JP3633084B2 - 能動型サスペンション - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体と各車輪との間に流体シリンダを介装し、この流体シリンダに供給する作動流体を圧力制御弁等の制御弁で制御することにより、車両の車高、ロール,ピッチ等の姿勢変化を抑制する能動型サスペンション装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の能動型サスペンションとしては、本出願人等が先に提案した特開平1−145215号公報に記載されているものがある。
【0003】
この従来例は、車輪と車体との間に各々介装された流体圧シリンダと、この各流体圧シリンダに対する流体圧源からのライン圧を指令値に応じて個別に制御する圧力制御弁と、流体圧源及び各圧力制御弁との間における、供給側配管に介装したチェック弁及び戻り側配管に介装したオペレートチェック弁で構成される圧力保持部と、この圧力保持部のチェック弁と各圧力制御弁との間に介装された切換弁とを備え、前記各圧力制御弁に指令値を与える電気系の異常を検知する異常検知手段で、異常を検知したときに、前記切換弁を前記流体圧源からの作動流体の供給を遮断すると共に、各圧力制御弁の供給側をオペレートチェック弁に連通させ、且つ圧力制御弁の指令値を中立圧近傍となるように設定することにより、制御系の異常発生時に流体圧シリンダの圧力を中立圧に封入して車高の急変を防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の能動型サスペンションにあっては、異常検知手段で異常を検知したときに切換弁を切換えるようにしているので、イグニッションスイッチがオン状態であるときに制御系が異常となったときには非常に有効であるが、イグニッションスイッチをオフ状態とした直後に再度イグニッションスイッチをオン状態に復帰させて再始動を行う時に例えば車載バッテリの劣化等によってスタータを駆動することにより電源電圧が瞬間的に急激に低下した場合には車高変動を伴うという未解決の課題がある。
【0005】
すなわち、能動型サスペンションにおいては、特開平3−90415号公報に記載されているようにイグニッションスイッチをオフ状態としたときの車高急変を防止するために、電源電圧を自己保持しておき、この間に各圧力制御弁に対する指令値を予め設定された中立圧と等しい値となるまで徐々に変更するようにしている。したがって、イグニッションスイッチがオフ状態となった後も暫くはパイロット操作形逆止弁(オペレートチェック弁)は開状態を維持している。
【0006】
このパイロット操作形逆止弁の開状態で、再度イグニッションスイッチをオン状態としてからエンジン再始動状態としたときに、電源電圧が瞬間的に低下すると、電源系統の異常と判断されることにより、各圧力制御弁及び切換弁への通電が瞬時に停止される。
【0007】
このとき、各圧力制御弁は各輪の流体圧シリンダに対して個別に設けられているのに対し、切換弁は全輪の流体圧を扱う関係で圧力制御弁の方が切換弁より流体圧応答が約200msec程度速いことに起因して、切換弁が切換わる前に各圧力制御弁の通電停止に応答して流体圧シリンダをパイロット操作形逆止弁に連通させることにより、流体圧シリンダの圧力が急激に低下して車高が低下し、その後切換弁が切換わることにより、圧力制御弁の1次側圧力が低下してパイロット操作形逆止弁が閉じ、これによってアキュムレータの蓄圧によって流体圧シリンダの内圧が所定の中立圧まで回復されることになって車高変動を生じるという未解決の課題がある。
【0008】
この未解決の課題を解決するために、エンジン再始動時に切換弁を閉状態とすることなく開状態に維持することが考えられるが、前述した従来例に示されているように、圧力制御弁や切換弁の作動を保証するために、通常制御系の異常検出を行う異常診断処理を行っており、この異常診断処理では、各制御弁の開状態及び閉状態の異常を検出する必要があるが、エンジン再始動時に切換弁を開状態に維持する場合には、フェイルセーフ処理時に閉状態異常と誤判断されることになり、これによって切換弁が強制的に閉状態に制御されてしまい姿勢変化抑制制御を行うことができなくなるという新たな課題がある。
【0009】
また、エンジン再始動時に、バッテリー電圧が低下していて、スタータモータを回転駆動してもエンジンが始動しない場合には、スタータモータの繰り返しの回転駆動により、バッテリー電圧がますます低下し、姿勢変化抑制制御処理を行う場合の電圧が不足して車高が低下するという未解決の課題もある。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、エンジン再始動時における車高変動を確実に抑制することができる能動型サスペンションを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る能動型サスペンションは、各車輪と車体との間に介装された流体シリンダと、流体圧供給装置に供給側管路及び戻り管路で接続され前記流体シリンダに供給する作動流体を入力される指令値に応じて制御する制御弁と、車両の走行状態に応じて車体の姿勢変化を抑制する指令値を算出する毎に保持し、保持した指令値を前記制御弁に出力する姿勢変化抑制制御処理を行う演算処理装置と、前記供給側管路に介挿された制御弁側への流出を許容する逆止弁及び前記戻り管路に介挿された前記逆止弁及び制御弁間の供給圧がパイロット圧として入力され、当該パイロット圧が設定値以下となったときに閉じるパイロット操作型逆止弁を少なくとも有する圧力保持部と、該圧力保持部と前記制御弁との間に介挿した当該圧力保持部及び制御弁間を連通状態とする第1の切換位置と圧力保持部側を遮断し且つ制御弁の入力側を共に前記パイロット操作型逆止弁に連通状態とする第2の切換位置とを有する切換弁と、前記演算処理装置が作動開始状態となったときに、少なくとも前記切換弁を含む制御系の異常診断を行う異常診断手段と、常時は前記切換弁を第1の切換位置に制御し、前記異常診断手段で制御系の異常状態を検出したときに第2の切換位置に切換える異常制御手段とを備えた能動型サスペンションにおいて、電源電圧が所定値以下に低下したことを検出する電圧低下検出手段を有し、前記演算処理装置は、イグニッションスイッチをオフ状態とした後所定時間の間、前記切換弁を第1の切換位置に保持するように構成され、前記異常制御手段は、当該所定時間以内に前記イグニッションスイッチがオン状態に復帰されることによりエンジンが再始動された際に、前記異常診断手段での当該切換弁に対する異常診断を禁止すると共に、前記電圧低下検出手段で電圧低下を検出しているときに、前記演算処理装置の作動を停止させるように構成されていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項2に係る能動型サスペンションは、請求項1の発明において、前記異常制御手段は、電源電圧が前記所定値より低い第2の所定値以下の状態を所定時間継続したときにスタータモータへの電源供給を遮断するモータ電源遮断手段を有することを特徴としている。
【0013】
【発明の効果】
請求項1に係る能動型サスペンションによれば、イグニッションスイッチをオフ状態とした後例えば圧力保持部を構成するパイロット操作形逆止弁が開状態を維持している所定時間内は演算処理装置で切換弁を第1の切換位置に保持して圧力保持部及び制御弁間の連通状態を継続し、上記所定時間内にエンジン再始動させると、前記異常診断手段での当該切換弁に対する異常診断を禁止し、スタータモータの駆動により電源電圧が低下し、これが電圧低下検出手段で検出され、この電源電圧低下検出時に異常制御手段で前記演算処理装置の作動を停止させることにより、異常診断手段における切換弁が第1の切換位置に保持されていることによる異常状態の誤検出を確実に防止すると共に、電源電圧の低下による姿勢変化を確実に防止して、良好な姿勢変化抑制制御状態を継続することができるという効果が得られる。
【0014】
また、請求項2に係る能動型サスペンションによれば、バッテリ電圧が所定値以下の状態を所定時間継続したときにモータ電源遮断手段でスタータモータへの電源供給を遮断するので、スタータモータを回転駆動してもエンジンが始動しない場合の電源電圧の低下を抑制し、この間の制御電圧の低下に基づく車高低下を確実に抑制することができるという効果が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示す油圧回路図である。
【0016】
図中、FSは流体圧供給装置であって、回転駆動源としてのエンジン2の出力軸2aに連結されて回転駆動され、吸込側がオイルタンク3に接続された油圧ポンプ1と、その吐出側に逆止弁4を介して接続された供給側配管5と、オイルタンク3にオイルクーラー6を介して接続された戻り側配管7とを備え、供給側配管5には脈動吸収用のアキュムレータ8が接続されていると共に、アキュムレータ8の下流側にフィルタ9が介挿されている。フィルタ9には、これと並列にフィルタ7の目詰まり時のバイパス流路が形成され、このバイパス流路に逆止弁10が介挿されている。
【0017】
そして、供給側配管5及び戻り側配管7の他端が圧力保持部11、フェイルセーフ弁12を介して各車輪に対応する圧力制御弁13FL〜13RRの入力ポート13i及び戻りポート13oに接続されている。
【0018】
