JP3644438B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トレンチゲートを有する半導体装置に関するもので、特に横型のMOSFETを備えた半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、トレンチゲートを有する横型のMOSFETとして、例えば特開平11−103058号公報に提案されているものがある。図13にこのトレンチゲートを有する横型のMOSFETを備えた半導体装置の断面構成を示す。
【0003】
この半導体装置は、N+型層121上にN-型層122が形成されている半導体基板123と、半導体基板123表面に形成されたトレンチ124及びトレンチ内に形成されたトレンチゲート電極125とを備えている。
【0004】
そして、N-型層122の表層にて、一部がトレンチ124に接して形成されたP型ベース領域126と、P型ベース領域126の表層に形成されたN+型ソース領域127とを有している。なお、トレンチゲート電極125は紙面垂直方向の奥側に位置するので、図13では点線にて示している。
【0005】
また、N-型層122の表層のうち、ソース領域127と異なる領域に形成されたドレイン領域128を有している。このドレイン領域128は、埋め込み電極129を介してN+型層121と電気的に接続されている。
【0006】
また、N-型層121の表層には、ベース領域126とドレイン領域128との間に、N-型ドリフト領域129が形成されている。
【0007】
このように構成された半導体装置は、ベース領域126のうち、ソース領域127とドレイン領域128との間に位置し、トレンチ124と接している領域をチャネル領域としている。図13にて、ベース領域126のうち、点線の領域と重なっている領域がチャネル領域である。そして、ゲート電圧を印加し、オン状態にした場合、ソース領域からチャネル領域を通り、さらにN-型ドリフト層を通って、ドレイン領域に電流が流れる。
【0008】
このとき、電流経路は大きく分けて2つある。1つは、図に示すように、ソース領域127からチャネル領域を横方向に流れ、ドリフト層129を通って、ドレイン領域128に到達する経路である。もう1つは、ソース領域127からチャネル領域を斜め下方向に流れ、N-型層122、N+型層121を通り、埋め込み電極129を経てドレイン領域128に到達する経路である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このようなトレンチゲートを有する横型のMOSFETを備えた半導体装置において、オン状態での抵抗(以下ではオン抵抗と呼ぶ)が低いことが望ましい。
【0010】
しかしながら、上記した構造では、トレンチ124が、ベース領域126のうち、ドレイン領域128側の端部126aからソース領域127のドレイン領域側の端部127aまでの領域と接する状態でしか存在していなかった。このため、ゲート電圧を印加したとき、このトレンチ124と接しているベース領域126がチャネル領域となって、ソース領域127、ドレイン領域128間に電子が流れるが、多くの電子は基板表面と平行な方向で流れていた。そして、ソース領域からチャネル領域を斜め下方向に横切ってN+型層に達する電子の経路では、電子が十分に流れず、オン抵抗が十分に低減されていなかった。
【0011】
また、トレンチゲートを有する横型のMOSFETを備えた半導体装置を製造する上で、製造工程をできるだけ削減し、コストを低減させることが要求される。
【0012】
本発明は上記点に鑑みて、オン抵抗が低減されたトレンチゲートを有する横型のMOSFETを備えた半導体装置及びその製造方法の提供することを目的とする。また、その半導体装置の製造工程の削減を図ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1乃至4に記載の発明では、第1半導体層(5)と、この第1半導体層(5)上に形成され第2半導体層とが形成された半導体基板(4)と、第2半導体層(6)の表層に形成されたドレイン領域(33、51、101、113)と、トレンチ(27、71、91)及び、トレンチ(27、71、91)内にゲート絶縁膜(28、72、92、106、116)を介して形成されたゲート電極(29、73、93、107、117)と、トレンチ(27、71、91)と接して形成された第2導電型のベース領域(31、81、103、112)と、ベース領域(31、81、103、112)内の表層にて、トレンチ(27、71、91)と接して形成された第1導電型のソース領域(32、104、118)と、ドレイン領域(33、51、101、113)と電気的に接続された第1電極(38)と、ソース領域(32、104、118)と電気的に接続された第2電極(37、115)とを有してなるトランジスタを備え、ベース領域(31、81、103、112)のうち、ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)がトレンチ(27、71、91)と接していることを特徴としている。
【0014】
このような構造とすることで、ゲート電圧印加時に、ベース領域(31、81、103、112)のうち、基板(4)表面と平行な方向におけるソース領域(32、104、118)とドレイン領域(33、51、101、113)との間の領域だけでなく、ソース領域(32、104、118)の下側の領域(42)をもチャネル領域とすることができる。
【0015】
これにより、ゲート電極(29、73、93、107、117)に電圧を印加したとき、基板(4)表面と平行な方向だけでなく、基板(4)表面と垂直な方向にて、ソース領域(32、104、118)と第1半導体層(5)との間に電子が流れるようにすることができる。したがって、第1の半導体層を介してソース電極とドレイン電極との間に電子を多く流すことができる。
【0016】
このため、従来の半導体装置よりも、ソース領域(32、104、118)と第1半導体層(5)との間に電子を多く流すことができ、従来の半導体装置よりも電子の経路を広げているため、オン抵抗を低減することができる。なお、請求項1に記載の発明では、ソース領域(32、104、118)の表層に形成され、ソース領域(32、104、118)よりも不純物濃度が高い第1導電型のソースコンタクト領域(34、111)を有することを特徴としている。また、請求項2に記載の発明では、第2電極(37、115)はベース領域(31、112)と電気的に接続されており、ソース領域(32、118)は、平面レイアウトパターンにて、第2電極(37、115)と離間して形成された構造としたことを特徴としている。
【0017】
求項記載の発明では、トレンチ(27、71、91)が、ソース領域(32、104、118)のうち、ドレイン領域(33、51、101、113)に最も近い側の端部(32a、104a)から、ドレイン領域(33、51、101、113)から最も離れた側の端部(32b、104b)までの距離の50%以上の領域と接するように配置している。このことで、ゲート電極(29、73、93、107、117)に電圧を印加したとき、基板(4)表面と垂直な方向にて、ソース領域(32、104、118)から第1半導体層(5)に電流が流れるようにし、さらに第1の半導体層を介してドレイン電極に電流を流すことができる。また、請求項に示すように、ドレイン領域(33、51、101、113)が第1半導体層(5)と接した構造とすることもできる。
【0018】
これにより、ドレイン領域(33、51、101、113)と第1半導体層(5)とを接続するための導体領域を不要とすることができる。
【0019】
また、請求項に示すように、半導体基板(4)は、第1半導体層(5)と基板(1)との間に絶縁層(2)を有しており、トレンチ(27、71、91)は絶縁層(2)と接続している構造とすることもできる。
【0020】
これにより、ゲート電極(29、73、93、107、117)と絶縁層(2)とを同電位にすることができる。このため、トレンチ(27、71、91)と基板との間にて起きる電界集中を緩和することができる。したがって、ソース・ドレイン間の耐圧を向上させることができる。
【0021】
また、ゲート電圧を印加したとき、トレンチ(27、71、91)に接している第2半導体層(6)に電子が蓄積されることから、この領域の第2半導体層(6)の抵抗を低減することができる。このため、ソース領域(32、104、118)から第1半導体層(5)に向けて電子が流れやすくなり、さらにオン抵抗を低減することができる。
【0023】
