JP3043368B2 - 車両のサスペンシヨン装置 - Google Patents

車両のサスペンシヨン装置

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JP3043368B2
JP3043368B2 JP2162250A JP16225090A JP3043368B2 JP 3043368 B2 JP3043368 B2 JP 3043368B2 JP 2162250 A JP2162250 A JP 2162250A JP 16225090 A JP16225090 A JP 16225090A JP 3043368 B2 JP3043368 B2 JP 3043368B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両のサスペンシヨン装置に関し、特に各
車輪に設けられたシリンダに対する流体を独立に給排制
御することによりサスペンシヨン特性を変更するアクテ
イブコントロールサスペンシヨン(ACS)を有する車両
のサスペンシヨン装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、ACS装置を装備した一般車両では、シリンダに
対して流体を給排制御する制御系の流量弁や各種センサ
等が故障したときの誤動作を防止するために、フエルセ
イフ対策を種々講じている。
このフエルセイフ対策としては、例えば、故障発生時
に制御を中止させることが考えられる。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来例によれば、車両の減速制動中に故障が発生
した場合には、車体前方に荷重移動が生じるため、車体
の前方への傾斜を抑制するよう車体前部、即ち前輪のシ
リンダ内圧が高められるが、この状態でシリンダへの流
体の給排制御を中止してしまうと、その後加速度が低下
するのに伴って車体前部が上昇してしまうという問題が
ある。
また、車両の姿勢が崩れたままになるので安全性や操
縦性が損なわれるという欠点がある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上述の課題を解決することを目的としてな
され、上述の課題を解決する一手段として以下の構成を
備える。
即ち、各車輪ごとに設けたシリンダに対して流体を独
立的に給排制御することでサスペンション特性の変更が
可能なアクティブコントロールサスペンションを有する
車両のサスペンション装置であって、車両が減速制動状
態であることを判定する減速制動判定手段と、所定故障
時に給排制御を中止し、前記シリンダ内の流体圧を確保
する第1の故障制御手段と、前記所定故障時であって
も、前記減速制動状態と判定されたならば前記第1の故
障制御を禁止し、前記シリンダ内の流体を強制排出して
車高を低下させる第2の故障制御手段とを具備する。
(作用) 以上の構成において、所定故障等に給排制御を中止
し、シリンダ内の流体圧を確保する一方、シリンダへの
流体の給排制御系に故障が発生した場合でも、減速制動
中ならば給排制御の中止を禁止し、シリンダ内の流体を
強制排出して車高を低下させ、車両の姿勢の崩れを防止
するように作用する。
(実施例) 以下、添付図面を参照して本発明に係る好適な実施例
を詳細に説明する。
第1図は、本発明の一実施例である車両のサスペンシ
ヨン装置全体のブロツク図である。
第1図において、車体1と前輪2Fまたは後輪2Rとの間
に、各々流体シリンダ3が配置されており、それぞれの
流体シリンダ3には、シリンダ本体3a内に嵌挿したピス
トン3bにより液圧室3cが画成されている。このピストン
3bに連結したロツド3dの上端部は車体1に連結され、シ
リンダ本体3aは各々車輪2F,2Rに連結されている。
各流体シリンダ3の液圧室3cには、各々、連通路4を
介してガスばね5が連通接続されており、各ガスばね5
は、ダイヤフラム5eによりガス室5fと液圧室5gとに区画
され、液圧室5gが流体シリンダ3の液圧室3cに連通して
いる。
油圧ポンプ8と各シリンダ3とを連通する高圧ライン
としての液圧通路10には流量制御弁9が介設されてお
り、この流量制御弁9は、各流体シリンダ3への流体
(ここでは油)の供給・排出を行なって内圧(液圧室3c
の圧力)を調節する機能を有する。
メイン圧センサ12は、油圧ポンプ8の油吐出圧(後述
するアキユムレータ22a,22bでの蓄油の圧力)を検出
し、また、シリンダ圧センサ13は、各流体シリンダ3の
液圧室3cの液圧を検出する。そして、車高センサ14によ
り、対応する車輪2F,2Rの車高(シリンダストローク
