JP2018065391A - 液体噴射ヘッド、および、制御ユニット - Google Patents

液体噴射ヘッド、および、制御ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】並設された各圧力室における噴射特性を一定に揃えることが可能な液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法を提供する。【解決手段】圧力室列27は、インクの噴射が行われないダミー圧力室28を1つ以上有し、ダミー圧力室は、圧電素子23を有し、駆動波形生成手段は、少なくともダミー圧力室と隣り合う圧力室26でノズル25からインクの噴射が行われる期間中、ダミー圧力室に対応する圧電素子に駆動電位を継続して印加する。【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット式記録装置などの液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法に関し、特に、駆動電位を圧電素子に印加することにより当該圧電素子を駆動させてノズルから液体を噴射させる液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法に関するものである。
液体噴射装置は液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射(吐出)する装置である。この液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を活かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記のプリンターに搭載される記録ヘッドは、インクカートリッジ等のインク供給源からのインクを圧力室に導入し、駆動電位(駆動電圧)を印加して圧電素子を作動させて圧力室内のインクに圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用して圧力室内のインクをノズルからインク滴として噴射するように構成されたものがある。また、複数並設された圧力室のうちの当該並設方向の両端に位置する圧力室(以下、適宜、端部圧力室と称する)に関し、当該端部圧力室の一方には、隔壁を挟んで他の圧力室が隣接しているのに対し、他方には圧力室間の隔壁よりも厚く剛性の高い壁となっている構成のものがあった。この壁は、圧力室間の隔壁と比較して圧力変動によっても変形し難いため、当該圧力室における液体噴射時の圧力損失は、両端の圧力室以外の圧力室(両端の圧力室よりも並設方向の内側に位置する圧力室)の場合と比較して小さなものとなる。その結果、複数並設された圧力室のうち、内側に位置する圧力室と両端に位置する圧力室との間で圧力損失の差が生じ、これにより、ノズルから噴射される液体の量や飛翔速度(噴射特性)に差が生じていた。
この点に関し、上記端部圧力室に隣接させて液体の噴射が行われないダミー圧力室が形成された記録ヘッドも提案されている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、端部の圧力室に隣接させてダミー圧力室を設けることで、当該端部圧力室の両側には同程度の強度の隔壁が設けられるので、端部圧力室の構造上の条件を、内側に位置する他の圧力室のものと同程度に揃えることができる。さらに、ダミー圧力室内には、他の圧力室に充填されるインクと同種のインクが充填される。これにより、端部の圧力室と内側の圧力室とで液体噴射時の圧力損失を同程度に揃えることができる。
特開2004−262242号公報
ところが、近年、この種の記録ヘッドでは、記録画像の画質向上や小型化の要請に対応するべく、ノズルの高密度化が一層進んでいる。これにより、各ノズルに連通している圧力室も高い密度で形成され、隣り合う圧力室同士を区画する隔壁は一層薄くなる傾向にある。また、微小な圧力室の形状を寸法精度良く形成できるという利点から圧力室を形成する材料としてシリコン単結晶性基板が用いられることがある。シリコン単結晶基板で圧力室を形成した場合における隔壁の剛性は、ステンレス鋼等の金属製のものと比較して弱い。これらのような事情により、単にダミー圧力室を設けただけでは、端部の圧力室と内側の圧力室とで液体噴射時の噴射特性を揃えることが困難となるケースが増加してきた。
なお、このような問題は、インクを噴射する記録ヘッドを搭載したインクジェット式記録装置だけではなく、圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることによりノズルから液体を噴射させる他の液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、並設された各圧力室における噴射特性を一定に揃えることが可能な液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法を提供することにある。
本発明の液体噴射装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、複数のノズルからなるノズル列、ノズル列設方向に沿って隔壁により区画された複数の圧力室からなる圧力室列、および各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる複数の圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、
前記圧電素子を駆動する駆動電位を生成する駆動電位生成手段と、
を備え、
前記圧力室列は、液体の噴射が行われないダミー圧力室を1つ以上有し、
該ダミー圧力室は、前記圧電素子を有し、
前記駆動波形生成手段は、少なくとも前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、前記ダミー圧力室に対応する圧電素子に駆動電位を継続して印加することを特徴とする。
なお、「液体の噴射が行われる期間中」とは、少なくとも前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室の圧電素子に液体を噴射させるための駆動電位が印加されている期間を意味する。
本発明によれば、少なくとも前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、前記ダミー圧力室に対応する圧電素子に駆動電位が継続して印加されるので、当該圧電素子が緊張して、当該ダミー圧力室の隣の圧力室との間の隔壁を側方から支持する状態となる。これにより、当該隣の圧力室の内圧が上昇しても当該隔壁がダミー圧力室側に変形する(撓む)ことが抑制される。このため、ダミー圧力室の隣の圧力室からダミー圧力室側への圧力損失を低減させることができる。その一方、緊張した圧電素子により隔壁が支持されるので、ダミー圧力室を設けない構成(ダミー圧力室に相当する部分が隔壁よりも剛性の高い壁である構成)と比較して、当該隔壁の剛性が過度に高くならない。したがって、ダミー圧力室の隣の圧力室で圧力変動が生じたときのダミー圧力室側の隔壁の変形度合いと他の圧力室側の隔壁の変形度合いとを同程度に揃えることができる。これにより、圧力変動の伝播による圧力損失量を圧力室の位置に拘わらず他の圧力室と同程度に揃えることができる。その結果、圧力室列における各圧力室の液体噴射特性を揃えることができる。このため、ノズル(圧力室)の高密度化や液体噴射ヘッドの小型化に対応することが可能となる。また、圧力室を形成する基板をシリコン単結晶性基板のように比較的剛性が弱い素材から作製する場合にも好適である。
