JPH0585126A - 車両のサスペンシヨン装置 - Google Patents

車両のサスペンシヨン装置

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JPH0585126A
JPH0585126A JP25116391A JP25116391A JPH0585126A JP H0585126 A JPH0585126 A JP H0585126A JP 25116391 A JP25116391 A JP 25116391A JP 25116391 A JP25116391 A JP 25116391A JP H0585126 A JPH0585126 A JP H0585126A
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JP
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vehicle
failure
failure mode
vehicle height
pressure
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Application number
JP25116391A
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English (en)
Inventor
Masami Sato
正己 佐藤
Shinji Tagawa
親司 田川
Shin Takehara
伸 竹原
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Mazda Motor Corp
Naldec Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Naldec Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流量制御系の各種機器の故障時に流体シリン
ダ内の流体を排出して車高を強制低下させる車両のサス
ペンション装置において、サービス点検時には上記車高
の強制低下を規制して、安全性を確保する。 【構成】 車体と各車輪との間にそれぞれ配設された流
体シリンダに対する流体の給排を制御してサスペンショ
ン特性を変更する車両のサスペンション装置において、
流量制御手段を構成する各種機器の故障を検出する故障
検出手段と、上記流体シリンダ内の流体を排出して車高
を強制低下させる車高強制低下手段62とを備える。更
に、車両の停車時を検出して上記車高強制低下手段62
の作動を規制し、現車高を維持するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体シリンダへの流量
を制御してサスペンション特性を可変にする車両のサス
ペンション装置に関し、特に、流量制御系の故障時のフ
ェイルセイフ対策に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両のサスペンション装置と
して、例えば特公昭59−14365号公報に開示され
るように、車体と車輪との間に流体シリンダを配設し、
該流体シリンダにガスばねを接続してなるいわゆるハイ
ドロニューマチックサスペンション装置(HPS装置)
は知られている。また、各車輪毎に独立的に流体シリン
ダに対する流体の給排(供給・排出)を制御して車両の
サスペンション特性を運転状態に応じて可変とするいわ
ゆるアクティブコントロールサスペンション装置(AC
S装置)も知られている。
【0003】そして、このようなサスペンション装置を
一般車に装備する場合には、流体シリンダに対する流体
の給排を制御する流量制御系の制御弁や各種センサ等の
機器が故障したときの誤制御を防止するためのフェイル
セイフ対策を充分に図る必要がある。このフェイルセイ
フ対策としては、例えば特開平2−169317号公報
に開示されるように、流量制御系の各種機器の故障を検
出する故障検出手段と、該故障検出手段の信号を受け、
故障がワーニングのみをして制御を続行するモード、現
