JP2009131959A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】黒またはグレー色の画像を印刷する際に、高速化、高画質化を維持しつつ、細線・細字の色味や視認性を向上させる画像形成方法、及び該画像形成方法を用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】黒またはグレー色の画像データから作成した印刷ラスタデータに基づいて、ブラックインクで形成されるブラックドットからなるドットパターンラインと、ブラックインク以外の複数色のカラーインクで形成される擬似ブラックドットからなるドットパターンラインとを交互に配置して、黒またはグレー色の画像を形成する画像形成方法において、前記画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと、前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットが生じるときに、パターンマッチング処理を行なって該擬似ブラックドットの前記交互配置方向の隣接部にブラックドットを付加して印刷する。
【選択図】図10

Description

本発明は、画像形成方法及び画像形成装置に関するものであり、特にインクを噴射するヘッドにて記録を行なうインクジェット記録方式における画像形成方法及び該画像形成方法を利用した画像形成装置に関する。
従来、インクジェット記録方式を採用したインクジェット記録装置(画像形成装置)が知られている。このインクジェット記録装置は、高画質での印刷が可能であり、かつ比較的安価であることから、パーソナルコンピュータの普及に伴い、その画像の出力装置として広く使われている。
このインクジェット記録装置で使用されるインクジェット記録ヘッドは、副走査方向(用紙の進行方向)に複数のノズルを備えており、キャリッジ機構によって主走査方向(用紙の進行方向に直交する方向)に移動される。そして、各ノズルは、画像データを展開して得られたドットパターンデータ(ラスタデータ)に応じたタイミングでインク滴を吐出する。これにより、各ノズルからのインク滴が記録紙に付着し、印刷が行われる。
このようなインクジェット記録装置には、パーソナルコンピュータの出力装置として使用されることから、高速化、高画質化、小型化、低コスト化が要求されている。高速化は、インク吐出駆動周波数のアップ、ノズル数の増加、印刷解像度がノズルの解像度よりも高い場合の低解像度印刷等に実現できる。また、高画質化は、ドットの微小化や高解像度印刷により実現できる。
このような高速化と高画質化を両立させるために、ノズル数を多くして小ドットで高解像度印刷することが行なわれているが、ノズル数が多くなるとインクジェット記録ヘッドが大型化しコストアップにつながるという問題がある。ヘッドの大型化は、インクジェット記録装置全体の大型化を招くほか、ヘッド移動時における振動や騒音の増大、消費電力の増大にもつながる。
そこで、例えば黒またはグレー色の画像を形成する際に、ノズル数を増やさずに高速化、高画質化を図る方法として、特許文献1に開示されているような、ブラックインクと、カラーインクで形成される擬似ブラックインクと、を用いて、擬似的に解像度を上げる技術がすでに知られている。
更に、特許文献1では、副走査方向に少なくとも1ドット画像データを増やす処理を行い、擬似ブラックインクの色が目立つのを防いでいる。
特開2007−30198号公報
しかしながら、今までの黒またはグレー色を印刷するためのデータを、ブラックドット用のブラックデータと、擬似ブラックドット用の擬似ブラックデータに分けただけでは、擬似ブラック単独で形成される(1ドットの)細線などは色味がついたり、色が薄く視認性が悪いという問題があった。また、副走査方向に少なくとも1ドット増やす前処理を加えることにより細線などの視認性は改善するが、前処理で増やされるドットが擬似ブラックドットである場合に色味がついたり、細字などはつぶれ気味になり視認性が低下したりするという問題があった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、黒またはグレー色の画像を印刷する際に、高速化、高画質化を維持しつつ、細線・細字の色味や視認性を向上させる画像形成方法、及び該画像形成方法を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。
〔1〕 黒またはグレー色の画像データから作成した印刷ラスタデータに基づいて、ブラックインクで形成されるブラックドットからなるドットパターンラインと、ブラックインク以外の複数色のカラーインクで形成される擬似ブラックドットからなるドットパターンラインとを交互に配置して、黒またはグレー色の画像を形成する画像形成方法において、
前記画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと、前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットが生じるときに、該擬似ブラックドットの前記交互配置方向(副走査方向)の隣接部にブラックドットを付加することを特徴とする画像形成方法。
〔2〕 前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットに対して、ブラックドットを付加する位置が、前記交互配置方向における該擬似ブラックドットの片側または両側であることを特徴とする前記〔1〕に記載の画像形成方法。
〔3〕 前記印刷ラスタデータは、前記画像データから変換されたままのラスタデータを構成する各画素データで、パターンマッチング処理により前記ブラックドットを付加する画素データであるか否かの判別が行なわれてなるものであることを特徴とする前記〔1〕に記載の画像形成方法。
〔4〕 前記画像が文字画像であることを特徴とする前記〔1〕に記載の画像形成方法。
〔5〕 前記擬似ブラックドットのドット径が、ブラックドットのドット径よりも小さいことを特徴とする前記〔1〕に記載の画像形成方法。
〔6〕 前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットに対して付加するブラックドットの大きさが複数種類あることを特徴とする前記〔1〕に記載の画像形成方法。
