JP3670967B2 - 蛍光ハイブリダイゼーションプローブを用いる多重化遺伝子型判定 - Google Patents

蛍光ハイブリダイゼーションプローブを用いる多重化遺伝子型判定 Download PDF

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Description

【0001】
<発明の分野>
本発明は突然変異又は多形の存在に対して一つ以上の核酸配列の多重遺伝子座を分析する方法についてのものである。さらに特に、本発明は、ハイブリダイゼーションプローブの融解曲線分析に基づく突然変異及び多形を同定するポリメラーゼ鎖反応(PCR)及び蛍光標識オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブの使用に関する。
【0002】
<発明の背景>
多形標識及び突然変異を生じる疾患に対するデータベースが増大を続けるにつれ、既知の多形及び突然変異の存在に対する核酸配列を選別できる処理手順の必要性がますます増加している。最適には、処理手順によって、突然変異及び多形の存在に対して同時に多重DNA部位(大きな距離で物理的に分離される核酸遺伝子座を含む)を分析できることが望ましい。
【0003】
個体の遺伝子構成を決定するため(遺伝子型判定)の現在の方法にはオリゴヌクレオチド連結反応、対立遺伝子特異性オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション、及びPCR制限フラグメント長分析がある。これら全ての方法は時間のかかる複数手動ステップを必要とする。遺伝子型判定の一つの代替法は、突然変異及び多形を同定するためのゲノム/核酸配列のPCR増幅標的領域にハイブリダイズする蛍光ハイブリダイゼーションプローブの融点を使用する。
【0004】
ポリメラーゼ鎖反応(PCR)は大量の事前選択DNAセグメントを合成する技術である。その技術は分子生物学にとって重要であり、臨床実験室のための最初の実際的な分子技術である。PCRは、DNAを二つの相補的ストランドに分離し、合成が開始する与えられたDNAセグメントの末端で各単一ストランドにプライマを結合し、そこに結合したプライマを有する各単一ストランドに相補的ストランドを合成するDNAポリメラーゼを加えることで達成される。プロセスは選ばれた十分な数のDNAセグメントのコピーが合成されるまで繰り返される。典型的なPCR反応中、二重鎖DNAは、二つのDNAストランドが分離する変性温度(すなわち「DNAの融解温度」)までDNA含有試料の温度を上昇することによりその単一ストランドに分離され、ついで試料は特異的プライマに付着(アニール)し、複製を生じる(伸張)ことを可能にする低温まで冷却される。好適な実施態様では、熱安定性ポリメラーゼがポリメラーゼ鎖反応に使用される。PCR反応での使用に好適な熱安定性ポリメラーゼはTaqDNAポリメラーゼのStoffelフラグメント及びKlen Taq1ポリメラーゼ(Taqポリメラーゼの5´‐エキソヌクレアーゼ欠乏変種、米国特許第5,436,149号参照)を含む、TaqDNAポリメラーゼ及びその誘導体である。
【0005】
熱サイクルは急速サイクルPCRを使用する、当業者に公知の標準法を用いて行われる。急速サイクル法は毛細管のような高い表面積対容積の試料容器を使用することにより可能となる。高い表面積対容積の試料容器を使用することにより生物学的試料にわたって急速な温度応答及び温度均一性が可能となる。温度均一性の向上によっても、増幅中のPCRを測定するために使用されるいかなる分析方法の精度も向上する。
【0006】
本発明にしたがい、核酸配列の増幅は熱安定性DNAポリメラーゼの存在のもと核酸配列を熱サイクルすることで行われる。方法は、毛細管容器に核酸配列からなる生物学的試料を置き、生物学的試料温度を第一温度から第二温度まで上昇し、ここで第二温度は第一温度より少なくとも15℃高く、生物学的試料を事前に決定した時間だけ第二温度に保ち、生物学的試料の温度を第二温度から少なくとも第一温度まで低下し、事前に決定した長さの時間、生物学的試料を少なくとも第一温度と同じほど低い温度に保つことのステップを含む。生物学的試料の温度はついで第二温度まで上昇され、生物学的試料は事前に決定された回数、熱サイクルされる。一実施態様では、DNA配列を増幅する方法は、試料が事前決定した繰り返し数で変性温度とアニール温度を通じて循環する二温度サイクルを含む。しかし、PCR反応は、試料が事前決定した繰り返し数で変性温度、アニール温度及び延長温度を通じて循環する三温度サイクルを用いても行われ得る。
【0007】
一実施態様では、PCR反応の各温度サイクルは約60秒又はそれ以下で完結される。急速サイクル時間は米国特許第5,455,175号に記載の装置及び方法を用いて達成できる
【0008】
本発明によれば、DNA試料の一つ以上の標的領域のPCR増幅は蛍光標識ハイブリダイゼーションプローブの存在のもとに行われ、そこではプローブはDNAの標的増幅領域に存在する特異的遺伝子座にハイブリダイズするように合成される。好適な実施態様では、ハイブリダイゼーションプローブは、DNA配列の隣接領域にハイブリダイズする二つのオリゴヌクレオチドプローブを含み、ここで各オリゴヌクレオチドプローブは蛍光エネルギー移動対のそれぞれの構成部分で標識される。本実施態様では、生物学的試料中の標的核酸配列の存在が二つの標識オリゴヌクレオチドの間の蛍光エネルギー移動を測定することにより検出される。
【0009】
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)は、互いに物理的に近接し、一つの発蛍光団の放射スペクトルが他のものの励起スペクトルに重なるときに、二つの発蛍光団間に生じる。共鳴エネルギー移動の速度は
(8.785E−5)(t−1)(k)(n−4)(q)(R−6)(JDA)であり、ここで;
t=受容体の欠如における供与体の励起状態寿命;
=供与体と受容体の間の配向因子;
n=介在する媒体中の可視光の屈折率;
=受容体の欠如における供与体の量子効率;
R=オングストロームで測定した供与体と受容体の間の距離、
DA=全ての重なり波長におけるWに関する(F)(e)(W)の積分であり、
=供与体のピーク規格化蛍光スペクトル;
=受容体のモル吸光係数(M−1cm−1);
=波長(nm)
である。
【0010】
ある与えられた供与体及び受容体では、50%共鳴エネルギー移動が生じる距離は計算でき、Rと省略される。共鳴エネルギー移動の速度は供与体と受容体の間の距離の6乗に依存するので、共鳴エネルギー移動は、RがRから変化するにつれ、急速に変化する。2Rで、非常に小さい共鳴エネルギー移動が生じ、0.5Rで、他の形の脱励起が支配的とならないならば、移動の効率は完全に近くなる。
【0011】
蛍光共鳴エネルギー移動はDNAの特異的配列を検出するための標識システムとして使用できる。標準融解曲線分析と組み合わせて、遺伝子における単一点突然変異が正常遺伝子から識別できる。一実施態様によれば、このような検出システムはDNA上の隣接遺伝子座にハイブリダイズする二つのオリゴヌクレオチドを含む。オリゴヌクレオチドは蛍光共鳴エネルギー移動対の発蛍光団の一つでそれぞれ標識されるので、標的DNA上で二つの標識オリゴヌクレオチドのその相補的配列へのハイブリダイゼーションの際、共鳴エネルギーが供与体発蛍光団から受容体発蛍光団へ移動される。このようなエネルギー移動事象は検出可能で、標的核酸配列の存在を暗示する。
【0012】
蛍光的に標識したオリゴヌクレオチドは、DNA配列の同じストランドにハイブリダイズし、その結果約0から約25ヌクレオチドまで、より好適には約0〜5ヌクレオチド、最も好適には約0〜2ヌクレオチドの範囲の距離で供与体発蛍光団と受容体発蛍光団が分離されるように設計される。供与体発蛍光団と受容体発蛍光団の間の特に好適な間隔は約1ヌクレオチドである。
【0013】
標識オリゴヌクレオチドの一つがPCRプライマ(「プローブプライマ」)としても機能する場合、次いで二つの蛍光標識オリゴヌクレオチドはDNA配列の反対側ストランドにハイブリダイズする。この実施態様では、供与体発蛍光団及び受容体発蛍光団は好適には約0〜15ヌクレオチド以内及びより好適には約4〜6ヌクレオチド以内である。
【0014】
両方の蛍光標識オリゴヌクレオチドが標的DNA上でその相補的配列にハイブリダイズしないとき、供与体発蛍光団と受容体発蛍光団の間の距離は、生じる共鳴エネルギー移動に対してあまりに大きい。したがって受容体発蛍光団と供与体発蛍光団は共鳴エネルギー移動関係になく、供与体発蛍光団の励起は受容体発蛍光団による検出可能な増加した蛍光を生じないであろう。
【0015】
蛍光共鳴エネルギー移動対として使用するための受容可能な発蛍光団は当業者には公知であり、フルオレセイン/ローダミン、フィコエリトリン/Cy7、フルオレセイン/Cy5又はフルオレセイン/Cy5.5を含むが、これらに限定されるものではない。
【0016】
DNA二重鎖の熱安定性は二重鎖長、GC含量、及びWatson‐Crick塩基対に依存する。Watson‐Crick対からの変化はミスマッチ二重鎖の長さ、特別なミスマッチ、ミスマッチの位置、及び隣接塩基対に依存する変化の程度で、二重鎖を不安定化する。従って、ハイブリダイゼーションプローブのその標的相補的配列のパーセント同一性は、ハイブリダイゼーションプローブが相補的ストランドから分離(融解)する温度に直接影響を及ぼす。プローブと標的相補的配列の間の差が大きいほどハイブリダイズしているストランドを分離するために必要な温度は低い。従って、相補的野生型配列に対し配列で同等なオリゴヌクレオチドプローブは、野生型遺伝子座からよりも低い温度で突然変異を含む遺伝子座から解離するであろう。蛍光標識ハイブリダイゼーションプローブを使用すると、試料の温度が上昇し、ハイブリダイゼーションプローブに対する融解曲線が決定されると、蛍光を動的に測定することが可能となる。決定された融解曲線はついで標的核酸遺伝子座の配列を決定するために正常、突然変異又は多形配列に対する既知の融解曲線と比較される。
【0017】
<発明の要約>
本発明は、PCR増幅DNAのそれぞれの領域で形成されたDNAプローブ複合体の融点分析で決定されるように、増幅DNA配列の二以上の遺伝子座での配列変化の同時検出に関する。さらに特に、PCRプライマは特別な突然変異又は多形を隠すように同定された核酸遺伝子座を含む事前選択したDNA配列を増幅するように選択される。ハイブリダイゼーションプローブは増幅領域にハイブリダイズし、突然変異又は多形を含む部位にわたるように設計される。好適な実施態様では、ハイブリダイゼーションプローブは蛍光標識で標識される。好適には、各FRETオリゴヌクレオチド対は、共鳴エネルギー移動供与体で標識された供与体オリゴヌクレオチドプローブ、及び共鳴エネルギー移動受容体で標識された受容体オリゴヌクレオチドプローブを含むオリゴヌクレオチドプローブ対を含む。供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び受容体オリゴヌクレオチドプローブは、両方のプローブがそれぞれの補体に結合すると、二つのプローブがDNAの同じ単一ストランドの隣接領域にハイブリダイズし、共鳴エネルギーが供与体発蛍光団から受容体発蛍光団へ移動するように設計される。
【0018】
<発明の詳細な説明>
本発明の説明及び請求の範囲では、次の用語が以下に説明する定義に従って使用される。
【0019】
ここで使用するように、「核酸」、「DNA」及び同様な用語は核酸同族、すなわちリン酸ジエステル骨格以外を有する同族も含む。例えば、技術上既知であり、骨格にリン酸ジエステル結合の代わりにペプチド結合を有する、いわゆる「ペプチド核酸」は本発明の範囲内と考えられる。
【0020】
ここで使用するように、「連続測定」および類似の用語は、PCR一サイクルの間に複数回測定を行なうことであり、好ましくは温度推移の間に複数回測定を行なうことであり、より好ましくは各温度推移ごとに少なくとも1データポイントを取得することである。
【0021】
ここで使用するように、「サイクル毎の」測定は各サイクルに一回、好適にはPCRのアニールステップ中にPCR反応を測定することである。
【0022】
ここで使用するように、「蛍光共鳴エネルギー移動対」は供与体発蛍光団及び受容体発蛍光団を含む一対の発蛍光団を指し、ここで供与体発蛍光団は受容体発蛍光団に共鳴エネルギーを移動できる。換言すれば、供与体発蛍光団の発光スペクトルは受容体発蛍光団の吸収スペクトルに重なる。好適な蛍光共鳴エネルギー移動対では、供与体発蛍光団の吸収スペクトルは実質的に受容体発蛍光団の吸収スペクトルに重ならない。
【0023】
ここで使用するように、「蛍光共鳴エネルギー移動関係」及び類似の用語は十分に近接して位置する供与体発蛍光団及び受容体発蛍光団、並びに供与体発蛍光団から受容体発蛍光団への共鳴エネルギーの移動を可能にする相互の適当な配向を指す。
【0024】
ここで使用するように、「供与体オリゴヌクレオチドプローブ」は蛍光共鳴エネルギー移動対の供与体発蛍光団で標識されるオリゴヌクレオチドを指す。
【0025】
