JP3644412B2 - 窓開閉連動式空調装置 - Google Patents

窓開閉連動式空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3644412B2
JP3644412B2 JP2001182469A JP2001182469A JP3644412B2 JP 3644412 B2 JP3644412 B2 JP 3644412B2 JP 2001182469 A JP2001182469 A JP 2001182469A JP 2001182469 A JP2001182469 A JP 2001182469A JP 3644412 B2 JP3644412 B2 JP 3644412B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window
air
air conditioner
state
closing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001182469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002370516A (ja
Inventor
俊昭 樋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
Original Assignee
Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp filed Critical Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
Priority to JP2001182469A priority Critical patent/JP3644412B2/ja
Publication of JP2002370516A publication Critical patent/JP2002370516A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3644412B2 publication Critical patent/JP3644412B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両に用いて好適の、窓開閉連動式空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は一般的な自動車の車内を示す模式図である。この図6に示す車内100には窓102,パワーウィンドウスイッチ20,空調操作パネル10,送風口101がそなえられている。なお、図6において符号のない装備品については自動車のごく一般的な装備品であるので説明を省略する。
【0003】
窓102は自動車用の一般的なガラス窓であり、図示しないパワーウィンドウ機構によって開閉駆動されるようになっており、この窓102の開閉動作は運転者などの乗員によってパワーウィンドウスイッチ20が操作されることによって行われる。
空調操作パネル(操作パネル)10は従来の空調装置(エアコン)の操作用パネルであり、この操作パネル10を通じて、空調装置への給気モード(外気導入モード/内気循環モード)の切換え、送風量、送風口101の選択などの制御にかかる操作が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来は給気モードが外気導入モードで動作中であり、且つ、窓102が開状態で自動車が走行しているときに、車内100における全ての窓102を閉めると車内100内にいる乗員の耳が痛くなるという課題があった。
この課題となる現象を、図7の車内気圧−時間のグラフを用いて説明する。
【0005】
この図7において、初期状態t0では、車内におけるいずれかの窓が開いており、また、空調装置は給気モードが外気導入モードで動作中であって、この結果、車内気圧はP1に保たれている。
1時に窓閉動作が開始され、t2時に車内の窓が全て閉状態になると、矢印aで示すように車内気圧がP3にまで急激に上昇する。
【0006】
これは、車内における全ての窓が閉まったことによって、車内から車外への空気の流出が実質的になくなっているにもかかわらず、空調装置の給気モードが外気導入モードであるため、空調装置による加圧、換言すれば空調装置のブロアモータ(ファンモータ)による送風加圧、およびラム圧による加圧によって、車内気圧が急激に上昇するのである。そして、この車内気圧の急上昇が乗員の耳の痛みを招くのである。
【0007】