圧力保持部11は、供給側配管5に介挿された逆止弁14と、供給側配管5及び戻り側配管7間に介挿された、通常状態のライン圧P(kg/cm )を設定する通常ライン圧設定用リリーフ弁15と、フェイルセーフ弁12の下流側即ち圧力制御弁13FL〜13RR側のライン圧がパイロット圧Pとして供給されるパイロット操作形逆止弁16と、逆止弁14の直前に直列に介装された電磁開閉弁17及び絞り18の並列回路とを備えている。
【0019】
ここで、パイロット操作形逆止弁16は、パイロット圧Pが予め設定された所定の中立圧P以上であるときには、逆止弁機能を解除してその戻り側配管7を連通状態とする開状態となり、パイロット圧Pが中立圧P未満であるときには、逆止弁機能が作用して、その戻り側配管7を遮断する閉状態となる。また、電磁開閉弁17は、後述する制御装置30からの制御信号CSによって後述するイグニッションスイッチ40がオフ状態からオン状態に切換わったときに数秒程度の所定時間だけソレノイド17aが通電されて閉状態に制御される。
【0020】
フェイルセーフ弁12は、スプリングオフセット形の4ポート2位置電磁開閉弁で構成され、圧力保持部11の逆止弁14の下流側に接続されたPポートと、パイロット操作形逆止弁16の入力ポート16iに接続されたRポートと、圧力制御弁13FL〜13RRの入力ポート13iに接続されたAポートと、戻りポート13oに接続されたBポートとを有し、ソレノイド12aに後述する制御装置32から供給される制御信号CSがオフ状態であり、リターンスプリング12bによって切換えられたノーマル切換位置でPポート及びRポートが遮断され且つAポート及びBポートが互いに連通される状態となり、ソレノイド12aに供給される制御信号CSがオン状態となったオフセット切換位置でPポート及びAポートを直接連通する連通路と、Rポート及びBポート間を直接連通する連通路とが形成される。また、Rポート及びBポート間が外部の絞り12cを介して連通されている。
【0021】
圧力制御弁13FL〜13RRのそれぞれは、入力ポート13i、戻りポート13o及び制御圧ポート13cを有すると共に、制御圧ポート13cと入力ポート13i及び戻りポート13oとを遮断状態に又は制御圧ポート13cと入力ポート13i及び戻りポート13oの何れか一方とを連通させる連通状態に切換えるスプールを有し、このスプールの両端に供給圧と制御圧とがパイロット圧として供給され、さらに供給圧側パイロット圧を比例ソレノイド13sによって制御されるポペット弁で制御する構成を有し、制御圧ポート13cの圧力が常に比例ソレノイド13sに後述する制御装置30から供給される励磁電流IFL〜IRRに応じた圧力となるように制御される。
【0022】
そして、入力ポート13iはフェイルセーフ弁12のAポートに接続され、戻りポート13oはフェイルセーフ弁12のBポートに接続され、さらに制御ポート13cが各車輪と車体との間に介挿された各油圧シリンダ19FL〜19RRの圧力室19aに接続されている。
【0023】
ここで、励磁電流IFL〜IRRと制御ポート13cから出力される制御油圧Pとの関係は、図2に示すように、指令値IFL〜IRRが零近傍であるときにPMIN を出力し、この状態から指令値IFL〜IRRが正方向に増加すると、これに所定の比例ゲインKをもって制御油圧Pが増加し、圧力保持部11の設定ライン圧Pで飽和する。
【0024】
そして、圧力制御弁13FL及びFRの戻りポート13o及びフェイルセーフ弁12のBポート間を連通する戻り側配管20Fには、背圧吸収用アキュムレータ21Fが接続され、圧力制御弁13RL及び13RRの戻りポート13o及びフェイルセーフ弁12のBポート間を連通する戻り側配管20Rには、背圧吸収用アキュムレータ21Rが接続され、これらによって戻り側配管20F及び20Rを流れる圧力油の管路抵抗等によって発生する背圧を吸収している。
【0025】
なお、22Fはフェイルセーフ弁12のAポート及び圧力制御弁13FL,13FRの入力ポート13i間の油圧配管に接続された蓄圧用のアキュムレータ、22Rはフェイルセーフ弁12のAポート及び圧力制御弁13RL,13RRの入力ポート13i間の油圧配管に接続された蓄圧用のアキュムレータ、23FL〜23RR及び24FL〜24RRは油圧シリンダ19FL〜19RRに入力される路面からの車両バネ下振動の高周波域の圧力変動を吸収するための減衰バルブ及びアキュムレータ、25F,25Rは戻り側配管20F,20Rの異常高圧発生時に、この異常高圧を供給側配管5側に逃がす逆止弁、26は戻り側配管20F,20Rの背圧を常に数kgf/cmに保つことにより、戻り側配管20F,20Rの油柱分離を防止するための絞りである。
【0026】
また、車体には、図3に示すように、姿勢変化検出手段としての車体に発生する横加速度を検出する横加速度センサ28と車体に発生する上下加速度を検出する上下加速度センサ29FL〜29RRとがそれぞれ適所に設けられている。
【0027】
横加速度センサ28は、横加速度が零であるときに正の中立電圧Vの横加速度検出値YG0を、車両の右旋回による左方向の横加速度が生じたときに、これに比例した横加速度検出値YG0より低い横加速度検出値Yを、車両の左旋回による右方向の横加速度が生じたときに、これに比例した横加速度検出値YG0より高い横加速度検出値Yをそれぞれ出力する。
【0028】
同様に、上下加速度センサ29FL〜29RRも、上下加速度が零であるときに正の中立電圧Vの上下加速度検出値ZG0を、車体に上方に向かう加速度が生じたときに、これに比例した上下加速度検出値ZG0より低い上下加速度検出値Zを、車体に下方に向かう加速度が生じたときに、これに比例した上下加速度検出値ZG0より高い上下加速度検出値Zをそれぞれ出力する。
【0029】
そして、横加速度センサ28及び上下加速度センサ29FL〜29RRの各検出値が制御装置30に入力される。
この制御装置30は、図3に示すように、電源供給回路31から電源が供給されるマイクロコンピュータ32と、このマイクロコンピュータ32から出力される各圧力制御弁13FL〜13RRに対する圧力指令値PFL〜PRRが供給される制御弁駆動回路33と、同様にマイクロコンピュータ32から出力される制御信号CSを保持するホールド回路34と、このホールド回路34のホールド信号又は制御信号CSに基づいて電源供給回路31の遮断リレー47とフェイルセーフ弁12とを個別に駆動するスイッチングトランジスタ36及び37と、マイクロコンピュータ32から出力される制御信号CSに基づいて電磁開閉弁17を駆動するスイッチングトランジスタ38と、制御弁駆動回路33の制御電流を検出する電流検出回路39及びスイッチングトランジスタ36及び37のコレクタ電圧を検出する電圧検出回路40とを少なくとも備えている。
【0030】
電源供給回路31は、バッテリー41に接続された電源回路42と、この電源回路42の出力側に接続された電源リレー43とを有し、電源リレー43の出力がマイクロコンピュータ32に電源として供給されると共に、電源リレー43の一端が電源回路42に接続されたリレーコイル43aが一対のスイッチングトランジスタ44及び45を介して接地されている。そして、一方のスイッチングトランジスタ44のベースはイグニッションスイッチ46を介してバッテリー41に接続され、他方のスイッチングトランジスタ45のベースにマイクロコンピュータ32から出力される自己保持信号SSが供給される。
【0031】
また、電源供給回路31は、バッテリー41とフェイルセーフ弁12、圧力制御弁13FL〜13RR及、電磁開閉弁17及び制御弁駆動回路33との間に介挿された遮断リレー47を有し、この遮断リレー47のリレーコイル47aの一端がバッテリー41に、他端がスイッチングトランジスタ36に接続されている。
【0032】
ここで、電源回路42は、図4に示すように、バッテリー電圧Vをマイクロコンピュータ32で使用する所定電圧Vに変換する安定化電源回路42aと、バッテリー41に接続された十分大きな抵抗値を有する電圧検出抵抗Rのバッテリ電圧Vを検出するバッテリー電圧検出回路42bと、バッテリー電圧検出回路42bで検出したバッテリー電圧Vが入力され、これに基づいてバッテリー41の劣化状態を判断し、これに応じてマイクロコンピュータ32への電源及びリセット信号の供給及び後述するスタータ回路70への制御信号CSの供給を制御するバッテリー異常制御回路42cとを備えている。
【0033】
そして、安定化電源回路42aの出力電圧Vが電源リレー43を介してマイクロコンピュータ32に作動電源として供給されると共に、マイクロコンピュータ32の記憶装置32dに直接バックアップ用電源として供給され、さらにホールド回路34に直接制御電源として供給される。
【0034】
バッテリー異常制御回路42cは、例えばマイクロコンピュータで構成され、図5に示す処理を実行して、バッテリ電圧Vが第1の設定電圧VBS以上である正常状態では、リセット信号RSを論理値“0”とし、さらにスタータ回路70でのスタータモータ71の駆動を許容する論理値“1”の制御信号CSを出力するが、バッテリ電圧Vが第1の設定電圧VBS未満となると、リセット信号RSを論理値“1”とし、さらにバッテリ電圧Vが第1の設定電圧VBSより低い第2の設定電圧VBA未満となる状態が所定時間継続すると、スタータ回路70に対してスタータモータ71の駆動を禁止するように制御信号CSを論理値“0”に反転させる。
【0035】
マイクロコンピュータ32は、少なくとも入力インタフェース回路32a、出力インタフェース回路32b、演算処理装置32c及び記憶装置32dを有し、入力インタフェース回路32aには、横加速度センサ28の横加速度検出値Y、上下加速度センサ29FL〜29RRの上下加速度検出値ZGFL 〜ZGRR がそれぞれA/D変換器51、52FL〜52RRを介して入力されると共に、電流検出回路39の検出信号が夫々A/D変換器53FL〜53RRを介して、電圧検出回路40の検出信号が直接夫々入力され、さらにイグニッションスイッチ46のオン・オフ状態を検出する前述した電圧検出回路40と同様の構成を有する電圧検出回路48の検出信号VIGが入力される。
