JP2002264314A - 駆動信号の整形処理によりドット位置を調整する印刷 - Google Patents

駆動信号の整形処理によりドット位置を調整する印刷

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JP2002264314A JP2001066108A JP2001066108A JP2002264314A JP 2002264314 A JP2002264314 A JP 2002264314A JP 2001066108 A JP2001066108 A JP 2001066108A JP 2001066108 A JP2001066108 A JP 2001066108A JP 2002264314 A JP2002264314 A JP 2002264314A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原駆動信号の種類を増やすことなく、各サイ
ズのドットの形成位置のズレを抑制する技術を提供す
る。 【解決手段】 本発明の印刷装置では、1画素分の原駆
動波形は、特定のドットを形成するために使用可能な少
なくとも2つの部分波形を含んでおり、この原駆動波形
を整形することにより、2つの部分波形のうちの予め選
択された1つの部分波形を用いて、特定のドットを形成
するための駆動信号を生成するので、同時に生成する駆
動信号の種類を増やすことなく、サイズの異なる複数種
類のドット間の形成位置のズレを抑制することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、サイズの異なる
複数種類のドットを形成して印刷を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリ
ンタが広く普及している。このようなカラープリンタと
して、互いに異なるサイズの複数種類のドットで1画素
を記録可能な多値プリンタがある。多値プリンタでは、
少量のインク滴によって形成される小さなドットと、多
量のインク滴によって形成される大きなドットとが1画
素の領域内に選択的に形成される。
【0003】このような多値プリンタでは、ノズルから
インク滴を吐出させるための駆動素子(ピエゾ素子やヒ
ータ)に印可する駆動信号の波形を変えることによっ
て、ドットの大きさの制御が行われる。一方、多値プリ
ンタでは、画質を向上させる観点からサイズの異なるド
ットの位置が各画素において一致することが望まれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、各サイズのド
ットを形成するインク滴の速度は、印刷ヘッドの製造誤
差等の要因によってばらつきがある。このばらつきは、
各画素におけるドット形成位置のばらつきの原因となる
ので抑制するのが好ましい。ところが、ばらつきを抑制
するために、たとえば、各サイズのドット毎にドット位
置を補正するために、複数のサイズのドットに対応した
複数の駆動信号を同時に生成し、各画素位置においてそ
の中の1つを選択する方法が考えられる。しかし、この
ような方法では、印刷装置が複雑になってしまうという
問題があった。
【0005】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、同時に生成する駆動信号の種類
を増やすことなく、サイズの異なるドット間の形成位置
のズレを抑制する技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は、
印刷媒体上の1画素の領域にサイズの異なるN種類(N
は2以上の整数)のドットのうちのいずれかを選択的に
形成することによって印刷を行う印刷装置であって、イ
ンク滴を吐出するための複数のノズルと、前記複数のノ
ズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の駆
動素子と、を有する印刷ヘッドと、各駆動素子を駆動し
て前記N種類のドットのいずれかを形成させるための駆
動信号を生成する駆動信号生成部とを備え、前記駆動信
号生成部は、1画素分の駆動波形が繰り返し発生する原
駆動信号を生成する原駆動信号生成部と、前記原駆動信
号を整形して前記駆動信号を生成する駆動信号整形部と
を有し、前記1画素分の駆動波形は、一連の複数の部分
波形で構成されており、前記一連の複数の部分波形は、
互いに異なる形状を有するM種類(Mは2以上の整数)
の部分波形で構成されているとともに、前記N種類のド
ットのうちの第1の特定ドットを形成するために使用可
能な少なくとも2つの部分波形を含んでおり、前記駆動
信号整形部は、前記少なくとも2つの部分波形のうちの
予め選択された1つの部分波形を用いて、前記第1の特
定ドットを形成するための駆動信号を生成することを特
徴とする。
【0007】本発明の印刷装置では、1画素分の原駆動
波形は、第1の特定ドットを形成するために使用可能な
少なくとも2つの部分波形を含んでおり、この原駆動波
形を整形することにより、2つの部分波形のうちの予め
選択された1つの部分波形を用いて、第1の特定ドット
を形成するための駆動信号を生成するので、同時に生成
する駆動信号の種類を増やすことなく、サイズの異なる
複数種類のドット間の形成位置のズレを抑制することが
できる。
【0008】上記印刷装置において、前記前記少なくと
も2つの部分波形は、すべて同一波形であるようにして
も良い。あるいは、前記前記少なくとも2つの部分波形
には、異なる波形の部分波形が含まれるようにしても良
い。
【0009】このように、ほぼ同一の大きさのドットの
1画素の領域内の異なる位置への形成は、同一の形状を
有する複数の部分波形を用いても、複数の異なる形状を
有する部分波形を用いても実現することが可能である。
【0010】上記印刷装置において、前記駆動信号生成
部は、さらに、前記少なくとも2つの部分波形のうちの
1つを選択するために使用される位置関係情報を格納す
るドット位置選択部を備え、前記駆動信号整形部は、前
記位置関係情報に従って前記少なくとも2つの部分波形
のうちの1つを選択するようにするのが好ましい。
【0011】こうすれば、印刷装置に一度入力された位
置関係情報に従って部分波形が選択されるので、簡易に
サイズの異なるドット間のズレを抑制することができ
る。
【0012】上記印刷装置において、前記印刷装置は、
双方向印刷が可能であり、前記原駆動信号生成部は、前
記双方向印刷の往路と復路において、前記一連の複数の
部分波形の配列の順番を逆転させるように前記原駆動信
号をそれぞれ生成し、前記駆動信号整形部は、前記双方
向印刷の往路と復路とにおいてそれぞれ独立に、前記少
なくとも2つの部分波形のうちの1つを選択可能である
ようにするのが好ましい。
【0013】こうすれば、往路と復路とで独立して部分
波形の選択ができるので、双方向印刷におけるドット形
成位置のズレを抑制することができる。
【0014】上記印刷装置において、さらに、前記一連
の複数の部分波形のうち、前記第1の特定ドットを形成
するための少なくとも2つの部分波形と、前記少なくと
も2つの部分波形以外の他の1つの部分波形と、を使用
してそれぞれ吐出された各インク滴の飛行速度を計測す
る飛行速度計測部を備え、前記ドット位置選択部は、前
記計測された飛行速度に応じて、前記少なくとも2つの
部分波形のうちいずれか一方を選択するようにするのが
好ましい。
【0015】こうすれば、ユーザによる調整操作を行う
ことなく、各サイズのドット間のズレを小さくするため
の部分波形の選択を自動的に行うことができるという利
点がある。
【0016】上記印刷装置において、前記複数の駆動素
子は、1つのアクチュエータチップに含まれる複数の駆
動素子群毎に区分されており、前記飛行速度計測部は、
前記複数の駆動素子群のそれぞれについて、前記インク
滴の飛行速度を計測し、前記ドット位置選択部は、前記
複数の駆動素子群のそれぞれについて、前記計測された
飛行速度に応じて、前記少なくとも2つの部分波形のう
ちいずれか一方を独立に選択するようにするのが好まし
い。
