JP3658043B2 - データ出力端末装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はデータ出力端末装置およびその制御方法に関し、詳しくは記録部を搭載し、その記録部からデータ記録済の記録シートが排出される開口部を覆うためのカバーを有する。特に携帯型に好適なデータ出力端末装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯型のデータ出力端末装置は屋内に限らず屋外でも使用される事があり、また、伝票等をその場で出力する為に出力装置としてプリンタを搭載しているものである。かかる出力装置としてのプリンタを備えたデータ出力端末装置では降雨時にプリンタの開口部から雨が侵入する事を防ぐ目的で防水カバーを具えているものが開発されており、このような端末装置では、記録中は伝票等を取り出すために開口部に設けた防水カバーを開ける必要があるが、防水カバーの開閉状態を検知するようには構成されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のように防水カバーの開閉状態がユーザに分からないままで、例えばカバーを閉めた状態で記録動作が起動されてしまうと用紙がカバーのために詰まってしまい、あとで用紙を取り出しても記録結果が利用できなくなるような事があった。また、以後の記録動作に影響を与える様な故障をひき起こす原因ともなっていた。
【0004】
更にまた、雨天時等に例えば種々のメータ等の確認を行う検針業務等で携帯型のデータ出力端末装置が使われる時においては、メータは屋外に取り付けられていることが多く、メータのある場所でのデータの入力が終わったならば、いったん雨の当たらない場所に移動した上で、防水カバーを開けて記録動作を起動する必要があった。かかる一連の動作は集合住宅等でメータがまとまって設置されている場合には入力と記録とを交互に繰り返す必要があり、メータが雨の当たる場所にある場合はメータのある場所と雨の当たらない場所との移動が多くなり操作者に大きい負担をかけていた。
【0005】
本発明の目的は、上述した従来の問題の解決を図るべく、カバーが閉じられた状態では開口部から伝票などが記録されて排出されることを禁止すると共にデータの入力の有無をユーザに知らせることのできるデータ出力端末装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、プログラムに従って記録動作が制御され、記録済のシートが排出される開口部に開閉自在なカバーを有するデータ出力端末装置において、記録データを格納する記憶手段と、前記記憶手段に前記記録データが格納されていることを表示し、前記記録データ格納の表示により前記カバーの開放をうながす表示手段と、前記カバーの開閉状態を検知する開閉検知手段と、を備え、カバーが閉じられた状態で記録動作を禁止し、カバーが開放された状態で前記記憶手段に格納された記録データの記録動作が前記プログラムに従って行われることを特徴とする。
また、本発明は、プログラムに従って記録動作が制御され、記録済のシートが排出される開口部に開閉自在なカバーを有するデータ出力端末装置の制御方法において、記録データを記憶手段に格納する記憶工程と、前記記憶手段に前記記録データが格納されていることを表示し、前記記録データ格納の表示により前記カバーの開放をうながす表示工程と、
前記カバーの開閉状態を検知する開閉検知工程と、を備え、カバーが閉じられた状態で記録動作を禁止し、カバーが開放された状態で前記記憶手段に格納された記録データの記録動作が前記プログラムに従って行われることを特徴とする。
【0007】
【作用】
本発明によれば、プログラムに従って制御される記録動作により記録されるが、開口部に設けた開閉自在なカバーの開閉状態が開閉検知手段によって検知され、開放状態にある時にのみ、上記の記録動作が行われるようにするもので、これによりカバーが閉じられたままでプログラムに従った記録動作が行われるのを禁止することができる。また、記憶手段に記録データを格納し、記録データが記憶手段から読出されない限り上述の記録動作が行われないようにするプログラムを有することで、極端にカバーの開閉状態に拘束されてしまうことなく記録動作を実施させることができる。
【0008】
更にまた、記録データが記録手段に格納されていることを表示する表示手段を設けることで、ユーザにカバーの開放をうながすようにすることができ、記録データが格納されたままで記録動作の実施が忘却されてしまったりするのを防止することができる。
【0009】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明を適用した携帯型データ出力端末装置の一例を示す。ここで、1はデータ出力端末装置の制御を司るCPU、2はデータ出力端末装置の制御プログラムが格納されているROM、3はデータ出力端末装置のアプリケーションプログラムや、収集したデータ、記録データ等を格納するRAM、4は各種のデータを入力する為のキーボード、5は端末装置による処理結果やデータ入力の為の手引き、手順等を表示可能なLCD、6は収集したデータに基づく処理結果を印刷する記録部、7は本発明にかかり、記録部6により記録済の伝票などが送出される開口部から水が侵入するのを防止する記録部用防水カバー、8は防水カバー7の開閉状態を検知するために設けられているインタフェース回路(I/F回路)、9はデータ出力端末装置の電源10を制御する電源制御回路、10はその電源である電池、11はホスト装置等の間で通信するための通信ポートである。
