JP3662940B2 - 鉛蓄電池セル及び陽極プレート及びこれらで使用する合金 - Google Patents

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Description

発明の技術分野
本発明は、鉛蓄電池セル(lead−acid cells)に関し、更に詳細には、このようなセルの陽極グリッド合金として使用されるカルシウム−錫−銀を含む鉛を基材とした合金に関する。
発明の背景
今日、密封式鉛蓄電池セル(多くの場合、「VRLA」セル、即ちバルブ調整式鉛蓄電池セルと呼ばれる)が広範に商業的に使用されている。周知のように、密封式鉛蓄電池セルは、高度に吸収性のセパレータを使用し、必要な電解質がセパレータ及びプレートに吸収されている。従って、このようなセルは、電解質浸漬型鉛蓄電池(flooded electrolyte lead−acid battery)で起こるように電解質の零れを起こすことなく、任意の配向で使用できる。このようなセルは、通常は、セルの内部圧力を調整するように設計されたバルブによって大気からシールされている。この状態は、有効「酸素再結合サイクル」という用語で表される(以下、「密封式」及び「バルブ調整式」という用語を使用する)。
密封式鉛蓄電池セルが従来技術の電解質浸漬型鉛蓄電池に対して提供する利点は大きく且つ多岐に亘る。かくして、密封式鉛蓄電池技術は、保守(例えばセルへの注水)、費用(例えば酸の購入)、環境(例えば費用のかかる廃棄物処理システム及び空気中に酸の霧が漂うこと)、及び安全性(例えば酸が燃焼すること)についての懸念をなくすことによって、大きな利点を提供する。
かくして、今日、必要条件が大幅に異なる様々な用途について密封式鉛蓄電池セルが商業的に広範に使用されているということは驚くにはあたらない。一般的に定置の用途と呼ばれる一つの種類の用途では、例えば負荷を均等にするため、商業的建物での緊急用照明に、ケーブルテレビシステムの待機電力として、及び無停電電源で、鉛蓄電池セルが使用される。無停電電源は、例えば電気通信システムやコンピューターシステム等の電気機器のバックアップに使用され、場合によっては全製造プラント用のバックアップエネルギ源として使用される。停電中等の電子機器への主電源が切れた場合には、密封式セル(代表的には、多くのセルが電気的に接続されている)がリザーブ電源を提供し、主電源が回復するまで電気通信システムやコンピューターシステムが作動を維持できるようにする。更に、無停電電源は、電力の短い断続的な喪失を吸収し、電子機器の機能が短い停電中に損なわれないようにする。
更に、動力用途と呼ばれる密封式鉛蓄電池セルが使用される多くの用途がある。かくして、密封式鉛蓄電池セルは、電気式の車輛、フォークリフトトラック、等の動力源として使用される。
これら二つの基本的な種類の用途についての性能上の必要条件は大幅に異なる。一方では、定置の用途は、全体に浮動の用途であり、即ちセルは全体に浮動状態にあり(即ち、セルを充電状態に維持するため、セルに接続された外部電圧源がセルの電位よりも僅かに高く保持される)、主電源が落ちた場合又は他の理由で中断した場合に一度に大量に放電する必要が時々ある。
他方、動力源の用途は、80%程度、又は場合によってはそれ以上の大量放電を繰り返し行う必要がある。かくして、適当なセルは、大量の充放電の繰り返しに500回程度、場合によってはそれ以上耐えることができなければならない。確かに、1000回乃至2000回程度のサイクルに耐えることができるセルを提供するのが望ましい。待機用及び動力用の両方についての様々な基準を適切に満たすグリッド合金の開発は、全く満足のいくものではなかった。当業者がこの問題に大きな関心を払ってきたにも拘わらず、満足のいく結果が得られていない。
このように比較的満足のいくものが得られなかったということは、恐らく、主要な基準を考えた場合に最もよくわかるであろう。これは、こうした基準が厳密であり変化するためである。用途の種類に拘わらずこれらの基準を満たさなければならなかった。一般的には、簡単に説明すると、適当な合金は、満足のいくグリッドに鋳造できなければならず、グリッドに適切な機械的性質を与えなければならない。更に、合金は、所期の用途でVRLAセルに満足のいく電気的性能を与えなければならない。かくして、満足のいく合金は、所望の耐蝕性を与えなければならず、熱暴走を引き起こしてはならず(セルが水を気化によって失う傾向を高めてはならず)、早期容量損(premature capacity loss)(「PCL」と呼ばれる場合もある)を引き起こしてはならない。
