JP3869977B2 - 画像形成装置および画像形成装置システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動作コマンド、状態、画像情報等を通信する通信手段を介して複数の画像形成装置(デジタル複写機、プリンタ等)を接続した連結複写システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機、プリンタなどの画像形成装置を通信媒体を介して接続し、ある画像形成装置(マスター機)で読み取った画像データを、遠隔地にある他の画像形成装置(スレーブ機)で印刷(複写)出力するようにした連結複写システムが種々提案されている。
【0003】
例えば、特開平7−295768号公報には、デジタル複写機やファクシミリが接続されたネットワークにおいて、そのネットワーク上のコンピュータから、所望機器により所望サイズの印刷を行わせる場合、まず、所望機器に該当用紙があるかチェックし、用紙が無ければ同じネットワーク上の他の機器において用紙をチェックし、あればそこから印刷する技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来より、所望サイズの用紙がセットされた画像形成装置を選択して、その画像形成装置から印刷出力するシステムが知られている。即ち、所望サイズの用紙の有無により自動的に出力装置を選択することにより、ネットワークシステムにおける操作性の向上を図ることは従来より行われている。
【0005】
しかし連結複写システムにおいては多数の画像形成装置がネットワーク接続されるのが一般的であるから、これらを有効利用して印刷時間を短縮することが望まれている。
【0006】
本発明はこのような背景に基づいてなされたものであり、所望サイズの用紙がセットされた画像形成装置を選択することは勿論、印刷処理時間を短縮することができる連結複写システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、画像入力手段と、前記画像入力手段により入力された画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、接続された他の画像形成装置と画像データの送受信を行う画像データ送受信手段と、前記画像入力手段により入力された画像データを印刷する用紙を選択する用紙選択手段と、接続された他の画像形成装置のうち、前記用紙選択手段が選択した用紙がセットされた画像形成装置を選択し、選択した画像形成装置へ並列印刷の指示を行う並列印刷指示手段と、を有し、前記並列印刷指示手段は、前記用紙選択手段が選択した用紙が、並列印刷実施中に供給された画像形成装置に対しても並列印刷指示を行うことを特徴とするものである。
【0008】
また上記目的を達成するために、請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、さらに画像形成を行う部数を指定する部数指定手段を有し、前記並列印刷指示手段は、前記部数指定手段が指定した部数のうち、画像形成が行われていない部数がある場合に、前記用紙選択手段が選択した用紙が、並列印刷実施中に供給された画像形成装置に対しても並列印刷指示を行うことを特徴とするものである。
【0009】
また上記目的を達成するために、請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、さらに並列印刷指示により、並列印刷を実行した画像形成装置を操作部に表示する表示手段を有することを特徴とするものである。
【0010】
また上記目的を達成するための請求項4記載の発明は、請求項1乃至3に記載の画像形成装置が複数台接続された画像形成システムである。
【0011】
請求項1記載の発明では、原稿サイズと同サイズの用紙がセットされている全ての画像形成装置(マスター機、スレーブ機共)で並列して印刷処理を行うようになっているので、一つの画像形成装置で印刷処理を行う場合に比べて、その画像形成装置の数分だけ印刷処理時間が短縮される。勿論、用紙も自動選択されるので、ユーザの使い勝手に優れている。並列印刷指示手段は、前記用紙選択手段が選択した用紙が、並列印刷実施中に供給された画像形成装置に対しても並列印刷指示を行う。
【0013】
請求項2記載の発明では、印刷途中で、ある画像形成装置に同サイズの用紙がセットされた場合、当該画像形成装置にその時点から印刷動作を開始させるので、印刷処理の生産性がさらに向上する。
【0014】