【0017】複数の駆動素子群を含むチップ毎に製造誤
差があり、インク滴の飛行速度のばらつきの原因となっ
ている。したがって、各チップに含まれる複数の駆動素
子群毎にインク滴の飛行速度を計測することにより、さ
らに、ズレ量を小さくするようなドット形成位置を自動
的に選択できるという利点がある。
【0018】上記印刷装置において、前記複数のノズル
は、同一種類のインクを吐出するノズルからなる複数の
ノズル列に区分されており、前記飛行速度計測部は、前
記複数のノズル列のそれぞれについて、前記インク滴の
飛行速度を計測し、前記ドット位置選択部は、前記複数
のノズル列のそれぞれについて、前記計測された飛行速
度に応じて、前記少なくとも2つの部分波形のうちいず
れか一方を独立に選択するようにするのが好ましい。
【0019】こうすれば、インク通路の広狭その他の製
造誤差により生ずるノズル列毎のインクの吐出速度のば
らつきをも含めて、ズレ量を小さくすることができると
いう利点がある。
【0020】上記印刷装置において、前記印刷ヘッドに
は、前記位置関係情報が読み取り可能に設けられている
ようにするのが好ましい。
【0021】こうすれば、印刷ヘッドの製造誤差に起因
するドットの形成位置のズレを抑制することができるの
で、特に製造段階や印刷ヘッドの交換時において、初期
調整としてドット形成位置の選択ができるという利点が
ある。
【0022】上記印刷装置において、前記複数の駆動素
子は、1つのアクチュエータチップに含まれる複数の駆
動素子群毎に区分されており、前記位置関係情報は、前
記複数の駆動素子群のそれぞれについて設定されてお
り、前記ドット位置選択部は、前記複数の駆動素子群の
それぞれについて、前記位置関係情報に応じて、前記第
1の特定ドットを形成するための少なくとも2つの部分
波形のうちいずれか一方を独立に選択するようにするの
が好ましい。
【0023】こうすれば、初期調整として部分波形の選
択が、複数の駆動素子を含むチップの製造誤差に起因す
るドット形成位置のばらつきも考慮して、可能となると
いう利点がある。
【0024】上記印刷装置において、前記複数のノズル
は、同一種類のインクを吐出するノズルからなる複数の
ノズル列に区分されており、前記位置関係情報は、前記
複数のノズル列のそれぞれについて設定されており、前
記ドット位置選択部は、前記複数のノズル列のそれぞれ
について、前記位置関係情報に応じて、前記第1の特定
ドットを形成するための少なくとも2つの部分波形のう
ちいずれか一方を独立に選択するようにするのが好まし
い。
【0025】こうすれば、初期調整として部分波形の選
択が、異なるノズル列間に生ずるインクの吐出速度の誤
差に起因するドット形成位置のばらつきも含めて、適切
に行うことが可能となるという利点がある。
【0026】上記印刷装置において、前記整数Nは3以
上であって、前記N種類のドットは最大のドット以外の
比較的小さいドットとして前記第1の特定ドットと前記
第1の特定ドットとは異なる第2の特定ドットを含んで
おり、前記第1の特定ドットを形成するための前記少な
くとも2つの部分波形の選択は、同一の画素位置に前記
第1と第2の特定ドットが形成されると仮定したときに
前記第1と第2の特定ドット間の距離がより小さくなる
ように行われるようにするのが好ましい。
【0027】画素に対して比較的小さいドット間の形成
位置のズレが画質に大きな影響を与える傾向があるの
で、このような選択を行うことにより、効果的にドット
形成位置のズレに起因する画質の劣化を効果的に抑制す
ることができる。
【0028】なお、本発明は、種々の態様で実現するこ
とが可能であり、たとえば、印刷方法および印刷装置、
それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピ
ュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録
した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送
波内に具現化されたデータ信号、等の態様で実現するこ
とができる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.実施形態の概要: B.装置の構成: C.第1実施例: D.第2実施例: E.第3実施例: F.第4実施例: G.第5実施例: H.変形例:
【0030】A.実施形態の概要:図1は、本発明の実
施例におけるドット形成位置の調整の様子を示す説明図
である。この例では、4pL(ピコリットル)のインク
滴で形成される小ドットと、7pLのインク滴で形成さ
れる中ドットと、14pLのインク滴で形成される大ド
ットと、のうちのいずれかを選択的に1画素に形成可能
な印刷ヘッド駆動部を用いている。
【0031】図1から分かるように、ドットを形成する
ための処理の内容は、中ドットを形成するためのインク
滴の速度に応じて異なっている。図1(a)〜(f)
は、中ドットを形成するためのインク滴の吐出速度が比
較的に速い場合と比較的に遅い場合における原駆動信号
ODRVと、印刷信号PRT(i)と、形成されるドッ
トとをそれぞれ示している。ここで、印刷信号PRT
(i)は、各画素におけるドットの形成状態を表す印刷
データに応じて原駆動信号ODRVを整形することによ
り生成された、i番目のノズルに所定のドットを形成さ
せるための信号である。
【0032】原駆動信号ODRVは、1画素分の波形中
に、3つの部分波形W1,W2a、W2bを含む。この
うち、2つの部分波形W2a、W2bは、同じ波形を有
している。印刷ヘッド駆動部は、原駆動信号ODRVに
対して所定の整形処理を行うことにより、部分波形W1
を用いて小ドットを形成し、また、部分波形W2aまた
はW2bを用いて中ドットを、部分波形W2aとW2b
の双方を用いて大ドットを形成している。なお、この図
におけるドットは、分かりやすくするために、現実の大
きさより小さく表している。現実には、大ドットは画素
からはみ出るほどに大きい。
【0033】部分波形W2は1画素分の波形に2個含ま
れているので、そのいずれかを用いることにより、1画
素の領域内の2カ所のいずれかの位置に中ドットを形成
可能である。この実施例では、中ドットが特許請求の範
囲における第1の特定ドットに相当する。なお、図1
(c)では、ドット位置選択部が選択した側の部分波形
W2bを用いて形成される中ドットを実線で、選択しな
かった側の部分波形W2aを用いて形成される中ドット
を一点鎖線で示している。
【0034】中ドットを形成する部分波形W2a、W2
bの選択は以下の方法で行われる。ここでは、図1
(g)に示されるように、主走査が右に向かって行われ
ると仮定する。また、小ドットが画素のほぼ中央に形成
されるように駆動波形のタイミングが調整されているも
のとする。中ドットを形成するインク滴の吐出速度が小
ドットよりも速い場合には、ノズルから印刷媒体に到達
するまでの時間が比較的短いので、中ドットは比較的左
側に形成される傾向がある。この傾向は、タイミング的
に遅い側の部分波形W2bを選択することにより相殺す
ることができる。このような選択が行われると、図1
(a)〜(c)に示すように、画素の中心近くに中ドッ
トを形成することが可能であることが分かる。一方、中
ドットを形成するインク滴の吐出速度が小ドットよりも
遅い場合には逆の選択がなされる。そして、このような
場合にも、図1(d)〜(f)に示すように、画素の中
心近くに中ドットを形成することが可能であることが分
かる。なお、大ドットは、画素領域からはみ出るほど大
きく広がるので、大ドットの位置のズレはあまり目立た
ない。
【0035】以上の説明から分かるように、この実施例
では、小ドットと中ドットの位置のズレを抑制してい
る。なお、この実施例では、小ドットが特許請求の範囲
における第2の特定ドットに相当する。
【0036】このように、本発明では、原駆動信号の整
形内容を選択することにより、あるサイズのドットを1
画素の領域内の複数の異なる位置のいずれかに形成でき
るので、同時に生成する駆動信号の種類を増やすことな