ところで、空調装置と窓の開閉との連係動作を開示した技術としては、特公平4−78489号公報がある。しかしながら、この特公平4−78489号公報による技術は、車内の窓を開けた状態で走行した際に生ずるラム圧の影響を受ける空調装置のブロアモータを保護するための技術であるため、仮にこの技術を用いたとしても、上記の課題は解決できない。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、窓閉め動作時に空調装置の動作を制御することで、車内の急激な気圧変化を防止し乗員の耳が痛くなるような事態を回避できるようにした、窓開閉連動式空調装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の窓開閉連動式空調装置では、判定手段により空調装置が外気導入状態及び内気循環状態のいずれかの状態であるかが判定され、窓状態検出手段により窓の開閉操作状態が検出される。また、制御手段により該空調装置のファンモータの作動状態が制御される。
【0010】
そして、判定手段により該空調装置が外気導入状態であると判定され、且つ窓状態検出手段により窓が閉じ方向に操作されたことが検出されると、制御手段によりファンモータによる送風量が低減される。
これにより、窓を閉じたときに、ファンモータの作動による急激な気圧の上昇を防止でき、乗員の耳が痛くなるような事態を回避できる。
【0011】
また、請求項2記載の窓開閉式空調装置では、パワーウィンドウスイッチからの情報に基づいて、窓状態検出手段により窓の開閉操作状態が検出される。これにより、窓の閉じ方向への操作を的確に判定できる。
また、好ましくは該窓がサイドウィンドウによって構成されている。
また、好ましくは該窓がサンルーフによって構成されている。
【0012】
また、好ましくは該窓がリアハッチウィンドウによって構成されている。
また、請求項3記載の窓開閉式空調装置では、判定手段により空調装置が外気導入状態であると判定され、且つ窓状態検出手段により窓が閉じ方向に操作されたことが検出されると、制御手段は、即座に該ファンモータによる送風量を低減し、その後、窓状態検出手段により該窓が全閉となったことが検出されると、制御手段は、ファンモータによる送風量を該低減前の送風量まで徐々に復帰させる。
また、請求項4記載の窓開閉式空調装置では、窓状態検出手段により窓が全閉となったことが検出されてから、ファンモータによる送風量の該復帰を開始させるまで、制御手段は、低減された送風量を所定時間維持する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5および一部従来技術の説明において使用した図6,図7を用いて、本発明の一実施形態について説明する。
図1は本発明の構成ブロックを示す図であり、図2は本発明の窓開閉連動式空調装置の制御/動作フローを示す図であり、図3は本発明の窓開閉連動式空調装置におけるブロアモータ(ファンモータ)の回転速度(送風量)と時間との関係を示す模式的なグラフ、図4は本発明の窓開閉連動式空調装置を作動させた際の車内気圧と時間との関係を示す模式的なグラフ、図5は本発明の窓開閉連動式空調装置の動作フローを示す図である。
【0014】
図1に示すように、空調装置1は主に操作パネル10,空調ECU(Electric Control Unit)30,内外気モード切換え用モータ40,内外気切換えダンパ41,ブロアモータ50によって構成されている。
また、パワーウィンドウ機構2は、主に、パワーウィンドウスイッチ20,パワーウィンドウモータ21により構成されている。
【0015】
上記ECU30は、操作パネル10と電気的に接続され、パワーウィンドウ状態判定部(窓状態検出手段)31,内外気モード制御部(判定手段)32及びブロアモータ制御部(制御手段)33から構成されている。
パワーウィンドウ状態判定部31は、パワーウィンドウスイッチ20からの情報に基づいてパワーウィンドウの操作状態を判定したり、パワーウィンドウスイッチ20,パワーウィンドウモータ21からの情報に基づいて、窓が全閉であるのか全開であるのかなどの窓の開閉状態を判定したりするものであって、ソフトウェア等によって構成することが可能である。
【0016】
内外気モード制御部32は、内外気モード切換え用モータ40の運転を制御するとともに、内外気切換えダンパ41からのフィードバック情報に基づいて、空調装置1の給気モードが内気循環モードもしくは外気導入モードであるかを判定するものであって、ソフトウェア等によって構成することが可能である。
ブロアモータ制御部33は、ブロアモータ50の運転を制御するとともに、ブロアモータ50の運転状態をモニタするものであって、やはりソフトウェア等によって構成することが可能である。
【0017】
ブロアモータ(ファンモータ)50は、ECU30と電気的に接続され、ECU30に内蔵されたブロアモータ制御部33からの制御信号を受けて動作するものであって、このブロアモータ50が回転することによって図示しないブロアファンが回転し、車内への送風が行われる。
内外気切換えダンパ41は、内外気モード切換え用モータ40に接続され、ブロアモータ50による送風が行われる際の給気モード(外気導入モード/内気循環モード)を切換えるものである。
【0018】
内外気切換え用モータ40は、内外気切換えダンパ41に接続されるとともにECU30と電気的に接続され、ECU30に内蔵された内外気モード制御部32からの制御を受けて動作し、内外気切換えダンパ41の動力源となっているものである。
