JP3693115B2 - アクチュエータ装置及び液体噴射ヘッド並びにそれらの検査方法 - Google Patents

アクチュエータ装置及び液体噴射ヘッド並びにそれらの検査方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電材料層に電圧を印加することにより変位させる圧電素子を具備するアクチュエータ装置及びその検査方法に関し、特に、ノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板の表面に圧電素子を形成して圧電素子の変位により液滴を吐出させる液体噴射ヘッド及びその検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液滴を吐出する液体噴射ヘッドとしては、例えば、ノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドがある。また、このインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、たわみ振動モードのアクチュエータ装置を使用したものが知られている。
【0003】
そして、このようなインクジェット式記録ヘッドでは、例えば、圧電材料のグリーンシートを圧力発生室の形状に合わせて貼付したり、あるいは印刷によって圧電材料を塗布し、これを焼成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作り付けることができるが、高周波吐出が難しいという問題があった。そして、このような問題を解決するために、圧電体層を2層構造として、圧電素子の変形量を増加させたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この多層積層型の圧電素子を具備するインクジェット式記録ヘッドでは、比較的高周波吐出が可能になるが、圧電素子を形成する際に圧電体層の厚さに誤差が生じるため、その特性が均一にならないという問題がある。特に、圧電体層を印刷等によって塗布する場合には、特に厚さの誤差が大きくなりやすい。このため、圧電素子を形成する際に圧電体層の静電容量を測定して圧電素子の特性を識別し、その特性に適した駆動波形で圧電素子を駆動させている。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−289352号公報(図5、第6頁左下欄第9行〜右下欄第14行)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような多層構造の圧電素子を具備するインクジェット式記録ヘッドでは、一連の製造工程後に圧電体層の静電容量を測定しようとすると、圧電素子の下共通電極と上共通電極とが電気的に接続されているため、圧電体層全体の静電容量しか測定することができず、圧電素子の特性を正確に識別することができないという問題がある。
【0007】
例えば、圧電体層全体の静電容量が同一の圧電素子であっても、下圧電体層と上圧電体層との厚さの比によって変位特性が異なるため、圧電体層全体の静電容量のみからでは、圧電素子の特性を正確に識別することができないという問題がある。
【0008】
また、このような問題は、インクジェット式記録ヘッドだけでなく、例えば、液晶噴射ヘッド、色材噴射ヘッド等の液体噴射ヘッド、あるいはこれらの液体噴射ヘッド等に搭載されるアクチュエータ装置においても同様に存在する。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑み、圧電素子の特性を容易且つ正確に識別することのできるアクチュエータ装置及び液体噴射ヘッド並びにそれらの検査方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、圧力発生室を有する基板と、該基板の一方面側に振動板を介して設けられて前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子とを具備するアクチュエータ装置において、前記圧電素子が、互いに積層された下圧電体層と上圧電体層とで構成される圧電体層と、前記下圧電体層と上圧電体層との間に設けられて各圧電素子毎に独立する個別電極と、前記振動板と前記下圧電体層との間に設けられて複数の圧電素子に共通する共通下電極と、前記上圧電体層上に設けられて前記共通下電極と電気的に接続される共通上電極とで構成され、前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能な検査用圧電素子が、複数の圧電素子と共に当該圧電素子の幅方向に沿って並設されていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0011】
かかる第1の態様では、各圧電素子の圧電体層の静電容量を測定すると共に、検査用圧電素子の下圧電体層又は上圧電体層の何れか一方の静電容量を測定することができ、この測定結果から各圧電素子の下圧電体層及び上圧電体層の静電容量を算出できるため、各圧電素子の特性を比較的正確に識別することができる。
【0012】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記検査用圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方が、他の圧電素子とは電気的に切断されていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0013】
