JP4035962B2 - 駆動信号の整形処理によりドット位置を調整する印刷 - Google Patents

駆動信号の整形処理によりドット位置を調整する印刷 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、サイズの異なる複数種類のドットを形成して印刷を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリンタが広く普及している。このようなカラープリンタとして、互いに異なるサイズの複数種類のドットで1画素を記録可能な多値プリンタがある。多値プリンタでは、少量のインク滴によって形成される小さなドットと、多量のインク滴によって形成される大きなドットとが1画素の領域内に選択的に形成される。
【0003】
このような多値プリンタでは、ノズルからインク滴を吐出させるための駆動素子(ピエゾ素子やヒータ)に印可する駆動信号の波形を変えることによって、ドットの大きさの制御が行われる。一方、多値プリンタでは、画質を向上させる観点からサイズの異なるドットの位置が各画素において一致することが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、各サイズのドットを形成するインク滴の速度は、印刷ヘッドの製造誤差等の要因によってばらつきがある。このばらつきは、各画素におけるドット形成位置のばらつきの原因となるので抑制するのが好ましい。ところが、ばらつきを抑制するために、たとえば、各サイズのドット毎にドット位置を補正するために、複数のサイズのドットに対応した複数の駆動信号を同時に生成し、各画素位置においてその中の1つを選択する方法が考えられる。しかし、このような方法では、印刷装置が複雑になってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、同時に生成する駆動信号の種類を増やすことなく、サイズの異なるドット間の形成位置のズレを抑制する技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は、印刷媒体上の1画素の領域にサイズの異なるN種類(Nは2以上の整数)のドットのうちのいずれかを選択的に形成することによって印刷を行う印刷装置であって、インク滴を吐出するための複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の駆動素子と、を有する印刷ヘッドと、各駆動素子を駆動して前記N種類のドットのいずれかを形成させるための駆動信号を生成する駆動信号生成部とを備え、前記駆動信号生成部は、1画素分の駆動波形が繰り返し発生する原駆動信号を生成する原駆動信号生成部と、前記原駆動信号を整形して前記駆動信号を生成する駆動信号整形部とを有し、前記1画素分の駆動波形は、一連の複数の部分波形で構成されており、前記一連の複数の部分波形は、互いに異なる形状を有するM種類(Mは2以上の整数)の部分波形で構成されているとともに、前記N種類のドットのうちの第1の特定ドットを形成するために使用可能な少なくとも2つの部分波形を含んでおり、前記駆動信号整形部は、前記少なくとも2つの部分波形のうちの予め選択された1つの部分波形を用いて、前記第1の特定ドットを形成するための駆動信号を生成することを特徴とする。
【0007】
本発明の印刷装置では、1画素分の原駆動波形は、第1の特定ドットを形成するために使用可能な少なくとも2つの部分波形を含んでおり、この原駆動波形を整形することにより、2つの部分波形のうちの予め選択された1つの部分波形を用いて、第1の特定ドットを形成するための駆動信号を生成するので、同時に生成する駆動信号の種類を増やすことなく、サイズの異なる複数種類のドット間の形成位置のズレを抑制することができる。
【0008】
上記印刷装置において、前記少なくとも2つの部分波形は、すべて同一波形であるようにしても良い。あるいは、前記少なくとも2つの部分波形には、異なる波形の部分波形が含まれるようにしても良い。
【0009】
このように、ほぼ同一の大きさのドットの1画素の領域内の異なる位置への形成は、同一の形状を有する複数の部分波形を用いても、複数の異なる形状を有する部分波形を用いても実現することが可能である。
【0010】
上記印刷装置において、前記駆動信号生成部は、さらに、前記少なくとも2つの部分波形のうちの1つを選択するために使用される位置関係情報を格納するドット位置選択部を備え、前記駆動信号整形部は、前記位置関係情報に従って前記少なくとも2つの部分波形のうちの1つを選択するようにするのが好ましい。
【0011】
こうすれば、印刷装置に一度入力された位置関係情報に従って部分波形が選択されるので、簡易にサイズの異なるドット間のズレを抑制することができる。
【0012】
上記印刷装置において、前記印刷装置は、双方向印刷が可能であり、前記原駆動信号生成部は、前記双方向印刷の往路と復路において、前記一連の複数の部分波形の配列の順番を逆転させるように前記原駆動信号をそれぞれ生成し、前記駆動信号整形部は、前記双方向印刷の往路と復路とにおいてそれぞれ独立に、前記少なくとも2つの部分波形のうちの1つを選択可能であるようにするのが好ましい。
【0013】
こうすれば、往路と復路とで独立して部分波形の選択ができるので、双方向印刷におけるドット形成位置のズレを抑制することができる。
【0014】
上記印刷装置において、さらに、前記一連の複数の部分波形のうち、前記第1の特定ドットを形成するための少なくとも2つの部分波形と、前記少なくとも2つの部分波形以外の他の1つの部分波形と、を使用してそれぞれ吐出された各インク滴の飛行速度を計測する飛行速度計測部を備え、前記ドット位置選択部は、前記計測された飛行速度に応じて、前記少なくとも2つの部分波形のうちいずれか一方を選択するようにするのが好ましい。
【0015】
こうすれば、ユーザによる調整操作を行うことなく、各サイズのドット間のズレを小さくするための部分波形の選択を自動的に行うことができるという利点がある。
【0016】
上記印刷装置において、前記複数の駆動素子は、1つのアクチュエータチップに含まれる複数の駆動素子群毎に区分されており、前記飛行速度計測部は、前記複数の駆動素子群のそれぞれについて、前記インク滴の飛行速度を計測し、前記ドット位置選択部は、前記複数の駆動素子群のそれぞれについて、前記計測された飛行速度に応じて、前記少なくとも2つの部分波形のうちいずれか一方を独立に選択するようにするのが好ましい。
【0017】
