JP2857945B2 - 流体圧式アクティブサスペンション - Google Patents

流体圧式アクティブサスペンション

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JP2857945B2
JP2857945B2 JP13040391A JP13040391A JP2857945B2 JP 2857945 B2 JP2857945 B2 JP 2857945B2 JP 13040391 A JP13040391 A JP 13040391A JP 13040391 A JP13040391 A JP 13040391A JP 2857945 B2 JP2857945 B2 JP 2857945B2
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浩 井口
浩一 小久保
真一 田川
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Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車輌のサス
ペンションに係り、更に詳細には流体圧式のアクティブ
サスペンションに係る。 【0002】 【従来の技術】自動車等の車輌の流体圧式のアクティブ
サスペンションの一つとして、例えば本願出願人と同一
の出願人の出願にかかる特開平3−16816号公報に
記載されている如く、各車輪と車体との間に配設された
流体圧アクチュエータと、アクチュエータへ供給圧の作
動流体を供給する作動流体供給通路と、アクチュエータ
より作動流体を排出する作動流体排出通路と、作動流体
供給通路及び作動流体排出通路の途中に設けられ供給圧
が所定値以下のときにはこれに応答して閉弁する遮断弁
と、作動流体供給通路及び作動流体排出通路の途中に設
けられ対応するアクチュエータに対する作動流体の給排
を制御する制御弁とを有する流体圧式のアクティブサス
ペンションは従来より知られている。 【0003】また上述の如き遮断弁が組込まれた流体圧
式アクティブサスペンションに於ては、サスペンション
の作動開始時に制御弁による制御圧がアクチュエータ内
の圧力と異る場合には、供給圧が上昇して遮断弁が開弁
した時点に於てアクチュエータ内の圧力が急激に変化
し、これに起因して車体にショックが生じることがある
ため、上述の特開平3−16816号公報に記載されて
いる如く、サスペンションの作動開始時にアクチュエー
タ内の圧力を検出し、制御弁に対する指示圧力を検出さ
れた圧力(スタンバイ圧力)と等しくしたり、各車輪に
対応する部位の車高より各アクチュエータ内の圧力を推
定し、制御弁に対する指示圧力を推定された圧力(スタ
ンバイ圧力)と等しくし、これにより車体にショックが
生じることを防止することも既に知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし図5に示されて
いる如く圧力制御弁等の制御弁には製品間のバラツキや
経時変化等に起因するI−P特性のオフセットずれが生
じ易く、また制御弁を制御するために車輌の走行状態を
検出する加速度センサ等のセンサにもオフセットずれが
生じ易いため、サスペンションの作動開始時に制御弁に
対し所定のスタンバイ電流を出力してもアクチュエータ
内の圧力が所定のスタンバイ圧力にはならず、そのため
遮断弁が開弁する時点に於て車体にショックが生じたり
車体の姿勢が乱れたりすることがある。 【0005】このことはサスペンションの作動開始時に
上述の如き不具合が生じることを意味するだけでなく、
サスペンションの通常の作動時にもアクチュエータ内の
圧力が正確には所定の圧力にならないことを意味する。 【0006】本発明は、従来の流体圧式アクティブサス
ペンションに於ける上述の如き問題に鑑み、種々の要因
により制御弁のI−P特性や加速度センサ等にオフセッ
トずれが生じてもアクチュエータの作動流体室内の圧力
を正確に所定の圧力に制御することができるよう改良さ
れた流体圧式アクティブサスペンションを提供すること
を目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、各車輪に対応して設けられ作動流体室に対
し作動流体が給排されることにより対応する部位の車高
を増減するアクチュエータと、前記作動流体室に対する
作動流体の給排を制御する制御弁と、前記作動流体室内
の圧力Pi を検出する圧力検出手段と、車輌の走行状態
に応じて前記制御弁を制御する制御装置とを有し、前記
