JP4905092B2 - 液滴吐出ヘッドの駆動方法 - Google Patents

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JP4905092B2 JP2006325269A JP2006325269A JP4905092B2 JP 4905092 B2 JP4905092 B2 JP 4905092B2 JP 2006325269 A JP2006325269 A JP 2006325269A JP 2006325269 A JP2006325269 A JP 2006325269A JP 4905092 B2 JP4905092 B2 JP 4905092B2
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Description

本発明は、液滴吐出ヘッドの駆動方法に関する。
一般的に、液晶ディスプレイは、多数の画素を有したカラーフィルタ基板を搭載してい
る。カラーフィルタ基板の各画素は、光源からの光を受けて特定波長の光を透過させ、液
晶ディスプレイにフルカラーの画像を表示させる。カラーフィルタの製造工程では、生産
性の向上や生産コストの低減を図るため、液滴吐出ヘッドを利用したインクジェット法が
採用されている(例えば、特許文献1)。
液滴吐出ヘッドは、液状体を貯留する複数のキャビティと、該キャビティに連通して一
方向に配列された複数のノズルと、各キャビティ内の液状体を加圧する複数のアクチュエ
ータ(例えば、ピエゾ素子や抵抗加熱素子など)と、を有する。液滴吐出ヘッドは、描画
データに基づいて選択されたアクチュエータに共通する駆動波形信号を入力し、各アクチ
ュエータに対応するノズルから液状体の液滴を吐出させる。インクジェット法は、フィル
タ材料を液滴吐出ヘッドに供給し、フィルタ材料の液滴をカラーフィルタ基板に向けて吐
出させ、基板上に着弾した液滴を乾燥させることにより画素を形成させる。
インクジェット法は、描画対象の高精彩化にともなって、階調表現に優れた描画が望ま
れている。特許文献2は、インクの吐出量に対応した複数の駆動電圧波形を生成する共通
波形発生手段を設け、共通波形発生手段の生成した駆動電圧波形のいずれか1つを階調デ
ータ信号により選択させてアクチュエータに供給する。これによれば、異なる駆動波形信
号により液滴のサイズを変更させることができ、ノズルの内径やノズルの形成ピッチなど
に設計変更を加えることなく優れた階調表現が可能となる。
特開平8−146214号公報 特開平9−11457号公報
上記インクジェット法は、カラーフィルタ基板と液滴吐出ヘッドとを所定の走査方向に
相対移動させ、各アクチュエータに上記の駆動波形信号を所定の吐出周波数で入力する。
これにより、配列されたノズル分の液滴が所定の吐出周波数で順次吐出され、液状体のパ
ターンがカラーフィルタ基板の走査方向に沿って順次描画される。
しかし、配列されたノズルの列内で液滴の重量にバラツキが生じると、重量の大きい液
滴、あるいは、重量の小さい液滴が、カラーフィルタ基板の走査方向に沿って連続する。
この結果、膜厚の段差がカラーフィルタ基板の走査方向に沿って形成され、液晶ディスプ
レイの表示画質を著しく低下させる。
そこで、液滴の重量をノズルごとに較正させる事ができれば、膜厚の均一性を向上させ
ることができ、ひいては、液晶ディスプレイの表示画質を向上させることができる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、液滴を吐出し
て形成する膜パターンの膜厚均一性を向上させた液滴吐出ヘッドの駆動方法、液滴吐出装
置、及び電気光学装置を提供することである。
本発明の液滴吐出ヘッドの駆動方法は、複数のノズルの各々に対し吐出する液滴の重量
に応じたランクを対応付けるランク設定工程と、前記ノズルのアクチュエータを複数回駆
動させたときに吐出する複数の前記液滴の平均重量を予め規定した所定の重量にする複数
の異なる駆動波形信号を前記ランクごとに生成する駆動波形信号生成工程と、描画データ
に基づいて選択される前記ノズルのアクチュエータに前記選択されるノズルの前記ランク
に対応する前記複数の異なる駆動波形信号を供給し、前記選択されるノズルから対象物に
向けて前記液滴を吐出させる液滴吐出工程と、を備えた。
本発明の液滴吐出ヘッドの駆動方法によれば、描画データに基づいて選択されるノズル
は、設定されたランクに対応する複数の異なる駆動波形信号を受けて、吐出する液滴の平
均重量を予め規定された所定の重量にする。したがって、複数のノズルの各々は、ランク
ごとに生成された駆動波形信号の組合せにより、吐出する液滴の平均重量を所定の重量に
規格化させる。この結果、対象物上に吐出した液滴の総重量をノズルごとに較正させるこ
とができ、液滴からなる薄膜の膜厚均一性を向上させることができる。しかも、単一の駆
動波形信号を利用して液滴を吐出させる場合に比べ、異なる駆動波形信号を組合せる分だ
け、平均重量の調整に際しその精度を向上させることができ、かつ、その自由度を拡張さ
せることができる。
この液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、前記駆動波形信号生成工程は、第1の駆動波
形信号を予め規定された第1パルス数だけ前記ノズルのアクチュエータに供給し前記ノズ
ルから前記第1パルスに相当する前記液滴を吐出させ、かつ、第2の駆動波形信号を予め
規定された第2パルス数だけ前記ノズルのアクチュエータに供給し前記ノズルから前記第
2パルスに相当する前記液滴を吐出させたとき、前記第1の駆動波形信号と前記第2の駆
動波形信号とにより吐出した複数の前記液滴の平均重量を前記所定の重量にする前記第1
の駆動波形信号と前記第2の駆動波形信号とを前記ランクごとに生成する構成であっても
よい。
この液滴吐出ヘッドの駆動方法によれば、単一パルスの駆動波形信号を利用して液滴を
吐出させる場合に比べ、第1パルス数と第2パルス数の分だけ、より高い精度の下で、平
均重量を所定の重量に較正させる事ができる。
この液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、前記液滴吐出工程は、全ての前記ノズルに対
し前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形信号の組合せを対応付け、全ての前記
ノズルに対し前記液滴の吐出・非吐出を設定し、吐出動作の設定された前記ノズルのアク
チュエータに前記対応付けた組合せの駆動波形信号を供給する構成であってもよい。
この液滴吐出ヘッドの駆動方法によれば、液滴の吐出・非吐出に関わらず、全てのノズ
ルに対し、ランクに対応する複数の異なる駆動波形信号が対応付けられる。したがって、
描画データに基づいて選択されるノズルが、より確実に、対応する駆動波形信号によって
駆動される。
この液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、前記液滴吐出工程は、全ての前記ノズルに対
して前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形信号の組合せを対応付けた後、全て
の前記ノズルに対し前記液滴の吐出・非吐出の設定を繰り返し、吐出・非吐出の設定のた
びに、吐出動作の設定された前記ノズルのアクチュエータに前記対応付けた組合せの駆動
波形信号を供給する構成であってもよい。
この液滴吐出ヘッドの駆動方法によれば、全てのノズルに対し駆動波形信号の組合せを
1回だけ対応付け、その後、液滴の吐出動作を繰り返させることができる。したがって、
単一のノズルに対し共通する駆動波形信号の組合せを対応させ続けることができ、液滴を
吐出する全てのノズルが、より確実に、対応する駆動波形信号によって駆動される。
この液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、前記液滴吐出工程は、全ての前記ノズルに対
し前記液滴の吐出・非吐出を設定するたびに、全ての前記ノズルに対して前記ランクに対
応する前記複数の異なる駆動波形信号の組合せを対応付け、吐出動作の設定された前記ノ
ズルのアクチュエータに前記対応付けた組合せの駆動波形信号を供給する構成であっても
よい。
この液滴吐出ヘッドの駆動方法によれば、液滴の吐出・非吐出に関わらず、液滴の吐出
動作を設定するたびに、全てのノズルの各々に対しランクに対応する複数の異なる駆動波
形信号が対応付けられる。したがって、液滴を吐出する全てのノズルが、より確実に、対
応する複数の異なる駆動波形信号によって駆動される。
本発明の液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドに設けられた複数のアクチュエータの各々に
駆動波形信号を供給して前記アクチュエータに対応するノズルから液滴を吐出させる液滴
吐出装置であって、描画データに基づいて前記複数のノズルの各々に対し前記液滴の吐出
・非吐出を対応付けた出力制御信号を生成する出力制御信号生成手段と、前記複数のノズ
ルの各々に対し前記液滴の重量に応じて設定されるランクを対応付けた情報を記憶する記
憶手段と、前記ノズルのアクチュエータを複数回駆動させて吐出した複数の前記液滴の平
均重量を予め規定した所定の重量にする複数の異なる駆動波形信号を前記ランクに対応付
けて前記ランクごとに生成する駆動波形信号生成手段と、前記記憶手段の記憶する前記情
報を用い前記複数のノズルの各々に対し前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形
信号の組合せを対応付けたコモン選択制御信号を生成するコモン選択制御信号生成手段と
、前記コモン選択制御信号と前記出力制御信号とに基づいて、前記液滴を吐出させる前記
ノズルのアクチュエータに前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形信号を出力す
る出力手段と、を備えた。
本発明の液滴吐出装置によれば、描画データに基づいて選択されるノズルは、設定され
たランクに対応する複数の異なる駆動波形信号を受けて、吐出する液滴の平均重量を予め
規定された所定の重量にする。したがって、複数のノズルの各々は、ランクごとに生成さ
れた複数の異なる駆動波形信号の組合せにより、吐出する液滴の重量が所定の重量に規格
化される。この結果、対象物上に吐出した液滴の総重量をノズルごとに較正させることが
