JP3680337B2 - 発光ダイオード - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は窒素(元素記号:N)を含む III−V族窒化物半導体層を備えてなる化合物半導体発光ダイオード(LED)に関し、特に高輝度化で且つ高信頼性のLEDに係わる。
【0002】
【従来の技術】
窒化ガリウム(GaN)等のNを含む III−V族化合物半導体は電界効果型トランジスタ(M.Asif Khan他、Appl.Phys.Lett.、63(9)(1993)、1214.)やLED等の化合物半導体装置に用いられている。例えば短波長の青色LED用としてGaN、AlGaNやGaInN等のNを含む III−V族混晶半導体から構成されているLEDが知られている(例えば、中村 修二、「電子情報通信学会誌」、第76巻第9号(1993)、913頁や真部 勝英、「豊田合成技報」、第35巻第4号(1993)、68頁参照)。
【0003】
Nを含む III−V族化合物半導体から構成される従来の青色LEDの構造模式図を図1に示す(NIKKEI MATERIALS & TECHNOLOGY94.4(No.140)、48頁及びNIKKEI ELECTRONICS1994.1.3(No.598)、59頁)。基板(101)としては透明なサファイア単結晶が使われている。基板直上には緩衝層(102)としてGaNが設けられている。緩衝層はAlNから構成される例もある(Yasuo KOIDE他、Jpn.J.Appl.Phys.,27(7)(1988)、p.p.1156−1161やH.Amano他、Thin Solid Films、163(1988)、415及び小出 康夫他、「日本結晶成長学会誌」、第13巻第4号(1986)、8頁)。GaN緩衝層(102)の上にはAlGaNからなる下部クラッド層(103)が設けられる。下部クラッド層(103)の上にはGaInNからなる発光層(104)が設けられている。発光層材料としてはこの他に、Alu Inv Gaw N(u+v+w=1、u>0)も知られている(特公平6−14564参照)。これらはいずれも第V族元素としてNのみを使用して構成されている。
【0004】
発光層を構成するGaX In1-X N混晶の混晶比(x)は、従来では実用上は最小でも0.80程度であった。即ち、Inの構成比を0.20以上とするのは、GaX In1-X N混晶層の結晶性の悪化を招くため困難であった(NIKKEIMATERIALS & TECHNOLOGY 94.4(No.140)、48)。
【0005】
Inの構成比率を0.20としたGa0.80In0.20N混晶の室温での禁止帯幅は約3eVである。従って、発光波長は約410nm前後となり、青色の可視光の発光を得ることはできない。例えば、480nm近傍の青色発光を得るには、禁止帯を更に0.4eV程度縮小し、2.6eV近傍とする必要がある。Inの構成比率を増加させれば理論的には禁止帯幅は縮小する。しかし、GaX In1-X N混晶の結晶性が悪化するため、Inの構成比の増加による禁止帯幅の縮小は、困難であった。
【0006】
このため、従来では亜鉛(元素記号:Zn)やカドミウム(元素記号:Cd)をGaInN混晶層に故意に添加し、禁止帯幅を縮小させていた(中村 修二、『InGaN高輝度青色発光ダイオード』日本学術振興会光電相互変換第125委員会第148回研究会(平成6年5月27日)資料参照)。例えば、Cdの添加により禁止帯幅を見掛け上、約0.5eV縮小できるとされる(中村 修二、電子情報通信学会誌第76巻第9号(1993年9月)、913頁)。従って、従来ではInの構成比率を主に結晶性の悪化を避けるために0.20程度に止め、上記の様な不純物を添加して発光波長を長波長化させていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、不純物によって形成される準位は一般に唯一ではない。種々の不純物の準位に対応した波長の発光が混在する。