JP2005193104A - 吐出装置及びその制御方法、吐出方法、並びにデバイスの製造方法及びデバイス - Google Patents

吐出装置及びその制御方法、吐出方法、並びにデバイスの製造方法及びデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】 液状粘性物の吐出位置ずれを生ずることなく液状粘性物の吐出量を精度良く制御することができる吐出装置及びその制御方法等を提供する。
【解決手段】 ヘッド10は液状粘性物を吐出する複数のノズルと、各々のノズルに対応した圧電体素子28とを備えている。各ノズルは圧電体素子28の各々に同一の駆動波形を印加したときに吐出される液状粘性物の重量に応じて区分されている。制御部24は、各区分に応じた波形を有する駆動パルスを駆動信号生成部26に生成させ、区分の各々含まれるノズルに対応する圧電体素子28に対して区分に応じた波形を有する駆動パルスを区分毎に印加する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、樹脂等の液状粘性物を吐出する吐出装置及びその制御方法、当該吐出装置を用いた吐出方法、当該吐出方法を利用したデバイスの製造方法、並びに当該製造方法を用いて製造されるデバイスに関する。
近年、液晶表示装置、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、カラーフィルタ基板、マイクロレンズアレイ、その他の各種デバイスは、微小な液状粘性物を吐出する吐出装置を用いて製造される機会が増大している。例えば、マイクロレンズアレイは、透明基板上に透明樹脂(液状粘性物)をマトリクス状に吐出した後、それを硬化させてマイクロレンズを形成することで製造される。かかる製造方法を用いることで、フォトグラフィー法を用いて製造する場合に比べて生産効率を大幅に向上させることができる。また、上記のカラーフィルタ基板は、着色層をなす有機材料を所定位置に所定量だけ吐出させて製造され、また、有機ELディスプレイは発光層をなす有機材料を基板上に形成する際に吐出装置が用いられる。
吐出装置はヘッドに液状粘性物を吐出するノズルを多数備えているが、各々のノズルから吐出される液状粘性物の吐出量(吐出重量)にばらつきがあると、例えば大きさ及び形状にばらつきのあるマイクロレンズが形成されたマイクロレンズアレイが製造され、又は、色むらのあるカラーフィルタ又は有機ELディスプレイが製造される。このため、上記の各種デバイスを製造するために用いられる吐出装置は、各ノズルから吐出される液状粘性物の吐出量が均一である必要がある。
液状粘性物の吐出量のばらつきを解消するために、以下の特許文献1では、1吐出周期内に波形の異なる駆動パルスを複数含む駆動信号を生成し、これらの駆動パルスから1つの駆動パルスを選択して各ノズルに対応して設けられる圧電素子等の圧力発生素子に印加することにより、ノズル間の吐出量のばらつきを補正する発明が開示されている。この発明では、予め全ての圧力発生素子に同一波形の駆動パルスを印加して各々のノズルから吐出される液状粘性物の吐出量を測定しておき、この吐出量のばらつきを補正しうる駆動パルスを選択して圧力発生素子に印加することで、ノズル間の吐出量のばらつきを補正している。
特開2003−320291号公報
ところで、上述した従来技術においては、1吐出周期に含まれる複数の駆動パルスから1つの駆動パルスを選択して圧力発生素子に印加しているため、選択する駆動パルスに応じて吐出位置が僅かではあるがずれてしまうという問題がある。例えば、簡単のためにヘッドを移動させながら、ヘッドに設けられた複数のノズルの内の1つのノズルから液状粘性物を吐出させる場合を考える。1吐出周期に含まれる複数の駆動パルスからどの駆動パルスを選択するかに応じて、選択された駆動パルスが圧力発生素子に印加されるタイミングは異なる。このタイミングのずれによって、ヘッドの移動距離が変化するため、液状粘性物の吐出位置がずれてしまう。