複数の駆動素子群を含むチップ毎に製造誤差があり、インク滴の飛行速度のばらつきの原因となっている。したがって、各チップに含まれる複数の駆動素子群毎にインク滴の飛行速度を計測することにより、さらに、ズレ量を小さくするようなドット形成位置を自動的に選択できるという利点がある。
【0018】
上記印刷装置において、前記複数のノズルは、同一種類のインクを吐出するノズルからなる複数のノズル列に区分されており、前記飛行速度計測部は、前記複数のノズル列のそれぞれについて、前記インク滴の飛行速度を計測し、前記ドット位置選択部は、前記複数のノズル列のそれぞれについて、前記計測された飛行速度に応じて、前記少なくとも2つの部分波形のうちいずれか一方を独立に選択するようにするのが好ましい。
【0019】
こうすれば、インク通路の広狭その他の製造誤差により生ずるノズル列毎のインクの吐出速度のばらつきをも含めて、ズレ量を小さくすることができるという利点がある。
【0020】
上記印刷装置において、前記印刷ヘッドには、前記位置関係情報が読み取り可能に設けられているようにするのが好ましい。
【0021】
こうすれば、印刷ヘッドの製造誤差に起因するドットの形成位置のズレを抑制することができるので、特に製造段階や印刷ヘッドの交換時において、初期調整としてドット形成位置の選択ができるという利点がある。
【0022】
上記印刷装置において、前記複数の駆動素子は、1つのアクチュエータチップに含まれる複数の駆動素子群毎に区分されており、前記位置関係情報は、前記複数の駆動素子群のそれぞれについて設定されており、前記ドット位置選択部は、前記複数の駆動素子群のそれぞれについて、前記位置関係情報に応じて、前記第1の特定ドットを形成するための少なくとも2つの部分波形のうちいずれか一方を独立に選択するようにするのが好ましい。
【0023】
こうすれば、初期調整として部分波形の選択が、複数の駆動素子を含むチップの製造誤差に起因するドット形成位置のばらつきも考慮して、可能となるという利点がある。
【0024】
上記印刷装置において、前記複数のノズルは、同一種類のインクを吐出するノズルからなる複数のノズル列に区分されており、前記位置関係情報は、前記複数のノズル列のそれぞれについて設定されており、前記ドット位置選択部は、前記複数のノズル列のそれぞれについて、前記位置関係情報に応じて、前記第1の特定ドットを形成するための少なくとも2つの部分波形のうちいずれか一方を独立に選択するようにするのが好ましい。
【0025】
こうすれば、初期調整として部分波形の選択が、異なるノズル列間に生ずるインクの吐出速度の誤差に起因するドット形成位置のばらつきも含めて、適切に行うことが可能となるという利点がある。
【0026】
上記印刷装置において、前記整数Nは3以上であって、前記N種類のドットは最大のドット以外の比較的小さいドットとして前記第1の特定ドットと前記第1の特定ドットとは異なる第2の特定ドットを含んでおり、前記第1の特定ドットを形成するための前記少なくとも2つの部分波形の選択は、同一の画素位置に前記第1と第2の特定ドットが形成されると仮定したときに前記第1と第2の特定ドット間の距離がより小さくなるように行われるようにするのが好ましい。
【0027】
画素に対して比較的小さいドット間の形成位置のズレが画質に大きな影響を与える傾向があるので、このような選択を行うことにより、効果的にドット形成位置のズレに起因する画質の劣化を効果的に抑制することができる。
【0028】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、たとえば、印刷方法および印刷装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の態様で実現することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施形態の概要:
B.装置の構成:
C.第1実施例:
D.第2実施例:
E.第3実施例:
F.第4実施例:
G.第5実施例:
H.変形例:
【0030】
A.実施形態の概要:
図1は、本発明の実施例におけるドット形成位置の調整の様子を示す説明図である。この例では、4pL(ピコリットル)のインク滴で形成される小ドットと、7pLのインク滴で形成される中ドットと、14pLのインク滴で形成される大ドットと、のうちのいずれかを選択的に1画素に形成可能な印刷ヘッド駆動部を用いている。
【0031】
図1から分かるように、ドットを形成するための処理の内容は、中ドットを形成するためのインク滴の速度に応じて異なっている。図1(a)〜(f)は、中ドットを形成するためのインク滴の吐出速度が比較的に速い場合と比較的に遅い場合における原駆動信号ODRVと、印刷信号PRT(i)と、形成されるドットとをそれぞれ示している。ここで、印刷信号PRT(i)は、各画素におけるドットの形成状態を表す印刷データに応じて原駆動信号ODRVを整形することにより生成された、i番目のノズルに所定のドットを形成させるための信号である。
【0032】
原駆動信号ODRVは、1画素分の波形中に、3つの部分波形W1,W2a、W2bを含む。このうち、2つの部分波形W2a、W2bは、同じ波形を有している。印刷ヘッド駆動部は、原駆動信号ODRVに対して所定の整形処理を行うことにより、部分波形W1を用いて小ドットを形成し、また、部分波形W2aまたはW2bを用いて中ドットを、部分波形W2aとW2bの双方を用いて大ドットを形成している。なお、この図におけるドットは、分かりやすくするために、現実の大きさより小さく表している。現実には、大ドットは画素からはみ出るほどに大きい。
【0033】
部分波形W2は1画素分の波形に2個含まれているので、そのいずれかを用いることにより、1画素の領域内の2カ所のいずれかの位置に中ドットを形成可能である。この実施例では、中ドットが特許請求の範囲における第1の特定ドットに相当する。なお、図1(c)では、ドット位置選択部が選択した側の部分波形W2bを用いて形成される中ドットを実線で、選択しなかった側の部分波形W2aを用いて形成される中ドットを一点鎖線で示している。
【0034】
中ドットを形成する部分波形W2a、W2bの選択は以下の方法で行われる。ここでは、図1(g)に示されるように、主走査が右に向かって行われると仮定する。また、小ドットが画素のほぼ中央に形成されるように駆動波形のタイミングが調整されているものとする。中ドットを形成するインク滴の吐出速度が小ドットよりも速い場合には、ノズルから印刷媒体に到達するまでの時間が比較的短いので、中ドットは比較的左側に形成される傾向がある。この傾向は、タイミング的に遅い側の部分波形W2bを選択することにより相殺することができる。このような選択が行われると、図1(a)〜(c)に示すように、画素の中心近くに中ドットを形成することが可能であることが分かる。一方、中ドットを形成するインク滴の吐出速度が小ドットよりも遅い場合には逆の選択がなされる。そして、このような場合にも、図1(d)〜(f)に示すように、画素の中心近くに中ドットを形成することが可能であることが分かる。なお、大ドットは、画素領域からはみ出るほど大きく広がるので、大ドットの位置のズレはあまり目立たない。
