JP3606481B2 - NiO配向膜の製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
高密度磁気記録媒体用の下地膜として有用な、X線回折パターンの(200)面及び(111)面によるピーク強度比I(200) /I(111) で表される配向度が10以上である(200)面が基体に対して平行に優先配向しているNiO配向膜を工業的に得られる製造法を提供する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報機器、システムは小型化を続ける一方、記憶容量の大容量化も進行しており、磁気記録媒体の高密度記録化の要求が益々高まってきている。このような特性を満たす磁気記録媒体として垂直磁化膜の開発がさかんであり、実用化されている。即ち、垂直磁化膜は、膜面に垂直な方向に磁化するため高密度で記録した際の減磁作用がなく、高密度記録が可能である。
【0003】
垂直磁化膜としては、近時CoCr合金、CoPt合金等の合金磁性薄膜、コバルトフェライト等のスピネル型酸化物磁性薄膜(特開昭51−119999号公報、特開昭63−47359号公報、特開平3−17813号公報、特開平3−188604号公報、特開平4−10509号公報、特開平5−12765号公報)及びバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型酸化物磁性薄膜(特開昭62−267949号公報)等が提案されている。
【0004】
前述の垂直磁化膜のうち、スピネル型酸化物磁性薄膜として代表的なコバルトフェライト薄膜及びコバルト含有マグヘマイト薄膜等は、酸化物であるため化学的安定性、耐久性に優れており、しかも結晶磁気異方性が大きいので、垂直磁化膜として特に有望とされている。これらスピネル型酸化物磁性薄膜を垂直磁化膜とするためには(100)面を基体に対して平行に配向させることが要求される。
【0005】
垂直磁化膜の配向性を向上させるために、基体として単結晶を用いたり、垂直磁化膜と基体との間に各種下地膜を形成させることが行われており、基体としてMgO単結晶を使用するもの(IEEE Trans.Mag.MAG−12,No.6,773(1976))、基体としてNaClを使用するもの(J.Cry.Growth,50,801(1980))、下地膜としてNiO膜を使用するもの(特開平5−166167号公報)等がある。
【0006】
(100)面が優先配向したスピネル型酸化物磁性薄膜は、(200)面が優先配向したNaCl型結晶構造の下地膜を用いた場合、特に得られ易いことが知られている(Y.Terashima and Y.Bando,Thin Solid Films,152,455(1987)、M.Sakamotoetal,Proceeding of The Sixth International Conferrence on Ferrites(ICF6),Tokyo and Kyoto Japan(1992)p.872、D.M.Lind,Proceeding of The Sixth International Conferrence on Ferrites(ICF6),Tokyo and Kyoto Japan(1992)p.866)。
【0007】
また、一般に、下地膜の結晶配向性が良いとその上に形成する磁性薄膜の結晶配向性も良くなることが知られている。
【0008】
MgO単結晶やNaCl単結晶の基体は、製造コストが高くつき、大面積のものが得られにくいため、最近では、ガラス等の基体上にMgO膜やNiO膜等を下地膜として作製することが行われている。この場合、(100)面が優先配向したスピネル型酸化物磁性薄膜を得るために有用な(200)面が優先配向したNiO配向膜が求められており、スパッタ法(特開平7−97296号公報)、MOCVD法(特公平7−60768号公報、特開平7−97296号公報)、反応蒸着法(J.Appl.Phys.56,3445(1984))などによりNiO配向膜の成膜が行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
X線回折パターンの(200)面及び(111)面によるピーク強度比I(200) /I(111) で表される配向度が10以上である(200)面が基体に対して平行に優先配向したNiO配向膜が、下地膜として要求されているが、前出各公報に記載のNiO配向膜は、これら諸特性を十分満足するものとは言いがたいものである。
【0010】
前出特開平7−97296号公報に記載のNiO配向膜は、RFスパッタ法による場合、ターゲットがNiO粉末で、基体温度が600℃と高温であり、しかも成膜速度は約2nm/minと遅いので、工業的には好ましくないものである。プラズマ励起MO−CVD法による場合、原料はニッケルアセチルアセトナートなどの有機金属ガスであり、基体温度が350℃と基体素材を制限するものである。
【0011】
前出特公平7−60768号公報に記載のNiO配向膜は、プラズマCVD法によるものであり、原料はニッケルアセチルアセトナートなどの有機金属ガスであり、基体温度が400℃と基体素材を制限するものである。
【0012】
