JP2000085116A - インクジェット記録装置及びその駆動調整方法 - Google Patents
インクジェット記録装置及びその駆動調整方法Info
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- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/21—Ink jet for multi-colour printing
- B41J2/2132—Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
Abstract
(57)【要約】
【課題】 厳しい公差で管理しなくとも、いずれのイン
クジェットヘッドについても、一定の記録品質を確保す
ることができるインクジェット記録装置及びその駆動調
整方法を提供する。 【解決手段】 インクジェットヘッド２ごとに、インク
液滴の噴射速度のデータ、インクジェットヘッド間の噴
射速度差のデータ、その噴射速度に基づく噴射タイミン
グ差のデータのいずれかを格納するメモリ手段２１と、
該メモリ手段２１に格納されたデータに基づいた所定の
噴射タイミングで、各インクジェットヘッドに噴射信号
を印加する制御手段２２とを設ける。
クジェットヘッドについても、一定の記録品質を確保す
ることができるインクジェット記録装置及びその駆動調
整方法を提供する。 【解決手段】 インクジェットヘッド２ごとに、インク
液滴の噴射速度のデータ、インクジェットヘッド間の噴
射速度差のデータ、その噴射速度に基づく噴射タイミン
グ差のデータのいずれかを格納するメモリ手段２１と、
該メモリ手段２１に格納されたデータに基づいた所定の
噴射タイミングで、各インクジェットヘッドに噴射信号
を印加する制御手段２２とを設ける。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置及びその駆動調整方法に関する。
録装置及びその駆動調整方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から、インクジェット方式のインク
噴射装置としては、圧電セラミックスの変形によってイ
ンク室の容積を変化させ、その容積減少時にインク室内
のインクをノズルからインク液滴として噴射し、容積増
大時にインク導入口からインク室内にインクを導入する
ようにしたものが知られている。
噴射装置としては、圧電セラミックスの変形によってイ
ンク室の容積を変化させ、その容積減少時にインク室内
のインクをノズルからインク液滴として噴射し、容積増
大時にインク導入口からインク室内にインクを導入する
ようにしたものが知られている。
【０００３】この種のインクジェットヘッドにおいて
は、圧電セラミックスの隔壁によって隔てられた複数の
インク室が形成されており、これら複数のインク室の一
端にインクカートリッジ等のインク供給手段が接続さ
れ、他端にはインク噴射ノズル（以下、単にノズルとい
う）が設けられ、駆動信号に従った前記隔壁の変形によ
ってインク室の容積を減少させることにより、記録媒体
に対して前記ノズルからインク液滴を噴射し、文字や図
形等が記録される。
は、圧電セラミックスの隔壁によって隔てられた複数の
インク室が形成されており、これら複数のインク室の一
端にインクカートリッジ等のインク供給手段が接続さ
れ、他端にはインク噴射ノズル（以下、単にノズルとい
う）が設けられ、駆動信号に従った前記隔壁の変形によ
ってインク室の容積を減少させることにより、記録媒体
に対して前記ノズルからインク液滴を噴射し、文字や図
形等が記録される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構造であると、インクジェットヘッドのインク室、ノズ
ルの寸法などがばらつくと、規定の駆動電圧でインクジ
ェットヘッドを駆動しても、インクジェットごとにイン
ク液滴の噴射速度が変動してしまう。
構造であると、インクジェットヘッドのインク室、ノズ
ルの寸法などがばらつくと、規定の駆動電圧でインクジ
ェットヘッドを駆動しても、インクジェットごとにイン
ク液滴の噴射速度が変動してしまう。
【０００５】しかしながら、このように噴射速度が変動
すると、記録媒体に沿ってインクジェットヘッドが往復
移動しながらインク液滴を噴射するものでは、往移動と
復移動とで記録媒体に対するインク液滴の付着位置即ち
着弾位置がずれ、多色記録のように複数のヘッドを備え
るものでは、各色のインク液滴の着弾位置がずれ、高品
質の記録ができない。
すると、記録媒体に沿ってインクジェットヘッドが往復
移動しながらインク液滴を噴射するものでは、往移動と
復移動とで記録媒体に対するインク液滴の付着位置即ち
着弾位置がずれ、多色記録のように複数のヘッドを備え
るものでは、各色のインク液滴の着弾位置がずれ、高品
質の記録ができない。
【０００６】そのため、いずれのインクジェットヘッド
においても変わりなく、一定の記録品質を確保するため
に、すべてのインクジェットヘッドを一定の交差の範囲
内にしなければならず、製造工程で、インク室、ノズル
の寸法などを厳しい公差で管理する必要があった。
においても変わりなく、一定の記録品質を確保するため
に、すべてのインクジェットヘッドを一定の交差の範囲
内にしなければならず、製造工程で、インク室、ノズル
の寸法などを厳しい公差で管理する必要があった。
【０００７】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
で、厳しい公差で管理しなくとも、いずれのインクジェ
ットヘッドについても、一定の記録品質を確保すること
ができるインクジェット記録装置及びその駆動調整方法
を提供することを目的とするものである。
で、厳しい公差で管理しなくとも、いずれのインクジェ
ットヘッドについても、一定の記録品質を確保すること
ができるインクジェット記録装置及びその駆動調整方法
を提供することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、複数
のインクジェットヘッドを、記録媒体と所定間隔をおい
て該記録媒体に沿って移動させながら、各インクジェッ
トヘッドのアクチュエータに所定の噴射タイミングで噴
射信号を印加することによりインク液滴を噴射させるイ
ンクジェット記録装置において、インクジェットヘッド
ごとに、インク液滴の噴射速度のデータ、インクジェッ
トヘッド間の噴射速度差のデータ、その噴射速度に基づ
く噴射タイミング差のデータのいずれかを格納するメモ