一方、操作パネル10は、ECU30と電気的に接続され、内気循環ボタン11,外気導入ボタン12,オートボタン13,パワーボタン14,パワーウィンドウ連動ボタン15から構成されている。なお、符号を付さない部材については、一般的な空調装置の操作パネルと同様であるので説明を省略する。
【0019】
内気循環ボタン11は、空調装置1の給気モードを内気循環モードに切換えるためのボタンであり、また、外気導入ボタン12は、上記の給気モードを外気導入モード切換えるためのボタンである。なお、内気循環ボタン11と外気導入ボタン12とは、一方がオン操作された場合には他方が自動的にオフとなるようになっている。つまり、内気循環ボタン11が操作されてオンとなった場合には、自動的に外気導入ボタン12がオフとなり、外気導入ボタン12が操作されてオンとなった場合には、自動的に内気循環ボタン11がオフとなるのである。
【0020】
オートボタン13は、空調装置1の動作を自動的に制御するモードである「オートモード」のオン・オフを切換えるためのボタンである。このオートモードにおいては、送風量,送風温度,給気モード(内気循環/外気導入),吹き出し口などが、図示しないセンサ群によって検出された車内温度,外気温度,日射状態などに応じて自動的に制御されるようになっている。
【0021】
また、パワーボタン14は、空調装置1全体のオン・オフを切換えるための空調装置1のメインスイッチである。
パワーウィンドウ連動ボタン15は、空調装置1と、パワーウィンドウ機構2との連動機能のオン・オフを切換えるためのボタンである。
ここで、上記の連動機能について説明すると、空調装置1が外気導入モードになっている状態において、パワーウィンドウスイッチ20が閉じ方向に操作されると、ブロアモータ制御部33では、ブロアモータ50による送風量を低減するべく、ブロアモータ50に制御信号を出力するようになっている。
【0022】
これは、外気導入モードで走行中に窓を全閉にすると、ブロアモータ50の作動により車内の気圧が急激に上昇して、乗員の耳が痛くなるおそれがあるからであり、パワーウィンドウスイッチ20の操作時には、このような事態を回避するべくブロアモータ50による送風量を低減して車内の気圧の急上昇を防止するようになっているのである。
【0023】
具体的には、まず、図1に示すECU30のブロアモータ制御部33によってブロアモータ50が運転状態にあるか否かが判定され、このブロアモータ50が運転状態であると判定されると、次に内外気モード制御部32によって、内外気切換えダンパ41からの情報に基づき空調装置への給気モードが外気導入モードであるか否かが判定されるうようになっている。
【0024】
一方、パワーウィンドウ状態判定部31ではパワーウィンドウスイッチ20とパワーウィンドウモータ21とからのフィードバック情報に基づき、窓を閉める動作がなされたか否かが判定されるようになっている。
そして、外気導入モード時に、上記パワーウィンドウ状態判定部31によって窓閉動作がなされたと判定された場合には、ブロアモータ制御部33によりブロアモータ50の回転数が低減されるようになっているのである。
【0025】
そして、パワーウィンドウスイッチ20とパワーウィンドウモータ21からの情報に基づき、ECU30のパワーウィンドウ状態判定部31によって窓102が完全に閉まったか否かが判定されるようになっており、窓が全閉になったと判定された場合は、ブロアモータ制御部33によりブロアモータ50の回転数を上昇させて、もとの送風量に復帰させるようになっている。ただし、本実施形態では窓が全閉になったと判定されたら、所定時間待機した後、もとの送風量に復帰させるようにしている。また、この復帰動作も徐々に(段階的に)行なうようにしている。
【0026】
本発明の一実施形態としての窓開閉連動式空調装置は上述のように構成されるので、以下のような作用・効果が得られる。
図2には、本発明の一実施形態にかかる窓開閉連動機能の制御動作フローの一例が示されており、この図2を参照して説明する。
まずステップA11では、図1に示す空調装置1のブロアモータ50が運転中か否かが判定される。このステップA11の判定において、ブロアモータが運転状態にあると判定された場合はステップA12に進み(Yesルート参照)、ブロアモータが運転状態にあると判定されない場合はリターンする(Noルート参照)。
【0027】
ステップA12においては、空調装置への給気モードが外気導入モードであるか否かが判定される。このステップA12の判定によって、給気モードが外気導入モードであると判定された場合はステップA13へ進み(Yesルート参照)、給気モードが内気循環モードと判定された場合はリターンする(Noルート参照)。
【0028】
ステップA13においては、窓閉動作があるか否かが判定される。このステップA13の判定によって、窓閉動作がなされたと判定された場合はステップA14へ進み(Yesルート参照)、窓閉動作がなされたと判定されない場合はリターンする(Noルート参照)。
そして、ステップA14に進んだ場合には、空調装置による送風量が低減される。
