JP3634346B2 - 重合トナー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等に用いられる静電荷像用トナーの製造方法に関し、さらに詳しくは、懸濁重合法により着色重合体粒子(重合トナー)を製造する方法において、分散安定剤として用いた難水溶性金属化合物に起因する金属イオンの含有量を大幅に低減することにより、高温高湿条件下においても画像特性が顕著に改善された重合トナーを製造する方法、及び該重合トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法等において、静電荷像を可視化(現像)するためのトナーとして、熱可塑性樹脂等の定着用樹脂媒質と、この樹脂媒質中に分散させたカーボンブラック等の着色剤、その他の特性付与剤を含む組成物を粒状化したものが広く使用されている。
【0003】
従来より、トナーの製造方法として、熱可塑性樹脂に、着色剤や荷電制御剤等を加え、混合機で予備混合した後、加熱混練機中で溶融混練し、樹脂中に着色剤などを分散せしめ、冷却後、粗粉砕、微粉砕し、その後、所望の粒度の粒状物が得られるように分級する方法が知られている。しかしながら、このような粉砕法によるトナーの製造方法は、工程が複雑であり、しかも着色剤等の樹脂中への分散性を高めるため、高温で長時間の混練を要するにもかかわらず、均一分散性が不充分で、電気的または磁気的性質が均一で満足のいく現像特性を有するトナーを製造することが困難である。
【0004】
一方、重合性単量体に着色剤やその他の特性付与剤を加え、均一に分散して重合性単量体組成物を調製し、該重合性単量体組成物を懸濁重合することにより、着色剤を含む着色重合体粒子を形成せしめ、次いで、該着色重合体粒子を洗浄、乾燥する方法が知られている。この重合法によれば、粉砕工程を経ることなく、トナー(着色重合体粒子)を得ることができる。
【0005】
この懸濁重合法では、均一な粒径分布を有する微細な着色重合体粒子を得るために、着色剤などを単量体中に均一に分散させて重合を行うことに加えて、重合性単量体組成物の粒子(液滴)を水系媒体中に均一かつ安定に懸濁させて重合を行うことが重要である。懸濁した重合性単量体組成物の粒子が合体したり、該粒子の粒径分布が大きくなると、均一な粒径分布を有する着色重合体粒子を得ることができない。
【0006】
従来、重合性単量体組成物の粒子を均一かつ安定に分散させるために、各種分散安定剤が懸濁重合系に添加されている。これらの分散安定剤の中でも、リン酸カルシウムなどの難水溶性金属化合物がシャープな粒度分布を有する着色重合体粒子を与えることから、それ単独で、あるいは他の添加剤と併用して用いられている(特開昭63−198075号公報、特開平4−127162号公報)。懸濁重合終了後は、分散安定剤として使用した難水溶性金属化合物を除去するために、酸を加えて洗浄し(酸洗)、次いで、水洗を十分に行った後、濾過、デカンテーション、遠心分離などの適当な方法で着色重合体粒子を回収し、乾燥してトナー材料を得ている。
【0007】
このようにして得られた着色重合体粒子をトナーとして用いた場合、常温常湿環境下では良好な画像特性が得られるが、高温高湿環境下では、画像濃度が低くなったり、カブリやムラが生じるなど、必ずしも安定した画像特性が得られないという問題点があった。また、該着色重合体粒子(重合トナー)は、常温常湿環境下においても、さらなる画像特性の改良が求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、分散安定剤として難水溶性金属化合物を含有する水系分散媒体中で懸濁重合法により重合トナーを製造する方法において、常温常湿環境下で改良された画像特性を示すと共に、高温高湿環境下においても、安定して優れた画像特性を示す重合トナーを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究した結果、重合トナーが示す画像特性と、重合トナー中に含まれている金属イオンの含有量との間に関連性のあることを見いだした。具体的には、分散安定剤として用いた難水溶性金属化合物を、通常の酸洗及び水洗により水に可溶化させて洗浄しても、可溶化させた化合物に起因する金属イオンが、1,000ppmを越える量で含有されており、3,000ppm程度になることも多い。
【0009】
そこで、従来よりも洗浄を充分に行って、難水溶性金属化合物に起因する金属イオンの含有率が600ppm以下になるまで洗浄したところ、得られた重合トナーが常温常湿環境下での画像特性がさらに改良され、しかも高温高湿環境下において安定した画像特性を示すことを見いだした。
