JP3616442B2 - 表面処理方法及び装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表面の処理に関する。
【0002】
表面洗浄は、たとえば、半導体メモリ、プリント回路、フラット・パネル表示装置、およびCD−ROMを製造する場合の重要ステップである。ウエーハ表面上の異物は、特に装置のサイズが小さくなると、製造プロセスの歩留まりに直接的影響を及ぼす。IC表面はごくわずかなナトリウムイオン単原子層で汚染されていても、回路の故障原因になりうるほどである。
【0003】
【従来の技術】
半導体工業において回路の微細化が進んでおり、ICに欠陥を生じうる最小汚染パーティクルのサイズはますます小さくなっている。たとえば、次世代半導体装置のデザインルールは0.35μm以下で、このサイズは既存の多くの洗浄技術の除去能力を超えている。広く容認されている規準によると、製作プロセスの工業化上デザインルールの1/10のオーダーの異物を除去する必要がある。したがって、次世代半導体ウエーハの表面からは、表面洗浄プロセスで0.03μmのサイズの異物を除去する必要がある。
【0004】
半導体洗浄技術では、表面洗浄技術は、薄い有機物または酸化物の被膜や金属残留物を除去するために適切な薬品を大量の脱イオン純水中で用いている。通常、これらの洗浄システムでは、湿式ベンチ上で所定の順番でいくつかの液体洗浄槽にシリコンウエーハを浸漬する必要がある。この種の薬液の後処理には高度の技術を要し、かつ処理費用が高い。したがってこの種の高価な薬液の使用量を削減するために、液体処理に基づく代替技術が多数提案されている。たとえば、スプレイ洗浄では、液体洗浄液がウエーハ表面上にスプレイ状に散布される。
【0005】
最近になって、湿式ベンチ洗浄の効率のよさとスプレイ洗浄の洗浄液の消費が少ないという特徴を併せ持つ、連続液体洗浄技術が開発されている。液体を基本にした他の技術には、特殊な回転ブラシを用いたスクラブ洗浄、超音波およびメガソニック洗浄、および高圧ジェット洗浄がある。薬液の再循環や再使用による再汚染は洗浄液を連続的に再生することによってのみ解決できるが、この方法は表面洗浄プロセスのコストをかなり押し上げることになる。
【0006】
ウエーハ洗浄技術はこの25年間本質的には変わっておらず、最もよく使われている方法は過酸化水素を基本にした湿式法である。半導体工業における最も普通の洗浄方法の一つはRCA法で、この方法ではウエーハは数種類の薬液の中に順次浸漬され、パーティクル、金属系汚染物、有機系汚染物および自然酸化膜が除去される。RCA洗浄法の代表例を表1に示す。通常、25枚のウエーハを収容するカセットを薬液槽の中を順次移動させて行く。
【0007】
洗浄工程はウエーハ製作プロセスの全プロセスステップの30%に相当し、洗浄に大量の純水(ウエーハにつき約1000ガロン)と薬液が消費される。最終リンスの後基板は乾燥しなければならず、“ウォータマーク”を避けるために乾燥媒体としてイソプロピルアルコール(IPA)がよく使われる。このアルコールがまた環境に悪影響を与える。したがって、この方法はウエーハのサイズが大きくなるほどコスト高になると共に、環境に悪い影響を与える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、大量の洗浄剤(酸、塩基および溶媒)とさらに大量のリンス用の脱イオン純水を必要とし、その上多額の費用をかけて適正に後処理しなければならない、現在の液体を基本とする洗浄技術を離れて、エアロゾル表面洗浄のような気相乾式洗浄法へ移行したいという強い要望があった。
【0009】
本発明者らは液体、固体、あるいは固体と液体の混合物からなる極微粒子のガス状サスペンションを“エアロゾル”と呼んでいる。また、洗浄対象の表面に対し、化学的に無害な物質を“不活性”と呼ぶことにする。
【0010】
ドライアイスのエアロゾルは永年の間表面洗浄に使われてきた。たとえば、Swain らは(引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,125,979 号において)液体二酸化炭素をオリフィスから断熱された室内へ膨張させ小さな二酸化炭素粒子を形成する方法について述べている。小さな二酸化炭素粒子は断熱された室内で保持され、大きなフレーク状の魂に凝縮する。フレーク状の二酸化炭素はノズル内で不活性ガスの高速流により加速され、洗浄対象の表面に誘導される。
【0011】
Leviは(引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,009,240 号において)氷の粒子をサンドブラスト状に吹き付け半導体ウエーハを洗浄するウエーハ洗浄装置について述べている。この装置では、凍結氷粒子を同伴するガス流がL字状の導管を通って洗浄対象のウエーハ表面に誘導される。半導体ウエーハを氷でサンドブラストし汚染物を除去する。残った氷は蒸発する。
【0012】
極低温の固体アルゴン粒子のエアロゾルも基板表面の洗浄に使われている。
McDermott らは(両方とも引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,209,028 号と米国特許第5,062,898 号において)、アルゴンの液化温度以上の温度にある加圧されたガス状アルゴン含有気流を膨張、固化させ凍結アルゴン粒子のエアロゾルを形成する半導体ウエーハ洗浄装置を開示している。得られたエアロゾルは洗浄対象のウエーハ表面に噴出される。窒素キャリアガスを用いてアルゴン粒子を加速するのが好ましい。
【0013】
本明細書中では、“クライオジェニック(極低温)”の用語によって物理的に分離可能な構成成分の少なくとも一つが、常圧で約110゜K未満の液化温度を有する(たとえば、アルゴン、水素、ヘリウム、窒素、酸素、空気、またはメタン)物質(原子、化合物、分子、またはこれらの成分の混合物)を幅広く指すことにする。
【0014】
微粒子洗浄エアロゾルの形成には種々の化合物が使われている。たとえば、Ohmoriらは(引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,147,466 号において)凍結粒子の硬度に基づいて選択された種々の化合物からえられた凍結粒子のエアロゾルを用いる表面洗浄技術について述べている。この種のエアロゾルが形成される化合物には、水、メタノール、グリセリン、およびフレオン113がある。
【0015】
表面処理の成果を上げるために紫外光線を微粒子洗浄エアロゾルと組み合わせて用いる試みもなされている。たとえば、Endoらは(引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,081,068 号において)過酸化水素を含有する氷粒子を基板表面に噴射し、そこで氷粒子を融かして過酸化水素溶液を形成する方法について述べている。最低180nmから260nmの波長範囲の紫外光線が基板表面に誘導され、そして溶融過酸化水素により吸収されてヒドロキシルラジカルを生じ、このラジカルが基板と基板表面上の有機物を酸化する。
【0016】
この種の洗浄方法はある程度効果が認められているが、乾式法が工業的に実用化されるためには洗浄力をさらに改良する必要がある。特に半導体工業においては、少なくとも現在使われている湿式洗浄法と同程度には半導体基板を洗浄できる必要がある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
一般的な態様では本発明は、反応物を含有する流体を処理対象の異物の周辺に供給する工程と、前記異物に対し少なくとも部分的に凍結した粒子のエアロゾルを噴出して前記反応物が前記異物と反応して反応生成物を形成するのを促進する工程とを含む、基板表面で反応生成物を形成して異物を処理する方法に特徴がある。
【0018】
本発明のこの態様による実施例は、次のような特徴の1つ以上を備えることができる。ある好ましい実施例では基板表面から異物や反応生成物除去するのに十分な移動運動量をもってエアロゾルが異物または反応生成物に向けて噴出される。流体を供給する工程は、所定のどんな時間においても限定された面積の異物反応領域へ流体を噴出する工程を含んでもよい。反応領域の面積は約0.1乃至4cm2 に限定されるのが好ましく、さらに約1cm2 の面積がより好ましい。エアロゾルは限定された面積の反応領域に噴出されるのが好ましい。ある好ましい実施例では、反応領域は幅に比べ長さの方が大きい。
【0019】
この方法は、さらに異物を流体やエアロゾルに一様に接触させるため基板をスキャニングするステップを含んでもよい。スキャニングステップには流体の流れを一定としつつ、基板を移動させるステップを含んでもよい。たとえば、基板は流体の流れに関し直線的に平行移動させられたり、軸の周りを回転させられたり、あるいは2つの直交方向に平行移動されたりしてもよい。細長い反応領域の長さが基板の1方向の長さに等しい場合は、基板の全表面が反応領域に露出されるように反応領域の細長い方向に対し垂直な方向に基板をスキャニングしてもよい。
【0020】
反応領域をスキャニングしながらエアロゾルと流体を連続的に供給するか、あるいは流体を連続的に噴出しながらエアロゾルを一連の間欠的パルス(たとえば、5秒毎に約1回の度合いで)として噴出してもよい。あるいは、基板の全表面を何回も流体によりスキャニングし、さらに1回毎に基板の全表面をエアロゾルでスキャニングしてもよい。
【0021】
異物と反応物の反応をさらに促進するために処理対象の異物に光(たとえば、赤外線か紫外線)を放射してもよい。ある好ましい実施例では、反応物の反応性を上げるように反応物が吸収する波長の光が放射される。たとえば、流体に含有される反応物にHFが含まれていれば、処理対象の異物に放射される光としては約248nmの波長の光を使ってもよい。
【0022】
流体は、HFガス、オゾン、イソプロピルアルコール蒸気、および水蒸気の1つ以上を含んで構成できる。効率よく処理するために十分な量の反応物を異物の周辺に供給できるような流量(たとえば、少なくとも1SCFMの流量)で流体を供給するのが好ましい。エアロゾル粒子の平均エネルギーは効率的な洗浄が行えるように選択される(たとえば、エアロゾル粒子の平均サイズは1粒子あたり107から1010の原子を含むように選択され、ここで各原子は0.1mevから0.01evの間の平均エネルギーを持っている)。エアロゾル粒子は2,000 cm/秒と30,000cm/秒の間の平均速度で異物に衝突させるのが好ましく、さらに5,000 cm/秒と10,000cm/秒の間の平均速度がより好ましい。ある実施例では、エアロゾル粒子の速度は洗浄に必要な速度より上で、基板を傷つけるおそれのある速度より下になるように選ぶのが好ましい。少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子としては、アルゴン、二酸化炭素、HF、水、およびアンモニア等の化合物の1つ以上を含むものを用いることができる。
【0023】
ある好ましい実施例では、流体を供給するステップとエアロゾル噴出ステップは逐次的に行われるのが好ましい。たとえば、エアロゾルが異物に噴出された後に流体を供給するステップを開始する。少なくとも部分凍結した粒子の少なくとも2種類のエアロゾル(たとえば、アルゴンと二酸化炭素)を、基板上の異物に噴出できる。
【0024】
反応生成物はウエーハ表面の周辺から除去されることが必要で、たとえば、反応生成物が形成される表面の領域にパージガスを流してもよい。パージガスは基板表面上で層流状態となるのが好ましい。さらに、処理室は内部の再循環が少ない空気力学的な形状が好ましい。真空排気を基板の周辺から行ってもよい。
【0025】
別の一般的な態様では本発明は、基板全面積の一部の限定された面積の反応領域にある処理対象の異物に反応物を含有する流体を供給する工程と、前記限定された面積の反応領域内の前記異物を攪拌し、前記反応物が前記異物と反応して反応生成物を形成するのを促進する工程と、前記基板と前記流体の間に相対的な運動を与え、前記異物を前記流体と前記攪拌によって生じる流動に一様に接触させる工程とを含む、基板表面で反応生成物を形成して異物を処理する方法に特徴がある。
【0026】
本発明のこの態様による実施例には次のような特徴の1つ以上を備えることができる。異物攪拌(agitation )のステップには、衝撃により基板表面から異物の一部を取り除くのに十分な運動量を異物に与えることが包含されるのが好ましい。異物攪拌のステップには、異物の限定された面積の反応領域に少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子を噴出するステップが包含されるのが好ましい。流体を供給するステップには、常に異物の限定された面積の反応領域へ流体を噴出することが包含されるのが好ましい。反応領域の面積は約0.1乃至4cm2 が好ましく、さらに約1cm2 の面積がより好ましい。エアロゾル噴出ステップには、面積を限定された反応領域へのエアロゾル粒子の噴出が包含されるのが好ましい。異物を流体に一様に接触させるために流体の流れに対して基板がスキャニングされるのが好ましい。基板のスキャニングは流体の流れを固定しながら基板を移動させて行える。たとえば、基板は流体の誘導された流れに対して直線的に平行移動させられたりあるいは軸の周りを回転させられたりし得る。
【0027】