上記構成において、前記ダミー圧力室の圧電素子に印加される駆動電位は、他の圧力室の圧電素子に対して液体の噴射を行わせる噴射駆動波形の基準電位である構成を採用することが望ましい。
上記構成によれば、ダミー圧力室の圧電素子に印加される駆動電位が、他の圧力室の圧電素子に対して液体の噴射を行わせる噴射駆動波形の基準電位であるので、ダミー圧力室の隣の圧力室のさらに隣の圧力室における液体の噴射あるいは非噴射に拘わらず、ダミー圧力室の隣の圧力室の両側の隔壁の剛性を概ね平均化することができ、噴射特性を容易に揃えることが可能となる。
上記構成において、前記圧力室列は、複数の圧力室群に区分され、
前記ダミー圧力室は、各圧力室群の両側に形成される構成とすることが望ましい。
この構成によれば、圧力室列は、複数の圧力室群に区分され、ダミー圧力室は、各圧力室群の両側に形成される構成とすることで、各圧力室群にそれぞれ異なる種類の液体を導入させる構成に好適である。すなわち、液体の種類毎に専用のノズル列(圧力室列)あるいは専用の液体噴射ヘッドを設ける必要が無く、1つのノズル列(圧力室列)で複数種類の液体に対応することが可能となる。
また、上記構成において、前記ダミー圧力室には、液体が導入されない構成を採用することができる。
この構成によれば、ダミー圧力室の圧電素子に駆動電位を印加して緊張させることで隔壁を支持するので、ダミー圧力室内にインクが充填されていなくても、ダミー圧力室の隣の圧力室で圧力変動が生じたときのダミー圧力室側の隔壁の変形度合いと他の圧力室側の隔壁の変形度合いとを同程度に揃えることができる。
また、前記ダミー圧力室には、当該ダミー圧力室と隣り合う圧力室に導入される液体と同一種類の液体が導入される構成を採用することもできる。
この構成によれば、ダミー圧力室に、他の圧力室と同様に液体が充填されているので、ダミー圧力室の隣の圧力室で圧力変動が生じたときのダミー圧力室の液体の圧縮応力を各圧力室における液体の圧縮応力に揃えることができる。このため、各圧力室の噴射特性を一層確実に揃えることができる。
そして、本発明の液体噴射装置の制御方法は、複数のノズルからなるノズル列、ノズル列設方向に沿って形成された複数の圧力室からなる圧力室列、および各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる複数の圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、前記圧電素子を駆動する駆動電位を生成する駆動電位生成手段と、を備え、前記圧力室列は、液体の噴射が行われないダミー圧力室を1つ以上有し、該ダミー圧力室は、前記圧電素子を有する液体噴射装置の制御方法であって、
少なくとも前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、前記ダミー圧力室に対応する圧電素子に駆動電位を継続して印加することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために提案される本発明の液体噴射ヘッドは、以下の構成を備えたものであってもよい。
すなわち、複数のノズルからなるノズル列、ノズル列設方向に沿って隔壁により区画された複数の圧力室からなる圧力室列、および各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる複数の圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、
前記圧電素子を駆動する駆動電位を生成する駆動電位生成手段と、
を備え、
前記圧力室列は、液体の噴射が行われないダミー圧力室を1つ以上有し、
該ダミー圧力室は、前記圧電素子を有し、
前記駆動波形生成手段は、少なくとも前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、前記ダミー圧力室に対応する圧電素子に一定の電位の駆動電位を継続して印加することを特徴とする。
この構成によれば、少なくともダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、ダミー圧力室に対応する圧電素子に駆動電位が継続して印加されるので、当該圧電素子が緊張して、当該ダミー圧力室の隣の圧力室との間の隔壁を側方から支持する状態となる。これにより、当該隣の圧力室の内圧が上昇しても当該隔壁がダミー圧力室側に変形する(撓む)ことが抑制される。このため、ダミー圧力室の隣の圧力室からダミー圧力室側への圧力損失を低減させることができる。その一方、緊張した圧電素子により隔壁が支持されるので、ダミー圧力室を設けない構成(ダミー圧力室に相当する部分が隔壁よりも剛性の高い壁である構成)と比較して、当該隔壁の剛性が過度に高くならない。したがって、ダミー圧力室の隣の圧力室で圧力変動が生じたときのダミー圧力室側の隔壁の変形度合いと他の圧力室側の隔壁の変形度合いとを同程度に揃えることができる。これにより、圧力変動の伝播による圧力損失量を圧力室の位置に拘わらず他の圧力室と同程度に揃えることができる。その結果、圧力室列における各圧力室の液体噴射特性を揃えることができる。このため、ノズル(圧力室)の高密度化や液体噴射ヘッドの小型化に対応することが可能となる。また、圧力室を形成する基板をシリコン単結晶性基板のように比較的剛性が弱い素材から作製する場合にも好適である。
上記構成において、前記ダミー圧力室の圧電素子に印加される駆動電位は、他の圧力室の圧電素子に対して液体の噴射を行わせる噴射駆動波形の基準電位である構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、ダミー圧力室の圧電素子に印加される駆動電位が、他の圧力室の圧電素子に対して液体の噴射を行わせる噴射駆動波形の基準電位であるので、ダミー圧力室の隣の圧力室のさらに隣の圧力室における液体の噴射あるいは非噴射に拘わらず、ダミー圧力室の隣の圧力室の両側の隔壁の剛性を概ね平均化することができ、噴射特性を容易に揃えることが可能となる。
上記構成において、前記圧力室列は、複数の圧力室群に区分され、
前記ダミー圧力室は、各圧力室群の両側に形成される構成とすることが望ましい。
この構成によれば、圧力室列は、複数の圧力室群に区分され、ダミー圧力室は、各圧力室群の両側に形成される構成とすることで、各圧力室群にそれぞれ異なる種類の液体を導入させる構成に好適である。すなわち、液体の種類毎に専用のノズル列(圧力室列)あるいは専用の液体噴射ヘッドを設ける必要が無く、1つのノズル列(圧力室列)で複数種類の液体に対応することが可能となる。
また、上記構成において、前記ダミー圧力室には、液体が導入されない構成を採用することができる。
この構成によれば、ダミー圧力室の圧電素子に駆動電位を印加して緊張させることで隔壁を支持するので、ダミー圧力室内にインクが充填されていなくても、ダミー圧力室の隣の圧力室で圧力変動が生じたときのダミー圧力室側の隔壁の変形度合いと他の圧力室側の隔壁の変形度合いとを同程度に揃えることができる。