く、異なるサイズのドットの形成位置のズレを抑制する
ことができる。
【0037】B.装置の構成:図2は、カラープリンタ
20の概略構成図である。カラープリンタ20は、紙送
りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送す
る副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキ
ャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に
往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載
された印刷ヘッドユニット60(「印刷ヘッド集合体」
とも呼ぶ)を駆動してインクの吐出およびドット形成を
制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ2
2,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60お
よび操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路
40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を
介してコンピュータ88に接続されている。
【0038】印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、
紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ロー
ラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図
示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査
送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリ
ッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッ
ジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設する
プーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位
置センサ39とを備えている。
【0039】図3は、制御回路40を中心としたカラー
プリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路
40は、CPU41と、プログラマブルROM(PRO
M)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを
記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備え
た算術論理演算回路として構成されている。この制御回
路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェース
を専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用
回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動して
インクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモー
タ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆
動回路54とを備えている。I/F専用回路50は、パ
ラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ5
6を介してコンピュータ88から供給される印刷データ
PDを受け取ることができる。カラープリンタ20は、
この印刷データPDに従って印刷を実行する。なお、R
AM44は、ラスタデータを一時的に格納するためのバ
ッファメモリとして機能する。
【0040】印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド2
8を有しており、また、インクカートリッジを搭載可能
である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品
としてカラープリンタ20に着脱される。すなわち、印
刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユ
ニット60を交換することになる。
【0041】図4は、ヘッド駆動回路52の構成を示す
説明図である。ヘッド駆動回路52は、原駆動信号OD
RVを生成する原駆動信号生成部521と、駆動信号整
形部522と、ドット位置選択部523とを備えてい
る。
【0042】原駆動信号生成部521は、原駆動信号O
DRVを生成して、駆動信号整形部522に出力する。
駆動信号整形部522は、入力した原駆動信号ODRV
を、ドット位置選択部523から入力した決定結果に応
じて整形することにより駆動信号DRVを生成する。駆
動信号DRVは、与えられた印刷信号PRT(i)に応
じて、ノズルからインク滴を吐出させるための吐出駆動
素子であるピエゾ素子PZTに印可される。ピエゾ素子
PZTは、駆動信号DRVに応じて作動し、ノズルから
各サイズのインク滴を吐出させる。
【0043】ドット位置選択部523は、サイズの異な
る特定のドット間のズレが小さくなるように部分波形の
選択を行い、この決定結果に関する情報を駆動信号整形
部522に出力する。駆動信号整形部522は、この決
定結果に関する情報に応じて、決定された位置にドット
を形成する駆動信号DRVを生成するように原駆動信号
ODRVを整形する。
【0044】図5は、印刷ヘッド28の下面におけるノ
ズル配列を示す説明図である。印刷ヘッド28の下面に
は、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノ
ズル群Kと、シアンインクを吐出するためのシアンイン
クノズル群Cと、マゼンタインクを吐出するためのマゼ
ンタインクノズル群Mと、イエローインクを吐出するた
めのイエローインクノズル群Yとが形成されている。
【0045】各ノズルには、各ノズルを駆動してインク
滴を吐出させるための駆動素子としてのピエゾ素子(図
示せず)が設けられている。印刷時には、印刷ヘッド2
8が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルからインク
滴が吐出される。なお、各ノズル群の複数のノズルは、
副走査方向に沿って一直線上に配列されている必要はな
く、例えば千鳥状に配列されていてもよい。
【0046】以上説明したハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ20は、紙送りモータ22により用紙Pを
搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24に
より往復動させ、同時に印刷ヘッド28のピエゾ素子を
駆動して、各色、各サイズのインク滴の吐出を行い、イ
ンクドットを形成して用紙P上に多色多階調の画像を形
成する。
【0047】C.第1実施例:図6は、本発明の第1実
施例における駆動信号DRV生成処理のフローチャート
である。この実施例では、双方向印刷を行うことを前提
とし、小ドットの形成位置を基準として、これに対して
中ドットの形成位置を合わせるための処理が行われてい
る。この実施例においては、中ドットは、特許請求の範
囲における第1の特定ドットに相当し、小ドットは、特
許請求の範囲における第2の特定ドットに相当する。原
駆動信号ODRVとしては、図1(a)、(d)に示し
たものを用いている。
【0048】ステップS101では、双方向印刷におけ
る小ドットの形成位置のズレを抑制するための補正値が
決定される。この補正値は、小ドットの形成位置に関す