ここで使用するように、「受容体オリゴヌクレオチドプローブ」は蛍光共鳴エネルギー移動対の受容体発蛍光団で標識されるオリゴヌクレオチドを指す。
【0026】
ここで使用するように、「FRET」オリゴヌクレオチド対は、供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び受容体オリゴヌクレオチドプローブがその相補的標的核酸配列に共にハイブリダイズされると、蛍光共鳴エネルギー移動関係を形成する供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び受容体オリゴヌクレオチドプローブ対を指す。
【0027】
ここで使用するように、「FRETオリゴヌクレオチド対の融解温度」及び「供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び受容体オリゴヌクレオチドプローブの組の融解温度」は、両方のプローブがそのそれぞれの相補的配列に結合されると、共鳴エネルギー移動関係にある、オリゴヌクレオチドプローブの対の少なくとも一つ(すなわち供与体又は受容体オリゴヌクレオチドのいずれか)のハイブリダイゼーションを破壊するであろう最低温度を定義する。
【0028】
ここで使用するように、「有効量」は選んだ効果を生じるのに十分な量を意味する。例えば、PCRプライマの有効量は、DNAポリメラーゼ、緩衝液、テンプレート、及び温度条件を含むPCRを実施するために必要であることが技術上既知である、他の条件も与えられることを条件として、PCRにより核酸のセグメントを増幅するために十分な量である。
【0029】
本発明は突然変異又は多形の存在に対して核酸配列の多重遺伝子座を選別するための試薬及び方法に関する。より詳細には、本発明は、個別生物から調製されたゲノムDNA試料の多重遺伝子座で突然変異及び多形を検出するために、単一反応容器内で完全に行うことができる急速な手順を可能にする。方法は、一対のオリゴヌクレオチドPCRプライマを有する核酸配列及び二つ以上のFRETオリゴヌクレオチド対を含む生物学的試料を組み合わせて、熱安定性ポリメラーゼを添加し、ポリメラーゼ鎖反応により核酸配列の選んだセグメントを増幅し、生物学的試料を照射し、温度の関数として蛍光を測定することのステップを含む。
【0030】
一つの好適な実施態様では、PCR反応は、米国特許第5,455,175号に記載された急速サイクル法を用いて行われる。急速サイクルPCR中の試料温度プロフィルは図1に示される。変性及びアニールはPCRに対する慣用の温度サイクルの幅広い高原と反対に、これらの図において温度の「スパイク」として現れる。急速温度サイクルは図2における慣用の温度サイクルと対照的で、ここでは30サイクルの増幅が15分で完結し、生じるPCR生成物がずっと少量の副生物を含むことを示す。このように、急速サイクルにより増幅に必要な時間は約10倍減少し、特異性は改善される。
【0031】
さらに、急速サイクルPCR反応の実時間測定は蛍光色素及び蛍光的に標識したプローブの使用で行うことができる。蛍光的に標識したオリゴヌクレオチドプローブが存在する中で行われる急速サイクルPCR反応は、30分以下、より好適には15分以下、最も好適には10分以下で増幅及び遺伝子型分析(蛍光測定による)を可能にする。本発明の一実施態様では、急速サイクルPCR反応の実時間測定は約45分で一つ以上の遺伝子座を突然変異又は多形の存在について分析できる。PCR反応の急速サイクル法及び実時間蛍光測定の使用は、1995年10月3日に発行された米国特許第5,455,175号、それぞれ1997年6月4日に提出された米国特許出願第08/869,275号及び第08/869,276号に記載されている
【0032】
DNA増幅の検出及び測定で使用のための蛍光プローブは二重鎖DNA特異性色素及び配列特異性プローブを含む。図3A及び3Bは二つの隣接プローブにおける発蛍光団間の共鳴エネルギー移動に基づくハイブリダイゼーションスキームを図示する。この方法は配列に特異であり、融解曲線による分析を可能にする。2標識プローブが同じテンプレートストランドにハイブリダイズされると、RはRよりはるかに大であるところからRをかなり下回るまでになり、共鳴エネルギー移動を劇的に増加させる。
【0033】
例えば、フルオレセイン/ローダミン蛍光エネルギー移動対は核酸検出に一般に使用される。残念ながらこの蛍光エネルギー移動対は高い背景蛍光を有する。受容体発光(pDA、約20%ピーク発光)を検出するために使用される波長において、直接受容体励起(e、約10%eMAX)及び供与体の発光は共に高い。この対は、プローブ濃度が標的濃度に近く、また完全なハイブリダイゼーションのために十分な時間が可能である場合に、ハイブリダイゼーションの測定に使用できる。反応の連続測定には高いプローブ濃度が必要で、またPCRにおけるテンプレート濃度は連続的に変化するので、これはPCRの連続測定に対して有用な発蛍光団の対ではない。
【0034】
ハイブリダイゼーションによるPCR中の生成物濃度の測定は、受容可能な共鳴エネルギー移動対の欠如のために、過去においては可能でなかった。ハイブリダイゼーションの直接「非競合的」検出のための共鳴エネルギー移動を使用する試みはほとんどなかった。例えば、米国特許第5,565,322号は「受容体による再発光に関して観察されたエネルギー移動効率は比較的低かった」と述べている。数秒で有意なハイブリダイゼーションが生じるために十分高いプローブ濃度では、背景蛍光が高すぎる。
【0035】
フルオレセインは恐らく最も広く使用される発蛍光団である。その吸光係数及び量子効率は高く、広く顕微鏡観察、免疫検定法、及び流動細胞計測法に使用される。上記のように、これはローダミンと共に共鳴エネルギー移動対において供与体として使用されてきた。Cy5は非常に高い吸光係数を有する広く普及された赤色発光発蛍光団である。Cy5のN‐ヒドロキシ琥珀酸イミドエステルの構造は図4に示され、関連色素、Cy5.5の構造は図5に示される。これらの色素は、流動細胞計測法及び自動化蛍光シーケンサで一般に使用され、Amersham(Pittsburgh、PA)から入手可能である、インドジカルボシアニン色素である。フルオレセイン及びCy5の両方はオリゴヌクレオチドへの直接、自動化取り込みに対するアミダイトとして市販で入手可能である。しかし、Cy5はフルオレセインとの共鳴エネルギー移動対として一般に使用されていない。フルオレセイン発光とCy5吸収は、考えられる共鳴エネルギー移動に対して十分に重ならないことが直感できる。オリゴヌクレオチドに付着したフルオレセインの発光スペクトル及びCy5の吸収スペクトルは図6に示される。曲線下の面積が規格化されると、技術的スペクトルからの重なりは19%である。Cy5.5励起は約25nmだけ赤方に移動し、フルオレセイン発光との重なりを約15%まで低下する。スペクトルの赤/赤外領域における作業は、計装のための光学部品を選ぶときに有利である。レーザダイオードが照明に使用でき、フォトダイオード検出器が優れた感度を有し、大部分の材料は適切なスペクトル領域で最小の自己蛍光を有する。
【0036】
スペクトル重なりが低いにも関わらず、フルオレセイン及びCy5又はCy5.5のいずれかはPCR中のハイブリダイゼーション測定のために優れた共鳴エネルギー移動対を作ることが見出されている。フルオレセイン/Cy5による予期せぬ良い結果は少なくとも部分的には合理的に説明できる。フルオレセインは600nm、700nmまで、及びこれらの遠赤色及び赤外色素を励起するために使用できるものを超えて広がる長い発光「テール」を有する。エネルギー移動の速度は重なり積分に依存するが、発蛍光団間の距離の6乗でも影響される。さらに、重なり積分JDAは、重なり積分に依存するだけでなく、受容体の吸光係数(Cy5は650nmで250,000M−1cm−1の吸光係数を有する)、及び波長の4乗にも依存する。これらの両方の因子は低いスペクトル重なりを与えても、Cy5に対する高いJDAには好都合である。最近、フィコエリトリン及びCy7は低いスペクトル重なりにも関わらず、免疫蛍光に対する有効な連結プローブであることが示された。
【0037】
二つの蛍光的に標識したプローブが、共鳴エネルギー移動色素が近接しているように設計されると、移動速度は高い。少なくともフルオレセイン/Cy5、フルオレセイン/Cy5.5及び類似対では、共鳴エネルギー移動は、発蛍光団が塩基が間に介在することなく隣接するプローブに付着する上例におけるように、互いに接近すると、動的消光及び他の形のエネルギー損失にまさると思われる。
【0038】
蛍光共鳴エネルギー移動は、相互作用する色素が低いスペクトル重なりを有するときでさえも核酸ハイブリダイゼーションを測定するために使用できる。ハイブリダイゼーションを測定するための共鳴エネルギー移動対としてフルオレセインのCy5、Cy5.5及び他の赤色又は赤外発光色素を使用することはこれまで認識されていなかった。
【0039】
蛍光測定PCR反応を行うために適当な装置は米国特許出願第08/869,275号に記載されている。装置はチャンバー、ヒータ及び前記装置中に取り付けられて前記チャンバーと空気流通するようになっているファン、並びに複数の試料容器を保持するための回転ラックを備える。この装置に接続して使用される試料容器は光学的に透明な材料及び少なくとも第一及び第二寸法を有し、ここで第一寸法は第二寸法より小さく、ここで容器の外表面積に対する容積の比が1mmより小さい、容積を画成する壁を備える。回転ラックはチャンバーに回転可能に取りつけられる。装置はさらに、前記チャンバーに取りつけられ少なくとも一つの試料容器を照明するように位置した光放射源及び、前記チャンバーに取りつけられ、少なくとも一つの試料容器からの蛍光を測定するように位置した光検出器を備える。好適な実施態様では、光放射源及び光検出器は、容器の第二寸法に沿う壁に実質的に平行な軸に沿って、試料を照明し、試料からの蛍光を検出する位置でチャンバーに取りつけられる。さらに、装置には、照明及び蛍光検出のために前記回転ラックに保持されたそれぞれの毛細管を配置する回転ラックを回転するためのステッパーモーターを取りつけることができる。
【0040】
図7は本発明によるPCR装置400の一実施態様の模式図を示す。装置400は急速温度サイクル部品、試料操作部品、及び光学部品を備え、試料容器の尖端での蛍光検出(落射蛍光)を与えるように全て共に作動する。図7に示された実施態様では、空気は開口470を通って取り込まれ、一般に線472で示された流路を流れる。空気の温度、及びこのように、プラスチック/ガラス試料容器450の温度は好適には400ワット加熱カートリッジ474を用いて調節され、それは好適にはReheat,Inc.から入手可能なものである。加熱カートリッジ474は中心導管内に位置する。ファン498は図示した経路472中で空気を移動させるために与えられる。ファンは軸496及びモーター494を経て駆動される。モーター494は好適にはDC希土類ブラシモーターであり、それは好適にはEscap AG.から入手可能であり、最大15,000rpmの回転速度を有する。
【0041】
プラスチック/ガラス試料管450を加熱すると、加熱カートリッジは比例制御され、ファンはプラスチック/ガラス試料容器450の全てに対して温度均一性を与えるために比較的低速(12ボルト、0.5アンペア)で駆動される。プラスチック/ガラス容器450を冷却すると、加熱カートリッジ474は停止し、モーター494は急速で駆動される(例えば上述の好適なモーター最大速度は27ボルト、1.4アンペアを印加することにより得られる)。ファン498は開口470に空気を強制的に送り、排気口471を経て外へ排出される。
【0042】
一実施態様では、24個のプラスチック/ガラス試料容器450(その2個が図7に示される)は加熱カートリッジ474及び中心導管の周りに対称に配置される。プラスチック/ガラス試料容器450はスリーブ451で支えられ、スリーブは(そのオフセット構造により)円形回転ラック480中の個々のプラスチック/ガラス試料容器450位置の精密な調節を可能にする。スリーブ451は好適には黄銅から加工される。スリーブ451の軸外し構造は各スリーブ451を整列させることを可能にするので、ガラス/プラスチック容器450の尖端は好適には横方向及び縦方向の両方で、図7に示された光学的焦点にあるように精密に調節できる。
【0043】
回転ラック480は、ハウジング490上方の軸受け482上に支持される。回転ラック480は軸486を通じてモーター488に接続された駆動歯車484を備えた、ステッパーモーター488によって位置決めされる。ステッパーモーター488は、回転ラック480の回転当たり10,000ステップ以上を与えるように微小な段階付けがされ(New England Affiliated Technologiesからの制御器を用いて)、各プラスチック/ガラス試料容器450を精密に位置づけされるようにする。ハウジング490の内部は、好適にはすでに記載した絶縁材料に従った、絶縁材料492を具備する。蛍光光度計組立ては関連電子装置と共に取りつけ板468上に直接支持される。コリメーターレンズ454、二つの二色性フィルタ456A及び456B、鏡458、干渉フィルタ460A〜C、及び非球面集束レンズ462A〜Cは試料へ及び試料からの放射物を方向づける。