前出J.Appl.Phys.56,3445(1984)に記載のNiO配向膜は、反応蒸着法によるものであり、得られたNiO膜の配向度(I(200) /I(111) )は高々2程度である。
【0013】
そこで、本発明は、配向性の高い高密度磁気記録媒体用の下地膜として有用な、X線回折パターンの(200)面及び(111)面によるピーク強度比I(200) /I(111) で表される配向度が10以上と、(200)面が基体に対して平行に優先配向しているNiO配向膜を提供することを技術的課題とする。
【0014】
【課題を解決する為の手段】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
【0015】
即ち、スパッタ法により基体上にNiO配向膜を作製するにあたって、基体をプラズマからの衝撃を受けない位置にあらかじめ置き、基体温度100℃以下においてNiO膜を形成することにより、X線回折パターンにおける(200)面と(111)面とのピーク強度比I(200) /I(111) で表される配向度が10以上である(200)面が基体に対して平行に優先配向しているNiO配向膜を得ることを特徴とするNiO配向膜の製造法及びスパッタ法がRFスパッタ法又はDCスパッタ法である前記NiO配向膜の製造法である。
【0016】
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
先ず、本発明によって得られるNiO配向膜について述べる。
【0017】
本発明によって得られるNiO配向膜の膜厚は、10nm以上、好ましくは50nm以上である。10nm未満の場合には、初期層の配向が乱れていることがあり、配向度が十分に得られないことがあり、好ましくない。
【0018】
本発明によって得られるNiO配向膜の配向度は、X線回折パターンの(200)面及び(111)面によるピーク強度比I(200) /I(111) で表され、10以上、好ましくは20以上、さらに好ましくは30以上である。
【0019】
次に、本発明に係るNiO配向膜の製造法について述べる。
【0020】
本発明は、酸素雰囲気中で金属(Ni)ターゲットをスパッタリングするスパッタ法により目的とするNiO配向膜を製造するものであり、スパッタ法としては、極板間に高周波をかけてスパッタリングするRFスパッタ法又は極板間に直流電圧をかけてスパッタリングするDCスパッタ法のいずれを採用してもよい。
【0021】
また、安定で高密度なプラズマの生成及びプラズマの封じ込めのためにターゲット表面に磁場を印加するマグネトロン方式を併用することが好ましい。
【0022】
本発明においては、基体をプラズマの衝撃を受けない位置にあらかじめ置かねばならない。通常、基体位置はターゲットに対向する陽極上であるが、RFスパッタ法においては、高周波をかけることにより、陽極上に置かれた基体もプラズマによる衝撃を受けることになる。また、DCスパッタ法においては、RFスパッタ法に比べてプラズマの衝撃を受けにくいが、それでも基体位置にプラズマが存在するため、衝撃を受けている。そこで、プラズマの存在する範囲から外れた位置に基体を置くことによりプラズマの衝撃を受けないようにすることができる。この場合、基体位置を変える方法と、ターゲットの形状をドーナッツ状にして基体がプラズマの衝撃を実質的に受けない位置とする方法とがあり、いずれか一方、またはこれらを組み合わせて行うことができる。
【0023】
まず、基体位置を変える方法としては、基体を陽極から少し離れた位置に置く方法と、極板間の距離を離す方法がある。
【0024】
陽極から少し離れた位置に置く方法の場合には、更に、基体が陽極の極板と陰極の極板とにはさまれた空間にないことが好ましい。尚、RFスパッタ法においては、基体に対するプラズマの衝撃は、ターゲットに対向した位置から離せば離すほど小さくなる。しかし、ターゲットに対向した位置から離すにしたがって成膜速度は急激に小さくなり、膜厚分布も大きくなる。これらの点から、ターゲットに対向した位置から離す距離は、ターゲット中心からターゲットの大きさ(ターゲットが円板状の場合には直径、ドーナッツ状の場合には外径)の1倍以内が望ましい。また、基体へのプラズマの衝撃は投入電力の増加に伴い強くなる。即ち、成膜速度を増加した場合、基体に対するプラズマの衝撃が強くなるため、配向性の良い膜を得るためには、基体をターゲットに対向した位置から、より離してやる必要がある。したがって、あまり成膜速度を上げ過ぎると、前記距離範囲内では(200)面配向が乱れることがある。
【0025】
極板間の距離を離す場合には、プラズマはターゲット上方に広がって分布するので、ターゲットの形状がドーナッツ状であるのが好ましい。
【0026】
次に、ターゲットの形状をドーナッツ状とする場合には、前述の通り、プラズマはターゲット上方に広がって分布するので基体の大きさがドーナッツ内径以下であることが好ましい。この場合、図2に示すように基体をドーナッツ状のターゲットの中央上方に置くことにより、基体位置にはプラズマが存在しないようにすることができる。
【0027】
尚、RFスパッタ法においては、陽極がプラズマの衝撃を受けるため、極板間の距離を離す方法よりむしろ陽極から少し離れた位置に置く方法が好ましい。