る補正値決定用のテストパターンを用いて、以下に示す
ように決定される。
【0049】図7は、補正値決定用のテストパターンの
一例を示す説明図である。このテストパターンは、各ノ
ズル列を用いて往路と復路でそれぞれ印刷された複数の
縦罫線で構成されている。往路では一定の間隔で縦罫線
を記録しているが、復路では、縦罫線の主走査方向の位
置を1ドットピッチ単位で順次ずらしている。この結
果、印刷用紙P上には、往路の縦罫線と復路の縦罫線と
の相対位置が1ドットピッチずつズレていくような複数
組の縦罫線対が印刷される。複数組の縦罫線対の下に
は、ズレ調整番号の数字が印刷される。ズレ調整番号
は、好ましい補正状態を示す補正情報としての機能を有
する。ここで、「好ましい補正状態」とは、往路または
復路における記録位置(または記録タイミング)を適切
な補正値で補正したときに、往路と復路でそれぞれ形成
されたドットの主走査方向の位置が一致するような状態
を言う。従って、好ましい補正状態は、適切な補正値に
よって実現される。なお、図7の例では、ズレ調整番号
が4である縦罫線対が、好ましい補正状態を示してい
る。
【0050】ユーザは、このテストパターンを観察し
て、最もズレの少ない縦罫線対のズレ調整番号を、コン
ピュータ88(図2)のユーザインタフェイス画面(図
示せず)に入力する。このズレ調整番号は、双方向印刷
における小ドットのズレを抑制するための補正値に変換
されるとともにヘッド駆動回路52に格納される。
【0051】このようにして決定された補正値を用いる
ことにより、往方向の主走査時と副方向の主走査時に形
成される小ドットの位置を合わせることができる。
【0052】ステップS102では、小ドットに対する
中ドットの形成位置のズレを抑制するために二つの中ド
ット形成位置の中から一つの位置が決定される。この決
定は、中ドットの形成位置選択用のテストパターンを用
いて、以下に示すように行われる。
【0053】図8は、中ドットの形成位置選択用のテス
トパターンの一例を示す説明図である。具体的には、図
8(a)には、一画素分の駆動波形に二つ含まれる部分
波形W2a、W2bのうち一方の部分波形W2bを用い
て形成された中ドットにより形成される線と小ドットに
より形成される線とが、各色毎に示されている。これら
各色毎の中ドットの線と小ドットの線は、同一の画素列
上に形成されたものである。ここで、画素列とは、主走
査方向に垂直に配列された画素幅の列をいう。一方、図
8(b)には、上述の二つの部分波形W2a、W2bの
うち他方の部分波形W2aを用いて同様に形成されたも
のが示されている。なお、図8の例では、図8(a)よ
りも図8(b)の方が好ましい中ドットの形成位置を示
している。
【0054】ユーザは、このテストパターンを観察し
て、ドット形成位置のズレの小さい方を選択し、その結
果をコンピュータ88(図2)のユーザインタフェイス
画面(図示せず)に入力する。この選択結果は、部分波
形W2a、W2bの選択に変換されて、ヘッド駆動回路
52が有するドット位置選択部523に格納される。な
お、この実施例において、部分波形W2a、W2bの選
択結果は、特許請求の範囲における位置関係情報に相当
する。
【0055】なお、中ドットの形成位置と小ドット形成
位置との間のズレは、以下に示すように各ドットを形成
するインク滴の吐出速度のばらつきが主な原因となって
発生する。なお、選択は、すべてのノズル列について、
一括して図8(a)ないし図8(b)から選択するよう
にしても良いが、各色のノズル列ごとに選択できるよう
にしても良い。たとえば、ブラックKについては図8
(a)を選択し、シアンCについては図8(b)を選択
できるようにしても良い。
【0056】図9は、インク滴の吐出速度のばらつきに
よるドット形成位置のズレとその補正の様子を示す説明
図である。図9(a)は、インク滴の吐出速度のばらつ
きによりドット形成位置が変動する様子を示す。図9
(a)の図面に向かって左側の図は、インク滴の速度ベ
クトルを示している。インク滴は、主走査方向に移動す
る印刷ヘッド28のノズルから、印刷媒体Pに向かって
吐出される。このため、インク滴の飛行速度は、キャリ
ッジ30の移動速度と吐出速度とが合成されたものとな
る。
【0057】図9(a)の図面に向かって中央と右側の
図は、インク滴の吐出位置と印刷媒体Pへの着弾位置の
関係を、吐出速度が速い場合と遅い場合とについて示し
ている。図9(a)から分かるように、インク滴の吐出
位置と印刷媒体Pとの間の距離をDとし、インク滴の吐
出速度をVi、キャリッジ30の速度をVcとすると、
インク滴の着弾位置は、吐出位置からVc×D/Viだ
けキャリッジ30の移動方向に進んでいる。
【0058】この際、キャリッジ30の速度Vc、およ
び、インク滴の吐出位置と印刷媒体Pとの間の距離D
は、いずれもほぼ一定であるが、インク滴の吐出速度V
iは、主として印刷ヘッドユニット60の製造ばらつき
により変動する。この結果、主として印刷ヘッドユニッ
ト60毎の製造ばらつきにより主走査方向にドット形成
位置がずれることになる。
【0059】図9(b)は、原駆動信号ODRVを示し
ている。この原駆動信号ODRVは、中ドットを形成す
るための二つの部分波形W2a、W2bと、小ドットを
形成するための部分波形W1とを含んでいる。このよう
に、中ドットを形成するための部分波形が二つ含まれて
いるので、異なる二つのタイミングで中ドットを形成す
ることができる。
【0060】図9(c)は、各部分波形により吐出され
るインク滴が印刷媒体Pに着弾する様子を示す図であ
る。印刷媒体P上の黒色の丸は、吐出速度が比較的遅い
場合の着弾位置を、印刷媒体P上のハッチングされた丸
は、吐出速度が比較的速い場合の着弾位置を、それぞれ
示す。なお、インク滴の速度のばらつきは、中ドットと
小ドットの双方について生ずるが、この図では、小ドッ
トを形成するインク滴の速度が基準とされているので、
中ドットの位置が小ドットの位置に対して相対的に表現
されている。
【0061】小ドットと中ドットの間のズレは、以下の
ようにして抑制される。前述のように、中ドット形成位
置は、インクの吐出速度のばらつきに起因して小ドット
に対して主走査方向にずれる。この実施例では、このず
れを、中ドットを形成するための部分波形を、異なるタ
イミングで生ずる二つの部分波形W2a、W2bから適
切に選択することで相殺する。このように、中ドットを
形成するための部分波形を、二つの部分波形から適切に
選択することにより、吐出速度のばらつきに起因する小
ドットと中ドットの間のズレを抑制することができる。
【0062】ステップS103では、ヘッド駆動回路5
2は、決定された位置に中ドットを形成するように駆動
信号DRVを生成する。駆動信号DRVは、以下に示す
ようにして生成される。
【0063】図10は、ヘッド駆動回路52内部の動作
を示すタイミングチャートである。図10(a)は、原
駆動信号生成部521(図4)が生成する原駆動信号O
DRVを示している。図に示すように、原駆動信号OD
RVは1画素区間内に、小ドットを形成するためのW1
と、中ドットを形成するための二つの部分波形W2a、
W2bとを含んでいる。
【0064】図10(b)〜(d)は、小ドット用の印
刷信号PRT(i)、第1の中ドット用の印刷信号PR
T(i)、第2の中ドット用の印刷信号PRT(i)、
大ドット用の印刷信号PRT(i)をそれぞれ示してい
る。ここで、印刷信号PRT(i)は、前述のように、
原駆動信号ODRVを整形することにより生成された、
i番目のノズルに所定のドットを形成させるための信号
である。印刷信号PRT(i)は、各部分波形に対して
「H」または「L」となる信号である。駆動信号整形部
522(図4)は、「H」の印刷信号PRT(i)が入
力されると、原駆動信号ODRVを通過させ、「L」の
駆動信号が入力されると、原駆動信号ODRVを通過さ
せない。このようにして、複数の部分波形の一部を選択
的に通過させることにより、駆動信号DRVが生成され
る。
【0065】図10(e)〜(g)は、小ドット用の印
刷信号PRT(i)、第1の中ドット用の印刷信号PR
