JP3616371B2 - ポリオレフィン重合用触媒の製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン重合用触媒の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
[関連出願]
本願は1999年6月4日および2000年2月16日に韓国特許庁に提出され、その内容がここに参照文献として包含される出願番号10−1999−0020656号、10−2000−0007342号の出願に基づくものである。
【0002】
[発明の背景]
a)発明の分野
本発明はポリオレフィン重合用触媒の製造方法に関し、とくにポリオレフィン重合に優れた活性があって、製造される重合体の平均粒径が大きく、好ましくない微細粒子(直径が100μm未満の粒子)の重合体が顕著に少なく、広いメルトフローインデックス21.6kg〜2.16kgを示す重合体を製造することができるポリオレフィン重合用触媒の製造方法に関する。
【0003】
b)従来の技術
チーグラ触媒を用いて重合した重合体の大きさは一般的には用いられた触媒の大きさに影響を受ける。このような複製現象のために触媒の製造時にチーグラ触媒の大きさおよび粒度分布を調節する技術は、所望の粒径を有する重合体を製造するために重要な鍵となる。
【0004】
一般的に塩化マグネシウムをエタノールで前処理し有機アルミニウムを加えたのち、塩化チタンと接触させて製造される従来の非均質チーグラ−ナッタ触媒を用いるポリオレフィン重合において、チーグラ重合触媒の粒子形状を改善するための方法は触媒担体を取り替えることであるが、このとき、よく用いられている担体はシリカおよびアルミナである。
【0005】
しかし、このような担体は、以下のようにいくつかの短所を有している。第1に、これらの担体が、これらに吸着された水分などの触媒毒を、高温で焼成して除去する必要がある場合には、触媒の製造費用が増加する。第2に、大きな細孔を有する担体は潰れやすくて、触媒の担体として用いられる場合には破損によって、好ましくない微細粒子になることがあって、製造される重合体の粒径が減少する。また、このような酸化物担体は水分と酸素のような触媒毒を非常に速く吸着する性質があって触媒の活性を減少させる短所がある。
【0006】
また、従来の触媒を用いてポリオレフィンを重合する場合、製造された重合体には微細粒子が多く、これらの微細粒子が多い重合体は、ポリオレフィン重合工程を行なうのにつぎのような問題を引き起こす:スラリー工程で得られた重合体を流動層乾燥器(fluidization bed−type dryer)で乾燥する時、乾燥装置の流動のために作った小さい孔が微細粒子によってふさがる可能性が非常に高く;また、乾燥された重合体粒子を窒素ガスを吹きつけてホッパーなどへ移送する時に移送能力が低下し;さらには、重合体を押出機に注入できる能力が低下して単位時間当りの押出量が重合体粒子が大きい場合よりも少ないという問題がある。
【0007】
このような理由で、触媒の大きさを調節する多くの技術が発表された。これらの技術は通常担体を多様な方法で処理することからなり、たとえば、担体を可溶性溶媒に溶解させて再結晶する技術が多くの文献に記載されている。
【0008】
このような技術を見てみると、単純な形態のチーグラ触媒は、塩化マグネシウムと塩化チタンとを接触させることによって形成されるが、活性が非常に低く、重合体の形状を調節することが難しいという短所がある。このような短所を補完するために、塩化マグネシウムをエタノールで前処理し、この混合物にジエチルアルミニウムクロライドなどの有機アルミニウム化合物を加えたのち、塩化チタンを接触させることによって触媒を製造する方法があるが、この方法には、製造された触媒の活性が高いと、製造される重合体の粒度の分布が均一ではなく、好ましくない100μm未満の微細粒子が多いという問題点がある。
【0009】
実際に、アルコール、アルデヒド、アミンなどの可溶性溶媒が、最もよく用いられる担体の一つである塩化マグネシウムのこれら溶媒に対する溶解度が高いので、しばしば用いられている。その中で炭素数6以上のアルコール、とくに、オクタノールを、デカン、灯油、ヘキサンなどのような炭化水素と共に使用する場合、100℃以上の高温でマグネシウムを完全に溶解して、マグネシウム化合物が、室温でも再沈殿しない均質溶液の状態で存在する。このような形態の均質溶液からは多様な処理方法を通じて固体成分の触媒を製造することができる。最も容易には、この均質溶液を四塩化チタンのような4価のハロゲン化チタン化合物と接触させることによって、固体状態のチタン化合物を得ることができる。このような方法は、溶液の温度を下げたり、非溶媒を加えて再結晶する過程を省略して、液相のマグネシウム化合物の均質溶液をハロゲン化チタン化合物と直接反応させることによって、固体触媒を形成することができるので、触媒の製造が容易で、活性が優れていて、重合体の比重が非常に大きく、粒度分布が非常に均一であるという長所がある。
【0010】
前記の方法で製造される触媒は、たとえば、−20℃のような低温で四塩化チタン化合物にマグネシウム均質溶液をゆっくり加えて製造される。平均粒度が大きくて、好ましくない微細粒子の量が少なく、触媒活性が優れていて、比重が非常に大きく、メルトフローインデックス(Melt Flow Ratio)値が大きい重合体を製造することができる。しかし、室温のような相対的に高い温度で四塩化チタン化合物にマグネシウム均質溶液を加えて触媒を製造するときに、重合体の平均粒度が顕著に減少し、好ましくない微細粒子の含量が大きく増加し、重合体の比重が大きく減少する。しかし、前記製造方法で、反応物を加える順序を変えてマグネシウム均質溶液に四塩化チタンを徐々に加えて触媒を製造するときに、室温のような相対的に高い温度でも、低温で四塩化チタン化合物にマグネシウム均質溶液を加えて製造した触媒のように、平均粒度が大きくて、好ましくない微細粒子の量が少なく、重合活性および比重が高い触媒を製造することができる。しかし、重合体のメルトフローインデックス値が大きく減少する。
【0011】
従って、室温で製造された触媒でも、重合体の粒度分布が非常に均一で、触媒製造時の触媒粒度の調節が容易であるので、多様な粒度分布を有する重合体、および、好ましくない微細粒子の量が少ない重合体を製造することができる。これらの触媒を用いたポリオレフィン重合において、重合体の触媒活性、比重およびメルトフローインデックス値(21.4kg/2.14kg)が大きいポリオレフィンを重合するためのチタン触媒の製造方法が必要である。
【0012】
[発明の概要]
本発明の目的は、前記問題点を解決するために、オレフィン重合活性が優れていて、平均粒度が大きく、好ましくない微細粒子の量が顕著に少なく、広いメルトフローインデックス値を示す重合体を製造することのできるポリオレフィン重合用触媒を製造する方法を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明の他の目的は、前記従来技術の問題点を考慮して、室温(25℃)以上の相対的に高い温度下でもマグネシウム化合物の均質溶液を4価のハロゲン化チタン化合物と接触させることによって製造される触媒粒子が、多様な粒度分布を有し、重合体の粒度分布が均一で、触媒製造時に触媒粒度の調節が容易で、重合体の好ましくない微細粒子の量が少なく、重合体の触媒活性、比重およびメルトフローインデックス値が非常に高い重合体を製造することができるポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法を提供することにある。
【0014】
[発明の詳細な説明]