かかる第2の態様では、検査用圧電素子の上圧電体層又は下圧電体層の何れか一方のみの静電容量を容易に測定することができる。
【0014】
本発明の第3の態様は、第1の態様において、前記検査用圧電素子には、前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方が設けられていないことを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0015】
かかる第3の態様では、検査用圧電素子の上圧電体層又は下圧電体層の何れか一方のみの静電容量を容易に測定することができる。
【0016】
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記圧電素子がその幅方向に沿って複数並設されている一列の圧電素子群を構成していると共に、前記検査用圧電素子が前記圧電素子群の両端外側のそれぞれに設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0017】
かかる第4の態様では、検査用圧電素子の静電容量を測定することにより、圧電素子群を構成する各圧電素子の静電容量を容易且つ正確に識別することができる。
【0018】
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様において、前記圧電体層が、印刷によって形成されたものであることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0019】
かかる第5の態様では、圧電素子を比較的容易且つ高密度に形成することができる。
【0020】
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れかの態様のアクチュエータ装置を構成する前記基板の他方面側に、前記圧力発生室に連通するノズル開口を有するノズルプレートが接合されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
【0021】
かかる第6の態様では、安定した液体吐出特性が得られる液体噴射ヘッドを実現することができる。
【0022】
本発明の第7の態様は、第6の態様において、前記圧電素子がその幅方向に沿って複数並設されている一列の圧電素子群の両端外側に液滴を実質的に吐出させない少なくとも一つのダミーの圧電素子をそれぞれ有し、前記圧電素子群の両端外側のそれぞれに設けられたダミーの圧電素子の少なくとも一つずつが、前記検査用圧電素子となっていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
【0023】
かかる第7の態様では、各圧電素子の特性をより正確に識別することができる。
【0024】
本発明の第8の態様は、圧力発生室を有する基板と、該基板の一方面側に振動板を介して設けられて前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子とを具備し、該圧電素子が、互いに積層された下圧電体層と上圧電体層とで構成される圧電体層と、前記下圧電体層と上圧電体層との間に設けられて各圧電素子毎に独立する個別電極と、前記振動板と前記下圧電体層との間に設けられる共通下電極と前記上圧電体層上に設けられる共通上電極とで構成され複数の圧電素子に共通する共通電極とで構成されたアクチュエータ装置の検査方法であって、実際には使用しないダミーの圧電素子を複数の圧電素子と共に当該圧電素子の幅方向に沿って並設して該ダミーの圧電素子の前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量と前記圧電素子を構成する前記圧電体層の静電容量とを測定し、これらの測定結果から当該圧電素子の特性を識別することを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法にある。
【0025】
かかる第8の態様では、実質的に各圧電素子の下圧電体層及び上圧電体層のそれぞれの静電容量を検出できるため、圧電素子の特性を比較的正確に識別することができる。
【0026】
本発明の第9の態様は、第8の態様において、前記測定結果から前記圧電素子を構成する前記下圧電体層及び前記上圧電体層の厚さを算出し、この算出結果から前記圧電素子の特性を識別することを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法にある。
【0027】
かかる第9の態様では、各圧電素子の特性をさらに正確に識別することができる。
【0028】
本発明の第10の態様は、第8又は9の態様において、前記ダミーの圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方を他の圧電素子とは電気的に切断することにより、前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能としたことを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法にある。
【0029】
かかる第10の態様では、下圧電体層又は上圧電体層の静電容量を比較的容易に測定することができる。
【0030】
