JP3674904B2 - 複動機械式プレス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、共通の駆動源でアッパーラムとロアーラムとを関連付けて上下駆動する複動機械式プレスに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、清涼飲料水用缶は、複動機械式プレスを用いて素材をカップ状に加工し、引き続き上側鍔部の上下方向位置を固定化したまま底部を絞って筒状に加工されている。
【0003】
従来の複動機械式プレス(例えば、特開平9−285897号公報)は、当該公報の図8に示されるようにアッパーラムの連続上下動に対してロアーラムを一定期間だけ停留させるように関連付けて駆動するように構成されている。
【0004】
つまり、左右方向に振り分け配設された2つの駆動用リンク機構を単一のクランクシャフトでフレームの前後方向中央でかつ前後方向に回動可能に設け、各駆動用リンク機構の各上リンクでアッパーラムを上下駆動可能かつ各下リンクでロアーラムを上下駆動可能な構造とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来複動機械式プレスでは、特に前後方向に回動する各駆動用リンク機構に前後方向の大きな分力が加わるので、そのダイナミックバランスをとるのが非常に難しい。また、各駆動用リンク機構が前後方向の中央で各ラムを上下動させるので、各ラムの平行(水平)度を維持するためには、前後左右のガイドポストを堅牢としなければならない。しかも、両ラムの上記前後方向のダイナミックバランスを含む全体的ダイナミックバランスを駆動用リンク機構で一括的にとる必要があるために、駆動用リンク機構にダイナミックバランスに専用のリンク機構を連結しなければならないから、構造複雑で大型化し易い。さらに、バランスウエイトを大きくしなければならない。総合的には、spm(stroke perminute)および加工精度を高くするのが難しい。
【0006】
また、従来のプレス機械では、ロアーラムのスライドストローク行程線図を変更するには、プレス機械内の各機構自体に改変や調整を行わなければならなかった。さらに、ダイハイト調整は、スライド部に組み込まれたダイハイト調整装置で設定しなければならないので、プレスを停止して煩雑な作業を慎重に行わなければならなかった。また、ダイハイト調整装置をスライド部に組み込むと、ダイハイト調整装置そのものが駆動源に対する負荷となるので、プレス機械が大型化するという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、ダイナミックバランスがとり易く構造簡単で各ラムの平行度維持により高spm・高精度加工を保障することができる複動機械式プレスを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、ロアーラムからの反力相当負荷を駆動源側に分散でき、もってロアーラムの支持構造を簡素化してコストダウンを図ることができる複動機械式プレスを提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、ダイハイト調整、ロアーラムのスライドストローク行程線図の変更を、機構の改変を伴わず、しかも駆動源に負荷をかけずに実施することができる複動機械式プレスを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る複動機械式プレスは、左右1対の駆動源(10)と、1本のクランク軸(21)の左右に各2つのアッパーラム駆動用偏心部(22)およびロアーラム駆動用偏心部(23)を有し、上部クラウン内に配設されかつ前記駆動源により2系列駆動されるクランク機構(20)と、前記アッパーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるアッパーラム(30)と、前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるロアーラム(35)と、前記クランク軸の左右に設けられた2つのバランスウエイト駆動用偏心部(25)からの動力でそれぞれ上下動される2つのバランスウエイト(28)と、前記クランク機構の各々の前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力を伝達する複数の立ロッド(40)と、前記立ロッドを介して入力される動力により垂直面内で互いに対抗回転して、前記ロアーラムを上下動させるべット内に配設された2つのトッグルリンク機構(50)と、前記トッグル(52)のそれぞれに設けられた2つのバランスウエイト(57)と、を有することを特徴とする。
【0012】
かかる発明では、クラウン内のクランク機構を左右1対の駆動源により2系列駆動すると、左右方向のアッパーラム駆動用偏心部に例えばコンロッド等を介して連結されたアッパーラムを上下動させることができる。また、このクランク機構には、左右方向のアンバランスが生じない。したがって、各バランスウエイト駆動用偏心部からの動力でそれぞれ上下動される2つのバランスウエイトによって回転バランスをとるだけでよいから、ダイナミックバランス構造が簡単である。
【0013】
