JP3637144B2 - 内視鏡の組立方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡の挿入部に用いられたマルチルーメンチューブに光学ファイババンドルを通すための内視鏡の組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる親子式内視鏡のベビースコープのような極細の内視鏡等においては、小さな曲率半径で曲げられる部分で光学ファイババンドルその他の内蔵物が破損しないように、可撓性のある細長い棒状体の軸線方向に複数の貫通孔が穿設されたいわゆるマルチルーメンチューブを挿入部に用いて、内蔵物を各々独立して貫通孔内に挿通配置している。
【0003】
したがって、組み立ての際には、マルチルーメンチューブの貫通孔内に光学ファイババンドルを通す必要がある。しかし、光学ファイババンドルを貫通孔内に押し込むと光学繊維を破損してしまうので、光学ファイババンドルの先端面に牽引ワイヤを固着し、牽引ワイヤをマルチルーメンチューブの貫通孔内に通して引っ張ることにより、貫通孔内に光学ファイババンドルを通している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにして、マルチルーメンチューブの貫通孔内に光学ファイババンドルを通し終わったら、光学ファイババンドルの先端面から牽引ワイヤを取り外す必要がある。
【0005】
その取り外しには溶剤等も利用されるが、最後は機械的手段によって剥離させる必要がある。そのため、牽引ワイヤ取り外しの際に光学ファイババンドルの端面に傷を付けて不良品にしてしまうことが少なくなかった。
【0006】
そこで本発明は、挿入部を形成するマルチルーメンチューブ内に光学ファイババンドルを牽引ワイヤで引っ張って通しても、光学ファイババンドルの端面を傷つけるおそれのない内視鏡の組立方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の組立方法は、可撓性のある細長い棒状体の軸線方向に複数の貫通孔が穿設されたマルチルーメンチューブによって挿入部の少なくとも一部が形成された内視鏡の、上記貫通孔内に光学ファイババンドルを挿通するための内視鏡の組立方法において、上記光学ファイババンドルの端面に接合された状態に組み立てられるべきレンズの裏面を上記光学ファイババンドルの端面に接着すると共に、上記光学ファイババンドルを牽引するための牽引ワイヤを上記レンズの表面に接合し、上記牽引ワイヤを上記マルチルーメンチューブの貫通孔内に通して引っ張ることにより上記光学ファイババンドルを上記貫通孔内に通した後、上記牽引ワイヤを上記レンズの表面から取り外すことを特徴とする。
【0008】
なお、上記レンズがガラス製であるとよく、上記光学ファイババンドルは、少なくとも上記貫通孔内に通される部分では外装チューブによって外装されておらず、上記光学ファイババンドルを構成する光学繊維が露出していてもよい。
【0009】
また、上記マルチルーメンチューブが上記挿入部の先端側の部分に設けられていて、それより手元側の部分においては、上記挿入部が筒状の可撓管によって外装されていてもよく、上記光学ファイババンドルがイメージガイドファイババンドルであってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図3は、いわゆる親子式内視鏡のベビースコープ20を示し、図4は、ベビースコープ20がマザースコープ10のガイドチャンネル11内に挿通された使用状態を示している。
【0011】
ベビースコープ20の挿入部21は、細長くて全長にわたって可撓性を有しており、基端部に操作部が連結されて、先端部分には対物光学系等を内蔵した先端部本体23が連結されている。
【0012】
挿入部21は全長が例えば1m程度であり、マザースコープ10の起上台12部分を通過する先端側の部分(例えば長さ10cm程度)は、小さな曲率半径で強制的に曲げられるので、マルチルーメンチューブ24によって細い外径に形成され、残りの手元側の部分は、外面だけに壁部を有する単筒状の可撓管22によって外装されて、マルチルーメンチューブ24より太い外径に形成されている。
【0013】