でき、液滴からなる薄膜の膜厚均一性を向上させることができる。しかも、単一の駆動波
形信号を利用して液滴を吐出させる場合に比べ、異なる駆動波形信号を組合せる分だけ、
平均重量の調整に際しその精度を向上させることができ、かつ、その自由度を拡張させる
ことができる。
本発明の液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドに設けられた複数のアクチュエータの各々に
駆動波形信号を供給して前記アクチュエータに対応するノズルから液滴を吐出させる液滴
吐出装置であって、描画データに基づいて前記複数のノズルの各々に対し前記液滴の吐出
・非吐出を対応付けた出力制御信号を生成する出力制御信号生成手段と、前記複数のノズ
ルの各々に対し前記液滴の重量に応じて設定されるランクを対応付けた情報を記憶する記
憶手段と、前記ノズルのアクチュエータを複数回駆動させ吐出した複数の前記液滴の平均
重量を予め規定した所定の重量にする複数の異なる駆動波形信号の組合せを前記ランクに
対応付けて前記複数の異なる駆動波形信号を前記ランクごとに生成する駆動波形信号生成
手段と、前記記憶手段の記憶する前記情報を用い前記複数のノズルの各々に対し前記ラン
クに対応する前記複数の異なる駆動波形信号の組合せを対応付けたコモン選択制御信号を
生成するコモン選択制御信号生成手段と、前記コモン選択制御信号と前記出力制御信号と
に基づいて、前記液滴を吐出させる前記ノズルのアクチュエータに前記ランクに対応する
前記複数の異なる駆動波形信号を出力する出力手段と、を備えた。
本発明の液滴吐出装置によれば、描画データに基づいて選択されるノズルは、設定され
たランクに対応する複数の異なる駆動波形信号を受けて、吐出する液滴の平均重量を予め
規定された所定の重量にする。したがって、複数のノズルの各々は、ランクごとに生成さ
れた駆動波形信号の組合せにより、吐出する液滴の平均重量を所定の重量に規格化させる
。この結果、対象物上に吐出した液滴の総重量をノズルごとに較正させることができ、液
滴からなる薄膜の膜厚均一性を向上させることができる。しかも、単一の駆動波形信号を
利用して液滴を吐出させる場合に比べ、異なる駆動波形信号を組合せる分だけ、平均重量
の調整に際しその精度を向上させることができ、かつ、その自由度を拡張させることがで
きる。
この液滴吐出装置であって、前記駆動波形信号生成手段は、第1の駆動波形信号と第2
の駆動波形信号とを前記ランクごとに生成し、前記出力手段は、前記第1の駆動波形信号
を予め規定された第1パルス数だけ前記ノズルのアクチュエータに出力し、第2の駆動波
形信号を予め規定された第2パルス数だけ前記ノズルのアクチュエータに出力し、前記第
1の駆動波形信号と前記第2の駆動波形信号とにより吐出した複数の前記液滴の平均重量
を前記所定の重量にする構成であってもよい。
この液滴吐出ヘッドの駆動方法によれば、単一パルスの駆動波形信号を利用して液滴を
吐出させる場合に比べ、第1パルス数と第2パルス数の分だけ、より高い精度の下で、平
均重量を所定の重量に較正させる事ができる。
この液滴吐出装置であって、前記コモン選択制御信号生成手段は、前記出力制御信号と
同期した前記コモン選択制御信号を生成し、前記出力手段は、前記出力制御信号と、前記
出力制御信号と同期した前記コモン選択制御信号と、に基づいて、前記液滴を吐出させる
前記ノズルの前記アクチュエータに前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形信号
を出力する構成でもよい。
この液滴吐出装置によれば、液滴の吐出動作を実行するたびに、各ノズルに対しランク
に対応する複数の異なる駆動波形信号の組合せが対応付けられる。したがって、液滴を吐
出する全てのノズルが、より確実に、対応する駆動波形信号によって駆動される。
この液滴吐出装置であって、前記コモン選択制御信号生成手段は、前記出力制御信号に
先行して前記コモン選択制御信号を生成し、前記出力手段は、前記出力制御信号を受ける
たびに、前記先行して生成したコモン選択制御信号を用い、前記液滴を吐出させる前記ノ
ズルの前記アクチュエータに前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形信号を出力
する構成でもよい。
この液滴吐出装置によれば、全てのノズルに対し複数の異なる駆動波形信号の組合せを
1回だけ対応付け、その後、液滴の吐出動作を繰り返させる。したがって、単一のノズル
に対し共通する組合せの駆動波形信号を対応させ続けることができ、全てのノズルが、よ
り確実に、対応する駆動波形信号によって駆動される。
この液滴吐出装置であって、前記液滴の重量を計測する液滴重量装置を備える構成であ
ってもよい。
この液滴吐出装置によれば、液滴の重量を計測させることができ、別途外部装置で液滴
の重量を計測させる場合に比べ、より正確な重量を得ることができる。ひいては、液滴の
重量を、より正確に規格化させることができる。
本発明の電気光学装置は、基板に吐出した液滴を乾燥させて形成した薄膜を有する電気
光学装置であって、前記薄膜は、上記液滴吐出装置によって形成された。
本発明の電気光学装置によれば、各種薄膜の膜厚均一性を向上させることができる。ひ
いては、電気光学装置の光学特性を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図18に従って説明する。まず、電気光
学装置としての液晶表示装置1について説明する。図1は、液晶表示装置の全体を示す斜
視図であり、図2は、液晶表示装置に備えられたカラーフィルタ基板を示す斜視図である
図1において、液晶表示装置1は、バックライト2と液晶パネル3とを有する。バック
ライト2は、光源4から出射された光を液晶パネル3の全面に照射させる。液晶パネル3
は、素子基板5とカラーフィルタ基板6とを有し、これら素子基板5とカラーフィルタ基
板6とが、四角枠状のシール材7によって貼り合わされて、その間隙に液晶LCを封入す
る。液晶LCは、バックライト2からの光を変調して所望の画像をカラーフィルタ基板6
の上面に表示させる。
図2において、カラーフィルタ基板6の上面(図1の下面:素子基板5と相対向する側
面)には、格子状の遮光層8と、該遮光層8によって囲まれた多数の空間(画素9)と、
が形成されている。遮光層8は、クロムやカーボンブラックなどの遮光性材料を含む樹脂
で形成され、液晶LCの透過した光を遮光する。各画素9内には、特定波長の光を透過す
る薄膜としてのカラーフィルタCFが形成されている。カラーフィルタCFは、例えば、
赤色の光を透過する赤色フィルタCFRと、緑色の光を透過する緑色フィルタCFGと、
青色の光を透過する青色フィルタCFBと、を有する。カラーフィルタCFは、本発明の
液滴吐出装置を利用して形成されている。すなわち、カラーフィルタCFは、各フィルタ
材料の液滴を対応する画素9内に吐出し、各画素9内に着弾した液滴を乾燥することによ
って形成されている。
ここで、カラーフィルタ基板6の上面(図1の下面)を、吐出面6aという。
次に、上記カラーフィルタCFを形成するための液滴吐出装置について説明する。図3
は、液滴吐出装置を示す全体斜視図である。
図3において、液滴吐出装置10は、直方体形状に形成された基台11を有する。基台
11の上面には、その長手方向(Y方向)に沿って延びる一対の案内溝12が形成され、
一対の案内溝12には、基板ステージ13が取着されている。基板ステージ13は、基台
11に設けられたステージモータの出力軸に連結されている。基板ステージ13は、吐出
面6aを上側にした状態でカラーフィルタ基板6を載置し、該カラーフィルタ基板6を位
置決め固定する。基板ステージ13は、ステージモータが正転又は逆転するとき、案内溝
12に沿って所定の速度で走査され、カラーフィルタ基板6をY方向に沿って走査させる
基台11の上側には、門型に形成されたガイド部材14がY方向と直交するX方向に沿
って架設されている。ガイド部材14の上側には、インクタンク15が配設されている。
インクタンク15は、フィルタ材料を含む液状体(フィルタ用インクIk)を貯留し、フ
ィルタ用インクIkを所定の圧力で導出する。
ガイド部材14には、X方向に延びる上下一対のガイドレール16が形成され、上下一
対のガイドレール16には、キャリッジ17が取着されている。キャリッジ17は、ガイ
ド部材14に設けられたキャリッジモータの出力軸に連結されている。キャリッジ17の
下側には、X方向に配列された複数の液滴吐出ヘッド18(以下単に、吐出ヘッド18と
いう。)が搭載されている。キャリッジ17は、キャリッジモータが正転又は逆転すると
き、ガイドレール16に沿って走査され、各吐出ヘッド18をX方向に沿って走査させる
図4は、吐出ヘッド18を下側(基板ステージ13)から見た図であり、図5は、図4
のA―A線断面図である。
図4において、吐出ヘッド18の上側(図3における下側)には、ノズルプレート19
が備えられている。ノズルプレート19の上面(図3における下面)には、カラーフィル
タ基板6と平行のノズル形成面19aが形成され、そのノズル形成面19aには、ノズル
形成面19aの法線方向に貫通する180個の貫通孔(ノズルN)がX方向に沿って等間
隔に配列されている。吐出ヘッド18の下側(図3における上側)には、ヘッド基板20
が設けられ、そのヘッド基板20の一側端には、入力端子20aが設けられている。入力
端子20aには、吐出ヘッド18を駆動するための各種の信号が入力される。
図5において、各ノズルNの上側には、それぞれインクタンク15に連通するキャビテ
ィ21が形成されている。各キャビティ21は、それぞれインクタンク15が導出したフ
ィルタ用インクIkを貯留して対応するノズルNに供給する。各キャビティ21の上側に
は、上下方向に振動可能な振動板22が貼り付けられて、対応するキャビティ21の容積
を拡大及び縮小可能にする。振動板22の上側には、それぞれアクチュエータとしての圧
電素子PZが配設されている。各圧電素子PZは、それぞれ圧電素子PZを駆動するため
の信号(駆動波形信号COM)が入力されるとき、上下方向に収縮及び伸張して対応する
振動板22を振動させる。
各キャビティ21は、それぞれ対応する振動板22が振動するとき、対応するノズルN
のメニスカスを上下方向に振動させ、駆動波形信号COM(駆動電圧)に応じた所定の重
量のフィルタ用インクIkを対応するノズルNから液滴Dとして吐出させる。吐出された