また、請求項に記載の発明では、ベース領域(31、81、103、112)のうち、ソース領域(32、104、118)とドレイン領域(33、51、101、113)との間に位置する領域上にプレーナー型ゲート電極(30)を有することを特徴としている。
【0024】
これにより、基板(4)表面にてさらにチャネル領域を増やすことができ、チャネル面積を増大させることができる。このため、オン抵抗をより低減させることができる。
【0025】
なお、請求項に記載の発明では、ベース領域(31)の表層に、ベース領域(31)よりも不純物濃度が高濃度とされた第2導電型のベースコンタクト領域(35)を有しており、基板(4)表面にて、ドレイン領域(33)から第2電極(37)に向かってサージ電流が流れるように、基板(4)表層には、ドレイン領域(33)に近い側のベース領域(31)と、ベースコンタクト領域(35)との間に、第2導電型の半導体領域(35a)が形成されていることを特徴としている。
【0026】
基板(4)表面にて、ベースコンタクト領域(35)とドレイン領域(33)に近い側のベース領域(31)とが電気的に接続されていない半導体装置おいて、第1電極(38)にサージが入力された場合、サージ電流は、ドレイン領域(33)から基板表面側のドリフト層(6)、ベース領域(31)を流れ、さらに、ソース領域(32)の下側のベース領域(31)を通り、第2電極(37)に到達する。
【0027】
これに対して、本発明では、第1電極(38)にサージが入力されたときサージ電流を基板表面側のドリフト層(6)、ベース領域(31)、この第2導電型の半導体領域(35a)を経て、第2電極(37)に流すことができる。このように、サージ電流を基板表面にて流すことができるので、基板表面にてサージ電流が流れない場合と比較して、電流経路を短縮することができる。また、通常、ベース領域(31)は規範表面付近が最も不純物濃度が高いことから、サージ電流に対する抵抗も低下させることができる。
【0028】
本発明の構造は、ドレイン領域(33)からソース領域(32)にサージ電流が流れやすい構造となっている。このため、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制することができる。これにより、サージによる半導体素子の破壊を抑制することができる。
【0029】
また、請求項に記載の発明では、2つのトランジスタを備える半導体装置であって、各々のトランジスタにおけるドレイン領域(33)とソース領域(32)とを結ぶ方向にて、2つのトランジスタは、各々のベース領域同士が隣り合っており、各々のベース領域(81)同士は連結されている構造であることを特徴としている。
【0030】
このように、隣り合うトランジスタにおいて、各々のトランジスタのベース領域を1つのベース領域(81)にて形成し、このベース領域(81)内に各々のトランジスタのソース領域(32)を別々に形成した構造とすることもできる。
【0031】
このような構造とすることで、トランジスタを別々に形成した場合よりも、素子面積を小さくすることができる。
【0032】
さらに、請求項記載の発明では、各々のトランジスタのトレンチ(91)及びゲート電極(93)は連結された構造としている
【0033】
また、請求項9、10に記載の発明では、基板(1)を用意し、半導体基板(4)上に第1導電型の第1半導体層(5)を形成し、第1半導体層(5)上に第1半導体層(5)よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2半導体層(6)を形成することで半導体基板(4)を形成する工程と、第2半導体層(6)の表層に、第1半導体層(5)と電気的に接続するように第1導電型のドレイン領域(33、51、101、113)を形成する工程と、第2半導体層(6)の表層にトレンチ(27、71、91)を形成し、該トレンチ(27、71、91)内にゲート電極(29、73、93、107、117)を形成する工程と、第2半導体層(6)の表層に、ドレイン領域(33、51、101、113)と離間して、トレンチ(27、71、91)と接するように第2導電型のベース領域(31、81、103、112)を形成する工程と、ベース領域(31、81、103、112)内の表層にて、トレンチ(27、71、91)と接するように第1導電型のソース領域(32、104、118)を形成する工程とを有し、ソース領域(32、104、118)を形成する工程では、ベース領域(31、81、103、112)のうち、ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)がトレンチ(27、71、91)と接するようにソース領域(32、104、118)を形成することを特徴としている。
【0034】
ここで、請求項9に記載の発明では、ソース領域(32、104、118)の表層にて、ソース領域(32、104、118)よりも不純物濃度が高い第1導電型のソースコンタクト領域(34、111)を形成する工程を有することを特徴としている。この製造方法により、請求項1に記載の半導体装置が得られる。
【0035】
また、請求項1に記載の発明では、第2半導体層(6)を形成する工程では、ドレイン領域(51)を形成したとき、第2半導体層(6)のうちドレイン領域(51)近辺にて、基板(4)表面と垂直な方向で不純物濃度が均一となるように、第2半導体層(6)の上部(62)と下部(61)とにて、下部(61)の不純物濃度が上部(62)よりも高くなるように形成することを特徴としている。
【0036】
このように製造することで、ドレイン領域(51)近辺における第2半導体層(6)の抵抗を基板(4)表面と垂直な方向にて一様にすることができる。
【0037】
一般的に、ドレイン領域(51)を不純物拡散にて形成したとき、第2半導体層(6)はドレイン領域(51)の近辺において、基板(4)表面から底面に向かうにつれ、不純物濃度が低下する傾向がある。このため、基板(4)表面にて電流が最も多く流れ、流れる電流に偏りが生じていた。
【0038】
これに対して、本発明では、第2半導体層(6)の不純物濃度が基板(4)表面と垂直な方向にて一様であることから、電流経路に偏りを生じさせることなく、第2半導体層(6)に電流を流すことができる。これにより、オン抵抗をより低減させることができる。
【0039】
また、請求項1に記載の発明では、バイポーラトランジスタと、トレンチ(27)及びトレンチ(27)内に形成されたゲート電極(29)を有するMOSトランジスタとを同一の半導体基板(4)上に備えてなる半導体装置の製造方法であって、共に第1導電型である第1半導体層(5)と第2半導体層(6)とが積層された半導体基板(4)を用意する工程と、半導体基板(4)上にバイポーラトランジスタを形成するためのバイポーラトランジスタ部と、MOSトランジスタを形成するためのMOSトランジスタ部とを形成する工程とを備え、バイポーラトランジスタ部を形成する工程では、第2半導体層(6)の表層に、第1導電型のコレクタ領域(15)を形成する工程と、コレクタ領域(15)と離間して、第2半導体層(6)の表層に、第2導電型の第1ベース領域(16)を形成する工程と、第1ベース領域(16)の表層に第1導電型のエミッタ領域(17)を形成する工程とを有し、MOSトランジスタ部を形成する工程では、第2半導体層(6)の表層に、第1導電型のドレイン領域(33)を形成する工程と、トレンチ(27)及びゲート電極(29)を形成する工程と、ドレイン領域(33)と離間して、トレンチ(27)と接する第2導電型の第2ベース領域(31)を形成する工程と、ベース領域(31)内の表層に第1導電型のソース領域(32)を形成し、ベース領域(31、81、103、112)のうち、ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)がトレンチ(27、71、91)と接する状態とする工程と、ソース領域(32、104、118)の表層にて、ソース領域(32、104、118)よりも不純物濃度が高い第1導電型のソースコンタクト領域(34、111)を形成する工程とを有し、バイポーラトランジスタ部を形成する工程におけるコレクタ領域(15)を形成する工程と、パワーMOSトランジスタ部を形成する工程におけるドレイン領域(33)を形成する工程とを同一の工程にて行うことを特徴としている。
【0040】
このように、コレクタ領域(15)とドレイン領域(33)とを同時に形成していることから、コレクタ領域(15)とドレイン領域(33)とを別々に形成する場合よりも製造工程を削減することができる。
【0041】