更に詳細には、上文中に簡単に説明した基準の各々を考えると、第1の場合で適当な合金は、所望の技術によってグリッドに鋳造できなければならず、即ち鋳造されたグリッドの欠陥が周知のように少なくなければならない(例えば、ボイド、裂け、微小亀裂、等が比較的ない)。このような鋳造技術には、従来の重力鋳造(「ブックモールド」等)からエキスパンドメタル技術を使用した連続プロセスまでの技術が含まれる。
結果的に得られた鋳造グリッドは、従来使用された器具でプレートに加工し、セルに組み立てるのに耐えるのに十分強固でなければならない。更に、適当なグリッドは、期待使用寿命に亘って満足のいく機械的特性を維持しなければならない。使用寿命中の所望に機械的特性の大幅な低下は、以下に更に詳細に説明するように、セルの性能に悪影響を及ぼす。
次に、必要な電気化学的性能を考慮すると、陽極プレート用グリッド合金は、適当な耐蝕性を持つセルを提供しなければならない。更に、連続的直接鋳造プロセスを使用することは経済的観点から見て望ましいけれども、表面的には、耐蝕性の問題が残る。かくして、このような連続的プロセスはグリッド中の粒塊を配向し、これによって粒間通路が短くなり、腐蝕及び早期破損を被り易くなる。
かくして、陽極グリッド腐蝕がVRLA鉛蓄電池セルの故障の主因である。陽極グリッドの腐蝕が起こると、セル自体の導電性が低下する。腐蝕によりグリッドの導電性が低下して電圧を特定の用途で適当な値以下に低下すると、セルの故障が起こる。
第2の破損機構は、グリッドの腐蝕とも関連しており、「グリッド成長」による破損を含む。鉛蓄電池セルの使用寿命中、陽極グリッドが腐蝕し、腐蝕生成物がグリッドの表面に形成される。多くの場合、腐蝕生成物は、腐蝕プロセスがグリッドの「ワイヤ」の内部に進む粒界及び鉛と酸との間のグリッド表面に形成される。これらの腐蝕生成物は、一般的には、グリッドを形成する鉛合金よりも遙かに硬質であり密度が低い。こうした状態で発生する応力により、グリッド合金は、嵩のある腐蝕生成物を受け入れるために移動し、又は成長する。グリッドのこの物理的変位によりグリッドの長さ及び/又は幅が大きくなる。グリッドの大きさの増大は、不均等に起こる。腐蝕によるグリッドの寸法の変化は、一般的には、「グリッド成長」(場合によっては「クリープ」)と呼ばれる。
グリッド成長が起こったとき、グリッドの移動及び拡張により、陽極活性材料とグリッド自体との間の電気的接続の破壊が始まる。この移動及び拡張は、電気が所定の反応場所からグリッドに通過することを阻止し、従って、セルの放電容量を低下する。このグリッド成長が続くにつれて、更に多くの陽極活性材料がグリッドから電気的に隔離され、セルの放電容量が特定の用途に必要とされる放電容量以下に低下する。かくして、使用寿命中の不当なクリープをなくす上で合金の機械的特性が重要である。
更に、そして重要なことには、合金の使用により熱暴走が起こってはならない。VRLAセルでは、セル内の温度が制御不能であり且つ不可逆的に上昇する状態が使用中に起こってはならない。
大量の水が失われることによるセルのドライアウト(dry−out)が熱暴走を引き起こすメカニズムであると仮定されてきた。水は、水の電気分解により、水素が陰極でガス化すること、又は酸素が陽極でガス化すること又はこの両方によって失われる。
含水量及びかくしてセルの飽和が低下するとき、酸素再結合効率が上昇する。この再結合反応は、強力な発熱反応であるため、セルを加熱する傾向がある。温度上昇に従ってセルはガスを発生し易くなり、再結合プロセスの効率が更に高くなり、これによってセルの温度を更に高める。同様に、水が失われるとセルの電気抵抗が上昇し、このセルの電気抵抗の上昇がセルの温度を上昇し、これによって更に多くの水が失われる。セルは熱暴走状態にある。
従って、セルを熱暴走状態に押しやる合金を回避するため、両電極でのガス化に及ぼされる合金の効果及びその成分を考慮しなければならない。周知のように、セルが使用中に繰り返し大量充放電サイクルに耐えることが必要な場合の陽極グリッドには、アンチモン合金が必要であると考えられてきた。
しかし、一般的には、アンチモン合金だけではないけれども、アンチモン合金は、両電極での過度のガス化により、VRLAセルで熱暴走を引き起こす。かくして、アンチモンは、腐蝕が起こった場合、陽極グリッドから溶出し、電解質に溶解し、最終的には陰極に移動してこれを「電気メッキ」する。陰極に付着したアンチモンのところで水素のガス化が優先的に発生する。更に、陰極にアンチモンが存在すると、自己放電が上昇し、これによってセルを加熱する。これは、自己放電電流が浮動電流に反射されるためである。
