JP3680323B2 - 染料系偏光膜 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、染料を含有してなる偏光膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
偏光膜は、延伸配向したポリビニルアルコール又はその誘導体のフィルムあるいは、ポリ塩化ビニルフィルムの脱塩酸又はポリビニルアルコール系フィルムの脱水によりポリエンを生成して配向せしめたポリエン系のフィルムなどの偏光膜基材に、偏光素子としてヨウ素や二色性染料を含有せしめて製造される。
【0003】
これらのうち、ヨウ素系偏光膜は、初期偏光性能には優れるものの、水及び熱に対する耐久性が劣るため、高温・高湿の状態ではその性能が低下するという問題がある。耐久性を向上させるために、ホルマリン又はホウ酸を含む水溶液で処理したり、また透湿度の低い高分子フィルムを保護膜として用いる方法などが考えられているが、未だ十分とはいえない。
【0004】
一方、偏光素子として二色性染料を用いた染料系偏光膜は、ヨウ素系偏光膜に比べて水及び熱に対する耐久性に優れるものの、一般に初期偏光性能が十分でない。
【0005】
また、高分子フィルムに二種類以上の二色性染料を吸着・配向させてなる中性色の偏光膜において、2枚の偏光膜をその配向方向が直交するように重ね合わせた状態(直交位)で、可視領域、特に400〜700nmの波長領域における特定波長の光もれ(色もれ)があると、偏光膜を液晶パネルに装着したとき、暗状態において液晶表示の色相が変わってしまうことがある。そこで、偏光膜を液晶表示装置に装着したとき、暗状態において特定波長の色もれによる液晶表示の変色を防止するためには、高分子フィルムに二種類以上の二色性染料を吸着・配向させてなる中性色の偏光膜において、可視領域、特に400〜700nmの波長領域における直交位の透過率(直交透過率)を一様に低くしなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高分子フィルムに二色性染料を吸着・配向せしめてなる偏光膜であって、偏光性能に優れ、しかも水及び熱に対する耐久性にも優れるものを提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、高分子フィルムに二種類以上の二色性染料を吸着・配向させて作る中性色を有する偏光膜であって、可視領域、特に400〜700nmの波長領域における直交位の色もれがなく、偏光性能に優れ、かつ水及び熱に対する耐久性にも優れるものを提供することにある。
【0008】
本発明のさらなる目的は、かかる偏光膜を製造するのに適した染料を提供することにある。
【0009】
本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意研究を進めた結果、特定の染料を含有する偏光膜が、偏光性能に優れ、かつ水及び熱に対する耐久性を有することを見いだし、さらには、かかる特定の染料とともに、中性色を有する偏光膜とするための特定の選択された染料を含有させることにより、偏光性能および耐久性に優れるとともに、可視領域における色もれも少なくなることを見いだし、本発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、偏光膜基材に、下式(I)で示される染料及び下式(II)で示される染料から選ばれる少なくとも一種の染料を含有してなる染料系偏光膜を提供するものである。
【0011】
1−N=N−Q2−X−Q3−N=N−Q4 (I)
【0012】
式中、Q1 及びQ4 はそれぞれ独立に、無置換のもしくは置換されたフェニル又は無置換のもしくは置換されたナフチルを表し;Q2 及びQ3 はそれぞれ独立に、無置換の又は置換されたフェニレンを表し;そしてX
Figure 0003680323
を表す。
【0013】
Figure 0003680323
【0014】
式中、Meは銅、ニッケル、亜鉛及び鉄から選ばれる遷移金属を表し;Q5 及びQ6 はそれぞれ独立に、無置換のもしくは置換された1−ナフトール残基又は無置換のもしくは置換された2−ナフトール残基を表し、該ナフトール残基のヒドロキシはアゾ基の隣接位にあって、Meで表される遷移金属と錯結合しており;Y
Figure 0003680323
を表し;そしてR1 及びR2 はそれぞれ独立に、水素、低級アルキル、低級アルコキシ又はスルホを表す。
【0015】
上の定義において、低級とは、例えば炭素数1〜4程度のものをいい、本明細書中、以下の説明及び定義においても同様である。
【0016】
上で定義した本発明の染料系偏光膜は、さらに別の有機染料を含有することができ、とりわけ、以下の〔A〕、〔B〕及び〔C〕の群から選ばれる染料を少なくとも二種含有するのが好ましい。
【0017】
〔A〕 下式(III)
【0018】
Figure 0003680323
【0019】
(式中、Me′は銅、ニッケル、亜鉛及び鉄から選ばれる遷移金属を表し、A1 は無置換のもしくは置換されたフェニル又は無置換のもしくは置換されたナフチルを表し、B1 は無置換のもしくは置換された1−ナフトール残基又は無置換のもしくは置換された2−ナフトール残基を表し、その1−又は2−ナフトール残基のヒドロキシはアゾ基の隣接位にあって、Me′で表される遷移金属と錯結合しており、そしてR3 は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、スルホ又は無置換のもしくは置換されたアミノを表す)
で示されるジスアゾ染料からなる群;
【0020】
〔B〕 遊離酸の形で下式(IV)
【0021】
Figure 0003680323
【0022】
(式中、A2 及びB2 はそれぞれ独立に、無置換のもしくは置換されたフェニル又は無置換のもしくは置換されたナフチルを表し、R4 は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、スルホ又は無置換のもしくは置換されたアミノを表し、R5 は水素、ヒドロキシ又は低級アルコキシを表し、そしてmは0又は1を表す)
で示されるトリスアゾ染料及びその銅錯塩染料からなる群;
【0023】
〔C〕 シー・アイ・ダイレクト・イエロー 12、
シー・アイ・ダイレクト・イエロー 28、
シー・アイ・ダイレクト・イエロー 44、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 26、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 39、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 107、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 2、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 31、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 79、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 81 及び
シー・アイ・ダイレクト・レッド 247
からなる群。
【0024】