以下の詳細な説明は、本発明者が試みた本発明の実施の最良の形態を単に例示することによって、本発明の好ましい実施形態を示し、記載したものに過ぎない。理解されるであろうが、本発明は、様々な観点からの変形が可能であり、それらのすべては本発明と別のものではない。従って、本記載はその本質において例示的なものであり、それに制限されるべきものではない。
【0015】
本発明は前記のような目的を達成するために、
a)マグネシウム化合物、炭素数5以上のアルコールおよび炭素数6以上の炭化水素溶媒を温度110〜130℃に加熱してマグネシウム均質溶液を製造する段階;
b)前記a)段階で製造した均質溶液に炭素数4以下のアルコールを順次に加えてマグネシウム沈殿物を製造する段階;
c)前記b)段階で製造されたマグネシウム沈殿物に第1有機アルミニウム化合物を温度25〜45℃で加える段階;
d)前記c)段階を経たマグネシウム沈殿物にチタン化合物を温度60〜100℃で加える段階;および
e)前記d)段階を経たマグネシウム沈殿物溶液をろ過、洗浄および乾燥する段階
を含むポリオレフィン重合用触媒の製造方法を提供する。
【0016】
また、本発明は、
a)i)マグネシウム化合物;
ii)炭素数6以上のアルコール;および
iii)炭化水素溶媒
を攪拌して均質溶液を製造する段階;
b)前記a)段階で得られた均質溶液に炭素数5以下のアルコールを添加して混合物を製造する段階;
c)前記b)段階で得られた混合物をハロゲン化チタン化合物と接触させる段階を含むポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法を提供する。
【0017】
また、本発明は上記の製造方法で製造されるポリオレフィン重合用固体チタン触媒を提供する。
【0018】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0019】
本発明の一製造方法によれば、ポリオレフィン重合活性が高く、平均粒度が大きく、微細粒子が顕著に少なく、広いメルトフローインデックス値を有する重合体を製造する触媒を製造することができる。まず、マグネシウム化合物および炭素数3〜10のアルコールを、炭素数6以上の飽和炭化水素を単独でまたは混合物として使用した溶媒に加えたのち、加熱して均質溶液を製造する。この場合、塩化マグネシウムは、ヘキサノールなどの長鎖アルキル基を有するアルコールとデカンのような飽和炭化水素溶媒の混合物を用いると、高温で容易に溶解するので、均質溶液を製造することができる。
【0020】
前記で製造された均質溶液に、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールおよびtert−ブタノールまたはこれらの混合物を順次に加えると、短鎖のアルキル基は塩化マグネシウムに対する配位力がより大きいので、短鎖のアルキル基を有するメタノールやエタノールなどが、ヘキサノールやヘプタノールなどの長鎖のアルキル基を有するアルコールと置換した形態のマグネシウム錯体が生成し、これらのマグネシウム錯体は、長鎖アルキル基と短鎖アルキル基の溶解度の差異によって、より簡単に沈殿する。
【0021】
ここで、マグネシウム化合物は、還元性を有しないマグネシウム化合物であって、たとえば、塩化マグネシウム、フッ化マグネシウム、ヨウ化マグネシウムなどのハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウムなどのアルコキシハロゲン化マグネシウム;エトキシマグネシウム、n−プロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、2−エチルヘキソキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシウム;フェノキシマグネシウムなどのアリールオキシマグネシウム;またはラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネシウムカルボン酸塩;好ましくはハロゲン化マグネシウムおよびアルコキシマグネシウム、さらに好ましくは塩化マグネシウムおよびエトキシマグネシウムである。
【0022】
以下、前記製造方法を具体的に記載する。
【0023】
フラスコに、マグネシウム化合物0.5〜50g、炭素数3〜10のアルコール2.5〜250mlおよび炭素数6以上の飽和炭化水素10〜1000mlを入れて攪拌しながら、110〜130℃、好ましくは120℃に昇温する。約1時間、この温度を維持してこの溶液を攪拌して均質溶液を製造したのち、溶液を室温に冷却する。この溶液に、飽和炭化水素5〜500mlを加え、約10分間攪拌したのち、メタノール0.43〜43mlを加えて約10分間攪拌した。この溶液にエタノール0.62〜62mlを加えて24時間攪拌したのち、マグネシウム錯体の沈殿物[A]が生成した。
【0024】
また、前記で製造された沈殿物[A]溶液を加熱して25〜45℃に維持しながら攪拌したのち、この溶液に、1モル濃度の第1有機アルミニウム化合物またはアルキルハロゲン化マグネシウム15.4〜1540mlを2時間にわたって加えて反応させ、マグネシウム沈殿物からアルコールを除去する。この溶液に、第1有機アルミニウム化合物を全て加えて、1時間程度さらに攪拌したのち、チタン化合物10〜1000mlを1時間にわたって加えたのち、2時間、60〜100℃、好ましくは80℃に昇温する。この際、溶液を攪拌することによって固体触媒を製造する。
【0025】
前記で製造された固体触媒をろ過し、固体触媒にチタン化合物が検出されなくなるまで80℃のヘプタンとヘキサンとで数回洗浄して触媒を製造し、製造した触媒の一部を取って触媒成分を分析する。必要に応じて、触媒活性および選択性などを向上させるために、製造した固体状触媒に第2有機アルミニウム化合物または電子供与体を加えて、ポリオレフィン重合に適合した触媒成分を製造する。
【0026】
前記第1有機アルミニウム化合物としては、1以上のアルミニウム−炭素の分子結合を有する下記の化学式1または化学式2で示される化合物を用いることができる。
【0027】
[化学式1]
Al(OR
ここで、RおよびRは、互いに同一であるか相異なり、炭素数1〜10の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基である。Xはハロゲン原子である。0<m≦3、0≦n<3、0≦p<3、0≦q<3である。m+n+p+q=3である。
【0028】
前記化学式1のアルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;トリイソプロペニルアルミニウムなどのトリアルケニルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;R 2.5Al(OR0.5などで示される平均組成を有する部分的にアルコキシ化したアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロライド、ジブチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイドなどのジアルキルアルミニウムハロゲン化物;エチルアルミニウムセスキクロライド、ブチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイドなどのアルキルアルミニウムセスキハロゲン化物;エチルアルミニウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライド、ブチルアルミニウムジブロマイド、アルキルアルミニウムジハロゲン化物などの部分的にハロゲン化したアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムジハイドライド、プロピルアルミニウムジハイドライド、アルキルアルミニウムジハイドライドなどのその他の部分的に水素化したアルキルアルミニウムまたはエチルアルミニウムエトキシクロライド;ブチルアルミニウムブトキシクロライド、エチルアルミニウムエトキシブロマイドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化したアルキルアルミニウムなどがある。