液滴Dは、カラーフィルタ基板6の略法線に沿って飛行し、ノズルNと相対向する吐出面
6a上の位置に着弾する。
図4において、基台11の左側には、液滴重量装置23が配設されている。液滴重量装
置23は、液滴Dの重量(実重量Iw)をノズルNごとに計測するものであって、公知の
重量計測装置を用いることができる。液滴重量装置23には、例えば、吐出された液滴D
を受け皿で受けて液滴Dを秤量する電子天秤を用いることができる。また、液滴重量装置
23には、電極を有した圧電振動子を利用し、該電極に向けて液滴Dを吐出させ、液滴D
の着弾により変化する圧電振動子の共振周波数に基づいて液滴Dの実重量Iwを検出する
ものを用いることができる。
ここで、列内の全てのノズルNから吐出した各液滴Dの実重量Iwの平均値を、平均実
重量Iwcenという。なお、平均実重量Iwcenは、吐出した液滴Dの中で最大とな
る実重量IwをIwmaxとし、最小となる実重量IwをIwminとするときに、Iw
cen=(Iwmax+Iwmin)/2により規定される。平均実重量Iwcenは、
キャリッジ17に搭載された複数の吐出ヘッド18の各々に対して規定される。
次に、上記液滴吐出装置10の電気的構成を図6〜図18に従って説明する。
図6は、液滴吐出装置10の電気的構成を示すブロック回路図である。
図6において、制御装置30は、液滴吐出装置10に各種の処理動作を実行させるもの
である。制御装置30は、外部I/F31と、CPUなどからなる制御部32と、DRA
M及びSRAMからなり各種のデータを格納する記憶手段としてのRAM33と、各種制
御プログラムを格納するROM34と、を有する。また、制御装置30は、クロック信号
を生成する発振回路35と、駆動波形信号COMを生成する駆動波形信号生成手段として
の駆動波形生成回路36と、液滴重量装置23を駆動するための重量装置駆動回路37と
、基板ステージ13やキャリッジ17を走査するためのモータ駆動回路38と、各種の信
号を送信する内部I/F39と、を有する。制御装置30は、外部I/F31を介して入
出力装置40に接続されている。また、制御装置30は、内部I/F39を介して基板ス
テージ13、キャリッジ17、液滴重量装置23、及び吐出ヘッド18の各々に対応する
複数のヘッド駆動回路41に接続されている。
入出力装置40は、例えばCPU、RAM、ROM、ハードディスク、液晶ディスプレ
イなどを有した外部コンピュータである。入出力装置40は、ROM又はハードディスク
に記憶された制御プログラムに従って、液滴吐出装置10を駆動させるための各種の制御
信号を外部I/F31に出力する。外部I/F31は、入出力装置40から描画データI
p、基準駆動電圧データIv及びヘッドデータIhなどを受信する。
ここで、描画データIpとは、カラーフィルタCFの位置や膜厚に関する情報、液滴D
の吐出位置に関する情報、基板ステージ13の走査速度に関する情報など、吐出面6aの
各画素9に液滴Dを吐出させるための各種のデータである。
基準駆動電圧データIvとは、平均実重量Iwcenを予め規定された所定の重量(基
準重量)に較正するための駆動電圧(基準駆動電圧Vh0)に関するデータである。基準
駆動電圧データIvは、各吐出ヘッド18の平均実重量Iwcenが異なるため、吐出ヘ
ッド18ごとに規定される。すなわち、基準駆動電圧データIvとは、各吐出ヘッド18
の平均実重量Iwcenを共通する基準重量に較正するためのデータである。
ヘッドデータIhとは、ノズルN(圧電素子PZ)の各々を7種類の「ランク」に分類
したデータであり、ノズルNの各々に対し液滴Dの重量に基づくランクを対応付けたデー
タである。ヘッドデータIhでは、例えば、図7に示すように、吐出した液滴Dの実重量
IwがIwcen×1.020>Iw≧Iwcen×1.015を満たすノズルNに対し
、ランク「1」が設定されている。ヘッドデータIhでは、吐出した液滴Dの実重量Iw
がIwcen×1.015>Iw≧Iwcen×1010を満たすノズルNに対し、ラン
ク「2」が設定され、吐出した液滴Dの実重量IwがIwcen×1.010>Iw≧I
wcen×1.005を満たすノズルNに対し、ランク「3」が設定されている。ヘッド
データIhでは、吐出した液滴Dの実重量IwがIwcen×1.005>Iw≧Iwc
en×0.995を満たすノズルNに対し、ランク「4」が設定され、吐出した液滴Dの
実重量IwがIwcen×0.995>Iw≧Iwcen×0.990を満たすノズルN
に対し、ランク「5」が設定されている。ヘッドデータIhでは、吐出した液滴Dの実重
量IwがIwcen×0.990>Iw≧Iwcen×0.985を満たすノズルNに対
し、ランク「6」が設定され、吐出した液滴Dの実重量IwがIwcen×0.985>
Iw≧Iwcen×0.980を満たすノズルNに対し、ランク「7」が設定されている
図6において、RAM33は、受信バッファ33a、中間バッファ33b、出力バッフ
ァ33cとして利用される。
ROM34は、制御部32が実行する各種の制御ルーチンと、該制御ルーチンを実行す
るための各種のデータと、を格納する。ROM34は、例えば、各ドットに階調を対応付
けるための階調データと、その時々の各ノズルNにランクに応じた駆動波形信号COMを
対応付けるためのランクデータと、を格納する。
階調データとは、1つのドットを複数の液滴Dによって形成させ、液滴Dを吐出するか
否か(すなわち、吐出・非吐出)という2階調により擬似的に多階調を表現させるための
データである。ランクデータとは、図7に示すように、各ランク(「1」〜「7」)をそ
れぞれ4種類の異なる駆動波形信号COM(第1駆動波形信号COMA,第2駆動波形信
号COMB,第3駆動波形信号COMC,第4駆動波形信号COMD)からなる7種の組
合せのいずれか1つに対応付けるためのデータである。すなわち、ランクデータとは、全
てのノズルNの各々に対しランクに応じた駆動波形信号COMの組み合わせを対応付ける
ためのデータである。
図6において、発振回路35は、各種のデータや各種の駆動信号を同期させるためのク
ロック信号を生成する。発振回路35は、例えば、各種のデータのシリアル転送時に利用
される転送クロックSCLKを生成する。発振回路35は、シリアル転送された各種のデ
ータのパラレル変換時に利用されるラッチ信号(パターンデータ用ラッチ信号LATAや
コモン選択データ用ラッチ信号LATB)を生成する。また、発振回路35は、液滴Dの
吐出タイミングを規定するステート切替え信号CHA、駆動波形信号COMの切替えタイ
ミングを規定するコモン切替え信号CHBをそれぞれ生成する。
駆動波形生成回路36は、波形メモリ36a、ラッチ回路36b、D/A変換器36c
、増幅器36dを有する。波形メモリ36aは、各駆動波形信号COMを生成するための
波形データを所定のアドレスに対応させて格納する。ラッチ回路36bは、制御部32が
波形メモリから読み出した波形データを所定のクロック信号でラッチする。D/A変換器
36cは、ラッチ回路36bがラッチした波形データをアナログ信号に変換し、増幅器3
6dは、D/A変換器36cが変換したアナログ信号を増幅して駆動波形信号COMを同
時に生成する。
制御部32は、入出力装置40が基準駆動電圧データIvを入力するとき、駆動波形生
成回路36を介し、基準駆動電圧データIvを参照して波形メモリ36aの波形データを
読み出す。そして、制御部32は、駆動波形生成回路36を介し、吐出周波数に同期した
4種類の駆動波形信号COM(第1駆動波形信号COMA,第2駆動波形信号COMB,
第3駆動波形信号COMC,第4駆動波形信号COMD)を生成させる。
制御部32は、駆動波形生成回路36を介し、第1〜第4駆動波形信号COMA,CO
MB,COMC,COMDをそれぞれランク「1」〜「7」に応じた異なる駆動電圧から
なる信号として生成させる。例えば、制御部32は、図7及び図8に示すように、第1駆
動波形信号COMAをランク「1」のノズルNに応じた駆動電圧(第1駆動電圧Vha)
からなる信号として生成させる。第1駆動電圧Vhaは、基準駆動電圧Vh0よりも低い
レベルの電圧(例えば、Vha=Vh0×0.9825)である。これにより、ランク「
1」のノズルNは、対応する圧電素子PZに第1駆動波形信号COMAが入力されるとき
、第1駆動電圧Vhaの分だけ、対応する圧電素子PZの駆動量(伸縮量)を小さくさせ
て液滴Dの実重量Iwを較正し、該液滴Dの実重量Iwを平均実重量Iwcen(基準重
量)にする。
同じく、制御部32は、駆動波形生成回路36を介し、第2駆動波形信号COMB、第
3駆動波形信号COMC、第4駆動波形信号COMDをそれぞれランク「3」、ランク「
5」、ランク「7」に応じた駆動電圧(第2駆動電圧Vhb、第3駆動電圧Vhc、第4
駆動電圧Vhd)で生成させる。第2駆動電圧Vhb、第3駆動電圧Vhc、第4駆動電
圧Vhdは、それぞれVhb=Vh0×0.9925、Vhc=Vh0×1.075、V
hd=Vh0×1.175である。ランク「3」、ランク「5」、ランク「7」のノズル
Nは、それぞれ対応する圧電素子PZに第2駆動波形信号COMB、第3駆動波形信号C
OMC、第4駆動波形信号COMDが入力されるとき、ランクに応じた駆動電圧によって
液滴Dの実重量Iwを較正し、該液滴Dの実重量Iwを基準重量にする。
また、ランク「2」のノズルNは、対応する圧電素子PZに、所定のパルス数の第1駆
動波形信号COMAと、所定のパルス数の第2駆動波形信号COMBとが入力されるとき
、第1駆動波形信号COMAに対応する液滴Dと、第2駆動波形信号COMBに対応する
液滴Dとを吐出し、液滴Dの実重量Iwの平均値を較正する。そして、ランク「2」のノ
ズルNは、吐出した液滴Dの実重量Iwの平均値を基準重量にする。
同じく、ランク「4」のノズルNは、対応する圧電素子PZに所定のパルス数の第2駆
動波形信号COMBと、所定のパルス数の第3駆動波形信号COMCとが入力されるとき
、第2駆動波形信号COMBに対応する液滴Dと、第3駆動波形信号COMCに対応する
液滴Dとを吐出し、液滴Dの実重量Iwの平均値を較正する。そして、ランク「4」のノ
ズルNは、吐出した液滴Dの実重量Iwの平均値を基準重量にする。また、ランク「6」
のノズルNは、対応する圧電素子PZに所定のパルス数の第3駆動波形信号COMCと、
所定のパルス数の第4駆動波形信号COMDとが入力されるとき、第3駆動波形信号CO