制御装置は前記作動流体室内の圧力のオフセット値Poi
n-1 を記憶する記憶手段及び演算手段を有し、前記作動
流体室内の目標圧力をPuiとして 【0008】 【数1】Pai=Pui+Poin-1 に従い補正後の目標圧力Paiを演算し、前記補正後の目
標圧力にて前記制御弁を制御し、前記車輌の静的安定状
態に於て 【0009】 【数2】Poin =Poin-1 +Pi −Pui に従い今回の圧力のオフセット値Poin を演算し、しか
る後Wを重み係数(0<W<1)として 【0010】 【数3】Poin+1 =W・Poin +(1−W)・Poin-1 に従い次回の制御に供される圧力のオフセット値Poi
n+1 を演算し、前記オフセット値Poin+1 をPoin-1
して前記記憶手段に記憶するよう構成された流体圧式ア
クティブサスペンションによって達成される。 【0011】 【作用】上述の如き構成によれば、制御弁は車輌の走行
状態に応じて定まる作動流体室内の目標圧力Puiにて制
御されるのではなく、オフセット値Poin-1 を含む補正
後の目標圧力Paiにて制御される。またこの場合オフセ
ット値Poin-1 は一定値として設定されるのではなく、
車輌が静的安定状態にあるときに数2に従い今回の圧力
のオフセット値Poin が演算され、しかる後数3に従っ
てそれぞれ重み係数W、(1−W)が乗算された今回及
び前回の圧力のオフセット値の和として次回の制御に供
される圧力のオフセット値Poin+1 が演算され、該オフ
セット値Poin+1 がPoin-1 として記憶手段に記憶され
ることにより更新される。 【0012】従ってオフセット値Poin-1 は車輌が静的
安定状態になるたび毎に学習更新され、漸次制御系全体
のI−P特性の実際のオフセット量に近づくと共にその
変化に追従するので、種々の要因により制御弁のI−P
特性や加速度センサ等にオフセットずれが生じてもそれ
らのオフセットずれに対応するオフセット値が演算さ
れ、これによりアクチュエータの作動流体室内の圧力が
正確に所定の圧力に制御される。 【0013】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実
施例について詳細に説明する。 【0014】 【実施例】図1は本発明による流体圧式アクティブサス
ペンションの一つの実施例の流体回路を示す概略構成図
である。 【0015】図1に於て、10は作動流体としてのオイ
ルを貯容するリザーバを示している。リザーバ10には
接続通路12の一端及び作動流体排出通路14の一端が
接続されている。接続通路12の他端はエンジン16に
より駆動されるポンプ18の吸入側に接続されている。
ポンプ18は図示の実施例に於ては可変容量ポンプであ
り、その吐出側には作動流体供給通路20の一端が接続
されている。作動流体供給通路20の他端及び作動流体
排出通路14の他端は圧力制御弁22のパイロット操作
型の3ポート3位置切換式の切換制御弁24のPポート
及びRポートにそれぞれ連通接続されている。各作動流
体排出通路14の途中には他の車輪よりの作動流体排出
通路との連通接続部14aよりも圧力制御弁22の側に
逆止弁15が設けられており、この逆止弁は圧力制御弁
22よりリザーバ10へ向かう作動流体の流れのみを許
すようになっている。 【0016】圧力制御弁22は切換制御弁24と、作動
流体供給通路20とリザーバ10とを連通接続する接続
通路26と、該通路の途中に設けられた固定絞り28及
び可変絞り30とよりなっている。切換制御弁24のA
ポートには接続通路32が接続されている。切換制御弁
24は固定絞り28と可変絞り30との間の通路26内
の圧力Pp 及び接続通路32内のPa をパイロット圧力
として取込むスプール弁であり、圧力Pp が圧力Pa よ
り高いときにはポートPとポートAとを連通接続する切
換位置24a に切換わり、圧力Pp 及びPa が互いに等
しいときには全てのポートの連通を遮断する切換位置2
4b に切換わり、Pp が圧力Pa より低いときにはポー
トRとポートAとを連通接続する切換位置24cに切換
わるようになっている。また可変絞り30はそのソレノ
イドへ通電される電流を制御されることにより絞りの実
効通路断面積を変化し、これにより固定絞り28と共働
して圧力Pp を変化させるようになっている。尚パイロ
ット圧力を導く通路の途中には絞り34が設けられてい
る。 【0017】接続通路32の他端は車輪に対応して設け
られたアクチュエータ36の作動流体室38に連通接続