クランク機構の各ロアーラム駆動用偏心部は、当該各立ロッドを介してベット内の当該各トッグルリンク機構を互いに左右逆方向に対抗回転させてロアーラムを上下駆動する。このとき、ロアーラムの上位置側を停留動作側とすることができる。各トッグルリンク機構が左右方向に対抗回転するので、ガイドポストを過度に堅牢にしなくても、ロアーラムの平行度を維持できる。
【0014】
つまり、2つのトッグルリンク機構が左右に対向配設され、互いに左右逆方向に対抗回転されるので左右方向のダイナミック分力を打消すことができる。したがって、各トッグルリンク機構についても、各トッグルに設けた2つのバランスウエイトによって上下移動体のダイナミックバランスをとるだけでよいから、構造が簡単となる。かくして、ダイナミックバランスがとり易く構造が簡単で各ラムの平行度維持により、高spmおよび高精度加工を保障することができる。
【0015】
また、請求項2の発明に係る複動機械式プレスは、メインギヤ(15)をそれぞれ有する左右1対の駆動源(10)と、前後方向に延設されたクランク軸(21)に設けられたアッパーラム駆動用偏心部(22)およびロアーラム駆動用偏心部(23)をそれぞれ有し、ベット内の左右方向に離隔されかつ前記駆動源によりそれぞれ駆動される2つのクランク機構(20)と、前記アッパーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるアッパーラム(30)と、前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるロアーラム(35)と、対抗回転する前記メインギヤのそれぞれに取付けられた2つのバランスウエイト(28)と、前記2つのクランク機構の各々の前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力が入力され、垂直面内で互いに対抗回転して、前記ロアーラムを上下動させる2つのトッグルリンク機構(50)と、前記各トッグル(52)のロアーラム(35)に連結される上部端と対向する下端部にそれぞれ設けられた2つのバランスウエイト(57)と、を有することを特徴とする。
【0016】
かかる発明では、左右のクランク機構を各メインギヤ(各駆動源)によってそれぞれに回動させると、各アッパーラム駆動用偏心部が、例えばアッパーラム駆動用コンロッドおよび立ロッドを介して、アッパーラムを上下動させる。このアッパーラムの上下動に関しては左右方向のアンバランスが生じないので、各メインギヤに取付けられた各バランスウエイトとにより、ダイナミックバランスを完全にとることができ得る。
【0017】
これと同時的に駆動される各ロアーラム駆動用偏心部は、対応する各トッグルリンク機構を左右方向に対抗回転させることで、各トッグルリンク機構はロアーラムを上下動させることができる。このとき、ロアーラムの上位置側を停留動作させることができる。
【0018】
左右に対向配置されたトッグルリンク機構が、左右方向に互いに反対方向に対抗回転するので、左右(水平)方向のダイナミック分力を互いに打消すことができる。つまり、ロアーラムについても上下方向のダイナミックバランスをとればよい。例えば各トッグルリンク機構のロアーラム駆動用コンロッドの連結部と反対側にバランスウエイトを取付けるだけでよくなる。
【0019】
したがって、請求項1の発明の場合と同様にダイナミックバランスがとり易く構造が簡単で、各ラムの平行度維持により高spm・高精度加工を保障することができる。また請求項2の発明では、請求項1の発明とは異なり機械上部側のクラウンを一掃化できる。このため、一段と小型化を図れるとともに、プレス製品に上方から漏れた潤滑油が付着してしまうことがなくかつ油の処理系統を簡素化できる。
【0020】
請求項3の発明に係る複動機械式プレスは、請求項2の複動機械式プレスの2つのトッグルリンク機構が、共通のトッグル固定支点軸を有することを定義している。詳しくは、複動機械式プレスは、駆動源(10)と、アッパーラム駆動用偏心部(22)およびロアーラム駆動用偏心部(23)とをそれぞれ有し、前記駆動源によりそれぞれ駆動される2つのクランク機構(20)と、前記アッパーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるアッパーラム(30)と、前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるロアーラム(35)と、前記2つのクランク機構の各々の前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力が入力され、垂直面内で互いに対抗回転して、前記ロアーラムを上下動させる2つのトッグルリンク機構(50)とを有し、前記2つのトッグルリンク機構の各々は、各トッグルリンク機構に共通のトッグル固定支点軸(51)を支点として揺動する揺動アーム(52)と、前記ロアーラム駆動用偏心部と前記揺動アームとを連結するロアーラム駆動用コンロッド(58)と、前記ロアーラムと前記揺動アームとを連結する連結リンク(54)とを有し、前記揺動アーム、前記ロアーラム駆動用コンロッド及び前記連結リンクが略逆Y字形を成すことを特徴とする。
【0021】