MCに対応する液滴Dと、第4駆動波形信号COMDに対応する液滴Dとを吐出し、液滴
Dの実重量Iwの平均値を較正する。そして、ランク「6」のノズルNは、吐出した液滴
Dの実重量Iwの平均値を基準重量にする。
これにより、全てのノズルN(圧電素子PZ)は、それぞれランクに対応する駆動波形
信号COMが入力されるとき、各液滴Dの実重量Iwの平均値をそれぞれ共通する基準重
量に規格化させることができる。
ここで、ランクごとに組合わされた駆動波形信号COMのうちで圧電素子PZに先行し
て供給される駆動波形信号COMを、前駆動波形信号COMFとし、該圧電素子PZに供
給される前駆動波形信号COMFのパルス数を、前パルス数とする。また、ランクごとに
組合わされた駆動波形信号COMのうちで前駆動波形信号COMFに続いて供給される駆
動波形信号COMを、後駆動波形信号COMLとし、該圧電素子PZに供給される後駆動
波形信号COMLのパルス数を、後パルス数とする。
図6において、制御部32は、重量装置駆動回路37に対応する駆動制御信号を出力す
る。重量装置駆動回路37は、制御部32からの駆動制御信号に応答し、内部I/F39
を介して液滴重量装置23を駆動させる。
制御部32は、モータ駆動回路38に対応する駆動制御信号を出力する。モータ駆動回
路38は、制御部32からの駆動制御信号に応答し、内部I/F39を介して基板ステー
ジ13、キャリッジ17を走査させる。
制御部32は、外部I/F31が受信した描画データIpを受信バッファ33aに一時
的に格納させる。制御部32は、描画データIpを中間コードに変換し中間コードデータ
として中間バッファ33bに格納させる。制御部32は、中間バッファ33bから中間コ
ードデータを読み出し、ROM34内の階調データを参照してドットパターンデータに展
開し、該ドットパターンデータを出力バッファ33cに格納させる。
ドットパターンデータは、ドットパターン格子の各格子点にそれぞれドットの階調(駆
動パルスのパターン)を対応付けるためのデータである。ドットパターンデータは、2次
元描画平面(吐出面6a)の各位置(ドットパターン格子の各格子点)にそれぞれ2ビッ
トの値(”00”、”01”、”10”、あるいは、”11”)を対応させたデータであ
る。なお、ドットパターン格子は、ドットの階調を規定した最小間隔の格子である。
制御部32は、基板ステージ13の1スキャン分に相当するドットパターンデータを展
開すると、該ドットパターンデータを利用して転送クロックSCLKに同期したシリアル
データを生成し、内部I/F39を介して、該シリアルデータをヘッド駆動回路41にシ
リアル転送させる。制御部32は、1スキャン分のドットパターンデータをシリアル転送
させると、中間バッファ33bの内容を消去し、次の中間コードデータに対して展開処理
を実行する。
ここで、ドットパターンデータを利用して生成されるシリアルデータを、シリアルパタ
ーンデータSIAという。シリアルパターンデータSIAは、走査方向に沿うドットパタ
ーン格子の格子単位で生成される。
図9において、シリアルパターンデータSIAは、ドットの階調を選択するための2ビ
ットの値をノズルNの数量(180個)分だけ有する。シリアルパターンデータSIAは
、ドットの階調を選択するための2ビットの値のうちの上位ビットで構成される180ビ
ットの上位選択データSIHと、下位ビットで構成される180ビットの下位選択データ
SILと、を有する。また、シリアルパターンデータSIAは、上位選択データSIH及
び下位選択データSILの他に、パターンデータSPを有する。
パターンデータSPは、上位選択データSIHと、下位選択データSILと、によって
規定される4値の各々に8ビットのデータ(各スイッチデータPnm(nm=00〜03
、10〜13、・・・、70〜73)を対応させた32ビットからなるデータである。各
スイッチデータPnm(nm=00〜03、10〜13、・・・、70〜73)は、それ
ぞれ圧電素子PZのオン・オフを規定するためのデータである。
図10において、ステート切替え信号CHAは、液滴Dの吐出周波数で生成されるパル
ス信号である。ここで、ステート切替え信号CHAのパルスごとに規定される状態を、「
ステート」という。ステート切替え信号CHAは、先行するパターンデータ用ラッチ信号
LATAが生成されて後続するパターンデータ用ラッチ信号LATAが生成されるまでの
間の状態を複数のステート(例えば、「0」〜「7」の各ステート)に区分する。なお、
先行するパターンデータ用ラッチ信号LATAが生成されて後続するパターンデータ用ラ
ッチ信号LATAが生成されるまでの間の期間は、各ノズルNがそれぞれドットパターン
格子の単位格子と相対向する期間に相当する。
制御部32は、ヘッド駆動回路41を介し、図10に示す真理値表に従って、パターン
データSPの各データ(各スイッチデータPnm)をそれぞれ各ステートに対応付ける。
例えば、制御部32は、ヘッド駆動回路41を介し、上位選択データSIHが“0”、下
位選択データSILが“0”のノズルN(圧電素子PZ)に対し、スイッチデータP00
、P10、・・・、P70を対応付ける。制御部32は、スイッチデータP00、P10
、・・・、P70をそれぞれ「0」〜「7」の各ステートに対応付ける。そして、制御部
32は、ヘッド駆動回路41を介し、“1”に設定されたスイッチデータP00〜P70
のステートで該圧電素子PZに駆動波形信号COMを供給する。例えば、P00〜P60
が”0“であり、P70が”1“であるとき、制御部32は、ステートが「0」〜「6」
の間、圧電素子PZをオフし、ステートが「7」になるタイミングで該圧電素子PZをオ
ンする。
同様に、制御部32は、上位選択データSIH及び下位選択データSILが、“01”
、“10”、“11”のノズルN(圧電素子PZ)に対し、図10に示す真理値表に従っ
て、それぞれスイッチデータP01〜P71、P02〜P72、P03〜P73を対応付
ける。制御部32は、スイッチデータP01〜P71、P02〜P72、P03〜P73
をそれぞれ「0」〜「7」の各ステートに対応付ける。そして、制御部32は、ヘッド駆
動回路41を介し、スイッチデータP01〜P71、P02〜P72、P03〜P73が
“1”になるステートで対応する圧電素子PZに駆動波形信号COMを供給する。
これにより、全てのノズルNは、それぞれシリアルパターンデータSIAが生成される
たびに、その時々で、対応する上位選択データSIH及び下位選択データSILで選択さ
れるドット階調(すなわち、駆動パルスのパターン)を対応する格子に対し実現する。
図6において、制御部32は、外部I/F31が受信したヘッドデータIhを受信バッ
ファ33aに一時的に格納させる。制御部32は、ヘッドデータIhを中間コードに変換
し中間コードデータとして中間バッファ33bに格納させる。制御部32は、中間バッフ
ァ33bから中間コードデータを読み出し、ROM34内のランクデータを参照してコモ
ン選択データに展開し、該コモン選択データを出力バッファ33cに格納させる。
コモン選択データは、上記ドットパターン格子の各格子点にそれぞれ2ビットの値(”
00”、”01”、”10”、”11”)を対応付けたデータであって、4値の各々に対
し第1〜第4駆動波形信号COMA,COMB,COMC,COMDのいずれか1つを対
応付けるためのデータである。
制御部32は、基板ステージ13の1スキャン分に相当するコモン選択データが得られ
ると、コモン選択データを利用して転送クロックSCLKに同期したシリアルデータを生
成し、内部I/F39を介して該シリアルデータをヘッド駆動回路41にシリアル転送さ
せる。制御部32は、1スキャン分のコモン選択データをシリアル転送させると、中間バ
ッファの内容を消去し、次の中間コードデータに対して展開処理を実行する。
ここで、コモン選択データを利用して生成されたシリアルデータを、シリアルコモン選
択データSIBという。シリアルコモン選択データSIBは、シリアルパターンデータS
IAと同じく、走査方向に沿うドットパターン格子の格子単位で生成される。
図11において、シリアルコモン選択データSIBは、前駆動波形信号COMFの種別
を規定するための前シリアルコモン選択データSFBと、後駆動波形信号COMLの種別
を規定するための後シリアルコモン選択データSLBと、からなる。
前シリアルコモン選択データSFBは、前駆動波形信号COMFの種別を規定する2ビ
ットの値のうちの上位ビットで構成される180ビットの前上位選択データSFHと、下
位ビットで構成される180ビットの前下位選択データSFLと、を有する。前シリアル
コモン選択データSFBは、前上位選択データSFH及び前下位選択データSFLの他に
、32ビットの制御データCRを有する。
前上位選択データSFH及び前下位選択データSFLは、図12に示す真理値表に従っ
て、各ノズルN(圧電素子PZ)にそれぞれ駆動波形信号COMの種別を対応付けるため
のデータである。
制御部32は、ヘッド駆動回路41を介し、前上位選択データSFH及び前下位選択デ
ータSFLを用い、図12に示す真理値表に従って、180個の各ノズルN(圧電素子P
Z)にそれぞれ駆動波形信号COMの種別を対応付ける。例えば、制御部32は、ヘッド
駆動回路41を介し、前上位選択データSFHが“0”、前下位選択データSFLが“0
”のノズルN(圧電素子PZ)にそれぞれ第1駆動波形信号COMAを対応付ける。制御
部32は、前上位選択データSFHと前下位選択データSFLが“01”、“10”、“
11”のノズルN(圧電素子PZ)に、それぞれ第2駆動波形信号COMB、第3駆動波
形信号COMC、第4駆動波形信号COMDを対応付ける。
制御データCRは、ヘッド駆動回路41に設けられた温度検出回路を駆動させるための
データを有する。また、制御データCRは、1ビットのラッチ選択データADを有する。
ラッチ選択データADは、各ビットの値(“1”あるいは“0”)に応じて、前上位選択
データSFH及び前下位選択データSFLをラッチするか否かを各ラッチに選択させるた
めのデータである。制御部32は、ヘッド駆動回路41を介し、ラッチ選択データADが
“0”のとき、前駆動波形信号COMF用のラッチに前上位選択データSFH及び前下位
選択データSFLをラッチさせる。
後シリアルコモン選択データSLBは、後駆動波形信号COMLの種別を規定する2ビ
ットの値のうちの上位ビットで構成される180ビットの後上位選択データSLHと、下
位ビットで構成される180ビットの後下位選択データSLLと、を有する。後シリアル
