JP3606122B2 - 副走査による誤差の影響を低減した双方向印刷の位置ズレ補正 - Google Patents

副走査による誤差の影響を低減した双方向印刷の位置ズレ補正 Download PDF

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  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に画像を印刷する技術に関し、特に、往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを調整する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリンタが広く普及している。このようなカラープリンタの中には、印刷速度の向上のために、いわゆる「双方向印刷」を行う機能を有するものがある。
【0003】
双方向印刷では、主走査方向の駆動機構のバックラッシュや、印刷媒体を下で支えているプラテンの反り等に起因して、往路と復路における主走査方向の記録位置がずれてしまうという問題が生じ易い。このような位置ズレを解決する技術としては、例えば本出願人により開示された特開平5−69625号公報に記載されたものが知られている。この従来技術では、主走査方向における位置ズレ量(印刷ズレ)を予め登録しておき、この位置ズレ量に基づいて往路と復路におけるドットの記録位置を補正している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
主走査方向の記録位置を補正するための位置ズレ量の決定の方法としては、実際に印刷媒体上に特定の検査パターンを印刷してみて、その印刷結果をもとに主走査方向の位置ズレ量を決定し、補正値を定める方法がある。そして、その位置ズレ量を決定するための特定の検査パターンを印刷する際には、副走査送りを伴うのが普通である。しかし、副走査送りを行うと、副走査駆動機構のバックラッシュや印刷媒体が傾いて送られることなどに起因して、ドットの記録位置が主走査方向にずれることがある。この記録位置ズレは、一般に副走査方向の送り量が大きいほど、そして副走査方向の送りの回数が多いほど、大きくなる。すなわち、主走査方向の位置ズレ量を決定するための特定のパターンの印刷において、大きな副走査方向の送りを多数行えば、それだけ印刷結果に副走査送りに起因する誤差が反映されてしまい、主走査方向の位置ズレ量を正確に定めることが困難となる。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、双方向印刷を行う印刷装置において、ノズル列に関して、往路と復路における主走査方向の位置ズレを軽減するための技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、ノズル群を用いて、副走査を行わずに位置ズレ検査用パターンを印刷する。そして、位置ズレ検査用パターンの中から選択された好ましい補正状態を示す補正情報に従って補正値を決定する。その後、補正値に従って、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正する。
【0007】
「位置ズレ検査用パターン」を印刷する際に副走査送りを伴うと、副走査送りの各機構の作動誤差が印刷される「位置ズレ検査用パターン」に反映されてしまい、補正値に誤差が混入してしまう。しかし、このような態様においては、副走査方向の送りなしで「位置ズレ検査用パターン」を印刷することができるため、そのような問題は発生しない。よって、正確に印刷された「位置ズレ検査用パターン」に基づいて、正確に補正値を定めることができる。
【0008】
また、本発明の他の構成では、ノズル群の中で副走査方向の比較的前方にあるノズルを含みノズル群の一部で構成された前側ノズル群を用いて、印刷ヘッドの主走査の往路と復路の一方で、印刷媒体上に検査用前側パターンを印刷する。また、ノズル群の中で副走査方向の比較的後方にあるノズルを含みノズル群の一部で構成された後側ノズル群を用いて、印刷ヘッドの主走査の往路と復路の他方で、印刷媒体上に検査用後側パターンを印刷する。そして、副走査方向の前後にずれた位置に印刷された検査用後側パターンと検査用前側パターンとを含む位置ズレ検査用パターンの中から選択された好ましい補正状態を示す補正情報に従って補正値を決定する。その後、補正値に従って、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正する。ここで、「副走査方向の前方」とは、副走査によって相対的に移動する印刷ヘッドと印刷媒体との関係において、印刷ヘッドから見て、まだ印刷ヘッドとすれ違っていない印刷媒体の部分がある方角である。そして、「副走査方向の後方」とは、「副走査方向の前方」の逆の向きである。
【0009】
上記のような態様とすれば、副走査方向に印刷ヘッドを送らなくても、印刷位置が副走査方向に前後にずれている「検査用後側パターン」と「検査用前側パターン」とを印刷することができる。このため、好ましい補正状態を確認しやすい「位置ズレ検査用パターン」を低誤差で印刷することができ、それに基づいて補正値を正確に定めることができる。なお、この態様においては、副走査方向に印刷ヘッドを送らなくても「位置ズレ検査用パターン」を印刷することができるが、より補正値を定めやすい「位置ズレ検査用パターン」を印刷するために、副走査方向に微小送りをして「位置ズレ検査用パターン」を印刷することとしてもよい。
【0010】
なお、ノズル群が、一度の主走査では所定の記録密度において副走査方向に不連続のドットしか印刷媒体上に形成できない低密度ノズル群を含む場合には、以下のようにすることが好ましい。すなわち、メモリは、低密度ノズル群に関して、往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第1の補正値を格納する。第1の補正値は、低密度ノズル群によって副走査方向の前後にずれた位置に印刷された第1の検査用後側パターンと第1の検査用前側パターンとを含む第1の位置ズレ検査用パターンの中から選択された好ましい補正状態を示す補正情報に従って決定される。第1の検査用前側パターンは、低密度ノズル群の中で副走査方向の比較的前方にあるノズルを含み低密度ノズル群の一部のノズルで構成された第1の前側ノズル群を用いて、印刷ヘッドの主走査の往路と復路の一方を、副走査送りを間に挟んで複数回実行することによって形成された、副走査方向に伸びる複数の縦罫線で構成されている。第1の検査用後側パターンは、低密度ノズル群の中で副走査方向の比較的後方にあるノズルを含み低密度ノズル群の一部のノズルで構成された第1の後側ノズル群を用いて、印刷ヘッドの主走査の往路と復路の他方を、副走査送りを間に挟んで複数回実行することによって形成された、副走査方向に伸びる複数の縦罫線で構成されている。ここで、「低密度ノズル群」は複数組存在してもよく、それに応じてメモリに複数の第1の補正値が格納されてもよい。
【0011】