また、前記ダミー圧力室には、当該ダミー圧力室と隣り合う圧力室に導入される液体と同一種類の液体が導入される構成を採用することもできる。
この構成によれば、ダミー圧力室に、他の圧力室と同様に液体が充填されているので、ダミー圧力室の隣の圧力室で圧力変動が生じたときのダミー圧力室の液体の圧縮応力を各圧力室における液体の圧縮応力に揃えることができる。このため、各圧力室の噴射特性を一層確実に揃えることができる。
そして、本発明の液体噴射装置の制御方法は、複数のノズルからなるノズル列、ノズル列設方向に沿って隔壁により区画された複数の圧力室からなる圧力室列、および各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる複数の圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、前記圧電素子を駆動する駆動電位を生成する駆動電位生成手段と、を備え、前記圧力室列は、液体の噴射が行われないダミー圧力室を1つ以上有し、該ダミー圧力室は、前記圧電素子を有する液体噴射装置の制御方法であって、
少なくとも前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、前記ダミー圧力室に対応する圧電素子に一定の電位の駆動電位を継続して印加することを特徴とする。
プリンターの電気的な構成を説明するブロック図である。 プリンターの内部構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する断面図である。 流路基板の構成を説明する部分上面図である。 駆動信号の構成を説明する波形図である。 駆動信号の駆動パルスの選択制御を説明する模式図である。 ダミー圧力室に隣接する端部圧力室においてインクが噴射されるときの圧電素子の動きを説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態における動パルスの選択パターンを説明する波形図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、インクジェット式記録装置(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
図1は、プリンター1の電気的な構成を説明するブロック図、図2は、プリンター1の内部構成を説明する斜視図である。外部装置2は、例えばコンピューター、デジタルカメラ、携帯電話機、携帯情報端末機などの電子機器である。この外部装置2は、プリンター1と無線又は有線で電気的に接続されており、プリンター1において記録紙等の記録媒体Sに画像やテキストを印刷させるため、その画像等に応じた印刷データをプリンター1に送信する。
本実施形態におけるプリンター1は、紙送り機構3、キャリッジ移動機構4、リニアエンコーダー5、および記録ヘッド6等のプリントエンジン13と、プリンターコントローラー7とを有する。記録ヘッド6は、インクカートリッジ17(液体供給源)を搭載したキャリッジ16の底面側に取り付けられている。そして、当該キャリッジ16は、キャリッジ移動機構4によってガイドロッド18に沿って往復移動可能に構成されている。すなわち、プリンター1は、紙送り機構3によって記録紙等の記録媒体S(着弾対象の一種)を順次搬送すると共に、記録媒体に対して記録ヘッド6を記録媒体Sの幅方向(主走査方向)に相対移動させながら当該記録ヘッド6のノズル25(図3等参照)からインクを噴射させて、記録媒体S上に当該インクを着弾させることにより画像等を記録する。なお、インクカートリッジ17がプリンターの本体側に配置され、当該インクカートリッジ17のインクが供給チューブを通じて記録ヘッド6側に送られる構成を採用することもできる。
プリンターコントローラー7は、プリンターの各部の制御を行う制御ユニットである。本実施形態におけるプリンターコントローラー7は、インターフェース(I/F)部8と、制御部9と、記憶部10と、駆動信号生成部11と、を有する。インターフェース部8は、外部装置2からプリンター1へ印刷データや印刷命令を送ったり、プリンター1の状態情報を外部装置2側に出力したりする際にプリンターの状態データの送受信を行う。制御部9は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。記憶部10は、制御部9のプログラムや各種制御に用いられるデータを記憶する素子であり、ROM、RAM、NVRAM(不揮発性記憶素子)を含む。制御部9は、記憶部10に記憶されているプログラムに従って、各ユニットを制御する。また、本実施形態における制御部9は、外部装置2からの印刷データに基づき、記録動作時にどのノズル25からどのタイミングでインクを噴射させるかを示す噴射データを生成し、当該噴射データを記録ヘッド6のヘッド制御部に送信する。駆動信号生成部11は、駆動信号の波形に関する波形データに基づいて、アナログの信号を生成し、当該信号を増幅して図5に示すような駆動信号COM(COM1,COM2)を生成する。
次に、プリントエンジン13について説明する。このプリントエンジン13は、図1に示すように、紙送り機構3、キャリッジ移動機構4、リニアエンコーダー5、及び、記録ヘッド6等を備えている。キャリッジ移動機構4は、液体噴射ヘッドの一種である記録ヘッド6が取り付けられたキャリッジ16と、このキャリッジ16を、タイミングベルト等を介して走行させる駆動モーター(例えば、DCモーター)等からなり(図示せず)、キャリッジ16に搭載された記録ヘッド6を主走査方向に移動させる。紙送り機構3は、紙送りモーター及び紙送りローラー等からなり、記録媒体Sをプラテン上に順次送り出して副走査を行う。また、リニアエンコーダー5は、キャリッジ16に搭載された記録ヘッド6の走査位置に応じたエンコーダーパルスを、主走査方向における位置情報としてプリンターコントローラー7に出力する。プリンターコントローラー7の制御部9は、リニアエンコーダー5側から受信したエンコーダーパルスに基づいて記録ヘッド6の走査位置(現在位置)を把握することができる。また、制御部9は、当該エンコーダーパルスに基づいて、後述する駆動信号COMの発生タイミングを規定するタイミング信号(ラッチ信号LAT)を発生させる。
図3は、記録ヘッド6の内部構成を説明する要部断面図である。また、図4は、流路基板22の部分上面図である。
本実施形態における記録ヘッド6は、ノズルプレート21、流路基板22、および、圧電素子23等から構成され、これらの部材を積層した状態でケース24に取り付けられている。ノズルプレート21は、所定のピッチで複数のノズル25が列状に開設された板状の部材である。本実施形態では、並設された複数のノズル25から構成されるノズル列がノズルプレート21に2つ並設されている。
流路基板22は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなる板材である。この流路基板22には、複数の圧力室26が異方性エッチングによってノズル列方向に並べて形成され、これらの圧力室26により圧力室列27が構成されている。本実施形態における圧力室26は、圧力室並設方向に対して交差する方向に長尺な空部である。各圧力室26は、ノズルプレート21の各ノズル25に一対一に対応して設けられている。すなわち、各圧力室26の形成ピッチは、ノズル25の形成ピッチに対応している。本実施形態における圧力室列27は、複数の圧力室群に区分されており、各圧力室群には、それぞれ異なる種類(色)のインクが割り当てられている。すなわち、図4では、圧力室列27が、第1の圧力室群27aと第2の圧力室群27bに区分されている。そして、例えば、第1の圧力室群27aにはシアンインクが、第2の圧力室群27bにはマゼンタインクが、それぞれ充填される。勿論、圧力室列27の全圧力室26に1種類のインクのみが割り当てられる構成であっても良い。
