JP3621561B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、省エネルギ対応の画像形成装置に係り、特に、両面印刷機能の使用に対応した省エネルギ動作に特徴のある画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
省エネルギ対応とは、国際エナジースターに適合して一定時間、機械を使用しない場合は電力を抑える動作を行ったり、片面原稿を両面印刷するようにして転写紙の消費量を抑えることによって省資源を促進する機能対応のことである。
【0003】
印刷機能には大きく分けて主機能と従機能の2つの種類が有り、通常、従機能は組み合わせが可能であるが、主機能同士を組み合わせることはできない。主従の定義は、着目する機能によって変わる可能性があるが、ここでは複写面に関する機能について説明する。例えば、片面印刷機能と両面印刷機能とでは、主機能同士の関係であり、濃度設定などは従機能であると考えれば理解しやすい。一方、集約機能とは、複数の原稿を(縮小して)1枚の転写画像とする機能であり、片面原稿→両面印刷とは、片面原稿から両面印刷を行って両面に画像を形成した転写紙を得る機能のことであり、これらは主機能同士の関係となる。
【0004】
従来の画像形成装置では、片面原稿→片面印刷が基本で、例えばあえて片面原稿→両面印刷を選択した場合、誤って片面原稿→両面印刷の機能を解除しない限り、対等な主機能の1つである集約機能は選択が禁止されている。この集約機能の選択禁止は、誤操作を防ぐために重要な制御の1つである。
【0005】
一方、両面印刷機能が標準装備されていない画像形成装置も多く存在する。そのような画像形成装置に対し、前述の省エネルギを促進するために両面印刷装置を付加して使用するように勧める必要がある。そして、両面印刷装置を付設したり導入した際には、自動的に両面印刷を優先して選択するように設定し、両面印刷機能による省エネルギ効果を得るようにする。
【0006】
なお、関連する技術としては、例えば特開平7−336490号公報記載の印刷装置が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のように省エネルギ対応の両面印刷機能を有する画像形成装置では、一々、片面原稿→両面印刷機能を解除しないと、対等である主機能を設定できないので、確かに誤動作は防ぐことができるが、非常に操作性の悪いものとなっている。しかし、主機能全てに設定を従機能の場合と同様に有効としてしまうと、例えば両面原稿→片面印刷というように省エネルギ(省資源)に反する設定も簡単に行えるという弊害が生じる。
【0008】
また、前述のように両面印刷手段を付設したり導入したりした場合に、ユーザの使用用途によっては、両面印字が適さない場合があり、両面印字装置を検出した場合、常に両面印字を優先させてしまうと、操作性がきわめて悪いものとなってしまうおそれがある。
【0009】
さらに、両面印刷機能を優先して選択するように設定された画像形成装置において、もし、両面印刷機能が故障すると、両面印刷機能をその都度解除しない限り画像形成装置を動作させることができなくなるという不都合も生じる。
【0010】
この発明は、このような背景に鑑みてなされたもので、その目的は、エナジースター対応で初期状態で両面印刷モードが自動的に設定される画像形成装置における設定ミスを防止し、操作性の向上を図ることにある。
【0016】
前記目的を達成するため、本発明は、原稿を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段により読み取られた原稿画像データに基づいて用紙の片面及び両面に画像を形成する手段とを備え、電源オン後の初期状態で用紙の両面に画像形成を行う両面印刷モードが自動的に設定されるエナジースター対応の画像形成装置において、複数の原稿画像データを用紙の1つの面に集約して画像形成する集約モードを指示する指示手段と、前記集約モードが操作者により指示されたときに、自動的に設定されている両面印刷モードを解除し、集約モードによる片面印字を設定することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
1. 画像形成装置の構成および動作
図1に第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す。
【0024】
図1において、自動原稿送り装置(以後ADF)1に備えられた原稿台2に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、操作部30上のスタートキー34が押下されると、一番下の原稿から給送ローラ3、給送ベルト4によってコンタクトガラス6上の所定の位置に給送される。読み取りユニット50によってコンタクトガラス6上の原稿の画像データを読み取り後、読み取りが終了した原稿は、給送ベルト4および排送ローラ5によって排出される。さらに、原稿セット検知センサ7によって原稿台2に次の原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス6上に給送される。給送ローラ3、給送ベルト4、排送ローラ5はモータによって駆動される。
【0025】
第1トレイ8、第2トレイ9、第3トレイ10に積載された転写紙は、各々第1給紙装置11、第2給紙装置12、第3給紙装置13によって給紙され、縦搬送ユニット14によって感光体15に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット50にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット57からのレーザーによって感光体15に書き込まれ、現像ユニット27を通過することによってトナー像が形成される。そして、転写紙は感光体15の回転と等速で搬送ベルト16によって搬送されながら、感光体15上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット17にて画像を定着させ、排紙ユニット18によって後処理装置のフィニシャ100に排出される。