本発明の第11の態様は、第8又は9の態様において、前記ダミーの圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方を設けないことにより、前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能としたことを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法にある。
【0031】
かかる第11の態様では、下圧電体層又は上圧電体層の静電容量を比較的容易に測定することができる。
【0032】
本発明の第12の態様は、第8〜11の何れかの態様において、前記ダミーの圧電素子を、複数の圧電素子がその幅方向に沿って一列に並設された圧電素子群の両端外側に少なくとも一つずつ設け、各ダミーの圧電素子の前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定することを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法にある。
【0033】
かかる第12の態様では、検査用圧電素子の静電容量を測定することにより、圧電素子群を構成する各圧電素子の静電容量を容易且つ正確に識別することができる。
【0034】
本発明の第13の態様は、第8〜12の何れかの態様において、前記圧電体層が、印刷によって形成されたものであることを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法にある。
【0035】
かかる第13の態様では、印刷によって圧電体層を形成すると、圧電素子の特性にばらつきが生じやすいが、ダミーの圧電素子の下圧電体層又は上圧電体層の静電容量を測定することにより、圧電素子の特性を効率的に識別できる。
【0036】
本発明の第14の態様は、圧力発生室が形成される流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に振動板を介して設けられて前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子と、前記流路形成基板の他方面側に設けられて前記圧力発生室に連通するノズル開口を有するノズルプレートとを有し、前記圧電素子が、互いに積層された下圧電体層と上圧電体層とで構成される圧電体層と、前記下圧電体層と上圧電体層との間に設けられて各圧電素子毎に独立する個別電極と、前記振動板と前記下圧電体層との間に設けられる共通下電極と前記上圧電体層上に設けられる共通上電極とで構成され複数の圧電素子に共通する共通電極とで構成された液体噴射ヘッドの検査方法であって、液滴を実質的に吐出させないダミーの圧電素子を複数の圧電素子と共に当該圧電素子の幅方向に沿って並設して該ダミーの圧電素子の前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量と前記圧電素子を構成する前記圧電体層の静電容量とを測定し、これらの測定結果から当該圧電素子の特性を識別することを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法にある。
【0037】
かかる第14の態様では、実質的に各圧電素子の下圧電体層及び上圧電体層のそれぞれの静電容量を検出できるため、圧電素子の特性を比較的正確に識別することができる。
【0038】
本発明の第15の態様は、第14の態様において、前記測定結果から前記圧電素子を構成する前記下圧電体層及び前記上圧電体層の厚さを算出し、この算出結果から前記圧電素子の特性を識別することを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法にある。
【0039】
かかる第15の態様では、各圧電素子の特性をさらに正確に識別することができる。
【0040】
本発明の第16の態様は、第14又は15の態様において、前記ダミーの圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方を他の圧電素子とは電気的に切断することにより、前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能としたことを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法にある。
【0041】
かかる第16の態様では、下圧電体層又は上圧電体層の静電容量を比較的容易に測定することができる。
【0042】
本発明の第17の態様は、第14又は15の態様において、前記ダミーの圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方を設けないことにより、前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能としたことを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法にある。
【0043】
かかる第17の態様では、下圧電体層又は上圧電体層の静電容量を比較的容易に測定することができる。
【0044】
本発明の第18の態様は、第14〜17の何れかの態様において、前記ダミーの圧電素子を、複数の圧電素子がその幅方向に沿って一列に並設された圧電素子群の両端外側に少なくとも一つずつ設け、各ダミーの圧電素子の前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定することを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法にある。