各圧力室群27a,27bの圧力室並列方向の両端部には、インクの噴射が行われないダミー圧力室28がそれぞれ形成されている。すなわち、本実施形態における各圧力室群27a,27bは、それぞれ2つのダミー圧力室28を有している。また、本実施形態においては、隣り合う圧力室群同士の境界部に、ダミー圧力室28が2つ形成されている。なお、圧力室群間のダミー圧力室28の数については、2つに限られず、1つ或いは3つ以上であっても良い。また、圧力室列27間にダミー圧力室28を設けなくても良く、少なくとも、圧力室列27の全体の両端部にダミー圧力室28が形成されていれば良い。なお、本実施形態におけるダミー圧力室28は、圧力室26と同じ寸法・形状の空部である。また、このダミー圧力室28と、その隣の圧力室26との間隔は、他の圧力室26同士の間隔に揃えられている。したがって、ダミー圧力室28とその隣の圧力室26とを区画する隔壁29の厚さ(圧力室並設方向の寸法)は、圧力室26同士を区画する隔壁29の厚さに揃えられている。
また、流路基板22において、圧力室26およびダミー圧力室28に対して当該圧力室長手方向の側方(ノズル25との連通側とは反対側)に外れた領域には、流路基板22を貫通するリザーバー30が、圧力室群毎に圧力室26の並設方向に沿って形成されている。このリザーバー30は、同一の圧力室群に属する各圧力室26に共通な空部である。このリザーバー30と各圧力室26およびダミー圧力室28とは、インク供給路31を介してそれぞれ連通されている。インク供給路31は、圧力室26よりも狭い幅で形成されており、リザーバー30から圧力室26に流入するインクに対して流路抵抗となる部分である。また、リザーバー30には、インクカートリッジ17側からのインクがケース24のインク供給路31を通じて導入される。
流路基板22の下面(アクチュエーターユニット21との接合面側とは反対側の面)には、ノズルプレート21が、接着剤や熱溶着フィルム等を介して接合されている。ノズルプレート21は、所定のピッチで複数のノズル25が列状に開設された板材である。本実施形態では、360dpiに対応するピッチで360個のノズル25を列設することでノズル列が構成されている。各ノズル25は、圧力室26に対してインク供給路31とは反対側の端部で連通する。本実施形態においては、ダミー圧力室28に対してはノズル25が設けられていないが、当該ダミー圧力室28にもノズル25が連通する構成を採用することもできる。なお、ノズルプレート21は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板、又はステンレス鋼などからなる。本実施形態における記録ヘッド6には、ノズル列が合計2列設けられており、各ノズル列に対応する液体流路がノズル25側を内側にして左右対称に設けられている。
流路基板22のノズルプレート21側とは反対側の上面には、弾性膜33を介して圧電素子23が形成されている。すなわち、各圧力室26およびダミー圧力室28の上部開口が弾性膜33で塞がれ、されにその上に圧電素子23が形成されている。この圧電素子23は、金属製の下電極膜と、圧電体層と、金属からなる上電極膜(何れも図示せず)とを順次積層することで形成されている。圧電体層としては、鉛(Pb)、チタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)を含むもの、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電材料や、これに酸化ニオブ、酸化ニッケル又は酸化マグネシウム等の金属酸化物を添加したもの等を用いることができる。この圧電素子23は、所謂撓みモードの圧電素子である。各圧電素子23は、配線部材41を通じて駆動信号が印加されることにより変形する。これにより、当該圧電素子23に対応する圧力室26内のインクに圧力変動が生じ、このインクの圧力変動を制御することによりノズル25からインクが噴射される。この圧電素子23は、ダミー圧力室28の上にも形成されており、他の圧力室26に対して設けられている圧電素子23と同様に、駆動信号の印加により駆動することが可能に構成されている。
そして、圧電素子23の上下の電極間に後述する駆動信号(すなわち、駆動電位)が印加されると、両電極間には印加電位(印加電圧)に応じた電場が発生する。そして、圧電体は、付与された電場の強さに応じて変形する。即ち、印加電位を高くする程、圧電体の幅方向(ノズル列方向)の中央部がノズルプレート21に近づく側に撓み、圧力室26(或いはダミー圧力室28。以下、同様。)の容積を減少させるように弾性膜33を変形させる。一方、印加電位を低くする程(0に近づける程)、圧電体の短尺方向の中央部がノズルプレート21から離れる側に撓み、圧力室26の容積を増加させるように弾性膜33を変形させる。このように、圧電素子23を駆動すると圧力室26の容積が変化するので、これに伴って当該圧力室26内部のインクの圧力が変化する。そして、このインクの圧力変化を制御することによりノズル25からインク滴を噴射させることができる。
次に、記録ヘッド6の電気的な構成について説明する。
図1に示すように、記録ヘッド6は、ラッチ回路36、デコーダー37、スイッチ38、および圧電素子23を有している。これらのラッチ回路36、デコーダー37、およびスイッチ38は、ヘッド制御部15を構成し、当該ヘッド制御部15は、圧電素子23毎、すなわち、ノズル25毎に設けられている。ラッチ回路36は、印刷データに基づく噴射データをラッチする。この噴射データは、各ノズルからのインクの噴射・非噴射を制御するデータである。デコーダー37は、ラッチ回路36にラッチされている噴射データに基づき、スイッチ38を制御するスイッチ制御信号を出力する。デコーダー37から出力されたスイッチ制御信号は、スイッチ38へ入力される。このスイッチ38は、スイッチ制御信号に応じてオン・オフされるスイッチである。
図5は、駆動信号生成部11が発生させる駆動信号の構成を説明する波形図であり、(a)は第1駆動信号COM1(広義の駆動電位)を示し、(b)は第2駆動信号COM2(広義の駆動電位)を示している。本実施形態において、これらの駆動信号COM1,COM2の繰り返し周期である単位周期Tは、記録ヘッド6が記録媒体Sに対して相対的に移動しながらインクの噴射を行う際に、画像の構成単位である画素の幅に対応する距離だけノズル25が移動する時間に相当する。これらの駆動信号COM1,COM2は、記録ヘッド6の走査位置に応じたエンコーダーパルスに基づいて生成されるタイミング信号であるラッチ信号LATに応じて発生される。したがって、駆動信号COM1,COM2は、ラッチ信号LATで規定される周期で発生される信号である。