【0026】
後処理装置のフィニシャ100は、本体の排紙ローラ19によって搬送された転写紙を、通常排紙ローラ102方向と、ステープル処理部方向へ導くことができる。切り替え板101を上に切り替えることにより、搬送ローラ103を経由して通常排紙トレイ104側に排紙することができる。また、切り替え板101を下方向に切り替えることで、搬送ローラ105,107を経由して、ステープル台108に搬送することができる。ステープル台108に積載された転写紙は、一枚排紙されるごとに紙揃え用のジョガー109によって、紙端面が揃えられ、一部のコピー完了と共にステープラ106によって綴じられる。ステープラ106で綴じられた転写紙群は自重によって、ステープル完了排紙トレイ110に収納される。
【0027】
一方、通常の排紙トレイ104は前後に移動可能な排紙トレイである。前後に移動可能な排紙トレイ部104は、原稿毎、あるいは、画像メモリによってソーティングされたコピー部毎に、前後に移動し、簡易的に排出されてくるコピー紙を仕分けるものである。
【0028】
転写紙の両面に画像を作像する場合は、各給紙トレイ8〜10から給紙され作像された転写紙を排紙トレイ104側に導かないで、経路切り替えのための分岐爪112を上側にセットすることで、一旦両面給紙ユニット111にストックする。その後、両面給紙ユニット111にストックされた転写紙は再び感光体15に作像されたトナー画像を転写するために、両面給紙ユニット111から再給紙され、経路切り替えのための分岐爪112を下側にセットし、排紙トレイ104に導く。この様に転写紙の両面に画像を作成する場合に両面給紙ユニット111は使用される。
【0029】
感光体15、搬送ベルト16、定着ユニット17、排紙ユニット18、現像ユニット27は図示しないメインモータによって駆動され、各給紙装置11〜13はメインモータの駆動を各々給紙クラッチによって伝達駆動される。縦搬送ユニット14はメインモータの駆動を中間クラッチによって伝達駆動される。
【0030】
2. 操作部
図2は、操作部(操作パネル)30を示す平面図である。
【0031】
操作部30には、液晶タッチパネル31、テンキー32、クリア/ストップキー33、プリントキー34、モードクリアキー35、および初期設定キー38などがあり、液晶タッチパネル31には、機能キー37、部数、および画像形成装置の状態を示すメッセージなどが表示される。
【0032】
第3図は操作部30の液晶タッチパネル31の表示一例を示す図である。
【0033】
オペレータが液晶タッチパネル31に表示されたキーにタッチすることで、選択された機能を示すキーが黒く反転する。また、機能の詳細を指定しなければならない場合(例えば変倍であれば変倍値等)は、キーにタッチすることで、詳細機能の設定画面が表示される。このようにに、液晶タッチパネルは、ドット表示器を使用しているため、その時の最適な表示をグラフィカルに行うことが可能である。図3において左上は、「コピーできます」、「お待ちください」等のメッセージを表示するメッセージエリア、その右は、セットした枚数を表示するコピー枚数表示部、その下の画像濃度を自動的に調整する自動濃度キー、転写紙を自動的に選択する自動用紙選択キー、コピーを一部ずつページ順にそろえる処理を指定するソートキー、コピーをページ毎に仕分けする処理を指定するスタックキー、ソート処理されたものを一部ずつ綴じる処理を指定するステープルキー、倍率を等倍にセットする等倍キー、拡大/縮小倍率をセットする変倍キー、両面モードを設定する両面キー、とじ代モード等を設定する消去/移動キー、スタンプや日付やページ等の印字を設定する印字キーである。選択されているモードはキーが網掛け表示されている。
【0034】
3. 画像読み取り手段で読み取った画像の潜像形成までの動作
図1を用いて、本実施形態における画像読み取り手段の動作、および画像を記録面上に潜像形成するまでの動作について、以下、説明する。
【0035】
潜像とは感光体面上に画像を光情報に変換して照射することにより生じる電位分布である。読み取りユニット50は、原稿を載置するコンタクトガラス6と光学走査系で構成されており、光学走査系は、露光ランプ51、第1ミラー52、レンズ53、CCDイメージセンサ54等々で構成されている。露光ランプ51および第1ミラー52は図示しない第1キャリッジ上に固定され、第2ミラー55および第3ミラー56は図示しない第2キャリッジ上に固定されている。原稿像を読み取るときには、光路長が変わらないように、第1キャリッジと第2キャリッジとが2対1の相対速度で機械的に走査される。この光学走査系は、図示しないスキャナ駆動モータにて駆動される。原稿画像は、CCDイメージセンサ54によって読み取られ、電気信号に変換されて処理される。レンズ53およびCCDイメージセンサ54を図1において左右方向に移動させることにより、画像倍率が変わる。すなわち、指定された倍率に対応してレンズ53およびCCDイメージセンサ54の左右方向に位置が設定される。
【0036】
書き込みユニット57はレーザ出力ユニット58、結像レンズ59、ミラー60で構成され、レーザ出力ユニット58の内部には、レーザ光源であるレーザダイオードおよびモータによって高速で定速回転する回転多面鏡(ポリゴンミラー)が備わっている。レーザ出力ユニット58から照射されるレーザ光は、定速回転するポリゴンミラーで偏向され、結像レンズ59を通り、ミラー60で折り返され、感光体面上に集光結像する。偏向されたレーザ光は感光体15が回転する方向と直交する方向(主走査方向)に露光走査され、後述する画像処理部のセレクタ64より出力された画像信号のライン単位の記録を行う。感光体15の回転速度と記録密度に対応した所定の周期で主走査を繰り返すことによって、感光体面上に画像(静電潜像)が形成される。