【0044】
図8は図7の図解的表示に図示された部品を含む本発明の実施態様の外部の斜視図である。蛍光光度計は横型ステッパーモーター491により動かされるスライダー軸受け493に取りつけられるのが最も好適である。回転ラック481が回転すると、複合プラスチック/ガラス試料容器450は回転ラックの方向で蛍光光度計組立て459の上方に精密に位置づけられ、位置はホール効果位置表示装置495を通じて装置により記録されるが、一方横型ステッパーモーター491は二次元的に調節される蛍光光度計組立て459の位置を調整し、その位置は記録される。
【0045】
その他の実施態様では、使用される多重試料回転ラックは、円盤に取り付けた対応する試料容器と流体的に連通した、多数の試料受け入れ口をその上面に有する円盤状構造である。試料受け入れ口に加えられた試料は回転ラックの回転によりその対応する試料容器に移される。このように一実施態様では、蛍光測定PCR反応を行うための装置は図9A及び図9Bに示されるように回転ラックを備える。回転ラック1は一般に上面3、底面4及びその間に広がる外端部5を有する円盤2の形状である。円盤2は上面3に放射状に配列した試料受け入れ口6A、6B、及び6Cの複数の組、外端部5に試料管口7、および、試料受け入れ口6A、6B、及び6Cと連通する試料通路8及びそれぞれの試料容器口7を有する。回転ラック1は固定試料容器と共に示され、そのいくつかは参照番号9に示される。試料容器口7及び試料通路8は、円盤2に試料容器9を受入れ及び固定するために形成される。一実施態様では、試料容器9は試料容器の除去及び、回転ラック1の多重使用を可能にする別の試料容器との置換を可能にするように回転ラック1に分離可能で固定される。他の実施態様では、試料容器9は恒久的に円盤2に固定され、又はその一体部品として形成される。一実施態様での試料容器9は、試料容器9と、前記試料容器口7に近位の試料通路8の少なくとも一部分との間の摩擦接触によって、円盤2に固定される。試料容器と連通して試料容器を固定する他の慣用の手段が使用できる。例えば、相補的ねじ山は試料通路8の表面上及び試料容器9の外表面上に形成できる。さらに、接着剤又は当業者に公知の他の固定手段が試料容器9を円盤2に固定するために本発明によって使用できる。本発明の回転ラックの上面及び下面は、好ましくは多数の回転ラックが互いに積み重ねられるように形成され、積み重ねられた多数の回転ラックが分離可能にモーター駆動軸に係合し、図10に示すように1つのユニットとして同時に回転する。
【0046】
図10に示される実施態様はステッパーモーター504及び駆動軸506を備え、それらは参照番号1で概ね示される回転ラックを保持し回転するように機能する。チャンバーファン508は矢印512で示される気流を発生させるように使用される。加熱装置510は試料容器9の側を通過する空気を加熱するように機能する。蛍光光度計組立て体514はLED源514A、フォトダイオード514B、集束レンズ514C、及びフィルタ組立て514Dを備える。蛍光光度計ステッパーモーター516は矢印518の方向に蛍光光度計組立て514を移動させるように機能する。
【0047】
本発明に従って増幅反応を行うために使用するPCRプライマは増幅を目標とするDNA配列の相補的ストランドの3´末端にハイブリダイズするように選ばれるので、DNAポリメラーゼの添加及び(当業者に公知の)適当な反応条件下で、DNA配列の標的セグメントが増幅される。選ばれた突然変異遺伝子座の増幅のためのオリゴヌクレオチドプライマは好適には約15〜30残基の長さである。好適な範囲より短いプライマも使用できるが、標的配列に対する特異性が低下すると言う不利益を受けるおそれがある。同様に、好適な範囲より長いプライマは使用できるが、合成するために不必要に高価であるかもしれない。このように、PCRプライマのサイズに対する制限は機能性の点で課せられたものだけである。
【0048】
FRETオリゴヌクレオチド対は突然変異又は多形を起こすことが疑われる特定の遺伝子座にハイブリダイズするように選ばれる。好適な実施態様では、本発明に従って使用されるオリゴヌクレオチドプローブの3´末端については、オリゴヌクレオチドプローブがPCRプライマとして働かないように、当業者に公知の方法を用いて、修飾される。FRETオリゴヌクレオチド対を構成する供与体及び受容体オリゴヌクレオチドプローブはそれぞれ好適には約15〜40ヌクレオチド残基の長さであるが、これらのプローブは約10ヌクレオチド残基まで短い長さである可能性がある。このような短いオリゴヌクレオチドの可能性のある不利益には特異性の低さ、低い融点、及び背景の増加がある。40残基以上のオリゴヌクレオチドも使用できるが合成するためには無用に高価であろう。このように、プローブオリゴヌクレオチドのサイズに関する制限は機能性の点から課せられたものだけである。オリゴヌクレオチドプローブの各組は供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び受容体オリゴヌクレオチドプローブを含み、ここで供与体及び受容体発蛍光団は、オリゴヌクレオチドが共にその相補的標的DNA遺伝子座にハイブリダイズされると、互いに約10〜約150オングストローム以内であり、より好適には約22〜約72オングストロームである。
【0049】
FRETオリゴヌクレオチド対を構成する供与体及び受容体オリゴヌクレオチドプローブの少なくとも一つを突然変異を含む遺伝子座にハイブリダイズさせるのが望ましい。突然変異が例えば、点突然変異のように、数個のヌクレオチドだけを含むとき、プローブの少なくとも一つは突然変異を含む遺伝子座にまで伸びるべきである。末端における塩基対の欠如は内部部位よりも融解特性への効果が少ないことが知られているため、好適には、突然変異/多形を含む遺伝子座にまで伸びるプローブは、突然変異/多形の位置がハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブの内部位置に対応するように設計される。FRETオリゴヌクレオチド対の合成では、供与体又は受容体オリゴヌクレオチドプローブのいずれかが突然変異を含む遺伝子座にまで伸びるように選ぶことができる。或いは、突然変異が、反転、転座、挿入及び欠損に見られるような多数のヌクレオチド(すなわち10塩基対以上)を伴う場合、少なくとも一つのプローブは挿入した又は欠損した配列を含む(すなわち突然変異破壊点を横切って)核酸配列の領域に伸張すべきであるが、挿入した又は欠損した配列を含む核酸配列の全領域にわたる必要はないだろう。
【0050】
一つの好適な実施態様では、突然変異遺伝子座にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブの融解温度がFRETオリゴヌクレオチド対の他のオリゴヌクレオチドプローブよりも低い融解温度を有するように設計される。したがって、(試料の温度が上昇すると)受容体発蛍光団からの蛍光の損失は突然変異/多形を含む遺伝子座において形成された二重鎖の融解温度に応じて生じる。一実施態様では、供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び受容体オリゴヌクレオチドプローブの両方は選ばれたDNA配列を増幅するために使用されるPCRプライマより高い融点を有する。
【0051】
本発明によれば、目標の核酸配列の多重遺伝子座は、異なる遺伝子座にハイブリダイズし、各FRETオリゴヌクレオチド対に対して異なる融解温度を有する、FRETオリゴヌクレオチド対の組を設計することにより単一容器で分析できる。標的遺伝子座の配列は次いで野生型及び突然変異遺伝子座を含むDNA配列の融解ピークと試料の融解ピークの比較に基づいて決定される。FRETオリゴヌクレオチド対の異なる組は同じ蛍光共鳴移動対で都合よく標識でき、単一発光波長での測定を可能にする。一実施態様では、FRETオリゴヌクレオチド対の各組は同じ蛍光エネルギー移動対で標識され、さらに特に供与体オリゴヌクレオチドプローブはフルオレセインで標識され、受容体オリゴヌクレオチドプローブはCy5で標識される。
【0052】
或いは、FRETオリゴヌクレオチド対の多重組は異なる蛍光共鳴エネルギー移動対で標識できるので、FRETオリゴヌクレオチド対の組は識別可能な発光スペクトルに基づいて互いに識別できる。しかし、異なる蛍光標識の使用に単に依存することは、入手可能な発蛍光団の数が制限され、また入手可能であるそれらの発蛍光団の発光スペクトルが重なることにより複雑となる。
【0053】
一実施態様によれば、多重遺伝子座を分析する方法は、識別可能な発光スペクトルを有する異なる蛍光共鳴エネルギー移動対で標識されるFRETオリゴヌクレオチド対の混合物を使用し、並びに重なる発光スペクトルを有する蛍光共鳴エネルギー移動対で標識されるが、それぞれのFRETオリゴヌクレオチド対の融解温度の差に基づいて識別されるFRETオリゴヌクレオチド対の混合物を使用する。しかし、識別可能な発光スペクトルによる蛍光標識の多重組の使用は試料からの発光の検出及び分析を複雑にする。したがって、FRETオリゴヌクレオチド対のそれぞれに対する異なる融解温度を有するFRETオリゴヌクレオチド対の設計が好ましい。
【0054】
一実施態様によれば、三種のオリゴヌクレオチドの全部がDNAの同じストランド上の二つの分離した遺伝子座における突然変異又は多形の存在を検出するために使用される(図3C参照)。この実施態様によれば、三種のオリゴヌクレオチドはDNAの同じストランド上で互いに隣にハイブリダイズする。第一標識オリゴヌクレオチド70は第一突然変異を含む遺伝子座にハイブリダイズし、第三標識オリゴヌクレオチド72は第二突然変異を含む遺伝子座にハイブリダイズする。第二標識オリゴヌクレオチド74は第一及び第二突然変異を含む遺伝子座の間に位置したDNA配列にハイブリダイズする。第二標識オリゴヌクレオチド74は蛍光共鳴エネルギー移動対の第一構成要素でその3´及び5´末端の両方で標識される。第一及び第三標識オリゴヌクレオチドは蛍光共鳴エネルギー移動対の対応する第二構成要素で標識されるので、そのそれぞれの相補的配列へのすべての三種のオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションに際して、蛍光共鳴エネルギー移動対は蛍光共鳴エネルギー移動関係に置かれる。一つの好適な実施態様によれば、第二標識オリゴヌクレオチドの融解温度が第一及び第三標識オリゴヌクレオチドの融解温度より高い。
【0055】
三つのオリゴヌクレオチドプローブシステムの一実施態様によれば、第二標識オリゴヌクレオチド74はその3´及び5´末端の両方で供与体発蛍光団により標識され、第一標識オリゴヌクレオチド70及び第三標識オリゴヌクレオチド72はそのそれぞれの5´及び3´末端で受容体発蛍光団によりそれぞれ標識される(図3C参照)。或いは、第二標識オリゴヌクレオチドはその3´及び5´末端の両方で受容体発蛍光団により標識でき、第一及び第三標識オリゴヌクレオチドのそれぞれは供与体発蛍光団により標識できる。結局、第二標識オリゴヌクレオチドは一端で受容体発蛍光団により標識でき、他端は供与体発蛍光団で標識でき、第一及び第三標識オリゴヌクレオチドは蛍光共鳴エネルギー移動対の対応する構成要素でそれぞれ標識されるので、三種すべてのオリゴヌクレオチドのそのそれぞれの相補的配列へのハイブリダイゼーションに際して、蛍光共鳴エネルギー移動対は蛍光共鳴エネルギー移動関係に置かれる。
【0056】
一実施態様によれば、第一標識オリゴヌクレオチドの3´末端及び第二標識オリゴヌクレオチドの5´末端に位置した蛍光共鳴エネルギー移動対は第三標識オリゴヌクレオチドの5´末端及び第二標識オリゴヌクレオチドの3´末端に位置した蛍光共鳴エネルギー移動対と同じである。この実施態様によれば、第一標識オリゴヌクレオチドの融解温度は第三標識オリゴヌクレオチドの融解温度と異なる。一つの好適な実施態様では、供与体発蛍光団はフルオレセインであり、受容体発蛍光団はCy5又はCy5.5である。或いは、第一標識オリゴヌクレオチドの3´末端及び第二標識オリゴヌクレオチドの5´末端に位置した蛍光共鳴エネルギー移動対は第一標識オリゴヌクレオチドの5´末端及び第二標識オリゴヌクレオチドの3´末端に位置した蛍光共鳴エネルギー移動対と異なることがある。
【0057】