請求項3記載の発明では、表示手段が印刷モード設定及び読み取り動作した画像形成装置の操作部に、印刷出力した画像形成装置を表示するので、出力先の画像形成装置を一括して認識できるため、管理がし易くなり、また管理の集中化が図られる。さらに所望の用紙が無い画像形成装置は出力先として表示されないので、その画像形成装置の用紙状態も把握される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面に沿って説明する。
図1はデジタル複写機(画像形成装置)の全体構成図である。
本装置は、装置本体1と、自動原稿送り装置(ADF)2とから構成される。また装置本体1には排紙トレイ3がその側面に設けられている。
【0016】
装置本体1は、コンタクトガラス4、画像読み取りユニット5、画像書き込みユニット6、レーザ出力ユニット7、感光体8、現像ユニット9、搬送ベルト10、定着ユニット11、排紙ユニット12、両面給紙ユニット13、第1トレイ14、第2トレイ15、第3トレイ16、第1給紙装置17、第2給紙装置18、第3給紙装置19、縦搬送ユニット20等を備えている。
【0017】
読み取りユニット5は、露光ランプ21、第1ミラー22、第2ミラー23、第3ミラー24、レンズ25、CCDイメージセンサ26を備える。また書き込みユニット6は、前記レーザ出力ユニット7の他、結像レンズ27、ミラー28を備える。
【0018】
また、両面給紙ユニット13の上流側には反転ユニット29があり、排紙ユニット12と反転ユニット29の間には、反転ユニット29に向かう入紙搬送路30と、反転ユニット29から排紙ユニット12に向かう排紙搬送路31が設けられている。
【0019】
ADF2は、原稿台41、給送ベルト42等を備えている。ADF2の原稿台41に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、後述する操作部上のスタートキーが押下されると、一番下の原稿から給送ローラ43、給送ベルト42によってコンタクトガラス4上の所定の位置に給送される。
【0020】
読み取りユニット5によってコンタクトガラス4上の原稿の画像データを読み取り後、読み取りが終了した原稿は、給送ベルト42及び排送ローラ44によって排出される。さらに、原稿セット検知45にて原稿台41に次の原稿があることを検知した場合、その原稿は前原稿と同様に、コンタクトガラス4上に給送される。給送ローラ43、給送ベルト42、排送ローラ44はモータによって駆動される。
【0021】
第1トレイ14、第2トレイ15、第3トレイ16に積載された転写紙(用紙)は、各々第1給紙装置17、第2給紙装置18、第3給紙装置19によって給紙され、縦搬送ユニット20によって感光体8に当接する位置まで搬送される。
【0022】
読み取りユニット5にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット6からのレーザによって感光体8に書き込まれ、現像ユニット9を通過することによってトナー像が形成される。
【0023】
そして、転写紙は、感光体8の回転と等速で搬送ベルト10によって搬送されながら、感光体8上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット11にて画像を定着させ、排紙ユニット12によって排紙トレイ3に排出される。
転写紙の両面に画像を作像する場合は、各給紙トレイ14〜16から給紙され作像された転写紙を排紙トレイ3側に導かないで、入紙搬送路30に搬送し、反転ユニット29でスイッチバック反転し、両面給紙ユニット13に送る。両面給紙ユニット13に送られた転写紙は、再度縦搬送ユニット20に送られて裏面に画像を印刷された後に排紙される。
【0024】
また、転写紙を反転して排出する場合は、反転ユニット29でスイッチバック反転した転写紙を両面給紙ユニット13に送らずに、排紙搬送路31に送り出して、排紙トレイ3に排紙する。
【0025】
感光体8、現像ユニット9、搬送ベルト10、定着ユニット11、排紙ユニット12、各給紙装置17〜19、縦搬送ユニット20は、メインモータによって駆動される。
【0026】
図2は操作部のレイアウト図である。
操作部70には、液晶タッチパネル71、テンキー72、クリア/ストップキー73、プリントキー74、予熱キー75があり、液晶タッチパネル71には、各種の機能キー(ステープル、スタック、ソート、変倍等)76、部数、及び画像形成装置の状態を示すメッセージなどが表示される。
【0027】
図3は操作部の液晶タッチパネルの表示例を示す図である。
オペレータが液晶タッチパネル71に表示されたキーにタッチすることで、選択された機能を示すキーが黒く反転する。また機能の詳細を指定しなければならない場合(例えば、変倍であれば変倍値等)は、キーにタッチすることで詳細機能の設定画面が表示される。このように、液晶タッチパネル71は、ドット表示器を使用しているため、そのときの最適な表示をグラフィカルに行うことが可能である。