【0029】
[化学式2]
AlR
ここで、MはLi、NaまたはKである。Rは炭素数1〜10の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基である。
【0030】
前記化学式2の化合物としては、LiAl(C、LiAl(CHなど、好ましくはトリアルキルアルミニウムまたはジアルキルハロゲン化アルミニウムがある。
【0031】
前記アルキルハロゲン化マグネシウムは下記の化学式3で示される化合物である。
【0032】
[化学式3]
RMgX
ここで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基である。Xはハロゲン原子である。アルキルハロゲン化マグネシウムとしては、エチル塩化マグネシウムまたはブチル臭化マグネシウムが好ましい。
【0033】
前記触媒の製造に用いられるチタン化合物は下記の化学式4で示される化合物である。
【0034】
[化学式4]
Ti(OR(R
ここで、RおよびRは炭化水素基である。Xはハロゲン原子である。a+b+c=4、a≧0、b≧0、c≧0である。
【0035】
チタン化合物は、TiCl、TiBr、TiIなどのテトラハロゲン化チタン;Ti(OC)Cl、Ti(OC)Br、Ti(OC)Cl、Ti(OCH)Clなどのトリハロゲン化チタン;Ti(OCCl、Ti(OCBrなどのジハロゲン化チタン;Ti(OCHClなどのモノハロゲン化チタン;またはTi(OCH、Ti(OC、Ti(OCなどのテトラアルコキシチタン;好ましくはハロゲン化化合物、さらに好ましくはテトラハロゲン化化合物、最も好ましくは四塩化チタンが用いられる。これらの化合物は炭化水素化合物、ハロゲン化炭化水素化合物などに希釈して使用することができる。
【0036】
第2有機アルミニウム化合物は、第1有機アルミニウム化合物と同一であり、好ましくはトリアルキルアルミニウム、さらに好ましくはトリエチルアルミニウムを含む。
【0037】
前記で用いられる電子供与体は下記の化学式5で示される化合物または無水フタル酸である。
【0038】
[化学式5]
COOR、ROOC−C−COOR
ここで、Rは炭化水素基であり、R、RおよびRは炭化水素基または水素である。電子供与体は、好ましくはC−COOH、C−COOC、CCOOH、CCOOC、COOC−CCOOCHなどである。
【0039】
前記方法で製造した触媒をポリオレフィン重合に使用する。その結果、前記触媒はポリオレフィン重合に対する活性が高く、前記触媒を用いて製造された重合体は平均粒度が大きく、微細粒子が顕著に少なく、広範なメルトフローインデックス値を有する。
【0040】
また、本発明は、マグネシウム化合物の均質溶液を4価のハロゲン化チタン化合物と接触させるチタン触媒の製造方法、すなわち、マグネシウム均質溶液に炭素数5以下のアルコールを添加して、混合物のマグネシウム濃度を、および、必要に応じてハロゲン化チタン化合物との最初の接触温度を調節して、室温(25℃)を越える比較的に高い温度でマグネシウム化合物とチタン化合物とを接触させる場合でもチタン触媒を製造し、チタン触媒から、粒度の調節が容易で、活性が非常に高く、メルトフローインデックス値が大きく、比重の高い重合体を得ることを可能にするポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法を提供する。
【0041】
前記触媒は、マグネシウム化合物と炭素数6以上のアルコールとを炭化水素溶媒に加えてマグネシウム化合物の均質溶液を製造したのち、炭素数1〜5のアルコールの1種類以上に、液体相の4価のハロゲン化チタン化合物を添加した混合物を接触させることによって生成する固体成分であり、マグネシウム、チタン、およびハロゲンの必須成分を含む。
【0042】
前記マグネシウム化合物は、還元性がなく、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウムなどのハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウムなどのアルコキシハロゲン化マグネシウム;フェノキシ塩化マグネシウムなどのアリールオキシハロゲン化マグネシウム;エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシウムを包含し、2種以上の混合物も包含する。そのうち、ハロゲン化マグネシウムが好ましく、さらに塩化マグネシウムが好ましい。
【0043】
また、前記炭素数6以上のアルコールには、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、デカノール、ドデカノール、2−メチルペンタノール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノールなどの脂肪族アルコール;シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノールなどの脂環式アルコール;ベンジルアルコール、メチルベンジルアルコール、イソプロピルベンジルアルコール、α−メチルベンジルアルコールなどの芳香族アルコール;これらの2種類以上の混合物が包含される。その中で脂肪族アルコールが好ましく、さらに2−エチルヘキシルアルコールが好ましい。
【0044】
前記マグネシウム化合物の均質溶液は前記マグネシウム化合物と炭素数6以上のアルコールを炭化水素と共に接触させることによって得ることができ、このときに使用可能な炭化水素には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭化水素;および、ジクロロエタン、ジクロロペンタン、トリクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が包含される。そのうちで、脂肪族炭化水素が好ましく、さらにヘキサン、ヘプタン、またはデカンが好ましい。代りに炭素数5以下のアルコールを使用することができるが、アルコールのマグネシウム化合物に対するモル比が約15倍のときは完全に溶解する。しかし、アルコールのマグネシウム化合物に対するモル比が15:1より小さいときは、室温でマグネシウム化合物のアルコール沈殿物が形成されることがある。
【0045】
マグネシウム化合物の均質溶液は、マグネシウム化合物、炭素数6以上のアルコールおよび飽和炭化水素を単純に混合し、攪拌することによって形成することができる。しかし、加熱することは、マグネシウム化合物を溶解するために、あまり有効ではない。溶液温度は100〜150℃が好ましい。マグネシウム化合物1モル当り、炭素数6以上のアルコールを0.5〜10モル、好ましくは1.5〜5モル用いることができる。マグネシウム化合物の溶解は、用いたマグネシウム化合物、アルコールおよび炭化水素の種類およびモル比によって異なり、一般的にアルコールのモル比および溶液温度が高いほど、溶解が容易である。マグネシウム化合物が完全には溶解しない場合、付加的に前記アルコールを加えること、温度をさらに上げることが、マグネシウム化合物を溶解させるために有効である。
【0046】
