JP2006310886A - 3−5族化合物半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】Inを含む高品質の3−5族化合物半導体を用いた高い発光効率を有する発光素子を提供する。
【解決手段】(1)発光層28と電荷注入層27とを有する層と、基板22との間に、バッファ層26を有し、該バッファ層が、一般式Inu Gav Alw N(式中、0<u≦1、0≦v<1、0≦w<1、u+v+w=1)で表され、少なくとも2つの組成の異なる層からなる積層構造を含み、かつ、サファイア基板22上に形成されたGaN層25上に、形成されていることを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子。
【選択図】図2

Description

本発明は、3−5族化合物半導体を用いた発光素子に関する。
一般式Inx Gay Alz N(式中、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体は、3族元素の組成によって制御できるバンドギャップを有しているので、可視光領域から紫外線領域の発光を生じる発光素子に用いることができる。さらに、該3−5族化合物半導体は直接遷移型のバンド構造を有するので、これを用いて高い発光効率の発光素子が得られることが期待される。
また、該3−5族化合物半導体は、組成により格子定数も制御することができる。つまり、同じ格子定数を持ちながら異なるバンドギャップを有する2種類以上の組成の半導体を作製できる。バンドギャップの異なる半導体の接合はいわゆるヘテロ接合と呼ばれるものであって、高輝度の半導体発光素子の実現に非常に有効と考えられる。
そこで、該3−5族化合物半導体結晶を成長させる基板としては、現状では格子定数が整合する適切な材料がないので、六方晶系の3−5族化合物半導体と同じ六方晶系のサファイアを基板を用いることが検討されている。しかしながら、良質の3−5族化合物半導体結晶は未だ得られておらず、特に表示用途に供し得る程度までInを高濃度に含む系では、まだ実用に供し得るような高品質の結晶が得られていない。
本発明の目的は、Inを含む高品質の3−5族化合物半導体を用いた高い発光効率を有する発光素子を提供することにある。
本発明者らはこのような状況をみて鋭意検討の結果、特定の積層構造上に3−5族化合物半導体を成長することにより、高品質で大面積の3−5族化合物半導体が得られることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、次に記す発明である。
〔1〕発光層と電荷注入層とを有する層と、基板との間に、バッファ層を有し、発光層が一般式Inx Gay Alz N(式中、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体であって、電荷注入層が一般式Inx'Gay'Alz'N(式中、0<x’≦1、0≦y’<1、0≦z’<1、x’+y’+z’=1)で表され、発光層よりも大きなバンドギャップを有する3−5族化合物半導体であって、バッファ層が、一般式Inu Gav Alw N(式中、0<u≦1、0≦v<1、0≦w<1、u+v+w=1)で表され、少なくとも2つの組成の異なる層からなり、少なくとも1つの層においてw>0である積層構造を含むことを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子。
〔2〕バッファ層が、少なくとも4つの層からなることを特徴とする〔1〕記載の3−5族化合物半導体発光素子。
〔3〕バッファ層が、Inu Gav Alw N(式中、0≦u<1、0≦v<1、0≦w<1、u+v+w=1)層とInu'Gav'Alw'N(式中、0≦u’<1、0<v’≦1、0≦w’<1、u’+v’+w’=1)層とが交互に少なくとも2回繰り返された積層構造であることを特徴とする〔1〕記載の3−5族化合物半導体発光素子。
〔4〕サファイア基板上に形成されたGaN層上に、形成されたことを特徴とする〔1〕記載の3−5族化合物半導体発光素子。
本発明の3−5族化合物半導体は、Inを含む高品質で大面積の3−5族化合物半導体であり、これを用いた発光素子は高い発光効率を有する。