されている。図示の如くアクチュエータ36は一種のシ
リンダーピストン装置であり、図には示されていないが
車輪を支持するサスペンション部材と車体との間に配設
され、作動流体室38に対し作動流体が給排されること
により対応する部位の車高を増減するようになってい
る。作動流体室38には通路40により気液ばね装置4
2が接続されており、通路40の途中には絞り44が設
けられている。かくして気液ばね装置42はサスペンシ
ョンスプリング又は補助的なサスペンションスプリング
として作用し、絞り44は減衰力を発生するようになっ
ている。 【0018】接続通路32の途中には遮断弁46が設け
られている。遮断弁46はパイロット圧力制御装置48
により制御されたパイロット圧力Pc を取込み、パイロ
ット圧力Pc が開弁所定値を越えると開弁し、パイロッ
ト圧力が閉弁所定値以下になると閉弁するよう構成され
ている。パイロット圧力制御装置48は作動流体供給通
路20とリザーバ10とを連通接続する接続通路50
と、該通路の途中に設けられた固定絞り52及び可変絞
り54とを含み、固定絞りと可変絞りとの間の圧力をパ
イロット圧力Pc として遮断弁46へ供給するようにな
っている。 【0019】作動流体供給通路20の途中にはフィルタ
56及びポンプ18より圧力制御弁22へ向う作動流体
の流れのみを許す逆止弁58が設けられている。逆止弁
58より下流側の作動流体供給通路20にはアキューム
レータ60が連通接続されている。また接続通路32に
は該通路内の圧力、従ってアクチュエータ36の作動流
体室38内の圧力Pi を検出する圧力センサ62が設け
られている。 【0020】尚逆止弁15、圧力制御弁22、接続通路
32、絞り44、遮断弁46、アクチュエータ36、気
液ばね装置42、圧力センサ62等は各車輪に対応して
設けられている。また図2に於ては右前輪、左前輪、右
後輪、左後輪に対応する圧力制御弁及び圧力センサはそ
れぞれ22fr、22fl、22rr、22rl及び62fr、6
2fl、62rr、62rlにて示されている。 【0021】圧力制御弁22及びパイロット圧力制御装
置48は図2に示された電気式制御装置76により制御
されるようになっている。電気式制御装置76はマイク
ロコンピュータ78を含んでいる。マイクロコンピュー
タ78は図2に示されている如き一般的な構成のもので
あってよく、中央処理ユニット(CPU)80と、リー
ドオンリメモリ(ROM)82と、ランダムアクセスメ
モリ(RAM)84と、バックアップメモリ(BUM)
85と、入力ポート装置86と、出力ポート装置88と
を有し、これらは双方性のコモンバス90により互いに
接続されている。 【0022】入力ポート装置86には圧力センサ62fr
〜62rlより対応するアクチュエータ36の作動流体室
38内の圧力Pfr、Pfl、Prr、Prlを示す信号、イグ
ニッションスイッチ(I.G.)64より該スイッチが
オン状態にあるか否かに関する信号、及び車高センサの
如き一群のセンサ68より各車輪に対応する部位の車
高、横加速度、前後加速度の如き車輌の走行状態に関す
る信号がそれぞれ入力されるようになっている。 【0023】入力ポート装置86はそれに入力された信
号を適宜に処理し、ROM82に記憶されているプログ
ラムに基くCPU80の指示に従い、CPU、RAM8
4及びBUM85へ処理された信号を出力するようにな
っている。ROM82は図3に示された制御フロー及び
図4に示されたマップ等を記憶しており、BUM85は
前回演算された圧力のオフセット値Poin-1 (i=fr、f
l、rr、rl)を記憶している。CPU80は図3に示さ
れた制御フローに従って後述の如く種々の演算及び信号
の処理を行うようになっている。出力ポート装置88は
CPU80の指示に従い、駆動回路92を経てパイロッ
ト圧力制御装置48の可変絞り54へ制御信号を出力
し、駆動回路94〜97を経て圧力制御弁22fr、22
rl、22rr、22rlの対応する可変絞りへ制御信号を出
力するようになっている。 【0024】次に図3に示されたフローチャート及び図
4のマップを参照して図示の実施例の作動について説明
する。 【0025】まず最初のステップ10に於ては、バック
アップメモリ85に記憶されている前回演算された圧力
のオフセット値Poin-1 (i =fr、fl、rr、rl)がRA
M84に読出され、しかる後ステップ20へ進む。 【0026】ステップ20に於ては、圧力センサ62fr
〜62rlにより検出された各アクチュエータの作動流体