【0035】
以上の説明から分かるように、この実施例では、小ドットと中ドットの位置のズレを抑制している。なお、この実施例では、小ドットが特許請求の範囲における第2の特定ドットに相当する。
【0036】
このように、本発明では、原駆動信号の整形内容を選択することにより、あるサイズのドットを1画素の領域内の複数の異なる位置のいずれかに形成できるので、同時に生成する駆動信号の種類を増やすことなく、異なるサイズのドットの形成位置のズレを抑制することができる。
【0037】
B.装置の構成:
図2は、カラープリンタ20の概略構成図である。カラープリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ88に接続されている。
【0038】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ローラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
【0039】
図3は、制御回路40を中心としたカラープリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算術論理演算回路として構成されている。この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54とを備えている。I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータ88から供給される印刷データPDを受け取ることができる。カラープリンタ20は、この印刷データPDに従って印刷を実行する。なお、RAM44は、ラスタデータを一時的に格納するためのバッファメモリとして機能する。
【0040】
印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド28を有しており、また、インクカートリッジを搭載可能である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品としてカラープリンタ20に着脱される。すなわち、印刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユニット60を交換することになる。
【0041】
図4は、ヘッド駆動回路52の構成を示す説明図である。ヘッド駆動回路52は、原駆動信号ODRVを生成する原駆動信号生成部521と、駆動信号整形部522と、ドット位置選択部523とを備えている。
【0042】
原駆動信号生成部521は、原駆動信号ODRVを生成して、駆動信号整形部522に出力する。駆動信号整形部522は、入力した原駆動信号ODRVを、ドット位置選択部523から入力した決定結果に応じて整形することにより駆動信号DRVを生成する。駆動信号DRVは、与えられた印刷信号PRT(i)に応じて、ノズルからインク滴を吐出させるための吐出駆動素子であるピエゾ素子PZTに印可される。ピエゾ素子PZTは、駆動信号DRVに応じて作動し、ノズルから各サイズのインク滴を吐出させる。
【0043】
ドット位置選択部523は、サイズの異なる特定のドット間のズレが小さくなるように部分波形の選択を行い、この決定結果に関する情報を駆動信号整形部522に出力する。駆動信号整形部522は、この決定結果に関する情報に応じて、決定された位置にドットを形成する駆動信号DRVを生成するように原駆動信号ODRVを整形する。
【0044】
図5は、印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示す説明図である。印刷ヘッド28の下面には、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノズル群Kと、シアンインクを吐出するためのシアンインクノズル群Cと、マゼンタインクを吐出するためのマゼンタインクノズル群Mと、イエローインクを吐出するためのイエローインクノズル群Yとが形成されている。
【0045】
各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてのピエゾ素子(図示せず)が設けられている。印刷時には、印刷ヘッド28が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルからインク滴が吐出される。なお、各ノズル群の複数のノズルは、副走査方向に沿って一直線上に配列されている必要はなく、例えば千鳥状に配列されていてもよい。
【0046】
以上説明したハードウェア構成を有するカラープリンタ20は、紙送りモータ22により用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印刷ヘッド28のピエゾ素子を駆動して、各色、各サイズのインク滴の吐出を行い、インクドットを形成して用紙P上に多色多階調の画像を形成する。
【0047】
C.第1実施例:
図6は、本発明の第1実施例における駆動信号DRV生成処理のフローチャートである。この実施例では、双方向印刷を行うことを前提とし、小ドットの形成位置を基準として、これに対して中ドットの形成位置を合わせるための処理が行われている。この実施例においては、中ドットは、特許請求の範囲における第1の特定ドットに相当し、小ドットは、特許請求の範囲における第2の特定ドットに相当する。原駆動信号ODRVとしては、図1(a)、(d)に示したものを用いている。
【0048】
ステップS101では、双方向印刷における小ドットの形成位置のズレを抑制するための補正値が決定される。この補正値は、小ドットの形成位置に関する補正値決定用のテストパターンを用いて、以下に示すように決定される。
【0049】