車高で制御を中止するモードおよび流体シリンダ内の流
体を排出して車高を強制低下させるモードのいずれかに
該当するか否かを判別する判別手段と、該判別手段の信
号を受け、故障モードを実行する実行手段とを備え、故
障の程度に応じて適切な処置を採るようにしたものが知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、流
量制御系に用いられるバルブは、応答遅れを生じないよ
うにするために、スプールが移動し易く、つまり位置切
換えが行われ易くなっている。そのため、上述の如きフ
ェイルセイフ対策を採るに当たっては、サービス点検時
に、流量制御弁が開位置に切換わって固着し、車高を強
制低下させる故障モードが実行される虞があるので、安
全対策を採る必要がある。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、流量制御系の各種機器
の故障時に流体シリンダ内の流体を排出して車高を強制
低下させる車両のサスペンション装置において、サービ
ス点検時には上記車高の強制低下を規制して、安全性を
確保し得るようにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、車両のサスペンション装置
として、車体と各車輪との間にそれぞれ配設された流体
シリンダと、該各流体シリンダに対する流体の給排を制
御する流量制御手段と、該流量制御手段を構成する各種
機器の故障を検出する故障検出手段と、該故障検出手段
の信号を受け、上記流体シリンダ内の流体を排出して車
高を強制低下させる車高強制低下手段とを備えることを
前提とする。そして、この発明の特徴は、更に、車両の
停車時を検出する停車時検出手段と、該検出手段の信号
を受け、車両の停車時には上記車高強制低下手段の作動
を規制する規制手段とを備える構成とするものである。
【0007】請求項2記載の発明は、上記規制手段が車
高強制低下手段の作動による車高の強制低下を中止する
ものである構成とする。
【0008】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
車両の停車時には、そのことを停車時検出手段が検出
し、該検出手段の信号を受ける規制手段により車高強制
低下手段の作動が規制される。このため、車両を停車さ
せてサービス点検を行う時に、たとえ流量制御弁が開位
置に切換わって固着し、故障検出手段で車高を低下させ
る必要のある故障モードが検出された場合でも、車高が
低下することはない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0010】図1において、1は車体、2F は前輪、2
R は後輪であって、車体1と前輪2F との間および車体
1と後輪2R との間には、各々流体シリンダ3が配置さ
れている。該各流体シリンダ3は、シリンダ本体3a 内
に嵌挿したピストン3b により液圧室3c が画成されて
いる。上記ピストン3b に連結したロッド3d の上端部
は車体1に連結され、シリンダ本体3a は各々車輪2F
,2R に連結されている。
【0011】上記各流体シリンダ3の液圧室3c には、
各々、連通路4を介してガスばね5が連通接続されてい
る。該各ガスばね5は、ダイヤフラム5e によりガス室
5fと液圧室5g とに区画されており、該液圧室5g は
流体シリンダ3の液圧室3cに連通している。
【0012】また、8は油圧ポンプ、9,9は該油圧ポ
ンプ8と各流体シリンダ3とを連通する高圧ラインとし
ての液圧通路10に介設された流量制御弁であって、該
流量制御弁9は各流体シリンダ3への流体(油)の供給
・排出を行って流量を調整する機能を有する。
【0013】さらに、12は油圧ポンプ8の油吐出圧
(詳しくは後述するアキュムレータ22a,22bでの
蓄油の圧力)を検出するするメイン圧センサ、13は各
流体シリンダ3の液圧室3c の液圧を検出するシリンダ
圧センサ、14は対応する車輪2F,2R の車高(シリン
ダストローク量)を検出する車高センサ、15は車両の
上下加速度(車輪2F,2R のばね上加速度)を検出する
上下加速度センサ、16は車両の横加速度を検出する横