一実施態様によれば、核酸配列の多重遺伝子座において突然変異又は多形の存在に対する核酸配列を含む生物学的試料を分析する方法は、突然変異又は多形を含む遺伝子座に相補的であるハイブリダイゼーションプローブの融解温度を決定することで行われる。その方法は単一反応容器で行われ、前記生物学的試料を一対のオリゴヌクレオチドPCRプライマ、第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ、第一受容体オリゴヌクレオチドプローブ、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブと組み合わせるステップ、DNAの選択したセグメントを増幅するステップ及び供与体及び受容体オリゴヌクレオチドプローブの各組の融解温度を決定することのステップを備える。この手順に従って、一対のオリゴヌクレオチドPCRプライマは核酸配列の選択したセグメントを増幅するために構成される。第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブは選択したセグメントにハイブリダイズするように設計されるので、第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブの両方の選択されたセグメントへのハイブリダイゼーションは第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブを共鳴エネルギー移動関係に置き、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブの両方の選択されたセグメントへのハイブリダイゼーションは第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブを共鳴エネルギー移動関係に置く。
【0058】
供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び受容体オリゴヌクレオチドプローブの各組の融解曲線を決定するために、生物学的試料は、第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブの供与体発蛍光団により吸収される光で照射され、試料の蛍光は温度の関数として測定される。さらに具体的には、第一及び第二受容体発蛍光団の蛍光は、受容体発蛍光団蛍光の基線水準が達成されるまで上昇される試料の温度として測定される。一実施態様によれば、温度依存性蛍光はPCR反応の完結後測定される。他の実施態様によれば、温度依存性蛍光はPCR反応中に実時間で測定される。
【0059】
温度の関数として蛍光変化を同時に決定しながらPCR増幅反応を行う方法は標的遺伝子座のより迅速な遺伝子型判定を可能にする。過去においては、装置の限界のために終点検出だけが可能であった。しかし、最近PCR反応の実時間測定を行う装置及び手順が1995年10月3日に発行された、米国特許第5,455,175号及びそれぞれ1997年6月4日に提出された、米国特許出願第08/869,275号及び第08/869,276号に記載されている。一般に、高輝度発光ダイオードは試料照射に使用され、フォトダイオードは検出に使用される。試料はガラス毛細管試料管、又は代替として加熱密封を必要としない96ウエル形式で複合材料ガラス/プラスチック試料管に充填される。連続測定を行う間、試料は温度制御された空気流及び線状光路の交点に置かれる。毛細管の片側は発フォトダイオードで照射され、他の側はフォトダイオードで観察される。一実施態様では、試料は照射され、毛細管容器の末端を通って、発光した試料蛍光が検出される。空気は一定して試料上に押し出され、温度は加熱コイル又は白熱電球のような加熱要素により制御される。
【0060】
二組のプローブの融点ピークを識別するために、プローブは各組のプローブの融解温度が他の組のプローブの融解温度と異なるように設計される。好適な実施態様では、FRETオリゴヌクレオチド対の多重組は同じ蛍光共鳴エネルギー移動対でそれぞれ標識され、各FRETオリゴヌクレオチド対は明確な融解温度範囲を有する。
【0061】
本発明は、ハイブリダイゼーションプローブが突然変異体対野生型に対してハイブリダイズされるとき、融解温度が異なるように、当業者に公知の標準的手法を用いて設計できるいかなる既知の突然変異をも検出するために使用することができる。ハイブリダイゼーションプローブは通常単一塩基対の突然変異(点突然変異)を検出するように設計されるであろうが、単一遺伝子座における挿入、欠損、反転、転換及び多重点突然変異のような他の突然変異も本発明の方法を用いて検出できる。ハイブリダイゼーションプローブが反転、転換、挿入又は欠損を検出するために使用されると、供与体又は受容体オリゴヌクレオチドプローブの少なくとも一つが挿入又は欠損配列を含む核酸配列の領域に拡張するが、挿入又は欠損配列を含む核酸配列の全体領域にわたる必要はないであろう。
【0062】
本発明の一実施態様によれば、各組のFRETオリゴヌクレオチド対中の一つのプローブはその5´末端でCy5、Cy5.5、及び他の赤色又は赤外発光色素からなる群から選ばれた蛍光エネルギー移動受容体により標識され、各組の他のプローブはその3´末端でフルオレセイン、蛍光エネルギー供与体により標識される。この方法で用いた両方の蛍光プローブはアミダイトから直接合成可能なので、二重標識プローブ又はプライマ/プローブ加水分解システムにおけるように手動合成は必要でない。一つの好適な実施態様では、各組のプローブの少なくとも一つは突然変異遺伝子座がプローブの中心付近に位置した相補的配列に対応するように設計される。さらに、各組の供与体及び受容体プローブはそれらがPCRプライマとして働かないように修飾され、標的DNAの隣接領域にハイブリダイズするように設計される。好適には、供与体及び受容体発蛍光団が、その相補的配列への供与体及び受容体プローブのハイブリダイゼーションにおいて、0〜25ヌクレオチド以内、より好適には0〜5ヌクレオチド以内、最も好適には0〜2ヌクレオチド以内である。特に好適な間隔は1ヌクレオチドである。フルオレセインからの背景がCy5からのものよりも扱いにくいので、Cy5標識プローブの濃度は好適にはフルオレセイン標識プローブの2〜5倍であるべきである。
【0063】
本発明の一つの特徴によれば、PCR反応の実時間蛍光測定はPCR反応中の生成物融解曲線を得るために使用される。増幅を駆動するPCRの温度サイクル、集積する生成物及び蛍光的に標識したハイブリダイゼーションプローブを高温で変性することと、プライマ及びハイブリダイゼーションプローブを低温で生成物にアニールすることを交互に行なう。蛍光的に標識したハイブリダイゼーションプローブの転移温度はGC含量及び長さに主として依存する。プローブがPCR生成物に内部的にハイブリダイズするように設計されるならば、プローブの融解温度もGC含量、長さ、及び標的への相補性の程度に依存する。試料が生成物の解離温度を通って加熱されるときに温度の関数として蛍光をプロットすることによりPCR生成物融解曲線が与えられる。このDNA融解曲線の形と位置はGC/AT比、長さ、及び配列の関数であり、融解温度で2℃以下で離れた増幅生成物を区別するために使用できる。このようにPCR反応中の蛍光を連続的に測定することにより、共鳴エネルギー移動及びプローブ融解曲線によりPCRプライマへの内部的配列変化を検出するためのシステムがもたらされる。
【0064】
本発明はさらにFRETオリゴヌクレオチド対の組の融解温度を分析することにより、離れた領域を同時に遺伝子型判定するプローブとして、少なくとも二組のPCRプライマ及び少なくとも二組のFRETオリゴヌクレオチド対を用いて、核酸の二つ以上の離れた領域を共増幅する方法についてのものである。このような方法で、いくつかの異なる遺伝子が既知の突然変異及び多形の存在下で単一反応容器中で同時に選別できる。
【0065】
核酸配列の多重遺伝子座における突然変異又は多形の存在下で生物学的試料を分析する方法は単一反応容器中で行うことができる。一実施態様によれば、この方法は生物学的試料を第一及び第二対のオリゴヌクレオチドPCRプライマ、第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ、第一受容体オリゴヌクレオチドプローブ、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ、及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブと組み合わせることのステップを備える。熱安定性ポリメラーゼがついで加えられ、第一及び第二の選択したセグメントがポリメラーゼ鎖反応により増幅され、生物学的試料は照射され、試料の蛍光は温度の関数として測定される。
【0066】
この実施態様では、第一対のオリゴヌクレオチドプライマは前記核酸配列の第一選択セグメントを増幅するために構成され、前記第二対のオリゴヌクレオチドプライマは前記核酸配列の第二選択セグメントを増幅するために構成される。第一及び第二選択セグメントは互いに大きい距離を隔てて配置することができ、異なるDNA配列上に配置することができる。
【0067】
オリゴヌクレオチドプローブは第一供与体オリゴヌクレオチド及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブが、第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブを共鳴エネルギー移動関係に置く方法で第一選択セグメントにハイブリダイズするように設計される。さらに、第二供与体オリゴヌクレオチド及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブは、第二選択セグメントへのこれらのプローブのハイブリダイゼーションが第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブを共鳴エネルギー移動関係に置くように設計される。一実施態様によれば、第一FRETオリゴヌクレオチド対は第二FRETオリゴヌクレオチド対と同じ蛍光共鳴エネルギー移動対で標識されるが、第一FRETオリゴヌクレオチド対の融解温度は第二FRETオリゴヌクレオチド対の融解温度と異なる。一実施態様では供与体はフルオレセインであり、受容体発蛍光団はCy5又はCy5.5である。
【0068】
本発明はゲノムDNAにおける突然変異の検出に関して記載されるが、同じ原理がcDNAにおける突然変異の検出に適用できる。技術的に既知であるように、cDNAの調製は余分のステップ及び時間を必要とし、したがって速度及び低経費の利点のために、ゲノムDNAを使用することは好適である。しかし、cDNAを分析するための本手順の使用はゲノムDNA配列に存在しない欠陥を同定するために使用できる。例えば、本方法はcDNAの調製中にもたらされた誤差を同定するcDNA配列に関して、並びにスプライシング又は他の転写又は転写後血管におけるin vivo欠陥から生じる誤差を同定することに関して使用できる。さらに、同じ方法は、突然変異又は多形を含む遺伝子座にハイブリダイズしたときに変化した融解温度を有するハイブリダイゼーションプローブを設計することで、核酸配列における挿入及び欠損を検出するために使用できる。
【0069】
本発明はさらに突然変異又は多形に対する生物学的試料を遺伝子型判定するためのキットについてのものである。キットは少なくとも二対の蛍光オリゴヌクレオチドプローブ(すなわち、第一FRETオリゴヌクレオチド対及び第二FRETオリゴヌクレオチド対)を含み、そこでは各対(供与体及び受容体オリゴヌクレオチドプローブ)のオリゴヌクレオチドは核酸配列の隣接領域にハイブリダイズするように設計される。
【0070】
一実施態様では、キットは第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ、第一受容体オリゴヌクレオチドプローブ、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブの混合物を含み、ここで前記第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブは同じ供与体発蛍光団で標識され、前記第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブは同じ受容体発蛍光団で標識される。第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブは核酸配列の第一遺伝子座の隣接領域にハイブリダイズするように設計され、ここでハイブリダイズした第一供与体及び第一受容体オリゴヌクレオチドの組は第一融解温度を有する点に特徴を有する。第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブは核酸配列の第二遺伝子座の隣接領域にハイブリダイズするように設計され、ここでハイブリダイズした第二供与体及び第二受容体オリゴヌクレオチドの組は第二融解温度を有する点に特徴を有する。さらに、オリゴヌクレオチドプローブは第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブの組の第一融解温度が、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブの組の第二融解温度と異なるように設計される。
【0071】