陽極に及ぼされる触媒毒の作用もまた回避しなければならない。かくして、陽極での不当なガス化は熱暴走をもたらす。
更に、合金は、電気の伝導に適当な接触を所望の使用寿命に亘って維持しなければならない。そうでない場合には、セルは、「早期容量損」(「PCL」)と呼ばれる状態を被る。
PCLは、腐蝕層の亀裂や腐蝕層での非導電性膜の発生によって接触が失われた場合にも起こる。この基準は、複雑であり且つ潜在的悪影響が大きいため、他の必要な基準と組み合わせて達成することが困難な基準である。
最後に、繰り返し大量充放電サイクルに耐えることができる陽極グリッド合金を提供するのが望ましい。この基準を満たした合金は、動力の用途及び定置のVRLA用途の両方で使用できる。
VRLA動力用途用及び定置用途用の陽極グリッド合金を開発する上でうまくいった唯一の例外は、ジョセフ・シジムボルスキ等に賦与された、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第4,401,730号である。かくして、シジムボルスキの’730特許には、陽極グリッドにカドミウム−アンチモンを含む鉛を基材とした合金を使用した密封式繰り返し放充電鉛蓄電池セルが開示されている。
これらの合金は、満足のいく機械的特性を備えており、即ちセルアッセンブリに良好に機械的に加工でき、強度及び靱性が高い。このようなカドミウム−アンチモンを含む鉛を基材とした合金は、密封式鉛蓄電池セルで十分に使用できるが、アンチモンを含む合金を使用した場合、回避すべき熱暴走及び他の問題に遭遇する場合がある。
これらの合金は例示の特性を持つことがわかっているけれども、このような合金には大きな欠点がある。第1に、カドミウムは発癌性物質であると確認されている。カドミウムを含む合金を製造し、取り扱う場合には特別の予防措置を講じなければならない。更に、カドミウムの存在は、鉛蓄電池セルの使用寿命後のこのような陽極プレートの処分を困難にする。全てのスクラップを隔離し、カドミウムリサイクル用溶解炉に運び込まなければならない。確かに、幾つかの国々では、カドミウム等の危険物質を国境を越えて輸送することが許されていない。従って、カドミウムを含有することを必要としないが、それにも拘わらず、’730特許に開示されたカドミウム−アンチモンを含む鉛を基材とした合金の多くの望ましい特徴を備えた、鉛蓄電池セルの陽極プレートで使用するための合金を提供するのが望ましい。
確かに、これらのカドミウム−アンチモンを含む合金は多年に亘って商業的に使用されてきており、様々な基準を満たす他の合金を見つけようとする大きな努力にも拘わらず、満足のいく合金は未だ開発されていない。こうした努力には、カルシウム−錫−銀を含む鉛を基材とした合金群に向けられたものもある。しかし、全てのこのような努力にも拘わらず、満足のいく合金は開発されなかった。
従って、動力用及び定置の用途用の密封式鉛蓄電池セルで使用される陽極プレートのグリッドの製造に必要とされる様々な必要条件を適切に満たすことができる、鉛を基材とした、カドミウムを使用しない合金が現在も必要とされている。
従って、本発明の目的は、合金成分としてカドミウムを使用しないが、それにも拘わらずVRLAを動力用途用及び定置の用途用で使用できるようにする適切な性質を備えている、鉛蓄電池セルの陽極プレート用の鉛を基材とした合金を提供することである。
本発明の別の目的は、従来使用された技術によってグリッドに鋳造される、鉛及び酸を使用する従来のプロセス及びアッセンブリで使用できるのに十分な機械的特性を持つ合金を提供することである。
本発明の更に別の目的は、セルの早期容量損が起こり難い陽極グリッド合金を提供することである。
本発明の更に別の目的は、待機用及び動力用で満足のいくサイクル寿命を得るのに使用できる陽極グリッド合金を提供することである。
本発明のこの他の目的及び利点は、本発明の以下の説明からわかるであろう。
発明の概要
本発明によれば、非常に望ましい特にVRLAセル用の陽極グリッド合金を、カルシウム−錫−銀を含む鉛を基材とした合金で、合金の組成が特定の限られた限度内に維持されている場合に製造できるということがわかる。かくして、この鉛を基材とした合金は、合金の総重量に基づいて、カルシウムを約0.02%乃至約0.05%、錫を約1.5%乃至約3.0%、銀を約0.01%乃至約0.05%含み、非常に望ましい性質を備えている。
随意であるが、本発明の合金は、アルミニウムを約0.003重量%乃至0.03重量%含むのがよい。
確かに、カルシウム−錫−銀を含む本発明の合金は、動力用及び定置の用途用のVRLAセルで使用できる性質を有する。
