメガセルを有する集積回路内のメガセルを、集積回路内の一集積部分回路として試験する方法である。メガセルは集積回路の動作中に集積回路の外部と接続しない少なくとも1個の試験出力信号を有する。集積回路は集積回路の動作中に、集積回路のそれぞれのピンに出力として供給される複数個の信号を有する。本方法は、集積回路をあらかじめ定めた試験モードに置くために、直列命令をJTAG入力ピンを経由して集積回路に加えることと、集積回路のそれぞれの第1のピンから供給される複数個の出力信号のうちの1個を選択的にディスエーブルにすることと、メガセルから供給される試験用出力をディスエーブルになった出力信号のそれぞれの第1のピンに選択的に送ることと、集積回路の第2のピンを経由してメガセルに試験用入力を加え、メガセルに試験動作を開始させることと、メガセルの試験出力を集積回路のそれぞれの第1のピンで監視することとを含む。
【図面の簡単な説明】
図1はJTAG試験回路の構成を示す、概略ブロック図である。
図2はICの外部ピンに接続されている試験用入出力端子付きのメガセルを有するIC回路を示す、概略ブロック図である。
図3はJTAG試験回路を制御するのに用いられるTAPコントローラ回路の動作を示す、状態図である。
図4は内部のメガセルを外部ピンに接続する改良されたJTAG試験回路を示す、概略ブロック図である。
発明の詳細な説明
図1はJTAG IEEE 1149.1ひなぎくの花輪式境界走査直列試験システム(daisy-chain boundary-scan serial testing system)を用いた試験用に構成された、集積回路(IC)チップ100を示す概略ブロック図である。図1に例示したJTAGシステムはマスタパターン発生器/比較器102を含み、102は線105を介してデータ/命令信号を、線107を介してモード信号を、そして線109を介してクロック信号を出力する。従来の用語に従えば、データ/命令線105はTDI信号線ともいわれ、モード信号線107はTMS信号線ともいわれ、クロック信号線はTCK信号線ともいわれることを理解していただきたい。パターン発生器/比較器102の出力線105,107,109はIC100から出ている外部入力ピンにつながっていて、IC100の中にあるTAPコントローラ状態マシン110が線105,107,109を経由して信号を受信するようになっている。
TAPコントローラ状態マシン110は直列データ線117とクロックイネーブル線119を経由して、データシフトレジスタ115につながっている。TAPコントローラ状態マシン110は更に直列命令線122とクロックイネーブル線124を介して命令シフトレジスタ120につながっている。ここで注意すべきことは、通常、TDI線105、直列データ線117、直列命令線122は共通の節に接続されていて、これらの線105,107,122が運ぶのはデータとみるか、命令とみるか、または両方とみるかという点においてのみ違いがあるということである。
データシフトレジスタ115はラッチデータレジスタ130と並列に接続されており、他方命令シフトレジスタ120はラッチ命令レジスタ140と並列に接続されている。ラッチデータレジスタ130の中の各ビットの記憶場所はIC100の中のマルチプレクサの第1の入力に接続されている。たとえば、図1に示すように、ラッチデータレジスタ130の記憶場所のうちの1個は線147を経由して2:1マルチプレクサ145の第1の入力に接続されている。同様に、ラッチデータレジスタ130の各記憶場所はIC100の中にあるマルチプレクサの入力に接続されているのであるが、図示を簡略化するために、図1では、ラッチデータレジスタ130と接続されているものとして1個のマルチプレクサ145だけ示してある。
ラッチ命令レジスタ140はデコーダ150と並列につながっていて、デコーダ150はラッチ命令レジスタ140に記憶されている命令を解読するのに使われる。デコーダ150はIC100内のJTAGマルチプレクサの各々に選択出力を提供する(すなわち、マルチプレクサはJTAG強制出力レベルを提供するのに使われる)、しかしこの場合もまた簡略な図示のために、図1では、デコーダ150は線152を経由してマルチプレクサ145に1個の選択出力だけを提供するように示してある。
マルチプレクサ145の第2の入力は線162を経由してIC100内の通常の集積回路160につながっている。IC100内の通常の集積回路160は、IC100が通常の働きをしている間(すなわち、IC100が試験中でないとき)に実行する特定の機能を果たす。マルチプレクサ145の出力は線165を経由してIC100の表面の出力ピンにつながっている。
データシフトレジスタ115と命令シフトレジスタ120はそれぞれ、2対1マルチプレクサ170の第1と第2の入力として、直列データ線172と直列命令線174に出力を提供し、マルチプレクサ170は直列データ戻り線175を経由してパターン発生器/比較器102に出力を提供する。