コモン選択データSLBは、後上位選択データSLH及び後下位選択データSLLの他に
、32ビットのダミーデータDMを有する。
後上位選択データSLH及び後下位選択データSLLは、図12に示す真理値表に従っ
て、各ノズルN(圧電素子PZ)に駆動波形信号COMの種別を対応付けるためのデータ
である。制御部32は、ヘッド駆動回路41を介し、後上位選択データSLH及び後下位
選択データSLLと、図12に示す真理値表とに従って、180個の各ノズルN(圧電素
子PZ)にそれぞれ駆動波形信号COMの種別を対応付ける。例えば、制御部32は、ヘ
ッド駆動回路41を介し、後上位選択データSLHが“0”、後下位選択データSLLが
“0”のノズルN(圧電素子PZ)にそれぞれ第1駆動波形信号COMAを対応させる。
制御部32は、後上位選択データSLHと後下位選択データSLLが“01”、“10”
、“11”のノズルN(圧電素子PZ)に、それぞれ第2駆動波形信号COMB、第3駆
動波形信号COMC、第4駆動波形信号COMDを対応付ける。
なお、各圧電素子PZに供給する駆動波形信号COMが前上位選択データSFH及び前
下位選択データSFLに基づいて選択される状態を、前選択という。また。各圧電素子P
Zに供給する駆動波形信号COMが後上位選択データSLH及び後下位選択データSLL
に基づいて選択される状態を、前選択という。
ダミーデータDMは、対応する後シリアルコモン選択データSLBをシリアルパターン
データSIAと同一の転送クロックSCLKによって転送させるためのデータである。ダ
ミーデータDMは、無効となるデータの他に、前記ラッチ選択データADを有する。制御
部32は、ヘッド駆動回路41を介し、ラッチ選択データADのビット値が“1”のとき
、後駆動波形信号COML用のラッチに後上位選択データSLH及び後下位選択データS
LLをラッチさせる。
図13において、コモン切替え信号CHBは、各圧電素子PZに供給する駆動波形信号
COMの選択状態(コモン選択ステート:“F”あるいは“L”)を切替える信号である
。すなわち、コモン切替え信号CHBは、前選択(コモン選択ステートが“F”の状態)
と、後選択(コモン選択ステートが“L”の状態)と、を切替えるための信号である。
コモン選択ステートは、コモン切替え信号CHBの立ち上がりに同期して“F”(前選
択)、あるいは、“L”(後選択)に切り替わる。コモン選択ステートは、パターンデー
タ用ラッチ信号LATAが“H”レベル(高い電位のレベル)であって、かつ、コモン切
替え信号CHBが“L”レベルのとき、“F”の状態(前選択)に初期化される。コモン
選択ステートは、パターンデータ用ラッチ信号LATAが“H”レベルであって、かつ、
コモン切替え信号CHBが“H”レベルのとき、“L”の状態(後選択)にセットされる
次に、ヘッド駆動回路41について以下に説明する。
図14において、ヘッド駆動回路41は、出力制御信号生成手段としての出力制御信号
生成回路50と、コモン選択制御信号生成手段としてのコモン選択制御信号生成回路60
と、を有する。また、ヘッド駆動回路41は、出力合成回路70(第1〜第4コモン出力
合成回路70A,70B,70C,70D)と、ロジック系の信号を昇圧してアナログス
イッチの駆動電圧レベルに昇圧するレベルシフタ71(第1〜第4コモン用レベルシフタ
71A,71B,71C,71D)と、を有する。また、ヘッド駆動回路41は、圧電素
子PZに各駆動波形信号COMを供給するためのアナログスイッチを備えた4系統のスイ
ッチ回路72(第1〜第4コモン用スイッチ回路72A,72B,72C,72D)を有
する。上記出力合成回路70、レベルシフタ71、及びスイッチ回路72によって、出力
手段が構成される。
まず、出力制御信号PIを生成するための出力制御信号生成回路50について以下に説
明する。
図15において、出力制御信号生成回路50は、シフトレジスタ51と、ラッチ52と
、ステートカウンタ53と、セレクタ54と、パターンデータ合成回路55と、を有する
シフトレジスタ51は、パターンデータレジスタ51Aと、下位選択データレジスタ5
1Bと、上位選択データレジスタ51Cと、を有し、制御装置30からシリアルパターン
データSIAと転送クロックSCLKとが入力される。
パターンデータレジスタ51Aは、シリアルパターンデータSIAのうちのパターンデ
ータSPがシリアル転送され、転送クロックSCLKによって順次シフトして32ビット
のパターンデータSPを格納する。下位選択データレジスタ51Bは、シリアルパターン
データSIAのうち下位選択データSILがシリアル転送され、転送クロックSCLKに
よって順次シフトして180ビットの下位選択データSILを格納する。上位選択データ
レジスタ51Cは、シリアルパターンデータSIAのうち上位選択データSIHがシリア
ル転送され、転送クロックSCLKによって順次シフトして180ビットの上位選択デー
タSIHを格納する。
ラッチ52は、パターンデータラッチ52Aと、下位選択データラッチ52Bと、上位
選択データラッチ52Cと、を有し、制御装置30からパターンデータ用ラッチ信号LA
TAが入力される。
パターンデータラッチ52Aは、パターンデータ用ラッチ信号LATAが入力されると
き、パターンデータレジスタ51Aのデータ、すなわちパターンデータSPをラッチする
。下位選択データラッチ52Bは、パターンデータ用ラッチ信号LATAが入力されると
き、下位選択データレジスタ51Bのデータ、すなわち下位選択データSILをラッチす
る。上位選択データラッチ52Cは、パターンデータ用ラッチ信号LATAが入力される
とき、上位選択データレジスタ51Cのデータ、すなわち上位選択データSIHをラッチ
する。
ステートカウンタ53は、3ビットのカウンタ回路であり、ステート切替え信号CHA
の立ち上がりエッジによってカウントし、ステートを変化させる。ステートカウンタ53
は、ステートを「0」から「7」までカウントした後、ステート切替え信号CHAが入力
されることによりステートを「0」に戻す。また、ステートカウンタ53は、LATA信
号が“H”レベル(高い電位のレベル)になるときにリセットされ、ステートを「0」に
戻す。ステートカウンタ53は、制御装置30からステート切替え信号CHAとパターン
データ用ラッチ信号LATAとが入力されるとき、ステートの値をカウントしてセレクタ
54に出力する。
セレクタ54は、ステートカウンタ53が出力するステートの値と、パターンデータラ
ッチ52AがラッチしたパターンデータSPと、に基づいて、その時々で、ステートの値
に対応するスイッチデータPn0〜Pn3を選択し、選択したスイッチデータPn0〜P
n3をパターンデータ合成回路55に出力する。すなわち、セレクタ54は、パターンデ
ータ用ラッチ信号LATAがパターンデータラッチ52Aに入力されるとき、パターンデ
ータラッチ52AにラッチされたパターンデータSPを読み込み、図10に示す真理値表
に従って、ステートの値「n」に応じたスイッチデータPn0〜Pn3を選択する。例え
ば、セレクタ54は、ステートカウンタ53のステートが「0」のとき、ステート「0」
に応じたパターンデータSP、すなわち、図10に示すスイッチデータP00〜P03を
パターンデータ合成回路55に出力する。
パターンデータ合成回路55は、セレクタ54から各スイッチデータPn0〜Pn3が
入力され、下位選択データラッチ52Bがラッチした下位選択データSILと、上位選択
データラッチ52Cがラッチした上位選択データSIHと、を読み込む。パターンデータ
合成回路55は、各スイッチデータPn0〜Pn3と、下位選択データSILと、上位選
択データSIHとを用い、図10に示す真理値表に従って、180個のノズルNに対し液
滴の吐出・非吐出(各ビットの値:“0”あるいは“1”)を規定した180ビットのデ
ータ(出力制御信号PI)をステートごとに生成する。
パターンデータ合成回路55は、図15に示すように、例えば、1つのノズルNに対応
する4個のANDゲート55a,55b,55c,55dと、これらのANDゲート55
a,55b,55c,55dの出力が入力されるORゲート55eと、により構成される
。ANDゲート55a,55b,55c,55dには、それぞれ上位選択データSIHと
、下位選択データSILと、対応するスイッチデータPn0〜Pn3と、が入力される。
上位選択データSIHと下位選択データSILが“00”である場合、ANDゲート55
aのみが有効となり、スイッチデータPn0(“0”あるいは“1”)が、対応するノズ
ルNの出力制御信号PIとして出力される。また、上位選択データSIHと下位選択デー
タSILが“01”、“10”“00”である場合、それぞれANDゲート55b、55
c、55dのみが有効となり、スイッチデータPn1、Pn2、Pn3(“0”あるいは
“1”)が、対応するノズルNの出力制御信号PIとして出力される。これにより、図1
0に示す真理値表に対応するスイッチデータPnmが出力制御信号PIとして出力される
次いで、各コモン選択制御信号PXA,PXB,PXC,PXDを生成するためのコモ
ン選択制御信号生成回路60について以下に説明する。
図16において、コモン選択制御信号生成回路60は、シフトレジスタ61と、ラッチ
62と、コモン選択ステート生成回路63と、コモン選択データデコード回路64と、を
有する。
シフトレジスタ61は、制御データレジスタ61Aと、下位選択データレジスタ61B
と、上位選択データレジスタ61Cと、を有し、制御装置30からシリアルコモン選択デ
ータSIBと転送クロックSCLKとが入力される。
制御データレジスタ61Aは、シリアルコモン選択データSIBのうちの制御データC
Rがシリアル転送され、転送クロックSCLKによって順次シフトして32ビットの制御
データCRを格納する。あるいは、制御データレジスタ61Aは、シリアルコモン選択デ
ータSIBのうちのダミーデータDMがシリアル転送され、転送クロックSCLKによっ
て順次シフトして32ビットのダミーデータDMを格納する。
下位選択データレジスタ61Bは、シリアルコモン選択データSIBのうち下位選択デ
ータSXL(前下位選択データSFL、あるいは後下位選択データSLL)がシリアル転
送され、転送クロックSCLKによって順次シフトして180ビットの下位選択データS
XLを格納する。上位選択データレジスタ61Cは、シリアルコモン選択データSIBの
うち上位選択データSXH(前上位選択データSFH、あるいは後上位選択データSLH