【0036】
また、出力インタフェース回路32bから出力される圧力指令値PFL〜PRRがD/A変換器54FL〜54RRでアナログ電圧に変換された後ラッチ回路55で出力インタフェース回路32bから出力されるラッチパルスLPが入力される毎にラッチされて制御弁駆動回路35に供給されると共に、制御信号CS及びホールド制御パルスCHS,CHRがホールド回路34に供給され、さらに制御信号CSが直接スイッチングトランジスタ38のベースに供給されると共に、自己保持信号SSがスイッチングトランジスタ45のベースに供給され、なおさらに警告信号ASが警告表示装置56に供給される。
【0037】
演算処理装置32cは、電源供給回路31の電源回路42からリセット信号RSが入力される毎に図7のリセット処理を実行する。このリセット処理は、リセット信号RSの入力時の状態が電源投入時のリセット状態であるか再始動時或いはバッテリ電圧低下時のリセット状態であるかを判別し、電源投入時のリセット状態ではフェイルセーフ弁12及び遮断リレー47のオフ状態異常診断、オン状態異常診断及び制御弁駆動回路33の異常診断を行った結果正常であるときに姿勢変化抑制制御処理に移行し、異常であるときにフェイル処理を実行するが、再始動時等のバッテリ電圧低下時のリセット状態ではフェイルセーフ弁12,遮断リレー47及び制御弁駆動回路33の異常診断を行うことなく姿勢変化抑制制御処理に移行する。
【0038】
姿勢変化抑制制御処理は、図8に示すように、初期状態で制御信号CS及びCSをオン状態としてから所定時間T経過後に制御信号CSをオフ状態し、その後電流検出回路39及び電圧検出回路40の検出信号に基づいて同様にフェイルセーフ弁12,遮断リレー47及び制御弁駆動回路33の異常診断を行い、正常状態であるときには、入力インタフェース回路32aを介して横加速度センサ28の横加速度検出値Yを読込んで、この横加速度検出値Yに基づくロール抑制圧力指令値PLを算出すると共に、上下加速度センサ29FL〜29RRの上下加速度検出値ZGFL 〜ZGRR を読込んで、この上下加速度検出値ZGFL 〜ZGRR に基づきバウンス抑制圧力指令値PBFL〜PBRRを算出し、各圧力指令値を加減算して車体の姿勢変化を抑制する圧力指令値PFL〜PRRを算出し、これら圧力指令値PFL〜PRRを出力インタフェース回路32bを介してD/A変換器54FL〜54RRに出力する姿勢変化抑制制御処理を実行する。
【0039】
また、演算処理装置32cは、フェイルセーフ弁12,遮断リレー47及び制御弁駆動回路33の異常診断結果が異常状態であるときには、制御系に異常が生じたものと判断し、圧力指令値PFL〜PRRを徐々に変化させて所定の中立圧Pに一致させた後制御信号CSをオフ状態としてフェイルセーフ弁12を第2の切換位置に切換える。
【0040】
記憶装置32dは、ROM,RAM等で構成され、前記演算処理装置32cの演算処理に必要なプログラムを予め記憶していると共に、演算処理装置32cの演算結果を逐次記憶し、さらに電源回路42から常時バックアップ電力が供給され、これによってリセット処理で必要な再始動フラグFS、異常診断禁止フラグFAその他の必要なデータをマイクロコンピュータ32への電源供給遮断された状態でも保持する。
【0041】
また、制御弁駆動回路33は、図5に示すように、非反転入力側にD/A変換器54FL〜54RRの圧力指令電圧VFL〜VRRが入力されたオペアンプ61と、その出力電圧がベースに入力され、コレクタが圧力制御弁13FL〜13RRの電磁ソレノイド13sを介して正の直流電源に、エミッタがシャント抵抗62を介して接地に接続された増幅用トランジスタ63とを有し、トランジスタ63のエミッタ及びシャント抵抗62間の電圧がオペアンプ61の反転入力側に帰還されたフローティング型の定電流回路を4つ備えており、入力される圧力指令電圧VFL〜VRRを励磁電流IFL〜IRRに変換して、これを各圧力制御弁13FL〜13RRの比例ソレノイド13sに供給する。
【0042】
さらに、ホールド回路34は、図3に示すように、マイクロコンピュータ32の出力インタフェース回路32bから出力される制御信号CS及びホールド制御パルスCHSが入力されるアンドゲート34aと、このアンドゲート34aの出力がセット端子Sにマイクロコンピュータ32の出力インタフェース回路32bから出力されるホールド制御パルスCHRがリセット端子Rに夫々入力されるRS型フリップフロップ回路34bと、このフリップフロップ回路34bの肯定出力端子Qの出力信号とマイクロコンピュータ32の出力インタフェース回路32bから出力される制御信号CSとが入力されるオアゲート34cと、このオアゲート34cの出力とマイクロコンピュータ32の出力インタフェース回路32bから出力される制御信号CSとが入力されるオアゲート34dとを有し、オアゲート34cから出力されるホールド信号HSがスイッチングトランジスタ37のベースに供給されると共に、オアゲート34dの出力がスイッチングトランジスタ36のベースに供給されている。
【0043】
また、電流検出回路39は、制御弁駆動回路33のトランジスタ63のエミッタ及びシャント抵抗62間の電圧を検出し、実際に流れる励磁電流IFL〜IRRに対応した検出信号をA/D変換器53FL〜53RRでディジタル信号に変換してマイクロコンピュータ32の入力インタフェース回路32aに入力する。
【0044】
したがって、マイクロコンピュータ32で出力した圧力指令値PFL〜PRRと実際の励磁電流値IFL〜IRRとを比較することにより、制御弁駆動回路35の異常診断を行うことができる。
【0045】
さらに、電圧検出回路40は、図3に示すように、参照電圧VTHとスイッチングトランジスタ37のコレクタ電圧とが入力されるコンパレータ65と、そのコレクタ電圧が入力される入力端子と接地間に配設され、且つフェイルセーフ弁12のソレノイドのコイル抵抗に比べて十分大きな抵抗値を有する電圧検出抵抗66とで構成されている。
【0046】
そして、コンパレータ65は、マイクロコンピュータ32からの制御信号CSに応じてフェイルセーフ弁12のソレノイドが正常に作動しているか否かを判断するための比較信号でなる電圧検出信号Vをマイクロコンピュータ32の入力インタフェース回路32aに入力する。
【0047】
ここで、遮断リレー47がオン状態である場合に、正常状態では、マイクロコンピュータ32から論理値“0”の制御信号CSが出力されてトランジスタ37がオフ状態となっているときには、コレクタ電圧はバッテリー41のバッテリー電圧Vと同一電圧のハイレベルとなり、論理値“1”の制御信号CSが出力されてトランジスタ37がオン状態となっているときには、コレクタ電圧はローレベルになる。
【0048】
しかしながら、フェイルセーフ弁12のソレノイドが断線すると、トランジスタ37がオフ状態のときにコレクタ電圧がローレベルになり、一方、フェイルセーフ弁12のソレノイドに短絡異常が発生すると、トランジスタ37がオン状態のときにトランジスタ37のコレクタ及びエミッタ間の抵抗の作用によりコレクタ電圧がハイレベルとなる。また、遮断リレー47の接点が閉じなくなる接点開成異常や接点が開かなくなる接点閉成異常時にもこの異常が同様にコレクタ電圧の変化として現れる。
【0049】
したがって、マイクロコンピュータ32で出力した制御信号CSの論理値と電圧検出回路40の検出信号Vとを比較することにより、フェイルセーフ弁12のソレノイド及び遮断リレーの異常診断を行うことができる。
【0050】
なお、ラッチ回路55は、内部に安定化電源を有し、この安定化電源に遮断リレー47を介してバッテリー41の電力が供給されることにより、マイクロコンピュータ32とは独立してラッチ状態を保持することができるように構成されている。
【0051】
また、スタータ回路70は、図3に示すように、一端が接地されたスタータモータ71の他端がコンタクタ72を介し、さらに遮断リレー73を介してバッテリー41に接続され、コンタクタ72を駆動するプランジャ74に巻装されたプルインコイル75及びホールディングコイル76の一端がスタータスイッチ77を介してバッテリー41に接続され、プルインコイル76の他端がスタータモータ71に接続されていると共に、ホールディングコイル76の他端が接地された構成を有し、遮断リレー73の一端がバッテリー41に接続されたリレーコイル73aの他端がスイッチングトランジスタ78のコレクタに接続され、このトランジスタ78のエミッタが接地されていると共に、ベースに電源回路42のバッテリ異常制御回路42dからの制御信号CSが入力される。
【0052】
次に、上記実施例の動作を電源供給回路31のバッテリー異常制御回路42cの処理手順を示す図6のフローチャート及びマイクロコンピュータ32の演算処理装置32cの処理手順を示す図7及び図8のフローチャートを伴って説明する。
【0053】
先ずバッテリー異常制御回路42cでは、例えばイグニッションスイッチ46がオン状態となったときに図6に示す処理を実行開始し、先ずステップS1でスタータ回路70のスイッチングトランジスタ78に対して論理値“1”の制御信号CSを出力し、これによってトランジスタ78をオン状態として遮断リレー73をオン状態としてスタータモータ71を駆動可能状態とすると共に、マイクロコンピュータ32に対して論理値“1”のリセット信号RSを出力して、マイクロコンピュータ32をリセット状態に制御し、さらにバッテリー異常状態を表す警告信号ASを論理値“0”に設定する。