動作時に、パターン発生器/比較器102はデータとまたは命令(通常、試験ベクトルと呼ばれる)のパターンを発生し、これらが線105を介してTAPコントローラ状態マシン110に直列に送られる。パターン発生器/比較器102はまた線107,109を介してそれぞれモード信号とクロック信号とをTAPコントローラ状態マシン110に提供する。図3を参照しながら後でもっと詳しく説明するが、TAPコントローラ状態マシン110はモード信号とクロック信号とに応答して、線105上に提供されたデータまたは命令をデータシフトレジスタ115(すなわち、線105のデータが提供されているとき)、または命令シフトレジスタ120(すなわち、線105に命令が提供されているとき)のいずれかにシフトさせる。データシフトレジスタ150にシフトしたデータと、命令シフトレジスタ120にシフトした命令とは、TAPコントローラ状態マシン110の制御下で、それぞれのシフトレジスタ115,120に直列にクロック入力される。したがって、たとえばもし70個のデータビットがデータシフトレジスタ115にシフトされ、かつ30個の命令ビットが命令シフトレジスタ120にシフトされるのであれば、各データビットと命令ビットをそれぞれのシフトレジスタにシフトするのに、合計100個のクロックサイクルを要するであろう。後でもっと詳しく説明するが、もち論、パターン発生器/比較器102からデータをTAPコントローラ状態マシン110に転送して、TAPコントローラ状態マシン110のモードを変更するには更にクロックサイクルを要することになるであろう。その結果、TAPコントローラ状態マシン110はクロックイネーブル線119,124上に適当な制御信号を提供する。
IC100の指定した入力と出力を試験するための適当なデータがいったんシフトレジスタ115,120にシフト入力すると、シフトレジスタ115と120はシフトレジスタ115,120に含まれるデータと命令をそれぞれのラッチレジスタ130,140に並列に送ってラッチする。レジスタ140にラッチされた命令はデコーダ150により解読されて、IC100の中の他の任意のJTAGマルチプレクサ(図示せず)と同様、マルチプレクサ145の適当な出力を選択する。簡単に前述したように、各JTAGマルチプレクサ(例えば図1に示したマルチプレクサ145)は、ラッチデータレジスタ130に接続されているJTAG入力を受信する。すなわち、マルチプレクサ145は線152を経由してデコーダ150によりイネーブルとなり、レジスタ130内のある記憶場所に接続されている入力147を選択する。その結果、マルチプレクサ145の出力165はレジスタ130に記憶されていたビット値になる。このようにして、線165に接続されているIC100の出力の欠陥試験をすることができる。例えば、もし線147を経由してマルチプレクサ145に接続されている記憶場所が高電圧レベルのビット(すなわち、ディジタル1に相当する)を含んでいるならば、マルチプレクサ145の出力は線165を経由して、IC100の出力ピンにおいてディジタル1であると検出されなければならない。もしこの出力ピンがディジタル1を発生しなかったならば、IC100は不良であると指定するために、IC100に接続されている試験回路は誤りを記録するだろう。この試験は、パターン発生器/比較器102によりロードされた命令に応じて、デコーダ150により指定された入力と出力の各々について行われる。
図1には示してないが、パターン発生器/比較器102が一度に多数のICにデータと命令をシフトすることができるように、多数のICをひなぎくの花輪の形状に直列に接続してもよいことはもち論理解されよう。したがって、IC100に含まれるマルチプレクサ170はTAPコントローラ状態マシン110の制御下で、線172または174を経由してレジスタ115を通ってきたデータ、またはレジスタ120を通ってきた命令を選択的にシフト出力する。最後に、最後のICから出力されたデータは直列戻り線175を経由して、パターン発生器/比較器102に戻される。
図2は通常の集積回路220に加えて、販売業者供給のメガセル210を含むIC200を示した、概略ブロック図である。メガセル210はIC200内の機能性ユニットとして働らくもので、これは線225を経由して通常の回路220から入力を受信すると共に、通常の回路220への入力を提供する。
