JP3849634B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材を備えた液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力を変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材を備えた液体噴射装置が、種々の用途に用いられている。
【0003】
例えば、液体滴としてインク滴を吐出する記録ヘッド(ヘッド部材)を備えたインクジェット式記録装置(液体噴射装置)が、記録紙等への記録のために用いられている。
【0004】
このような液体噴射装置において、液体滴の実際の吐出重量に基づいて液体噴射作業用の駆動信号を設定することは、より高精度に液体滴の吐出制御を実施するために有効である。
【0005】
従来より、液体滴の実際の吐出重量に基づいて、液体噴射作業用の駆動信号が設定されている。液体噴射作業用の駆動信号は、個々のノズル開口毎に調整されて作成される場合もある(例えば、特開平11−58704号公報及び特開2002−154212号公報参照)が、駆動信号生成回路の簡素化等の要請から、全てのノズル開口に共通に作成されることが一般的である。後者の場合の、液体滴の実際の吐出重量に基づく従来の液体噴射作業用の駆動信号の設定方法について、図10を用いて説明する。
【0006】
従来方法においては、図10に示すように、まず、重量測定用の駆動信号によって各圧力発生手段が駆動される(STEP51)。重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって、各ノズル開口から液体滴が吐出される(STEP52)。そして、各ノズル開口から吐出された液体滴の重量が、まとめて(一括に)計測される(STEP53)。まとめて計測された重量値をノズル開口数で除算することによって、各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量の平均値が求められる(STEP54)。そして、このように得られた各液体滴の重量の平均値に基づいて、液体噴射作業用の駆動信号が設定される(STEP55)。
【0007】
圧力発生手段が圧電振動子である場合、一般に、液体噴射作業用の駆動信号は、電位変化部を有する電位信号である。この場合、STEP55では、各液体滴の重量の平均値に基づいて、液体噴射作業用の駆動信号の電位変化部の電位差が設定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量値が、図8に示すような分布である場合、各液体滴の重量の平均値は7.33ngである。この場合、実際の液体滴の重量が6.5ngであるノズル列Fのノズル開口にとっては、当該平均値7.33ngに基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されると、0.83ng分の設計重量差を他の要素(例えばカラーアジャスト等)によって調整する必要がある。このような重量差の調整については、当然に、当該重量差が小さい方が容易である。
【0009】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、各液体滴の吐出重量に基づいて、より好適な液体噴射作業用の駆動信号を設定することができる液体噴射装置、及び、当該駆動信号を設定する方法、を提供することを目的とする。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−58704号公報
【特許文献2】
特開2002−154212号公報
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材と、重量測定用の駆動信号によって各圧力発生手段を駆動する駆動手段と、重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量を計測する重量計測手段と、計測された各ノズル開口の各液体滴の重量のうち、最大値と最小値とを抽出し、それら最大値及び最小値に基づいて、液体噴射作業用の駆動信号を設定する信号設定部と、を備えたことを特徴とする液体噴射装置である。
【0012】
本発明によれば、各ノズル開口の各液体滴の重量の最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル開口の各液体滴の重量バラツキの対処(補償)がより容易となる。
【0013】
好適な具体的態様例として、信号設定部は、前記最大値及び前記最小値の中間値を算出する中間値算出手段と、液体噴射作業用の駆動信号を前記中間値に基づいて設定する信号設定本体部と、を有していることが好ましい。
【0014】
この場合、各ノズル開口の各液体滴の重量の中間値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル開口の各液体滴の重量バラツキの対処(補償)がより容易となる。
【0015】
また、本発明は、複数のノズル列を形成する複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材と、重量測定用の駆動信号によって各圧力発生手段を駆動する駆動手段と、重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量を各ノズル列毎に計測する重量計測手段と、計測された各ノズル列毎の各液体滴の重量のうち、最大値と最小値とを抽出し、それら最大値及び最小値に基づいて、液体噴射作業用の駆動信号を設定する信号設定部と、を備えたことを特徴とする液体噴射装置である。