【0037】
上述のように、書き込みユニット57から出力されるレーザ光が、画像作像系の感光体15に照射される。図示しないが感光体15の一端近傍のレーザビームを照射される位置に、主走査同期信号を発生するビームセンサが配置されている。この主走査同期信号をもとに主走査方向の画像記録開始タイミングの制御、および後述する画像信号の入出力を行うための制御信号の生成が行われる。
【0038】
4. 画像処理部の構成
本実施形態における画像処理部(画像読み取り部と画像書き込み部)の構成について、図8を参照して説明する。
【0039】
露光ランプ51から照射された光は原稿面を照射し、原稿面からの反射光を、CCDイメージセンサ54にて結像レンズ(図示せず)により結像、受光して光電変換し、A/Dコンバータ61にてデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された画像信号は、シェーディング補正62がなされた後、画像処理部63にてMTF補正、γ補正等がなされる。セレクタ64では、画像信号の送り先を、変倍部71または画像メモリコントローラ65のいずれかにする切り替えが行われる。変倍部71を経由した画像信号は変倍率に合せて拡大縮小され、書き込みユニット57に送られる。画像メモリコントローラ65とセレクタ64間は、双方向に画像信号を入出力可能な構成となっている。図8には特に明示していないが、画像処理部(IPU)には、読み取り部50から入力される画像データ以外にも外部から供給される画像データ(例えパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置から出力されるデータ)も処理できるように複数のデータの入出力の選択を行う機能を有している。
【0040】
画像メモリコントローラ65等への設定や、読み取り部50書き込み部57の制御を行うCPU68、およびそのプログラムやデータを格納するROM69、RAM70を備えている。さらにCPU68は、メモリコントローラ65を介して、画像メモリ66のデータの書き込み、読み出しが行える。
【0041】
また、プリンタとして機能させる場合には、印字イメージデータ発生装置74から出力された印字イメージにしたがって、印字合成部(1),(2)72,73で印字合成が行われ、合成された印字イメージが画像メモリ66に格納されたり、書き込みユニット57によって印字が実行される。
【0042】
4.1 画像信号
ここで、図10を用いて、セレクタ64における1ページ分の画像信号について説明する。
【0043】
/FGATEは、1ページの画像データの副走査方向の有効期間を表している。/LSYNCは、1ライン毎の主走査同期信号であり、この信号が立ち上がった後の所定クロックで、画像信号が有効となる。主走査方向の画像信号が有効であることを示す信号が、/LGATEである。これらの信号は、画素クロックVCLKに同期しており、VCLKの1周期に対し1画素のデータが送られてくる。画像処理部(IPU)49は、画像入力、出力それぞれに対して別個の/FGATE、/LSYNC、/LGATE、VCLKの発生機構を有しており、様々な画像入出力の組み合わせが実現可能になる。
【0044】
4.2 メモリコントローラと画像メモリ
次に、図9を参照し、図8におけるメモリコントローラと、画像メモリの詳細について説明する。
【0045】
メモリコントローラ65は、入力データセレクタ101、画像合成部102、1次圧縮/伸長部103、出力データセレクタ104、2次圧縮/伸長部105のブロックを有している。各ブロックへの制御データの設定はCPU68より行われる。第8図におけるアドレス、データは画像データを示しており、CPU68に接続されるデータ、アドレスは図示していない。
【0046】
画像メモリ66は、1次および2次記憶装置106,107からなる。1次記憶装置106は、入力画像データの転送速度に略同期してメモリへのデータ書き込み、または画像出力時のメモリからのデータ読み出しが高速に行えるように、例えばDRAM等の高速アクセスが可能なメモリを使用する。また、1次記憶装置106は、処理を行う画像データの大きさにより複数のエリアに分割して画像データの入出力を同時に実行可能な構成(メモリコントローラとのインターフェース部)をとっている。各分割したエリアに画像データの入力、出力をそれぞれ並列に実行可能にするためにメモリコントローラとのインターフェースにリード用とライト用の二組のアドレス・データ線で接続されている。これによりエリア1に画像を入力(ライト)する間にエリア2より画像を出力(リード)するという動作が可能になる。
【0047】
2次記憶装置107は、入力された画像の合成、ソーティングを行うためにデータを保存しておく大容量のメモリである。1次、2次記憶装置とも、高速アクセス可能な素子を使用すれば、1次、2次の区別なくデータの処理が行え、制御も比較的簡単になる。しかし、DRAM等の素子は高価なため、2次記憶装置にはアクセス速度はそれほど速くないが、安価で、大容量の記録媒体を使用し、入出力データの処理を1次記憶装置を介して行う構成になっている。
【0048】
上述のような画像メモリの構成を採用することにより、大量の画像データの入出力、保存、加工等の処理が可能な画像形成装置を安価、かつ比較的簡単な構成で実現することが可能になる。
【0049】
次に、メモリコントローラ65の動作の概略について説明する。
【0050】
<1>画像入力(画像メモリへの保存)
入力データセレクタ101は複数のデータの内から、画像メモリ(1次記憶装置106)への書き込みを行う画像データの選択を行う。入力データセレクタ101によって選択された画像データは、画像合成部102に供給され、既に画像メモリに保存されているデータとの合成を行う。