【0029】
次に、ステップA15へ進み、このステップA15においては、窓が全閉になったか否かが判定される。これは、図1に示すECU30のパワーウィンドウ状態判定部31がパワーウィンドウスイッチ20とパワーウィンドウモータ21からのフィードバック情報に基づき、窓102が完全に閉まったか否かが判定される。なお、自動車にはサイドウィンドウの他、サンルーフやリアハッチウィンドウなど多種・複数の窓がそなえられている場合があるが、このステップにおける全閉の判定の対象となる窓はこれらの窓全てであって、つまり、これらの窓が全て閉状態となっているか否かが判定されているのである。
【0030】
このステップA15の判定によって、窓が全閉になったと判定された場合はステップA16へ進み(Yesルート参照)、窓が全閉になったと判定されない場合は、窓が全閉になるまで待機する(Noルート参照)。
そして、ステップA16において所定時間待機した後に、ステップA17に進み、このステップA17において、送風量がこの動作フローが開始した際の送風量に復帰させる。
【0031】
そして、ステップA17において送風量が復帰した後は、上述したフローの開始時に戻り、一連の制御が繰り返されるのである。
図3には、上述のように説明した窓開閉動作連動機能による動作が行われた際の、ブロアモータ回転速度(送風量)と時間との関係を示すグラフである。
0時には、自動車の窓は開状態であり、空調装置のブロアモータは所定の回転速度N2で運転されており、且つ、空調装置への給気モードが外気導入モードであることを示している。これは図2の制御フローにおけるステップA11〜A12の判定が全てYesであることと対応している。
【0032】
つまり、t0時における空調装置は、図1に示す操作パネル10のパワーボタン14が操作されることによって空調装置1がオンとなり、ECU30の内外気モード制御部32により給気モードが外気導入モードになるように内外気モード切換え用モータ40が制御され、且つ、ECU30のブロアモータ制御部33により制御されたブロアモータ50が回転数N2で運転状態になっていることと対応している。
【0033】
そして、図3に示すt1において、開いていた窓の閉動作が開始されると、この窓閉動作に連動して、ブロアモータの回転速度がN2からN1へ減速されることが示されている。これは図2の制御フローにおけるステップA13の判定(窓閉動作あり?)がYesであり、A14(送風量減少)が実行されていることを示している。
【0034】
つまり、図1に示すように、パワーウィンドウスイッチ20とパワーウィンドウモータ21からの情報に基づき、ECU30のパワーウィンドウ状態判定部31が窓閉動作を検出し、この検出に基づいて、ブロアモータ制御部33がブロアモータ50の回転速度をN2からN1に落とすのである。
図3に示すt2は、車内全ての窓が閉じらた時点を示しており、この窓全閉の検出は図2の制御フローにおけるステップA15における判定(窓が全閉になったか?)に対応している。
【0035】
そして、このt2からΔt2-3時間経過後のt3の時点で、送風量の復帰が開始され、t4の時点でこの送風量の復帰が完了するようになっている。なお、上記のΔt2-3時間の経過は図2の制御フローのステップA16(所定時間経過後)に、また、t3時から開始される送風量の復帰動作はステップA17(送風量復帰)における動作に対応している。なお、送風量復帰に要する時間Δt3-4は、事前に設定され、この設定されたΔt3-4に応じてブロアモータの回転速度を段階的にN2まで復帰させるようになっている。
【0036】
また、図4には、図3を用いて説明した、窓開閉連動機能による動作が行われた場合の車内気圧と時間との関係を示すグラフが示されている。
0時では、自動車の窓は開いた状態であり、空調装置への給気モードが外気導入モードであり、且つ、空調装置のブロアモータは所定の回転速度で運転されている場合に、車内気圧がP1になっていることを示している。
【0037】
1の時点で、窓閉動作が開始されると、上記連動機能によりブロアモータの回転数が落ちて空調装置からの送風量が減少され、その後、t2の時点では車内の窓が全て閉まって窓全閉状態となり、車内気圧がP1からP2に上昇する。
そして、t3からt4までの間にブロアモータの回転が上昇して、t1において減少される前の送風量にまで段階的に回復するのである。
【0038】
ここで、t2の時点における車内気圧上昇の割合を従来の場合(図7)と比較すると、明らかに従来よりも減少していることがわかる。
また、図7に示す、従来の空調装置が作動している場合の車内気圧と時間の関係を示すグラフにおいては、窓全閉時t2からt2′までの間に車内気圧はP3にまで達するが、図4においては、t2からt2′までの間にP2までにしか達していないこともわかる。
【0039】
これらは、本装置の窓開閉連動機能によって、窓閉が開始されたt1時に、ブロアモータの回転が落とされ、空調装置による車内の加圧が減少することによる効果である。