リ手段と、該メモリ手段に格納されたデータに基づいた
所定の噴射タイミングで、各インクジェットヘッドに噴
射信号を印加する制御手段とを備えるものである。
のインクジェットヘッドを、記録媒体と所定間隔をおい
て該記録媒体に沿って移動させながら、各インクジェッ
トヘッドのアクチュエータに所定の噴射タイミングで噴
射信号を印加することによりインク液滴を噴射させるイ
ンクジェット記録装置において、インクジェットヘッド
ごとに、インク液滴の噴射速度のデータ、インクジェッ
トヘッド間の噴射速度差のデータ、その噴射速度に基づ
く噴射タイミング差のデータのいずれかを格納するメモ
リ手段と、該メモリ手段に格納されたデータに基づいた
所定の噴射タイミングで、各インクジェットヘッドに噴
射信号を印加する制御手段とを備えるものである。
【０００９】請求項１の発明によれば、インクジェット
ヘッドごとに、メモリ手段に格納されているデータ（イ
ンク液滴の噴射速度のデータ、インクジェットヘッド間
の噴射速度差のデータ、その噴射速度に基づく噴射タイ
ミング差のデータのいずれか）に基づいた所定の噴射タ
イミングで、制御手段によって、各インクジェットヘッ
ドに噴射信号が印加される。これによって、インク液滴
の着弾位置のずれが解消される。
ヘッドごとに、メモリ手段に格納されているデータ（イ
ンク液滴の噴射速度のデータ、インクジェットヘッド間
の噴射速度差のデータ、その噴射速度に基づく噴射タイ
ミング差のデータのいずれか）に基づいた所定の噴射タ
イミングで、制御手段によって、各インクジェットヘッ
ドに噴射信号が印加される。これによって、インク液滴
の着弾位置のずれが解消される。
【００１０】請求項２の発明は、請求項１のインクジェ
ット記録装置において、前記メモリ手段が、前記インク
ジェットヘッドに一体に設けられ、前記インクジェット
ヘッドと一体に記録装置本体に着脱可能であるものであ
る。
ット記録装置において、前記メモリ手段が、前記インク
ジェットヘッドに一体に設けられ、前記インクジェット
ヘッドと一体に記録装置本体に着脱可能であるものであ
る。
【００１１】請求項２の発明によれば、メモリ手段がイ
ンクジェットヘッドと一体に記録装置本体に着脱可能で
あることから、インクジェットヘッドが交換されると、
交換後のインクジェットヘッドと一体に設けられたメモ
リ手段に格納されているデータに基づいた所定の噴射タ
イミングで、制御手段によって、各インクジェットヘッ
ドに噴射信号が印加される。
ンクジェットヘッドと一体に記録装置本体に着脱可能で
あることから、インクジェットヘッドが交換されると、
交換後のインクジェットヘッドと一体に設けられたメモ
リ手段に格納されているデータに基づいた所定の噴射タ
イミングで、制御手段によって、各インクジェットヘッ
ドに噴射信号が印加される。
【００１２】請求項３の発明は、複数のインクジェット
ヘッドを、記録媒体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿
って移動させながら、各インクジェットヘッドのアクチ
ュエータに所定の噴射タイミングで噴射信号を印加する
ことによりインク液滴を噴射させるインクジェット記録
装置の駆動調整方法であって、インクジェットヘッドご
とに、インク液滴の噴射速度のデータを検出する第１の
工程と、前記データに基づいて、インクジェットヘッド
ごとの噴射タイミングを決定する第２の工程とを備える
ものである。
ヘッドを、記録媒体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿
って移動させながら、各インクジェットヘッドのアクチ
ュエータに所定の噴射タイミングで噴射信号を印加する
ことによりインク液滴を噴射させるインクジェット記録
装置の駆動調整方法であって、インクジェットヘッドご
とに、インク液滴の噴射速度のデータを検出する第１の
工程と、前記データに基づいて、インクジェットヘッド
ごとの噴射タイミングを決定する第２の工程とを備える
ものである。
【００１３】請求項３の発明によれば、まず、第１の工
程において、インクジェットヘッドごとに、インク液滴
の噴射速度のデータが検出される。それから、第２の工
程において、前記データに基づいて、インクジェットヘ
ッドごとの噴射タイミングが決定される。その結果、イ
ンクジェットヘッドのインク室、ノズルの寸法などのば
らつきによるインク液滴の噴射速度のばらつきがキャン
セルされ、記録媒体に対するインク液滴の着弾位置のず
れがなくなり、記録品質が均等化される。
程において、インクジェットヘッドごとに、インク液滴
の噴射速度のデータが検出される。それから、第２の工
程において、前記データに基づいて、インクジェットヘ
ッドごとの噴射タイミングが決定される。その結果、イ
ンクジェットヘッドのインク室、ノズルの寸法などのば
らつきによるインク液滴の噴射速度のばらつきがキャン
セルされ、記録媒体に対するインク液滴の着弾位置のず
れがなくなり、記録品質が均等化される。
【００１４】請求項４の発明は、請求項３のインクジェ
ット記録装置の駆動調整方法において、前記第１の工程
において、前記インクジェットヘッドを、記録媒体と所
定間隔をおいて該記録媒体に沿って移動させながら、記
録したときの記録位置のずれ量からインク液滴の噴射速
度を測定するものである。
ット記録装置の駆動調整方法において、前記第１の工程
において、前記インクジェットヘッドを、記録媒体と所
定間隔をおいて該記録媒体に沿って移動させながら、記
録したときの記録位置のずれ量からインク液滴の噴射速
度を測定するものである。
【００１５】請求項４の発明によれば、インクジェット
ヘッドを、記録媒体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿
って移動させながら、記録媒体に記録させる。その記録
媒体に記録された記録位置（例えばドット列）は、イン
クジェットヘッドの移動速度とインク液滴の噴射速度と
によって決定されるので、記録位置のずれ量からインク
液滴の噴射速度が測定される。これは、キャリッジの移
動速度を一定としておくと、すべてのインクジェットヘ
ッドのインク液滴の噴射速度が略一致していれば、所定
の位置に記録されるのに対し、特定のインクジェットヘ
ッドのインク液滴の噴射速度が他のインクジェットヘッ
ドのインク液滴の噴射速度が異なっていると、所定の位
置に対していずれかの方向に記録位置がずれ、そのずれ
の程度が大きいほど、特定のインクジェットヘッドのイ
ンク液滴の噴射速度と他のインクジェットヘッドのイン
ク液滴の噴射速度との速度差が大きいことを利用したも