図面の説明
第1図は、グリッドを示すためにセパレータ及び活性材料が部分的に外してある、セパレータ内に封入された本発明による陽極プレートの斜視図であり、
第2図は、本発明による鉛蓄電池セルの内部の形体を示す部分分解斜視図であり、
第3図は、合金の組成が陽極でのガスの発生に及ぼす効果を評価するために使用される装置を示す概略図であり、
第4図は、合金組成の酸素過電圧に及ぼされる効果を示す棒グラフであり、
第5図は、高温での浮動挙動を示し、本発明によるセルの性能を従来技術の合金を使用したセルと比較する、時間に対する電流のグラフであり、
第6図は、合金の組成を変化させた、高温浮動条件下での陽極グリッドの幅の成長を示す棒グラフであり、
第7図は、合金の組成を変化させた、陽極グリッドの長さの成長を示す第6図と同様の棒グラフであり、
第8図は、合金の組成を変化させた、陽極グリッドの腐蝕が高温での形成時及び浮動時にどのように変化するのかを示す棒グラフであり、
第9図及び第10図は、60℃で12週間に亘って露呈した後のグリッド微小構造を示す、従来技術の合金を使用した陽極グリッドの上交差部の夫々20倍及び50倍の顕微鏡写真であり、
第11図及び第12図は、下交差部のグリッド微小構造を示す、第9図及び第10図と同様の顕微鏡写真であり、
第13図乃至第16図は、本発明による合金で製造された陽極グリッドの形成後のグリッド微小構造を示す20倍及び200倍で示す、第9図乃至第12図と同様の顕微鏡写真であり、
第17図乃至第20図は、60℃で12週間に亘って露呈した後のグリッド微小構造を20倍及び50倍で示す、第9図乃至第16図と同様の顕微鏡写真であり、
第21図乃至第24図は、本発明による別の合金を使用したグリッド微小構造を示す第13図乃至第16図と同様の顕微鏡写真であり、
第25図乃至第28図は、第21図乃至第24図に示すグリッドについて使用されたグリッド合金組成を使用した、第17図乃至第20図と同様の顕微鏡写真である。
好ましい実施例の説明
本発明の合金で使用された合金成分の各々は、合金の全体としての性能に寄与するけれども、合金成分が個々に提供する利点を分離するのは困難である。これは、これらの成分を本願に特定した量で集合的に使用した場合に共同作用が得られるためである。かくして、適正な合金成分レベルを維持した場合に得られる微妙なバランスがある。このバランスを壊すと、所望の性質の多くに影響を及ぼされる。しかしながら、合金成分の様々な量を選択する上で払われる配慮を理解するため、これらの成分の各々の機能を別々に論じる。
合金成分としてのカルシウムに関し、カルシウムは、本発明の鋳造グリッドに所望の鋳造性及び機械的特性を与えるのに十分な量で存在しなければならない。このような性質を得るため、カルシウム含有量は、合金全体の少なくとも約0.02重量%でなければならないということがわかっている。
しかしながら、カルシウムレベルは、量が過剰にならないように注意深く制御されなければならない。量が過剰であると、凝固後の再結晶の傾向が不等に高く、注型し放しの構造から構造を大幅に変化する合金組成物が提供される。更に詳細には、カルシウム含有量が多過ぎる場合には、凝固後に再結晶する傾向があり、非常に不規則な粒間腐蝕による早期破損を被り易いグリッド構造を形成する。かくして、粒間腐蝕により腐蝕が生じ、再結晶合金の粒径が小さくなる傾向があり、カルシウム含有量が高いために生じる金属間反応(intermetallics)が新たな再結晶した粒に作用するため、粒間腐蝕が起こり易い。
従って、再結晶の傾向を高めるカルシウムレベルを抑えながら適切な機械的性質を与えるため、かくして、本発明の合金中のカルシウムを合金全体の約0.02重量%乃至0.05重量%の範囲内にあるようにするのが適当であることがわかっている。更に好ましくは、カルシウム含有量は、約0.03重量%乃至約0.04重量%である。
銀成分に関し、これは、他の合金と相互作用し、必須の鋳造特性及び機械的特性を持つ合金を提供する。更に詳細には、適切なレベルで存在する銀は、他の合金成分のレベルでは提供できない非常に望ましい機械的特性を、結果的に得られた合金に与える。
かくして、合金全体の少なくとも約0.01重量%の量で銀が含有されている場合に所望の鋳造特性及び機械的特性が得られることがわかっている。銀を含有することによって得られる重要な特性は、結果的に得られた合金を熱処理することによって、これらの合金を使用して製造されたグリッドの機械的性質を更に高めることができるということである。このような熱処理による機械的性質の向上は、適当なレベルの銀を含まない、カルシウム−錫を含む鉛を基材とした合金では得ることができない。