さらに、請求項1に示すように、バイポーラトランジスタ部を形成する工程におけるエミッタ領域(17)を形成する工程と、パワーMOSトランジスタ部を形成する工程におけるソース領域(32)を形成する工程とを同一の工程にて行うこともできる。
【0042】
これにより、エミッタ領域(17)とソース領域(32)とを別々に形成する場合よりも製造工程を削減することができる。
【0043】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0044】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態におけるパワーMOSFETを備える半導体装置の断面を示す。なお、特許請求の範囲にて記載されているパワーMOSトランジスタはパワーMOSFETと同意であり、以下では、パワーMOSFETを単にパワーMOSと呼ぶ。
【0045】
この半導体装置は、例えば、パワーMOS部の他に、制御部としてのロジック部及びバイポーラトランジスタ部とを同一の半導体基板上に備えている。
【0046】
具体的には、この半導体装置は、基板1上に埋め込み酸化膜2を有し、この埋め込み酸化膜2の上に半導体層3を有するSOI基板4を備えている。この半導体層3に、ロジック部と、バイポーラトランジスタ部と、パワーMOS部とが形成されており、各部はそれぞれ酸化膜7にて分離されている。そして、各部ともに、この半導体層3のうち、下側は不純物濃度が例えば1.0×1019cm-3とされた第1半導体層としてのN+型層5である。また、上側は不純物濃度が例えば1.0×1015cm-3とされた第2半導体層としてのN-型ドリフト層6である。
【0047】
ロジック部は、PMOS部とNMOS部とを有している。
【0048】
PMOS部は、N-型層6の表面上にプレーナーゲート電極8を有している。
そして、N-型層6の表層にて、プレーナーゲート電極8の両側に、P+型ソース領域9と、P+型ドレイン領域10とが形成されている。
【0049】
NMOS部は、N-型層6の表層に不純物濃度が例えば1.0×1017cm-3であるP型ベース領域11を有している。このベース領域11の表面上にはプレーナーゲート電極12が形成されている。そして、ベース領域11の表層のうち、プレーナーゲート電極12の両側にN+型ソース領域13と、N+型ドレイン領域14とが形成されている。
【0050】
バイポーラトランジスタ部は、N-型層6の表層にN型コレクタ領域15と、このコレクタ領域15と分離されたP型ベース領域16とを有している。コレクタ領域15は、不純物濃度が例えば1.0×1017cm-3であり、N+型層5と接する深さにて形成されている。P型ベース領域16は、不純物濃度が例えば1.0×1017cm-3である。また、P型ベース領域16の表層には、表面の不純物濃度が例えば1.0×1019〜1.0×1020cm-3、底面近辺の不純物濃度が例えば、1.0×1017cm-3であるN型エミッタ領域17が形成されている。
【0051】
これらN型コレクタ領域15、P型ベース領域16、N型エミッタ領域17の表層の電極と接続される領域には、それぞれ、N+型コレクタコンタクト領域18、P+型ベースコンタクト領域19、N+型エミッタコンタクト領域20が形成されている。これら各コンタクト領域18、19、20は、不純物濃度が例えば1.0×1020cm-3と高くなっている。
【0052】
図2に図1中のパワーMOS部の平面レイアウトを示し、図3(a)、(b)に図2中のA−A’断面、B−B’断面を示す。なお、図1中のパワーMOS部は、図3(a)、(b)を重ねて示したものである。
【0053】
パワーMOS部は、N-型ドリフト層6の表層に、N型ドレイン領域33を有している。このN型ドレイン領域33は、表面の不純物濃度が例えば5.0×1019cm-3であり、深さが例えば4.0μmでN+型層5と接している。なお、N-型ドリフト層6は、このN型ドレイン領域13からの不純物の流入により、不純物濃度が例えば5.0×1015cm-3となっている。
【0054】
また、図2、図3(a)に示すように、N型ドレイン領域33から離間した位置には、N-型ドリフト層6表面から、その途中の深さまで達したトレンチ27を有している。そして、このトレンチ27内にゲート絶縁膜としてのゲート酸化膜28を介して形成されたトレンチゲート電極29とを有している。トレンチ27は、深さが例えば、2.5μmとなっている。また、このトレンチゲート電極29はpoly−Siにて構成されている。
【0055】
また、図2,図3(b)に示すように、N-型ドリフト層6の表層に、N型ドレイン領域33と離間して、不純物濃度が例えば1.0×1017cm-3とされたP型ベース領域31が形成されている。このP型ベース領域31内の表層には、表面の不純物濃度が例えば1.0×1019〜1.0×1020cm-3、底面近辺の不純物濃度が例えば、1.0×1017cm-3であり、深さが例えば1.1μmのN型ソース領域32が形成されている。
【0056】
そして、半導体基板4の表面のうち、N型ソース領域32とN型ドレイン領域33との間に位置するP型ベース領域31上に、ゲート酸化膜30aを介して、poly−Siにて構成されたプレーナーゲート電極30が形成されている。
【0057】
ここで、図3(b)中の点線の領域は、紙面垂直方向の奥側にて、P型ベース領域31及びN型ソース領域32に隣接しているトレンチゲート電極29の位置を示している。トレンチゲート電極29は、図3(b)の左右方向、すなわち、N型ソース領域32とN型ドレイン領域33とを結ぶ方向にて、N型ソース領域32のN型ドレイン領域33に近い側の端部32aから、N型ドレイン領域33から離れた側の端部32bまで横切っている。つまり、N型ソース領域32全体がトレンチゲート電極29と重なった状態となっている。
【0058】
本実施形態では、このようにP型ベース領域31のうち、N型ソース領域32よりもドレイン側の領域40、41だけでなく、N型ソース領域32の下側の領域42もトレンチゲート電極29と接している状態となっている。
【0059】
また、図2、図3(b)に示すように、N型ソース領域32の表層には、N+型ソースコンタクト領域34が形成されている。このN+型ソースコンタクト領域34はN型ソース領域32の表層だけでなく、トレンチ27から離れた領域に延長して形成されている。なお、図2では、N型ソース領域32の領域が識別できるように、N型ソース領域32のみを示しているが、このN型ソース領域32と同じ位置にN+型ソースコンタクト領域34が形成されている。
【0060】
また、同様に、P型ベース領域31の表層にはP+型ベースコンタクト領域35が形成されており、N型ドレイン領域33の表層にもN+型ドレインコンタクト領域36が形成されている。これら各コンタクト領域34、35、36は、不純物濃度が例えば1.0×1020cm-3と高くなっている。
【0061】
そして、図2中に斜線にて示すように、N+型ソースコンタクト領域34とP+型ベースコンタクト領域35との上で、これらと電気的に接続された第2電極としてのソース電極37が形成されている。なお、このソース電極37は、N型ソース領域32と離れている。また、N+型ドレインコンタクト領域36上には、このN+型ドレインコンタクト領域36と電気的に接続された第1電極としてのドレイン電極38が形成されている、なお、これらの電極37、38は例えばAlにて構成されている。
【0062】
このように構成されているパワーMOS部は、トレンチゲート電極29及びプレーナーゲート電極30にゲート電圧を印加したオン時にて、ソース電極37、ドレイン電極38間に電流が流れる。ゲート電圧を印加しないオフ時では電流が流れない。
【0063】
例えば、ゲート電圧を7V、ドレイン電圧0.2V、ソース電圧0Vとしたオン時の場合、従来と同様に、P型ベース領域31のうち、N型ソース領域32とN型ドレイン領域33との間であって、トレンチゲート電極29上の(トレンチゲート電極29に隣接している)領域に反転層40が形成される。
【0064】
また、プレーナーゲート電極30を有するので、プレーナーゲート電極30の下側にも反転層41が形成される。このプレーナーゲート電極30により、トレンチゲート電極29から離れたP型ベース領域31の表層を反転層とすることができる。
【0065】
さらに、本実施形態では、トレンチ27が、N型ソース領域32のN型ドレイン領域33に近い側の端部32aから、N型ドレイン領域33から離れた側の端部32bまで横切る状態で、P型ベース領域31及びN型ソース領域32と接している。これにより、P型ベース領域31のうち、N型ソース領域32の下側においても、反転層42が形成される。