図7は、補正値決定用のテストパターンの一例を示す説明図である。このテストパターンは、各ノズル列を用いて往路と復路でそれぞれ印刷された複数の縦罫線で構成されている。往路では一定の間隔で縦罫線を記録しているが、復路では、縦罫線の主走査方向の位置を1ドットピッチ単位で順次ずらしている。この結果、印刷用紙P上には、往路の縦罫線と復路の縦罫線との相対位置が1ドットピッチずつズレていくような複数組の縦罫線対が印刷される。複数組の縦罫線対の下には、ズレ調整番号の数字が印刷される。ズレ調整番号は、好ましい補正状態を示す補正情報としての機能を有する。ここで、「好ましい補正状態」とは、往路または復路における記録位置(または記録タイミング)を適切な補正値で補正したときに、往路と復路でそれぞれ形成されたドットの主走査方向の位置が一致するような状態を言う。従って、好ましい補正状態は、適切な補正値によって実現される。なお、図7の例では、ズレ調整番号が4である縦罫線対が、好ましい補正状態を示している。
【0050】
ユーザは、このテストパターンを観察して、最もズレの少ない縦罫線対のズレ調整番号を、コンピュータ88(図2)のユーザインタフェイス画面(図示せず)に入力する。このズレ調整番号は、双方向印刷における小ドットのズレを抑制するための補正値に変換されるとともにヘッド駆動回路52に格納される。
【0051】
このようにして決定された補正値を用いることにより、往方向の主走査時と副方向の主走査時に形成される小ドットの位置を合わせることができる。
【0052】
ステップS102では、小ドットに対する中ドットの形成位置のズレを抑制するために二つの中ドット形成位置の中から一つの位置が決定される。この決定は、中ドットの形成位置選択用のテストパターンを用いて、以下に示すように行われる。
【0053】
図8は、中ドットの形成位置選択用のテストパターンの一例を示す説明図である。具体的には、図8(a)には、一画素分の駆動波形に二つ含まれる部分波形W2a、W2bのうち一方の部分波形W2bを用いて形成された中ドットにより形成される線と小ドットにより形成される線とが、各色毎に示されている。これら各色毎の中ドットの線と小ドットの線は、同一の画素列上に形成されたものである。ここで、画素列とは、主走査方向に垂直に配列された画素幅の列をいう。一方、図8(b)には、上述の二つの部分波形W2a、W2bのうち他方の部分波形W2aを用いて同様に形成されたものが示されている。なお、図8の例では、図8(a)よりも図8(b)の方が好ましい中ドットの形成位置を示している。
【0054】
ユーザは、このテストパターンを観察して、ドット形成位置のズレの小さい方を選択し、その結果をコンピュータ88(図2)のユーザインタフェイス画面(図示せず)に入力する。この選択結果は、部分波形W2a、W2bの選択に変換されて、ヘッド駆動回路52が有するドット位置選択部523に格納される。なお、この実施例において、部分波形W2a、W2bの選択結果は、特許請求の範囲における位置関係情報に相当する。
【0055】
なお、中ドットの形成位置と小ドット形成位置との間のズレは、以下に示すように各ドットを形成するインク滴の吐出速度のばらつきが主な原因となって発生する。なお、選択は、すべてのノズル列について、一括して図8(a)ないし図8(b)から選択するようにしても良いが、各色のノズル列ごとに選択できるようにしても良い。たとえば、ブラックKについては図8(a)を選択し、シアンCについては図8(b)を選択できるようにしても良い。
【0056】
図9は、インク滴の吐出速度のばらつきによるドット形成位置のズレとその補正の様子を示す説明図である。図9(a)は、インク滴の吐出速度のばらつきによりドット形成位置が変動する様子を示す。図9(a)の図面に向かって左側の図は、インク滴の速度ベクトルを示している。インク滴は、主走査方向に移動する印刷ヘッド28のノズルから、印刷媒体Pに向かって吐出される。このため、インク滴の飛行速度は、キャリッジ30の移動速度と吐出速度とが合成されたものとなる。
【0057】
図9(a)の図面に向かって中央と右側の図は、インク滴の吐出位置と印刷媒体Pへの着弾位置の関係を、吐出速度が速い場合と遅い場合とについて示している。図9(a)から分かるように、インク滴の吐出位置と印刷媒体Pとの間の距離をDとし、インク滴の吐出速度をVi、キャリッジ30の速度をVcとすると、インク滴の着弾位置は、吐出位置からVc×D/Viだけキャリッジ30の移動方向に進んでいる。
【0058】
この際、キャリッジ30の速度Vc、および、インク滴の吐出位置と印刷媒体Pとの間の距離Dは、いずれもほぼ一定であるが、インク滴の吐出速度Viは、主として印刷ヘッドユニット60の製造ばらつきにより変動する。この結果、主として印刷ヘッドユニット60毎の製造ばらつきにより主走査方向にドット形成位置がずれることになる。
【0059】
図9(b)は、原駆動信号ODRVを示している。この原駆動信号ODRVは、中ドットを形成するための二つの部分波形W2a、W2bと、小ドットを形成するための部分波形W1とを含んでいる。このように、中ドットを形成するための部分波形が二つ含まれているので、異なる二つのタイミングで中ドットを形成することができる。
【0060】
図9(c)は、各部分波形により吐出されるインク滴が印刷媒体Pに着弾する様子を示す図である。印刷媒体P上の黒色の丸は、吐出速度が比較的遅い場合の着弾位置を、印刷媒体P上のハッチングされた丸は、吐出速度が比較的速い場合の着弾位置を、それぞれ示す。なお、インク滴の速度のばらつきは、中ドットと小ドットの双方について生ずるが、この図では、小ドットを形成するインク滴の速度が基準とされているので、中ドットの位置が小ドットの位置に対して相対的に表現されている。
【0061】
小ドットと中ドットの間のズレは、以下のようにして抑制される。前述のように、中ドット形成位置は、インクの吐出速度のばらつきに起因して小ドットに対して主走査方向にずれる。この実施例では、このずれを、中ドットを形成するための部分波形を、異なるタイミングで生ずる二つの部分波形W2a、W2bから適切に選択することで相殺する。このように、中ドットを形成するための部分波形を、二つの部分波形から適切に選択することにより、吐出速度のばらつきに起因する小ドットと中ドットの間のズレを抑制することができる。
【0062】
ステップS103では、ヘッド駆動回路52は、決定された位置に中ドットを形成するように駆動信号DRVを生成する。駆動信号DRVは、以下に示すようにして生成される。
【0063】
図10は、ヘッド駆動回路52内部の動作を示すタイミングチャートである。図10(a)は、原駆動信号生成部521(図4)が生成する原駆動信号ODRVを示している。図に示すように、原駆動信号ODRVは1画素区間内に、小ドットを形成するためのW1と、中ドットを形成するための二つの部分波形W2a、W2bとを含んでいる。
【0064】