更に、適当なレベルの銀は、このような合金を経時変化に対して安定化する傾向がある。かくして、適当なレベルの銀が含まれていない場合には、カルシウム−錫を含む鉛を基材とした合金は、それらの所望の機械的特性を経時変化により失い易い。このような機械的特性の大幅な低下は、多くのVRLAの用途について、陽極グリッド合金については許容できない。
他方、銀が比較的高価な合金成分であるため、過剰の量は回避しなければならない。確かに、過剰の量は大幅な向上をもたらさず、場合によっては、所望の合金特性に悪影響をもたらす。
従って、銀成分は、合金全体の約0.05重量%以下でなければならない。好ましい組成物は、銀を約0.02%乃至0.03%の範囲で含む。
錫成分については、問題は更に複雑である。かくして、錫レベルは、グリッドの鋳造時の性質及び鋳造されたグリッドの機械的特性に所定の影響を及ぼすが、錫レベルは、更に、腐蝕、サイクリング、熱暴走、及び容量損特性の問題にも影響を及ぼす。これらの様々な基準は完全には理解されておらず、この分野での従来の業績にも拘わらず、錫レベルがVRLAセルの特性に及ぼす影響はほとんど理解されてこなかった。
しかしながら、本発明によれば、錫を合金全体の約1.5重量%乃至約3.0重量%の範囲で含むことによって、このような合金が適当なレベルのカルシウム及び銀を含む場合、合金、このような合金を使用したグリッド、及び陽極グリッドについて、所望の特性が、このような合金を使用したVRLAセルに与えられるということがわかった。更に詳細には、錫を合金の重量に関して約2.0%乃至約3.0%、更に好ましくは2.0%乃至2.5%の範囲に維持するのが好ましい。
かくして、好ましい実施例では、合金は、本質的には、鉛、カルシウム、錫、及び銀を含む。しかしながら、所望であれば、合金からのカルシウムの垢取り(drossing)を阻止する上で効果的な所定量のアルミニウムを含むのがよい。アルミニウムは、約0.003%乃至約0.03%の範囲の量で存在するのがよい。
好ましくは、上文中に説明した成分以外の成分は、合金から除外されるか或いは商業的に入手できる金属に代表的に存在する量等の微量しか存在しない。勿論、所望であれば、合金に他の成分を加えることができる。これは、このような成分を加えることによって合金の有用な性質が損なわれない場合に行われる。
合金の製造は、好ましくは、成分を426℃乃至約510℃(約800°F乃至約950°F)の温度で均質の混合物になるまで混合し、冷却することによって行われる。本発明の合金を製造するための特定の方法は、本発明の部分を形成しない。任意の所望の技術を使用でき、適当な技術が周知である。
本願で説明する合金は、鉛蓄電池グリッドに使用された周知の技術のうちの任意の技術によってグリッドに鋳造できる。かくして、重力鋳造技術が当該技術分野では周知であり、使用できる。鉛蓄電池グリッドを鋳造するための他の周知の技術は、鍛練技術及びエキスパンドメタル技術を使用する技術を含む。このような技術は、特定の用途について望ましいように同様に使用できる。
グリッド鋳造パラメータに関し、温度勾配の発生をなくさないまでも少なくとも最小にするのが好ましい。この目的のため、カルシウムを含む鉛を基材とした他の合金の鋳造とは対照的に、鉛が早期冷却しないようにし、鉛の早期冷却と関連した凝固中の温度勾配が発生しないようにするため、上フレーム及びゲート領域で更に大きな断熱(例えば従来のコーキングによって行われる)を提供しながら、比較的低い鉛温度及び比較的高い金型温度を使用するのが好ましい。従って、鉛/とりべ(ladle)の好ましい温度範囲は約410℃乃至426℃(約770°F乃至800°F)であり、金型の温度は約176℃乃至499℃(約350°F乃至930°F)である。更に、選択されたカルシウム含有量をグリッド製造プロセス中に維持するため、プロセスの安定性が重要である。かくして、特にアルミニウムを使用する場合には、汚染を回避することが重要である。
上文中に言及したように、本発明で使用したカルシウム−錫−銀鉛を基剤とした合金は、熱処理により機械的特性を向上させることができる。任意の熱処理技術を使用できる。一つの例示の例として、結果的に得られたグリッドに約3時間程度に亘って100℃(212°F)の温度で熱処理を加えるのが適当であるということがわかっている。このような熱処理は、約24131.45kPa乃至27578.8kPa(約3500psi乃至4000psi)程度の降伏強度を約41368.2kPa(約6000psi)程度又はそれ以上の降伏強度まで高めることができる。