のである。
ヘッドを、記録媒体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿
って移動させながら、記録媒体に記録させる。その記録
媒体に記録された記録位置（例えばドット列）は、イン
クジェットヘッドの移動速度とインク液滴の噴射速度と
によって決定されるので、記録位置のずれ量からインク
液滴の噴射速度が測定される。これは、キャリッジの移
動速度を一定としておくと、すべてのインクジェットヘ
ッドのインク液滴の噴射速度が略一致していれば、所定
の位置に記録されるのに対し、特定のインクジェットヘ
ッドのインク液滴の噴射速度が他のインクジェットヘッ
ドのインク液滴の噴射速度が異なっていると、所定の位
置に対していずれかの方向に記録位置がずれ、そのずれ
の程度が大きいほど、特定のインクジェットヘッドのイ
ンク液滴の噴射速度と他のインクジェットヘッドのイン
ク液滴の噴射速度との速度差が大きいことを利用したも
のである。
【００１６】請求項５の発明は、請求項３のインクジェ
ット記録装置の駆動調整方法において、前記第１の工程
において、噴射したインク液滴を撮像し、該撮像した画
像からインク液滴の噴射速度を測定するものである。
ット記録装置の駆動調整方法において、前記第１の工程
において、噴射したインク液滴を撮像し、該撮像した画
像からインク液滴の噴射速度を測定するものである。
【００１７】請求項５の発明によれば、噴射したインク
液滴を撮像し、該撮像した画像からインク液滴の噴射速
度が測定される。
液滴を撮像し、該撮像した画像からインク液滴の噴射速
度が測定される。
【００１８】請求項６の発明は、請求項３〜５のいずれ
かのインクジェット記録装置の駆動調整方法において、
前記インクジェットヘッドに一体に設けたメモリ手段
に、前記第２の工程で決定した噴射タイミングに対応す
るデータを格納する第３の工程をさらに備えるものであ
る。
かのインクジェット記録装置の駆動調整方法において、
前記インクジェットヘッドに一体に設けたメモリ手段
に、前記第２の工程で決定した噴射タイミングに対応す
るデータを格納する第３の工程をさらに備えるものであ
る。
【００１９】請求項６の発明によれば、第２の工程に続
く第３の工程において、インクジェットヘッドに一体に
設けたメモリ手段に、第２の工程で決定した噴射タイミ
ングに対応するデータが格納される。よって、インクジ
ェットヘッドには、メモリ手段に格納されている噴射タ
イミング（第２の工程で決定した噴射タイミングに対応
するデータ）が印加され、インクジェットヘッドごとに
異なる噴射タイミングで駆動される。その結果、インク
ジェットヘッドごとに記録品質がばらつくということが
なくなり、いずれのインクジェットヘッドにおいても、
一定の記録品質が確保される。
く第３の工程において、インクジェットヘッドに一体に
設けたメモリ手段に、第２の工程で決定した噴射タイミ
ングに対応するデータが格納される。よって、インクジ
ェットヘッドには、メモリ手段に格納されている噴射タ
イミング（第２の工程で決定した噴射タイミングに対応
するデータ）が印加され、インクジェットヘッドごとに
異なる噴射タイミングで駆動される。その結果、インク
ジェットヘッドごとに記録品質がばらつくということが
なくなり、いずれのインクジェットヘッドにおいても、
一定の記録品質が確保される。
【００２０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に沿って説明する。
に沿って説明する。
【００２１】図１は本発明に係るインクジェット記録装
置の概略構成を示す斜視図である。図１において、イン
クジェット記録装置１は、アクチュエータに所定の噴射
タイミングで噴射信号を印加することにより記録媒体
（図示せず）にインク液滴を噴射して記録を行うインク
ジェットヘッド２を備え、該インクジェットヘッド２
は、往復移動可能であるキャリッジ３に搭載されてい
る。インクジェットヘッド２には、該インクジェットヘ
ッド２と共にキャリッジ３に搭載されインクを貯留する
インクカートリッジ４からインクが供給されるようにな
っている。
置の概略構成を示す斜視図である。図１において、イン
クジェット記録装置１は、アクチュエータに所定の噴射
タイミングで噴射信号を印加することにより記録媒体
（図示せず）にインク液滴を噴射して記録を行うインク
ジェットヘッド２を備え、該インクジェットヘッド２
は、往復移動可能であるキャリッジ３に搭載されてい
る。インクジェットヘッド２には、該インクジェットヘ
ッド２と共にキャリッジ３に搭載されインクを貯留する
インクカートリッジ４からインクが供給されるようにな
っている。
【００２２】前記キャリッジ３は、プラテンローラ（図
示せず）に沿って平行に配置されるガイドロッド５にス
ライド移動可能に嵌挿され、それの下端部３ａがエンド
レスのタイミングベルト１１に連結され、、該タイミン
グベルト１１が、一定間隔を存して配設された駆動プー
リ１２及び従動プーリ１３間に巻き掛けられている。よ
って、図示しないキャリッジ駆動モータ（ステッピング
モータ）が回転駆動されると、タイミングベルト１１及
び両プーリ１２，１３とを介して、キャリッジ３が前記
ガイドロッド５に支持されて、記録媒体と所定間隔をお
いて該記録媒体に沿って往復移動させられる。なお、キ
ャリッジ３の端部は、ガイドレール部１４によっても左
右方向に移動可能に支持されている。
示せず）に沿って平行に配置されるガイドロッド５にス
ライド移動可能に嵌挿され、それの下端部３ａがエンド
レスのタイミングベルト１１に連結され、、該タイミン
グベルト１１が、一定間隔を存して配設された駆動プー
リ１２及び従動プーリ１３間に巻き掛けられている。よ
って、図示しないキャリッジ駆動モータ（ステッピング
モータ）が回転駆動されると、タイミングベルト１１及
び両プーリ１２，１３とを介して、キャリッジ３が前記
ガイドロッド５に支持されて、記録媒体と所定間隔をお
いて該記録媒体に沿って往復移動させられる。なお、キ
ャリッジ３の端部は、ガイドレール部１４によっても左
右方向に移動可能に支持されている。
【００２３】また、キャリッジ３の下側には、薄いフィ
ルムからなり左右方向に延びる帯状のエンコーダ部材１
５が水平に設けられ、１対の発光素子と受光素子のみか
らなるフォトセンサ１６が、そのエンコーダ部材１５に
臨むようにキャリッジ３の下側に取り付けられ、キャリ
ッジ３の位置を光学的に検出するようになっている。
ルムからなり左右方向に延びる帯状のエンコーダ部材１
５が水平に設けられ、１対の発光素子と受光素子のみか
らなるフォトセンサ１６が、そのエンコーダ部材１５に
臨むようにキャリッジ３の下側に取り付けられ、キャリ
ッジ３の位置を光学的に検出するようになっている。
【００２４】また、前記記録装置１の制御系は、図２に
示すように構成されている。即ち、まず、前記インクジ
ェットヘッド２には、後述する第２の工程で決定したイ
ンク液滴の噴射速度のデータなどのインクジェットヘッ
ドに固有のデータが格納されるメモリ手段２１（ＲＯ
Ｍ）を備えている。メモリ手段２１は、本例の場合は、
４つのインクジェットヘッド２を備えるので、それに対
応して４つのヘッドに対応する４つの領域を有し、各領
域ごとに各ヘッドに対応する情報（インク液滴の噴射速
度を含む）が書き込まれている。そして、インクジェッ
トヘッド２が、記録装置１に取り付けられたときに、装
置本体側の制御手段２２が前記メモリ手段２１から情報
を読み込み、それに基づき、ＣＰＵ２２ａにより噴射タ
イミングが制御され、あるインクジェットヘッド２の噴
射タイミングは早く、他のあるインクジェットヘッド２
の噴射タイミングは遅くという具合に、噴射速度に応じ
て噴射タイミングの調整がなされる。なお、前記メモリ
手段２１は、具体的に図示していないが、インクジェッ
トヘッド２は、通常マニホールドとともにホルダ部材に
固着支持され、ホルダ部材が記録媒体の幅方向に往復移
動可能に設けられたキャリッジ３（図１参照）上に着脱
可能に搭載されるように構成されているので、そのよう
なホルダ部材の底壁部にメモリ手段を設けることで、イ
ンクジェットヘッド２と一体に設け、インクジェットヘ
ッド２と一体に記録装置本体側のキャリッジ３上に着脱
可能に搭載するように構成することができる。よって、
インクジェットヘッドを何らかの理由により交換して
も、交換後のインクジェットヘッドについて同様の調整
が行われるので、交換による影響は受けない。
示すように構成されている。即ち、まず、前記インクジ
ェットヘッド２には、後述する第２の工程で決定したイ
ンク液滴の噴射速度のデータなどのインクジェットヘッ
ドに固有のデータが格納されるメモリ手段２１（ＲＯ
Ｍ）を備えている。メモリ手段２１は、本例の場合は、
４つのインクジェットヘッド２を備えるので、それに対
応して４つのヘッドに対応する４つの領域を有し、各領
域ごとに各ヘッドに対応する情報（インク液滴の噴射速
度を含む）が書き込まれている。そして、インクジェッ
トヘッド２が、記録装置１に取り付けられたときに、装
置本体側の制御手段２２が前記メモリ手段２１から情報
を読み込み、それに基づき、ＣＰＵ２２ａにより噴射タ
イミングが制御され、あるインクジェットヘッド２の噴
射タイミングは早く、他のあるインクジェットヘッド２
の噴射タイミングは遅くという具合に、噴射速度に応じ
て噴射タイミングの調整がなされる。なお、前記メモリ
手段２１は、具体的に図示していないが、インクジェッ
トヘッド２は、通常マニホールドとともにホルダ部材に
固着支持され、ホルダ部材が記録媒体の幅方向に往復移
動可能に設けられたキャリッジ３（図１参照）上に着脱
可能に搭載されるように構成されているので、そのよう
なホルダ部材の底壁部にメモリ手段を設けることで、イ
ンクジェットヘッド２と一体に設け、インクジェットヘ
ッド２と一体に記録装置本体側のキャリッジ３上に着脱
可能に搭載するように構成することができる。よって、
インクジェットヘッドを何らかの理由により交換して
も、交換後のインクジェットヘッドについて同様の調整
が行われるので、交換による影響は受けない。
【００２５】また、装置本体側には、４つのインクジェ
ットヘッド２に対応するイメージバッファ２３Ａ，２３
Ｂ，２３Ｃ，２３Ｄを備え、各イメージバッファから読
み出し回路２４Ａ，２４Ｂ、２４Ｃ、２４Ｄを介して印
字データが、制御手段２２のＣＰＵ２２ａによって読み
出される。この場合、インクジェットヘッド２の位置の
ずれ量Δｓに対応するだけ、イメージバッファ２３Ａ〜
２３Ｄから読み出される各ヘッドの印字データはΔｔだ
け時間的にずれることになる。
ットヘッド２に対応するイメージバッファ２３Ａ，２３
Ｂ，２３Ｃ，２３Ｄを備え、各イメージバッファから読
み出し回路２４Ａ，２４Ｂ、２４Ｃ、２４Ｄを介して印
字データが、制御手段２２のＣＰＵ２２ａによって読み
出される。この場合、インクジェットヘッド２の位置の
ずれ量Δｓに対応するだけ、イメージバッファ２３Ａ〜
２３Ｄから読み出される各ヘッドの印字データはΔｔだ
け時間的にずれることになる。
【００２６】そして、その読み出されたデータに基づい
て、ドライバ回路２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃ，２５Ｄが各
インクジェットヘッド２を駆動制御するように、噴射タ
イミングの基準となるクロック信号（ＣＬＫ）に基づき
ＣＰＵ２２ａによって制御される。なお、制御手段２２
には、ＣＰＵ２２ａのほかに、インクジェットヘッドの
メモリ手段２１から読み込まれたデータが一旦書き込ま
れるＲＡＭ２２ｂや印字情報を記憶しているＲＯＭ２２
ｃが設けられており、インタフェース２６を介しての情
報のやりとりが行われ、キャリッジ駆動モータ２７（Ｃ
Ｒ）や紙送りモータ２８（ＬＦ）の駆動制御も行うよう
になっている。
て、ドライバ回路２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃ，２５Ｄが各
インクジェットヘッド２を駆動制御するように、噴射タ
イミングの基準となるクロック信号（ＣＬＫ）に基づき
ＣＰＵ２２ａによって制御される。なお、制御手段２２
には、ＣＰＵ２２ａのほかに、インクジェットヘッドの
メモリ手段２１から読み込まれたデータが一旦書き込ま
れるＲＡＭ２２ｂや印字情報を記憶しているＲＯＭ２２
ｃが設けられており、インタフェース２６を介しての情
報のやりとりが行われ、キャリッジ駆動モータ２７（Ｃ
Ｒ）や紙送りモータ２８（ＬＦ）の駆動制御も行うよう
になっている。
【００２７】ところで、インクジェットヘッド２に一定
の噴射タイミングでインク液滴を噴射すれば、いずれの
インクジェットヘッド２によってもインク液滴は、一定
の噴射速度が得られるはずであるが、前述したように、
製造上インクジェットヘッド２のインク室、ノズルの寸
法などがばらつき、そのようにばらついているインクジ
ェットヘッド２において、一定の噴射タイミングで噴射
しても、インク液滴の噴射速度が変動するので、一定の
記録品質を確保できない。
の噴射タイミングでインク液滴を噴射すれば、いずれの
インクジェットヘッド２によってもインク液滴は、一定