【0066】
このように、本実施形態では、反転層40、41、42からなる反転層31aが形成される。この反転層31aがチャネル領域となり、このチャネル領域を介してN型ソース領域32からN型ドレイン領域33に、電子が流れる。このとき、電子は3種類の経路を通る。
【0067】
トレンチゲート電極29上の反転層40を通過する場合では、従来の半導体装置と同様に、基板4表面と平行な方向にて、N-型ドリフト層6を通って、直接N型ドレイン領域33に電子は流れる。この経路では、電子は基板4の底面側に広がりながら、N型ソース領域32からN型ドレイン領域33に流れる。
【0068】
また、N型ソース領域32の下側に形成された反転層42を通過する場合では、反転層42から、この下側のN-型ドリフト層6を通り、N+型層5に到達し、さらにこのN+型層5を経てN型ドレイン領域33に電子は到達する。
【0069】
この経路では、まず、N型ソース領域32から反転層42に電子が到達する。このとき、N型ソース領域32の深さが1.1μmであり、N型ソース領域32の底面からP型ベース領域31の底面までの距離は0.9μmである。これに対して、N型ソース領域32のドレイン側端部32aからP型ベース領域31のドレイン側の端部までの距離は1.0μmである。
【0070】
したがって、反転層40の紙面横方向の幅よりも反転層42の紙面下側の方向の幅の方が短いことから、反転層42の方が反転層40よりも抵抗が小さい。このため、電子はこの反転層42を通り、さらにその下側のN-型ドリフト層6に到達することができる。そして、さらにその下側にある高濃度のN+型層5に電子は流れ、このN+型層5を経てN型ドレイン領域33に到達する。
【0071】
本実施形態では、従来の半導体装置のように、トレンチゲート電極がソース領域と重なっていない場合に対して、P型ベース領域31のうち、N型ソース領域32の下側の領域42をもチャネル領域とすることができる。このため、従来の半導体装置よりもチャネル面積が大きく、電子の通る経路が広がっている。
【0072】
また、プレーナーゲート電極30の下側の反転層41を通過する場合では、N型ソース領域32から、反転層41を通り、N-型ドリフト層6の表面部分を通って、N型ドレイン領域33に電子が到達する。
【0073】
このようにプレーナーゲート電極30を有しているので、トレンチゲート電極29から離れた基板4表面においても、反転層41を形成することができる。これにより、従来の半導体装置より、反転層を多く形成される。このため、チャネル面積が大きく、電子の通る経路がより広がっている。
【0074】
上記したとおり、本実施形態では、従来よりも電流経路が広がっていることから、従来の半導体装置と比較して、オン抵抗を大幅に低減することができる。
【0075】
なお、N型ソース領域32から基板4表面と垂直方向に、N+型層5に向けて電子が流れるようにして、オン抵抗を低減するためには、本実施形態のように、トレンチ27が、N型ソース領域32のN型ドレイン領域33に近い側の端部32aから、N型ドレイン領域33から離れた側の端部32bまで横切る状態で、P型ベース領域31及びN型ソース領域32と接しているのが最も好ましい。
【0076】
しかしながら、本実施形態のように、トレンチ27とN型ソース領域32とが配置されていなくても、トレンチ27が、N型ソース領域32のうち、ドレイン領域33に最も近い側の端部32aから、ドレイン領域33から最も離れた側の端部32bまでの距離の50%以上の領域と接するように、トレンチ27とソース領域32を配置していれば良い。これにより、ゲート電極に電圧を印加したとき、基板4表面の垂直方向にて、ソース領域から第1半導体層に電流が流れるようにすることができ、従来の半導体装置に対して、オン抵抗を低減させることができる。
【0077】
次に図1の半導体装置の製造方法を説明する。
【0078】
まず、半導体基板4上にロジック部、バイポーラトランジスタ部、パワーMOS部の形成予定領域を分離する工程を行う。
【0079】
SOI基板4を用意し、埋め込み酸化膜2上に、N+型層5と、N-型ドリフト層6とを順にエピタキシャル成長にて形成する。続いて、素子分離用の酸化膜7を形成することで、ロジック部、バイポーラトランジスタ部、パワーMOS部の形成予定領域を分離する。
【0080】
次に各部の形成予定領域にて、各素子を形成する工程を行う。
【0081】
まず、パワーMOS部におけるN型ドレイン領域33と、バイポーラトランジスタ部におけるN型コレクタ領域15とを同時に形成する。
【0082】
最初にP(リン)をチルト角0度にて、チャネリングを利用して、深くイオン注入し、拡散させる。リンは拡散係数が大きいので、深さ4μmまで拡散させることができる。これにより、パワーMOS部にて、不純物濃度が例えば5.0×1019cm-3であり、N+型層5まで達し、N+型層5に電気的に接続しているN型ドレイン領域33が形成される。また、バイポーラトランジスタ部にて、N+型層5まで達し、N+型層5に電気的に接続しているN型コレクタ領域15が形成される。
【0083】
続いて、As(砒素)を通常のチルト角7度でイオン注入し、拡散させる。砒素は拡散係数が小さいので、表面近くにとどまり、表面の不純物濃度を例えば、1.0×1020cm-3に保つことができる。このようにして、N型ドレイン領域33の表層部にN+型ドレインコンタクト領域36を形成すると共に、N型コレクタ領域15の表層部にN+型コレクタコンタクト領域18を形成する。
【0084】
本実施形態では、このようにN型コレクタ領域15とN型ドレイン領域33とを同時に形成していることから、別々に形成する場合よりも製造工程を削減することができる。
【0085】
次に、パワーMOS部にて、N型ドレイン領域33と離間して、トレンチ27を形成する。そして、トレンチ27の内壁にゲート酸化膜28、トレンチゲート電極29を形成すると共に、基板4表面にゲート酸化膜30aを介して、プレーナーゲート電極30を形成する。このとき、同時に、ロジック部のPMOS部、NMOS部における基板4表面にも、プレーナーゲート電極8、12を形成する。
【0086】
続いて、パワーMOS部のP型ベース領域31と、バイポーラトランジスタ部のP型ベース領域16とを形成する。
【0087】
この工程では、パワーMOS部にて、N-型ドリフト層6の表層に、N型ドレイン領域33と離間して、トレンチゲート電極29及びプレーナーゲート電極30をマスクとし、B(ボロン)を用いたイオン注入を行う。その後、拡散させることで、不純物濃度が例えば、1.0×1017cm-3、深さが例えば2.0μmとなるようにP型ベース領域31を形成する。このようにして、トレンチ27に接した状態で、かつプレーナーゲート電極30の下側に拡散しているP型ベース領域31が形成される。
【0088】
このとき、同時にバイポーラトランジスタ部にて、B(ボロン)を用いたイオン注入を行うことで、不純物濃度が例えば、1.0×1017cm-3であり、深さが例えば2.0μmとなるようにP型ベース領域16を形成する。
【0089】
また、ロジック部にて、NMOS部のP型ベース領域11を形成する。
【0090】
続いて、P型ベース領域31、P型ベース領域16の表層部に、それぞれ、不純物濃度が例えば1.0×1020cm-3となるようにP+型ベースコンタクト領域35、P+型ベースコンタクト領域19を形成する。このとき、同時にロジック部においても、N-型ドリフト層6の表層にて、PMOS部のP+型ソース領域9、P+型ドレイン領域10をプレーナーゲート電極8をマスクとして、プレーナーゲート電極8の両側に形成する。
【0091】
次に、パワーMOS部にて、N型ソース領域32を形成すると共に、バイポーラトランジスタ部にて、N型エミッタ領域17を形成する。
【0092】
この工程では、パワーMOS部にて、P型ベース領域31内の表層にP(リン)をチルト角0度にてイオン注入し、拡散させる。これにより、深さが1.1μmで、表面の不純物濃度が例えば1.0×1019〜1.0×1020cm-3、底面近辺の不純物濃度が例えば、1.0×1017cm-3であるN型ソース領域32が形成される。
【0093】
このとき、トレンチゲート電極29をマスクとしてイオン注入し、N型ソース領域32の全領域がトレンチ27と接するようにN型ソース領域32を形成する。このようにして、トレンチ27がN型ソース領域32のN型ドレイン領域33に最も近い側の端部から、N型ドレイン領域33から最も離れた側の端部まで横切った状態となるように、N型ソース領域32が形成される。
【0094】