また、洗浄工程において、連続式ベルトフィルター、サイホンピーラー型セントリフュージなどの洗浄脱水機を使用して、脱水及び水洗を行うことにより、金属イオン含有率の大幅な低減を容易に行うことができることを見いだした。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、分散安定剤として難水溶性金属化合物を含有する水系分散媒体中で懸濁重合して得られる着色重合体粒子であって、該難水溶性金属化合物を水系分散媒体に可溶化させた化合物に起因する金属イオンの含有率が誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いて定量分析したとき600ppm以下である重合トナーが提供される。
【0011】
また、本発明によれば、少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、難水溶性金属化合物を含有する水系分散媒体中で懸濁重合して、着色重合体粒子を生成させた後、該着色重合体粒子を含む懸濁液に酸またはアルカリを添加して、難水溶性金属化合物を水系分散媒体に可溶化させ、次いで、脱水及び水洗を行うことにより、難水溶性金属化合物を水系分散媒体に可溶化させた化合物に起因する金属イオンの含有率が誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いて定量分析したとき600ppm以下の着色重合体粒子を得ることを特徴とする重合トナーの製造方法が提供される。
【0012】
さらに、本発明によれば、下記の実施態様が提供される。
(1)脱水及び水洗工程において、洗浄脱水機を用いて脱水及び水洗を行う前記の製造方法。
(2)脱水及び水洗工程において、連続式ベルトフィルターを用いて脱水及び水洗を行う前記の製造方法。
(3)脱水及び水洗工程において、サイホンピーラー型セントリフュージを用いて脱水及び水洗を行う前記の製造方法。
(4)脱水及び水洗工程において、連続式ベルトフィルターとサイホンピーラー型セントリフュージとを併用して脱水及び水洗を行う前記の製造方法。
(5)難水溶性金属化合物に起因する金属イオンの含有率が600ppm以下になるまで脱水及び水洗を行う前記の製造方法。
【0013】
以下、本発明について詳述する。
重合性単量体
本発明で使用する重合性単量体としては、ビニル基を有する単量体が好ましく使用される。重合性単量体の具体例としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸またはメタクリル酸とそれらの誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、メチルイソプロぺニルケトン等のビニルケトン;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン等の含窒素ビニル化合物等のビニル系単量体が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0014】
これらのビニル系単量体と共に、架橋性単量体、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のジ−またはトリ−エチレン性不飽和カルボン酸エステル;N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物、及び3個以上のビニル基を有する化合物を1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの架橋性単量体は、ビニル系単量体を含む全重合性単量体中、通常、0〜20重量%の割合で使用される。
【0015】
着色剤
本発明で用いられる着色剤としては、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、クリスタルバイオレット、ローダミンB、マラカイトグリーン、ニグロシン、銅フタロシアニン、アゾ染料等の顔料や染料が、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化亜鉛等の金属酸化物;鉄、コバルト、ニッケル、三二酸化鉄、四三酸化鉄、酸化鉄マンガン、酸化鉄亜鉛、酸化鉄ニッケル等の磁性粉も着色剤として使用することができる。磁性粉を用いて、粒径2〜50μm程度のトナー粒子を得る場合には、1μm以下程度の微粒子を用いることが好ましい。
【0016】
また、ニグロシン染料、モノアゾ染料、含金属染料、亜鉛ヘキサデシルサクシネート、ナフトエ酸のアルキルエステルまたはアルキルアミド、ニトロフミン酸、N,N′−テトラメチルジアミンベンゾフェノン、N,N′−テトラメチルベンジン、トリアジン、サリチル酸金属錯体等の、この分野で帯電制御剤と呼ばれる極性の強い物質を、1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の使用量は、特に限定されず、また、その種類によって差異があるが、重合性単量体100重量部当り、通常、0.1〜200重量部程度の割合で使用する。カーボンブラックの場合には、1〜20重量部程度で充分である。