量)を検出し、上下加速度センサ15で車両の上下加速度
(車輪2F,2Rのばね上加速度)を検出する。更に、車両
の横加速度を検出する横加速度センサ16、操舵輪たる前
輪2Fの操舵角を検出する舵角センサ17、車速を検出する
車速センサ18を有し、これらのセンサでの検出信号はコ
ントローラ19に入力される。
第2図は本実施例の車両のサスペンシヨン装置におけ
る、流体シリンダ3への流体の給排制御用油圧回路であ
る。同図において、油圧ポンプ8は、駆動源20により駆
動されるパワーステアリング装置用の油圧ポンプ21と二
連に接続されている。油圧ポンプ8に接続された液圧通
路10には、3個のアキユムレータ22aが同一箇所で連通
接続されていると共に、その接続箇所で液圧通路10は前
輪側通路10Fと後輪側通路10Rとに分岐されている。更
に、前輪側通路10Fは、左前輪側通路10FLと右前輪側通
路10FRとに分岐され、各通路10FL,10FRには、対応する
車輪の流体シリンダ3FL,3FRの液圧室3cが連通されてい
る 一方、後輪側通路10Rには1個のアキユムレータ22bが
連通接続されていると共に、その下流側で左後輪側通路
10RLと右後輪側通路10RRとに分岐され、各通路10RL,10R
Rには対応する車輪の流体シリンダ3RL,3RRの液圧室3cが
連通されている。
上述の各流体シリンダ3FL,3FR,3RL,3RRに接続するガ
スばね5FL,5FR,5RL,5RRは、各々複数個備えられ(図で
は、5a,5b,5c,5dの4個)、これらの複数個のガスばね
は、対応する流体シリンダ3の液圧室3cに連通路4を介
して互いに並列に接続されている。また、これらのガス
ばね5a〜5dは、各々、連通路4の分岐部に介設したオリ
フイス25を備えており、各オリフイス25での減衰作用と
ガス室5fに封入されたガスの緩衝作用との双方を発揮す
るようになつている。尚、ガスばね5aとガスばね5bとの
間の連通路4には、その連通路面積を調整する減衰力切
換バルブ26が介設されており、これが連通路4を開いた
り(開位置)、通路面積を顕著に絞つたり(絞位置)す
る。
液圧通路10には、アキユムレータ22aの上流側にアン
ロード弁28が接続されており、油圧ポンプ8の油吐出圧
を所定の範囲内(120〜160Kgf/cm2)に保持制御する機
能を有している。しかして、アンロード弁28により、各
流体シリンダ3への油の供給はアキユムレータ22a,22b
の蓄圧(メイン圧)にて行なわれる。
液圧通路10のアキユムレータ22a下流側には、車両の
4輪に対応して4個の流量制御弁9が設けられており、
左前輪側を例にとれば、液圧通路10の左前輪側通路10FL
に介設された第1の切換弁(以下、流入弁という)35
と、左前輪側通路10FLから油をリザーブタンク29に排出
する低圧ライン36に介設された第2の切換弁(以下、排
出弁という)37から成る。これらの流入弁35,排出弁37
は、各々閉位置と開位置の二位置を有し、かつ、開位置
での液圧を所定値に保持する差圧弁を内蔵する。
また、上記流入弁35と液体シリンダ3FLとの間の左前
輪側通路10FLには、パイロツト圧応動形のチエツク弁38
が介設されている。パイロツトライン39によつて流入弁
35の上流側の液圧通路10における油圧、即ちメイン圧が
パイロツト圧として導入され、パイロツト圧が40Kgf/cm
2以下のときにチエツク弁38が閉じるように設けられて
いる。つまり、メイン圧が40Kgf/cm2以上のときにの
み、流体シリンダ3への圧油の供給と共に流体シリンダ
3内の油の排出が可能となる。
液圧通路10のアキユムレータ22a下流側と低圧ライン3
6とを連通する連通路42にはフエイルセイフ弁41が介設
され、故障時に開位置に切換えられてアキユムレータ22
a,22bの蓄油をリザーブタンク29に戻し、高圧状態を解
除する機能を有する。パイロツトライン39には絞り43が
設けられており、上述のフエイルセイフ弁41の開作動時
にチエツク弁38が閉じるのを遅延させる機能を有する。
また、リリーフ弁44は、前輪側の各流体シリンダ3FL,3F
Rの液圧室3cの油圧が異常に上昇したときに開作動し
て、その油を低圧ライン36に戻す。低圧ライン36にはリ
ターンアキユムレータ45が接続され、流体シリンダ3か
らの油の排出時に蓄圧作用を行なう。
コントローラ19は各流体シリンダ3に対する流体の給
排制御を行ない、その制御は基本的に以下の如く分類す
ることができる。即ち、 各車輪の車高センサ14の検出信号に基づいて車高を目
標車高にする制御 上下加速度センサ15の検出信号に基づいて車両の上下