また、バイポーラトランジスタ部においても同様に、P型ベース領域16の表層にP(リン)をチルト角0度にてイオン注入し、拡散させる。これにより、深さ、不純物濃度がN型ソース領域32と同じであるN型エミッタ領域17が形成される。
【0095】
続いて、N型ソース領域32とN型エミッタ領域17との表層に、As(砒素)を通常のチルト角7度でイオン注入し、拡散させる。これにより、不純物濃度が例えば1.0×1020cm-3であるN+型ソースコンタクト領域34が形成されると共に、同濃度のN+型エミッタコンタクト領域20が形成される。
【0096】
このとき、同時に、ロジック部においても、NMOS部のP型ベース領域11の表層にて、プレーナーゲート電極12をマスクとしてイオン注入を行う。これにより、NMOS部にN+型ソース領域13、N+型ドレイン領域14が形成される。
【0097】
なお、後の工程にて、パワーMOS部にて、N+型ソースコンタクト領域34とP+型ベースコンタクト領域35と電気的に接続するように、基板4表面上にソース電極37を形成する。このため、パワーMOS部にて、N型ソース領域32を形成するとき、ソース電極37の形成予定領域と重ならないように、トレンチゲート電極29の周辺にのみ形成する。
【0098】
これにより、N+型ソースコンタクト領域34とP+型ベースコンタクト領域35と電気的に接続するようにソース電極37を形成することができる。
【0099】
その後、パワーMOS部にて、基板4表面上に、ソース電極37、ドレイン電極38を形成する。
【0100】
このようにして、図1に示す半導体装置が形成される。
【0101】
上記したように、パワーMOS部の製造工程の多くを、バイポーラトランジスタ部やロジック部での製造工程と同時に行っている。これにより、パワーMOS部の製造工程を別途行う必要が無い。
【0102】
特に、本実施形態では、パワーMOS部におけるN型ドレイン領域33と、バイポーラトランジスタ部におけるN型コレクタ領域15とを同時に形成している。また、パワーMOS部にて、N型ソース領域32を形成すると共に、バイポーラトランジスタ部にて、N型エミッタ領域17を形成している。
【0103】
これにより、バイポーラトランジスタ部やロジック部での製造工程とパワーMOS部での製造工程とを別々に行う場合と比較して、パワーMOS部の製造工程を削減することができる。
【0104】
(第2実施形態)
図4に本発明を適用した第2実施形態における半導体装置の平面レイアウトを示し、図4中のC−C’断面、D−D’断面をそれぞれ図5(a)、(b)に示す。なお、本実施形態では、パワーMOS部のみ示す。
【0105】
本実施形態では、第1実施形態におけるN型ドレイン領域33を、これよりも浅く形成されたN型ドレイン領域51に替え、このN型ドレイン領域51を埋め込みアルミ電極52にて、N+型層5と電気的に接続した構造としている。
【0106】
なお、その他の構造においては、第1実施形態と同様なので説明を省略する。
【0107】
これにより、N+型ドレインコンタクト領域36とN+型層5との間の抵抗を低減することができる。また、N型ドレイン領域51は第1実施形態よりも浅く形成されている。したがって、図4に示すように、N型ドレイン領域51の幅を第1実施形態よりも小さくすることができる。このため、単位セルあたりの面積を縮小することができる。
【0108】
なお、この場合、製造工程にて、N型ドレイン領域51の他にアルミ電極52を形成する工程が必要となる。このことから、製造工程の削減という観点では、第1実施形態のようにN型ドレイン領域をN+型層5と接するように形成するのが好ましい。
【0109】
ところで、N型ドレイン領域51は、第1実施形態のN型ドレイン領域33と同様にイオン注入及び拡散にて形成される。このとき、N型ドレイン領域51の周りのN-型ドリフト層6においても不純物が拡散される。これにより、N-型ドリフト層6のうち、図5(b)中の点線のN型ドレイン領域51の近辺の領域Sは、領域Sの下側のN-型ドリフト層6よりも不純物濃度が高くなっている。
【0110】
このため、基板4表面近辺にて電流が最も多く流れ、流れる電流に偏りが生じてしまう恐れがある。そこで、図6(a)、(b)に示す製造方法にて、半導体装置を製造する。
【0111】
図6(a)に示すように、半導体基板4を用意し、エピタキシャル成長にて、基板4上にN+型層5を形成する。そして、N-型ドリフト層6を形成する。このとき、N-型ドリフト層6の上部62と下部61とにて、下部61の不純物濃度が上部62よりも高くなるように形成する。なお、予めドリフト層6が基板4表面と垂直な方向で不純物濃度が均一となるように下部の濃度を設定しておく。
【0112】
続いて、図6(b)に示すように、アルミ電極52を形成した後、N型ドレイン領域51を形成する。その後、トレンチゲート電極29、P型ベース領域31、N型ソース領域32等を形成することで、図6(b)に示す構造の半導体装置が形成される。
【0113】
これにより、ドレイン領域51を形成したとき、ドリフト層6が基板4表面と垂直な方向で不純物濃度を均一となるようにすることができる。
【0114】
なお、領域Sにおいても、表面から底面に向かうにつれ、不純物濃度が低くなっている。N型ドレイン領域51を形成するとき、基板4表面からN-型ドリフト層6に不純物を拡散させている。しかしながら、不純物は基板4の底面側には十分拡散されないから、表面側の方が底面側よりも不純物濃度が高くなってしまう。
【0115】
そこで、N-型ドリフト層6の上部61を形成する際に、領域Sでの不純物の濃度勾配を緩和するように、上部61において、表面側の濃度が底面側よりも低くなるように形成する。これにより、N-型ドリフト層6での基板4表面に垂直な方向における濃度勾配を緩和することができる。
【0116】
このように製造することで、ドレイン領域51近辺におけるドリフト層6の抵抗を基板4と垂直な方向にて一様にすることができる。このため、電流経路に偏りを生じさせることなく、ドリフト領域6の上部62と下部61とに電流を流すことができる。これにより、オン抵抗をより低減させることができる。
【0117】
なお、第1実施形態のように、N型ドレイン領域33がN+型層5に接して形成されている場合においても、N型ドレイン領域33の周りのN-型ドリフト層6は、領域Sのように、表面側の方が底面側よりも不純物濃度が高くなる傾向がある。そこで、第1実施形態の場合でも、本実施形態のように、表面側の濃度が底面側よりも低くなるように、N-型ドリフト層6を形成することが好ましい。
【0118】
(第3実施形態)
図7に第3実施形態における半導体装置の断面を示す。なお、本実施形態では、パワーMOS部のみ示す。また、本実施形態は、第1実施形態の図3(a)におけるトレンチ27が、埋め込み酸化膜2に接する深さにて形成された構造としている。その他は第1実施形態と同様である。
【0119】
本実施形態では、トレンチ71が埋め込み酸化膜2に接するように形成され、このトレンチ71内にゲート酸化膜72を介してトレンチゲート電極73が形成されている。これにより、トレンチゲート電極73と埋め込み酸化膜2とを同電位にすることができる。このため、トレンチ71と基板4との間にて起きる電界集中を緩和することができる。したがって、ソース・ドレイン間の耐圧を向上させることができる。
【0120】
また、トレンチゲート電極73にゲート電圧を印加したとき、トレンチ71に接しているN-型ドリフト層6に電子が蓄積される。このことから、トレンチ71に接するN-型ドリフト層6の抵抗を低減することができる。このため、ソース領域32からN+型層5へ電子が流れやすくなり、さらにオン抵抗を低減することができる。
【0121】
(第4実施形態)
図8(a)、(b)に第4実施形態における半導体装置の断面を示す。図8(a)は、図3(a)をP型ベース領域31を中心に左右対称に配置し、隣り合うP型ベース領域31を一体とした構造を示したものである。また、図8(b)は、同様に図3(b)をP型ベース領域31を中心に左右対称に配置したものである。
【0122】
本実施形態のように、このように第1実施形態でのパワーMOS部のセルが2つ左右対称に並んでいる構造とすることができる。
【0123】
本実施形態では、パワーMOS部のセルにおけるN型ドレイン領域33とN型ソース領域32とを結ぶ方向にて、2つのセルのP型ベース領域31同士が隣り合っており、このP型ベース領域31同士が連結されている。そして、この共有化されたP型ベース領域81内に隣り合うセルのN型ソース領域32がそれぞれ形成された構造としている。
【0124】
