JPH10147508A - 固型粉末化粧料 - Google Patents

固型粉末化粧料

Info

Publication number
JPH10147508A
JPH10147508A JP32227396A JP32227396A JPH10147508A JP H10147508 A JPH10147508 A JP H10147508A JP 32227396 A JP32227396 A JP 32227396A JP 32227396 A JP32227396 A JP 32227396A JP H10147508 A JPH10147508 A JP H10147508A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
hlb
surfactant
powder
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32227396A
Other languages
English (en)
Inventor
Daisuke Aso
大輔 阿曽
Yukio Murui
行男 無類井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP32227396A priority Critical patent/JPH10147508A/ja
Publication of JPH10147508A publication Critical patent/JPH10147508A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の粉末固型タイプの化粧料では実現が困
難であった使用性(乳化タイプと同程度のしっとりさ)
を持ち、しかも水なしの塗布具を用いてもトレがよく、
化粧もちにも優れた固型粉末化粧料を提供する。 【解決手段】 油分と粉末とHLBが10以上の界面活
性剤とHLBが6以下の界面活性剤とを含有し、油分量
が全粉末の吸油量に対して50%以上,100%未満で
あり、かつHLBが10以上の界面活性剤を油分量に対
して0.1〜10.0重量%、HLBが6以下の界面活
性剤を油分量に対して0.5〜15.0重量%配合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、しっとりさに優れ
た使用感触を有し、かつ塗布具によるトレが良く化粧も
ちの良好な固型粉末化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の固型粉末化粧料では、粉末量に対
して油分量が相対的に少ないため、乳化型粉末化粧料と
比べて「しっとりさ」等の使用感触の点で劣る傾向にあ
った。これを解消すべく油分量を増量する試みも行われ
てきたが、油分量を増量することで粉末同士の結合が強
くなり、塗布具によるトレが悪くなるといった欠点があ
った。そこでトレの向上を目的として、親水性物質(親
水性界面活性剤、水溶性高分子、水膨潤性粘土鉱物等)
を配合し、水を湿潤させた塗布具によって塗布使用する
といった方法が開発され、一部は実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような方
法では、水を含まない塗布具ではトレが悪い、水を使用
できない場所では塗布することができず手軽さに欠ける
といった問題点も挙げられている。また粉末化粧料中に
親水性物質が含まれるために、耐水性が劣り、汗による
化粧もちの悪さも目立つ結果になりやすい。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は上
記の点に着目し、使用性・塗布具によるトレ・化粧もち
に優れた化粧料を得るべく鋭意検討を重ねた結果、油分
量を全粉末の吸油量に対して特定の範囲とし、かつ特定
の界面活性剤を油分に対して特定量配合することで、
「しっとりさ」等の使用感触に優れながら、水の有無に
関わらず塗布具によるトレおよび化粧もちの良好な固型
粉末化粧料が得られることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
【0005】すなわち本発明は、油分と粉末とHLBが
10以上の界面活性剤とHLBが6以下の界面活性剤と
を含有し、油分量が全粉末の吸油量に対して50%以
上,100%未満であり、かつHLBが10以上の界面
活性剤を油分量に対して0.1〜10.0重量%、HL
Bが6以下の界面活性剤を油分量に対して0.5〜1
5.0重量%配合することを特徴とする固型粉末化粧料
である。
【0006】また本発明によれば、油分と粉末とを含有
する固型粉末化粧料の塗布具によるトレの改善方法であ
って、油分量を全粉末の吸油量に対して50%以上,1
00%未満とし、かつHLBが10以上の界面活性剤を
油分量に対して0.1〜10.0重量%、HLBが6以
下の界面活性剤を油分量に対して0.5〜15.0重量
%配合することを特徴とする固型粉末化粧料のトレの改
善方法が提供される。
【0007】以下、本発明の構成について詳述する。本
発明に用いられる粉末としては、通常化粧品に対して一
般に用いられるもので、タルク・カオリン・雲母・絹雲
母(セリサイト)・白雲母・金雲母・合成雲母・紅雲母
・黒雲母・リチア雲母・パーミキュライト・炭酸マグネ
シウム・炭酸カルシウム・ケイ酸アルミニウム・ケイ酸
バリウム・ケイ酸カルシウム・ケイ酸マグネシウム・ケ
イ酸ストロンチウム・タングステン酸金属塩・マグネシ
