JP3695943B2 - バスのフレーム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低床式バスのフレーム構造において、床面地上高の低下と、床面に歩行障害のないバリヤフリー床面の形成を図るバスのフレーム構造および閉断面フレームへのバンパラバ装置の取り付け容易化に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11に、従来の梯子型フレームFを装着したフレームつきバスシャシの例を示している。この梯子型フレームは、内側に開放部を有する左右一対のコ字型フレームであって、通常はプレス加工されるので変化の多い形状には成形しにくい。また、後端から前端までが一体に加工されるので、たとえば、車両の前部だけをフレーム高さを低くして、かつ強度を保証させるような形状ができない。その結果、車両床面Aを低くできず、乗降性のよい無ステップで、いわゆるバリヤフリーな室内段差のない高齢者、ハンデ者、幼児等に優しいバス製作に関する課題になっている。近年、特に要望されている床面地上高Hの低い低床バスでは、タイヤWf、Wrのサイズの縮小、前、後車軸FA、RA形状の工夫、エンジンEの形状と配置の工夫等がなされ低床化が図られているが、フレーム形状の制約からの前記のような課題が残されている。
【0003】
図12に、コ字型フレームF1の低面Ftに車軸上下動のフレームへの衝突衝撃を緩和させるバンパラバ装置Bの一般的な装着状態が示されている。バンパラバBrは、座板Bbに固着されその座板Bbがボルト締結されている。しかし図示しない、例えば4角パイプ等の閉断面フレームの場合には、ボルト締結のための開放部分がなく、バンパラバ装置bの閉断面部材フレームへの直接取り付けが困難でそのための面倒な手段が構じられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来技術の欠点に鑑みて提案されたもので、昇降性のよい、キャブ内の移動性のよい低床型のバスのフレーム構造の提供とバンパラバ装置が角パイプフレームに容易に装着できる取り付け構造の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、エンジンを搭載した後部フレームとその後部フレームより低位置で前方に延びる前部フレームとを結合部材で結合して構成した低床式バスのフレーム構造において、前記後部フレームは左右対の開放断面部材で梯子型に形成され、その後部フレームの後車軸前方適所には結合部材が結合され、その結合部材は左右方向に延び縦長なコ字状で内側に補強された横結合部材と、その横結合部材の下側フランジ内面に固定された横角部材と、後部フレームとの結合を強固にするブラケットとで構成されており、そして前記前部フレームは複数の閉断面部材で形成されて互いに平行にシャシ前端まで延び、複数の横根太と結合して井桁状に形成され、後端部は前記結合部材の横角部材に固着され、そして左右両端の前部フレームは車輪との干渉を避けるため前車輪上方にキック部が設けられている。
【0006】
上記の発明によれば、後車軸の前方適所に設けた結合部材で前後のフレーム形状を変え、結合部材の後方は従来型のコ字型梯子形フレームで後部フレームとしエンジン配置等を変えず、結合部材の前方は高さの低い複数の閉断面部材を低位置に設けた前部フレームを構成した低床構造にして乗客の乗降及び移動が容易な低床面にしている。
【0007】
また、本発明によれば、低床式バスのフレームに取り付けられ、車軸の上下方向の動きによる衝突衝撃を緩和させるバンパラバ装置の取り付け構造において、前記フレームは閉断面部材で構成され、そのフレームの下面にはスペーサが溶接で固定され、そのスペーサは車両中心側に開放面を有する箱状に形成されており、そのスペーサの下面にはバンパラバ装置がボルト締結で取り付けられている。
【0008】