T(i)、第2の中ドット用の印刷信号PRT(i)、
大ドット用の駆動信号DRV(i)をそれぞれ示してい
る。小ドット用の駆動信号DRV(i)は、小ドット用
の印刷信号PRT(i)において部分波形W1に対して
のみ「H」となっているので、原駆動信号ODRVのう
ち部分波形W1のみを抽出した信号となっている。同様
に、第1の中ドット用の駆動信号DRV(i)は、原駆
動信号ODRVのうち波形W2aを抽出した信号となっ
ており、第2の中ドット用の駆動信号DRV(i)は、
原駆動信号ODRVのうち波形W2bを抽出した信号と
なっている。なお、大ドット用の駆動信号DRV(i)
は、原駆動信号ODRVのうち部分波形W2aと部分波
形W2bとからなる信号となっている。
【0066】印刷信号PRTは、以下のようにして生成
される。まず、コンピュータ88(図2)から与えられ
た印刷データPDを制御回路40で処理することにより
ラスタデータが生成される。このラスタデータは、前述
のように、各画素位置毎に各ノズルでどのサイズのドッ
トを形成するかを示すものであり、たとえば、ドットな
しは「00」、小ドットは「01」、中ドットは「1
0」、大ドットは「11」のような2ビットの信号であ
る。
【0067】印刷信号PRTは、小ドットと大ドットに
ついては、予め設定された印刷信号PRTの中から、ラ
スタデータに応じて選択される。たとえば、ラスタデー
タが「01」の場合には、小ドット用の印刷信号PRT
が選択され、ラスタデータが「11」の場合には、大ド
ット用の印刷信号PRTが選択される。一方、中ドット
については、第1の印刷信号PRTと第2の印刷信号P
RTとが設定されている。このうちのいずれを選択する
かは、ドット位置選択部523に格納された位置関係情
報(部分波形W2a、W2bの選択結果)に応じて決定
される。
【0068】このように、本実施例では、1種類の原駆
動信号を整形することにより中ドットの位置を小ドット
に近づけることが可能なので、同時に出力する駆動信号
の種類を増やすことなく、各サイズのドット間の形成位
置のズレを抑制できるという利点がある。
【0069】なお、画素からはみ出るほどに大きい大ド
ットは、形成位置がずれても画質に与える影響が小さい
のに対し、比較的小さなドット間のズレは、画質に与え
る影響が大きい。たとえば、小ドット、中ドット、大ド
ットの各サイズのドットを形成する場合には、小ドット
と中ドットとの間のズレは目立つのに対して、小ドット
と大ドットとの間のズレや中ドットと大ドットとの間の
ズレは目立たない。このような場合、形成位置を選択で
きる第1の特定ドットに中ドットを選択し、中ドットの
形成位置の選択によりズレを小さくする第2の特定ドッ
トに小ドットを選択するか、あるいは、その逆を選択す
るのが好ましい。
【0070】このように、第1の特定ドットおよび第2
の特定ドットは、印刷装置が形成可能な複数種類のドッ
トのうちの比較的小さいドットであるのが好ましい。
【0071】D.第2実施例:図11および図12は、
第2実施例におけるヘッド駆動回路52内部の動作を示
すタイミングチャートである。この第2実施例は、ドッ
トの形成位置を選択できる第1のドットの種類が二つで
ある点と、原駆動信号ODRVが時間軸について非対称
である点で、前述の第1実施例と異なる。
【0072】この第2実施例では、小ドットは小ドット
用部分波形W1により形成され、また、中ドットは中ド
ット用部分波形W2a、W2bにより、大ドットは大ド
ット用部分波形W3a、W3bによりそれぞれ形成され
る。すなわち、中ドット用部分波形と大ドット用部分波
形は、1画素分の駆動信号の中にそれぞれ2個含まれて
いる。この結果、中ドットと大ドットについては、ドッ
ト形成位置の選択が可能となっている。すなわち、この
実施例では、中ドットおよび大ドットが特許請求の範囲
における第1の特定ドットに相当し、小ドットが特許請
求の範囲における第2の特定ドットに相当する。
【0073】また、この第2実施例では、前述の第1実
施例と異なり、原駆動信号ODRVが時間軸について非
対称となっている。すなわち、第1実施例では、1画素
分の原駆動信号ODRVにおいて、中ドット用部分波
形、小ドット用部分波形、中ドット用部分波形が順に現
れており、逆にしても同じ順番で部分波形が現れるが、
この第2実施例では異なっている。具体的には、この第
2実施例では、1画素分の原駆動信号ODRVにおい
て、第1の中ドット用部分波形W2a、第1の大ドット
用部分波形W3a、小ドット用部分波形W1、第2の中
ドット用部分波形W2b、第2の大ドット用部分波形W
3bが順に現れている。しかし、逆にすると、第2の大
ドット用部分波形W3b、第2の中ドット用部分波形W
2b、小ドット用部分波形W1、第1の大ドット用部分
波形W3a、第1の中ドット用部分波形W2aが順に現
れている。
【0074】このように、原駆動信号は、時間軸につい
て非対称であっても良く、部分波形の種類は3種類以上
であっても良い。また、複数の異なる位置のいずれかに
形成可能なドットが複数種類あっても良い。一般に、原
駆動信号は、1画素分の波形が、互いに異なる形状を有
する複数種類の部分波形で構成されているとともに、複
数種類のドットのうちの第1の特定ドットを形成するた
めに使用可能な少なくとも2つの部分波形を含んでもの
であれば良い。
【0075】なお、時間軸について非対称な原駆動信号
ODRVを用いて双方向印刷を行う場合には、復路にお
いては、図12に示すような順番が逆転した原駆動信号
ODRVを使用すると、双方向印刷においてドット形成
位置のズレを抑制することができるという利点がある。
【0076】E.第3実施例:図13は、本発明の第3
実施例におけるドット形成位置調整処理のフローチャー
トである。この第3実施例は、印刷ヘッドユニット60
の製造時において計測されたドット形成位置の位置関係
情報に応じて、部分波形が選択される点で、ユーザが間
接的に部分波形を選択する第1実施例と相違する。な
お、特許請求の範囲における印刷ヘッドは、印刷ヘッド
ユニット60のような印刷ヘッド28を含む部品を含む
概念である。
【0077】ステップS201では、印刷ヘッドユニッ
ト60の製造時において、ドットの形成位置が計測され
る。この計測は、たとえば、図8に示すテストパターン
に現れた線のズレ量を実測することにより行われる。ス
テップS202では、この計測値に応じて印刷ヘッドユ
ニット60に、位置関係情報が読み取り可能に設けられ
る。具体的には、印刷ヘッドユニット60を駆動するた
めのドライバIC(図示せず)が有するメモリ内に格納
される。この位置関係情報は、たとえば、中ドットの形
成に利用できる選択可能な複数の部分波形のうちどの部
分波形を用いるのかを表す情報である。
【0078】ドット位置選択部523(図4)は、この
メモリから位置関係情報を読み出して、中ドットの形成
に用いる部分波形を選択し(ステップS203)、その
選択結果を記憶する(ステップS204)。駆動信号整
形部522は、この選択結果に応じて、原駆動信号OD
RVを整形し、各ピエゾ素子PZTに駆動信号DRVを
供給する(ステップS205)。
【0079】上記実施例では、位置関係情報は、印刷ヘ
ッドユニット60を駆動するためのドライバIC(図示
せず)が有するメモリ内に格納されているが、たとえ
ば、印刷ヘッドユニット60に位置関係情報を表す識別
ラベル(図示せず)を貼付しても良い。この場合には、
製造時や印刷ヘッドユニット60の交換時に人間がコン
ピュータ88から入力することになる。このように、位
置関係情報は、印刷ヘッドユニットに読み取り可能に設
けられていればよい。
【0080】F.第4実施例:第4実施例では、印刷ヘ
ッド28から吐出されたインク滴の飛行速度の計測値に
応じて、第1の特定ドットの形成に用いられる部分波形
が選択される。すなわち、部分波形の選択に使用される
位置関係情報がインク滴の飛行速度の計測値である点で
他の実施例と相違する。
【0081】図14は、インク滴の飛行速度測定部が印
刷ヘッド28から吐出されたインク滴の飛行速度を測定
する様子を示す説明図である。図14は、図5と同様に
印刷ヘッド28を下面側から見た図であり、印刷ヘッド
28の4色分のノズル列と、インク滴飛行速度測定部4
6を構成する発光素子46aおよび受光素子46bとが
示されている。
【0082】発光素子46aは、外径が約1mm以下の
光束Lを射出するレーザである。このレーザ光Lは、副
走査方向SSに平行に射出され、受光素子46bで受光
される。インク滴飛行速度の測定の際には、先ず、図1
4のように、1色分(例えばイエロY)のノズル列がレ
ーザ光Lの光路上にくるように、印刷ヘッド28を位置
決めする。この状態において、ヘッド駆動回路52は、
イエロYのノズルを1つずつ、かつ、所定の駆動期間ず
つ順番に駆動して、各ノズルからインク滴を順次吐出さ
せる。
【0083】1色分のすべてのノズルに関して飛行速度
の測定が済むと、印刷ヘッド28を主走査方向に少し移
動させて、次の色(図14の例ではマゼンタM)につい
て測定を実行する。こうして全ての色のノズルについて
測定を行う。インク滴の飛行速度は、ドットのサイズ毎
に計測され、平均値が算出される。
【0084】図15は、インク滴飛行速度測定部の構成
と、その測定方法の原理を示す説明図である。インク滴
飛行速度測定部46には、鉛直方向(インク滴の吐出方
向)に沿って、発光素子と受光素子の組が二つ備えられ
ている。具体的には、印刷ヘッド28側の発光素子46
aと受光素子46bの組と、印刷媒体側(インク滴進路
の下方側)の発光素子46cと受光素子46dの組とが
設けられている。2つの光路、すなわち上方側の光路L
1(発光素子46aから受光素子46bに至る光路)と
下方側の光路(発光素子46cから受光素子46dに至
る光路)L2の間隔は、図示するように所定距離に設定
されている。この所定距離をDsとする。
【0085】ノズルnからインク滴が吐出されると、イ
ンク滴は初めに上方側の光路L1を遮り、次いで下方側
の光路L2を遮ることになる。このときの受光素子側の
出力を示したのが図15(b)である。インク滴が上方
側の光路L1を遮っている間は受光素子46bの出力が
低下し、インク滴の下方側の光路L2を遮っている間は
受光素子46dの出力が低下する。そこで、受光素子4
6bの出力が低下(図中のta)してから受光素子46
dの出力が低下(図中のtb)するまでの時間Tを測定
し、2つの光路間の距離Dsを時間Tで除算することに
より、インク滴速度の飛行速度を求めることができる。
【0086】中ドットを形成するための部分波形は、こ
のようにして計測されたインク滴の飛行速度を用いて以
下に示すように選択される。まず、小ドットを形成する
インク滴の飛行速度と、中ドットを形成するインク滴の
飛行速度との間の速度差が求められる。次に、図9に示
すように、この速度差、キャリッジ30の速度、および
ノズルから印刷媒体までの距離に基づいて、3つのドッ
トの形成位置の関係が推定される。この際、小ドットを
形成するための部分波形と、中ドットを形成するための
二つの部分波形との間のタイミングのズレを考慮する。
これにより、小ドットに近い位置に中ドットを形成する
部分波形が特定される。
【0087】このように、インク滴の飛行速度を計測
し、計測された飛行速度に応じて部分波形を選択するこ
とによっても、上記の各実施例と同様の効果を得ること
ができる。また、ユーザによる調整操作を行うことな
く、各サイズのドット間のズレを小さくするための部分
波形の選択を自動的に行うことができるという利点があ
る。
【0088】以上の説明から分かるように、部分波形の
選択に使用される位置関係情報は、小ドットを形成する
ためのインク滴の速度と、中ドットを形成するためのイ
ンク滴の速度のように、解析を行うことによりサイズの
異なるドットを近づけることができるようなものでも良
い。一般に、この位置関係情報は、第1の特定ドットを
形成するための少なくとも2つの部分波形のうちの1つ
を選択するために使用できるものであれば良い。
【0089】G.第5実施例:第5実施例は、後述する
アクチュエータチップに含まれる複数の駆動素子群毎
に、部分波形の選択が行われる点で上述の各実施例と異
なる。
【0090】図16は、第5実施例における印刷ヘッド
28に設けられた複数列のノズルと複数のアクチュエー
タチップとの対応関係を示す説明図である。このプリン
タ20は、ブラック(K)、濃シアン(C)、淡シアン
(LC)、濃マゼンタ(M)、淡マゼンタ(LC)、イ
エロー(Y)の6色のインクを用いて印刷を行う印刷装
置であり、各インク用のノズル列をそれぞれ備えてい
る。なお、濃シアンと淡シアンとは、ほぼ同じ色相を有
し、濃度が異なるシアンインクである。濃マゼンタイン
クと淡マゼンタインクも同様である。
【0091】アクチュエータ回路90には、ブラックノ
ズル列Kと濃シアンノズル列Cを駆動する第1のアクチ
ュエータチップ91と、淡シアンノズル列LCと濃マゼ
ンタノズル列Mを駆動する第2のアクチュエータチップ
92と、淡マゼンタノズル列LMとイエローノズル列Y
を駆動する第3のアクチュエータチップ93とが設けら
れている。
【0092】図17は、アクチュエータ回路90の分解
斜視図である。3つのアクチュエータチップ91〜93
は、ノズルプレート110とリザーバプレート112の
積層体の上に接着剤で接着されている。また、アクチュ
エータチップ91〜93の上には、接続端子プレート1
20が固定される。接続端子プレート120の一端に
は、外部回路(具体的には図3のI/F専用回路50)
との電気的接続のための外部接続端子124が形成され
ている。また、接続端子プレート120の下面には、ア
クチュエータチップ91〜93との電気的接続のための
内部接続端子122が設けられている。さらに、接続端
子プレート120の上には、ドライバIC126が設け
られている。ドライバIC126内には、コンピュータ
88から与えられた印刷信号をラッチする回路や、その
印刷信号に応じて駆動信号をオン/オフするアナログス
イッチなどが設けられている。なお、ドライバIC12
6と接続端子122,124との間の配線は図示が省略
されている。
【0093】図18は、アクチュエータ回路90の部分
断面図である。ここでは、第1のアクチュエータチップ
91と、その上部の接続端子プレート120の断面のみ
を示しているが、他のアクチュエータチップ92,93
も第1のアクチュエータチップ91と同じ構造を有して
いる。
【0094】ノズルプレート110には、各インク用の
ノズル口が形成されている。リザーバプレート112
は、インクの貯蔵部(リザーバ)を形成するための板状
体である。アクチュエータチップ91は、インク通路8
0を形成するセラミック焼結体130と、その上方に壁
面を介して配置されたピエゾ素子PEと、端子電極13
2とを有している。接続端子プレート120がアクチュ
エータチップ91の上に固定されると、接続端子プレー
ト120の下面に設けられた接続端子122と、アクチ
ュエータチップ91の上面に設けられている端子電極1
32とが電気的に接続される。なお、端子電極132と
ピエゾ素子PEとの間の配線は図示が省略されている。
【0095】この実施例は、アクチュエータチップの製
造ばらつきによって、インクの吐出速度がばらつく点に
着目したものである。この実施例では、アクチュエータ
チップの製造ばらつきによる影響も含めた上で部分波形
の選択が行われるので、ドット形成位置のズレをさらに
抑制することができる。なお、この実施例における1つ
のアクチュエータチップに含まれる複数の駆動素子は、
特許請求の範囲における駆動素子群に相当する。また、
本明細書において、「アクチュエータチップ」とは、複
数のノズルと駆動素子とを含み、また、セラミック焼結
体130のように1体として成形された少なくとも1つ
の部材を含む構成要素を意味する。
【0096】なお、この第5実施例では、ブラックノズ
ル列Kと濃シアンノズル列Cの駆動に1つのアクチュエ
ータチップが設けられており、また、淡シアンノズル列
LCと濃マゼンタノズル列Mの駆動に1つ、淡マゼンタ
ノズル列LMとイエローノズル列Yの駆動に1つ、合計
3個のアクチュエータチップが設けられている。この場
合、アクチュエータチップ毎に第1の特定ドットの形成
に用いられる部分波形の選択が行われる。
【0097】また、インク通路の広狭その他の製造誤差
により、ノズル列毎にもインクの吐出速度にばらつきが
ある場合がある。したがって、このような場合には、同
一種類のインクを吐出する複数のノズルからなる各ノズ
ル列毎に部分波形の選択を行うのが好ましい。
【0098】H.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0099】H−1.上述の各実施例では、原駆動信号
の1画素分の波形には、第1のドットを形成するための
部分波形として、同一の波形のものが複数個含まれてい
る。しかし、1画素分の波形には、ほぼ同一の大きさの
ドットを形成できる異なる波形のものが含まれるように
しても良い。一般に、本発明において使用する原駆動信
号は、複数種類のドットのうちの第1の特定ドットを形
成するために使用可能な部分波形を少なくとも2つ含ん
でいるものであれば良い。
【0100】H−2.この発明はカラー印刷だけでなく
モノクロ印刷にも適用できる。また、1画素を複数のド
ットで表現することにより多階調を表現する印刷にも適
用できる。また、ドラムプリンタにも適用できる。尚、
ドラムプリンタでは、ドラム回転方向が主走査方向、キ
ャリッジ走行方向が副走査方向となる。また、この発明
は、インクジェットプリンタのみでなく、一般に、複数
のノズル列を有する記録ヘッドを用いて印刷媒体の表面
に記録を行うドット記録装置に適用することができる。
【0101】本発明の機能の一部または全部がソフトウ
ェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピ
ュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記
録媒体に格納された形で提供することができる。この発
明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」
とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携
帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコ
ンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコ
ンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるドット形成位置の調整
の様子を示す説明図。
【図2】本発明の印刷装置のプリンタ20の概略構成
図。
【図3】制御回路の内部構成を示すブロック図。
【図4】ヘッド駆動回路52の構成を示す説明図。
【図5】印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示
す説明図。
【図6】本発明の第1実施例における駆動信号DRV生
成処理のフローチャート。
【図7】補正値決定用のテストパターンの一例を示す説
明図。
【図8】中ドットの形成位置選択用のテストパターンの
一例を示す説明図。
【図9】インク滴の吐出速度のばらつきによるドット形
成位置のズレとその補正の様子を示す説明図。
【図10】ヘッド駆動回路52内部の動作を示すタイミ
ングチャート。
【図11】第2実施例におけるヘッド駆動回路52内部
の動作を示すタイミングチャート。
【図12】第2実施例におけるヘッド駆動回路52内部
の動作を示すタイミングチャート。
【図13】本発明の第3実施例におけるドット形成位置
調整処理のフローチャート。
【図14】インク滴の飛行速度測定部が印刷ヘッド28
から吐出されたインク滴の飛行速度を測定する様子を示
す説明図。
【図15】インク滴飛行速度測定部の構成と、その測定
方法の原理を示す説明図。
【図16】第5実施例における印刷ヘッド28に設けら
れた複数列のノズルと複数のアクチュエータチップとの
対応関係を示す説明図。
【図17】アクチュエータ回路90の分解斜視図。
【図18】アクチュエータ回路90の部分断面図。
【符号の説明】
20…カラープリンタ 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印刷ヘッド 30…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置センサ 40…制御回路 41…CPU 44…RAM 46…インク滴飛行速度測定部 46a、46c…発光素子 46b、46d…受光素子 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 60…印刷ヘッドユニット 88…コンピュータ 90…アクチュエータ回路 91〜93…アクチュエータチップ 110…ノズルプレート 112…リザーバプレート 120…接続端子プレート 122…内部接続端子 124…外部接続端子 130…セラミック焼結体 132…端子電極 521…原駆動信号生成部 522…駆動信号整形部 523…ドット位置選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大槻 幸一 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA07 EB27 EB36 EB59 EC07 EC31 EC37 EC77 ED01 FA11 2C057 AF30 AF39 AG44 AM17 AN02 AR08 CA01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷媒体上の1画素の領域にサイズの異
    なるN種類(Nは2以上の整数)のドットのうちのいず
    れかを選択的に形成することによって印刷を行う印刷装
    置であって、 インク滴を吐出するための複数のノズルと、前記複数の
    ノズルからインク滴をそれぞれ吐出させるための複数の
    駆動素子と、を有する印刷ヘッドと、 各駆動素子を駆動して前記N種類のドットのいずれかを
    形成させるための駆動信号を生成する駆動信号生成部
    と、を備え、 前記駆動信号生成部は、 1画素分の駆動波形が繰り返し発生する原駆動信号を生
    成する原駆動信号生成部と、 前記原駆動信号を整形して前記駆動信号を生成する駆動
    信号整形部と、を有し、 前記1画素分の駆動波形は、一連の複数の部分波形で構
    成されており、 前記一連の複数の部分波形は、互いに異なる形状を有す
    るM種類(Mは2以上の整数)の部分波形で構成されて
    いるとともに、前記N種類のドットのうちの第1の特定
    ドットを形成するために使用可能な少なくとも2つの部
    分波形を含んでおり、 前記駆動信号整形部は、前記少なくとも2つの部分波形
    のうちの予め選択された1つの部分波形を用いて、前記
    第1の特定ドットを形成するための駆動信号を生成する
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記前記少なくとも2つの部分波形は、すべて同一波形
    である、印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記前記少なくとも2つの部分波形には、異なる波形の
    部分波形が含まれる、印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の印
    刷装置であって、 前記駆動信号生成部は、さらに、前記少なくとも2つの
    部分波形のうちの1つを選択するために使用される位置
    関係情報を格納するドット位置選択部を備え、 前記駆動信号整形部は、前記位置関係情報に従って前記
    少なくとも2つの部分波形のうちの1つを選択する、印
    刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の印
    刷装置であって、 前記印刷装置は、双方向印刷が可能であり、 前記原駆動信号生成部は、前記双方向印刷の往路と復路
