JP4437709B2 - 対向型走間プレス装置 - Google Patents
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Description
この構成により、エコライザ軸により左右の幅圧下手段Bを同期させることができ、かつ片側1台又は両側2台の電動機で駆動することができる。
この構成により、エコライザ軸により左右の金型機構Dを同期させることができ、かつ片側1台又は両側2台の駆動源で駆動することができる。
この構成により、スクリュージャッキにより、クランク軸ハウジングを幅方向に往復動させ、左右の金型機構Dによる圧下幅を調整することができる。
この構成により、エコライザ軸により左右の減速機を同期させることができ、かつ片側1台又は両側2台の幅調整用電動機で駆動することができる。
揺動フレームが左右一体であるので、クランク軸が回転するとコネクティングロッドの先端部がクランク軸の偏心部の偏心量だけ往復運動し、揺動フレームが鋼片の長手方向へ往復移動すると一対のスライドと金型が鋼片幅方向に往復動しつつ鋼片長手方向にも往復動し、揺動フレームの中央の空隙の中を長手方向に通過する鋼片を幅方向に圧下しつつ長手方向に送り、圧下の反力で生ずる回転力を揺動フレームで支えることができる。
また、クランク軸が回転すると、コネクティングロッドの先端部が偏心部の偏心量だけ往復運動し、揺動フレームが鋼片の長手方向へ往復移動でき、揺動フレームに装着されたスライドと金型が鋼片幅方向に往復動しつつ鋼片長手方向にも往復動し、鋼片を幅方向に圧下しつつ長手方向に送ることができ、送りねじが一対の金型の隙間距離を設定でき、従来の様にコネクティングロッドの内部に金型の隙間距離を調整する機構を設ける必要がない。
従って、機械寿命を長期化させると共に生産能率を著しく向上させた対向型走間プレス装置を提供することできる。
図1に示す対向型走間プレス装置は、長尺の鋼片1を長手方向に搬送しつつ鋼片の幅側部を幅圧下プレスする装置である。以下、説明の便宜上、鋼片1の幅中心点を含む長手方向中心線を「ライン中心」、対向型走間プレス装置の幅方向中心線を「機械中心」、鋼片の進行方向を向いて、前方を「前」、後方を「後」、右手側を「右」、左手側を「左」と呼ぶ。
フレーム構造Aは、図2、3に示すように、鋼片1を搬送するライン中心を横断して幅方向に延びかつ互いにライン方向に間隔を隔てた上下の水平フレーム部3と、その両端部を互いに連結する左右のエンドフレーム2とを有する。
上下の水平フレーム部3は、中空状であり、鋼片の通過高さ位置を挟むように、ライン中心を横断して幅方向に延び、上下に1本づつ配置される。またこの上下の水平フレーム部3は、クレーン等により金型機構D、幅圧下手段B、及び幅調整機構Fを上方に容易に着脱できるようにライン方向に間隔を隔てている。
左右のエンドフレーム2は、プレスのエンドフレームであり、鋼片1の幅方向両外側に左右対称に配置され、水平フレーム部3を挟み込みその両端部を互いに連結する。上下2本のタイボルト4が、水平フレーム部3の中空部を通って、左右両方の水平フレーム部2を貫通する。タイボルト4の両端にはねじ部が設けられる。ナット5がタイボルトの両端のねじ部にねじ込まれ締結される。ハウジング2と水平フレーム部3は後方から見て略矩形のフレーム構造となる。
なお、図3に示すように、左右のエンドフレーム2はそれぞれ脚部2aを有し、下方の基礎上に固定され、フレーム構造Aを強固に固定している。
一対のクランク軸7は、モータの回転運動を水平運動に変換するための軸であり、ハウジング2の内側に軸心をライン中心に平行に配置される。偏心部7aが、クランク軸7の中央に設けられる。偏心部7aの軸心は、クランク軸7の両端の軸心と所定のクランク半径(例えば、100mm程度)だけ偏心している。
主軸受6は、クランク軸の両端を回転自在に支持する円筒コロ軸受であり、クランク軸の両端に配置され、クランク軸ハウジング8とクランクキャップ35とで支持される。
図2に示すように、コネクティングロッド15は、一端が球面軸受13を支持する部位と他端が球体の形状をなし、一端はロッドキャップを介してクランク先進部に勘合され、他端はクランク軸の水平運動を後述するスライド25に連結される。
案内部材20は、後述する揺動フレーム21を鋼片1の長手方向に摺動自在に支持しつつ鋼片幅方向の移動を拘束するガイドであり、鋼片の通過位置の上方の水平フレーム部3の下面と下方の水平フレーム部3の上面に固着している。
揺動フレーム支持ローラ24は、揺動フレーム21の前面及び後面に設けられた車輪であり、揺動フレーム21を垂直方向に揺動フレーム受け31により支持する。
スライド25は、揺動フレーム21により前後上下を拘束され、鋼片1の幅方向に移動自在になっている。コネクティングロッド15に対向する側に所定深さの円筒形穴が設けられている。