【0054】
次いで、ステップS2に移行して、バッテリー電圧検出回路42bで検出したバッテリー電圧Vを読込み、次いでステップS3に移行して、バッテリー電圧Vが予め設定した第1の設定電圧VBS以下であるか否かを判定する。このとき、V>VBSであるときには、バッテリー電圧Vが十分高いものと判断して、ステップS4に移行し、エンジン始動後であるか否かを表す制御状態フラグFVがエンジン始動後を表す“1”にセットされているか否かを判定し、これが“0”にリセットされているときにはそのまま前記ステップS2に戻り、“1”にセットされているときにはステップS5に移行して、リセット信号RSを論理値“0”に反転させ、次いでステップS6に移行して、警告信号ASを論理値“0”に設定してから前記ステップS2に移行する。
【0055】
一方、ステップS3の判定結果がV≦VBSであるときにはスタータモータ71の駆動によりバッテリ電圧Vが低下しているものと判断してステップS7に移行し、制御状態フラグFVを“1”にセットし、次いでステップS8に移行して、バッテリー電圧Vが第1の設定電圧VBSより低い第2の設定電圧VBA未満であるか否かを判定する。この判定は、バッテリ電圧Vの低下状態がスタータ回路70の動作に影響を与える状態であるか否かを判断するものであり、V>VBAであるときにはスタータ回路70の動作に影響がないものと判断してステップS9に移行し、後述する重度の劣化状態を判断する基準となるタイマを停止させてから前記ステップS2に戻り、V≦VBAであるときにはステップS10に移行する。
【0056】
このステップS10では、タイマが起動されているか否かを判定し、タイマが起動されていないときにはステップS11に移行してタイマを起動して計時を開始させてからステップS12に移行し、タイマが起動されているときには直接ステップS12に移行する。
【0057】
このステップS12では、タイマのタイマ値tが予め設定されたバッテリ電圧正常時においてスタータモータ71の回転によってエンジンが始動に至るに十分な設定時間t以上となったか否かを判定し、t<tであるときにはエンジンが始動したか又はその途中であると判断して前記ステップS2に戻り、t≧tであるときには、エンジンが始動しなかったものと判断して、ステップS13に移行する。
【0058】
このステップS13では、スタータ回路70のスイッチングトランジスタ78に対する制御信号CSを論理値“0”に反転させ、これによってトランジスタ78をオフ状態として遮断リレー73をオフ状態とし、スタータモータ71へのバッテリー電源の供給を遮断し、エンジンの始動を中止する。
【0059】
次いで、ステップS14に移行して、運転席の前面側に配設した警告表示装置56に対して論理値“1”の警告信号ASを出力して、所定の警告表示を点灯させ、バッテリー41の重度の劣化状態を運転者に報知する。
【0060】
次いでステップS15に移行して、予め設定したエンジンの再始動によるバッテー電圧の低下への影響が少なくなる所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときにはこれが経過するまで待機し、所定時間が経過したときにはステップS16に移行して、スタータ回路70に対する制御信号CSを論理値“1”に復帰させ、これによって遮断リレー73をオン状態に復帰させて、次いでステップS17に移行してタイマを停止させてから前記ステップS2に戻る。
【0061】
また、マイクロコンピュータ32の演算処理装置32cでは、バッテリー異常制御回路42cからのリセット信号RSが論理値“1”から論理値“0”に反転した時点で図7に示すリセット処理を実行する。
【0062】
このリセット処理は、先ずステップS21で初期化処理を行って、制御信号CSを論理値“1”に設定して、オアゲート34dを介してスイッチングトランジスタ36をオン状態とし、これによって遮断リレー47をオン状態に制御すると共に、制御に必要な保持データ以外のデータを初期設定し、次いでステップS22に移行して、予め記憶装置32dのRAMに予め格納しておいたキーワードを読出し、このキーワードがROMに格納されているキーワードと一致するか否かを判定する。この判定は、マイクロコンピュータ32に対する作動電源の遮断時に記憶装置32dでバックアップ電源によってバックアップしている再始動フラグFS、異常診断禁止フラグFA等のバックアップデータが正常であるか否かを判断するものであり、両キーワードが一致するときにはバックアップデータが正常であるものと判断してステップS23に移行し、両キーワードが不一致であるときには、バックアップデータが異常であると判断してステップS24に移行して、キーワードを記憶し直してから後述するステップS26に移行する。
【0063】
ステップS23では、後述する姿勢制御抑制制御処理によって再始動フラグFSが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときには、イグニッションスイッチをオン状態からオフ状態とした後圧力保持部11のパイロット操作形逆止弁16が閉状態となる迄の時間内にエンジンが再始動されるものと判断して直接ステップS32に移行し、再始動フラグFSが“0”にリセットされているときには、エンジンの再始動状態ではないものと判断してステップS25に移行する。
【0064】
このステップS25では、異常診断禁止フラグFAが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときには前記ステップS23と同様にステップS32に移行し、“0”にリセットされているときには前回の処理が自己保持信号SSを論理値“0”にすることによる自己保持時間の満了による終了であって、今回のリセットが電源投入時のリセット状態であるものと判断して、ステップS26に移行する。
【0065】
このステップS26では、異常診断禁止フラグFAを“1”にセットし、次いでステップS27に移行して、フェイルセーフ弁12及び遮断リレー47のオフ状態での異常診断を行う。この異常診断は、制御信号CSを論理値“0”とし、このときの電圧検出回路40の検出電圧Vを読込み、これが論理値“0”であるときにはフェイルセーフ弁12のソレノイドの断線又は遮断リレー47の異常であると判断してステップS28に移行し、論理値“1”の警告信号ASを警告表示装置56に出力して、所定の警告表示を点灯させることにより、制御系の異常を運転者に報知してから処理を終了し、検出電圧Vが論理値“1”であるときにはフェイルセーフ弁12のソレノイド及び遮断リレー47が正常であると判断してステップS29に移行する。
【0066】
このステップS29では、フェイルセーフ弁12及び遮断リレー47のオン状態での異常診断を行う。この異常診断は、制御信号CSを論理値“1”とし、このときの電圧検出回路40の検出電圧Vを読込み、これが論理値“1”であるときにはフェイルセーフ弁12のソレノイドの短絡であると判断してステップS28に移行し、論理値“1”の警告信号ASを警告表示装置56に出力して、所定の警告表示を点灯させることにより、制御系の異常を運転者に報知してから処理を終了し、検出電圧Vが論理値“0”であるときには正常であると判断してステップS30に移行する。
【0067】
このステップS30では、制御弁駆動回路35の異常診断を行う。この異常診断は、制御弁駆動回路35に対して予め設定した所定値例えば中立圧指令値Pでなる圧力指令値PFL〜PRRを出力した後ラッチ回路55にラッチパルスLPを出力して、制御弁駆動回路35の出力電流を中立圧指令値Pに相当する電流値Iに制御し、このときの電流検出回路39の検出電流IFL〜IRRをA/D変換器53FL〜53RRを介して読込み、これら検出電流IFL〜IRRが上記電流値Iの許容範囲内であるか否かを判定し、検出電流IFL〜IRRが許容電流範囲より大きいときには、圧力制御弁13FL〜13RRのソレノイド13sの短絡、トランジスタ63のオン状態異常等の異常が発生したものと判断し、許容電流範囲より小さいときには、ソレノイド13sの断線、トランジスタ63のオフ状態異常等の異常が発生したものと判断し、何れの場合も前記ステップS28に移行し、検出電流IFL〜IRRが許容電流範囲内であるときには制御弁駆動回路35が正常であると判断してステップS31に移行する。
【0068】
このステップS31では、異常診断の結果、各部に異常が発生してない正常状態であるものと判断して、ホールド回路34に対して、ホールド開始を指令するホールド制御パルスCHSを出力する。
【0069】
このため、ホールド回路34では、前記ステップS29で制御信号CSが論理値“1”となっているので、アンドゲート34aの出力が論理値“1”に反転し、これによってフリップフロップ回路34bがセット状態となり、その肯定出力端子Qの出力信号が論理値“1”となる。この出力信号がオアゲート34c及び34dを介してスイッチングトランジスタ37及び36に供給されるので、これらトランジスタ37及び36がフリップフロップ回路34bがリセット状態となるまでオン状態を継続する。
【0070】
次いで、ステップS32に移行して、図8に示す姿勢変化抑制制御処理を起動してから処理を終了する。