取り個数の少ない小型機では、装置スパンを短くできるので、2つのトッグルリンク機構をそのトッグル固定支点軸を共通化して配置できる。この2つのトッグルリンク機構は、共通のトッグル固定支点軸の周りに左右方向に互いに反対方向に対抗回転するので、左右(水平)方向のダイナミック分力を確実に相殺することができる。
【0023】
請求項の発明によれば、ロアーラムからの負荷相当反力をFとしたとき、図14に示すように、この反力Fを駆動源側に向けて分力F1,F2に分散できると共に、ロアーラム偏心駆動部を高速回転させればプレス動作を高速に行うことができる。
【0024】
さらに、請求項4の発明に係る複動機械式プレスは、前記共通のトッグル固定支点軸の上下位置を調整する機構(70〜76)を有することを特徴とする
【0025】
請求項の発明によれば、2つのトッグルリンク機構に共通なトッグル固定支点軸の上下位置を調整することにより、ダイハイト調整、ロアーラムのモーションおよびスライドストローク行程線図を変更することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
第1の実施の形態に係る複動機械プレスは、請求項1の発明に対応する。この複動機械式プレスは、図1,図2に示すように、クラウン1内にクランク軸21の左右方向に離隔された各2つのアッパーラム駆動用偏心部22L,22Rおよびロアーラム駆動用偏心部23L,23Rとを有する1対のクランク機構20を配設するとともに、ベッド5内に垂直面内で互いに左右逆方向に対抗回転可能な2つのトッグルリンク機構50L,50Rを左右方向に対向配設し、各ロアーラム駆動用偏心部23L,23Rと当該各トッグルリンク機構50L,50Rとを各立ロッド40L,40Rを介してロアーラム35の上位置側が停留動作側になるようにしてロアーラム35を上下動可能に連結し、クランク軸21の左右に設けられた各バランスウエイト駆動用偏心部(25)からの動力でそれぞれ上下動される2つのバランスウエイト(28)と各トッグル(52)の下端部に設けられた2つのバランスウエイト(57)とを設けた構成とされている。
【0028】
図1において、プレス本体は、上部のクラウン1と下部のベッド5とこれら間を連結するコラム3からなる。4は、ブリッジである。
【0029】
なお、図1は、軸線Yを境に左側を下死点状態、右側を上死点状態に表現を変えてある。また、各構成要素に付した符号“L”は左側,“R”は右側を示す。
【0030】
このクラウン1内には、左右方向に延設された1本のクランク軸21を含むクランク機構20が設けられている
【0031】
クランク軸21のプレス中心軸線Yの左(右)側には、ロアーラム駆動用偏心部23L(23R),アッパーラム駆動用偏心部22L(22R)およびバランスウエイト駆動用偏心部25L(25R)が設けられ、左右対称の構造である。詳しくは、各アッパーラム駆動用偏心部22L,22Rを左右それぞれの中央に配設し、各ロアーラム駆動用偏心部23L,23Rをその外側にかつ各バランスウエイト駆動用偏心部25L,25Rをその内側に設けてある。
【0032】
アッパーラム30は、図1,図2から明らかなように、左右前後の4本のガイドポスト33(33L,33L,33R,33R)で上下方向に摺動可能にガイドされ、かつプランジャー31L,31Rおよびコンロッド(符号省略)を介して各アッパーラム駆動用偏心部22L,22Rに連結されている。すなわち、アッパーラム30は、各アッパーラム駆動用偏心部22L,22Rからの動力によって上下動される
【0033】
また、ロアーラム駆動用偏心部23L,23Rには、コンロッド24L,24Rを介して立ロッド40L,40Rが連結されている。各ロアーラム駆動用偏心部23L,23Rからの動力によってロアーラム35を上下動させる。各トッグルリンク機構50L,50Rとの関係等についての詳細は後記する。
【0034】
各バランスウエイト駆動用偏心部25L,25Rには、バランスウエイト28L,28Rがコンロッド(符号省略)を介して連結されている。すなわち、2つのバランスウエイト28L,28Rは、各バランスウエイト駆動用偏心部25L,25Rからの動力でそれぞれ上下動される。このバランスウエイト28L,28Rは、後記する各アッパーラム駆動用偏心部22L,22Rとロアーラム駆動用偏心部23L,23Rとの位相差(135度)により図7(A)に示すSinカーブ(STU)で上下動する移動体(30、31L,31R、40L,40R等)の総計に対する相対差分のウエイト(質量)であって最小的な値に選択されているので、小型でかつ構造簡単である。
【0035】
この第1の実施形態では、2系統ブレーキによる安全性の向上および左右のバランス性を一段と高めるために、駆動源10を左右1対の駆動源10L,10Rから構成してある。右側の駆動源10Rは、モータ11R,フライホイール12R,クラッチブレーキ13Rおよびピニオンギヤ14Rを介して連結されたメインギヤ15Rとからなる。左側の駆動源10Lも同様な構成とされている。
【0036】
すなわち、対称性が確立された2系列駆動であり、左右同調はクランク軸21で行う。したがって、他のドライブ軸の連結を要しない。
【0037】