)がシリアル転送され、転送クロックSCLKによって順次シフトして180ビットの上
位選択データSXHを格納する。
ラッチ62は、制御データラッチ62Aと、前下位選択データラッチ62Bと、前上位
選択データラッチ62Cと、後下位選択データラッチ62Dと、後上位選択データラッチ
62Eと、を有し、制御装置30からコモン選択データ用ラッチ信号LATBと、ラッチ
選択データADと、が入力される。
制御データラッチ62Aは、コモン選択データ用ラッチ信号LATBが入力されるとき
、制御データレジスタ61Aのデータ、すなわち制御データCR、あるいはダミーデータ
DMをラッチし、ラッチしたデータを所定の制御回路(例えば、温度検出回路など)に出
力する。
前下位選択データラッチ62Bは、コモン選択データ用ラッチ信号LATBが入力され
るとき、制御データレジスタ61Aの格納するラッチ選択データADを読み込み、該ラッ
チ選択データADが“0”の場合、下位選択データレジスタ61Bのデータ、すなわち前
下位選択データSFLをラッチする。また、前上位選択データラッチ62Cは、コモン選
択データ用ラッチ信号LATBが入力されるとき、制御データレジスタ61Aの格納する
ラッチ選択データADを読み込み、該ラッチ選択データADが“1”の場合、上位選択デ
ータレジスタ61Cのデータ、すなわち前下位選択データSFLをラッチする。
後下位選択データラッチ62Dは、コモン選択データ用ラッチ信号LATBが入力され
るとき、制御データレジスタ61Aの格納するラッチ選択データADを読み込み、該ラッ
チ選択データADが“1”の場合、下位選択データレジスタ61Bのデータ、すなわち後
下位選択データSLLをラッチする。また、後上位選択データラッチ62Eは、コモン選
択データ用ラッチ信号LATBが入力されるとき、制御データレジスタ61Aの格納する
ラッチ選択データADを読み込み、該ラッチ選択データADが“0”の場合、上位選択デ
ータレジスタ61Cのデータ、すなわち後下位選択データSLLをラッチする。
コモン選択ステート生成回路63は、1ビットのカウンタ回路であり、コモン切替え信
号CHBの立ち上がりエッジによってカウントする。コモン選択ステート生成回路63は
、図13に示すように、コモン切替え信号CHBの状態とパターンデータ用ラッチ信号L
ATAの状態に応じ、コモン選択ステートを“F”(前選択)あるいは“L”(後選択)
に切替え、そのコモン選択ステートに関する信号をコモン選択データデコード回路64に
出力する。
コモン選択データデコード回路64は、コモン選択ステートが“F”のとき、前下位選
択データラッチ62Bがラッチした前下位選択データSFLと、前上位選択データラッチ
62Cがラッチした前上位選択データSFHと、を読み込む。コモン選択データデコード
回路64は、前下位選択データSFL及び前上位選択データSFHを用い、図12に示す
真理値表に従って、4つの異なる駆動波形信号COMの各々について使用するか否か(選
択・非選択)を規定する。コモン選択データデコード回路64は、180個のノズルNの
各々に対し各駆動波形信号COMの選択・非選択を規定したデータを生成する。
また、コモン選択データデコード回路64は、コモン選択ステートが“L”のとき、後
下位選択データラッチ62Dがラッチした後下位選択データSLLと、後上位選択データ
ラッチ62Eがラッチした後上位選択データSLHと、を読み込む。コモン選択データデ
コード回路64は、後下位選択データSLL及び後上位選択データSLHを用い、図12
に示す真理値表に従って、4つの異なる駆動波形信号COMの各々について使用するか否
か(選択・非選択)を規定する。コモン選択データデコード回路64は、180個のノズ
ルNの各々に対し各駆動波形信号COMの選択・非選択を規定したデータを生成する。
すなわち、コモン選択データデコード回路64は、コモン選択ステートが“F”の間、
180個のノズルNの各々に対し前駆動波形信号COMFのいずれか1つを規定したデー
タを生成する。コモン選択データデコード回路64は、コモン選択ステートが“L”の間
、180個のノズルNの各々に対し後駆動波形信号COMLのいずれか1つを規定したデ
ータを生成する。
ここで、第1駆動波形信号COMAの選択・非選択について規定したデータを、第1コ
モン選択制御信号PXAという。また、第2駆動波形信号COMB、第3駆動波形信号C
OMC、第4駆動波形信号COMDの選択・非選択について規定したデータを、それぞれ
第2コモン選択制御信号PXB、第3コモン選択制御信号PXC、第4コモン選択制御信
号PXDという。
図14において、出力合成回路70は、第1コモン出力合成回路70Aと、第2コモン
出力合成回路70Bと、第3コモン出力合成回路70Cと、第4コモン出力合成回路70
Dと、を有する。各出力合成回路70A,70B,70C,70Dには、それぞれ出力制
御信号生成回路50から180ビットの出力制御信号PIが共通に入力される。また、各
出力合成回路70A,70B,70C,70Dには、それぞれコモン選択制御信号生成回
路60から第1コモン選択制御信号PXA、第2コモン選択制御信号PXB、第3コモン
選択制御信号PXC、第4コモン選択制御信号PXDが入力される。
第1〜第4コモン出力合成回路70A,70B,70C,70Dは、それぞれ1つのノ
ズルNに対応するANDゲートにより構成される。第1コモン出力合成回路70Aの各A
NDゲートには、それぞれ対応する出力制御信号PIと、対応する第1コモン選択制御信
号PXAと、が入力される。第1コモン出力合成回路70Aの各ANDゲートは、それぞ
れ対応する圧電素子PZに第1駆動波形信号COMAを供給するか否か(供給・非供給)
を規定した信号(第1選択コモン出力制御信号CPA)を出力する。第2コモン出力合成
回路70Bの各ANDゲートには、それぞれ対応する出力制御信号PIと、対応する第2
コモン選択制御信号PXBと、が入力される。第2コモン出力合成回路70Bの各AND
ゲートは、それぞれ対応する圧電素子PZに対し第2駆動波形信号COMBの供給・非供
給を規定した信号(第2選択コモン出力制御信号CPB)を出力する。第3コモン出力合
成回路70Cの各ANDゲートには、それぞれ対応する出力制御信号PIと、対応する第
3コモン選択制御信号PXCと、が入力される。第3コモン出力合成回路70Cの各AN
Dゲートは、それぞれ対応する圧電素子PZに対し第3駆動波形信号COMCの供給・非
供給を規定した信号(第3選択コモン出力制御信号CPC)を出力する。また、第4コモ
ン出力合成回路70Dの各ANDゲートには、それぞれ対応する出力制御信号PIと、対
応する第4コモン選択制御信号PXDと、が入力される。第4コモン出力合成回路70D
の各ANDゲートは、対応する圧電素子PZに対し第4駆動波形信号COMDの供給・非
供給を規定した信号(第3選択コモン出力制御信号CPC)を出力する。
第1コモン出力合成回路70Aは、例えば、出力制御信号PIが“1”であり、かつ、
第1コモン選択制御信号PXAが“1”の場合、対応する圧電素子PZに第1駆動波形信
号COMAを供給するための第1選択コモン出力制御信号CPA(ビット値が“1”の信
号)を出力する。逆に、第1コモン出力合成回路70Aは、出力制御信号PIが“0”、
あるいは、第1コモン選択制御信号PXAが“0”の場合、該圧電素子PZに対し第1駆
動波形信号COMAを供給しないための第1選択コモン出力制御信号CPA(ビット値が
“0”の信号)を出力する。
これにより、180個の各ノズルN(圧電素子PZ)は、それぞれ出力制御信号PIに
よって液滴Dの吐出・非吐出が決定され、第1〜第4コモン選択制御信号PXA,PXB
,PXC,PXDによって各駆動波形信号COMの供給・非供給が決定される。
レベルシフタ71は、第1〜第4駆動波形信号COMA,COMB,COMC,COM
D用の4系統のレベルシフタ(第1コモン用レベルシフタ71A,第2コモン用レベルシ
フタ71B,第3コモン用レベルシフタ71C,第4コモン用レベルシフタ71D)を有
する。第1〜第4コモン用レベルシフタ71A,71B,71C,71Dには、それぞれ
対応する出力合成回路70から第1〜第4選択コモン出力制御信号CPA,CPB,CP
C,CPDが入力される。第1〜第4コモン用レベルシフタ71A,71B,71C,7
1Dは、それぞれ第1〜第4選択コモン出力制御信号CPA,CPB,CPC,CPDを
アナログスイッチの駆動電圧レベルに昇圧し、180個の圧電素子PZに対応する開閉信
号を出力する。
スイッチ回路72は、第1〜第4駆動波形信号COMA,COMB,COMC,COM
D用の4系統のスイッチ回路(第1コモン用スイッチ回路72A,第2コモン用スイッチ
回路72B,第3コモン用スイッチ回路72C,第4コモン用スイッチ回路72D)を有
する。第1〜第4コモン用スイッチ回路72A,72B,72C,72Dは、それぞれ圧
電素子PZに対応する180個のアナログスイッチを有する。第1〜第4コモン用スイッ
チ回路72A,72B,72C,72Dには、それぞれ対応するレベルシフタ71から開
閉信号が入力される。4系統の各アナログスイッチの入力端には、それぞれ対応する駆動
波形信号COMが入力され、4系統の各アナログスイッチの出力端には、それぞれ対応す
る圧電素子PZが共通接続されている。各アナログスイッチは、それぞれ対応するレベル
シフタ71から開閉信号が入力され、該開閉信号が“H”レベルのとき、対応する圧電素
子PZに対応する駆動波形信号COMを出力する。
これにより、180個の各ノズルN(圧電素子PZ)は、それぞれ出力制御信号PIに
より液滴Dの吐出動作を選択されるとき、第1〜第4選択コモン出力制御信号CPA,C
PB,CPC,CPDによって第1〜第4駆動波形信号COMA,COMB,COMC,
COMDのいずれか1つを供給される。すなわち、180個の各ノズルN(圧電素子PZ
)は、液滴Dの吐出動作を選択されるとき、ランクに応じた駆動波形信号COMを供給さ
れる。
次に、液滴吐出装置10に搭載した液滴吐出ヘッド18の駆動方法について以下に説明
する。図18は、各圧電素子PZに供給される駆動波形信号COMを説明するためのタイ
ミングチャートである。
まず、図3に示すように、カラーフィルタ基板6が、その吐出面6aを上側にして基板
ステージ13に載置される。このとき、基板ステージ13は、カラーフィルタ基板6をキ
ャリッジ17の反Y矢印方向に配置する。この状態から、入出力装置40は、描画データ
Ipと、基準駆動電圧データIvと、ヘッドデータIhと、を制御装置30に入力する。
基準駆動電圧データIv及びヘッドデータIhは、それぞれ液滴重量装置23によって計
測された各液滴Dの実重量Iwに基づいて生成されたものである。
このヘッドデータIhは、最もX矢印方向に位置するノズルN(第1圧電素子PZ1)
を「1」のランクに分類し、X矢印方向から数えて10番目のノズルN(第10圧電素子
PZ10)を「6」のランクに分類し、X矢印方向から数えて20番目のノズルN(第2
0圧電素子PZ20)を「4」のランクに分類する。
また、これら第1圧電素子PZ1、第10圧電素子PZ10、及び第20圧電素子PZ
20は、それぞれ前駆動波形信号COMFの前パルス数と、後駆動波形信号COMLの後
パルス数と、の比が1:1になるとき、吐出した液滴Dの実重量Iwの平均値が基準重量
となる。
制御装置30は、モータ駆動回路38を介してキャリッジ17を走査し、カラーフィル
タ基板6がY矢印方向に走査されるときに各吐出ヘッド18がカラーフィルタ基板6上を
通過するようにキャリッジ17を配置する。制御装置30は、キャリッジ17を配置する
とモータ駆動回路38を介して基板ステージ13の走査を開始する。
制御装置30は、入出力装置40から入力されたヘッドデータIhをコモン選択データ
に展開する。制御装置30は、基板ステージ13の1スキャン分に相当するコモン選択デ
ータを展開すると、図18に示すように、コモン選択データを用いてシリアルコモン選択
データSIBを生成し、該シリアルコモン選択データSIBを転送クロックSCLKに同
期させてヘッド駆動回路41にシリアル転送する。
この際、制御装置30は、前シリアルコモン選択データSFB(前上位選択データSF
H、前下位選択データSFL、及び制御データCR)を先行して転送し、続いて、後シリ
アルコモン選択データSLB(後上位選択データSLH、後下位選択データSLL、及び
ダミーデータDM)を転送する。なお、制御データCRに含まれるラッチ選択データAD
には“0”が設定され、ダミーデータDMに含まれるラッチ選択データADには“1”が
設定されている。
制御装置30は、コモン選択データ用ラッチ信号LATBをヘッド駆動回路41に出力
し、ヘッド駆動回路41に前シリアルコモン選択データSFBと後シリアルコモン選択デ
ータSLBとを順次ラッチさせる。すなわち、ヘッド駆動回路41は、前シリアルコモン
選択データSFBの制御データCRに含まれるラッチ選択データAD(”0”)を読み出
し、前上位選択データSFH及び前下位選択データSFLをそれぞれ前上位選択データラ
ッチ62C及び前下位選択データラッチ62Bにラッチさせる。また、ヘッド駆動回路4
1は、後シリアルコモン選択データSLBのダミーデータDMに含まれるラッチ選択デー
タAD(“1”)を読み出し、後上位選択データSLH及び後下位選択データSLLをそ
れぞれ後上位選択データラッチ62E及び後下位選択データラッチ62Dにラッチさせる
次いで、制御装置30は、入出力装置40から入力された描画データIpをドットパタ
ーンデータに展開する。制御装置30は、基板ステージ13の1スキャン分に相当するド
ットパターンデータを展開すると、図18に示すように、ドットパターンデータを用いて
シリアルパターンデータSIAを生成し、該シリアルパターンデータSIAを転送クロッ
クSCLKに同期させてヘッド駆動回路41にシリアル転送する。
制御装置30は、基板ステージ13が所定の描画開始位置に到達するとき、図18に示
すように、パターンデータ用ラッチ信号LATAをヘッド駆動回路41に出力し、ヘッド
駆動回路41にシリアルパターンデータSIA(上位選択データSIH、下位選択データ
SIL、及びパターンデータSP)をラッチさせる。
制御装置30は、パターンデータ用ラッチ信号LATAを出力してシリアルパターンデ
ータSIAをラッチさせると、ステート切替え信号CHAをヘッド駆動回路41に順次出
力してステートを「0」から「1」、「2」、「3」、「4」、・・・の順に切替えさせ
る。また、制御装置30は、基準駆動電圧データIvを参照して駆動波形生成回路36に
4種類の駆動波形信号COM(第1駆動波形信号COMA,第2駆動波形信号COMB,
第3駆動波形信号COMC,第4駆動波形信号COMD)を生成させる。制御装置30は
、第1〜第4駆動波形信号COMA,COMB,COMC,COMDをそれぞれパターン
データ用ラッチ信号LATAとステート切替え信号CHAとに同期させヘッド駆動回路4
1に対しステートごとに出力する。
また、ヘッド駆動回路41は、シリアルパターンデータSIAをラッチさせると、上位
選択データSIH及び下位選択データSILと、図10に示す真理値表に従って、パター
ンデータSPの各データをそれぞれ各ステートに対応させ、180個の各ノズルN(圧電
素子PZ)に対し各ステートにおける吐出・非吐出を規定する。例えば、図18に示すよ
うに、第1圧電素子PZ1、第10圧電素子PZ10、及び第20圧電素子PZ20には
、「1」、「3」、「5」、「7」の各ステートで液滴Dの吐出動作を選択させる。
この際、制御装置30は、ステート切替え信号CHAのパルス数をカウントし、ステー
トが「0」から「3」に移行する間、コモン切替え信号CHBを“L”の状態にする。ヘ
ッド駆動回路41は、コモン切替え信号CHBが“L”の状態にあるため、パターンデー
タ用ラッチ信号LATAが入力されるタイミングでコモン選択ステートを“F”(前選択
)に初期化させる。そして、ヘッド駆動回路41は、前選択に基づいて、前上位選択デー
タラッチ62Cがラッチした前上位選択データSFHと、前下位選択データラッチ62B
がラッチした前下位選択データSFLと、を用い、図12に示す真理値表に従って、第1
〜第4コモン選択制御信号PXA,PXB,PXC,PXDを生成する。
例えば、第1圧電素子PZ1の場合、前上位選択データSFH及び前下位選択データS
FLが“00”に設定されている。ヘッド駆動回路41は、この前上位選択データSFH
及び前下位選択データSFL(“00”)を用い、図12に示す真理値表に従って、第1
駆動波形信号COMAを選択、他の駆動波形信号COMを非選択、とする第1〜第4コモ
ン選択制御信号PXA,PXB,PXC,PXDを生成する。これにより、第1圧電素子
PZ1には、その吐出動作が選択される「1」、「3」のステートで第1駆動波形信号C
OMAが供給される。すなわち、ランク「1」の第1圧電素子PZ1には、ランク「1」
に対応する前駆動波形信号COMFが供給される。
同じく、第10圧電素子PZ10の場合、前上位選択データSFH及び前下位選択デー
タSFLが“10”に設定されている。ヘッド駆動回路41は、この前上位選択データS
FH及び前下位選択データSFL(“10”)を用い、第3駆動波形信号COMCを選択
、他の駆動波形信号COMを非選択、とする第1〜第4コモン選択制御信号PXA,PX
B,PXC,PXDを生成する。これにより、第10圧電素子PZ10には、その吐出動
作が選択される「1」、「3」のステートで第3駆動波形信号COMCが供給される。す
なわち、ランク「6」の第10圧電素子PZ10には、ランク「6」に対応する前駆動波
形信号COMFが供給される。
また、第20圧電素子PZ20の場合、前上位選択データSFH及び前下位選択データ
SFLが“01”に設定されている。ヘッド駆動回路41は、この前上位選択データSF
H及び前下位選択データSFL(“01”)を用い、第2駆動波形信号COMBを選択、
他の駆動波形信号COMを非選択、とする第1〜第4コモン選択制御信号PXA,PXB
,PXC,PXDを生成する。これにより、第20圧電素子PZ20には、その吐出動作
が選択される「1」、「3」のステートで第2駆動波形信号COMBが供給される。すな
わち、ランク「4」の第20圧電素子PZ20には、ランク「4」に対応する前駆動波形
信号COMFが供給される。
次いで、制御装置30は、ステートが「4」に移行するタイミングでコモン切替え信号
CHBを出力する。ヘッド駆動回路41は、コモン切替え信号CHBの立ち上がりを受け
てコモン選択ステートを“F”(前選択)から“L”(後選択)に切替える。そして、ヘ
ッド駆動回路41は、後選択に基づいて、後上位選択データラッチ62Eがラッチした後
上位選択データSLHと、後下位選択データラッチ62Dがラッチした後下位選択データ
SLLと、を用い、図12に示す真理値表に従って、第1〜第4コモン選択制御信号PX
A,PXB,PXC,PXDを生成する。
これにより、第1圧電素子PZ1には、その吐出動作が選択される「5」、「7」のス
テートで第1駆動波形信号COMAが供給される。すなわち、ランク「1」の第1圧電素
子PZ1には、ランク「1」に対応する後駆動波形信号COMLが供給される。同じく、
第10圧電素子PZ10には、その吐出動作が選択される「5」、「7」のステートで第
4駆動波形信号COMDが供給される。すなわち、ランク「6」の第10圧電素子PZ1
0には、ランク「6」に対応する後駆動波形信号COMLが供給される。また、第20圧
電素子PZ20には、その吐出動作が選択される「5」、「7」のステートで第3駆動波
形信号COMCが供給される。すなわち、ランク「4」の第20圧電素子PZ20には、
ランク「4」に対応する後駆動波形信号COMLが供給される。
以後、同じく、制御装置30は、ステート切替え信号CHAのパルス数をカウントし、
ステートが再び「4」に移行するタイミングで、コモン切替え信号CHBを出力する。ヘ
ッド駆動回路41は、コモン切替え信号CHBの立ち上がりを受けてコモン選択ステート
を切替える。これにより、ステートが「4」に移行するたびに、「5」、「7」、「1」
、「3」の各ステートにおける前選択の吐出動作と、同「5」、「7」、「1」、「3」
の各ステートにおける後選択の吐出動作と、が繰り返される。すなわち、第1圧電素子P
Z1、第10圧電素子PZ10、及び第20圧電素子PZ20は、それぞれ前パルス数と
後パルス数との比を1:1にして、その吐出する液滴Dの実重量Iwの平均値を基準重量
にする。
次に、上記のように構成した本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態によれば、複数のノズルNの各々に対し吐出する液滴Dの重量に応
じた「1」〜「7」のランクを対応付けた。また、吐出する液滴Dの実重量Iwが予め規
定した所定の基準重量になるように、各ランクのノズルNに対応する複数の異なる駆動波