本実施形態におけるプリンター1は、大きさの異なるドットを記録媒体Sに形成する多階調記録が可能であり、本実施形態においては、大ドット、中ドット、小ドット、及び非噴射(微振動)の合計4階調での記録動作が可能に構成されている。そして、本実施形態における第1駆動信号COM1は、単位周期T内に、第1噴射駆動パルスP1、第2噴射駆動パルスP2、および第3噴射駆動パルスP3(何れも狭義の駆動電位)がこの順に発生される信号である。また、本実施形態における第2駆動信号COM2は、振動駆動パルスP4(狭義の駆動電位)が発生される。そして、印刷処理中において記録ヘッド2が記録媒体S上における記録領域内で定速移動しているとき、各圧力室26に設けられている圧電素子23には、駆動信号COM1,COM2の駆動パルスのうち少なくとも何れか1つが選択的に圧電素子23に印加される。一方、ダミー圧力室28に設けられている圧電素子23には、印刷処理中において第2駆動信号COM2が常に印加された状態とされる。すなわち、本実施形態においては、ダミー圧力室28の圧電素子23には、単位周期T毎に基準電位Vb、振動駆動パルスP4、および基準電位Vbが順に印加される。したがって、ダミー圧力室28の圧電素子23には、常に何らかの電位が印加された状態となる。つまり、当該圧電素子23に0以外の電位が印加されていればよく、基準電位Vbのような一定の電位であっても或いは駆動パルスP1〜P4のような経時変化する電位であってもよい。
噴射駆動パルスP1〜P3は、ノズル25からインクを噴射させるべく波形が定められた駆動パルスである。具体的には、噴射駆動パルスP1〜P3は、圧力室26を基準容積から膨張させる膨張要素p1、膨張状態を一定時間維持する膨張維持要素p2、ノズル25からインクを噴射させるべく圧力室26を急激に収縮させる収縮要素p3、収縮状態を一定時間維持する収縮維持要素p4、および収縮容積から基準容積まで復帰させる膨張復帰要素p5から構成される。一方、振動駆動パルスP4は、記録動作中のノズル25におけるインクの増粘を抑制するべく、ノズル25からインクが噴射されない程度にメニスカスを振動させ得る波形に設定された駆動パルスである。具体的には、振動駆動パルスP4は、圧力室26(或いはダミー圧力室28)を基準容積から僅かに大きい振動膨張容積まで膨張させる振動膨張要素p6、振動膨張容積を一定時間維持する振動膨張維持要素p7、および振動膨張容積から基準容積まで復帰させる振動復帰要素p8から構成される。何れの駆動パルスも、基準電位Vb(基準電圧)を基点として電位が変化する。すなわち、各駆動パルスの始端あるいは終端の電位が基準電位Vbとなる。そして、図5に示すように、この基準電位Vbは、グランド電位GNDよりも高い電位に設定される。
図6は、印刷処理(記録処理)における記録階調に応じた駆動信号の選択パターンについて説明する模式図である。ここで、同図において、インクの噴射が行われる通常の圧力室26、すなわち、ダミー圧力室28以外の圧力室26に対応する圧電素子23に印加される駆動信号の選択パターンに対して「ノーマル」と表記し、ダミー圧力室28に対応する圧電素子23に印加される駆動信号の選択パターンに対しては「ダミー」と表記している。
本実施形態においては、駆動信号COMに含まれる各噴射駆動パルスの選択数に応じて、記録媒体Sに形成されるドットの大きさが変わる。単位周期Tにおいて記録媒体Sにドットを形成しない、すなわち、ノズル25からインクを噴射しない非記録の場合、図6(a)に示すように、当該非記録のノズル25に対応する圧電素子23には、第2駆動信号COM2が印加される。すなわち、当該圧電素子23には、基準電位Vbとその途中に発生される振動駆動パルスP4が印加される。振動駆動パルスP4が圧電素子23に印加されると、圧力室26内のインクには比較的緩やかな圧力振動が生じ、この圧力変動によってノズル25に露出したメニスカスが振動(微振動)する。このメニスカスの微振動によってノズル25付近の増粘インクが分散され、その結果、メニスカスの増粘が低減される。
単位周期Tにおいて記録媒体Sに小ドットを形成する場合、図6(b)に示すように、第1駆動信号COM1の第2噴射駆動パルスP2が選択されて圧電素子23に印加される。これにより、ノズル25からインクが1回噴射され、記録媒体S上には小ドットが形成される。また、単位周期Tにおいて記録媒体Sに中ドットを形成する場合、図6(c)に示すように、第1駆動信号COM1の第1噴射駆動パルスP1および第3噴射駆動パルスP3が選択されて圧電素子23に順次印加される。これにより、ノズル25からインクが2回連続して噴射される。これらのインクが記録媒体である記録媒体Sにおける所定の画素領域に着弾すると中ドットが形成される。同様に、単位周期Tにおいて記録媒体Sに大ドットを形成する場合、図6(d)に示すように、第1駆動信号COM1の第1噴射駆動パルスP1、第2噴射駆動パルスP2、および第3噴射駆動パルスP3が選択されて圧電素子23に順次印加される。これにより、ノズル25からインクが3回連続して噴射され、これらのインクが記録媒体である記録媒体Sにおける所定の画素領域に着弾すると大ドットが形成される。なお、ドットの大きさを示す大・小は相対的なものであり、実際のドットの大きさや液量についてはプリンター1の仕様に応じて定められる。
ここで、本発明に係るプリンター1は、図6に示すように、ダミー圧力室28に設けられている圧電素子23に対し、第2駆動信号COM2が印刷処理中において常に印加された状態とすることで、圧力室群27における端部に位置する圧力室26と当該端部の圧力室26よりも圧力室並設方向の内側に位置する他の圧力室26との間における圧力損失の差を低減することに特徴を有している。本実施形態においては、圧力室群27における端部に位置する圧力室26のノズル25からインクが噴射される或いはされないに拘わらず(非記録・小ドット、中ドット・大ドットの何れの階調に拘わらず)、ダミー圧力室28の圧電素子23には、上述したように単位周期T毎に基準電位Vb、振動駆動パルスP4、および基準電位Vbが順に印加されて、常に何らかの駆動電位(0以外の電位)が印加された状態とされる。
図7は、圧力室群27の端部に位置する圧力室26、すなわち、ダミー圧力室28に隣接する圧力室26において小ドットに対応するインクが噴射されるときの圧電素子23の動きを説明する模式図であり、ダミー圧力室28を含めた3つ分の圧力室の短尺方向(圧力室並設方向)の断面図である。同図において弾性膜33の図示は省略している。同図において左端に位置する圧力室がダミー圧力室28であり、中央の圧力室が圧力室群の端部(圧力室列27の端部)に位置する圧力室26である。なお、当該中央の圧力室26を、適宜、端部圧力室26と称し、当該端部圧力室26に対しダミー圧力室28とは反対側(図において右側)に位置する圧力室26を、適宜、右隣の圧力室26と称する。そして、以下では、端部圧力室26のノズル25からインクを噴射させる一方、右隣の圧力室26のノズル25からはインクを噴射させない場合について例示する。つまり、以下の例では、中央のノズル25が噴射ノズルであり、右隣のノズル25は非噴射ノズルである。