加速度センサ、17は操舵輪たる前輪2F の操舵角を検
出する舵角センサ、18は車速を検出する車速センサで
あり、これらのセンサの検出信号は各々内部にCPU等
を有するコントローラ19に入力されて、サスペンショ
ン特性の可変制御に供される。尚、50はコントローラ
19の制御信号に基づいて作動する警報装置である。
【0014】図2は上記各流体シリンダ3に対する流体
の給排を制御する流量制御手段を構成する油圧回路7を
示す。この図において、油圧ポンプ8は可変容量形の斜
板ピストンポンプからなり、駆動源20により駆動され
るパワーステアリング装置用の油圧ポンプ21と二連に
接続されている。この油圧ポンプ8に接続された液圧通
路10には3つのアキュムレータ22a ,22a ,22
a が同一箇所で連通接続されているとともに、その接続
箇所で液圧通路10は前輪側通路10F と後輪側通路1
0R とに分岐されている。さらに、前輪側通路10F は
左前輪側通路10FLと右前輪側通路10FRとに分岐さ
れ、該各通路10FL,10FRには対応する車輪の流体シ
リンダ3FL,3FRの液圧室3c が連通されている。一
方、後輪側通路10R には1つのアキュムレータ22b
が連通接続されているとともに、その下流側で左後輪側
通路10RLと右後輪側通路10RRとに分岐され、該各通
路10RL,10RRには対応する車輪の流体シリンダ3R
L,3RRの液圧室3c が連通されている。
【0015】上記各流体シリンダ3FL,3FR,3RL,3
RRに接続するガスばね5FL,5FR,5RL,5RRは、各
々、具体的には複数個(図では4個)ずつ備えられ、こ
れらのガスばね5a ,5b ,5c ,5d は、対応する流
体シリンダ3の液圧室3c に連通路4を介して互いに並
列に接続されている。また、上記ガスばね5a 〜5d
は、各々連通路4の分岐部に介設したオリフィス25を
備えていて、その各オリフィス25での減衰作用と、ガ
ス室5f に封入されたガスの緩衝作用との双方を発揮す
るようになっている。上記第1のガスばね5a と第2の
ガスばね5b との間の連通路4には該連通路4の通路面
積を調整する減衰力切換バルブ26が介設されており、
該切換バルブ26は、連通路4を開く開位置と、その通
路面積を顕著に絞る絞位置との二位置を有する。
【0016】また、上記液圧通路10にはアキュムレー
タ22aの上流側にアンロード弁27と流量制御弁28
とが接続されている。上記アンロード弁27は、油圧ポ
ンプ8から吐出される圧油を油圧ポンプ8の斜板操作用
シリンダ8a に導入して油圧ポンプ8の油吐出量を減少
させる導入位置と、上記シリンダ8a 内の圧油を排出す
る排出位置とを有し、油圧ポンプ8の油吐出圧が所定の
上限油吐出圧(160±10kgf /cm2 )以上になった
ときに排出位置から導入位置に切り替わり、この状態を
所定の下限吐出圧(120±10kgf /cm2 )以下にな
るまで維持するように設けられていて、油圧ポンプ8の
油吐出圧を所定の範囲内(120〜160kgf /cm2
に保持制御する機能を有している。上記流量制御弁28
は、油圧ポンプ8からの圧油を上記アンロード弁27を
介して油圧ポンプ8の斜板操作用シリンダ8a に導入す
る導入位置と、上記シリンダ8a 内の圧油をアンロード
弁27からリザーブタンク29に排出する排出位置とを
有し、アンロード弁27により油圧ポンプ8の油吐出圧
が所定の範囲内に保持されているときに液圧通路10の
絞り30配設部の上・下流間の差圧を一定に保持し油圧
ポンプ8の油吐出量を一定に保持制御する機能を有して
いる。しかして、各流体シリンダ3への油の供給はアキ
ュムレータ22a,22bの蓄油(この油圧をメイン圧
という)でもって行われる。
【0017】一方、液圧通路10のアキュムレータ22
a下流側には車両の4輪に対応して4つの流量制御弁
9,9,…が設けられている。以下、各車輪対応した部
分の構成は同一であるので、左前輪側のみについて説明
し、他はその説明を省略する。すなわち、流量制御弁9
は、液圧通路10の左前輪側通路10FLに介設された流
入弁35と、左前輪側通路10FLから油をリザーブタン
ク29に排出する低圧ライン36に介設された排出弁3