振動の低減を図る制御 各車輪のシリンダ圧センサ13の検出信号に基づいて前
輪及び後輪側で、各々左右の車輪間の支持荷重の均一化
を図る制御 車両の旋回時に横加速度センサ16、舵角センサ17及び
車速センサ18の各検出信号に基づいて各流体シリンダ3
の応答性を高める制御 である。
第3図(a)はコントローラ19の構成、及びコントロ
ーラ19の制御を受ける周辺部のブロツク図である。
第3図(a)において、コントローラ19は、信号線20
0を介して上述の各種センサからの信号を受け、駆動部1
04を介して排出弁37、及び他の流体給排制御弁120(流
入弁35、フエイルセイフ弁41、アンロード弁28)を制御
するメイン制御部100、メイン制御部100と情報交換しつ
つメイン制御部100の異常を監視するスレーブ制御部10
1、及びメイン制御部100やスレーブ制御部101の判断結
果等をもとにフエイルセイフモードを選択するF/Sモー
ド選択部102を有する。コントローラ19は、更にメイン
制御部100とスレーブ制御部101からの制御信号を受けて
トランジスタ107を駆動するリレー駆動部106を有する。
F/Sモード選択部102は、メイン制御部100及びスレー
ブ制御部101と同様、信号線200を介して各種センサから
の信号を入力し、各センサの検出信号とあらかじめ決め
た所定値との比較を行なう。この比較は、F/Sモード選
択部102内に設けた、車両の前後方向の制動状態を判定
する制動判定部102a、及び旋回状態を判定する旋回判定
部102bにて行なわれる。また、駆動部105は、F/Sモード
選択部102の制御を受けて排出弁37を駆動する。
メインリレー110は接点110b,110cの2回路分の接点を
有し、その巻線部110aがトランジスタ107の制御にて通
電状態にあるときに前記両接点が閉状態となるので、主
電源103(ここでは、車載のバツテリ)から流体給排制
御弁120のソレノイド120aに対して電源が供給される。
流体給排制御弁120のソレノイド120aは、駆動部104を介
してメイン制御部100の制御を受け、その制御に従つた
動作をする。同時に、排出弁37のソレノイド37aも駆動
部104、及び接点110cを介してメイン制御部100の制御を
受ける。また、トランジスタ107が巻線部110aを非通電
状態に制御したときには、接点110b,110cが開状態とな
るので、ソレノイド120a及び37aは駆動部104からの制御
を離れる。しかして、メインリレー110の両接点が開状
態にあるときには、排出弁37のソレノイド37aへの電源
供給が継続され、排出弁37が駆動部105の制御に従い動
作する。
尚、メイン制御部100、スレーブ制御部101は、各々ウ
オツチドツグ(W/D)回路100a,101aを有しており、それ
ぞれの制御部の暴走を検出した時点で、その制御を中止
するよう働く。
第3図(b)はメイン制御部100の構成を示すブロツ
ク図である。同図に示すようにメイン制御部100は、上
述の各センサからの検出信号を受けて給排制御系の故障
を検出する故障検出部51、故障検出部51の信号をもとに
故障モードの判別を行なう故障モード判別部52、故障モ
ードの判別結果に従い、流体給排制御弁120の駆動部104
を制御する故障モード実行部53を有する。また、故障検
出部51と同様、各センサからの検出信号をもとに車両の
前後方向の制動状態や旋回状態を判定する判定部54、判
定部54からの信号を受け、車両が制動状態や旋回状態あ
るときに故障モード実行部53に対して所定の故障モード
の実行を強制する補正部55を有する。
第3図(a)のF/Sモード選択部102、及び第3図
(b)の判定部54における車両の制動状態や旋回状態の
判定は、上述のように個々のセンサからの検出信号とあ
らかじめ決めた所定値との比較を行ない、検出信号が一
定の範囲内にあるかということと、これら複数のセンサ
からの検出信号の論理的関係により判定している。換言
すれば、センサからの信号が一定値に固定されたり無信
号等、センサ自体に故障が発生しても、他の正常なセン
サからの検出信号をもとに判定するように構成されてい
る。
第4図はコントローラ19、及びその周辺部の電源系統
の概略を示すブロツク図である。同図において、D/Dコ
ンバータ112は主電源103からの電源を所定の直流電源に
変換し、それをメイン制御部100とスレーブ制御部101に
供給している。
一方、第3図(a)にも示したように、メインリレー
110、及び排出弁37のソレノイド37aは、主電源103から
直接電源の供給を受ける。同様に、F/Sモード選択部102
と駆動部105も、主電源103から直接電源の供給を受け
