JP3465349B2 - 半導体多層基板および半導体多層膜の製造方法 - Google Patents

半導体多層基板および半導体多層膜の製造方法

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JP3465349B2 JP13708394A JP13708394A JP3465349B2 JP 3465349 B2 JP3465349 B2 JP 3465349B2 JP 13708394 A JP13708394 A JP 13708394A JP 13708394 A JP13708394 A JP 13708394A JP 3465349 B2 JP3465349 B2 JP 3465349B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は異なる格子定数または極
性を有する複数の半導体結晶を同一基板上に成長する半
導体結晶構造およびその製造方法、さらにこの半導体結
晶構造を用いた半導体レーザ、発光タ゛イオート゛等の発光素
子、受光素子、光導波路素子、電子素子およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体結晶基板と格子定数が異なる半導
体結晶薄膜を成長する場合、基板を構成する原子と薄膜
を構成する原子が同様の規則性を持って連続して配列さ
れるために、半導体結晶薄膜を構成する原子の配列は立
方体から直方体へと変形する。
【0003】この変形により半導体結晶薄膜中に応力が
発生する。2つの結晶の格子定数が異なること、すなわ
ち格子不整合により発生した応力が、結晶を構成する原
子の結合エネルギーより大きくなったときに結晶中に転
位が発生して応力が緩和される。転位とは、原子の存在
していない領域であり、転位を導入することで結晶表面
の面内に存在する原子の数を調整して、(基板の格子定
数*面内の原子数)=(薄膜の格子定数*面内の原子数
`)とすることができる。従って、格子定数の異なる2
種類の結晶を連続して成長した場合には、成長膜厚が厚
くなって薄膜内の内部応力が転位の発生エネルギー以上
になった場合に、転位を発生して応力を緩和することと
なる。しかしながら、薄膜内の転位はトラップとなり電
子の移動度を低下させたり、光子の消滅中心となる等問
題となるために、デバイスの活性領域における転位の密
度を低下させる必要があった。
【0004】一方、基板21と結晶成長した結晶22の
極性が異なる場合を図1に示す。例えばSiは一種類の
原子で構成されているために非極性分子を構成している
が、GaAsは陽性のGaと陰性のAsとで構成されて
いるために極性分子を構成する。非極性分子上に極性分
子薄膜を成長した場合には、極性不適合により極性−非
極性分子間の結合には大きなエネルギーが必要となるた
め、連続した薄膜が形成されないという問題がある。す
なわち、極性分子は非極性分子より極性分子上に存在し
た方がよりエネルギーか小さくなるために島状に成長す
る。その結果、成長が進んでそれぞれの島が大きくな
り、ぶつかりあったところに境界が発生する。この境界
をAPD23(アンチフェーズドドメイン)という。境
界では原子が連続しておらず多くの転位を含むために、
格子定数が異なる結晶を成長した場合と同様に大きな問
題となる。この場合も同様に転位によるデバイス特性の
劣化が問題となっていた。
【0005】基板と結晶界面付近には上述したように、
格子不整合や極性非極性による転位が発生するが、バッ
ファ層である結晶を成長し続けることで転位の密度を低
下させて、その後に成長するデバイスの活性層領域への
転位の伝播を抑制することができる。効果的な方法とし
ては組成が異なる2種類の膜膜で且つ一方に格子歪を導
入した臨界膜厚以下の薄膜を多層に積層することで、薄
膜の界面に於て転位をストップすることができる。これ
により、薄膜の成長に応じて転位密度を低下することが
できる。その後、この結晶を高温にてアニールすること
で安定した低転位の多層膜結晶基板が得られることにな
る。
【0006】上記のように半導体基板上に格子定数また
は極性の異なる半導体結晶を成長する場合、格子不整合
または極性・非極性により発生する内部応力を厚い膜厚
の結晶を成長することで転位により吸収し良質の半導体
多層膜を得る検討が行われてきているが、図2に従来の
半導体多層膜の例を示す。
【0007】Si基板1上に200度で第1のGaAs
結晶2を50nm成長した後、580度で10分アニー
ルを行い、さらに第2のGaAs結晶4を580度で1
μm成長した後330度で第3のGaAs5を1μm成
長することで、第1のGaAs2結晶内に転位を発生さ
せて応力を緩和し、第3のGaAs5結晶内には転位を
伝播させないことが可能となっている。ここでは完成度
の高い結晶を得るために(001)面より<011>方
向に6度傾斜したSi基板を用いたり、Siエピタキシ
ャル基板を用いたりすることで、さらに第2のGaAs
結晶内の転位を減少している[ヒロフミ.シモムラ、ヨシタカ.オカタ゛、ミツ
オ.カワヘ゛、インターナショナル カンファレンス オン ソリット゛ステート テ゛ハ゛イス