【0028】
連結キー77は、1台以上の画像形成装置と電気的に接続されている場合に有効なキーである。このキー77を押下すると、押下した機械がマスター機となり、接続されている画像形成装置がスレーブ機となり、選択されている機能がコピー(印刷)であれば、マスター機の操作部70からのスタート指示により、マスター機で読み取った原稿画像をスレーブ機でも出力可能となる。
【0029】
再び図1に戻り、本発明における画像読み取り手段、及び画像を記録面上に潜像形成するまでの動作を説明する。潜像とは感光体面上に画像を光情報に変換して照射することにより生じる電位分布である。
【0030】
読み取りユニット5は、原稿を載置するコンタクトガラス4と光学走査系で構成されており、光学走査系は、露光ランプ21、第1ミラー22、レンズ25、CCDイメージセンサ26等で構成されている。露光ランプ21及び第1ミラー22は、図示しない第1キャリッジ上に固定され、第2ミラー23及び第3ミラー24は、図示しない第2キャリッジ上に固定される。
【0031】
原稿像を読み取るときには、光路長が変わらないように、第1キャリッジ、第2キャリッジとが2対1の相対速度で機械的に走査される。この光学走査系は、図示しないスキャナ駆動モータにて駆動される。原稿画像は、CCDイメージセンサ26によって読み取られ、電気信号に変換されて処理される。レンズ25及びCCDイメージセンサ26を、図1において左右方向に移動させることにより、画像倍率が変わる。即ち、指定された倍率に対応して、レンズ25及びCCDイメージセンサ26の左右方向に位置が設定される。
【0032】
書き込みユニット6は、前述したように、レーザ出力ユニット7、結像レンズ27、ミラー28で構成され、レーザ出力ユニット7の内部には、レーザ光源であるレーザダイオード及びモータによって高速で定速回転する回転多面鏡(ポリゴンミラー)が備わっている。
【0033】
レーザ出力ユニット7より照射されるレーザ光は、定速回転するポリゴンミラーで偏光され、結像レンズ27を通り、ミラー28で折り返され、感光体面上に集光結像する。
【0034】
偏光されたレーザ光は、感光体8が回転する方向と直交する方向(主走査方向)に露光走査され、後述する画像処理部のセレクタより出力された画像信号のライン単位の記録を行う。感光体8の回転速度と記録密度に対応した所定の周期で主走査を繰り返すことによって、感光体面上に画像(静電潜像)が形成される。
【0035】
上述のように、書き込みユニット6から出力されるレーザ光が、画像作像系の感光体8に照射される。図示しないが、感光体8の一端近傍のレーザビームを照射される位置に、主走査同期信号を発生するビームセンサが配置されている。この主走査同期信号を基に、主走査方向の画像記録開始タイミングの制御、及び後述する画像信号の入出力を行うための制御信号の生成を行う。
【0036】
図4は画像処理装置(画像読み取り部と画像書き込み部)の一例を示すブロック図である。
露光ランプ21から照射された光は原稿面を照射し、原稿面からの反射光を、CCDイメージセンサ26にて結像レンズにより結像、受光して光電変換し、A/Dコンバータ81にてデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された画像信号は、シェーディング補正部82でシェーディング補正がなされた後、画像処理部83にて、MTF補正、γ補正等がなされる。
【0037】
セレクタ84では、画像信号の送り先を、変倍部85または画像メモリコントローラ86へ切り替える切り替えが行われる。変倍部85を経由した画像信号は、変倍率に合わせて拡大縮小され、書き込みユニット6に送られる。画像メモリコントローラ86とセレクタ84間は、双方向に画像信号を入出力可能な構成となっている。
【0038】
図4には特に明示していないが、画像処理装置は、読み取りユニット5から入力される画像データ以外にも、外部から供給される画像データ(例えば、パーソナルコンピュータ等のデータ処理装置から出力されるデータ)も処理できるよう、複数のデータの入出力の選択を行う機能を有している(印字ユニット93、印字合成部94,95)。画像メモリコントローラ86等への設定や、画像読み取りユニット5、書き込みユニット6の制御を行うCPU87、及びそのプログラムやデータを格納するROM88、RAM89を備えている。
【0039】
さらに、CPU87は、メモリコントローラ86を介して、画像メモリ90のデータの書き込み、読み出しを行う。符号91はI/Oポート、92はSCSIドライバを示す。