の噴射速度が得られるはずであるが、前述したように、
製造上インクジェットヘッド２のインク室、ノズルの寸
法などがばらつき、そのようにばらついているインクジ
ェットヘッド２において、一定の噴射タイミングで噴射
しても、インク液滴の噴射速度が変動するので、一定の
記録品質を確保できない。
【００２８】そこで、続いて、インクジェットヘッド２
のインク室、ノズルの寸法などのばらつきによるインク
液滴の噴射速度が変動することの影響を補正できる、本
発明に係るインクジェットヘッド２の駆動調整方法につ
いて説明する。 （第１の工程）まず、インクジェットヘッド２ごとに、
インク液滴の噴射速度についての液滴速度データを検出
する。
のインク室、ノズルの寸法などのばらつきによるインク
液滴の噴射速度が変動することの影響を補正できる、本
発明に係るインクジェットヘッド２の駆動調整方法につ
いて説明する。 （第１の工程）まず、インクジェットヘッド２ごとに、
インク液滴の噴射速度についての液滴速度データを検出
する。
【００２９】ここで、インク液滴の噴射速度は、例え
ば、インクジェットヘッド２をキャリッジ３に搭載し、
記録媒体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿って移動さ
せながら、記録したときの記録位置のずれ量（すなわち
インク液滴を噴射したときの着弾位置のずれ量）からイ
ンク液滴の噴射速度を測定することにより検出される。
ここで、このキャリッジとしては、試験装置の一部とし
てのキャリッジを用いることもできるし、インクジェッ
トヘッドが取り付けられるインクジェット記録装置のキ
ャリッジを用いることもできる。
ば、インクジェットヘッド２をキャリッジ３に搭載し、
記録媒体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿って移動さ
せながら、記録したときの記録位置のずれ量（すなわち
インク液滴を噴射したときの着弾位置のずれ量）からイ
ンク液滴の噴射速度を測定することにより検出される。
ここで、このキャリッジとしては、試験装置の一部とし
てのキャリッジを用いることもできるし、インクジェッ
トヘッドが取り付けられるインクジェット記録装置のキ
ャリッジを用いることもできる。
【００３０】具体的には、キャリッジを一定速度で往復
移動させ、予め定めた基準噴射タイミングで噴射させた
場合に、すべてのインクジェットヘッドについてインク
液滴の噴射速度が等しければ、いずれのインクジェット
ヘッドについても記録媒体４１上でインクの着弾位置が
一致する。
移動させ、予め定めた基準噴射タイミングで噴射させた
場合に、すべてのインクジェットヘッドについてインク
液滴の噴射速度が等しければ、いずれのインクジェット
ヘッドについても記録媒体４１上でインクの着弾位置が
一致する。
【００３１】その一方、いずれかのインクジェットヘッ
ド２のインク液滴の噴射速度が、他のインクジェットヘ
ッド２のインク液滴の噴射速度と異なる場合には、着弾
位置（ドット列）にずれを生ずる。このずれ量によっ
て、インク液滴の噴射速度の差が求められる。尚、この
ような着弾位置のずれが生ずるのは、インクが噴射され
る方向が、インクジェットヘッド２（キャリッジ）の移
動速度とインク液滴の噴射速度とのベクトル和の方向と
なるからであり、キャリッジの移動速度を一定にするこ
とで、インクの噴射方向に対するキャリッジの移動速度
の影響をなくし、インクの噴射速度が測定できるのであ
る。特に、最終製品となる前に検査する場合には、イン
クを充填し、検査終了後に組立のために洗浄するという
作業が必要であるが、本発明は、最終製品となった状態
で測定することができるので、検査を行うためにインク
を充填したり洗浄したりするなどの余分の作業が必要な
くなり、極めて製造効率がよい。
ド２のインク液滴の噴射速度が、他のインクジェットヘ
ッド２のインク液滴の噴射速度と異なる場合には、着弾
位置（ドット列）にずれを生ずる。このずれ量によっ
て、インク液滴の噴射速度の差が求められる。尚、この
ような着弾位置のずれが生ずるのは、インクが噴射され
る方向が、インクジェットヘッド２（キャリッジ）の移
動速度とインク液滴の噴射速度とのベクトル和の方向と
なるからであり、キャリッジの移動速度を一定にするこ
とで、インクの噴射方向に対するキャリッジの移動速度
の影響をなくし、インクの噴射速度が測定できるのであ
る。特に、最終製品となる前に検査する場合には、イン
クを充填し、検査終了後に組立のために洗浄するという
作業が必要であるが、本発明は、最終製品となった状態
で測定することができるので、検査を行うためにインク
を充填したり洗浄したりするなどの余分の作業が必要な
くなり、極めて製造効率がよい。
【００３２】また、上記インク液滴の噴射速度を測定す
る方法としては、インクジェットヘッドより噴射される
インク液滴を、ＣＣＤカメラで撮像し、映像モニターに
映し出し、２点間を移動する時間を求めてインク液滴の
噴射速度を測定することもできる。 （第２の工程）前記インク液滴の噴射速度についての液
滴速度データに基づいて、インクジェットヘッド２ごと
の噴射タイミングを決定する。
る方法としては、インクジェットヘッドより噴射される
インク液滴を、ＣＣＤカメラで撮像し、映像モニターに
映し出し、２点間を移動する時間を求めてインク液滴の
噴射速度を測定することもできる。 （第２の工程）前記インク液滴の噴射速度についての液
滴速度データに基づいて、インクジェットヘッド２ごと
の噴射タイミングを決定する。
【００３３】この場合、特定のインクジェットヘッドに
おいてインク液滴の噴射速度が、他のインクジェットヘ
ッドにおけるインク液滴の噴射速度に対し速ければ噴射
タイミングが遅くなるように、遅ければ噴射タイミング
が早くなるように決定される。このように噴射タイミン
グを決定することで、いずれのインクジェットヘッドに
おいてもインク液滴の着弾位置のずれがなくなる。 （第３の工程）前記インクジェットヘッド２に一体に設
けたメモリ手段２１に、前記第２の工程で決定した噴射
タイミングに対応するデータを格納する。すなわち、イ
ンクジェットヘッド２ごとに、インク液滴の噴射速度が
データとして格納される。なお、インク液滴の噴射速度
のデータに代えて、インクジェットヘッド２間の噴射速
度差のデータ、その噴射速度に基づく噴射タイミング差
のデータのいずれかを前記メモリ手段２１に格納するよ
うにしても、同様の効果が得られる。
おいてインク液滴の噴射速度が、他のインクジェットヘ
ッドにおけるインク液滴の噴射速度に対し速ければ噴射
タイミングが遅くなるように、遅ければ噴射タイミング
が早くなるように決定される。このように噴射タイミン
グを決定することで、いずれのインクジェットヘッドに
おいてもインク液滴の着弾位置のずれがなくなる。 （第３の工程）前記インクジェットヘッド２に一体に設
けたメモリ手段２１に、前記第２の工程で決定した噴射
タイミングに対応するデータを格納する。すなわち、イ
ンクジェットヘッド２ごとに、インク液滴の噴射速度が
データとして格納される。なお、インク液滴の噴射速度
のデータに代えて、インクジェットヘッド２間の噴射速
度差のデータ、その噴射速度に基づく噴射タイミング差
のデータのいずれかを前記メモリ手段２１に格納するよ
うにしても、同様の効果が得られる。
【００３４】さらに、図３及び図４に基づいて、具体的
に説明すると、まず、図３（ａ）（ｂ）に示すように、
特定のインクジェットヘッド（同図において左から２番
目のインクジェットヘッド）が他のインクジェットヘッ
ドよりもインク液滴の噴射速度が遅いと、インクジェッ
トヘッドを往復移動させて印字を行い、すべてのノズル
から同時にインク液滴を噴射すると、往移動時と復移動
時とで着弾位置が一致しないヘッドが生ずる。即ち、図
３（ａ）（ｂ）に示す場合には、特定のインクジェット
ヘッドにおいて、インク液滴の噴射速度が遅いことか
ら、着弾位置にずれΔｓが生じている。
に説明すると、まず、図３（ａ）（ｂ）に示すように、
特定のインクジェットヘッド（同図において左から２番
目のインクジェットヘッド）が他のインクジェットヘッ
ドよりもインク液滴の噴射速度が遅いと、インクジェッ
トヘッドを往復移動させて印字を行い、すべてのノズル
から同時にインク液滴を噴射すると、往移動時と復移動
時とで着弾位置が一致しないヘッドが生ずる。即ち、図
３（ａ）（ｂ）に示す場合には、特定のインクジェット
ヘッドにおいて、インク液滴の噴射速度が遅いことか
ら、着弾位置にずれΔｓが生じている。
【００３５】かかる場合には、噴射速度のデータに基づ
き、往移動時には、まず、図４（ａ）に示すように、特
定のインクジェットヘッドのみが噴射を行い、それか
ら、一定時間経過後（本例では、上部に示すタイムスケ
ールの１目盛り分だけ経過した後）、図４（ｂ）に示す
ように、他のインクジェットヘッドの噴射を行う。この
ように、噴射タイミングを他のインクジェットヘッドよ
りも所定時間だけ早くすることで、所定の位置に着弾さ
せることが可能になる。
き、往移動時には、まず、図４（ａ）に示すように、特
定のインクジェットヘッドのみが噴射を行い、それか
ら、一定時間経過後（本例では、上部に示すタイムスケ
ールの１目盛り分だけ経過した後）、図４（ｂ）に示す
ように、他のインクジェットヘッドの噴射を行う。この
ように、噴射タイミングを他のインクジェットヘッドよ
りも所定時間だけ早くすることで、所定の位置に着弾さ
せることが可能になる。
【００３６】また、復移動時にも、まず、図４（ｃ）に
示すように、特定のインクジェットヘッドのみが噴射を
行い、それから、一定時間経過後（本例では、上部に示
すタイムスケースの１目盛り分だけ経過した後）、図４
（ｄ）に示すように、他のインクジェットヘッドの噴射
を行う。このように、往移動時及び復移動時において特
定のインクジェットヘッドにおいて噴射タイミングを他
のインクジェットヘッドよりも所定時間だけ早くするこ
とで、所定の位置に着弾させることが可能となり、噴射
速度が異なることによる影響を回避することができ、一
定の記録品質が確保される。
示すように、特定のインクジェットヘッドのみが噴射を
行い、それから、一定時間経過後（本例では、上部に示
すタイムスケースの１目盛り分だけ経過した後）、図４
（ｄ）に示すように、他のインクジェットヘッドの噴射
を行う。このように、往移動時及び復移動時において特
定のインクジェットヘッドにおいて噴射タイミングを他
のインクジェットヘッドよりも所定時間だけ早くするこ
とで、所定の位置に着弾させることが可能となり、噴射
速度が異なることによる影響を回避することができ、一
定の記録品質が確保される。
【００３７】したがって、単一のインクジェットヘッド
を備える記録装置においては、インクジェットヘッド２
が往復移動しながらインク液滴を噴射する場合、インク
ジェットヘッド２ごとに最適の噴射タイミングでインク
液滴が噴射されることとなり、いずれのインクジェット
ヘッドの場合であっても、往移動と復移動とで着弾位置
がほぼ一致するようになる。多色記録装置のように複数
のインクジェットヘッドを備える場合には、各インクジ
ェットヘッドごとに上記のように調整され、噴射速度の
データがメモリ手段に格納される。その結果、各色の着
弾位置がほぼ一致することになる。
を備える記録装置においては、インクジェットヘッド２
が往復移動しながらインク液滴を噴射する場合、インク
ジェットヘッド２ごとに最適の噴射タイミングでインク
液滴が噴射されることとなり、いずれのインクジェット
ヘッドの場合であっても、往移動と復移動とで着弾位置
がほぼ一致するようになる。多色記録装置のように複数
のインクジェットヘッドを備える場合には、各インクジ
ェットヘッドごとに上記のように調整され、噴射速度の
データがメモリ手段に格納される。その結果、各色の着
弾位置がほぼ一致することになる。
【００３８】要するに、インクジェットヘッド２のイン
ク室やノズルの寸法などにばらつきがあっても、前述し
たように噴射タイミングを決定することで、インク室や
ノズルの寸法などのばらつきによる記録品質への影響を
キャンセルすることができるので、インクジェットヘッ
ド２の製造工程において、厳しい公差で管理する必要は
なく、また、歩溜まりが向上する。
ク室やノズルの寸法などにばらつきがあっても、前述し
たように噴射タイミングを決定することで、インク室や
ノズルの寸法などのばらつきによる記録品質への影響を
キャンセルすることができるので、インクジェットヘッ
ド２の製造工程において、厳しい公差で管理する必要は
なく、また、歩溜まりが向上する。
【００３９】以上の説明において、本発明の一実施の形
態について説明したが、本発明はそれに限定されるもの
ではなく、種々の変更が可能である。例えば、本発明
は、アクチュエータに噴射信号を印加することによりイ
ンクが充填されたインク室から、インク液滴をノズルよ
り噴射させるインクジェットヘッドであれば適用するこ
とができ、例えばインクに発熱抵抗体（硼化ジルコニウ
ム等）の発する熱を瞬間的に与え、膜沸騰させ、その沸
騰気泡の体積膨張を利用してインクを射出させるいわゆ
るバブルジェット型のインクジェットヘッドにも適用す
ることができる。
態について説明したが、本発明はそれに限定されるもの