特に、本発明の発光素子は、3−5族化合物半導体におけるInの組成が10〜80モル%の場合には、発光波長を紫色及びそれより長波長の可視領域すなわち青色、緑色、黄色、橙色などにすることができる。特に、本発明の発光素子は、青色、緑色用として工業的に重要である。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明の3−5族化合物半導体は、発光層と電荷注入層とを有する層と、基板との間に、バッファ層を有する。発光層は、一般式Inx Gay Alz N(式中、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体である。電荷注入層は、一般式Inx'Gay'Alz'N(式中0<x’≦1、0≦y’<1、0≦z’<1、x’+y’+z’=1)で表され、発光層に接し発光層よりも大きなバンドギャップを有する3−5族化合物半導体である。電荷注入層は発光層より大きなバンドギャップを持つため、光の照射により本発明の半導体内に発生した電荷または外部電源により供給された電荷を効率よく発光層に注入し閉じこめる働きがある。バッファ層は、一般式Inu Gav Alw N(式中、0<u≦1、0≦v<1、0≦w<1、u+v+w=1)で表され、少なくとも2つの、組成の異なる層からなる積層構造を含むものである。
特に、発光層の一般式Inx Gay Alz Nで表される3−5族化合物半導体において、Inの組成が10〜80モル%(0.1≦x≦0.8)の場合には、発光波長を紫色及びそれより長波長の可視領域にすることができるので、発光素子用途に好ましい。具体的には、発光波長を紫色、青色、緑色、黄色、橙色にすることができる。特に、青色、緑色の発光素子用として重要である。
発光層と電荷注入層との、基板面と平行方向の格子定数の差は0.3%以下であることが好ましい。該格子定数の差が0.3%を超えると、接合界面で欠陥が発生しやすいので好ましくない。
本発明におけるバッファ層は、少なくとも2つの、組成の異なる層からなる積層構造を含み、該積層については、好ましくは4層以上積層すること、さらに好ましくは10層以上積層することがよい。また、積層の数があまりに多すぎても、原料の切り替えに要する合計の時間が長くなり、生産性が悪くなるので、該積層構造に含まれる層の数は1000以下が好ましい。
また、該積層の合計の厚みは、100Å〜5μmの範囲が好ましい。100Å未満では積層した効果が十分ではなく、5μmを超えると成長に要する時間が長くなり生産性が悪くなるので好ましくない。
Gaを含む3−5族化合物半導体では、GaをAlで置き換えてもあまり大きな格子定数の変化はないのに対して、Ga又はAlをInで置き換えた場合、大きな格子定数の差が生じる。したがって、積層構造に用いる組成はInの割合についてはあまり変化させず、GaとAlの組成を変化させることが好ましい。
具体的には、バッファ層が、Inu Gav N層とInu Alv N層(式中、u+v=1、0<u<1、0<v<1)とが交互に少なくとも2回繰り返された積層構造である3−5族化合物半導体が好ましい。
電荷注入層と発光層との半導体バンドギャップは、0.1電子ボルト(以下「eV」と記すことがある。)以上あることが好ましい。さらに0.3eV以上あることが好ましい。0.1eV未満では電子又は正孔は電荷注入層と発光層との界面に閉じ込められにくく、電荷の発光層内での再結合効率が低くなるので好ましくない。
また、発光層の一方の面だけでなく、両方の面を電荷注入層で接合させる、いわゆるダブルヘテロ接合構造とすることで、さらに電荷の閉じ込めを効率的に行なうことができ、電荷の再結合効率を高めることができる。この場合も、発光層に対する電荷注入層の禁制帯の幅の差は0.1eV以上、さらに好ましくは0.3eV以上あることが好ましい。
本発明の3−5族化合物半導体結晶は、基板の上に成長させて得られるが、用いる基板については、SiC、Si、サファイア、スピネル、ZnO等を用いることができる。
特に、サファイア上に成長させたGaN層の上に該3−5族化合物半導体を成長させた3−5族化合物半導体が好ましく、サファイア上にAlN等の薄膜をバッファ層として成長させたGaN層の上に該3−5族化合物半導体を成長させた3−5族化合物半導体がさらに好ましい。
本発明の3−5族化合物半導体を用いた発光素子は、高密度に電子と正孔を閉じ込めることができる3−5族化合物半導体を用いるので発光効率が向上する。
本発明の3−5族化合物半導体の製造方法としては、分子線エピタキシー(以下、「MBE」と記す。)法、有機金属気相成長(以下、「MOVPE」と記す。)法などが挙げられる。
MBE法を用いる場合、窒素原料としては、窒素、アンモニア、およびその他の窒素化合物を気体状態で供給する方法である気体ソース分子線エピタキシー(以下、「GSMBE」と記す。)法が一般的に用いられている。この場合、窒素原料が化学的に不活性で、窒素原子が結晶中に取り込まれにくいことがある。その場合には、マイクロ波などにより窒素原料を励起して、活性状態にして供給することで、窒素の取り込み効率を挙げることができる。