〔7〕 ブラックインク及びブラックインク以外の複数色のカラーインクの液滴を吐出する記録ヘッドを搭載して、黒またはグレー色の画像データから作成した印刷ラスタデータに基づいて、前記ブラックインクで形成されるブラックドットからなるドットパターンラインと、前記複数色のカラーインクで形成される擬似ブラックドットからなるドットパターンラインとを交互に配置して、黒またはグレー色の画像を形成する画像形成装置において、前記画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと、前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットが生じるときに、該擬似ブラックドットの前記交互配置方向の隣接部にブラックドットを付加して、黒またはグレー色の画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
本発明の画像形成方法によれば、画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと擬似ブラックドットの隣にブラックドットが存在しない場合に、該擬似ブラックドットの隣にブラックドットを配置するので、擬似ブラックドットのみの配置によって発生する細線・細字の色味や視認性を向上させることができる。
本発明の画像形成装置によれば、本発明の画像形成方法を用いるので、黒またはグレー色の画像において細線・細字の色味や視認性を向上させながら、高速化・高画質化を実現することができる。
以下に、本発明に係る画像形成方法及び画像形成装置の構成について説明する。
図1は本発明の画像形成方法を適用する画像形成装置の一態様であるインクジェット記録装置の機構部全体の概略構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置は、装置本体1の内部に画像形成部2等を有し、装置本体1の下方側に多数枚の記録媒体(以下、用紙と称す)3を積載可能な給紙トレイ4を備え、この給紙トレイ4から給紙される用紙3を取り込み、搬送機構5によって用紙3を搬送しながら画像形成部2によって所要の画像を記録した後、装置本体1の側方に装着された排紙トレイ6に用紙3を排紙する。また、このインクジェット記録装置は、装置本体1に対して着脱可能な両面ユニット7を備え、両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、搬送機構5によって用紙3を逆方向に搬送しながら両面ユニット7内に取り込み、反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構5に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ6に用紙3を排紙する。
ここで、画像形成部2は、ガイドシャフト11、12にキャリッジ13を摺動可能に保持し、図示しない主走査モータでキャリッジ13を用紙3の搬送方向と直交する方向(用紙3の幅方向)に移動(主走査)させる。なお、用紙の搬送方向とキャリッジの動きについては図2に示しておく。図1において、キャリッジ13には、液滴を吐出する複数の吐出口であるノズル孔を配列した液滴吐出ヘッドで構成した記録ヘッド14を搭載し、また記録ヘッド14には液体を供給するインクカートリッジ15が着脱自在に搭載されている。なお、インクカートリッジ15に代えてサブタンクを搭載し、メインタンクからインクをサブタンクに補充供給する構成とすることもできる。
ここで、記録ヘッド14としては、例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェットヘッド、あるいはこれら各色のインク滴を吐出する複数のノズル列を有する1つのインクジェットヘッドを用いることができる。なお、色の数及び配列順序はこれに限るものではない。また、記録ヘッド14を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ等を、インク吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
そして、給紙トレイ4の用紙3は、給紙コロ(半月コロ)21と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離され装置本体1内に給紙され、搬送機構5に送り込まれる。また、搬送機構5は、給紙された用紙3をガイド面23aに沿って上方にガイドし、また両面ユニット7から送り込まれる用紙3をガイド面23bに沿ってガイドする搬送ガイド部23と、用紙3を搬送する搬送ローラ24と、この搬送ローラ24に対して用紙3を押し付ける加圧コロ25と、用紙3を搬送ローラ24側にガイドするガイド部材26と、両面印刷時に戻される用紙3を両面ユニット7に案内するガイド部材27と、搬送ローラ24から送り出す用紙3を押圧する押し付けコロ28とを有している。
更に、搬送機構5は、記録ヘッド14で用紙3の平面性を維持したまま搬送するために、駆動ローラ31と従動ローラ32との間に掛け渡した搬送ベルト33と、この搬送ベルト33を帯電させるための帯電ローラ34と、この帯電ローラ34に対向するガイドローラ35と、図示しないが、搬送ベルト33を画像形成部2に対向する部分で案内するガイド部材(プラテンプレート)と、搬送ベルト33に付着した記録液(インク)を除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなるクリーニングローラなどを有している。
ここで、搬送ベルト33は、無端状ベルトであり、駆動ローラ31と従動ローラ(テンションローラ)32との間に掛け渡されて、図1中の矢示A(用紙搬送方向)の方向に周回するように構成している。この搬送ベルト33は、単層構成、又はインクジェット記録装置の搬送ベルトの模式的断面図である図3に示すように、第1層(最表層)33aと第2層(裏層)33bの2層構成、あるいは3層以上の構成とすることができる。例えば、この搬送ベルト33は、抵抗制御を行っていない純粋な厚さ40μm程度の樹脂材、例えばETFEピュア材で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とで構成する。