図10(b)〜(d)は、小ドット用の印刷信号PRT(i)、第1の中ドット用の印刷信号PRT(i)、第2の中ドット用の印刷信号PRT(i)、大ドット用の印刷信号PRT(i)をそれぞれ示している。ここで、印刷信号PRT(i)は、前述のように、原駆動信号ODRVを整形することにより生成された、i番目のノズルに所定のドットを形成させるための信号である。印刷信号PRT(i)は、各部分波形に対して「H」または「L」となる信号である。駆動信号整形部522(図4)は、「H」の印刷信号PRT(i)が入力されると、原駆動信号ODRVを通過させ、「L」の駆動信号が入力されると、原駆動信号ODRVを通過させない。このようにして、複数の部分波形の一部を選択的に通過させることにより、駆動信号DRVが生成される。
【0065】
図10(e)〜(g)は、小ドット用の印刷信号PRT(i)、第1の中ドット用の印刷信号PRT(i)、第2の中ドット用の印刷信号PRT(i)、大ドット用の駆動信号DRV(i)をそれぞれ示している。小ドット用の駆動信号DRV(i)は、小ドット用の印刷信号PRT(i)において部分波形W1に対してのみ「H」となっているので、原駆動信号ODRVのうち部分波形W1のみを抽出した信号となっている。同様に、第1の中ドット用の駆動信号DRV(i)は、原駆動信号ODRVのうち波形W2aを抽出した信号となっており、第2の中ドット用の駆動信号DRV(i)は、原駆動信号ODRVのうち波形W2bを抽出した信号となっている。なお、大ドット用の駆動信号DRV(i)は、原駆動信号ODRVのうち部分波形W2aと部分波形W2bとからなる信号となっている。
【0066】
印刷信号PRTは、以下のようにして生成される。まず、コンピュータ88(図2)から与えられた印刷データPDを制御回路40で処理することによりラスタデータが生成される。このラスタデータは、前述のように、各画素位置毎に各ノズルでどのサイズのドットを形成するかを示すものであり、たとえば、ドットなしは「00」、小ドットは「01」、中ドットは「10」、大ドットは「11」のような2ビットの信号である。
【0067】
印刷信号PRTは、小ドットと大ドットについては、予め設定された印刷信号PRTの中から、ラスタデータに応じて選択される。たとえば、ラスタデータが「01」の場合には、小ドット用の印刷信号PRTが選択され、ラスタデータが「11」の場合には、大ドット用の印刷信号PRTが選択される。一方、中ドットについては、第1の印刷信号PRTと第2の印刷信号PRTとが設定されている。このうちのいずれを選択するかは、ドット位置選択部523に格納された位置関係情報(部分波形W2a、W2bの選択結果)に応じて決定される。
【0068】
このように、本実施例では、1種類の原駆動信号を整形することにより中ドットの位置を小ドットに近づけることが可能なので、同時に出力する駆動信号の種類を増やすことなく、各サイズのドット間の形成位置のズレを抑制できるという利点がある。
【0069】
なお、画素からはみ出るほどに大きい大ドットは、形成位置がずれても画質に与える影響が小さいのに対し、比較的小さなドット間のズレは、画質に与える影響が大きい。たとえば、小ドット、中ドット、大ドットの各サイズのドットを形成する場合には、小ドットと中ドットとの間のズレは目立つのに対して、小ドットと大ドットとの間のズレや中ドットと大ドットとの間のズレは目立たない。このような場合、形成位置を選択できる第1の特定ドットに中ドットを選択し、中ドットの形成位置の選択によりズレを小さくする第2の特定ドットに小ドットを選択するか、あるいは、その逆を選択するのが好ましい。
【0070】
このように、第1の特定ドットおよび第2の特定ドットは、印刷装置が形成可能な複数種類のドットのうちの比較的小さいドットであるのが好ましい。
【0071】
D.第2実施例:
図11および図12は、第2実施例におけるヘッド駆動回路52内部の動作を示すタイミングチャートである。この第2実施例は、ドットの形成位置を選択できる第1のドットの種類が二つである点と、原駆動信号ODRVが時間軸について非対称である点で、前述の第1実施例と異なる。
【0072】
この第2実施例では、小ドットは小ドット用部分波形W1により形成され、また、中ドットは中ドット用部分波形W2a、W2bにより、大ドットは大ドット用部分波形W3a、W3bによりそれぞれ形成される。すなわち、中ドット用部分波形と大ドット用部分波形は、1画素分の駆動信号の中にそれぞれ2個含まれている。この結果、中ドットと大ドットについては、ドット形成位置の選択が可能となっている。すなわち、この実施例では、中ドットおよび大ドットが特許請求の範囲における第1の特定ドットに相当し、小ドットが特許請求の範囲における第2の特定ドットに相当する。
【0073】
また、この第2実施例では、前述の第1実施例と異なり、原駆動信号ODRVが時間軸について非対称となっている。すなわち、第1実施例では、1画素分の原駆動信号ODRVにおいて、中ドット用部分波形、小ドット用部分波形、中ドット用部分波形が順に現れており、逆にしても同じ順番で部分波形が現れるが、この第2実施例では異なっている。具体的には、この第2実施例では、1画素分の原駆動信号ODRVにおいて、第1の中ドット用部分波形W2a、第1の大ドット用部分波形W3a、小ドット用部分波形W1、第2の中ドット用部分波形W2b、第2の大ドット用部分波形W3bが順に現れている。しかし、逆にすると、第2の大ドット用部分波形W3b、第2の中ドット用部分波形W2b、小ドット用部分波形W1、第1の大ドット用部分波形W3a、第1の中ドット用部分波形W2aが順に現れている。
【0074】
このように、原駆動信号は、時間軸について非対称であっても良く、部分波形の種類は3種類以上であっても良い。また、複数の異なる位置のいずれかに形成可能なドットが複数種類あっても良い。一般に、原駆動信号は、1画素分の波形が、互いに異なる形状を有する複数種類の部分波形で構成されているとともに、複数種類のドットのうちの第1の特定ドットを形成するために使用可能な少なくとも2つの部分波形を含んでものであれば良い。
【0075】
なお、時間軸について非対称な原駆動信号ODRVを用いて双方向印刷を行う場合には、復路においては、図12に示すような順番が逆転した原駆動信号ODRVを使用すると、双方向印刷においてドット形成位置のズレを抑制することができるという利点がある。
【0076】
E.第3実施例:
図13は、本発明の第3実施例におけるドット形成位置調整処理のフローチャートである。この第3実施例は、印刷ヘッドユニット60の製造時において計測されたドット形成位置の位置関係情報に応じて、部分波形が選択される点で、ユーザが間接的に部分波形を選択する第1実施例と相違する。なお、特許請求の範囲における印刷ヘッドは、印刷ヘッドユニット60のような印刷ヘッド28を含む部品を含む概念である。
【0077】
