JP3406376B2 - 化合物半導体装置の製造方法 - Google Patents

化合物半導体装置の製造方法

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和久 魚見
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物半導体がSi基
板上に配置された構造を有する化合物半導体装置、その
製造方法及びそのような構造を有する半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】Si半導体技術は、トランジスタからI
C(集積回路)、VLSI(超大規模集積回路)へと発
展してきており、今後も集積規模の増大は続いて行くと
思われる。近年、集積規模の増大に伴い動作速度が電気
信号の配線遅延により制限されることが危惧され始め
た。その対策として、光による信号接続が注目されてい
る。これを実現するための重要な基盤技術は、Siと化
合物半導体の一体形成技術である。
【0003】従来、Si基板上に化合物半導体を一体形
成する手段としては、主に次の2つの手段が検討されて
きた。1つは、例えば、マテリアル リサーチ ソサイ
ティプロシーディング 116巻(マテリアル リサー
チ ソサイティ ピッツバーグ 1988年)(Mat
er. Res. Soc. Pro. Vol.11
6(Mater. Res. Soc., Pitts
burgh, 1988))に記載のSi基板上にGa
AsやInP等の化合物半導体をエピタキシャル成長さ
せるいわゆるスーパヘテロエピタキシァル法である。も
う1つは、アプライド フィジックス レターズ 62
巻、1038〜1040頁(1993)(Appl.P
hys.Lett.Vol.62,pp.1038〜1
040(1993))に記載のGaAsやInP等の化
合物半導体を熱処理により単結晶のSi基板上に張り合
わせる直接接合法である。
【0004】また、Si基板に格子整合が可能な新材料
として、窒素をV族元素として少なくとも含むIII−V
族混晶半導体が報告され、この窒素系III−V族混晶半
導体をSi基板上にエピタキシャル成長させる方法が提
案されいる(特開平1−211912)。
【0005】一方、化合物半導体基板は、Si等の半導
体基板に比べて高価であり、そのため、上記と同様な方
法で、Si等の安価な基板上に化合物半導体素子を形成
することも検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のスーパヘテ
ロエピタキシァル法と直接接合法は、単結晶のSi基板
上に格子定数の異なる化合物半導体をそれぞれエピタキ
シャル成長又は張り合わせにより一体形成する手法なの
で格子不整合が生じ、Siと化合物半導体の界面付近の
結晶にミスフィット転位が必然的に発生し、エピタキシ
ャル成長又は張り合わせの高温過程後の冷却過程で、シ
リコンと化合物半導体の熱膨張係数の違いから熱歪が生
じ、発生したミスフィット転位が移動、増殖するという
問題があった。さらに、Si基板上に作製された化合物
半導体素子の動作時にも結晶欠陥が移動、増殖するので
素子の信頼性が低いという問題があった。このため、S
i基板上に化合物半導体素子を設けた構造の化合物半導
体装置や、シリコン素子と化合物半導体素子のモノリシ
ックに集積した光電子集積回路(OEIC)は未だ実用
化されていない。
【0007】また、上記従来の窒素系III−V族混晶半
導体は、混晶組成を選ぶことでSi基板と格子整合が可
能となり、ミスフィット転位を発生させないようにでき
るので高品質な結晶が得られると期待されるが、非極性
結晶のSiの上に有極性結晶である窒素系III−V族混
晶半導体をエピタキシャル成長させると、アンチフェイ
ズバンダリーという別の結晶欠陥が発生してしまうとい
う問題があった。
【0008】すなわち、Si基板上にIII−V族半導体
をエピタキシャル成長させると、III族原子−V族原子
−III族原子−V族原子と並ぶ領域とV族原子−III族原
子−V族原子−III族原子と並ぶ領域(ドメイン)がで
きてしまい、これらのドメインがぶつかった境界(バン