この発明によれば、フレームを4角パイプ等の閉断面部材で構成し、そのフレーム下面に側面が開放された箱状のスペーサを固着し、その開放面からバンパラバ装置をボルト締結している。従来の開放面のない閉断面部材への面倒な取り付けに比して容易である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図5に示すように、バス構造の主骨格となるフレーム2Fは、後部を支える後部フレーム1と、前部を支える前部フレーム5と、前後部フレーム1および5を結合する結合部材3とで構成されている。
【0013】
後部フレーム1は、左右対の開放断面部材であるコ字型断面部材で梯子型に形成され、主として後車軸RA前部から車体の後端までとくにエンジンEを含んだシャシCと図示しない車体を支えるよう構成され、後車軸RAの前部で後車軸RAを懸架する図示しないリヤサスペンションリンク等との兼ね合いできまる適所で結合部材3と結合されている。
【0014】
結合部材3は、図2および図3に示すように、後部フレーム1に後輪キック部1aの前部で結合されている。その結合部材3は、左右方向に延びた縦長なコ字型横結合部材3aと、横結合部材3aの内側にあって横結合部材3aを補強するコ字型横部材3bと、横部材3b下面と横結合部材3aの下側フランジ3u内面に固定された4角パイプ材の横角部材3cと、後部フレーム1と結合部材3との結合を強固にしかつ図示しないリヤサスペンションの前後方向支持用リンクを取り付ける一対のブラケット3dとで構成されている。図2における縦部材20は、図5および図6に示したバス車体を支える強度部材であってかつ、結合部材3を両外側面から支持するよう構成されている。
【0015】
前部フレーム5は、閉断面部材の4角パイプ部材で形成された第1、第2、第3および第4前部フレーム5a、b、c、dで構成され、後端部は横角部材3cに固着され、前端部はシャシ前端まで平行に延びている。また、複数のシャシ横根太22a、b、c、dと結合して井桁状フレームに構成されている。また、第1および第4前部フレーム5a、5dは、前車輪上で上方にキックして車輪との干渉を避けるキックK5a、K5dが形成されている。
【0016】
上記のフレーム構成によって、低床に形成された中型車の実車例の床面10が図6に示されている。前扉乗車口の乗降床面11はステップなしとして一般に認められている地上高300mm以下に、前床12は350mm、中扉床は350mm、最も歩行の多い中床15は390mmに形成されている。そして、結合部材3の後部ではステップ高170mmmからスロープのあるスロープ床17を経た後床18では870mmとなっていて、結合部材3の後部の後床18では、ほぼ、従来車と同様な床面が形成されている。
【0017】
図7は、図4、5の完成車の側面を示し、図8は図7の床面上面図で前扉から中扉間の床面10の低床部を斜線で示している。
【0018】
図9および図10に別発明のバンパラバ装置の取り付け構造を示す。
【0019】
正面から見て、閉断面部材の4角パイプで形成されたフレーム25bの下面26にスペーサ30の上面31が溶接で固定されている。スペーサ30は車両中心側に開放面を有する箱状に形成されていて下面32でバンパラバ装置40の座板41とボルト締結されている。バンパラバ装置40は、弾性体のラバ42で形成され座板41には焼き付き接着されて一体に構成されている。
【0020】
スペーサ30の高さhは、バンパラバ装置40の高さとで形成される高さHbを勘案して、重要なサスペンション諸元として決定される。
【0021】
図10は車軸FAが上昇してバンパラバ装置40のラバ42と接触した状態を示し、ラバ42の圧縮変形によって衝突衝撃を緩和している。
【0022】
【発明の効果】
本発明の作用効果を、以下に列挙する。
(1) 後車軸の前方適所に設けた結合部材より後方に左右対の開放断面部材であるコ字型梯子型フレームで後部フレームを形成するので、既存の量産フレームをコスト安に使用でき、前部フレームは閉断面部材の市販の高さが低い4角パイプで形成でき結合部材の形状と相俟って低床でフラットな室内が達成でき、昇降性がよく室内移動性が良くなる。このように、後部フレームは従来の量産フレームを使用し、前部フレームは市販規格の4角パイプを使用するので生産性がよい。