【0051】
画像合成部102によって処理された画像データは、1次圧縮/伸長部103によりデータを圧縮し、圧縮後のデータを1次記憶装置106に書き込む。1次記憶装置106に書き込まれたデータは、必要に応じて2次圧縮/伸長部105でさらに圧縮を行った後に2次記憶装置107に保存される。
【0052】
<2>画像出力(画像メモリからの読み出し)
画像出力時は、1次記憶装置106に記憶されている画像データの読み出しを行う。出力対象となる画像が1次記憶装置106に格納されている場合には、1次圧縮/伸長部103で1次記憶装置106の画像データの伸長を行い、伸長後のデータ、もしくは伸長後のデータと入力データとの画像合成を行った後のデータを出力データセレクタ104で選択し、出力する。
【0053】
画像合成部102は、1次記憶装置106のデータと、入力データとの合成(画像データの位相調整機能を有する)、合成後のデータの出力先の選択(画像出力、1次記憶装置106へのライトバック、両方の出力先への同時出力も可能)等の処理を行う。
【0054】
出力対象となる画像が1次記憶装置106に格納されていない場合には、2次記憶装置107に格納されている出力対象画像データを2次圧縮/伸長部105で伸長を行い、伸長後のデータを1次記憶装置106に書き込んでから、以下、上述の画像出力動作を行う。
【0055】
この実施形態で説明している動作予約とは、ここでは、複写機において定着の加熱中等の時はコピー動作が開始できないが、モード設定および原稿のセットを終了させ予約することにより、定着加熱終了後、コピー動作可になった時点で自動的にコピー動作を開始する機能のことである。この実施形態では、定着加熱中を動作予約可能対象としているが、これ以外にも時間の経過と共に動作可能になるものについては、対象になる資格がある。LCTトレイ上昇時間、ポリゴンモータ回転安定時間、トナー補給動作中等考えられる。
【0056】
図4のハード構成図ではシステムを画像読み取り部401、画像書き込み部402、システムコントローラ403、メモリユニット404、利用者制限機器405、人体検知センサ406、遠隔診断装置(CSS)407、時計408および操作部409から構成しているが、メモリユニット404はメモリ機能を実現する場合のみ必要であり、通常のコピー機能を実現することだけを考えれば、必要とはならない。さらに、時計408は、ある特定の時間になったら、機械をブートしたり、シャットダウンするようなウィークリータイマ機能を実現する場合のみ必要である。また、人体検知センサ406は予熱モード時に機械の前にユーザが近づいてきたときに自動的に予熱モードを解除する機能を実現する場合のみ必要であり、CSS407は遠隔診断、すなわち、機械のエラーが発生した場合は自動的にサービスセンタに通報したり、機械の実行状態/使用状態を遠隔地からモニタする機能であるため、このような機能が必要な場合のみ装着されればよい。
【0057】
図4中のメモリユニット404内のDRAMブロック404aは画像読み取り部401から読み取ったと画像信号を記憶するためのもので、システムコントローラ403からの要求に応じて、画像書き込み部402に保存されている画像データを転送することができる。また、圧縮ブロック404bは、MH、MR、MMR方式などの圧縮機能を具備しており、一旦読み取った画像を圧縮し、メモリ(DRAM)の使用効率の向上を図ることができる。また、画像書き込み部402からの読み出すアドレスとその方向を変えることにより画像の回転を実現している。404cはDMAブロックである。
【0058】
図4(a)の「ハード構成例−A」では、画像読み取り部401、画像書き込み部402、メモリユニット404、CSS407の制御はシステムコントローラ403のCPU403aのみで行っている。
【0059】
一方、図4(b)の「ハード構成例−B」では、画像読み取り部401、画像書き込み部402、メモリユニット404にそれぞれCPUを持たせ、システムコントローラ403から各コントローラへのコマンドを制御信号線で伝達しているように、システムハード構成は自由に設定できる。
【0060】
5. ネットワークシステム
図5は本発明を実施した場合のネットワークコピーのシステム例を示したものである。同図では8台のデジタルコピーをネットワーク化しているが、当然、接続されるコピー台数は限定する必要はない。
【0061】
5.1 ネットワークのハード構成
次に図6を用いて、本発明を実現するためのハード構成例について説明する。
同図に示すように1台のデジタルPPCのハード構成は、図4の「ハード構成例−A」で示したものとほぼ同様の構成をとっているが、メモリユニット404内には読み取った画像を外部のネットワーク上に転送、あるいは、ネットワーク上からの画像データをメモリユニット内のDRAMブロック部404aに保存するために、ネットワーク手段としてSCSI(Small ComputerSystem Interface)410、およびSCSIコントローラ411が用いられている。当然のことながら、ネットワーク通信手段には例えば、イーサネットを物理手段として用い、データ通信にOSI(Open System Interface)参照モデルのTCP/IP通信を用いるなど、種々の手段が考えられる。また、同図のような構成を用いることにより、上述のように画像データの転送はもちろんのこと、ネットワーク上に存在する各機械の機内状態通知や後述するリモート出力コマンドのような制御コマンド、設定コマンドの転送も行っている。
【0062】
次に「デジタルPPC−A」で読みとった画像を「デジタルPPC−B」の画像書き込み部402に転送する動作(以下、リモート出力)について説明する(図6、図7参照)。
【0063】