特殊な態様では本発明は、酸化物と反応して反応生成物を形成するように選択された反応物を含有する流体を処理対象の酸化物層の周辺に供給し、酸化物層に少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子を噴出し、反応生成物の除去を強化することにより反応物が酸化物層と反応するのを促進するステップを含む、基板表面の酸化物層を処理する技術に特徴がある。
【0028】
本発明のこの態様による実施例は次のような特徴の1つ以上を備え得る。供給される反応物は、キャリアガス(たとえば、窒素)、ふっ化水素および約60℃で供給される水蒸気の混合物を含む。噴出される少なくとも部分的に凍結されたエアロゾル粒子は、アルゴン粒子を包含することが好ましい。光を処理対象の酸化物層に照射するのが好ましい。たとえば、二酸化珪素によって吸収される赤外線を処理対象の酸化物層の温度を70℃と80℃の間に維持するために照射できる。
【0029】
酸化物層が処理された後で、酸化物層が除去されたシリコン表面に安定化ガス(たとえば、水素またはキヤリアガス中の希釈HF混合物)が吹き付けられるのが好ましい。
【0030】
別の特殊な態様では本発明は、金属汚染物と反応して反応生成物を形成するように選択された反応物(たとえば、200℃の塩素ガス)を含有する流体を処理対象の金属汚染物の周辺に供給し、金属汚染物に少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子を噴出し、反応物が金属汚染物と反応して反応生成物を形成、除去されるのを促進するステップを含む、基板表面の金属汚染物を処理する技術に特徴がある。
【0031】
この態様による実施例は次のような特徴の1つ以上を備え得る。供給される反応物には、キャリアガスと塩素、水蒸気あるいはイソプロピルアルコールの混合物が含まれるのが好ましい。処理対象の金属汚染物には紫外光線が照射されるのが好ましい。また、基板表面の周辺から反応生成物の除去を促進するため処理対象の金属汚染物にパージガスが供給されるのが好ましい。処理表面がたとえばシリコンであるならば、処理後、基板表面の周辺にオゾンの流れと紫外光線を供給し、薄い保護酸化物層が基板表面に形成されるのが好ましい。
【0032】
もう一つ別の特殊な態様では本発明は、有機系汚染物と反応して揮発性反応生成物を形成するように選択された反応物を含有する流体を処理対象の有機系汚染物の周辺に供給し、有機系汚染物に少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子を噴出し、反応物が有機系汚染物と反応して揮発性反応生成物を形成するのを促進するステップを含む、基板表面の有機系汚染物を処理する方法に特徴がある。
【0033】
この態様による実施例は次のような特徴の1つ以上を備え得る。基板温度を約100℃まで加熱するために基板に赤外線放射するのが好ましい。波長150nm以上の紫外線を有機系汚染物に照射するのも好ましい。エアロゾル噴出ステップと流体供給ステップは逐次的に行われるのが好ましい。
【0034】
本発明の利点には次のようなものがある。必要濃度の反応物ガスを処理室全体に充満させる必要はなく、反応物ガスをノズルで供給し処理部分を適切な濃度のガスで被覆する程度でよい。ガス流量が比較的少くて、反応表面の濃度レベルを上げることができる。二次あるいはより高次の反応における速度定数を有する場合、これにより反応時間と全ガス流量の両方を下げられる。熱的に活性化されたエッチングプロセスはアレニゥスの法則により処理室の壁に比べてウエーハの局部的ホットスポットで圧倒的に速く進み、さらに壁の近くの活性種の濃度が低いので反応速度の違いはより大きなものになる。光学的に活性化されたプロセスも同様にウエーハ表面で集中的に起こる。このように壁での反応が少ないので処理室の寿命が長くなる。
【0035】
反応領域を基板表面の小部分に限定すると、複雑なパラメーターに拘らず、一様性がえられる。この一様性は浸漬法では簡単には実現できないし、ウエーハ全体で一様に作用するプロセスをうることは困難である。反応が熱的に活性化されそして反応速度(R)が温度(T)に指数関数的に依存するならば、次式に示すように、温度がわずかに変わると基板上の反応速度が位置により大きく変動する結果になる。
【0036】
R ∝ exp(−cA /κB T) …(1)
放射光による反応促進プロセスの反応速度が放射光密度に比例するならば、光学システムや照射システムになんらかの非一様性があると一様な反応速度がえられず、光学システムの調整に多額の費用を必要とする。スキャニング機構はこの非一様性を平均化するので、安価で精度があまり高くない光学システムを使用できる。反応速度が、液体またはガス媒体から境界層を拡散して反応が起きる表面への反応物移動に依存するならば、境界層の厚さが変わると反応速度が一様でなくなる。小部分においてのみ可能な高流速は、基板に噴出されるガス流速を上げることができ、乱流とミクロンオーダーの極端に薄い境界層を得ることを可能にする。小さな反応ゾーンによって基板をスキャニングすると、基板全体のどの場所も反応ゾーンの中心およびより活性度の低い周辺部に曝される時間を等しくでき、反応ゾーンの非一様性が平均化される。基板全体に対しては実用的でないほど強い放射光強度を用いることによっても、より高い反応速度を実現できる。反応速度が放射光強度または温度に対して正に非線形の関係を有している場合、投入パワーの総量が同じでもウエーハ全体の処理をより速やかに行うことが可能となる。化学的な膜除去プロセスは大抵処理後に微粒子や膜状のデブリが残存し、これらを別の洗浄ステップで除去しなければならない。一方、本発明は処理中のデブリが蓄積されるのを防止するかあるいは処理後デブリをすぐ除去できるので、より清浄な(化学的に)表面がえられる。
【0037】
本発明は高真空下で実施され、既存のクラスターツール処理装置に簡単に統合することができ、湿式洗浄プロセスと比べ低コストで適度な処理量を維持できる。
【0038】
本発明の他の特徴や利点は以下の説明とクレームから明らかになるであろう。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1について説明すると、異物10(たとえば、パーティクル、ダスト、糸くず、金属などの汚染物質:パターン化されたホトレジスト層、オイル、および指紋などの有機物:および残留物)は、反応物を含有する流体16(たとえば、ガスまたは蒸気)を異物の周辺に供給して基板14の表面12から除去される。反応物は反応領域17で異物と反応して反応生成物を生じるものを選択される。反応生成物には揮発性のもの18もあれば、非揮発性残留物20もある。少なくとも部分的に凍結した粒子22のエアロゾル21が、異物と反応して反応生成物を形成するのを促進するために、処理対象の異物の領域に誘導される。
【0040】
一般的には、基板表面から異物を完全に洗浄するためには、反応物の化学的作用のみでは不十分である。これは少なくとも部分的には非揮発性残留物の生成によるもので、非揮発性残留物は、たとえば、非揮発性残留物下にある異物と反応物との反応を妨害する。本発明者らは、たとえば、少なくとも部分的に凍結した粒子の形で物理的攪拌を併用することにより、次の工程に進めるほど表面を十分洗浄できるようにした。エアロゾル粒子の作用は液体槽の中で洗浄作用を増進するためによく使われる界面活性剤やメガソニック励起の作用に類似していると考えられている。この作用は従来の乾式法には欠如しており、その結果非揮発性残留物が後に残り乾式法の効果を著しく下げていた。
【0041】
エアロゾル粒子22は異物または反応生成物(たとえば、非揮発性残留物20)に衝突し、その結果表面から衝突副産物24(たとえば、異物10や非揮発性残留物20などの反応生成物)を除去するのに十分なエネルギーを伝える。
【0042】
この伝達されたエネルギーが表面にそれらを保持している付着エネルギーを上回れば、衝突副産物24は表面から解放される。エアロゾル粒子22は基板または表面上の物質に衝突後、エアロゾル粒子は表面12の周辺から、プロセス条件により、粒子26の形で除去されたりあるいは蒸発してガス28になる。
【0043】
図2−2Cについて説明すると、ある処理工程において、反応物32は基板14(たとえば、シリコンウエーハ)の表面12で成分34(たとえば、酸化珪素)を含む反応領域17に向かって拡散する。図2Aに示すように、反応物32は成分34と反応して反応生成物を形成する。反応生成物は揮発性生成物18として基板表面から散逸したり、基板表面で非揮発性残留物20を形成したり、あるいは異物内部に化合物36として取り込まれることもある。図2Bについて説明すると、エアロゾル粒子22は最後には反応領域17を覆う軌道をとる。異物10に衝突後、衝突副産物24はエアロゾル粒子から異物または非揮発性反応生成物への運動量移動(図2Bで衝突の瞬間に破線により示す)の結果として基板表面から散逸する(図2C)。
【0044】
本発明者らはエアロゾル粒子22は異物と反応物の反応をいく通りかの方法で促進すると考えている。異物に衝突しているエアロゾル粒子は異物の表面を粗くし、反応に使える異物の有効面積を増大させ、それにより異物と反応物の間の反応面積を上げる。エアロゾル粒子は異物の中の非反応性成分、あるいは反応物が反応性異物と接触して、反応物と異物の間の反応から生じた非揮発性残留物を除去する。また、エアロゾル粒子は境界層を乱し(詳細は後で述べる)、これが異物への反応物の拡散を促進し、反応物濃度により制約をうけているこれらの反応の反応速度を高める。
【0045】
図1について再び説明すると、流体流れ16は衝突副産物(たとえば、異物から追い出された部分)であるパーティクル24やガス28を同伴しそして基板表面の洗浄された部分30の周辺からそれらの副産物を除去する。流体流れ16ならびにエアロゾル21の気相部分29は基板表面に衝突しさらに表面を横断して流れ薄い境界層38を形成する。一般には、異物はほとんどが境界層内に存在する。したがって、異物10の除去を促進するためにはエアロゾル粒子22と流体流れ16の反応物は境界層38を横断しなければならない。
【0046】
気相のみでは異物や非揮発性残留物を除去するのに十分なせん断力を生み出せないが、エアロゾル粒子22は十分な慣性をもって境界層に浸透し、基板上の物質に衝突する。
【0047】
図3について説明すると、種々の“洗浄処理”(ダスト除去、レジスト剥離、研磨、エッチング)は、エアロゾル粒子あたりの分子または原子の平均数(エアロゾル粒子の平均サイズの指標)およびエアロゾル粒子の分子または原子あたりの平均エネルギー(エアロゾル粒子の平均エネルギーまたは速度の指標)に基づいて分類できる。洗浄に使われるエアロゾル内のサイズとエネルギーは個々の洗浄条件により選択される。ダスト処理は、シリコンダストや有機分子の小塊などの弱い付着力の粒子の除去に役立つ。レジスト剥離処理は、基板表面から有機被膜(たとえば、ホトレジスト、指紋、およびオイル)剥離に役立つ。エッチング処理は二酸化珪素やアルミニウム層などを基板から除去するのに役立つ。研磨処理は半導体や金属表面を磨いて鏡面仕上げする場合などに選択される。スパタリングや注入処理は、それらの処理に必要な粒子サイズやエネルギーにが洗浄に使う粒子サイズやエネルギーとは桁違いの差があることを示している。
【0048】
エアロゾル粒子の特徴は基板や基板表面の特性を傷つけることなく基板表面から異物の効率的な洗浄が行えるように選択できることである。エアロゾル粒子の平均サイズは粒子あたり107から1010の原子(または分子)を含むように選択され、ここで各原子は0.1mevから0.01evの間の平均エネルギーを持っている。エアロゾル粒子の平均速度は通常2,000 cm/秒と30,000cm/秒の間に維持され、さらに5,000 cm/秒と10,000cm/秒の間がより好ましい。また、洗浄対象の基板により、傷つけることなく効率的な洗浄が行えるように粒子のいわゆる“硬度”が選択される。
【0049】
反応物は主として拡散により境界層38を横断する(図1)。反応速度が液体またはガス媒体から境界層を通過する拡散により反応が起きる基板表面への反応物への移動に依存するならば、境界層の厚さの変動により基板表面を横断する反応速度が一様でなくなるであろう。
【0050】
一般には、基板が一様な速度の流体流れに曝されるならば、境界層の厚さ(δ)は次式で表される、
【数1】
ここでXは基板表面に沿った距離、u∞は流体流れの速度、μは流体の粘度、およびρは流体密度である。境界層を通って所定時間内に拡散により輸送される反応物Mの量は次式のように変わる、
M ∝ 1/δ2 ∝1/X … (3)
したがって、基板表面の異物に到達する反応物の量は基板表面沿いの距離に逆比例して変わる。このため基板の下流側で反応速度が遅くなり、大きな基板面積については一様な処理が困難になる。処理中に反応物の大部分が消費されると、これは処理用薬品の効率的な使用にとっては望ましいことであるが、ウエーハの上流側と下流側では化学的条件が異なることになる。反応速度が反応物濃度の影響をうけると、一様な処理が困難になる。一次反応の場合、速度の低下は反応物濃度の低下に比例する。速度が[A]2 ([A]はAの濃度)または[A][B]([A]、[B]はA、Bの濃度)に比例する二次反応の場合、濃度が10%下がると反応速度は19%下がる。
【0051】
本発明者らは、誘導された流体流れとエアロゾルに対して基板のスキャニングを併用し、基板表面の面積限定反応領域17に流体流れ16とエアロゾル21を噴出し、異物を流体流れとエアロゾルに一様に接触させれば、洗浄効果が著しく改善されることを見いだした。これらの成果は少なくとも一部は、反応領域17の中央部のほかに作用の遅い周辺部も基板表面が一様にスキャニングされるので非一様性が平均化されるために実現されたものである。