図5は、ベビースコープ20の挿入部21の先端部分を示している。
マルチルーメンチューブ24は、柔軟で可撓性を有する合成樹脂製又はゴム製であり、細長い棒状体の素材に、図示されていないものも含めて四つの貫通孔が軸線方向に穿設されている。
【0014】
図5には、チャンネル用孔25とイメージガイドファイバ挿通孔26が示されている。図示されていない二つの貫通孔は、照明用ライトガイドファイババンドル挿通孔である。
【0015】
先端部本体23には、マルチルーメンチューブ24と同じ位置に同じ太さの孔27,28が穿設されていて、マルチルーメンチューブ24側と先端部本体23側とにまたがって差し込まれたパイプ材32,33によって、先端部本体23とマルチルーメンチューブ24とが繋がれている。その接続部は、全面において接着剤で水密に接合されている。なお、33はイメージガイドファイババンドル30の先端口金である。
【0016】
イメージガイドファイババンドル30の先端面(即ち、像入射端面)30aの前方には、対物レンズ41,42,43が先端部本体23内に配置されており、そのうちの第一レンズ41と第二レンズ42は鏡枠35に固定されて先端部本体23に接着され、第三レンズ43は、裏面がイメージガイドファイババンドル30の先端面30aに接合されている。36は絞りである。
【0017】
図6は、先端部本体23を先端面から見た状態を示しており、第一レンズ41の表面部である観察窓40とチャンネル用孔27の開口27aとが同一直径上に配置され、それと直角の直径上に照明窓39,39が配置されている。照明窓39,39内には、図示されていないライトガイドファイババンドルの射出端が配置されている。
【0018】
図1及び図2は、上述のように構成されたベビースコープ20を組み立てる際に、マルチルーメンチューブ24のイメージガイド挿通孔26にイメージガイドファイババンドル30を通す際の状態を示している。
【0019】
イメージガイドファイババンドル30は、マルチルーメンチューブ24のイメージガイド挿通孔26にできるだけ多数の光学繊維を通せるように、外装チューブが被覆されておらず、光学繊維が露出している。
【0020】
ただし、手元寄りの可撓管22内に位置する部分では、イメージガイドファイババンドル30に外装チューブを被覆してもよい。また、イメージガイドファイババンドル30の先端側の部分は、金属パイプ製の口金33内に通されて接着剤で固められている。
【0021】
マルチルーメンチューブ24のイメージガイド挿通孔26にイメージガイドファイババンドル30を通す際には、その前に、まずイメージガイドファイババンドル30の先端面30aに対物レンズの第三レンズ43の裏面を接合する。接着剤としては、光学用エポキシ系接着剤等を用いる。
【0022】
次いで、第三レンズ43の表面に、牽引ワイヤ100の端部を接着により固定する。牽引ワイヤ100は、例えば軟質金属製の単線であり、イメージガイド挿通孔26の内径より細い外径のものが用いられる。
【0023】
接着剤101としては何を用いてもよいが、イメージガイドファイババンドル30と第三レンズ43との接合に用いられている接着剤と異なる種類のものを用いれば、剥離させるために溶剤を用いたとき、イメージガイドファイババンドル30と第三レンズ43との接着を剥がす恐れがなくて好ましい。
【0024】
また接合力は、イメージガイドファイババンドル30と第三レンズ43との接合部と第三レンズ43と牽引ワイヤ100との接合部とで極端な差のないことが好ましい。大きな差があると、牽引ワイヤ100を引っ張った時に弱い方の接合部が剥がれてしまう恐れがある。
【0025】
このようにして、第三レンズ43に接着された牽引ワイヤ100を、図1に示されるようにマルチルーメンチューブ24のイメージガイド挿通孔26に通して引っ張ると、図2に示されるように、イメージガイドファイババンドル30が第三レンズ43と共にマルチルーメンチューブ24のイメージガイド挿通孔26内に通される。
【0026】
そして、イメージガイドファイババンドル30がイメージガイド挿通孔26を通過したら、第三レンズ43と牽引ワイヤ100を接合している接着剤101を溶剤である程度溶かしてから、牽引ワイヤ100を第三レンズ43の表面から機械的に剥離させ、その後、イメージガイドファイババンドル30の先端部分を先端部本体23の孔28に差し込んで組み付ける。