そして、帯電ローラ34は、図3に示すように、搬送ベルト33の表層に接触し、搬送ベルト33の回動に従動して回転するように配置されている。この帯電ローラ34には図示しない高圧回路(高圧電源)から高電圧が所定のパターンで印加される。また、搬送機構5から下流側には画像が記録された用紙3を排紙トレイ6に送り出すための排紙ローラ38を備えている。
このように構成したインクジェット記録装置において、搬送ベルト33は矢印Aの方向に周回し、高電位の印加電圧が印加される帯電ローラ34と接触することで正に帯電される。この場合、帯電ローラ34からは所定の時間間隔で極性を切り替えることによって、所定の帯電ピッチで帯電させる。
ここで、この高電位に帯電した搬送ベルト33上に用紙3が給送されると、用紙3内部が分極状態になり、搬送ベルト33上の電荷と逆極性の電荷が用紙3のベルト33と接触している面に誘電され、ベルト33上の電荷と搬送される用紙3上に誘電された電荷同士が互いに静電的に引っ張り合い、用紙3は搬送ベルト33に静電的に吸着される。このようにして、搬送ベルト33に強力に吸着した用紙3は反りや凹凸が校正され、高度に平らな面が形成される。
そこで、搬送ベルト33を周回させて用紙3を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド14を駆動することにより、停止している用紙3に液滴であるインク滴を吐出して1行分(1パス分:図6の例の場合は、副走査方向でのノズル並びが12なので12ライン分)を記録し、用紙3を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙3の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了する。
このようにして、画像が記録された用紙3は排紙ローラ38によって排紙トレイ6に排紙される。
図4は、インクジェット記録装置の制御部の構成を示すブロック図である。
この制御部100は、装置全体の制御を司るCPU101と、CPU101が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM102と、画像データ等を一時格納するRAM103と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(以下NVRAMと略す)104と、その他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC105とを備えている。なお、ASIC105については、後述する「高速機」に分類される記録装置では、画像処理の一部を担当する機能が付与されている場合もある。
また、この制御部100は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのホストI/F106と、記録ヘッド14を駆動制御するためのヘッド駆動制御部107及びヘッドドライバ108と、主走査モータ109を駆動するための主走査モータ駆動部110と、副走査モータ111を駆動するための副走査モータ駆動部112と、環境温度及び/又は環境湿度を検出する環境センサ113及び図示しない各種センサからの検知信号を入力するためのI/O114などを備えている。
また、この制御部100には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル115が接続されている。更に、制御部100は、帯電ローラ34に対する高電圧を印加する高圧回路(高圧電源)116のオン/オフの切り替え及び出力極性の切り替え制御を行う。
ここで、制御部100は、パーソナルコンピュータ(以下PCと称す)等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの画像データを含む印刷データ等をケーブル或いはネットを介してホストI/F106で受信する。
そして、CPU101は、ホストI/F106に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC105にてデータの並び替え処理等(場合によっては、後述する画像処理の一部)を行ってヘッド駆動制御部107に画像データを転送する。なお、画像出力するための印刷データのビットマップデータ(印刷ラスタデータ)への変換は、例えばROM102にフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト側のプリンタドライバーで画像データをビットマップデータに展開し印刷データのビットマップデータ(印刷ラスタデータ)を作成した上で、該印刷ラスタデータをこの装置に転送するようにしても良い。
ヘッド駆動制御部107は、印刷ラスタデータのうち、記録ヘッド14の1パス分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)を受け取ると、この1パス分のドットパターンデータを、クロック信号に同期して、ヘッドドライバ108にシリアルデータで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をヘッドドライバ108に送出する。
このヘッド駆動制御部107は、駆動波形(駆動信号)のパターンデータを格納したROM(ROM102で構成することもできる。)と、このROMから読出される駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器を含む波形生成回路及びアンプ等で構成される駆動波形発生回路を含む。
また、ヘッドドライバ108は、ヘッド駆動制御部107からのクロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をヘッド駆動制御部107からのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的に記録ヘッド14のアクチュエータ手段に印加してヘッドを駆動し、1パス分に相当する画像データを印刷してドットパターンラインを形成する。
ホストPC側で行われる処理の一例として、図5を用いて説明を行う。図5では、全ての画像処理をPC側で処理する「廉価機」(画像処理装置)と、一部の処理を記録装置に内蔵したASICで分担する「高速機」とについて示している。この図で示すところの「高速機」では、画像処理をホスト側と記録装置側で分担して処理することができるため、画像処理にかかる時間を短縮できるだけでなく、ホストPCの開放を早めることができる。