特定のグリッド形体及びこのような陽極グリッドを使用したVRLAセルの形体は、所望の通りに変化させることができる。多くの形体が周知であり、使用できる。
一つの例示の例として、第1図は全体に参照番号10を附した陽極プレートを示す。このプレートは、セパレータ12によって包囲されている。陽極プレート10は、全体としてグリッド14を含み、このグリッドは、プレートラグ16及びグリッド14に塗った陽極活性材料18を含む。
周知のように、グリッドについて多くの様々な形体がある。更に、VRLAセルでは、セパレータは、代表的には、吸収体ガラスファイバマットである。他の商業的に入手可能なガラスファイバセパレータは、ガラスファイバの部分に代えてポリオレフィン又はポリマーファイバを含む。
幾つかの用途について、プロセス制御を補完して割れ、裂け、ボイド等を最小にするため、1997年9月8日に出願された現在継続中の本発明の譲受人に譲渡されたRao出願第08/925,543号に開示されているような、最適化された内部陽極グリッドワイヤ形状を使用するのが望ましい。かくして、第7頁及び第14頁乃至第15頁に論じられており且つ第6図及び第7図に示してあるように、陽極グリッドの内部形体は全体に円筒形又は楕円形断面であり、グリッド鋳造中に凝固が均等に行われるようにし、鋳造欠陥をなくさないまでも最小にするのを補助しなければならない。
第2図は、全体に参照番号20を附したVRLAセルを示す。セル20は、かくして、全体に参照番号24を附したエレメントスタックを内部にぴったりと保持する容器即ちジャー22を含む。かくして、エレメントスタック24は、交互に配置された一連の陽極プレート10及び陰極プレート26を含み、隣接した陽極プレート及び陰極プレートをセパレータ12が分離する。バンド28を使用し、隣接したプレートを所望の通りに圧縮された状態に保持し、組み立てを容易にする(バンドはエレメントスタック24を取り囲んでいるが、第2図では、例示を行う目的で一部が取り除いてある)。VRLAセル20は、同様に、陽極端子30、陰極端子32、及び任意の適当な手段によって容器即ちジャー22に取り付けられたカバー34を含む。
VRLAセル20が酸素再結合によって機能する限り、周知のように、低圧自己再シール性バルブ38を使用してセル内に所望の内部圧力を維持する。多くの適当な逃がし弁が周知であり使用されている。
以下の例は、本発明を更に詳細に例示するが、これを本発明の範囲を限定するものと解釈してはならない。これらの例に記載した機械的特性は、以下の方法によって決定された。
極限引張強度(UTS)
降伏強度
歪み(伸び)
靱性
これらの性質をASTM試験第D638号に従って試験した。
これらの例に記載した合金の組成を鋳造合金について決定した。
例1
この例は、本発明の鋳造合金を例示する。
合金混合物を使用して棒材(12.7mm×6.35mm×101.6mm(0.5インチ×0.25インチ×4.0インチ))を454.4℃(850°F)で重力鋳造する。この際、金型を約176℃(350°F)に維持する。
表1には、鋳造した夫々の合金の組成が記載してある。
Figure 0003662940
例2
この例は、例1の合金A−Dを使用して得られた鋳造棒材の機械的性質を示す。
このような合金の機械的特性を試験し、結果を表2に記載する。
Figure 0003662940
ここで、A1 0.04%Ca、0.0165%Ag、3.0%Sn
2 0.039%Ca、0.0366%Ag、3.0%Sn
3 0.038%Ca、0.045%Ag、3.0%Sn
4 0.040%Ca、0.045%Ag、2.0%Snである。
例3
この例は、本発明で使用した合金の経時変化及び熱処理の効果を示す。
例1の合金を三日間に亘って周囲温度に露呈する。例2で評価した機械的特性を合金の経時変化について再度評価する。熱処理の効果を評価するため、合金をオーブン内で93℃(200°F)で1時間に亘って熱処理し、93℃(200°F)で3時間に亘って熱処理した。
Figure 0003662940
*〔U〕は、三日間に亘って周囲温度に露呈した後の値であり、〔V〕は、93℃(200°F)で1時間に亘って熱処理した後の値であり、〔W〕は、93℃(200°F)で3時間に亘って熱処理した後の値である。
かくして、図示のように、熱処理は、本発明で使用された合金の機械的特性を大幅に高めるのに役立つ。
例4
以下の例は、銀のレベルが合金の特性に及ぼす効果を示す。
以下の組成を持つ合金である合金Eを形成する。
Figure 0003662940
かくして、合金Eは、銀の濃度が0.006%まで減少させてあることを除くと合金D(即ち0.049%Ca、0.045%Ag、及び2.0%Sn)に匹敵する。