つぎに、前記マグネシウム化合物の均質溶液に炭素数5以下のアルコールの1種以上を加えて混合物を形成する。このとき、炭素数5以下のアルコールをマグネシウム化合物1モルに対して0.5〜6モル、好ましくハ0.5〜3モル用いる。このような炭素数5以下のアルコールの例には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノールなどがあり、メタノール、エタノールなどのモル比が高いと、マグネシウム化合物の沈殿が形成され得る。炭素数5以下のアルコールの中では、上記の例の中のエタノールが好ましく、とくにエタノールとメタノールとを共に用いることがさらに好ましい。
【0047】
本発明の触媒は、前記のように形成された混合物に下記の化学式6で示される4価のハロゲン化チタン化合物を接触させることによって形成される。
【0048】
[化学式6]
Ti(OR)4−n
ここで、Rは炭化水素であり、nは0≦n<4の範囲の整数、Xはハロゲンである。
【0049】
このようなハロゲン化チタン化合物の具体例には、TiCl、TiBr、Tilなどのテトラハロゲン化チタン;Ti(OCH)Cl、Ti(OC)Cl、Ti(OC)Brなどのアルコキシトリハロゲン化チタン;Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(OCBrなどのアルコキシジハロゲン化チタン;Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(OCBrなどのトリアルコキシハロゲン化チタンがあり、そのうちでテトラハロゲン化チタンが好ましく、四塩化チタンがさらに好ましい。
【0050】
前記マグネシウム化合物の均質溶液に炭素数5以下のアルコールを加えることによって形成した混合物をハロゲン化チタン化合物と接触させると、マグネシウム化合物の均質溶液に炭素数5以下のアルコールを加えることなくハロゲン化チタン化合物と接触させた触媒よりも、触媒の平均粒度が顕著に大きい。すなわち、均質溶液とチタン化合物を反応させる前の炭素数5以下のアルコールの添加は、最終的に製造される触媒の平均粒度を増加させる効果がある。とくに、エタノールとメタノールとを混合して用いると、平均粒度が大きく増加し、100μm未満の微細粒子も顕著に減少する。
【0051】
前記マグネシウム化合物の均質溶液または混合物とハロゲン化チタン化合物との反応温度は−50〜100℃、好ましくは−20〜80℃、とくに好ましくは10〜50℃である。これは最初の均質溶液または混合物とハロゲン化チタン化合物との反応温度であり、反応は、均質溶液または混合物を反応器で攪拌して、一定の量のハロゲン化チタン化合物を、一定の時間、少しずつ加える形式で進行させて、反応終了後、スラリー形態の化合物は、熱または他の形態のチタン化合物を加えることによって、後処理することができる。
【0052】
ハロゲン化チタン化合物の反応温度と共に均質溶液または混合物のマグネシウム濃度が、触媒の平均粒度影響を与え、マグネシウムの濃度は5〜100g/リットル、好ましくは10〜50g/リットルとする。触媒の濃度は、マグネシウム化合物を溶媒に溶解するときに、用いる炭化水素溶媒の量で調節することができ、均質溶液または混合物のマグネシウム化合物の濃度が増加すると、触媒の平均粒度が減少する傾向を示す。
【0053】
以下の実施例および比較例を通じて本発明をさらに詳細に説明する。但し、実施例は本発明を例示するためのものであって、これらのもののみに限定するわけではない。
【0054】
[実施例]
以下、本発明の第1の方法による実施例および比較例である。
【0055】
実施例1
(沈殿物[A1]の製造)
500ml丸底フラスコにマグネチックバーを入れて窒素で充分に置換したのち、デカン100ml、二塩化マグネシウム5g、2−エチルヘキシルアルコール25mlを入れて攪拌しながら120℃に昇温した。約1時間温度を120℃に維持しながら均質溶液になるまで攪拌した。この塩化マグネシウムが全て溶解したのち、均質溶液の温度を常温に冷却し、デカン50mlを溶液にさらに加えて約10分間攪拌した。マグネシウム均質溶液にメタノール4.3mlを加えて10分間攪拌したのち、エタノール6.2mlを加えて24時間攪拌して白色の沈殿物を収得した。
【0056】
(触媒[B1]の製造)
前記で製造した白色の沈殿物[A1]溶液の温度を25〜40℃に維持して攪拌しながら1モル濃度のジエチルアルミニウムクロライド154mlを2時間にわたって加えた。ジエチルアルミニウムクロライドを全て加えたのちに1時間さらに攪拌し、四塩化チタン100mlを1時間にわたって加えたのちに80℃に昇温し2時間攪拌して固体の触媒を製造した。製造された固体部を熱ろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで80℃のヘプタンとヘキサンとで数回洗浄した。ここで製造された固体状チタン触媒成分はヘキサンスラリーとして得られた。この触媒の一部分を取って乾燥したのちに分析した。その結果、触媒の組成は、チタン2.5重量%、塩素51.0重量%、マグネシウム14.9重量%であった。
【0057】
(重合1)
2リットルのステンレススチールオートクレーブ反応器を窒素で充分に置換したのち、精製ヘキサン1リットルを入れて80℃に加熱したのち、トリエチルアルミニウム4ミリモルを入れて前記で製造された触媒0.02ミリモルを入れた。水素を用いて圧力が45psiになるように加圧した。エチレンを加えて圧力を128psiに維持しながら80℃で2時間重合を遂行した。重合を遂行したのち、ポリマーをフィルターでろ過してメタノールで洗浄したのちに80℃で4時間減圧乾燥した。
【0058】
実施例2
(沈殿物[A2]の製造)
500ml丸底フラスコにマグネチックバーを入れて、窒素で充分に置換したのち、デカン100ml、二塩化マグネシウム5g、2−エチルヘキシルアルコール25mlを入れて攪拌しながら120℃に昇温した。約1時間、温度を120℃に維持しながら、均質溶液になるまで攪拌した。二塩化マグネシウムが全て溶解したのち、均質溶液を常温に冷却し、デカン50mlを溶液にさらに加えて約10分間攪拌した。マグネシウム均質溶液にメタノール3.2mlを加えて10分間攪拌したのち、エタノール9.9mlを加えて24時間攪拌して白色の沈殿物を収得した。
【0059】
(触媒[B2]の製造)
前記で製造した白色の沈殿物[A2]溶液の温度を25〜40℃に維持して攪拌しながら1モル濃度のトリエチルアルミニウム66mlを2時間にわたって加えた。トリエチルアルミニウムを全て加えたのちに1時間さらに攪拌し、四塩化チタン100mlを1時間にわたって加えたのち、80℃に昇温し、2時間攪拌して固体の触媒を製造した。製造された固体部を熱ろ過し四塩化チタンが検出されなくなるまで80℃のヘプタンとヘキサンとで数回洗浄した。ここで製造された固体状のチタン触媒成分はヘキサンスラリーとして得られた。この触媒の一部を取って乾燥したのちに分析した。その結果、触媒の組成はチタン3.6重量%、塩素58.0重量%、マグネシウム15.0重量%であった。
【0060】
(重合2)
重合は実施例1の重合1と同様な方法で遂行した。
【0061】
比較例1
(沈殿物[A3]の製造)
500ml丸底フラスコにマグネチックバーを入れて窒素で充分に置換したのち、デカン100ml、二塩化マグネシウム5g、2−エチルヘキシルアルコール25mlを入れて攪拌しながら120℃に昇温した。約1時間、温度を120℃に維持しながら、均質溶液になるまで攪拌した。二塩化マグネシウムが全て溶解したのち、均質溶液を常温に冷却し、溶液にデカン50mlをさらに加えて溶液の温度を10℃に維持した。マグネシウム均質溶液にエタノール12mlを30分にわたって加えたのち、30分さらに攪拌して白色のマグネシウム沈殿物を収得した。
【0062】
(触媒[B3]の製造)