一実施態様では、キットは追加のFRETオリゴヌクレオチド対の組を含み、ここで追加のFRETオリゴヌクレオチド対の組は第一及び第二FRETオリゴヌクレオチド対と異なる融解温度を有する。或いは、一実施態様では、追加のFRETオリゴヌクレオチド対の組は蛍光共鳴エネルギー移動対で標識され、その受容体発蛍光団の発光は第一及び第二FRETオリゴヌクレオチド対の受容体発蛍光団の発光と重ならない。一実施態様では、追加のFRETオリゴヌクレオチド対の組は、第一及び第二FRETオリゴヌクレオチド対と異なる融解温度を有し、かつFRETオリゴヌクレオチド対の混合物並びにその受容体発蛍光団の発光が第一及び第二FRETオリゴヌクレオチド対の受容体発蛍光団の発光と重ならない、蛍光共鳴エネルギー移動対で標識されたFRETオリゴヌクレオチド対の混合物を含む。
【0072】
プローブに加えて、キット12は核酸の一つ以上の選択セグメントを増幅するように設計された一つ以上のオリゴヌクレオチドプライマの対を含んでもよい。或いは、キット12にはPCR増幅反応及び突然変異及び多形の蛍光検出を開始するために必要なすべての試薬を含めてもよい。
【0073】
本発明の一実施態様に従って、多重PCR増幅及び蛍光プローブTによる遺伝子型判定は遺伝性血色素症遺伝子における多重変種を同時に検出するために使用される。遺伝性血色素症は罹患の危険があると推定されたアメリカ人が百万人以上いる、北半球で知られる最も一般的な遺伝病である。この鉄代謝の常染色体劣性疾患は白人人口において約0.5%の頻度で生じる。腸の鉄吸収の調節不全が最終的に実質細胞の損傷及び終末器官の機能障害につながる。鉄過負荷の長期合併症としては関節炎、心筋症、糖尿病、肝硬変、及び肝細胞癌が挙げられる。鉄過負荷に関連した罹患は早期診断及び静脈切開による治療によって予防可能である。
【0074】
コドン282(C282Y)におけるG845Aトランジションにより生じる、システインからチロシンへのアミノ酸置換は、鉄過負荷に対する明確な臨床基準に合致する北欧系の患者からの疾患染色体の85〜100%で発見される。別の突然変異(H63D)はC187Gトランスバージョンにより作られる。この置換は同型接合C282Y遺伝子型の0.44〜1.5%の間の推定浸透度を有する。
【0075】
突然変異を生じるC282Y及びH63D血色素症を遺伝子型判定する現在の方法としてはオリゴヌクレオチド連結反応、対立遺伝子特異性オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション、及びPCR制限フラグメント長分析が挙げられる。これらの方法の全ては多くの手作業手順を必要とし、時間がかかる。蛍光融解曲線による実時間分析と組み合わせてPCRに基づいた方法を使用すれば、約45分で均一増幅及び遺伝子型判定がもたらされる。一実施態様では、血色素症突然変異を有する遺伝子座の分析は、同じストランドにハイブリダイズされると蛍光エネルギー移動にある、3´‐フルオレセイン標識プローブ及び5´‐Cy5標識プローブを用いて行われる(実施例8参照)。
【0076】
鉄過負荷に関する臨床基準に合致する117名の患者及び56名の正常対照がHFE遺伝子におけるC282Y及びH63D突然変異の分析のために選ばれた。両方の群ともユタ及び隣接州からの白人のアメリカ人であった。4種の異なる対立遺伝子が融解曲線分析中に同時に同定できた。この研究の結果を表3に要約する。
【0077】
【表1】
Figure 0003670967
患者の98名(83.8%)はC282Y突然変異に対して同型接合で、対照には全く見られなかった。C282Y突然変異は患者染色体の87%、及び正常対照の染色体の6.3%から発見された。H63D突然変異は対照染色体の11%及び患者染色体の4.3%だけで発見された。C282Y突然変異に対して異型接合であったのは、8名の患者及び7名の正常対照があった。C282Y異型接合の患者の半分はH63D突然変異を有したが、対照の中には複合異型接合遺伝子型はなかった。さらに、ある単一のプローブが予期しない多形(A193T)を含む三種の対立遺伝子を同定し、既知並びに未知の突然変異を走査するための隣接蛍光ハイブリダイゼーションプローブの可能性を示した。
【0078】
<実施例1>
図2は4種の異なる温度/時間プロフィル(A〜D)の結果及びその30サイクル(A〜D)後に生じる増幅生成物を示す。図2のプロフィルA及びBは先行技術の加熱ブロック装置及び先行技術のミクロフージ(microfuge)管を用いて得られた。図2で見ることができるように、温度間の転移は遅く、多くの非特異的帯がプロフィルA及びBに存在する。プロフィルBは、各試料が各温度に留まる時間を制限することにより(プロフィルAと対比して)非特異的帯の除去において改善を示し、このように短い時間がより望ましい結果をもたらすことを示した。
【0079】
プロフィルC及びDは急速温度サイクラ(cycler)を用いて得られた。図2で分るように、増幅は特異的で収率は60秒延長時間で最大であるが(C)、10秒の延長時間で全く十分である(D)。
【0080】
ヒトゲノムDNAからのβ‐グロビンの536bpフラグメントの増幅のための最適時間及び温度も求められた。変性(93℃)及びアニール(55℃)が1秒以下であるときに、増幅収率及び生成物特異性は最適であった。変性及びアニール時間が延長されても、利点は認められなかった。77℃では長い延長時間では収率が増加したが、10〜20秒以上の延長時間ではほとんど変化がなかった。より詳細な情報は、C.T.Wittwerら、「嚢胞性線維症ΔF(508)遺伝子座による急速サイクル対立遺伝子特異性増幅、39 Clinical Chemistry 804(1993)」及び、C.T.Wittwerら、「急速DNA増幅、ポリメラーゼ鎖反応174(1994)」から得られる
【0081】
<実施例2>
110bpβ‐グロビンフラグメントはヒトβ‐グロビンプライマPC03/PC04(110塩基対)を用いて50ngヒトゲノムDNAから増幅した。それらのプライマはC.T.Wittwerら、「熱空気による毛細管中の自動化ポリメラーゼ鎖反応、17 Nucl.Acids.Res.4353〜4357(1989)」に記載され、その開示内容は現在本出願中に援用されている。DNA増幅は、50mM Tris、pH8.5(25℃)、3mM MgCl、500μg/mlウシ血清アルブミン、内部プローブCAAACAGACA CCATGGTGCA CCTGACTCCT GAGGA‐フルオレセイン(SEQ ID NO:1)及びCy5‐GAAGTCTGCC GTTACTGCCC TGTGGGGCAA G‐p(SEQ ID NO:2)によりそれぞれ0.2μM及び10μl反応物中0.8U KlenTaq1 ポリメラーゼ(Taqポリメラーゼの5´‐エクソヌクレアーゼ欠損変種‐米国特許番号5,436,149)で行われた。プローブは同じストランド上プライマに内部的にハイブリダイズし、いかなる介在する塩基もなく直ちに隣接であった。
【0082】
プローブ及びプライマは、Pharmacia Biotech Gene Assembler Plus(Piscataway、New Jersey)を用いて、当該技術分野で既知の標準ホスホルアミダイト化学により合成された。3´‐フルオレセイン標識プローブはフルオレセイン標識CPGカセット(Glen Research、Sterling、VA)上に、C18逆相HPLC精製で支援する最終トリチル-ONで合成された。遅い溶出ピークが収集され、トリチル基はPolyPack(Glen Research)上で除去された。フルオレセイン標識オリゴは50%アセトニトリルで溶出され、再びC18逆相HPLCで精製された。5´‐Cy5‐標識プローブは3´末端(Glen Research)上に化学的リン酸化剤で、トリチル‐OFF合成中5´末端にCy5アミダイト(Pharmacia)を加えて合成された。欠陥配列はC18逆相HPLCによって除去された。プローブ純度はポリアクリルアミド電気泳動及び色素及びオリゴの吸光度で検査された。
【0083】
HPLCは4×250mm Hypersil ODSカラム(Hewlett Packard)上で、0.1Mトリエタノールアミン:酢酸塩移動相及びアセトニトリル勾配、1ml/分で行われた。溶出液については吸光度(A260)及び蛍光(フルオレセインに対する490nm励起、520nm発光、及びCy5に対する650nm励起、670nm発光)の両方を測定した。トリチル化及びフルオレセイン標識オリゴヌクレオチドは10〜20%アセトニトリル勾配で溶出され、Cy5標識オリゴヌクレオチドは10〜40%アセトニトリル勾配にわたって溶出した。
【0084】
温度サイクルは毛細管蛍光急速温度サイクラ中、20℃/秒のプログラムされた接近速度で0秒間94℃、20℃/秒の接近速度で20秒間60℃、及び1℃/秒の接近速度で0秒間75℃であった。温度サイクル中、フルオレセイン及びCy5蛍光はアニール/拡張セグメントの最後で各サイクルにつき得られた。共鳴エネルギー移動はフルオレセイン蛍光の低下、及び増幅のサイクル26付近で開始するCy5蛍光の増加の両方として認められた(図11A〜11C)。一般に、フルオレセイン蛍光に対するCy5の蛍光比の観察が好適である。
【0085】
<実施例3>
PCR中のフルオレセイン及びCy5標識隣接ハイブリダイゼーションプローブの比、濃度、及び間隔の効果を調査した。実施例2のβグロビン遺伝子座及びプローブ対の増幅が用いられ、Cy5のフルオレセインに対する蛍光比に最大変化が認められた。Cy5のフルオレセイン標識プローブに対する比が2:1であるとき、最大信号が生じた。この2:1比で、最良信号が0.2μMのフルオレセインプローブ濃度及び0.4μMのCy5標識プローブ濃度で生じた。PCR中の隣接ハイブリダイゼーションプローブ間に介在する塩基の最適数も求められた。同じ長さであるがそのハイブリダイゼーション位置が僅かに移動したいくつかのプローブが実施例2に従って合成されたので、それらがβグロビン標的にハイブリダイズすると、0、1、2、3、4、又は6塩基がプローブ間に残った。PCR中の最高信号は一つの介在塩基で生じた。若干の共鳴エネルギー移動が15及び25塩基の間隔でさえも検出されたが、より良い移動は0〜5塩基で生じた。
【0086】
<実施例4>
PCRのサイクル毎測定はCy5標識プライマとフルオレセイン標識ハイブリダイゼーションプローブの間の共鳴エネルギー移動により行われた。これは隣接Cy5/フルオレセインハイブリダイゼーションプローブによる測定と比較された。Cy5標識プライマはCAACTTCATC CACGT*TCACC(SEQ ID NO:3)であり、ここでTはCy5を付着した修飾T塩基であり、対応するプローブはGTCTGCCGTT ACTGCCCTGT GGGGCAA‐フルオレセイン(SEQ ID NO:4)であった。隣接ハイブリダイゼーションプローブはCCTCAAACAG ACACCATGGT GCACCTGACT CC‐フルオレセイン(SEQ ID NO:5)及びCy5‐GAAGTCTGCC GTTACTGCCC TGTGGGGCAAp(SEQ ID NO:6)であった。ハイブリダイゼーションプローブは実施例2に従って合成され、0.2μMで使用された。Cy5標識プライマは二段階で合成された。自動化合成は所望のT位置でアミノ修飾因子C6dT(Glen Research)を取り込むために使用された。ついで、Cy5の一価N‐ヒドロキシ琥珀酸イミドエステル(図4)が製造者の指示(Amersham)に従ってアミノリンカーに手作業で接合された。HPLC精製は実施例2に記載のとおりであった。
【0087】
Taqポリメラーゼの0.4Uが10μl当たり使用されたことを除いては実施例2におけるように、ヒトゲノムDNAからの110塩基対βグロビンフラグメントを増幅するために、Cy5標識プライマ(0.5μM)がPCO4の代わりに使用された。隣接ハイブリダイゼーションプローブも同じβグロビンフラグメントの増幅を測定した。温度サイクルは0秒間94℃および、20秒間60℃で行われた。蛍光はアニール/拡張セグメントの最後に各サイクルに一回測定された。両方の方法において、Cy5への蛍光エネルギー移動はハイブリダイゼーションと共に増加し、フルオレセインに対するCy5の蛍光の比としてプロットされた(図12)。
【0088】
<実施例5>
PCR中の蛍光測定が定温で各サイクルに一回行われたので、本発明はPCRサイクルを通じて連続測定を提供することの重要な利点を提供し、このように温度変化として蛍光の動的測定を可能にする。この方法で、突然変異及び多形は、蛍光的に標識した追加されたハイブリダイゼーションプローブの融解温度を決定することにより検出できる。
【0089】
因子V Leiden突然変異はアミノ酸残基506(R506Q)においてアルギニン残基に対してグルタミン残基を置換する単一塩基変化(GからAへ)である。より詳細な情報としては、R.M.Bertinaら、「活性化蛋白質Cへの耐性に関連した血液凝固因子Vにおける突然変異、369 Nature 64〜67(1994)」及びJ.Voorbergら、「因子VのArg506における単一点突然変異と特発性静脈血栓塞栓症との関連、343 Lancet 1535〜36(1994)」を参照されたい。ここに使用されるように、「因子V Leiden突然変異遺伝子座」は、野生型におけるグアニン塩基が因子V Leiden変異体におけるアデニン塩基で置換される、因子V遺伝子におけるヌクレオチド位置を意味する。SEQ ID NO:7は野生型因子V遺伝子の部分を示し、SEQ ID NO:8は、各事例で位置31における関連ヌクレオチドにより、因子V Leiden遺伝子の対応する部分を示す。因子V遺伝子の完全なヌクレオチド配列が、R.J.Jennyら、「ヒト因子Vの完全なcDNA及び誘導アミノ酸配列、84 Proc.Nat´l Acad.Sci.USA 4846〜50(1987)」に記載されているが、配列もまたGenbank locus HUMF10で得られる。変異体因子V蛋白質におけるアミノ酸変化は分解に対するこの凝固因子耐性を作り、凝固及び血栓症への傾向を増加する。遺伝性血栓形成傾向の最も一般的原因として、この突然変異が臨床分子遺伝学実験室において行われる一般的な実験室試験の目標とされる。