【0045】
かかる第18の態様では、検査用圧電素子の静電容量を測定することにより、圧電素子群を構成する各圧電素子の静電容量を容易且つ正確に識別することができる。
【0046】
本発明の第19の態様は、第14〜18の何れかの態様において、前記圧電体層が、印刷によって形成されたものであることを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法にある。
【0047】
かかる第19の態様では、印刷によって圧電体層を形成すると、圧電素子の特性にばらつきが生じやすいが、ダミーの圧電素子の下圧電体層又は上圧電体層の静電容量を測定することにより、圧電素子の特性を効率的に識別できる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの概略を示す分解斜視図であり、図2は、その断面図であり、(a)は圧力発生室の長手方向の断面図であり、(b)は圧力発生室の幅方向の拡大断面図であり、図3は、インクジェット式記録ヘッドの平面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、複数個、例えば、4つのアクチュエータユニット20と、これら4つのアクチュエータユニット20が固定される1つの流路ユニット30とで構成されている。
【0049】
各アクチュエータユニット20は、圧電素子40を具備するアクチュエータ装置であり、圧力発生室21が形成される流路形成基板22と、流路形成基板22の一方面側に設けられる振動板23と、流路形成基板22の他方面側に設けられる圧力発生室底板24とを有する。
【0050】
流路形成基板22は、例えば、150μm程度の厚みを有するジルコニア(ZrO2)などのセラミックス板からなり、本実施形態では、複数の圧力発生室21がその幅方向に沿って並設された列が2列形成されている。そして、この流路形成基板22の一方面に、例えば、厚さ10μmのジルコニアの薄板からなる振動板23が固定され、圧力発生室21の一方面はこの振動板23により封止されている。
【0051】
圧力発生室底板24は、流路形成基板22の他方面側に固定されて圧力発生室21の他方面を封止すると共に、圧力発生室21の長手方向一方の端部近傍に設けられて圧力発生室21と後述するリザーバとを連通する供給連通孔25と、圧力発生室21の長手方向他方側の端部近傍に設けられて後述するノズル開口に連通するノズル連通孔26とを有する。
【0052】
そして、圧電素子40は、振動板23上の各圧力発生室21に対向する領域のそれぞれに設けられ、例えば、本実施形態では、圧力発生室21の列が2列設けられているため、圧電素子40の列も2列設けられている。そして、圧電素子40の各列の両端部分には、実質的にインクを吐出させないダミーの圧電素子が設けられている。すなわち、図3に示すように、振動板23上にはインクを吐出させるための複数の圧電素子41からなる圧電素子群42を有し、各圧電素子群42の両端外側には、実質的にインクを吐出させないダミーの圧電素子43が少なくとも1つ、本実施形態では、3つずつ設けられている。
【0053】
ここで、各圧電素子40は、相互に積層された下圧電体層44と上圧電体層45とで構成される圧電体層46と、複数の圧電素子40に共通する共通下電極47及び共通上電極48と、各圧電素子40の個別電極となる駆動電極49とで構成されている。
すなわち、振動板23の表面には複数の圧電素子40に共通する共通下電極47が形成され、この共通下電極47上には、圧力発生室21毎に独立する下圧電体層44と上圧電体層45とが順次積層されている。これら下圧電体層44と上圧電体層45との間には、各圧電素子40の個別電極となる駆動電極49が形成されている。また、上圧電体層45上には、複数の圧電素子に共通する共通上電極48が形成され、この共通上電極48と共通下電極47とがワイヤボンディング、あるいは半田付け等によって導通されている。
【0054】
このような圧電素子40では、下圧電体層44と上圧電体層45との分極方向が異なるため、駆動電極49と、共通下電極47及び共通上電極48とのそれぞれの間に同時に電圧を印加すると、下圧電体層44と上圧電体層45とが同一方向にたわみ変形することにより振動板23を変形させて圧力発生室21に圧力を付与する。
【0055】
また、圧電素子群42の両端外側に設けられるダミーの圧電素子43(40)のうちの何れか一つは、下圧電体層44又は上圧電体層45の何れか一方のみの静電容量を測定可能な検査用圧電素子50となっている。本実施形態では、3つのダミーの圧電素子43(40)の中央が、検査用圧電素子50となっている。そして、この検査用圧電素子50は、本実施形態では、検査用圧電素子50に対応する共通上電極48を設けないようにして、下圧電体層44のみの静電容量を測定可能としている。
【0056】
すなわち、図4(a)に示すように、各圧電素子40を構成する共通下電極47は、各圧力発生室21に対向する領域にそれぞれ形成されると共に、圧力発生室21の長手方向一端部からその外側まで延設され、圧力発生室21の外側の領域でそれぞれ接続されており、全体として略櫛歯状となっている。
【0057】
一方、共通上電極48も、図4(b)に示すように、各圧力発生室21に対向する領域にそれぞれ形成され、圧力発生室21の長手方向一端部からその外側まで延設されて、圧力発生室21の外側でそれぞれ接続されている。そして、共通下電極47と同様に、全体として略櫛歯状となっているが、検査用圧電素子50を構成する領域には、共通上電極48が形成されていないため、検査用圧電素子50を構成する上圧電体層45の表面が露出されている。