これにより、1つのP型ベース領域31とP+型ベースコンタクト領域35とを共有していることから、第1実施形態よりも1セルあたりの面積を小さくすることができる。
【0125】
さらに、図9に示すように、図8(a)では別々に形成されていたトレンチゲート電極29が連結された構造とすることもできる。このように共通化された1つの大きなトレンチ91及びトレンチ91内にゲート酸化膜92を介して形成されたトレンチゲート電極93を備える構造とすることで、別々にトレンチゲート29を形成する場合と比較して、この半導体装置の製造時におけるトレンチゲート電極93の製造を容易にすることができる。
【0126】
(第5実施形態)
図10(a)に第5実施形態における半導体装置の平面パターンを示し、図10(b)に、図10(a)中のG−G’断面を示す。なお、図10(a)中のE−E’断面、F−F’断面はそれぞれ、図3(a)、(b)と同じである。また、本実施形態では、パワーMOS部のみ示す。
【0127】
第1実施形態では、図2に示すように、平面パターンにおいて、N+型ソースコンタクト領域34は、N型ソース領域32からソース電極37の下側にかけて形成されていた。
【0128】
これに対して、本実施形態では、図3(a)にて、ソース電極37が配置されていた領域に、N+型ソースコンタクト領域34を形成しないで、N型ソース領域32の近辺にのみ形成している。そして、その代わりに、P+型ベースコンタクト領域35がソース電極37からプレーナーゲート電極30にかけて、P型ベース領域31の表層に形成された構造としている。
【0129】
なお、その他については、第1実施形態と同様なので説明を省略する。
【0130】
第1実施形態では、N型ドレイン領域33から正のサージが入力されたとき、サージ電流の経路は2つに分かれる。第1の経路は、N型ドレイン領域33からN+型層5を通じて、下側からN-型ドリフト層6、P型ベース領域31を経て、ソース電極37に流れる経路である。
【0131】
第2の経路は、N型ドレイン領域33から基板4表面にて、N-型ドリフト層6、P型ベース領域31に到達する。その後、P型ベース領域31のうち、N型ソース領域32の下側の領域を通って、サージ電流はソース電極37に流れる経路である。ここで、N型ソース領域32は深さが1.1μmである。P型ベース領域31のうち、表面から1.1μmよりも深いところでは、表面側よりも不純物濃度が低くなっている。このため、P型ベース領域31のうち、表面から1.1μmよりも深いところでは、表面側に比べて、抵抗が高くなっている。また、サージ電流が表面を流れる場合に比べて、電流経路が長くなっているので、電流経路の抵抗は高くなっている。
【0132】
そのため、P型ベース領域31のうちN型ソース領域32の近辺で、電位の上昇が生じ、P型ベース領域31からN型ソース領域32に電流が流れるようになる。ここで、このトランジスタはN型ソース領域32をエミッタ、N型ドレイン領域33をコレクタとしたバイポーラトランジスタとみなせる。P型ベース領域31からN型ソース領域32に流れる電流は、この寄生トランジスタのベース電流であることから、この寄生トランジスタがオン状態となってしまう。この寄生トランジスタの動作は、構造上、セル部よりも外周部にて先に起きるので、サージ電流は外周部に集中してしまう。このため、電流集中により外周部が破壊されてしまう恐れがある。
【0133】
この対策として、本実施形態では、ソース電極37の下側のP+型ベースコンタクト領域35をプレーナーゲート電極30の下側まで延長させている。すなわち、基板4表面にてN型ドレイン領域33とソース電極37との間にサージ電流が流れるように、プレーナーゲート電極30の下側のP型ベース領域31と、ソース電極37の下側のP+型ベースコンタクト領域35との間にP+型領域35aによるバイパスを設けた構造としている。
【0134】
これにより、ドレイン電極にサージが入力された場合、サージ電流を基板4表面側のN-型ドリフト層6、P型ベース領域31、このP+型ベースコンタクト領域35aを経て、ソース電極37に流すことができる。このように、サージ電流を基板4表面にて流すことができるので、第1実施形態と比較して、電流経路を短縮することができる。また、P型ベース領域31は表面付近が最も不純物濃度が高いことから、抵抗も低下させることができる。
【0135】
したがって、P型ベース領域31のうちN型ソース領域32の近辺での電位の上昇を小さくすることができる。このことから、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制することができる。これにより、電流集中による破壊を抑制することができる。
【0136】
なお、本実施形態では、P+型ベースコンタクト領域35を拡大して、P+型ベースコンタクト領域35aを形成していたが、別途P+型領域を形成しても良い。
【0137】
(第6実施形態)
第1実施形態の図2に示される平面レイアウトパターンを、図11に示すような平面レイアウトパターンとすることができる。
【0138】
本実施形態では、図11に示すように、外周にN型ドレイン領域101が形成されている。そして、N型ドレイン領域101から中心側に向かって、順にN-型ドリフト層102、P型ベース領域103、N型ソース領域104、P+型ベースコンタクト領域105が形成されている。
【0139】
また、ゲート酸化膜106及びトレンチゲート電極107はN-型ドリフト層102の一部から、P+型ベースコンタクト領域105の近傍まで形成されている。なお、本実施形態では、このP+型ベースコンタクト領域105とN型ソース領域104との境界が、N型ソース領域104のN型ドレイン領域101から最も離れた側の端部104bである。なお、図11中の点線の領域Hが、図2中の点線の領域Gに相当する。
【0140】
本実施形態においても、N型ソース領域104のうち、ドレイン領域101に最も近い側の端部104aから、ドレイン領域101から最も離れた側の端部104bまでの距離の50%以上の領域が、トレンチと接している。そのため、オン時において、N型ソース領域104からその下側のN+型層5に電子が流れ、そのN+型層5から、N型ドレイン領域101に電子を流すことができる。
【0141】
このとき、本実施形態では、このように、N型ドレイン領域101を外周に形成した構造とすることで、N型ドレイン領域101の面積を増加させている。したがって、N+型層5からN型ドレイン領域101に電子が流れる経路を広げることができる。これにより、オン抵抗をより低減させることができる。
【0142】
(第7実施形態)
また、第1実施形態の図2に示される平面レイアウトパターンを、図12に示すような平面レイアウトパターンとすることもできる。
【0143】
本実施形態では、図2中のN型ソース領域32とソース電極37とを分離しやすいように、P型ベース領域31を広げた構造としている。
【0144】
第1実施形態では、図2に示すように、N-型ドリフト層6、P型ベース領域31、N型ドレイン領域33等の各領域がストライプ状に形成されていた。
【0145】
これに対して、本実施形態では、外周にN+型ソースコンタクト領域111が形成されている。そして、外周から中心に順に向かって、P型ベース領域112、N型ドレイン領域113、N+型ドレインコンタクト領域114が形成されている。図12中の四隅にて、N+型ソースコンタクト領域111とP型ベース領域112と電気的に接続するように、ソース電極115が形成されている。
【0146】
また、P型ベース領域112にゲート酸化膜116及びトレンチゲート電極117が形成されている。そして、ゲート酸化膜116及びトレンチゲート電極117と接して、N型ソース領域118が形成されている。なお、図12中の点線の領域Iが図2中の点線の領域Gに相当する。
【0147】
本実施形態では、このようにN+型ソースコンタクト領域111とP型ベース領域112とのそれぞれの面積が第1実施形態よりも広くなっている。このため、ソース電極115とN型ソース領域118とを大きく離すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるパワーMOSを備える半導体装置の断面構成を示す図である。
【図2】図1中のパワーMOSの平面レイアウトパターンを示した図である。
【図3】(a)は、図2中のA−A’断面を示す図であり、(b)は図2中のB−B’断面を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態におけるパワーMOSの平面レイアウトパターンを示す図である。
【図5】(a)は、図4中のC−C’断面を示す図であり、(b)図4中のD−D’断面を示す図である。