【0016】
本発明によれば、各ノズル列の液体滴の重量の最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各ノズル列の液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル列の液体滴の重量バラツキの対処(補償)がより容易となる。
【0017】
好適な具体的態様例として、信号設定部は、前記最大値及び前記最小値の中間値を算出する中間値算出手段と、液体噴射作業用の駆動信号を前記中間値に基づいて設定する信号設定本体部と、を有していることが好ましい。
【0018】
この場合、各ノズル列の液体滴の重量の中間値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各ノズル列の液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル開口の各液体滴の重量バラツキの対処(補償)がより容易となる。
【0019】
例えば、同一のノズル列を形成するノズル開口は、同一種類の液体滴を吐出するようになっている。あるいは、同一のノズル列を形成するノズル開口は、同一色のインク滴を吐出するようになっている。
【0020】
例えば、圧力発生手段は、圧電振動子であり、駆動信号は、電位変化部を有する電位信号であり、信号設定部は、液体噴射作業用の駆動信号の電位変化部の電位差を設定するようになっている。
【0021】
また、本発明は、複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材を備えた液体噴射装置のための液体噴射作業用の駆動信号を設定する方法であって、重量測定用の駆動信号によって、各圧力発生手段を駆動する工程と、重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量を計測する工程と、計測された各ノズル開口の各液体滴の重量のうち、最大値と最小値とを抽出し、それら最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号を設定する工程と、を備えたことを特徴とする方法である。
【0022】
本発明によれば、各ノズル開口の各液体滴の重量の最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル開口の各液体滴の重量バラツキの対処がより容易となる。
【0023】
また、本発明は、複数のノズル列を形成する複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材を備えた液体噴射装置のための液体噴射作業用の駆動信号を設定する方法であって、重量測定用の駆動信号によって、各圧力発生手段を駆動する工程と、重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量を各ノズル列毎に計測する工程と、計測された各ノズル列毎の各液体滴の重量のうち、最大値と最小値とを抽出し、それら最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号を設定する工程と、を備えたことを特徴とする方法である。
【0024】
本発明によれば、各ノズル列の液体滴の重量の最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各ノズル列の液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル列の液体滴の重量バラツキの対処がより容易となる。
【0025】
また、本発明は、複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材と、重量測定用の駆動信号によって各圧力発生手段を駆動する駆動手段と、を備えた液体噴射装置のための信号設定装置であって、重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量を計測する重量計測手段と、計測された各ノズル開口の各液体滴の重量のうち、最大値と最小値とを抽出し、それら最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号を設定する信号設定部と、を備えたことを特徴とする信号設定装置である。
【0026】
本発明によれば、各ノズル開口の各液体滴の重量の最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル開口の各液体滴の重量バラツキの対処がより容易となる。
【0027】
また、本発明は、複数のノズル列を形成する複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材と、重量測定用の駆動信号によって各圧力発生手段を駆動する駆動手段と、を備えた液体噴射装置のための信号設定装置であって、重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量を各ノズル列毎に計測する重量計測手段と、計測された各ノズル列毎の各液体滴の重量のうち、最大値と最小値とを抽出し、それら最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号を設定する信号設定部と、を備えたことを特徴とする信号設定装置である。