【0040】
図5はメモリコントローラと画像メモリの内部ブロック図である。また、図6はセレクタにおける1ページ分の画像信号を示す図である。
図6において、フレームゲート信号は、1ページの画像データの副走査方向の有効期間を表している。主走査同期信号は、1ライン毎の信号であり、この信号が立ち上がった後の所定クロックで画像信号が有効となる。主走査方向の画像信号が有効であることを示す信号が、ラインゲート信号である。
【0041】
これらの信号は、画素クロックVCLKに同期しており、VCLKの1周期に対し、1画素のデータが送られてくる。画像処理装置は、画像入力、出力それぞれに対して、別個のフレームゲート信号、主走査同期信号、ラインゲート信号、VCLKの発生機構を有しており、様々な画像入出力の組み合わせが実現可能になる。
【0042】
図5に示すように、メモリコントローラ86は、入力データセレクタ101、画像合成部102、1次圧縮/伸長部103、出力データセレクタ104、2次圧縮/伸長部105のブロックを有している。各ブロックへの制御データの設定はCPU87より行われる。図4におけるアドレス、データは画像データを示しており、CPU87に接続されるデータ、アドレスは図示していない。
【0043】
画像メモリ90は、1次及び2次記憶装置106,107からなる。1次記憶装置106は、入力画像データの転送速度に略同期してメモリ90へのデータの書き込み、または画像出力時のメモリ90からのデータの読み出しが高速に行えるように、例えば、DRAM等の高速アクセスが可能なメモリを使用する。
【0044】
また、1次記憶装置106は、処理を行う画像データの大きさにより複数のエリアに分割して画像データの入出力を同時に実行可能な構成(メモリコントローラとのインタフェース部)をとっている。各分割したエリアに画像データの入力、出力をそれぞれ並列に実行可能にするために、メモリコントローラとのインタフェースに、リード用とライト用の2組のアドレス・データ線で接続されている。これにより、エリア1に画像を入力(ライト)する間に、エリア2より画像を出力(リード)するという動作が可能になる。
【0045】
2次記憶装置107は、入力された画像の合成、ソーティングを行うためにデータを保存しておく大容量のメモリである。1次、2次記憶装置106,107とも、高速アクセス可能な素子を使用すれば、1次、2次の区別なくデータの処理が行え制御も比較的簡単になるが、DRAM等の素子は高価なため、2次記憶装置には、アクセス速度はそれ程速くないが、安価で大容量の記録媒体を使用し、入出力データの処理を一次記憶装置を介して行う構成になっている。
【0046】
上述のような画像メモリ90の構成を採用することにより、大量の画像データの入出力、保存、加工等の処理が可能な画像形成装置を、安価、かつ比較的簡単な構成で実現することが可能になる。
【0047】
次に、メモリコントローラ86の動作の概略を説明する。
まず、画像入力(画像メモリ90への保存)について説明する。
入力データセレクタ101は、複数のデータのうちから、画像メモリの1次記憶装置106への書き込みを行う画像データの選択を行う。
【0048】
入力データセレクタ101によって選択された画像データは、画像合成部102に供給され、既に画像メモリ90に保存されているデータとの合成を行う。
画像合成部102によって処理された画像データは、1次圧縮/伸長部103により圧縮し、圧縮後のデータを1次記憶装置106に書き込む。
1次記憶装置106に書き込まれたデータは、必要に応じて2次圧縮/伸長部105でさらに圧縮を行った後に、2次記憶装置107に保存される。
【0049】
次に画像出力(画像メモリ90からの読み出し)について説明する。
画像出力時は、1次記憶装置106に記憶されている画像データの読み出しを行う。出力対象となる画像が1次記憶装置106に格納されている場合には、1次圧縮/伸長部103で1次記憶装置106の画像データの伸長を行い、伸長後のデータ、もしくは伸長後のデータと入力データとの画像合成を行った後のデータを出力データセレクタ104で選択し、出力する。
【0050】
画像合成部102は、1次記憶装置106のデータと入力データとの合成(画像データの位相調整機能を有する)、合成後のデータの出力先の選択(画像出力、1次記憶装置106へのライトバック、両方の出力先への同時出力も可能)等の処理を行う。
【0051】
出力対象となる画像が1次記憶装置106に格納されていない場合には、2次記憶装置107に格納されている出力対象画像データに対し、2次圧縮/伸長部105で伸長を行い、伸長後のデータを1次記憶装置106に書き込んでから、以下、上述の画像出力動作を行う。