アント゛ マテリアリアルス、1992,S-II-8 (H. Shimomura, Yoshita
ka. Okada, Mitsuo Kawabe, International conference
on Solid State Device and Materials,1992,S-II-
8]。
【0008】半導体発光素子および電子素子としてはS
i基板全面にGaAs結晶を成長した後にストライプ上
に活性領域が形成されている。
【0009】上記のように、歪多層薄膜結晶の成長とア
ニールにより転位密度が低い結晶を得ることはできる
が、良好な結晶を得るためには厚い結晶が必要となり、
長時間の結晶成長が要求されるばかりでなく、転位が発
生しても完全に応力が緩和されないことによりデバイス
作製中に多層膜結晶基板が容易に破損したり、基板の湾
曲等によるプロセスの制約等と大きな問題となる。
【0010】ところで、極性非極性の問題はかなり解決
されつつあり、基板に傾斜をつけて結晶成長が開始する
ポイントを多くすることにより、島状成長の抑制が可能
であることが示されている。しかしながら、基板に傾斜
をつけることによりへき開性の低下や、デバイス形状の
等方性の劣化等が問題となる。
【0011】以上のような低転位化のアプローチは厚膜
を必要とするということで大きな問題点を内包してい
る。言い替えれば、厚膜化することで低転位化は可能で
あるが、基板の破損や湾曲等の問題により量産デバイス
に適応可能とは考えられない。すなわち、厚膜の形成な
くして安定した低転位結晶を得る必要がある。
【0012】また、Si基板が非極性原子で構成されて
いるのに対して、成長する結晶であるGaAsが極性分
子であることにより、アンチフェイズドメイン(AP
D)が発生するが、このAPDを抑制する方法として、
<110>方向に2度程度の傾斜をもつ(001)表面
を有する基板上に、結晶成長することで傾斜方向にはA
PDの発生が抑制される。また厚膜を形成してアニール
することで、結晶表面におけるAPDによる転位がきわ
めて少なくなるという報告がある(NTT)。
【0013】さらに、Si基板上に酸化膜をもちいたス
トライプを形成してGaAs結晶を選択成長する方法と
して(特開平3−171617号公報、特開平3−24
7597号公報)がある。2度傾斜した基板上にストラ
イプを形成してストライプの開口部に半導体結晶を選択
成長するものである。
【0014】しかしながら、きわめて重要であるストラ
イプの方向と基板の傾斜角度の関係について言及されて
いない。また、基板の傾斜角度が2度と小さいために、
APDの抑制効果が小さく、ストライプのと基板の傾斜
角度を同じにした場合においても薄膜結晶を形成した場
合にはAPDによる転位が発生してしまい、低転位の薄
膜結晶は実現できない。半導体結晶を厚膜としてアニー
ルすることで転位を抑制できたと考えられる。
【0015】つまり、この場合はGaAs結晶をストラ
イプの幅と同程度に厚い厚膜結晶を形成する必要がある
と共に、結晶全面に化合物結晶を成長することを目的と
しており、低転位の薄膜結晶は実現できない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記の転位の発生を防
止するために、臨界膜厚以下の薄い結晶を成長する必要
がある。しかしながら、Siが非極性結晶であるのに対
してGaAsが極性結晶であるために臨界膜厚以下でも
転位の発生が確認されている。
【0017】本発明は上記問題点に鑑み、極性非極性に
よる転位の発生を無くするために凹凸結晶基板表面上に
半導体結晶を成長するか、または傾斜基板上にストライ
プを形成して傾斜方向と垂直な方向での極性非極性によ
る転位の発生を抑制することで異なる格子定数または極
性の複数の結晶を成長した半導体多層膜およびその製造
方法を提供すると共に、この半導体多層膜を用いて作製
した発光素子、受光素子、電子素子の構造およびその製
造方法を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の半導体多層膜基板は、山状の複数の凸部を
有する半導体基板と、前記半導体基板上に形成され前記
半導体基板と格子定数の異なる半導体結晶とを有し、前
記各凸部は(111)面を含むと共にステップが全方向
に存在する
【0019】
【0020】
【作用】本発明において、微小領域に格子不整合による
転位発生の臨界膜厚以下の結晶を成長することで上記の
問題はすべて解決される。微小領域とすることで以下に
示すメリットがある。第1に、結晶薄膜中に発生する横
方向の応力は小さくなるとともに、臨界膜厚が上昇す
る。第2に、基板に与える応力が著しく減少するため
に、基板に存在する内部応力による破損や湾曲等の問題
が無くなる。第3に、必要とされる原料が少量ですみ、
結晶成長時間も短縮される。第4に、結晶成長によりデ
バイス形状を作製することが可能となるために、デバイ
ス作製時のプロセスの簡易化が可能となる。第5に、結
晶が成長する面積が小さいために島状成長が抑制され
る。
【0021】一方、臨界膜厚以下に薄膜化することで以