ダリー)ではIII族原子−III族原子又はV族原子−V族
原子と並ぶ部分が生じてしまう。III−V族半導体はIII
族原子とV族原子が交互に並ぶことで初めて半導体とな
っているので、III族原子−III族原子又はV族原子−V
族原子と並ぶ部分、つまり原子の並び方(フェイズ)が
狂った部分は、結晶欠陥となりアンチフェイズバンダリ
ーと呼ばれる。
【0009】Siと窒素系III−V族混晶半導体の熱膨
張係数差は2×10-6/℃以上もあり非常に大きいの
で、エピタキシャル成長後の冷却過程で熱歪が生じ、結
晶欠陥があるとそれが移動、増殖する。さらには、Si
基板上に作製された化合物半導体素子の動作時にも結晶
欠陥が移動、増殖するので、このアンチフェイズバンダ
リーがSi上に形成された窒素系III−V族混晶半導体
素子の寿命に問題を生じさせる。
【0010】一般に、アンチフェイズバンダリーをなく
すためには、Si基板の面方位を(100)、(11
0)、(111)等の正方位から数度以上ずらした傾角
基板を用いる。しかし、この方法ではアンチフェイズバ
ンダリーを完全になくすことはできなく、シングルドメ
イン化するには厚いバッファ層を必要とする。さらに
は、傾角基板の使用はSi電子素子の設計に制限を強い
ることになる。
【0011】本発明の第1の目的は、Si基板上に、ア
ンチフェイズバンダリーのない窒素系III−V族混晶半
導体が設けられた構造の化合物半導体装置を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は、そのような化合物半
導体装置の製造方法を提供することにある。本発明の第
3の目的は、そのような化合物半導体装置に、Si素子
が集積された半導体装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の化合物半導体装置は、Si基板上
に、アンチフェーズバンダリーがない、V族元素として
窒素を含むIII−V族混晶半導体を配置し、このIII−V
族混晶半導体に化合物半導体素子を設けるようにしたも
のである。
【0013】上記のV族元素として窒素を含むIII−V
族混晶半導体とは、窒素を含むことにより、Siと格子
整合させたもので、V族元素は窒素と他の元素からな
る。一方、III族元素は1種の元素でも2種以上の元素
でもよい。例えば、GaNP、GaNAs、InNP等
の化合物半導体である。これらの混晶半導体は、すべて
の組成範囲でSiと格子整合するのではなく、GaNx
1-xではxが0.03、GaNyAs1-yではyが0.
19で格子整合する。x、yは、この値より若干ずれて
も、つまり実質的にこの値であれば、実用上はSiと格
子整合する。本明細書ではこのようなV族元素として窒
素を含むIII−V族混晶半導体を窒素系III−V族混晶半
導体と記載する。
【0014】Si基板の結晶方位は、(100)、(1
10)又は(111)であることが好ましい。また、S
i基板とIII−V族混晶半導体の間に、アモルファスS
iが配置された構造としてもよい。さらに、III−V族
混晶半導体の結晶欠陥密度は、10万個/平方cm以下
であることが好ましい。結晶欠陥密度がゼロとなれば最
もよい。Si基板は、単結晶基板に限定するものではな
く、用途によっては多結晶Si基板やアモルファスSi
基板であってもよい。
【0015】また、上記第2の目的を達成するために、
本発明の化合物半導体装置の製造方法は、有極性結晶基
板上に、所望のエッチング液でエッチングされる材質の
エピタキシャル層を形成し、このエピタキシャル層上
に、V族元素として窒素を含むIII−V族混晶半導体層
をエピタキシャル成長させ、このIII−V族混晶半導体
層とSi基板とを張り合わせ、さらに、上記のエピタキ
シャル層を所望のエッチング液でエッチングし、有極性
結晶基板をIII−V族混晶半導体層から分離するように
したものである。
【0016】III−V族混晶半導体層とSi基板との張
り合わせは、直接接合法により張り合わせることができ
る。張り合わせは、400℃から700℃の範囲に加熱
して行うことが好ましく、400℃から600℃の範囲
に加熱して行うことがより好ましい。また、III−V族
混晶半導体層とSi基板との張り合わせは、少なくとも