【0052】
また、作業分担するために、他のデジタル複写機とコマンドや画像データの送受信を行う必要があるが、これは、この実施形態では、SCSIインターフェースを使い実現している。図4のメモリコントローラ86がSCSIドライバ92を介してそれを実現している。
【0053】
図7はデジタル複写機の第1のハード構成例を示すブロック図、図8は同じく第2のハード構成例を示すブロック図である。
本発明では、システムを、画像読み取りユニット5、画像書き込みユニット6、システムコントローラ111、メモリユニット112、利用者制限機器113、人体検知センサ114、遠隔診断装置(CSS)115、時計116から構成しているが、メモリユニット112は、メモリ機能を実現する場合のみ必要であり、通常のコピー機能を実現することだけを考えれば、必要とはならない。
【0054】
さらに、時計116は、ある特定の時間になったら、機械をブートしたり、シャットダウンするようなウィークリータイマ機能を実現する場合のみ必要である。また、人体検知センサ114は、余熱モード時に機械の前にユーザが近づいて来たときに、自動的に余熱モードを解除する機能を実現する場合のみ必要である。
【0055】
CSS115は、遠隔診断、即ち機械のエラーが発生した場合は自動的にサービスセンターに通報したり、機械の実行状態/使用状態を遠隔地からモニターする機能であるため、このような機能が必要な場合のみ装着されればよい。
【0056】
図7、図8中のメモリユニット112のDRAMブロックは、画像読み取りユニット5から読み取った画像信号を記憶するためのもので、システムコントローラ111からの要求に応じて、画像書き込みユニット6に保存されている画像データを転送することができる。また、圧縮ブロックは、MH,MR,MMR方式などの圧縮機能を備えており、一旦、読み取った画像を圧縮し、メモリ(DRAM)の使用効率の向上を図ることができる。また、画像書き込みユニット6からの読み出すアドレスとその方向を変えることにより、画像の回転を実現している。
【0057】
図7のハード構成例では、画像読み取りユニット5、画像書き込みユニット6、メモリユニット112、CSS115の制御は、システムコントローラ111の1CPUのみで制御を行っている。
【0058】
一方、図8のハード構成例では、画像読み取りユニット5、画像書き込みユニット6、メモリユニット112にそれぞれCPUを持たせ、システムコントローラ111から各コントローラへのコマンドを制御信号線で伝達しているように、システムハード構成は自由に構成できる。
【0059】
ここで利用者制限とは、無制限に使用を許可したくない場合に、利用者を特定、限定、管理することを言い、そのための手段として、コインラック、キーカウンタ、キーカード、プリペードカード等の利用者制限機器や暗唱コード等がある。
【0060】
また、ウィークリータイマ機能とは、各曜日毎に設定されたオン、オフ時間に合わせて電源をオン、オフする機能である。この機能のために、時計モジュールを時刻合わせするための操作と、各曜日毎にオン、オフ時間を設定する操作が必要である。
【0061】
また、余熱モードとは、定着温度を一定温度(例えば10℃)下げて制御し、操作部表示を消すことにより、消費電力を節約するモードである。このモードの設定は、操作部でのキー入力で行われる他、機械設定によっては動作及び操作が無くなってから一定時間後に自動的に設定される。このモードは、操作部でのキー入力や、機械設定によって人体検知センサにより機械の前に人が立ったことを検出したときに解除される。
【0062】
図9はデジタル複写機のネットワークシステムの概念図である。
この例では、8台のデジタル複写機A〜Hをネットワークインタフェースで接続しているが、デジタル複写機の数はこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
【0063】
図10は連結された2台のデジタル複写機のハード構成例を示すブロック図である。
例えば、デジタル複写機A,Bは、それぞれ図7に示すハード構成となっており、メモリユニット112内には読み取った画像を外部のネットワーク上に転送、あるいはネットワーク上からの画像データをメモリユニット112内のDRAMブロック部に保存するために、ネットワーク手段としてSCSI117、及びSCSIコントローラ118を用いている。
【0064】
当然のことながら、ネットワーク通信手段には例えば、イーサネットを物理手段として用い、データ通信にOSI(Open System Interface)参照モデルのTCP/IP通信を用いるなど、種々の手段が考えられる。また、同図のような構成を用いることにより、上述のように、画像データの転送は勿論のこと、ネットワーク上に存在する各機械の機内状態通知や、後述するリモート出力コマンドのような制御コマンド、設定コマンドの転送も行っている。