ベッド5内には、図2に示す前後方向(紙面で左右方向)に伸びかつ図1に示す左右のトッグル固定支点(軸)51L,51Rに左右方向に対抗回転(作動)可能に装着された左右1対のトッグル52L,52Rを含むトッグルリンク機構50L,50RがY軸線を中心に対向配設されている。トッグル52Lとトッグル52Rとは、互いに反対方向に同期回動する。
【0038】
右側のトッグルリンク機構50Rに関しては、トッグル52Rの駆動端55Rには連結ロッド41Rを介して立ロッド40Rが連結され、上部端53Rはトッグル上リンク54Rを介してロアーラム35に連結されている。また、上部端53Rと対向する下部端56Rには、図7(B)に示すトッグルカーブ(STL)で上下動するロアーラム35用のバランスウエイト57Rが取付けられている。左側のトッグルリンク機構50Lも同様な構成となっている。
【0039】
すなわち、左右対称に対向配設された各トッグルリンク機構50L,50R(52L,52R)が、トッグル固定支点(軸)51L,51Rを中心に左右方向(図1で、右回転方向と左回転方向)に同期回動するので、左右方向(水平方向)のダイナミック分力を互いに打消すことができる。このために、バランスウエイト57L,57Rは、ロアーラム35等の上下動バランスをとるだけでよい。
【0040】
つまり、従来例の場合に比較して、トッグルリンク機構とは別のバランスウエイトを駆動するためのリンク機構を一掃できるから、極めて構造簡単である。
【0041】
また、各トッグルリンク機構50L,50R(52L,52R)がトッグル固定支点軸(支点)51L,51Rの前後方向中央の垂直面内において左右方向に同期回動可能に構成されているので、ロアーラム35を左右前後4本のトッグル上リンク54で支持駆動可能に形成することができる。したがって、前後方向の荷重偏心に対しても強く、かつロアーラム35の平行度(水平度)を維持できる。しかも、各ガイドポスト33の簡素化を図れる。
【0042】
ここにおいて、各アッパーラム駆動用偏心部22L,22Rとロアーラム駆動用偏心部23L,23Rとの位相差を135度とし、かつ各バランスウエイト駆動用偏心部25L,25Rの位置を135度の反対側の角度225度の中点に選択してある。この位相差135度は絶対条件ではないが、この実施形態では上記の通り、クランク軸21の回転バランスをとるためのバランスウエイト28L,28Rの質量最小化を図るために選択した値である。
【0043】
かかる設定では、図3に示す如く、アッパーラム30の偏心位置Paと,ロアーラム30の偏心位置Pbと,PaとPbとの合成質量の偏心位置Pcと,このPcの対向偏心位置Pdと,このPdの回転半径をPaとPbの場合と同じにしたときの偏心位置Peとの関係は、図示通りになる。また、これによる各位相変化は、図4に示すようになる。なお、偏心位置Peの質量=0.77×偏心位置Pa(=Pb)の質量、である。
【0044】
かくして、クランク機構20(立ロッド40L,40R)とトッグルリンク機構50L,50Rとの関係は、図5に示すように、ストロークSTLだけ上下動するロアーラム35の上位置側が停留動作側になるようにしてロアーラム35を上下動可能に連結することができる。
【0045】
また、例えば左側のトッグルリンク機構50Lに関し、ロアーラム35が上位置側にある場合の符号“U”を付しかつ下位置側にある場合の符号“L”を付した立ロッド40Lと,トッグル固定支点51Lと,トッグル52Lと,バランスウエイト57Lとの関係は、図5に示すようになる。なお、符号“L”,“U”のみを示したものは、比較便宜および解釈容易化のための線分である。
【0046】
かくして、図6(A)に示すクランク軸21(アッパーラム駆動用偏心部22)の回転角度とアッパーラム30のストロークSTUとの関係に対して、ロアーラム35のストロークSTLは、図6(B)に1点鎖線で示すようにアッパーラム駆動用偏心部22に対するロアーラム駆動用偏心部23の位相差が135度であるから、その位相差分だけ進む。
【0047】
つまり、図7(A)のアッパーラム30のSinカーブに近いストローク線図(STU)に対して、ロアーラム35のストローク線図は図7(B)に示す上位置側が停留域つまり絞り域を有しかつその後に急速下降するトッグル線図(STL)となる。
【0048】
さらに、かかる構成では、アッパーラム30およびロアーラム35の双方の連桿比を小さくできるから、アッパーラム30およびロアーラム35の相対位置で決まる絞り域を長くとれる。したがって、例えば、アッパーラム30のストロークSTUを小さくするか、ロアーラム35の停留時間を短くすれば、一層のプレス高速化を図れる。
【0049】
(第2の実施形態)
この第2の実施形態は図8〜図11に示され、かつ請求項2の発明に対応するものである。この第2の実施の形態に係る複動機械式プレスは、ベッド5内に、左右方向に離隔されかつ前後方向(図9で左右方向)に延設されたクランク軸21に設けられたアッパーラム駆動用偏心部22L(,22R)およびロアーラム駆動用偏心部(23L),23Rを有し駆動源15L(15R)により駆動される2つのクランク機構20L,20Rと,図8に示す左右方向に対向配設された2つのトッグルリンク機構50L,50Rとを設け、各クランク機構20L,20Rのアッパーラム駆動用偏心部22L(,22R)とアッパーラム30とを図10に示す各アッパーラム駆動用コンロッド(26L),26Rおよび立ロッド(40L),40Rを介して連結するとともに、各ロアーラム駆動用偏心部(23L),23Rと当該各トッグルリンク機構50L,50Rとを各ロアーラム駆動用コンロッド(58L),58Rを介してロアーラム35の上位置側が停留動作側になるようにしてロアーラム35を上下動可能に連結した構成とされている。