販売業者が供給するメガセル210が通常の回路220と違う点は、販売業者が供給するメガセル210は販売業者により提供される標準化された構造と機能を有するが、通常の回路はASICの設計者により顧客向けに設計されていることである。したがって、メガセルモジュールは独立の機能を持っている(すなわち、メガセルは周辺回路の構成がいろいろ異なっても同じ機能を果たすような使い方ができよう。その結果、この機能はIC200内の他の回路からは実質的に独立している)。更に、IC200全体を試験するのに用いるのとは別の試験ベクトルの個別のセットが、通常メガセル210の機能を個別に試験するのに用いられる。
次に、たとえば、ASICの設計者はASIC設計の一部として、UARTS、位相ロックループなどのような標準的な機能を有する論理ブロックを用いる。ASICの販売業者はこれらの標準的な機能を有する論理ブロックを供給し、ASICの設計者がそれらを顧客のASICに組込む。これらの標準的な機能を有するブロックはメガセルと呼ばれ、メガセルの販売業者が通常供給する試験ベクトルが、チップ工場において製造プロセス中に、ASIC内のメガセルを試験するのに使われる。通常、ASICはユニット全体として試験することができるが、もしユニット全体の中に不良が発見されたなら、その不良がASIC設計者により構造が提供された顧客用回路のせいなのか、それともセルの販売業者が提供したメガセル回路のせいなのを判断するのは困難であろう。この理由のために、メガセルはセルの販売業者が提供する試験ベクトルを使って、独立に試験される。そのうえ、この試験は販売業者が提供する試験により行われるであろうから、ASICの設計者がメガセルの試験に消耗的な努力を払う必要はない。
しかしながら、図2に示すように、メガセル210のようなメガセルを試験するために、メガセル210の出力はASIC200の外側面に多数の出力ピン235を必要とする。販売業者が供給する試験ベクトルは試験入力230に加えられ、その結果試験出力235に現われるパターンが測定されて、メガセルが正しく機能しているかどうかが判断される。メガセルの機能試験は通常チップ工場で(すなわち、製造後の試験として)行われるが、チップが正常の動作で使用された後は必要ない。すなわち、正常の動作中の回路にIC200が組込まれているとき、動作用の入出力240のみが使われるであろう。したがって、IC200が正常の動作中には出力ピン235は不要である。後で図4を参照しながらもっと詳しく説明するが、本発明によれば、メガセル回路を組込んだICパッケージの出力ピンの数を減らすことができる。本発明がもたらす節約は、もっとコスト面で効率的な(すなわちもっと小さな)ダイの寸法とICパッケージとを使うことができるために、重要な意義を有するであろう(たとえば、1〜2ダースくらいのピンが除去できるであろう)。
図3はモード線とクロック線107,109上に供給された制御信号に応じて、TAPコントローラ110が行う動作を示す状態図である。TAPコントローラ状態マシン110はアイドル状態300で始まるが、この状態は走査動作間のコントローラの状態を構成する。いったん始まると、TAPコントローラ110はTMSがローに保たれている限り、アイドル状態300に留まっている。アイドル状態300では、当業者にはよく理解されることだが、ある命令が存在しているときのみ、選択された試験論理においてアクティビィティが生じる。TAPコントローラのアイドル状態300において実行されない命令が命令レジスタ140にロードされるが、それに対して、現在の命令により選択された試験データレジスタはすべて、それぞれ前の状態(すなわちアイドル)に留まる。また、TAPコントローラ110がアイドル状態300にある間、命令レジスタ140にロードされた命令は変わらない。
TMS(線107で送られるモード信号)がハイで、TCK信号(線109で送られるクロック)に立上りエッジが加えられると、TAPコントローラ110は選択データレジスタ走査状態305に移る。選択データレジスタ走査状態305は、現在の命令によって選択されたすべての試験データレジスタが前の状態を保持するという、一時的なコントローラの状態である。もし立上りエッジがTCKに加えられている間TMSがローに保たれていれば、TAPコントローラ110は捕獲データレジスタ状態315に遷移する。他方、もしTMSがハイに保たれていて、立上りエッジがTCKに加えられれば、TAPコントローラ状態マシン110は選択命令レジスタ走査状態310に遷移する。
もしTAPコントローラ状態マシン110が捕獲データレジスタ315に遷移したならば、この状態において、TCKの立上りエッジ時にデータをシフトデータレジスタ115からデータレジスタ130に並列ロードしてもよい。もしJTAG試験回路が並列ロードされるデータレジスタ130を有してなかったならば、もしくは選択された試験に捕獲が要求されてなかったならば、データレジスタは以前の状態のままで変わらない。また、TAPコントローラ状態マシン110が捕獲データレジスタ状態315にある間、命令レジスタ140,120内に記憶されているビットはそのままで変わらない。TMSがローに保たれて立上りエッジがTCKに加えられている間、TAPコントローラ110が捕獲データレジスタ状態315にある場合、コントローラはシフトデータレジスタ状態320に入る。しかし、もし立上りエッジがTCKに加えられている間、TMSがハイに保たれていれば、TAPコントローラ状態マシン110は捕獲データレジスタ状態315から直接出口データレジスタ状態325へと遷移する。シフトデータレジスタ状態320のとき、線105上で送られたデータは線117を経由してデータシフトレジスタ115にシフトする。TMSがローに保たれている間、TCKに立上りエッジが加えられる度毎に、線117を介してデータシフトレジスタ115にシフト入力するデータのビットが追加される。TMSがローに保たれている限り、TAPコントローラ110はシフトデータレジスタ状態320を継続する。したがって、状態320でTMSがローに保たれている間、あらかじめ特定化した試験ベクトルをシフトレジスタ115にロードするのに必要な数のデータビットが、レジスタ115にシフトする。
TAPコントローラ110がシフトデータレジスタ状態320にあって、TMSがハイに保たれている間に立上りエッジがTCKに加えられると、TAPコントローラ状態マシン110は出口データレジスタ状態325に入る。出口データレジスタ状態325は一時的なコントローラの状態である。もしTMSがハイに保たれていれば、TCKに立上りエッジが加えられると、TCKコントローラ110は更新データレジスタ状態340に入る。他方もし立上りエッジがTCKに加えられている間、TMSがローに保たれていれば、TAPコントローラ110は休止データレジスタ状態330に入る。ポーズデータレジスタ状態330になると、試験データレジスタ315のシフトを一時的に停止することができる。TMSがローに保たれている間、TAPコントローラ110は休止データレジスタ状態330に留まる。TMSがハイに保たれていて、立上りエッジがTCKに加えられると、TAPコントローラ状態マシン110は出口2データレジスタ状態335に入る。これも一時的なコントローラの状態である。もしTMSがローに保たれている間に立上りエッジがTCKに加えられれば、TAPコントローラ状態マシン110はシフトデータレジスタ状態320に戻る。しかし、立上りエッジがTCKに加えられている間TMSがハイに保たれていれば、TAPコントローラ状態マシン110は出口2データレジスタ状態335から更新データレジスタ状態340に遷移する。図1に示すように、シフトデータレジスタ115はラッチされた並列出力を含んでおり、命令レジスタ140に関するある命令に応じて、データが関連するシフトレジスタ径路115をシフト中に、データレジスタ130のデータが変わるのを防止している。次に、更新データレジスタ状態340において、TCKの立下りエッジ時に、データはシフトレジスタ115からシフトレジスタ115の並列出力に現われて、ラッチされる。こうして、このデータはラッチデータレジスタに記憶され、その結果、自己試験の実行中(たとえば、設計仕様の公開命令に応じたアイドル状態の期間)に動作が要求されなければ、レジスタ130の中のデータは更新データレジスタ状態以外では変わらない。状態305−335の各々に関して、命令シフトレジスタ120と命令ラッチデータレジスタ140に記憶された命令は、TAPコントローラ110が更新データレジスタ状態340にある間変わらない。TAPコントローラが更新データレジスタ状態にあって、立上りエッジがTCKに加えられると、TMSがハイに保たれていれば、TAPコントローラ110は選択データレジスタ走査状態305に入り、TMSがローに保たれていれば、アイドル状態300に入る。
もしTAPコントローラ状態マシン110が選択データレジスタ状態305にある間に、TMSがハイに保たれていて立上りエッジがTCKに加えられたならば、TAPコントローラ状態マシン110は選択命令レジスタ走査状態310に遷移する。
もしTAPコントローラ状態マシン110が捕獲命令レジスタ状態345に遷移したならば、この状態において、TCKの立上りエッジ時に命令をシフト命令レジスタ120から命令レジスタ140に並列ロードすることができる。もしJTAG試験回路に並列ロードされる命令レジスタ140が含まれていなかったならば、もしくは選択された試験に対して捕獲が要求されてなかったならば、命令シフトレジスタ120は変わらないで前の状態に保つ。また、TAPコントローラ状態マシン110が捕獲命令レジスタ状態345にある間、データレジスタ130,115の中に記憶されていたビットは変わらないで保持される。TMSがローに保たれていて立上りエッジがTCKに加えられている間、TAPコントローラ110が捕獲命令レジスタ状態345にあるとき、コントローラはシフト命令レジスタ状態350に入る。