球面座28と球面座受け29は、一体となってコネクティングロッド15の先端の球形端部をスライド25の揺動自在に固定するものであり、スライド25の円筒形穴部に組み込まれる。
電動機9は、クランク軸を回転させる回転動力源であり、圧下用減速機11および圧下用自在継ぎ手10を介してクランク軸7を連結される。
圧下用減速機11は、入力した回転を直進方向と90度直角方向に2軸に出力する減速機ギアであり、入力軸を電動機9の出力軸に連結し、直進方向出力軸はを圧下用自在継ぎ手軸継ぎ手10に連結し、さらにクランク軸7に連結し、90度直角方向の出力軸は後述するエコライザ軸14に連結する。
圧下用自在継ぎ手軸継ぎ手10は、両端にユニバーサルジョイントを有する回転軸継ぎ手であり、圧下用減速機11の出力軸とクランク軸7とを連結する。
この構成により、エコライザ軸14により左右の幅圧下手段Bを同期させることができ、かつ片側1台の電動機9で駆動することができる。なお、左右個別に電動機を設けて駆動し、電気的に同期させてもよい。
ウォーム軸16とウォームギア17は一対となって、歯車列を構成し、ウォーム軸16が回転するとウォームギア17が回転する。
ナット18は、ウォームギア17軸孔部に係合し、内径に雌ねじが切られた軸体であり、ウォームギア17と固着して一体になっている。ウォームギア17がウォーム軸16により回転すると、ナット18が回転する。
電動機38は、2出力軸を有した幅調整用減速機37と幅調整用自在継ぎ手36とによりウォーム軸16を回転する動力発生機である。また、幅調整用減速機37の幅方向内側に延伸する出力軸に左右の動作を同期させるエコライザ軸39にて連結される。
この構成により、エコライザ軸39により左右の減速機37を同期させることができ、かつ片側1台の幅調整用電動機38で駆動することができる。なお、左右個別に電動機を設けて駆動し、電気的に同期させてもよい。
この押さえロール装置50により、幅圧下時の鋼片1の座屈を抑制することができる。
カウンターバランス機構Gは、金型機構Dと幅圧下手段Bと幅調整機構F間で鋼片の幅方向に前後進する際に各部で間隙の発生を防止ために設ける装置であると共に、幅調整機構Fと幅圧下手段Bと金型機構D間で構成された全体構造の組立隙間を負荷方向に寄せて、鋼片を圧下する際のガタ発生を防止する機構である。
図3に示すように、この実施形態では、左右それぞれ1本の圧下スクリュー19に対し、その両側に2本の外側バランスシリンダ33aと2本の内側バランスシリンダ33bとを有する。
内側バランスシリンダ33bは、油圧シリンダであり、軸を水平にして、シリンダエンドをクランク軸ハウジング8に連結し、ロッドエンドを金型機構Dに連結する。
鋼片の圧下作業中には、ロッド側に油圧力を作用させると、幅調整機構Fと幅圧下手段Bと金型機構Dとで構成された全体構造の組立隙間をほぼゼロにすることができ、圧下の際のがたつきをなくすことができる。
その他の構成は図3と同様である。
最初に、電動機38を回転させて、ウォーム軸16とウォームギア17を介して、ナット18を回転させる。ナット18が回転すると回転を拘束されたスクリュー軸19が前進または後進し、クランク軸ハウジング8とハウジング2の離間距離を定める。クランク軸ハウジング8とハウジング2の離間距離を定まると、一対のクランク軸7の軸心間距離が定まり、圧下する鋼片1の幅を調整できる。
左右一対の金型26は、上方からみて左右対称のほぼ楕円運動をして、鋼片1を幅方向に圧下しながら、長手方向に送る。コネクティングロッド15が上下左右前後に触れ回るが、クランク軸7と球面軸受を介して嵌合し、またスライド25と球面の端末で結合しているので、コネクティングロッド15が金型26の動きを拘束することがない。
鋼片1は、長手方向に送られながら、所定の幅の熱間スラブとなる。
揺動フレームが左右一体構造をしており、左右に金型とスライドとをガイドするので、揺動フレームが鋼片の圧下の際の反力により生ずる回転力等の変動荷重を受けて、これらに力をハウジングに伝えない。
また、クランク軸を水平にすることができるので、クランク軸の動力系を水平に取り回すことができ、駆動系の構造を簡単にすることができる。
また、クランク軸の駆動系を横から取り出すことが出来るので、ハウジングの構造を簡単にすることができ、例えばエンドフレームを上下各1本のタイボルトで連結する構造が採用できる。
また、ハウジング(エンドプレート)とクランク軸ハウジングを別体としたので、幅調整機構を、ハウジング内に組み込むことができ、コネクティングロッドを軽量にできる。
また、クランク軸ハウジングをハウジングと別体とし、その重量を別構造から支持したので、圧下反力の回転力等がハウジングに作用せず、構造に負担がかからず、騒音、振動を低減できる。
また、揺動フレームの重量を別構造で支持したので、圧下反力の回転力等がハウジングに作用せず、構造に負担がかからず、騒音、振動を低減できる。