る。電源監視部130はD/Dコンバータ112の出力電圧を常
に監視し、それが所定値以下になつたとき、F/Sモード
選択部102に対して電圧異常を通知する信号を送る。
<フエイルセイフ制御の説明> 次に、本実施例におけるフエイルセイフ制御について
詳細に説明する。
本実施例におけるフエイルセイフ制御は、以下の如く
分類できる。即ち、 メイン制御部が正常に機能し、各センサからの故障信
号に基づいて行なうフエイルセイフ制御 メイン制御部が異常動作した場合のフエイルセイフ制
御 電源に異常が発生した場合のフエイルセイフ制御 である。
また、故障モードの種類については、 A故障モード:現在の車高を維持して制御の中止を要
する故障 A故障モードは、更に、 (1.1)A−0故障モード:故障処置が成されるまで
故障モードとする (1.2)A−1故障モード:イグニシヨンオフ(IG・O
F)で故障モードをリセツトする に分類できる。
B故障モード:流体シリンダ内の流体(油)を排出し
て車高の低下を要する故障 C故障モード:警報ランプの点灯等のワーニングのみ
して制御を続行する故障 の如く分類される。
以下、個々のフエイルセイフ制御について説明する。
(1)メイン制御部が正常に機能し、各センサからの故
障信号に基づいて行なうフエイルセイフ制御 第5図に示したフローチヤートを参照して、メイン制
御部100が正常に機能しているときの、各センサからの
故障信号をもとにしたコントローラ19におけるフエイル
セイフ制御について説明する。
第5図のフローチヤートにおいて、ステツプS1で、メ
イン制御部100は故障フラグFが1であるか否かを判定
し、その結果がNOのときは、ステツプS2で、メイン制御
部100の故障検出部51は、各センサからの検出信号を故
障検出のための信号として入力する。そして、ステツプ
S3で、これらの故障信号に基づいて故障か否かを判定す
る。このステツプS3で故障ではないと判定された場合
は、そのまま処理を終えるが、故障と判定されたときに
は、ステツプS4に進んで故障モード判別部52にて故障モ
ードの識別を行なう。
ステツプS5では、故障モードがB故障モードであるか
否かを判定し、その結果がYESであれば以降のステツプ
でB故障モードを実行する。即ち、メイン制御部100
は、ステツプS6で故障モードを記憶し、続くステツプS7
でメイン制御部100の故障モード実行部53は、制御線123
を介してリレー駆動部106に制御信号を出力する。一
方、スレーブ制御部101は、信号線200を介してメイン制
御部100と常時情報交換を行ない、メイン制御部100の動
作異常を監視している。そして、メイン制御部100が正
常に機能していると判断したときに、制御線124を介し
てメイン制御部100と同様の制御信号、即ち、トランジ
スタ107がメインリレー110の接点110b,110cを開状態と
するよう制御する信号をリレー駆動部106に出力する。
リレー駆動部106は、メイン制御部100とスレーブ制御
部101からの制御信号を判定し、その判定結果に従いト
ランジスタ107を制御する。つまり、ここでは上記制御
信号を受けたリレー駆動部106は、トランジスタ107を制
御してメインリレー110の巻線部110aに対する通電を止
める。その結果、メインリレー110の接点110b,110cは開
状態となるので、流体給排制御弁120のソレノイド120a
への通電も断たれ、流体給排制御弁120は閉位置、フエ
イルセイフ弁41は開位置となる。このリレー駆動部106
からの制御信号は、同時にF/Sモード選択部102に送られ
る。そして、メイン制御部100は、続くステツプS8で警
報ランプの点灯等のワーニングを行なう。
ステツプS9で、F/Sモード選択部102の制動判定部102a
と旋回判定部102bは、各センサの検出信号と所定値との
比較結果から車両が制動、あるいは旋回状態にあると判
定する。結局、F/Sモード選択部102は、この判定結果と
リレー駆動部106からの信号との比較をしてB故障モー
ドであることを知る。そして、駆動部105に対して、排
出弁37のソレノイド37aに駆動信号を送り、各車輪の流
体シリンダの液圧室3cから油を最大流量で排出するよう
制御するので車高が低下する。この排出弁37による流体
シリンダの液圧室3cからの油の排出は、フエイルセイフ
弁41が開位置となり、チエツク弁38が絞り43にて所定時
間遅延して閉じるまでの間に行なわれる。
メイン制御部100は、B故障モード実行後、次のステ
ツプS10でフラグFを1に設定して処理を終える。
一方、ステツプS5で、B故障モードではないと判定さ
れた場合にはステツプS11に進み、故障モードがA−0