【0050】
なお、第1の実施形態の場合(図1〜図7)と共通する部分については同一の符号を付し、それらの説明については簡略化または省略する。
【0051】
図8,図9において、各左右1対のクランク機構20L,20Rおよびトッグルリンク機構50L,50Rをベッド5内に対向配設し、クラウン(1)を無くして機械全高を低くしてある。したがって、ベッド5との間のコラム,タイロッド等も一掃できるから、コストも軽減できる。
【0052】
この実施形態でも、駆動源は左右に1対(10L,10R)として設け、2系統ブレーキとして安全性を高めてある。また、左右のメインギヤ15L,15Rは、ピニオンギヤ19で連結された前後方向のピニオンギヤ18Lと18Rとを介して対回転かつ同期回転可能に噛み合わされている。
【0053】
また、対回転されるメインギア15L,15Rに図8に示すバランスウエイト28L(28R)を取付けて、図13に示すSinカーブ(STU)で上下動する上下移動体(26,40,30)の全ての質量バランスをとっている。
【0054】
この第2の実施形態でも、左右対称に対向配設された各トッグルリンク機構50L,50R(52L,52R)が、トッグル固定支点(軸)51L,51Rを中心に左右方向(図8で右回転方向と左回転方向)に対抗回転するので、左右方向(水平方向)のダイナミック分力を互いに打消すことができる。このために、バランスウエイト57L,57Rは、ロアーラム35等の上下方向バランスをとるだけでよくかつ図11に示す如くトッグル52L,52Rに取り付ければよいから、構造が極めて簡単である。
【0055】
また、ロアーラム35を、左右前後の4本のトッグルリンク54で支持し、前後方向の荷重偏心に対しても強化しかつ平行度(水平度)を維持可能に形成してある。ガイドポスト33を簡素化できる。
【0056】
ここに、例えば右側の場合、クランク機構20R(23R)と当該トッグルリンク機構50Rを介したロアーラム35とは、図10に示す如く、ロアーラム駆動用コンロッド58R,トッグル駆動アーム60R,トッグル下リンク59Rおよびトッグル上リンク54Rで連結されている。
【0057】
つまり、対向回転かつ同期回転可能に連結された駆動源10L,10Rでアッパーラム30とロアーラム35とを第1の実施形態の場合(図5〜図7)に対応させて表現した図12および図13に示す関係をもって上下動可能に形成されている。なお、図12(A)はロアーラム側で、図12(B)はアッパーラム側を示す。
【0058】
したがって、第1の実施形態の場合と同様な作用効果を奏することができる他、さらに機械上部側のクラウンを一掃化できるとともに、プレス製品に上方から漏れた潤滑油が付着してしまう心配がなくかつ油の処理系統を簡素化できる。
【0059】
(第3の実施の形態)
この第3の実施の形態は図14〜図18に示され、かつ請求項3および4の各発明に対応するものである。この第3の実施の形態では、第2の実施の形態と同様に、ベッド5内に、左右方向に離隔されかつ前後方向(図15で左右方向)に延設されたクランク軸21に設けられたアッパーラム駆動用偏心部22L,22Rおよびロアーラム駆動用偏心部23L,23Rを有し駆動源15L(15R)により駆動される2つのクランク機構20L,20Rと,図14に示す左右方向に対向配設された2つのトッグルリンク機構50L,50Rとを設け、各クランク機構20L,20Rのアッパーラム駆動用偏心部22L,22Rとアッパーラム30とを各アッパーラム駆動用コンロッド26L,26Rおよび立ロッド40L,40Rを介して連結するとともに、各ロアーラム駆動用偏心部23L,23Rの動力を各トッグルリンク機構50L,50Rを介してロアーラム35に伝達させる構成とされている。
【0060】
従って、この第3の実施の形態では、第2の実施の形態と同一の効果を奏することができる。
【0061】
この第3の実施の形態が第2の実施の形態と相違する点としては、第2の実施の形態では2つのトッグルリンク機構50L,50Rにそれぞれトッグル固定支点軸51L,51Rを設けたのに対して、第3の実施の形態では2つのトッグルリンク機構50L,50Rに共用される一つ(共通)のトッグル固定支点軸51を設けている。
【0062】
第2の実施の形態に係る複動機械式プレスは、1回のプレスにより例えば筒状に加工される清涼飲料水用缶の個数が例えば8個と大型であったのに対して、第3の実施の形態に係る複動機械式プレスでの取り個数は例えば2個と小型化されている。このため、第3の実施の形態に係る複動機械式プレスではロアーラム35に連結される連結リンク54L,54R間の距離を短くでき、トッグル固定支点軸51の共用化が可能となっている。
【0063】
ここで、トッグルリンク機構50L(50R)は、トッグル固定支点軸51を支点として揺動する揺動アーム52L(52R)と、ロアーラム駆動用偏心部23L(23R)と揺動アーム52L(52R)とを連結するロアーラム駆動用コンロッド58L(58R)と、ロアーラム35と揺動アーム52L(52R)とを連結する連結リンク54L(54R)とを有し、揺動アーム52L(52R)、ロアーラム駆動用コンロッド58L(58R)及び連結リンク54L(54R)が略逆Y字形を成している。