下に示すメリットがある。第1に、結晶薄膜中に発生す
る応力が小さく転位は発生しない。第2に、基板に与え
る応力が著しく減少するために、基板に存在する内部応
力による破損や湾曲等の問題が無くなる。第3に、バッ
ファ層を成長する必要が無いため、必要とされる原料が
少量ですみ結晶成長時間も短縮される。第4に、活性領
域を基板上に直接形成できるために基板のエネルギー状
態等を利用したデバイスを作製することが可能となる。
【0022】さらに、微小領域の形状を基板の傾斜方向
に細長くすることにより極性非極性の影響を緩和でき
る。例えば、(001)面から<110>方向に基板を
傾斜させた場合には、<−110>方向にはステップが
存在しないために、<−110>方向のAPD抑制が働
かない。<110>方向に細長い領域を形成することで
<−110>方向は短くなるために、APDの抑制が可
能となる。
【0023】ところで、広い領域にわたり多層膜結晶が
必要である場合には、微小領域を形成するわけにはいか
ない。この場合には、結晶の傾斜面を例えば<111>
方向とするかまたは基板表面に微小な凹凸を形成して表
面を斜面で構成することで結晶基板全表面にわたり原子
オーダのステップを形成できる。その結果、極性非極性
の問題は解決される。ただし、格子定数が異なる場合に
はきわめて薄い膜厚とする必要がある。
【0024】以上のように、多層膜成長においては薄膜
化および微小面積化がきわめて有効である。本発明で
は、この格子定数または極性の異なる結晶同士の成長を
実現することで今までにない良好な特性を示すデバイス
を提供するものである。
【0025】
【実施例】以下本発明の一実施例の半導体多結晶膜につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0026】(実施例1)図3は本発明の実施例におけ
る半導体多層膜の構造図を示すものである。
【0027】図3(a)において、31は<001>方
向の表面を有するSi基板、32は凹凸を有するSi基
板表面、33は厚み2nmのGaAs結晶薄膜、34は
100nmのSi結晶薄膜である。
【0028】本実施例では、Si基板32表面には格子
状レジストを用いて作製される凹凸が形成されており、
この凹凸側面は図3に示したように、(111)面等で
形成されている。ピッチはおよそ100nmである。側
面が(111)面で構成されているため、図3に示した
ように、基板31表面は原子レベルの等高線状のステッ
プにより構成されていることになる。従って、SiとG
aAsの格子不整合率は3%程度となり、GaAs結晶
は4nm程度の膜厚であれば臨界膜厚以下となり転位を
発生せずに安定して存在することができるが、GaAs
結晶33の上にSi結晶薄膜34を成長することで、G
aAsの臨界膜厚が増大している。もし、Si結晶34
が存在しない場合には2nm程度の臨界膜厚程度であ
る。
【0029】図3に示したように、本実施例の半導体多
層膜は基板表面に原子オーダーのステップが全ての方向
に対して存在しているために各ステップに於てGaAs
結晶33が核生成してお互いに融合し、従って極性非極
性によるAPDの発生を防止することができる。また、
GaAs結晶膜33は2nmであり、臨界膜厚以下なの
で転位も発生しない。さらに、GaAs結晶33は格子
歪を有しているために、縮退が解けており、各種デバイ
スの活性領域として歪を有しない場合より良好な特性を
示す。
【0030】なお、凹凸は多重露光法によるエッチング
で形成するが、電子ビーム等の描画法を用いてもよい
し、エッチングにより結晶表面を荒してもよい。
【0031】以上のように、本実施例Si基板31表面
が凹凸を有し、原子オーダーのステップを有しており、
その上にSi結晶薄膜を成長しているために、GaAs
結晶33をきわめて薄くしても基板全体として応力的に
釣合が取れ、GaAs結晶33内に転位等の発生をおさ
えることができる。
【0032】(実施例2)図4は本発明第2の実施例に
おける半導体多結晶膜の構造図を示すものである。
【0033】図4において、41はSi基板、42は<
110>方向に10度傾斜したSi基板表面、43は絶
縁膜、44は結晶を成長する窓領域、45は厚み2nm
のGaAs結晶薄膜、46は100nmのSi結晶薄膜
である。
【0034】本実施例では、Si基板表面は<110>
方向に10度傾斜している為に<10>方向には10
原子のテラスと1原子のステップにより表面が形成され
るため、その方向には極性非極性によるAPDは発生し
ない。
【0035】ここで、<−110>方向にはステップが
存在しないため<−110>方向に極性非極性の島状成
長を助長する表面張力が発生することが考えられるが、
本実施例では<−110>方向の幅を2μm長さが1m
mと島状成長する領域より狭い窓領域を形成してそこに
選択的にGaAs結晶45を成長しているため、島状成
長を抑制することができる。すなわち、極性非極性によ
り形成される島状結晶の大きさより窓領域の幅を小さく
することで<−110>方向のAPDの発生を防止する
ことができる。
【0036】GaAs結晶45の上にSi結晶薄膜46