図7はソフトウェアの概念図であり、図7中に示す「コピーアプリ」は複写動作を実行するためのコピーシーケンスを実行するアプリケーション、「入出力制御」はデータを論理/物理変換するレイア(デバイスドライバ)であり、操作部コントローラは、MMI(Man Machine Interface)を実行するレイア(LCD表示やLED点灯/消灯、キー入力スキャン等を論理レベルで行うレイア)であり、「周辺機コントローラ」は自動両面ユニットやソータ、ADFなどのPPCに装着される周辺機のコントロールを論理レベルで実行するレイアであり、「画像形成装置コントローラ」、「画像読みとり装置コントローラ」、「メモリユニット」は前記の通りである。また、「デーモンプロセス」はネットワーク上にある他の機械からプリント要求が依頼された場合に、メモリユニット内に保存されている画像データ読み出し、「画像形成装置」に画像データを転送する役目を行うアプリケーションとして存在している。当然のことながら、「デーモンプロセス」がメモリユニットから画像を読み出し、プリント動作を実行する前に、ネットワーク上の他の機械からの画像転送は終了しておかなければならない。
【0064】
ここで、操作部、周辺機、画像形成装置、画像読みとり装置、メモリユニットはそれぞれのPPCが保有するリソース(資源)として扱われる。同図の「デジタルPPC−A」が自身の各リソースを使用して複写動作を実行する場合(プリントスタートキー押下時)には、「システムコントローラ」に対して、「画像形成装置」、「画像読み取り装置」、あるいは必要に応じて、「周辺機」、「メモリユニット」の各リソースを「システム制御」部に要求する。「システム制御」部は「コピーアプリ」からの要求に対して、リソースの使用権の調停を行い、「コピーアプリ」にその調停結果(使用可否)を通知する。「デジタルPPC−A」がスタンドアローンで使用される場合(ネットワーク接続されない状態)では、システムが保有するリソースは全ての「コピーアプリ」が占有可能状態であるため、即時に複写動作が実行される。
【0065】
一方、本実施形態のようにネットワーク上に存在する別の機械(以下、遠隔デジタルPPC)のリソースを使用してプリント動作を実行する遠隔デジタルPPCの「システムコントローラ」に対してリソースの使用権を要求する。
【0066】
遠隔デジタルPPCのシステムコントローラは、要求に従ってリソースの調停を行い、その結果を要求元の機械のアプリケーションに通知する。アプリケーションは使用権が許可された場合は、画像の読みとりを実行し、自身のメモリユニット内への画像記憶が終了すると、外部インターフェース(本実施例ではSCSI)を介して、リモート出力先の機械のメモリユニットに画像転送を行う。画像転送が終了すると、リモート出力先の機械の「デーモンプロセス」に対してプリント実行するための各条件(給紙口、排紙口、プリント枚数など)を送信した後に、「プリント開始」コマンドを送信する。リモート出力先の「デーモンプロセス」は「プリント開始」コマンドを受信すると、自身「リモート出力を実行する機械)の「システムコントローラ」に対してプリント開始を要求し、リモート出力がシステムコントローラによって実行される。
【0067】
「デジタルPPC−A」によって「デジタルPPC−B」のメモリユニットが使用されている場合は、「デジタルPPC−B」のメモリユニットは、「デジタルPPC−B」(あるいは、〔図5〕に示すような複数のデジタルPPCがネットワーク上に接続される場合は「デジタルPPC−I」以外のデジタルPPC)のアプリケーションの使用は不可状態となる。
【0068】
6. 連結コピーシステムにおける外部通信装置の入出力情報のデータの流れ
ここで、連結コピーシステムにおける外部通信装置の入出力情報のデータの流れについて図11を参照して説明する。図11は特に2台で構成された連結コピーシステムの構成例である。符号1101で示す第1のPPC(1)においては、外部通信装置1102はシステムコントローラ1103と外部通信装置インターフェイス1104を介して接続され、通信コントロール装置1105から外部通信装置1106に入力された情報がシステムコントローラ1103に伝えられる。また、システムコントローラ1103は、外部通信装置1102へ情報を外部通信インターフェイス1104を介して送出する。
【0069】
同様に第2のPPC(2)1106においても、システムコントローラ1107と外部通信同地1108は外部通信インターフェイス1109を介して接続され、入出力情報のやりとりを行う。外部通信装置1102,1108は、シリアルインターフェイス1110,1111を通じて通信コントロール装置1105に接続され、さらに、公衆回線1112を介してサービスセンタ1113に接続される。
【0070】
第1および第2のPPC(1)(2)1101,1106は、連結インターフェイス1114で接続される。第1のPPC(1)1101のシステムコントローラ1103は、このインターフェイス1114を介して第2のPPC(2)1106の外部通信装置1108の入力情報を得ること、および第2のPPC(2)1106の外部通信装置1108へ送出を指示することができる。第2のPPC(2)1106のシステムコントローラ1107も同様に、連結インターフェイス1114を介して第1のPPC(1)1101の外部通信装置1102の入力情報を得ること、および第1のPPC(1)1101の外部通信装置1103への情報の送出を指示することができる。
【0071】
図12に、このように連結されたコピーシステムの動作を示すフローチャートを、また、図13に、この動作を行わせるときの操作パネルの表示状態をそれぞれ示す。
【0072】
ここで、図12のフローチャートに示した処理手順を説明する前に、「集約」と「分割」という用語で示される機能について説明する。
【0073】