【0064】
このような構成を有するトッグルリンク機構50L(50R)では、ロアーラム偏心駆動部23L(23R)の回転動力がロアーラム駆動用コンロッド58L(58R)により直線往復動力として入力される。この結果、揺動アーム52L(52R)は、トッグル固定支点軸51を支点として従動して揺動される。この揺動アーム52L(52R)により、連結リンク54L(54R)を介して連結されたロアーラム35が、Sinカーブに類似的な行程線図に従って上下動される。
【0065】
ここで、スライダーであるロアーラム35からの負荷相当反力をFとしたとき、図14に示すように、この反力Fを駆動源側に向けて分力F1,F2に分散できると共に、ロアーラム偏心駆動部23L(23R)を高速回転させればプレス動作を高速に行うことができる。
【0066】
図19は、2つのクランク機構20L,20Rの各クランク軸21の回転角位置と、それに対応する揺動アーム52L(52R)、ロアーラム駆動用コンロッド58L(58R)及び連結リンク54L(54R)の位置と、ロアーラム35の昇降ストロークとを示している。図20は、アッパーラム30及びロアーラム35のスライドストローク行程線図である。
【0067】
この第3の実施の形態では、図20から分かるように、第1,第2の実施の形態とは異なり、ロアーラム35の上位置側が停留動作側になる領域は極めて狭い。ただし、クランク軸の偏心部にロアーラムを直結した直結クランク方式と比較すれば上死点側でのロアーラム35の動きは緩慢であり、上死点精度を高くできる。なお、上死点停留域が狭くても、アッパーラム30側にてワークである缶ブランクを保持する部材を工夫すれば、精密加工も可能である。
【0068】
ここで、上死点側でのロアーラム35の動きが緩慢であるのに対して、逆に下死点側ではロアーラム35に作用する加速度Gが大きくなる。
【0069】
加速度Gが大きいと、プレス加工中、振動・騒音が発生することになり、生産量を低下せざるを得ない場合がある。しかしこの問題は、ロアーラム35のモーション及びストローク工程の変更により、成形可能な範囲で下死点側での加速度Gをより少なくすれば解決できる。
【0070】
このために、この第3の実施の形態では、2つのトッグルリンク機構50L,50Rに共用される一つ(共通)のトッグル固定支点軸51の上下位置を調整可能としている。このトッグル固定支点軸51の上下位置の調整により、ロアーラム35の上面に固定されるダイの上限位置(ダイハイト)を変更可能とし、かつロアーラム35のモーション及びストローク工程を変更可能としている。
【0071】
この第3の実施の形態に係る複動機械式プレスは、図17及び図18に示すように、アジャストモータ70と、トッグル固定支点軸51と平行な軸71と、アジャストモータ70の動力を軸71に伝達するベルトまたはチェーン72と、軸71の両端に配置された2つのウォームギア73と、各ウォームギアと噛み合う2つのホル74と、各ホル74が固定された2つのアジャストネジ75と、各アジャストネジ75と噛み合いかつトッグル固定支点軸51を保持する2つのガイド用ナットブロック76とを有している。
【0072】
トッグル固定支点軸51の上下位置を調整するには、可逆回転可能なアジャストモータ70を、いずれか一方向に回転させる。アジャストモータ70の動力は、ベルトまたはチェーン72,軸71、2つのウォームギア73、2つのホル74を介して、2つのアジャストネジ75に伝達され、2つのアジャストネジ75を回転させる。そうすると、2つのアジャストネジ75に沿ってガイド用ナットブロック76が上昇または下降駆動される。このため、この2つのガイド用ナットブロック76に保持されたトッグル固定支点軸51が上昇または下降されて、その上下位置が調整される。
【0073】
図21は、トッグル固定支点軸51の基準位置Aと、それより25mm下方の下降位置Bとに設定した場合の、ダイハイトの変化量と、ロアーラム35の昇降ストロークの変化量とを模式的に示している。また、図22は、トッグル固定支点軸の位置を調整した場合のアッパーラム30及びロアーラム35のスライドストローク行程線図であり、アッパーラム30のストローク行程は変化せず、ロアーラム35のストローク行程のみが変化している。両図から、トッグル固定支点軸51を下降位置Bに設定すると、ロアーラム35の上面に固定されるダイの上限位置は10mm下降されることが分かる。また、ロアーラム35の昇降ストロークも基準位置Aの場合では245mmであったのに対して、下降位置Bの場合には240mmとなり、ロアーラム35のモーション及びストローク工程が変更できることが分かる。
【0074】
ここで、トッグル固定支点軸51を下方に移動させると、図22に示すようにロアーラム35は上死点側での停留傾向は強くなり、この分下死点側での加速度Gは増大する。しかし、ロアーラム35の昇降ストロークが短くなるので、結果的に最大加速度GMAXは小さくなり、生産速度(生産量)を増大させることができる。
【0075】