【0011】
図2は本発明による防水カバー7を具えた携帯型データ出力端末装置の記録部6まわりの外観の一例を示す。ここで、12はロール状のプリント出力用シート、13は記録部6で記録済のシート12が送出されてくる開口部であり、図2の(A)は防水カバー7が開いた状態を、また、図2の(B)は同じく防水カバー7が閉じた状態をそれぞれ示す。
【0012】
図3は防水カバー7の開閉状態を検出する1/F回路8の構成例を示す。ここで14は防水カバー7の開閉状態に同期してオン・オフするメカニカル・スイッチであり、例えば防水カバー7が開いた状態でスイッチ14が“オフ”となり、防水カバー7が閉じた状態でスイッチ14が“オン”となるように構成されている。いま、防水カバー7が開いている状態ではこの図に示すように、スイッチ14が“オフ”となるのでトランジスタ15のペース電源が“0”になりトランジスタ15の“オフ”によりその出力16が“1”となる。また防水カバー7が閉じられた状態ではスイッチ14が“オン”となり、トランジスタ15のベースに電流が供給されることでトランジスタ15が“オン”となって出力16が“0”となる。よって、この出力16を読みだすことにより防水カバー7の開閉状態を判断して、操作者に警告メッセージをだしたり、記録動作を制御することができる。
【0013】
図4は防水カバー7の開閉状態を検出するI/F回路8の他の構成例を示す。ここで、17は防水カバー7の開閉にかかわる位置に設けられた発光ダイオードであり、18は発光ダイオード17の対向位置に設置されたフォトトランジスタである。発光ダイオード17からの光が受光されるとフォトトランジスタ18が“オン”し、出力19として“0”が現れる。また、発光ダイオード17からの光が受光されない限りフォトトランジスタ18は“オフ”に保たれ、出力19として“1”が現れる。すなわち、防水カバー7の開閉状態に応じて発光ダイオード17からの光が、フォトトランジスタ18に受光されたりしゃ断されたりする事で防水カバー7の状態を読み出すことができる。続いて、上述の携帯型データ出力端末装置による操作時の動作について説明する。
【0014】
LCD5に表示されたRAM3に格納されているアプリケーションプログラムの指示に従って先ず操作者がキーボード4からデータを入力する。そのデータがRAM3に格納されるアプリケーションプログラムに従って処理され、処理結果が記録部6に出力されるが、しかし、出力前に防水カバー7の開閉状態がインタフェース回路8を介してCPU1により読みだされ、アプリケーションプログラム自身で以下の手順に従って記録が制御されるものである。
【0015】
図5は本発明にかかるアプリケーションプログラムによる処理動作の手順の例を示す。まず、ステップS1でLCD5にガイダンスを表示しながらキーボード4からデータを入力し、ステップS2で入力したデータの処理が行われる。ついで、スイッチ3でインタフェース回路8を介して防水カバー7の開閉状態を判断する。ここで防水カバー7が閉じられているとの判断であれば、ステップS4でカバー7が閉じられている旨の警告メッセージLCD5に出力し、防水カバー7が閉じたままの状態で記録動作が起動され、紙詰まり等の不具合が生じるのを防ぐと共に防水カバー7が開放されるのを待つ。かくして、ステップS3でカバー7が開いているとの判断が得られたならばステップS5に進み、ここで、ステップS2で処理した結果を制御部6に記録する。そして、ステップS6で入力データが終了したか否かを判断する。データが終了したとの判断であれば処理を終了し、データが終了していない場合はステップS1に戻り次のデータを入力して以下のフローが一連のデータ入力終了まで繰返される。このようにアプリケーションプログラムの処理フローにより防水カバー7の開閉状態がインタフェース回路8を介して読みだされて記録動作が制御される。
【0016】
[他の実施例1]
図6は本発明にかかる携帯型データ出力端末装置のシステムプログラムによる記録制御部分の処理フローを示す。図5に示した例ではアプリケーションプログラムによって直接防水カバー7の開閉状態をインタフェース回路8を介して読み込み記録を制御したが、本実施例ではシステムプログラム側で防水カバー7の開閉状態を検出して記録動作を制御するものである。
【0017】