ウム・シリカ・ゼオライト・硫酸バリウム・焼成硫酸カ
ルシウム・焼セッコウ・リン酸カルシウム・フッ素アパ
タイト・ヒドロキシアパタイト・セラミックパウダー・
金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム等)・窒化ホウ素等の無
機粉末、ポリアミド樹脂粉末・ポリエチレン粉末・ポリ
メタクリル酸メチル粉末・ポリスチレン粉末・スチレン
−アクリル酸の共重合体樹脂粉末・ベンゾグアナミン樹
脂粉末・ポリ四フッ化エチレン粉末・セルロース粉末等
の有機粉末、二酸化チタン・酸化亜鉛等の無機白色顔
料、酸化鉄(ベンガラ)・チタン酸鉄等の無機赤色系顔
料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄・黄土等
の無機黄色系顔料黒酸化鉄、カーボンブラック・低次酸
化チタン等の無機黒色系顔料、マンゴバイオレット・コ
バルトバイオレット等の無機紫色系顔料、酸化クロム・
水酸化クロム・チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、
群青・紺青等の無機青色系顔料、酸化チタンコーテッド
マイカ・酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス・酸
化チタンコーテッドタルク・着色酸化チタンコーテッド
マイカ・オキシ塩化ビスマス・魚鱗泊等のパール顔料、
アルミニウムパウダー・カッパーパウダー等の金属粉末
顔料、赤色201号・赤色202号・赤色204号・赤
色205号・赤色220号・赤色226号・赤色228
号・赤色405号・橙色203号・橙色204号・黄色
205号・黄色401号・青色404号等の有機顔料、
赤色3号・赤色104号・赤色106号・赤色227号
・赤色230号・赤色401号・赤色505号・橙色2
05号・黄色4号・黄色5号・黄色202号・黄色20
3号・緑色3号・青色1号等のジルコニウム・バリウム
・アルミニウムレーキ等の有機顔料、クロロフィル・β
−カロチン等の天然色素等が挙げられる。これらの中か
ら1種または2種以上を任意に選択して用いる。粉末の
配合量は固型粉末化粧料全量中、55.0〜85.0重
量%、好ましくは60.0〜80.0重量%である。
【0008】本発明においては、粉末成分として疎水化
処理粉末を全粉末量の15.0重量%以上、さらに好ま
しくは20.0重量%以上配合することが好ましい。疎
水化処理粉末が15.0重量%未満では化粧もちが若干
劣る傾向にある。疎水化処理粉末については、上記した
粉末を金属石鹸・油脂・ロウ・シリコーン化合物・フッ
素化合物・炭化水素・脂肪酸エステル類等の疎水性物質
を用いて処理したものが挙げられる。
【0009】本発明に用いられる油分としては、通常化
粧品に対して一般に用いられる、皮膚安全性の高いもの
で、例えば液体油脂として、アボガド油・ツバキ油・タ
ートル油・マカデミアナッツ油・ミンク油・オリーブ油
・ナタネ油・卵黄油・ゴマ油・パーシック油・小麦胚芽
油・サザンカ油・ヒマシ油・アマニ油・サフラワー油・
綿実油・大豆油・落花生油・茶実油・コメヌカ油・ホホ
バ油・胚芽油・トリグリセリン・トリオクタン酸グリセ
リン・トリパルミチン酸グリセリン等、固体油脂とし
て、カカオ油・ヤシ油・馬脂・硬化ヤシ油・パーム油・
牛脂・羊脂・硬化牛脂・パーム核油・豚脂・牛骨脂・モ
クロウ核油・硬化油・牛脚油・モクロウ・硬化ヒマシ油
等、ロウとして、ミツロウ・キャンデリラロウ・綿ロウ
・カルナウバロウ・ベイベリーロウ・イボタロウ・鯨ロ
ウ・モンタンロウ・ヌカロウ・ラノリン・カポックロウ
・酢酸ラノリン・液状ラノリン・サトウキビロウ・ラノ
リン脂肪酸イソステアリル・ラウリン酸ヘキシル・還元
ラノリン・ジョジョバロウ・硬質ラノリン・セラックロ
ウ・ポリオキシエチレン(以下POEと略す)ラノリン
アルコールエーテル・POEラノリンアルコールアセテ
ート・POEコレステロールエーテル・ラノリン脂肪酸
ポリエチレングリコール等、炭化水素として、流動パラ
フィン・オゾケライト・スクワラン・プリスタン・固形
パラフィン・セレシン・スクワレン・ワセリン・マイク
ロクリスタリンワックス等、高級脂肪酸として、ラウリ
ン酸・ミリスチン酸・パルミチン酸・ステアリン酸・ベ
ヘニン酸・オレイン酸・12−ヒドロキシステアリン酸
・ウンデシレン酸・トール酸・イソステアリン酸・リノ
ール酸・リノレイン酸・エイコサペンタエン酸・ドコサ
ヘキサエン酸等、高級アルコールとして、ラウリルアル
コール・セチルアルコール・ステアリルアルコール・ベ
ヘニルアルコール・ミリスチルアルコール・オレイルア
ルコール・セトステアリルアルコール・モノステアリル
グリセリンエーテル・2−デシルテトラデシノール・ラ
ノリンアルコール・コレステロール・フィトステロール
・ヘキシルドデカノール・イソステアリルアルコール・
オクチルドデカノール等、エステル油としてミリスチン
酸イソプロピル・オクタン酸セチル・ミリスチン酸オク
チルドデシル・パルミチン酸イソプロピル・ステアリン
酸ブチル・ラウリン酸ヘキシル・ミリスチン酸ミリスチ
ル・オレイン酸デシル・ジメチルオクタン酸ヘキシルデ
シル・乳酸セチル・乳酸ミリスチル・乳酸ラノリン・ス
テアリン酸イソセチル・イソステアリン酸イソセチル・
12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル・ジ−2−
エチルヘキシル酸エチレングリコール・ジペンタエリス
リトール脂肪酸エステル・モノイソステアリン酸−N−