したがって本発明はまた、前記の式(I)で示される染料及び式(II)で示される染料から選ばれる少なくとも一種の染料を含有するとともに、さらに、上記〔A〕、〔B〕及び〔C〕の群から選ばれる染料を少なくとも二種含有する染料系偏光膜を提供する。
【0025】
式(I)において、Q1 及びQ4 は、それぞれ独立にフェニル又はナフチルであり、それぞれ無置換であってもまた置換されていてもよい。 Q1 及びQ4 で表されるフェニル及びナフチルに置換しうる基としては、例えば、スルホ、カルボキシ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、無置換の又は置換されたアミノなどが挙げられる。Q1 及びQ4 は、それぞれ独立に、スルホ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ及び無置換の又は置換されたアミノから選ばれる少なくとも1個の置換基を有するナフチルである場合、あるいは、ヒドロキシ及び無置換の又は置換されたアミノから選ばれる少なくとも1個の置換基を有し、さらにスルホ、カルボキシ、低級アルキル又は低級アルコキシを有してもよいフェニルである場合が、好ましい。なかでも特に好ましいQ1 及びQ4 は、それぞれ独立に、スルホ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ及び無置換の又は置換されたアミノから選ばれる少なくとも1個の置換基を有するナフチルである。
【0026】
また式(I)において、Q2 及びQ3 は、それぞれ独立に無置換の又は置換されたフェニレンである。Q2 及びQ3 で表されるフェニレンに置換しうる基としては、例えば、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、スルホなどが挙げられる。Q2 及びQ3 は、それぞれ独立に、無置換のフェニレン、それもp−フェニレンであるか、又はヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ及びスルホから選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されたフェニレン、それもp−フェニレンである場合が好ましい。Q2 及びQ3 で表される好ましいフェニレンは、次式で示すことができる。
【0027】
Figure 0003680323
【0028】
式中、R6 及びR7 はそれぞれ独立に、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又はスルホを表す。
【0029】
式(II)において、Q5 及びQ6 は、それぞれ独立に1−ナフトール残基又は2−ナフトール残基であり、それぞれ無置換であってもまた置換されていてもよい。これらのナフトール残基に置換しうる基としては、例えば、スルホ、ヒドロキシ、カルボキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、無置換の又は置換されたアミノなどが挙げられる。 Q5 及びQ6 は、それぞれ独立に、スルホ、ヒドロキシ、カルボキシ、低級アルキル、低級アルコキシ及び無置換のもしくは置換されたアミノから選ばれる少なくとも1個の置換基を有する1−ナフトール又は2−ナフトール残基である場合が好ましい。
【0030】
さらに式(II)において、Meは遷移金属であり、銅、ニッケル、亜鉛及び鉄から選ばれるが、なかでも銅が好ましい。
【0031】
式(I)及び式(II)におけるQ1 、Q4 、Q5 及び/又はQ6 がアミノを有する場合、このアミノは無置換であってもまた置換されていてもよい。フェニルに置換するアミノは、無置換のほか、モノ−又はジ−置換であることができ、この場合のアミノの置換基としては、メチル、エチル、ヒドロキシエチル、シアノエチル、アセチル、カルバモイルなどが例示される。ナフチルに置換するアミノも、無置換のほか、モノ−又はジ−置換であることができ、この場合のアミノの置換基としては、 メチル、エチル、ヒドロキシエチル、シアノエチル、アセチル、カルバモイル、フェニル、スルホフェニル、ジスルホフェニル、ベンゾイルなどが例示される。
【0032】
このような式(I)及び/又は式(II)の染料を含有せしめてなる偏光膜は、偏光性能が高く、また、高温・高湿状態においても、変色や偏光性能低下などを起こさないという特徴を有する。
【0033】
式(I)の染料は例えば、下式(V)
【0034】
1−N=N−Q2−NO2 (V)
【0035】
(式中、Q1 及びQ2 は前記の意味を表す)
で示されるモノアゾ化合物と、下式(VI)
【0036】
4−N=N−Q3−NO2 (VI)
【0037】
(式中、Q3 及びQ4 は前記の意味を表す)
で示されるモノアゾ化合物とを混合し、水性媒体中でグルコース還元することによって、製造することができる。このグルコース還元は、公知の方法、例えば、 Ind. Eng. Chem., 27, 1045 (1935) や J. Am. Chem. Soc., 73, 1323 (1951) に記載されている方法に従って、行うことができる。
【0038】
上記式(V)で示されるモノアゾ化合物は例えば、下式(Va)
【0039】
NH2−Q2−NO2 (Va)
【0040】
(式中、Q2 は前記の意味を表す)
で示される化合物を常法によりジアゾ化し、下式(Vb)
【0041】
1−H (Vb)
【0042】
(式中、Q1 は前記の意味を表す)
で示される化合物とカップリングさせることにより、製造できる。
【0043】
一方、上記式(VI)で示されるモノアゾ化合物は例えば、下式(VIa)
【0044】
NH2−Q3−NO2 (VIa)
【0045】
(式中、Q3 は前記の意味を表す)
で示される化合物を常法によりジアゾ化し、下式(VIb)
【0046】
4−H (VIb)
【0047】
(式中、Q4 は前記の意味を表す)
で示される化合物とカップリングさせることにより、製造できる。
【0048】
また式(II)の染料は例えば、下式(VII)
【0049】
Figure 0003680323
【0050】
(式中、Q5及びR1は前記の意味を表し、R8 は水素又は低級アルキルを表す)
で示されるモノアゾ化合物と、下式(VIII)
【0051】
Figure 0003680323
【0052】
(式中、Q6及びR2は前記の意味を表し、R9 は水素又は低級アルキルを表す)
で示されるモノアゾ化合物を混合し、水性媒体中でグルコース還元してトリスアゾ又はジスアゾモノアゾキシ化合物とし、次いで銅、ニッケル、亜鉛又は鉄化合物で錯化することにより、製造することができる。ここでのグルコース還元も、式(I)の染料を得る際と同様、公知の方法に従って行うことができる。
【0053】
上記式(VII) で示されるモノアゾ化合物は、例えば、下式(VIIa)
【0054】
Figure 0003680323
【0055】
(式中、R1 及びR8 は前記の意味を表す)
で示される化合物を常法によりジアゾ化し、下式(VIIb)
【0056】
HO−Q5−H (VIIb)
【0057】
(式中、Q5 は前記の意味を表す)
で示される化合物とカップリングさせることにより、製造できる。
【0058】
一方、上記式(VIII)で示されるモノアゾ化合物は例えば、下式(VIIIa)
【0059】
Figure 0003680323
【0060】
(式中、R2 及びR9 は前記の意味を表す)
で示される化合物を常法によりジアゾ化し、下式(VIIIb)
【0061】
HO−Q6−H (VIIIb)
【0062】