図7(a)は、何れの圧電素子23にも駆動信号COM、すなわち、電位が印加されていない初期状態を示している。本実施形態においては、当該初期状態では、圧電素子23の幅方向(圧力室並設方向)の中央部が僅かに上側(ノズルプレート21から離隔する側)に撓んだ状態となっている。ただし、圧電素子23の初期状態は、圧電体の組成等に応じて異なる。圧電素子23に電位が印加されていない状態では、当該圧電素子23は弛緩して柔軟になっている。一方、図7(b)は、各圧電素子23に対して駆動信号の基準電位Vbが印加された状態を示している。この状態(基準状態)では、圧電素子23の幅方向の中央部が、圧力室26,28の開口面よりも当該圧力室26,28の内側に位置する状態となっている。圧電素子23に電位が印加された状態では、圧電素子23は緊張した状態となる。これにより、このときの圧電素子23の剛性は、電位が印加されていない状態における剛性よりも高まる。以下、ダミー圧力室28の圧電素子23には、少なくとも隣接する圧力室26においてインクが噴射される期間、第2駆動信号COM2が継続して印加される。
次に、端部圧力室26の圧電素子23に対して第1駆動信号COM1における第2噴射駆動パルスP2の膨張要素p1が印加され、図7(c)において白抜きの矢印示すように、当該噴射ノズルに対応する圧電素子23の幅方向中央部が、圧力室26の開口面よりも外側まで大きく撓む。これにより、圧力室26が基準電位Vbに対応する基準容積から膨張容積まで膨張する。また、ダミー圧力室28の圧電素子23および右隣の圧力室26の圧電素子23には、それぞれ第2駆動信号COM2の振動駆動パルスP4の振動膨張要素p6が印加される。これにより、圧電素子23の幅方向中央部が、圧力室26,28の開口面よりも少し外側の位置まで僅かに撓む。これにより、右隣の圧力室26およびダミー圧力室28が基準電位Vbに対応する基準容積から振動膨張容積まで僅かに膨張する。
端部圧力室26の膨張状態が、第2噴射駆動パルスP2の膨張ホールド要素p2の供給期間中に亘って維持された後、第2噴射駆動パルスP2の収縮要素p3が印加されることで、図7(d)の矢印で示すように、圧電素子23の中央部が圧力室26の内側(下側)に急激に撓む。これにより、圧力室26は膨張容積から収縮容積まで急激に収縮される。この圧力室26の急激な収縮により圧力室26内の圧力が急激に上昇し、この圧力の上昇によりノズル25から規定量(例えば、数ng〜十数ng)のインクが噴射される。一方、ダミー圧力室28の圧電素子23および右隣の圧力室26の圧電素子23には、それぞれ振動駆動パルスP4の振動膨張ホールド要素p7の印加期間に亘って維持された後、振動復帰要素p8が印加される。これにより、圧電素子23の幅方向中央部が、圧力室26,28の開口面よりも少し内側の位置まで撓み、右隣の圧力室26およびダミー圧力室28が、振動膨張容積から基準容積まで僅かに膨張して復帰する。この容積変化に応じて、ダミー圧力室28および右隣の圧力室26では、内部のインクに比較的穏やかな圧力変動が生じる。そして、右隣の圧力室26のノズル25ではメニスカスが振動する。
ここで、端部圧力室26のノズル25からインクが噴射される動作が行われている間、ダミー圧力室28の圧電素子23には、第2駆動信号COM2が継続して印加されているので、すなわち、本実施形態においては、少なくとも基準電位Vbまたは微振動駆動パルスP4が印加されているので、当該圧電素子23が緊張して、端部圧力室26との間の隔壁29を側方から支持する(端部圧力室26側に押圧する)状態となる。これにより、端部圧力室26の内圧が上昇しても当該隔壁29がダミー圧力室28側に変形する(撓む)ことが抑制される。このため、端部圧力室26からダミー圧力室28側への圧力損失を低減させることができる。その一方、緊張した圧電素子23により隔壁29を支持するので、ダミー圧力室28を設けない構成(端部圧力室26の一方が隔壁29よりも剛性の高い壁である構成)と比較して、当該隔壁29の剛性が過度に高くならない。したがって、ダミー圧力室28の隣の端部圧力室26で圧力変動が生じたときのダミー圧力室28側の隔壁29の変形度合いと他の圧力室26側の隔壁29の変形度合いとを同程度に揃えることができる。これにより、圧力変動の伝播による圧力損失量を端部圧力室26と他の圧力室26とで同程度に揃えることができる。その結果、圧力室群あるいは圧力室列27における各圧力室26の液体噴射特性を揃えることができる。このため、ノズル25(圧力室26)の高密度化や記録ヘッド6の小型化に対応することが可能となる。また、圧力室26を形成する基板(本実施形態では流路基板22)をシリコン単結晶性基板のように比較的剛性が弱い素材から作製する場合にも好適である。
本実施形態においては、ダミー圧力室28の圧電素子23に少なくとも基準電位Vbが印加される構成であるので、端部圧力室26の右隣の圧力室26におけるインクの噴射あるいは非噴射に拘わらず、端部圧力室26の両側の隔壁29の剛性を概ね平均化することができ、噴射特性を容易に揃えることが可能となる。また、本実施形態においては、圧力室列27が、複数の圧力室群に区分されて、各圧力室群の間にダミー圧力室28が設けられ、各圧力室群には、それぞれ異なる種類(色)のインクが割り当てられているので、色毎に専用のノズル列(圧力室列)あるいは専用の記録ヘッドを設ける必要が無く、1つのノズル列(圧力室列)で複数種類のインクを兼用することが可能となる。さらに、本実施形態においては、ダミー圧力室28に、他の圧力室26と同様にインクが充填されているので、端部圧力室26で圧力変動が生じたときのダミー圧力室28のインクの圧縮応力を端部圧力室26の右隣の圧力室26における圧縮応力に揃えることができる。このため、各圧力室26の噴射特性を一層確実に揃えることができる。
また、本実施形態においては、単位周期Tにおいてインクが噴射されない圧力室26(ダミー圧力室28を含む)に設けられた圧電素子23に基準電位Vbおよび微振動駆動パルスP4が印加されることで当該圧電素子23が発熱するので、インクが噴射されない圧力室28内のインクと、インクが噴射される圧力室28内のインクとの間の温度差を低減することができる。すなわち、インクの粘度は、温度に応じて変化するため、インクが噴射されない圧力室26,28の圧電素子23に対して何れの駆動電位も印加されない状態が続くと、比較的頻繁にインクが噴射される圧力室26との間でインクの粘度に差が生じ、このインク粘度のばらつきに起因してインクの噴射性(噴射されるインクの量や飛翔速度等)が圧力室毎にばらついてしまう。インクの噴射特性がばらつくと、記録画像等の画質が低下する虞がある。これに対し、本実施形態によれば、インクが噴射されない圧力室26,28内のインクと、インクが噴射される圧力室28内のインクとの間の温度差を低減することができるので、圧力室間のインクの噴射特性のばらつきを抑制することが可能となる。その結果、記録画像等の画質の低下を低減することができる。
なお、上記実施形態においては、ダミー圧力室28の圧電素子23に基準電位Vbおよび振動駆動パルスP4が印加される構成を例示したが、これには限られず、例えば、基準電位Vbのみが継続して印加される構成を採用することができる。要は、少なくともダミー圧力室28と隔壁29を挟んで隣接する端部圧力室26のノズル25からインクが噴射される動作が行われている期間中(すなわち、当該端部圧力室26の圧電素子23に噴射駆動パルスが印加されている期間中)、ダミー圧力室28の圧電素子23に対して0以外の何らかの電位が印加されていればよい。すなわち、例えば、第1駆動信号COM1のように、インクの噴射に用いられる駆動信号(駆動パルス)がダミー圧力室28の圧電素子23に印加される構成であっても良い。したがって、上記実施形態では第1駆動信号COM1および第2駆動信号COM2のように複数の駆動信号が発生される構成を例示したが、これには限られず、例えば、第1駆動信号COM1のみの構成であっても良い。また、駆動信号COMの構成(単位周期内に発生される駆動パルスの数や種類等)も上記実施形態で例示したものには限られず、種々の構成のものを採用することができる。