ステップS11でアプリケーションプログラムによる記録データの入力を待ち、入力の判断によりステップS12に進んでその内容をRAM3のスプーリングシステム用ファイル(スプールファイル)に格納する。ついで、ステップS13でRAM3のスプールファイルに記録データが格納されているか否かを判断する。格納されていないと判断したならばステップS11に戻り、アプリケーションプログラムから記録データが送られてくるのを待つ。また、ステップS13でスプールファイルに記録データが格納されていると判断したならば、ステップS14に進み、ここで防水カバー7が開いているか否かをI/F回路8を経由して読み込み判断する。そして防水カバー7が閉じていると判断であればステップS11に戻り、アプリケーションプログラムによる記録データの入力を待つ。また防水カバー7が開いているとの判断の場合はステップS15に進んでRAM3のスプールファイルに格納されている記録データを記録する。なお、ステップS16,S17で記録データの記録中も防水カバー7の開閉状態をインタフェース回路8を介して読み込み、ステップS17の判断で防水カバー7が閉じられた場合はステップS18で記録動作を止める。また、ステップS16で記録が終了したならばステップS19に進み、カバー7を閉じる。この処理フローはシステムが動作している限り機能するので、アプリケーションプログラムからの記録要求に直ちに対応できる。
【0018】
図7は図6に示す制御プログラムを利用するアプリケーションプログラムの処理例である。ステップS21ではLCD5にガイダンスを表示しながらキーボード4からデータを入力する。そして、ステップS22で入力したデータをRAM3に格納されたアプリケーションプログラムに従って処理する。ステップS23では処理した結果を記録部6において記録する為にシステムプログラムに記録データを渡すが、この時、アプリケーションプログラムは防水カバー7の開閉状態を参照していないので、システムプログラムで図6に示す処理が起動されて、記録データがシステムプログラムにより一時的にスプールファイルに格納され、防水カバー7の開閉状態に従い、システムプログラムにより実際に記録される。かくして、ステップS24で入力データの終了を判断する。データが終了したとみなしたら処理を終了し、データが終了していなければステップS22に戻り次のデータの入力を待つ。
【0019】
本実施例のアプリケーションプログラムでは処理した結果を直接記録出力するのではなく、記録内容をROM2に格納されているシステムプログラムによって、一旦RAM3のスプールファイルに格納する。そしてシステムプログラムではアプリケーションプログラムからの記録データが、スプールファイルに格納されたならインタフェース回路8を介して防水カバー7の開閉状態を読み込むもので、防水カバー7が開けられたと判断したならばスプールファイルに格納された記録データを記録部6に出力する。従って、本実施例によれば図7に示すように、アプリケーションプログラムとしては防水カバー7の開閉状態に関わり無く任意の時点で記録データを出力できるという利点が得られる。
【0020】
[他の実施例2]
図8は本発明にかかる携帯型データ出力端末装置のシステムプログラムによる記録制御部分の処理フローの更に他の例を示す。まず、ステップS31でアプリケーションプログラムから記録データを受け取ると、ステップS32でその内容をRAM3のスプールファイルに格納する。そして、ステップS33で記録すべきデータが格納されている旨を表す表示をLCD5のシステム領域に表示し、操作者に防水カバー7を開けて記録動作の起動を促すようにする。ステップS34ではRAM3のスプールファイルに記録データが格納されているか否かを判断する。格納されていないと判断した場合はステップS35に進む。ステップS35ではLCD5に表示された記録データが格納されている旨の表示を“オフ”とし、再びステップS31に戻りアプリケーションプログラムから記録データが送られてくるのを待つ。また、ステップS34でスプールファイルに記録データが格納されていると判断したならばステップS36に進む。そして、ステップS36で防水カバー7が開いているか否かをI/F回路8を経由して読み込み判断する。ここで、防水カバー7が閉じていると判断したならば、ステップS31に戻り、アプリケーションプログラムから記録データを待つ。また防水カバー7が開いていると判断したならばステップS37に進む。ここでRAM3のスプールファイルに格納されている記録データを記録部6により記録する。この場合も図6に示した例と同様記録データを記録している間にもステップS38,39で防水カバー7の開閉状態をインタフェース回路8を介して読み込み、ステップS39で防水カバー7が閉じられていたならステップS40で直ちに記録動作を止める。また、ステップS38で記録終了の場合はステップS41でカバー7を閉じる。この処理フローはシステムが動作している限り機能するので、アプリケーションプログラムからの記録要求にいつでも直ちに対応できる。
【0021】
このシステムプログラムのフローを利用するアプリケーションプログラムによれば、防水カバー7の開閉状態に関わり無く送られてくるデータを記憶しておき任意の時点でその記録データの出力を図ることができる。
【0022】