前記で製造した白色のマグネシウム沈殿物[A3]溶液の温度を10℃に維持して攪拌しながら1モル濃度のジエチルアルミニウムクロライド50mlを2時間にわたって加えた。ジエチルアルミニウムクロライドを全て加えたのちに1時間さらに攪拌し、四塩化チタン100mlを1時間かけて加えたのち、温度を80℃に昇温して2時間攪拌して固体の触媒を製造した。製造された固体部を熱ろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで80℃のヘプタンとヘキサンで数回洗浄した。製造された固体部を取って、窒素で充分に置換した500ml丸底フラスコに、デカン100mlと共に入れて攪拌した。
【0063】
これに、四塩化チタン50mlを1時間にかけて加え、130℃に昇温したのちに、4時間攪拌して固体の触媒を製造した。製造された固体部を熱ろ過して、四塩化チタンが検出されなくなるまで80℃のヘプタンとヘキサンとで数回洗浄した。製造された固体状のチタン触媒成分はヘキサンスラリーとして得られた。この触媒の一部を取って乾燥したのちに分析した。その結果、触媒の組成はチタン4.7重量%、塩素64.0重量%、マグネシウム15.0重量%であった。
【0064】
(重合3)
重合は実施例1の重合1と同様な方法で遂行した。
【0065】
比較例2
(触媒[B4]の製造)
500ml丸底フラスコにマグネチックバーを入れて窒素で充分に置換したのち、二塩化マグネシウム5.1gとデカン194mlとを入れて攪拌しながらエタノール18.8mlを10分にわたって加えたのち、常温に冷却し、1時間さらに攪拌した。フラスコ内の温度を35〜40℃に維持しながら、フラスコに、ジエチルアルミニウムクロライド17.5mlをデカン20mlで希釈した溶液を、1時間かけて加えたのち、1時間さらに攪拌して、この溶液に塩化チタン70.6mlを30分にかけて加えて、80℃に昇温したのちに、2時間攪拌した。生成した固体を熱ろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで80℃のヘプタンまたはヘキサンで数回洗浄した。前記で製造した固体状のチタン触媒成分はヘキサンスラリーとして収得され、この触媒の一部を取って乾燥したのちに分析した。その結果、触媒の組成はチタン4.7重量%、クロライド58.0重量%およびマグネシウム14重量%であった。
【0066】
(重合4)
重合は実施例1の重合1と同様な方法で遂行した。
【0067】
前記重合条件を表1に示した。
【0068】
【表1】
Figure 0003616371
【0069】
前記表1で圧力はゲージ圧を示し、80℃で水素圧力として45psiの圧力を加えたのち、バルブをしめてエチレン圧力として128psiの圧力を加えた。
【0070】
前記の重合結果を表2に表示した。
【0071】
【表2】
Figure 0003616371
【0072】
MI(g/10分):メルトインデックス(190℃で10分間において、5kgの重量から流れた重合体の量)
MFR(21.6kg/2.16kg):メルトフローインデックス(190℃で10分間において、21.6kgの重量から流れた重合体の量と2.16kgの重量から流れた重合体の量の比)
【0073】
粒子粒度別分布を下記の表3に示した。
【0074】
【表3】
Figure 0003616371
【0075】
本発明の重合用触媒を用いてエチレン重合を遂行した場合が従来のエチレン重合用触媒を用いた時より重合体の収率が優れていて、製造される重合体のメルトフローインデックスが大きく、また好ましくない微細粒子の重合体の発生が少なかった。
【0076】
以下は本発明の第2の方法に関する実施例および比較例である。
【0077】
実施例3
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム12.5g、2−エチルヘキシルアルコール64.5mlとヘキサン300mlを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になると室温まで温度を下げて全体体積が500mlになるようにヘキサンを加えた。10分間攪拌して7.8mlのエタノールと5.3mlのメタノールとを加えて1時間程攪拌した。
【0078】
エタノールおよびメタノールを加えた混合溶液の温度を35℃に維持しながら75mlのTiClを少しずつ一定量を3時間にかけてゆっくり加えた。TiClを完全に加えたのち、1時間さらに攪拌して形成された固体成分を沈殿させた。上層の溶液を除去してヘキサンを600ml加えて沈殿固体内のチタン成分と溶液中のチタン成分が1:1.5になるように調整したのちに混合物を80℃で2時間攪拌したのち、固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。このように得た固体をよく乾燥したのち、得られた触媒はチタン3.5重量%、塩素56.2重量%、マグネシウム16.3重量%の含量を示すものであった。
【0079】
(重合)
窒素で充分に置換した2リットルのステンレス製オートクレーブに1リットルの精製ヘキサンを入れて温度を80℃に合せたのち、4ミリモルのトリエチルアルミニウムを入れて、ついで前記の方法で製造された固体の触媒成分を、チタン原子を基準として0.02ミリモル加えた。反応器内の圧力が45psiになるように水素を加えたのち、反応器の圧力が128psiに維持してエチレンを2時間加えて重合をした。重合したのちにスラリー形態の重合物をろ過して粉末形態の重合体が187g得られた。この重合体のメルトインデックスは3.10(5kg/10分)であり、見掛け密度(bulk density)は0.35、平均粒度は366μmであった。この結果を表4に示した。
【0080】
実施例4
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム21.8g、2−エチルヘキシルアルコール112.5mlとヘキサン300mlとを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になると室温まで温度を下げて全体の体積が500mlになるようにヘキサンを加えた。10分程度攪拌して13.5mlのエタノールと9.3mlのメタノールとを加えて1時間程攪拌した。
【0081】
エタノール、メタノールを加えた混合溶液の温度を35℃に維持して131mlのTiClを少しずつ一定量を3時間かけてゆっくり加えた。TiClを完全に加えたのち、1時間さらに攪拌して形成された固体成分を沈殿させた。上層の溶液を除去してヘキサンを600ml加えて沈殿固体内のチタン成分と溶液中のチタン成分のモル比が1:1.5になるように調整したのち、混合物を80℃で2時間攪拌し、固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。固体物質をよく乾燥して得られた触媒はチタン3.2重量%、塩素56.2重量%、マグネシウム16.5重量%の含量を示した。
【0082】
(重合)
前記で製造された触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表4に示した。
【0083】
比較例3
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム21.8g、2−エチルヘキシルアルコール112.5mlとヘキサン100mlを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になると室温まで温度を下げて75mlのTiClとヘキサン400mlを他の耐圧性ガラス反応器に入れて攪拌して前記の形成されたマグネシウム均質溶液を3時間かけてゆっくり加えた。完全に加え1時間さらに攪拌したのち、混合物の温度を80℃で2時間攪拌した。その時点で固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。このように得た固体をよく乾燥した触媒はチタン4.7重量%、塩素61.1重量%、マグネシウム18.3重量%の含量を示した。