波長の異なる発光が混在すると、発光スペクトルは結果として幅広くなる。Znを添加したGaInNには、実際に主発光に隣接した副次的な発光が観測されている(中村 修二、『InGaN高輝度青色発光ダイオード』(日本学術振興会光電相互変換第125委員会第148回研究会(平成6年5月27日)資料参照)。GaNにZnを添加した場合にも、Znの添加量の増大に伴いLEDの発光スペクトルが拡大されることが報告されている(T.Kawabata他、J.Appl.Phys.,56(8)(1984)、2367.)。従って、不純物準位を利用して発光波長を長波長化させる従来の方法は、発光スペクトルの半値幅が狭く単色化された発光が得られない欠点があった。
【0008】
この様に従来の発光層材料であるGaInN混晶にあっては、結晶層の成長上、Inの組成比を短波長の可視発光を与える程に高く出来ない欠点があった。また、Inの組成比を高く出来ない、即ち禁止帯幅を小さく出来なかった故に見掛け上、多量の不純物を添加しなければならず、発光スペクトルの単色化を妨げる問題点があった。
【0009】
発光スペクトルの半値幅が狭く単色化された発光を得るには、伝導帯と価電子帯間の純粋な遷移を利用すれば良い。第V族元素としてN以外の第V族元素であるAsを含むGaNy As1-y 混晶(M.Kondow他、13th Sympo.on AlloySemocon.Phys.& Electron.:ASPEcs−13(Jul.20−24(1994)、SYPOSIUM RECORD、D−9)では、Asの含有量を適宣調節することにより、禁止帯幅をGaN(禁止帯幅=3.40eV)とGaAs(禁止帯幅=1.42eV)間で変化させられる(S.SAKAI他、Jpn.J.Appl.Phys.,32(1993)、4413.)。これを利用すれば、伝導帯と価電子帯間の遷移に基づいた狭帯化された発光スペクトルが得られる可能性がある。
【0010】
この他、N以外に第V族元素を一つ含む III−V族化合物半導体には、GaNPが知られている(尾鍋 研太郎、「応用物理」第63巻第2号(1994)、156頁)。GaNZ1-Z もzを変化させることにより、禁止帯幅を調節できる(S.SAKAI他、Jpn.J.Appl.Phys.,32(1993)、4413.)。また、同類の化合物材料にはInNAsがある(36th Electronic Materials Conference(Jun.22−24、1994)、ADVANCE PROGRAM、Q3:”The Growth and Properties of Mixed Gruop V Nitrides”.)。
2種類の第 III族元素とN及びN以外の第V族元素を一つ含む III−V族化合物半導体の一例には、AlGaNAsがある(前出の36th Electronic Materials Conference(Jun.22−24、1994)、ADVANCE PROGRAM、Q3)。
【0011】
この様なNとN以外の第V族元素を一つ含んでなる III−V族化合物半導体では、NとN以外の第V族元素の構成比の如何に依って、禁止帯幅を調節することが可能である。これにより、調節された禁止帯幅に対応する純粋なバンド間の遷移を利用できる。従って、これを発光層とすれば、禁止帯幅の大小に応じて得られる発光波長に於いて、従来に比較すればより単色化された発光スペクトルが得られると期待される。しかし、含窒素 III−V族化合物層を構成する第 族元素の種類の数に拘らず、NとN以外の複数個の第V族元素を含む III−V族化合物層を発光層として備えた積層構造によって、LEDが構成された例は知られていない。
【0012】