E 幅圧下駆動機構、F 幅調整機構、G カウンターバランス機構、
1 鋼片、2 ハウジング(エンドフレーム)、3 水平フレーム部、
4 タイボルト、5 ナット、6 主軸受、7 クランク軸、7a 偏心部、
8 クランク軸ハウジング、9 電動機、10 圧下用自在継ぎ手、
11 圧下用減速機、12 コロ軸受、13 球面軸受、
14 エコライザ軸、15 コネクティングロッド、16 ウォーム軸、
17 ウォームギア、18 ナット、19 スクリュー軸、20 案内部材、
21 揺動フレーム、22 案内ローラ、23 揺動手段、
24 揺動フレーム支持ローラ、25 スライド、26 金型、
27 圧力受板、28 球面座、29 球面座受け、
31 揺動フレーム受け、33a,33b バランスシリンダ、
34 ハウジング支持ローラ、35 クランクキャップ、
36 幅調整用自在継ぎ手、37 幅調整用減速機、38 電動機、
39 エコライザ軸、40 クランク軸ハウジング受け、
41 クランク機構、42 駆動源、43 減速機、44 走行手段、
45 揺動フレーム受け、46 スクリュージャッキ、
50 押さえロール装置、51 押さえロール、52 垂直シリンダ
Claims (6)
- 長尺の鋼片を長手方向に搬送しつつ鋼片の幅側部を幅圧下プレスする対向型走間プレス装置であって、
鋼片を幅方向に圧下する左右の金型をそれぞれ有する左右の金型機構Dと、
左右の金型機構Dを幅方向に同期して圧下/後退させる左右の幅圧下手段Bと、
左右の金型機構Dをライン方向に同期して移動させる揺動手段Cと、
左右の幅圧下手段Bを同期駆動する幅圧下駆動機構Eと、
左右の金型機構Dによる圧下幅を調整する幅調整機構Fと、
前記金型機構D、幅圧下手段B、及び幅調整機構Fを支持するフレーム構造Aとを備え、
該フレーム構造Aには、鋼片を搬送するライン中心を横断して幅方向に延びる水平フレーム部が2本のみ設けられ、
2本の前記水平フレーム部は、互いにライン方向に間隔を隔てられており、一方の前記水平フレーム部は、鋼片の通過高さ位置よりも上方に設けられ、他方の前記水平フレーム部は、鋼片の通過高さ位置よりも下方に設けられ、
2本の前記水平フレーム部の両端部を互いに連結する左右のエンドフレームとを有し、
前記金型機構D及び幅圧下手段Bは2本の前記水平フレーム部上に載荷され、これにより上方に吊り下げて着脱可能に構成されている、ことを特徴とする対向型走間プレス装置。 - 前記左右の幅圧下手段Bはそれぞれ、鋼片の幅方向の両外側に水平に配置した回転自在に配設され偏心部を有するクランク軸と、該クランク軸を回転自在に支持するクランク軸ハウジングと、該クランク軸ハウジングをフレーム上を幅方向に走行可能に支持するクランク軸ハウジング受けとを備え、
前記左右の金型機構Dはそれぞれ、クランク軸の偏心部に回転かつ揺動自在に係合させ、他端をライン中心方向へ延伸させたコネクティングロッドと、該コネクティングロッド他端には揺動自在に係合したスライドと、該スライドに鋼片の幅厚端面を押圧し得るように取付けられた金型とを備え、
前記揺動手段Cは、左右の金型機構Dのスライドを幅方向に往復動可能に嵌合し、かつ鋼片が長手方向に通過するための空隙を有する揺動フレームと、該揺動フレームを幅直角方向に走行可能に支持する揺動フレーム受けと、幅直角方向に往復動させる駆動手段とを備え、
これにより、金型およびコネクティングロッドにより発生する荷重を揺動フレーム内で相殺させる、ことを特徴とする請求項1に記載の対向型走間プレス装置。 - 前記幅圧下駆動機構Eは、左右の幅圧下手段Bを同期させるエコライザ軸と、左右の幅圧下手段Bを駆動する片側又は両側の電動機を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の対向型走間プレス装置。
- 前記揺動手段Cは、左右の金型機構Dをそれぞれライン方向に移動させる左右のクランク機構を設け、該クランク機構と駆動源間に減速機を設け、各々の減速機の一方の出力軸間はエコライザ軸により連結し、さらに、前方及び後方方向に往復動可能とした走行手段を設け、独立した揺動フレーム受けをフレーム上に設けたことを特徴とする請求項2記載の対向型走間プレス装置。
- 前記幅調整機構Fは、前記クランク軸ハウジングの外側端部に当接させクランク軸ハウジングを幅方向に往復動させるスクリュージャッキにより幅調製可能とした、ことを特徴とする請求項1に記載の対向型走間プレス装置。
- 前記幅調整機構Fの駆動機構において、幅方向両外側に設けられた各々の幅調整用電動機と幅調整用ウォーム軸の間に2出力軸を有した減速機を設け、各々の該減速機の一方の出力軸間をエコライザ軸により連結し、各幅調整機構Fを幅方向対称に同期して動作することを特徴とする請求項1に記載の対向型走間プレス装置。
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