室内の圧力Pfr〜Prlの読込みが行われ、しかる後ステ
ップ30へ進む。 【0027】ステップ30に於ては、下記の式に従って
アクティブサスペンションの作動開始時に於ける各圧力
制御弁の制御圧力、即ちスタンバイ圧力Psi(i =fr、
fl、rr、rl)が演算され、しかる後ステップ40へ進
む。 【0028】Psi=Pi +Poin-1 ステップ40に於ては、ステップ30に於て演算された
スタンバイ圧力Psiに基き、図4に示されたグラフに対
応するマップより各圧力制御弁へ通電されるスタンバイ
電流Isi(i =fr、fl、rr、rl)が演算され、しかる後
ステップ50へ進む。 【0029】ステップ50に於ては、ステップ40に於
て演算されたスタンバイ電流Isiが各圧力制御弁へ出力
され、しかる後ステップ60へ進む。 【0030】ステップ60に於ては、パイロット圧力制
御装置48の可変絞り54のソレノイドへ制御信号が出
力されることにより、可変絞りの実効通路断面積が漸次
低減され、これによりパイロット圧力Pp が漸次増大さ
れ、その過程に於て遮断弁66が開弁され、作動流体供
給通路20内の圧力が所定値になり且遮断弁66が全開
になった段階で次のステップ70へ進む。 【0031】ステップ70に於ては、圧力センサ62fr
〜62rlにより検出された各アクチュエータの作動流体
室内の圧力Pfr〜Prlを示す信号、イグニッションスイ
ッチ64がオン状態にあるか否かを示す信号、一群のセ
ンサ68により検出された車高を示す信号、車体の前後
加速度を示す信号、車体の横加速度を示す信号等の読込
みが行われ、しかる後ステップ80へ進む。 【0032】ステップ80に於ては、車体の姿勢制御及
び車輌の乗心地制御を行うべく、ステップ50に於て読
込まれた各種の信号に基きアクティブ演算が行われるこ
とにより、各圧力制御弁によって制御される各アクチュ
エータ内の目標圧力Pui(i=fr、fl、rr、rl)が演算
され、しかる後ステップ90へ進む。 【0033】尚このステップに於ける目標圧力Puiの演
算は本発明の要旨をなすものではなく、車輌の走行条件
に応じて圧力制御弁が制御され、これにより車体の姿勢
や車輌の乗り心地性が良好に制御される限り任意の態様
にて実施されてよく、例えば本願出願人と同一の出願の
出願に係る特願平3− 号(整理番号AT−
4712)の明細書及び図面に記載されている如く行わ
れてよい。 【0034】ステップ90に於ては、ステップ10に於
て読込まれた前回の圧力のオフセット値Poin-1 及びス
テップ80に於て演算された目標圧力Puiに基き下記の
式に従って補正後の目標圧力Pai(i =fr、fl、rr、r
l)が演算され、しかる後ステップ100へ進む。 【0035】Pai=Pui+Poin-1 ステップ100に於ては、ステップ90に於て演算され
た補正後の目標圧力Paiに基き図4に示されたグラフに
態様するマップより各圧力制御弁へ通電される目標電流
Iai(i =fr、fl、rr、rl)が演算され、しかる後ステ
ップ110へ進む。 【0036】ステップ110に於ては、ステップ100
に於て演算された目標電流Iaiが対応する圧力制御弁へ
出力されることにより各圧力制御弁が駆動され、これに
より各アクチュエータ内の圧力が目標圧力Puiに制御さ
れ、しかる後ステップ120へ進む。 【0037】ステップ120に於ては、イグニッション
スイッチ64がONよりOFFへ切換えられたか否かの
判別が行われ、イグニッションスイッチがONよりOF
Fへ切換えられてはいない旨の判別が行われたときには
ステップ70へ戻り、イグニッションスイッチがONよ
りOFFへ切換えられた旨の判別が行われたときにはス
テップ130へ進む。 【0038】ステップ130に於ては、パイロット圧力
制御装置48の可変絞り54のソレノイドへ制御信号が
出力されることにより、可変絞りの実効通路断面積が所
定量低減され、これによりパイロット圧力Pp が所定量
増大され、しかる後ステップ140へ進む。 【0039】ステップ140に於ては、イグニッション
スイッチがONよりOFFへ切換えられた時間より所定
時間が経過したか否かの判別が行われ、所定時間が経過
した旨の判別が行われたときにはステップ160へ進
み、所定時間が経過していない旨の判別が行われたとき
にはステップ150へ進む。 【0040】ステップ150に於ては、目標圧力Puiが
イグニッションスイッチがONよりOFFへ切換えられ
る直前にステップ80に於て演算された圧力Puiに固定
設定され、しかる後ステップ90へ戻り、所定時間が経