また、上記実施形態では、ダミー圧力室28に、他の圧力室26と同様にインクが充填されている構成を例示したが、これには限られず、ダミー圧力室28内にインクが充填されていなくても良い。すなわち、ダミー圧力室28の圧電素子23に電位を印加して緊張させることで隔壁29を支持するので、ダミー圧力室28内にインクが充填されていなくても、本発明の効果を奏することができる。また、ダミー圧力室28に対してノズルが設けられていない構成を例示したが、ダミー圧力室28に対してノズルはあっても無くてもよい。
さらに、上記実施形態では、ダミー圧力室28を各圧力室群27a,27bの両端に位置させたが、少なくとも圧力室列27の両端に設けられていれば良い。
また、上記実施形態では、圧電素子として、所謂撓み振動型の圧電素子23を例示したが、これには限られず、例えば、所謂縦振動型の圧電素子を採用することも可能である。この場合、上記実施形態で例示した駆動パルスに関し、電位の変化方向、つまり上下が反転した波形となる。この構成においても、少なくとも端部圧力室26のノズル25からインクが噴射される動作が行われている期間中、ダミー圧力室28の圧電素子23に対して何らかの電位が印加されていれば上記実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
また、ノズル列に関し、上記実施形態では、ノズル25が直線状に配列されたものを例示したが、これには限られず、ジグザグに或いは蛇行して配置される等、直線状に配列されていない構成についてもこれらのように配置されたノズル群をノズル列、これらのノズル群に対応する圧力室群を圧力室列とみなして本発明を適用することができる。例えば、各ノズルが並設方向に互い違いに(ジグザグに)配列されている構成であってもよい。この場合、ノズル列としてみなされたノズル群の並設方向両端のノズルに対応する圧力室に隣接させてダミー圧力室が配置される。同様に、ノズルがマトリクス状に配列されているような構成にも本発明を適用することができる。すなわち、この構成の場合、複数のノズル列および複数の圧力室列が並設されているとみなすことができるので、各ノズル列の両端のノズルに対応する圧力室に隣接させてダミー圧力室が配置される。
図8は、本発明の第2の実施形態における端部圧力室26とダミー圧力室28の各圧電素子23に対する駆動パルスの選択パターンを説明する波形図である。同図における波形において実線は実際に圧電素子23に印加される部分を示し、破線は圧電素子23に印加されない部分を示している。本実施形態においては、端部圧力室26の圧電素子23に印加される駆動パルスに応じて、ダミー圧力室28の圧電素子23に印加される駆動電位が異なる点が上記第1実施形態と異なっている。端部圧力室26のノズル25からインクの噴射が行われる期間、すなわち、端部圧力室26の圧電素子23に噴射駆動パルスDPが印加される期間(例えば、単位周期Tよりも短い期間t1、t2、t3)だけ、ダミー圧力室28の圧電素子23に対して第2駆動信号COM2が部分的に印加される。したがって、図8(a)に示すように、端部圧力室26の圧電素子23に振動駆動パルスP4のみが印加される(インクの噴射が行われない)場合、ダミー圧力室28の圧電素子23には何れの駆動電位も印加されない。また、図8(b)に示すように、端部圧力室26の圧電素子23に期間t2の第2噴射駆動パルスP2のみが印加される(小ドットインクを噴射する)場合、ダミー圧力室28の圧電素子23には期間t2に対応する第2駆動信号COM2の振動駆動パルスP4のみが印加される(期間t1およびt3の基準電位Vbは印加されない)。同様に、図8(c)に示すように、端部圧力室26の圧電素子23に期間t1の第1噴射駆動パルスP1および第3噴射駆動パルスP3が印加される(中ドットインクを噴射する)場合、ダミー圧力室28の圧電素子23には期間t1および期間t3に対応する第2駆動信号COM2の基準電位Vbが印加される(期間t2の振動駆動パルスP4は印加されない)。そして、図8(d)に示すように、端部圧力室26の圧電素子23に期間t1、t2、t3の全ての噴射駆動パルスP1〜P3が印加される(大ドットインクを噴射する)場合、ダミー圧力室28の圧電素子23には期間t1、t2、t3に対応する第2駆動信号COM2の全てが印加される。当該構成によっても第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。なお、その他の構成については第1の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本発明は、駆動パルスの印加により圧電素子を駆動して液体の噴射制御が可能な液体噴射装置であれば、プリンターに限らず、プロッター、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置にも適用することができる。
1…プリンター,6…記録ヘッド,7…プリンターコントローラー,9…制御部,11…駆動信号生成部,22…流路基板,23…圧電素子,25…ノズル,26…圧力室,27…圧力室群,28…ダミー圧力室,29…隔壁
本発明は駆動電位を圧電素子に印加することにより当該圧電素子を駆動させてノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッド、および、液体噴射ヘッドの制御ユニットに関するものである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、並設された各圧力室における噴射特性を一定に揃えることが可能な液体噴射ヘッド、および、液体噴射ヘッドの制御ユニットを提供することにある。
そして、本発明の液体噴射装置の制御方法は、複数のノズルからなるノズル列、ノズル列設方向に沿って形成された複数の圧力室からなる圧力室列、および各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる複数の圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、前記圧電素子を駆動する駆動電位を生成する駆動電位生成手段と、を備え、前記圧力室列は、液体の噴射が行われないダミー圧力室を1つ以上有し、該ダミー圧力室は、前記圧電素子を有する液体噴射装置の制御方法であって、
少なくとも前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、前記ダミー圧力室に対応する圧電素子に駆動電位を継続して印加することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために提案される本発明の液体噴射ヘッドは、以下の構成を備えたものであってもよい。
すなわち、複数のノズルからなるノズル列と、
複数の前記ノズルが並ぶ方向に沿って隔壁により区画された複数の圧力室からなる圧力室列と、
各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる複数の圧電素子と
を備え
