JP3666790B2 - 水使用専用固型化粧料 - Google Patents
水使用専用固型化粧料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3666790B2 JP3666790B2 JP29395199A JP29395199A JP3666790B2 JP 3666790 B2 JP3666790 B2 JP 3666790B2 JP 29395199 A JP29395199 A JP 29395199A JP 29395199 A JP29395199 A JP 29395199A JP 3666790 B2 JP3666790 B2 JP 3666790B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- poe
- powder
- oil
- acid
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水使用専用固型化粧料に関し、さらに詳しくは、パフへの取れが良好で塗布中に非常にソフトでなめらかな使用感触があり、さらに均一な光沢を有し、かつ透明感のある自然な仕上がりが得られ、経時での皮脂の分泌に対して化粧膜がくずれにくく、脂浮きしにくい化粧持ちに優れた水使用専用固型化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、固型化粧料の使用感触になめらかさを付与したり、仕上がりに対して均一な光沢を付与する物質として、球状樹脂粉末や球状シリカ粉末が用いられている。このうち、ポリエチレン、ナイロンやPMMA等の球状樹脂粉末や球状シリカ粉末を用いた場合は、光沢が均一にはなるが、粒子が固いためパフへの取れが悪くなり、塗布中のソフト感がなく、なめらかな感触が出にくいという欠点があった。また、経時で分泌される皮脂により脂が浮いた状態となり、過度な光沢を持ち、仕上りが不自然になるだけでなく、化粧持ちが極端に悪くなるという欠点があった。
そこで本発明の目的は、パフへの取れが良く、塗布中にソフトでなめらかな感触を有しながら、均一な光沢で、かつ自然な仕上りで化粧持ちのよい水使用専用固型化粧料を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の欠点を克服すべく鋭意研究を行った結果、水使用専用固型化粧料にゴム状の弾性粉末を配合することによって、塗布中にソフトでなめらかな感触を有し、均一な光沢を持った透明感のある自然な仕上がりが得られ、さらに、経時で分泌される皮脂にも強く、脂浮きしないなどの化粧持ちにも優れる水使用専用固型化粧料が得られることを見い出した。
【0004】
すなわち本発明は、HLB7以上の親水性界面活性剤を0.1〜2.0重量%と、ゴム状の弾性粉末を0.1〜10.0重量%とを配合してなることを特徴とする水使用専用固型化粧料である。ここで、「水使用専用」とは、専ら水を含ませたパフで固型化粧料を取り、湿式で使用するものを指す。
【0005】
本発明の水使用専用固型化粧料は、ゴム状の弾性粉末がパフで使用される際、パフへの取れを良好なものにし、肌上で弾性体として非常にソフトな感触を付与する。ゴム状の弾性粉末が固型化粧料に配合された場合、表面が非常に柔らかくなり、弱い力でも簡単にパフへ粉末が取れるのである。また、弾性粉末は内部の網目構造中に油や皮脂を良く吸収するため、経時による皮脂分泌物を吸収し、脂浮きを解消し化粧持ちを保持する機能がある。
【0006】
以下に、本発明の構成について詳述する。
本発明に用いられるゴム状の弾性粉末としては、例えば、架橋型シリコーン粉末が挙げられ、市販品としては、例えば、東レ・ダウコーニング社製のトレフィル、東色ピグメント社製のプラスチックパウダー等が挙げられる。
【0007】
本発明に係るゴム状の弾性粉末は、水使用専用固型化粧料中に0.1〜10.0重量%、好ましくは0.5〜5.0重量%の範囲で配合される。ゴム状の弾性粉末の配合量が0.1重量%未満ではパフへの取れが悪いばかりでなく、塗布中のソフト感やなめらかさが出にくく、脂浮きなど化粧持ちも悪くなる。また、10.0重量%を超えると固型粉末化粧料が柔らかくなり過ぎ、耐衝撃性などが悪くなったり、パフへの取れが多くなり過ぎ、化粧の仕上りが粉っぽく厚ぼったくなるなどの不自然なイメージとなり、欠点が目立ってくる。
【0008】
本発明の水使用専用固型化粧料には、HLB7以上の親水性界面活性剤が必須成分として配合される。かかるHLB7以上の親水性界面活性剤としては、例えば、高級アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、高級脂肪酸アミドスルホン酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリウム系両性界面活性剤、ベタイン系界面活性剤、親水性非イオン界面活性剤等が挙げられる。このうち親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POEソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレート、POE−ソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEモノジオレエート、システアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、ブルロニック等のプルアロニック型類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙げられる。本発明においては、これらのHLBが7以上の親水性界面活性剤の中から1種または2種以上が任意に選択して用いられる。親水性界面活性剤の好ましい具体例としては、例えばイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が挙げられる。
【0009】