ステップS201では、印刷ヘッドユニット60の製造時において、ドットの形成位置が計測される。この計測は、たとえば、図8に示すテストパターンに現れた線のズレ量を実測することにより行われる。ステップS202では、この計測値に応じて印刷ヘッドユニット60に、位置関係情報が読み取り可能に設けられる。具体的には、印刷ヘッドユニット60を駆動するためのドライバIC(図示せず)が有するメモリ内に格納される。この位置関係情報は、たとえば、中ドットの形成に利用できる選択可能な複数の部分波形のうちどの部分波形を用いるのかを表す情報である。
【0078】
ドット位置選択部523(図4)は、このメモリから位置関係情報を読み出して、中ドットの形成に用いる部分波形を選択し(ステップS203)、その選択結果を記憶する(ステップS204)。駆動信号整形部522は、この選択結果に応じて、原駆動信号ODRVを整形し、各ピエゾ素子PZTに駆動信号DRVを供給する(ステップS205)。
【0079】
上記実施例では、位置関係情報は、印刷ヘッドユニット60を駆動するためのドライバIC(図示せず)が有するメモリ内に格納されているが、たとえば、印刷ヘッドユニット60に位置関係情報を表す識別ラベル(図示せず)を貼付しても良い。この場合には、製造時や印刷ヘッドユニット60の交換時に人間がコンピュータ88から入力することになる。このように、位置関係情報は、印刷ヘッドユニットに読み取り可能に設けられていればよい。
【0080】
F.第4実施例:
第4実施例では、印刷ヘッド28から吐出されたインク滴の飛行速度の計測値に応じて、第1の特定ドットの形成に用いられる部分波形が選択される。すなわち、部分波形の選択に使用される位置関係情報がインク滴の飛行速度の計測値である点で他の実施例と相違する。
【0081】
図14は、インク滴の飛行速度測定部が印刷ヘッド28から吐出されたインク滴の飛行速度を測定する様子を示す説明図である。図14は、図5と同様に印刷ヘッド28を下面側から見た図であり、印刷ヘッド28の4色分のノズル列と、インク滴飛行速度測定部46を構成する発光素子46aおよび受光素子46bとが示されている。
【0082】
発光素子46aは、外径が約1mm以下の光束Lを射出するレーザである。このレーザ光Lは、副走査方向SSに平行に射出され、受光素子46bで受光される。インク滴飛行速度の測定の際には、先ず、図14のように、1色分(例えばイエロY)のノズル列がレーザ光Lの光路上にくるように、印刷ヘッド28を位置決めする。この状態において、ヘッド駆動回路52は、イエロYのノズルを1つずつ、かつ、所定の駆動期間ずつ順番に駆動して、各ノズルからインク滴を順次吐出させる。
【0083】
1色分のすべてのノズルに関して飛行速度の測定が済むと、印刷ヘッド28を主走査方向に少し移動させて、次の色(図14の例ではマゼンタM)について測定を実行する。こうして全ての色のノズルについて測定を行う。インク滴の飛行速度は、ドットのサイズ毎に計測され、平均値が算出される。
【0084】
図15は、インク滴飛行速度測定部の構成と、その測定方法の原理を示す説明図である。インク滴飛行速度測定部46には、鉛直方向(インク滴の吐出方向)に沿って、発光素子と受光素子の組が二つ備えられている。具体的には、印刷ヘッド28側の発光素子46aと受光素子46bの組と、印刷媒体側(インク滴進路の下方側)の発光素子46cと受光素子46dの組とが設けられている。2つの光路、すなわち上方側の光路L1(発光素子46aから受光素子46bに至る光路)と下方側の光路(発光素子46cから受光素子46dに至る光路)L2の間隔は、図示するように所定距離に設定されている。この所定距離をDsとする。
【0085】
ノズルnからインク滴が吐出されると、インク滴は初めに上方側の光路L1を遮り、次いで下方側の光路L2を遮ることになる。このときの受光素子側の出力を示したのが図15(b)である。インク滴が上方側の光路L1を遮っている間は受光素子46bの出力が低下し、インク滴の下方側の光路L2を遮っている間は受光素子46dの出力が低下する。そこで、受光素子46bの出力が低下(図中のta)してから受光素子46dの出力が低下(図中のtb)するまでの時間Tを測定し、2つの光路間の距離Dsを時間Tで除算することにより、インク滴速度の飛行速度を求めることができる。
【0086】
中ドットを形成するための部分波形は、このようにして計測されたインク滴の飛行速度を用いて以下に示すように選択される。まず、小ドットを形成するインク滴の飛行速度と、中ドットを形成するインク滴の飛行速度との間の速度差が求められる。次に、図9に示すように、この速度差、キャリッジ30の速度、およびノズルから印刷媒体までの距離に基づいて、3つのドットの形成位置の関係が推定される。この際、小ドットを形成するための部分波形と、中ドットを形成するための二つの部分波形との間のタイミングのズレを考慮する。これにより、小ドットに近い位置に中ドットを形成する部分波形が特定される。
【0087】
このように、インク滴の飛行速度を計測し、計測された飛行速度に応じて部分波形を選択することによっても、上記の各実施例と同様の効果を得ることができる。また、ユーザによる調整操作を行うことなく、各サイズのドット間のズレを小さくするための部分波形の選択を自動的に行うことができるという利点がある。
【0088】
以上の説明から分かるように、部分波形の選択に使用される位置関係情報は、小ドットを形成するためのインク滴の速度と、中ドットを形成するためのインク滴の速度のように、解析を行うことによりサイズの異なるドットを近づけることができるようなものでも良い。一般に、この位置関係情報は、第1の特定ドットを形成するための少なくとも2つの部分波形のうちの1つを選択するために使用できるものであれば良い。
【0089】
G.第5実施例:
第5実施例は、後述するアクチュエータチップに含まれる複数の駆動素子群毎に、部分波形の選択が行われる点で上述の各実施例と異なる。
【0090】
図16は、第5実施例における印刷ヘッド28に設けられた複数列のノズルと複数のアクチュエータチップとの対応関係を示す説明図である。このプリンタ20は、ブラック(K)、濃シアン(C)、淡シアン(LC)、濃マゼンタ(M)、淡マゼンタ(LC)、イエロー(Y)の6色のインクを用いて印刷を行う印刷装置であり、各インク用のノズル列をそれぞれ備えている。なお、濃シアンと淡シアンとは、ほぼ同じ色相を有し、濃度が異なるシアンインクである。濃マゼンタインクと淡マゼンタインクも同様である。
【0091】
アクチュエータ回路90には、ブラックノズル列Kと濃シアンノズル列Cを駆動する第1のアクチュエータチップ91と、淡シアンノズル列LCと濃マゼンタノズル列Mを駆動する第2のアクチュエータチップ92と、淡マゼンタノズル列LMとイエローノズル列Yを駆動する第3のアクチュエータチップ93とが設けられている。