また、発光層の形成手段を検討してみるに、第V族元素としてNのみを含む含窒素 III−V族化合物材料の一例であるGaNやN以外に一種類の第V族元素を含む材料としての一例であるGaNAsの成長は方法には、MOCVD(MOVPE)成長法やVPE成長法或いはMBE成長法等の気相成長方法が挙げられる。これらの気相成長方法によりNを含む III−V族化合物層を得るに際しては、もっぱらアンモニア(NH3 )がN源として利用されている。NH3 は比較的分解し難いために含窒素 III−V族化合物層の成長は、NH3 の分解を促進してNを成長環境に充分に供給することを意図して、1000℃を越える高温で実施されるのが一般となっている(例えば、H.M.Manasevit他、J.Electrochem.Soc.、118(11)(1971)、1864.)。
【0013】
ところが、従来のLED用途の積層構造で緩衝層として利用されているGaNは800℃以上の高温で昇華する(日本産業技術振興協会新材料技術委員会編「化合物半導体デバイス」1973年9月15日発行、316頁)。この昇華に起因してGaN結晶の化学量論的な組成が崩れ、Nの空孔(vacancy)が発生する。Nの空孔はn形のキャリアの増加を招く(H.P.Maruska他、Appl.Phys.Lett.、15(10)(1969)、327.)。n形キャリアが多量に存在すると、これらを補償してp形の伝導層を得るには、n形キャリアの量を上回る多量のp形不純物を添加する必要が生ずる。多量の不純物の添加を結晶性の悪化を招く要因となり、発光強度の増大やLED動作の信頼性の向上を阻害する。半導体ヘテロ接合によるpn接合を利用して高輝度化を果たすLEDにあっては、多量のn形伝導キャリアの発生に起因するp形層の形成の困難さは高輝度LEDを得るに大きな問題となっている。
【0014】
NとN以外の第V族元素であるAsを含む含窒素 III−V族化合物層の例であるGaNAsやAlGaNAsを気相成長法を利用して得る際には、As源としてアルシン(AsH3 )が一般的に使用される(M.Kondow他、13thSymposium on Alloy Semiconductor Physics and Electronics(July 20−22、1994)、SYMPOSIUM RECORD、D−9.)。
【0015】
NH3 分子がそれを構成するN原子と水素原子(H)に分解するに必要な解離エネルギー(記号Dで表す。)は385.9kJ/molである(日本化学会編「改訂4版化学便覧−基礎編」丸善(株)、平成5年9月30日発行、II−301頁)。AsH3 がそれを構成する原子に分解する際に必要とされるDは292kJ/molである(同上「改訂4版化学便覧−基礎編II」、II−301頁)。従って、成膜環境下に於けるNH3 の難分解性に基づくNの不足に起因して発生するNの空孔が、より易分解性のAsH3 の分解により放出されるAsで埋められ、第V族元素の空孔の全体量を減少させられる。
【0016】
【課題を解決するための手段】
窒化物半導体層を構成するN以外の第V族元素の数を更に増加させれば、Nの空孔をN以外の第V族元素により埋めることができる。即ち、従来の如くN以外の第V族元素の種類数を1とするのではなく2以上とした場合に、N空孔が他の第V族元素により占有されることにより減少し、第V族元素の空孔の全体量の更なる減少をもたらすことが期待される。しかしながら、現在迄にN以外の複数の第V族元素を含む含窒素 III−V族窒化物半導体層を発光層として備えたLED用途の積層構造をもって実際にLEDが構成された例はない。
【0017】
N以外の第V族元素を使用することにより、低温で易分解性の原料を使用することが可能となり、ストイキオメトリックな結晶を得ることが容易になる。
しかも、純粋にバンド間の遷移による発光が得られ、且つ第V族元素の空孔の全体量が少なく発光層として適する新たな III−V族窒化物半導体材料を提供することが可能となる。
【0018】
即ち、本発明は基板上に設けられた、GaNAs又はAlNPからなる緩衝層と、該緩衝層上に設けられた、少なくとも1種の第III族元素とNとN以外の複数の第V族元素からなるIII−V族化合物半導体層を発光層として備えた積層構造からなる発光ダイオードを提供する。
特に、N以外の複数の第V族元素としてPとAsを含む含窒素III−V族化合物層を発光層として備えた積層構造からなる発光ダイオードを提供する。