【0028】
本発明によれば、各ノズル列の液体滴の重量の最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各ノズル列の液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル列の液体滴の重量バラツキの対処がより容易となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0030】
図1に示すように、本実施の形態のインクジェット式記録装置(液体噴射装置の一例)は、インクジェット式プリンタ1であり、黒インクカートリッジ2a及びカラーインクカートリッジ2bを保持可能なカートリッジホルダ部3と記録ヘッド4(ヘッド部材の一例)とを有するキャリッジ5を備えている。キャリッジ5は、ヘッド走査機構(移動機構の一例)によって、主走査方向に沿って往復移動されるようになっている。
【0031】
ヘッド走査機構は、ハウジングの左右方向に架設されたガイド部材6と、ハウジングの一方側に設けられたパルスモータ7と、パルスモータ7の回転軸に接続されて回転駆動される駆動プーリー8と、ハウジングの他方側に取付けられた遊転プーリー9と、駆動プーリー8及び遊転プーリー9の間に掛け渡されると共にキャリッジ5に結合されたタイミングベルト10と、パルスモータ7の回転を制御する制御部11(図4参照)と、から構成されている。これにより、パルスモータ7を作動させることによって、キャリッジ5、即ち、記録ヘッド4を、記録紙12の幅方向である主走査方向に往復移動させることができる。
【0032】
また、プリンタ1は、記録紙12等の記録用媒体(液体被噴射媒体の一例)を紙送り方向(副走査方向)に送り出す紙送り機構(被噴射媒体保持部の一例)を有する。この紙送り機構は、紙送りモータ13及び紙送りローラ14等から構成される。記録紙12等の記録媒体は、記録動作に連動して、順次送り出される。
【0033】
次に、記録ヘッド4について説明する。記録ヘッド4は、図2に示すように、例えばプラスチックからなる箱体状のケース71の収納室72内に、櫛歯状の圧電振動子21が一方の開口から挿入されて櫛歯状先端部21aが他方の開口に臨んでいる。その他方の開口側のケース71の表面(下面)には流路ユニット74が接合され、櫛歯状先端部21aは、それぞれ流路ユニット74の所定部位に当接固定されている。
【0034】
圧電振動子21は、圧電体21bを挟んで共通内部電極21cと個別内部電極21dとを交互に積層した板状の振動子板を、ドット形成密度に対応させて櫛歯状に切断して構成してある。そして、共通内部電極21cと個別内部電極21dとの間に電位差を与えることにより、各圧電振動子21は、積層方向と直交する振動子長手方向に伸縮する。
【0035】
流路ユニット74は、流路形成板75を間に挟んでノズルプレート16と弾性板77を両側に積層することにより構成されている。
【0036】
流路形成板75は、ノズルプレート16に複数開設したノズル開口17とそれぞれ連通して圧力発生室隔壁を隔てて列設された複数の圧力発生室22と、各圧力発生室22の少なくとも一端に連通する複数のインク供給部82と、全インク供給部82が連通する細長い共通インク室83と、が形成された板材である。例えば、シリコンウエハーをエッチング加工することにより、細長い共通インク室83が形成され、共通インク室83の長手方向に沿って圧力発生室22がノズル開口17のピッチに合わせて形成され、各圧力発生室22と共通インク室83との間に溝状のインク供給部82が形成され得る。なお、この場合、圧力発生室22の一端にインク供給部82が接続し、このインク供給部82とは反対側の端部近傍でノズル開口17が位置するように配置されている。また、共通インク室83は、インクカートリッジに貯留されたインクを圧力発生室22に供給するための室であり、その長手方向のほぼ中央にインク供給管84が連通している。
【0037】
弾性板77は、ノズルプレート16とは反対側の流路形成板75の面に積層され、ステンレス板87の下面側にPPS等の高分子体フィルムを弾性体膜88としてラミネート加工した二重構造である。そして、圧力発生室22に対応した部分のステンレス板87をエッチング加工して、圧電振動子21を当接固定するためのアイランド部89が形成されている。
【0038】
上記の構成を有する記録ヘッド4では、圧電振動子21を振動子長手方向に伸長させることにより、アイランド部89がノズルプレート16側に押圧され、アイランド部89周辺の弾性体膜88が変形して圧力発生室22が収縮する。また、圧力発生室22の収縮状態から圧電振動子21を長手方向に収縮させると、弾性体膜88の弾性により圧力発生室22が膨張する。圧力発生室22を一旦膨張させてから収縮させることにより、圧力発生室22内のインク圧力が高まって、ノズル開口17からインク滴が吐出される。
【0039】
すなわち、記録ヘッド4では、圧電振動子21に対する充放電に伴って、対応する圧力室22の容量が変化する。このような圧力室22の圧力変動を利用して、ノズル開口17からインク滴を吐出させたり、メニスカス(ノズル開口17で露出しているインクの自由表面)を微振動させたりすることができる。
【0040】
なお、上記の縦振動モードの圧電振動子21に代えて、いわゆるたわみ振動モードの圧電振動子を用いることも可能である。たわみ振動モードの圧電振動子は、充電による変形で圧力室を収縮させ、放電による変形で圧力室を膨張させる圧電振動子である。
【0041】