いずれかの表面、つまり張り合わせる面にアモルファス
Si設けておき、このアモルファスSiを介して張り合
わせることもできる。
【0017】さらにまた、上記第3の目的を達成するた
めに、本発明の半導体装置は、上記記載の化合物半導体
装置のSi基板に、さらに半導体素子を設けるようにし
たものである。半導体素子としては、例えば、MOS−
FET等のSi電子素子がある。
【0018】
【作用】非極性結晶の上に有極性結晶をエピタキシャル
成長させるとアンチフェイズバンダリーがどうしても発
生してしまう。これを本質的に防ぐためには、有極性結
晶の上に有極性結晶をエピタキシャル成長させればよ
い。窒素系III−V族混晶半導体を、Siと格子定数が
極めて近い有極性結晶、例えば、GaPの上にエピタキ
シァル成長させると、アンチフェイズバンダリーの発生
を防ぐことができる。得られた窒素系III−V族混晶半
導体をSi基板と直接接合法により張り合わせることに
より、アンチフェイズバンダリーのない高品質の窒素系
III−V族混晶半導体をSi基板上に一体形成できる。
【0019】GaAsやInPの材料を使った従来の直
接接合法では、Si基板との格子定数差のためにミスフ
ィット転位が発生してしまい、素子特性に問題があった
が、本発明では、Si基板と格子定数がほぼ等しい窒素
系III−V族混晶半導体を直接接合法によりSi基板と
張り合わせるのでミスフィット転位は発生しない。従っ
て、ミスフィット転位もアンチフェイズバンダリーもな
い高品質の窒素系III−V族混晶半導体をSi基板上に
一体形成することができる。具体的には、上記化合物半
導体の結晶欠陥密度を化合物半導体素子の特性が十分と
なる10万個/平方cm以下にすることができる。な
お、直接接合法はエピタキシャル法に比べて熱処理の温
度が数百℃低いので、熱歪の大きさを小さくできる利点
をも有している。
【0020】直接接合の方法は、従来の単結晶同士を直
接張り合わせる方法だけでなく、単結晶Siと単結晶化
合物半導体の間にアモルファス材料であるアモルファス
Si層を挿入しても良い。アモルファスSiを介して張
り合わせる場合、アモルファスSiは無定形なので結晶
の方位を合わせる必要がなくなる。また、選択成長法又
はエッチング法により張り合わせる化合物半導体に予め
パターンを形成しておき、Si基板との位置合わせを行
うことにより、Si基板上の希望する場所に化合物半導
体層を選択的に形成することもできる。
【0021】
【実施例】
〈実施例1〉本実施例では、Si電子素子のMOS−F
ET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)と窒素系II
I−V族混晶半導体の面発光レーザダイオードを同一S
i基板上に集積したOEICの例を述べる。このOEI
Cの構造断面図を図1に示し、その作成方法を説明す
る。(100)面を持つn型Si基板10に、電子素子
を作製する準備として、Si基板にイオン注入を行う。
図1に示す様に、アイソレーションのためにBを注入し
て、高比抵抗のp型領域11を作製し、Pをイオン注入
して、n型のMOS−FETのドレイン電極12、ソー
ス電極13及び面発光レーザダイオード用コンタクト層
14を形成する。
【0022】次に、面発光レーザダイオードの部分につ
いて説明する。図1において、15はn型GaN0.03
0.97バッファ層(n=1×10-18cm-3、d=0.1
μm)、16はn型半導体多層膜ミラー(n=1×10
-18cm-3)、17はn型GaN0.030.97クラッド層
(n=1×10-18cm-3)、18はノンドープ活性層
で、その構造は後に述べる。19はp型GaN0.03
0.97クラッド層(p=1×10-18cm-3)、20はp
型半導体多層膜ミラー(p=1×10-19cm-3)、2
1はp型GaN0.030.97キャップ層(p=1×10
-19cm-3、d=0.1μm)である。
【0023】活性層には2nm厚の格子不整合度が−1
%のGaN0.070.93層と1nm厚の格子不整合度が+
2%のGaN0.10As0.90層を交互に積層した応力補償
型超格子層を用い、実効的に0.8eV(波長:1.5