このようなHLB7以上の親水性界面活性剤の配合量は、水使用専用固型化粧料中、0.1〜2.0重量%が適当である。HLB7以上の親水性界面活性剤の配合量が0.1重量%未満では、パフに水を含ませて取っても、ファンデーションが取れず、また2.0重量%を超えると、塗布後に汗によってくずれる等の化粧持ちが悪くなる。
【0010】
本発明の水使用専用固型化粧料には、HLB7未満の親油性界面活性剤を配合することができる。かかるHLB7未満の親油性界面活性剤の好ましいものとしてとしては、例えば、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、セスキイソステアリン酸ソルビタン、ソルビタンモノオレート、モノステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。本発明においては、これらのHLBが7未満の親油性界面活性剤の中から1種または2種以上が任意に選択して用いられる。
【0011】
このようなHLB7以下の親油性界面活性剤の配合量は、水使用専用固型化粧料中、0.1〜2.0重量%が適当である。HLB7以下の親油性界面活性剤の配合量が0.1重量%未満では、粉末に対するオイルの分散が悪くなり、粉っぽさを感じる仕上りとなる。また2.0重量%を超えると、経時で皮脂と良く混ざり、化粧持ちが悪くなる。
【0012】
本発明の水使用専用固型化粧料は、ゴム状弾性粉末以外の有機シリコーン樹脂や有機フッ素変性シリコーン樹脂等の親油性皮膜剤を更に配合することにより、光沢に優れた透明感のある自然な仕上がりが得られ、汗や皮脂にも強い化粧膜を形成し、衣服等に二次付着しないなどの化粧持ちがより向上する。この場合、親油性皮膜剤の配合量は、水使用専用固型化粧料中、0.05〜10.0重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5.0重量%である。
【0013】
本発明の水使用専用固型化粧料には、上記した以外の粉末が配合される。かかる粉末としては、タルク、カオリン、雲母、セリサイト、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪藻土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、シリカ、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、ゼオライト、窒化硼素、セラミックパウダー等の無機粉末、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、四弗化エチレンパウダー、微結晶セルロース等の有機粉体、二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色系顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料、二酸化チタン被覆マイカ、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、着色二酸化チタン被覆マイカ等のパール顔料、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号等の有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号、ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料等が挙げられる。上記した粉末は、一般的に用いられているシリコーン処理、フッ素処理、ラウロイルリジン処理、脂肪酸セッケン処理、シリカ処理等の表面処理を行った粉末も配合可能である。
【0014】
このような粉末の配合量は、水使用専用固型化粧料中、60.0〜90.0重量%が適当である。
【0015】
本発明の水使用専用固型化粧料には、油性成分が配合される。かかる油性成分としては、例えば液体油脂として、アボガド油・ツバキ油・タートル油・マカデミアナッツ油・ミンク油・オリーブ油・ナタネ油・卵黄油・ゴマ油・パーシック油・小麦胚芽油・サザンカ油・ヒマシ油・アマニ油・サフラワー油・綿実油・大豆油・落花生油・茶実油・コメヌカ油・ホホバ油・胚芽油・トリグリセリン・トリオクタン酸グリセリン・トリパルミチン酸グリセリン等、固体油脂として、カカオ油・ヤシ油・馬脂・硬化ヤシ油・パーム油・牛脂・羊脂・硬化牛脂・パーム核油・豚脂・牛骨脂・モクロウ核油・硬化油・牛脚油・モクロウ・硬化ヒマシ油等、ロウとして、ミツロウ・キャンデリラロウ・綿ロウ・カルナウバロウ・ベイベリーロウ・イボタロウ・鯨ロウ・モンタンロウ・ヌカロウ・ラノリン・カポックロウ・酢酸ラノリン・液状ラノリン・サトウキビロウ・ラノリン脂肪酸イソステアリル・ラウリン酸ヘキシル・還元ラノリン・ジョジョバロウ・硬質ラノリン・セラックロウ・ポリオキシエチレン(以下POEと略す)ラノリンアルコールエーテル・POEラノリンアルコールアセテート・POEコレステロールエーテル・ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール等、炭化水素として、流動パラフィン・オゾケライト・スクワラン・プリスタン・固形パラフィン・セレシン・スクワレン・ワセリン・マイクロクリスタリンワックス等、高級脂肪酸として、ラウリン酸・ミリスチン酸・パルミチン酸・ステアリン酸・ベヘニン酸・オレイン酸・12−ヒドロキシステアリン酸・ウンデシレン酸・トール酸・イソステアリン酸・リノール酸・リノレイン酸・エイコサペンタエン酸・ドコサヘキサエン酸等、高級アルコールとして、ラウリルアルコール・セチルアルコール・ステアリルアルコール・ベヘニルアルコール・ミリスチルアルコール・オレイルアルコール・セトステアリルアルコール・モノステアリルグリセリンエーテル・2−デシルテトラデシノール・ラノリンアルコール・コレステロール・フィトステロール・ヘキシルドデカノール・イソステアリルアルコール・オクチルドデカノール等、エステル油としてミリスチン酸イソプロピル・オクタン酸セチル・ミリスチン酸オクチルドデシル・パルミチン酸イソプロピル・ステアリン酸ブチル・ラウリン酸ヘキシル・ミリスチン酸ミリスチル・オレイン酸デシル・ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル・乳酸セチル・乳酸ミリスチル・乳酸ラノリン・ステアリン酸イソセチル・イソステアリン酸イソセチル・12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル・ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール・ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル・モノイソステアリン酸−N−アルキルグリコール・ジカプリン酸ネオペンチルグリコール・リンゴ酸ジイソステアリル・ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン・トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン・トリイソステアリル酸トリメチロールプロパン・テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール・トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン・トリイソステアリン酸グリセリン・トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン・セチル2−エチルヘキサノエート・2−エチルヘキシルパルミテート・トリミリスチン酸グリセリン・トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド・ヒマシ油脂肪酸メチルエステル・オレイン酸オイル・セトステアリルアルコール・アセトグリセライド・パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル・アジピン酸ジイソブチル・N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル・アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル・エチルラウレート・セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル・ミリスチン酸2−ヘキシルデシル・パルミチン酸2−ヘキシルデシル・アジピン酸2−ヘキシルデシル・セバチン酸ジイソプロピル・コハク酸2−エチルヘキシル・酢酸エチル・酢酸ブチル・酢酸アミル・クエン酸トリエチル等、シリコーンとして、ジメチルポリシロキサン・メチルフェニルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン・デカメチルポリシロキサン・ドデカメチルポリシロキサン・テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサン・オクタメチルシクロテトラシロキサン・デカメチルシクロペンタシロキサン・ドデカメチルシクロヘキサシロキサン・3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂・シリコーンゴム・蛋白誘導体・フッ素系オイル等が挙げられるが、上記の成分に限定されるものではない。これら油性成分は、本発明において1種あるいは2種以上を任意に選択して用いることができる。
【0016】
このような油性成分の配合量は、水使用専用固型化粧料中、10.0〜40.0重量%が適当である。
【0017】
本発明の水使用専用固型化粧料の他の成分は、親水性皮膜剤をその目的を奏する程度に化粧料中に含ませ得るものである限り、一般の化粧料の成分をそのまま使用できる。このような成分としては、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の保湿剤成分、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、色素、香料等が挙げられる。
【0018】
本発明の水使用専用固型化粧料は、例えば化粧下地、ファンデーション、頬紅、アイシャドー、アイライナー、サンケア製品、ボディ化粧品等の製品への応用が可能である。
【0019】
【実施例】
次に、本発明の実施例を詳細に説明する。但し、本発明はこれにより限定されるものではない。配合量は重量%である。
【0020】
実施例1〜4、比較例1〜3
次の表2に記載の配合組成よりなる水使用専用固型ファンデーションを後記する方法によって調製した。得られた水使用専用固型ファンデーションについて、仕上り感(均一な光沢、自然さ、化粧持ち)、使用感(ソフト感、なめらかさ、パフへの取れ)および耐衝撃性を次のようにして評価した。その結果を表3に示す。
【0021】
▲1▼仕上り感(均一な光沢、自然さ、化粧持ち)
化粧料の仕上がりと化粧持ち(経時2時間と4時間)の評価は、10名の女性専門パネルを用いて各試料を水を含ませたパフを用いて肌に塗布した際の均一な光沢、自然さ、化粧持ちを表1の基準によって官能評価し、その平均点を求めて以下の表示方法で表した。
【0022】
▲2▼使用感(ソフト感、なめらかさ、パフへの取れ)
化粧料の使用感(ソフト感、なめらかさ、パフへの取れ)の評価は、10名の女性専門パネルを用いて各試料を水を含ませたパフを用いて肌に塗布し、表1の基準によって官能評価し、その平均点を求めて以下の表示方法で表した。
【0023】
【表1】
【0024】
【0025】
▲3▼耐衝撃性評価
樹脂中皿に試料をプレス成型し、化粧品用のコンパクト容器にセットしサンプルとした。厚さ20mmの鉄板上に高さ30cmからサンプルを逆さまの状態で水平に落下させ、半分以上破損するまでの落下回数を耐衝撃性の評価とした。経験上、6回以上を実使用中においても保証でき、合格と見なせる。