しかし、もし立上りエッジがTCKに加えられている間TMSがハイに保たれていれば、TAPコントローラ状態マシン110は捕獲命令レジスタ状態345から直接出口命令レジスタ状態355に遷移する。シフト命令レジスタ状態350のとき、線105を介して送られた命令は線122を経由して命令シフトレジスタ120にシフトする。TMSがローに保たれている間TCKに立上りエッジが加えられる度に、線122を経由した命令の追加ビットが命令シフトレジスタ120にシフト入力する。TMSがローに保たれている限り、TAPコントローラ110はシフト命令レジスタ状態350を続ける。したがって、状態350においてTMSがローに保たれている間、あらかじめ特定した命令ベクトルをシフトレジスタ120にロードするのに必要な数の命令ビットが、レジスタ120にシフト入力する。
TAPコントローラ110がシフト命令レジスタ状態350にあって、TMSがハイに保たれている間に立上りエッジがTCKに加えられたとき、TAPコントローラ状態マシン110は出口命令レジスタ状態355に入る。出口命令レジスタ状態355は一時的なコントローラ状態である。もしTMSがハイに保たれていて、立上りエッジがTCKに加えられると、TAPコントローラ110は更新命令レジスタ状態370に入る。他方もし立上りエッジがTCKに加えられている間TMSがローに保たれているならば、TAPコントローラ110は休止命令レジスタ状態360に入る。
休止命令レジスタ状態360になると、試験命令レジスタ345のシフトは一時的に停止することができる。TMSがローに保たれている間、TAPコントローラ110は休止命令レジスタ状態360に留まる。TMSがハイに保たれていて立上りエッジがTCKに加えられたとき、TAPコントローラ状態マシン110は出口2命令レジスタ状態365に入る。これもまた一時的なコントローラの状態である。もしTMSがローに保たれている間に立上りエッジがTCKに加えられたならば、TAPコントローラ状態マシン110はシフト命令レジスタ状態350に戻る。しかし、立上りエッジがTCKに加えられている間TMSがハイに保たれていれば、TAPコントローラ状態マシン110は出口2命令レジスタ状態365から更新命令レジスタ状態370に遷移する。図1に示すように、シフト命令レジスタ120はラッチされた並列出力を含み、命令レジスタ140に関するある命令に応じて、命令が関連するシフトレジスタ径路をシフト中に、命令レジスタ140内の命令が変化するのを防止する。次に、更新命令レジスタ状態370において、TCKの立下りエッジ時に命令がシフトレジスタ120からシフトレジスタ120の並列出力に現われてラッチされる。こうして、これらの命令はラッチ命令レジスタ140に記憶されるので、もし自己試験の実行中(たとえば、設計仕様の公開命令に応じたアイドル状態の間)に動作が要求されなければ、レジスタ140の中の命令は更新命令レジスタ状態以外には変わらない。状態310と345−365の各々に関しては、データシフトレジスタ115とラッチデータレジスタ130に記憶されたデータは、TAPコントローラ110が更新命令レジスタ状態370にある間変わらない。TAPコントローラ110が更新命令レジスタ状態370にあって、立上りエッジがTCKに加えられたとき、もしTMSがハイに保たれていればTAPコントローラ110は選択データレジスタ走査状態305に入り、もしTMSがローに保たれていればアイドル状態300に入る。
選択命令レジスタ状態310において、もし立上りエッジがTCKに加えられている間TMSがハイに保たれていれば、TAPコントローラ110は試験論理リセット状態342に入る。TAPコントローラ状態マシン110が試験論理リセット状態342に入ると、オンチップシステム論理の通常動作(すなわち、システムピンを介して受信した信号に応じて)が妨害されないで継続することができるように、試験論理がディスエーブルになる。TMSがハイである間、TAPコントローラ110は試験論理リセット状態342のままである。TCKに立上りエッジが加えられている間TMSをローに保つことによって、TAPコントローラ状態マシン110はアイドル状態300に入るだろう。
図4はIC400の中の内部JTAG試験回路の例を示す概略ブロック図である。本発明を簡略化図示するために、TAG状態コントローラ110、データと命令シフトレジスタ115,120およびその他の関連するJTAG回路は図4に示してない。しかし、IC400には前述したものと実質的に同じ働らきをする前述のJTAG回路が含まれることは、当業者に理解されよう。たとえばIC400に含むことができる応用仕様集積回路(ASIC)が、ASIC設計者により設計された顧客用ディジタル回路(図4で通常の回路410として示してある)と、ASIC設計者が顧客用ASICに組込むメガセル(図4でメガセル回路420として示してある)のために販売業者が提供する構造とを含む。通常の回路410は入出力線422を経由してメガセル回路420と通信する。例えば、メガセル回路420は標準的な演算論理装置、マイクロプロセッサ、または標準的な設計でASIC400の中に独立のモジュールとして組込むことができるその他の回路を含んでもよい。