5μm)のバンドギャップを持つ。活性層全体の厚さは
半導体中で凡そ1/4波長となるように33周期積層し
100nm厚とした。また、1波長共振器を実現するた
めミラー間が1波長となるように、クラッド層の厚さを
両側とも半導体中で3/8波長とした。半導体多層膜ミ
ラーは、半導体中で1/4波長厚の高屈折率GaN0.03
0.97層と半導体中で1/4波長厚の低屈折率AlN
0.040.96層を交互に積層することにより構成され、反
射率を99%以上にするためにミラー層の積層回数は2
0回とした。なお、p型ミラー層は抵抗率を下げるため
に、p=1×10-19cm-3の高濃度ドーピングを行っ
た。
【0024】この面発光レーザダイオードの部分は、別
個に(100)GaP基板を用いガスソース分子線エピ
タキシー装置を用いて作製した。最初にGaP基板(図
示せず)上にGaPバッファ層(d=1μm、図示せ
ず)、AlN0.040.96エッチング層(d=1μm、図
示せず)を成長させた後、面発光レーザダイオードの部
分を、上記説明とは逆の順序に、p型GaN0.030.97
キャップ層21からn型GaN0.030.97バッファ層1
5まで連続成長させた。III族の原料には金属を、P及
びAsの原料にはフォスフィン及びアルシンを、そして
Nの原料には窒素分子をrfプラズマ(高周波プラズ
マ)により活性化した窒素ラジカルを用いた。n型ドー
パント、p型ドーパントの原料にはそれぞれSiとネオ
ペンタン(C)を用いた。成長を終えたウエハを、ハロ
ゲン系反応性イオンビームを用いて直径が5μmの円柱
状の面発光レーザダイオード部分を残して、AlN0.04
0.96エッチング層の途中まで表面から垂直にエッチン
グした。
【0025】上記のように加工したn型Si基板とGa
P基板を濃硫酸で表面の親水性処理を行い、面発光レー
ザダイオード用のコンタクト層14とn型GaN0.03
0.97バッファ層15を合わせて、450℃の水素雰囲気
中で30分間の熱処理を行い張り合わせた。張り合わせ
た2枚の基板の間にポジ型レジストを注入した後に張り
合わせた基板全体を露光し、円柱状の面発光レーザダイ
オードの周囲にはレジストが残るが、GaP基板周囲に
はレジストがない状態とした。この基板をフッ酸系溶液
でAlN0.040.96エッチング層を横方向から選択的に
エッチングし、GaP基板を剥離させた。次に、レジス
トを取り除き、図1に示した構造を作製した。
【0026】その後、面発光レーザダイオードの表面の
所望の部分に保護用のSiO2酸化膜をCVD(化学気
相堆積)法で形成し、p型GaN0.030.97キャップ層
21の上に透明電極22を形成した。次に、通常の方法
で、素子分離用のSiO2酸化膜、ゲート絶縁膜を形成
し、最後に、Alを用いてゲート電極、電気配線を作製
してMOS−FET及びOEICを完成させた。作製し
たOEICは、レーザダイオード駆動用MOS−FET
のゲート電極に電圧が印加されると面発光レーザダイオ
ードに電流が注入され、レーザ発振し、Si基板から垂
直方向にレーザ光が放出された。
【0027】なお、同じ方法でエピタキシャル成長、基
板の張り合わせを行って作成した別の化合物半導体層の
部分の結晶欠陥密度を測定したところ、10万個/平方
cm以下であり、また、アンチフェーズバンダリーは認
められなかった。そのため、本実施例のOEICは長寿
命であった。また、n型Si基板として、結晶方位が
(100)面の基板を用いたが、(110)面、(11
1)面を持つSi基板を用いても同様の結果が得られ
た。
【0028】〈実施例2〉図2に第2の実施例のpin
フォトダイオードの構造断面図を示す。図2において、
30はn型GaN0.030.97バッファ層(n=2×10
-18cm-3、d=1.0μm)、31は2nm厚の格子
不整合度が−2%のGaN0.140.86と2nm厚の格子
不整合度が+2%のGaN0.10As0.90を交互に積層
し、実効的に0.5eVのバンドギャップを持つノンド
ープ応力補償型超格子光吸収層(n=1×10-15cm
-3、d=0.5μm)、32はp型GaN0.030.97
ッファ層(p=2×10-18cm-3、d=1.0μ
m)、33は半金属GaNAsコンタクト層(d=0.