画像処理の概要は、入力された画像データをモニター表示用の色空間から記録装置用の色空間への変換(RGB表色系→CMY表色系)を行うCMM(Color Management Module)処理部201,301、CMYの値から黒生成/下色除去を行うBG/UCR(Black Generation/Under Color Removal)と、記録装置の特性やユーザの嗜好を反映した入出力補正を行うγ補正とを行うBG/UCR/γ補正部202,302、記録装置の解像度に合わせて拡大処理を行うズーミング(Zooming)処理部203,303、画像データを記録装置から噴射するドットのパターン配置に置き換える中間調処理(多値・少値マトリクス)部204,304より構成される。
本発明は、この内の画像データを記録装置から噴射するドットのパターン配置に置き換える処理に関するものである。ここでは、本発明におけるモノクロ(グレー)画像の処理について説明する。
図6は本発明の一実施の形態例に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット(図1の記録ヘッド14に相当するもの)におけるノズルの配列の様子を示す平面図である。同図に示すように、本実施の形態例のインクジェット記録装置のヘッドユニット401におけるノズル列402は、副走査方向にブラック(K)、シアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)の各色毎1列に配列された4列から構成されている。そして、ヘッドユニット401のノズル列402は、ブラック(K)のノズル列と、ブラック(K)のノズル列と副走査方向で同一のラスタ位置に配列されたイエロー(Y)のノズル列とを含んで構成する第1のノズル列群403と、シアン(C)のノズル列とマゼンタ(M)のノズル列が副走査方向で同一のラスタ位置に配列されて構成し、かつ第1のノズル群403の副走査方向のノズル列に対して半ピッチずらして配列された第2のノズル列群404とを含んで構成されている。なお、ブラック(K)、シアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)の4つの色に限らず、これ以外の色を加えてもよい。また、主走査方向における色の配列順序は図6に示す順序に限らない。更に、ブラックノズルの無いラスタのノズル(ここでは第2のノズル列群404)はブラックの代替ドットとして使用するため、濃度が高く黒に近い色となるノズルの組み合わせが好ましい。その組み合わせによって、つまりシアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)のいずれの2色とするかによって、代替ドットはシアン(C)とイエロー(Y)の場合緑系、シアン(C)とマゼンタ(M)の場合青系、イエロー(Y)とマゼンタ(M)の場合赤系のいずれかとなり、搭載するインクの特性にもよるが、一般的にはシアン(C)とマゼンタ(M)の組み合わせによる青系の構成が好ましい。
以下の説明では図6に示す配列のとおり、擬似ブラックドットがシアン(C)とマゼンタ(M)の青系となるKCYMの順として説明する。各ノズルの副走査方向の密度は150dpiである。図6に示すように、イエローノズル列はブラックノズル列と副走査方向に同じラスタ位置に配置され、シアンノルズ列とマゼンタノズル列はブラックノズル列から副走査方向に半ピッチ、つまり300dpiずらしたラスタ位置に配置されている。
ここで、図7の(a)に示す画像は1ドットが300dpiを示しているが、画像501がカラー画像であって例えばイエローの場合、図6のヘッドユニット401により描画される画像は副走査方向に150dpiの解像度であるため、図7の(b)に示す画像502のようなドットパターン(イエローのドットパターンラインのみが副走査方向に150dpiの解像度で並んだパターン。すなわち、ラインとラインの間が空いている。)として処理される。
一方、図7の(a)に示す画像501がモノクロ画像の場合、ブラックノズルの存在しないラスタのドット(ドットパターンライン)についてはシアンとマゼンタに割り当てる。これによりブラックノズルによるインク吐出に加え、300dpiずれた位置に配置されたシアンノズルとマゼンタノズルによる吐出も合わせて行われるため、ブラックインクで形成されるブラックドットからなるドットパターンラインと、シアンインクとマゼンタインクで形成される擬似ブラックドットからなるドットパターンラインとが交互に配置されることとなり、結果として図7の(c)に示す画像503のドットパターン(黒またはグレー色の画像)が形成される。この場合、画像503の黒(Kのドットパターンライン)の隙間のライン(C+Mのドットパターンライン)はシアンインクとマゼンタインクの混合により青に近い色となる。黒の隙間がブルーで埋まることによりグレーバランスが青寄りになるが、画像の副走査方向の解像度は2倍となり、画像の濃度も向上する。ここで、K及びC+Mのドットパターンラインの交互配置方向は、副走査方向であり、記録ヘッドのノズル列方向でもある。
このように、本発明では、「黒またはグレー色の画像データから作成した印刷ラスタデータに基づいて、ブラックインクで形成されるブラックドットからなるドットパターンラインと、ブラックインク以外の複数色のカラーインクで形成される擬似ブラックドットからなるドットパターンラインとを交互に配置して、黒またはグレー色の画像を形成する画像形成方法」を前提としている。なお、ここでいう「黒またはグレー色の画像データから作成した印刷ラスタデータ」は、カラー画像をモノクロ(黒またはグレー色)印刷するために、周知の技術(輝度を用いた変換など)でモノクロ変換し作成した印刷ラスタデータであってもよい。
以下、本発明の画像形成方法において、「画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと、前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットが生じるときに、該擬似ブラックドットの前記交互配置方向の隣接部にブラックドットを付加して印刷すること」について説明する。なおここでは、印刷により形成される画像がフォントデータに基づいた文字画像であることを前提とする。