(式中、Q6 は前記の意味を表す)
で示される化合物とカップリングさせることにより、製造できる。
【0063】
式(Va)及び(VIa) で示されるニトロアニリン化合物としては、例えば、4−ニトロアニリン、2−メチル−4−ニトロアニリン、2−エチル−4−ニトロアニリン、2−メトキシ−4−ニトロアニリン、2−エトキシ−4−ニトロアニリン、2,5−ジメトキシ−4−ニトロアニリン、3−スルホ−4−ニトロアニリン、2−ヒドロキシ−4−ニトロアニリンなどが挙げられる。なかでも、4−ニトロアニリン及び2−メトキシ−4−ニトロアニリンが好ましい。
【0064】
式(Vb)及び(VIb) で示される化合物は、無置換のもしくは置換されたベンゼン又は、無置換のもしくは置換されたナフタレンであることができ、例えば、アニリン及びその誘導体、フェノール及びその誘導体、アミノフェノール及びその誘導体、ナフトール及びその誘導体、ナフトエ酸及びその誘導体、ナフチルアミンスルホン酸及びその誘導体、ナフトールスルホン酸及びその誘導体などが挙げられる。
【0065】
なかでも好ましいものは、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、レゾルシノール、フロログルシノール、m−メトキシフェノール、m−アミノフェノール、3−(ジエチルアミノ)フェノール、 5−アミノ−2−メチルフェノール、3−〔ビス(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕フェノール、 N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)アニリン、1,3−ジアミノ−4−メチルベンゼン、サリチル酸、1,3−ジアミノベンゼン−4−スルホン酸、1,3−ジアミノベンゼン−4,6−ジスルホン酸、1−アセチルアミノ−4−メトキシ−3−〔ビス(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕ベンゼン、3−(ジエチルアミノ)フェノール、1−ナフトール、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、1−ナフトール−4−、−5−又は−3−スルホン酸、1−ナフトール−3,8−又は−3,6−ジスルホン酸、1−ナフトール−3,6,8−トリスルホン酸、2−ナフトール、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ナフトール−8−、−7−又は−6−スルホン酸、2−ナフトール−6,8−又は−3,6−ジスルホン酸、1−アミノナフタレン−6−又は−7−スルホン酸、2−アミノナフタレン−6−スルホン酸、2−アミノ−、メチルアミノ−、エチルアミノ−、アセチルアミノ−、プロピオニルアミノ−、ベンゾイルアミノ−、カルバモイルアミノ−、スルファモイルアミノ−又はフェニルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸、3−アミノ−、メチルアミノ−、エチルアミノ−、アセチルアミノ−、プロピオニルアミノ−、ベンゾイルアミノ−、カルバモイルアミノ−、スルファモイルアミノ−又はフェニルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸、1−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−7−スルホン酸、1−アミノ−又はアセチルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−アミノ−又はアセチルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−4,6−ジスルホン酸、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−2,4−ジスルホン酸、2−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸、2−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−1,7−ジスルホン酸、1,8−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸などである。 とりわけ、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−2,4−、−3,6−又は−4,6−ジスルホン酸、2−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−1,7−ジスルホン酸などが、好ましく用いられる。
【0066】
式(VIIa)及び(VIIIa) で示される4−ニトロアニリン化合物としては、 例えば、2−メトキシ−4−ニトロアニリン、2−メトキシ−4−ニトロ−5−メチルアニリン、2,5−ジメトキシ−4−ニトロアニリン、2−ヒドロキシ−4−ニトロアニリン、2−メトキシ−4−ニトロ−5−エトキシアニリンなどが挙げられる。なかでも、2−メトキシ−4−ニトロアニリンが好ましい。
【0067】
式(VIIb)及び(VIIIb) で示される化合物は、無置換のもしくは置換された1−ナフトール又は無置換のもしくは置換された2−ナフトールであることができ、例えば、 1−ナフトール、1−ナフトール−4−、−5−又は−3−スルホン酸、1−ナフトール−3,8−又は−3,6−ジスルホン酸、1−ナフトール−3,6,8−トリスルホン酸、2−ナフトール、2−ナフトール−3−カルボン酸、2−ナフトール−8−、−7−又は−6−スルホン酸、 2−ナフトール−6,8−又は3,6−ジスルホン酸、2−アミノ−、メチルアミノ−、エチルアミノ−、アセチルアミノ−、プロピオニルアミノ−、ベンゾイルアミノ−、カルバモイルアミノ−、スルファモイルアミノ−又はフェニルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸、3−アミノ−、メチルアミノ−、エチルアミノ−、アセチルアミノ−、プロピオニルアミノ−、ベンゾイルアミノ−、カルバモイルアミノ−、スルファモイルアミノ−又はフェニルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸、1−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−7−スルホン酸、1−アミノ−又はアセチルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−アミノ−又はアセチルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−4,6−ジスルホン酸、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−2,4−ジスルホン酸、2−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸、2−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−1,7−ジスルホン酸、1,8−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸などが挙げられる。とりわけ、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−2,4−、−3,6−又は−4,6−ジスルホン酸、2−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−1,7−ジスルホン酸などが、好ましく用いられる。