故障モードであるかの判定を行なう。この判定の結果が
YESであれば、ステツプS12で故障モードの記憶を行な
い、続くステツプS13で、上述のB故障モード実行時と
同様、メインリレー110の接点110b,110cを開状態とし、
流体給排制御弁120のソレノイド120aへの通電を断つこ
とにより流体給排制御弁120が閉位置、フエイルセイフ
弁41が開位置になる。
次に、ステツプS14で、判定部54はシリンダ圧センサ1
3、横加速度センサ16、及び舵角センサ17からの検出信
号を論理的に比較し、車両が旋回状態にあるか否かを判
定する。このステツプS14での判定がYESであれば、次の
ステツプS15で、旋回判定時と同じセンサの検出信号を
もとに旋回の終了を判定する。ここで旋回の終了が判定
できたならば、ステツプS8に進んでB故障モードの実行
を行なう。結局、車両の旋回を検知し、旋回が終了する
まではA故障モードを実行し、旋回終了後は、B故障モ
ードを実行することになる。
ステツプS14での判定がNOであれば、ステツプS31で、
判定部54は車速センサ14、及び上下加速度センサ15から
の検出信号を論理的に比較し、車両が制動状態にあるか
否かを判定する。判定の結果、車両が制動状態にあれ
ば、補正部55はA故障モードの実行を禁止し、処理をス
テツプS8に移行して強制的にB故障モードを実行する。
尚、ここでの車両の制動状態とは、アクセルによる加速
状態、及びブレーキ制動による減速状態の両方を意味す
る。
ステツプS31での判定がNOであれば、A故障モードを
実行する。つまり、ステツプS32でワーニングをし、次
のステツプS33でF/Sモード選択部102は、各センサの検
出信号と所定値との比較をして排出弁37が現在の状態、
即ち閉位置を保つように駆動部105を制御する。その結
果、車高は維持される。
以上のA故障モード実行後、次のステツプS34でフラ
グFを1に設定して処理を終える。
一方、ステツプS11での判定がNOであれば、ステツプS
21に進んでA−1故障モードかどうかの判定をする。こ
のステツプS21での判定結果がYESであればステツプS13
に移行して、上述のA−0故障モードを実行する。しか
し、ステツプS21での判定がNOであればステツプS22に進
み、故障モードがC故障モードであるか否かを判定す
る。
ステツプS22での判定の結果がYESであれば、C故障モ
ードの実行として、次のステツプS23でワーニングのみ
行なつて制御を続行し、続くステツプS24でフラグFを
1にして処理を終了する。しかし、ステツプS22での判
定がNOであれば、即ち、故障モードがA故障モード、B
故障モード、C故障モードのいずれにも該当しないとき
には、ステツプS25で制御を一時休止して処理を終え
る。
本フエイルセイフ制御処理の最初のステツプであるス
テツプS1での判定がYESであれば、処理をステツプS18に
進めて故障モードがB故障モードか、あるいはA−0故
障モードかの判定をする。ここでの判定がYESであれ
ば、そのままリターンとするが、NOのときにはステツプ
S19で、エンジンを停止すべくイグニシヨンオフの操作
がされたか否かを判定する。このステツプS19での判定
がYESであれば、イグニシヨンオフということでステツ
プS20でフラグFを0に設定し、処理を終了する。しか
し、ステツプS19での判定がNOでイグニシヨンオンであ
れば、つまりエンジンが稼動中のときにはそのまま処理
を終える。
(2)メイン制御部が異常動作した場合のフエイルセイ
フ制御 本フエイルセイフ制御は、メイン制御部100が暴走等
により異常動作した場合の制御である。
メイン制御部100の動作は、付属のウオツチドツグ回
路100a、及びスレーブ制御部101にて常に監視されてお
り、またスレーブ制御部101自身の動作も付属のウオツ
チドツグ回路101aにて監視されている。
メイン制御部100が暴走等に起因して、その動作に異
常を起こしたとき、スレーブ制御部101は、メイン制御
部100との情報交換を通じてメイン制御部100の動作異常
を検知し、制御線124を介してリレー駆動部106にその異
常を通知する信号を送る。
リレー駆動部106は、異常通知信号からメイン制御部1
00の動作異常を判断し、前述の(1)の故障モード実行
時と同様、メインリレー110を遮断するよう制御する。
同時に、F/Sモード選択部102はリレー駆動部106からの
信号を受け、その信号と、各センサの検出信号と所定値
との比較結果をもとに駆動部105に対して排出弁37を制
御する信号を送出する。即ち、F/Sモード選択部102の制
動判定部102aと旋回判定部102bは、各センサの検出信号