アルキルグリコール・ジカプリン酸ネオペンチルグリコ
ール・リンゴ酸ジイソステアリル・ジ−2−ヘプチルウ
ンデカン酸グリセリン・トリ−2−エチルヘキシル酸ト
リメチロールプロパン・トリイソステアリル酸トリメチ
ロールプロパン・テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタ
エリスリトール・トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリ
ン・トリイソステアリン酸グリセリン・トリイソステア
リン酸トリメチロールプロパン・セチル2−エチルヘキ
サノエート・2−エチルヘキシルパルミテート・トリミ
リスチン酸グリセリン・トリ−2−ヘプチルウンデカン
酸グリセライド・ヒマシ油脂肪酸メチルエステル・オレ
イン酸オイル・セトステアリルアルコール・アセトグリ
セライド・パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル・アジ
ピン酸ジイソブチル・N−ラウロイル−L−グルタミン
酸−2−オクチルドデシルエステル・アジピン酸ジ−2
−ヘプチルウンデシル・エチルラウレート・セバチン酸
ジ−2−エチルヘキシル・ミリスチン酸2−ヘキシルデ
シル・パルミチン酸2−ヘキシルデシル・アジピン酸2
−ヘキシルデシル・セバチン酸ジイソプロピル・コハク
酸2−エチルヘキシル・酢酸エチル・酢酸ブチル・酢酸
アミル・クエン酸トリエチル等、シリコーンとして、ジ
メチルポリシロキサン・メチルフェニルポリシロキサン
・メチルハイドロジェンポリシロキサン・デカメチルポ
リシロキサン・ドデカメチルポリシロキサン・テトラメ
チルテトラハイドロジェンポリシロキサン・オクタメチ
ルシクロテトラシロキサン・デカメチルシクロペンタシ
ロキサン・ドデカメチルシクロヘキサシロキサン・3次
元網目構造を形成しているシリコーン樹脂・シリコーン
ゴム等が挙げられるが、上記の成分に限定されるもので
はない。これら油分は、本発明において1種あるいは2
種以上を任意に選択して用いることができる。油分のう
ち特に好ましいものは、炭化水素系では流動パラフィ
ン、スクワラン、ワセリン、固形パラフィン、セレシン
が挙げられ、天然油脂系としてはマカデミアナッツ油、
オリーブ油等の植物系、ラノリン等の動物系が挙げら
れ、エステル油系ではミリスチン酸イソプロピル、セチ
ル2−エチルヘキサノエート、トリイソステアリン酸グ
リセリン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタエリス
リトール、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロール
プロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパ
ンが挙げられ、シリコーン系ではジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシク
ロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサ
ン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、3次元網目
構造を形成するシリコーン樹脂が挙げられる。
【0010】本発明における油分の配合量は処方全粉末
の吸油量の50%以上,100%未満であり、50%未
満では「しっとりさ」において十分なものが得られず、
100%以上では粉末量に対して油分が過剰になり、
「べたつき」、「油っぽさ」等使用感触上の問題点が生
じ、また容器に成型する場合にワックス等の固形油分の
配合が必要になる。
【0011】一般に吸油量とは、粉末に油を加えながら
練合していくと、粒子の表面が一部油で濡れて油層で包
まれ、最初は全体に「バサバサ」しているが徐々に「ネ
バネバ」し、さらに油を加えていくと固いペースト状に
なり、ついには流動性を示し始める場合において、粉末
と油の混合物が一定の状態に達したときの添加量のこと
をいう。本発明における吸油量とは、この中でも特に
「固いペースト状の一塊」に達するまでの添加量であ
る。
【0012】測定方法には大別して「練り合わせ法」と
「Gadner-Coleman法」があるが、本発明の吸油量は「練
り合わせ法」に基づくものである。「練り合わせ法」
は、JISその他多くの方法があり、終点のとり方は方
法によって僅かに違うが、いずれもガラス板・大理石板
等の上で粉末に油を滴下しながらヘラで練り合わせ、粉
末と油の混合物が固いペースト状の一塊になった所を終
点とする。このときの状態は粒子が油で包まれ、粒子間
がちょうど油で満たされた状態であり、流動性はない。
この方法による吸油量は粒子の大きさ(したがって比表
面積)、粒子形、粒度分布、凝集体のほぐれ具合によっ
て大きく影響され、油の種類によっても差を生じる。こ
れらの影響を考慮し、本発明での測定法は、処方粉末を
混合粉砕した後、処方油分を滴下しながらヘラで練り合
わせ、混合物が固いペースト状の一塊になったところを
終点として測定を行っている。
【0013】本発明において界面活性剤は、HLBが1
0以上のものと、HLBが6以下のものとを組み合わせ
て用いる。なお、HLBとは親水性−親油性のバランス
(Hydrophilic-Lypophilic Balance)を示す指標であ
り、本発明においては小田、寺村らによる次式を用いて
算出した値を用いている。
【0014】
【化1】HLB=(Σ無機性値/Σ有機性値)×10