NとN以外の第V族元素の割合は特に制限はないが、主たる第V族元素の原子濃度に対し、他の第V族元素の合計は約0.5atm.%から約1atm.%以上としないと混晶とした効果は生じない。即ち、混晶化によってもたらされる物性の変化、例えば、禁止帯幅の変化が顕著に顕現しない。
含窒素III−V族化合物半導体を構成する主たる第V族元素以外の第V族元素を必要以上の割合で含有させると、バンドのボウイング(bowing)により極端な禁止帯幅の縮小を来たすことが予想される。主たる第V族元素の構成割合は概ね、90atm.%以上とするのが妥当である。
例えば、GaNにAsとPとを含有させ、Nを主たる第V族元素とするGaNPAs混晶を得る場合に、Nの原子濃度を約90atm.%以上とする範囲で、
PとAsとの合計の原子濃度は概ね、10atm.%程度を最大とするのが好ましく、望ましくは約4〜15atm.%程度の範囲とする。
【0019】
元素周期律表の第III族に属する元素には、B、Al、Ga、InやTiがある。一方、第V族元素にはN,P、As、SbやBiがある。基本的にはこれらのIII族元素とNとN以外の複数の第V族元素との組み合わせにより、本発明に係わる含窒素III−V族化合物層を得ることができる。少なくとも一種類の第III族元素とNとN以外の複数の第V族元素との組み合わせからなる含窒素III−V族化合物の一例を次項に示す。
【0020】
AlNAsSb、GaInNAsBi、GaNAsSbなど。
【0021】
少なくとも一種類の第III族元素とNとN以外の複数の第V族元素からなる含窒素III−V族化合物層は気相成長技術を利用して得ることができる。ハロゲン或いはハイドライドVPE法、常圧若しくは減圧MOCVD法や(MO)MBE法等が代表的な気相成長方法の例である。
基板とする材料には特に制限はなく、従来からの絶縁性のサファイア(アルミナ単結晶)やセラミック材料などがある。半絶縁性或いは導電性のヒ化ガリウム(GaAs)やリン化ガリウム(GaP)等のIII−V族化合物半導体単結晶等も利用できる。また、高抵抗若しくは低抵抗のシリコン(Si)等の元素(単体)半導体結晶も基板材料として利用できる。
特に、N以外の第V族元素としてPとAsを含む含窒素III−V族化合物材料は、BiやSbを含む材料に比較し、気相成長法による結晶成長が容易である利点がある。しかも、AlNPAs等の含窒素化合物材料にあっては、LEDを製造するための単結晶基板材料として、既に工業的に大量生産が施されているGaP結晶との格子不整合度が少ない。このため、基板上に堆積される成長層への基板材料との著しい格子の不整合性に基づく転位等の結晶欠陥の伝播や導入を抑制できる。これにより、例えば、転位密度が低減された結晶欠陥の少ない良質の成長層を得ることが可能となる。高品位の膜質が要求される発光層の材料としては尚更、都合の良い結果がもたらされる。
【0022】
本発明では、少なくとも一つの第III族元素とNとN以外の複数の第V族元素を含む含窒素III−V族化合物材料の中で特に、N以外の第V族元素としてPとAsとを含む材料を発光層として利用する。
【0023】
N以外の第V族元素としてPとAsととを含む含 III−V族化合物材料の一例を次項に記す。
【0024】
GaNPAs、AlNPAs、InNPAs、AlGaNPAs、GaInNPAs、AlInNPAs、AlGaInNAsP、BNPAs、AlGaBNAsP、InAlBNPAsなど。
【0025】
N以外の複数の第V族元素を含む含窒素 III−V族化合物層を得るには、層を構成する第V族元素に対応した供給原料物質を成長を実施する成膜環境下に導入すれば得られる。NとPとAsを含む含窒素 III−V族化合物層を得るにあっては、3種類の第V族元素に対応した原料を成膜環境に供給する必要がある。即ち、層を構成する第V族元素の種類が増加するに伴い、成膜環境下に於いて、第V族元素が第 III族元素の量に対して占める割合が増加する。第 III族元素対する第V族元素の量的な比率、気相成長法では一般にV/III 比と称される比率が増大すれば、第 III族元素に対する第V族元素の量的な不足から発生する第V族の空孔を全体量を減少させることが可能となる。