ここでいう「集約」とは、前にも触れたが複数の原稿画像を縮小して1枚の転写紙の片面もしくは両面に印字(画像形成)する機能である。このような機能は図13の(b)のアイコンによって選択される。「分割」とは、1枚の両面原稿を片面転写紙の2枚にそれぞれ印字する機能である。
【0074】
そこで、図12のフローチャートに示した処理では、まず、ステップ1201で、集約機能を設定するかどうかをチェックする。この集約機能の設定は、図13(a)に示した操作パネルで集約キー1301が押されたかどうかによって判断する。そこで、集約キー1301が押されたと判断すると、ステップ1202で、省エネルギ(エナジースター)仕様の一機能である「片面原稿→両面印刷」すなわち、片面原稿から両面印刷機能によって両面印刷を実行する動作が設定済みかどうかをチェックし、設定されていれば、ステップ1203でこの画像形成装置が省エネルギ対応の機械かどうかをチェックする。このチェックで省エネルギに対応していない機械であると判断されると、ステップ1204で従来の画像形成装置と同様に主機能である片面原稿から両面印刷を行う機能「片面原稿→両面印刷」機能と複数の原稿画像を縮小して1枚の転写紙の片面もしくは両面に印字(画像形成)する「集約」機能は両立しないので、「集約」の設定を拒絶する。
【0075】
ステップ1203のチェックで、省エネルギ対応の機械であると判断されたときには、ステップ1205で前記「片面原稿→両面印刷」機能を解除する。そして、ステップ1206で集約機能において2in1片面機能と4in1両面機能とが選択可能かどうかチェックし、選択可能であれば、ステップ1207で4in1両面機能を優先して選択し、選択可能でなければステップ1208で2in1片面機能を選択する。これによってより省エネルギ効果の高い印刷が行える。すなわち、この処理手順では、集約機能の設定時の機能優先に際して、2in1片面機能と4in1両面機能では、4in1両面機能の方がより省エネルギ(省資源)効果が高いので、より省エネ効果の高い機能である4in1両面機能が優先される。同様に、前記ステップ1202で前記「片面原稿→両面印刷」機能が設定されていなければ、ステップ1205で前記機能を解除したときと同等なので、ステップ1206以降の処理を実行する。
【0076】
一方、ステップ1201で集約機能の設定でなければ、ステップ1209で分割機能の設定かどうかチェックし、分割機能の設定でなければステップ1210でここでは説明しない他のキー処理に移行する。これに対し、分割機能の設定であればステップ1211で前記「片面原稿→両面印刷」機能が設定済みかどうかをチェックし、設定済みであれば、省エネルギに反する動作なので、ステップ1212で分割機能の設定を拒絶し、前記「片面原稿→両面印刷」機能が設定済みでなければ、ステップ1213で分割機能を設定する。
【0077】
7. 両面印刷装置の後付け
これまでの説明は、両面印刷装置が予め組み込まれた画像形成装置についての省エネルギ対応の機械の構成および動作であったが、市場に画像形成装置を出荷した後に、転写紙の両面に印刷するための両面印刷装置を機能拡張で使用することができるようにしたり、新規に両面印刷装置を接続して使用することができるようにしたときに省エネルギ対応の動作が可能なように設定しておく必要がある。そのために両面印刷装置の接続の有無、両面印刷装置が異常であったときの処理、前記「片面原稿→両面印刷」機能の設定の有無などに応じた処理を検討しておく必要がある。
【0078】
図14はこの処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートから分かるように、両面印刷装置の後付けに関連する動作として、前記処理に対応して大きく3つの処理群が設定される。処理群1は、両面印刷装置(以下、単に「両面ユニット」と称する。)の接続の有無と、この接続の有無に応じて省エネルギ制御を行う処理に関するものである。この処理では、まず、ステップ1401で、両面ユニットが接続されているかどうかをチェックする。接続されていれば、ステップ1402で、すでに両面ユニットが接続されていたのか、新規に接続されたのかをチェックする。このチェックでは、両面ユニットを新規に機能拡張した場合には、新規に接続されたと判断し、ステップ1403で両面ユニットが接続されたことを記憶し、ステップ1404で、前述の省エネルギ機能の1つである「片面原稿→両面印刷」機能を優先させる旨記憶する。
【0079】
一方、ステップ1401で両面ユニットが接続されていないと判断されたときには、ステップ1405で以前は両面ユニットが接続されていたのかどうかをチェックする。非常にまれではあるが、この判断で以前両面ユニットは接続されていたが現時点では、未接続となっている場合は、ステップ1406で両面ユニットが未接続であることを記憶し、両面印刷ができないので、ステップ1407で片面原稿から片面印字する機能を優先させる旨記憶する。そして、後述のステップ1414の処理に飛ぶ。同様に、ステップ1405で以前も両面ユニットが接続されていなかったと判断したときには、同様にステップ1414の処理に飛ぶ。
【0080】
ここで、「片面原稿→片面印字(刷)」機能を優先させるか、「片面原稿→両面印字(刷)」機能を優先させるかの設定は、ユーザが操作部30から選択することによって行う。このような操作は従来から実施されているので、ここでは、特に説明しない。
【0081】
この処理群1の処理では、両面ユニットの接続の変化を判断して、新規に両面ユニットが接続された場合には、自動的に「片面原稿→両面印字(刷)」機能を優先する旨記憶するが、両面ユニットの接続状況に変化がないときには、ユーザの設定に影響を与えることはない。
両面ユニットの接続検出には、物理的にユニットの存在を検出する方法と、両面ユニットに設置された独立した制御手段、例えばCPUとの通信の有無による検出方法などがある。特に後者の通信の有無で検出する場合で、一旦、接続されていた両面ユニットとの通信が確立しない場合、ユニットが外されたと判断するよりも、故障と判断する方が自然である。その場合、「片面原稿→片面印字(刷)」を優先する旨記憶する動作は、後述の処理群2の動作の一形態となる。