また、DCスパッタ法においては、RFスパッタ法に比べて基体はプラズマの衝撃を受けにくいため、成膜速度を上げても配向性に乱れを生じにくい。また、プラズマをターゲット上に保持して、基体がプラズマの衝撃を受けにくくするマグネトロン方式を併用することも好ましい方法である。
【0028】
本発明における基体は、Al、Al合金、ステンレススチール等の金属、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等の樹脂、ソーダガラス、硼珪酸ガラス、バリウム硼珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス等のガラスなどの汎用されている基体材料を使用することができる。
【0029】
本発明における基体温度は室温以上100℃以下、好ましくは室温以上80℃以下であり、更に好ましくは室温以上50℃以下である。100℃を越える場合には、形成されるNiO膜の配向性が変化してむしろ(111)面が優先配向しやすくなる。
【0030】
本発明におけるターゲットは金属Niであって、その形状は円板状、ドーナッツ状、長方形状等の種々の形状のものを用いることができる。ターゲットの形状をドーナッツ状のものを用いれば、基体をターゲットに対向する位置に置いた場合にも、基体がプラズマの衝撃を実質的に受けない位置とすることができ、しかも、膜厚分布を小さくすることができるため好ましい。
【0031】
本発明におけるスパッタリングガスとしては、アルゴンなどの不活性ガスをプラズマ化させてスパッタリングガスとして用いることができる。スパッタリング時の不活性ガス分圧は1〜50mTorrが好ましい。
【0032】
本発明における酸素分圧は、採用するスパッタ法の種類によって異なる。
RFスパッタ法においては、0.5mTorr以下、好ましくは0.3mTorr以下である。
【0033】
DCスパッタ法においては、成膜速度の設定により対応する酸素分圧に設定する必要があり、例えば、成膜速度が30nm/minの場合には、0.05〜0.30mTorrが好ましく、成膜速度が300nm/minの場合には、0.50〜2.50mTorrが好ましく、成膜速度が600nm/minの場合には、1.00〜3.00mTorrが好ましい。
【0034】
本発明における成膜速度は、採用するスパッタ法の種類によって異なる。
RFスパッタ法においては、好ましくは25nm/min以下、更に好ましくは22nm/min以下である。
DCスパッタ法においては、1nm/minから1000nm/min程度までと極めて幅広い成膜速度の範囲をとることができ、必要とする成膜速度で行うことができる。この場合、上記の通り、成膜速度に対応する酸素分圧に設定しておく。
【0035】
【作用】
(100)面が優先配向したスピネル型酸化物磁性薄膜は、(200)面が基体に対して平行に優先配向したNaCl型結晶構造の下地膜を用いた場合が特に得られ易いことが知られている。
【0036】
ところでNiO薄膜は、通常行われるスパッタ法における100℃を越える基体温度の場合には、(111)面が基体に対して平行に優先配向し易く、100℃以下で成膜する場合に(200)面が基体に対して平行に優先配向し易くなることを本発明者は見出した。
【0037】
一方、RFスパッタ法によって成膜する場合、高周波であるために陽極もアルゴンプラズマによる衝撃を受け、成膜される膜の配向性が劣化してしまうことがわかった。また、DCスパッタ法においても、基体位置にプラズマが存在することから若干のプラズマからの衝撃をうけていることがわかった。
【0038】
そこで、プラズマによる衝撃を受けない位置に基体を置き、しかも、基体温度を100℃以下としてスパッタリングを行うことにより、膜の配向性を、より向上させることができるのではないかと考え、本発明を成すに至った。
【0039】
本発明に係るNiO配向膜のX線回折パターンにおける(200)面と(111)面とのピーク強度比I(200) /I(111) で表される配向度は、10以上と、ASTMカード(4−835)による多結晶粉体の場合の1.10に比べて非常に良好な配向度を有する。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
【0041】
尚、X線回折パターンは、X線回折装置RAD−2A(理学電機(株)製)で測定した。測定条件は、使用管球:Fe、管電圧:40kV、管電流:20mA、ゴニオメーター:広角ゴニオメーター、サンプリング幅:0.010°、走査速度:1.000°/min、発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.30mmで、回折角(2θ)が40.0°〜60.0°の領域を測定した。
【0042】
X線回折パターンにおける(200)面と(111)面とのピーク強度比I(200) /I(111) をもって(200)面の配向度とした。
【0043】