合金Eを上文中に説明したように試験し、以下の結果を得た。
Figure 0003662940
*〔X〕は、鋳造したばかりの値であり、〔Y〕は、93℃(200°F)で1時間に亘って熱処理した後の値であり、〔Z〕は、93℃(200°F)で3時間に亘って熱処理した後の値である。
わかるように、合金Eの機械的特性は合金Dよりも大幅に低い。
例5
この例は、カルシウム−錫−銀を含む鉛を基材とした合金を試験して陽極での酸素過電圧に及ぼされる合金組成の効果を決定する。
試験の段取りを第3図に示す。使用された合金の各々を鋳造してワイヤにし、エポキシ樹脂に注封し、0.30μmのレベルまで研磨する。研磨した表面積は0.164cm2である。概略図では、第3図に示すように、試験する合金ワイヤには全体に参照番号50が附してあり、小さな反応容器54に入れた参照番号52を附した比重が1.310の硫酸に浸漬してある。基準電極(水銀−硫酸水銀(I))56が、図示のように、対向電極と隣接して硫酸溶液に浸漬してある。
ワイヤを45分間に亘って5mA/cm2で陽極処理する。
次いで、基準スケールに作用する1.6v乃至1.2vの電圧を掃引し、掃引中の酸素ガス化電流を記録する。
25℃(78°F)で行った試験の結果を第4図に示す。この図でわかるように、錫含有量が増大すると、錫含有量が合金の1.5重量%から2.5重量%まで増大する場合にはガスの発生を抑える。錫のレベルが更に増大すると、ガスの発生が増大し始まる。
適当な錫レベルのこのような合金の性能は、陽極でのガスの発生が不当に過剰であってはならないということを示す。従って、このような合金は陰極に対して触媒毒の作用を及ぼさないため、実際上全てのアンチモン含有合金と同様に、本発明の合金は、ガスの発生や熱暴走の傾向なしに使用できなければならない。
かくして、わかるように、本発明の合金は、動力用及び定置の用途用のVRLAに必要とされる様々な基準を満たす。鋳造特性は満足のいくものである。機械的特性は優れており、重要なことには、このような所望の特性が経時変化により不当に失われることがないということである。同様に、このような合金で製作された陽極グリッドは、所望の用途で使用するためのVRLAセルに適切な電気的性能を提供する。
例6
この例は、本発明の陽極グリッド合金を使用したセルの性能を、他の陽極グリッド合金でできたセルの性能と比較し、グリッドの成長特性及びグリッドの微小構造を比較する。
試験を受けるセルは、本明細書中に説明した様々な組成の合金でできた陽極グリッドを使用して組み立てられた。一般的には、試験を受けるセルは、以下の特徴を有する。即ち、ガラス製のセパレータで離間された5枚の陽極プレート及び6枚の陰極プレート(プレートは、カルシウム−鉛合金である)、及び難燃性ポリプロピレン容器を持ち、約97%乃至98%の飽和レベルで作動するように設定された200Ah(アンペア−時)のVRLAセルである。
これらのセルの浮動挙動(float behavior)は、約115日後に、各セルの電圧が2.23vの6本のセルストリング(12v)を60℃乃至65℃の空気オーブン内で浮かせることによって決定される。第5図は、日数に対する電流のグラフであり、陽極グリッド合金I(以下に説明する組成を持つ本発明による合金)を使用したセルストリングの浮動挙動を、商業的に使用されたカドミウム−アンチモン−鉛陽極合金(従来技術)を使用したセルストリングと比較する。これらの各々の浮動挙動は、適当であると考えられる。
様々な陽極グリッド合金を使用した追加のセルストリングをグリッドの成長及び腐蝕について比較する。使用された様々な合金は以下の通りである。
Figure 0003662940
第6図及び第7図は、60℃に保持された空気オーブン内で各セル毎に約2.23vの電圧で12週間に亘って浮動させた後のグリッドの成長を示すグラフ(第6図は、グリッドの幅の成長であり、第7図は、グリッドの高さの成長である)である。これらの図からわかるように、銀を含有する陽極グリッドを持つセル内の陽極グリッドのグリッド成長特性は、錫含有量が等しいが銀を含まない陽極グリッドのを持つセル内の陽極グリッドのグリッド成長特性よりも優れている。(即ちFよりもGの方が優れており、HよりもIの方が優れており、JよりもKの方が優れている)。更に、銀を含み且つ錫含有量が2%乃至3%の陽極グリッド合金が好ましいと考えられる。
第8図は、形成後、グリッド成長試験に関して上文中に説明した条件下で12週間に亘って浮動させた後の、様々な合金で形成された陽極グリッドのグリッド腐蝕特性を示す。この場合も、陽極グリッド合金に銀が含まれることによる積極的効果がわかる。