【0017】
難水溶性金属化合物
分散安定剤として使用する難水溶性金属化合物としては、例えば、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、Ca3(PO4)2などの水中で中性またはアルカリ性を示す化合物;リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸亜鉛等の水中で酸性を示す化合物;等が挙げられる。これらの化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、難水溶性金属化合物は、その場で生成させることができる。例えば、リン酸ナトリウムと塩化カルシウムとを水中にて反応させて、難水溶性金属化合物を生成させ、そのまま使用することができる。
難水溶性金属化合物は、単量体成分100重量部に対して、通常、0.01〜20重量部、好ましくは5〜18重量部の割合で使用される。
【0018】
重合トナーの製造方法
本発明における重合トナーは、着色剤及びその他の添加剤を重合性単量体中に溶解ないしは分散させて重合性単量体組成物を調製した後、油溶性重合開始剤の存在下に、水系分散媒体中で、通常、30〜200℃の温度で懸濁重合することによって得られる。懸濁重合に際し、分散安定剤として、難水溶性金属化合物が用いられる。
【0019】
重合開始剤としては、懸濁重合に通常用いられている油溶性の過酸化物系あるいはアゾ系開始剤が使用できる。具体的には、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化オクタノイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化物系開始剤;2,2′−アゾイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス−2,3−ジメチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2,3,3−トリメチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2−イソプロピルブチロニトリル、4,4−アゾビス−4−シアノバレリン酸、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート等のアゾ系開始剤を挙げることができる。重合開始剤は、単量体成分100重量部に対して、通常、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部の割合で使用される。
【0020】
懸濁重合法により重合トナーを製造する場合、重合性単量体に、重合開始剤や着色剤及びその他の添加剤(例えば、帯電制御剤)を添加して攪拌混合し、重合性単量体組成物を作成する。この重合性単量体組成物を、分散安定剤を添加した水系分散媒体中に添加し、重合性単量体組成物の分散液滴が所望の粒子径の範囲になるように、攪拌する。次いで、所定の温度になるように加熱して、攪拌下に重合を開始する。重合温度は、通常、50〜70℃程度である。
懸濁重合により得られるトナーの粒径(体積平均粒径)は、一般に、1〜30μm、好ましくは5〜20μm程度である。
【0021】
重合終了後、生成した着色重合体粒子を含む系に、酸またはアルカリを添加して、難水溶性金属化合物を水系分散媒体に可溶化させる。塩酸などの酸、あるいは水酸化ナトリウムなどのアルカリは、難水溶性金属化合物の種類によって適宜選択して使用する。例えば、難水溶性金属化合物としてリン酸カルシウムを用いた場合には、塩酸を添加して系のpHを酸性にし、リン酸カルシウムを塩化カルシウムに変えて水に可溶化させる。
【0022】
従来、このような酸またはアルカリ処理によって、分散安定剤として用いた難水溶性金属化合物をトナー表面から容易に除去することができ、金属イオンの残留によるトナー表面の親水化という悪影響は実質上なく、良好な現像特性を有するトナーが得られると考えられていた。ところが、従来の酸洗や水洗では、微量の金属イオンが残留し、この残留金属イオンが特に高温高湿環境下での画像特性に悪影響を及ぼすことが判明した。
【0023】
本発明では、重合により生成した着色重合体粒子を含む懸濁液に酸またはアルカリを添加して、難水溶性金属化合物を水系分散媒体に可溶化させた後、難水溶性金属化合物を水系分散媒体に可溶化させた化合物に起因する金属イオンの含有率を600ppm以下、さらに好ましくは500ppm以下になるまで、脱水及び水洗を十分行う。