【0052】
さらに、小部分で高流速がえられると局部的に高いガス流速、乱流、およびミクロンオーダーの極端に薄い境界層が実現する。拡散により所定の距離を移動して反応物が所定の濃度になるまでに必要な時間は、δ2 /Kとして変動する。ここでKは拡散率そしてδは式1により与えられる境界層の厚さである。したがって、境界層の厚さが1/100になると反応速度は104 倍に上げることができる。さらに、同時に行われるエアロゾル洗浄が境界層をさらに乱し反応速度を上げる。
【0053】
一次化学反応では、反応物が処理面積全体に一様に拡がっていてもあるいは可動反応領域に集中していても、反応完結に要する時間は同じである。しかし、反応速度が[A]2 ([A]はAの濃度)または[A][B]([A]、[B]はA、Bの濃度)に比例する二次反応の場合は、反応物を基板面積の1/100の部分に集めると局部的な反応速度は104 倍に上がり、基板表面全体の反応領域をスキャニングすると処理速度は100倍向上する。これにより、他の条件下では極めて遅い化学プロセスを実用的なものにすることができる。
【0054】
また図1に示すように、異物と反応物の反応を促進するために、処理対象の異物の部分に対応する反応領域17に光線40が照射される。処理対象の異物との化学反応により、光線40は紫外(UV)光線か赤外(IR)光線である。UV光線は、反応物をより反応性の高い化学種に変えるかあるいは、たとえば、結合の切断による表面の反応性の増進により反応物と異物の間の反応を促進する。エアロゾルと反応物の混合物が衝突する領域では、流動ガスへの熱移動が原因で、ある程度温度変化が起こりうる。この部分をガスかエアロゾルで冷却された時は、そしてこれは望ましいことではないが、一様な表面温度を維持するために赤外線を使用できる。一方、赤外線は反応領域の異物の温度を上げて反応物と異物の間の反応を促進する作用がある。紫外光線と赤外光線は同時に同じ部分に照射して反応領域にあるウエーハの表面温度を制御することができる。
【0055】
放射光による反応促進プロセスの反応速度が放射光密度に比例するならば、光学システムまたは照射システムになんらかの非一様性があると一様な反応速度がえられない。基板全体を同時かつ一様に照射するためには、同時に高価な光学システムを必要とする。しかし、非一様性を平均化するスキャニングを利用することにより、面積を限定した反応領域を作ると、精度があまり高くない光学システムを使用できる。基板全体を照射する場合には実用的でないほどの高強度の放射光を用いることにより、より高い反応速度を実現できる。反応速度と放射光強度または温度との関係が非線形であれば、入力パワー全体が同じでもスキャニング機構を用いることにより基板全体の処理をより速やかに行うことができる。
【0056】
図4について説明すると、基板処理システム50において洗浄する半導体ウエーハ52を回転可能なウエハーホルダー真空チャック54に取り付ける。チャック54は、チャックの直線的な運動に同調して選択的に変更できる、適切な回転速度にてシャフト56により回転され、ウエーハ表面上でほぼ一様な洗浄作用を生ずることができる。
【0057】
少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子は、ウエーハ表面の約1−2cm上に位置しているオリフィス60を有するノズル58から噴出される。エアロゾルは、約20゜の開口角64をもつ円錐状の粒子拡り62をオリフィス60出口側に形成するので、エアロゾルは約0.1乃至4cm2 、より好ましくは約1cm2 の面積でウエーハに衝突する。この面積はエアロゾルジェットすなわち円錐の開口角およびウエーハからノズルの距離によって変わる。高速ガスノズル66が亜音速(30,000cm/秒未満)または超音速(30,000cm/秒以上)ガス流68をエアロゾル流62内に噴出させる場合、エアロゾルはガスノズルから出てくるガスに同伴される。粒子速度もガスの温度によってガス流速度が変化するので、変化することになる。えられた混合物が反応領域17に衝突しエアロゾルの物理的作用とウエーハ表面上で起きる選択された化学反応の合併効果がえられる。
【0058】
紫外線69は、たとえば、放物線状の反射鏡を有する石英アーク灯70によって発生する。ここで、反射鏡はレンズ74(あるいはミラーシステム)と石英真空窓72を通して基板に光を誘導する。必要ならば、赤外線を同時に反応領域に誘導してウエーハの表面温度を制御してもよい。結晶シリコンは赤外線に対し透明とされているが、この方法でシリコンウエーハが十分熱を吸収することは実験で確認されている。基板の損傷を避けるために赤外線の方が好ましい場合もある。ウエーハの加熱はウエーハと直接熱接触している、真空チャック54からの抵抗加熱によって行うこともできる。
【0059】
図4Aと4Bに示すように、洗浄エアロゾルの平均衝突角度は、たとえば、ウエーハにパターン化されるトレンチ78の両側を洗浄するように選択することができる。図4Aに示すように、2個のエアロゾル形成膨張ノズル80、82はエアロゾル86、88をウエーハ表面に対し異なる角度76、84で噴出する。
【0060】
図5に示す別の実施例では、比較的低速のエアロゾル90がエアロゾル形成膨張ノズル92によって作られ、つづいてガスノズル98、100から供給される不活性ガス(たとえば、窒素)の高速流94、96により加速される。蒸気成分(たとえば、アルゴンや窒素など加圧凝縮性ガスの混合物)を含む入力ガス101は、熱交換器102で予冷され凝縮成分の一部または全部が液化され、これがオリフィス104を通って真空室108(ノズル内の圧力に比べ低い圧力に維持されている)内で膨張し、少なくとも部分的に凍結した粒子90のジェットを形成する。
【0061】
エアロゾルが固体かそれとも液体であるかは、エアロゾル洗浄媒体の個々の熱力学的条件によって決まる。特に凍結粒子をうるためには、真空室108内の圧力を熱交換器102に導入する凝縮成分の3重点以下に維持することが好ましい。たとえば、アルゴンと窒素の混合物の場合、凍結アルゴン粒子をつくるためには、真空室内の圧力は約0.68気圧以下、好ましくは約0.3気圧にする必要がある。圧力計110は図5に示すように取り付けるかあるいはノズル自身に取り付け、ノズル内の圧力を監視するために使用するので、ノズル内と真空室の間の圧力差は好ましい圧力降下あるいは圧力差(たとえば、45−95psi、より好ましくは約75psi)にある。
【0062】
少なくとも部分的に凍結した粒子90のエアロゾルジェットは、エアロゾル形成膨張ノズル92のオリフィス104と洗浄対象の基板52表面の間の位置でガスノズル98、100を通して作られた高速ガス流と接触する。ガスノズル98、100はエアロゾルジェットを同伴しそしてそれを高速で表面に向かって誘導しうる十分な流速の音速または超音速のガスジェット94、96を与えるように設計されている。同伴流れ94、96はエアロゾルの速度を約5,000−60,000cm/秒に上げるのが好ましい。この方法によりエアロゾルの速度が10倍以上に上げられることが確認されている(たとえば、典型的なエアロゾル速度は500−2,000 cm/秒から5,000−60,000cm/秒に上げられる)。
【0063】
ノズル、エアロゾルジェット、および基板表面の設置方向は、基板表面上の3次元構造を考慮して最高に洗浄できるように変えることができる(たとえば、この種の構造の影となる部分を排除するために)。特にこれは、深いトレンチ、バイア、側壁や溝の洗浄を必要とするパターン化された半導体ウエーハの場合に利点がある。ノズル98、100の方向は基板表面に対し20゜と60゜の間の角度で高速ガス流を供給できるのが好ましい。
【0064】
実施例においてはノズル98、100と表面の間の距離はできるだけ小さくするのが好ましい(たとえば、1−2cm)。低速エアロゾルと高速ガス流の交差点は基板表面の約0.6−1.25cm上が好ましい。交差点と膨張ノズル92のオリフィス104の間の距離もできるだけ接近するようにする。
【0065】
図5Aについて説明する。超音波ノズル114は図5のノズル98または100に使われ、2つの円錐部116、118がある。一つ(116)はスロート部へ縮小し、他(118)はスロート部120から拡大している。アルゴン含有エアロゾルを用いた特定の実施例では、縮小部116は内径0.05cmの入力部122から内径0.025cmのスロート部へ先細になり、一方拡大部はスロート部から内径0.25cmの出力部へ拡がっている。
【0066】
縮小部からノズルに入る加圧窒素ガス126はノズルスロート部までに音速(10,000−30,000cm/秒)へ加速される。拡大部での圧力はノズルに沿って下がっていくので、拡大部の作用はガスを超音速(30,000−60,000cm/秒)へさらに加速することである。このような加速を行うために必要なエネルギーはガスの熱エネルギーからとられ、ガスはかなり冷却される。高速に加え、超音速ノズルが加速ガス流とエアロゾルの間の温度差を、ガス流の冷却により、小さくし、エアロゾルが基板表面に衝突する前に蒸発する量を少なくするという望ましい結果がえられる。しかし、境界層内部の反応物流体の温度は反応を適度に進めるのに十分な水準に保つ必要がある。多くの例では、表面あるいは境界層温度を高くそして反応速度をより高くするためにエアロゾルを断続的に送る必要がある。
【0067】
図5には2本のガスノズル98、100があるが、さらに多くのガスノズルが設置された実施例もある。ウエーハ表面には1種以上の反応物ガスまたは蒸気を逐次的または同時に供給することが望ましい事例もある。
【0068】
図6と6Aについて説明すると、エアロゾル形成膨張ノズル132からのエアロゾル130が噴出し、ノズル134と136からのガスまたは蒸気と一緒になる。さらに、放射光エネルギー138を反応領域17に誘導し反応を一部制限したりあるいは加速したりするこしができる。
【0069】
図7に示すノズル組み合わせ装置139では、エアロゾル形成膨張ノズル140の直線的配列が反応加速ガスの流れを供給する1群のガスノズル142と対を為している。ノズル140、142を組み合わせた作用は、洗浄作用が起きる基板と同じ幅の細長く狭い反応領域を作りだすことにある。基板全体で一様な作用をうるために、ウエーハは反応領域を1回以上ウエハー径方向に直線的に移動して処理される。さらに、ウエーハは各パスの終わりに90゜または180゜回転させて、深くパターン化された基板の洗浄の一様性を改良できる。
【0070】
ウエーハの両側を洗浄する必要がある場合は、図8と8Aに示すギンバル機構によりひっくり返すことができる。代わりに、図8Bに示すように、1群の第2ノズルを用意してウエーハ52の裏側146を洗浄するために同時または個別に作動させることができる。ウエーハの裏側は大抵が弱く付着したパーティクルにより汚染しているだけなので、低速のエアロゾルで十分洗浄することができ、したがって、加速ノズルを設置して複雑にすることは避けられる。
【0071】
処理室の形状は室内の再循環を防止するように空気力学的に設計するのが好ましく、そのようにしないと基板表面に再付着する汚染物量が増えるからである。たとえば、処理室の壁はたがいにノズルから真空排気ポートへ向かって狭くし、排出ガス流れが円滑な流れとなるようにする。
【0072】
基板処理システムの1例を図9で説明する。スキャン付ウエハーホルダー150とプロセスノズル152を自動処理システム154に組み込むことができる。トランスファー室160内部のウエーハカセット159からロボットアーム162により処理室164内のウエハーホルダー150にウエーハ158が装填される。処理室164のガスは排気ポート166を介して排気される。処理状況を監視するため、処理システムの頂部に窓167を設置するのが好ましい。
【0073】
図9Aに示すように、もう一つの洗浄装置170では、トランスファー室174内のロボットアーム172がスキャン付ウエハーホルダー178にウエーハ176を装填する。ここでスキャン付ウエハーホルダー178は矢印180、182が示すように回転したり、直線的に動くことができる。
【0074】
図9と9Aの処理システムは時間あたり30乃至200枚のウエーハを処理する能力を持つように設計されている。この処理速度は半導体装置の製造に使われる代表的な製造装置の処理速度と一致している。洗浄工程は頻繁に実施されるが、多数の洗浄装置の設置を回避するために、処理能力の大きい装置が望まれている。処理システム154、170の構造と乾式処理という点から、これらのシステムは既存の真空処理工程と上手く適合でき、、また迅速ウエーハ処理を提供するために既存のクラスターツールに簡単に組み込むことができる。
【0075】
上で論議したように、好ましい実施例において、基板表面における各洗浄エアロゾルジェットの面積は0.2−2cm2 のオーダーであり、これは300cm2 のオーダーにある基板の全表面積よりはるかに小さい。したがって、基板を洗浄エアロゾルに一様に接触ささせるためにスキャニング機構がいくつか考案されている。
【0076】
洗浄エアロゾルとの接触面積を小さくできるといろいろ利点がえられる。接触面積が小さいほど使用するエアロゾル量が少なくなり、液体窒素を利用した冷凍システムではなく電子式極低温冷凍機(たとえば所要動力が200−500ワットの)の使用が可能になる。また、小接触面積と機械的スキャニングを併用すると、基板に衝突しないエアロゾルの量を減らすことにより、より大きな接触面積を用いるエアロゾル洗浄装置に比べてエアロゾルをより効率よく使用できる。