この図8の姿勢変化抑制制御処理は、先ずステップS41で制御信号CSをオン状態として、フェイルセーフ弁12を開状態、電磁開閉弁17を閉状態とすると共に、自己保持信号SSをオン状態とし、さらに各圧力制御弁13FL〜13RRに対する圧力指令値PFL〜PRRを中立圧Pに設定して出力すると共に、ラッチパルスLPを出力して、D/A変換器54FL〜54RRから出力される中立圧P相当のアナログ電圧をラッチ回路55でラッチさせる。
【0071】
次いで、ステップS42に移行して、パイロット操作形逆止弁16が全開状態となるに十分な所定時間T(数秒程度)が経過したか否かを判定し、所定時間Tが経過していないときにはこれが経過するまで待機し、所定時間Tが経過したときには、ステップS43に移行して制御信号CSを論理値“0”として電磁開閉弁17を開状態としてからステップS44に移行する。
【0072】
このステップS44では、横加速度センサ28の横加速度検出値Yを読込み、次いでステップS45に移行してこの横加速度検出値Yから横加速度Yが零であるときの加速度検出値YG0を減算することにより、左旋回時の横加速度を正、右旋回時の横加速度を負とする実際の横加速度に対応した実横加速度検出値YGRを算出し、次いでステップS46に移行して実横加速度検出値YGRに所定のゲインKを乗算してロール抑制圧力指令値PLを算出し、これを記憶装置32dのロール抑制圧力指令値記憶領域に更新記憶してからロール制御処理を終了してステップS47に移行する。
【0073】
このステップS47では、上下加速度センサ29FL〜29RRの上下加速度検出値ZGFL 〜ZGRR を読込み、次いでステップS48に移行して上下加速度検出値ZGFL 〜ZGRR から上下加速度Zが零であるときの加速度検出値ZG0を減算することにより、車体が上方に移動する時の加速度を負、車体が下方に移動する時の加速度を正とする実際の上下加速度に対応した実上下加速度検出値XGRFL〜XGRRRを算出し、次いでステップS49に移行して実上下加速度検出値XGRFL〜XGRRRに所定のゲインKを乗算してバウンス抑制圧力指令値PBFL〜PBRRを算出し、これを記憶装置32dのバウンス抑制圧力指令値記憶領域に更新記憶してからバウンス制御処理を終了してステップS50に移行する。
【0074】
このステップS50では、記憶装置32dのロール抑制圧力指令値記憶領域及びバウンス抑制圧力指令値記憶領域にそれぞれ記憶されている各圧力指令値PL及びPBFL〜PBRRを読出し、これらに基づいて下記(1)〜(4)式の演算を行って各圧力制御弁13FL〜13RRに対する圧力指令値PFL〜PRRを算出する。
【0075】
FL=PNF−PL+PBFL …………(1)
FR=PNF+PL+PBFR …………(2)
RL=PNR−PL+PBRL …………(3)
RR=PNR+PL+PBRR …………(4)
次いで、ステップS51に移行して、ラッチ回路55に対してラッチパルスLPを出力して、D/A変換器54FL〜54RRのアナログ電圧VFL〜VRRをラッチさせ、次いでステップS52に移行して、上記ステップS50で算出した圧力指令値PFL〜PRRをD/A変換器54FL〜54RRに出力してからステップS53に移行する。
【0076】
このステップS53では、各センサ28,29FL〜29RR、圧力制御弁13FL〜13RR及び制御装置32を含む制御系に異常が発生したか否かを判定する。この判定は、前述したリセット処理におけるステップS2と同様のフェイルセーフ弁12及び遮断リレー47のオン状態異常診断を行うと共に、電流検出回路39の検出電流IFL〜IRRが現在の圧力指令値PFL〜PRRに対応した許容電流範囲内であるか否かによって制御弁駆動回路33の異常診断を行い、さらに横加速度センサ28、上下加速度センサ29FL〜29RRの異常診断を行う。
【0077】
そして、これら制御系の異常診断を行った結果、異常と判断されたときには、ステップS54に移行して、論理値“1”の警告信号ASを警告表示装置56に出力して、所定の警告表示を行うことにより、運転者に制御系の異常を報知してからステップS55に移行する。
【0078】
このステップS55では、各圧力制御弁13i(i=FL,FR,RL,RR)に対する圧力指令値Pが中立圧Pと等しいか否かを判定する。
この判定結果がP=Pであるときには、ステップS56に移行して、ホール状態の解除を指令するホールド制御パルスCHRをホールド回路34に出力し、これによってフリップフロップ回路34bをリセット状態とし、その肯定出力信号を論理値“0”に反転させてからステップS57に移行する。
【0079】
このステップS57では、制御信号CS0 及びCS1 を共に論理値“0”に反転させ、これによって遮断リレー47を非付勢状態として、各制御弁13FL〜13Rへの通電を遮断すると共に、フェイルセーフ弁12を閉状態に切換えてから姿勢変化抑制制御処理を終了する。
【0080】
また、ステップS55の判定結果がP≠PであるときにはステップS58に移行し、各圧力指令値Pが中立圧Pを越えているか否かを判定し、P>Pであるときには、ステップS59に移行して前回の圧力指令値Pi(j−1)から所定値即ち大きな車高変化を生じない程度の値ΔPを減算して新たな圧力指令値Pi(j)を算出してこれを更新記憶すると共に、圧力制御弁13iに出力し、次いでステップS61でラッチパルスLPをラッチ回路55に出力してからステップS54に戻り、P<Pであるときには、ステップS60に移行して前回の圧力指令値Pi(j−1)に所定値ΔPを加算して新たな圧力指令値Pi(j)を算出してこれを更新記憶すると共に、圧力制御弁13iに出力してから前記ステップS61に移行する。
【0081】
一方、前記ステップS53の異常診断結果が正常であるときには、ステップS62に移行し、イグニッションスイッチ46がオフ状態となったか否かを判定し、オン状態を継続しているときには前記ステップS44に戻り、オフ状態となったときにはステップS63に移行する。
【0082】
このステップS63では、イグニッションスイッチ46がオフ状態となった時点から予め設定した圧力保持部11のパイロット操作形逆止弁16が全閉状態となるに十分な所定時間Tが経過したか否かを判定し、所定時間Tが経過していないときには、ステップS64に移行して、各圧力制御弁13FL〜13RRに対する圧力指令値Pが中立圧Pと等しいか否かを判定し、P=Pであるときには、直接前記ステップS63に戻り、P≠Pであるときには、ステップS65に移行する。
【0083】
このステップS65では、各圧力指令値Pが中立圧Pを越えているか否かを判定し、P>Pであるときには、ステップS66に移行して前回の圧力指令値Pi(j−1)から所定値即ち大きな車高変化を生じない程度の値ΔPを減算して新たな圧力指令値Pi(j)を算出してこれを更新記憶すると共に、圧力制御弁13iに出力してからステップS68に移行し、P<Pであるときには、ステップS67に移行して前回の圧力指令値Pi(j−1)に所定値ΔPを加算して新たな圧力指令値Pi(j)を算出してこれを更新記憶すると共に、圧力制御弁13iに出力してからステップS68に移行する。
【0084】
ステップS68では、ラッチ回路55に対してラッチパルスLPを出力し、次いでステップS69に移行して、イグニッションスイッチ46がオン状態に復帰したか否かを判定し、イグニッションスイッチ46がオフ状態を継続しているときには、前記ステップS63に戻り、オフ状態からオン状態に復帰したときにはステップS70に移行して、記憶装置32dの所定バックアップデータ記憶領域に形成されたフラグ格納領域に格納される再始動状態を表す再始動フラグFSを“1”にセットしてから処理を終了する。
【0085】
一方、ステップS63で所定時間Tが経過したと判定されたときには、ステップS71に移行して、ホールド状態の解除を指令するホールド制御パルスCHRをホールド回路34に出力してフリップフロップ回路34bをリセットし、次いでステップS72に移行して、制御信号CS及びCSを論理値“0”に反転させて、スイッチングトランジスタ36及び37をオフ状態とし、遮断リレー47をオフ状態とすると共にフェイルセーフ弁12を閉状態とする。
【0086】
次いで、ステップS73に移行して、再始動フラグFSを“0”にリセットし、次いでステップS74に移行して異常診断禁止フラグFAを“0”にリセットしてからステップS75に移行して自己保持信号SSをオフ状態として、電源供給回路31のトランジスタ45をオフ状態としてマイクロコンピュータ32への電源の供給を遮断して姿勢変化抑制制御処理の実行を終了する。
【0087】
なお、図6の処理、図7のステップS22〜S26の処理及び図8のステップS53〜S61,S69,S70の処理が異常制御手段に対応している。
したがって、今、車両が平坦な路面でイグニッションスイッチ46、スタータスイッチ77及びアクセサリースイッチをオフ状態として所定時間T以上停車している状態では、エンジン2が停止しているので、流体圧供給装置FSから出力される作動油圧は零となっており、圧力保持部11のパイロット操作形逆止弁16が閉状態となって、圧力制御弁13FL〜13RR側の油圧制御系が閉回路となってその圧力がパイロット操作形逆止弁16の設定圧P又はこれより僅かに低下した圧力に保持されている。
【0088】
また、マイクロコンピュータ32では電源の供給が遮断されていると共に、前回のイグニッションスイッチ26をオフ状態とした後の処理終了時に異常診断禁止フラグFA及び再始動フラグFSが図9(k)及び(l)に示すように共に“0”にリセットされており、さらにホールド回路34のフリップフロップ回路34bがリセットされて、オアゲート34cから出力されるホールド信号HSが図9(j)に示すように論理値“0”に維持されている。