記録ヘッド4は、この場合、異なる複数種類の色が記録可能な多色記録ヘッドである。多色記録ヘッドは、複数のヘッドユニットを備えており、各ヘッドユニット毎に使用するインクの種類が設定される。
【0042】
本実施の形態の記録ヘッド4は、ブラックインクを吐出可能なブラックヘッドユニットと、シアンインクを吐出可能なシアンヘッドユニットと、ライトシアンインクを吐出可能なライトシアンヘッドユニットと、マゼンタインクを吐出可能なマゼンタヘッドユニットと、ライトマゼンタインクを吐出可能なライトマゼンタヘッドユニットと、イエローインクを吐出可能なイエローヘッドユニットと、を備えている。各ヘッドユニットは、対応するインクカートリッジ2a、2bの各インク収容室と連通するようになっている。そして、各ヘッドユニットが、それぞれ図2を用いて説明した構成を有しており、複数のノズル開口17からなるノズル列が、図3に示すように、各インク色(BK、C、LC、M、LM、Y)毎に形成されている。
【0043】
なお、ヘッド部材4における各ノズル開口17のインク滴吐出の特性は、主として製造上の理由により、各ノズル列毎に一致する傾向にある。
【0044】
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。図4に示すように、このインクジェット式プリンタ1は、プリンタコントローラ30とプリントエンジン31とを備えている。
【0045】
プリンタコントローラ30は、外部インターフェース(外部I/F)32と、各種データを一時的に記憶するRAM33と、制御プログラム等を記憶したROM34と、CPU等を含んで構成された制御部11と、クロック信号を発生する発振回路35と、記録ヘッド4へ供給するための駆動信号等を発生する駆動信号発生回路36と、駆動信号や、印刷データに基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン31に送信する内部インターフェース(内部I/F)37と、を備えている。
【0046】
外部I/F32は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ等から受信する。また、ビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、外部I/F32を通じて、ホストコンピュータ等に対して出力される。
【0047】
RAM33は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有している。そして、受信バッファは、外部I/F32を介して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファは、制御部11により変換された中間コードデータを記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コードデータ(例えば、階調データ)をデコード(翻訳)することにより得られる印字データである。
【0048】
ROM34には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数、ルックアップテーブル(LUT)等が記憶されている。さらにROM34は、メンテナンス情報保持手段として、メンテナンス動作用の設定データをも記憶している。
【0049】
制御部11は、ROM34に記憶された制御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷データを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデータを中間バッファに記憶させる。また、制御部11は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM34に記憶されているフォントデータ、グラフィック関数、カラーアジャスト値によって修正され得るルックアップテーブル(LUT)等を参照して、ドットパターンデータに展開(デコード)する。そして、制御部11は、必要な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを出力バッファに記憶させる。
【0050】
ルックアップテーブル(LUT)とは、この場合、RGBデータ(RGB空間)をCMYKデータ(CMYK空間)に変換するテーブルである。
【0051】
カラーアジャスト値とは、例えば各ノズル列毎のインク滴吐出の特性上の差異を補償するためのデータである。
【0052】
記録ヘッド4の1回の主走査により記録可能な1行分のドットパターンデータが得られたならば、当該1行分のドットパターンデータが、出力バッファから内部I/F37を通じて順次記録ヘッド4の電気駆動系39に出力され、キャリッジ5が走査されて1行分の印刷が行われる。出力バッファから1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータが中間バッファから消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
【0053】
さらに、制御部11は、記録ヘッド4による記録動作に先立ってなされるメンテナンス動作(回復動作)を制御する。
【0054】
プリントエンジン31は、紙送り機構としての紙送りモータ13と、ヘッド走査機構としてのパルスモータ7と、記録ヘッド4の電気駆動系39と、を含んで構成してある。
【0055】