7とからなる。上記流入弁35及び排出弁37は、共に
開位置と閉位置の二位置を有し、かつ開位置での液圧を
所定値に保持する差圧弁を内蔵する切換弁からなる。
【0018】また、上記流入弁35と流体シリンダ3FL
との間の左前輪側通路10FLにはパイロット圧応動形の
チェック弁38が介設されている。該チェック弁38
は、パイロットライン39によって流量制御弁9(流入
弁35)の上流側の液圧通路10における油圧(つまり
メイン圧)がパイロット圧として導入され、このパイロ
ット圧が40kgf /cm2 以下のときに閉じるように設け
られている。つまり、メイン圧が40kgf /cm2 以上の
ときにのみ流体シリンダ3への圧油の供給と共に流体シ
リンダ3内の油の排出が可能となる。
【0019】尚、図2中、41は液圧通路10のアキュ
ムレータ22a下流側と低圧ライン36とを連通する連
通路42に介設されたフェイルセイフ弁であって、故障
時に開位置に切換えられてアキュムレータ22a,22
bの蓄油をリザーブタンク29に戻し、高圧状態を解除
する機能を有する。また、43はパイロットライン39
に設けられた絞りであって、上記フェイルセイフ弁41
の開作動時にチェック弁38が閉じるのを遅延させる機
能を有する。44は前輪側の各流体シリンダ3FL,3FR
の液圧室3cの油圧が異常に上昇した時に開作動してそ
の油を低圧ライン36に戻すリリーフ弁である。45は
低圧ライン36に接続されたリターンアキュムレータで
あって、流体シリンダ3からの油の排出時に蓄圧作用を
行うものである。
【0020】ここで、コントローラ19による各流体シ
リンダ3の流量制御については図を用いて詳しくは述べ
ないが、基本的には、各車輪の車高センサ14の検出信
号に基づいて車高を目標車高に制御する制御系と、上下
加速度センサ15の検出信号に基づいて車両の上下振動
の低減を図る制御系と、各車輪のシリンダ圧センサ13
の検出信号に基づいて前輪側及び後輪側で各々左右の車
輪間の支持荷重の均一化を図る制御系と、車両の旋回時
に横加速度センサ16、舵角センサ17および車速セン
サ18の各検出信号に基づいて各流体シリンダ3の応答
性を高める制御系とを有する。
【0021】そして、このような流量制御のための機器
が故障した時、コントローラ19においては、図3に示
す制御フローに従ってフェイルセイフがなされる。
【0022】すなわち、先ず初めに、ステップS1でフ
ラグFが「1」であるか否かを判定し、その判定がNO
のときはステップS2で各種センサ12〜18からの検
出信号を故障検出のための故障信号として入力した後、
ステップS3でこれらの故障信号に基づいて故障か否か
を判定する。このステップS3と各種センサ12〜18
とによって上記油圧回路7を構成する各種機器の故障を
検出する故障検出手段51が構成されている。
【0023】そして、ステップS3での判定が故障をし
ていないNOのときはそのままリターンする一方、判定
がYESの故障のときはステップS4で故障の識別が行
われる。つまり、故障がワーニングのみをして制御を続
行する故障モード(以下、C故障モードという)、現車
高で制御を中止する故障モード(以下、A故障モードと
いう)および流体シリンダ内の流体を排出して車高を低
下させる故障モード(以下、B故障モードという)のい
ずれかに該当するか否かを判別し、また、A故障モード
の場合、更にその故障モードがイグニッションオフ(I
G・OFF)時でリセットするモード(以下、A−1故
障モードという)か、あるいは故障処置がなされるまで
故障モードとするモード(以下、A−0故障モードとい
う)かを判別する。このステップS4により、故障モー
ドの判別をする判別手段52が構成されている。
【0024】続いて、ステップS5で故障モードがB故
障モードであるか否かを判定し、その判定がYESのと
きは、ステップS6で図4に示すサブルーチンを実行し
た後、ステップS7でフラグFを「1」に設定し、リタ
ーンする。
【0025】一方、ステップS5での判定がNOのとき
は、ステップS8で故障モードがA−0故障モードであ
るか否かを判定し、その判定がYESのときはステップ
S9でA故障モードを実行する。また、ステップS8で
の判定がNOのときは、ステップS11で故障モードが
A−1故障モードであるか否かを判定し、その判定がY
ESのときはステップS12でA故障モードを実行す
る。ここで、ステップS9およびS12におけるA故障
モードの実行とは、ワーニングをするとともに、フェイ
ルセイフ弁41を直ちに開位置に切換えて現車高で制御
を中止することである。このA故障モードの実行の後、
ステップS10またはS13でフラグFを「1」に設定
し、リターンする。
【0026】また、ステップS11での判定がNOのと
きは、ステップS14で更に故障モードがC故障モード
であるか否かを判定し、その判定がYESのときはステ
ップS15でC故障モードを実行する。つまり、ワーニ
ングのみをして制御を続行する。ステップS15におけ
るC故障モードの実行の後、ステップS16でフラグF
を「1」に設定し、リターンする。一方、ステップS1
4での判定がNOのとき(つまり故障モードがA故障モ
ード、B故障モードおよびC故障モードのいずれにも該
当しないとき)は、ステップS17で制御を一時中止し
た後、リターンする。
【0027】一方、ステップS1での判定がYESのと
きは、ステップS18で故障モードがB故障モードまた
はA−0故障モードであるか否かを判定する。この判定
がYESのときはそのままリターンする一方、NOのと
きはステップS19で更にエンジンを停止すべくイグニ
ッションがオフ操作されたか否かを判定し、その判定が
YESのイグニッションオフ時にはステップS20でフ
ラグFを「0」に設定した後にリターンし、NOのイグ
ニッションオン時(つまりエンジンの稼動中のとき)に
はそのままリターンする。
【0028】ここで、図4に示すサブルーチンについて
説明する。このサブルーチンにおいては、スタートした
後、ステップS31で車両の停車時であるか否かを判定
する。この車両の停車時であるか否か判定は、車速セン
サ18で検出された車速に基づいて判断される。よっ
て、このステップS31及び車速センサ18により車両
の停車時を検出する停車時検出手段61が構成されてい
る。
【0029】そして、上記ステップS31での判定がN
Oの停車時でないとき、つまり車両の走行中のときに
は、ステップS32でB故障モードを実行する。つま
り、警報装置50を作動させてワーニングをするととも
に、各車輪の流体シリンダ3の液圧室3cから油を最大
流量でもって排出して車高を低下させ、しかる後、フェ
イルセイフ弁41を開位置に切換えて制御を中止する。
このB故障モードの実行後はリターンする。上記ステッ
プS32により、上記停車時検出手段61の信号を受
け、車高を強制低下させる車高強制低下手段62が構成
されている。一方、ステップS31での判定がYESの
停車時には、ステップS33で直ちにフェイルセイフ弁
41を開いて現車高を維持した後、ステップS34で制
御を中止し終了する。このステップS31,S33,S
34により、車両の停車時には上記車高強制低下手段6
2の作動を規制する規制手段63が構成されている。
【0030】次に、流量制御用機器の具体的な故障状態
と故障モードとの対応関係について述べる。
【0031】(1) イグニッションがオンされた時
(このときフェイルセイフ弁41は閉位置に切換えられ
る)車高が基準車高よりも30mm以上低いときは、C故
障モードである。このときの故障原因は、液圧通路10
中のチェック弁38でのゴミ詰りによるものと考えられ
るが、それは液圧通路10に圧油が流れることにより解
消でき、流量制御に支障を来たさないからである。
【0032】(2) イグニッションオン時から数秒
(例えば5秒)経過した後のメイン圧が基準圧(30kg
f /cm2 )以下のときは、A−0故障モードである。こ
のときの故障原因はフェイルセイフ弁41の開位置での
固着、液圧通路10の配管破れ、メイン圧センサ12の
故障等によるものと考えられ、回復する可能性のない重
大な故障である。
【0033】(3) メイン圧センサ12の出力信号が
上限使用電圧(4.5V)以上のときは、A−0故障モ
ードである。故障原因としてはメイン圧センサ12のV
ccショートが考えられる。
【0034】(4) メイン圧センサ12の出力信号が