【0015】HLBが10以上の界面活性剤としては、
例えば高級アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル
硫酸エステル塩、高級脂肪酸アミドスルホン酸エステル
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルトリメチ
ルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム
塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリウム系両性界
面活性剤、ベタイン系界面活性剤、親水性非イオン界面
活性剤等が挙げられる。このうち親水性非イオン界面活
性剤としては、例えば、POEソルビタンモノオレエー
ト、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソ
ルビタンモノオレート、POE−ソルビタンテトラオレ
エート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POE
−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノ
オレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、P
OE−ソルビットモノステアレート等のPOEソルビッ
ト脂肪酸エステル類、POE−グリセリンモノステアレ
ート、POE−グリセリンモノイソステアレート、PO
E−グリセリントリイソステアレート等のPOEグリセ
リン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POE
ジステアレート、POEモノジオレエート、システアリ
ン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、
POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、P
OEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、P
OE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノ
ールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオ
クチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテ
ル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキ
ルフェニルエーテル類、ブルロニック等のプルアロニッ
ク型類、POE・POPセチルエーテル、POE・PO
P2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモ
ノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、PO
E・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアル
キルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テト
ラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、
POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステ
アレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、
POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステ
アリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等
のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビッ
トミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ
油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノー
ルアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノ
ールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステ
ル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ
糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデ
ヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシ
ド、トリオレイルリン酸等が挙げられる。ここでPOE
の付加モル数は、一般的に10〜20以上である場合
に、HLBが10以上となる。本発明においては、これ
らのHLBが10以上の界面活性剤の中から1種または
2種以上が任意に選択して用いられる。
【0016】本発明におけるHLBが10以上の界面活
性剤の配合量は、全油分量に対して0.1〜10.0重
量%、好ましくは、0.5〜7.0重量%である。0.