を成長することで、GaAsの臨界膜厚は増大し、Ga
As結晶45は臨界膜厚以下になっている。
【0037】図4(b)に示したように、本実施例の半
導体多層膜は基板41表面に原子オーダーのステップを
有するために極性非極性によるAPDは発生せず、ま
た、臨界膜厚以下であるために、転位も発生しない。さ
らに、GaAs結晶45は格子歪を有しているために、
縮退が解けており、各種デバイスの活性領域として歪を
有しない場合より良好な特性を得ることができる。
【0038】本実施例においても第1の実施例と同様
に、本発明はGaAs結晶45がきわめて薄いこと、さ
らにその上にSi結晶薄膜46を成長しているために基
板全体として応力的に釣合が取れていること、さらにG
aAs45結晶内に転位等が発生しないことがポイント
となっており、従来のように絶縁膜ストライプを用いた
成長を行っていても厚膜結晶を成長していることと大き
く異なっていることを特長としている。
【0039】(実施例3)図5は本発明第3の実施例に
おける半導体レーザの構造図を示すものである。
【0040】図5において、51はn−Si基板、52
は干渉露光法で、100nmピッチで<110>方向と
<−110>方向にレジストグレーティングを形成した
後に、エッチングにより凹凸をつけたSi基板表面、5
3は膜厚500nmの絶縁膜、54はGaAs結晶を成
長する窓領域、55はエピタキシャル成長した厚み2n
mのGaAs結晶薄膜、56はエピタキシャル成長した
200nmのp−Si単結晶薄膜、57はp側電極、5
8はn側電極である。光出射光端面はドライエッチング
により形成し、スクライブにより素子に分離した。共振
器長は500μmである。なお、本実施例では、MBE
法を用いてGaAsおよびSi薄膜を成長している。
【0041】本実施例の半導体レーザは、Si基板51
上にGaAs55を形成しているが、Siに対してGa
Asの屈折率が大きいためにGaAs薄膜55付近で光
強度が最大となり、Si基板51上に形成したグレーテ
ィングの凹凸によりレーザの活性層であるGaAs結晶
55の膜厚が変調されて分布利得型のDFBレーザとし
て発振する。この時、GaAs結晶薄膜55の膜厚が2
nmと極めて薄いためにGaAs薄膜55上に結晶成長
したSi56にはAPDは発生しない。なお、発光波長
は1.15μm程度でDFB発振波長は1.1μmであ
り、1.3μm用ファイバアンプ励起用光源として使用
できる。また、発振閾値は20mA、スロープ効率は5
0%となる。
【0042】(実施例4)図6は本発明第4の実施例に
おける半導体レーザの構造図を示すものである。
【0043】図6において、61はn−Si基板、62
は干渉露光法で、100nmピッチで<110>方向と
<−110>方向にレジストグレーティングを形成した
後にエッチングにより凹凸をつけたSi基板表面、63
はエピタキシャル成長した厚み2nmのInGaAs結
晶薄膜、64はエピタキシャル成長した200nmのp
−Si単結晶薄膜、65はエピタキシャル成長した膜厚
1μmのn−Si単結晶薄膜、66は電極である。素子
の外形は第3の実施例と同様に作製した。
【0044】本実施例の半導体レーザは、上記第3の実
施例の半導体レーザと比較してInGaAs活性層63
の側面が絶縁膜ではなく、p−Si64により覆ってい
る点が異なる。
【0045】本実施例の半導体レーザは注入した電流は
p−Si層64で狭索された後、活性層63に注入され
るが、発光波長は1.8μm程度でDFB発振波長は
1.7μmであり、発振閾値は10mA、スロープ効率
は50%である。このように活性層への結晶欠陥の伝播
が抑制されて低閾値化が実現されるのは、活性層63側
面をSi結晶で覆っていることに基づくものである。
【0046】(実施例5)図7は本発明第5の実施例に
おける半導体受光素子の構造図を示すものである。
【0047】図7において、71は<110>方向に1
0度傾斜したn−Si基板、72は絶縁膜、73はGa
As結晶を成長する窓領域、74はエピタキシャル成長
した厚み2nmのInGaAs結晶薄膜、75はエピタ
キシャル成長した100nmのp−Si単結晶薄膜、7
6はp側電極、77はn側電極である。窓領域は50μ
mピッチで10本平行に形成し一端をp側電極でまとめ
ている。窓領域の長さは500μmである。なお、本実
施例では、MBE法を用いてInGaAsおよびSi薄
膜を成長している。
【0048】InGaAsはSiに対して格子定数が大
きいために圧縮歪が導入されることが考えられる。しか
しながら、本実施例の半導体レーザはSi基板71を<
110>方向に10度傾斜させ、また光吸収層であるI
nGaAs薄膜74は歪が無い場合においては2.6μ
m程度となるInAsに近い組成としている。
【0049】その結果、受光波長は2μm程度まで可能
となり、広い波長範囲で均一な変換効率の受光素子が実
現される。変換効率は98%であった。特に、MSMホ
トダイオードでありながら、光吸収層はp−i−n構成
としているためにリーク電流が小さく、雑音特性も良好
である。
【0050】またSiの受光素子の受光可能波長が1.