【0058】
なお、本実施形態では、2列の圧電素子群42が設けられ、各圧電素子群42の両端外側に検査用圧電素子50がそれぞれ一つ設けられているため、検査用圧電素子50は、流路形成基板の四隅にそれぞれに1つずつ設けられることになる。詳しくは後述するが、このような検査用圧電素子50を設けることにより、圧電素子40の特性を正確に識別することができ、良好なインク吐出特性を有するインクジェット式記録ヘッドを容易に製造することができる。
また、このようなアクチュエータユニット20は、セラミックス製の流路形成基板22、振動板23及び圧力発生室底板24の各部材を積層して焼結することによって一体化され、その後振動板23上に圧電素子40が形成される。この圧電素子40の形成方法については、詳しく後述する。
【0059】
一方、流路ユニット30は、アクチュエータユニット20の圧力発生室底板24に接合されるインク供給口形成基板31と、複数の圧力発生室21の共通インク室となるリザーバ32が形成されるリザーバ形成基板33と、ノズル開口34が形成されたノズルプレート35とからなる。そして、この流路ユニット30は、本実施形態では、4つのアクチュエータユニット20を固定可能に形成されている。
【0060】
インク供給口形成基板31は、厚さ150μmのジルコニアの薄板からなり、ノズル開口34と圧力発生室21とを接続するノズル連通孔36と、前述の供給連通孔25と共にリザーバ32と圧力発生室21とを接続するインク供給口37を穿設して構成され、また、各リザーバ32と連通し、外部のインクタンクからのインクを供給するインク導入口38が設けられている。
リザーバ形成基板33は、インク流路を構成するに適した、例えば、150μmのステンレス鋼などの耐食性を備えた板材に、外部のインクタンク(図示なし)からインクの供給を受けて圧力発生室21にインクを供給するリザーバ32と、圧力発生室21とノズル開口34とを連通するノズル連通孔39とを有する。
【0061】
ノズルプレート35は、例えば、ステンレス綱からなる薄板に、圧力発生室21と同一の配列ピッチでノズル開口34が穿設されて形成されている。例えば、本実施形態では、流路ユニット30には、4つのアクチュエータユニットが固定されるため、ノズルプレート35には、ノズル開口34の列が8列形成されている。なお、ノズルプレート35は、リザーバ形成基板33の流路形成基板22の反対面に接合されてリザーバ32の一方面を封止している。
【0062】
このような流路ユニット30は、これらインク供給口形成基板31、リザーバ形成基板33及びノズルプレート35を、接着剤によって接着することによって形成する。なお、本実施形態では、リザーバ形成基板33及びノズルプレート35をステンレス鋼によって形成しているが、例えば、セラミックスを用いて形成し、アクチュエータユニット20と同様に流路ユニット30を一体的に形成することもできる。
そして、このような流路ユニット30に所定個数、すなわち、4つのアクチュエータユニット20を接合することによって本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10が形成される。
【0063】
ここで、本実施形態にインクジェット式記録ヘッドの製造方法、特にアクチュエータユニットの製造方法について詳しく説明する。
まず、所定形状に形成された各流路形成基板22、振動板23及び圧力発生室底板24を焼成により一体化して接合体を形成後、図5(a)に示すように、振動板23の表面に共通下電極47を形成する。本実施形態では、この共通下電極47を印刷によって塗布して、その後焼成することにより形成している。すなわち、振動板23上の所定位置にマスクを載置し、白金ペーストをこのマスクを介して振動板23の表面に塗布する。その後、このように白金ペーストを印刷によって塗布後、白金ペーストが塗布された接合体を焼成炉に入れて所定温度で所定時間に亘って焼成する。この焼成により、振動板23の表面には所定形状、本実施形態では、櫛歯状の共通下電極47が形成される。
【0064】
なお、この共通下電極47の材料としては、金属単体、合金、電気絶縁性セラミックスと金属との合金等の各種導体を用いることができるが、焼成温度において変質等の不具合が生じないことが好ましく、例えば、本実施形態では、白金を用いた。また、共通上電極48及び駆動電極49の材料も共通下電極47と同様の材料であればよく、例えば、本実施形態では、共通上電極48に金を用い、駆動電極49に白金を用いている。
次に、図5(b)に示すように、下圧電体層44を形成する。すなわち、振動板23上の所定位置にマスクを載置した後、圧電材料(例えば、ジルコン酸チタン酸鉛)のペーストを共通下電極47に重ねて塗布する。そして、塗布したペースト状の圧電材料を焼成することにより下圧電体層44とする。
【0065】
その後は、同様な手順で、駆動電極49、上圧電体層45、共通上電極48を順に形成する。すなわち、図5(c)に示すように、下圧電体層44上に白金のペーストを塗布及び焼成することにより駆動電極49を形成し、図5(d)に示すように、駆動電極49を覆うように下圧電体層44上に圧電材料のペーストを塗布して焼成することにより上圧電体層45を形成し、さらに、図5(e)に示すように、この上圧電体層45の表面に金のペーストを塗布して焼成することにより共通上電極48を形成する。
そして、図示しないが、ワイヤボンディング、あるいは半田付け等によって共通下電極47と共通上電極48とを電気的に接続することによりアクチュエータユニット20が形成される。