【0026】
含窒素 III−V族化合物材料に於いて、N空孔等のの第V族の空孔密度の減少は電気特性上はn形のキャリア濃度の減少をもたらす。n形の伝導性を呈するキャリアの濃度が減少すれば電子線照射法(H.Amano他、Jpn.J.Appl.Phys.,28(1989)、L2112)や熱処理法(S.Nakamura他、Appl.Phys.Lett.、64(13)(1994)、1687)等の含窒素 III−V族化合物層をp形化するための特殊な従来技術を必要とせず、簡便にp形伝導層が得られる利点がある。第V族元素の空孔の密度が減少されp形層の形成が容易となれば、LEDの発光強度を増大させるために構造上、必須とされるp−n接合を含むダブルヘテロ接合構造の作製が容易となり、LEDの高輝度化が簡便に達成される。
【0027】
【作用】
NとN以外の2種類以上の第V族元素を含窒素III−V族化合物層の構成要素として含有させることにより、第V族元素の空孔の密度を減少させることができる。特に、N以外の第V族元素としてAsとPとを含有させれば、発光ダイオードにあって代表的な基板材料であるGaPについて、大きな格子不整合を来さず、格子不整合に起因する結晶欠陥の密度が少ない発光層として好適な材料がもたらされる。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
本発明を実施例を基に詳細に説明する。本実施例では、GaNPAsを発光層として備えたLEDについて記す。
図2は本発明に係わるLEDの平面模式図である。図3は図2に示すLEDの垂直方向の断面模式図である。
基板(101)にはn形で低抵抗の硫黄(S)ドープGaP単結晶を用いた。基板結晶(101)の表面上には、緩衝層(102)、下部クラッド層(103)、発光層(104)及び上部クラッド層(105)を順次、堆積した。
【0029】
上記の各層は常圧のMOCVD法により成長させた。基板(101)は抵抗加熱方式により成長時に750℃に保持した。各層の成長温度はこの温度に統一した。
Pの供給源としてはPH3 の体積濃度を約10%としたPH3 と高純度水素(H2 )の混合ガスを使用した。Asの供給源としてはAsH3 の体積濃度を約10%としたAsH3 とH2 の混合ガスを使用した。N源としてはNH3 ガスを使用した。
所望の流量に調節されたこれらの原料ガスは、MOCVD反応容器内に載置されたGaP単結晶基板(101)の上方にH2 キャリアガスと共に導入した。H2 キャリアガスの流量は毎分8リットルとした。
第V族元素の構成比を異にする結晶層を得るに当たっては、N、P及びAs供給源とした各原料ガスのH2 キャリアガスへの混合比を適宣変化させた。
【0030】
緩衝層(102)はSiをドープしたn形のGaN0.10As0.90層とした。緩衝層(102)の膜厚は約0.5μmで、キャリア濃度は約1×1018cm-3であった。
【0031】
緩衝層(102)上には、下部クラッド層(103)とするSiをドープしたn形のGaN層を堆積した。下部クラッド層(103)の膜厚は約0.2μmで、キャリア濃度は7×1017cm-3とした。
【0032】
n形の下部クラッド層(103)の上には、亜鉛(元素記号:Zn)をドーピングしたp形のGaN0.900.01As0.09を発光層(104)として堆積した。Znのドーピングはジメチルジンク(化学式:(CH32 Zn)を原料として実施した。膜厚は0.2μmとした。キャリア濃度は2×1017cm-3とした。
【0033】
p形発光層(104)の上にはp形の上部クラッド層(105)を設けた。上部クラッド層(105)はp形のGaN層で構成した。膜厚は約0.1μmで、キャリア濃度は4×1017cm-3とした。
以上の層構成により、第 III族元素としてGaを、第V族元素としてNとPとAsとを含むGaNPAs層を発光層として備えたLED用途の積層構造を形成した。