【0090】
因子V Leiden突然変異に対する標準的な分析法は、PCRにより遺伝子セグメントを増幅し、野生型配列を切断するが変異体を切断しない制限エンドヌクレアーゼを用いて増幅生成結果物を消化し、ゲル電気泳動により消化済み野生型と未消化変異体生成物を識別することである。これは定義された突然変異に対する分析として当該技術分野で既知の方法である。このような試験は、PCR増幅(2時間)、酵素消化(1時間)、及び電気泳動(1時間)を含み、通常約4時間を要する。増幅後のステップには試料管の開栓、酵素の添加、及び消化済み試料の電気泳動装置への移動を含む。増幅後処理により最終生成物が汚染される危険が増加し、手動取扱いのため試料の誤標識を防ぐ注意が必要である。点突然変異に対して増幅および分析を同時に行う方法によって、これらの懸念は取り除かれる。
【0091】
同じ装置における30分以内での因子V Leiden突然変異の完全な増幅及び分析の方法は、突然変異遺伝子座を含むヒトゲノムDNA試料の部分を非対称的に増幅することを含み、増幅したDNAに対する融解曲線を取得し、分析することが続く。ゲノムDNAは当該技術分野で既知の方法に従って調製され、融解曲線が、蛍光発生ハイブリダイゼーションプローブを用いる共鳴エネルギー移動方法論により得られることが好ましい。このような試験によって同型接合野生型、同型接合変異体、及び異型接合遺伝子型が容易に識別される。一実施態様では、オリゴヌクレオチドプローブはフルオレセインで3´標識され、共鳴エネルギー移動に対するCy5標識プライマに近い増幅DNA上でハイブリダイズするように設計される。この方法はいかなる定義された突然変異にも適用できる。
【0092】
PCR増幅は、50mM Tris、pH8.3、3mM MgCl、500μg/mlウシ血清アルブミン、200μM各dNTP、0.5μMのCy5標識プライマ(SEQ ID NO:9)、0.2μM非標識対立プライマ(SEQ ID NO:10)、0.1μMフルオレセイン標識プローブ(SEQ ID NO:11)、0.4U Taqポリメラーゼ、及び50ngヒトゲノムDNAを含む10μl反応混合物中で行われた。因子V Leiden突然変異に対する個体同型接合からのヒトゲノムDNA、異型接合個体からのヒトゲノムDNA、野生型因子V対立遺伝子に対する個体同型接合からのヒトゲノムDNA、及びDNA無しの負の対照の、DNAの4種の異なる試料が試験された。Cy5標識プライマ、フルオレセイン標識プローブ、及び突然変異部位(星印で示される)の配向を以下に示す。
【0093】
Figure 0003670967
非標識対立プライマの配列はTGTTATCACACTGGTGCTAA(SEQ ID NO:10)であり、増幅生成物は186塩基対の長さであった。Cy5標識プライマは実施例4におけるように得られた。サイクル条件は50サイクルで0秒間94℃(勾配=20)、10秒間50℃(勾配=20)、及び0秒間72℃(勾配=1)であり、45℃までの冷却及び融解曲線のために94℃まで0.2℃/秒の勾配で連続蛍光測定が続いた。Cy5標識がプライマの3´末端に近いほど、共鳴エネルギー移動信号は大きくなる。しかし、3´末端はポリメラーゼ拡張に対して遊離3´‐ヒドロキシルを有しなければならず、Cy5を3´末端にあまりに近く置くこと(3´上又は最後から二番目塩基のいずれか)はポリメラーゼ付着及び拡張を阻害することになり得る。3´フルオレセインプローブは可能な限りプライマに近くハイブリダイズすべきで(1−3塩基のわずかな重なりが許される)、突然変異部位はプローブの中間部付近にあるべきである。ハイブリダイゼーション発蛍光団と23量体プローブの塩基8における突然変異の間の5塩基分離により変異体と野生型配列の間に8℃の融解曲線移動が与えられた(図13A及び13B)。
【0094】
図13Aを参照すると、50℃と94℃の間の1℃/秒での各サイクル中の測定は明確な遺伝子型同定も与えるが、最も良質の融解曲線は遅い温度転移速度(0.2℃/秒)による増幅の最後に得られた(図14)。融解曲線は温度に対し、温度に関する蛍光の負の導関数(−dF/dT対T)をプロットすることで可視化することが最も容易である、図13B参照。このようなプロットは生の蛍光データからすべての可能性のある遺伝子型の容易な視覚同定を可能にする。
【0095】
因子V Leiden突然変異の検出のためにここに開示された特別なプローブ及びプライマは単に説明的なものであり、一般の当業者にはここに述べた原理及び指針に従って、過度の実験無しで突然変異の検出のための他のプローブ及びプライマを設計できるだろうことは理解されるだろう。フルオレセイン及びCy5が上記実施例で共鳴エネルギー移動標識として使用されたが、Cy5.5のような他の受容体もフルオレセインと共に使用できる。
【0096】
<実施例6>
実施例5の因子V遺伝子座は、プライマがCy5の代わりにCy5.5で標識されたことを除き、さきのように増幅された。Cy5.5発光は683nmロングパス二色性及び683〜703nm帯域干渉フィルタを通して観察された。Cy5.5対フルオレセイン比は約30サイクルで背景以上に増加し、比は50サイクルの非対称性増幅で約二倍となった。野生型DNAで増幅すると、プローブTmは融解ピークから判断して65〜66℃であった。
【0097】
<実施例7>
アラニンをバリン残基に転換し、熱不安定性酵素を生じる、メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)遺伝子(C677T)における共通の点突然変異がある。この突然変異はMTHFR活性を低下でき、当該技術分野で公知であるように早期血管疾患及び血栓症に対する独立危険因子として関係付けられているホモシステイン血しょう水準の上昇をもたらす。プライマの一つはCy5(TGAAGGAGAAGGTGTCTGCGGGA)(SEQ ID NO:12)で標識され、ここでTはCy5に結合した修飾T残基を表す。プローブ配列はフルオレセイン‐CCTCGGCTAAATAGTAGTGCGTCGA(SEQ ID NO:13)であり、他のプライマはAGGACGGTGCGGTGAGAGTG(SEQ ID NO:14)であった。MTHFR遺伝子の198塩基対フラグメントは、50mM Tris、pH8.3、2mM MgCl、500μg/mlウシ血清アルブミン、0.2mMの各dNTP、0.5μMのCy5標識プライマ、0.1μMの対立プライマ、0.1μMのフルオレセイン標識プローブ、及び10μl当たり0.4U TaqDNAポリメラーゼ中で50ngのヒトゲノムDNAから増幅された。各サイクルは30秒の長さで、94℃での変性に60℃で20秒のアニール/拡張の組み合わせステップが続いて構成される。ステップ間の温度転移速度は20℃/秒であった。60サイクル後、融解曲線は次のように得られた。0.5℃/秒での50〜65℃、0.1℃/秒での65〜75℃、及び0.5℃/秒での75〜94℃からの加熱。基線差引き及び融解ピークへの変換後に、全ての可能性のある遺伝子型が容易に識別された(図15)。
【0098】
<実施例8>
血色素症遺伝子の多重化分析
試料
白人の個人からのゲノムDNAがユタ及び隣接州において血色素症家系を研究するために10年間にわたって収集された。収集の方法はユタ大学における施設内倫理委員会により承認された。117名の患者及び56名の対照からなる二つの臨床的に定義された被験者群が、HFE遺伝子中のC282Y及びH63D突然変異の出現率を決定するために250の遺伝子型判定された試料から選択された。家族に基づく対照は結婚して家系に入ったか、又は被験者とHLA同一性を有しないかのいずれかであった。臨床歴が不明確な遺伝子型判定された患者は被験者群から排除された。患者は鉄過負荷(トランスフェリン飽和>55%及び血清フェリン>600μg/l)の臨床証拠により選択され、肝臓生検が肝臓鉄沈着症の程度を決定するためにこれらの患者の大部分で行われた。すべての対照は血清フェリチン及びトランスフェリン飽和パーセントに対して正常値を有していた。
【0099】
遺伝子型判定
全試料は隣接蛍光ハイブリダイゼーションプローブでC282Y及びH63D部位で遺伝子型判定された。多重化によって同時に両方の部位を遺伝子型判定することが70試料について行われた。多重化及び単一部位分析に対する試薬濃度は同じであった。しかし、多重化反応には2つのプライマの組及び2つの蛍光的標識化プローブの組が含まれていた。各10μL反応物は、50mM Tris、pH8.3(25℃)、500μg/mlウシ血清アルブミン、0.2mM各デオキシリボヌクレオシド三リン酸塩、4mM MgCl、0.5μM各プライマ、0.1μM部位特異性3´‐フルオレセイン標識プローブ、0.2μM部位特異性5´‐Cy5標識プローブ、50ngゲノムDNA、及び0.4U天然Taq DNAポリメラーゼを含んでいた。試料は別々のプラスチック/ガラス複合キュベットに装填され、遠心分離され、蓋をされた。均一PCR及び融解曲線取得は24試料急速蛍光熱サイクラ(LightCycler LC24、Idaho Technology、Idaho Falls、ID)を使用した。
【0100】
2温度サイクルが40回反復された(20℃/秒のプログラムされた推移で0秒間94℃と20秒間62℃)。蛍光は、アニール/拡張を組合わせるステップの最後に、試料当たり50ミリ秒間各サイクルに一回取得された。増幅後追加した分析サイクルが微分融解曲線による即時遺伝子型判定を可能にした。遺伝子型判定プロトコルには20秒間94℃で変性と、それぞれ65℃、55℃及び45℃(C282Y、S65C及び多重化)又は75℃、65℃、及び55℃(H63D)で20秒間アニール、及び0.1℃/秒の速度で75℃への高分解能融解転移が含まれていた。Cy5(655〜695nm)及びフルオレセイン(520〜560nm)蛍光はそれぞれ0.1℃温度上昇で試料当たり50ms間測定された。
【0101】
融解ステップ中に収集したデータは各試料を遺伝子型判定するために使用された。融解曲線はCy5/蛍光(F)対温度(T)をプロットすることにより生成された。容易に識別できる融解ピークが同じデータを−dF/dT対温度としてプロットすることにより得られた。
【0102】
LightCyclerTM(Idaho Technology、Idaho Falls、ID)中で行われた遺伝子型判定は慣用のPCR制限フラグメント長分析と比較された。PCR制限フラグメント長分析はC282Y突然変異に対して全試料について、及びH63D突然変異に対して40の任意の試料について行われた。PCR制限フラグメント長法に対する増幅は、LightCyclerTMで使用したものと同じプライマ、MgCl濃度及び温度パラメータを用いて空気熱サイクラ(RapidCyclerTM、Idaho Technology、Idaho Falls、ID)中で行われた。プローブはPCR制限フラグメント長分析では加えられなかった。試料は1μLの推奨消化緩衝液及び8μLのアンプリコンへ、1μLのSnaBI(4U/μl、New England Biolabs、Beverly、MA)又はBclI(10U/μgl、New England Biolabs)のいずれかをそれぞれ添加してC282Y又はH63Dにおいて制限消化された。試料は37℃(SnaBI)又は50℃(BclI)のいずれかで2時間温置され、生成物は5V/cmで60分間、1.5%アガロースゲル上で分離後、臭化エチジウム染色で可視化された。
【0103】
配列決定
4種の試料がA193T多形の同定のために配列決定された。PCR生成物はTOPO TAプラスミドベクター(TOPO TA Cloning(登録商標)、Invitrogen、CA)から配列決定された(Model377、Perkin‐Elmer、Foster、CA)。
【0104】
プライマ/プローブ合成
C282Yコドン及びH63Dコドンに対するプライマは標準ホスホルアミダイト化学(Pharmacia Biotech Gene Assembler Plus、Piscataway、NJ)により合成された。3´‐フルオレセイン標識プローブはフルオレセイン制御多孔ガラスカセット(BioGenics、San Ramon、CA)上で合成された。5´‐トリチル基は全長配列の精製のためにフルオレセイン標識プローブに保持された。脱トリチル化はPolypackカラム(Glen Research、Sterling、VA)上で行われ、標識オリゴが50%アセトニトリルで溶出した。5´‐Cy5プローブは、プローブの3´‐末端からの拡張を防ぐために、Cy5ホスホルアミダイト(Pharmacia Biotech)及び化学的リン酸化剤(Glen Research)を用いて合成された。