【0068】
なお、式(II)で示される染料(金属錯体)を、常法による脱金属化反応、例えば、強酸性水性媒体中での処理に供したり、あるいは、エチレンジアミン四酢酸のようなキレート化剤を用いた脱金属化反応に供することにより、式(I)で示される染料のうちのある種のものを製造することもできる。
【0069】
式(I)で示される染料及び式(II)で示される染料は、X及びYとして、それぞれアゾ又はアゾキシ基を有し、還元する際の条件によって、それらのいずれか、又は両者の混合物の形で得られるが、これらいずれの形態であってもよい。なかでも、X及びYがそれぞれ、アゾ基とアゾキシ基の混合物である場合、又はX及びYがそれぞれアゾキシ基である場合が、好ましい例として挙げられる。
【0070】
これらの染料は通常、遊離酸の形で表してスルホやカルボキシのような水溶性付与基ないしはアニオン性基を少なくとも1個有する。 そして、通常ナトリウム塩の形で用いられるが、遊離酸の形で又は、リチウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩、アルキルアミン塩などの形で用いることもできる。したがって、本発明の要旨には、式(I)及び/又は式(II)で示される染料がアニオン性基を有する場合は、遊離酸のほか、それらの塩も含まれると理解されるべきである。
【0071】
式(I)で示される染料のなかには、新規な化合物がある。なかでも重要なものは、遊離酸の形で下式(Ia)
【0072】
Figure 0003680323
【0073】
(式中、Ra1及びRa2はそれぞれ独立に、ヒドロキシ又はアミノを表し、Rb1及びRb2はそれぞれ独立に、水素、ヒドロキシ又はアミノを表し、Rc1及びRc2はそれぞれ独立に、水素、メチル又はメトキシを表し、そしてp及びqはそれぞれ独立に、0又は1を表す)
で示される化合物及び、遊離酸の形で下式(Ib)
【0074】
Figure 0003680323
【0075】
(式中、Rb3及びRb4はそれぞれ独立に、水素、ヒドロキシ又はアミノを表し、そしてr及びtはそれぞれ独立に、0又は1を表す)
で示される化合物である。
【0076】
式(Ia)及び式(Ib)で示される化合物も、もちろん遊離酸の形で、又はその塩、具体的にはリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩、アルキルアミン塩などの形で存在することができる。
【0077】
本発明に従って式(I)で示される染料及び/又は式(II)で示される染料を含有する偏光膜は、さらに他の有機染料を併用することにより、色相を補正し、あるいは偏光性能を向上させることができる。この場合に用いられる他の有機染料は、式(I)及び/又は式(II)の染料が有する吸収波長領域と異なる波長領域に吸収特性を持ち、二色性の高いものであれば、いかなるものでもよい。具体的には、カラー・インデックス(C.I.)に記載される次のような染料が例示される。
【0078】
シー・アイ・ダイレクト・イエロー 12、
シー・アイ・ダイレクト・イエロー 28、
シー・アイ・ダイレクト・イエロー 44、
シー・アイ・ダイレクト・イエロー 142、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 6、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 26、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 39、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 107、
シー・アイ・ダイレクト・ブルー 1、
シー・アイ・ダイレクト・ブルー 15、
シー・アイ・ダイレクト・ブルー 71、
シー・アイ・ダイレクト・ブルー 78、
シー・アイ・ダイレクト・ブルー 98、
シー・アイ・ダイレクト・ブルー 168、
シー・アイ・ダイレクト・ブルー 202、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 2、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 31、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 79、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 81、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 240、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 247、
シー・アイ・ダイレクト・ブラウン 106、
シー・アイ・ダイレクト・ブラウン 223、
シー・アイ・ダイレクト・バイオレット 9、
シー・アイ・ダイレクト・バイオレット 51、
シー・アイ・ダイレクト・グリーン 85 など。
【0079】
さらに好ましい配合系として、前記式(I)で示される染料及び式(II)で示される染料の少なくとも一種を含有し、さらに前記〔A〕、〔B〕及び〔C〕の群から選ばれる染料を少なくとも二種含有する染料系偏光膜が挙げられる。このように構成した偏光膜は中性色を有し、可視領域、特に400〜700nmの波長領域において直交位の色もれがなく、偏光性能に優れ、また高温、高湿状態においても変色や偏光性能の低下を起こさないという特徴を有する。なかでも好ましい偏光膜として、式(I)で示される染料を1種含有し、さらに〔A〕の群から選ばれる染料を1種及び〔C〕の群から選ばれる染料を1種含有するものなどが例示される。
【0080】
〔A〕の群を構成する式(III) のジスアゾ染料は、銅錯塩であることが好ましい。すなわち、式(III) において、Me′は好ましくは銅である。
【0081】
式(III) において、A1 は無置換のもしくは置換されたフェニル又は無置換のもしくは置換されたナフチルである。ここでのフェニルに置換しうる基は、例えば、スルホ、スルファモイル、ニトロ、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、カルボキシ、ハロゲン、無置換の又はモノ−もしくはジ−置換されたアミノなどであり、ここでいうアミノに置換しうる基は、炭素数1〜4のアルキル、ヒドロキシやシアノなどで置換された炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルキルカルボニルなどである。A1 で表されるフェニルは、特にスルホ、スルファモイル、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、カルボキシ、塩素、及び無置換のもしくは置換されたアミノから選ばれる1又は2個の置換基で置換されたものが好ましく、とりわけスルホフェニルが好ましい。
【0082】
またA1 で表されるナフチルに置換しうる基は、例えば、スルホ、ヒドロキシなどである。A1 で表されるナフチルは、特に1〜3個のスルホで置換されたものが好ましく、とりわけモノ−又はジ−スルホナフチルが好ましい。