【0077】
図10について説明する。1種類のガスであるプロセスガスあるいは集合管200において種々の比率で混合した高純度ガス(たとえば、アルゴン、窒素、ヘリウム、酸素、および水素)の混合ガスをバルブ206とフィルター208を取り付けている供給管204を経て熱交換器202に供給する。プロセスガスの圧力は圧力計210から読みとれる。ガスは熱交換器の出口で一部または全部が液化されている。この液体をノズル214を通して膨張させプロセスガスの成分からなる凍結粒子のジェット216を形成する。これら凍結粒子が洗浄対象の基板218に衝突する。
【0078】
基板の全表面は数百rpm程度の速い回転運動と遅い直線的移動の組み合わせにより洗浄される。これらの運動は回転モーター220とリニアドライブ222によりそれぞれ行われる。回転モーターアセンブリ220は基板ホルダー226の下のシールされた部分224の中に常圧下に保持されている。回転作用はフィードスルー228を介して基板ホルダーに伝達される。電力と制御信号はリニアドライブ222の中空シャフト232の中を走っているケーブルによりモーター220に供給される。
【0079】
ノズルは基板218の垂線に関し20゜乃至60゜の方向を向いている。これにより、基板面を横断して真空排気ポート236に向かう流れをつくることによる衝突副産物や他の汚れガスの除去と排出を促進し、基板表面への異物の再付着が少なくしている。
【0080】
基板上の半径方向の位置で回転速度に差があるので、リニアモーターの速度を洗浄エアロゾルに関する基板の直線位置の関数として変えるのが有利である。
たとえば、洗浄エアロゾルを基板一様に接触させるために、リニアドライブの速度はエアロゾルが基板の周囲の端に衝突する最初の位置で最低とし、一方エアロゾルが基板の中心領域に衝突するリニアスイープの最後には速度を最大とする。このようにして、基板表面は洗浄エアロゾルに一様に接触させることができる。この型のスキャニング機構では、回転の中心に特異性があり、このため基板の中心領域で過剰なエアロゾルに接触することを回避するのが困難になることに留意する必要がある。したがって、このスキャニング方法は過剰接触に敏感なプロセスには使えない。
【0081】
プロセスガスの気−液転移温度が非常に近接している場合は、熱交換器の後に置かれた集合管238から別途1種以上のプロセスガスを入れるのもよい。これによりガスの一部が必ずガスの形で残り、この残留ガスはジェット出口ノズルの速度に影響を及ぼすので重要である。また、熱交換器の後にキャリアガスを入れるとキャリアガスは冷却されないので予備クーラーまたは熱交換器202の冷却所要動力が少なくなる。
【0082】
本発明者らは、エアロゾル形成膨張ノズルの温度が十分低くなり(たとえば、アルゴンの場合は90−100゜Kのオーダーに)、オゾンやHFなどの反応物ガスがノズル表面で凝縮し、利用者にとって危険があることを知っていた。このような凝縮を防止するために、ノズルの前に配設された熱シールド237を、図10Aと10Bに詳細を示すように室温かそれ以上に維持する。窒素のようなキャリアガス239がエアロゾル形成膨張ノズルの周りに供給されるので、ノズル周りの圧力は処理室内の圧力より高い。これにより処理室内のガスの極低温ノズルでの凝縮が防止される。熱シールドには少なくとも部分的に凍結した粒子のエアロゾルが通過できるオリフィスが設けられている。オリフィスは図10Aに示すように環状の孔241である。また、オリフィスは図10Bに示すように、ラバル状ノズルの形でもよい(たとえば、図5Aに示すノズルに似た形を有する)。
【0083】
図11に示す別の実施例では、直線運動はシャフトではなく、リニアアクチュエーター242により駆動されるスライディング・ステージ240によって行われる。回転モーター220は真空系の外にあり、密封シャフト244とステージ240内のスロット246を通して基板ホルダー226に接続されている。スライディング・ステージ240に置かれた同心Oリング252が処理室248のボトムに対する真空シールになる。真空漏れの確率を減らしさらに通常は常圧以下の圧力に維持されている真空室と排出・ステージ250の間に正の圧力差をもたらすために、同心Oリング252の間に排出・ステージ250を追加するのがよい。このようにすると、Oリングシールで生じた汚染が処理室へ進入することを防止できる。
【0084】
図12に示すさらに別の実施例では、ノズルの遅い直線運動と基板の速い回転を組み合わせることにより、基板と洗浄エアロゾルの二次元的接触がなされる。すなわち、真空室260外に設置されている回転モーター220が、基板ホルダー264に取り付けられた真空シールシャフト262を駆動し、洗浄する基板をノズル266の下に置き、基板表面全体を接触させるのに必要な直線運動はノズル266の移動によって行われる。
【0085】
熱交換器で予備冷却された極低温混合物はベロー270と同心の管268によりノズルに運ばれる。この方法で必要なノズルの直線移動は熱交換器272全体をアクチュエーター274により動かして行われる。熱交換器をベアリング276に乗せると、移動を容易に行える。
【0086】
次のような洗浄シーケンスの各々において、基板はまずロボットアームにより処理室に導入され、処理後基板は同じロボットアームかあるいは別のロボットアームにより取り外される。処理の間、基板表面全体を一様に処理するために基板をスキャニングする。以下に説明する各実施例は、たとえば、表1に示す典型的なRCA洗浄シーケンスの洗浄ステップの一つ以上のステップを置き換えるために使われる。高温ほど化学反応は速く進行すると分かっているので、エアロゾルは、たとえば、5秒間隔で断続的に発せられるかあるいは各反応間に使われる。
【0087】
〔例1〕
半導体基板表面から酸化物層を除去する場合:
(ステップ1)
アルゴンエアロゾル流を乾燥窒素パージガスの流れと共にエアロゾル形成膨張ノズルからスタートさせる
(ステップ2)
窒素、HF、メタノールの反応性混合物の流れが60℃にてガスノズルに供給される
(ステップ3)
ステップ2と同時に、エアロゾルが衝突する反応領域を照射しそして処理領域の温度を90乃至110℃に維持するために赤外線ランプを点灯する
(ステップ4)
窒素、HF、メタノールガス混合ノズルを閉じ、アルゴンエアロゾルと反応抑制ガスとして水素の混合物かあるいはエアロゾル単独を流す
(ステップ5)
半導体ウエーハを処理室から取り出す
【0088】
さらに、245nmのUVを照射してフッ素吸収光化学反応を励起させ反応をスピードアップすることができる。
【0089】
上記プロセスは酸化物除去の場合の処理シーケンスの一般的な例である。洗浄プロセスの細部は基板の特性や酸化物の種類によって変わる。シリコンウエーハの自然酸化膜は5−20Åで薄いが、熱的に成長した酸化物は通常厚く、品質が高いほど除去しにくい。エアロゾルのサイズと速度、反応性混合物の選択および処理温度は、洗浄対象の表面について行った定量分析の結果に基づいて決める必要がある。
【0090】
気相処理の実施例の一つとして、窒素/HF/水混合物の代わりにフッ素/水素/水混合物を用いた例がある。過剰の水素が共存すると、反応中にSi−F結合をSi−H結合に還元して表面の安定性を改善できる。
【0091】
〔例2〕
金属汚染の場合:
(ステップ1)
アルゴンエアロゾル流を乾燥窒素パージガスの流れと共にエアロゾル形成膨張ノズルからスタートさせる
(ステップ2)
質量で1%の水蒸気を含有する窒素とHFの反応性ガスの流れが第1ガスノズルに供給される
(ステップ3)
第1ガスノズルを閉じそして質量で1%の水蒸気を含有する窒素と塩素の流れを第2ガスノズルから入れ同時にUV光源に点灯する
(ステップ4)
第2ガスノズルを閉じ、窒素の流れを第1ガスノズルに導入する
(ステップ5)
エアロゾルと窒素の流れを止め、処理室から基板を取り出す用意をする
【0092】
ウエーハを取り出す前に薄い保護膜を成長させるのがよい。これはガスノズルの一つからオゾンを導入し、基板表面にUV光を照射してなされる。したがって、プロセスは処理室から基板を取り出さずに変更したり、追加したりすることができる。
【0093】
〔例3〕
半導体基板から有機被膜を除去する場合:
(ステップ1)
赤外線照射またはウエハー裏面加熱によりウエーハ表面の温度を100℃まで上げる
(ステップ2)
アルゴンエアロゾル流を乾燥窒素パージガスの流れと共にエアロゾル形成膨張ノズルからスタートさせる
(ステップ3)
反応性オゾン流が第1ガスノズルから供給され、同時に500WのUV光源から150nm以上の広いスペクトルの照射がなされる
(ステップ4)
オゾンとUV光の照射を中止し、ウエーハはアルゴンや炭酸ガスを含有する加速エアロゾルによる洗浄を受ける
(ステップ5)
エアロゾルと窒素の流れを止め、ウエーハを処理室から取り出す
【0094】
特許請求の範囲内で他の形態の実施例も可能である。
【0095】
ウエーハのサイズが大きくなるほど、したがって、ウエーハの価値が大きくなるほど、単一ウエーハ処理に向かう強い傾向があるが、バッチ型処理設備296、298が好ましい場合もある。この場合、本発明の方法は図13−13Bに示す装置に応用できる。注意深く設計したノズルバー300(図13A)によるか、あるいは洗浄作用の半径方向依存性を相殺するために、部分的に凍結した粒子のエアロゾルを回転ディスク303に噴出する単一ノズル302(図13B)を用いることにより一様な処理がえられる。前述の実施例におけるように、処理対象の基板304は、矢印306、308で示しているように、回転させたり(図13A)あるいは回転と直線的な動きを(図13B)行ったりできるので、一様な洗浄効果がえられる。また、反応促進用放射光310も反応領域の周辺に供給できる。
【0096】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】処理されている基板表面上の異物の概略側面図である。
【図2】処理中に起きる事象を逐次的に示している図1の基板の表面領域の拡大概略側面図である。
【図2A】処理中に起きる事象を逐次的に示している図1の基板の表面領域の拡大概略側面図である。
【図2B】処理中に起きる事象を逐次的に示している図1の基板の表面領域の拡大概略側面図である。
【図2C】処理中に起きる事象を逐次的に示している図1の基板の表面領域の拡大概略側面図である。
【図3】エアロゾル粒子あたりの平均原子あるいは原子数および原子または分子あたりの平均エネルギーの関数として種々の洗浄方法の位置付を示す略図である。
【図4】処理装置の概略側面図である。
【図4A】代りの処理装置の概略側面図である。
【図4B】代りの処理装置の概略側面図である。
【図5】処理装置の概略側面図である。
【図5A】ノズルの概略側面図である。
【図6】処理方法の斜視図である。
【図6A】処理方法の平面図である。
【図7】エアロゾル形成膨張ノズルの斜視図である。
【図8】基板の方向を調節するギンバル機構の側面図である。
【図8A】基板の方向を調節するギンバル機構の側面図である。
【図8B】基板の向かい側に配設された2個のエアロゾル形成膨張ノズルの斜視図である。
【図9】代りの処理装置の概略側面図である。
【図9A】代りの処理装置の平面図である。
【図10】代りの処理装置の側断面図である。
【図10A】代りのエアロゾル形成膨張ノズル遮蔽法の拡大図である。
【図10B】代りのエアロゾル形成膨張ノズル遮蔽法の拡大図である。
【図11】代りの処理装置の側断面図である。
【図12】代りの処理装置の側断面図である。
【図13】バッチ型処理装置の内部の概略平面図である。
【図13A】代りのバッチ型処理装置の概略側面図である。
【図13B】代りのバッチ型処理装置の概略側面図である。
【符号の説明】
10 異物
12 基板表面
14 基板
16 反応物流体
17 反応領域
18 反応生成物
20 反応生成物
21 エアロゾル
22 部分的凍結粒子(エアロゾル粒子)
38 境界層
【発明の属する技術分野】
本発明は表面の処理に関する。
【0002】
表面洗浄は、たとえば、半導体メモリ、プリント回路、フラット・パネル表示装置、およびCD−ROMを製造する場合の重要ステップである。ウエーハ表面上の異物は、特に装置のサイズが小さくなると、製造プロセスの歩留まりに直接的影響を及ぼす。IC表面はごくわずかなナトリウムイオン単原子層で汚染されていても、回路の故障原因になりうるほどである。
【0003】
【従来の技術】
半導体工業において回路の微細化が進んでおり、ICに欠陥を生じうる最小汚染パーティクルのサイズはますます小さくなっている。たとえば、次世代半導体装置のデザインルールは0.35μm以下で、このサイズは既存の多くの洗浄技術の除去能力を超えている。広く容認されている規準によると、製作プロセスの工業化上デザインルールの1/10のオーダーの異物を除去する必要がある。したがって、次世代半導体ウエーハの表面からは、表面洗浄プロセスで0.03μmのサイズの異物を除去する必要がある。
【0004】
半導体洗浄技術では、表面洗浄技術は、薄い有機物または酸化物の被膜や金属残留物を除去するために適切な薬品を大量の脱イオン純水中で用いている。通常、これらの洗浄システムでは、湿式ベンチ上で所定の順番でいくつかの液体洗浄槽にシリコンウエーハを浸漬する必要がある。この種の薬液の後処理には高度の技術を要し、かつ処理費用が高い。したがってこの種の高価な薬液の使用量を削減するために、液体処理に基づく代替技術が多数提案されている。たとえば、スプレイ洗浄では、液体洗浄液がウエーハ表面上にスプレイ状に散布される。