また、ダイハイト調整を目的としてトッグル固定支点軸51の位置調整をする場合では、この調整量は±5mm程度である。従って、ダイハイト調整時にロアーラム35のスライドストローク行程線図が同時に変更されたとしても、無視しえる程度の変更に止められる。
【0076】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、各2つのアッパーラム駆動用偏心部およびロアーラム駆動用偏心部を有するクランク機構を配設し、2つのトッグルリンク機構を対向配設し、各ロアーラム駆動用偏心部と当該各トッグルリンク機構とを各立ロッドを介してロアーラムを上下動可能に連結し、各バランスウエイト駆動用偏心部からの動力でそれぞれ上下動される2つのバランスウエイトと各トッグルに設けられた2つのバランスウエイトとを設けた複動機械式プレスであるから、ダイナミックバランスがとり易く構造簡単で各ラムの平行度維持により高spm・高精度加工を保障することができる。
【0077】
また、請求項2の発明によれば、アッパーラム駆動用偏心部およびロアーラム駆動用偏心部を有する2つのクランク機構と,左右方向に対向配設された2つのトッグルリンク機構とをベット内に配設するとともに各メインギヤに取付けられた2つのバランスウエイトと,各トッグルに取付けられた2つのバランスウエイトとを設けた複動機械式プレスであるから、請求項1の発明の場合と同様にダイナミックバランスがとり易く構造簡単で各ラムの平行度維持により高精度加工を保障できることに加え、さらに機械上部側のクラウンを一掃化できるから一段と小型化を図れるとともに、プレス製品に上方から漏れた潤滑油が付着してしまう心配がなくかつ油の処理系統を簡素化できる。
【0078】
請求項3の発明では、請求項2の2つのトッグルリンク機構に共用されるトッグル固定支点軸を設けかつ各トッグルリンク機構を構成するリンク、アームを略Y字形に配置しているので、左右(水平)方向のダイナミック分力を確実に相殺することができる。また、ロアーラムからの反力相当負荷を駆動源側に分散させることができ、ロアーラムの支持構造を簡易にすることができる。
【0080】
請求項の発明では、2つのトッグルリンク機構に共通なトッグル固定支点軸を上下動させる機構を設けることで、ダイハイト調整、ロアーラムのモーションおよびスライドストローク行程線図を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る複動機械式プレスの正面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】図1に示す複動機械式プレスの偏心位置関係を説明するための図である。
【図4】図3に基づく位相ずれを説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態でのトッグルリンク機構の動作とロアーラムのストロークとの関係を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態でのアッパーラムとロアーラムとのストローク位相ずれを説明するための図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態での絞り域を説明するための図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る複動機械式プレスの正面図である。
【図9】図8の右側面図である。
【図10】図8に示す複動機械式プレスの駆動系等の詳細を説明するための分解断面図である。
【図11】図8に示す複動機械式プレスのロアーラム用のバランスウエイトの取付け状態を説明するための図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る複動機械式プレスの主にトッグルリンク機構の動作とロアーラムのストロークとの関係を説明するための図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る複動機械式プレスのアッパーラムとロアーラムとのストローク位相ずれおよび絞り域を説明するための図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る複動機械式プレスの正面図である。
【図15】図14の右側面図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る複動機械式プレスの概略斜視図である。
【図17】2つのトッグルリンク機構に共通なトッグル固定支点軸の位置調整機構を示す正面図である。
【図18】図17の右側面図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態でのアッパーおよびロアーラムのスライド行程を説明するための説明図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態でのアッパーおよびロアーラムのスライド行程線図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態にてトッグル固定支点軸の変更する前後でのアッパーおよびロアーラムのスライド行程を説明するための説明図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態にてトッグル固定支点軸の変更する前後でのアッパーおよびロアーラムのスライド行程線図である。