と所定値との比較結果から車両が制動、あるいは旋回状
態にあると判定すれば、排出弁37を制御して各流体シリ
ンダの液圧室3cから油を排出して車高を低下させる。し
かし、車両が制動、あるいは旋回状態でなければ、現在
の車高を保つべく排出弁37を閉位置のままとするよう制
御する。
(3)電源に異常が発生した場合のフエイルセイフ制御 第4図に示したD/Dコンバータ112に障害が発生して、
メイン制御部100やスレーブ制御部101への電源の供給が
断たれたり、所定の電圧を確保することができない場
合、これらの制御部は制御不能に陥る。従つて、駆動部
104やリレー駆動部106の動作は保証されず、トランジス
タ107はベース電圧不足にて遮断状態になるので、メイ
ンリレー110の巻線部110aに対する通電が止まり、接点1
10b,110cが開状態となる。
電圧監視部130はD/Dコンバータ112の出力電圧を常に
監視しており、電圧の異常を検知すると直ちに異常を通
知する信号をF/Sモード選択部102に送る。F/Sモード選
択部102は、電圧の異常を通知する信号と各センサの検
出信号と所定値との比較結果をもとに排出弁37を駆動す
る信号を駆動部105に送る。即ち、前述の(2)での制
御と同様、F/Sモード選択部102の制御判定部102aと旋回
判定部102bは、各センサの検出信号と所定値との比較結
果から車両が制動、あるいは旋回状態にあると判定すれ
ば車高を低下させるよう排出弁37を制御し、そうでなけ
れば現在の車高を保つよう制御する。
以上説明したように、本実施例によれば、故障モード
を細分化し、フエイルセイフ制御時の車両の制動状態や
旋回状態に応じて車高を適切に制御することにより車両
の姿勢の崩れを防止でき、かつ安全性と操縦性との両立
を効果的に図ることができるという効果がある。
また、メイン制御部とその動作を監視するスレーブ制
御部とを設けてメイン制御部の動作異常を判定している
ので、確実なフエイルセイフ制御を実現できるという効
果がある。
更に、排出弁を他の流体給排制御弁とは独立して通電
することで、フエイルセイフ制御時に排出弁のみを制御
して車高を維持したり、あるいは低下させることができ
るという効果がある。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、所定故障時に
給排制御を中止し、シリンダ内の流体圧を確保する一
方、シリンダへの流体の給排制御系に故障が発生した場
合でも、減速制動中ならば給排制御の中止を禁止し、シ
リンダ内の流体を強制排出して車高を低下させることに
より、車体前部の上昇等の車両の姿勢の崩れを抑え、安
定性及び操縦性の悪化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である車両のサスペンシヨン
装置全体のブロツク図、 第2図は実施例の車両のサスペンシヨン装置における流
体の給排制御用油圧回路を示す図、 第3図(a)はコントローラ19の構成及びその周辺部を
示すブロツク図、 第3図(b)はメイン制御部100の構成を示すブロツク
図、 第4図はコントローラ19及びその周辺部の電源供給系統
を示す図、 第5図は実施例におけるフエイルセイフ制御を説明する
フローチヤートである。 図中、19……コントローラ、35……流入弁、37……排出
弁、41……フエイルセイフ弁、100……メイン制御部、1
01……スレーブ制御部、102……F/Sモード選択部、110
……メインリレー、112……D/Dコンバータ、130……電
圧監視部である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−147424(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪ごとに設けたシリンダに対して流体
    を独立的に給排制御することでサスペンション特性の変
    更が可能なアクティブコントロールサスペンションを有
    する車両のサスペンション装置であって、 車両が減速制動状態であることを判定する減速制動判定
    手段と、 所定故障時に給排制御を中止し、前記シリンダ内の流体
    圧を確保する第1の故障制御手段と、 前記所定故障時であっても、前記減速制動状態と判定さ
    れたならば前記第1の故障制御を禁止し、前記シリンダ
    内の流体を強制排出して車高を低下させる第2の故障制
    御手段とを具備することを特徴とする車両のサスペンシ
    ョン装置。
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