【0066】
このようにアクチュエータユニット20が形成されると、次に、圧電素子40を構成する各層が正常に作製されたことを検査する検査工程が実行される。本実施形態では、圧電体層46の寸法(例えば、厚さや幅)に相関のある静電容量を各圧電素子40について測定する。例えば、本実施形態では、駆動電極49と共通下電極47との間の静電容量を測定している。
【0067】
ここで、圧電素子群42の各圧電素子41(40)は、図6(a)に示すように、共通下電極47と共通上電極48とが導通しているため、駆動電極49と共通下電極47との間で静電容量を測定すると、圧電体層46全体、すなわち、下圧電体層44及び上圧電体層45の静電容量の合計を測定することになる。これに対し、各検査用圧電素子50は、図6(b)に示すように、共通上電極48が設けられていないため、駆動電極49と共通下電極47との間で静電容量を測定すると、下圧電体層44のみの静電容量を測定することができる。
【0068】
このように、各圧電素子40を構成する圧電体層46全体の静電容量を測定すると共に、検査用圧電素子50によって下圧電体層44のみの静電容量を測定することにより、実質的に各圧電素子40の下圧電体層44及び上圧電体層45のそれぞれの静電容量を測定することができる。
すなわち、検査用圧電素子50で測定した下圧電体層44の静電容量を参照すれば、圧電素子群42の各圧電素子41(40)を構成する下圧電体層44及び上圧電体層45のそれぞれの静電容量を算出することができ、各圧電素子41(40)毎に下圧電体層44及び上圧電体層45の静電容量を測定しなくても、各圧電素子40の特性を比較的正確に識別することができる。
【0069】
特に、本実施形態では、検査用圧電素子50が流路形成基板22の四隅にそれぞれ設けられているため、これら4つの検査用圧電素子50の下圧電体層44の静電容量を測定してこれらの測定結果の差を参照すれば、各圧電素子41(40)を構成する下圧電体層44及び上圧電体層45のそれぞれの静電容量を正確に算出することができる。
【0070】
また、本実施形態では、インクを吐出させないダミーの圧電素子43を検査用圧電素子50として用いているため、アクチュエータユニット20を完成させた後であっても各圧電素子40の下圧電体層44及び上圧電体層45のそれぞれの静電容量を測定することができ、製造効率が著しく向上する。
【0071】
なお、本実施形態では、ダミーの圧電素子43の共通上電極48を設けないことによって検査用圧電素子としたが、これに限定されず、他の圧電素子40の共通上電極と電気的に切断されていれば、勿論、検査用圧電素子にも共通上電極48が残っていてもよい。
また、本実施形態では、検査用圧電素子の下圧電体層の静電容量を測定するようにしたが、勿論これに限定されず、下圧電体層又は上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定できればよい。したがって、例えば、検査用圧電素子の共通下電極を設けないことによって、検査用圧電素子は、上圧電体層の静電容量のみを測定可能としてもよい。
【0072】
そして、このような検査工程が終了すると、測定した静電容量に基づいて、各アクチュエータユニット20が、良品、あるいは不良品であるのかを判断すると共に、良品と判断されたアクチュエータユニット20については、測定された静電容量に基づいて分類する。例えば、アクチュエータユニット20毎の平均静電容量に基づくランク分け、あるいは静電容量のばらつき範囲に基づくランク分けを行う。例えば、本実施形態では、平均静電容量に基づく10段階のランク分けを行っている。
また、本実施形態では、各圧電素子の共振周波数を測定し、静電容量でのランク分けと共に、この共振周波数に基づく4段階のランク分けを行っている。すなわち、各アクチュエータユニット20について40段階のランク分けを行っている。
【0073】
なお、このようにアクチュエータユニット20を分類後、各圧電素子40を分極する分極工程を行う。この分極工程は、例えば、共通上電極48及び共通下電極47を接地し、駆動電極49を電源に接続し、使用予定の駆動電圧よりも十分に高い電圧(分極電圧)を圧電素子40に印加することで行われる。本実施形態では、駆動電圧が30V前後であり、分極電圧は70V前後に設定される。そして、分極工程終了後、同一ランクのアクチュエータユニット20を選択して流路ユニット30に接着することによりインクジェット式記録ヘッド10が形成される。
【0074】
このように圧電体層46の静電容量、すなわち、下圧電体層44及び上圧電体層45のそれぞれの静電容量に基づいてアクチュエータユニット20をランク分けして、同一ランクのアクチュエータ20を組み合わせてインクジェット式記録ヘッド10を形成しているため、各圧電素子41(40)に同一の駆動波形を供給することによって、各ノズル開口34から同一のインク吐出特性でインク滴を吐出することができ、印刷品質が大幅に向上する。
【0075】
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、検査用圧電素子を圧電素子群の両端外側にそれぞれ設けるようにしたが、これに限定されず、検査用圧電素子は、圧電素子の幅方向に沿って複数の圧電素子と共に並設されていれば、何れの位置に設けられていてもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、1つの流路ユニットに4つのアクチュエータユニットが固定される構成としたが、勿論、1つの流路ユニットに1つのアクチュエータユニットが固定される構成としてもよい。