下限使用電圧(0.5V)以下のときは、A−1故障モ
ードである。故障原因としてはメイン圧センサ12のG
NDショートが考えられるが、このGNDショートは、
Vccショートの場合と異なり回復の可能性がある。
【0035】(5) メイン圧が185kgf /cm2 以上
のときは、A−0故障モードである。故障原因としては
アンロード弁27の故障等が考えられる。尚、コントロ
ーラ19の制御においては、メイン圧が100kgf /cm
2 以下になったときに制御を一時休止し(第3図に示す
フローチャートのステップS17が相当する)、110
kgf /cm2 以上になったときに制御を復活する。
【0036】(6) メイン圧が100kgf /cm2 以下
で制御休止状態にあるにも拘らず、メイン圧が所定時間
(5秒程度)の間上昇しないときは、A−0故障モード
である。故障原因はアンロード弁27、メイン圧センサ
12等の故障である。
【0037】(7) メイン圧Pの時間的変化につい
て、|P(t)−P(t−Δt)|≦2kgf /cm2 (但
し、Δt=1秒)の状態が10分以上継続したときは、
A−0故障モードである。故障原因はメイン圧センサ1
2の信号固定である。
【0038】(8) 車両の上下加速度G(t)と重力
加速度Gとの間でG(t)−1G<−0.1Gの関係式
が成立するようになってから、メイン圧Pの時間的変化
について、|P(t)−P(t−Δt)|≦2kgf /cm
2 (但し、Δt=1秒)の状態が5秒以上連続したとき
は、A−1故障モードである。このときの故障原因も上
記(7)の場合と同様にメイン圧センサ12の信号固定
であるが、故障継続期間は5秒と短く、回復の可能性が
ある。
【0039】(9) 車輪のバンプ時(現車高H(t)
と基準車高H0 との間に、H(t)−H0 <30mmが成
立するとき)、シリンダ圧Pの時間的変化について、|
P(t)−P(t−Δt)|≦2kgf /cm2 (但し、Δ
t=1秒)の状態が5秒以上連続したときは、A−1故
障モードである。故障原因はシリンダ圧センサ13の信
号固定であり、上記(8)の場合と同様に回復の可能性
がある。
【0040】(10) メイン圧が90kgf /cm2 以下
になったときは、A−1故障モードである。故障原因は
配管破れ等である。
【0041】(11) センサ12〜18およびアクチ
ュエータ(油圧ポンプ8等)の断線が検出されたとき
は、A−0故障モードである。
【0042】(12) リザーブタンク29内の油量を
検出するオイルレベルセンサ(図示せず)の出力信号の
オフ状態が1秒間続いたときは、A−0故障モードであ
る。故障原因は配管破れ等である。
【0043】(13) シリンダ圧センサ13の出力信
号が上限使用電圧(4.5V)以上になったときは、A
−0故障モードである。故障原因はシリンダ圧センサ1
3のVccショートである。
【0044】(14) シリンダ圧センサ13の出力信
号が下限使用電圧(0.5V)以下になったときは、A
−0故障モードである。故障原因はシリンダ圧センサ1
3のGNDショートである。
【0045】(15) 尚、(シリンダ圧+10kgf /
cm2 )>(メイン圧)となったときは、油の逆流を防止
するために制御が一時中止される。
【0046】(16) 車輪のリバウンド状態(H
(t)−H0 >0)において車輪が更にリバウンドし
(H(t)−H(t−Δt)>0)、かつシリンダ圧が
上昇した(P(t)−P(t−Δt)>0)という状態
が300ms(0.3秒)以上連続して発生したときは、
B故障モードである。故障原因は流量制御弁9の流入固
着(つまり流入弁35が開位置のまま切り換わらなくな
ること)によるものであり、車高を4輪全てについて所
定の高さに同一にする制御が不可能であるので、各車輪
の流体シリンダ3内の油を排出して流体シリンダ3が最
も収縮した状態で車高が4輪全て同一になるようするの
である。
【0047】(17) 車輪のバンプ状態(H(t)−
H0 <0)において車輪が更にバンプし(H(t)−H
(t−Δt)<0)、かつシリンダ圧が下降した(P
(t)−P(t−Δt)<0)という状態が300ms以