01μm)である。
【0029】この部分は化学線エピタキシー装置を用い
て、(111)GaP基板上に選択成長により作製し
た。最初に、熱化学堆積法により、GaP基板(図示せ
ず)上に、SiO2を堆積させ、フォトリソグラフィに
より直径が5μmの穴の開いたSiO2マスクを作製す
る。この基板のマスクの穴の上に、GaPバッファ層
(d=1μm、図示せず)、AlN0.040.96エッチン
グ層(d=1μm、図示せず)を成長させた後、上記受
光部分を上記説明とは逆の順序で、p型GaN0.03
0.97バッファ層32からn型GaN0.030.97バッファ
層30までを連続して成長させた。Alの原料には金属
Alを、Gaの原料にはトリエチルガリウムを、P及び
Asの原料にはフォスフィン及びアルシンを、そしてN
の原料には窒素分子をrfプラズマにより活性化した窒
素ラジカルを用いた。n型ドーパント、p型ドーパント
の原料にはそれぞれSiとBeを用いた。
【0030】他方、(100)面を持つn型Si基板
(n=2×10-18cm-3)35上にシランとフォスフ
ィンを原料にしてプラズマ化学堆積法により0.1μm
厚のn型アモルファスSi層34を堆積させた。なお、
n型アモルファスSi層34は比抵抗を下げるために大
電力のプラズマ中で堆積させて微結晶を含ませた。次
に、フォトリソグラフィにより、上記受光部分が直接接
着される部分のみにn型アモルファスSi層34を選択
的に残し、他の部分は除去した。
【0031】上記のように加工したGaP基板とSi基
板35を、濃硫酸で表面の親水性処理を行った後、40
0℃の水素雰囲気中で30分間の熱処理を行い張り合わ
せた。その後、フッ酸系溶液でAlN0.040.96エッチ
ング層をエッチングし、GaP基板を取り除き、図2に
示すpinフォトダイオードの構造を作製した。最後
に、表面保護用にポリイミド膜36を所定の形状に形成
し、電極37及び電極38を形成してpinフォトダイ
オードとした。
【0032】バンドギャップが1.1eV以下の、つま
り波長が1.1μm以上の赤外光はSiに対して透明な
ので、本実施例のpinフォトダイオードではSi基板
側から受光する。本実施例のpinフォトダイオード
は、光吸収層のバンドギャップが0.5eVなので従来
のフォトダイオードでは難しかった2.4μmまでの遠
赤外光を受光できる。
【0033】なお、同じ方法でエピタキシャル成長、基
板の張り合わせを行って作成した別の化合物半導体部分
の結晶欠陥密度を測定したところ、10万個/平方cm
以下であり、また、アンチフェーズバンダリーは認めら
れなかった。そのため、本実施例のpinフォトダイオ
ードは長寿命であった。また、n型Si基板として、結
晶方位が(100)面の基板を用いたが、(110)
面、(111)面を持つSi基板を用いても同様の結果
が得られた。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、Si基板上に窒素系II
I−V族混晶半導体をアンチフェイズバンダリーを発生
させることなく一体形成した化合物半導体装置を得るこ
とができた。この混晶半導体の結晶欠陥密度は10万個
/平方cm以下であった。また、Si電子素子とモノリ
シックに集積した半導体素子を得ることができた。さら
にこのような化合物半導体装置を容易に製造することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のOEICの構造断面図。
【図2】本発明の実施例2のpinフォトダイオードの
構造断面図。
【符号の説明】
10…n型Si基板 11…高比抵抗のp型領域 12…ドレイン電極 13…ソース電極 14…コンタクト層 15、30…n型GaN0.030.97バッファ層 16…n型半導体多層膜ミラー 17…n型GaN0.030.97クラッド層 18…ノンドープ活性層 19…p型GaN0.030.97クラッド層 20…p型半導体多層膜ミラー 21…p型GaN0.030.97キャップ層 22…透明電極 31…応力補償型超格子光吸収層 32…p型GaN0.030.97バッファ層 33…半金属GaNAsコンタクト層 34…n型アモルファスSi層 35…n型Si基板 36…ポリイミド膜 37、38…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−211912(JP,A) 特開 平1−238113(JP,A) 特開 平1−184815(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/02 H01L 21/20 H01L 33/00 H01S 5/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有極性結晶基板上に、所望のエッチング液
    でエッチングされる材質のエピタキシャル層を形成する
    工程、該エピタキシャル層上に、V族元素として窒素を
    含むIII−V族混晶半導体層をエピタキシャル成長させ
    る工程、該III−V族混晶半導体層とSi基板とを張り
    合わせる工程及び上記エピタキシャル層を所望のエッチ
    ング液でエッチングし、上記有極性結晶基板をIII−V
    族混晶半導体層から分離する工程を有することを特徴と
    する化合物半導体装置の製造方法
  2. 【請求項2】請求項1記載の化合物半導体装置の製造方
    法において、上記有極性結晶基板は、GaPであること
    を特徴とする化合物半導体装置の製造方法
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の化合物半導体装置の
    製造方法において、上記III−V族混晶半導体層と上記
    Si基板とを張り合わせる工程は、少なくともいずれか
    の表面に設けられたアモルファスSiを介して張り合わ
    せることを特徴とする化合物半導体装置の製造方法
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