過するまでステップ90〜140が繰返され、その過程
に於て遮断弁46が完全に閉弁される。 【0041】ステップ160に於ては、制御システム、
即ち制御装置76、圧力制御弁22fr〜22rl、圧力セ
ンサ62fr〜62rl等が正常に作動しているか否かの判
別が行われ、システムが正常に作動してはいない旨の判
別が行われたときには図3に示され制御フローによる制
御が終了し、システムが正常に作動している旨の判別が
行われたときにはステップ170へ進む。 【0042】ステップ170に於ては、ステップ10に
於て読込まれた前回の圧力のオフセット値Poin-1 、ス
テップ70に於て読込まれた各アクチュエータの作動流
体室内の圧力Pi 、ステップ150に於て固定設定され
た目標圧力Puiに基き、下記の式に従って今回の圧力の
オフセット値Poin (i =fr、fl、rr、rl)が演算さ
れ、しかる後ステップ180へ進む。 【0043】Poin =Poin-1 +Pi −Pui ステップ180に於ては、ステップ150に於て演算さ
れた今回の圧力のオフセット値Poin 及びステップ10
に於て読込まれた前回の圧力のオフセット値Poin-1
基き、Wを重み係数(0<W<1)として下記の式に従
って次回のステップ10に於て読込まれるべき圧力のオ
フセット値Poin+1 (i =fr、fl、rr、rl)が演算さ
れ、しかる後ステップ190へ進む。 【0044】 Poin+1 =W・Poin +(1−W)・Poin-1 ステップ190に於ては、ステップ180に於て演算さ
れた次回の圧力のオフセット値Poin+1 がPoin-1 とし
てバックアップメモリ85に記憶され、しかる後図3に
示されたフローチャートによる制御が終了する。 【0045】かくしてこの実施例によれば、ステップ3
0に於て各アクチュエータの作動流体室内の圧力Pi 及
び前回演算されたオフセット値Poin-1 の和としてスタ
ンバイ圧力Psiが演算され、ステップ40に於てスタン
バイ圧力Psiに基きスタンバイ電流Isiが演算され、ス
テップ50に於てスタンバイ電流Isiに基き圧力制御弁
22が駆動され、これにより圧力制御弁と遮断弁46と
の間の接続通路内の圧力が正確にPi に制御されるの
で、遮断弁が開弁する際にも遮断弁を経て多量の作動流
体が通過することがなく、従って車体にショックが生じ
ることもない。 【0046】またステップ90に於て各アクチュエータ
の作動流体室内の目標圧力Pui及びオフセット値Poi
n-1 の和として補正後の目標圧力Paiが演算され、ステ
ップ100に於て補正後の目標圧力Paiに基き目標電流
Iaiが演算され、ステップ110に於て目標電流Iaiに
基き圧力制御弁22が駆動され、これにより各アクチュ
エータの作動流体室内の圧力が正確に目標圧力Puiに制
御されるので、車輌の走行状態に応じて車体の姿勢や車
輌の乗り心地性が良好に制御される。 【0047】更にステップ170に於て数2に従って今
回の圧力のオフセット値Poin が演算され、ステップ1
80に於て数3に従ってそれぞれ重み係数W、(1−
W)が乗算された今回及び前回の圧力のオフセット値の
和として次回の制御に供される圧力のオフセット値Poi
n+1 が演算され、該オフセット値Poin+1 がステップ1
90に於てPoin-1 としてBUMに記憶されるので、オ
フセット値Poin-1 はアクティブサスペンションの制御
が終了するたび毎に学習更新される。 【0048】尚上述の実施例に於ては、圧力のオフセッ
ト値の学習更新はイグニッションスイッチがOFFに切
換えられた後に行われるようになっているが、車輌の静
的安定状態、即ち各アクチュエータの作動流体室内の圧
力Pi が実質的に一定である限り、他の時点に於て行わ
れてもよい。 【0049】また上述の実施例に於ては、各アクチュエ
ータの作動流体室内の圧力Pi は圧力センサにより直接
的に検出されるようになっているが、圧力Pi は車高セ
ンサ等の検出結果より推定されてもよい。 【0050】更に上述の実施例に於ては、各アクチュエ
ータの作動流体室に対する作動流体の給排を制御する制
御弁は圧力制御弁であるが、この制御弁は流量制御弁で
あってもよい。 【0051】以上に於ては本発明を特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明はかかる実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例