上連続して発生したときは、B故障モードである。故障
原因は流量制御弁9の排出固着(つまり排出弁37が開
位置のまま切り換わらなくなること)によるものであ
り、このときも上記(16)の場合と同様車高を4輪全
てについて所定の高さに同一にする制御は不可能である
ので、車高を減少させる必要がある。
【0048】(18) 車輪が30mm以上バンプし、か
つシリンダ圧が30kgf /cm2 以下という状態が300
ms以上連続して発生したときは、B故障モードである。
故障原因は上記(16)の場合と同じく流量制御弁9の
流入固着である。
【0049】(19) 車輪が60mm以上リバウンド
し、かつシリンダ圧が100kgf /cm2 以上という状態
が300ms以上連続して発生したときは、B故障モード
である。故障原因は上記(17)の場合と同じく流量制
御弁9の排出固着である。
【0050】(20) 車高センサ14の出力信号が上
限使用電圧(4.5V)以上のときは、A−0故障モー
ドである。故障原因は車高センサ14のVccショート
である。
【0051】(21) 車高センサ14の出力信号が下
限使用電圧(0.5V)以下のときは、A−0故障モー
ドである。故障原因は車高センサ14のGNDショート
である。
【0052】(22) ある車輪の上下加速度が所定値
(0.1G)以上となってから3秒の間、その車輪の車
高センサ14の出力が変化しないときは、A−1故障モ
ードである。故障原因は車高センサ14の信号固定であ
り、回復の可能性がある。
【0053】(23) 上下加速度センサ15の出力信
号が上限使用電圧(4.5V)以上という状態が1秒以
上継続したときは、A−0故障モードである。故障原因
は上下加速度センサ15のVccショートである。
【0054】(24) 上下加速度センサ15の出力信
号が下限使用電圧(0.5V)以下という状態が1秒以
上継続したときは、A−0故障モードである。故障原因
は上下加速度センサ15のGNDショートである。
【0055】(25) 他の二つまたは三つの上下加速
度センサ15の出力が100ms前の出力と異なっている
のに対し、ある一つの上下加速度センサ15の出力が1
00ms前の出力と異なっていないという状態が500ms
連続したときは、A−1故障モードである。故障原因は
上下加速度センサ15の信号固定であり、回復の可能性
がある。
【0056】(26) 走行中に車高センサ14の出力
が10分の間一度も基準値近傍とならないときは、A−
1故障モードである。故障原因は車高センサ14の信号
固定、流量制御弁9のクローズ固着等であり、車高セン
サ14の信号固定の場合には回復の可能性がある。
【0057】(27) 横加速度センサ16の出力信号
が上限使用電圧(4.5V)以上という状態が1秒以上
継続したときは、A−0故障モードである。故障原因は
横加速度センサ16のVccショートである。
【0058】(28) 横加速度センサ16の出力信号
が下限使用電圧(0.5V)以下という状態が1秒以上
継続したときは、A−0故障モードである。故障原因は
横加速度センサ16のGNDショートである。
【0059】(29) 舵角センサ17の出力信号が上
限使用電圧(4.5V)以上になったときは、A−0故
障モードである。故障原因は舵角センサ17のVccシ
ョートである。
【0060】(30) 舵角センサ17の出力信号が下
限使用電圧(0.5V)以下になったときは、A−0故
障モードである。故障原因は舵角センサ17のGNDシ
ョートである。
【0061】(31) 二つの車速センサ18の出力か
ら各々車速を演算し、その車速同士を比較して所定値以
上の差があったときは、C故障モードである。車速はコ
ントローラ19による各流体シリンダ3の流量制御のう
ち、車両の旋回時での各流体シリンダ3の応答性を高め
るための制御系において用いられるものであるが、その
制御系においても2次的な要素にすぎないので、車速の
誤検出によっては流量制御そのものを中止する必要はな
いのである。
【0062】(32) CPUエラーのときは、A−0
故障モードである。
【0063】次に、上記実施例の作用・効果について説
明するに、コントローラ19による各流体シリンダ3の