また、RAM3のスプールファイルに記録すべきデータの格納されている事が、LCD5に表示されているので、これにより防水カバー7を開けて記録動作を起動すべき事を操作者に容易に認識させることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、プログラムに従って記録動作が制御され、記録済のシートが排出される開口部に開閉自在なカバーを有するデータ出力端末装置において、前記カバーの開閉状態を検知する開閉検知手段を有し、該開閉検知手段による検知結果に基づいて前記プログラムに従った記録動作の制御が行われるようにしたことによりソフトウェアで防水カバーの開閉状態が検出できるので、その状態に応じた記録動作の制御が可能になる。また、防水カバーの開閉状態を記録のスプーリング制御に利用することで、アプリケーションプログラムによる防水カバーの開閉状態検知のいかんに関わらずいつでも記録データをシステムプログラムにより出力する事ができ、アプリケーションプログラムの負荷を増やす事なく防水カバーの状態に従った、適切な記録制御が可能になり、操作ミスを未然に防止し、また操作者の負担を軽減することができる。
【0024】
更にまた、アプリケーションプログラムにより出力された記録データがスプールファイルが有るか無いかが表示されるので、記録データがあるにも関わらず操作者が防水カバーを開けるのを忘れ記録されないままでデータが放置されるようなことがあってもデータ出力端末装置の電源が切られてしまうようなことがないよう未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる制御用回路の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による防水カバー開閉状態を(A)および(B)によって示す斜視図である。
【図3】本発明によるインタフェース回路の構成例を示す図である。
【図4】本発明によるインタフェース回路の他の構成例を示す図である。
【図5】本発明によるアプリケーションプログラム処理での動作手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明によるシステムプログラム処理での動作手順を示すフローチャートである。
【図7】図6に示すシステムプログラム処理を一部使用のアプリケーションプログラム処理による動作手順を示すフローチャートである。
【図8】図6に示すシステムプログラム処理による他の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU
2 ROM
3 RAM
4 キーボード
5 LCD
6 記録部
7 防水カバー
8 インタフェース回路
9 電源制御回路
12 プリント出力用シート
13 開口部
14 メカニカルスイッチ
15 トランジスタ
17 発光ダイオード
18 フォトトランジスタ
Claims (2)
- プログラムに従って記録動作が制御され、記録済のシートが排出される開口部に開閉自在なカバーを有するデータ出力端末装置において、
記録データを格納する記憶手段と、
前記記憶手段に前記記録データが格納されていることを表示し、前記記録データ格納の表示により前記カバーの開放をうながす表示手段と、
前記カバーの開閉状態を検知する開閉検知手段と、を備え、
カバーが閉じられた状態で記録動作を禁止し、カバーが開放された状態で前記記憶手段に格納された記録データの記録動作が前記プログラムに従って行われることを特徴とするデータ出力端末装置。 - プログラムに従って記録動作が制御され、記録済のシートが排出される開口部に開閉自在なカバーを有するデータ出力端末装置の制御方法において、
記録データを記憶手段に格納する記憶工程と、
前記記憶手段に前記記録データが格納されていることを表示し、前記記録データ格納の表示により前記カバーの開放をうながす表示工程と、
前記カバーの開閉状態を検知する開閉検知工程と、を備え、
カバーが閉じられた状態で記録動作を禁止し、カバーが開放された状態で前記記憶手段に格納された記録データの記録動作が前記プログラムに従って行われることを特徴とするデータ出力端末装置の制御方法。
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---|---|---|---|
JP15335195A JP3658043B2 (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | データ出力端末装置およびその制御方法 |
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JP15335195A JP3658043B2 (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | データ出力端末装置およびその制御方法 |
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JPH091901A JPH091901A (ja) | 1997-01-07 |
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