【0083】
式(III) において、B1 は、1−ナフトール残基又は2−ナフトール残基であり、さらに置換基が存在してもよい。なかでも、無置換の又は置換された1−ナフトール残基が好ましい。1−又は2−ナフトール残基に置換しうる基は、例えば、スルホ、ヒドロキシ、無置換の又は置換されたアミノなどである。ただしヒドロキシは、アゾ基に隣接しない位置に置換する。置換アミノは、モノ−又はジ−置換であることができ、アミノに置換しうる基は、例えば、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルキルカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、無置換の又は置換されたフェニル、無置換の又は置換されたベンゾイルなどである。さらには、ここでいうフェニル及びベンゾイルに置換しうる基は、例えば、スルホ、アミノ、炭素数1〜4のアルコキシなどである。
【0084】
式(III) において、R3 は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、スルホ又は無置換のもしくは置換されたアミノである。ここでの低級アルキル及び低級アルコキシは、広くは先に説明したとおり、炭素数1〜4程度のものであることができるが、低級アルキルとしては、メチル又はエチル、特にメチルが好ましく、低級アルコキシとしては、メトキシ又はエトキシ、特にメトキシが好ましい。また置換アミノは、モノ−又はジ−置換であることができ、アミノに置換しうる基は、例えば、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルキルカルボニル、炭素数1〜4のアルキルスルホニル、カルバモイルなどである。
【0085】
〔B〕の群を構成する式(IV)において、A2 及びB2 は、それぞれ無置換のもしくは置換されたフェニル又は無置換のもしくは置換されたナフチルである。フェニルに置換しうる基は、例えば、スルホ、スルファモイル、ニトロ、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、カルボキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、無置換の又は置換されたアミノなどである。 一方、ナフチルに置換しうる基は、例えば、スルホ、ヒドロキシ、無置換の又は置換されたアミノなどである。ここでの置換アミノは、モノ−又はジ−置換であることができ、アミノに置換しうる基は、例えば、炭素数1〜4のアルキル、ヒドロキシやシアノなどで置換された炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルキルカルボニル、フェニル、スルホフェニル、ジスルホフェニル、ベンジル、カルバモイルなどである。
【0086】
2 で表されるフェニルは、特にスルホ、スルファモイル、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、カルボキシ、塩素、及び無置換のもしくは置換されたアミノから選ばれる1又は2個の置換基で置換されたものが好ましく、とりわけスルホフェニルが好ましい。またA2 で表されるナフチルは、特に1〜3個のスルホで置換されたものが好ましく、とりわけモノ−又はジ−スルホナフチルが好ましい。
【0087】
2 で表されるフェニルは、特に次のいずれかが好ましい。
【0088】
(ア) 無置換のもしくは置換されたアミノで1回又は2回置換されており、さらにヒドロキシ、スルホ、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ又はカルボキシで置換されていてもよいフェニル、あるいは、
(イ) ヒドロキシで1〜3回置換されており、さらに無置換のもしくは置換されたアミノ、スルホ、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ又はカルボキシで置換されていてもよいフェニル。
【0089】
またB2 で表されるナフチルは、特に次のいずれかが好ましい。
【0090】
(ア) ヒドロキシで1回又は2回置換されており、さらにスルホ、無置換アミノ又は、アセチル、フェニル、スルホフェニル、ジスルホフェニル、ベンゾイルもしくはメチル置換のアミノで置換されていてもよいナフチル、あるいは、
(イ) 無置換アミノ又は、メチル、エチル、ヒドロキシエチル、シアノエチル、アセチルもしくはカルバモイル置換のアミノで1回又は2回置換されており、さらにヒドロキシ又はスルホで置換されていてもよいナフチル。
【0091】
式(IV)において、R4 は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、スルホ、又は無置換のもしくは置換されたアミノである。ここでの置換アミノは、モノ−又はジ−置換であることができ、アミノに置換しうる基は、例えば、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルキルカルボニル、炭素数1〜4のアルキルスルホニル、カルバモイルなどである。さらにR5 は、水素、ヒドロキシ又は低級アルコキシである。 式(IV)のトリスアゾ染料が銅錯塩を形成する場合は、式(IV)中の1−ヒドロキシ−3−スルホ−2,6−ナフチレン(5−位にさらにスルホがあってもよい)のヒドロキシと、R5 のヒドロキシとの間で銅錯塩を形成する。
【0092】
式(III) のジスアゾ染料は、例えば西ドイツ公開特許第 32 36 238号や特公昭 64-5623号公報などに記載される公知の方法に準じ、通常のジアゾ化、カップリング及び金属錯塩化工程を経て、製造することができる。一方、式(IV)のトリスアゾ染料及びその銅錯塩染料は、例えば特開平 2-75672号公報などに記載される公知の方法に準じ、通常のジアゾ化及びカップリング工程を経て、また銅錯体とする場合はさらに通常の銅錯塩化工程を経て、製造することができる。
【0093】
〔A〕の群を構成する式(III) のジスアゾ染料ならびに、〔B〕の群を構成する式(IV)のトリスアゾ染料及びその銅錯塩染料の好適な具体例としては、それぞれ遊離酸の形で以下の式 (III-1)〜(III-24)及び(IV-1)〜(IV-11) で示されるものが挙げられる。これらは、通常ナトリウム塩の形で用いられるが、もちろん遊離酸の形で、あるいはリチウム塩やカリウム塩のような他のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、さらにはエタノールアミン塩やアルキルアミン塩のようなアミン塩の形で用いることも可能である。
【0094】
Figure 0003680323
【0095】
Figure 0003680323
【0096】
Figure 0003680323
【0097】
Figure 0003680323
【0098】
Figure 0003680323
【0099】
〔C〕群の染料は容易に入手可能な市販品であり、カラー・インデックス・ジェネリック・ネーム (Color Index Generic Name) と商品名で表して、以下のものが例示され、各商品名のものは、住友化学工業(株)から販売されている。
【0100】
シー・アイ・ダイレクト・イエロー 12
(商品名 Chrysophenine)、
シー・アイ・ダイレクト・イエロー 28
(商品名 Sumilight Supra Yellow BC conc.)、