【0027】
このようにして、イメージガイドファイババンドル30をマルチルーメンチューブ24のイメージガイド挿通孔26に通すために引っ張られる牽引ワイヤ100を、イメージガイドファイババンドル30に接合された対物レンズ43に接着により取り付けたので、その後で牽引ワイヤ100を剥がす作業を行っても、イメージガイドファイババンドル30の先端面(像入射端面)30aに傷が付く恐れがない。
【0028】
仮に、第三レンズ43の先端面に多少の傷が付いても、その面はピント面ではないので内視鏡観察像中ではさほど目立たない。また、第三レンズ43が硬いガラス製であれば、牽引ワイヤ100を剥離させる際に傷が付く可能性も小さい。
【0029】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えばマルチルーメンチューブ24が挿入部21全体を形成していてもよく、本発明をイメージガイドファイババンドル30ではなくライトガイドファイババンドルに適用してもよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、光学ファイババンドルを牽引するための牽引ワイヤを光学ファイババンドルの先端面に接合されたレンズの表面に接合し、牽引ワイヤをマルチルーメンチューブの貫通孔内に通して引っ張ることにより光学ファイババンドルをマルチルーメンチューブの貫通孔内に通し、その後、牽引ワイヤをレンズの表面から取り外すようにしたことにより、光学ファイババンドルの端面に傷が付く恐れが全くなくなり、歩留りのよい組み立てが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の工程図である。
【図2】本発明の実施の形態の工程図である。
【図3】本発明の実施の形態のベビースコープの外観図である。
【図4】本発明の実施の形態の親子式内視鏡の使用状態を示す略示図である。
【図5】本発明の実施の形態のベビースコープの先端部の側面断面図である。
【図6】本発明の実施の形態のベビースコープの先端部の正面図である。
【符号の説明】
20 ベビースコープ
24 マルチルーメンチューブ
26 イメージガイドファイバ挿通孔(貫通孔)
30 イメージガイドファイババンドル
43 第三レンズ
100 牽引ワイヤ
101 接着剤
Claims (5)
- 可撓性のある細長い棒状体の軸線方向に複数の貫通孔が穿設されたマルチルーメンチューブによって挿入部の少なくとも一部が形成された内視鏡の、上記貫通孔内に光学ファイババンドルを挿通するための内視鏡の組立方法において、
上記光学ファイババンドルの端面に接合された状態に組み立てられるべきレンズの裏面を上記光学ファイババンドルの端面に接着すると共に、上記光学ファイババンドルを牽引するための牽引ワイヤを上記レンズの表面に接合し、上記牽引ワイヤを上記マルチルーメンチューブの貫通孔内に通して引っ張ることにより上記光学ファイババンドルを上記貫通孔内に通した後、上記牽引ワイヤを上記レンズの表面から取り外すことを特徴とする内視鏡の組立方法。 - 上記レンズがガラス製である請求項1記載の内視鏡の組立方法。
- 上記光学ファイババンドルは、少なくとも上記貫通孔内に通される部分では外装チューブによって外装されておらず、上記光学ファイババンドルを構成する光学繊維が露出している請求項1又は2記載の内視鏡の組立方法。
- 上記マルチルーメンチューブが上記挿入部の先端側の部分に設けられていて、それより手元側の部分においては、上記挿入部が筒状の可撓管によって外装されている請求項1、2又は3記載の内視鏡の組立方法。
- 上記光学ファイババンドルがイメージガイドファイババンドルである請求項1、2、3又は4記載の内視鏡の組立方法。
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1996
- 1996-05-09 JP JP11461296A patent/JP3637144B2/ja not_active Expired - Fee Related
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