まず、「画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと、前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットが生じるとき」の状態について説明する。
例えば、ホスト側のプリンタドライバーで黒文字の画像データ(フォントデータ)がラスタデータの一種であるビットマップデータに展開される。ビットマップデータはフォントを形成するドットを示したものである。ついで、従来技術ではこのビットマップデータが画像形成装置に転送され、画像形成装置ではこのビットマップデータに基づいてモノクロの画像形成が行なわれる。
図8に、そのときの画像データを示す。画像は全て1ドット300dpiの画像データである。ここで図8に示す画像データが黒文字の場合、前述したようにカラーノズルへのドットパターン割り当てにより、図9(a)に示すようにブラックインクで形成されるブラックドットからなるドットパターンライン(K)と、シアンインクとマゼンタインクで形成される擬似ブラックドットからなるドットパターンライン(C+M)とが副走査方向(図中上下方向)に交互に配置された画像となる。このような配置のとき、図9(a)の画像の詳細を観察すると、図9(b)に示すa,b,c,d,eの箇所で、ブラックドットが副走査方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットのみのドットパターンが認められる。このa,b,c,d,eの箇所は、シアンインクとマゼンタインクによる擬似ブラックドットであるため、本来の黒色とかけ離れた青色だけで構成されることになる。そのため、本来黒字であるものの一部が青味がついて見えたり、色が薄く視認性が悪いものとなっていた。
本発明では、a,b,c,d,eの箇所のようなブラックドットが副走査方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットの副走査方向の隣接部にブラックドットを付加する画像処理を行って印刷することにより、この問題を解決している。ブラックドットを付加する方法としては、パターンマッチングが高速で処理できるという点で優れている。すなわち、前記印刷ラスタデータを、画像データから変換されたままのラスタデータを構成する各画素データで、パターンマッチング処理により前記ブラックドットを付加する画素データであるか否かの判別が行なわれてなるものとすることにより、前記ブラックドットの付加を行う。
図10に、パターンマッチング処理の第1の実施の形態として、その処理手順を示す。ここで、パターンマッチング処理とは、印刷ラスタデータにおけるブラックドット付加処理のことであり、ブラックドットとノズル列方向(副走査方向)で隣接しない擬似ブラックドットに対し、隣接部にブラックドットを付加するためのデータ処理のことである。また、ここでは、プリンタドライバーがホスト側装置においてパターンマッチング処理を実行する例を示す。
(S11) まず、黒文字の画像データ(フォントデータ)が展開されてなるビットマップデータ(ラスタデータ)において、その先頭位置を注目画素データとしてセットする。
(S12) ついで、その注目画素データがブラックインク用の画素データであるか否かを確認する。ブラックインク用の画素データでない場合(S12のN)、ステップS17に進む。
(S13) 注目画素データがブラックインク用の画素データである場合(S12のY)、セットした注目画素データを含み少なくとも副走査方向に並ぶ複数の画素データからなる画素データマトリクス(ウインドウ)を前記ラスタデータから取得する。この場合、取得した画素データマトリクスのウインドウサイズとしては、横(主走査方向)にm個の画素データが並び、縦(副走査方向)にn個の画素データが並ぶ(m×n)のサイズである。なお、mは1以上の整数、nは3以上の整数である。ここでは、図11に示すように、m=1、n=3のウインドウ(3ドット分の画素データ)からなるものを用い、行列成分としての(1,1)成分の画素データが注目画素データである。
(S14) つぎに、取得した画素データマトリクスと、あらかじめ設定しておいた1または2以上のマトリクスパターン(以下「参照パターン」という。)のデータと、を両者のパターンが一致するかどうかについて比較する(パターンマッチング)。本実施の形態の場合、参照パターンは、(1,1)成分及び(1,3)成分が画像ドットではない空白のドットのデータであり、(1,2)成分が画像ドットのデータとなっている。すなわち、(1,2)成分の画素データが擬似ブラックドットの画素データであって、その擬似ブラックドットの画素データに隣接する(1,1)成分及び(1,3)成分にはブラックドットの画素データが存在しない状態となっている。
(S15) 両者のパターンがマッチしたかどうかを判定する。マッチしない場合(S15のN)、ステップS17に進む。
(S16) 両者のパターンがマッチした場合(S15のY)に、注目画素データをブラックドットの画素データに置換する。これにより、擬似ブラックドットの画素データに隣接する(1,1)成分にブラックドットの画素データを付加することとなる。
(S17) ラスタデータにおいてそれまでの注目画素データの位置から主走査方向に1画素分を移動し、その画素データを新たな注目画素データとする。なお、それまでの注目画素データの位置が主走査方向のラインの最後の位置である場合には、副走査方向に1画素分移動し、ライン先頭の画素データを新たな注目画素データとする。
(S18) 新たな注目画素データがラスタデータのデータエンドであるか否かを判定する。データエンドである場合(S18のY)、当該パターンマッチング処理は終了する(END)。新たな注目画素データがデータエンドでない場合(S18のN)、ステップS12に戻り、以降の同様の処理を行なう。
以上のように、フォントデータのラスタデータに対して、各画素データ(ビット)ごとに前述のウインドウ単位でパターンマッチングを実施することにより、ラスタデータ上で「画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと、前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットが生じるときに、該擬似ブラックドットの前記交互配置方向の隣接部にブラックドットを付加」することが行なわれ、このラスタデータを印刷ラスタデータとする。そして、該印刷ラスタデータをホスト側装置から図4のインクジェット記録装置のホストI/F106に転送し、インクジェット記録装置において転送された印刷ラスタデータに基づいて所定の印刷を行ない、従来よりも細線・細字の色味や視認性を向上させた画像を得ることができる。