前記圧力室列は、液体の噴射が行われないダミー圧力室を1つ以上有し、
該ダミー圧力室は、前記圧電素子を有し、
前記ダミー圧力室に対応する圧電素子は、前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、継続して一定の電位の状態であることを特徴とする。
この構成によれば、少なくともダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、ダミー圧力室に対応する圧電素子に駆動電位が継続して印加されるので、当該圧電素子が緊張して、当該ダミー圧力室の隣の圧力室との間の隔壁を側方から支持する状態となる。これにより、当該隣の圧力室の内圧が上昇しても当該隔壁がダミー圧力室側に変形する(撓む)ことが抑制される。このため、ダミー圧力室の隣の圧力室からダミー圧力室側への圧力損失を低減させることができる。その一方、緊張した圧電素子により隔壁が支持されるので、ダミー圧力室を設けない構成(ダミー圧力室に相当する部分が隔壁よりも剛性の高い壁である構成)と比較して、当該隔壁の剛性が過度に高くならない。したがって、ダミー圧力室の隣の圧力室で圧力変動が生じたときのダミー圧力室側の隔壁の変形度合いと他の圧力室側の隔壁の変形度合いとを同程度に揃えることができる。これにより、圧力変動の伝播による圧力損失量を圧力室の位置に拘わらず他の圧力室と同程度に揃えることができる。その結果、圧力室列における各圧力室の液体噴射特性を揃えることができる。このため、ノズル(圧力室)の高密度化や液体噴射ヘッドの小型化に対応することが可能となる。また、圧力室を形成する基板をシリコン単結晶性基板のように比較的剛性が弱い素材から作製する場合にも好適である。
上記構成において、前記一定の電位は、他の圧力室の圧電素子に対して液体の噴射を行わせる噴射駆動波形の基準電位であることが望ましい。
この構成によれば、ダミー圧力室の圧電素子に印加される駆動電位が、他の圧力室の圧電素子に対して液体の噴射を行わせる噴射駆動波形の基準電位であるので、ダミー圧力室の隣の圧力室のさらに隣の圧力室における液体の噴射あるいは非噴射に拘わらず、ダミー圧力室の隣の圧力室の両側の隔壁の剛性を概ね平均化することができ、噴射特性を容易に揃えることが可能となる。
上記構成において、前記圧力室列は、複数の圧力室群に区分され、
前記ダミー圧力室は、各圧力室群の両側に形成される構成とすることが望ましい。
この構成によれば、圧力室列は、複数の圧力室群に区分され、ダミー圧力室は、各圧力室群の両側に形成される構成とすることで、各圧力室群にそれぞれ異なる種類の液体を導入させる構成に好適である。すなわち、液体の種類毎に専用のノズル列(圧力室列)あるいは専用の液体噴射ヘッドを設ける必要が無く、1つのノズル列(圧力室列)で複数種類の液体に対応することが可能となる。
また、上記構成において、前記ダミー圧力室には、液体が導入されない構成を採用することができる。
この構成によれば、ダミー圧力室の圧電素子に駆動電位を印加して緊張させることで隔壁を支持するので、ダミー圧力室内にインクが充填されていなくても、ダミー圧力室の隣の圧力室で圧力変動が生じたときのダミー圧力室側の隔壁の変形度合いと他の圧力室側の隔壁の変形度合いとを同程度に揃えることができる。
また、前記ダミー圧力室には、当該ダミー圧力室と隣り合う圧力室に導入される液体と同一種類の液体が導入される構成を採用することもできる。
この構成によれば、ダミー圧力室に、他の圧力室と同様に液体が充填されているので、ダミー圧力室の隣の圧力室で圧力変動が生じたときのダミー圧力室の液体の圧縮応力を各圧力室における液体の圧縮応力に揃えることができる。このため、各圧力室の噴射特性を一層確実に揃えることができる。
そして、本発明の制御ユニットは、複数のノズルからなるノズル列と、複数の前記ノズルが並ぶ方向に沿って隔壁により区画された複数の圧力室からなる圧力室列と、各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる複数の圧電素子とを備え、前記圧力室列は、液体の噴射が行われないダミー圧力室を1つ以上有し、該ダミー圧力室は、前記圧電素子を有する液体噴射ヘッドを制御する制御ユニットであって、
前記圧電素子を駆動する駆動電位を生成する駆動電位生成手段と、
前記駆動電位の前記圧電素子への印加を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、前記ダミー圧力室に対応する圧電素子に一定の電位の駆動電位を継続して印加させる制御を行うことを特徴とする。

Claims (6)

  1. 複数のノズルからなるノズル列、ノズル列設方向に沿って隔壁により区画された複数の圧力室からなる圧力室列、および各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる複数の圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、
    前記圧電素子を駆動する駆動電位を生成する駆動電位生成手段と、
    を備え、
    前記圧力室列は、液体の噴射が行われないダミー圧力室を1つ以上有し、
    該ダミー圧力室は、前記圧電素子を有し、
    前記駆動波形生成手段は、少なくとも前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、前記ダミー圧力室に対応する圧電素子に一定の電位の駆動電位を継続して印加することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記ダミー圧力室の圧電素子に印加される駆動電位は、他の圧力室の圧電素子に対して液体の噴射を行わせる噴射駆動波形の基準電位であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記圧力室列は、複数の圧力室群に区分され、
    前記ダミー圧力室は、各圧力室群の両側に形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記ダミー圧力室には、液体が導入されないことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記ダミー圧力室には、当該ダミー圧力室と隣り合う圧力室に導入される液体と同一種類の液体が導入されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 複数のノズルからなるノズル列、ノズル列設方向に沿って隔壁により区画された複数の圧力室からなる圧力室列、および各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる複数の圧電素子と、を有する液体噴射ヘッドと、前記圧電素子を駆動する駆動電位を生成する駆動電位生成手段と、を備え、前記圧力室列は、液体の噴射が行われないダミー圧力室を1つ以上有し、該ダミー圧力室は、前記圧電素子を有する液体噴射装置の制御方法であって、
    少なくとも前記ダミー圧力室と隣り合う圧力室でノズルから液体の噴射が行われる期間中、前記ダミー圧力室に対応する圧電素子に一定の電位の駆動電位を継続して印加することを特徴とする液体噴射装置の制御方法。
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