4μm程度までであるため、それ以上の波長の受光素子
としてSiのICと集積化して、低雑音で高利得かつ高
速の受光素子を得ることができる。
【0051】(実施例6)図8は本発明第6の実施例に
おける半導体光導波路の構造図を示すものである。
【0052】図8において、81は<110>方向に1
0度傾斜したn−Si基板、82は絶縁膜、83はGa
As結晶を成長する窓領域、84はエピタキシャル成長
した厚み2nmのInGaAs結晶薄膜、85はエピタ
キシャル成長した5nmのSi単結晶薄膜、86はGa
As結晶薄膜とSi単結晶薄膜より成るペア数50の導
波路層、87は絶縁膜、88はp側電極、89はn側電
極、90は屈折率変調器である。なお、本実施例では、
MBE法を用いてGaAsおよびSi薄膜を成長してい
る。
【0053】本実施例の半導体光導波路において、Ga
AsはSiに対して屈折率が大きいために光が内部に閉
じ込められるが、電極に電圧を印可することで導波層路
86内の屈折率が変化して光の位相が変わり、合波した
後の出射光に強度変調を与えることができる。また、S
iのように安価でかつ強度の高い半導体結晶を基板とし
て用いることで大面積に光ICを構成できる。特に図8
に示したような光変調器の場合導波層路領域で1mm程
度、屈折率変調器領域で200μm程度の長さが必要と
なるためにGaAs基板上に素子を構成した場合には極
めて高価なものとなる。
【0054】(実施例7)図9は本発明第7の実施例に
おける半導体電子素子の構造図を示すものである。
【0055】図9において、91は<110>方向に1
0度傾斜したn−Si基板、92は絶縁膜、93は結晶
薄膜を成長する窓領域、94はエピタキシャル成長した
厚み2nmのGaAs結晶薄膜、95は2nmのInG
aAs結晶薄膜、96はエピタキシャル成長した10n
mのSi単結晶薄膜、97はソース電極、98はゲート
電極、99はドレイン電極である。窓領域の長さは30
0μmである。なお、本実施例では、MBE法を用いて
GaAs,InGaAsおよびSi薄膜を成長してい
る。
【0056】本実施例の半導体電子素子において、In
GaAs95が活性層として機能し、移動度100000cm2/
secがえられ、ゲート電極に電圧を印可することでIn
GaAs層95に空乏層が形成されてソース97とドレ
イン99電極間に流れる電流を制御することができる。
また、InGaAs層95はドーピングしていないため
に電子の移動度が大きく、さらにInGaAs層95に
歪が導入されているために移動度は更に大きくなり、相
互コンダクタンスとしてgm=250A/Vが得られ
る。
【0057】第3〜第7の実施例において、表面に凸部
を有する半導体基板を用いても、(001)面と異なる
面を有しその表面にストライプ状に結晶成長領域が形成
されている半導体基板を用いても同様の効果を得ること
ができる。
【0058】(実施例8) 上記の第1〜第7の実施例においては、本発明の実施例
における半導体多層膜や半導体レーザなどについて説明
したが、以下では半導体結晶薄膜基板や半導体レーザな
の製造方法について説明する。
【0059】図10は本発明第8の実施例における半導
体結晶薄膜基板の製造方法を示すものである。
【0060】図10において、(001)表面を有する
Si基板101上にSi102を3μmエピタキシャル
成長するSi成長工程(a)と、基板上に<110>方
向及び<−110>方向にレジストによる回折格子10
3を作製したのちフッ酸で回折格子をSi基板上に転写
する回折格子作製工程(b)と、レジストを除去した後
にSi基板全面に膜厚2nmのGaAs薄膜結晶104
および膜厚100nmのSi結晶薄膜105をMBEに
より成長する工程(c)より半導体薄膜結晶基板を得
る。
【0061】本実施例では成長温度を650度と低温に
してSiとGaAs原子間の拡散を抑制しているが、こ
の時回折格子103のピッチは100nm程度とし、エ
ッチング深さは20nm程度である。この回折格子10
3により基板全面に原子レベルのステップが生じるた
め、薄膜の結晶成長領域を細長く限定しなくても極性非
極性分子を成長できる。GaAs層104の臨界膜厚は
3.5nm程度である。なお、基板表面は鏡面であった
が、格子定数の違いによる基板の僅かのたわみが確認さ
れた。
【0062】本実施例における半導体結晶薄膜基板の製
造方法では干渉露光法による回折格子によりレジストマ
スクを作製したが、1μm幅で2μmピッチ程度のライン
アンドスペースを有するフォトマスクを使用して露光を
行い、基板表面に凹凸を形成することも可能である。も
っとも、回折格子によるレジストマスクのほうがピッチ
を100nm以下に小さくできると共に、凹凸の斜面の
傾斜が小さいために均一なテラスの幅が実現されるため
に効果的である。
【0063】また凹凸を作製する場合、マスクのライン
の方向を<210>または<120>方向とすること
で、1回の露光で基板表面に均一な凹凸を形成できる
が、この場合凹凸をDFBレーザの回折格子としては使
用できない。従って、へき開によりDFBレーザの回折
格子として使用する場合には、へき開の方向はラインの
方向に同じく<110>または<−110>方向を向い
ている必要がある。この場合は、<110>方向にフォ
トマスクか回折格子で露光を行った後、さらに<−11
0>方向に重ねて露光することで基板面内に均一に凹凸
を形成できる。
【0064】(実施例9)図11は本発明第9の実施例
における半導体結晶薄膜基板の製造方法を示すものであ
る。
【0065】図11において、(001)面から<11
0>方向に10度傾斜した表面を有するSi基板111
上にSi112を3μmエピタキシャル成長した後、S
iO 2113を500nm堆積するSi成長工程(a)