【0084】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表4に示した。
【0085】
比較例4
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム21.8g、2−エチルヘキシルアルコール112.5mlとヘキサン300mlを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になると室温まで温度を下げて全体の体積が500mlになるようにヘキサンを加えた。
【0086】
均質溶液の温度を25℃に維持して131mlのTiClを少しずつ一定量を3時間かけてゆっくり加えた。TiClを完全に加え、さらに1時間攪拌したのち、形成された固体成分を沈殿させた。上層の溶液を除去してヘキサンを600ml加えて沈殿固体内のチタン成分と溶液中のチタン成分が1:1.5になるように調整し、混合物を80℃で2時間攪拌したのちに固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。このように得た固体物質をよく乾燥した触媒はチタン2.7重量%、塩素68.9重量%、マグネシウム22.0重量%の含量を示した。
【0087】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表4に示した。
【0088】
比較例5
(触媒製造)
均質溶液の温度を35℃に維持したことを除いては比較例4の触媒製造と同様な方法で重合用触媒を製造した。触媒成分の分析結果、チタン3.1重量%、塩素61.8重量%、マグネシウム20.4重量%の含量を示した。
【0089】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては、実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表4に示した。
【0090】
【表4】
Figure 0003616371
【0091】
実施例5
(触媒製造)
エタノールとメタノールとを加えた混合溶液の温度を25℃に維持したことを除いては実施例3の触媒製造と同様な方法で重合用触媒を製造した。触媒成分の分析の結果、チタン2.9重量%、塩素55.6重量%、マグネシウム16.9重量%の含量を示した。
【0092】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては、実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0093】
実施例6
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム17.0g、2−エチルヘキシルアルコール87.7mlとヘキサン300mlとを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になると室温まで温度を低くして全体の体積が500mlになるようにヘキサンを加えた。10分程度攪拌して10.6mlのエタノールと7.2mlのメタノールとを加えて1時間程度攪拌した。
【0094】
エタノール、メタノールを加えた混合溶液の温度を25℃に維持して102mlのTiClを少しずつ一定の量を3時間かけて徐々に加えた。TiClを完全に加え、1時間さらに攪拌したのち、形成された固体成分を沈殿させた。上層の溶液を除去してヘキサン600mlを加えて沈殿固体内のチタン成分と溶液中チタン成分のモル比が1:1.5になるように調整し、混合物を80℃で2時間攪拌したのちに固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。このように得た固体物質をよく乾燥した触媒はチタン3.3重量%、塩素55.5重量%、マグネシウム16.8重量%の含量を示した。
【0095】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0096】
実施例7
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム18.4g、2−エチルヘキシルアルコール94.9mlとヘキサン300mlを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になった時に室温まで温度を下げて全体の体積が500mlになるようにヘキサンを加えた。10分程度攪拌して11.4mlのエタノールと7.8mlのメタノールを加えて1時間程度攪拌した。
【0097】
エタノールとメタノールを加えた混合溶液の温度を25℃に維持して110mlのTiClを少しずつ一定の量を3時間かけて徐々に加えた。TiClを完全に加えたのちに1時間さらに攪拌し、形成された固体成分を沈殿させた。上層の溶液を除去してヘキサンを600mlに加えて沈殿固体内のチタン成分と溶液中のチタン成分のモル比が1:1.5になるように調整したのち、混合物を80℃で2時間攪拌した。固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。このように得た固体物質をよく乾燥した触媒は、チタン2.9重量%、塩素57.1重量%、マグネシウム16.6重量%の含量を示した。
【0098】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては、実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0099】
実施例8
(触媒製造)
エタノールとメタノールとを加えた混合溶液の温度を25℃に維持したことを除いては実施例4の触媒製造と同様な方法で重合用触媒を製造した。触媒成分を分析した結果、チタン3.2重量%、塩素55.4重量%、マグネシウム16.2重量%の含量を示した。
【0100】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては、実施例3の重合方法と同様な方法で、エチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0101】
実施例9
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム15.2g、2−エチルヘキシルアルコール78.4mlとヘキサン300mlを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になると室温まで温度を低くして全体の体積が500mlになるようにヘキサンを加えた。10分程度攪拌後9.4mlのエタノールと6.5mlのメタノールとを加えて1時間程度攪拌した。
【0102】
エタノールおよびメタノールを加えた混合溶液の温度を35℃に維持して91.2mlのTiClを少しずつ一定の量を3時間かけて徐々に加えた。TiClを完全に加えたのち、1時間さらに攪拌し、形成された固体成分を沈殿させた。上層の溶液を除去してヘキサンを600mlに加えて沈殿固体内のチタン成分と溶液中のチタン成分のモル比が1:1.5になるように調整したのちに混合物を80℃で2時間攪拌した。固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。このように得た固体物質をよく乾燥した触媒はチタン3.3重量%、塩素56.9重量%、マグネシウム16.2重量%の含量を示した。