【0089】
この状態で、図9(a)に示すように、イグニッションスイッチ46を時点tでオン状態とすると、これによって電源供給回路31のバッテリー異常制御回路42cで図6の処理が実行開始されて、先ず制御信号CS及びリセット信号RSが図9(c)及び(e)に示すように共に論理値“1”に設定されると共に、警告信号ASが論理値“0”に設定される。
【0090】
このため、論理値“1”の制御信号CSがスタータ回路70のスイッチングトランジスタ78のベースに供給されることにより、このトランジスタ78がオン状態となって、遮断リレー73が付勢状態となり、コンタクタ72に対向する入力端子にバッテリー電圧が印加され、スタータモータ71を回転駆動することが可能な状態となる。
【0091】
一方、イグニッションスイッチ46がオン状態となることにより、スイッチングトランジスタ44がオン状態となって電源リレー43がオン状態となってマイクロコンピュータ32に安定化電源回路42aからの制御電力が供給されるが、リセット信号RSがオン状態となっているため、マイクロコンピュータ32では図7及び図8の処理を開始しないリセット状態を維持している。
【0092】
この状態から、時点tでスタータスイッチ77をオン状態とすると、これによってスタータモータ71が始動されることにより、バッテリー電圧Vが図9(b)に示すように、第2の設定値VBA以下に急激に低下することになる。なお、スタータスイッチをオン状態とすると、その間必要最低限の回路を除く他の回路は通電遮断状態に制御されて、エンジンの始動が優先される。
【0093】
このため、図6の処理で、ステップS3からステップS7に移行して制御状態フラグFVが“1”にセットされ、次いでステップS8を経てステップS10に移行し、タイマが停止状態であるので、ステップS11に移行してタイマを起動してカウントを開始させ、次いでステップS12に移行するが、タイマが起動された直後であるので、タイマ値tは設定値t未満であるので、ステップS2に戻る。
【0094】
この状態で、スタータモータ71が正常に始動されると、これによってバッテリー電圧Vが回復し、時点tで第2の設定値以上となるとステップS9に移行してタイマがクリアされて停止される。
【0095】
その後、時点tでバッテリー電圧Vが第1の設定値VBS以上となると、ステップS3からステップS4に移行し、制御状態フラグFVが“1”にセットされていることにより、ステップS5に移行して、リセット信号RSが論理値“0”に反転され、これによってマイクロコンピュータ32が作動状態となる。
【0096】
このため、マイクロコンピュータ32で図7の処理が実行開始され、制御信号CSを論理値“1”として、遮断リレー47をオン状態に制御し、これによってフェイルセーフ弁12、圧力制御弁13FL〜13RR及び電磁開閉弁17に対してバッテリー41の電力を印加し、且つ所定の初期化処理が行われる(ステップS21)。
【0097】
次いで、キーワードチェックが行われて、記憶装置32dにバックアップされている再始動フラグFS及び異常診断禁止フラグFAが正常であるか否かを判定し(ステップS22)、正常であるときには図9(k)及び(l)に示すように、再始動フラグFS及び異常診断禁止フラグFAが“0”にリセットされていることにより、電源投入時のリセット状態であると判断して異常診断禁止フラグFAを図9(j)に示すように“1”にセットする(ステップS25)。
【0098】
次いで、図9(m)に示すようにフェイルセーフ弁12及び遮断リレー47のオフ状態異常診断を実行する(ステップS26)。このオフ状態異常診断は、電圧検出回路40の電圧検出値Vを読込み、これが論理値“1”であるときにはバッテリー電圧Vがフェイルセーフ弁12のソレノイドを介してスイッチングトランジスタ37のコレクタに印加されており遮断リレー47が正常で且つソレノイドに断線異常が発生していない正常状態であると判断して時点tで次のオン状態異常診断を開始する(ステップS28)。
【0099】
このオン状態異常診断では、先ず、図9(g)に示すようにホールド回路34に対して論理値“1”の制御信号CSを出力し、これによってスイッチングトランジスタ37をオン状態として、フェイルセーフ弁12のソレノイドに通電を開始してこれを開状態に制御し、この状態で電圧検出回路40の検出信号Vを読込み、これが論理値“0”であるときにはソレノイドに短絡異常が発生していない正常状態であると判断して次の駆動回路異常診断を開始する(ステップS29)。
【0100】
この駆動回路異常診断では、所定値例えば中立圧P相当の圧力指令値PFL〜PRRを制御弁駆動回路33にD/A変換器54FL〜54RRを介して出力すると共に、ラッチ回路55にラッチパルスLPを出力し、このときの電流検出回路39の電流検出値IFL〜IRRを読込み、これらが圧力指令値PFL〜PRRに相当する電流値Iの許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲内であるときには制御弁駆動回路33が正常状態であると判断して、ホールド制御信号CHSを図9(h)に示すように時点tで所定時間論理値“1”とする。
【0101】
このようにホールド制御信号CHSが論理値“1”となると、その前の時点tで制御信号CSが論理値“1”となっていることからアンドゲート34aの出力が論理値“1”に反転し(ステップS30)、これによってフリップフロップ回路34bがセット状態となり、その肯定出力が論理値“1”に反転し、これがオアゲート34c及び34dを介してスイッチングトランジスタ37及び36に供給される。
【0102】
したがって、これらトランジスタ37及び36は、マイクロコンピュータ32がリセット状態となってもフリップフロップ回路34bがリセット状態となるまでオン状態を継続することになる。
【0103】
なお、以上のリセット処理は、エンジン始動による流体圧供給装置FSの吐出圧が中立圧に達する前の極短時間で終了し、圧力保持部11は圧力保持状態を継続している。
【0104】
そして、時点tで、図8の姿勢変化抑制処理が実行される。
この姿勢変化抑制制御処理では、初期時に制御信号CSを図9(p)に示すように論理値“1”として電磁開閉弁17を閉状態に制御することにより、流体圧供給装置FSからの作動油圧が絞り18を介してのみ逆止弁14に供給される。このため、油圧制御系の保持圧Pが中立圧Pより低下している場合には、流体圧供給装置FSの作動油圧が保持圧P以上となったときに、絞り18のみを介して閉回路内に供給されることになり、閉回路内の圧力が徐々に上昇し、これに伴って油圧シリンダ19FL〜19RRの圧力も徐々に上昇するので、車高が徐々に上昇される。
【0105】
その後、閉回路の圧力が中立圧P以上となると、パイロット操作形逆止弁16が全開状態となり、圧力保持状態が解除されるが、初期化によって圧力制御弁13FL〜13RRの制御圧Pが中立圧Pを維持しているので、油圧シリンダ19FL〜19RRの圧力は中立圧Pに維持される。
【0106】
その後、所定時間Tが経過する時点tで、演算処理装置34cによって制御信号CSが図9(p)に示すように論理値“0”に反転されるので、電磁開閉弁17が開状態となり、次いで、横加速度センサ28、上下加速度センサ29FL〜29RRの検出値に基づいてロール、バウンス等の姿勢変化を抑制するように圧力制御弁13FL〜13RRに対する圧力指令値PFL〜PRRの制御が開始される。
【0107】
したがって、この停止状態から車両を走行させたときの横加速度又は上下加速度によって生じる車両のロール又はバウンスを抑制して車体をフラットな状態に維持することができる。
【0108】
ところで、車両の走行中に、加速度センサ28,29FL〜29RR及び圧力制御弁13FL〜13RR等の制御系に、コネクタの接触不良、電源電圧の低下等に基づく異常状態が発生したときには、S5からステップS43〜S59の異常処理が実行され、これによって、各圧力制御弁13FL〜13RRに対する圧力指令値PFL〜PRRが中立圧Pに徐々に収斂されると共に、この圧力指令値PFL〜PRRが順次ラッチ回路55でラッチされ、中立圧Pに一致したときにホールド制御パルスCHRが出力されてホールド回路34のフリップフロップ回路34bがリセット状態となり、その肯定出力が論理値“0”に復帰されると共に、制御信号CS及びCSが共に論理値“0”に復帰されてフェイルセーフ弁12が閉状態となると共に、圧力制御弁13FL〜13RRへの通電が遮断される。
【0109】
したがって、圧力制御弁13FL〜13RRに対する流体圧供給装置FSからの作動油圧の供給が遮断され、且つ圧力制御弁13FL〜13RRの入力ポート13iが絞り12cを介してパイロット操作形逆止弁16に連通される。その結果、パイロット操作形逆止弁16のパイロット圧Pも低下し、これが中立圧Pに達するとパイロット操作形逆止弁16が全閉状態となり、圧力制御弁13FL〜13RR側の油圧制御系が閉回路となり、その後戻り側配管20F,20R及び背圧吸収用アキュムレータ21F,21Rの圧力上昇に伴って、閉回路内の圧力が中立圧Pより僅かに低下する。
【0110】
この状態では、閉回路内の圧力が中立圧P近傍の一定値に保持されることにより、油圧シリンダ19FL〜19RRの圧力も中立圧P近傍の圧力となり、標準積載時の車重を目標車高に保つことが可能となる。このとき、油圧シリンダ19FL〜19RRに車輪側からばね下振動の高周波域の振動が入力されたときには、この振動入力を減衰バルブ23FL〜23RR及びアキュムレータ24FL〜24RRによって吸収することができると共に、路面の凹凸による比較的大きな振動入力が入力されたときには、これによる油圧シリンダ19FL〜19RRの圧力上昇分を圧力制御弁13FL〜13RRの制御圧ポート13c及び戻りポート13o及び逆止弁25F,25Rを介してアキュムレータ22F,22Rで吸収することができ、その結果通常の受動型サスペンションと同様の機能を発揮することができる。