と、レジストを基板前面に塗布した後、基板上に<11
0>方向に細長くレジストを露光し、露光された領域1
14にある絶縁膜をフッ化水素酸で除去するストライプ
作製工程(b)と、レジストを除去した後、ストライプ
窓部にSiバッファ結晶115、GaAs結晶116お
よびSi結晶117を成長する薄膜成長工程(c)より
半導体薄膜結晶基板を得る。
【0066】本実施例において、結晶成長はMBE法に
て行った。ストライプ作製工程(b)において、<ー1
10>方向の幅が2μm、<110>方向の長さが30
0μmの窓領域が得られるようにレジストにより絶縁膜
をエッチング除去するが、このエッチングについては、
窓領域の絶縁膜の除去には基板にダメージが入らないよ
うにウエットエッチングを行っている。
【0067】薄膜形成工程(c)において、良好なGa
As/基板界面を得るためにSi基板111上にSi結
晶112をエピタキシャル成長した後に膜厚が2nmの
GaAs薄膜116と膜厚200nmのSi結晶117
を成長するが、その際、半導体結晶はSiO2113上
には成長せずSi02113のない窓領域に選択的に成
長する。その結果、成長した結晶は窓領域と同様な形状
となる。
【0068】本実施例においても第8の実施例と同様
に、成長温度を650度と低温にしてSiとGaAs原
子間の拡散を抑制している。(001)面から<110
>方向に10度傾けることで1原子のステップに対して
約10原子のテラスが存在することとなる。10原子程
度と小さいテラスの場合は、極性非極性によるAPDの
発生は認められない。
【0069】また、Si基板表面は<110>方向に傾
いているために、<−110>方向にはステップが存在
せず、極性非極性によるAPDの発生が考えられるが、
幅2μmと小さいために、1個の結晶粒で覆われ、AP
Dは発生しない。Si結晶薄膜117は、GaAs結晶
薄膜の表面保護と格子歪の安定化のために設けられてい
る。
【0070】上記した方法により成長した結晶薄膜表面
は鏡面状態で、強いフォトルミネッセンス発光が観察さ
れ、これより結晶中には殆ど転位が存在していないこと
がわかる。本実施例では、結晶を基板の一部に成長して
いるために、結晶のある部分にだけ格子歪による僅かの
変形を生ずるが、基板の大部分には結晶が存在していな
いため基板全体としては、きわめて僅かの応力となり基
板の変形は認められなかった。また、基板内に応力が発
生していないために残留応力による結晶の割れ等がな
く、歩留まりが向上する。さらに、基板の変形が無いた
めにフォトリソグラフィ等による像のぼやけ等が無く、
基板前面に均一な露光条件が得られ、歩留まりが向上す
る。
【0071】(実施例10)図12は本発明第10の実
施例における半導体レーザの製造方法を示すものであ
る。
【0072】図12において、n−Si基板121上に
Si結晶122をエピタキシャル成長するSiエピタキ
シャル成長工程(a)と、基板前面にレジスト123を
塗布した後に干渉露光法で100nmピッチで<110
>方向と<−110>方向にレジストの回折格子を形成
したのちエッチングにより凹凸124をつけるエッチン
グ工程(b)と、厚み2nmのInGaAs結晶薄膜1
25と、200nmのp−Si単結晶薄膜126をエピ
タキシャル成長する薄膜成長工程(c)と、絶縁膜12
7をマスクとしてエッチイングにより幅2μm、長さ3
00μmのストライプ128状に薄膜結晶をエッチング
して活性領域を形成するストライプ工程(d)と、膜厚
1μmのn−Si単結晶薄膜129を選択成長した後に
絶縁膜を除去し、基板両面に電極130を蒸着する選択
成長工程(e)より半導体レーザ構造を得る。
【0073】本実施例は干渉露光法による回折格子12
4を有しており、InGaAs活性層125は回折格子
に124よる凹凸により膜厚が同じ周期で変動する。そ
の結果、利得結合型のDFBレーザが実現される。
【0074】また、レーザの端面はドライエッチによる
垂直エッチングで形成し、素子分離はソーイングにて行
っている。これは、Si基板121の壁開性が悪いため
であり、GaAs基板状にInP基板を成長するような
場合には、へき開レーザの端面を形成できる。なお、本
実施例に於て、第9の実施例を応用してストライプを設
けてそこにレーザの活性層を形成してもよい。
【0075】(実施例11)図13は本発明第11の実
施例における半導体電子素子の製造方法を示すものであ
る。
【0076】図13において、<110>方向に10度
傾斜したn−Si基板131上に、SiO2132絶縁
膜を500nm堆積するSi結晶成長工程(a)と、基
板前面にレジスト133を塗布した後、結晶薄膜を成長
する幅1μm長さ300μmの窓領域134をウェットエ
ッチングにより形成するエッチング工程(b)と、レジ
ストを除去した後、厚み100nmのSi結晶薄膜13
5、厚み2nmのGaAs結晶薄膜136、2nmのI
nGaAs結晶薄膜137、厚み2nmのGaAs結晶
薄膜136、100nmのSi単結晶薄膜138をエピ
タキシャル成長するした後、SiO2絶縁膜139を5
0nm堆積する薄膜成長工程(c)、とソース、ゲー
ト、ドレイン電極140を蒸着する工程(d)より半導
体電子素子構造を得る。なお、本実施例では、MBE法
を用いてGaAs,InGaAsおよびSi薄膜を成長
した。
【0077】本実施例の半導体電子素子において、活性
層の膜厚はGaAsとInGaAs層で6nmと厚くな
るが両面をSiとしているために安定して歪結晶が得ら
れ、特に、3種類の結晶を用いてデバイス構造を実現す
る場合は活性層に導入される歪は圧縮も引っ張りも可能
となる。すなわち、Si上にInGaAsを成長した場
合には常に引っ張り歪となるが、Si上にGaAsをバ
ッファ層としてInGaAs活性層を成長した場合に