【0082】
処理群2は両面ユニットの正常時と異常時の動作に関するもので、ステップ1402またはステップ1404に引き続いて、ステップ1408で両面ユニットは正常かどうかを判断し、正常であれば、ステップ1409で前回異常で、今回正常となった場合は、ステップ1410で両面ユニットが正常であることを記憶し、さらに、ステップ1411で「片面原稿→両面印字(刷)」機能を優先する旨記憶する。前回も正常であれば、何も処理しないで次ステップ(ステップ1414)に進み、ユーザの設定に影響を与えない。一方、ステップ1408の判断で両面ユニットが異常であれば、ステップ1412で両面ユニットが異常であることを記憶し、両面印刷を行うことができないので、ステップ1413で「片面原稿→片面印字(刷)」機能を優先する旨記憶し、次ステップに進む。
【0083】
処理群3は記憶されている「片面原稿→両面印字(刷)」機能を優先するか、「片面原稿→片面印字(刷)」機能を優先するかを判断して省エネルギ動作を設定する処理に関するもので、ステップ1414で、「片面原稿→両面印字(刷)」機能が優先かどうかを判断し、「片面原稿→両面印字(刷)」機能が優先であれば、ステップ1415で「片面原稿→両面印字(刷)」機能を設定し、ステップ1414で「片面原稿→両面印字(刷)」機能が優先でなければ、ステップ1416で「片面原稿→片面印字(刷)」機能を設定する。これにより、両面ユニットを使用した省エネルギ動作が可能なときには、自動的に「片面原稿→両面印字」機能により印刷が実行去れることになる。
【0084】
8.用語の説明および定義
ここで、各実施形態で共通に使用される用語について説明を加えておくとともに、これらの用語についての定義を明確にしておく。
【0085】
・〔画像読み取り装置〕〔画像読み取り部〕
デジタルPPCで用いられる「画像読み取り装置」は光源を原稿に照射し、その反射光を「固体作像素子=CCD」で電気信号に変換し、「必要な画像処理」を行う機能を持った装置が使用されている。
【0086】
ここで、「必要な画像処理」とは、
量子化:CCDで電気信号に変換されたアナログデータを2値あるいは多値データに変換する処理。
【0087】
シェーディング補正:原稿を照射する光源の照射ムラや、CCDの感度ばらつきを補正する処理。
【0088】
MTF補正:光学系によるボケを補正する処理。
【0089】
変倍処理:画像の読み取り密度を変化させ、読みとった画像データを用いてデータ補間する処理。
【0090】
等の処理を示す。
【0091】
・〔画像形成装置〕〔画像書き込み部〕
デジタルPPCで用いられる「画像形成装置」または「画像書き込み部」は、電気信号で送られた画像イメージを電子写真、感熱、熱転写、インクジェット等の手段により普通紙、感熱紙などに形成する装置である。
【0092】
・〔画像データ〕
前述の「画像読み取り装置」で変換された画像の電気信号、「画像形成装置」へ入力される画像の電気信号、および、画像の電気信号と同期をとるための信号をまとめて「画像データ」と表現する。
【0093】
・〔制御信号〕〔コマンド〕
「ビデオ信号」を「画像読み取り装置」、「画像形成装置」、「アプリケーション」間でやりとりするためには、装置間で情報を伝達し合う必要がある。この手段を「制御信号」または「コマンド」発行と表現する。
【0094】
・〔拡張機能〕
・〔アプリケーション(アプリと略す)〕
・〔メモリ機能〕〔メモリユニット〕
デジタルPPCの大きな特徴に、画像を電気信号に変換して読み込み、電気信号を画像形成装置で復元する。このとき読みとった電気信号を様々に変化、伝達する手段を持つことによって、従来のアナログPPC以外の分野に応用可能となる。FAX、ページプリンタ、スキャナ、ファイルシステムなどの機能を実現できるほか、最近では、PPC機能の実行時においても、読みとった画像データを一旦、DRAMなどの記憶装置に記憶させ、必要に応じて画像データを読み出すことによって、複数の複写時には1スキャンで複数プリントを実行したり、あるいは、複数の原稿を1枚の転写紙にプリントする機能(=以下メモリ機能)等も実現されている。これらのデジタルPPCシステムによって実現できる機能を「拡張機能」あるいは「アプリ」と表現する。
【0095】
なお、本発明においては、メモリユニットはネットワーク上にある機械間の画像データ転送時の緩衝手段としても利用している。
【0096】
・〔システムコントローラ〕「システム」
複写モードを実行する上で、画像書き込み部で画像形成するために、紙搬送処理、電子写真プロセス処理、異常状態や給紙カセット状態(紙の有無など)等の機内監視、および、画像読み取り部で画像を読みとるためにスキャナ動作や光源のON/OFFなどを制御するコントローラを総称して「システムコントローラ」と表現する。
【0097】
さらに、最近のデジタルPPCでは拡張機能を1つ搭載するのみではなく複数アプリを同時搭載するようになってきた。このように、1つの資源を共有するデジタルPPCを「システム」と表現し、このシステムを制御するコントローラを「システムコントローラ」と表現する場合もある。
【0098】
・〔資源〕〔リソース〕
複数のアプリから共有される機能ユニット単位を「資源」、「リソース」と表現する。前述の「システムコントローラ」は、このリソース単位でシステム制御を行っている。本実施形態のデジタルPPCで管理している資源は「画像読み取り装置」、「画像形成装置」、「操作部」、「メモリ」、「周辺機(=ADF、ソーター、自動両面ユニットなど)」などがある。
【0099】
・〔利用者制限〕