次に、記録ヘッド4の電気駆動系39について説明する。電気駆動系39は、図4に示すように、順に電気的に接続されたデコータ50、シフトレジスタ回路40、ラッチ回路41、レベルシフタ回路42、スイッチ回路43及び圧電振動子21を備えている。これらのデコータ50、シフトレジスタ回路40、ラッチ回路41、レベルシフタ回路42、スイッチ回路43及び圧電振動子21は、それぞれ、記録ヘッド4の各ノズル開口17毎に設けられている。
【0056】
この電気駆動系39では、スイッチ回路43に加わるパルス選択データ(SPデータ)が「1」の場合、スイッチ回路43は接続状態となって駆動信号中のパルス波形が圧電振動子21に直接印加され、各圧電振動子21は駆動信号中の当該パルス波形に応じて変形する。一方、スイッチ回路43に加わるパルス選択データが「0」の場合、スイッチ回路43は非接続状態となって圧電振動子21への駆動信号の供給が遮断される。
【0057】
このように、パルス選択データに基づいて、各圧電振動子21に対して駆動信号を選択的に供給できる。このため、与えられるパルス選択データ次第で、ノズル開口17からインク滴を吐出させたり、メニスカスを微振動させたりすることができる。
【0058】
ここで、駆動信号発生回路36の詳細について、図5を用いて説明する。図5に示すように、駆動信号発生回路36は、記録ヘッド4の各通過位置の通過タイミングと同期して複数のラッチ信号を出力するラッチ信号出力部101を有している。ラッチ信号出力部101は、記録ヘッド4の各通過位置(各記録画素毎に設定される)の通過タイミングとの同期のために、記録ヘッド4の位置または移動量を検出するエンコーダ102に接続されている。
【0059】
また、駆動信号発生回路36は、ラッチ信号に対する設定時間差に基づいて、各ラッチ信号に続いて当該設定時間差の後にチャンネル信号を出力するチャンネル信号出力部103を有している。
【0060】
そして、ラッチ信号出力部101及びチャンネル信号出力部103には、本体部105が接続されている。
【0061】
本体部105は、記録ヘッド4の移動中には、ラッチ信号の出力タイミングに合わせて出現されるラッチパルス波形(この場合、第1パルス信号PS1)と、チャンネル信号出力部103によるチャンネル信号の出力タイミングに合わせて出現されるチャンネルパルス波形(この場合、第2パルス信号PS2)と、を当該順に有する駆動信号(A:図6参照)を生成するようになっている。
【0062】
前述のように、ヘッド部材4における各ノズル開口17のインク滴吐出の特性は、主として製造上の理由により、各ノズル列毎に異なる場合がある。このような場合に、ノズル開口から吐出されるインク滴の量を設計した通りの値とするために、本実施の形態では「カラーアジャスト値」が利用される。
【0063】
具体的には、予め測定された各ノズル列毎のインク滴吐出の特性に基づいて、各ノズル列毎すなわち各インク色毎に「カラーアジャスト値」が与えられる。例えば、シアン列の吐出インク滴の重量が設計上の値よりも10%多い場合、当該シアン列のカラーアジャスト値は10%を表す値とされる。逆に、イエロー列の吐出インク滴の重量が設計上の値よりも10%少ない場合、当該イエロー列のカラーアジャスト値は−10%を表す値とされる。
【0064】
前記のような「カラーアジャスト値」は、記録ヘッド4に搭載された図示されない記憶装置に記憶され得る。
【0065】
そして、制御部11は、吐出回数調整部として、記録ヘッド4の不図示の記憶装置から各色毎の「カラーアジャスト値」を読み取り、各ノズル列毎(各色毎)のインク滴吐出の特性が相殺されるように各ノズル列毎(各色毎)の基準領域あたりのインク滴吐出回数の相対的割合を調整すべく、ルックアップテーブル(LUT)を修正するようになっている。
【0066】
このように修正されたルックアップテーブル(LUT)により、結果的に、各ノズル列毎(各色毎)の基準領域あたりのインク滴吐出回数の相対的割合が増減するように、CMYK空間のドットパターンデータが生成(修正)される。
【0067】
このように、カラーアジャスト値を利用することにより、吐出されるインク滴の重量についてノズル列毎に差があっても、基準領域あたりの吐出インク量を揃えることができ、結果的に一定品質の画像を記録することができる。すなわち、記録ヘッドに個体差があっても一定品質の画像を記録できる。
【0068】
もっとも、カラーアジャスト値を用いた調整は、設計値に対するノズル列毎の吐出インク滴の重量値の差が小さい場合にのみ有効である。本実施の形態では、後述のように、ノズル列毎の吐出インク滴の重量値の差が小さくなるように設計値に対応する駆動信号を設定しているため、カラーアジャスト値を用いた調整が有効である。
【0069】
ここで、基準領域とは、例えば、一定の16×16の液体噴射ドットマトリクスに対応するパターンである。このようなパターンは、「ディザ」と呼ばれている。あるいは、基準領域とは、「誤差拡散」を考慮して画像データ等に依存して決定される各画像の各部毎に可変のパターンである。
【0070】
さて、本実施の形態のプリンタ1では、製品として出荷される直前において、調整作業者によって、インク吐出用(液体噴射作業用)の駆動信号(図6参照)の調整が行われる。このため、本実施の形態のプリンタは、重量測定指令が入力される重量測定指令入力部205を有している。また、本実施の形態のプリンタ1は、重量測定指令に従って、駆動信号発生回路36、制御部11(制御本体部)及びヘッド操作機構を制御する重量測定制御部210を有している。
【0071】
図5及び図8を用いて、本実施の形態におけるインク吐出用の駆動信号の調整(設定)方法について詳しく説明する。