シー・アイ・ダイレクト・イエロー 44
(商品名 Direct Fast Yellow GC)、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 26
(商品名 Direct Fast Orange S )、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 39
(商品名 Sumilight Supra Orange 2GL 125%)、
シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 107
(商品名 Sumilight Supra Orange GD extra conc.)、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 2
(商品名 Benzopurpurine 4B)、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 31
(商品名 Nippon Fast Red BB conc. )、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 79
(商品名 Sumilight Supra Red 4BL 170% )、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 81
(商品名 Sumilight Red 4B )、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 247
(商品名 Japanol Fast Red FA)、
【0101】
本発明の偏光膜は、式(I)及び/又は式(II)で示される染料からなる、あるいはさらに他の有機染料からなる二色性染料を、偏光膜基材である高分子フィルムに公知の方法で含有せしめることにより、製造することができる。
【0102】
高分子フィルムとしては例えば、ポリビニルアルコール又はその誘導体、これらのいずれかをエチレン、プロピレンのようなオレフィンや、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸のような不飽和カルボン酸などで変性したもの、EVA(エチレン/ビニルアセテート)樹脂、ケン化EVA樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂などからなるものが利用される。なかでも、ポリビニルアルコール又はその誘導体からなるフィルムが、染料の吸着性及び配向性の点から、好適に用いられる。
【0103】
このような高分子フィルムに二色性染料を含有せしめるにあたっては、通常、高分子フィルムを染色する方法が採用される。染色は例えば次のようにして行うことができる。まず、二色性染料を水に溶解して染浴を調製する。染浴中の染料濃度は特に制限されないが、通常は0.0001〜10重量%の範囲から選択される。また、必要により染色助剤を用いてもよく、例えば芒硝を1〜10重量%用いるのが好適である。このようにして調製した染浴に高分子フィルムを浸漬し、染色を行う。染色温度は、好ましくは40〜80℃である。
【0104】
式(I)及び/又は式(II)で示される染料に加えて、前記〔A〕、〔B〕及び〔C〕の群から選ばれる少なくとも二種の染料を用いる場合、それぞれの配合割合は特に限定されるものでないが、一般的には、式(I)及び/又は式(II)で示される染料の重量を基準として、前記〔A〕、〔B〕及び〔C〕の群から選ばれる少なくとも二種の染料を合計で0.1〜5重量倍の範囲で用いるのが好ましい。
【0105】
二色性染料の配向は、高分子フィルムを延伸することによって行われる。延伸する方法としては、例えば湿式法、乾式法など、公知のいずれの方法を採用してもよい。高分子フィルムの延伸は、染色の前に行ってもよい。
【0106】
二色性染料を含有・配向せしめた高分子フィルムは、必要に応じて公知の方法によりホウ酸処理などの後処理が施される。このような後処理は、偏光膜の光線透過率及び偏光度を向上させる目的で行われる。ホウ酸処理の条件は、用いる高分子フィルムの種類や用いる染料の種類によって異なるが、一般的にはホウ酸水溶液のホウ酸濃度を1〜15重量%、好ましくは5〜10重量%の範囲とし、処理は30〜80℃、好ましくは50〜75℃の温度範囲で行われる。さらには必要に応じて、カチオン系高分子化合物を含む水溶液で、フィックス処理を併せて行ってもよい。
【0107】
このようにして得られた染料系偏光膜は、その片面又は両面に、光学的透明性及び機械的強度に優れる保護膜を貼合して、偏光板とすることができる。保護膜を形成する材料は、従来から使用されているものでよく、例えば、セルロースアセテート系フィルムやアクリル系フィルムのほか、四フッ化エチレン/六フッ化プロピレン系共重合体のようなフッ素系フィルム、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂又はポリアミド系樹脂からなるフィルムなどが用いられる。
【0108】
このようにして、高い偏光性能を有し、かつ水及び熱に対する耐久性に優れた偏光膜を得ることができる。また、式(I)及び/又は式(II)で示される染料と他の有機染料を併用することによって、同様に性能が優れた中性色の偏光膜を得ることができる。とりわけ、前記〔A〕、〔B〕及び〔C〕の群から選ばれる少なくとも二種の染料を併用することによって、同様に性能が優れ、可視領域における直交位での色もれの少ない偏光膜を得ることができる。
【0109】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであって、本発明をなんら限定するものではない。例中、含有量又は使用量を表す%及び部は、特にことわらないかぎり重量基準である。また、例中にある式において、
【0110】
Figure 0003680323
【0111】
で示される基は、対応するニトロ基を有するモノアゾ化合物をグルコース還元して得られる連結基であって、アゾ基とアゾキシ基の混合物の形又はアゾキシ基の形であることを意味する。まず、式(I)又は式(II)に含まれるいくつかの化合物を合成した例を示す。
【0112】
合成例1
水300部に、2−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−1,7−ジスルホン酸24部を加え、28%水酸化ナトリウム水溶液を用いて溶解し、pH10に保ちながら、p−ニトロアニリン7部をジアゾ化した水溶液をこれに加えて、カップリングした。反応終了後、pH7に調整し、濾過して、遊離酸の形で下式で示されるモノアゾ化合物を得た。
【0113】
Figure 0003680323
【0114】
このモノアゾ化合物を水400部に溶解し、水温40℃、強アルカリ性にし、グルコース8部を加えて還元した。反応終了後、pH7に調整し、濾過して、遊離酸の形で下式(1)で示される化合物を得た。
【0115】
Figure 0003680323
【0116】
この化合物は、水性媒体中でλmax 540nmを示した。得られた式(1)の化合物のマススペクトルを測定したところ、遊離酸の形で下式で示される化合物の分子量が得られた。
【0117】
Figure 0003680323
【0118】
合成例2