高周波ハイレートスパッタ装置SH−250H−T06((株)日本真空製)を用いたRFスパッタ法により、図1に示すように、直径D75mmの円板状の金属Niターゲット3の上、高さD80mmであって、ターゲット中心からの距離D55mmのプラズマ2の衝撃を受けない位置1aにソーダガラス製の基体1aをあらかじめ置き、室温(25℃)で、酸素分圧0.08mTorr、全圧5mTorrのアルゴンと酸素とからなる雰囲気中において、前記ターゲット3をスパッタリングして15nm/minの成膜速度で、前記基体1a上に厚さ200nmのNiO配向膜を形成した。
【0044】
得られたNiO配向膜は、X線回折測定の結果は、図3のX線回折パターンの(A)に示す通りであり、(200)面のピーク強度と(111)面のピーク強度との比が20であり、(200)面が基体に対して平行に強く優先配向していた。
【0045】
得られたNiO配向膜は、(200)面が基体に対して平行に強く優先配向していることにより、コバルトフェライト又はコバルト含有マグヘマイト等のスピネル型酸化物磁性薄膜用の配向性下地膜として使用することができ、また、人工格子膜用の下地膜としても使用できる。
【0046】
【実施例】
次に、実施例並びに比較例を挙げる。
【0047】
実施例1〜8、比較例1〜2、参考例1;
実施例1
DCマグネトロンスパッタ装置(DC電源:MDX−10K(アドバンテストエナジー社製))を用いたDCマグネトロンスパッタ法により、図2に示すように、ドーナッツ形状の金属Niターゲット6からの距離D7.62cmであって、前記ターゲット6がドーナッツ形状であることからプラズマ5が存在しない位置4に、ソーダガラス製の基体4をあらかじめ置き、室温(25℃)で、酸素分圧0.16mTorr、全圧7mTorrのアルゴンと酸素とからなる雰囲気中において、前記ターゲット6(外径D190mmφ、内径D110mmφのドーナッツターゲット)をスパッタリングして32nm/minの成膜速度で、前記基体4上に厚さ200nmのNiO配向膜を形成した。
【0048】
得られたNiO配向膜は、X線回折測定の結果は、図4のX線回折パターンに示す通り、(200)面のピーク強度と(111)面のピーク強度との比が150であり、(200)面が基体に対して平行に強く優先配向していた。
【0049】
得られたNiO配向膜は、(200)面が基体に対して平行に非常に強く優先配向している。
【0050】
実施例2〜8
スパッタリング装置の種類、基体位置(図1中1a又は図2中4に示す位置)、基体素材、基体温度、ターゲットの形状、酸素分圧、アルゴン分圧及び成膜速度を種々変化させた以外は前記本発明の実施の形態又は実施例1と同様にしてNiO配向膜を得た。各製造条件及び得られたNiO配向膜の諸特性については表1に示した。
【0051】
比較例1
基体位置を図1中1bの位置としたこと以外は前記本発明の実施の形態と同様にしてNiO配向膜を得た。
【0052】
得られたNiO配向膜のX線回折測定の結果は、図3のX線回折パターンの(B)に示す通り、(200)面のピーク強度と(111)面のピーク強度との比が6.0であった。
【0053】
比較例2
基体温度を150℃としたこと以外は実施例1と同様にしてNiO配向膜を得た。
【0054】
得られたNiO配向膜のX線回折測定の結果、(200)面のピーク強度と(111)面のピーク強度との比が1.0であった。
【0055】
参考例1
成膜速度を30nm/minとした以外は本発明の実施の形態と同様にしてNiO配向膜を得た。
【0056】
得られたNiO配向膜のX線回折測定の結果、(200)面のピーク強度と(111)面のピーク強度との比が4.0であった。
【0057】
【表1】
Figure 0003606481
【0058】
【発明の効果】
本発明によって得られるNiO配向膜は、X線回折パターンの(200)面及び(111)面によるピーク強度比I(200) /I(111) で表される配向度が10以上と、(200)面が基体に対して平行に優先配向していることから配向性の高い高密度磁気記録媒体用の下地膜として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における基体位置の模式図
【図2】ドーナッツ状ターゲットの場合のプラズマと基体との模式図
【図3】本発明の実施の形態及び比較例1のRFスパッタ法による基体位置の違いによるNiO配向膜の(200)面と(111)面とのピーク対比を示すX線回折パターン
【図4】実施例1のDCマグネトロンスパッタ法によるNiO配向膜の(200)面と(111)面とのピーク対比を示すX線回折パターン

Claims (3)

  1. スパッタ法により基体上にNiO配向膜を作製するにあたって、基体をプラズマからの衝撃を受けない位置にあらかじめ置き、基体温度100℃以下においてNiO膜を形成することにより、X線回折パターンにおける(200)面と(111)面とのピーク強度比I(200) /I(111) で表される配向度が10以上である(200)面が基体に対して平行に優先配向しているNiO配向膜を得ることを特徴とするNiO配向膜の製造法。
  2. スパッタ法がRFスパッタ法である請求項1記載のNiO配向膜の製造法。
  3. スパッタ法がDCスパッタ法である請求項1記載のNiO配向膜の製造法。
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