流量制御中にその流量制御用のセンサや弁等の機器が故
障したとき、その故障はコントローラ19の故障検出手
段51により検出されるだけでなく、判別手段52によ
りA故障モード、B故障モードおよびC故障モードのい
ずれに該当するか否かが判別される。そして、故障が制
御の本質に余り影響を及ぼさないC故障モードの場合に
はワーニングのみをして制御自体は続行され、故障が制
御の本質に影響を及ぼすA故障モードの場合には現車高
で制御が中止され、さらに、故障が各車輪で車高が相違
することになるB故障モードの場合には、各車輪の流体
シリンダ3内の油を排出して4輪全ての車高を低い位置
で同一にした後に制御が中止されるので、制御故障時で
の安全性の確保と流体シリンダ3の流量制御によるHP
S装置ないしACS装置の効果たる操縦性等の向上とを
有効に図ることができる。
【0064】その上、車両の停車時には、上記B故障モ
ードの実行が中止され、現車高に維持されるので、車両
を停車させてサービス点検を行う際に、たとえ流量制御
弁28が流入固着し、B故障モードの判定・検出が行わ
れた場合でも、車高が低下してサービス点検等に支障を
来すことはなく、安全性を確保することができる。
【0065】尚、上記実施例では、本発明を、流体シリ
ンダ3とガスばね5の両方を備えたサスペンション装置
(つまりHPS装置)に適用したが、このHPS装置に
限らず、ガスばね5を備えず、流体シリンダ3のみを備
えてサスペンション特性を可変にするサスペンション装
置(つまりHPS装置以外のその他のACS装置)にも
同様に適用できるのは勿論である。
【0066】また、上記実施例では、停車時検出手段6
1において、車速センサ18で検出された車速に基づい
て車両の停車時を検出するようにしたが、車速の代わり
に、シフトレバーのレンジ位置等から車両の停車時を検
出するようにしてもよいのは言うまでもない。
【0067】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両のサス
ペンション装置によれば、車両を停車させてサービス点
検等を行うときには、車高強制低下手段の作動が規制さ
れ、車高の強制低下が中止されるので、サービス点検等
に支障を来すことはなく、安全性を確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる車両のサスペンション
装置を示す全体概略構成図である。
【図2】同じく油圧回路図である。
【図3】コントローラによるフェイルセイフ制御を示す
フローチャート図である。
【図4】同じくサブルーチンのフローチャート図であ
る。
【符号の説明】
3(3FL,3FR,3RL,3RR) 流体シリンダ 7 油圧回路(流量制御手段) 51 故障検出手段 61 停車時検出手段 62 車高強制低下手段 63 規制手段
フロントページの続き (72)発明者 竹原 伸 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体と各車輪との間にそれぞれ配設され
    た流体シリンダと、該各流体シリンダに対する流体の給
    排を制御する流量制御手段と、該流量制御手段を構成す
    る各種機器の故障を検出する故障検出手段と、該故障検
    出手段の信号を受け、上記流体シリンダ内の流体を排出
    して車高を強制低下させる車高強制低下手段とを備えた
    車両のサスペンション装置において、 車両の停車時を検出する停車時検出手段と、 該検出手段の信号を受け、車両の停車時には上記車高強
    制低下手段の作動を規制する規制手段とを備えたことを
    特徴とする車両のサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 上記規制手段は、車高強制低下手段の作
    動による車高の強制低下を中止するものである請求項1
    記載の車両のサスペンション装置。
JP25116391A 1991-09-30 1991-09-30 車両のサスペンシヨン装置 Pending JPH0585126A (ja)

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