水300部に、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−2,4−ジスルホン酸22部を加え、28%水酸化ナトリウム水溶液を用いて溶解し、pH10に保ちながら、p−ニトロ−o−アニシジン8部をジアゾ化した水溶液をこれに加えて、カップリングした。反応終了後、pH7に調整し、濾過して、遊離酸の形で下式で示されるモノアゾ化合物を得た。
【0119】
Figure 0003680323
【0120】
このモノアゾ化合物を水400部に溶解し、水温40℃、強アルカリ性にし、グルコース8部を加えて還元した。反応終了後、pH7に調整し、濾過して、遊離酸の形で下式で示される化合物を得た。
【0121】
Figure 0003680323
【0122】
この化合物を水380部に溶解し、水温85℃に保ちながら、モノエタノールアミン15部及び5%硫酸銅水溶液250部を加えて銅錯化した。反応終了後、pH7に調整し、塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過して、遊離酸の形で下式(2)で示される化合物を得た。
【0123】
Figure 0003680323
【0124】
この化合物は、水性媒体中でλmax 638nmを示した。
【0125】
合成例3
水300部に、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸16部を加え、28%水酸化ナトリウム水溶液を用いて溶解し、 温度5℃、pH10に保ちながら、p−ニトロ−o−アニシジン8部をジアゾ化した水溶液をこれに加えて、カップリングした。反応終了後、塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過して、遊離酸の形で下式で示されるモノアゾ化合物を得た。
【0126】
Figure 0003680323
【0127】
このモノアゾ化合物を水300部に溶解し、水温40℃、強アルカリ性にし、グルコース5部を加えて還元した。反応終了後、pH7に調整し、濾過して、遊離酸の形で下式で示される化合物を得た。
【0128】
Figure 0003680323
【0129】
この化合物を水500部に溶解し、水温95℃に保ちながら、モノエタノールアミン15部及び5%硫酸銅水溶液250部を加えて銅錯化した。反応終了後、pH7に調整し、塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過して、遊離酸の形で下式で示される化合物を得た。
【0130】
Figure 0003680323
【0131】
この化合物を水500部に溶解させた後、 エチレンジアミン四酢酸44部を加え、pH5.5に調整し、水温60℃に保ちながら2時間反応させた。反応終了後、塩化ナトリウムを加えて塩析し、濾過して、遊離酸の形で下式(3)で示される化合物を得た。
【0132】
Figure 0003680323
【0133】
この化合物は、水性媒体中でλmax 625nmを示した。
【0134】
合成例4
合成例3で使用した1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸の代わりに、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−4,6−ジスルホン酸を用いて、合成例3と同様の方法により合成し、遊離酸の形で下式(4)で示される化合物を得た。
【0135】
Figure 0003680323
【0136】
この化合物は、水性媒体中でλmax 620nmを示した。
【0137】
次に、以上の合成例で得られた染料又はその他の染料を用いて、偏光膜を作成した例を示す。以下の例において、光線透過率は、東京電色社製の TC-1800M を用いて測定したものであり、特定波長での光線透過率(T)、又は JIS Z 8701 (XYZ表色系及びX101010表色系による色の表示方法)に従って視感度補正光線透過率(Y)を求めた。単体透過率は、偏光膜1枚について測定した光線透過率T又はYの値である。T(平行)及びY(平行)は、2枚の偏光膜を配向方向が同一となるように重ね合わせた状態で測定した光線透過率T及びY(平行透過率と呼ばれる)の値であり、T(直交)及びY(直交)は、2枚の偏光膜を配向方向が直交するように重ね合わせた状態で測定した光線透過率T及びY(直交透過率と呼ばれる)の値である。
【0138】
実施例1、3及び4における偏光度(P)は、偏光膜のλmax を特定波長として、2枚の偏光膜を重ねた状態で上記光線透過率T(平行)及びT(直交)を測定し、次の式により求めた値である。
【0139】
Figure 0003680323
【0140】
実施例6における偏光度(Py)は、2枚の偏光膜を重ねた状態で上記光線透過率Y(平行)及びY(直交)を測定し、次の式により求めた値である。
【0141】
Figure 0003680323
【0142】
また、ΔT(直交)及びTmax(直交)はそれぞれ、2枚の偏光膜をその配向方向が直交するように重ね合わせた状態で、400〜700nmの範囲において測定した直交透過率T(直交)の最大値と最小値の差、及び最大値を表し、直交位での色もれを表すパラメーターである。
【0143】
実施例1
厚さ75μm のポリビニルアルコールフィルム(クラレビニロン#7500、(株)クラレ製品)を縦一軸に5倍延伸して、偏光膜基材とした。このポリビニルアルコールフィルムを緊張状態に保ったまま、式(1)で示される染料のナトリウム塩を0.025%及び芒硝を2%の濃度とした65℃の水溶液に12分間浸漬した。さらに、ホウ酸を7.5%の濃度とした65℃の水溶液に5分間浸漬後、20℃の水で20秒間洗浄して、偏光膜を得た。得られた偏光膜は、高い偏光度を有し、かつ高温・高湿の状態でも長時間にわたって変色を示さなかった。この偏光膜の光学特性を表1に示す。
【0144】
実施例2
実施例1で用いた染料の代わりに、式(2)で示される染料のナトリウム塩を用いて、実施例1と同様の方法で偏光膜を作成した。得られた偏光膜は、高温・高湿の状態でも長時間にわたり変色を示さなかった。
【0145】
実施例3
実施例1で用いた染料の代わりに、式(3)で示される染料のナトリウム塩を用いて、実施例1と同様の方法で偏光膜を作成した。得られた偏光膜は、高い偏光度を有していた。この偏光膜の光学特性を表1に示す。
【0146】
実施例4
実施例1で用いた染料の代わりに、式(4)で示される染料のナトリウム塩を用いて、実施例1と同様の方法で偏光膜を作成した。得られた偏光膜は、高い偏光度を有していた。この偏光膜の光学特性を表1に示す。
【0147】
【表1】
Figure 0003680323
【0148】
実施例5
厚さ75μm のポリビニルアルコールフィルム(クラレビニロン#7500、(株)クラレ製品)を縦一軸に4倍延伸して、偏光膜基材とした。このポリビニルアルコールフィルムを緊張状態に保ったまま、式(1)で示される染料のナトリウム塩を0.012%、式(2)で示される染料のナトリウム塩を0.105%、シー・アイ・ダイレクト・オレンジ 39 を0.008%及び芒硝を2%の濃度とした60℃の水溶液に10分間浸漬した。 さらに、ホウ酸を7.5%の濃度とした65℃の水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒間洗浄して、偏光膜を得た。得られた偏光膜は、中性色を示し、かつ高温・高湿の状態でも長時間にわたって変色を示さなかった。
【0149】
実施例6