1重量%未満では塗布具によるトレが悪く、10.0重
量%を超えると化粧もちが劣る傾向にある。
【0017】本発明で用いられるHLBが6以下の界面
活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、
ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウ
レート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノ
ステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタ
ントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグ
リセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸
ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステ
ル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリ
セリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン
酸グリセリン、α, α'−オレイン酸ピログルタミン酸
グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等の
グリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸
プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸
エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキル
エーテル等の親油性非イオン界面活性剤が挙げられる。
【0018】HLBが6以下の界面活性剤の配合量は全
油分量に対して0.5〜15.0重量%、好ましくは
1.0〜12.0重量%である。0.5重量%未満では
塗布具によるトレが悪く、15.0重量%を超えると化
粧もちが悪くなる傾向にある。
【0019】本発明におけるHLBが10以上の界面活
性剤と、HLBが6以下の界面活性剤との配合比は、
(HLBが6以下の界面活性剤)/(HLBが10以上
の界面活性剤)=2〜7(重量比)であることが好まし
く、さらに好ましくは(HLBが6以下の界面活性剤)
/(HLBが10以上の界面活性剤)=3〜6(重量
比)である。この配合範囲で塗布具によるトレが最も良
好なものが得られる。
【0020】本発明の固型粉末化粧料には、上記成分に
加えて必要に応じ、保湿剤、低級アルコール、水溶性高
分子、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料、薬剤
等を本発明の効果を損なわない質的、量的条件下で使用
することが可能である。
【0021】本発明の固型粉末化粧料は、例えば化粧下
地、ファンデーション、頬紅、アイシャドー、アイライ
ナー、サンケア製品、ボディ化粧品等の製品への応用が
可能である。
【0022】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。なお、本発明はこれによって限定されるものではな
い。
【0023】実施例1〜3、比較例1〜7 下記の方法で表1に示す混合粉末および表2に示す混合
油分(単位:重量%)を用いて、表3に示す処方にて調
製したファンデーションを、以下の評価方法および評価
基準によって官能評価を行った。その結果を併せて表3
に示す。
【0024】(製法)表1に示す(1)〜(6)の各成分を均
一に混合し、油分1〜6を調製する。また、表2に示す
(1)〜(11)の各成分を混合粉砕し、粉末1,2を調製す
る。このように調製しておいた各油分と各粉末を表3の
処方にしたがって均一に混合し、容器に成型してファン
デーションを得た。
【0025】(評価方法および評価基準) 容器中での形態の保持 皿状容器に成型したファンデーションを、50℃で1ヶ
月保存した場合に流動性が確認されたものは×、確認さ
れなかったものは○とした。
【0026】塗布具による中味のとれ易さ、しっとり
さ、化粧もちについて、以下の基準に従って専門パネル
10名で官能評価を行った。 ◎:非常に良い。 ○:やや良い。 △:やや悪い。 ×:非常に悪い。
【0027】
【表1】 ─────────────────────────────────── 油分 1 2 3 4 5 6 ─────────────────────────────────── (1) スクワラン 53.0 51.0 49.0 41.0 21.0 43.0 (2) ジメチルポリシロキサン 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 (3) トリイソオクタン酸グリセリン 15.0 15.0 15.0 15.0 15.0 15.0 (4) オクチルメトキシシンナメート 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 (5) モノステアリン酸ポリオキシ エチレンソルビタン(HLB:10) − 2.0 2.0 2.0 12.0 − (6) モノイソステアリン酸 ソルビタン(HLB:5) − − 2.0 10.0 20.0 10.0 ───────────────────────────────────
【0028】
【表2】 ────────────────────────────── 粉末1 粉末2 ────────────────────────────── (1) タルク 17.0 − (2) シリコーン処理タルク − 17.0 (3) マイカ 30.0 − (4) シリコーン処理マイカ − 30.0 (5) セリサイト 20.0 − (6) シリコーン処理セリサイト − 20.0 (7) 二酸化チタン 15.0 − (8) シリコーン処理二酸化チタン − 15.0 (9) 酸化鉄 8.0 − (10) シリコーン処理酸化鉄 − 8.0 (11) ナイロンパウダー 10.0 10.0 ────────────────────────────── 吸油量(g/粉末100g) 65.0 60.0 ──────────────────────────────