【0005】
最近になって、湿式ベンチ洗浄の効率のよさとスプレイ洗浄の洗浄液の消費が少ないという特徴を併せ持つ、連続液体洗浄技術が開発されている。液体を基本にした他の技術には、特殊な回転ブラシを用いたスクラブ洗浄、超音波およびメガソニック洗浄、および高圧ジェット洗浄がある。薬液の再循環や再使用による再汚染は洗浄液を連続的に再生することによってのみ解決できるが、この方法は表面洗浄プロセスのコストをかなり押し上げることになる。
【0006】
ウエーハ洗浄技術はこの25年間本質的には変わっておらず、最もよく使われている方法は過酸化水素を基本にした湿式法である。半導体工業における最も普通の洗浄方法の一つはRCA法で、この方法ではウエーハは数種類の薬液の中に順次浸漬され、パーティクル、金属系汚染物、有機系汚染物および自然酸化膜が除去される。RCA洗浄法の代表例を表1に示す。通常、25枚のウエーハを収容するカセットを薬液槽の中を順次移動させて行く。
【0007】
洗浄工程はウエーハ製作プロセスの全プロセスステップの30%に相当し、洗浄に大量の純水(ウエーハにつき約1000ガロン)と薬液が消費される。最終リンスの後基板は乾燥しなければならず、“ウォータマーク”を避けるために乾燥媒体としてイソプロピルアルコール(IPA)がよく使われる。このアルコールがまた環境に悪影響を与える。したがって、この方法はウエーハのサイズが大きくなるほどコスト高になると共に、環境に悪い影響を与える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、大量の洗浄剤(酸、塩基および溶媒)とさらに大量のリンス用の脱イオン純水を必要とし、その上多額の費用をかけて適正に後処理しなければならない、現在の液体を基本とする洗浄技術を離れて、エアロゾル表面洗浄のような気相乾式洗浄法へ移行したいという強い要望があった。
【0009】
本発明者らは液体、固体、あるいは固体と液体の混合物からなる極微粒子のガス状サスペンションを“エアロゾル”と呼んでいる。また、洗浄対象の表面に対し、化学的に無害な物質を“不活性”と呼ぶことにする。
【0010】
ドライアイスのエアロゾルは永年の間表面洗浄に使われてきた。たとえば、Swain らは(引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,125,979 号において)液体二酸化炭素をオリフィスから断熱された室内へ膨張させ小さな二酸化炭素粒子を形成する方法について述べている。小さな二酸化炭素粒子は断熱された室内で保持され、大きなフレーク状の魂に凝縮する。フレーク状の二酸化炭素はノズル内で不活性ガスの高速流により加速され、洗浄対象の表面に誘導される。
【0011】
Leviは(引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,009,240 号において)氷の粒子をサンドブラスト状に吹き付け半導体ウエーハを洗浄するウエーハ洗浄装置について述べている。この装置では、凍結氷粒子を同伴するガス流がL字状の導管を通って洗浄対象のウエーハ表面に誘導される。半導体ウエーハを氷でサンドブラストし汚染物を除去する。残った氷は蒸発する。
【0012】
極低温の固体アルゴン粒子のエアロゾルも基板表面の洗浄に使われている。
McDermott らは(両方とも引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,209,028 号と米国特許第5,062,898 号において)、アルゴンの液化温度以上の温度にある加圧されたガス状アルゴン含有気流を膨張、固化させ凍結アルゴン粒子のエアロゾルを形成する半導体ウエーハ洗浄装置を開示している。得られたエアロゾルは洗浄対象のウエーハ表面に噴出される。窒素キャリアガスを用いてアルゴン粒子を加速するのが好ましい。
【0013】
本明細書中では、“クライオジェニック(極低温)”の用語によって物理的に分離可能な構成成分の少なくとも一つが、常圧で約110゜K未満の液化温度を有する(たとえば、アルゴン、水素、ヘリウム、窒素、酸素、空気、またはメタン)物質(原子、化合物、分子、またはこれらの成分の混合物)を幅広く指すことにする。
【0014】
微粒子洗浄エアロゾルの形成には種々の化合物が使われている。たとえば、Ohmoriらは(引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,147,466 号において)凍結粒子の硬度に基づいて選択された種々の化合物からえられた凍結粒子のエアロゾルを用いる表面洗浄技術について述べている。この種のエアロゾルが形成される化合物には、水、メタノール、グリセリン、およびフレオン113がある。
【0015】
表面処理の成果を上げるために紫外光線を微粒子洗浄エアロゾルと組み合わせて用いる試みもなされている。たとえば、Endoらは(引用により本明細書中に取り入れる米国特許第5,081,068 号において)過酸化水素を含有する氷粒子を基板表面に噴射し、そこで氷粒子を融かして過酸化水素溶液を形成する方法について述べている。最低180nmから260nmの波長範囲の紫外光線が基板表面に誘導され、そして溶融過酸化水素により吸収されてヒドロキシルラジカルを生じ、このラジカルが基板と基板表面上の有機物を酸化する。
【0016】
この種の洗浄方法はある程度効果が認められているが、乾式法が工業的に実用化されるためには洗浄力をさらに改良する必要がある。特に半導体工業においては、少なくとも現在使われている湿式洗浄法と同程度には半導体基板を洗浄できる必要がある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
一般的な態様では本発明は、反応物を含有する流体を処理対象の異物の周辺に供給する工程と、前記異物に対し少なくとも部分的に凍結した粒子のエアロゾルを噴出して前記反応物が前記異物と反応して反応生成物を形成するのを促進する工程とを含む、基板表面で反応生成物を形成して異物を処理する方法に特徴がある。
【0018】
本発明のこの態様による実施例は、次のような特徴の1つ以上を備えることができる。ある好ましい実施例では基板表面から異物や反応生成物除去するのに十分な移動運動量をもってエアロゾルが異物または反応生成物に向けて噴出される。流体を供給する工程は、所定のどんな時間においても限定された面積の異物反応領域へ流体を噴出する工程を含んでもよい。反応領域の面積は約0.1乃至4cm2 に限定されるのが好ましく、さらに約1cm2 の面積がより好ましい。エアロゾルは限定された面積の反応領域に噴出されるのが好ましい。ある好ましい実施例では、反応領域は幅に比べ長さの方が大きい。
【0019】
この方法は、さらに異物を流体やエアロゾルに一様に接触させるため基板をスキャニングするステップを含んでもよい。スキャニングステップには流体の流れを一定としつつ、基板を移動させるステップを含んでもよい。たとえば、基板は流体の流れに関し直線的に平行移動させられたり、軸の周りを回転させられたり、あるいは2つの直交方向に平行移動されたりしてもよい。細長い反応領域の長さが基板の1方向の長さに等しい場合は、基板の全表面が反応領域に露出されるように反応領域の細長い方向に対し垂直な方向に基板をスキャニングしてもよい。
【0020】
反応領域をスキャニングしながらエアロゾルと流体を連続的に供給するか、あるいは流体を連続的に噴出しながらエアロゾルを一連の間欠的パルス(たとえば、5秒毎に約1回の度合いで)として噴出してもよい。あるいは、基板の全表面を何回も流体によりスキャニングし、さらに1回毎に基板の全表面をエアロゾルでスキャニングしてもよい。
【0021】
異物と反応物の反応をさらに促進するために処理対象の異物に光(たとえば、赤外線か紫外線)を放射してもよい。ある好ましい実施例では、反応物の反応性を上げるように反応物が吸収する波長の光が放射される。たとえば、流体に含有される反応物にHFが含まれていれば、処理対象の異物に放射される光としては約248nmの波長の光を使ってもよい。
【0022】
流体は、HFガス、オゾン、イソプロピルアルコール蒸気、および水蒸気の1つ以上を含んで構成できる。効率よく処理するために十分な量の反応物を異物の周辺に供給できるような流量(たとえば、少なくとも1SCFMの流量)で流体を供給するのが好ましい。エアロゾル粒子の平均エネルギーは効率的な洗浄が行えるように選択される(たとえば、エアロゾル粒子の平均サイズは1粒子あたり107から1010の原子を含むように選択され、ここで各原子は0.1mevから0.01evの間の平均エネルギーを持っている)。エアロゾル粒子は2,000 cm/秒と30,000cm/秒の間の平均速度で異物に衝突させるのが好ましく、さらに5,000 cm/秒と10,000cm/秒の間の平均速度がより好ましい。ある実施例では、エアロゾル粒子の速度は洗浄に必要な速度より上で、基板を傷つけるおそれのある速度より下になるように選ぶのが好ましい。少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子としては、アルゴン、二酸化炭素、HF、水、およびアンモニア等の化合物の1つ以上を含むものを用いることができる。
【0023】
ある好ましい実施例では、流体を供給するステップとエアロゾル噴出ステップは逐次的に行われるのが好ましい。たとえば、エアロゾルが異物に噴出された後に流体を供給するステップを開始する。少なくとも部分凍結した粒子の少なくとも2種類のエアロゾル(たとえば、アルゴンと二酸化炭素)を、基板上の異物に噴出できる。
【0024】
反応生成物はウエーハ表面の周辺から除去されることが必要で、たとえば、反応生成物が形成される表面の領域にパージガスを流してもよい。パージガスは基板表面上で層流状態となるのが好ましい。さらに、処理室は内部の再循環が少ない空気力学的な形状が好ましい。真空排気を基板の周辺から行ってもよい。
【0025】
別の一般的な態様では本発明は、基板全面積の一部の限定された面積の反応領域にある処理対象の異物に反応物を含有する流体を供給する工程と、前記限定された面積の反応領域内の前記異物を攪拌し、前記反応物が前記異物と反応して反応生成物を形成するのを促進する工程と、前記基板と前記流体の間に相対的な運動を与え、前記異物を前記流体と前記攪拌によって生じる流動に一様に接触させる工程とを含む、基板表面で反応生成物を形成して異物を処理する方法に特徴がある。
【0026】
本発明のこの態様による実施例には次のような特徴の1つ以上を備えることができる。異物攪拌(agitation )のステップには、衝撃により基板表面から異物の一部を取り除くのに十分な運動量を異物に与えることが包含されるのが好ましい。異物攪拌のステップには、異物の限定された面積の反応領域に少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子を噴出するステップが包含されるのが好ましい。流体を供給するステップには、常に異物の限定された面積の反応領域へ流体を噴出することが包含されるのが好ましい。反応領域の面積は約0.1乃至4cm2 が好ましく、さらに約1cm2 の面積がより好ましい。エアロゾル噴出ステップには、面積を限定された反応領域へのエアロゾル粒子の噴出が包含されるのが好ましい。異物を流体に一様に接触させるために流体の流れに対して基板がスキャニングされるのが好ましい。基板のスキャニングは流体の流れを固定しながら基板を移動させて行える。たとえば、基板は流体の誘導された流れに対して直線的に平行移動させられたりあるいは軸の周りを回転させられたりし得る。
【0027】
特殊な態様では本発明は、酸化物と反応して反応生成物を形成するように選択された反応物を含有する流体を処理対象の酸化物層の周辺に供給し、酸化物層に少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子を噴出し、反応生成物の除去を強化することにより反応物が酸化物層と反応するのを促進するステップを含む、基板表面の酸化物層を処理する技術に特徴がある。
【0028】
本発明のこの態様による実施例は次のような特徴の1つ以上を備え得る。供給される反応物は、キャリアガス(たとえば、窒素)、ふっ化水素および約60℃で供給される水蒸気の混合物を含む。噴出される少なくとも部分的に凍結されたエアロゾル粒子は、アルゴン粒子を包含することが好ましい。光を処理対象の酸化物層に照射するのが好ましい。たとえば、二酸化珪素によって吸収される赤外線を処理対象の酸化物層の温度を70℃と80℃の間に維持するために照射できる。
【0029】
酸化物層が処理された後で、酸化物層が除去されたシリコン表面に安定化ガス(たとえば、水素またはキヤリアガス中の希釈HF混合物)が吹き付けられるのが好ましい。
【0030】
別の特殊な態様では本発明は、金属汚染物と反応して反応生成物を形成するように選択された反応物(たとえば、200℃の塩素ガス)を含有する流体を処理対象の金属汚染物の周辺に供給し、金属汚染物に少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子を噴出し、反応物が金属汚染物と反応して反応生成物を形成、除去されるのを促進するステップを含む、基板表面の金属汚染物を処理する技術に特徴がある。
【0031】