【0076】
さらに、本実施形態では、液体噴射ヘッドとしてインクジェット式記録ヘッドを一例として説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものである。インクジェット式記録ヘッド以外の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
また、上述の実施形態では、アクチュエータ装置を具備する液体噴射ヘッド(インクジェット式記録ヘッド)について説明したが、本発明は、液体噴射ヘッドに搭載されるアクチュエータ装置自体にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。
【図2】 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。
【図3】 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。
【図4】 共通下電極及び共通上電極の形状を説明する概略図である。
【図5】 実施形態1に係る圧電素子の製造工程を示す断面図である。
【図6】 実施形態1に係る検査工程の概略を説明する断面図である。
【符号の説明】
10 インクジェット式記録ヘッド、 20 アクチュエータユニット、 21 圧力発生室、 22 流路形成基板、 23 振動板、 24 圧力発生室低板、 30 流路ユニット、 31 インク供給口形成基板、 32 リザーバ、 33 リザーバ形成基板、 34 ノズル開口、 35 ノズルプレート、 40 圧電素子、 44 下圧電体層、 45 上圧電体層、 46 圧電体層、 47 共通下電極、 48 共通上電極、 49 駆動電極、 50 検査用圧電素子

Claims (19)

  1. 圧力発生室を有する基板と、該基板の一方面側に振動板を介して設けられて前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子とを具備するアクチュエータ装置において、
    前記圧電素子が、互いに積層された下圧電体層と上圧電体層とで構成される圧電体層と、前記下圧電体層と上圧電体層との間に設けられて各圧電素子毎に独立する個別電極と、前記振動板と前記下圧電体層との間に設けられて複数の圧電素子に共通する共通下電極と、前記上圧電体層上に設けられて前記共通下電極と電気的に接続される共通上電極とで構成され、
    前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能な検査用圧電素子が、複数の圧電素子と共に当該圧電素子の幅方向に沿って並設されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  2. 請求項1において、前記検査用圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方が、他の圧電素子とは電気的に切断されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  3. 請求項1において、前記検査用圧電素子には、前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方が設けられていないことを特徴とするアクチュエータ装置。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記圧電素子がその幅方向に沿って複数並設されている一列の圧電素子群を構成していると共に、前記検査用圧電素子が前記圧電素子群の両端外側のそれぞれに設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記圧電体層が、印刷によって形成されたものであることを特徴とするアクチュエータ装置。
  6. 請求項1〜5の何れかのアクチュエータ装置を構成する前記基板の他方面側に、前記圧力発生室に連通するノズル開口を有するノズルプレートが接合されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項6において、前記圧電素子がその幅方向に沿って複数並設されている一列の圧電素子群の両端外側に液滴を実質的に吐出させない少なくとも一つのダミーの圧電素子をそれぞれ有し、前記圧電素子群の両端外側のそれぞれに設けられたダミーの圧電素子の少なくとも一つずつが、前記検査用圧電素子となっていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  8. 圧力発生室を有する基板と、該基板の一方面側に振動板を介して設けられて前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子とを具備し、該圧電素子が、互いに積層された下圧電体層と上圧電体層とで構成される圧電体層と、前記下圧電体層と上圧電体層との間に設けられて各圧電素子毎に独立する個別電極と、前記振動板と前記下圧電体層との間に設けられる共通下電極と前記上圧電体層上に設けられる共通上電極とで構成され複数の圧電素子に共通する共通電極とで構成されたアクチュエータ装置の検査方法であって、