【0029】
【表3】 ─────────────────────────────── 実施例 比較例 ─────── ─────────────── 1 2 3 1 2 3 4 5 6 7 ─────────────────────────────── 粉末の種類 1 2 2 1 2 1 1 2 2 2 ─────────────────────────────── 粉末量(%) 66 68 68 66 68 79 56 68 68 68 ─────────────────────────────── 油分の種類 4 4 3 2 2 4 4 1 5 6 ─────────────────────────────── 油分量(%) 34 32 32 34 32 21 44 32 32 32 ─────────────────────────────── 対吸油量比 80 80 80 80 80 40 110 80 80 80 ─────────────────────────────── 形態の保持 ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ 中味のトレ ◎ ◎ ○ △ △ ○ △ × ○ △ しっとりさ ○ ○ ○ ○ ○ △ ◎ ○ ○ ○ 化粧もち ○ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ○ ○ × ○ ───────────────────────────────
【0030】表3から明らかなように、比較例1、比較
例2、比較例7はHLBが10以上の界面活性剤とHL
Bが6以下の界面活性剤のうちのいずれかしか配合され
ていないため、中味のトレが良好とはいえない。また、
比較例3は実施例1〜3と比較して油分量が少ないため
に「しっとりさ」といった使用感触の点で劣り、逆に比
較例4は油分量が多いため形態の保持に問題があると共
に、中味のトレについては適量以上にとれ易く、良好と
はいえない。また、界面活性剤が何も配合されていない
比較例5は塗布具によるトレが悪く、界面活性剤が多量
に配合された比較例6は化粧もちに問題が生じている。
【0031】これに対して、実施例1は油分および2種
類の界面活性剤が適量なため、形態の保持・中味のトレ
・しっとりさ・化粧もちが満足いく結果が得られてお
り、粉末を疎水化処理する(実施例2)と化粧もちがさ
らに向上するという結果が得られており、いずれも従来
にないタイプのファンデーションであった。また、実施
例3はHLBが10以上の界面活性剤と、HLBが6以
下の界面活性剤との配合比が1であるため、実施例1、
2と比べて中味のトレが若干劣っている。
【0032】 実施例4 固形白粉 (1) タルク 25.0 重量% (2) セリサイト 20.0 (3) カオリン 10.0 (4) 二酸化チタン 5.0 (5) 酸化鉄 3.0 (6) ミリスチン酸亜鉛 5.0 (7) ナイロンパウダー 2.0 (8) 流動パラフィン 残余 (9) トリ-2-エチルヘキシル酸グリセリン 10.0 (10) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 モノイソステアレート(HLB:13) 1.5 (11) トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン グリセリン(HLB:3) 7.0 (11) 防腐剤 適量 (12) 香料 適量 (製法)(1)〜(7)の各成分を混合・粉砕したところへ、
(8)〜(12)の各成分を混合したものを加えて攪拌混合
し、容器に成型して固形白粉を得た。
【0033】 実施例5 頬紅 (1) タルク 50.0 重量% (2) カオリン 10.0 (3) 二酸化チタン 5.0 (4) 酸化鉄(赤) 0.5 (5) 赤色202号 0.8 (6) ミリスチン酸亜鉛 5.0 (7) ナイロンパウダー 2.0 (8) スクワラン 残余 (9) モノイソステアリン酸ソルビタン(HLB:5) 2.5 (10) ポリオキシエチレングリセリル モノステアレート(HLB:15) 0.6 (11) 防腐剤 適量 (12) 香料 適量 (製法)(1)〜(7)の各成分を混合・粉砕したところへ、
(8)〜(12)の各成分を混合したものを加えて攪拌混合
し、容器に成型して固形頬紅を得た。
【0034】 実施例6 アイシャドー (1) タルク 30.0 重量% (2) マイカ 10.0 (3) セリサイト 15.0 (4) 二酸化チタン 5.0 (5) 酸化鉄(赤) 0.5 (6) 赤色226号 0.8 (7) 雲母チタン 5.0 (8) 群青 1.0 (9) ナイロンパウダー 2.0 (10) スクワラン 残余 (11) ジメチルポリシロキサン 10.0 (12) セスキイソステアリン酸ソルビタン(HLB:5) 2.5 (13) ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 1.5 (14) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 (HLB:14) 0.6 (15) 防腐剤 適量 (16) 香料 適量 (製法)(1)〜(9)の各成分を混合・粉砕したところへ、
(10)〜(16)の各成分を混合したものを加えて攪拌混合
し、容器に成型してアイシャドーを得た。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固型粉末
化粧料は、従来の粉末固型タイプの化粧料では実現が困
難であった使用性(乳化タイプと同程度のしっとりさ)
を持ち、しかも水なしの塗布具を用いてもトレがよく、
化粧もちにも優れた従来にない画期的な固型粉末化粧料