は、InGaAs層に導入される歪はGaAsとInG
aAs結晶の相互の格子定数によって決まるために圧縮
歪でも引っ張り歪みでもどちらも導入できる。
【0078】なお、本実施例に於て、第8の実施例に示
した凹凸を応用して基板前面に結晶を成長した後、活性
領域のみエッチングやイオンインプランテーション等に
より形成してもよい。
【0079】(実施例12)以下に、本発明の量子ドッ
トを利用した半導体多結晶膜及び半導体レーザについて
説明する。
【0080】図14は本発明第12の実施例における半
導体多結晶膜の構造図を示すものである。
【0081】図14において、141は<001>方向
の表面を有するSi基板、142は厚み3μmのSi結
晶薄膜、143は厚み高さ2nmのGaAsドット、1
44は100nmのSi結晶薄膜である。
【0082】本実施例では、Si基板141表面にはス
テップの無い(001)面を持つ。ステップが無いため
に結晶は結晶平面にランダムに結晶成長し、均一なGa
As結晶の核生成が実現される。また、SiとGaAs
との極性が異なるためにGaAsは3次元成長を生じて
ドット状の成長が実現される。
【0083】結晶成長はMBEで750度にて行ってお
り、成長温度が比較的高いために基板表面での原子の移
動速度が大きくなり、均一なドット143の形成が実現
される。また、上記した均一な量子ドット143の形成
により、量子井戸を形成した場合に対して50倍のPL
発光強度が得られる。一方、結晶成長温度が高いほどド
ットの数は減少するが一つのドットの大きさは大きくな
り、ドットとドットは融合してはならず、かつドットの
間は5nm以上離れている必要があるために成長温度は
750度と比較的高くする必要があった。
【0084】また、Si結晶薄膜142は基板に存在す
るステップを抑制するために3μm程度積層される。基
板内に転位が存在している場合その影響を受けてGaA
sが均一に成長できないという問題がある。本実施例で
は基板前面に結晶が成長するが、結晶間のスペースが大
きいために特に基板のそり等の問題は発生しない。
【0085】(実施例13)図15は本発明第13の実
施例における半導体レーザの構造図を示すものである。
【0086】図15において、151は表面にステップ
の無い(001)n−Siエピ基板、152は厚み10
nmのSiバッファ層、153は厚み2nmのエピタキ
シャル成長したGaAsドット結晶、154は厚み10
nmのSi単結晶薄膜、155はGaAs結晶薄膜15
3とSi単結晶薄膜154より成るペア数10の多重量
子ドット層、156はp−Si層、157は絶縁膜、1
58はp側電極、159はn側電極である。
【0087】本実施例は、第12の実施例に示した量子
ドットを半導体レーザに適応したものであり、MBE法
を用いてGaAsドットとSi薄膜を成長した。半導体
レーザとしての利得を得るためには1層のGaAsドッ
トでは不十分であり、従ってGaAsドット153を1
0層積層することで半導体レーザを実現する。
【0088】(実施例14) 図16は本発明第14の実施例における半導体レーザの
製造方法を示すものである。
【0089】図16において、表面にステップの無い
(001)n−Siエピ基板161、厚み10nmのS
iバッファ層162を成長するSi結晶成長工程(a)
と、厚み2nmのエピタキシャル成長したGaAsドッ
ト結晶163と、厚み10nmのSi単結晶薄膜164
を交互に成長してえられるペア数10の多重量子ドット
層165とp−Siクラッド層166を成長する活性層
成長工程(b)と、絶縁膜167をマスクとしてエッチ
イングにより幅2μm、長さ300μmのストライプ状に
薄膜結晶をエッチングして活性領域を形成するストライ
プ工程(c)と、膜厚1μmのn−Si単結晶薄膜16
8を選択成長した後に基板両面に電極169を蒸着する
選択成長工程(d)より半導体レーザ構造を得る。
【0090】本実施例は、第13の実施例に示した量子
ドット半導体レーザを実現する製造方法であり、MBE
法を用いてGaAsドット163とSi薄膜を成長して
いる。GaAsドット163を成長した後、Si結晶1
64を10nm成長することで平坦面が得られるが、こ
れはGaAsドット163の高さが2nm程度と低いこ
とと、Si結晶がGaAsドット163上に成長しにく
いためにGaAsドットが平坦に埋め込まれたためであ
る。
【0091】なお、以上の実施例において、結晶成長方
法はMBE法としたが、MOVPE法、ガスソースMB
E、MOMBE法のみならず、ハイドライドVPE法な
ど他の成長方法を用いてもよい。また、実施例では半導
体レーザを代表的に示しているが、同様な方法で受光素
子、光導波路、電子素子を作製することができる。
【0092】さらに、結晶基板の伝導性としてn型基板
を使用したが、p型基板でもよい。
【0093】
【発明の効果】以上のように本発明は、(1)半導体基
板上に微小な凹凸を形成することで、(2)半導体基板
の傾斜方向に長細い結晶成長領域を形成することで、格
子定数または極性の異なる結晶に対して結晶性良い成長
を実現する。
【0094】また、(3)平坦な半導体基板を用いるこ
とで均一な量子ドットの形成を実現する。さらに、これ
らの結晶を半導体発光素子、受光素子、光導波路素子、
電子素子に応用することで素子特性の飛躍的向上を実現
できる。とくに、化合物半導体よりなるこれらの素子を
Si基板状に形成することで、歩留まりの向上、強度の
向上、低下価格化、高集積化、高速化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のSi基板上GaAs結晶成長基板の構造
【図2】非極性結晶上の極性結晶成長時の結晶表面の概
略断面図