【符号の説明】
1 クラウン
3 コラム
5 ベッド
10 駆動源
11 モータ
13 クラッチブレーキ
15 メインギア
20 クランク機構
21 クランク軸
22 アッパーラム駆動用偏心部
23 ロアーラム駆動用偏心部
24 コンロッド
25 バランスウエイト駆動用偏心部
26 アッパーラム駆動用コンロッド
28 バランスウエイト
30 アッパーラム
33 ガイドポスト
35 ロアーラム
40 立ロッド
50 トッグルリンク機構
51 トッグル固定支点
52 トッグル
54 トッグル上リンク
57 バランスウエイト
58 ロアーラム駆動用コンロッド
59 トッグル下リンク
60 トッグル駆動アーム
70 アジャストモータ
71 軸
72 ベルト
73 ウォームギア
74 ホ
75 アジャストネジ
76 ガイド用ナットブロック
STU アッパーラムのストローク
STL ロアーラムのストローク

Claims (4)

  1. 左右1対の駆動源(10)と、
    1本のクランク軸(21)の左右に各2つのアッパーラム駆動用偏心部(22)およびロアーラム駆動用偏心部(23)を有し、上部クラウン内に配設されかつ前記駆動源により2系列駆動されるクランク機構(20)と、
    前記アッパーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるアッパーラム(30)と、
    前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるロアーラム(35)と、
    前記クランク軸の左右に設けられた2つのバランスウエイト駆動用偏心部(25)からの動力でそれぞれ上下動される2つのバランスウエイト(28)と、
    前記クランク機構の各々の前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力を伝達する複数の立ロッド(40)と、
    前記立ロッドを介して入力される動力により垂直面内で互いに対抗回転して、前記ロアーラムを上下動させるべット内に配設された2つのトッグルリンク機構(50)と、
    前記トッグル(52)のそれぞれに設けられた2つのバランスウエイト(57)と、
    を有することを特徴とする複動機械式プレス。
  2. メインギヤ(15)をそれぞれ有する左右1対の駆動源(10)と、
    前後方向に延設されたクランク軸(21)に設けられたアッパーラム駆動用偏心部(22)およびロアーラム駆動用偏心部(23)をそれぞれ有し、ベット内の左右方向に離隔されかつ前記駆動源によりそれぞれ駆動される2つのクランク機構(20)と、
    前記アッパーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるアッパーラム(30)と、
    前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるロアーラム(35)と、
    対抗回転する前記メインギヤのそれぞれに取付けられた2つのバランスウエイト(28)と、
    前記2つのクランク機構の各々の前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力が入力され、垂直面内で互いに対抗回転して、前記ロアーラムを上下動させる2つのトッグルリンク機構(50)と、
    前記各トッグル(52)のロアーラム(35)に連結される上部端と対向する下端部にそれぞれ設けられた2つのバランスウエイト(57)と、
    を有することを特徴とする複動機械式プレス。
  3. 駆動源(10)と、
    アッパーラム駆動用偏心部(22)およびロアーラム駆動用偏心部(23)をそれぞれ有し、前記駆動源によりそれぞれ駆動される2つのクランク機構(20)と、
    前記アッパーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるアッパーラム(30)と、
    前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力によって上下動されるロアーラム(35)と、
    前記2つのクランク機構の各々の前記ロアーラム駆動用偏心部からの動力が入力され、垂直面内で互いに対抗回転して、前記ロアーラムを上下動させる2つのトッグルリンク機構(50)と、
    を有し、
    前記2つのトッグルリンク機構の各々は、各トッグルリンク機構に共通のトッグル固定支点軸(51)を支点として揺動する揺動アーム(52)と、前記ロアーラム駆動用偏心部と前記揺動アームとを連結するロアーラム駆動用コンロッド(58)と、前記ロアーラムと前記揺動アームとを連結する連結リンク(54)とを有し、前記揺動アーム、前記ロアーラム駆動用コンロッド及び前記連結リンクが略逆Y字形を成すことを特徴とする複動機械式プレス。
  4. 請求項3において、
    前記共通のトッグル固定支点軸(51)の上下位置を調整する機構(70〜76)を有することを特徴とする複動機械式プレス。
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