【0065】
次に図7に示すハード構成で読み取った画像を、図8に示すハード構成の画像書き込みユニット6に転送する動作(以下、リモート出力)について説明する。
図11は連結された2台のデジタル複写機のソフトウェアの概念図である。
図中に示すコピーアプリ121は複写動作を実行するためのコピーシーケンスを実行するアプリケーション、入出力制御122はデータを論理/物理変換するレイア(デバイスドライバ)であり、操作部コントローラ123はMMI(Man Machine Interface)を実行するレイア(LCD表示やLED点灯/消灯、キー入力スキャン等を論理レベルで行うレイア)であり、周辺機コントローラ124は、自動両面ユニットやソータ、ADFなどの、複写機に装着される周辺機のコントロールを論理レベルで実行するレイアであり、画像形成装置コントローラ125、画像読み取り装置コントローラ126は、それぞれ画像書き込みユニット6、画像読み取りユニット5のコントローラである。
【0066】
メモリユニット118は前記の通りである。またデーモンプロセス127は、ネットワーク上にある他の機械からプリント要求が依頼された場合に、メモリユニット118内に保存されている画像データ読み出し、画像形成装置に画像データを転送する役目を行うアプリケーションとして存在している。当然のことながら、デーモンプロセス127がメモリユニット118から画像を読み出し、プリント動作を実行する前に、ネットワーク上の他の機械からの画像転送は終了して置かなければならない。
【0067】
ここで、操作部、周辺機、画像形成装置、画像読み取り装置、メモリユニットは、それぞれの複写機が保有するリソース(資源)として扱われる。リソースとは、複数のアプリから共有される機能ユニット単位を言う。システムコントローラ111は、このリソース単位でシステム制御を行っている。
【0068】
同図のデジタル複写機Aが自身の各リソースを使用して複写動作を実行する場合(プリントスタートキー押下時)には、システムコントローラ111に対して、画像形成装置、画像読み取り装置、あるいは必要に応じて、周辺機、メモリユニットの各リソースをシステム制御部に要求する。
【0069】
システム制御部は、コピーアプリ121からの要求に対してリソースの使用権の調停を行い、コピーアプリ121にその調停結果(使用可否)を通知する。デジタル複写機Aがスタンドアローンで使用される場合(ネットワーク接続されない状態)では、システムが保有するリソースは全てコピーアプリ121が占有可能状態であるため、即時に複写動作が実行される。
【0070】
一方、本発明のように、ネットワーク上に存在する別の機械(以下、遠隔デジタル複写機)のリソースを使用してプリント動作を実行する遠隔デジタル複写機のシステムコントローラ111に対してリソースの使用権を要求する。
【0071】
遠隔デジタル複写機のシステムコントローラ111は、要求に従ってリソースの調停を行い、その結果を要求元の機械のアプリケーションに通知する。アプリケーションは使用権が許可された場合は、画像の読み取りを実行し、自身のメモリユニット118内への画像記憶が終了すると、外部インタフェース(本実施形態ではSCSI117)を介して、リモード出力先の機械のメモリユニット118に画像転送を行う。
【0072】
画像転送が終了すると、リモート出力先の機械のデーモンプロセス127に対してプリント実行するための各条件(給紙口、排紙口、プリント枚数など)を送信した後に、プリント開始コマンドを送信する。リモート出力先のデーモンプロセス127はプリント開始コマンドを受信すると、自身(リモート出力を実行する機械)のシステムコントローラ111に対してプリント開始を要求し、リモート出力がシステムコントローラ111によって実行される。
【0073】
デジタル複写機Aによってデジタル複写機Bのメモリユニット118が使用されている場合は、デジタル複写機Bのメモリユニット118は、デジタル複写機B(あるいは図9に示すような複数のデジタル複写機がネットワーク上に接続される場合はデジタル複写機A以外のデジタル複写機)のアプリケーションの使用は不可状態となる。
【0074】
図12は連結動作時の電子ソートモード(メモリに画像を溜めてソートする機能)の動作概要の一例を示す説明図である。