【0072】
重量測定制御部210は、重量測定用の駆動信号によって各圧電振動子を駆動する駆動手段として、各ノズル列毎に吐出インク滴の重量値を計測できる重量計測用秤部211(重量計測手段)に対して、予め用意された重量測定用の駆動信号を利用してインク滴を吐出させる(STEP11、STEP12)。
【0073】
重量計測用秤部211は、公知の種々の態様のものが利用され得る。重量計測用秤部211は、各ノズル列毎に吐出インク滴の重量値を計測する(STEP13)。
【0074】
重量計測用秤部211には、信号設定部212の演算部212aが接続されている。そして、当該演算部212aが、各ノズル列毎に得られた吐出インク滴の重量値についての最大値と最小値を抽出し、更に本実施の形態では中間値算出手段として機能して、それら最大値及び最小値の中間値を算出する(STEP14)。
【0075】
演算部212aには、信号設定本体部212bが接続されている。信号設定本体部212bは、演算部212aによって得られた中間値に基づいて、駆動信号発生回路36の本体部105が生成する駆動信号の振幅値を調整して、好適なインク吐出用の駆動信号を設定する(STEP15)。
【0076】
より具体的には、図6に示すような駆動信号の場合、第1パルス信号PS1については、電位変化部である要素P1〜要素P5のうち、要素P1の電位差、要素P3の電位差、及び/または、要素P5の電位差、が、演算部212aによって得られた中間値に基づいて調整(設定)され得る。
【0077】
第2パルス信号PS2については、電位変化部である要素P6〜要素P10のうち、要素P6の電位差、要素P8の電位差、及び/または、要素P10の電位差、が、演算部212aによって得られた中間値に基づいて調整(設定)され得る。
【0078】
このように駆動信号が設定されることにより、各ノズル列の吐出インク滴の実際の重量値について、設計値(設定された駆動信号による吐出インク滴の理論値)との差がより小さくなるので、当該重量差を補償調整することが容易となる。
【0079】
具体的には、例えば各ノズル列のノズル開口から吐出される液体滴の重量値が図8に示すような分布である場合、各液体滴の重量の中間値は7.00ngである。この場合、実際の液体滴の重量が6.5ngであるノズル列Fのノズル開口にとっては、当該中間値7.00ngに基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されると、0.50ng分の設計重量差を他の要素(例えばカラーアジャスト等)によって調整する必要がある。これは、従来技術の場合における0.83ng分の設計重量差の調整と比べて、顕著に容易である。
【0080】
ここで、図9を用いて、インク吐出用の駆動信号の調整(設定)方法の他の例について説明する。
【0081】
まず、任意の一つのドット(インク滴の大きさ:例えばVSD2S)に関して、その設計値に対応する電位差(例えば25V)を有する重量測定用の駆動信号によって、重量測定制御部210は、任意に選択したノズル開口17から、重量計測用秤部211(重量計測手段)に対してインク滴を吐出させる(STEP21、STEP22)。
【0082】
重量計測用秤部211は、当該吐出インク滴の重量値Iwを計測する(STEP23)。
【0083】
演算部212aは、計測された重量値Iwと設計値との大小関係を判別し、重量値Iwが設計値以上であれば、より小さい電位差を有する重量測定用の駆動信号を用いて、再度インク滴を吐出させる(STEP24、25、26)。重量値Iwが設計値未満であれば、より大きい電位差を有する重量測定用の駆動信号を用いて、再度インク滴を吐出させる(STEP27、28、29)。
【0084】
例えば、設計値が3.8ngの場合、Iw(VSD2S、25V)≧3.8ngであれば、21Vの電位差を有する重量測定用の駆動信号を用いて、再度インク滴を吐出させる。Iw(VSD2S、25V)<3.8ngであれば、29Vの電位差を有する重量測定用の駆動信号を用いて、再度インク滴を吐出させる。
【0085】
そして、演算部212aが、いわゆる2点補間法により、吐出インク滴の重量値が3.8ngとなるための電位差Vn(average)を求める(STEP30)。
【0086】
続いて、重量測定制御部210は、電位差Vn(average)を有する重量測定用の駆動信号を用いて、各ノズル列毎に吐出インク滴の重量値を計測できる重量計測用秤部211(重量計測手段)に対して、全てのノズル開口17からインク滴を吐出させる(STEP31、STEP32)。
【0087】
重量計測用秤部211は、各ノズル列毎に吐出インク滴の重量値を計測する(STEP33)。
【0088】
そして、演算部212aが、各ノズル列毎に得られた吐出インク滴の列間の比を求め(STEP34)、当該比についての最大値と最小値を抽出し(STEP35)、更に本実施の形態では中間値算出手段として機能して、それら最大値及び最小値の中間値を算出する(STEP36)。更に演算部212aは、当該中間値に基づいて、吐出インク滴の重量値を変更する(STEP37)。
【0089】
例えば、設計値が3.8ngであって吐出インク滴の列間の比の中間値が95%である場合、変更後の重量値は、3.8×100/95=4.0より、4.0ngとなる。設計値が3.8ngであって吐出インク滴の列間の比の中間値が105%である場合、変更後の重量値は、3.8×100/105≒3.62より、3.62ngとなる。
【0090】
更に演算部212aは、先に利用した2点補間の関係から、当該演算部212aによって得られた変更後の重量値に対応する電位差Vnを求める(STEP38)。
【0091】
信号設定本体部212bは、演算部212aによって求められた電位差Vnに基づいて、駆動信号発生回路36の本体部105が生成する駆動信号の振幅値を調整して、好適なインク吐出用の駆動信号を設定する(STEP39)。
【0092】
このように駆動信号が設定される場合でも、各ノズル列の吐出インク滴の実際の重量値について、設計値との差がより小さくなるので、当該重量差を補償調整することが容易となる。
【0093】
なお、信号設定部212の演算部212aは、最大値及び最小値の中間値を算出するようになっているが、これに限定されない。すなわち、吐出インク滴の重量値についての最大値と最小値を抽出した後、それら最大値及び最小値に基づく駆動信号の設定方法は、種々に変更等され得る。
【0094】
また、本実施の形態では、各ノズル列毎に吐出インク滴の重量値を計測できる重量計測用秤部211を用いて、各ノズル列毎に、吐出インク滴の実際の重量値と設計値との差を調整している。しかしながら、各ノズル開口毎に、吐出インク滴の実際の重量値と設計値との差を調整してもよい。この場合には、重量計測用秤部211は、各ノズル開口毎に吐出インク滴の重量値を計測できる必要があるが、その他の構成は、本実施の形態と略同様の構成で足りる。
【0095】
以上において、圧力室22の容積を変化させる圧力発生素子(圧力変動手段の一例)は、圧電振動子21に限定されるものではない。例えば、磁歪素子を圧力発生素子として用い、この磁歪素子によって圧力室22を膨張・収縮させて圧力変動を生じさせるようにしてもよいし、発熱素子を圧力発生素子として用い、この発熱素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって圧力室22に圧力変動を生じさせるように構成してもよい。
【0096】
なお、前述のように、プリンタコントローラ30はコンピュータシステムによって構成され得るが、コンピュータシステムに前記各要素を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体201も、本件の保護対象である。
【0097】
さらに、前記の各要素が、コンピュータシステム上で動作するOS等のプログラムによって実現される場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令を含むプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202も、本件の保護対象である。
【0098】
ここで、記録媒体201、202とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0099】
なお、以上の説明はインクジェット式記録装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものである。液体の例としては、インクの他に、グルー、マニキュア、薬品等が用いられ得る。
【0100】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、各ノズル開口の各液体滴の重量の中間値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル開口の各液体滴の重量バラツキの対処(補償)がより容易となる。
【0101】
あるいは、本発明によれば、各ノズル列の液体滴の重量の中間値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号が設定されるため、各ノズル列の液体滴の重量の平均値に基づいて駆動信号が設定される場合と比較して、各ノズル列の液体滴の重量バラツキの対処(補償)がより容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のインクジェット式記録装置の概略斜視図である。
【図2】記録ヘッドの構成を説明する図である。
【図3】各色毎のノズル列を示す図である。
【図4】記録ヘッドの電気的構成を示す概略ブロック図である。
【図5】駆動信号発生回路を示す概略ブロック図である。
【図6】駆動信号の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態における液体噴射作業用の駆動信号の設定方法を示すフローチャートである。
【図8】吐出インク滴のノズル(列)毎の分布の一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施の形態における液体噴射作業用の駆動信号の設定方法を示すフローチャートである。
【図10】従来の液体噴射作業用の駆動信号の設定方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ
2a 黒インクカートリッジ
2b カラーインクカートリッジ
3 カートリッジホルダ部
4 記録ヘッド
5 キャリッジ
6 ガイド部材
7 パルスモータ
8 駆動プーリー
9 遊転プーリー
10 タイミングベルト
11 制御部
12 記録紙
13 紙送りモータ
14 紙送りローラ
16 ノズルプレート
17 ノズル開口
21 圧電振動子
21a 櫛歯状先端部
22 圧力発生室
30 プリンタコントローラ
31 プリントエンジン
32 外部インターフェース
33 RAM
34 ROM
35 発振回路
36 駆動信号発生回路
37 内部インターフェイス