【0092】
図17は、アクチュエータ回路90の分解斜視図である。3つのアクチュエータチップ91〜93は、ノズルプレート110とリザーバプレート112の積層体の上に接着剤で接着されている。また、アクチュエータチップ91〜93の上には、接続端子プレート120が固定される。接続端子プレート120の一端には、外部回路(具体的には図3のI/F専用回路50)との電気的接続のための外部接続端子124が形成されている。また、接続端子プレート120の下面には、アクチュエータチップ91〜93との電気的接続のための内部接続端子122が設けられている。さらに、接続端子プレート120の上には、ドライバIC126が設けられている。ドライバIC126内には、コンピュータ88から与えられた印刷信号をラッチする回路や、その印刷信号に応じて駆動信号をオン/オフするアナログスイッチなどが設けられている。なお、ドライバIC126と接続端子122,124との間の配線は図示が省略されている。
【0093】
図18は、アクチュエータ回路90の部分断面図である。ここでは、第1のアクチュエータチップ91と、その上部の接続端子プレート120の断面のみを示しているが、他のアクチュエータチップ92,93も第1のアクチュエータチップ91と同じ構造を有している。
【0094】
ノズルプレート110には、各インク用のノズル口が形成されている。リザーバプレート112は、インクの貯蔵部(リザーバ)を形成するための板状体である。アクチュエータチップ91は、インク通路80を形成するセラミック焼結体130と、その上方に壁面を介して配置されたピエゾ素子PEと、端子電極132とを有している。接続端子プレート120がアクチュエータチップ91の上に固定されると、接続端子プレート120の下面に設けられた接続端子122と、アクチュエータチップ91の上面に設けられている端子電極132とが電気的に接続される。なお、端子電極132とピエゾ素子PEとの間の配線は図示が省略されている。
【0095】
この実施例は、アクチュエータチップの製造ばらつきによって、インクの吐出速度がばらつく点に着目したものである。この実施例では、アクチュエータチップの製造ばらつきによる影響も含めた上で部分波形の選択が行われるので、ドット形成位置のズレをさらに抑制することができる。なお、この実施例における1つのアクチュエータチップに含まれる複数の駆動素子は、特許請求の範囲における駆動素子群に相当する。また、本明細書において、「アクチュエータチップ」とは、複数のノズルと駆動素子とを含み、また、セラミック焼結体130のように1体として成形された少なくとも1つの部材を含む構成要素を意味する。
【0096】
なお、この第5実施例では、ブラックノズル列Kと濃シアンノズル列Cの駆動に1つのアクチュエータチップが設けられており、また、淡シアンノズル列LCと濃マゼンタノズル列Mの駆動に1つ、淡マゼンタノズル列LMとイエローノズル列Yの駆動に1つ、合計3個のアクチュエータチップが設けられている。この場合、アクチュエータチップ毎に第1の特定ドットの形成に用いられる部分波形の選択が行われる。
【0097】
また、インク通路の広狭その他の製造誤差により、ノズル列毎にもインクの吐出速度にばらつきがある場合がある。したがって、このような場合には、同一種類のインクを吐出する複数のノズルからなる各ノズル列毎に部分波形の選択を行うのが好ましい。
【0098】
H.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0099】
H−1.上述の各実施例では、原駆動信号の1画素分の波形には、第1のドットを形成するための部分波形として、同一の波形のものが複数個含まれている。しかし、1画素分の波形には、ほぼ同一の大きさのドットを形成できる異なる波形のものが含まれるようにしても良い。一般に、本発明において使用する原駆動信号は、複数種類のドットのうちの第1の特定ドットを形成するために使用可能な部分波形を少なくとも2つ含んでいるものであれば良い。
【0100】
H−2.この発明はカラー印刷だけでなくモノクロ印刷にも適用できる。また、1画素を複数のドットで表現することにより多階調を表現する印刷にも適用できる。また、ドラムプリンタにも適用できる。尚、ドラムプリンタでは、ドラム回転方向が主走査方向、キャリッジ走行方向が副走査方向となる。また、この発明は、インクジェットプリンタのみでなく、一般に、複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて印刷媒体の表面に記録を行うドット記録装置に適用することができる。
【0101】
本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるドット形成位置の調整の様子を示す説明図。
【図2】本発明の印刷装置のプリンタ20の概略構成図。
【図3】制御回路の内部構成を示すブロック図。
【図4】ヘッド駆動回路52の構成を示す説明図。
【図5】印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示す説明図。
【図6】本発明の第1実施例における駆動信号DRV生成処理のフローチャート。
【図7】補正値決定用のテストパターンの一例を示す説明図。
【図8】中ドットの形成位置選択用のテストパターンの一例を示す説明図。
【図9】インク滴の吐出速度のばらつきによるドット形成位置のズレとその補正の様子を示す説明図。
【図10】ヘッド駆動回路52内部の動作を示すタイミングチャート。
【図11】第2実施例におけるヘッド駆動回路52内部の動作を示すタイミングチャート。
【図12】第2実施例におけるヘッド駆動回路52内部の動作を示すタイミングチャート。
【図13】本発明の第3実施例におけるドット形成位置調整処理のフローチャート。
【図14】インク滴の飛行速度測定部が印刷ヘッド28から吐出されたインク滴の飛行速度を測定する様子を示す説明図。
【図15】インク滴飛行速度測定部の構成と、その測定方法の原理を示す説明図。
【図16】第5実施例における印刷ヘッド28に設けられた複数列のノズルと複数のアクチュエータチップとの対応関係を示す説明図。
【図17】アクチュエータ回路90の分解斜視図。
【図18】アクチュエータ回路90の部分断面図。
【符号の説明】
20…カラープリンタ
22…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印刷ヘッド