この態様による実施例は次のような特徴の1つ以上を備え得る。供給される反応物には、キャリアガスと塩素、水蒸気あるいはイソプロピルアルコールの混合物が含まれるのが好ましい。処理対象の金属汚染物には紫外光線が照射されるのが好ましい。また、基板表面の周辺から反応生成物の除去を促進するため処理対象の金属汚染物にパージガスが供給されるのが好ましい。処理表面がたとえばシリコンであるならば、処理後、基板表面の周辺にオゾンの流れと紫外光線を供給し、薄い保護酸化物層が基板表面に形成されるのが好ましい。
【0032】
もう一つ別の特殊な態様では本発明は、有機系汚染物と反応して揮発性反応生成物を形成するように選択された反応物を含有する流体を処理対象の有機系汚染物の周辺に供給し、有機系汚染物に少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子を噴出し、反応物が有機系汚染物と反応して揮発性反応生成物を形成するのを促進するステップを含む、基板表面の有機系汚染物を処理する方法に特徴がある。
【0033】
この態様による実施例は次のような特徴の1つ以上を備え得る。基板温度を約100℃まで加熱するために基板に赤外線放射するのが好ましい。波長150nm以上の紫外線を有機系汚染物に照射するのも好ましい。エアロゾル噴出ステップと流体供給ステップは逐次的に行われるのが好ましい。
【0034】
本発明の利点には次のようなものがある。必要濃度の反応物ガスを処理室全体に充満させる必要はなく、反応物ガスをノズルで供給し処理部分を適切な濃度のガスで被覆する程度でよい。ガス流量が比較的少くて、反応表面の濃度レベルを上げることができる。二次あるいはより高次の反応における速度定数を有する場合、これにより反応時間と全ガス流量の両方を下げられる。熱的に活性化されたエッチングプロセスはアレニゥスの法則により処理室の壁に比べてウエーハの局部的ホットスポットで圧倒的に速く進み、さらに壁の近くの活性種の濃度が低いので反応速度の違いはより大きなものになる。光学的に活性化されたプロセスも同様にウエーハ表面で集中的に起こる。このように壁での反応が少ないので処理室の寿命が長くなる。
【0035】
反応領域を基板表面の小部分に限定すると、複雑なパラメーターに拘らず、一様性がえられる。この一様性は浸漬法では簡単には実現できないし、ウエーハ全体で一様に作用するプロセスをうることは困難である。反応が熱的に活性化されそして反応速度(R)が温度(T)に指数関数的に依存するならば、次式に示すように、温度がわずかに変わると基板上の反応速度が位置により大きく変動する結果になる。
【0036】
R ∝ exp(−cA /κB T) …(1)
放射光による反応促進プロセスの反応速度が放射光密度に比例するならば、光学システムや照射システムになんらかの非一様性があると一様な反応速度がえられず、光学システムの調整に多額の費用を必要とする。スキャニング機構はこの非一様性を平均化するので、安価で精度があまり高くない光学システムを使用できる。反応速度が、液体またはガス媒体から境界層を拡散して反応が起きる表面への反応物移動に依存するならば、境界層の厚さが変わると反応速度が一様でなくなる。小部分においてのみ可能な高流速は、基板に噴出されるガス流速を上げることができ、乱流とミクロンオーダーの極端に薄い境界層を得ることを可能にする。小さな反応ゾーンによって基板をスキャニングすると、基板全体のどの場所も反応ゾーンの中心およびより活性度の低い周辺部に曝される時間を等しくでき、反応ゾーンの非一様性が平均化される。基板全体に対しては実用的でないほど強い放射光強度を用いることによっても、より高い反応速度を実現できる。反応速度が放射光強度または温度に対して正に非線形の関係を有している場合、投入パワーの総量が同じでもウエーハ全体の処理をより速やかに行うことが可能となる。化学的な膜除去プロセスは大抵処理後に微粒子や膜状のデブリが残存し、これらを別の洗浄ステップで除去しなければならない。一方、本発明は処理中のデブリが蓄積されるのを防止するかあるいは処理後デブリをすぐ除去できるので、より清浄な(化学的に)表面がえられる。
【0037】
本発明は高真空下で実施され、既存のクラスターツール処理装置に簡単に統合することができ、湿式洗浄プロセスと比べ低コストで適度な処理量を維持できる。
【0038】
本発明の他の特徴や利点は以下の説明とクレームから明らかになるであろう。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1について説明すると、異物10(たとえば、パーティクル、ダスト、糸くず、金属などの汚染物質:パターン化されたホトレジスト層、オイル、および指紋などの有機物:および残留物)は、反応物を含有する流体16(たとえば、ガスまたは蒸気)を異物の周辺に供給して基板14の表面12から除去される。反応物は反応領域17で異物と反応して反応生成物を生じるものを選択される。反応生成物には揮発性のもの18もあれば、非揮発性残留物20もある。少なくとも部分的に凍結した粒子22のエアロゾル21が、異物と反応して反応生成物を形成するのを促進するために、処理対象の異物の領域に誘導される。
【0040】
一般的には、基板表面から異物を完全に洗浄するためには、反応物の化学的作用のみでは不十分である。これは少なくとも部分的には非揮発性残留物の生成によるもので、非揮発性残留物は、たとえば、非揮発性残留物下にある異物と反応物との反応を妨害する。本発明者らは、たとえば、少なくとも部分的に凍結した粒子の形で物理的攪拌を併用することにより、次の工程に進めるほど表面を十分洗浄できるようにした。エアロゾル粒子の作用は液体槽の中で洗浄作用を増進するためによく使われる界面活性剤やメガソニック励起の作用に類似していると考えられている。この作用は従来の乾式法には欠如しており、その結果非揮発性残留物が後に残り乾式法の効果を著しく下げていた。
【0041】
エアロゾル粒子22は異物または反応生成物(たとえば、非揮発性残留物20)に衝突し、その結果表面から衝突副産物24(たとえば、異物10や非揮発性残留物20などの反応生成物)を除去するのに十分なエネルギーを伝える。
【0042】
この伝達されたエネルギーが表面にそれらを保持している付着エネルギーを上回れば、衝突副産物24は表面から解放される。エアロゾル粒子22は基板または表面上の物質に衝突後、エアロゾル粒子は表面12の周辺から、プロセス条件により、粒子26の形で除去されたりあるいは蒸発してガス28になる。
【0043】
図2−2Cについて説明すると、ある処理工程において、反応物32は基板14(たとえば、シリコンウエーハ)の表面12で成分34(たとえば、酸化珪素)を含む反応領域17に向かって拡散する。図2Aに示すように、反応物32は成分34と反応して反応生成物を形成する。反応生成物は揮発性生成物18として基板表面から散逸したり、基板表面で非揮発性残留物20を形成したり、あるいは異物内部に化合物36として取り込まれることもある。図2Bについて説明すると、エアロゾル粒子22は最後には反応領域17を覆う軌道をとる。異物10に衝突後、衝突副産物24はエアロゾル粒子から異物または非揮発性反応生成物への運動量移動(図2Bで衝突の瞬間に破線により示す)の結果として基板表面から散逸する(図2C)。
【0044】
本発明者らはエアロゾル粒子22は異物と反応物の反応をいく通りかの方法で促進すると考えている。異物に衝突しているエアロゾル粒子は異物の表面を粗くし、反応に使える異物の有効面積を増大させ、それにより異物と反応物の間の反応面積を上げる。エアロゾル粒子は異物の中の非反応性成分、あるいは反応物が反応性異物と接触して、反応物と異物の間の反応から生じた非揮発性残留物を除去する。また、エアロゾル粒子は境界層を乱し(詳細は後で述べる)、これが異物への反応物の拡散を促進し、反応物濃度により制約をうけているこれらの反応の反応速度を高める。
【0045】
図1について再び説明すると、流体流れ16は衝突副産物(たとえば、異物から追い出された部分)であるパーティクル24やガス28を同伴しそして基板表面の洗浄された部分30の周辺からそれらの副産物を除去する。流体流れ16ならびにエアロゾル21の気相部分29は基板表面に衝突しさらに表面を横断して流れ薄い境界層38を形成する。一般には、異物はほとんどが境界層内に存在する。したがって、異物10の除去を促進するためにはエアロゾル粒子22と流体流れ16の反応物は境界層38を横断しなければならない。
【0046】
気相のみでは異物や非揮発性残留物を除去するのに十分なせん断力を生み出せないが、エアロゾル粒子22は十分な慣性をもって境界層に浸透し、基板上の物質に衝突する。
【0047】
図3について説明すると、種々の“洗浄処理”(ダスト除去、レジスト剥離、研磨、エッチング)は、エアロゾル粒子あたりの分子または原子の平均数(エアロゾル粒子の平均サイズの指標)およびエアロゾル粒子の分子または原子あたりの平均エネルギー(エアロゾル粒子の平均エネルギーまたは速度の指標)に基づいて分類できる。洗浄に使われるエアロゾル内のサイズとエネルギーは個々の洗浄条件により選択される。ダスト処理は、シリコンダストや有機分子の小塊などの弱い付着力の粒子の除去に役立つ。レジスト剥離処理は、基板表面から有機被膜(たとえば、ホトレジスト、指紋、およびオイル)剥離に役立つ。エッチング処理は二酸化珪素やアルミニウム層などを基板から除去するのに役立つ。研磨処理は半導体や金属表面を磨いて鏡面仕上げする場合などに選択される。スパタリングや注入処理は、それらの処理に必要な粒子サイズやエネルギーにが洗浄に使う粒子サイズやエネルギーとは桁違いの差があることを示している。
【0048】
エアロゾル粒子の特徴は基板や基板表面の特性を傷つけることなく基板表面から異物の効率的な洗浄が行えるように選択できることである。エアロゾル粒子の平均サイズは粒子あたり107から1010の原子(または分子)を含むように選択され、ここで各原子は0.1mevから0.01evの間の平均エネルギーを持っている。エアロゾル粒子の平均速度は通常2,000 cm/秒と30,000cm/秒の間に維持され、さらに5,000 cm/秒と10,000cm/秒の間がより好ましい。また、洗浄対象の基板により、傷つけることなく効率的な洗浄が行えるように粒子のいわゆる“硬度”が選択される。
【0049】
反応物は主として拡散により境界層38を横断する(図1)。反応速度が液体またはガス媒体から境界層を通過する拡散により反応が起きる基板表面への反応物への移動に依存するならば、境界層の厚さの変動により基板表面を横断する反応速度が一様でなくなるであろう。
【0050】
一般には、基板が一様な速度の流体流れに曝されるならば、境界層の厚さ(δ)は次式で表される、
【数1】
ここでXは基板表面に沿った距離、u∞は流体流れの速度、μは流体の粘度、およびρは流体密度である。境界層を通って所定時間内に拡散により輸送される反応物Mの量は次式のように変わる、
M ∝ 1/δ2 ∝1/X … (3)
したがって、基板表面の異物に到達する反応物の量は基板表面沿いの距離に逆比例して変わる。このため基板の下流側で反応速度が遅くなり、大きな基板面積については一様な処理が困難になる。処理中に反応物の大部分が消費されると、これは処理用薬品の効率的な使用にとっては望ましいことであるが、ウエーハの上流側と下流側では化学的条件が異なることになる。反応速度が反応物濃度の影響をうけると、一様な処理が困難になる。一次反応の場合、速度の低下は反応物濃度の低下に比例する。速度が[A]2 ([A]はAの濃度)または[A][B]([A]、[B]はA、Bの濃度)に比例する二次反応の場合、濃度が10%下がると反応速度は19%下がる。
【0051】
本発明者らは、誘導された流体流れとエアロゾルに対して基板のスキャニングを併用し、基板表面の面積限定反応領域17に流体流れ16とエアロゾル21を噴出し、異物を流体流れとエアロゾルに一様に接触させれば、洗浄効果が著しく改善されることを見いだした。これらの成果は少なくとも一部は、反応領域17の中央部のほかに作用の遅い周辺部も基板表面が一様にスキャニングされるので非一様性が平均化されるために実現されたものである。
【0052】
さらに、小部分で高流速がえられると局部的に高いガス流速、乱流、およびミクロンオーダーの極端に薄い境界層が実現する。拡散により所定の距離を移動して反応物が所定の濃度になるまでに必要な時間は、δ2 /Kとして変動する。ここでKは拡散率そしてδは式1により与えられる境界層の厚さである。したがって、境界層の厚さが1/100になると反応速度は104 倍に上げることができる。さらに、同時に行われるエアロゾル洗浄が境界層をさらに乱し反応速度を上げる。
【0053】
一次化学反応では、反応物が処理面積全体に一様に拡がっていてもあるいは可動反応領域に集中していても、反応完結に要する時間は同じである。しかし、反応速度が[A]2 ([A]はAの濃度)または[A][B]([A]、[B]はA、Bの濃度)に比例する二次反応の場合は、反応物を基板面積の1/100の部分に集めると局部的な反応速度は104 倍に上がり、基板表面全体の反応領域をスキャニングすると処理速度は100倍向上する。これにより、他の条件下では極めて遅い化学プロセスを実用的なものにすることができる。
【0054】
また図1に示すように、異物と反応物の反応を促進するために、処理対象の異物の部分に対応する反応領域17に光線40が照射される。処理対象の異物との化学反応により、光線40は紫外(UV)光線か赤外(IR)光線である。UV光線は、反応物をより反応性の高い化学種に変えるかあるいは、たとえば、結合の切断による表面の反応性の増進により反応物と異物の間の反応を促進する。エアロゾルと反応物の混合物が衝突する領域では、流動ガスへの熱移動が原因で、ある程度温度変化が起こりうる。この部分をガスかエアロゾルで冷却された時は、そしてこれは望ましいことではないが、一様な表面温度を維持するために赤外線を使用できる。一方、赤外線は反応領域の異物の温度を上げて反応物と異物の間の反応を促進する作用がある。紫外光線と赤外光線は同時に同じ部分に照射して反応領域にあるウエーハの表面温度を制御することができる。