脱水及び水洗工程において、洗浄脱水機を用いると、残留金属イオンの大幅な低減を容易に行うことができる。このような洗浄脱水機としては、連続式ベルトフィルター、及びサイホンピーラー型セントリフュージを挙げることができる。これらの洗浄脱水機は、それぞれ単独で、あるいは両者を組み合わせて使用することができる。
【0024】
連続式ベルトフィルターは、ドレンネジベルト上に濾布が配置され、ドレンネジベルトの下方には、耐摩耗性に優れたスライドプレートを介してバキュームパンが設置された構造を有している。スラリーは、濾過面の上部より濾布上に供給され、真空作用により濾過、脱水される。濾液は、バキュームパンに集められ、濾液管より真空タンクへ送られる。濾過されたケーキと濾布は、ドレンネジベルトと共に走行し、その間に上部より洗浄水が散布され、ケーキ中の溶解性物質が濾液と共に排出されるようになっている。脱水ケーキは、ディスチャージロールにより、濾布より剥離される。このような連続式ベルトフィルターとしては、住友重機工業社製のイーグルフィルターが挙げられる。
【0025】
サイホンピーラー型セントリフュージは、サイホン機構を備えた遠心濾過機であり、従来の遠心濾過に真空濾過がプラスされた構造を有している。すなわち、サイホンピーラー型セントリフュージは、濾液をサイホン管により吸引することにより濾布下に真空を発生させ、遠心濾過圧力に加えて、真空濾過圧力を同時に利用する点に特色がある。また、サイホンピーラー型セントリフュージでは、洗浄液の濾過速度の制御やホールド洗浄ができるため、固形分中の不純物の除去効率が高い。このようなサイホンピーラー型セントリフュージとしては、三菱化工機社製のサイホンピーラーセントリフュージHZ−Siなどがある。
【0026】
本発明の方法において、このような洗浄脱水機を使用して、脱水と水洗を行うことにより、金属イオンの残留濃度を600ppm以下に効率よく低減することができる。連続式ベルトフィルターとサイホンピーラー型セントリフュージを併用することもでき、それによって、残留金属イオン濃度をさらに低減することができる。
【0027】
重合トナー
本発明の製造方法により得られた重合トナーは、常温常湿(温度23℃、湿度50%)の環境下ではもとより、高温高湿(温度35℃、湿度85%)の環境下においても、画像濃度が高く、カブリ、ムラのない解像度の極めて良好な印字を与えることができる。
本発明の製造法により得られた重合トナーには、例えば、帯電性、導電性、あるいは感光体または定着ロールへの付着性を制御するための添加剤を含有させるか、外添することができる。
添加剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、各種ワックス、シリコーン油等の離型剤、含金属染料、ニグロシン系染料等の染料、シリカ、酸化セリウム、酸化亜鉛等の無機粉末等が挙げられる。
【0028】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り、重量基準である。
【0029】
[実施例1]
上記各成分を、高剪断力を有する混合機であるTK式ホモミキサー(特殊機化工社製)により、6,000rpmの回転数で撹拌、混合して、均一分散した重合性単量体組成物を調製した。
次に、イオン交換水250部にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBS)0.01部を溶解した水溶液に、リン酸カルシウム(和光純薬社製)15部を分散させて、重合安定剤の分散液(水系分散媒体)を調製した。
次いで、上記により得た重合安定剤の分散液に、上記重合性単量体組成物を投入し、TK式ホモミキサーを用いて10,000rpmで高剪断撹拌して、重合性単量体組成物の液滴(単量体組成物粒子)を造粒した。この造粒した重合性単量体組成物水分散液を、撹拌翼に装着した反応器に入れ、65℃で8時間撹拌して重合反応を行い、着色重合体粒子(重合トナー粒子)の水分散液を得た。
【0030】
重合反応終了後の重合トナー粒子の粒径を、コールターカウンター(コールター社製)により測定したところ、その体積平均粒径(dv)は8.82μmで、個数平均粒径(dp)は6.73μmであり、その粒径分布すなわち体積平均粒径と個数平均粒径(dp)との比(dv/dp)は1.31であった。また、体積粒径20μm以上の粒子は0.31%で、個数粒径5μm以下は15.8%であった。
このコールターカウンターによる測定においては、以下に示すパラメーターを用いた。
アパーチャー径:100μm
媒 体 :イソトンII
濃 度 :15%
測定粒子個数 :50,000個
【0031】
次に、上記により得られた水分散液を撹拌しながら、塩酸を添加して系のpHを4以下とし、重合安定剤として用いた難水溶性金属化合物のリン酸カルシウムを水に可溶性の塩化カルシウムに変換した。