原稿3枚を操作機ともう1台の機械で6部コピーし、ソート動作した場合を示している。操作機(マスター機)と1台のスレーブ機との間でコピー動作を分担して動作している。操作機側は、通常は原稿読み取り動作とプリント動作を同時に動作させる。実際の動作は、スキャナ画像をそのままプリントしながら、その画像をメモリ118に書き込む動作を並行して行っている。1部目プリント動作終了後、2部目をメモリ118から画像を読み出してプリントし、その終了後、3部目のプリント動作を行う。
【0075】
スレーブ機側は、操作機から送られてくる画像をメモリ118に記憶させる。このとき、その画像を並行してプリントできるかは、メモリユニット118の性能に掛かってくる。ここでは、メモリ記憶動作終了後、プリント動作を実行する。1部目のプリント終了後、2部目、そして3部目と処理される。
【0076】
また、ここで示しているように、指定部数を半分ずつプリントしているが、この割り振りは自由に設定可能で、どちらかの機械が中断したときも、部単位の分担部数を変更することも容易に可能である。中断中の残部数を割り振ることができる。
【0077】
次に本発明の制御例を説明する。
本発明においては、自動用紙選択モード(APSモード)を使用することを前提としている。APSモードとは、ADF2によって給送された原稿、またはコンタクトガラス4上に置かれた原稿のサイズを検知し、検知したサイズと同じサイズの転写紙を選択してこの転写紙で印刷を行うモードを言う。またここでは、説明を分かり易くするために、デジタル複写機(画像形成装置)を3台連結した場合について説明する。
【0078】
図13は本発明の第1の制御例を示すフローチャートである。この制御例は請求項1記載の発明の内容を示すものである。
画像読み取りユニット5で原稿読み取り処理を行い(ステップ1)、図示しない原稿サイズセンサで原稿サイズが取得できた時点で処理が開始される(ステップ2)。
【0079】
次にマスター機#0の各トレイの転写紙サイズ及び方向の設定を確認し、原稿のサイズと同じサイズの転写紙があるか確認する(ステップ3)。ある場合は、その機械(画像形成装置)に印刷を行うということになるので、印刷フラグをセットしておき(ステップ4)、無い場合には、印刷フラグをリセットする(ステップ5)。
【0080】
同様に、接続されている機械全て(この実施形態ではスレーブ機#1,#2)について各トレイの転写紙サイズ及び方向の設定を確認し、印刷フラグセット/リセットを決定する(ステップ6〜11)。以上の処理において、印刷可能かを接続中の全機械について確認し、印刷フラグがセットされていた機械のみで設定印刷部数を分担して印刷を開始する(ステップ12)。
【0081】
図14は本発明の第2の制御例を示すフローチャートである。この制御例は請求項2記載の発明の内容を示すものである。図13に示す第1の制御例と同じく、画像読み取りユニット5で原稿読み取り処理を行い(ステップ1)、原稿サイズが取得できた時点で処理が開始される(ステップ2)。
【0082】
次に接続されている機械全て(マスター機#0、スレーブ機#1,#2)の各トレイの転写紙サイズ及び方向の設定を確認し、原稿のサイズと同じサイズの転写紙があるか確認する(ステップ3〜5)。その結果、何れの機械にも原稿のサイズと同じサイズの転写紙が無かった場合には、マスター機#0に転写紙セット表示(ステップ7)し、処理を終了する。逆に全て(3台)の機械で原稿のサイズと同じサイズの転写紙があった場合には、全機械で設定印刷部数を分担して印刷を開始する(ステップ6)。
【0083】
図15は本発明の第3の制御例を示すフローチャートである。この制御例は請求項2記載の発明の内容を示すものである。図13のフロー中のステップ12の処理で印刷フラグがセットされていた機械のみで設定印刷部数を分担して印刷をしている途中で、印刷フラグがリセットされていた機械に原稿のサイズと同じサイズの転写紙がセットされた時点(ステップ1)で、このフローの処理が開始される。
【0084】
まず、転写紙が途中セットされた機械をスレーブ機#1とすると、その機械の印刷フラグをセットする(ステップ2)。次に印刷中の機械(マスター機#0、スレーブ機#2)での残り部数を判断(ステップ3)し、殆ど残りが無い場合には、そのまま最後の部が終了するまで印刷を継続して終了する。残り部数がある場合には、スレーブ機#1で印刷する部数を計算(ステップ4)し、その部数分だけスレーブ機#1で印刷を行い終了する(ステップ5)。
【0085】
図16は印刷出力している画像形成装置をマスター機の操作部に表示する例を示す図である。この表示例は請求項3記載の発明の内容を示すものである。上記の如く、原稿サイズと同サイズの転写紙がセットされている複数台の画像形成装置で印刷出力する場合、ユーザはどの画像形成装置が稼動しているのか分からなくなる場合がある。
【0086】