なお、ここでは注目画素データがブラックインク用の画素データである場合(ステップS12のY)には、その画素データが画像ドットであろうと空白ドットであろうと、ステップS14のパターンマッチング処理が行なわれるプロセスを示したが、これに限定されるものではない。例えば、前記ステップS12において注目画素データがブラックインク用の画素データであるか否かを判定するだけではなく、ブラックインク用の画素データであったとしても空白ドットである場合にはステップS13に進み、画像ドットである場合にはステップS17に進むように判定を行ってもよい。
図12に、本実施の形態で画像形成を行った結果を示す。
図9の状態に対して、a´,b´,c´,d´,e´の箇所にブラックドットを付加したものとなっており(図12(a))、その結果、図12(b)の画像のように、図9(b)に見られた擬似ブラックドット単独の1ドット線が解消されていることがわかる。なお、擬似ブラックドットのドット径は、隣接部に付加したブラックドットのドット径よりも小さいことが好ましい。もちろん、全体の擬似ブラックドットのドット径を付加したブラックドットのドット径よりも小さくしてもよい。
よって、文字及び細線オブジェクトのモノクロ部分について速度を落とすことなく、カラー部に対して副走査方向に2倍の解像度をもった画像(ここでは、モノクロ部300×300dpi、カラー部300×150dpiの画像)を形成することができるとともに、従来よりも細線・細字の色味や視認性を向上させた画像を得ることができる。
つぎに、パターンマッチング処理の第2の実施の形態について説明する。
図13に、パターンマッチング処理の第2の実施の形態として、その処理手順を示す。ここでは、図9(b)におけるbの箇所を含む領域について、プリンタドライバーがパターンマッチング処理を実行する例を示す。なお、ここではRAM上において、「処理前データ(元データ)」と「処理後データ(元データ+付加ドット)」を記憶しておき、「処理前データ(元データであり、ラスタデータ)」からデータマトリクスを取得してパターマッチングを実施し、マッチした場合「処理後データ」にドット付加(置換)を行なうものとする。図14に図9(b)におけるbの箇所を含む領域の画素データ(「処理前データ(元データ)」)の概略を示す。
(S21) まず、黒文字の画像データ(フォントデータ)が展開されてなるビットマップデータ(ラスタデータ)において、その先頭位置を注目画素データとしてセットする。
(S22) ついで、その注目画素データが擬似ブラックインク用の画素データであるか否かを確認する。擬似ブラックインク用の画素データでない場合(S22のN)、ステップS27に進む。ここでは、図14における擬似ブラックインク用の画素データAを注目画素データとする。
(S23) 注目画素データAは擬似ブラックインク用の画素データであるので(S22のY)、セットした注目画素データを含み少なくとも副走査方向に並ぶ複数の画素データからなる画素データマトリクス(ウインドウ)を前記ラスタデータから取得する。この場合、取得した画素データマトリクスのウインドウサイズとしては、第1の実施の形態の場合と同様に、横(主走査方向)にm個の画素データが並び、縦(副走査方向)にn個の画素データが並ぶ(m×n)のサイズである。なお、mは1以上の整数、nは3以上の整数である。ここでは、m=5、n=3のウインドウ(15ドット分の画素データ)からなるものを用い、行列成分としての(3,2)成分の画素データが注目画素データとする。図14において枠線で囲まれたものがその画素データマトリクスである。
(S24) つぎに、取得した画素データマトリクスと、あらかじめ設定しておいた1または2以上のマトリクスパターン(以下「参照パターン」という。)のデータと、を両者のパターンが一致するかどうかについて比較する(パターンマッチング)。本実施の形態の場合、参照パターンは、(3,1)成分及び(3,3)成分が画像ドットではない空白のドットのデータであり、(3,2)成分が擬似ブラックドットのデータとなっている。すなわち、(3,2)成分の画素データが擬似ブラックドットの画素データであって、その擬似ブラックドットの画素データに隣接する(3,1)成分及び(3,3)成分にはブラックドットの画素データが存在しない状態となっている。図15〜図18に、参照パターンの例を示す。
(S25) 両者のパターンがマッチしたかどうかを判定する。マッチしない場合(S25のN)、ステップS27に進む。図14の画素データAを注目画素データとした場合、図15(a)の参照パターンとマッチする。
(S26) 両者のパターンがマッチした場合(S25のY)に、注目画素データに対して副走査方向で隣接する片側または両側の画素データ(空白データ)をブラックドットの画素データに置換する。また、このとき、置換(付加)するブラックドットの大きさは予め用意された複数種類の大きさの中から適宜選択されるものとする。例えば、インクジェット記録装置における吐出される液滴の大きさとしての大滴、中滴、小滴の中から選択される。画素データAが注目画素データの場合、画素データAの片側(図14における下側)の隣接する空白画素データ51が大滴のブラックドットの画素データに置換される。これにより、擬似ブラックドットの画素データAに隣接する(3,1)成分に大滴のブラックドットの画素データを付加することとなる。
(S27) ラスタデータにおいてそれまでの注目画素データの位置から主走査方向に1画素分を移動し、その画素データを新たな注目画素データとする。なお、それまでの注目画素データの位置が主走査方向のラインの最後の位置である場合には、副走査方向に1画素分移動し、ライン先頭の画素データを新たな注目画素データとする。ここでは、図14の画素データAの隣の画素データBが注目画素データとなる。
(S28) 新たな注目画素データがラスタデータのデータエンドであるか否かを判定する。データエンドである場合(S28のY)、当該パターンマッチング処理は終了する(END)。画素データBはデータエンドでないので(S28のN)、ステップS22に戻り、以降の同様の処理を行なう。