次いで、重合トナー粒子を含有する水分散液(スラリー)を連続式ベルトフィルター(住友重機械工業社製、商品名イーグルフィルター)を用いて、下記の条件にて脱水・洗浄して、重合トナー粒子のウエットケーキを得た。
連続式ベルトフィルターの脱水・洗浄条件
濾過面積 :1m2
スラリー供給量:200kg/時間
ベルトスピード:0.6m/分
洗浄水の量 :400kg/時間
真空度 :400〜500mmHg
【0032】
次に、上記により得られたウエットケーキを乾燥器(50℃)にて一昼夜乾燥してトナーを得た。
上記により得られた重合トナー粒子中のカルシウムイオンの定量分析を、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP)(セイコー電子社製)を用いて行ったところ、580ppmであった。
上記により得られた重合トナー粒子(100部)に、疎水化処理したコロイダルシリカ(日本アエロジル社製、商品名R−202)0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合してトナーを調製した。
【0033】
このようにして得られたトナーを用い、市販の非磁性一成分現像方式のプリンターにより、温度23℃、湿度50%の常温常湿の環境下で印字評価を行ったところ、画像濃度が高く、カブリ、ムラのない解像度の極めて良好な印字が得られた。
さらに、温度35℃、湿度85%の高温高湿の環境下で同様の印字評価を行ったところ、常温常湿環境下におけるのと同様に良好な印字が得られた。
【0034】
[実施例2]
実施例1の脱水・洗浄工程において、連続式ベルトフィルターに代えて、サイホンピーラー型セントリフュージ(三菱化工機社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、重合性単量体組成物の重合、酸洗浄、水洗浄、脱水、及び乾燥を行い、トナー粒子を作成した。
この際のサイホンピーラー型セントリフュージによる脱水・洗浄の条件は、下記のとおりであった。
サイホンピーラー型セントリフュージの脱水・洗浄条件
機 種 :HZ40Si
濾過面積 :0.25m2
スラリー供給量:120kg
遠心効果 :2000G
洗浄水の量 :40kg/バッチ
上記により得られた重合トナー粒子の体積平均粒径(dv)は9.1μmで、その粒径分布(dv/dp)は1.33であった。また、該トナー粒子中のカルシウムイオンの残留量は、ICP分析の結果、320ppmであった。
【0035】
上記重合トナー粒子に、実施例1と同様に疎水化処理したコロイダルシリカを混合してトナーを調製した。
上記トナーを用いて、実施例1と同様に印字評価を行ったところ、常温常湿環境下及び高温高湿環境下ともに、画像濃度が高く、カブリ、ムラのない鮮明な印字が得られた。
【0036】
[実施例3]
実施例1の脱水・洗浄工程において、連続式ベルトフィルターに代えて、連続式ベルトフィルターとサイホンピーラー型セントリフュージを組み合わせて用いたこと以外は、実施例1と同様にして、重合性単量体組成物の重合、酸洗浄、水洗浄、脱水、及び乾燥を行い、重合トナー粒子を作成した。
この際の連続式ベルトフィルター及びサイホンピーラー型セントリフュージによる脱水・洗浄の条件は、下記のとおりであった。
連続式ベルトフィルターの脱水・洗浄条件
濾過面積 :1m2
スラリー供給量:200kg/時間
ベルトスピード:0.6m/分
洗浄水の量 :400kg/時間
真空度 :400〜500mmHg
【0037】
上記の脱水・洗浄で得られたウエットケーキを固形分30%となるように、イオン交換水にリスラリー化した後、サイホンピーラー型セントリフュージにて脱水のみを行った。
サイホンピーラー型セントリフュージの脱水条件
機 種 :HZ40Si
濾過面積 :0.25m2
スラリー供給量:20kg/バッチ
遠心効果 :2000G
洗浄水の量 :なし
上記により得られた重合トナー粒子の体積平均粒径(dv)は8.8μmで、その粒径分布(dv/dp)は1.32であった。また、該トナー粒子中のカルシウムイオンの残留量は、ICP分析の結果、220ppmであった。
【0038】
上記重合トナー粒子に、実施例1と同様に疎水化処理したコロイダルシリカを混合してトナーを調製した。
上記トナーを用いて、実施例1と同様に印字評価を行ったところ、常温常湿環境下及び高温高湿環境下ともに、画像濃度が高く、カブリ、ムラのない鮮明な印字が得られた。
【0039】
[実施例4]
実施例1において、難水溶性金属化合物として、リン酸カルシウムに代えて水酸化マグネシウムを用い、かつ、洗浄時の酸として、塩酸に代えて硫酸を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、重合性単量体組成物の重合、酸洗浄、水洗浄、脱水、及び乾燥を行い、重合トナー粒子を作製した。
上記により得られた重合トナー粒子の体積平均粒径(dv)は9.7μmで、その粒径分布(dv/dp)は1.35であった。また、該重合トナー粒子中のマグネシウムイオンの残留量は、ICP分析の結果、420ppmであった。
【0040】
上記トナー粒子に、実施例1と同様に疎水化処理したコロイダルシリカを混合してトナーを調製した。
上記トナーを用いて、実施例1と同様に印字評価を行ったところ、常温常湿環境下及び高温高湿環境下ともに、画像濃度が高く、カブリ、ムラのない鮮明な印字が得られた。
【0041】
[比較例1]
実施例2の脱水・洗浄工程において、脱水機に通常のバスケット型遠心分離機を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、重合性単量体組成物の重合、酸洗浄、水洗浄、脱水、及び乾燥を行い、重合トナー粒子を作成した。バスケット型遠心分離機による脱水・洗浄の条件は、以下のとおりであった。
バスケット型遠心分離機の脱水・洗浄条件
機 種 :H−130(コクサン社製)
バスケット容量:12リットル
スラリー供給量:20kg/バッチ
遠心効果 :900G
洗浄水の量 :40kg/バッチ
上記により得られた重合トナー粒子の体積平均粒径(dv)は9.1μmで、その粒径分布(dv/dp)は1.33であった。該トナー粒子中のカルシウムイオンの残留量は、ICP分析の結果、3,050ppmであった。
【0042】
上記重合トナー粒子に、実施例1と同様に疎水化処理したコロイダルシリカを混合してトナーを調製した。
上記トナーを用いて、実施例1と同様に印字評価を行ったところ、常温常湿環境下では、画像濃度、カブリ、ムラともに実施例1と同様の印字が得られたが、高温高湿環境下では、画像濃度が低く、カブリ、ムラが多く見られた。
【0043】
[比較例2]
比較例1において、洗浄時の洗浄水の量を倍量用いたこと以外は、比較例1と同様にして、トナー粒子を得た。バスケット型遠心分離機による脱水・洗浄の条件は、以下のとおりであった。
バスケット型遠心分離機の脱水・洗浄条件
機 種 :H−130(コクサン社製)
バスケット容量:12リットル
スラリー供給量:20kg/バッチ
遠心効果 :900G
洗浄水の量 :80kg/バッチ
上記により得られた重合トナー粒子の体積平均粒径(dv)は9.3μmで、その粒径分布(dv/dp)は1.35であった。該重合トナー粒子中のカルシウムイオンの残留量は、ICP分析の結果、1,050ppmであった。
【0044】
上記重合トナー粒子に、実施例1と同様に疎水化処理したコロイダルシリカを混合してトナーを調製した。
上記トナーを用いて、実施例1と同様に印字評価を行ったところ、常温常湿環境下では、画像濃度、カブリ、ムラともに実施例1と同様の印字が得られたが、高温高湿環境下では、画像濃度が低く、カブリ、ムラが多く見られた。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、分散安定剤として使用した難水溶性金属化合物に起因する残留金属イオンを大幅に低減させることにより、懸濁重合法によって、常温常湿環境下での画像特性の向上と、高温高湿条件下での画像特性が飛躍的に向上した重合トナーを提供することができる。
Claims (2)
- 少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、分散安定剤として難水溶性金属化合物を含有する水系分散媒体中で懸濁重合して得られる着色重合体粒子であって、該難水溶性金属化合物を水系分散媒体に可溶化させた化合物に起因する金属イオンの含有率が誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いて定量分析したとき600ppm以下である重合トナー。
- 少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、難水溶性金属化合物を含有する水系分散媒体中で懸濁重合して、着色重合体粒子を生成させた後、該着色重合体粒子を含む懸濁液に酸またはアルカリを添加して、難水溶性金属化合物を水系分散媒体に可溶化させ、次いで、脱水及び水洗を行うことにより、難水溶性金属化合物を水系分散媒体に可溶化させた化合物に起因する金属イオンの含有率が誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いて定量分析したとき600ppm以下の着色重合体粒子を得ることを特徴とする重合トナーの製造方法。
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