そこで図16に示す如く、マスター機の操作パネル71に、どの画像形成装置(連結機)が印刷出力しているかを表示する。ここで扱う連結複写システムでは、1台の画像形成装置(マスター機)で読み取った原稿を他の複数の連結機で出力させることが利用の前提となっているため、ユーザはマスター機で全ての機械情報を得ることができる。
【0087】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、原稿サイズと同サイズの用紙がセットされている全ての画像形成装置(マスター機、スレーブ機共)で並列して印刷処理を行うようになっているので、一つの画像形成装置で印刷処理を行う場合に比べて、その画像形成装置の数分だけ印刷処理時間を短縮することができる。並列印刷指示手段は、前記用紙選択手段が選択した用紙が、並列印刷実施中に供給された画像形成装置に対しても並列印刷指示を行う。
【0089】
請求項2記載の発明によれば、印刷途中で、ある画像形成装置に同サイズの用紙がセットされた場合、当該画像形成装置にその時点から印刷動作を開始させるので、印刷処理の生産性をさらに向上させることができる。
【0090】
請求項3記載の発明によれば、表示手段が印刷モード設定及び読み取り動作した画像形成装置の操作部に、印刷出力した画像形成装置を表示するので、出力先の画像形成装置を一括して認識できるため、管理がし易くなり、また管理の集中化を図ることができる。さらに所望の用紙が無い画像形成装置は出力先として表示されないので、その画像形成装置の用紙状態も把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタル複写機の全体構成図である。
【図2】操作部のレイアウト図である。
【図3】操作部の液晶タッチパネルの表示例を示す図である。
【図4】画像処理装置の一例を示すブロック図である。
【図5】メモリコントローラと画像メモリの内部ブロック図である。
【図6】セレクタにおける1ページ分の画像信号を示す図である。
【図7】デジタル複写機の第1のハード構成例を示すブロック図である。
【図8】デジタル複写機の第2のハード構成例を示すブロック図である。
【図9】デジタル複写機のネットワークシステムの概念図である。
【図10】連結された2台のデジタル複写機のハード構成例を示すブロック図である。
【図11】連結された2台のデジタル複写機のソフトウエアの概念図である。
【図12】連結動作時の電子ソートモードの動作概要の一例を示す説明図である。
【図13】本発明の第1の制御例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第2の制御例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第3の制御例を示すフローチャートである。
【図16】印刷出力している画像形成装置をマスター機の操作部に表示する例を示す図である。
【符号の説明】
5 画像読み取りユニット
6 画像書き込みユニット
111 システムコントローラ
112 メモリユニット
117 ネットワーク
Claims (4)
- 画像入力手段と、
前記画像入力手段により入力された画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、
接続された他の画像形成装置と画像データの送受信を行う画像データ送受信手段と、
前記画像入力手段により入力された画像データを印刷する用紙を選択する用紙選択手段と、
接続された他の画像形成装置のうち、前記用紙選択手段が選択した用紙が供給された画像形成装置を選択し、選択した画像形成装置へ並列印刷の指示を行う並列印刷指示手段と、を有し、
前記並列印刷指示手段は、前記用紙選択手段が選択した用紙が、並列印刷実施中に供給された画像形成装置に対しても並列印刷指示を行うことを特徴とする画像形成装置。 - さらに画像形成を行う部数を指定する部数指定手段を有し、
前記並列印刷指示手段は、前記部数指定手段が指定した部数のうち、画像形成が行われていない部数がある場合に、前記用紙選択手段が選択した用紙が、並列印刷実施中に供給された画像形成装置に対しても並列印刷指示を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - さらに並列印刷指示により、並列印刷を実行した画像形成装置を操作部に表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 請求項1乃至3に記載のいずれかの画像形成装置が複数台接続された画像形成システム。
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