【0026】
(製法)
(1)〜(10)の粉末部をヘンシェルミキサーにて均一に混合した後、(11)〜(17)の油分部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合する。パルペライザーで粉砕した後、金属または樹脂の中皿に充填し、圧縮成型する。
【0027】
【表2】
【0028】
*1:東レ・ダウコーニング社製 トレフィル
【0029】
【表3】
【0030】
*2:粉末がヨレる傾向にある。
*3:取れ過ぎ傾向にある。
【0031】
表3の官能評価の結果から分かるように、本発明の水使用専用固型化粧料は、パフへの取れも良好で、塗布中のソフト感があり、なめらかな使用感触を有し、均一な光沢のある自然な仕上がりが得られ、脂浮き等もなく化粧持ちも良かった。また、耐衝撃性も良好であった。
【0032】
実施例5 水使用専用固型ファンデーション
(1)カオリン(中和品) 20.0 重量%
(2)マイカ 5.0
(3)タルク 42.2
(4)酸化チタン 8.0
(5)酸化鉄 2.6
(6)架橋型シリコーン粉末 6.0
(東レ・ダウコーニング社製 トレフィル)
(7)パラベン 適量
(8)ポリビニルアルコール(粉末状) 2.5
(9)オクチルメトキシシンナメート 3.0
(10)グリセリルモノステアレート 3.0
(11)スクワラン 6.0
(12)親水性活性剤 1.0
(イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル)
(13)親油性活性剤 0.5
(ソルビタンモノオレート)
(14)酸化防止剤 適量
(15)香料 適量
【0033】
(製法)
(1)〜(7)の粉末部をニーダーを用いて混合した後、60%アルコール水溶液に(9)〜(15)の油相部をディスパーによって加熱混合し、乳化状態として粉末部に添加する。ニーダーで良く練った後、加熱しながら減圧し、水とアルコールを揮発させ取り除き、(8)の皮膜剤を添加し、混合する。ファンデーションをパルペライザーにて粉砕し、金属または樹脂中皿に充填し、成型する。
【0034】
実施例6 水使用専用固型アイシャドー
(1)マイカ(中和品) 30.0 重量%
(2)カオリン 22.4
(3)酸化チタン 9.0
(4)酸化鉄 3.3
(5)微粒子酸化チタン 5.0
(6)ウレタン系弾性粉末 4.0
(東色ピグメント社製 プラスチックパウダー)
(7)スクワラン 11.0
(8)ラノリン 7.0
(9)パラフィンワックス 1.0
(10)オレイルオレート 5.0
(11)親水性活性剤 1.8
(ポリオキシエチレンオレイルエーテル)
(12)親油性活性剤 0.2
(ジオレイン酸ポリエチレングリコール)
(13)パラベン 適量
(14)酸化防止剤 適量
(15)香料 適量
【0035】
(製法)
(1)〜(6)の粉末部をヘンシェルミキサーで混合した後、(7)〜(15)の油相部を加熱混合し、2回に分けて粉末部に添加し、混合する。粉砕した後、金属または樹脂中皿に充填し、成型する。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る水使用専用固型化粧料は、パフへの取れが良好で、塗布中の使用感触もソフトでなめらかである。また、仕上がりに均一な光沢(つや)があり、自然さに優れたものである。さらに、皮脂に強く経時で化粧くずれがなく、脂浮きによるテカリが生じにくい等、化粧持ちにも優れたものである。
Claims (2)
- HLB7以上の親水性界面活性剤を0.1〜2.0重量%と、ゴム状の弾性粉末を0.1〜10.0重量%と、前記以外の粉末60.0〜90.0重量%と、油剤10.0〜40.0重量%と、HLB7未満の親油性界面活性剤0.1〜2.0重量%とを配合してなることを特徴とする水使用専用固型化粧料。
- ゴム状の弾性粉末が架橋型シリコーン粉末である請求項1記載の水使用専用固型化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29395199A JP3666790B2 (ja) | 1999-10-15 | 1999-10-15 | 水使用専用固型化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29395199A JP3666790B2 (ja) | 1999-10-15 | 1999-10-15 | 水使用専用固型化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001114649A JP2001114649A (ja) | 2001-04-24 |
JP3666790B2 true JP3666790B2 (ja) | 2005-06-29 |
Family
ID=17801300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29395199A Expired - Fee Related JP3666790B2 (ja) | 1999-10-15 | 1999-10-15 | 水使用専用固型化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3666790B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004217579A (ja) * | 2003-01-16 | 2004-08-05 | Pola Chem Ind Inc | 固形メークアップ化粧料 |
JP4643366B2 (ja) * | 2005-06-06 | 2011-03-02 | 株式会社資生堂 | 油性固形化粧料 |
WO2007007403A1 (ja) * | 2005-07-13 | 2007-01-18 | Miyoshi Kasei, Inc. | 表面処理粉体及びこれを含有する化粧料 |