【0105】
プローブ合成の純度は発蛍光団濃度のオリゴヌクレオチド濃度に対する比を計算して決定された。0.8〜1.2の外側の比を有するプローブは逆相C18高圧液体クロマトグラフィーで精製された。標識オリゴヌクレオチドは、0.1M酢酸トリエチルアンモニウム、pH7.0及び20〜60%(フルオレセインプローブ)又は40〜80%(Cy5プローブ)勾配のアセトニトリル(1ml/分)を用いて、4×250mmHypersil ODSカラムを通された。溶出液は縦列吸光度及び蛍光検出器(Waters 486及び474、Milford、MA)で測定された。A260及び蛍光ピークの両方の分画が収集された。
【0106】
プライマ/プローブ設計
HFE cDNA配列がプライマ及びプローブの選択に使用された(Genbank Accession M31944)。プライマ及びプローブはPrimer Designer for WindowsTM(Scientific and Educational Software、State Line、PA、USA)を用いて選ばれた。両方の突然変異部位に対するプライマは、多重化を可能にするため同様なT及びGC含量で選択された。より長い5´‐Cy5標識プローブは、突然変異検出に対して標的とした領域にわたる3´‐フルオレセイン標識プローブより少なくとも15℃高いTで設計された。この方法で、Cy5標識プローブは「アンカー」として作用し、単一ストランドアンプリコンにアニールされて留まるが、蛍光標識プローブは対立遺伝子のものに対する特性的Tによって加熱される。フルオレセイン標識プローブは、融解ピーク分析によって全4種の対立遺伝子の識別を可能にするTmを有するように設計される。プライマ及びプローブ配列は表1に示される。
【0107】
【表2】
Figure 0003670967
3´‐フルオレセインプローブ/対立遺伝子二重鎖に対する実験的融解温度を表2に示す。
【0108】
【表3】
Figure 0003670967
【0109】
結果
隣接蛍光ハイブリダイゼーションプローブによる遺伝子型判定
HFE遺伝子座を遺伝子型判定するために使用した隣接蛍光ハイブリダイゼーションプローブの模式図を図16に示す。C282Y及びH63D部位にわたる3´‐フルオレセインプローブはそれぞれ21及び27塩基対の長さである。これらのプローブは、ハイブリダイゼーション中各プローブが下流プライマにより拡張された野生型対立遺伝子とミスマッチを生じるように設計された。表1は潜在的なプローブミスマッチの位置を示す。
【0110】
C282Y部位の増幅及び遺伝子型判定を図17に示す。21量体フルオレセインプローブは野生型配列とA:Cミスマッチを形成し、完全な相補的二重鎖から7℃プローブのTが低下した。野生型対立遺伝子は、A:Cミスマッチ二重鎖のアニール温度が、各サイクルで蛍光が取得された温度未満であったので、増幅中背景を超える蛍光の上昇を示さない。
【0111】
H63D部位に対する増幅及び遺伝子型分析を図18に示す。27量体フルオレセインプローブの中心で生じたG:Gミスマッチは、完全なWatson‐Crick対二重鎖から5.5℃のΔTを生じた。増幅中、野生型対立遺伝子及びH63D突然変異による対立遺伝子の両方は62℃の蛍光取得温度でプローブに対してアニールされた。
【0112】
H63D突然変異に対する大部分の試料の遺伝子型判定は63℃及び68.5℃の融解転移を観察するために55℃で始まる融解プロトコルで行われた。しかし、50試料を10℃低い45℃で始まる融解曲線でH63Dに対して分析した。この融解プロトコルを用いて、4試料が、野生型対立遺伝子に対する融解ピークよりも4.5℃低い58.5℃に融解ピークを持つことが確認された。全4試料の配列決定が開放読み取り枠のヌクレオチド193におけるAからTへのトランスバージョンを明らかにした。このトランスバージョンはコドン65(S65C)でセリンからシステインへのアミノ酸置換を生じる最近報告された多形である。S65C多形は27量体プローブの3´‐末端から8塩基対中に位置したA:Aミスマッチを生じる(図16及び表1参照)。プローブが、H63D部位で野生型である対立遺伝子にハイブリダイズするがS65C多形を含むと、二つのミスマッチが存在する。これは完全な相補的二重鎖と比較して10℃プローブを不安定化させる。C282Y、H63D及びS65C部位での異型接合の試料を図19に示す。
【0113】
遺伝子型判定法の比較
隣接蛍光ハイブリダイゼーションプローブにより遺伝子型判定されたすべての場合は、PCR制限フラグメント長分析と一致した。C282Y部位の分析で使用したプライマは、SnaBIによりC282Y突然変異の存在で276及び113塩基対のフラグメントに開裂された389塩基対アンプリコンを生じた。H63D部位に対するPCR生成物は241塩基対長であった。H63D突然変異は、野生型対立遺伝子の制限消化で138及び103塩基対のフラグメントを生じたBclI制限部位を破壊した。制限消化によるPCR及び遺伝子型分析、及びゲル電気泳動だけに必要な操作時間は約3時間30分であった。
【0114】
比較して、隣接蛍光ハイブリダイゼーションプローブによる遺伝子型判定はより迅速で容易であった。両方の部位で独立して24試料を増幅及び分析するのに、45分を必要とした。増幅と遺伝子型判定の間の手動操作は必要でなかった。多重化による分析は、同量の時間で両方の部位で、二倍多くの試料を遺伝子型判定することを可能にした。隣接蛍光ハイブリダイゼーションプローブでの多重化による遺伝子型分析を図20に示す。
【0115】
C282Y及びH63D突然変異の研究
鉄過負荷に対する臨床基準に適合する117名の患者及び56名の正常対照がHFE遺伝子のC282Y及びH63D突然変異の分析のために選ばれた。両方の群はユタ及び隣接州からの白人のアメリカ人であった。この研究の結果を表3に要約する。
【0116】
【表4】
Figure 0003670967
【0117】
98名の患者(83.8%)はC282Y突然変異に対して同型接合であったが対照ではいなかった。C282Y突然変異は患者染色体の87%、正常対照の染色体6.3%で発見された。H63D突然変異は対照染色体の11%及び患者染色体のわずか4.3%で見つかった。8名の患者及び7名の正常対照がC282Y突然変異に対して異型接合であった。C282Y異型接合患者の半分はH63D突然変異を有したが、対照中には複合異型接合遺伝子型はなかった。
【0118】
S65C多形は50試料中4試料で発見された。これらの試料のうち3つは正常対照群からであった。S65C変種に対する対立遺伝子頻度は対照染色体中で5.5%、患者染色体中で2.8%であった。
【0119】
多重化技術は研究及び日常診断の両方を前進させ続ける。DNA調製の改善した方法と組み合わせた多重分析の高感度な方法は、全血の少量から得た情報の密度を増加させ、これは試料収集の経費及び侵襲性を低下させ、希少試料の分析に有用である。DNA分析による遺伝性血色素症の症候前診断のための集団選別は、血色素症遺伝子の最初の報告以来提案されてきた。1997年11月現在で、米国医学協会はこの遺伝子病に対する選別のための指針を確立することを決議した。DNA試験が不変量であり、上昇した血液鉄水準に対する多様な疫学であることを考えれば、遺伝子試験は血色素症の診断のためのアルゴリズムに含まれるべきであることは賢明と思われる。このような大規模診断試験は多重化により、より時間効率が高く経済的となるだろう。
【0120】
ハイブリダイゼーションプローブはC282Y部位の増幅で示されるように実時間で遺伝子型判定に使用できる。蛍光が不適合のプローブ/対立遺伝子二重鎖に対するTm以上で取得されると、プローブに対して完全に相補的である対立遺伝子だけが増幅中に蛍光の変化を示す。異型接合は同型接合完全整合と比較して最大蛍光の半分となる。有利なことには、多重対立遺伝子は単一プローブと識別できるので、多重色は融解曲線による均一遺伝子型判定に必要でない。さらに、全ての対立遺伝子は反応内の阻害剤により表され、等しく生じるので、融解曲線は偽陰性の結果を防ぐ。
【0121】
蛍光ハイブリダイゼーションプローブによる多重化は、多重対立遺伝子の迅速で感度の良い分析を提供する。HFE遺伝子突然変異の増幅及び遺伝子型判定は約45分で行われる。ここに示したHFE検定は、15℃の温度範囲にわたって分化した4種の異なる対立遺伝子を示した。
【0122】
隣接蛍光ハイブリダイゼーションプローブは、多重化にとって多様であり御しやすい。C282Y及びH63D突然変異部位は異なるプライマの組で共増幅され、多重化蛍光プローブの融解温度により同時に遺伝子型判定される。さらに、C187G(H63D)突然変異にわたるプローブは、変種が異所性融解曲線により検出され、配列決定により確認された後、A193T(S65C)多形を遺伝子型判定のためにも使用できた。この多形を同定することは単一プローブによる多重対立遺伝子の遺伝子型判定を示し、未知の変種を走査する際の蛍光ハイブリダイゼーションプローブに対する可能性を示唆する。
【0123】
要約
先行の議論から、ハイブリダイゼーションを測定するためのDNA増幅中の連続蛍光測定が、多重遺伝子座において突然変異を同時に検出するのに使用できる非常に強力な分析法であることが理解されよう。ここに記載した方法を用い、存在する初期テンプレートコピーの数に依存して、特異な既知の突然変異又は多形に対する選別は、温度サイクルが開始した後5〜20分、より好適には10〜45分で達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はPCRに対する急速温度サイクルの代表的な温度対時間図である。
【図2】 図2は4種の異なる温度/時間プロフィル(A〜D)の結果及び30サイクル後に生じる増幅生成物(差し込み図)を示す。
【図3】 図3A及び3Bは供与体及び受容体オリゴヌクレオチドプローブの使用によるPCRの蛍光測定のための蛍光発生の機構を図示するものである。図3Cは三種のオリゴヌクレオチドプローブシステムに対する蛍光発生の機構を図示するものである。
【図4】 図4はCy5TMの一価N‐ヒドロキシ琥珀酸イミドエステルの化学構造を示す。
【図5】 図5はCy5.5TMの一価N‐ヒドロキシ琥珀酸イミドエステルの化学構造を示す。
【図6】 図6はフルオレセインの発光スペクトル(実線)及びCy5の励起スペクトル(破線)を示す。
【図7】 図7は試料容器の尖端に蛍光検出の付いた急速温度サイクラの一実施態様の模式図である。
【図8】 図8は図7の急速温度サイクラの外観を示す斜視図である。
【図9】 図9A及び9Bは急速温度サイクラで使用するための試料取り扱いシステムのそれぞれ斜視図及び断面図である。
【図10】 図10は多重試料取り扱いトレーを収容する急速温度サイクラの別の実施態様の模式図である。
【図11】 図11はPCR中に各サイクルでフルオレセイン及びCy5標識隣接ハイブリダイゼーションプローブ間に生じる共鳴エネルギー移動を示す。
【図12】 図12は共鳴エネルギー移動で測定された二つのハイブリダイゼーションプローブ設計を識別する蛍光比対サイクル数プロットであり、(◇)はそれぞれフルオレセイン及びCy5で標識された二つのハイブリダイゼーションプローブ、及び(◆)はCy5で標識したプライマ及びフルオレセインで標識したプローブである。
【図13】 図13A及び13Bは、因子V Leiden突然変異に対して異型接合(実線)、因子V Leiden突然変位に対して同型接合(点線)、同型接合野生型(破線)、及びDNA無し対照(点とダッシュの交互)の人のPCR生成物に対する(A)融解曲線及び(B)融解ピークを示す。
【図14】 図14は、因子V Leiden突然変異に対して同型接合(実線)、因子V Leiden突然変異に対して異型接合(点線)、及び同型接合野生型(点とダッシュの交互)の試料のPCR生成物のサイクル40中の連続測定の蛍光比対温度プロットを示す。
【図15】 図15はメチレンテトラヒドロ葉酸遺伝子の同型接合突然変異体(実線)、同型接合野生型(破線)、異型接合突然変異体(点線)、及びDNA無し対照(点とダッシュの交互)の融解ピークを示す。
【図16】 図16はHFEの多重増幅及び遺伝子型判定のためのプライマ及びプローブ配置を示す模式図である。上流(U)及び下流(D)プライマはエクソン境界に関して図解される。エキソン2及びエキソン4の領域はそれぞれH63D(C187G)及びC282Y(G845A)突然変異の分析のために増幅された。蛍光(F)標識プローブはより熱的に安定なCy5(Y)標識プローブと共に蛍光共鳴エネルギー移動にある。単一ストランド野生型対立遺伝子にハイブリダイズすると、蛍光標識プローブは単一ミスマッチを形成する。S65C(193T)多形を含む野生型(C187)対立遺伝子にハイブリダイズすると、エクソン2内でハイブリダイズするプローブは二つのミスマッチを形成する。