である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油分と粉末とHLBが10以上の界面活
    性剤とHLBが6以下の界面活性剤とを含有し、油分量
    が全粉末の吸油量に対して50%以上,100%未満で
    あり、かつHLBが10以上の界面活性剤を油分量に対
    して0.1〜10.0重量%、HLBが6以下の界面活
    性剤を油分量に対して0.5〜15.0重量%配合する
    ことを特徴とする固型粉末化粧料。
  2. 【請求項2】 HLBが10以上の界面活性剤と、HL
    Bが6以下の界面活性剤との配合比が、(HLBが6以
    下の界面活性剤)/(HLBが10以上の界面活性剤)
    =2〜7(重量比)である請求項1記載の固型粉末化粧
    料。
  3. 【請求項3】 粉末中には、疎水化処理粉末を全粉末量
    に対して15.0重量%以上配合する請求項1または2
    記載の固型粉末化粧料。
  4. 【請求項4】 油分と粉末とを含有する固型粉末化粧料
    の塗布具によるトレの改善方法であって、油分量を全粉
    末の吸油量に対して50%以上,100%未満とし、か
    つHLBが10以上の界面活性剤を油分量に対して0.
    1〜10.0重量%、HLBが6以下の界面活性剤を油
    分量に対して0.5〜15.0重量%配合することを特
    徴とする固型粉末化粧料のトレの改善方法。
JP32227396A 1996-11-18 1996-11-18 固型粉末化粧料 Pending JPH10147508A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32227396A JPH10147508A (ja) 1996-11-18 1996-11-18 固型粉末化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32227396A JPH10147508A (ja) 1996-11-18 1996-11-18 固型粉末化粧料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10147508A true JPH10147508A (ja) 1998-06-02

Family

ID=18141810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32227396A Pending JPH10147508A (ja) 1996-11-18 1996-11-18 固型粉末化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10147508A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001114649A (ja) * 1999-10-15 2001-04-24 Shiseido Co Ltd 水使用専用固型化粧料
JP2008542392A (ja) * 2005-06-02 2008-11-27 ユー.エス. コスメティックス コーポレイション 粉のたたないパウダー原料
JP2015199703A (ja) * 2014-03-31 2015-11-12 株式会社コーセー 固形粉末化粧料

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001114649A (ja) * 1999-10-15 2001-04-24 Shiseido Co Ltd 水使用専用固型化粧料
JP2008542392A (ja) * 2005-06-02 2008-11-27 ユー.エス. コスメティックス コーポレイション 粉のたたないパウダー原料
JP2015199703A (ja) * 2014-03-31 2015-11-12 株式会社コーセー 固形粉末化粧料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5352117B2 (ja) 水中油型乳化組成物及びその製造方法
JPH0892051A (ja) 耐変色性及び分散性に優れた防臭化粧料
JP5378694B2 (ja) 粉体メークアップ化粧料
JP2665473B2 (ja) 固型状油中水型乳化化粧料
JP2009046643A (ja) セルロース被覆顔料およびその製造方法並びにそれを含有する化粧料
JPH09124430A (ja) メーキャップ化粧料
JPH09175939A (ja) メーキャップ化粧料
JP2010235459A (ja) 表面処理粉体およびそれを含有する化粧料
JPH10147508A (ja) 固型粉末化粧料
JPH08259432A (ja) 油中水型乳化製剤
JPH08319218A (ja) メーキャップ化粧料
JPH10194926A (ja) 冷感組成物
JPH1045532A (ja) マッサージ化粧料
JPH08259424A (ja) 油中水型乳化製剤
JP3590236B2 (ja) 水使用専用固型化粧料
JP2001114649A (ja) 水使用専用固型化粧料
JP2008001686A (ja) 粉末化粧料
JP2000178124A (ja) ボディー化粧料
JPH08337513A (ja) 撥水性水中油型乳化組成物
JP7381309B2 (ja) 粉末固形化粧料
JPH09100210A (ja) 固型水系化粧料
JP2020525457A (ja) メーキャップ化粧料
JPH10114624A (ja) 固型水系化粧料
JPH10236919A (ja) 水中油型固型化粧料
JPH11209234A (ja) クール化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040922

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050208