第9図乃至第28図は、様々な合金を使用した陽極グリッドの微小構造を示す。第9図乃至第12図でわかるように、従来技術の合金で製造された陽極グリッドでは、試験条件下で比較的重大な粒間腐蝕が生じる。これとは対照的に、合金Iで製造した陽極グリッド及び合金Kで製造した陽極グリッド(両方とも、本発明に従って製造された)で起こる主な腐蝕(第13図乃至第20図参照)は均等であり、不規則な腐蝕は見当たらない。
合金I及びKを使用した場合に全てのグリッドで生じる主な欠陥は、ボイド及び裂けを或る程度伴う割れである。このような欠陥は、本明細書中上文中に説明したプロセス設計によって十分に制御できるものと考えられる。
本発明の特定の実施例を示したが、当業者が特に以上の教示に従って変更を行うことができるため、本発明はこれらの実施例に限定されないことは勿論であるということは理解されよう。かくして、本発明をVRLAセルと関連して説明したが、本願に開示した合金は、自動車用(エンジンがかぶった状態での始動、点灯、及びイグニッション)、双極式蓄電池、等の任意の他の鉛蓄電池で使用できるということは理解されるべきである。

Claims (12)

  1. 使用時に通常は周囲からシールされた容器と、この容器内に配置された少なくとも一つの陽極プレート及び陰極プレートと、前記容器内に配置された、前記陽極プレート及び陰極プレートを離間するセパレータと、前記セパレータ及びプレート内に実質的に完全に吸収された電解質とを有し、前記陽極プレートは、活性材料層が塗り付けられたグリッド支持構造を含み、このグリッド支持構造は、0.02%乃至0.05%(0.05%を除く)のカルシウム、2.0%乃至3.0%(2.0%を除く)の錫、0.01%乃至0.05%の銀及び残部鉛から成る、鉛を基材とした合金でできており、これらの比率が、前記鉛を基材とした合金の総重量に基づいた値である、密封式鉛蓄電池セル。
  2. 前記鉛を基材とした合金のカルシウム含有量は0.03%乃至0.04%の範囲内にある、請求項1に記載のセル。
  3. 前記鉛を基材とした合金の錫含有量は2.0%乃至2.5%(2.0%を除く)の範囲内にある、請求項1に記載のセル。
  4. 前記鉛を基材とした合金の銀含有量は0.02%乃至0.04%の範囲内にある、請求項1に記載のセル。
  5. 前記鉛を基材とした合金のカルシウム含有量は0.03%乃至0.04%の範囲内にあり、前記鉛を基材とした合金の錫含有量は2.0%乃至3.0%(2.0%を除く)の範囲内にあり、前記鉛を基材とした合金の銀含有量は0.02%乃至0.04%の範囲内にある、請求項1に記載のセル。
  6. グリッド支持構造及びこの構造に塗り付けられた活性陽極材料を含み、前記グリッド支持構造は、0.02%乃至0.05%(0.05%を除く)のカルシウム、2.0%乃至3.0%(2.0%を除く)の錫、0.01%乃至0.05%の銀及び残部鉛から成る、鉛を基材とした合金でできており、これらの比率が、前記鉛を基材とした合金の総重量に基づいた値である、密封式鉛蓄電池セル用陽極プレート。
  7. 前記鉛を基材とした合金のカルシウム含有量は0.03%乃至0.04%の範囲内にあり、前記鉛を基材とした合金の錫含有量は0.02%乃至0.04%の範囲内にある、請求項6に記載の陽極プレート。
  8. 銀含有量は2.0%乃至2.5%(2.0%を除く)の範囲内にある、請求項7に記載の陽極プレート。
  9. 容器と、この容器内に配置された少なくとも一つの陽極プレート及び陰極プレートと、前記容器内に配置された、前記陽極プレート及び陰極プレートを離間するセパレータと、電解質とを有し、前記陽極プレートは、活性材料層が塗り付けられたグリッド支持構造を含み、このグリッド支持構造は、0.02%乃至0.05%(0.05%を除く)のカルシウム、2.0%乃至3.0%(2.0%を除く)の錫、0.01%乃至0.05%の銀及び残部鉛から成る、鉛を基材とした合金でできており、これらの比率が、前記鉛を基材とした合金の総重量に基づいた値である、鉛蓄電池。
  10. 前記鉛を基材とした合金のカルシウム含有量は0.03%乃至0.04%の範囲内にある、請求項9に記載の蓄電池。
  11. 前記鉛を基材とした合金の錫含有量は2.0%乃至2.5%(2.0%を除く)の範囲内にある、請求項9に記載の蓄電池。
  12. 前記鉛を基材とした合金の銀含有量は0.02%乃至0.04%の範囲内にある、請求項9に記載の蓄電池。
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