【0055】
放射光による反応促進プロセスの反応速度が放射光密度に比例するならば、光学システムまたは照射システムになんらかの非一様性があると一様な反応速度がえられない。基板全体を同時かつ一様に照射するためには、同時に高価な光学システムを必要とする。しかし、非一様性を平均化するスキャニングを利用することにより、面積を限定した反応領域を作ると、精度があまり高くない光学システムを使用できる。基板全体を照射する場合には実用的でないほどの高強度の放射光を用いることにより、より高い反応速度を実現できる。反応速度と放射光強度または温度との関係が非線形であれば、入力パワー全体が同じでもスキャニング機構を用いることにより基板全体の処理をより速やかに行うことができる。
【0056】
図4について説明すると、基板処理システム50において洗浄する半導体ウエーハ52を回転可能なウエハーホルダー真空チャック54に取り付ける。チャック54は、チャックの直線的な運動に同調して選択的に変更できる、適切な回転速度にてシャフト56により回転され、ウエーハ表面上でほぼ一様な洗浄作用を生ずることができる。
【0057】
少なくとも部分的に凍結したエアロゾル粒子は、ウエーハ表面の約1−2cm上に位置しているオリフィス60を有するノズル58から噴出される。エアロゾルは、約20゜の開口角64をもつ円錐状の粒子拡り62をオリフィス60出口側に形成するので、エアロゾルは約0.1乃至4cm2 、より好ましくは約1cm2 の面積でウエーハに衝突する。この面積はエアロゾルジェットすなわち円錐の開口角およびウエーハからノズルの距離によって変わる。高速ガスノズル66が亜音速(30,000cm/秒未満)または超音速(30,000cm/秒以上)ガス流68をエアロゾル流62内に噴出させる場合、エアロゾルはガスノズルから出てくるガスに同伴される。粒子速度もガスの温度によってガス流速度が変化するので、変化することになる。えられた混合物が反応領域17に衝突しエアロゾルの物理的作用とウエーハ表面上で起きる選択された化学反応の合併効果がえられる。
【0058】
紫外線69は、たとえば、放物線状の反射鏡を有する石英アーク灯70によって発生する。ここで、反射鏡はレンズ74(あるいはミラーシステム)と石英真空窓72を通して基板に光を誘導する。必要ならば、赤外線を同時に反応領域に誘導してウエーハの表面温度を制御してもよい。結晶シリコンは赤外線に対し透明とされているが、この方法でシリコンウエーハが十分熱を吸収することは実験で確認されている。基板の損傷を避けるために赤外線の方が好ましい場合もある。ウエーハの加熱はウエーハと直接熱接触している、真空チャック54からの抵抗加熱によって行うこともできる。
【0059】
図4Aと4Bに示すように、洗浄エアロゾルの平均衝突角度は、たとえば、ウエーハにパターン化されるトレンチ78の両側を洗浄するように選択することができる。図4Aに示すように、2個のエアロゾル形成膨張ノズル80、82はエアロゾル86、88をウエーハ表面に対し異なる角度76、84で噴出する。
【0060】
図5に示す別の実施例では、比較的低速のエアロゾル90がエアロゾル形成膨張ノズル92によって作られ、つづいてガスノズル98、100から供給される不活性ガス(たとえば、窒素)の高速流94、96により加速される。蒸気成分(たとえば、アルゴンや窒素など加圧凝縮性ガスの混合物)を含む入力ガス101は、熱交換器102で予冷され凝縮成分の一部または全部が液化され、これがオリフィス104を通って真空室108(ノズル内の圧力に比べ低い圧力に維持されている)内で膨張し、少なくとも部分的に凍結した粒子90のジェットを形成する。
【0061】
エアロゾルが固体かそれとも液体であるかは、エアロゾル洗浄媒体の個々の熱力学的条件によって決まる。特に凍結粒子をうるためには、真空室108内の圧力を熱交換器102に導入する凝縮成分の3重点以下に維持することが好ましい。たとえば、アルゴンと窒素の混合物の場合、凍結アルゴン粒子をつくるためには、真空室内の圧力は約0.68気圧以下、好ましくは約0.3気圧にする必要がある。圧力計110は図5に示すように取り付けるかあるいはノズル自身に取り付け、ノズル内の圧力を監視するために使用するので、ノズル内と真空室の間の圧力差は好ましい圧力降下あるいは圧力差(たとえば、45−95psi、より好ましくは約75psi)にある。
【0062】
少なくとも部分的に凍結した粒子90のエアロゾルジェットは、エアロゾル形成膨張ノズル92のオリフィス104と洗浄対象の基板52表面の間の位置でガスノズル98、100を通して作られた高速ガス流と接触する。ガスノズル98、100はエアロゾルジェットを同伴しそしてそれを高速で表面に向かって誘導しうる十分な流速の音速または超音速のガスジェット94、96を与えるように設計されている。同伴流れ94、96はエアロゾルの速度を約5,000−60,000cm/秒に上げるのが好ましい。この方法によりエアロゾルの速度が10倍以上に上げられることが確認されている(たとえば、典型的なエアロゾル速度は500−2,000 cm/秒から5,000−60,000cm/秒に上げられる)。
【0063】
ノズル、エアロゾルジェット、および基板表面の設置方向は、基板表面上の3次元構造を考慮して最高に洗浄できるように変えることができる(たとえば、この種の構造の影となる部分を排除するために)。特にこれは、深いトレンチ、バイア、側壁や溝の洗浄を必要とするパターン化された半導体ウエーハの場合に利点がある。ノズル98、100の方向は基板表面に対し20゜と60゜の間の角度で高速ガス流を供給できるのが好ましい。
【0064】
実施例においてはノズル98、100と表面の間の距離はできるだけ小さくするのが好ましい(たとえば、1−2cm)。低速エアロゾルと高速ガス流の交差点は基板表面の約0.6−1.25cm上が好ましい。交差点と膨張ノズル92のオリフィス104の間の距離もできるだけ接近するようにする。
【0065】
図5Aについて説明する。超音波ノズル114は図5のノズル98または100に使われ、2つの円錐部116、118がある。一つ(116)はスロート部へ縮小し、他(118)はスロート部120から拡大している。アルゴン含有エアロゾルを用いた特定の実施例では、縮小部116は内径0.05cmの入力部122から内径0.025cmのスロート部へ先細になり、一方拡大部はスロート部から内径0.25cmの出力部へ拡がっている。
【0066】
縮小部からノズルに入る加圧窒素ガス126はノズルスロート部までに音速(10,000−30,000cm/秒)へ加速される。拡大部での圧力はノズルに沿って下がっていくので、拡大部の作用はガスを超音速(30,000−60,000cm/秒)へさらに加速することである。このような加速を行うために必要なエネルギーはガスの熱エネルギーからとられ、ガスはかなり冷却される。高速に加え、超音速ノズルが加速ガス流とエアロゾルの間の温度差を、ガス流の冷却により、小さくし、エアロゾルが基板表面に衝突する前に蒸発する量を少なくするという望ましい結果がえられる。しかし、境界層内部の反応物流体の温度は反応を適度に進めるのに十分な水準に保つ必要がある。多くの例では、表面あるいは境界層温度を高くそして反応速度をより高くするためにエアロゾルを断続的に送る必要がある。
【0067】
図5には2本のガスノズル98、100があるが、さらに多くのガスノズルが設置された実施例もある。ウエーハ表面には1種以上の反応物ガスまたは蒸気を逐次的または同時に供給することが望ましい事例もある。
【0068】
図6と6Aについて説明すると、エアロゾル形成膨張ノズル132からのエアロゾル130が噴出し、ノズル134と136からのガスまたは蒸気と一緒になる。さらに、放射光エネルギー138を反応領域17に誘導し反応を一部制限したりあるいは加速したりするこしができる。
【0069】
図7に示すノズル組み合わせ装置139では、エアロゾル形成膨張ノズル140の直線的配列が反応加速ガスの流れを供給する1群のガスノズル142と対を為している。ノズル140、142を組み合わせた作用は、洗浄作用が起きる基板と同じ幅の細長く狭い反応領域を作りだすことにある。基板全体で一様な作用をうるために、ウエーハは反応領域を1回以上ウエハー径方向に直線的に移動して処理される。さらに、ウエーハは各パスの終わりに90゜または180゜回転させて、深くパターン化された基板の洗浄の一様性を改良できる。
【0070】
ウエーハの両側を洗浄する必要がある場合は、図8と8Aに示すギンバル機構によりひっくり返すことができる。代わりに、図8Bに示すように、1群の第2ノズルを用意してウエーハ52の裏側146を洗浄するために同時または個別に作動させることができる。ウエーハの裏側は大抵が弱く付着したパーティクルにより汚染しているだけなので、低速のエアロゾルで十分洗浄することができ、したがって、加速ノズルを設置して複雑にすることは避けられる。
【0071】
処理室の形状は室内の再循環を防止するように空気力学的に設計するのが好ましく、そのようにしないと基板表面に再付着する汚染物量が増えるからである。たとえば、処理室の壁はたがいにノズルから真空排気ポートへ向かって狭くし、排出ガス流れが円滑な流れとなるようにする。
【0072】
基板処理システムの1例を図9で説明する。スキャン付ウエハーホルダー150とプロセスノズル152を自動処理システム154に組み込むことができる。トランスファー室160内部のウエーハカセット159からロボットアーム162により処理室164内のウエハーホルダー150にウエーハ158が装填される。処理室164のガスは排気ポート166を介して排気される。処理状況を監視するため、処理システムの頂部に窓167を設置するのが好ましい。
【0073】
図9Aに示すように、もう一つの洗浄装置170では、トランスファー室174内のロボットアーム172がスキャン付ウエハーホルダー178にウエーハ176を装填する。ここでスキャン付ウエハーホルダー178は矢印180、182が示すように回転したり、直線的に動くことができる。
【0074】
図9と9Aの処理システムは時間あたり30乃至200枚のウエーハを処理する能力を持つように設計されている。この処理速度は半導体装置の製造に使われる代表的な製造装置の処理速度と一致している。洗浄工程は頻繁に実施されるが、多数の洗浄装置の設置を回避するために、処理能力の大きい装置が望まれている。処理システム154、170の構造と乾式処理という点から、これらのシステムは既存の真空処理工程と上手く適合でき、、また迅速ウエーハ処理を提供するために既存のクラスターツールに簡単に組み込むことができる。
【0075】
上で論議したように、好ましい実施例において、基板表面における各洗浄エアロゾルジェットの面積は0.2−2cm2 のオーダーであり、これは300cm2 のオーダーにある基板の全表面積よりはるかに小さい。したがって、基板を洗浄エアロゾルに一様に接触ささせるためにスキャニング機構がいくつか考案されている。
【0076】
洗浄エアロゾルとの接触面積を小さくできるといろいろ利点がえられる。接触面積が小さいほど使用するエアロゾル量が少なくなり、液体窒素を利用した冷凍システムではなく電子式極低温冷凍機(たとえば所要動力が200−500ワットの)の使用が可能になる。また、小接触面積と機械的スキャニングを併用すると、基板に衝突しないエアロゾルの量を減らすことにより、より大きな接触面積を用いるエアロゾル洗浄装置に比べてエアロゾルをより効率よく使用できる。
【0077】
図10について説明する。1種類のガスであるプロセスガスあるいは集合管200において種々の比率で混合した高純度ガス(たとえば、アルゴン、窒素、ヘリウム、酸素、および水素)の混合ガスをバルブ206とフィルター208を取り付けている供給管204を経て熱交換器202に供給する。プロセスガスの圧力は圧力計210から読みとれる。ガスは熱交換器の出口で一部または全部が液化されている。この液体をノズル214を通して膨張させプロセスガスの成分からなる凍結粒子のジェット216を形成する。これら凍結粒子が洗浄対象の基板218に衝突する。
【0078】
基板の全表面は数百rpm程度の速い回転運動と遅い直線的移動の組み合わせにより洗浄される。これらの運動は回転モーター220とリニアドライブ222によりそれぞれ行われる。回転モーターアセンブリ220は基板ホルダー226の下のシールされた部分224の中に常圧下に保持されている。回転作用はフィードスルー228を介して基板ホルダーに伝達される。電力と制御信号はリニアドライブ222の中空シャフト232の中を走っているケーブルによりモーター220に供給される。
【0079】
ノズルは基板218の垂線に関し20゜乃至60゜の方向を向いている。これにより、基板面を横断して真空排気ポート236に向かう流れをつくることによる衝突副産物や他の汚れガスの除去と排出を促進し、基板表面への異物の再付着が少なくしている。
【0080】
基板上の半径方向の位置で回転速度に差があるので、リニアモーターの速度を洗浄エアロゾルに関する基板の直線位置の関数として変えるのが有利である。