JP6087178B2 (ja) * | 2013-03-08 | 2017-03-01 | 日本メナード化粧品株式会社 | 固形粉末化粧料 |
JP7182469B2 (ja) | 2019-01-09 | 2022-12-02 | 信越化学工業株式会社 | 分散性粉体及び化粧料 |
JP7236349B2 (ja) | 2019-08-16 | 2023-03-09 | 信越化学工業株式会社 | 分散性粉体及び化粧料 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3354296B2 (ja) * | 1994-06-30 | 2002-12-09 | 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 | メーキャップ化粧料 |
JPH08310915A (ja) * | 1995-05-12 | 1996-11-26 | Shiseido Co Ltd | 粉末固型化粧料 |
JPH1036219A (ja) * | 1996-07-23 | 1998-02-10 | Toray Dow Corning Silicone Co Ltd | 化粧料 |
JPH1095712A (ja) * | 1996-09-20 | 1998-04-14 | Shiseido Co Ltd | メーキャップ化粧料 |
JPH10147508A (ja) * | 1996-11-18 | 1998-06-02 | Shiseido Co Ltd | 固型粉末化粧料 |
JP3573440B2 (ja) * | 1996-12-20 | 2004-10-06 | 株式会社ノエビア | 固形状乳化組成物及びその製造方法 |
JP3615904B2 (ja) * | 1997-04-18 | 2005-02-02 | 株式会社ノエビア | 固形状水中油型乳化化粧料 |
JP3590236B2 (ja) * | 1997-05-20 | 2004-11-17 | 株式会社資生堂 | 水使用専用固型化粧料 |
JPH1149633A (ja) * | 1997-08-08 | 1999-02-23 | Kose Corp | 粉末状化粧料 |
JPH11130629A (ja) * | 1997-10-30 | 1999-05-18 | Pola Chem Ind Inc | 紫外線防護効果の評価法 |
JPH11236307A (ja) * | 1997-12-13 | 1999-08-31 | Kose Corp | 化粧料 |
JP2000191441A (ja) * | 1998-12-28 | 2000-07-11 | Kose Corp | 固形粉末化粧料 |
-
1999
- 1999-10-15 JP JP29395199A patent/JP3666790B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001114649A (ja) | 2001-04-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0892051A (ja) | 耐変色性及び分散性に優れた防臭化粧料 | |
JP2012197241A (ja) | 固型状化粧料 | |
JP3727901B2 (ja) | 水中油型乳化化粧料 | |
JP2008214298A (ja) | 粉末化粧料 | |
JP2003063919A (ja) | 固形状油中水系化粧料 | |
JP3666790B2 (ja) | 水使用専用固型化粧料 | |
JPH09124430A (ja) | メーキャップ化粧料 | |
JP2009046643A (ja) | セルロース被覆顔料およびその製造方法並びにそれを含有する化粧料 | |
JP2001348310A (ja) | 油中水型固形メイクアップ化粧料 | |
JPH09323916A (ja) | 化粧料 | |
JP2002265333A (ja) | 肌の凹凸隠し用油性化粧料 | |
JP2013082649A (ja) | スイゼンジノリ由来糖誘導体被覆処理粉体およびその製造方法並びに化粧料 | |
JPH08319215A (ja) | メーキャップ化粧料 | |
JPH09175940A (ja) | メーキャップ化粧料 | |
JP2012201683A (ja) | 化粧料 | |
JP3312371B2 (ja) | メーキャップ化粧料 | |
JPH08319218A (ja) | メーキャップ化粧料 | |
JP2011231026A (ja) | ショ糖脂肪酸エステル処理粉体及び化粧料 | |
JP3590236B2 (ja) | 水使用専用固型化粧料 | |
JP4855133B2 (ja) | 化粧料 | |
JP3579782B2 (ja) | 粉末化粧料 | |
JPH1045532A (ja) | マッサージ化粧料 | |
JP2003192532A (ja) | O/w型乳化組成物 | |
JP2000178124A (ja) | ボディー化粧料 | |
WO2007097128A2 (ja) | 保湿成分高含有粉末化粧料組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050119 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050125 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050304 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050329 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050401 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |