JP2007168431A - 吐出タイミング決定方法及び液滴吐出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】以下のようにn個のノズル群におけるインクの吐出タイミングを決定する。まず、m(m≦n)個のノズル群における吐出タイミング同士のずれ時間の組み合わせを設定する。そして、設定したずれ時間の組み合わせに基づいてノズル群からインクを吐出させ、吐出速さを測定する(S1)。次に、設定したm個のノズル群におけるずれ時間の組み合わせからn個のノズル群におけるずれ時間の組み合わせを生成する(S4)。生成した組み合わせに基づいてn個のノズル群からインクを吐出した際の吐出速さのばらつきを、S1において測定した吐出速さから推測する(S5)。そして、推測したばらつきが閾値より小さくなるようなずれ時間の組み合わせを決定する(S6)。
【選択図】図12
Description
前記測定ステップで測定されたインク吐出速さの、前記所定のインク吐出速さに対するばらつきをノズル群ごとに導出する導出ステップと、第2のずれ時間の組み合わせに対応する前記インク吐出速さのばらつきの組み合わせを、前記導出ステップで導出されたインク吐出速さのばらつきから抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出された前記ばらつきの組み合わせに基づいて、前記複数のノズル群からインクを吐出させる際のインク吐出速さのばらつきを推測するステップとを含んでいてもよい。この場合には、ノズル群ごとの測定結果から導出されたばらつきを組み合わせて、複数のノズル群におけるインク吐出速さのばらつきを推測するので、吐出速さのばらつきを簡易に推測し、客観的に評価することが可能となる。
<プリンタ概略>
図1は、本発明の吐出タイミング決定方法の対象となるインクジェットヘッドが設置されたインクジェットプリンタ1(プリンタ1)を示す図である。図1にはプリンタ1の内部を上面から見た際の様子が示されている。
<ヘッドユニット>
ヘッドユニット8について説明する。図2は、ヘッドユニット8において、ヘッドホルダ9からバッファタンク48及びヒートシンク60が取り外された状態を示している。
<ヘッド本体等>
インクジェットヘッド30について説明する。図4は、インクジェットヘッド30の分解斜視図である。インクジェットヘッド30は、ヘッド本体25、補強フレーム91及び保護フレーム92を有している。図4には、ヘッド本体25、補強フレーム91及び保護フレーム92が示されている。
<インク流路>
図5(a)及び(b)はそれぞれ流路ユニット27の下面図及び上面図である。流路ユニット27の下面は、上述のとおり複数のノズル28が形成されたノズル面25aである。図5(a)に示されているように、ノズル28は、流路ユニット27の長手方向に沿って千鳥状に配列され、これによって5列のノズル列58が形成されている。流路ユニット27の内部には、ノズル列58に沿って延在する5本の共通インク室99a〜99eが形成されている。共通インク室99a〜99eは、流路ユニット27の厚み方向についていずれのノズル28とも重ならない領域に、ノズル列58を避けるように形成されている。流路ユニット27の内部には、さらに、共通インク室99a〜99eからノズル28のそれぞれに連通する個別のインク流路が形成されている。そして、このような個別のインク流路を通じて共通インク室99a〜99eに充填されたインクがノズル28のそれぞれに供給される。
図6に示されているように、流路ユニット27は複数のプレートが積層した積層体である。各プレートには共通インク室99eやノズル28、インク流路を構成する複数の流路孔が形成されている。これらの流路孔が互いに連通して共通インク室99eやインク流路を形成するように各プレートを積層することによって流路ユニット27が形成されている。これらのプレートは金属材料又はポリイミド樹脂等からなる。
ダンパプレート103におけるスペーサプレート102側の面には、ダンパ溝103eが形成されている。ダンパ溝103の、流路ユニット27の短手方向に沿った縦断面は、凹部形状を有する溝状に形成されており、共通インク室99eと同じ平面形状・サイズを有している。なお、共通インク室99a〜99eのそれぞれに対向する位置には、同一の平面形状及びサイズを有するダンパ溝103a〜103eが形成されている(ダンパ溝103a〜103dは図示されていない)。
<ノズルとインク色との関係>
本実施形態のインクジェットヘッド30は、多色のインクを吐出する。図7は、ノズルプレート101に形成された各ノズル列58と吐出されるインクの色との関係を示す図である。上記の通りノズルプレート101には5列のノズル列58が形成されている。そして、同じノズル列58に属するノズル28からは同色のインクが吐出される。例えば、ノズルプレート101の短手方向一端側のノズル列58Mからはマゼンタのインクが吐出される。そして、ノズル列58C、58Y、58Bkからは、それぞれ、シアン、イエロー、ブラックのインクが吐出される。
<圧電アクチュエータ>
以下は圧電アクチュエータ21についての説明である。図8は圧電アクチュエータ21の分解斜視図である。
<吐出電圧パルス>
図9は、圧電アクチュエータ21の個別電極37と共通電極38との間にインク吐出の際に印加される吐出電圧パルスを示している。図9(a)に示されているのは圧電アクチュエータ21を用いていわゆる引き打ち方式でインクを吐出する際の最も基本的な吐出電圧パルスの波形である。この吐出電圧パルスの印加によって以下のようにインクがノズル28から吐出される。
<吐出タイミングと吐出速さ>
ところで、上述のように、2つのノズル28から同時にインクを吐出させる場合と各ノズル28から単独でインクを吐出させる場合とでインクの吐出特性に違いが生じることがある。なお、本明細書において「単独でインクを吐出させる」とは、他のノズル28からのインク吐出の影響を受けないほど十分に他のインク吐出のタイミングと離れたタイミングで1つのノズル28からインクを吐出させること、あるいは、他のノズル列58からのインク吐出の影響を受けないほど十分に他のノズル列58からのインク吐出のタイミングと離れたタイミングで1本のノズル列58からインクを吐出させることをいう。
<吐出タイミングの決定方法>
以下は、上記の事実に基づいて行われる最適な吐出タイミングの決定方法についての説明である。図12は吐出タイミング決定の全体の流れを示すフローチャートである。
xの対数はxについて単純増加であるので、抽出されたばらつきの合計が大きいほど推測SN比は小さくなる。したがって、上記の数式より、推測SN比が大きい場合とは、吐出速さのばらつきが小さい場合に相当する。
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施の形態であるが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく課題を解決するための手段に記載された内容の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
21 圧電アクチュエータ
21 圧電アクチュエータ
25 ヘッド本体
27 流路ユニット
28 ノズル
30 インクジェットヘッド
58Bk,58C,58M,58Y ノズル列
Claims (21)
- 同時に液滴を吐出することが意図されている第1のノズルと第2のノズルとを含む複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドから液滴を吐出する吐出タイミングを決定する方法であって、
第1のノズルから前記液滴を吐出するタイミングと、第2のノズルから前記液滴を吐出するタイミングとを所定の時間だけずらして吐出する吐出ステップと、
前記吐出ステップにおいて第1のノズル及び第2のノズルから吐出される前記液滴の吐出速さを測定する測定ステップと、
前記測定された吐出速さに基づいて、第1のノズルから前記液滴を吐出するタイミングと、第2のノズルから前記液滴を吐出するタイミングとのずれ時間を決定する第1決定ステップとを備えることを特徴とする吐出タイミング決定方法。 - 前記液滴はインクの液滴であり、前記液滴吐出ヘッドはインクジェットヘッドであり、前記複数のノズルは複数のノズル群を形成し、
前記吐出ステップは、所定のタイミングと、前記複数のノズル群から選択された複数の選択ノズル群の吐出タイミングとのずれ時間の組み合わせを変更しつつ、前記各選択ノズル群に含まれるノズルから同時にインクを吐出させるインク吐出ステップを含み、
前記測定ステップでは、前記インク吐出ステップで前記ノズル群ごとに吐出されたインクの吐出速さを測定し、
第1決定ステップは、前記所定のタイミングに対する前記選択ノズル群の吐出タイミングのずれ時間の組合せである第1のずれ時間の組み合わせから、前記所定のタイミングに対する前記複数のノズル群の吐出タイミングのずれ時間の組み合わせである第2のずれ時間の組合せを生成する生成ステップと、第2のずれ時間の各組み合わせについて、前記各ノズル群に含まれるノズルから同時にインクを吐出させる際の、所定のインク吐出速さに対するインク吐出速さのばらつきを、前記測定ステップで測定されたインク吐出速さから推測する第1推測ステップと、第2のずれ時間の組み合わせのうち、前記ばらつき推測ステップで推測された前記インク吐出速さのばらつきが所定の閾値を下回る複数のノズル群についての前記ずれ時間の組み合わせを決定する第2決定ステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載の吐出タイミング決定方法。 - 前記各ノズル群が、一回以上は前記選択ノズル群に属するように、前記選択ノズル群に属するノズル群を変更しつつ前記インク吐出ステップを複数回行うことを特徴とする請求項2に記載の吐出タイミング決定方法。
- 前記選択ノズル群が前記複数のノズル群から抽出されるノズル群の全ての対を含むように、前記選択ノズル群に属するノズル群を変更しつつ前記インク吐出ステップを複数回行うことを特徴とする請求項3に記載の吐出タイミング決定方法。
- 前記選択ノズル群に含まれるノズル群の数を全てのノズル群の数未満に保持しつつ前記選択ノズル群に属するノズル群を変更して、前記インク吐出ステップを行うことを特徴とする請求項2に記載の吐出タイミング決定方法。
- 前記選択ノズル群に含まれるノズル群の数を変更せず前記選択ノズル群に属するノズル群を変更して前記インク吐出ステップを複数回行うことを特徴とする請求項2に記載の吐出タイミング決定方法。
- 前記インク吐出ステップが、前記選択ノズル群に属する全てのノズルから同時にインクを吐出させる同時吐出ステップを含み、
前記第1推測ステップが、前記複数のノズル群に属する全てのノズルから同時にインクを吐出させる際のインク吐出速さのばらつきを、前記同時吐出ステップで吐出されたインクの吐出速さから推測する第2推測ステップを含んでおり、
前記第2決定ステップにおいて、第2のずれ時間の組み合わせのうち、前記第1推測ステップで推測された前記インク吐出速さのばらつきが第2推測ステップで推測された前記インク吐出速さのばらつきを下回る組み合わせを決定することを特徴とする請求項2に記載の吐出タイミング決定方法。 - 第1推測ステップが、
前記測定ステップで測定されたインク吐出速さの、前記所定のインク吐出速さに対するばらつきをノズル群ごとに導出する導出ステップと、
第2のずれ時間の組み合わせに対応する前記インク吐出速さのばらつきの組み合わせを、前記導出ステップで導出されたインク吐出速さのばらつきから抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出された前記ばらつきの組み合わせに基づいて、前記複数のノズル群からインクを吐出させる際のインク吐出速さのばらつきを推測するステップとを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の吐出タイミング決定方法。 - 前記インクジェットヘッドは、平行に配列された複数のノズル列が形成されたノズル面を有し、前記各ノズル列は前記複数のノズルを含み、
前記複数のノズル群が前記複数のノズル列であることを特徴とする請求項2に記載の吐出タイミング決定方法。 - 前記インクは黒色を含む複数の色のインクを含み、前記インク吐出ステップにおいて、同じ前記ノズル列に含まれるノズルからは同じ色のインクを吐出し、且つ、異なる前記ノズル列に含まれるノズルからは異なる色のインクを吐出することを特徴とする請求項9に記載の吐出タイミング決定方法。
- 前記インクは黒色を含む複数の色のインクを含み、前記黒色のインクを吐出するノズル列を前記選択ノズル群に含まないように前記インク吐出ステップを行い、
前記黒色のインクを吐出するノズル列のインク吐出のタイミングが、前記黒色以外の前記複数の色のインクを吐出するノズル列のインク吐出のタイミングよりも前又は後となるように、前記複数のノズルからのインクの吐出タイミングを決定することを特徴とする請求項9に記載の吐出タイミング決定方法。 - 前記各ノズルが前記複数のノズル群のいずれかに属していることを特徴とする請求項2に記載の吐出タイミング決定方法。
- 前記インクジェットヘッドによるインク吐出には、前記複数のノズルから吐出されるインクの量が異なる複数のモードがあり、
前記インク吐出ステップにおいて、前記複数のモードのうち最も少ない量のインクを吐出するモードで前記複数のノズルにインクを吐出させることを特徴とする請求項2に記載の吐出タイミング決定方法。 - 前記インクジェットヘッドによるインク吐出のモードには、前記複数のノズルから吐出されるインクの量が異なる複数のモードがあり、
前記各モードごとに前記インク吐出ステップを行い、
第2決定ステップにおいて、前記各モードごとに第2の時間ずれの組み合わせを決定することを特徴とする請求項2に記載の吐出タイミング決定方法。 - 前記インクジェットヘッドには4列以上の前記ノズル列が形成されていることを特徴とする請求項9に記載の吐出タイミング決定方法。
- 同時に液滴を吐出することが意図されている第1のノズルと第2のノズルとを含む複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドから液滴を吐出する液滴吐出方法であって、
第1のノズルから前記液滴を吐出するタイミングと、第2のノズルから前記液滴を吐出するタイミングとを所定の時間だけずらして吐出する吐出ステップと、
前記液滴吐出ステップにおいて第1のノズル及び第2のノズルから吐出される前記液滴の吐出速さを測定する測定ステップと、
前記測定された吐出速さに基づいて、第1のノズルから前記液滴を吐出するタイミングと、第2のノズルから前記液滴を吐出するタイミングとのずれ時間を決定する第1決定ステップと、
第1決定ステップにより決定された吐出タイミングで第1のノズルと第2のノズルから液滴を吐出するステップとを備えることを特徴とする液滴吐出方法。 - 前記液滴はインクの液滴であって、前記複数のノズルは複数のノズル群を形成し、
前記吐出ステップは、所定のタイミングと、前記複数のノズル群から選択された複数の選択ノズル群の吐出タイミングとのずれ時間の組み合わせを変更しつつ、前記各選択ノズル群に含まれるノズルから同時にインクを吐出させるインク吐出ステップを含み、
前記測定ステップでは、前記インク吐出ステップで前記ノズル群ごとに吐出されたインクの吐出速さを測定し、
前記第1決定ステップは、前記所定のタイミングに対する前記選択ノズル群の吐出タイミングのずれ時間の組合せである第1のずれ時間の組み合わせから、前記所定のタイミングに対する前記複数のノズル群の吐出タイミングのずれ時間の組み合わせである第2のずれ時間の組合せを生成する生成ステップと、第2のずれ時間の各組み合わせについて、前記各ノズル群に含まれるノズルから同時にインクを吐出させる際の、所定のインク吐出速さに対するインク吐出速さのばらつきを、前記測定ステップで測定されたインク吐出速さから推測する第1推測ステップと、第2のずれ時間の組み合わせのうち、前記第1推測ステップで推測された前記インク吐出速さのばらつきが所定の閾値を下回る複数のノズル群についての前記ずれ時間の組み合わせを決定する第2決定ステップとを含むことを特徴とする請求項16に記載の液滴吐出方法。 - 前記インク吐出ステップが、前記選択ノズル群に属する全てのノズルから同時にインクを吐出させる同時吐出ステップを含み、
前記第1推測ステップが、前記複数のノズル群に属する全てのノズルから同時にインクを吐出させる際のインク吐出速さのばらつきを、前記同時吐出ステップで吐出されたインクの吐出速さから推測する第2推測ステップを含んでおり、
前記第2決定ステップにおいて、第2のずれ時間の組み合わせのうち、前記第1推測ステップで推測された前記インク吐出速さのばらつきが第2推測ステップで推測された前記インク吐出速さのばらつきを下回る組み合わせを決定することを特徴とする請求項16に記載の液滴吐出方法。 - 第1推測ステップが、
前記測定ステップで測定されたインク吐出速さの、前記所定のインク吐出速さに対するばらつきをノズル群ごとに導出する導出ステップと、
第2のずれ時間の組み合わせに対応する前記インク吐出速さのばらつきの組み合わせを、前記導出ステップで導出されたインク吐出速さのばらつきから抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出された前記ばらつきの組み合わせに基づいて、前記複数のノズル群からインクを吐出させる際のインク吐出速さのばらつきを推測するステップとを含んでいることを特徴とする請求項16に記載の液滴吐出方法。 - 前記インクジェットヘッドは、平行に配列された複数のノズル列が形成されたノズル面を有し、前記各ノズル列は前記複数のノズルを含み、
前記複数のノズル群が前記複数のノズル列であることを特徴とする請求項16に記載の液滴吐出方法。 - 前記インクは黒色を含む複数の色のインクを含み、前記インク吐出ステップにおいて、同じ前記ノズル列に含まれるノズルからは同じ色のインクを吐出し、且つ、異なる前記ノズル列に含まれるノズルからは異なる色のインクを吐出することを特徴とする請求項20に記載の液滴吐出方法。
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