図14において、画素データBを注目画素データとした場合、取得した画素データマトリクスは、図15(b)の参照パターンとマッチするので、画素データBの副走査方向で下側の隣接する空白の画素データ52が大滴のブラックドットの画素データに置換される。また同様に、画素データCを注目画素データとした場合、取得した画素データマトリクスは、図15(c)の参照パターンとマッチするので、画素データCの副走査方向で下側の隣接する空白の画素データ53が大滴のブラックドットの画素データに置換される。また、画素データDを注目画素データとした場合、取得した画素データマトリクスは、図16の参照パターンとマッチするので、画素データDの副走査方向の両側で隣接する空白の画素データ54,55が中滴のブラックドットの画素データに置換される。また、画素データEを注目画素データとした場合、取得した画素データマトリクスは、図17の参照パターンとマッチするので、画素データEの副走査方向の上側で隣接する空白の画素データ56が大滴のブラックドットの画素データに置換される。
以上のパターンマッチング処理を行なうことにより、図14のラスタデータは、図19に示す印刷ラスタデータ(「処理後データ(元データ+付加ドット)」)とされる。そして、該印刷ラスタデータをホスト側装置から図4のインクジェット記録装置のホストI/F106に転送し、インクジェット記録装置において転送された印刷ラスタデータに基づいて所定の印刷を行なうと、図9(b)のbの箇所の青単独の1ドット線が解消され、かつ斜め線において見られる階段状のぎざぎざした形状が解消される。
つぎに、図9(b)におけるaの箇所を含む領域について、プリンタドライバーがパターンマッチング処理を実行する場合を説明する。図20にその領域の画素データの概略を示す。この場合、傾斜をもったドット配列となっている。
図20の画素データにおいても、図13に示したパターンマッチング処理が行なわれ、画素データFを注目画素データとした場合に、取得した画素データマトリクス(図中の枠線で囲まれる領域)は、図18の参照パターンとマッチするので、画素データFの副走査方向の両側で隣接する空白の画素データ57,58が中滴のブラックドットの画素データに置換される。
以上のパターンマッチング処理を行なうことにより、図20のラスタデータは、図21に示す印刷ラスタデータとされる。そして、該印刷ラスタデータを図4のインクジェット記録装置のホストI/F106に転送し、インクジェット記録装置において転送された印刷ラスタデータに基づいて所定の印刷を行ない、従来よりも細線・細字の色味や視認性を向上させた画像を得ることができる。
図22に、図21の印刷ラスタデータに基づいて画像形成を行った結果を示す。
図9の状態に対して、a1,a2の箇所にブラックドットを付加したものとなっており(図22(a))、その結果、図22(b)の画像のように、図9(b)に見られた擬似ブラックドット単独の1ドット線が解消されていることがわかる。
以上のように、本実施の形態においても、フォントデータのラスタデータに対して、各画素データ(ビット)ごとに前述のウインドウ単位でパターンマッチングを実施することにより、ラスタデータ上で「画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと、前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットが生じるときに、該擬似ブラックドットの前記交互配置の隣接部にブラックドットを付加」することが行なわれ、このラスタデータを印刷ラスタデータとする。そして、該印刷ラスタデータをホスト側装置から図4のインクジェット記録装置のホストI/F106に転送し、インクジェット記録装置において転送された印刷ラスタデータに基づいて所定の印刷を行ない、従来よりも細線・細字の色味や視認性を向上させた画像を得ることができる。
なお、ここでは注目画素データが擬似ブラックインク用の画素データである場合(ステップS22のY)には、その画素データが画像ドットであろうと空白ドットであろうと、ステップS24のパターンマッチング処理が行なわれるプロセスを示したが、これに限定されるものではない。例えば、前記ステップS22において注目画素データが擬似ブラックインク用の画素データであるか否かを判定するだけではなく、擬似ブラックインク用の画素データであったとしても画像ドットである場合にはステップS23に進み、空白ドットである場合にはステップS27に進むように判定を行ってもよい。
また、本実施の形態においては、シリアル型のインクジェット記録装置を前提に説明したが、これに限定されるものではなく、ライン型のインクジェット記録装置にも本発明は適用可能である。
また、本発明の根幹を成すパターンマッチング処理の説明では、ホスト側装置のプリンタドライバー(プログラム)により処理が行なわれる態様を説明したが、この処理プログラムをインクジェット記録装置の制御部100内に内蔵し、CPU101で実行することにより、同様のパターンマッチング処理を行うことができる。あるいは、この処理プログラムを記録媒体に記録しておき、該記録媒体をホスト側の装置やインクジェット記録装置で読み込んでパターンマッチング処理を行なうことも可能である。
また、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明に係る画像形成装置を構成するインクジェット記録装置における機構部の構成を示す概略断面図である。 図1のインクジェット記録装置の機構部の平面図である。 図1のインクジェット記録装置の搬送ベルトの模式的断面図である。 図1のインクジェット記録装置の制御部の構成を示すブロック図である。 PC側の画像処理部の構成を示すブロック図である。 図1のインクジェット記録装置のヘッドユニットにおけるノズルの配列を示す平面図である。 従来技術で形成された画像の構成を示す概略図である。 従来技術における300dpiの画像データを示す図である。 図8の画像データ基づいて従来技術で形成された画像例を示す図である。 本発明に係る画像形成方法の第1の実施の形態におけるパターンマッチング処理のフローチャートである。 本発明に係る画像形成方法の第1の実施の形態におけるパターンマッチング処理で用いる参照パターンの構成を示す概略図である。 本発明に係る画像形成方法の第1の実施の形態における画像形成例を示す図である。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態におけるパターンマッチング処理のフローチャートである。