    実際には使用しないダミーの圧電素子を複数の圧電素子と共に当該圧電素子の幅方向に沿って並設して該ダミーの圧電素子の前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量と前記圧電素子を構成する前記圧電体層の静電容量とを測定し、これらの測定結果から当該圧電素子の特性を識別することを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法。
  9. 請求項8において、前記測定結果から前記圧電素子を構成する前記下圧電体層及び前記上圧電体層の厚さを算出し、この算出結果から前記圧電素子の特性を識別することを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法。
  10. 請求項8又は9において、前記ダミーの圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方を他の圧電素子とは電気的に切断することにより、前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能としたことを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法。
  11. 請求項8又は9において、前記ダミーの圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方を設けないことにより、前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能としたことを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法。
  12. 請求項8〜11の何れかにおいて、前記ダミーの圧電素子を、複数の圧電素子がその幅方向に沿って一列に並設された圧電素子群の両端外側に少なくとも一つずつ設け、各ダミーの圧電素子の前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定することを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法。
  13. 請求項8〜12の何れかにおいて、前記圧電体層が、印刷によって形成されたものであることを特徴とするアクチュエータ装置の検査方法。
  14. 圧力発生室が形成される流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に振動板を介して設けられて前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子と、前記流路形成基板の他方面側に設けられて前記圧力発生室に連通するノズル開口を有するノズルプレートとを有し、前記圧電素子が、互いに積層された下圧電体層と上圧電体層とで構成される圧電体層と、前記下圧電体層と上圧電体層との間に設けられて各圧電素子毎に独立する個別電極と、前記振動板と前記下圧電体層との間に設けられる共通下電極と前記上圧電体層上に設けられる共通上電極とで構成され複数の圧電素子に共通する共通電極とで構成された液体噴射ヘッドの検査方法であって、
    液滴を実質的に吐出させないダミーの圧電素子を複数の圧電素子と共に当該圧電素子の幅方向に沿って並設して該ダミーの圧電素子の前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量と前記圧電素子を構成する前記圧電体層の静電容量とを測定し、これらの測定結果から当該圧電素子の特性を識別することを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法。
  15. 請求項14において、前記測定結果から前記圧電素子を構成する前記下圧電体層及び前記上圧電体層の厚さを算出し、この算出結果から前記圧電素子の特性を識別することを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法。
  16. 請求項14又は15において、前記ダミーの圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方を他の圧電素子とは電気的に切断することにより、前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能としたことを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法。
  17. 請求項14又は15において、前記ダミーの圧電素子の前記共通下電極又は前記共通上電極の何れか一方を設けないことにより、前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定可能としたことを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法。
  18. 請求項14〜17の何れかにおいて、前記ダミーの圧電素子を、複数の圧電素子がその幅方向に沿って一列に並設された圧電素子群の両端外側に少なくとも一つずつ設け、各ダミーの圧電素子の前記下圧電体層又は前記上圧電体層の何れか一方のみの静電容量を測定することを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法。
  19. 請求項14〜18の何れかにおいて、前記圧電体層が、印刷によって形成されたものであることを特徴とする液体噴射ヘッドの検査方法。
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