たとえば、洗浄エアロゾルを基板一様に接触させるために、リニアドライブの速度はエアロゾルが基板の周囲の端に衝突する最初の位置で最低とし、一方エアロゾルが基板の中心領域に衝突するリニアスイープの最後には速度を最大とする。このようにして、基板表面は洗浄エアロゾルに一様に接触させることができる。この型のスキャニング機構では、回転の中心に特異性があり、このため基板の中心領域で過剰なエアロゾルに接触することを回避するのが困難になることに留意する必要がある。したがって、このスキャニング方法は過剰接触に敏感なプロセスには使えない。
【0081】
プロセスガスの気−液転移温度が非常に近接している場合は、熱交換器の後に置かれた集合管238から別途1種以上のプロセスガスを入れるのもよい。これによりガスの一部が必ずガスの形で残り、この残留ガスはジェット出口ノズルの速度に影響を及ぼすので重要である。また、熱交換器の後にキャリアガスを入れるとキャリアガスは冷却されないので予備クーラーまたは熱交換器202の冷却所要動力が少なくなる。
【0082】
本発明者らは、エアロゾル形成膨張ノズルの温度が十分低くなり(たとえば、アルゴンの場合は90−100゜Kのオーダーに)、オゾンやHFなどの反応物ガスがノズル表面で凝縮し、利用者にとって危険があることを知っていた。このような凝縮を防止するために、ノズルの前に配設された熱シールド237を、図10Aと10Bに詳細を示すように室温かそれ以上に維持する。窒素のようなキャリアガス239がエアロゾル形成膨張ノズルの周りに供給されるので、ノズル周りの圧力は処理室内の圧力より高い。これにより処理室内のガスの極低温ノズルでの凝縮が防止される。熱シールドには少なくとも部分的に凍結した粒子のエアロゾルが通過できるオリフィスが設けられている。オリフィスは図10Aに示すように環状の孔241である。また、オリフィスは図10Bに示すように、ラバル状ノズルの形でもよい(たとえば、図5Aに示すノズルに似た形を有する)。
【0083】
図11に示す別の実施例では、直線運動はシャフトではなく、リニアアクチュエーター242により駆動されるスライディング・ステージ240によって行われる。回転モーター220は真空系の外にあり、密封シャフト244とステージ240内のスロット246を通して基板ホルダー226に接続されている。スライディング・ステージ240に置かれた同心Oリング252が処理室248のボトムに対する真空シールになる。真空漏れの確率を減らしさらに通常は常圧以下の圧力に維持されている真空室と排出・ステージ250の間に正の圧力差をもたらすために、同心Oリング252の間に排出・ステージ250を追加するのがよい。このようにすると、Oリングシールで生じた汚染が処理室へ進入することを防止できる。
【0084】
図12に示すさらに別の実施例では、ノズルの遅い直線運動と基板の速い回転を組み合わせることにより、基板と洗浄エアロゾルの二次元的接触がなされる。すなわち、真空室260外に設置されている回転モーター220が、基板ホルダー264に取り付けられた真空シールシャフト262を駆動し、洗浄する基板をノズル266の下に置き、基板表面全体を接触させるのに必要な直線運動はノズル266の移動によって行われる。
【0085】
熱交換器で予備冷却された極低温混合物はベロー270と同心の管268によりノズルに運ばれる。この方法で必要なノズルの直線移動は熱交換器272全体をアクチュエーター274により動かして行われる。熱交換器をベアリング276に乗せると、移動を容易に行える。
【0086】
次のような洗浄シーケンスの各々において、基板はまずロボットアームにより処理室に導入され、処理後基板は同じロボットアームかあるいは別のロボットアームにより取り外される。処理の間、基板表面全体を一様に処理するために基板をスキャニングする。以下に説明する各実施例は、たとえば、表1に示す典型的なRCA洗浄シーケンスの洗浄ステップの一つ以上のステップを置き換えるために使われる。高温ほど化学反応は速く進行すると分かっているので、エアロゾルは、たとえば、5秒間隔で断続的に発せられるかあるいは各反応間に使われる。
【0087】
〔例1〕
半導体基板表面から酸化物層を除去する場合:
(ステップ1)
アルゴンエアロゾル流を乾燥窒素パージガスの流れと共にエアロゾル形成膨張ノズルからスタートさせる
(ステップ2)
窒素、HF、メタノールの反応性混合物の流れが60℃にてガスノズルに供給される
(ステップ3)
ステップ2と同時に、エアロゾルが衝突する反応領域を照射しそして処理領域の温度を90乃至110℃に維持するために赤外線ランプを点灯する
(ステップ4)
窒素、HF、メタノールガス混合ノズルを閉じ、アルゴンエアロゾルと反応抑制ガスとして水素の混合物かあるいはエアロゾル単独を流す
(ステップ5)
半導体ウエーハを処理室から取り出す
【0088】
さらに、245nmのUVを照射してフッ素吸収光化学反応を励起させ反応をスピードアップすることができる。
【0089】
上記プロセスは酸化物除去の場合の処理シーケンスの一般的な例である。洗浄プロセスの細部は基板の特性や酸化物の種類によって変わる。シリコンウエーハの自然酸化膜は5−20Åで薄いが、熱的に成長した酸化物は通常厚く、品質が高いほど除去しにくい。エアロゾルのサイズと速度、反応性混合物の選択および処理温度は、洗浄対象の表面について行った定量分析の結果に基づいて決める必要がある。
【0090】
気相処理の実施例の一つとして、窒素/HF/水混合物の代わりにフッ素/水素/水混合物を用いた例がある。過剰の水素が共存すると、反応中にSi−F結合をSi−H結合に還元して表面の安定性を改善できる。
【0091】
〔例2〕
金属汚染の場合:
(ステップ1)
アルゴンエアロゾル流を乾燥窒素パージガスの流れと共にエアロゾル形成膨張ノズルからスタートさせる
(ステップ2)
質量で1%の水蒸気を含有する窒素とHFの反応性ガスの流れが第1ガスノズルに供給される
(ステップ3)
第1ガスノズルを閉じそして質量で1%の水蒸気を含有する窒素と塩素の流れを第2ガスノズルから入れ同時にUV光源に点灯する
(ステップ4)
第2ガスノズルを閉じ、窒素の流れを第1ガスノズルに導入する
(ステップ5)
エアロゾルと窒素の流れを止め、処理室から基板を取り出す用意をする
【0092】
ウエーハを取り出す前に薄い保護膜を成長させるのがよい。これはガスノズルの一つからオゾンを導入し、基板表面にUV光を照射してなされる。したがって、プロセスは処理室から基板を取り出さずに変更したり、追加したりすることができる。
【0093】
〔例3〕
半導体基板から有機被膜を除去する場合:
(ステップ1)
赤外線照射またはウエハー裏面加熱によりウエーハ表面の温度を100℃まで上げる
(ステップ2)
アルゴンエアロゾル流を乾燥窒素パージガスの流れと共にエアロゾル形成膨張ノズルからスタートさせる
(ステップ3)
反応性オゾン流が第1ガスノズルから供給され、同時に500WのUV光源から150nm以上の広いスペクトルの照射がなされる
(ステップ4)
オゾンとUV光の照射を中止し、ウエーハはアルゴンや炭酸ガスを含有する加速エアロゾルによる洗浄を受ける
(ステップ5)
エアロゾルと窒素の流れを止め、ウエーハを処理室から取り出す
【0094】
特許請求の範囲内で他の形態の実施例も可能である。
【0095】
ウエーハのサイズが大きくなるほど、したがって、ウエーハの価値が大きくなるほど、単一ウエーハ処理に向かう強い傾向があるが、バッチ型処理設備296、298が好ましい場合もある。この場合、本発明の方法は図13−13Bに示す装置に応用できる。注意深く設計したノズルバー300(図13A)によるか、あるいは洗浄作用の半径方向依存性を相殺するために、部分的に凍結した粒子のエアロゾルを回転ディスク303に噴出する単一ノズル302(図13B)を用いることにより一様な処理がえられる。前述の実施例におけるように、処理対象の基板304は、矢印306、308で示しているように、回転させたり(図13A)あるいは回転と直線的な動きを(図13B)行ったりできるので、一様な洗浄効果がえられる。また、反応促進用放射光310も反応領域の周辺に供給できる。
【0096】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】処理されている基板表面上の異物の概略側面図である。
【図2】処理中に起きる事象を逐次的に示している図1の基板の表面領域の拡大概略側面図である。
【図2A】処理中に起きる事象を逐次的に示している図1の基板の表面領域の拡大概略側面図である。
【図2B】処理中に起きる事象を逐次的に示している図1の基板の表面領域の拡大概略側面図である。
【図2C】処理中に起きる事象を逐次的に示している図1の基板の表面領域の拡大概略側面図である。
【図3】エアロゾル粒子あたりの平均原子あるいは原子数および原子または分子あたりの平均エネルギーの関数として種々の洗浄方法の位置付を示す略図である。
【図4】処理装置の概略側面図である。
【図4A】代りの処理装置の概略側面図である。
【図4B】代りの処理装置の概略側面図である。
【図5】処理装置の概略側面図である。
【図5A】ノズルの概略側面図である。
【図6】処理方法の斜視図である。
【図6A】処理方法の平面図である。
【図7】エアロゾル形成膨張ノズルの斜視図である。
【図8】基板の方向を調節するギンバル機構の側面図である。
【図8A】基板の方向を調節するギンバル機構の側面図である。
【図8B】基板の向かい側に配設された2個のエアロゾル形成膨張ノズルの斜視図である。
【図9】代りの処理装置の概略側面図である。
【図9A】代りの処理装置の平面図である。
【図10】代りの処理装置の側断面図である。
【図10A】代りのエアロゾル形成膨張ノズル遮蔽法の拡大図である。
【図10B】代りのエアロゾル形成膨張ノズル遮蔽法の拡大図である。
【図11】代りの処理装置の側断面図である。
【図12】代りの処理装置の側断面図である。
【図13】バッチ型処理装置の内部の概略平面図である。
【図13A】代りのバッチ型処理装置の概略側面図である。
【図13B】代りのバッチ型処理装置の概略側面図である。
【符号の説明】
10 異物
12 基板表面
14 基板
16 反応物流体
17 反応領域
18 反応生成物
20 反応生成物
21 エアロゾル
22 部分的凍結粒子(エアロゾル粒子)
38 境界層
Claims (13)
- 洗浄対象物の表面に、少なくとも部分的に凍結したアルゴンまたは窒素の粒子を含むエアロゾルを衝突させる表面処理方法であって、該洗浄対象物に衝突する該エアロゾルの粒子が含む各原子の平均エネルギーが0.1mev〜0.01evであるか、または該エアロゾルの粒子の平均速度が2000cm/秒〜30000cm/秒である表面処理方法。
- 少なくとも部分的に凍結した粒子を含むエアロゾルを第1のノズルから噴出させる工程と、
前記第1のノズルから噴出した前記エアロゾルに対して、第2のノズルからガスを噴出させ、該ガスが該エアロゾルを同伴することにより、該エアロゾルの流速を加速する工程と、
流速が加速された前記エアロゾルを、洗浄対象物の表面に衝突させる工程と
を有する表面処理方法。 - 前記エアロゾル中の粒子が、アルゴンまたは窒素の粒子である請求項2に記載の表面処理方法。
- 前記第1及び第2のノズルは、それぞれ複数個並んだノズル孔を有する請求項2または3に記載の表面処理装置。
- 前記エアロゾルの流速が、前記第1のノズルからの噴出時の10倍以上に加速される請求項2〜4のいずれかに記載の表面処理方法。
- 前記第2のノズルから噴出するガス流が前記洗浄対象物の表面の垂線方向に対してなす角が、20°〜60°である請求項2〜5のいずれかに記載の表面処理方法。
- 前記第1のノズルから噴出した前記エアロゾルの流れと、前記第2のノズルから噴出した前記ガスの流れとが、前記洗浄対象物の表面から0.6cm〜1.25cm離れた位置で交差する請求項2〜6のいずれかに記載の表面処理方法。
- 半導体ウエーハの第1の表面に対し、少なくとも部分的に凍結した粒子を含む第1のエアロゾルを噴出させる工程と、
前記第1のエアロゾルに対してガスを噴出させ、該ガスが該第1のエアロゾルを同伴することにより、該第1のエアロゾルの流速を加速する工程と、
流速が加速された前記第1のエアロゾルを、前記半導体ウエーハの前記第1の表面に衝突させる工程と、
前記半導体ウエーハの前記第1の表面の裏側の第2の表面に対し、少なくとも部分的に凍結した粒子を含む第2のエアロゾルを噴出させ、該第2のエアロゾルを該半導体ウエーハの該第2の表面に衝突させる工程と
を有する表面処理方法。 - 前記エアロゾル中の粒子が、アルゴンまたは窒素の粒子である請求項8に記載の表面処理方法。
- 内部に真空排気ポートを備えた処理室と、
前記処理室の内部に配置され、洗浄対象物を保持する保持機構と、
前記処理室の内部に配置され、少なくとも部分的に凍結した粒子を含むエアロゾルを噴出させる第1のノズルと、
前記処理室の内部に配置され、前記第1のノズルから噴出されたエアロゾルを同伴するガスを噴出し、該ガスに同伴された該エアロゾルを、前記保持機構に保持された洗浄対象物に衝突させる第2のノズルと
を有する表面処理装置。 - 前記エアロゾル中の粒子が、アルゴンまたは窒素の粒子である請求項10に記載の表面処理装置。
- 前記第1及び第2のノズルは、それぞれ複数個並んだノズル孔を有する請求項10または11に記載の表面処理装置。
- 前記処理室の内壁が、排出ガスの流れが円滑になるように前記真空排気ポートに向かって狭くなる請求項10〜12のいずれかに記載の表面処理装置。
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