【0103】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0104】
実施例10
(触媒製造)
エタノールとメタノールとを加えた混合溶液の温度を35℃に維持したことを除いては、実施例6の触媒製造と同様な方法で重合用触媒を製造した。触媒成分を分析した結果、チタン3.7重量%、塩素56.3重量%、マグネシウム16.9重量%の含量を示した。
【0105】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0106】
実施例11
(触媒製造)
エタノールとメタノールとを加えた混合溶液の温度を35℃に維持したことを除いては実施例7の触媒製造と同様な方法で重合用触媒を製造した。触媒成分を分析した結果、チタン2.7重量%、塩素57.7重量%、マグネシウム18.3重量%の含量を示した。
【0107】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0108】
実施例12
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム17.0g、2−エチルヘキシルアルコール87.7mlとヘキサン300mlを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になった時に室温まで温度を低くして全体の体積が500mlになるようにヘキサンを加えた。10分程度攪拌して10.6mlのエタノール、3.6mlのメタノールおよびn−ブタノール8.2mlを加えて1時間程度攪拌した。
【0109】
エタノール、メタノールおよびブタノールを加えた混合溶液の温度を25℃に維持して102mlのTiClを少しずつ一定の量を3時間にかけて徐々に加えた。TiClを完全に加えたのち、1時間さらに攪拌し形成された固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量の精製ヘキサンで洗浄した。ヘキサン600mlとTiCl34mlを加えたのちに混合物を65℃で2時間攪拌した。そののち、固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。このように得た固体をよく乾燥して得られた触媒はチタン7.4重量%、塩素62.2重量%、マグネシウム15.3重量%の含量を示した。
【0110】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0111】
実施例13
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム12.5g、2−エチルヘキシルアルコール64.5mlおよびヘキサン300mlを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になった時に室温まで温度を低くして、全体体積が500mlになるようにヘキサンを加えた。10分間攪拌して7.8mlのエタノールと5.3mlのメタノールを加えて1時間程度攪拌した。
【0112】
エタノールおよびメタノールを加えた混合物の温度が25℃に維持して75mlのTiClを少しずつ一定の量を3時間にかけて徐々に加えた。TiClを完全に加えたのち、1時間さらに攪拌して混合物を80℃で2時間攪拌した。固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。このようにして得た固体をよく乾燥した触媒はチタン3.2重量%、塩素57.4重量%、マグネシウム17.0重量%の含量を示した。
【0113】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0114】
実施例14
(触媒製造)
無水二塩化マグネシウム12.5g、2−エチルヘキシルアルコール64.5mlおよびヘキサン300mlを充分な量の窒素で置換した耐圧性ガラス反応器に入れて120℃で3時間攪拌した。マグネシウム化合物が完全に溶けて均質溶液になった時に室温まで温度を低くして全体体積が500mlになるようにヘキサンを加えた。10分間程攪拌して7.8mlのエタノールと5.3mlのメタノールを加えて1時間程度攪拌した。
【0115】
エタノールおよびメタノールを加えた混合物の温度を25℃に維持して50mlのTiClを少しずつ一定量を3時間かけて徐々に加えた。TiClを完全に加え、1時間さらに攪拌したのち、固体成分をろ過し、四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。25mlのTiClを1時間かけて加えたのち、この混合物を80℃で2時間攪拌し、固体成分をろ過して四塩化チタンが検出されなくなるまで多量のヘキサンで数回洗浄した。このようにして得た固体をよく乾燥した触媒はチタン5.4重量%、塩素58.5重量%、マグネシウム16.5重量%の含量を示した。
【0116】
(重合)
前記で製造した触媒を用いることを除いては実施例3の重合方法と同様な方法でエチレンを重合し、その重合結果を表5に示した。
【0117】
【表5】
Figure 0003616371
【0118】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン重合用触媒はポリオレフィン重合活性が優れており、メルトフローインデックスの大きい重合体を製造して微細粒子の重合体の発生を少ないものにした。
【0119】
また、室温(25℃)以上の比較的に高い温度でマグネシウム化合物の均質溶液と4価のハロゲン化チタンと接触させても製造される固体触媒の重合体は粒度分布が非常に均一であり、触媒製造時に触媒粒径の調節が容易で多様な粒度分布を有する重合体の製造が可能であって、好ましくない微細粒子の量の少ない重合体の製造が可能であるだけでなく、これを適用したポリオレフィン重合において、触媒の活性および比重が非常に高く、メルトフローインデックスの大きい重合体を得ることができる。
【0120】
本発明をその好ましい実施例を参照して詳細に説明したが、当業者であれば、ここに添付の請求項に記載された本発明の精神と請求の範囲内において、様々な変形および置換が可能であることは、よく理解できることであろう。

Claims (17)

  1. a)i)マグネシウム化合物;
    ii)炭素数5以上のアルコール;および
    iii)炭化水素溶媒
    を加熱してマグネシウム均質溶液を製造する段階;
    b)前記a)段階で製造した均質溶液に炭素数4以下のアルコールを順次に加えてマグネシウム沈殿物を製造する段階;
    c)前記b)段階で製造されたマグネシウム沈殿物に第1有機アルミニウム化合物を加える段階;
    d)前記c)段階を経たマグネシウム沈殿物にチタン化合物を加える段階;および
    e)前記d)段階を経たマグネシウム沈殿物溶液をろ過し洗浄し乾燥する段階