30…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置センサ
40…制御回路
41…CPU
44…RAM
46…インク滴飛行速度測定部
46a、46c…発光素子
46b、46d…受光素子
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
56…コネクタ
60…印刷ヘッドユニット
88…コンピュータ
90…アクチュエータ回路
91〜93…アクチュエータチップ
110…ノズルプレート
112…リザーバプレート
120…接続端子プレート
122…内部接続端子
124…外部接続端子
130…セラミック焼結体
132…端子電極
521…原駆動信号生成部
522…駆動信号整形部
523…ドット位置選択部

Claims (3)

  1. 印刷媒体上の1画素の領域にサイズの異なるN種類(Nは以上の整数)のドットのうちのいずれかを選択的に形成することによって印刷を行う印刷装置であって、
    インク滴を吐出するための複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の駆動素子と、を有する印刷ヘッドと、
    各駆動素子を駆動して前記N種類のドットのいずれかを形成させるための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    を備え、
    前記駆動信号生成部は、
    1画素分の駆動波形が繰り返し発生する原駆動信号を生成する原駆動信号生成部と、
    前記原駆動信号を整形して前記駆動信号を生成する駆動信号整形部と、
    を有し、
    前記1画素分の駆動波形は、一連の複数の部分波形で構成されており、
    前記一連の複数の部分波形は、互いに異なる形状を有するM種類(Mは2以上の整数)の部分波形で構成されているとともに、前記N種類のドットのうちの第1の特定ドットを形成するために使用可能な少なくとも2つの部分波形を含んでおり、
    前記駆動信号整形部は、前記少なくとも2つの部分波形のうちの予め選択された1つの部分波形を用いて、前記第1の特定ドットを形成するための駆動信号を生成し、
    前記N種類のドットは、最大のドット以外のドットとして、前記第1の特定ドットと前記第1の特定ドットとは異なる第2の特定ドットとを含んでおり、
    前記第1の特定ドットを形成するための前記少なくとも2つの部分波形の選択は、同一の画素に前記第1と第2の特定ドットが形成されると仮定したときに前記第1と第2の特定ドット間の距離がより小さくなるように行われる、印刷装置。
  2. インク滴を吐出するための複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の駆動素子と、を有する印刷ヘッドを用いて印刷媒体上の1画素の領域にサイズの異なるN種類(Nは以上の整数)のドットのうちのいずれかを選択的に形成することによって印刷を行う印刷方法であって、
    各駆動素子を駆動して前記N種類のドットのいずれかを形成させるための駆動信号を生成する駆動信号生成工程と、
    前記駆動信号を各駆動素子に供給して各ノズルからインク滴を吐出させるインク吐出工程と、
    を備え、
    前記駆動信号生成工程は、
    1画素分の駆動波形が繰り返し発生する原駆動信号を生成する原駆動信号生成工程と、
    前記原駆動信号を整形して前記駆動信号を生成する駆動信号整形工程と、
    を含み、
    前記1画素分の駆動波形は、一連の複数の部分波形で構成されており、
    前記一連の複数の部分波形は、互いに異なる形状を有するM種類(Mは2以上の整数)の部分波形で構成されているとともに、前記N種類のドットのうちの第1の特定ドットを形成するために使用可能な少なくとも2つの部分波形を含んでおり、
    前記駆動信号整形工程は、前記少なくとも2つの部分波形のうちの予め選択された1つの部分波形を用いて、前記第1の特定ドットを形成するための駆動信号を生成する工程を含み、
    前記N種類のドットは、最大のドット以外のドットとして、前記第1の特定ドットと前記第1の特定ドットとは異なる第2の特定ドットとを含んでおり、
    前記第1の特定ドットを形成するための前記少なくとも2つの部分波形の選択は、同一の画素に前記第1と第2の特定ドットが形成されると仮定したときに前記第1と第2の特定ドット間の距離がより小さくなるように行われる、印刷方法。
  3. インク滴を吐出するための複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の駆動素子と、を有する印刷ヘッドを用いて印刷媒体上の1画素の領域にサイズの異なるN種類(Nは以上の整数)のドットのうちのいずれかを選択的に形成することによって印刷を行う印刷部と、コンピュータとを備える印刷装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータプログラムは、
    各駆動素子を駆動して前記N種類のドットのいずれかを形成させるための駆動信号を生成する駆動信号生成機能と、
    前記駆動信号を各駆動素子に供給して各ノズルからインク滴を吐出させるインク吐出機能と、
    を前記コンピュータに実現させるコンピュータプログラムであり、
    前記駆動信号生成機能は、
    1画素分の駆動波形が繰り返し発生する原駆動信号を生成する原駆動信号生成機能と、
    前記原駆動信号を整形して前記駆動信号を生成する駆動信号整形機能と、
    を含み、
    前記1画素分の駆動波形は、一連の複数の部分波形で構成されており、
    前記一連の複数の部分波形は、互いに異なる形状を有するM種類(Mは2以上の整数)の部分波形で構成されているとともに、前記N種類のドットのうちの第1の特定ドットを形成するために使用可能な少なくとも2つの部分波形を含んでおり、
    前記駆動信号整形機能は、前記少なくとも2つの部分波形のうちの予め選択された1つの部分波形を用いて、前記第1の特定ドットを形成するための駆動信号を生成する機能を含み、
    前記N種類のドットは、最大のドット以外のドットとして、前記第1の特定ドットと前記第1の特定ドットとは異なる第2の特定ドットとを含んでおり、
    前記第1の特定ドットを形成するための前記少なくとも2つの部分波形の選択は、同一の画素に前記第1と第2の特定ドットが形成されると仮定したときに前記第1と第2の特定ドット間の距離がより小さくなるように行われる、コンピュータプログラム。
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