が可能であることは当業者にとって明らかであろう。 【0052】 【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、オフセット値Poin-1 は一定値として設定
されるのではなく、車輌が静的安定状態になるたび毎に
学習更新され、漸次制御系全体のI−P特性の実際のオ
フセット量に近づくと共にその変化に追従し、従って種
々の要因により制御弁のI−P特性や加速度センサ等に
オフセットずれが生じてもそれらのオフセットずれに対
応するオフセット値が演算されるので、アクチュエータ
の作動流体室内の圧力を正確に所定の圧力に制御するこ
とができ、これにより遮断弁が開弁する際に車体にショ
ックが生じることを確実に防止することができ、また車
輌の走行状態に応じて車体の姿勢や車輌の乗り心地性を
良好に制御することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明による流体圧式アクティブサスペンショ
ンの一つの実施例の流体回路を示す概略構成図である。 【図2】図1に示された実施例の電気式制御装置を示す
ブロック線図である。 【図3】図2に示された電気式制御装置により達成され
る制御フローを示すフローチャートである。 【図4】補正後の目標圧力Pai(スタンバイ圧力Psi)
と目標電流Iai(スタンバイ電流Isi) との間の関係を
示すグラフである。 【図5】従来のアクティブサスペンションに於ける制御
弁に対する制御電流Iとアクチュエータ内の圧力Pとの
関係を示すグラフである。 【符号の説明】 10…リザーバ 16…エンジン 18…ポンプ 20…作動流体供給通路 22…圧力制御弁 36…アクチュエータ 38…作動流体室 42…気液ばね装置 44…絞り 46…遮断弁 48…パイロット圧力制御装置 60…アキュームレータ 62…圧力センサ 76…電気式制御装置 78…マイクロコンピュータ 80…CPU 82…ROM 84…RAM 85…BUM 86…入力ポート装置 88…出力ポート装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小久保 浩一 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 田川 真一 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地アイシ ン精機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−213510(JP,A) 特開 平2−212213(JP,A) 特開 平3−16816(JP,A) 特開 平5−85129(JP,A) 特開 昭61−235210(JP,A) 特開 平3−90411(JP,A) 特開 平2−208111(JP,A) 実開 昭62−84506(JP,U) 実開 平3−47211(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60G 17/00 - 23/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 各車輪に対応して設けられ作動流体室に対し作動流体が
    給排されることにより対応する部位の車高を増減するア
    クチュエータと、前記作動流体室に対する作動流体の給
    排を制御する制御弁と、前記作動流体室内の圧力Pi を
    検出する圧力検出手段と、車輌の走行状態に応じて前記
    制御弁を制御する制御装置とを有し、前記制御装置は前
    記作動流体室内の圧力のオフセット値Poin-1 を記憶す
    る記憶手段及び演算手段を有し、前記作動流体室内の目
    標圧力をPuiとして 【数1】Pai=Pui+Poin-1 に従い補正後の目標圧力Paiを演算し、前記補正後の目
    標圧力にて前記制御弁を制御し、前記車輌の静的安定状
    態に於て 【数2】Poin =Poin-1 +Pi −Pui に従い今回の圧力のオフセット値Poin を演算し、しか
    る後Wを重み係数(0<W<1)として 【数3】Poin+1 =W・Poin +(1−W)・Poin-1 に従い次回の制御に供される圧力のオフセット値Poi
    n+1 を演算し、前記オフセット値Poin+1 をPoin-1
    して前記記憶手段に記憶するよう構成された流体圧式ア
    クティブサスペンション。
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