    を含むことを特徴とするポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  2. 前記a)段階のマグネシウム化合物が、塩化マグネシウム、フッ化マグネシウム、ヨウ化マグネシウムなどのハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウムなどのアルコキシハロゲン化マグネシウム;エトキシマグネシウム、n−プロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、2−エチルヘキソキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシウム;フェノキシマグネシウムなどのアリールオキシマグネシウム;またはラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネシウムカルボン酸塩である請求項1記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  3. 前記b)段階のアルコールが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、およびtert−ブタノールからなる群から選択された1種または2種以上のアルコールである請求項1記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  4. 前記c)段階の第1有機アルミニウム化合物が下記の化学式1または下記の化学式2で示される化合物である請求項1記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法:
    [化学式1]
    1 mAl(OR2npq
    前記式において、R1およびR2は互いに同一であるか相異なる炭素数1〜10の炭化水素基で、Xはハロゲン原子を示し、0<m≦3、0≦n<3、0≦p<3、0≦q<3で、m+n+p+q=3であり、
    [化学式2]
    1AlR1 4
    前記式において、M1はLi、NaまたはKであり、R1は炭素数1〜10の炭化水素基である。
  5. 前記d)段階のチタン化合物が下記の化学式4で示される請求項1記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法:
    [化学式4]
    Ti(OR1a(R2bc
    前記式において、R1およびR2は炭化水素基であり、Xはハロゲン原子を示し、a+b+c=4であり、a≧0、b≧0、c≧0である。
  6. a)i)マグネシウム化合物
    ii)炭素数6以上のアルコール;および
    iii)炭化水素溶媒
    を攪拌して均質溶液を製造する段階;
    b)前記a)段階で得られた均質溶液に炭素数5以下のアルコールを添加して混合物を製造する段階;
    c)前記b)段階で得られた混合物をハロゲン化チタン化合物と接触させる段階
    を含むポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  7. 前記a)段階i)のマグネシウム化合物1モルに対するii)の炭素数6以上のアルコールの投入量が0.5〜10モルであり、iii)の炭化水素溶媒の投入量が15モル以上である請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  8. 前記a)段階で得られた均質溶液のマグネシウム濃度が5〜10g/リットルである請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  9. 前記b)段階の炭素数5以下のアルコールの添加量がマグネシウム化合物1モル当り0.5〜6モルである請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  10. 前記c)段階の混合物とハロゲン化チタン化合物の接触温度が−50〜100℃である請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  11. 前記a)段階i)のマグネシウム化合物が、塩化マグネシウム、ブロム化マグネシウム、フッ化マグネシウム、またはヨウ化マグネシウムのごときハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、またはオクトキシ塩化マグネシウムのごときアルコキシハロゲン化マグネシウム;フェノキシ塩化マグネシウムのごときアリールオキシハロゲン化マグネシウム;およびエトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、またはブトキシマグネシウムのごときアルコキシマグネシウムからなる群から選択される1種以上の化合物である請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  12. 前記a)段階ii)の炭素数6以上のアルコールが、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、デカノール、ドデカノール、2−メチルペンタノール、2−エチルブタノール、または2−エチルヘキサノールのごとき脂肪族アルコール;シクロヘキサノール、またはメチルシクロヘキサノールのごとき脂環式アルコール;およびベンジルアルコール、メチルベンジルアルコール、イソプロピルベンジルアルコール、またはα−メチルベンジルアルコールのごとき芳香族アルコールからなる群から選択される1種以上のアルコールである請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  13. 前記a)段階iii)の炭化水素溶媒が、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、または灯油のごとき脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタン、またはメチルシクロヘキサンのごとき脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、またはクメンのごとき芳香族炭化水素;およびジクロロエタン、ジクロロペンタン、トリクロロエタン、四塩化炭素、またはクロロベンゼンのごときハロゲン化炭化水素からなる群から選択される請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  14. 前記b)段階の炭素数5以下のアルコールが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、およびn−ペンタノールからなる群から選択される1種以上のアルコールである請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  15. 前記c)段階のハロゲン化チタン化合物が、TiCl4、TiBr4、またはTiI4のごときチタンテトラハロゲン化物;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC25)Cl3、またはTi(OC25)Br3のごときアルコキシチタントリハロゲン化物;Ti(OCH32Cl2、Ti(OC252Cl2、またはTi(OC252Br2のごときアルコキシチタンジハロゲン化物;およびTi(OCH33Cl、Ti(OC253Cl、またはTi(OC253Brのごときアルコキシトリチタンハロゲン化物からなる群から選択される請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  16. a)塩化マグネシウムに2−エチルヘキシルアルコールおよびヘキサンを加えて、100〜150℃の温度で攪拌して溶解させて塩化マグネシウム均質溶液を製造する段階;
    b)前記a)段階の塩化マグネシウム均質溶液にエタノールおよびメタノールを加えて混合物を製造する段階;および
    c)前記b)段階の混合物を四塩化チタンと10〜50℃で接触させる段階
    を含む請求項記載のポリオレフィン重合用チタン触媒の製造方法。
  17. 請求項記載の製造方法で製造されるポリオレフィン重合用固体チタン触媒。
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