(2) 結合部材と、前部フレームとの結合方法によって前および中央床面のフラット部の高さを任意かえることがにでき、ユーザの要望に従って床面地上高と悪路走行性とを調節して両立させるよう構成できる。
(3) 例えば床面を極力フラットにする要望があれば、前扉乗車床のスロープを若干きつくすることで、前床を中央床とスロープなく連結して歩行容易にできる。このように、ユーザの要望に従って床面の高さ、スロープの配分を変えることができる。
(4) 閉断面部材のフレームへのバンパラバ装置の取り付けが、側面が開放された箱状のスペーサをフレーム下面に固着させ、そのスペーサにバンパラバ装置を螺着させるので、装着が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すフレームを装着したバスシャシの説明用側面図。
【図2】図1の後部フレームと、結合部材と、前部フレームとの関係を示す斜視図。
【図3】同上の側面図。
【図4】バスシャシ全体の側面図。
【図5】同上の上面図。
【図6】図4および図5の床面を示す床面斜視図。
【図7】バス架装した状態の側面図。
【図8】同上の床面を示す上面図。
【図9】本発明のバンパラバ装置取り付け構造を示す正面図。
【図10】図9と前車軸との関係を示す正面図。
【図11】従来のバスのフレームと床面の構成を示す側面図。
【図12】従来のコ字型フレームにバンパラバ装置が装着された状態を示す正面図。
【符号の説明】
FA・・前車軸
RA・・後車軸
Wf・・前タイヤ
Wr・・後タイヤ
C・・・シャシ
1・・・後部フレーム
1a・・後輪キック部
2F・・フレーム
3・・・結合部材
3a・・横結合部材
3b・・横部材
3c・・横角部材
3d・・ブラケット
3u・・フランジ
5・・・前部フレーム
5a・・第1の前部フレーム
5b・・第2の前部フレーム
5c・・第3の前部フレーム
5d・・第4の前部フレーム
K5a・・右前輪キック部
K5d・・左前輪キック部
10・・床面
11・・前扉乗車床
12・・前床
13・・前スロープ床
14・・中扉乗車床
15・・中央床
16・・中央左床
17・・後スロープ床
18・・後床
20・・縦部材
25b・フレーム
30・・スペーサ
40・・バンパラバ装置
Claims (2)
- エンジンを搭載した後部フレーム(1)とその後部フレーム(1)より低位置で前方に延びる前部フレーム(5)とを結合部材(3)で結合して構成した低床式バスのフレーム構造において、前記後部フレーム(1)は左右対の開放断面部材で梯子型に形成され、その後部フレーム(1)の後車軸(RA)前方適所には結合部材(3)が結合され、その結合部材(3)は左右方向に延び縦長なコ字状で内側に補強された横結合部材(3a)と、その横結合部材(3a)の下側フランジ(3u)内面に固定された横角部材(3c)と、後部フレーム(1)との結合を強固にするブラケット(3d)とで構成されており、そして前記前部フレーム(5)は複数の閉断面部材(5a〜5d)で形成されて互いに平行にシャシ前端まで延び、複数の横根太(22a〜22d)と結合して井桁状に形成され、後端部は前記結合部材(3)の横角部材(3c)に固着され、そして左右両端の前部フレーム(5a、5d)は車輪との干渉を避けるため前車輪上方にキック部(K5a、K5b)が設けられていることを特徴とするバスのフレーム構造。
- 低床式バスのフレーム(25b)に取り付けられ、車軸(FA)の上下方向の動きによる衝突衝撃を緩和させるバンパラバ装置の取り付け構造において、前記フレーム(25b)は閉断面部材で構成され、そのフレーム(25b)の下面(26)にはスペーサ(30)が溶接で固定され、そのスペーサ(30)は車両中心側に開放面を有する箱状に形成されており、そのスペーサ(30)の下面(32)にはバンパラバ装置(40)がボルト締結で取り付けられていることを特徴とするバンパラバ装置の取り付け構造。
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