ではなく、種々の変更が可能である。例えば、本発明
は、アクチュエータに噴射信号を印加することによりイ
ンクが充填されたインク室から、インク液滴をノズルよ
り噴射させるインクジェットヘッドであれば適用するこ
とができ、例えばインクに発熱抵抗体（硼化ジルコニウ
ム等）の発する熱を瞬間的に与え、膜沸騰させ、その沸
騰気泡の体積膨張を利用してインクを射出させるいわゆ
るバブルジェット型のインクジェットヘッドにも適用す
ることができる。
【００４０】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したような形態で
実施され、以下に述べるような効果を奏する。
実施され、以下に述べるような効果を奏する。
【００４１】請求項１の発明は、インクジェットヘッド
ごとに、メモリ手段に格納されているデータ（インク液
滴の噴射速度のデータ、インクジェットヘッド間の噴射
速度差のデータ、その噴射速度に基づく噴射タイミング
差のデータのいずれか）に基づいた所定の噴射タイミン
グで、制御手段によって、各インクジェットヘッドに噴
射信号を印加するようにしているので、厳しい公差で管
理しなくとも、いずれのインクジェットヘッドについて
も、記録媒体に対するインク液滴の着弾位置のずれがな
くなり、一定の記録品質を確保することができる。ま
た、噴射タイミングさえ調整すれば、インクジェットヘ
ッド間に噴射速度差があっても、製品として使用できる
ので、歩溜まりが大幅に向上する。
ごとに、メモリ手段に格納されているデータ（インク液
滴の噴射速度のデータ、インクジェットヘッド間の噴射
速度差のデータ、その噴射速度に基づく噴射タイミング
差のデータのいずれか）に基づいた所定の噴射タイミン
グで、制御手段によって、各インクジェットヘッドに噴
射信号を印加するようにしているので、厳しい公差で管
理しなくとも、いずれのインクジェットヘッドについて
も、記録媒体に対するインク液滴の着弾位置のずれがな
くなり、一定の記録品質を確保することができる。ま
た、噴射タイミングさえ調整すれば、インクジェットヘ
ッド間に噴射速度差があっても、製品として使用できる
ので、歩溜まりが大幅に向上する。
【００４２】請求項２の発明は、メモリ手段がインクジ
ェットヘッドと一体に記録装置本体に着脱可能であるこ
とから、インクジェットヘッドが交換されても、交換後
のインクジェットヘッドと一体に設けられたメモリ手段
に格納されているデータに基づいた所定の噴射タイミン
グで各インクジェットヘッドに噴射信号を印加するよう
にしているので、インクジェットヘッドを交換したこと
による影響を受けることがない。
ェットヘッドと一体に記録装置本体に着脱可能であるこ
とから、インクジェットヘッドが交換されても、交換後
のインクジェットヘッドと一体に設けられたメモリ手段
に格納されているデータに基づいた所定の噴射タイミン
グで各インクジェットヘッドに噴射信号を印加するよう
にしているので、インクジェットヘッドを交換したこと
による影響を受けることがない。
【００４３】請求項３の発明は、第１の工程において、
インクジェットヘッドごとに、インク液滴の噴射速度の
データを検出し、第２の工程において、前記データに基
づいて、インクジェットヘッドごとに噴射タイミングを
決定するようにしているので、インクジェットヘッドご
とに最適の噴射タイミングを決定することが可能とな
り、インクジェットヘッド間における記録品質のばらつ
きを低減して、いずれのインクジェットヘッドにおいて
も、一定の品質での記録をすることができる。よって、
インクジェットヘッドの製造工程において、厳しい公差
で管理する必要はなく、また、歩溜まりが向上する。
インクジェットヘッドごとに、インク液滴の噴射速度の
データを検出し、第２の工程において、前記データに基
づいて、インクジェットヘッドごとに噴射タイミングを
決定するようにしているので、インクジェットヘッドご
とに最適の噴射タイミングを決定することが可能とな
り、インクジェットヘッド間における記録品質のばらつ
きを低減して、いずれのインクジェットヘッドにおいて
も、一定の品質での記録をすることができる。よって、
インクジェットヘッドの製造工程において、厳しい公差
で管理する必要はなく、また、歩溜まりが向上する。
【００４４】請求項４の発明は、インクジェットヘッド
を、記録媒体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿って移
動させながら、記録媒体に記録させ、その記録媒体に記
録された記録位置のずれ量からインク液滴の噴射速度を
測定するようにしているので、インク液滴の噴射速度を
簡単に測定することができる。
を、記録媒体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿って移
動させながら、記録媒体に記録させ、その記録媒体に記
録された記録位置のずれ量からインク液滴の噴射速度を
測定するようにしているので、インク液滴の噴射速度を
簡単に測定することができる。
【００４５】請求項５の発明は、噴射したインク液滴を
撮像し、該撮像した画像からインク液滴の噴射速度を測
定するので、短時間に測定することができる。
撮像し、該撮像した画像からインク液滴の噴射速度を測
定するので、短時間に測定することができる。
【００４６】請求項６の発明は、第２の工程に続く第３
の工程において、インクジェットヘッドに一体に設けた
メモリ手段に、第２の工程で決定した噴射タイミングに
対応するデータを格納するようにしているので、そのデ
ータに基づき、インクジェットヘッドごとに、所定の噴
射タイミングで駆動して、一定の記録品質を確保するこ
とができる。
の工程において、インクジェットヘッドに一体に設けた
メモリ手段に、第２の工程で決定した噴射タイミングに
対応するデータを格納するようにしているので、そのデ
ータに基づき、インクジェットヘッドごとに、所定の噴
射タイミングで駆動して、一定の記録品質を確保するこ
とができる。
【図１】本発明に係るインクジェット記録装置の概略構
成図である。
成図である。
【図２】本発明に係るインクジェット記録装置の制御系
のブロック図である。
のブロック図である。
【図３】（ａ）（ｂ）はそれぞれインクジェット記録装
置のインク噴射動作の説明図である。
置のインク噴射動作の説明図である。
【図４】（ａ）〜（ｄ）はそれぞれ本発明に係るインク
ジェット記録装置のインク噴射動作の説明図である。
ジェット記録装置のインク噴射動作の説明図である。
１ インクジェット記録装置 ２ インクジェットヘッド ３ キャリッジ ２１ メモリ手段 ２２ 制御手段
Claims (6)
- 【請求項１】 複数のインクジェットヘッドを、記録媒
体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿って移動させなが
ら、各インクジェットヘッドのアクチュエータに所定の
噴射タイミングで噴射信号を印加することによりインク
液滴を噴射させるインクジェット記録装置において、 インクジェットヘッドごとに、インク液滴の噴射速度の
データ、インクジェットヘッド間の噴射速度差のデー
タ、その噴射速度に基づく噴射タイミング差のデータの
いずれかを格納するメモリ手段と、 該メモリ手段に格納されたデータに基づいた所定の噴射
タイミングで、各インクジェットヘッドに噴射信号を印
加する制御手段とを備えることを特徴とするインクジェ
ット記録装置。 - 【請求項２】 前記メモリ手段は、前記インクジェット
ヘッドに一体に設けられ、前記インクジェットヘッドと
一体に記録装置本体に着脱可能であるところの請求項１
記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項３】 複数のインクジェットヘッドを、記録媒
体と所定間隔をおいて該記録媒体に沿って移動させなが
ら、各インクジェットヘッドのアクチュエータに所定の
噴射タイミングで噴射信号を印加することによりインク
液滴を噴射させるインクジェット記録装置の駆動調整方
法であって、 インクジェットヘッドごとに、インク液滴の噴射速度の
データを検出する第１の工程と、 前記データに基づいて、インクジェットヘッドごとの噴
射タイミングを決定する第２の工程とを備えることを特
徴とするインクジェット記録装置の駆動調整方法。 - 【請求項４】 前記第１の工程において、前記インクジ
ェットヘッドを、記録媒体と所定間隔をおいて該記録媒
体に沿って移動させながら、記録したときの記録位置の
ずれ量からインク液滴の噴射速度を測定するものである
ところの請求項３記載のインクジェット記録装置の駆動
調整方法。 - 【請求項５】 前記第１の工程において、噴射したイン
ク液滴を撮像し、該撮像した画像からインク液滴の噴射
速度を測定するものであるところの請求項３記載のイン
クジェット記録装置の駆動調整方法。 - 【請求項６】 前記インクジェットヘッドに一体に設け
たメモリ手段に、前記第２の工程で決定した噴射タイミ
ングに対応するデータを格納する第３の工程をさらに備
えるところの請求項３〜５のいずれか１つに記載のイン
クジェット記録装置の駆動調整方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10256180A JP2000085116A (ja) | 1998-09-10 | 1998-09-10 | インクジェット記録装置及びその駆動調整方法 |
| US09/391,234 US6260937B1 (en) | 1998-09-10 | 1999-09-07 | Ink jet printing apparatus and adjustable driving method for the ink jet printing apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10256180A JP2000085116A (ja) | 1998-09-10 | 1998-09-10 | インクジェット記録装置及びその駆動調整方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000085116A true JP2000085116A (ja) | 2000-03-28 |
Family
ID=17289027
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10256180A Pending JP2000085116A (ja) | 1998-09-10 | 1998-09-10 | インクジェット記録装置及びその駆動調整方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6260937B1 (ja) |
| JP (1) | JP2000085116A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6897466B2 (en) | 2001-07-19 | 2005-05-24 | Seiko Epson Corporation | Instrument and method for measuring ejection velocity of liquid |
| JP2007168431A (ja) * | 2005-11-28 | 2007-07-05 | Brother Ind Ltd | 吐出タイミング決定方法及び液滴吐出方法 |
| US7465004B2 (en) | 2004-02-27 | 2008-12-16 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Recording apparatus |
| JP2014042995A (ja) * | 2012-08-24 | 2014-03-13 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法 |
| US20220324226A1 (en) * | 2021-04-13 | 2022-10-13 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Drop-based remedial actions for a printhead |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| SE0003647D0 (sv) * | 2000-10-09 | 2000-10-09 | Mydata Automation Ab | Method, apparatus and use |
| GB0322590D0 (en) * | 2003-09-26 | 2003-10-29 | Xaar Technology Ltd | Droplet deposition apparatus |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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