【図3】本発明の第1の実施例における半導体多層膜の
構造断面図
【図4】本発明の第2の実施例における半導体多層膜の
構造断面図および斜視図
【図5】本発明の第3の実施例における半導体レーザの
構造断面図
【図6】本発明の第4の実施例における半導体レーザの
構造断面図
【図7】本発明の第5の実施例における受光素子の構造
断面図および斜視図
【図8】本発明の第6の実施例における光導波路の構造
断面図および平面図
【図9】本発明の第7の実施例における電子素子の構造
断面図
【図10】本発明の第8の実施例における半導体多層膜
の製造工程図
【図11】本発明の第9の実施例における半導体多層膜
の製造工程図
【図12】本発明の第10の実施例における半導体レー
ザの製造工程断面図
【図13】本発明の第11の実施例における電子素子の
製造工程図
【図14】本発明の第12の実施例における半導体多層
膜の構造斜視図
【図15】本発明の第13の実施例における半導体レー
ザの構造断面図
【図16】本発明の第14の実施例における半導体レー
ザの製造工程断面図
【符号の説明】
1 Si基板 2 第1のGaAs結晶 3 第2のGaAs結晶 4 第3のGaAs結晶 21 基板 22 成長した結晶 23 APD 31 Si基板 32 凹凸基板表面 33 GaAs結晶薄膜 34 Si結晶薄膜 35 ステップ 41 Si基板 42 傾斜基板表面 43 絶縁膜 44 窓領域 45 GaAs結晶薄膜 46 Si結晶薄膜 47 ステップ 51 Si基板 52 凹凸基板表面 53 絶縁膜 54 窓領域 55 GaAs結晶薄膜 56 p−Si結晶薄膜 57 p側電極 58 n側電極 61 Si基板 62 凹凸基板表面 63 InGaAs結晶薄膜 64 p−Si結晶薄膜 65 n−Si結晶薄膜 66 電極 71 Si基板 72 絶縁膜 73 窓領域 74 InGaAs結晶薄膜 75 p−Si結晶薄膜 76 p側電極 77 n側電極 81 Si基板 82 絶縁膜 83 窓領域 84 InGaAs結晶薄膜 85 p−Si結晶薄膜 86 導波路層 87 絶縁膜 88 p側電極 89 n側電極 91 Si基板 92 絶縁膜 93 窓領域 94 GaAs結晶薄膜 95 InGaAs結晶薄膜 96 p−Si結晶薄膜 97 ソース電極 98 ゲート電極 99 ドレイン電極 101 Si基板 102 Si結晶薄膜 103 回折格子 104 GaAs結晶薄膜 105 Si結晶薄膜 111 Si基板 112 Si結晶薄膜 113 SiO2絶縁膜 114 露光領域 115 Siバッファ結晶 116 GaAs結晶薄膜 117 Si結晶薄膜 121 Si基板 122 Si結晶薄膜 123 レジスト 124 凹凸基板表面 125 InGaAs結晶薄膜 126 p−Si結晶薄膜 127 絶縁膜 128 ストライプメサ 129 n−Si結晶薄膜 130 電極 131 Si基板 132 絶縁膜 133 レジスト 134 窓領域 135 Si結晶薄膜 136 GaAs結晶薄膜 137 InGaAs結晶薄膜 138 Si結晶薄膜 139 絶縁膜 140 電極 141 Si基板 142 Si結晶薄膜 143 GaAsドット 144 Si結晶薄膜 151 Si基板 152 Si結晶薄膜 153 GaAsドット 154 Si結晶薄膜 155 多重量子ドット層 156 p−Si 157 絶縁膜 158 p側電極 159 n側電極 161 Si基板 162 Siバッファ層 163 GaAsドット 164 Si結晶薄膜 165 多重量子ドット層 166 p−Si 167 絶縁膜 168 n−Si 169 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 康 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−179788(JP,A) 特開 平2−288283(JP,A) 特開 平2−161718(JP,A) 特開 平5−206565(JP,A) 特開 平7−147461(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 山状の複数の凸部を有する半導体基板
    と、前記半導体基板上に形成され前記半導体基板と格子
    数の異なる半導体結晶とを有し、前記各凸部は(11
    1)面を含むと共にステップが全方向に存在する、半導
    体多層基板。
  2. 【請求項2】 半導体基板表面にそれぞれ(111)面
    を含むと共にステップが全方向に存在する山状の複数の
    凸部を形成する凸部形成工程と、前記半導体基板表面に
    前記半導体基板と格子定数の異なる半導体結晶を成長す
    る半導体結晶成長工程を有する、半導体多層膜の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 凸部を形成した後、半導体基板上にバッ
    ファ層として前記半導体と格子定数及び極性が等しいか
    または近い半導体膜を結晶成長するバッファ層形成工程
    を付加した、請求項2に記載の半導体多層膜の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 半導体基板表面に(111)面を含むと
    共にステップが全方向に存在する山状の複数の凸部を形
    成する凸部形成工程と、 前記半導体基板表面に前記半導体基板と格子定数の異な
    る半導体結晶を成長する半導体結晶成長工程と、 前記半導体結晶全面および前記半導体基板裏面に電極を
    形成する電極形成工程とを有する、半導体発光素子の製
    造方法。
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