39 記録ヘッドの電気駆動系
40 シフトレジスタ回路
41 ラッチ回路
42 レベルシフタ回路
43 スイッチ回路
50 デコータ
71 ケース
72 収納室
74 流路ユニット
75 流路形成板
77 弾性板
80 ノズル開口
82 インク供給部
83 共通インク室
84 インク供給管
87 ステンレス板
88 弾性体膜
89 アイランド部
101 ラッチ信号出力部
102 エンコーダ
103 チャンネル信号出力部
105 本体部
200 記録媒体
201 記録媒体
205 重量測定指令入力部
210 重量測定制御部
211 重量測定用秤部
212 信号設定部
212a 演算部
212b 信号設定本体部

Claims (10)

  1. 複数のノズル列を形成する複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材と、
    重量測定用の駆動信号によって各圧力発生手段を駆動する駆動手段と、
    重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量を各ノズル列毎に計測する重量計測手段と、
    計測された各ノズル列毎の各液体滴の重量のうち、最大値と最小値とを抽出し、
    それら最大値及び最小値に基づいて、液体噴射作業用の駆動信号を設定する信号設定部と、
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 同一のノズル列を形成するノズル開口は、同一種類の液体滴を吐出するようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 同一のノズル列を形成するノズル開口は、同一色のインク滴を吐出するようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  4. 信号設定部は、
    前記最大値及び前記最小値の中間値を算出する中間値算出手段と、
    液体噴射作業用の駆動信号を前記中間値に基づいて設定する信号設定本体部と、
    を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液体噴射装置。
  5. 圧力発生手段は、圧電振動子であり、
    駆動信号は、電位変化部を有する電位信号であり、
    信号設定部は、液体噴射作業用の駆動信号の電位変化部の電位差を設定するようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の液体噴射装置。
  6. 複数のノズル列を形成する複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材を備えた液体噴射装置のための液体噴射作業用の駆動信号を設定する方法であって、
    重量測定用の駆動信号によって、各圧力発生手段を駆動する工程と、
    重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量を各ノズル列毎に計測する工程と、
    計測された各ノズル列毎の各液体滴の重量のうち、最大値と最小値とを抽出し、それら最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号を設定する工程と、
    を備えたことを特徴とする方法。
  7. 液体噴射作業用の駆動信号を設定する工程は、
    前記最大値及び前記最小値の中間値を算出する工程と、
    前記中間値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号を設定する工程と、
    を有している
    ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 圧力発生手段は、圧電振動子であり、
    液体噴射作業用の駆動信号は、電位変化部を有する電位信号であり、
    液体噴射作業用の駆動信号を設定する工程では、液体噴射作業用の駆動信号の電位変化部の電位差を設定するようになっている
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の方法。
  9. 複数のノズル列を形成する複数のノズル開口と、各ノズル開口にそれぞれ連通すると共に液体を収容可能な複数の圧力発生室と、各圧力発生室に液体を供給する複数の液体供給路と、各圧力発生室内の液体の圧力をそれぞれ変化させて各ノズル開口から液体滴を吐出させる複数の圧力発生手段と、を有するヘッド部材と、
    重量測定用の駆動信号によって各圧力発生手段を駆動する駆動手段と、
    を備えた液体噴射装置のための信号設定装置であって、
    重量測定用の駆動信号による各圧力発生手段の駆動によって各ノズル開口から吐出される各液体滴の重量を各ノズル列毎に計測する重量計測手段と、
    計測された各ノズル列毎の各液体滴の重量のうち、最大値と最小値とを抽出し、それら最大値及び最小値に基づいて液体噴射作業用の駆動信号を設定する信号設定部と、
    を備えたことを特徴とする信号設定装置。
  10. 信号設定部は、
    前記最大値及び前記最小値の中間値を算出する中間値算出手段と、
    液体噴射作業用の駆動信号を前記中間値に基づいて設定する信号設定本体部と、
    を有していることを特徴とする請求項9に記載の信号設定装置。
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