MOVPE法を用いて本発明の3−5族化合物半導体を製造する場合には、以下のような原料を用いることができる。すなわち、3族原料としては、トリメチルガリウム〔Ga(CH33 、以下「TMG」と記すことがある。〕、トリエチルガリウム〔Ga(C253 〕、等の一般式R123 Ga(ここで、R1 、R2 、R3 はアルキル基)で表されるトリアルキルガリウム;トリメチルアルミニウム〔Al(CH33 、以下「TMA」と記すことがある。〕、トリエチルアルミニウム〔Al(C253 〕、トリイソブチルアルミニウム〔Al(i−C493 〕等の一般式R123 Al(ここで、R1 、R2 、R3 はアルキル基)で表されるトリアルキルアルミニウム;トリメチルアミンアラン〔AlH3 N(CH33 〕;トリメチルインジウム〔In(CH33 、以下「TMI」と記す。〕トリエチルインジウム〔In(C253 〕等の一般式R123 In(ここで、R1 、R2 、R3 はアルキル基)で表されるトリアルキルインジウム等が挙げられる。これらは単独または混合して用いられる。
次に5族元素としては、アンモニア、ヒドラジン、メチルヒドラジン、1、1−ジメチルヒドラジン、1、2−ジメチルヒドラジン、t−ブチルアミン、エチレンジアミンなどが挙げられる。これらは単独または混合して用いられる。
n型ドーパントとしては、Si、Ge等の4族元素、S、Se等の6族元素を用いることができる。p−型ドーパントとしては、Be、Mg、Zn、Cd、Hgなどを用いることができる。
MOVPE法の場合、Si原料としてはシラン(SiH4 )、ジシラン(Si26 )等、Ge原料としてはゲラン(GeH4 )等、S原料としては、硫化水素(H2 S)、ジメチル硫黄〔(CH32 S〕、ジエチル硫黄〔(C252 S〕等の一般式R12 S(ただしR12 はアルキル基)で表されるジアルキル硫黄、Se原料としては、セレン化化水素(H2 Se)、ジメチルセレン〔(CH32 Se〕、ジエチルセレン〔(C252 Se〕、等の一般式R12 Se(ただしR12 はアルキル基)で表されるジアルキルセレン等が挙げられる。
Zn原料としては、ジメチル亜鉛((CH32 Zn)、ジエチル亜鉛((C252 Zn)等の一般式R12 Zn(R1 、R2 はアルキル基)で表せられるアルキル亜鉛などが挙げられる。Mg原料としては、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム((C552 Mg)、ビスメチルシクロペンタジエニルマグネシウム((CH3542 Mg、以下MCp2Mgと記すことがある。)、ビスイソプロピルシクロペンタジエニルマグネシウム((i−C37542 Mg)などが挙げられる。
Cd用原料としては、ジメチルカドミウム((CH32 Cd)等の一般式R12 Cd(R1 、R2 はアルキル基)で表さられるアルキルカドミウムなどが挙げられる。Be用原料としては、ジエチルベリリウム((C252 Be)、ビスメチルシクロペンタジエニルベリリウム((CH3542 Be)などが挙げられる。Hg用原料としては、ジメチル水銀((CH32 Hg)、ジエチル水銀((C252 Hg)等の一般式R12 Hg(R1 、R2 はアルキル基)で表されるアルキル水銀などが挙げられる。
前記の揮発性原料は、その状態の性状に応じて適当な供給手段を用いることができる。
すなわち液体、昇華性固体の物質では、充分に精製された水素や窒素などをキャリアガスとしてこれら原料中を通過させ、これらの原料の蒸気を含んだキャリアガスを反応炉に導くことができる。また原料が気体の場合には、原料を圧縮した状態でボンベ中に保持し、ボンベからの圧力で反応炉に導くことができる。また濃度を調整するために、充分精製された水素、窒素等のガスに希釈したものを用いることもできる。
ドープされた該化合物半導体は、必要に応じて電子線照射や熱アニール処理などを施して、より低抵抗にすることができる。
本発明の発光素子は、前記の本発明の3−5族化合物半導体を用いたものであり、公知の方法で作製することができる。具体的な例を図2に示す。ここでは、サファイア基板22の上に、順にAlNバッファ層24、GaN層25、In0.1 Ga0.9 NとIn0.1 Ga0.8 Al0.1 Nの積層構造からなるバッファ層26、InGaAlN電荷注入層27、InGaN発光層28、InGaAlN電荷注入層29を成長させる。ここで、GaN層25から電荷注入層27まではn型の、電荷注入層29はp型の不純物をドープする。