この態様においては、「第1の検査用後側パターン」と「第1の検査用前側パターン」とが、副走査方向に連続するドットで形成された縦罫線で構成されているため、それらに基づいて主走査方向の記録位置のズレを補正するための「第1の補正値」を定めやすい。また、ドットを副走査方向に連続させるための副走査方向の送りを伴うものの、「検査用後側パターン」と「検査用前側パターン」とを副走査方向にずらして印刷するための大きな送りを行う必要がないため、「位置ズレ検査用パターン」を低誤差で印刷することができ、それに基づいて補正値を正確に定めることができる。
【0012】
なお、第1の位置ズレ検査用パターンを印刷する際の副走査の送り量は、1ドット分に等しいことが好ましい。この態様においては、複数回の主走査の間に1ドット分づつの副走査方向の送りを行うことによって、一度の主走査では副走査方向に不連続のドットしか形成できない低密度ノズル群でも、連続したドットを印刷することが可能となる。そして、副走査方向の送りは1ドット分であるため、「位置ズレ検査用パターン」を印刷するために行う副走査副走査方向の送りの累積距離が小さくなる。このため、副走査副走査方向の送りの誤差が小さくなり、「位置ズレ検査用パターン」を低誤差で印刷することができる。その結果、補正値を正確に定めることができる。
【0013】
また、ノズル群が、一度の主走査によって副走査方向に連続するドットを所定の記録密度において印刷媒体上に形成することができる高密度ノズル群を含む場合には、以下のようにすることが好ましい。すなわち、メモリは、高密度ノズル群に関して、往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第2の補正値を格納する。第2の補正値は、高密度ノズル群によって副走査方向の前後にずれた位置に印刷された第2の検査用後側パターンと第2の検査用前側パターンとを含む第2の位置ズレ検査用パターンの中から選択された好ましい補正状態を示す補正情報に従って決定される。第2の検査用前側パターンは、高密度ノズル群の中で副走査方向の比較的前方にあるノズルを含み高密度ノズル群の一部のノズルで構成された第2の前側ノズル群を用いて、印刷ヘッドの主走査の往路と復路の一方で副走査方向に連続するドットを形成された縦罫線で構成されている。第2の検査用後側パターンは、高密度ノズル群の中で副走査方向の比較的後方にあるノズルを含み高密度ノズル群の一部のノズルで構成された第2の後側ノズル群を用いて、印刷ヘッドの主走査の往路と復路の他方で副走査方向に連続するドットを形成された縦罫線で構成されている。第2の位置ズレ検査用パターンは、副走査を行わずに印刷される。
【0014】
このような態様においては、ノズル群が、一度の主走査によって副走査方向に連続するドットを所定の記録密度において印刷媒体上に形成することができる。このため、副走査方向に連続する縦罫線の「第2の検査用後側パターン」と「第2の検査用前側パターン」を、副走査を行わずに印刷することができる。よって、好ましい補正状態を選択しやすい「位置ズレ検査用パターン」を低誤差で印刷することができ、それに基づいて補正値を正確に定めることができる。
【0015】
また、位置ズレ補正実行部は、第1の補正値と第2の補正値の平均値を用いて、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正することが好ましい。なお、低密度ノズル群と高密度ノズル群は、それぞれ複数組存在するものとしてもよい。
【0016】
このような態様とすれば、低密度ノズル群の特質を反映する第1の補正値と、高密度ノズル群の特質を反映する第2の補正値と、を持つことができ、それらに基づいて適切な補正を行うことができる。そして、本態様においては、第1の補正値と第2の補正値の平均値を用いて補正を行うため、低密度ノズル群と高密度ノズル群の両方の特質を簡易に反映して、補正を行うことができる。
【0017】
高密度ノズル群は、ブラックインクを吐出し、低密度ノズル群は、それぞれ単一色のカラーインクを吐出する単一色カラーノズル群を複数含む場合には、第1の補正値は、複数の単一色カラーノズル群のうちの少なくとも一つの所定の単一色カラーノズル群についてそれぞれ定められ、位置ズレ補正実行部は、低密度ノズル群のノズルを使用する印刷モードにおいては、第2の補正値と、所定の単一色カラーノズル群についての第1の補正値と、のうちの少なくともいくつかの補正値の平均値を用いて双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正することが好ましい。
【0018】
このような態様とすれば、低密度ノズル群でカラー印刷を行う際には、各単一色カラーノズル群の特質を反映した複数の第1の補正値、およびブラックインクを吐出する高密度ノズル群の特質を反映した第2の補正値、を総合した平均値を用いて、簡易に記録位置のズレを補正することができる。そして、「平均値」を算出する際に演算に加えられ考慮される単一色カラーノズル群を、ノズルの位置や記録位置ズレの目立ちやすさ等を考慮して適切に定めれば、よりカラー印刷に適した補正を行うことができる。なお、第1の補正値を定める「所定の単一色カラーノズル群」は、「平均値」を算出する際に演算に加えられ考慮される単一色カラーノズル群とすることができる。
【0019】
また、第1の補正値は、複数の単一色カラーノズル群のうちの少なくとも一つの単一色カラーノズル群について定められ、位置ズレ補正実行部は、低密度ノズル群のノズルを使用する印刷モードにおいては、第1の補正値のうちの一つを用いて記録位置のズレを補正することとすることもできる。
【0020】
このような態様とすれば、低密度ノズル群でカラー印刷を行う際には、低密度ノズル群の中の一の単一色カラーノズル群の特質を反映した第1の補正値を用いて、記録位置のズレを補正することができる。そして、基準となる単一色カラーノズル群を、ノズルの位置や記録位置ズレの目立ちやすさ等を考慮して適切に定めれば、よりカラー印刷に適した補正を行うことができる。
【0021】
一方、高密度ノズル群は、ブラックインクを吐出し、低密度ノズル群は、それぞれ単一色のカラーインクを吐出する単一色カラーノズル群を複数含む場合には、位置ズレ補正実行部は、低密度ノズル群のノズルを使用しない印刷モードにおいては、第2の補正値を用いて記録位置のズレを補正することが好ましい。このようにすれば、モノクロ印刷を行う場合に、高密度ノズル群の特質を反映した第2の補正値によって補正を行うことができ、モノクロ印刷に適した記録位置の補正をすることができる。
【0022】
また、位置ズレ補正実行部は、低密度ノズル群に関しては、第1の補正値を用いて記録位置のズレを補正し、高密度ノズル群に関しては、第2の補正値を用いて記録位置のズレを補正することとすることもできる。このようにすれば、一つの印刷作業中に、低密度ノズル群については低密度ノズル群に最適な補正をすることができ、高密度ノズル群については高密度ノズル群に最適な補正をすることができる。
【0023】
なお、本発明は、以下に示すような種々の態様で実現することが可能である。
(1)双方向印刷装置。
(2)双方向印刷方法。
(3)双方向印刷時の記録位置ズレの補正方法。
(4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラム。
(5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体。
(6)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
【0024】
【発明の実施の形態】
A.装置の構成
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、本発明の第1実施例としてのインクジェットプリンタ20を備えた印刷システムの概略構成図である。このプリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ88に接続されている。
【0025】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ローラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置検出センサ39とを備えている。
【0026】
図2は、制御回路40を中心としたプリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算術論理演算回路として構成されている。この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54と、を備えている。I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータ88から供給される印刷信号PSを受け取ることができる。
【0027】
なお、印刷ヘッド28とインクカートリッジの搭載部とを含む構成全体を「印刷ヘッドユニット60」と呼ぶのは、この印刷ヘッドユニット60が1つの部品としてプリンタ20に着脱されるからである。すなわち、印刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユニット60を交換することになる。
【0028】
図3は、印刷ヘッド28に設けられた複数列のノズルと複数のアクチュエータチップとの対応関係を示す説明図である。このプリンタ20は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のインクを用いて印刷を行う印刷装置である。印刷ヘッド28は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)については、各インク用のノズル列をそれぞれ1列づつ備えている。そして、ブラック(K)については、K,K,Kの3列のノズル列を備えている。これらのノズル列C,M,Y,K,K,Kのノズルピッチkはいずれも3ドットであり、その間隔は120dpiである。なお、本明細書では、シアンノズル列C,マゼンタノズル列M,イエローノズル列Yをまとめて「カラーノズル列CMY」と呼ぶことがあり、ブラックノズル列K,K,Kをまとめて「ブラックノズル列K」と呼ぶことがある。
【0029】
ノズル列K,C,M,Yは、各ノズルが主走査方向に並ぶ位置(副走査方向の同じ位置)に配されている。一方、ノズル列Kのノズルは、ノズル列Kのノズルに対して副走査方向に1ドットだけずれた位置に配されており、ノズル列Kのノズルは、ノズル列Kのノズルに対して副走査方向に2ドットだけずれた位置に配されている。したがって、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色については、一度の主走査で、各ノズル列C,M,Yによって、最大120dpiでドットが形成されるのに対して、ブラック(K)については、副走査方向にずらして配置された3列のノズル列K,K,Kによって、一度の主走査で最大360dpiでドットを形成することが可能である。
【0030】
すなわち、360dpiで印刷媒体上に印刷を行おうとした場合、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色については、一度の主走査では、副走査方向に3ドットピッチでしか印刷を行えない。よって、360dpiで副走査方向に連続した文字や図形を印刷しようとすると、1ドットづつの副走査送りを伴う3回の主走査を行う必要がある。これに対して、ブラック(K)については、一度の主走査で360dpiで副走査方向に連続した文字や図形を印刷することができる。なお、本発明においては、360dpiに限らず、所定の記録密度において、一度の主走査では副走査方向に不連続のドットしか印刷媒体上に形成できないノズル群を「低密度ノズル群」とすることができ、一度の主走査によって副走査方向に連続するドットを所定の記録密度において印刷媒体上に形成することができるノズルを「高密度ノズル群」とすることができる。
【0031】
アクチュエータ回路90には、ブラックノズル列Kとブラックノズル列Kを駆動する第1のアクチュエータチップ91と、ブラックノズル列Kとシアンノズル列Cを駆動する第2のアクチュエータチップ92と、マゼンタノズル列Mとイエローノズル列Yを駆動する第3のアクチュエータチップ93とが設けられている。
【0032】
B.主走査方向の記録位置ズレの補正の原理:
双方向印刷においては、往路におけるドットの形成と復路におけるドットの形成とによって、印刷媒体P上に一つの画像を形成する。このため、往路における印刷と復路における印刷とにおいて、同じ記録位置を狙ってインクの吐出を行った場合には、実際に印刷媒体P上の同じ位置に記録が行われなければならない。これは、同じ記録位置を狙ってインクの吐出を行った場合に、実際に印刷媒体P上の同じ位置に記録が行われてはじめて、同一画像上の任意の点を往路と復路で分担して形成し、一つの画像を構成することができるからである。
【0033】
しかし、前述のように、現実には主走査方向の駆動機構のバックラッシュや、印刷媒体を下で支えているプラテンの反り等に起因して、往路と復路における主走査方向の記録位置がずれることがある。以下で説明する記録位置ズレの補正の方法は、往路と復路でのインク滴の吐出タイミングを、「理論上、同じ記録位置にドットが記録されるはずのタイミング」から意図的にずらして、それによって前記記録位置のズレを吸収して、実際に同じ記録位置にドットが記録されるように補正を行うものである。
【0034】
C.第1実施例の処理手順:
(1)処理全体の流れ:
図4は、ズレ調整の手順を示すフローチャートである。この調整は、原則としてユーザが行う。ステップS21では、プリンタ20を用いて補正値決定用のテストパターン(位置ズレ検査用パターン)を印刷する。なお、テストパターンは各色ごとに印刷される。具体的なテストパターンの印刷方法については後述する。
【0035】
ステップS22で、ユーザは、各色ごとに印刷したテストパターンを観察して、最もズレの少ない縦罫線対のズレ調整番号を、それぞれコンピュータ88(図2)のプリンタドライバのユーザインタフェイス画面(図示せず)に入力する。その結果、シアンノズル列C,マゼンタノズル列M,イエローノズル列Yそれぞれに関する第1の補正値を表す複数の第1の調整番号と、ブラックノズル列Kに関する第2の補正値を表す第2の調整番号と、が、コンピュータ88(図2)を通じてプリンタ20内のP−ROM43に格納される。
【0036】
その後、ステップS23においてユーザによって印刷の実行が指示されると、ステップS24において、補正値を用いたズレ補正を行いながら双方向印刷が実行される。図5は、第1実施例における双方向印刷時のズレ補正に関連する主要な構成を示すブロック図である。プリンタ20内のP−ROM43には、調整番号格納領域202a〜dと補正値テーブル206が設けられている。補正値テーブル206は、テストパターンにおける復路の縦罫線の記録位置のズレ量(すなわち補正値)とズレ調整番号との関係を格納したテーブルである。
【0037】
プリンタ20内のRAM44には、双方向印刷時の位置ズレを補正するための位置ズレ補正実行部210としての機能を有するコンピュータプログラムが格納されている。位置ズレ補正実行部210は、ズレ調整番号に対応する補正値を補正値テーブル206から読み出す。カラー印刷の際には、位置ズレ補正実行部210は、復路において位置センサ39(図1)からキャリッジ30の原点位置を示す信号を受け取ると、第2の補正値と複数の第1の補正値とを総合した総合補正値に応じて、ヘッドの記録タイミングを指示するための信号をヘッド駆動回路52に供給する。ヘッド駆動回路52は、3つのアクチュエータチップ91〜93に同一の駆動信号を供給しており、位置ズレ補正実行部210から与えられた記録タイミングに応じて復路の記録位置を調整する。これによって、復路において、K〜Yの6組のノズル列の記録位置が共通する補正量で調整される。なお、総合的な補正値は、シアン(C)とマゼンタ(M)についての二つの第1の補正値と、ブラック(K)についての第2の補正値と、の平均値である。なお、本実施例の印刷装置においては、カラー印刷の際は、カラーノズルだけではなくブラックノズルも使用するものとする。
【0038】
また、白黒印刷の場合には、カラーインクを用いないので、第2の補正値のみを用いた位置ズレ補正の方が好ましい。そこで、プリンタ20の制御回路40(具体的には図5の位置ズレ補正実行部210)は、コンピュータ88(図1)から白黒印刷であることが通知されたときには、第2の補正値のみを用いて双方向印刷時の位置ズレを補正するように構成しておくことが好ましい。
【0039】
実施例1の処理手順の全体の流れは、以上に説明したようなものである。次に、ブラックノズル列、カラーノズル列についての補正値の決定の方法を、詳細に説明する。
【0040】
(2)ブラックノズル列についての補正値の決定の方法
図6は、テストパターンに基づいてズレ調整の補正値を決定する方法を示す説明図である。このテストパターンは、副走査方向の送りを行わずに印刷ヘッド28を主走査方向に往復させ、その間にブラックノズル列K,K,Kのノズルに印刷媒体P上にドットを形成させて印刷したものである。まず、往路においては、印刷媒体P上に同一間隔の副走査方向の罫線を描くように、インク滴を吐出させている。図6において、1〜8の番号をつけられた実線の罫線が往路で印刷された罫線である。これらの罫線は、360dpiで副走査方向に連続する直線となるように、ブラックノズル列K,K,Kの各ノズルからインク滴を吐出させて形成される。以下で述べる復路で印刷する罫線についても同様である。
【0041】
復路では、「往路で記録された罫線上に重ねて同じ罫線を記録できるタイミング」を選択するために、種々のタイミングで、すなわちいくつかの印刷位置に、罫線の印刷を行う。なお、図6においては、復路で形成する罫線は便宜上、一点鎖線で表されている。この例では、復路において「理論上、同じ罫線を記録するはずのタイミング」でインク滴の吐出が行われるのは、左から4番目の罫線を描くときである。そして、左から3番目の罫線から左端の罫線の3本については、復路で形成する罫線が往路で形成した罫線に対して少しづつ左方向にずれるように、インク滴の吐出タイミングを遅くして印刷を行う。同様に、左から5番目の罫線から右端の罫線の4本については、復路で形成する罫線が往路で形成した罫線に対して少しづつ右方向にずれるように、インク滴の吐出タイミングを早くして印刷を行う。その結果、図6に示すようなテストパターンが、一度の往復の主走査で印刷媒体P上に形成される。ここで、復路で印刷される1から8の罫線は、左端のものから順に、それぞれが対応する往路の罫線を基準として、1ドットピッチづつ右の方にずれていくように形成されている。したがって、補正値はドットピッチの整数倍で設定されることとなる。なお、図6においては、復路で形成する罫線は一点鎖線で表されているが、これは往路と復路の罫線を区別するために便宜上行ったもので、復路において現実に一点鎖線で罫線の印刷を行うことを意味するものではない。
【0042】
テストパターンの印刷においては、複数組の縦罫線対の上下には、ズレ調整番号の数字(図6において、1〜8が示されている。)が実際に印刷される。ズレ調整番号は、好ましい補正状態を示す補正情報としての機能を有する。ここで、「好ましい補正状態」とは、往路または復路における記録位置(または記録タイミング)を適切な補正値で補正したときに、往路と復路でそれぞれ形成されたドットの主走査方向の位置ズレがもっとも小さくなるような状態を言う。なお、テストパターン自体は副走査を行わずに印刷したが、この上下のズレ調整番号の数字は、副走査を行って印刷してもよい。
【0043】
そして、本実施例では、罫線は8組印刷したが、ズレが大きいことが予想される場合には、より多くの罫線組を印刷することが好ましく、ズレが小さいことが予想される場合には、より少ない罫線組を印刷することが好ましい。また、上記説明ではズレ調整番号は、左端から昇順でつけられていたが、補正状態を特定することができる番号であれば、どのように番号付けをしてもよい。なお、図6において示されているそれぞれの数字の大きさ(サイズ)は、テストパターンに対する実際の大きさの比率を反映しているものではない。
【0044】
インク滴の吐出タイミングを理論値から前後に複数パターン変動させて、復路において罫線を印刷した結果、理論上は、左から4番目の罫線において往路と復路で描く罫線が一致するはずであるのに、現実には、図6に示すように、(理論上のタイミングからわずかにインク滴の吐出タイミングを早めた、)左から5番目の罫線において、往路と復路で描く罫線が一致していることがわかる。よって、左から5番目の罫線を描いた際のインク滴吐出タイミングで実際の印刷を行えば、同じ記録位置を狙って往路と復路でインクの吐出を行って、実際に同じ位置にドットを記録することができる。すなわち、このタイミングを補正値として記憶して、実際の印刷において使用すれば、記録位置を適正に補正することができる。
【0045】
(3)カラーノズル列についての補正値の決定の方法
次に、カラーノズル列についての補正値の決定の方法を説明する。カラーノズル列CMYについてのテストパターンの印刷、及び補正値の決定の方法もブラックノズル列Kの場合と同様である。ただし、カラーノズル列CMYは、一度の主走査では120dpiでしかドットを形成できないので、360dpiで副走査方向に連続する直線となる罫線を印刷するには、副走査方向の1ドットづつの送りを行いながら3回の主走査を行う必要がある。
【0046】
(4)本実施例の効果
本実施例では、記録位置ズレを補正するための補正値は、演繹的な推測に基づいて決定されるのではなく、実際に印刷媒体上に印刷されたテストパターンに基づいてされる。このため、実際の印刷ズレが少なくなるように、的確に補正値を決定することができる。
【0047】
また、本実施例では、低誤差でテストパターンを印刷することができ、正確に補正値を定めることができる。すなわち、ブラックノズルについては、副走査方向の送りなしでテストパターンを印刷することができるため、副走査送りの各機構の作動誤差が印刷されるテストパターンに反映され、補正値に誤差が混入してしまうということがない。カラーノズルについては、ドットを副走査方向に連続させるための副走査方向の送りを伴うものの、テストパターンを副走査方向にずらして印刷するための大きな送りを行う必要がないため、同様に、低誤差でテストパターンを印刷することができる。よって、そのように低誤差で印刷されたテストパターンに基づいて補正値を正確に定めることができる。
【0048】
さらに、カラー印刷においては、カラーノズル列とブラックノズル列のそれぞれの補正値(第1の補正値と第2の補正値)の平均値を使用して補正を行い、モノクロ印刷においては、ブラックノズル列の補正値(第2の補正値)のみを使用して補正を行っている。このため、それぞれの印刷モードについて最適な補正を行うことができる。
【0049】
また、イエローインクは、ドットの記録位置ズレが目立ちにくい。したがって、補正値の平均値を定める際に、イエローノズル群に対応する補正値を考慮する必要性は低い。逆に、シアンやマゼンタなどの他の色と同等にイエローノズル群の補正値を考慮した場合には、そのためにシアンやマゼンタなどの記録位置がそれぞれの最適な位置から遠ざかってしまうこともある。そのような場合には、イエロードットが最適な位置に近づいたことによる画質向上の程度よりも、シアンやマゼンタなどの記録位置が最適な位置から遠ざかったことによる影響の方が大きくなり、かえって、全体として画質が低下してしまうおそれがある。しかし、本実施例においては、補正に使う平均値の算出においてイエローに対応する補正値(第1の補正値)は考慮していない。よって、上記のような問題が発生せず、印刷画像の品質が高い。
【0050】
なお、本実施例においては、カラー印刷においては、シアンノズル列Cとマゼンタノズル列Mとブラックノズル列Kのそれぞれの補正値(第1の補正値と第2の補正値)の平均値を使用して補正を行うこととしたが、考慮するノズル列はこの組み合わせに限られるものではない。すなわち、カラー印刷においてブラックノズルをあまり使用しない場合には、シアンノズル列Cとマゼンタノズル列Mのみの補正値の平均を使用してもよい。また、逆に上記のノズル列に加えてイエローノズル列Yをも考慮の対象としてもよい。そして、補正値の平均値である総合補正値は、各ノズル列の補正値の単純な平均値(中間値)としたが、補正値の加重平均としてもよい。すなわち、イエロー、シアン、マゼンタのカラーインクとブラックインクとの使用頻度や、ノズル列の中心からの距離、記録位置ズレの目立ち易さなどを考慮して、それぞれの第1の補正値と第2の補正値に重み付けをして平均を求め、これを総合補正値としてもよい。また、相乗平均とすることもできる。すなわち、記録位置ズレの補正は、第1および第2の補正値をどのように使用するかによらず、第1および第2の補正値をもとに、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正するものであればよい。
【0051】
また、テストパターンとしては、縦罫線では無く、間欠的にドットが記録されたような直線状のパターンなど他のパターンを使用することも可能である。すなわち、好ましい補正状態を示す補正情報を選択し、補正値を決定することができる位置ズレ検査用パターンであればよい。テストパターンを、間欠的にドットが記録されたような直線状のパターンとすれば、副走査方向に連続するドットを形成することができないノズルについても、副走査を行うことなく一度の主走査でテストパターンを形成することが可能となる。
【0052】
そして、本実施例では、最大120dpiでドット形成が可能であって、一度の主走査では360dpiで連続ドットを形成できない低密度ノズルを、カラーノズル群とし、一度の主走査で360dpiで連続ドットを形成できる高密度ノズルをブラックノズル群としたが、本発明においては、インクの色と密度の関係はこれに限られるものではなく、任意のものとすることができる。たとえば、同一色のインクにつき、高精度印刷用の高密度ノズル群と低精度印刷用の低密度ノズル群を備えている印刷装置に適用することもできる。すなわち、低密度ノズル群は、一度の主走査では所定の記録密度において副走査方向に不連続のドットしか印刷媒体上に形成できないものであればよく、高密度ノズル群は、一度の主走査によって副走査方向に連続するドットを所定の記録密度において印刷媒体上に形成することができるものであればよい。さらに、カラーノズル群の各単一色カラーノズル群は、シアン、マゼンタ、イエローの組合わせに限られるものではなく、淡シアン、濃シアン、淡マゼンタ、濃マゼンタ、イエローの組合わせ等であってもよい。
【0053】
D.第2実施例:
図7は、第2実施例において使用されるテストパターンを示す説明図である。第2実施例では、往路では、各ノズル列の副走査方向の後側のノズルを使用して、図6における罫線の上側のF1の部分のみを印刷し、復路では、各ノズル列の副走査方向の前側のノズルのみを使用して、下側のF2の部分のみを印刷する。そして、往路で使用するノズルと復路で使用するノズルとは、一部重複している。その結果、図7に示すようなテストパターンが印刷される。なお、他の点は第1実施例と同様である。
【0054】
図7からわかるように、本実施例においては、往路と復路の罫線の印刷位置が副走査方向にずれている。このため、より罫線の一致の度合いの判別が容易となり、好ましい補正状態を示す補正情報を選択しやすい。また、往路で使用するノズルと復路で使用するノズルが一部重複しており、往路と復路の罫線の印刷位置が一部重なっているため、さらに罫線の一致の度合いの判別が容易となっている。そして、テストパターンの印刷において、全ノズルではなく一部のノズルのみを使用しているので、テストパターンの印刷に要するインクを節約することができる。
【0055】
また、本実施例においては、副走査方向にずれた縦罫線のテストパターンを副走査を行わずに印刷する。このため、縦罫線の互いに重なりあっている部分(図7において破線で挟まれた部分)は、ノズル列の並びの中央近辺に位置するノズルによって印刷される。よって、駆動機構のバックラッシュなどによって印刷ヘッドが往路と復路とで異なる角度に傾く場合にも、縦罫線の重なり合っている部分は、図8に示すように、ヘッド全体の変位を正しく反映することとなる。このため、印刷ヘッドが往路と復路とで異なる角度に傾く場合にも、テストパターンに基づいて的確に補正値を定めることができる。言い換えれば、ノズル列の端に位置するノズルによって印刷された罫線を基準とした場合には、ノズル列の当該一端についてズレが小さくなるように補正値を定めても、他端についてズレが大きくなってしまう。しかし、本実施例においては中央近辺のノズルで印刷される罫線の重なり部分を基準として補正値を定め得るので、そのようなことはない。すなわち、図8において、左から5番目の縦罫線を基準として補正値を定めれば、ノズル列の中央近辺におけるドット形成の位置ズレを小さくできるのはもちろんのこと、ノズル列の両端(図8において上下端)におけるドット形成の位置ズレも均等に小さくすることができる。
【0056】
なお、罫線の上側のF1の部分を印刷する後側ノズル群と、罫線の下側のF2の部分を印刷する前側ノズル群との関係は、次の関係を満たす限りどのようなものであってもよい。すなわち、前側ノズル群は、ノズル群の中で副走査方向の比較的前方にあるノズルを含みノズル群の一部で構成され、後側ノズル群は、ノズル群の中で副走査方向の比較的後方にあるノズルを含みノズル群の一部で構成される、という関係である。ただし、現実に印刷媒体上に印刷される位置の「上下」の関係は入れ替わっていてもよい。また、前側ノズル群と後側ノズル群は、本実施例のように、一部のノズルを共有してもよいし、ノズルを共有しなくてもよい。言い換えれば、往路と復路で印刷される罫線の印刷位置が、副走査方向で一部重なっていてもよいし、重ならなくともよい。
【0057】
E.第3実施例:
図9は、第3実施例における双方向印刷時のズレ補正に関係する主要な構成を示すブロック図である。図5に示した構成との違いは、3つのアクチュエータチップ91,92,93を駆動するためのヘッド駆動回路52a,52b,52cが独立に設けられている点である。すなわち、3つのヘッド駆動回路52a,52b,52cは、3つのアクチュエータチップ91,92,93を独立に駆動する。このため、位置ズレ補正実行部210からの記録タイミングの指示も、各ヘッド駆動回路52a,52b,52cに対して独立に与えることができる。従って、双方向印刷時の位置ズレ補正も、アクチュエータチップ毎に実行することができる。
【0058】
第3実施例では、アクチュエータチップ毎に補正値を独立に設定できる点に特徴がある。こうすれば、アクチュエータチップ毎に位置ズレを補正できるので、双方向印刷時の位置ズレをより低減することができる。なお、1つのアクチュエータチップで3組のノズル列を駆動するタイプのプリンタでは、3組のノズル列毎に補正値を独立に設定することができる。
【0059】
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0060】
(1)補正値は、各ノズル列毎に独立に設定することが好ましい。こうすれば、上述した実施例よりもさらに位置ズレを低減することが可能である。
【0061】
(2)上記実施例では、ドットの記録位置(または記録タイミング)を調整することによって位置ズレを補正していたが、これ以外の手段を用いて位置ズレの補正を行うようにしてもよい。例えば、アクチュエータチップへの駆動信号の周波数を調整することによって位置ズレの補正を行うようにすることも可能である。
【0062】
(3)上記実施例では、復路の記録位置(または記録タイミング)を調整することによって位置ズレを補正していたが、往路の記録位置を調整することによって位置ズレを補正するようにしてもよい。また、往路と復路の記録位置の両方を調整することによって位置ズレを補正するようにしてもよい。すなわち、一般には、往路と復路の記録位置の少なくとも一方を調整することによって位置ズレを補正するようにすればよい。
【0063】
(4)上記実施例では、インクジェットプリンタについて説明したが、本発明はインクジェットプリンタに限らず、一般に、印刷ヘッドを用いて印刷を行う種々の印刷装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のプリンタ20を備えた印刷システムの概略構成図。
【図2】プリンタ20における制御回路40の構成を示すブロック図。
【図3】印刷ヘッド28内の複数列のノズルと複数個のアクチュエータチップとの対応関係を示す説明図。
【図4】テストパターンをもとに補正値を定める手順を示すフローチャート。
【図5】第1実施例における双方向印刷時のズレ補正に関連する主要な構成を示すブロック図。
【図6】テストパターンに基づいてズレ調整の補正値を決定する第1実施例の方法を示す説明図。
【図7】テストパターンに基づいてズレ調整の補正値を決定する第2実施例の方法を示す説明図。
【図8】テストパターンに基づいてズレ調整の補正値を決定する第2実施例の方法を示す説明図。
【図9】第3実施例における双方向印刷時のズレ補正に関連する主要な構成を示すブロック図。
【符号の説明】
20…インクジェットプリンタ
22…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印刷ヘッド
30…キャリッジ
31…仕切板
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
41…CPU
43…PROM
44…RAM
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
56…コネクタ
60…印刷ヘッドユニット
71〜76…導入管
80…インク通路
88…コンピュータ
90…アクチュエータ回路
91〜93…アクチュエータチップ
100…ヘッドIDシール
110…ノズルプレート
112…リザーバプレート
120…接続端子プレート
122…内部接続端子
124…外部接続端子
130…セラミック焼結体
132…端子電極
202a〜d…調整番号格納領域
206…補正値テーブル
210…位置ズレ補正実行部

Claims (14)

  1. 主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置であって、
    インク滴を吐出することによって印刷媒体上にドットを記録するためのノズル群を有する印刷ヘッドと、
    往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための補正値を格納するメモリと、
    前記補正値に従って、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正するための位置ズレ補正実行部と、
    を備え、
    前記補正値は、位置ズレ検査用パターンの中から選択された、往路と復路でそれぞれ形成されるドットの主走査方向に沿った記録位置のズレがもっとも小さくなる状態を示す補正情報に従って決定され、
    前記位置ズレ検査用パターンは、副走査を行わずに印刷されることを特徴とする双方向印刷装置。
  2. 主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置であって、
    インク滴を吐出することによって印刷媒体上にドットを記録するためのノズル群を有する印刷ヘッドと、
    往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための補正値を格納するメモリと、
    前記補正値に従って、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正するための位置ズレ補正実行部と、
    を備え、
    前記補正値は、副走査方向の前後にずれた位置に印刷された検査用前側パターンと検査用後側パターンとを含む位置ズレ検査用パターンの中から選択された、往路と復路でそれぞれ形成されるドットの主走査方向に沿った記録位置のズレがもっとも小さくなる補正状態を示す補正情報に従って決定され、
    前記検査用前側パターンは、前記ノズル群の中で副走査方向の比較的前方にあるノズルを含み前記ノズル群の一部で構成された前側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の一方で印刷媒体上に印刷されたものであり、
    前記検査用後側パターンは、前記ノズル群の中で副走査方向の比較的後方にあるノズルを含み前記ノズル群の一部で構成された後側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の他方で印刷媒体上に印刷されたものであることを特徴とする双方向印刷装置。
  3. 請求項2記載の印刷装置であって、
    前記ノズル群は、一度の主走査では所定の記録密度において副走査方向に不連続のドットしか印刷媒体上に形成できない低密度ノズル群を含み、
    前記メモリは、前記低密度ノズル群に関して、往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第1の補正値を格納し、
    前記第1の補正値は、前記低密度ノズル群によって副走査方向の前後にずれた位置に印刷された第1の検査用後側パターンと第1の検査用前側パターンとを含む第1の位置ズレ検査用パターンの中から選択された、往路と復路でそれぞれ前記低密度ノズル群によって形成されるドットの主走査方向に沿った記録位置のズレがもっとも小さくなる補正状態を示す補正情報に従って決定され、
    前記第1の検査用前側パターンは、前記低密度ノズル群の中で副走査方向の比較的前方にあるノズルを含み前記低密度ノズル群の一部のノズルで構成された第1の前側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の一方を、副走査送りを間に挟んで複数回実行することによって形成された、副走査方向に伸びる複数の縦罫線で構成されており、
    前記第1の検査用後側パターンは、前記低密度ノズル群の中で副走査方向の比較的後方にあるノズルを含み前記低密度ノズル群の一部のノズルで構成された第1の後側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の他方を、副走査送りを間に挟んで複数回実行することによって形成された、副走査方向に伸びる複数の縦罫線で構成されている双方向印刷装置。
  4. 請求項3記載の印刷装置であって、
    前記第1の位置ズレ検査用パターンを印刷する際の副走査の送り量は1ドット分に等しい、双方向印刷装置。
  5. 請求項2記載の印刷装置であって、
    前記ノズル群は、一度の主走査によって副走査方向に連続するドットを所定の記録密度において印刷媒体上に形成することができる高密度ノズル群を含み、
    前記メモリは、前記高密度ノズル群に関して、往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第2の補正値を格納し、
    前記第2の補正値は、前記高密度ノズル群によって副走査方向の前後にずれた位置に印刷された第2の検査用後側パターンと第2の検査用前側パターンとを含む第2の位置ズレ検査用パターンの中から選択された、往路と復路でそれぞれ前記高密度ノズル群によって形成されるドットの主走査方向に沿った記録位置のズレがもっとも小さくなる補正状態を示す補正情報に従って決定され、
    前記第2の検査用前側パターンは、前記高密度ノズル群の中で副走査方向の比較的前方にあるノズルを含み前記高密度ノズル群の一部のノズルで構成された第2の前側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の一方で副走査方向に連続するドットを形成された縦罫線で構成されており、
    前記第2の検査用後側パターンは、前記高密度ノズル群の中で副走査方向の比較的後方にあるノズルを含み前記高密度ノズル群の一部のノズルで構成された第2の後側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の他方で副走査方向に連続するドットを形成された縦罫線で構成されており、
    前記第2の位置ズレ検査用パターンは、副走査を行わずに印刷される双方向印刷装置。
  6. 請求項2記載の印刷装置であって、
    前記ノズル群は、一度の主走査では所定の記録密度において副走査方向に不連続のドットしか印刷媒体上に形成できない低密度ノズル群と、一度の主走査によって副走査方向に連続するドットを前記所定の記録密度において印刷媒体上に形成することができる高密度ノズル群とを含み、
    前記メモリは、前記低密度ノズル群に関して往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第1の補正値と、前記高密度ノズル群に関して往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第2の補正値と、を格納し、
    前記位置ズレ補正実行部は、前記第1の補正値と前記第2の補正値の平均値を用いて、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正する、双方向印刷装置。
  7. 請求項6記載の印刷装置であって、
    前記高密度ノズル群は、ブラックインクを吐出し、
    前記低密度ノズル群は、それぞれ単一色のカラーインクを吐出する単一色カラーノズル群を複数含み、
    前記第1の補正値は、前記複数の単一色カラーノズル群のうちの少なくとも一つの所定の単一色カラーノズル群についてそれぞれ定められ、
    前記位置ズレ補正実行部は、前記低密度ノズル群のノズルを使用する印刷モードにおいては、前記第2の補正値と、前記所定の単一色カラーノズル群についての第1の補正値と、のうちの少なくともいくつかの補正値の平均値を用いて双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正する、双方向印刷装置。
  8. 請求項2記載の印刷装置であって、
    前記ノズル群は、一度の主走査では所定の記録密度において副走査方向に不連続のドットしか印刷媒体上に形成できない低密度ノズル群と、一度の主走査によって副走査方向に 連続するドットを前記所定の記録密度において印刷媒体上に形成することができる高密度ノズル群とを含み、
    前記メモリは、前記低密度ノズル群に関して往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第1の補正値と、前記高密度ノズル群に関して往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第2の補正値と、を格納し、
    前記高密度ノズル群は、ブラックインクを吐出し、
    前記低密度ノズル群は、それぞれ単一色のカラーインクを吐出する単一色カラーノズル群を複数含み、
    前記第1の補正値は、前記複数の単一色カラーノズル群のうちの少なくとも一つの単一色カラーノズル群について定められ、
    前記位置ズレ補正実行部は、前記低密度ノズル群のノズルを使用する印刷モードにおいては、前記第1の補正値のうちの一つを用いて記録位置のズレを補正する、双方向印刷装置。
  9. 請求項2記載の印刷装置であって、
    前記ノズル群は、一度の主走査では所定の記録密度において副走査方向に不連続のドットしか印刷媒体上に形成できない低密度ノズル群と、一度の主走査によって副走査方向に連続するドットを前記所定の記録密度において印刷媒体上に形成することができる高密度ノズル群とを含み、
    前記メモリは、前記低密度ノズル群に関して往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第1の補正値と、前記高密度ノズル群に関して往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第2の補正値と、を格納し、
    前記高密度ノズル群は、ブラックインクを吐出し、
    前記低密度ノズル群は、それぞれ単一色のカラーインクを吐出する単一色カラーノズル群を複数含み、
    前記位置ズレ補正実行部は、前記低密度ノズル群のノズルを使用しない印刷モードにおいては、前記第2の補正値を用いて記録位置のズレを補正する、双方向印刷装置。
  10. 請求項2記載の印刷装置であって、
    前記ノズル群は、一度の主走査では所定の記録密度において副走査方向に不連続のドットしか印刷媒体上に形成できない低密度ノズル群と、一度の主走査によって副走査方向に連続するドットを前記所定の記録密度において印刷媒体上に形成することができる高密度ノズル群とを含み、
    前記メモリは、前記低密度ノズル群に関して往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第1の補正値と、前記高密度ノズル群に関して往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを補正するための第2の補正値と、を格納し、
    前記位置ズレ補正実行部は、
    前記低密度ノズル群に関しては、前記第1の補正値を用いて記録位置のズレを補正し、
    前記高密度ノズル群に関しては、前記第2の補正値を用いて記録位置のズレを補正する、双方向印刷装置。
  11. インク滴を吐出することによって印刷媒体上にドットを記録するためのノズル群を有する印刷ヘッドを備え、主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置において、往路と復路における主走査方向のインク滴の記録位置のズレを補正する方法であって、
    (a)前記ノズル群を用いて、副走査を行わずに位置ズレ検査用パターンを印刷する工程と、
    (b)位置ズレ検査用パターンの中から選択された、往路と復路でそれぞれ形成されるドットの主走査方向に沿った記録位置のズレがもっとも小さくなる補正状態を示す補正情報に従って補正値を決定する工程と、
    (c)前記補正値に従って、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正する工程と、
    を備えることを特徴とするインク滴の記録位置の補正方法。
  12. インク滴を吐出することによって印刷媒体上にドットを記録するためのノズル群を有する印刷ヘッドを備え、主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置において、往路と復路における主走査方向のインク滴の記録位置のズレを補正する方法であって、
    (a)前記ノズル群の中で副走査方向の比較的前方にあるノズルを含み前記ノズル群の一部で構成された前側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の一方で、印刷媒体上に検査用前側パターンを印刷する工程と、
    (b)前記ノズル群の中で副走査方向の比較的後方にあるノズルを含み前記ノズル群の一部で構成された後側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の他方で、印刷媒体上に検査用後側パターンを印刷する工程と、
    (c)副走査方向の前後にずれた位置に印刷された前記検査用後側パターンと前記検査用前側パターンとを含む位置ズレ検査用パターンの中から選択された、往路と復路でそれぞれ形成されるドットの主走査方向に沿った記録位置のズレがもっとも小さくなる補正状態を示す補正情報に従って補正値を決定する工程と、
    (d)前記補正値に従って、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正する工程と、
    を備えることを特徴とするインク滴の記録位置の補正方法。
  13. インク滴を吐出することによって印刷媒体上にドットを記録するためのノズル群を有する印刷ヘッドを備え、主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置を備えたコンピュータに、往路と復路における主走査方向のインク滴の記録位置のズレの補正を行わせるためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体であって、
    (a)前記ノズル群を用いて、副走査を行わずに位置ズレ検査用パターンを印刷する機能と、
    (b)位置ズレ検査用パターンの中から選択された、往路と復路でそれぞれ形成されるドットの主走査方向に沿った記録位置のズレがもっとも小さくなる補正状態を示す補正情報に従って補正値を決定する機能と、
    (c)前記補正値に従って、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正する機能と、
    を実現させるための、コンピュータプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体。
  14. インク滴を吐出することによって印刷媒体上にドットを記録するためのノズル群を有する印刷ヘッドを備え、主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒体上に印刷を行う印刷装置を備えたコンピュータに、往路と復路における主走査方向のインク滴の記録位置のズレの補正を行わせるためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体であって、
    (a)前記ノズル群の中で副走査方向の比較的前方にあるノズルを含み前記ノズル群の一部で構成された前側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の一方で、印刷媒体上に検査用前側パターンを印刷する機能と、
    (b)前記ノズル群の中で副走査方向の比較的後方にあるノズルを含み前記ノズル群の一部で構成された後側ノズル群を用いて、前記印刷ヘッドの主走査の往路と復路の他方で、印刷媒体上に検査用後側パターンを印刷する機能と、
    (c)副走査方向の前後にずれた位置に印刷された前記検査用後側パターンと前記検査用前側パターンとを含む位置ズレ検査用パターンの中から選択された、往路と復路でそれぞれ形成されるドットの主走査方向に沿った記録位置のズレがもっとも小さくなる補正状態を示す補正情報に従って補正値を決定する機能と、
    (d)前記補正値に従って、双方向印刷時の主走査方向に沿った記録位置のズレを補正する機能と、
    を実現させるための、コンピュータプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体。
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