【図6】第2実施形態における製造方法を説明するための図である。
【図7】第3実施形態におけるパワーMOSの断面を示す図である。
【図8】第4実施形態における第1の例としてのパワーMOSの断面を示す図である。
【図9】第4実施形態における第2の例としてのパワーMOSの断面を示す図である。
【図10】(a)は第5実施形態におけるにパワーMOSの平面レイアウトパターンを示す図であり、(b)は(a)中のG−G’断面を示す図である。
【図11】第6実施形態におけるにパワーMOSの平面レイアウトパターンを示す図である。
【図12】第7実施形態におけるにパワーMOSの平面レイアウトパターンを示す図である。
【図13】従来におけるにパワーMOSの断面を示す図である。
【符号の説明】
1…基板、2…埋め込み酸化膜、4…SOI基板、5…N+型層、
6…N-型ドリフト層、27…トレンチ、28…ゲート酸化膜、
29…トレンチゲート電極、30…プレーナーゲート電極、
31…P型ベース領域、32…N型ソース領域、33…N型ドレイン領域。

Claims (12)

  1. 基板(1)上に形成された第1導電型の第1半導体層(5)と、前記第1半導体層(5)上に形成され、前記第1半導体層(5)よりも低い不純物濃度とされた第1導電型の第2半導体層(6)とを有する半導体基板(4)と、
    前記第2半導体層(6)の表層に形成され、前記第1半導体層(5)と電気的に接続された第1導電型のドレイン領域(33、51、101、113)と、
    前記第2半導体層(6)の表面から所定深さにて形成されたトレンチ(27、71、91)と、該トレンチ(27、71、91)内にゲート絶縁膜(28、72、92、106、116)を介して形成されたゲート電極(29、73、93、107、117)と、
    前記第2半導体層(6)の表層にて、前記ドレイン領域(33、51、101、113)と離間して、前記トレンチ(27、71、91)と接して形成された第2導電型のベース領域(31、81、103、112)と、
    前記ベース領域(31、81、103、112)内の表層にて、前記トレンチ(27、71、91)と接して形成された第1導電型のソース領域(32、104、118)と、
    前記ソース領域(32、104、118)の表層に形成され、前記ソース領域(32、104、118)よりも不純物濃度が高い第1導電型のソースコンタクト領域(34、111)と、
    前記ドレイン領域(33、51、101、113)と電気的に接続された第1電極(38)と、
    前記ソースコンタクト領域(34、111)と電気的に接続された第2電極(37、115)とを有してなるトランジスタを備え、
    前記ベース領域(31、81、103、112)のうち、前記ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)が前記トレンチ(27、71、91)と接していることを特徴とする半導体装置。
  2. 基板(1)上に形成された第1導電型の第1半導体層(5)と、前記第1半導体層(5)上に形成され、前記第1半導体層(5)よりも低い不純物濃度とされた第1導電型の第2半導体層(6)とを有する半導体基板(4)と、
    前記第2半導体層(6)の表層に形成され、前記第1半導体層(5)と電気的に接続された第1導電型のドレイン領域(33、51、101、113)と、
    前記第2半導体層(6)の表面から所定深さにて形成されたトレンチ(27、71、91)と、該トレンチ(27、71、91)内にゲート絶縁膜(28、72、92、106、116)を介して形成されたゲート電極(29、73、93、107、117)と、
    前記第2半導体層(6)の表層にて、前記ドレイン領域(33、51、101、113)と離間して、前記トレンチ(27、71、91)と接して形成された第2導電型のベース領域(31、81、103、112)と、
    前記ベース領域(31、81、103、112)内の表層にて、前記トレンチ(27、71、91)と接して形成された第1導電型のソース領域(32、104、118)と、
    前記ドレイン領域(33、51、101、113)と電気的に接続された第1電極(38)と、
    前記ソース領域(32、104、118)と電気的に接続された第2電極(37、115)とを有してなるトランジスタを備え、
    前記ベース領域(31、81、103、112)のうち、前記ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)が前記トレンチ(27、71、91)と接しており、
    前記第2電極(37、115)は前記ベース領域(31、112)と電気的に接続されており、
    前記ソース領域(32、118)は、平面レイアウトパターンにて、前記第2電極(37、115)と離間して形成されていることを特徴とす半導体装置。
  3. 基板(1)上に形成された第1導電型の第1半導体層(5)と、前記第1半導体層(5)上に形成され、前記第1半導体層(5)よりも低い不純物濃度とされ た第1導電型の第2半導体層(6)とを有する半導体基板(4)と、
    前記第2半導体層(6)の表層に形成され、前記第1半導体層(5)と電気的に接続された第1導電型のドレイン領域(33、51、101、113)と、
    前記第2半導体層(6)の表面から所定深さにて形成されたトレンチ(27、71、91)と、該トレンチ(27、71、91)内にゲート絶縁膜(28、72、92、106、116)を介して形成されたゲート電極(29、73、93、107、117)と、
    前記第2半導体層(6)の表層にて、前記ドレイン領域(33、51、101、113)と離間して、前記トレンチ(27、71、91)と接して形成された第2導電型のベース領域(31、81、103、112)と、
    前記ベース領域(31、81、103、112)内の表層にて、前記トレンチ(27、71、91)と接して形成された第1導電型のソース領域(32、104、118)と、
    前記ドレイン領域(33、51、101、113)と電気的に接続された第1電極(38)と、
    前記ソース領域(32、104、118)と電気的に接続された第2電極(37、115)とを有してなるトランジスタを備え、
    前記ベース領域(31、81、103、112)のうち、前記ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)が前記トレンチ(27、71、91)と接しており、
    前記ベース領域(31)の表層に、前記ベース領域(31)よりも不純物濃度が高濃度とされた第2導電型のベースコンタクト領域(35)を有しており、
    前記基板(4)表面にて、前記ドレイン領域(33)から前記第2電極(37)に向かってサージ電流が流れるように、前記基板(4)表層には、前記ドレイン領域(33)に近い側の前記ベース領域(31)と、前記ベースコンタクト領域(35)との間に、第2導電型の半導体領域(35a)が形成されていることを特徴とす半導体装置。
  4. 基板(1)上に形成された第1導電型の第1半導体層(5)と、前記第1半導体層(5)上に形成され、前記第1半導体層(5)よりも低い不純物濃度とされた第1導電型の第2半導体層(6)とを有する半導体基板(4)と、
    前記第2半導体層(6)の表層に形成され、前記第1半導体層(5)と電気的に接続された第1導電型のドレイン領域(33、51、101、113)と、
    前記第2半導体層(6)の表面から所定深さにて形成されたトレンチ(27、71、91)と、該トレンチ(27、71、91)内にゲート絶縁膜(28、72、92、106、116)を介して形成されたゲート電極(29、73、93、107、117)と、
    前記第2半導体層(6)の表層にて、前記ドレイン領域(33、51、101、113)と離間して、前記トレンチ(27、71、91)と接して形成された第2導電型のベース領域(31、81、103、112)と、
    前記ベース領域(31、81、103、112)内の表層にて、前記トレンチ(27、71、91)と接して形成された第1導電型のソース領域(32、104、118)と、
    前記ドレイン領域(33、51、101、113)と電気的に接続された第1電極(38)と、
    前記ソース領域(32、104、118)と電気的に接続された第2電極(37、115)とを有してなるトランジスタを備え、
    前記ベース領域(31、81、103、112)のうち、前記ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)が前記トレンチ(27、71、91)と接している半導体装置であって、