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態においてパターンマッチング処理の対象となる画像データ領域(1)を示す図である。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態におけるパターンマッチング処理で用いる参照パターン(1)の構成を示す概略図である。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態におけるパターンマッチング処理で用いる参照パターン(2)の構成を示す概略図である。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態におけるパターンマッチング処理で用いる参照パターン(3)の構成を示す概略図である。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態におけるパターンマッチング処理で用いる参照パターン(4)の構成を示す概略図である。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態におけるパターンマッチング処理後の印刷ラスタデータ(1)を示す図である。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態においてパターンマッチング処理の対象となる画像データ領域(2)を示す図である。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態におけるパターンマッチング処理後の印刷ラスタデータ(2)を示す図である。 本発明に係る画像形成方法の第2の実施の形態における画像形成例を示す図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置本体
2 画像形成部
3 用紙
4 給紙トレイ
5 搬送機構
6 排紙トレイ
7 両面ユニット
11,12 ガイドシャフト
13 キャリッジ
14 記録ヘッド
15 インクカートリッジ
23 搬送ガイド部
23a,23b ガイド面
24 搬送ローラ
27 ガイド部材
28 押し付けコロ
31 駆動ローラ
32 従動ローラ
33 搬送ベルト
33a 第1層
33b 第2層
34 帯電ローラ
35 ガイドローラ
38 排紙ローラ
51〜58 画素データ
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 不揮発性メモリ(NVRAM)
105 ASIC
106 ホストI/F
107 ヘッド駆動制御部
108 ヘッドドライバ
109 主走査モータ
110 主走査モータ駆動部
111 副走査モータ
112 副走査モータ駆動部
113 環境センサ
114 I/O
115 操作パネル
116 高圧回路
201,301 CMM処理部
202,302 BG/UCR/γ補正部
203,303 ズーミング処理部
204,304 中間調処理部
401 ヘッドユニット
402 ノズル列
403 第1のノズル列群
404 第2のノズル列群
501,502,503 画像

Claims (7)

  1. 黒またはグレー色の画像データから作成した印刷ラスタデータに基づいて、ブラックインクで形成されるブラックドットからなるドットパターンラインと、ブラックインク以外の複数色のカラーインクで形成される擬似ブラックドットからなるドットパターンラインとを交互に配置して、黒またはグレー色の画像を形成する画像形成方法において、
    前記画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと、前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットが生じるときに、該擬似ブラックドットの前記交互配置方向の隣接部にブラックドットを付加することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットに対して、ブラックドットを付加する位置が、前記交互配置方向における該擬似ブラックドットの片側または両側であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記印刷ラスタデータは、前記画像データから変換されたままのラスタデータを構成する各画素データで、パターンマッチング処理により前記ブラックドットを付加する画素データであるか否かの判別が行なわれてなるものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  4. 前記画像が文字画像であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  5. 前記擬似ブラックドットのドット径が、ブラックドットのドット径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  6. 前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットに対して付加するブラックドットの大きさが複数種類あることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  7. ブラックインク及びブラックインク以外の複数色のカラーインクの液滴を吐出する記録ヘッドを搭載して、黒またはグレー色の画像データから作成した印刷ラスタデータに基づいて、前記ブラックインクで形成されるブラックドットからなるドットパターンラインと、前記複数色のカラーインクで形成される擬似ブラックドットからなるドットパターンラインとを交互に配置して、黒またはグレー色の画像を形成する画像形成装置において、
    前記画像データから変換されたままのラスタデータに基づくと、前記ブラックドットが前記交互配置方向で隣接して存在しない擬似ブラックドットが生じるときに、該擬似ブラックドットの前記交互配置方向の隣接部にブラックドットを付加して、黒またはグレー色の画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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