つまり、図4に示されるように、本発明の窓開閉連動式空調装置による連動機能によれば、窓を全閉にした時点(t2)からの車内気圧の増加率a′を、従来(図7のa)よりも緩やかな増加率に抑えることが可能となる。また、窓が全閉になった時点(t2)から上述の送風量復帰動作をすぐに開始してしまうと、車内気圧増加率a′が増加してしまうが、本装置では、窓全閉時(t2)から所定時間経過したt3の時点からこの送風量復帰動作を開始するうえ、更に、送風量を段階的に復帰させているので、これによって車内気圧P3に達するまでの車内気圧の増加率a″を抑制することができる。
【0040】
これにより、乗員の耳が痛くなるような事態を適切に防止することが可能となるのである。
次に、上述した本発明の窓開閉連動式空調装置の変形例について図5を用いて説明する。
この変形例における窓開閉連動式空調装置の構成は、図1に示す一実施形態の窓開閉連動式空調装置と基本的には同じであるが、ECU30内のブロアモータ制御部33による窓開閉連動機能の動作が異なる。したがって、以下では、上述の実施形態と重複する部分については、その詳細な説明を省略する。
【0041】
次に、図5に示す動作フローを用いて、本実施形態の変形例における窓開閉連動式空調装置による窓開閉連動機能の動作を説明する。
まずステップB11では、図1に示す空調装置1のブロアモータ50が動作中か否かが判定される。これは、図1に示すECU30のブロアモータ制御部33によってブロアモータ50が運転状態にあるか否かが判定される。
【0042】
このステップB11の判定において、ブロアモータが運転状態にあると判定された場合はステップB12に進み(Yesルート参照)、ブロアモータが運転状態にあると判定されない場合はリターンする(Noルート参照)。
ステップB12においては、空調装置の給気モードが外気導入モードであるか否かが判定される。これは図1に示すECU30の内外気モード制御部32により、内外気切換えダンパ41からのフィードバック情報に基づいて判定される。
【0043】
このステップB12の判定によって、給気モードが外気導入モードであると判定された場合はステップB13へ進み(Yesルート参照)、給気モードが内気循環モードであると判定された場合はリターンする(Noルート参照)。
ステップB13においては、窓閉動作があるか否かを判定する。これは図1に示すECU30のパワーウィンドウ状態判定部31により、パワーウィンドウスイッチ20とパワーウィンドウモータ21とからの情報に基づき、窓を閉める動作がなされたか否かが判定される。
【0044】
このステップB13の判定によって、窓閉動作がなされたと判定された場合はステップB14へ進み(Yesルート参照)、窓閉動作がなされたと判定されない場合はリターンする(Noルート参照)。
ステップB14においては、空調装置による送風量が低減される。つまり、上述したステップB11〜B13までの判定が全てYesであった場合には、図1に示すブロアモータ制御部33によりブロアモータ50の回転数が低減されるように制御されるのである。
【0045】
そして、ステップB15へ進み、このステップB15において送風量が低減されたまま所定時間維持され、その後にステップB16へ進む。
このステップB16においては、窓が全閉になったか否かが判定される。これは、図1に示すECU30のパワーウィンドウ状態判定部31により、パワーウィンドウスイッチ20とパワーウィンドウモータ21とからの情報に基づき、窓が完全に閉まったか否かが判定される。もちろんこの窓の全閉判定は、上述の実施形態における判定と同様に、自動車における複数の窓全てが対象であって、これらの窓が全て閉状態となっているか否かが判定されている。
【0046】
このステップB16の判定によって、窓が全閉になったと判定された場合はステップB18へ進み(Yesルート参照)、窓が全閉になったと判定されない場合はステップB17へ進む(Noルート参照)。
そして、ステップ17においては、ステップB14において減少されていた送風量を即座に減少前の送風量に復帰させるのである。
【0047】
つまりステップB17に制御フローが進んだということは、窓閉操作があり(ステップB13のYesルート)、その後所定時間経過した(ステップB15)後に窓の全閉判定を行った(ステップB16)にも関わらず窓が全閉になっていない(ステップB17におけるNoルート)ということは、換言すれば乗員が窓を所望の開状態(以下、「半開状態」と記載する場合がある)で維持していると考えられるのである。
【0048】
このように窓が半開状態である場合には、空調装置による送風量が高い割合で増加しても、開いた窓から空気が逃がされるため車内気圧が急激に上昇するようなことがないため、ステップB17に進んだ場合には、減少した送風量が即時に復帰された後に、この制御フローのスタートへ戻り一連の制御が繰り返されるのである。
【0049】
一方、ステップB16における判定で、窓が全閉になったと判定された場合はステップB18へ進み(Yesルート参照)、このステップB18においては、ステップB14において減少された送風量を、減少前の送風量へ所定の時間をかけて段階的に復帰させる。この段階的な送風量の復帰とは、図3のΔt3-4に示すように、段階的にブロアモータ回転速度を増加させることを指している。