【図17】 図17はC282Y部位の実時間増幅及び遺伝子型判定を示す。挿入図は遺伝子型の増幅(Cy5蛍光対サイクル数)を示し、同型接合野生型(―‥―)、異型接合C282Y(―)、同型接合C282Y(― ― ―)である。テンプレート無し対照(‥ ‥ ‥)も含まれる。増幅及び融解曲線分析のためのデータは、その試料に対する最小蛍光信号により各蛍光値を割ることで各試料に対する基線に規格化される。Cy5蛍光(F)対温度(T)の融解曲線プロット(上)は−dF/dT対温度をプロットして融解ピーク(下)に変換される。増幅及び遺伝子型分析の両方は45分以内に完結する。
【図18】 図18はH63D部位の実時間増幅及び遺伝子型判定を示す。挿入図は3種の遺伝子型の増幅(Cy5蛍光対サイクル数)を示し、同型接合野生型(−‥−)、異型接合H63D(―)、及び同型接合H63D(― ― ―)である。テンプレート無し対照(‥‥‥)も含まれる。増幅及び融解曲線分析に対するデータはその試料に対する最少蛍光信号で各蛍光値を割ることにより各試料に対する基線に規格化された。Cy5蛍光(F)対温度(T)の融解曲線プロット(上)は−dF/dT対温度をプロットして融解ピーク(下)に変換される。増幅及び遺伝子型分析の両方は45分以内に完結される。
【図19】 図19は3種の異型接合遺伝子型の微分融解曲線を示す。エクソン2(図16参照)内で増幅した領域にわたる3´‐フルオレセイン標識プローブはH63D部位における異型接合C187G遺伝子型(― ― ―)及びS65C部位における異型接合A193T遺伝子型(―)を明らかにする。C282Y部位にわたるプローブは異型接合G845A遺伝子型(―‥―)を同定する。
【図20】 図20は4種の対立遺伝子に対する微分融解曲線による同型接合多重遺伝子型判定を示す。異なるC282Y/H63D遺伝子型で4種の試料が示され、同型接合C187(― ― ―)、同型接合G845/同型接合187G(―‥―)、同型接合845A/同型接合C187(‥‥‥)及び異型接合G845A/異型接合C187G(―)である。
【配列表】
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Claims (20)

  1. 核酸配列の多重遺伝子座における突然変異又は多形の存在に対する核酸配列を有する生物学的試料を分析する方法で、その方法は単一反応容器中で行われ、
    (a)前記生物学的試料を、一対のオリゴヌクレオチドPCRプライマ、第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ、第一受容体オリゴヌクレオチドプローブ、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブと組み合わせ、
    ここで前記対のオリゴヌクレオチドPCRプライマは核酸配列の選択したセグメントを増幅するために構成され、
    前記第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び前記第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブが選択したセグメントにハイブリダイズすることにより、第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブの両方の選択したセグメントへのハイブリダイゼーションが第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブを共鳴エネルギー移動関係に置き、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブの両方の選択したセグメントへのハイブリダイゼーションが第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブを共鳴エネルギー移動関係に置き、
    前記第一の供与体オリゴヌクレオチドプローブと前記第一の受容体オリゴヌクレオチドプローブとは、前記第一の遺伝子座において、一を超える突然変異又は多形を検出するように構成され、
    (b)熱安定性ポリメラーゼを添加して、ポリメラーゼ鎖反応により前記核酸配列の選択したセグメントを増幅し、
    (c)前記生物学的試料を照射して、温度の関数としてその蛍光を測定する
    ステップを備える方法。
  2. 第一受容体オリゴヌクレオチドプローブからの蛍光の最大損失率に対して温度を決定し、第二受容体オリゴヌクレオチドプローブからの蛍光の最大損失率に対して温度を決定するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
  3. 温度の関数としての前記生物学的試料の蛍光が、ポリメラーゼ鎖反応中において決定される請求項1に記載の方法。
  4. 第一受容体オリゴヌクレオチドプローブからの蛍光の最大損失率に対する温度が、第二受容体オリゴヌクレオチドプローブからの蛍光の最大損失率に対する温度と異なる請求項1に記載の方法。
  5. 第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブがそれぞれ同一の供与体発蛍光団で標識され、第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブがそれぞれ同一の受容体発蛍光団で標識される請求項4に記載の方法。
  6. 第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブがフルオレセインで標識され、第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブがCy5で標識される請求項5に記載の方法。
  7. 核酸配列の多重遺伝子座における突然変異又は多形の存在に対し核酸配列を有する生物学的試料を分析するキットで、前記キットは、
    a.第一供与体オリゴヌクレオチドプローブと、第一受容体オリゴヌクレオチドプローブと、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブと第二受容体オリゴヌクレオチドプローブとの混合物を備え、
    前記第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブはそれぞれ同一の供与体発蛍光団で標識され、前記第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブはそれぞれ同一の受容体発蛍光団で標識され、
    前記第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブは前記核酸配列の第一遺伝子座の隣接領域にハイブリダイズするように設計され、前記第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブは前記核酸配列の第二遺伝子座の隣接領域にハイブリダイズするように設計され、それにより第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブの組の融解温度は第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブの組の融解温度と異なり、
    前記第一の供与体オリゴヌクレオチドプローブと前記第一の受容体オリゴヌクレオチドプローブとは、前記第一の遺伝子座において、一を超える突然変異又は多形を検出するように構成され、
    b.第一の遺伝子座を含む前記核酸配列のセグメントを増幅するために構成されたオリゴヌクレオチドプライマの第一の対と、
    c.熱安定性DNAポリメラーゼと
    を備え、
    前記プローブ、プライマ、及びポリメラーゼは、単一反応容器中で使用されるために供給されるキット。
  8. オリゴヌクレオチドプライマの前記第一の対もまた、前記第二の遺伝子座を含む前記核酸配列のセグメントを増幅するために構成される請求項7に記載のキット。
  9. オリゴヌクレオチドプライマの第二対をさらに備え、オリゴヌクレオチドプライマの前記第二対が、前記第二遺伝子座を含む核酸配列のセグメントを増幅するために構成される請求項7に記載のキット。
  10. 核酸配列の多重遺伝子座における突然変異又は多形の存在に対し核酸配列を有する生物学的試料を分析する方法で、その方法は単一反応容器中で行われ、
    (a)前記生物学的試料を、第一及び第二対のオリゴヌクレオチドPCRプライマ、第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ、第一受容体オリゴヌクレオチドプローブ、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブと組み合わせ、
    ここで前記第一対のオリゴヌクレオチドプライマは前記核酸配列の第一選択セグメントを増幅するために構成され、前記第二対のオリゴヌクレオチドプライマは前記核酸配列の第二選択セグメントを増幅するために構成され、
    ここで前記第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブは第一選択セグメントにハイブリダイズし、前記第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブは第二選択セグメントにハイブリダイズすることにより、第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブの両方の第一選択セグメントへのハイブリダイゼーションは第一供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第一受容体オリゴヌクレオチドプローブを共鳴エネルギー移動関係に置き、第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブの両方の第二選択セグメントへのハイブリダイゼーションが第二供与体オリゴヌクレオチドプローブ及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブを共鳴エネルギー移動関係に置き、
    前記第一の供与体オリゴヌクレオチドプローブと前記第一の受容体オリゴヌクレオチドプローブとは、前記第一選択セグメントにおいて、一を超える突然変異又は多形を検出するように構成され、
    (b)熱安定性ポリメラーゼを添加し、ポリメラーゼ鎖反応により前記第一及び第二選択セグメントを増幅し、
    (c)前記生物学的試料を照射し、温度の関数としてその蛍光を測定する
    ステップを備える方法。
  11. 第一受容体オリゴヌクレオチドプローブからの蛍光の最大損失率に対する温度を決定することと、第二受容体オリゴヌクレオチドプローブからの蛍光の最大損失率に対する温度を決定するステップをさらに備える請求項10に記載の方法。
  12. 温度の関数としての前記生物学的試料からの蛍光がポリメラーゼ鎖反応中に決定される請求項10に記載の方法。
  13. 前記第一受容体オリゴヌクレオチドプローブからの蛍光の最大損失率に対する温度が、第二受容体オリゴヌクレオチドプローブからの蛍光の最大損失率に対する温度と異なる請求項10に記載の方法。
  14. 第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブがそれぞれ同一の供与体発蛍光団で標識され、第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブがそれぞれ同一の受容体発蛍光団で標識される請求項13に記載の方法。
  15. 第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブがフルオレセインで標識され、第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブがCy5で標識される請求項14に記載の方法。
  16. 前記第一及び第二の供与体オリゴヌクレオチドプローブと、第一及び第二の受容体オリゴヌクレオチドプローブとは線状であり、増幅中に前記核酸配列とハイブリダイズすることが可能である請求項1に記載の方法。
  17. 前記第一及び第二の供与体オリゴヌクレオチドプローブと、第一及び第二の受容体オリゴヌクレオチドプローブとは線状であり、増幅中に前記核酸配列とハイブリダイズすることが可能である請求項10に記載の方法。
  18. 前記第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブがフルオレセインで標識され、前記第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブがCy5.5で標識される請求項5に記載の方法。
  19. 前記第一及び第二供与体オリゴヌクレオチドプローブがフルオレセインで標識され、前記第一及び第二受容体オリゴヌクレオチドプローブがCy5.5で標識される請求項14に記載の方法。
  20. 前記熱安定性DNAポリメラーゼ Taq ポリメラーゼである請求項7に記載のキット。
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