次に、こうして作製した該化合物半導体を常法にしたがい部分的にエッチングし、さらにInGaAlN電荷注入層27の上にn電極30を形成し、InGaAlN電荷注入層29の上にp電極31を形成する。
図2では電極30は電荷注入層27の上に設けているが、電極30を設ける層はAlN層24を除く発光層28よりサファイア基板22の側の層であればどの層でもよい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、実施例は一つの例示であって、本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更又は改良を行いうることは言うまでもない。
実施例1
ここで用いたMOVPE装置の概略を図1に示す。用いた原料はアンモニア、TMG、TMA、TMIであり、またSiドープのために水素で1ppmに希釈したシランガスを、MgドープのためにMCp2Mgを用いた。
まず、有機洗浄により洗浄したC面を主面とする単結晶のサファイア基板22をMOVPE装置の反応室19に載置されたサセプタ21に装着した。
次に、常圧で水素を反応室に流しながら高周波加熱によりサセプタを1100℃に加熱し、この状態でサファイア基板を10分間保持してサファイア基板を気相クリーニングした。
次に、温度を600℃まで低下させて、アンモニアとTMGを供給して約500Åの厚さの窒化ガリウムのバッファ層を形成した。
次に、TMGの供給のみを停止して、サファイア基板の温度を1100℃まで昇温し、温度が安定したのち、TMGの供給を開始し、3μmの膜厚のGaN膜を成長した。
こうして得られたサファイア基板とGaNとをあわせて本発明における基板とする。
次に、TMGの供給のみを止め800℃まで降温したのち、キャリアガスを水素から窒素に変え、TMG、TMIの供給を開始して、In0.1 Ga0.9 Nの層を100Å成長した。続いて、TMG、TMI、TMAを供給して、In0.1 Ga0.8 Al0.1 Nの層を100Å成長した。この操作を交互に20回繰り返して、In0.1 Ga0.9 N層が20層、In0.1 Ga0.8 Al0.1 N層が20層からなる積層構造を成長した。
次に、TMG、TMA、TMI、シランガス、MCp2Mgを用いてSi濃度が1×1019/cm3 のIn0.1 Ga0.8 Al0.1 Nの電荷注入層を1800Å、Si濃度が1×1019/cm3 のIn0.1 Ga0.9 Nの発光層を500Å、Mg濃度が1×1020/cm3 のGaNの層を1800Å、成長させた。成長終了後、窒素中800℃でアニール処理を行ない、MgをドープしたGaN層を低抵抗化した。こうして得られた3−5族化合物半導体基板を用いて、通常の半導体プロセスにより図2に示す構造の発光素子を作製した。
この素子について、p−電極を電源の+側、n−電極を−側に接続し5Vを引加したところ10mAの電流が流れた。このとき青紫色の発光が認められ、この状態で発光部の輝度を輝度計により測定した結果、17mcdであった。
比較例1
GaN層成長後にIn0.1 Ga0.9 NとIn0.1 Ga0.8 Al0.1 Nからなる積層構造を成長しないことを除いては実施例1と同様にして発光素子を作製した。実施例1と同様にして10mAの電流を流し、基板側から素子の状態を観察したところ、やはりp−電極付近から青紫色の発光が見られたが、実施例1と同様にして発光部の輝度を輝度計により測定した結果、6mcdであった。
実施例2
実施例1と同様にして、本発明のバッファ層としてIn0.17Ga0.83Nを30ÅとIn0.17Ga0.75Al0.08Nを30Åとを交互に20回、合計40層成長し、さらに第1の電荷注入層In0.17Ga0.83Nを30Å、発光層としてIn0.25Ga0.75Nを50Å、第2の電荷注入層としてGaNを200Å成長した。第1の電荷注入層と発光層とのバンドギャップの差は約0.16eV、第2の電荷注入層と発光層のバンドギャップの差は約0.5eVである。
こうして得られた試料を、He−Cdレーザ(波長325nm、出力10mW)を励起光源として液体窒素温度でフォトルミネッセンススペクトル(以下、「PL」と記すことがある。)を測定したところ、発光層に由来する明瞭な青色発光を示し、中心波長は4315Å、ピーク強度(ピーク波長での検出器の出力)は4.15mVであった。
比較例2
GaN上に直接、発光層としてIn0.25Ga0.75Nを50Å成長したことを除いては実施例2と同様にして成長を行った。本実施例の場合、第1の電荷注入層はGaNである。