特に電子写真プロセスを使用しているPPCは、消費量が多いため、無制限に使用を許可したくない場合がある。このとき、「利用者」を特定、限定、管理するために、「コインラック」、「キーカウンター」、「キーカード」、「プリペードカード」、等の「利用者制限機器」や「暗証コード」等を使用する。
【0100】
・〔ウィークリータイマ〕
各曜日ごとに設定されたON/OFF時間にあわせ電源をON/OFFする機能。この機能のために時計モジュールを時刻合わせするための操作と各曜日ごとにON/OFF時間を設定する操作が必要である。
【0101】
・〔予熱〕
定着温度を一定温度(たとえば10℃)下げて制御し、操作部表示を消すことにより、消費電力を節約するモードである。このモードの設定は、操作部でのキー入力や、機械設定によっては動作および操作が無くなってから一定時間後に自動的に設定される。このモード解除は、操作部でのキー入力や、機械設定によって人体検知センサにより機械の前に人が立ったことを検出したときに解除される。
【0102】
・〔CSS〕(あるいは〔遠隔診断システム〕、〔画像形成装置管理システム〕)
図15は、画像形成装置管理システムの構成を示している。サービス拠点に設置されている管理装置1501とユーザの元に設置されているPPC等の機器1502〜1506とを公衆回線網1507を介して接続している。ユーザ側には管理装置との通信を制御するための通信コントロール装置1508,1509が設置されており、ユーザ元のPPC1502〜1506はこの通信コントロール装置1508,1509に接続されている。通信コントロール装置1508,1509には、電話機1510やファクシミリ1511が接続可能になっており、ユーザの既存の回線に挿入する形で設置が可能になっている。通信コントロール装置1508,1509には、複数のPPCが接続可能になっているが、もちろん単数の場合もある。これらのPPCは同型のものである必要はなく異なる機種でもかまわず、PPC以外の機器でもかまわない。
【0103】
ここでは説明の便宜上、1台の通信コントロール装置には最大5台のPPCが接続可能であるとする。通信コントロール装置と複数のPPCはRS−485規格によりマルチドロップ接続されている。通信コントロール装置と各PPC間の通信制御は基本型データ伝送制御手順により行われる。通信コントロール装置を制御局としたセントラライズド制御のポーリング/セレクティング方式でデータリンクの確立を行うことにより、任意のPPCとの通信が可能になっている。各PPCはアドレス設定スイッチによって固有の値を設定できるようになっており、これによって各PPCのポーリングアドレス、セレクティングアドレスが決定される。
【0104】
【発明の効果】
これまでの説明で明らかなように、本発明によれば、エナジースター対応の画像形成装置において、操作者が片面に印字したいのか、両面に印字したいのかが不明な場合の設定ミスを防止し、操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】操作部を示す平面図である。
【図3】操作部の液晶タッチパネルの表示例を示す図である。
【図4】画像形成装置のシステムのハード構成を示すブロック図である。
【図5】ネットワークコピーのシステム構成を示す説明図である。
【図6】ネットワークのハード構成を示すブロック図である。
【図7】ソフトウエアの概念図である。
【図8】画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】図8におけるメモリコントローラと画像メモリの構成を示すブロック図である。
【図10】セレクタにおける1ページ分の画像信号を示すタイムチャートである。
【図11】連結コピーシステムの構成の一例を示すブロックである。
【図12】集約機能と分散機能の設定の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】集約コピーを実行させるときの操作画面例を示す図である。
【図14】両面ユニットの接続の有無と接続された両面ユニットの正常、異常に応じた処理手順例を示すフローチャートである。
【図15】画像形成装置管理システムのシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 自動原稿送り装置(ADF)
8,9,10 トレイ
11,12,13 給紙装置
14 縦搬送ユニット
15 感光体
16 搬送ベルト
17 定着ユニット
18 排紙ユニット
20 画像形成ユニット
30 操作部
50 読み取りユニット
54 CCD
57 書き込みユニット
64 セレクタ
65 メモリコントローラ
66 画像メモリ
67 I/Oポート
68 CPU
69 ROM
70 RAM
100 フィニッシャ
101 入力データセレクタ
102 画像合成部
103 1次圧縮/伸長部
104 出力データセレクタ
105 2次圧縮/伸長部
106 1次記憶装置
107 2次記憶装置
111 両面給紙ユニット
112 分岐爪
401 画像読み取り部
402 画像書き込み部
403 システムコントローラ
404 メモリユニット
Claims (1)
- 原稿を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段により読み取られた原稿画像データに基づいて用紙の片面及び両面に画像を形成する手段とを備え、電源オン後の初期状態で用紙の両面に画像形成を行う両面印刷モードが自動的に設定されるエナジースター対応の画像形成装置において、
複数の原稿画像データを用紙の1つの面に集約して画像形成する集約モードを指示する指示手段と、
前記集約モードが操作者により指示されたときに、自動的に設定されている両面印刷モードを解除し、集約モードによる片面印字を設定することを特徴とする画像形成装置。
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