形信号COM(第1駆動波形信号COMA、第2駆動波形信号COMB、第3駆動波形信
号COMC、第4駆動波形信号COMD)を組み合わせて生成した。そして、描画データ
に基づいて選択される各圧電素子PZに対し選択された各ノズルNのランクに対応する複
数の駆動波形信号COMを供給し、選択されたノズルNから吐出面に向けて基準重量の液
滴Dを吐出させた。
したがって、描画データIpに基づいて選択されるノズルNは、設定されたランクに対
応する複数の駆動波形信号COMを受け、吐出した液滴Dの平均重量を予め規定された基
準重量にする。この結果、複数のノズルNの各々は、ランクごとに生成された駆動波形信
号COMの組合せによって、吐出した液滴Dの平均重量を所定の基準重量に規格化させる
。よって、吐出面6a上に吐出した液滴Dの総重量をノズルNごとに較正させることがで
き、カラーフィルタCFの膜厚均一性を向上させることができる。
(2)しかも、1種類の駆動波形信号COMのみを利用して液滴Dを吐出させる場合に
比べ、異なる駆動波形信号COMを組合せる分だけ、平均重量の調整に際しその精度を向
上させることができ、かつ、その自由度を拡張させることができる。
(3)上記実施形態によれば、前選択において前駆動波形信号COMFを前パルス数分
だけ出力し、後選択において後駆動波形信号COMLを後パルス数分だけ出力する構成に
した。したがって、単一パルスの駆動波形信号COMにより液滴Dの平均重量を基準重量
に較正させる場合に比べ、前パルス数と後パルス数の分だけ、より高い精度の下で、平均
重量を基準重量に較正させる事ができる。
(4)上記実施形態によれば、パターンデータ(シリアルパターンデータSIA)を生
成する前に、コモン選択データ(シリアルコモン選択データSIB)を生成して、180
個の全てのノズルNに対しランクに対応する前駆動波形信号COMFと後駆動波形信号C
OMLとを対応付けた。そして、共通する第1〜第4コモン選択制御信号PXA,PXB
,PXC,PXDを用いて、各ステートの吐出動作を実行させた。したがって、全てのノ
ズルNに対し駆動波形信号COMの組合せを1回だけ対応付け、その後、液滴Dの吐出動
作を繰り返させることができる。すなわち、単一のノズルに対し、各ステートに共通する
駆動波形信号COMの組合せを対応させることができ、液滴Dを吐出する全てのノズルN
が、より確実に、ランクに対応する駆動波形信号COMによって駆動される。
(5)上記実施形態では、液滴吐出装置10に液滴Dの重量を計測する液滴重量装置2
3を搭載した。したがって、液滴の重量を液滴の吐出環境で計測させることができ、別途
外部装置で液滴の重量を計測させる場合に比べ、より正確な実重量Iwを得ることができ
る。ひいては、液滴Dの実重量Iwを、より正確に基準重量で規格化させることができる
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、制御装置30が、シリアルコモン選択データSIBのみを先行し
て転送し、コモン選択制御信号生成回路60に、前上位選択データSFH、前下位選択デ
ータSFL、後上位選択データSLH、後下位選択データSLL、をそれぞれ格納させる
構成にした。そして、ヘッド駆動回路41がシリアルパターンデータSIAをラッチして
出力制御信号PIを生成するたびに、先行して格納した前上位選択データSFH、前下位
選択データSFL、後上位選択データSLH、後下位選択データSLLを利用し、第1〜
第4コモン選択制御信号PXA,PXB,PXC,PXDを生成する構成にした。
これに限らず、例えば、制御装置30が、シリアルパターンデータSIAを転送するた
びに、シリアルコモン選択データSIBを転送し、パターンデータ用ラッチ信号LATA
を出力するたびに、コモン選択データ用ラッチ信号LATBを出力する構成にしてもよい
。そして、液滴Dの吐出・非吐出を規定するための出力制御信号PIを生成するたびに、
駆動波形信号COMの選択・非選択を規定するための第1〜第4コモン選択制御信号PX
A,PXB,PXC,PXDを生成させる構成にしてもよい。
これによれば、液滴Dの吐出動作を設定するたびに、全てのノズルNの各々に対しラン
クに対応する駆動波形信号COMを対応付けられる。したがって、液滴Dを吐出する全て
のノズルNが、より確実に、ランクに対応する駆動波形信号COMによって駆動される。
・上記実施形態では、制御部32が描画データIpをドットパターンデータに展開処理
する構成にした。これに限らず、例えば、入出力装置40が描画データIpをドットパタ
ーンデータに展開し、入出力装置40がドットパターンデータを制御装置30に入力する
構成にしてもよい。
・上記実施形態では、アクチュエータを圧電素子PZに具体化した。これに限らず、例
えば、アクチュエータを抵抗加熱素子に具体化してもよく、所定の駆動波形信号COMを
受けて液滴Dを吐出させるものであればよい。
・上記実施形態では、各吐出ヘッド18が180個のノズルNを1列だけ備える構成に
した。これに限らず、例えば、各吐出ヘッド18が180個のノズルNを2列以上備える
構成にしてもよく、さらには、列内のノズル数を180個よりも多い数量で具体化しても
よい。
・上記実施形態では、電気光学装置を液晶表示装置1に具体化し、液滴Dによってカラ
ーフィルタCFを製造する構成にした。これに限らず、例えば、液滴Dによって液晶表示
装置1の配向膜を製造する構成にしてもよい。あるいは、電気光学装置をエレクトロルミ
ネッセンス表示装置として具体化し、発光素子形成材料を含む液滴Dを吐出して発光素子
を製造する構成にしてもよい。
液晶表示装置を説明する斜視図。 同じく、カラーフィルタ基板を説明する斜視図。 同じく、液滴吐出装置を説明する斜視図。 同じく、液滴吐出ヘッドを説明する斜視図。 同じく、液滴吐出ヘッドを説明する要部断面図。 同じく、液滴吐出装置の電気的構成を説明する電気ブロック回路図。 同じく、ノズルのランクを説明する図。 同じく、駆動波形信号を説明する図。 同じく、シリアルパターンデータを説明する図。 同じく、パターンデータを説明するタイミングチャート。 同じく、シリアルコモン選択データを説明する図。 同じく、ランクと駆動波形信号の関連を説明する図。 同じく、コモン選択ステートを説明する図。 同じく、ヘッド駆動回路を説明する電気ブロック回路図。 同じく、出力制御信号生成回路を説明する電気ブロック回路図。 同じく、パターンデータ合成回路を説明する回路図。 同じく、コモン選択制御信号生成回路を説明する回路図。 同じく、ヘッド駆動回路の駆動タイミングを説明するタイミングチャート。
符号の説明
CF…薄膜としてのカラーフィルタ、COM…駆動波形信号、D…液滴、N…ノズル、
Ip…描画データ、PI…出力制御信号、PXA,PXB,PXC,PXD…コモン選択
制御信号、PZ…アクチュエータとしての圧電素子、10…液滴吐出装置、18…液滴吐
出ヘッド、23…液滴重量装置、33…記憶手段としてのRAM、36…駆動波形生成手
段としての駆動波形生成回路、50…出力制御信号生成手段としての出力制御信号生成回
路、60…コモン選択制御信号生成手段としてのコモン選択制御信号生成回路、70…出
力手段を構成する出力合成回路。

Claims (4)

  1. 複数のノズルの各々に対し吐出する液滴の重量に応じたランクを対応付けるランク設定工程と、
    前記ノズルのアクチュエータを複数回駆動させたときに吐出する複数の前記液滴の平均重量を予め規定した所定の重量にする複数の異なる駆動波形信号を前記ランクごとに生成する駆動波形信号生成工程と、
    描画データに基づいて選択される前記ノズルのアクチュエータに対し前記選択されるノズルの前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形信号を供給し、前記選択されるノズルから対象物に向けて前記液滴を吐出させる液滴吐出工程と、
    を備え
    前記駆動波形信号生成工程は、
    第1の駆動波形信号を予め規定された第1パルス数だけ前記ノズルのアクチュエータに供給し前記ノズルから前記第1パルス数に相当する前記液滴を吐出させ、かつ、第2の駆動波形信号を予め規定された第2パルス数だけ前記ノズルのアクチュエータに供給し前記ノズルから前記第2パルスに相当する前記液滴を吐出させたとき、前記第1の駆動波形信号と前記第2の駆動波形信号とにより吐出した複数の前記液滴の平均重量を前記所定の重量にする前記第1の駆動波形信号と前記第2の駆動波形信号とを前記ランクごとに生成することを特徴とする液滴吐出ヘッドの駆動方法。
  2. 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、
    前記液滴吐出工程は、
    全ての前記ノズルに対し前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形信号の組合せを対応付け、全ての前記ノズルに対し前記液滴の吐出・非吐出を設定し、
    吐出動作の設定された前記ノズルのアクチュエータに前記対応付けた組合せの駆動波形信号を供給する、
    を特徴とする液滴吐出ヘッドの駆動方法。
  3. 請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、
    前記液滴吐出工程は、
    全ての前記ノズルに対して前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形信号の組合せを対応付けた後、全ての前記ノズルに対し前記液滴の吐出・非吐出の設定を繰り返し、
    吐出・非吐出の設定のたびに、吐出動作の設定された前記ノズルのアクチュエータに前記対応付けた組合せの駆動波形信号を供給する、
    を特徴とする液滴吐出ヘッドの駆動方法。
  4. 請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、
    前記液滴吐出工程は、
    全ての前記ノズルに対し前記液滴の吐出・非吐出を設定するたびに、全ての前記ノズルに対して前記ランクに対応する前記複数の異なる駆動波形信号の組合せを対応付け、
    吐出動作の設定された前記ノズルのアクチュエータに前記対応付けた組合せの駆動波形信号を供給する、
    を特徴とする液滴吐出ヘッドの駆動方法。
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