通常の回路410は線433,435を経由して、ピン423,425のような外部ピンから入力を受信する。通常の回路410は通常数ダースまたはときには数百人という入力を受けるであろうが、本発明をわかりやすく説明するために、通常の回路410に接続する入力端子は423と425しか示してないことはもち論理解されるであろう。通常の回路410は線422を経由してメガセル回路420に信号を出力するほかに、2対1マルチプレクサ440の第1の入力に接続している線437を経由して、ある信号をメガセル回路420に出力することもできる。マルチプレクサ440はそのほか、第2の入力447を経由して、外部ピン445から入力信号を受信する。マルチプレクサ440の出力は図4に示すように、線449を経由してメガセル420の入力に供給される。
マルチプレクサ440は線452を経由してデコーダ450から選択入力を受信する。メガセル回路420はまたアンドゲート455とオアゲート457から試験入力を受信する。メガセル回路420は通常いくつかの試験入力を含むであろうが、アンドゲート455とオアゲート457はメガセル回路420に入る試験入力の2つの例として示してあるということは、もち論理解されよう。アンドゲート455は線452を経由して第1の入力を、入力ピン423から線433を経由して第2の入力を受信する。また、オアゲート457は線452を経由して第1の反転入力を、入力ピン425から線435を経由して第2の入力を受信する。図4には示さなかったが、ピン入力と出力のバッファは存在するものとして想定してあるが、図示簡略化のために示してない。
通常の回路410は線462を経由してJTAG出力マルチプレクサ460の入力につながっている。ここでもまた、通常の回路410は通常数十ないし数百の出力を含むであろうが、図示を簡略化するために、図4には出力462しか描いてないことを理解していただきたい。2対1マルチプレクサ460の出力は線464を経由して外部ピンに供給されている。2対1マルチプレクサ460の選択入力は線466を経由してデコーダ450により供給される。従来の回路によれば、2対1マルチプレクサ460の第2の入力はラッチ境界走査レジスタに直接接続されるだろうから、適切な選択信号が2対1マルチプレクサ460の入力に供給されたときに、JTAG標準入力値によって出力端子465はJTAGビットに等しくなるだろう。しかし、本発明によれば、マルチプレクサ460の第2の入力もまた線472を介して2対1マルチプレクサ470を経由して、メガセル回路420の出力を受信することができる。
明確に言うと、2対1マルチプレクサ470は線474を経由してメガセル回路420から第1の入力を受信する。2対1マルチプレクサ470は更に、線476を経由して、ラッチ境界走査データレジスタ480から第2の入力を受信する。最後に、2対1マルチプレクサ470は線478を経由して、デコーダ450から選択入力を受信する。デコーダ450はラッチ命令レジスタ484の中に含まれる命令を解読する。
通常の動作(すなわち非試験)期間中、通常の回路410とメガセル回路420とは複数個の入力ピン(たとえば、入力ピン423,425,445)を経由して入力を受信し、ASIC設計に従ってこれらの入力を処理して、複数個の出力ピン(たとえば出力ピン465)に適当な出力値を供給する。通常の動作の間、通常の回路410とメガセル回路420とは内部の回路径路(たとえば、回路径路422,437,449および474)を経由して情報を交換しているので、メガセル回路420は、ASIC400の動作全体を支援するあらかじめ特定された機能を果たすモジュールとして働く。
次に、ASIC内のメガセルの機能を試験するため、メガセルの販売業者により供給された試験ベクトルを用いてチップ工場が独立にメガセル回路を試験することができるように、メガセルのある入力線と出力線をASICの外側ピンまで引っ張ることが通常必要である。もちろん前述のように、この結果、ICの通常の動作時に使わない多くの外側ピンがICの表面に設けられる。このように、本発明によれば、別の出力ピンをASIC400に追加する必要なくして、メガセル回路420をチップ工場で試験することができるように、ASIC400に設けられるJTAG回路がメガセル回路420の出力径路を供給するように、特別に修正される。