【0050】
そして、ステップB18において、空調装置からの送風量が減少前の送風量に復帰された後は、この制御フローのスタートへ戻り一連の制御が繰り返される。これにより、乗員による窓閉動作が全閉動作でなかった場合、つまり、窓が半開状態である場合には、即座に空調装置による送風量が復帰されるとともに、上記窓閉動作が全閉動作であった場合には徐々に送風量が増加されることで、急激な車内気圧変化を防ぐことができ、乗員の耳が痛くなるような事態を適切に防止することが可能となるのである。
【0051】
なお、本発明は上述した実施態様及びその変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の窓開閉連動式空調装置によれば、窓閉め動作時に空調装置の動作を制御することで、車内の急激な気圧変化を防止し乗員の耳が痛くなるような事態を回避することができる利点がある(請求項1)。
また、窓がパワーウィンドウ機構により開閉され、窓状態検出手段がパワーウィンドウ機構のパワーウィンドウスイッチからの情報に基づいて、窓の開閉操作状態を検出することにより、窓の開閉操作状態に応じ、的確に車内の急激な気圧変化を防止し乗員の耳が痛くなるような事態を回避することができる(請求項2)。
また、窓閉動作が全閉動作であった場合には、その後、徐々に送風量が増加されることで、急激な車内気圧変化を防ぐことができ、乗員の耳が痛くなるような事態を適切に防止することが可能となる(請求項3)。
また、窓が全閉となったことが検出されてから、ファンモータによる送風量の復帰を開始させるまで、低減された送風量を所定時間維持するので、乗員の耳が痛くなるような事態を適切に防止することが可能となる(請求項4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる窓開閉連動式空調装置の構成ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる窓開閉連動式空調装置の制御/動作フローを示す図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる窓開閉連動式空調装置のブロアモータ回転速度(送風量)と時間との関係を示す模式的なグラフを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる窓開閉連動式空調装置を作動させた際の車内気圧と時間との関係を示す模式的なグラフを示す図である。
【図5】本発明の一実施形態の変形例にかかる窓開閉連動式空調装置の制御/動作フローを示す図である。
【図6】一般的な自動車の車内を示す模式図である。
【図7】従来の空調装置が作動している場合の車内気圧と時間の関係を示すグラフを示す図である。
【符号の説明】
1 空調装置
2 パワーウィンドウ機構
10 空調操作パネル(操作パネル)
11 内気循環ボタン
12 外気導入ボタン
13 オートボタン
14 パワーボタン
15 パワーウィンドウ連動ボタン
20 パワーウィンドウスイッチ
21 パワーウィンドウモータ
30 空調ECU
31 パワーウィンドウ状態判定部(窓状態検出手段)
32 内外気モード制御部(判定手段)
33 ブロアモータ制御部(制御手段)
40 内外気モード切換え用モータ
41 内外気切換えダンパ
50 ブロアモータ(ファンモータ)
100 車内
101 送風口
102 窓(パワーウィンドウ)

Claims (4)

  1. 空調装置が外気導入状態及び内気循環状態のいずれかの状態であるかを判定する判定手段と、
    窓の開閉操作状態を検出する窓状態検出手段と、
    該空調装置のファンモータの作動状態を制御しうる制御手段とをそなえ、
    該判定手段により該空調装置が外気導入状態であると判定され、且つ該窓状態検出手段により該窓が閉じ方向に操作されたことが検出されると、該制御手段により該ファンモータによる送風量が低減されることを特徴とする、窓開閉連動式空調装置。
  2. 該窓がパワーウィンドウ機構により開閉され、該窓状態検出手段が、パワーウィンドウ機構のパワーウィンドウスイッチからの情報に基づいて、該窓の開閉操作状態を検出する
    ことを特徴とする、請求項1記載の窓開閉連動式空調装置。
  3. 該制御手段は、
    該判定手段により該空調装置が外気導入状態であると判定され、且つ該窓状態検出手段により該窓が閉じ方向に操作されたことが検出されると、即座に該ファンモータによる送風量を低減し、その後、該窓状態検出手段により該窓が全閉となったことが検出されると、該ファンモータによる送風量を該低減前の送風量まで徐々に復帰させる
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の窓開閉連動式空調装置。
  4. 該制御手段は、