【0111】
一方、車両の走行状態から車両を停止させて、時点t10でイグニッションスイッチ46をオフ状態とすると、バッテリー異常制御回路42cでは図6の処理を終了するが、マイクロコンピュータ32では自己保持信号SSが論理値“1”を継続するので、図8の処理を継続し、ステップS60からステップS61を経てステップS62に移行して、制御終了処理を実行する。
【0112】
この制御終了処理は、所定時間Tが経過するまでの間に前述した異常状態処理と同様に、各圧力制御弁13iに対する圧力指令値Pを中立圧指令値Pに徐々に収斂させ、所定時間Tを経過すると、自己保持信号SSをオフ状態とすることにより、電源リレー43をオフ状態として自ら入力電源を遮断することにより、姿勢変化抑制制御処理を終了する。
【0113】
ところで、イグニッションスイッチ46をオフ状態としてから所定時間Tが経過する前にエンジンを再始動するために、時点t11でイグニッションスイッチ46を再度オン状態に復帰させると、ステップS66からステップS67に移行して、再始動フラグFSを“1”にセットした後姿勢変化抑制制御処理を終了する。
【0114】
一方、イグニッションスイッチ46のオン状態によってバッテリー異常制御回路42cでバッテリー異常制御処理が実行開始されることにより、時点t11より僅かに遅れた時点でリセット信号RSが論理値“1”となってマイクロコンピュータ32はリセット状態を継続する。
【0115】
しかしながら、この状態では、前述したように、ホールド回路34のフリップフロップ回路34bがセット状態を維持するため、スイッチングトランジスタ37及び36はオン状態を継続することから、フェイルセーフ弁12のソレノイドに対する通電状態は維持されてフェイルセーフ弁12は開状態を維持すると共に、遮断リレー47もオン状態を維持するので、フェイルセーフ弁12、圧力制御弁13FL〜13RR、電磁開閉弁17及び制御弁駆動回路33への通電状態が維持される。
【0116】
また、マイクロコンピュータ32は姿勢変化抑制制御処理を終了した時点で、出力側インタフェース回路32bから出力される各圧力制御弁13FL〜13RRに対する圧力指令値PFL(n) 〜PRR(n) も“0”となるが、ラッチ回路55では、マイクロコンピュータ32からのラッチ制御信号LSが入力されないことにより、前回制御終了処理におけるイグニッションスイッチ46がオン状態となる直前のD/A変換器54FL〜54RRの中立圧Pに近い圧力指令値PFL(n−1) 〜PRR(n−1) に対応する出力電圧VFL(n−1) 〜VRR(n−1) を保持している。
【0117】
したがって、制御弁駆動回路33からは中立電流値Iに近い制御電流IFL〜IRRが圧力制御弁13FL〜13RRに継続して出力され、これら圧力制御弁13FL〜13RRから中立圧P近傍の制御圧が油圧シリンダ19FL〜19RRに供給されて車高が変動することなく一定値に維持される。
【0118】
その後、時点t12でスタータスイッチ77をオン状態としてスタータモータ71を回転駆動すると、前述した時点tと同様にバッテリー電圧Vが低下し、次いで時点t13でバッテリー電圧Vが第1の設定値VBS以上に復帰すると、バッテリー異常制御回路42cから出力されるリセット信号RSが論理値“0”に反転し、これによってマイクロコンピュータ32のリセット状態が解除されることにより、演算処理装置32cで図7のリセット処理が実行開始される。
【0119】
このリセット処理では、前述したようにイグニッションスイッチ46のオン状態への復帰時に再始動フラグFSが“1”にセットされており、これがバックアップされているので、再始動後の電源電圧低下によるリセット後の作動開始状態であると判断してステップS23から直接ステップS32に移行し、直ちに図8の姿勢変化抑制制御が開始される。このため、リセット処理におけるステップS26,S27及びS28の異常診断処理が実行されないことになり、特にステップS26のフェイルセーフ弁12のオフ状態異常診断でフェイルセーフ弁12のオン状態が継続していることによる誤診断を生じて異常終了処理が行われることを確実に回避することができる。
【0120】
その後、時点t14でイグニッションスイッチ46をオフ状態とすると、図8の姿勢変化抑制制御処理においてステップS62からステップS63を経てステップS64〜S69の終了処理によって圧力制御弁13FL〜13RRに対する圧力指令値PFL〜PRRが中立圧Pに一致するように徐々に変化され、これに応じて油圧シリンダ19FL〜19RRの圧力が徐々に中立圧に移行して、車高が目標車高となる。
【0121】
このイグニッションスイッチ46のオフ状態を継続して、時点t15で所定時間Tが経過すると、ステップS63からステップS71に移行して、図9(i)に示すように、ホールド制御パルスCHRがホールド回路34のフリップフロップ回路34bのリセット端子Rに出力されることにより、このフリップフロップ回路34bがリセットされてその肯定出力が論理値“0”に反転される(ステップS71)。
【0122】
次いで、制御信号CS及びCSが共に論理値“0”に反転されることにより、スイッチングトランジスタ36及び37がオフ状態となり、これによって遮断リレー47がオフ状態となると共に、フェイルセーフ弁12が閉じ、これによって各圧力制御弁13FL〜13RRの入力ポート13iがパイロット操作形逆止弁16に連通されることにより、そのパイロット圧Pが中立圧Pに低下するとパイロット操作形逆止弁16が閉じて、圧力保持状態となる。
【0123】
これと同時に、再始動フラグFS及び異常診断禁止フラグFAが図9(k)及び(l)に示すように共に“0”にリセットされ(ステップS73,S74),次いで自己保持信号SSを論理値“0”に反転させて、スイッチングトランジスタ45をオフ状態とすることにより、電源リレー43がオフ状態となってマイクロコンピュータ32に供給される制御電力が遮断される。
【0124】
また、イグニッションスイッチ46がオン状態であるときに、何らかの原因でバッテリー電圧Vが低下したときには、再始動フラグFSは“0”にリセットされた状態を継続するが、最初のイグニッションスイッチ46のオン時における時点tで異常診断禁止フラグFAが“1”にセットされているので、バッテリー電圧の低下をバッテリー異常制御回路42cで検出し、これに応じてリセット信号RSが論理値“1”に反転された後、バッテリー電圧Vが第1の設定電圧VBS以上に復帰して、リセット信号RSが論理値“0”に反転されたときに、マイクロコンピュータ32の演算処理装置32cで図7のリセット処理が実行されると、再始動フラグFSは“0”にリセットされているが、異常診断禁止フラグFAが“1”にセットされていることにより、上述した再始動時のリセット時と同様に、異常診断処理を行うことなく、姿勢変化抑制制御処理に移行し、フェイルセーフ弁12のオフ状態異常診断処理での誤診断による異常終了処理を確実に回避することができる。
【0125】
さらに、マイクロコンピュータ32の演算処理装置32cで図7のリセット処理が実行されたときに、記憶装置32dにバックアップされて記憶されている所定のキーワードがROMに格納されているキーワードと一致しないときには、バックアップデータが異常であるものと判断して、フラグ判定を行うことなく、キーワードを再記憶させてからステップS26に移行して異常診断禁止フラグFAを“1”にセットする。
【0126】
この場合のバックアップデータの異常は、イグニッションスイッチ46がオン状態となっているときに生じる可能性は殆どなく、車両を長期間使用しないときやバッテリー41の電圧が極端に低下している場合に生じるものであり、最初にイグニッションスイッチ46をオン状態としたときに検出されるので、ステップS27,S29,S30の異常診断処理を実行しても何ら問題がなく、寧ろ異常診断処理を行った方が好ましい。
【0127】
また、電源投入時のイグニッションスイッチ46のオン時にバッテリー電圧Vが図9(b)で破線図示のように低下している状態で、スタータスイッチ77をオン状態として、スタータモータ71を回転駆動したときに駆動電圧が足りなくてエンジンが始動しない場合には、スタータモータ71の負荷が大きい状態を継続することにより、バッテリー電圧Vは第2の設定電圧VBAより低下したままとなる。
【0128】
このときには、バッテリー異常制御回路42cで図6の処理を実行したときには、時点tでステップS7からステップS10を経てステップS11に移行してタイマを起動してカウントアップを開始し、その後タイマのカウント値tが図9(d)で破線図示のように増加して予め設定した設定値t以上となる時点t′で制御信号CSが図9(c)に示すように論理値“0”に反転し、これによってスタータ回路70のスイッチングトランジスタ78がオフ状態となることにより、遮断リレー73がオフ状態となってスタータモータ71への電力の供給が遮断される。
【0129】
このため、バッテリー電圧Vは図9(b)で破線図示の如く略スタータモータ71の駆動開始前の状態に復帰することになり、マイクロコンピュータ32での姿勢変化抑制制御を維持することが可能な状態となり、図10に示すように、車高が僅かに変動するが、直ぐ元の状態に復帰し、車高低下を防止することができる。