明確に述べると、もうひとつのマルチプレクサ470により、マルチプレクサ460の第2の入力としてJTAG出力とメガセル出力のどちらか一方を使うことが可能になる。どちらを使うかはデコーダ450から選択線478に送る信号により決定される。次に、メガセル420の試験出力線474を外部ピンに直接つながないで、JTAG標準境界走査出力か通常回路の出力値かのいずれかを出力するのに用いるのと同じ出力線464を使って、メガセル回路420の試験信号を出力することもできる。3種の出力(すなわち通常の回路410の出力、メガセル回路420の出力、またはラッチデータレジスタ480のJTAG境界走査出力)のうちの1個を線464に乗せる出力信号として選択するのは、デコーダ450の制御下で調整され、それはラッチ命令レジスタ484に含まれる命令によって決定される。次に、本発明の具体化に際して、追加の制御信号を供給するために、ラッチ命令レジスタ484の中に追加の記憶場所または解読パターンが必要となるかもしれない。しかし、追加の制御情報を提供するのに予備の解読状態を使うことができるように、JTAG試験回路内の現在の命令レジスタは通常使用者が定義する。
本発明の方法に従ってメガセル回路420を試験するとき、試験ベクトル入力(メガセルの販売業者により供給される)が選択された外部入力ピン(たとえばピン423,425)に加えられる。線452上の信号がハイに保たれているとき、端子423,425に供給された試験ベクトル入力は、アンドゲート455とオアゲート457を通ってメガセル回路420の試験入力に送られる。試験モードでなくて線452上の信号がローのとき、通常の動作中にメガセル回路420の試験入力が変化するのを防止するために、アンドゲート455とオアゲート457の出力はそれぞれローとハイにセットされることは当業者に理解されるであろう。入力端子423,425に加えられた標準試験ベクトル入力がメガセル回路420の試験入力まで到達すると、メガセル回路420は試験ベクトル入力に呼応して、多数の出力線を介して信号を出力する。図4では図示を簡略にするために出力線474しか示してないが、メガセル回路420の機能的特性を完全に試験するためには、複数の出力線が複数の2対1マルチプレクサ(マルチプレクサ470のような)に供給されることが理解されよう。
試験ベクトル入力に呼応してメガセル回路420により出力された信号は、線474を介してマルチプレクサ470の第1の入力に供給される。メガセル試験モードにあるとき、ラッチ命令レジスタ484は更に、デコーダ450に線478上の選択信号を出力させる命令ビットを含み、それによって線474上のメガセル試験出力が選択される。次に、試験ベクトル入力に呼応してメガセル回路420の出力が、マルチプレクサ470の出力線472上に供給される。デコーダ450は更にレジスタ484内の命令に呼応して、入力線472を選択するための信号を線464に供給すると、メガセル回路の試験出力が線464を介して出力ピン465に送られる。もしメガセル回路420が正しく機能していれば、試験ベクトル入力が供給されると、適当なパターンの試験ベクトル出力が出力ピンに現われるようになり、そのための径路がメガセル回路420から供給されるのである。したがって試験ベクトル入力が入力ピン423,425に加えられたとき、出力ピン465はメガセル420の機能を表示することになるであろう。このようにして、ASIC400に別の出力ピンを追加することなく、メガセル回路420の機能を試験することができるのである。
メガセル回路420の機能試験をしてないとき、通常の動作モードかJTAG試験モードかいずれか一方をデコーダ450に選択させるための適当な命令ビットが、命令レジスタ484にロードされる。ITAG試験モードが選択されると、これによってデコーダ450は、線476を介してラッチデータレジスタ480から供給された入力を、マルチプレクサ470の出力472に伝達するように、線478を介して選択信号を出力する。更に、デコーダ450は線466を介して選択信号を出力し、これによって線472上の入力(これは線476を経由して送られたラッチデータレジスタ480内のデータビットの値を表わしている)がマルチプレクサの出力464に伝達される。その結果、もし出力径路が完全であれば、JTAG境界走査データビットは出力ピン465に供給される。
他方、もしASIC400が通常のモードで動作しようとするのであれば、JTAG TAP状態コントローラ486はデコーダ450にマルチプレクサ460の第1の入力を選択するように命じる。その結果、線462上の信号がマルチプレクサ460と線464とを経由して、ピン465に出力される。また、デコーダ450は線452にローの信号を出力するので、メガセル回路420の試験回路420の入力は定められた値に保たれる。その結果、メガセル回路420の動作はピン423,425の入力によって影響されない。