【0034】
基板(101)の裏面並びに上部クラッド層(105)上には、公知のフォトリソグラフィー技術を利用したパターニングにより電極(107)を形成しLEDとした。
【0035】
以上により、発光の中心波長を約1.2μmとするLEDを得た。発光スペクトルの半値幅は、20mAの順方向のLED駆動用電流に於いて約75オングストロームとなった。順方向のしきい値電圧は順方向の電流値を20mAとした場合に約1.8Vとなった。
従来の第V族元素としてNのみを含むGaInN混晶を発光層とする短波長LEDを一例として比較すれば、発光スペクトルの半値幅では、発光の中心波長を異にはするものの、約1/9程度に顕著に狭帯化されるのが認められた。
【0036】
(実施例2)
n形のSi単結晶からなる基板(101)上に、MOCVD法により常圧下に於いて、膜厚を約2μmとするn形のGaN0.09As0.91を緩衝層(102)として設けた。緩衝層(102)のキャリア濃度は約1.5×1018cm-3とした。
緩衝層(102)上には、下部クラッド層(103)として膜厚を約1μmとするn形のGaN0.080.92層を堆積した。キャリア濃度はSiのドーピング量を調節することにより約1×1018cm-3とした。
【0037】
下部クラッド層(103)上には、Znドーピングを施したp形のGaN0.080.91As0.01からなる発光層(104)を堆積した。発光層(104)の膜厚は約0.15μmとし。キャリア濃度は約2×1017cm-3とした。
【0038】
p形のGaN0.080.91As0.01発光層(104)上には、p形のAlAs0.910.09を上部クラッド層(105)として堆積し、発光層(104)とヘテロ接合を形成した。上部クラッド層(105)上には、同層(105)と第V族の構成比を異にしたp形のAlAs0.800.20を電流拡散層(106)として堆積した。上部クラッド層(105)及び電流拡散層(106)の膜厚はいずれも0.2μmとし、キャリア濃度はほぼ8×1018cm-3に統一した。
【0039】
電流拡散層(106)上には、電極(107)を設けた。また、基板(101)の裏面にも電極(108)を形成した。本実施例に係わる積層構造の断面模式図を図4に示す。
【0040】
以上により、発光の中心波長を約1.0μmとするLEDを得た。発光スペクトルの半値幅は、20mAの順方向のLED駆動用電流に於いて約80オングストロームとなった。順方向のしきい値電圧は順方向の電流値を20mAとした場合に約1.6Vとなった。
従来の第V族元素としてNのみを含むGaInN混晶を発光層とする短波長LEDを一例として比較すれば、発光スペクトルの半値幅では、発光の中心波長を異にはするものの、約1/8程度に顕著に狭帯化されるのが認められた。
【0041】
(実施例3)
n形の{001}−GaP単結晶基板上にn形のAlP層を緩衝層(102)として堆積した。膜厚は約0.1μmとした。キャリア濃度は約1×1018cm-3であった。
緩衝層(102)上には、AlNZ1-Z (zは窒素の混晶比を表し、0<z<1である。)を下部クラッド層(103)として堆積した。膜厚は0.2μmとした。zは緩衝層(102)とのヘテロ接合界面(109)より発光層(104)とのヘテロ接合界面(109)に向けて、0.06から0.03へ減じた。
【0042】
下部クラッド層(103)上には、キャリア濃度を約1.5×1016cm-3とするp形のAlN0.030.96As0.01からなる発光層(104)をヘテロ接合させた。発光層(104)の膜厚は約0.1μmとした。
【0043】
発光層(104)上には、膜厚を約3μmとしたn形のAlN0.030.97からなる上部クラッド層(105)を堆積した。
電極((107)及び(108))の構成は実施例1と同じくし、LED用途の積層構造を構成した。図5に本実施例に係わる積層構造からなるLEDの断面模式図を示す。
【0044】