【0130】
因みに、バッテリー電圧Vが低下し過ぎて、エンジン始動ができずにスタータモータ71の回転駆動を継続すると、バッテリー電圧が極端に低下して、図10(a)で破線図示のように電源供給回路31で形成する制御電圧がマイクロコンピュータ32の動作を保証する電圧以下となると、マイクロコンピュータ32から出力される圧力指令値PFL〜PRRが実際の指令値より低下することになり、これが制御弁駆動回路33に供給されて、この駆動回路33から出力される励磁電流IFL〜IRRが低下して、圧力制御弁13FL〜13RRの制御圧が低下することにより、油圧シリンダ19FL〜19RRの内圧が低下して車高が図10(b)で破線図示のように低下してしまう。
【0131】
以上のように、上記実施形態によれば、最初にイグニッションスイッチ46をオン状態としたときの電源投入時リセットが解除されたときのみフェイルセーフ弁12、圧力制御弁駆動回路33の異常診断を行うが、それ以外にバッテリ電圧Vの低下によってマイクロコンピュータ32がリセット状態となった後これが解除されたたときには、その間に遮断リレー47がオン状態を継続し且つフェイルセーフ弁12が開状態を継続し、さらにラッチ回路55でリセット状態となる前の圧力指令値PFL〜PRRに対応するD/A変換器54FL〜54RRの出力電圧VFL〜VRRをラッチして車高変動を抑制している状態であるので、異常診断を禁止することにより、異常診断での誤判断を確実に防止することができる。
【0132】
しかも、最初にイグニッションスイッチ46をオン状態としてスタータモータ71を回転駆動したときにエンジンが始動せず、バッテリー電圧が低下してマイクロコンピュータの動作を保証できなくなる場合には、スタータモータへの電源系統を遮断してバッテリー電圧の低下を防止するようにしているので、エンジンが始動しない状態での車高低下を確実に防止することができる。
【0133】
なお、上記実施形態においては、マイクロコンピュータ32の演算処理装置32cで図7のリセット処理を実行したときに、ステップS27で遮断リレー47を予めオン状態とした状態で、フェイルセーフ弁12のソレノイドの断線異常を検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ホールド回路34のオアゲート34dを省略して、オアゲート34cの出力信号HSでスイッチングトランジスタ36及び37を同時に制御し、且つスイッチングトランジスタ36のコレクタ電圧を電圧検出回路40と同一構成を有する電圧検出回路で検出してマイクロコンピュータ32に入力し、さらに電圧検出回路40でフェイルセーフ弁12と遮断リレー47間の電圧を検出することにより、制御信号CSを論理値“0”に維持している遮断状態で、スイッチングトランジスタ36のコレクタ電圧が高レベルで且つスイッチングトランジスタ37のコレクタ電圧が低レベルであるときに遮断リレー47が正常であると判断し、トランジスタ36のコレクタ電圧が低レベルであるときにはリレーコイルの断線異常、トランジスタ37のコレクタ電圧が高レベルであるときにリレー接点の焼付き等による接点異常であると判断すると共に、制御信号CSを論理値“1”としたときに電圧検出回路40の検出信号Vが論理値“0”であるときに正常であると判断し、論理値“1”であるときにはフェイルセーフ弁12のソレノイドの断線による異常であると判断するようにしてもよい。
【0134】
また、上記実施形態においては、バッテリー電圧Vが第2の設定電圧VBAを低下している時間が所定時間t以上であるときにスタータモータ71への電源供給を遮断するようにした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、第2の設定電圧VBAを正常状態におけるスタータモータ71の回転駆動で低下する電圧より低い電圧に設定し、この設定電圧を下回ったときにスタータモータ71への電源供給を手段するようにしてもよい。
【0135】
さらに、上記実施形態においては、バッテリー電圧Vが第2の設定電圧VBA以下となった状態を所定時間tだけ継続したときにスタータモータ71に対する電源供給を所定時間遮断する場合について説明したが、これに限らず、バッテリー異常と判断してステップS12からステップS13に移行する回数を計数し、これが所定回数に達したスタータモータ71への電源供給を遮断状態に保持したり、ステップS12からステップS13に移行したとき直ちにスタータモータ71への電源供給を遮断状態に保持するようにしてもよい。
【0136】
さらにまた、上記実施形態においては、圧力保持部11内に電磁開閉弁17と絞り18の並列回路を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、流体圧供給装置FSと圧力制御弁13FL〜13RRとの間の供給側配管5の何れかの個所に設ければよく、さらに電磁開閉弁17に代えてパイロット操作形開閉弁を適用するようにしてもよい。
【0137】
なおさらに、上記実施形態においては、各圧力制御弁に対して共通の圧力保持部11及びフェイルセーフ弁12を設けた場合について説明したが、これに限らず、圧力保持部11及びフェイルセーフ弁12を個別に設けるようにしてもよい。
【0138】
また、油圧サスペンションの制御弁としては上記圧力制御弁13FL〜13RRに限定されるものではなく、他の流量制御型サーボ弁等を適用し得るものである。
【0139】
さらに、上記実施形態においては、作動流体として作動油を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、圧縮率の少ない流体であれば任意の作動流体を適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】圧力制御弁の指令電流に対する制御圧の関係を示す特性線図である。
【図3】制御装置の一例を示すブロック図である。
【図4】制御装置の電源供給装置の一例を示すブロック図である。
【図5】制御弁駆動回路の一例を示すブロック図である。
【図6】電源供給装置の電源供給制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】マイクロコンピュータのリセット処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】マイクロコンピュータの姿勢変化抑制制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の動作の説明に供するタイムチャートである。
【図10】本発明のバッテリ電圧低下時の動作の説明に供するタイムチャートである。
【符号の説明】
FS 流体圧供給装置
2 エンジン
5 供給側配管
7 戻り側配管
11 圧力保持部
12 フェイルセーフ弁
13FL〜13RR 圧力制御弁
14 逆止弁
16 パイロット操作形逆止弁
19FL〜19RR 油圧シリンダ(流体シリンダ)
30 制御装置
31 電源供給回路
32 マイクロコンピュータ
33 制御弁駆動回路
34 ホールド回路
36,37 スイッチングトランジスタ
39 電流検出回路
40 電圧検出回路
42 電源回路
42a 安定化電源回路
42b バッテリー電圧検出回路
42c バッテリー異常制御回路
55 ラッチ回路
70 スタータ回路
71 スタータモータ

Claims (2)

  1. 各車輪と車体との間に介装された流体シリンダと、流体圧供給装置に供給側管路及び戻り管路で接続され前記流体シリンダに供給する作動流体を入力される指令値に応じて制御する制御弁と、車両の走行状態に応じて車体の姿勢変化を抑制する指令値を算出する毎に保持し、保持した指令値を前記制御弁に出力する姿勢変化抑制制御処理を行う演算処理装置と、前記供給側管路に介挿された制御弁側への流出を許容する逆止弁及び前記戻り管路に介挿された前記逆止弁及び制御弁間の供給圧がパイロット圧として入力され、当該パイロット圧が設定値以下となったときに閉じるパイロット操作型逆止弁を少なくとも有する圧力保持部と、該圧力保持部と前記制御弁との間に介挿した当該圧力保持部及び制御弁間を連通状態とする第1の切換位置と圧力保持部側を遮断し且つ制御弁の入力側を共に前記パイロット操作型逆止弁に連通状態とする第2の切換位置とを有する切換弁と、前記演算処理装置が作動開始状態となったときに、少なくとも前記切換弁を含む制御系の異常診断を行う異常診断手段と、常時は前記切換弁を第1の切換位置に制御し、前記異常診断手段で制御系の異常状態を検出したときに第2の切換位置に切換える異常制御手段とを備えた能動型サスペンションにおいて、電源電圧が所定値以下に低下したことを検出する電圧低下検出手段を有し、前記演算処理装置は、イグニッションスイッチをオフ状態とした後所定時間の間、前記切換弁を第1の切換位置に保持するように構成され、前記異常制御手段は、当該所定時間以内に前記イグニッションスイッチがオン状態に復帰されることによりエンジンが再始動された際に、前記異常診断手段での当該切換弁に対する異常診断を禁止すると共に、前記電圧低下検出手段で電圧低下を検出しているときに、前記演算処理装置の作動を停止させるように構成されていることを特徴とする能動型サスペンション。
  2. 前記異常制御手段は、電源電圧が前記所定値より低い第2の所定値以下の状態を所定時間継続したときにスタータモータへの電源供給を遮断するモータ電源遮断手段を有することを特徴とする請求項1記載の能動型サスペンション。
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