以上本発明の好ましい実施例について詳しく説明したが、本発明の思想すなわち本質的な特徴から離れることなく、自明な修正を本発明に施しうることが当業者に理解されるであろう。したがって以上の説明は例示であって限定的でないと考えるべきである。すなわち、本発明の範囲は請求項に照らして定めるべきである。

Claims (6)

  1. JTAG試験能力を有する集積回路(IC)パッケージの外部ピンを少なくするシステムであって、
    前記パッケージの中に形成され、入力と出力とを有する顧客向けに設計されたディジタル論理回路と、
    前記ICパッケージ内に形成されて独立の機能を有し、前記顧客向けに設計された論理回路と通信して一緒に働くために前記ICパッケージに組込まれており、その機能を試験するために使われる試験用入力と試験用出力とを有する標準化されたメガセルモジュールと、
    前記ICパッケージの入力と出力の完全性を試験するのに使われる試験ベクトルを記憶するものであって、出力を有するJTAG境界走査データレジスタと、
    前記境界走査データレジスタの前記出力のうち少なくとも1個と、前記メガセルモジュールの前記試験出力のうちの少なくとも1個とに接続された第1の入力を有し、更に第1の選択入力を受信し、該第1の選択入力に基づいた出力として前記第1の入力のうちの一方を供給する第1の選択回路と、
    前記第1の選択回路の前記出力と、前記顧客向けに設計されたディジタル論理回路の前記出力のうち少なくとも1個とに接続された第2の入力を有し、更に第2の選択入力を受信し、該第2の選択入力に基づいた出力として前記第2の入力のうちから一方を供給する第2の選択回路と、
    命令ビットを記憶し、該命令ビットとJTAGタップ状態とが前記第1の選択回路に供給される前記第1の選択入力と、前記第2の選択回路に供給される前記第2の選択入力とを決めるのに使われる、JTAG命令レジスタと、
    前記第2の選択回路の出力として接続されている複数個の外部ピンであって、前記命令レジスタとタップ状態の設定により前記第1と第2の選択回路が前記メガセルモジュールの試験出力を該外部ピンに伝達するとき、前記メガセルモジュールの前記試験出力が該外部ピンに現われるようになっている、複数の外部ピンと、
    を含むシステム。
  2. 請求項1記載の装置において、更に、第1と第2の入力と出力とを含むスイッチング回路を含み、該スイッチング回路は該スイッチング回路の前記第1の入力に接続された入力ピンと、該スイッチング回路の前記第2の入力に接続された前記顧客向けに設計されたディジタル論理回路のいずれかを選択するものであって、該スイッチング回路の前記出力は前記標準化されたメガセルモジュールに接続されている、システム。
  3. 請求項2記載の装置において、前記スイッチング回路はマルチプレクサを含む、システム。
  4. 請求項1記載の装置において、更に、前記標準メガセルモジュールの試験入力に接続された出力を有するアンドゲートを含み、該試験入力がJTAG試験中に1個の入力ピンにより制御することができるように、前記メガセルモジュールの該試験入力は前記メガセルモジュールの通常の試験中ハイかローのいずれか一方に保たれている、システム。
  5. 請求項1記載の装置において、更に、前記標準メガセルモジュールの試験入力に接続された出力を有するオアゲートを含み、該試験入力がJTAG試験中に1個の入力ピンにより制御することができるように、前記メガセルモジュールの該試験入力は前記メガセルモジュールの通常の試験中ハイかローのいずれか一方に保たれている、システム。
  6. 集積回路内の一集積回路要素としてメガセルを有する集積回路の中のメガセルを試験する方法であって、該メガセルは該集積回路の通常の動作中該集積回路の外部とは接続されない入力信号または出力信号を少なくとも1個有し、該集積回路は該集積回路の前記動作中該集積回路のそれぞれのピンに入力かつまたは出力として供給される複数個の信号を有しており、該試験方法は、
    JTAG入力ピンを経由して該集積回路に直列命令を加えて、該集積回路をあらかじめ定めたメガセル試験モードに入らせ、
    該集積回路のそれぞれの第1のピンから出力される前記複数個の出力信号のうちの1個を選択的にディスエーブルにし、
    試験出力を前記メガセルから前記ディスエーブルにされた出力信号の前記それぞれのピンに選択的に送り、
    前記集積回路の第2のピンを経由して前記メガセルに試験入力を加えて、前記メガセルに試験動作を開始させ、
    前記集積回路の前記それぞれの第1のピンにおいて、前記メガセルの前記試験出力を監視すること、
    を含む、メガセルの試験方法。
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