    において、前記一連の複数の部分波形の配列の順番を逆
    転させるように前記原駆動信号をそれぞれ生成し、 前記駆動信号整形部は、前記双方向印刷の往路と復路と
    においてそれぞれ独立に、前記少なくとも2つの部分波
    形のうちの1つを選択可能である、印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の印
    刷装置であって、さらに、 前記一連の複数の部分波形のうち、前記第1の特定ドッ
    トを形成するための少なくとも2つの部分波形と、前記
    少なくとも2つの部分波形以外の他の1つの部分波形
    と、を使用してそれぞれ吐出された各インク滴の飛行速
    度を計測する飛行速度計測部を備え、 前記ドット位置選択部は、前記計測された飛行速度に応
    じて、前記少なくとも2つの部分波形のうちいずれか一
    方を選択する、印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の印刷装置であって、 前記複数の駆動素子は、1つのアクチュエータチップに
    含まれる複数の駆動素子群毎に区分されており、 前記飛行速度計測部は、前記複数の駆動素子群のそれぞ
    れについて、前記インク滴の飛行速度を計測し、 前記ドット位置選択部は、前記複数の駆動素子群のそれ
    ぞれについて、前記計測された飛行速度に応じて、前記
    少なくとも2つの部分波形のうちいずれか一方を独立に
    選択する、印刷装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の印刷装置であって、 前記複数のノズルは、同一種類のインクを吐出するノズ
    ルからなる複数のノズル列に区分されており、 前記飛行速度計測部は、前記複数のノズル列のそれぞれ
    について、前記インク滴の飛行速度を計測し、 前記ドット位置選択部は、前記複数のノズル列のそれぞ
    れについて、前記計測された飛行速度に応じて、前記少
    なくとも2つの部分波形のうちいずれか一方を独立に選
    択する、印刷装置。
  9. 【請求項9】 請求項4記載の印刷装置であって、 前記印刷ヘッドには、前記位置関係情報が読み取り可能
    に設けられている、印刷装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の印刷装置であって、 前記複数の駆動素子は、1つのアクチュエータチップに
    含まれる複数の駆動素子群毎に区分されており、 前記位置関係情報は、前記複数の駆動素子群のそれぞれ
    について設定されており、 前記ドット位置選択部は、前記複数の駆動素子群のそれ
    ぞれについて、前記位置関係情報に応じて、前記第1の
    特定ドットを形成するための少なくとも2つの部分波形
    のうちいずれか一方を独立に選択する、印刷装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の印刷装置であって、 前記複数のノズルは、同一種類のインクを吐出するノズ
    ルからなる複数のノズル列に区分されており、 前記位置関係情報は、前記複数のノズル列のそれぞれに
    ついて設定されており、 前記ドット位置選択部は、前記複数のノズル列のそれぞ
    れについて、前記位置関係情報に応じて、前記第1の特
    定ドットを形成するための少なくとも2つの部分波形の
    うちいずれか一方を独立に選択する、印刷装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    の印刷装置であって、 前記整数Nは3以上であって、前記N種類のドットは最
    大のドット以外の比較的小さいドットとして前記第1の
    特定ドットと前記第1の特定ドットとは異なる第2の特
    定ドットを含んでおり、 前記第1の特定ドットを形成するための前記少なくとも
    2つの部分波形の選択は、同一の画素位置に前記第1と
    第2の特定ドットが形成されると仮定したときに前記第
    1と第2の特定ドット間の距離がより小さくなるように
    行われる、印刷装置。
  13. 【請求項13】 インク滴を吐出するための複数のノズ
    ルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出さ
    せるための複数の駆動素子と、を有する印刷ヘッドを用
    いて印刷媒体上の1画素の領域にサイズの異なるN種類
    (Nは2以上の整数)のドットのうちのいずれかを選択
    的に形成することによって印刷を行う印刷方法であっ
    て、 各駆動素子を駆動して前記N種類のドットのいずれかを
    形成させるための駆動信号を各駆動素子毎に生成する駆
    動信号生成工程と、 前記駆動信号を各駆動素子に供給して各ノズルからイン
    ク滴を吐出させるインク吐出工程と、を備え、 前記駆動信号生成工程は、 1画素分の駆動波形が繰り返し発生する原駆動信号を生
    成する原駆動信号生成工程と、 前記原駆動信号を整形して前記駆動信号を生成する駆動
    信号整形工程と、を含み、 前記1画素分の駆動波形は、一連の複数の部分波形で構
    成されており、 前記一連の複数の部分波形は、互いに異なる形状を有す
    るM種類(Mは2以上の整数)の部分波形で構成されて
    いるとともに、前記N種類のドットのうちの第1の特定
    ドットを形成するために使用可能な少なくとも2つの部
    分波形を含んでおり、 前記駆動信号整形工程は、前記少なくとも2つの部分波
    形のうちの予め選択された1つの部分波形を用いて、前
    記第1の特定ドットを形成するための駆動信号を生成す
    る工程を含むことを特徴とする印刷方法。
  14. 【請求項14】 インク滴を吐出するための複数のノズ
    ルと、前記複数のノズルからインク滴をそれぞれ吐出さ
    せるための複数の駆動素子と、を有する印刷ヘッドを用
    いて印刷媒体上の1画素の領域にサイズの異なるN種類
    (Nは2以上の整数)のドットのうちのいずれかを選択
    的に形成することによって印刷を行う印刷部と、コンピ
    ュータとを備える印刷装置を制御するためのコンピュー
    タプログラムであって、 前記コンピュータプログラムは、 各駆動素子を駆動して前記N種類のドットのいずれかを
    形成させるための駆動信号を各駆動素子毎に生成する駆
    動信号生成機能と、 前記駆動信号を各駆動素子に供給して各ノズルからイン
    ク滴を吐出させるインク吐出機能と、 を前記コンピュータに実現させるコンピュータプログラ
    ムであり、前記駆動信号生成機能は、 1画素分の駆動波形が繰り返し発生する原駆動信号を生
    成する原駆動信号生成機能と、 前記原駆動信号を整形して前記駆動信号を生成する駆動
    信号整形機能と、を含み、 前記1画素分の駆動波形は、一連の複数の部分波形で構
    成されており、 前記一連の複数の部分波形は、互いに異なる形状を有す
    るM種類(Mは2以上の整数)の部分波形で構成されて
    いるとともに、前記N種類のドットのうちの第1の特定
    ドットを形成するために使用可能な少なくとも2つの部
    分波形を含んでおり、 前記駆動信号整形機能は、前記少なくとも2つの部分波
    形のうちの予め選択された1つの部分波形を用いて、前
    記第1の特定ドットを形成するための駆動信号を生成す
    る機能を含むことを特徴とする、コンピュータプログラ
    ム。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のコンピュータプログ
    ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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