    前記トランジスタを2つ備え、
    各々の前記トランジスタにおける前記ドレイン領域(33)と前記ソース領域(32)とを結ぶ方向にて、前記2つのトランジスタは、各々の前記ベース領域同士が隣り合っており、各々の前記ベース領域(81)同士は連結されている構造であり、
    さらに、各々の前記トランジスタの前記トレンチ(91)及び前記ゲート電極(93)は連結された構造であることを特徴とす半導体装置。
  5. 前記トレンチ(27、71、91)は、前記ソース領域(32、104、118)のうち、前記ドレイン領域(33、51、101、113)に最も近い側の端部(32a、104a)から、前記ドレイン領域(33、51、101、113)から最も離れた側の端部(32b、104b)までの距離の50%以上の領域と接していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記ドレイン領域(33、51、101、113)が前記第1半導体層(5)と接するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の半導体装置。
  7. 前記半導体基板(4)は、前記第1半導体層(5)と前記基板(1)との間に絶縁層(2)を有しており、
    前記トレンチ(27、71、91)は前記絶縁層(2)と接続していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の半導体装置。
  8. 前記ベース領域(31、81、103、112)のうち、前記ソース領域(32、104、118)と前記ドレイン領域(33、51、101、113)との間に位置する領域上にプレーナー型ゲート電極(30)を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の半導体装置。
  9. 基板(1)を用意し、前記基板(1)上に第1導電型の第1半導体層(5)を形成し、前記第1半導体層(5)上に前記第1半導体層(5)よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2半導体層(6)を形成することで半導体基板(4)を形成する工程と、
    前記第2半導体層(6)の表層に、前記第1半導体層(5)と電気的に接続するように第1導電型のドレイン領域(33、51、101、113)を形成する工程と、
    前記第2半導体層(6)の表層にトレンチ(27、71、91)を形成し、該トレンチ(27、71、91)内にゲート電極(29、73、93、107、117)を形成する工程と、
    前記第2半導体層(6)の表層に、前記ドレイン領域(33、51、101、113)と離間して、前記トレンチ(27、71、91)と接するように第2導電型のベース領域(31、81、103、112)を形成する工程と、
    前記ベース領域(31、81、103、112)内の表層にて、前記トレンチ(27、71、91)と接するように第1導電型のソース領域(32、104、118)を形成する工程と
    前記ソース領域(32、104、118)の表層にて、前記ソース領域(32、104、118)よりも不純物濃度が高い第1導電型のソースコンタクト領域(34、111)を形成する工程とを有し、
    前記ソース領域(32、104、118)を形成する工程では、前記ベース領域(31、81、103、112)のうち、前記ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)が前記トレンチ(27、71、91)と接するように前記ソース領域(32、104、118)を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 基板(1)を用意し、前記基板(1)上に第1導電型の第1半導体層(5)を形成し、前記第1半導体層(5)上に前記第1半導体層(5)よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2半導体層(6)を形成することで半導体基板(4)を形成する工程と、
    前記第2半導体層(6)の表層に、前記第1半導体層(5)と電気的に接続するように第1導電型のドレイン領域(33、51、101、113)を形成する工程と、
    前記第2半導体層(6)の表層にトレンチ(27、71、91)を形成し、該トレンチ(27、71、91)内にゲート電極(29、73、93、107、117)を形成する工程と、
    前記第2半導体層(6)の表層に、前記ドレイン領域(33、51、101、113)と離間して、前記トレンチ(27、71、91)と接するように第2導電型のベース領域 (31、81、103、112)を形成する工程と、
    前記ベース領域(31、81、103、112)内の表層にて、前記トレンチ(27、71、91)と接するように第1導電型のソース領域(32、104、118)を形成する工程とを有し、
    前記ソース領域(32、104、118)を形成する工程では、前記ベース領域(31、81、103、112)のうち、前記ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)が前記トレンチ(27、71、91)と接するように前記ソース領域(32、104、118)を形成する半導体装置の製造方法であり、
    前記第2半導体層(6)を形成する工程では、前記ドレイン領域(51)を形成したとき、前記第2半導体層(6)のうち前記ドレイン領域(51)近辺にて、基板(4)表面と垂直な方向で不純物濃度が均一となるように、前記第2半導体層(6)の上部(62)と下部(61)とにて、前記下部(61)の不純物濃度が前記上部(62)よりも高くなるように形成することを特徴とす半導体装置の製造方法。
  11. バイポーラトランジスタと、トレンチ(27)及び前記トレンチ(27)内に形成されたゲート電極(29)を有するMOSトランジスタとを同一の半導体基板(4)上に備えてなる半導体装置の製造方法であって、
    共に第1導電型である第1半導体層(5)と第2半導体層(6)とが積層された半導体基板(4)を用意する工程と、
    前記半導体基板(4)上に前記バイポーラトランジスタを形成するためのバイポーラトランジスタ部と、前記MOSトランジスタを形成するためのMOSトランジスタ部とを形成する工程とを備え、
    前記バイポーラトランジスタ部を形成する工程では、
    前記第2半導体層(6)の表層に、第1導電型のコレクタ領域(15)を形成する工程と、
    前記コレクタ領域(15)と離間して、前記第2半導体層(6)の表層に、第2導電型の第1ベース領域(16)を形成する工程と、
    前記第1ベース領域(16)の表層に第1導電型のエミッタ領域(17)を形成する工程とを有し、
    前記MOSトランジスタ部を形成する工程では、
    前記第2半導体層(6)の表層に、第1導電型のドレイン領域(33)を形成する工程と、
    前記トレンチ(27)及び前記ゲート電極(29)を形成する工程と、
    前記ドレイン領域(33)と離間して、前記トレンチ(27)と接する第2導電型の第2ベース領域(31)を形成する工程と、
    前記ベース領域(31)内の表層に第1導電型のソース領域(32)を形成し、前記ベース領域(31、81、103、112)のうち、前記ソース領域(32、104、118)の下側に位置する領域(42)が前記トレンチ(27、71、91)と接する状態とする工程と
    前記ソース領域(32、104、118)の表層にて、前記ソース領域(32、104、118)よりも不純物濃度が高い第1導電型のソースコンタクト領域(34、111)を形成する工程とを有し、
    前記バイポーラトランジスタ部を形成する工程における前記コレクタ領域(15)を形成する工程と、前記パワーMOSトランジスタ部を形成する工程における前記ドレイン領域(33)を形成する工程とを同一の工程にて行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 前記バイポーラトランジスタ部を形成する工程における前記エミッタ領域(17)を形成する工程と、前記パワーMOSトランジスタ部を形成する工程における前記ソース領域(32)を形成する工程とを同一の工程にて行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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