厚さ75μm のポリビニルアルコールフィルム(クラレビニロン#7500、(株)クラレ製品)を縦一軸に5倍延伸して、偏光膜基材とした。このポリビニルアルコールフィルムを緊張状態に保ったまま、式(1)で示される染料のナトリウム塩を0.0195%、〔A〕群のなかから選ばれた前記式(III-20)で示される染料のナトリウム塩を0.05%、〔C〕群のなかから選ばれたシー・アイ・ダイレクト・オレンジ 39 を0.0085%及び芒硝を2%の濃度とした70℃の水溶液に8分間浸漬した。さらに、ホウ酸を7.5%の濃度とした69℃の水溶液に5分間浸漬後、20℃の水で20秒間洗浄して、偏光膜を得た。この偏光膜の光学特性は、単体透過率Y=40.1%、偏光度Py=99.2%であり、高い偏光度を有していた。直交透過率の最大値Tmax(直交)は1.08%、直交透過率の最大値と最小値の差ΔT(直交)は1.02%であり、光もれの非常に少ない中性色の偏光膜であった。また、高温・高湿の状態でも長時間にわたり変色がみられなかった。
【0150】
【発明の効果】
本発明の染料系偏光膜は、ヨウ素を用いた偏光膜に匹敵する高い偏光性能を有し、かつ耐久性にも優れるので、各種液晶表示体、なかでも高い偏光性能と耐久性を必要とする車載用途、各種環境で用いられる工業計器類の表示用途などに好適である。また、特定の染料を複数種組み合わせて用いることにより、光もれのない偏光膜とすることができる。さらには、このような偏光膜を製造するのに適した染料が提供される。

Claims (11)

  1. 偏光膜基材に、下式(I)
    1−N=N−Q2−X−Q3−N=N−Q4 (I)
    (式中、Q1及びQ4はそれぞれ独立に、無置換のもしくは置換されたフェニル又は無置換のもしくは置換されたナフチルを表し;Q2及びQ3はそれぞれ独立に、無置換のもしくは置換されたフェニレンを表し;そしてX
    Figure 0003680323
    を表す。)
    で示される染料、及び下式(II)
    Figure 0003680323
    (式中、Meは銅、ニッケル、亜鉛及び鉄から選ばれる遷移金属を表し;Q5及びQ6はそれぞれ独立に、無置換のもしくは置換された1−ナフトール残基又は無置換のもしくは置換された2−ナフトール残基を表し、該ナフトール残基のヒドロキシはアゾ基の隣接位にあって、Meで表される遷移金属と錯結合しており;Y
    Figure 0003680323
    を表し;そしてR1及びR2はそれぞれ独立に、水素、低級アルキル、低級アルコキシ又はスルホを表す)
    で示される染料からなる群より選ばれる少なくとも一種の染料を含有することを特徴とする染料系偏光膜。
  2. 式(I)で示される染料を含有し、該式中のQ1及びQ4がそれぞれ独立に、スルホ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、無置換のアミノ及び置換されたアミノから選ばれる少なくとも1個の置換基を有するナフチルである請求項1に記載の偏光膜。
  3. 式(I)で示される染料を含有し、該式中のQ1及びQ4がそれぞれ独立に、ヒドロキシ、無置換のアミノ及び置換されたアミノから選ばれる少なくとも1個の置換基を有し、さらにスルホ、カルボキシ、低級アルキル又は低級アルコキシを有してもよいフェニルである請求項1に記載の偏光膜。
  4. 式(I)で示される染料を含有し、該式中のQ2及びQ3がそれぞれ独立に、無置換のp−フェニレン又は、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ及びスルホから選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されたp−フェニレンである請求項1〜3のいずれかに記載の偏光膜。
  5. 式( II )で示される染料を含有し、該式中のQ 5 及びQ 6 がそれぞれ独立に、スルホ、ヒドロキシ、カルボキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、無置換のアミノ及び置換されたアミノから選ばれる少なくとも1個の置換基を有する1−ナフトール残基、又は、スルホ、ヒドロキシ、カルボキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、無置換のアミノ及び置換されたアミノから選ばれる少なくとも1個の置換基を有する2−ナフトール残基である請求項1に記載の偏光膜
  6. 式( II )で示される染料を含有し、該式中のMeが銅である請求項1又は5に記載の偏光膜。
  7. さらに、式(I)及び式( II )以外の有機染料を少なくとも一種含有してなる請求項1〜6のいずれかに記載の偏光膜。
  8. 式(I)で示される染料及び式( II )で示される染料の少なくとも一種を含有し、さらに以下の〔A〕、〔B〕及び〔C〕の群から選ばれる染料を少なくとも二種含有する請求項7に記載の偏光膜:
    〔A〕 下式( III
    Figure 0003680323
    (式中、Me ' は銅、ニッケル、亜鉛及び鉄から選ばれる遷移金属を表し、A 1 は無置換のもしくは置換されたフェニル又は無置換のもしくは置換されたナフチルを表し、B 1 は無置換のもしくは置換された1−ナフトール残基又は無置換のもしくは置換された2−ナフトール残基を表し、該ナフトール残基のヒドロキシはアゾ基の隣接位にあって、Me ' で表される遷移金属と錯結合しており、そしてR 3 は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、スルホ又は無置換のもしくは置換されたアミノを表す)
    で示されるジスアゾ染料からなる群;
    〔B〕 遊離酸の形で表すと、下式( IV
    Figure 0003680323
    (式中、A 2 及びB 2 はそれぞれ独立に、無置換のもしくは置換されたフェニル又は無置換のもしくは置換されたナフチルを表し、R 4 は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、スルホ又は無置換のもしくは置換されたアミノを表し、R 5 は水素、ヒドロキシ又は低級アルコキシを表し、そしてmは0又は1を表す)
    で示されるトリスアゾ染料及びその銅錯塩染料からなる群;
    〔C〕 シー・アイ・ダイレクト・イエロー12、
    シー・アイ・ダイレクト・イエロー28、
    シー・アイ・ダイレクト・イエロー44、
    シー・アイ・ダイレクト・オレンジ26、
    シー・アイ・ダイレクト・オレンジ39、
    シー・アイ・ダイレクト・オレンジ107、
    シー・アイ・ダイレクト・レッド2、
    シー・アイ・ダイレクト・レッド31、
    シー・アイ・ダイレクト・レッド79、
    シー・アイ・ダイレクト・レッド81 及び
    シー・アイ・ダイレクト・レッド247
    からなる群。
  9. 式( III )で示されるジスアゾ染料を少なくとも1種含有し、該ジスアゾ染料が銅錯塩である請求項8に記載の偏光膜。
  10. 式(I)で示される染料を1種含有し、さらに〔A〕の群から選ばれるジスアゾ染料を1種及び〔C〕の群から選ばれる染料を1種含有する請求項9に記載の偏光膜。
  11. 偏光膜基材が、ポリビニルアルコール又はその誘導体からなるフィルムである請求項1〜10のいずれかに記載の偏光膜。
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