実施例1と同様にPLによる評価を行なったところ、やはり明瞭な青色発光を示したが、ピーク強度は1.6mVしかなかった。この結果を実施例2と比較することで、本発明の3−5族化合物半導体における発光層の結晶性が比較例2に比べて大きく改善されていることがわかる。
実施例3
本発明のバッファ層の上に直接発光層を成長したことを除いては実施例2と同様にして、本発明の半導体を作製した。また、バッファ層を10回(合計20層)及び40回(合計80層)繰り返した同様の試料を作製した。本実施例の場合、バッファ層の最後の層が第1の電荷注入層としての作用を持つ。第1の電荷注入層と発光層のバンドギャップの差は約0.3eVである。
これらの試料および比較例2の試料を実施例2と同様にして室温でのPLによる評価を行なった。図3にバッファ層の層数とピーク強度の関係を示す。比較例のピーク強度もこの図の層数0の位置に示してある。この図から本発明による半導体の結晶性が比較例2に比べて向上していることがわかる。
本発明の半導体発光素子で用いる3−5族化合物半導体の製造装置の概略図。 本発明の発光素子の構造の一例を示す概略図。 バッファ層の層数とPLピーク強度との相関を示す図。
符号の説明
1・・・マスフローコントローラー
2・・・恒温層
3・・・TMGバブラー
4・・・マスフローコントローラー
5・・・恒温層
6・・・TMAバブラー
7・・・マスフローコントローラー
8・・・恒温層
9・・・TMIバブラー
10・・・マスフローコントローラー
11・・・恒温層
12・・・MCp2Mgバブラー
13・・・シランボンベ
14・・・調圧弁
15・・・マスフローコントローラー
16・・・アンモニアボンベ
17・・・調圧弁
18・・・マスフローコントローラー
19・・・反応炉
20・・・高周波コイル
21・・・サセプター
22・・・サファイア基板
23・・・排気孔
24・・・AlNバッファ層
25・・・GaN層
26・・・In0.1 Ga0.9 NとIn0.1 Ga0.8 Al0.1 Nの積層構造からなるバッファ層
27・・・InGaAlN電荷注入層
28・・・InGaN発光層
29・・・InGaAlN電荷注入層
30・・・n電極
31・・・p電極


Claims (7)

  1. 発光層と電荷注入層とを有する層と、基板との間に、バッファ層を有し、該バッファ層が、一般式Inu Gav Alw N(式中、0<u≦1、0≦v<1、0≦w<1、u+v+w=1)で表され、少なくとも2つの組成の異なる層からなる積層構造を含み、かつ、サファイア基板上に形成されたGaN層上に、形成されていることを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子。
  2. 発光層と電荷注入層とを有する層と、基板との間に、バッファ層を有し、バッファ層が、Inu Gav Alw N(式中、0≦u<1、0≦v<1、0≦w<1、u+v+w=1)層とInu'Gav'Alw'N(式中、0≦u'<1、0<v'≦1、0≦w'<1、u'+v'+w'=1)層とが交互に少なくとも2回繰り返された積層構造を含み、かつ、サファイア基板上に形成されたGaN層上に、形成されていることを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子。
  3. GaN層が、サファイア基板上に低温バッファ層を介して形成されていることを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の3−5族化合物半導体発光素子。
  4. 発光層が一般式Inx Gay Alz N(式中、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の3−5族化合物半導体発光素子。
  5. 電荷注入層が一般式Inx'Gay'Alz'N(式中、0<x'≦1、0≦y'<1、0≦z'<1、x'+y'+z'=1)で表され、発光層よりも大きなバンドギャップを有する3−5族化合物半導体であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の3−5族化合物半導体発光素子。
  6. バッファ層の少なくとも1つの層においてw>0である積層構造を含むことを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の3−5族化合物半導体発光素子。
  7. バッファ層が、少なくとも4つの層からなることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の3−5族化合物半導体発光素子。

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