本実施例のLEDは、中心波長を約550nmとする緑色の発光を呈した。発光の半値幅は約8nmであった。
一方、Nのみを第V族元素として含む含窒素 III−V族化合物からなる発光層を備えた図1に示す様な例えば、中心の発光波長を約450nmとする従来の青色LEDにあっては、本実施例の場合と発光中心波長を異にするものの、発光スペクトルの半値幅は概ね、70nm程度である。
従って、本発明によれば、Nのみを含む従来の含窒素 III−V族化合物半導体層発光層を備えたLEDに比較し、発光スペクトルの半値幅を減ずるに顕著な効果があることが認められた。
得られたLEDにあっては、順方向のしきい値電圧が約2V(順方向電流=20mA)となり、上記した従来のLEDの約3.5Vに対し大幅に低下し、本発明によれば、電気的な特性についても改善がもたらされている。
【0045】
また、本実施例のLEDを一般の半導体封止用樹脂でモールドした後、耐環境試験時に、高温放置試験を実施した。
上記した従来のLEDにあっては、放置温度を80℃とした際には、被試験体の約15%に相当する数量のLEDに輝度上の劣化が生じた。
反面、本発明のLEDでは、輝度を含めて特性の劣化は殆ど認められず、本発明の素子動作の信頼性上にもたらす優位性が示された。
以上により、本発明によれば、従来例に対し光学的特性と電気的特性及び素子動作の信頼性に優れる発光素子をもたらされる効果があることが明確となった。
【0046】
【発明の効果】
発光強度の増大と且つ信頼性の向上をもたらす。
本発明に係わるLEDでは、半値幅の狭い発光スペクトルを有し、従来のLEDに比較すればより単色化された発光を呈するLEDが得られた。従来例とは、Zn等の発光の再結合中心となる不純物を含有した少なくとも一つの第 III族元素と第V族元素としてNのみを含む含窒素 III−V族化合物からなる発光層を備えた図1に示した様な積層構造系から構成されたLEDを指す。耐環境試験、特に、高温放置試験に於いても、本発明に係わるLEDの特性劣化は殆ど認められなかった。従来のLEDにあっては、80℃に於いて試験体の約15%の数量のLEDに輝度劣化が生じた。これにより、本発明により構成された少なくとも一種類の第 III族元素とNとN以外の複数の第V族元素、特にPとAsとを含む含窒素 III−V族化合物層を発光層とするLEDは、従来に比較し特に発光強度の増大と信頼性の向上をもたらす点で優位であることが明瞭となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の III−V族窒化物半導体を含むLEDの断面模式図である。
【図2】本発明に係わるLEDの一例の平面模式図である。
【図3】図2に示すLEDの垂直方向の断面模式図である。
【図4】本発明に係わるLEDの一例の断面模式図である。
【図5】本発明に係わるLEDの一例の断面模式図である。
【符号の説明】
(101) 基板
(102) 緩衝層
(103) 下部クラッド層
(104) 発光層
(105) 上部クラッド層
(106) 電流拡散層
(107) 電極
(108) 電極
(109) ヘテロ接合界面

Claims (3)

  1. 基板上に設けられた、GaNAs又はAlNPからなる緩衝層と、該緩衝層上に設けられた、少なくとも1種の元素周期律表の第III族元素と窒素(元素記号:N)とN以外の複数の第V族元素を含むIII−V族化合物半導体層を発光層として備えた積層構造からなる発光ダイオード。
  2. N以外の複数の第V族元素がリン(元素記号:P)及びヒ素(元素記号:As)であることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード。
  3. 基板がケイ素(元素記号:Si)単結晶であり、緩衝層が該基板上に直接、接合されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光ダイオード。
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