    該窓状態検出手段により該窓が全閉となったことが検出されてから、該ファンモータによる送風量の該復帰を開始させるまで、該低減された送風量を所定時間維持する
    ことを特徴とする、請求項3記載の窓開閉連動式空調装置。
JP2001182469A 2001-06-15 2001-06-15 窓開閉連動式空調装置 Expired - Fee Related JP3644412B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001182469A JP3644412B2 (ja) 2001-06-15 2001-06-15 窓開閉連動式空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001182469A JP3644412B2 (ja) 2001-06-15 2001-06-15 窓開閉連動式空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002370516A JP2002370516A (ja) 2002-12-24
JP3644412B2 true JP3644412B2 (ja) 2005-04-27

Family

ID=19022567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001182469A Expired - Fee Related JP3644412B2 (ja) 2001-06-15 2001-06-15 窓開閉連動式空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3644412B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5877707B2 (ja) * 2011-12-28 2016-03-08 ダイハツ工業株式会社 アイドルストップ車の制御装置
JP7009704B2 (ja) * 2016-12-12 2022-01-26 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト 車両の空調制御装置
JP7124418B2 (ja) * 2018-04-24 2022-08-24 マツダ株式会社 車両用空調装置およびその制御方法
JP7147244B2 (ja) * 2018-04-24 2022-10-05 マツダ株式会社 車両用空調装置およびその制御方法
JP7102896B2 (ja) * 2018-04-24 2022-07-20 マツダ株式会社 車両用空調装置およびその制御方法
CN115095249A (zh) * 2022-06-30 2022-09-23 重庆海德世拉索系统(集团)有限公司 一种汽车背门电动关门时避免气密性影响的控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002370516A (ja) 2002-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007269102A (ja) 車両用ウインドスロッブ低減装置
JP4886786B2 (ja) オープンカー用冷暖房システム
JP3644412B2 (ja) 窓開閉連動式空調装置
JPH082730B2 (ja) 車両用空調装置
JPH10147139A (ja) 車室内気圧上昇防止装置
JP2005219594A (ja) 自動車用空調装置
JP2010064661A (ja) 車両用空調制御装置
JP2004276883A (ja) 車両用空調装置
CN111561236B (zh) 一体化门释放和呈现系统
JPH07305562A (ja) 車両用開閉窓の閉じ忘れ防止装置
JP2572677Y2 (ja) 車両の車内空気圧逃がし装置
KR100412847B1 (ko) 자동차의 가변제어형 실내 환기장치
JP4597415B2 (ja) 車両用空調装置
JP2010179878A (ja) 車両駆動用バッテリの冷却装置
JP4316363B2 (ja) 空調制御ユニットおよび車両用空調装置
JP2606058Y2 (ja) 車両用換気装置
JP2004196105A (ja) 車両用空調装置
KR100520363B1 (ko) 자동차용 실내 압력 조절장치
KR100391327B1 (ko) 자동차용 에어컨 제어 장치
JPH10147146A (ja) 車室内気圧上昇防止装置
JP3922158B2 (ja) 車両用空調装置
JP2001225634A (ja) 自動車用空調装置
JPH06239130A (ja) 車両用空気調和装置
KR19980047176U (ko) 차량용 자동에어콘의 온도조절 방법
JP2004196104A (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050111

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees