JP2004188627A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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宏昭 白川
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    • B41J19/00Character- or line-spacing mechanisms
    • B41J19/14Character- or line-spacing mechanisms with means for effecting line or character spacing in either direction
    • B41J19/142Character- or line-spacing mechanisms with means for effecting line or character spacing in either direction with a reciprocating print head printing in both directions across the paper width
    • B41J19/145Dot misalignment correction

Abstract

【課題】インクジェット記録装置において、同一画像領域を往復双方向にわたる複数回の記録ヘッドの走査によって印字し、且つ画像領域を副走査方向のカラムに分割し、偶数番目カラムと奇数番目カラムを交互に印字する印字手法において、着弾位置の精度補正をより正確に使用者が行うことができる調整パターンを提供する。
【解決手段】先行技術のように着弾位置の精度補正の調整を記録ヘッドの往方向走査時と復方向走査時で等しいドット配置のパターンを用いて行おうとすると1ないし2ピクセルのずれを生じてしまうので、そのようなずれが生じない様に往方向走査時または復方向走査時どちらかのパターンに適切なドットを加える。往方向走査時と復方向走査時で異なる調整パターンを使うところに新規性がある。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドから被記録材に対しインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録装置、及び吐出されたインク滴の着弾位置の精度補正を行う調整パターンに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等において用いられる記録装置は、文字、画像などの記録情報に基づいて、紙やプラスチック薄板等の被記録材上に上記記録情報に応じてドットを形成して記録を行うものである。このような記録装置は、その記録方式として、インクジェット方式、ワイヤドット方式、熱転写方式、レーザービームなどを用いた電子写真方式などが知られている。これらの方式のうち、インクジェット方式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドの吐出ノズルからインク(記録液)滴を吐出し、これを被記録材に付着させて上記のドットを形成するものであり、用いる被記録材の種類がそれほど限定されず、また、記録動作が比較的高速であり、しかもその動作に伴う騒音も少ないなど種々の利点を有し、広く用いられている。
【0003】
上記のようなインクジェット記録装置では、通常、所定の記録幅を持つ記録ヘッドを主走査方向に移動させつつ被記録材にインク滴を吐出し、主走査終了後副走査方向に被記録材を送ることで画像の記録を行う。このとき、さらなる記録速度向上のために、記録ヘッドの往方向の走査だけでなく復方向の走査においても印字を行う印字手法が知られている(双方向印字)。双方向印字においては、往方向で印字されたデータと復方向で印字されたデータの相対的な位置関係がずれてしまうと著しく画質が低下してしまう。このメカニズムについては例えば特開平11−048587に示してある通りである。
【0004】
上記のようなずれを防止するために、往方向と復方向の印字タイミングを種々に変化させて所定の調整パターンを印字し、最も良好な印字結果が得られたタイミングを選択することにより、着弾位置の精度補正を行う方法が採られている。
【0005】
このような着弾位置の精度補正は、インクジェット記録装置の出荷時だけでなく、その使用者も必要に応じて行うのが一般的である。
【0006】
着弾位置の精度補正の調整パターンとしてよく用いられているのが、図2に示すライン状のものである。図2に示した各ラインについて、上半分は往方向で印字されたものであり、下半分は復方向で印字されたものである。印字タイミングを種々に変化させることで図2(a)から(e)に示すように上半分と下半分の位置関係が種々変化したラインが形成される。図2(c)は上半分と下半分の相対的ずれが生じていない良好な画像であるため、印字タイミングとして図2(c)に対応するタイミングを採用すればよいことになる。
【0007】
しかし、近年のインクジェット記録装置の高精細化、インク滴の微小化に伴い、この方法では十分な着弾位置の精度補正が出来なくなってきている。図2では説明の便宜上テストパターンを拡大して示してあるが、実際には1列のドットにより形成されるものであり、(b)、(c)、(d)の判別は困難である。
【0008】
そこで、ラインではなくパターンを用いて着弾位置の精度補正を行う手法が、特 開平07−081190や特開平11−048587に開示されている。前者において提案されている調整パターンは、所定の面積をなす面積パターン内に、往方向走査で印字されたドットと復方向走査で印字されたドットの隣接箇所が2箇所以上含まれる条件下で、往方向走査で印字されたドットの右側に復方向走査で印字されたドットが存在する箇所及び左側に復方向走査で印字されたドットが存在する箇所が存在するというものである。
【0009】
前記パターンにおいては、往復走査のドットずれが生じたときに、必要以上に2ドットが重なった部分と、必要以上に2つのドットが離れた部分と、の両方が面積パターン内に存在せしめることができ、これらの濃淡変化が、目視状態或いは自動濃度判定にとって、濃度ムラの明確化やテクスチャーとして認知される単位となる。
【0010】
このとき、往方向走査で印字されたドットと復方向走査で記録されたドットとはそれぞれ、複数ドット以上連続している方が濃淡変化をいっそう判定し易い。
【0011】
近年では、インク滴の着弾時のドット径と解像度との関係から、2×2ピクセルの左上のマスにインク滴を吐出したパターンを主走査、副走査両方向に繰り返したパターンがよく用いられている。
【0012】
また、後者においては、往方向走査で印字されたドットと復方向走査で印字されたドットが交互に分布したようなパターンを用いて濃度ムラから印字タイミングの適正値を判断する手法が提案されている。このように、ラインではなくパターンを用いることによって着弾位置の精度補正をより正確に行うことが出来るようになった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記先行例で開示されているパターンを用いた場合、往方向走査で印字されたパターンと復方向走査で印字されたパターンが重なった結果一様な一つのパターンが出来る印字タイミングを調整値とするために、以下のような印字手法において正確な着弾位置の精度補正を行うことが出来なかった。
【0014】
すなわち、さらなる記録速度向上のため、画像領域を副走査方向のカラムに分割し、偶数番目カラムと奇数番目カラムを交互に印字する手法(カラム間引き印字)に対してである。このようにすることで、記録ヘッドの走査速度を2倍にすることができる。カラム間引き印字を双方向で行うと、偶数カラムを往方向で、奇数カラムを復方向で印字することになる。あるいは、奇数カラムを往方向で、偶数カラムを復方向で印字することになる。このとき、特開平07−081190で提案されているパターンの代表的なものを当てはめたときのドット配置を図3に示す。
【0015】
前述したように、2×2ピクセルの左上のマスにインク滴を吐出したパターンを主走査、副走査両方向に繰り返したパターンであり、主走査方向に関しては、5ドット印字した後5ドット休止して、が繰り返されている。双方向カラム間引き印字という制約上、図3のようなドット配置が一番滑らかな印字可能パターンだが、実際に印字したときには復方向の印字タイミングが図3よりも1ピクセル分遅れた場合が一番滑らかで濃度ムラが無く見えることになり、着弾位置の精度補正が1ピクセルずれる。これは高画質画像を印字するときに大きな問題となる。
【0016】
図3のようなドット配置になると、2ピクセル連続して印字されない箇所が白スジとして目立ってしまい、滑らかなパターンには見えない。また、復方向の印字タイミングが図3よりも2ピクセル分遅れた場合のパターンと図3のパターンは基本的に同じパターンになるので、使用者が2ピクセル分ずれた調整値を選ぶ可能性もあり、問題である。
【0017】
また、特開平11−048587で提案されているパターンの代表的なものを当てはめたときのドット配置を図4に示す。図4の各図を説明する前に、画像設計上の前提をまず述べる。解像度とドット径の関係であるが、100%の印字を行ったときに被記録材表面が全てインク滴で被覆されるようドット径は解像度×√2よりも大きくなるように設計される。例えば、主走査副走査どちらも解像度が1200dpi(約21μmピッチ)のプリンタにおいて、ドット系は40μm程度になるように設計されている。次に、図4の各図であるが、図4(a)は往方向走査、復方向走査それぞれ2ピクセルおきに印字し、結果的に1ピクセルおきにドットが配置されている場合である。この場合では、往方向走査で印字されるパターンと復方向走査で印字されるパターンを相対的に2ピクセルずつずらしていっても同じパターンの繰り返しとなり、調整パターンとして機能しない。
【0018】
また、図4(b)は往方向走査、復方向走査それぞれ6ピクセルおきに印字し、結果的に3ピクセルおきにドットが配置されている場合である。この場合は各走査における印字の密度が低いために常に白スジが生じ、濃度ムラの無い滑らかなパターンを判断するのが難しい。主走査方向のドット間隔をさらに広げていくと判断し難くなることは言うまでもない。
【0019】
さらに図4(c)は主走査方向は(b)と同じだが副走査方向も3ピクセルおきにドットが配置されている場合のパターンで、濃度ムラというよりはテクスチャームラにより判断するパターンであるが、印字密度が低いために前述した濃度ムラを元にしたパターンよりも判断し難く、一般的な使用者が誤った調整値を選び易いという問題がある。
【0020】
本発明は上記問題点に鑑み、さらなる記録速度向上のために双方向カラム間引き印字手法を採用したインクジェット記録装置において、着弾位置の精度補正をより正確に行うことができる調整パターンを提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、熱エネルギーや圧電素子等を利用して吐出されるインクにより記録を行う記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であり、同一画像領域を往方向復方向双方にわたる複数回の記録ヘッドの走査によって完成させる印字手法で印字するときの、着弾位置の精度補正を調整パターンに基づいて行うことが出来るインクジェット記録装置において、前記着弾位置の精度補正の調整パターンが、前記記録ヘッドの往方向走査時と復方向走査時で異なるドット配置を持つことを特徴としている。
【0022】
また、本出願に係る第2の発明は、前記着弾位置の精度補正の調整パターンが、画像領域を副走査方向のカラムに分割し、偶数番目カラムと奇数番目カラムを交互に印字する印字手法に対して適用されることを特徴としている。
【0023】
また、本出願に係る第3の発明は、前記着弾位置の精度補正の調整パターンとは、画像領域を副走査方向のカラムに分割し、偶数番目カラムと奇数番目カラムを交互に印字する印字手法が適用されているために、往方向走査時に印字されるパターンと復方向走査時に印字されるパターンを相対的に2ピクセル単位でしかずらすことができない場合に、ある連続する2つのパターンが同程度な滑らかさと判断されたときにその中間の印字タイミングを調整値として選択することができることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照してこの発明の実施形態を説明する。本発明はこれらの実施形態のみに限らず、これらをさらに組み合わせたり、この特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の技術にも当然応用することができる。
【0025】
本実施例におけるインクジェット記録装置の機構部分の外観を図5に示し、このインクジェット記録装置に用いられるヘッドカートリッジおよびインクタンクの外観を図6に示し、この図6に示されたヘッドカートリッジの反対側の外観を図7に示す。すなわち、本実施例におけるインクジェット記録装置のシャシー10は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材により構成され、このインクジェット記録装置の骨格をなす。シャシー10には、図示しないシート状の被記録材をインクジェット記録装置の内部へと自動的に給送する媒体給送部11と、この媒体給送部11から1枚ずつ給送される被記録材を所望の記録位置へ導くと共にこの記録位置から媒体排出部12へと被記録材を導く媒体搬送部13と、記録位置に搬送された被記録材に所定の記録動作を行う記録部と、この記録部の吐出回復処理を行うヘッド回復部14とが組み付けられている。
【0026】
記録部は、キャリッジ軸15に沿って走査移動可能に支持されたキャリッジ16と、このキャリッジ16にヘッドセットレバー17を介して着脱可能に搭載されるヘッドカートリッジ18とを具えている。
【0027】
ヘッドカートリッジ18が搭載されるキャリッジ16には、このヘッドカートリッジ18の記録ヘッド19をキャリッジ16上の所定の装着位置に位置決めするためのキャリッジカバー20と、ヘッドカートリッジ18のタンクホルダ21と係合して記録ヘッド19を所定の装着位置に位置決めするように押圧する前述のヘッドセットレバー17とが設けられている。このヘッドセットレバー17は、キャリッジ16に対するヘッドカートリッジ18の着脱手段の一部として機能し、キャリッジ16の上部に設けられた図示しないヘッドセットレバー軸に対して回動可能に取り付けられ、またヘッドカートリッジ18との係合部には、ばね付勢される図示しないヘッドセットプレートが設けられ、このヘッドセットプレートのばね力によって記録ヘッド19を所定の装着位置に押圧しながらヘッドカートリッジ18をキャリッジ16に装着するようになっている。つまり、本実施例における記録ヘッド19は、キャリッジ16に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採用している。
【0028】
記録ヘッド19に対するキャリッジ16の別の係合部には、コンタクトフレキシブルプリントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)22の一端部が連結され、このコンタクトFPC22の一端部に形成された図示しないコンタクト部と、記録ヘッド19に設けられた外部信号入力端子であるコンタクト部23とが電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記録ヘッド19への電力の供給などを行い得るようになっている。
【0029】
コンタクトFPC22のコンタクト部とキャリッジ16との間には、図示しないゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力とヘッドセットプレートによる押圧力とによって、コンタクトFPC22のコンタクト部と記録ヘッド19のコンタクト部23との確実な接触を可能とするようになっている。コンタクトFPC22の他端部は、キャリッジ16の背面に搭載された図示しない配線基板に接続されている。
【0030】
本実施例におけるヘッドカートリッジ18は、インクを貯留するインクタンク24が着脱自在に装着される前述のタンクホルダ21と、インクタンク24から供給されるインクを記録情報に応じて記録ヘッド19の吐出口25(図8参照)から吐出させる前述の記録ヘッド19とを有し、キャリッジ16に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採用している。
【0031】
本実施例では多階調の明度を持った高画質なカラー記録を可能とするため、例えば黒色(Bk),淡シアン色(LC),淡マゼンタ色(LM),シアン色(C),マゼンタ色(M)および黄色(Y)の各色インクが独立した6個のインクタンク24を使用可能としている。各インクタンク24には、ヘッドカードリッジ18のタンクホルダ21に対して係止し得る弾性変形可能な取り外し用レバー26が設けられ、この取り外し用レバー26を操作することにより、図6に示すように、タンクホルダ21に対してインクタンク24をそれぞれ取り外し可能としている。つまり、これら取り外し用レバー26は、ヘッドカートリッジ18のタンクホルダ21に対するインクタンク24の着脱手段の一部として機能する。
【0032】
記録ヘッド19は、後述するプリント素子基板27,電気配線基板28,前述のタンクホルダ21などから構成されている。本実施例における記録ヘッド19の記録素子基板27の部分の破断構造を図8に示し、その断面構造を図9に示す。本実施例における記録素子基板27は、厚さが0.5mm〜1mmのシリコン基板の上に成膜技術を用いて後述する吐出エネルギー発生部,共通インク室,インク路,吐出口25などを形成したものである。
【0033】
すなわち、プリント素子基板27には、これを貫通する長孔状のインク供給口29が形成されている。このインク供給口29の両側には、被記録材の搬送方向、つまりインク供給口29の長手方向に沿って所定間隔で2列に並ぶ複数(本実施例では片側128個)の電気熱変換体30が相互に半ピッチずらした状態で形成され、それぞれ吐出エネルギー発生部を構成している。記録素子基板27には、これら電気熱変換体30の他、電気熱変換体30と記録装置本体側との電気的接続を行うための電極端子31およびアルミニウムなどで形成される図示しない電気配線などが成膜技術によって形成されている。
【0034】
記録素子基板27に形成された電極端子31に対して連結される電気配線基板28は、記録素子基板27にインクを吐出するための電気信号を印加するためのものであり、記録素子基板27に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し、記録装置本体からの電気信号を受け取るための前述のコンタクト部23とを有しており、このコンタクト部23はタンクホルダ21の背面側に位置決め固定されている。この電気配線基板28を介して図示しない駆動ICから電気熱変換体30に対する駆動信号が与えられ、同時に駆動電力がこの電気熱変換体30に供給される。
【0035】
なお、インクタンク24を着脱可能に保持するタンクホルダ21には、インクタンク24から記録素子基板27のインク供給口29に亙るインク流路が形成されている。
【0036】
記録素子基板27上には、インク供給口29に連通する共通インク室32を介して電気熱変換体30とそれぞれ正対する複数の吐出ノズル25を有する上板部材33が形成される。すなわち、この上板部材33と記録素子基板27との間には、個々の吐出ノズル25と共通インク室32とに連通するインク路34が形成され、隣接するインク路34の間には仕切り壁35が形成される。これら共通インク室32,インク路34および仕切り壁35などは、吐出ノズル25と同様にフォトリソグラフィ技術により上板部材33と共に形成される。
【0037】
インク供給口29から各インク路34内に供給される液体は、対応するインク路34に臨む電気熱変換体30に駆動信号が与えられることにより、電気熱変換体30の発熱に伴って沸騰し、これにより発生する気泡の圧力によって吐出ノズル25から吐出される。この場合、液室32内で発生する気泡は、その成長に伴って吐出ノズル25から大気連通状態となる。
【0038】
図10は、インクジェット記録装置の制御系の構成を示すものである。
【0039】
CPU100は、ホスト装置から印刷情報を受け取ると、記録装置各部の制御やデータ処理などを実行する。ROM101には、各処理手順に関する処理プログラムが記憶され、RAM102はその処理手順実行の際のワークエリアなどとして用いられる。すなわち、CPU100は、ROM101に記憶されている制御プログラムに基づき、ホスト装置から受信した記録情報をRAM102などの周辺ユニットを用いて処理し、記録データに変換するなどの処理を実行する。またCPU100は、上記した電気熱変換体の駆動データすなわち印字データ及び駆動制御信号をヘッドドライバ103に出力する。ヘッドドライバ103は、入力された駆動データに基づいて記録ヘッド19の電気熱変換体を駆動する。
【0040】
またCPU100は、キャリッジ16を往復運動させるためのキャリッジ駆動モータ205及び被記録材を搬送するための用紙搬送(PF)モータ104を、モータドライバ105、106を介してそれぞれ制御する。ヘッドドライバ103は、上記エンコーダ206から吐出タイミング信号及びキャリッジの位置情報が入力される。
【0041】
(実施例)
図1は本出願の発明の特徴を最もよく表す図面である。特開平07−081190で提案されているパターンの代表的なものである、前述したような2×2ピクセルの左上のマスにインク滴を吐出したパターンを主走査、副走査両方向に繰り返したパターンであるが、往方向走査時に印字されるパターンと復方向操作時に印字されるパターンが異なっている。すなわち、往方向走査では5ドット印字したあと5ドット休止して、が繰り返されているが、復方向走査では6ドット印字したあと4ドット休止して、が繰り返されている。ちょうど図3の復方向走査で印字されるパターンに1カラム分ドットを追加したようなパターンになっている。
【0042】
このようにすることで、被記録材上で図1中「0」の調整値のようなドット配置になった場合が一番濃度ムラが無く見えるわけだが、復方向走査の印字タイミングを1ピクセル分遅らせたほうが濃度ムラが無くなるという問題や、復方向走査の印字タイミングが2ピクセル分ずれた場合と実質的にパターンが同じという問題を解消している。被記録材上で図1中「0」の調整値の場合のようなドット配置になると、往方向走査時の印字パターンと復方向走査時の印字パターンの境界が2ピクセル連続するドット配置になることに関して、濃度ムラを見る上で大きな影響を与えない。2ピクセル以上連続してドットが印字されなかった結果生じる白スジが濃度ムラを見る上で大きな影響を与える。
【0043】
図1中「+2」の調整値がふられたパターンは「0」の調整値がふられたパターンよりも復方向走査時の印字タイミングが2ピクセル分早い場合、同様に「−2」は2ピクセル分遅い場合である。このように、調整パターンにおいては実際に印字タイミングを異ならせるのではなく画像をずらすことによって擬似的にタイミングをずらしたような印字を行い、入力された調整値に基づいてその後の印字では実際にタイミングをずらしていくという処理を行うことが多い。このような処理方法だと、図1にあるように双方向カラム間引き印字においては2ピクセルずつ擬似的に印字タイミングをずらしたパターンしか印字することができない。
【0044】
そこで、2ピクセルずつ擬似的に印字タイミングをずらしていったパターン群の中の連続する2つのパターンがどちらも同じくらいに濃度ムラが無く見える場合には、それらの中間の調整値を選択できるようにする。このようにすることで、1ピクセル単位で着弾位置の精度補正を行うことができる。
【0045】
具体的な調整パターンのレイアウトに関しては特開平07−081190の図5や図16に順ずるものとする。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、熱エネルギーや圧電素子等を利用して吐出されるインクにより記録を行う記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であり、同一画像領域を往方向復方向双方にわたる複数回の記録ヘッドの走査によって完成させる印字手法で印字するときの、着弾位置の精度補正を調整パターンに基づいて行うことが出来るインクジェット記録装置において、さらなる記録速度向上のためにカラム間引き印字を採用した場合には、前記着弾位置の精度補正の調整を前記記録ヘッドの往方向走査時と復方向走査時で等しいドット配置のパターンを用いて行おうとすると1ピクセルないし2ピクセルのずれを生じてしまうので、そのようなずれが生じない様に往方向走査時または復方向走査時どちらかのパターンに適切なドットを加えることで、着弾位置の精度補正の正確な調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における、往方向走査と復方向走査で異なるパターンを印字する調整パターンの例を示した図である。
【図2】双方向印字において着弾位置の精度補正を行うためによく使われている調整パターンを示した図である。
【図3】双方向印字において着弾位置の精度補正を行うために、過去に提案された調整パターンの例を示した図である。
【図4】双方向印字において着弾位置の精度補正を行うために、図3とは別に過去に提案された調整パターンの例を示した図である。
【図5】本発明による画像形成装置をインクジェットプリンタに応用した一実施例の概略構造を表す斜視図である。
【図6】本発明によるヘッドカートリッジを図5に示すインクジェットプリンタに適用した一実施例の外観をインクタンクと共に表す斜視図である。
【図7】図6に示したヘッドカートリッジの外観を表す斜視図である。
【図8】本発明による液体吐出ヘッドを図7に示すヘッドカートリッジに組み込んだ一実施例におけるプリント素子基板の外観を破断状態で表す斜視図である。
【図9】図8に示したプリントヘッドの主要部の断面図である。
【図10】インクジュット記録装置の制御系の構成の従来例を説明する図である。
【符号の説明】
10 シャシー 11 媒体給送部 12 媒体排出部 13 媒体搬送部 14 ヘッド回復部 15 キャリッジ軸 16 キャリッジ 17 ヘッドセットレバー 18 ヘッドカートリッジ 19 プリントヘッド 20 キャリッジカバー 21 タンクホルダ 22 コンタクトフレキシブルプリントケーブル(コンタクトFPC) 23 コンタクト部 24 インクタンク 25 吐出口 26 取り外し用レバー 27 プリント素子基板 28 電気配線基板 29 インク供給口 30 電気熱変換体 31 電極端子 32 共通インク室 33 上板部材 34インク路 35 仕切り壁

Claims (3)

  1. 熱エネルギーや圧電素子等を利用して吐出されるインクにより記録を行う記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であり、同一画像領域を往方向復方向双方にわたる複数回の記録ヘッドの走査によって完成させる印字手法で印字するときの、着弾位置の精度補正を調整パターンに基づいて行うことが出来るインクジェット記録装置において、前記着弾位置の精度補正の調整パターンとは、前記記録ヘッドの往方向走査時と復方向走査時で異なるドット配置を持つことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記着弾位置の精度補正の調整パターンとは、画像領域を副走査方向のカラムに分割し、偶数番目カラムと奇数番目カラムを交互に印字する印字手法に対して適用されることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記着弾位置の精度補正の調整パターンとは、画像領域を副走査方向のカラムに分割し、偶数番目カラムと奇数番目カラムを交互に印字する印字手法が適用されているために、往方向走査時に印字されるパターンと復方向走査時に印字されるパターンを相対的に2ピクセル単位でしかずらすことができない場合に、ある連続する2つのパターンが同程度な滑らかさと判断されたときにその中間の印字タイミングを調整値として選択することができることを特徴とする、請求項1及び2に記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010069430A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Shibaura Mechatronics Corp 液滴塗布方法及び装置
US7710606B2 (en) 2004-11-29 2010-05-04 Ricoh Company, Ltd. Image processing method, printer driver, image processing apparatus, image forming apparatus and image forming system
JP2013240788A (ja) * 2013-07-01 2013-12-05 Shibaura Mechatronics Corp 液滴塗布方法及び装置

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