上記の吐出位置のずれを解消するためには1吐出周期に1つの駆動パルスが含まれる駆動信号を生成すればよい。また、ノズル間の吐出量のばらつきを補正するために1吐出周期毎に駆動パルスの波形を変えればよいと考えられる。しかしながら、装置構成上個々のノズル毎に異なる波形を有する駆動パルスを順に生成して印加することはできない。装置構成を変更すれば可能ではあるが、ヘッドの駆動回路の根本的な変更を行う必要があるため装置のコスト上昇を招いてしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、液状粘性物の吐出位置ずれを生ずることなく液状粘性物の吐出量を精度良く制御することができる吐出装置及びその制御方法、当該吐出装置を用いた吐出方法、当該吐出方法を利用したデバイスの製造方法、並びに当該製造方法を用いて製造されるデバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の吐出装置は、対象物に液状粘性物を吐出する吐出装置において、前記液状粘性物が吐出される複数のノズルと、当該ノズルの各々に対応する複数の圧力発生素子とを備え、前記ノズルが一つ又は複数を単位として区分されたヘッドと、前記圧力発生素子に印加する駆動信号であって、前記区分毎に波形が異なる駆動パルスを含んでなる駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、前記駆動信号に含まれる駆動パルスのうち、前記区分の各々含まれるノズルに対応する圧力発生素子に対して前記区分に応じた波形を有する駆動パルスを前記区分毎に印加する制御手段とを備えることを特徴としている。
この発明によれば、ヘッドに設けられたノズルを一つ又は複数を単位として区分し、区分毎に波形が異なる駆動パルスを生成して区分に応じた波形を有する駆動パルスを区分毎に印加しているため、異なる区分に属するノズルからの吐出量を均一にすることができ、液状粘性物の吐出量を精度良く制御することができる。
また、本発明の吐出装置は、前記複数の圧力発生素子に同一波形の駆動パルスを印加したときに前記ノズルの各々から吐出される前記液状粘性物の吐出重量を示す重量識別子を記憶する記憶手段を備えており、前記ノズルは、前記重量識別子に基づき前記液状粘性物の吐出重量に応じて区分されていることを特徴としている。
この発明によれば、同一波形の駆動パルスを圧力発生素子に印加してノズルの各々から吐出される液状粘性物の吐出重量を測定し、この測手結果に基づいて吐出重量を示す重量識別子を予め求めておき、この重量識別子に基づき液状粘性物の吐出重量に応じてノズルを区分しているため、ヘッドの各ノズルから吐出される液状粘性物の吐出状況に応じてノズルの区分を柔軟に行うことができる。また、ヘッドが交換された場合であっても、そのヘッドの吐出状況に応じたノズルの区分を行うことができる。
また、本発明の吐出装置は、前記制御手段が、前記液状粘性物の吐出重量を示す前記重量識別子がほぼ等しいものをグループ化して前記ノズルを区分することを特徴としている。
この発明によれば、液状粘性物の吐出重量を示す重量識別子がほぼ等しいものをグループ化してノズルを区分しているため、駆動パルスの種類が制限される場合であっても、各ノズルから吐出される液状粘性物の吐出重量をほぼ均一にすることができる。
ここで、本発明の吐出装置は、前記制御手段が、前記記憶手段に記憶された重量識別子が同一のノズルに対応した圧力発生素子に対し、前記駆動パルスのうちの同一の波形を有する駆動パルスを印加することを特徴としている。
又は、前記制御手段が、前記重量識別子が同一のグループに属するノズルに対応した圧力発生素子に対し、前記駆動パルスのうちの同一の波形を有する駆動パルスを印加することを特徴としている。
また、本発明の吐出装置は、前記駆動信号が、1周期に1つの駆動パルスを含むことを特徴としている。
この発明によれば、駆動信号が1周期に1つの駆動パルスを含んでおり、駆動パルスが圧力発生素子に対して決まったタイミングで印加される。このため、従来のように1周期に複数の駆動パルスを含めて1つの駆動パルスを選択して圧力発生素子に印加したときのような吐出位置の位置ずれは生じない。
また、本発明の吐出装置は、前記駆動パルスが、異なる前記区分に含まれるノズルから吐出される液状粘性物の重量がほぼ等しくなるように前記波形が設定されることを特徴としている。
この発明によれば、生成される駆動パルスは異なる区分に含まれるノズルから吐出される液状粘性物の重量がほぼ等しくなるように波形が設定されているため、異なる区分に属するノズルからの吐出量を均一にすることができる。
また、本発明の吐出装置は、前記対象物に対する前記液状粘性物の吐出位置を示す吐出位置情報を前記制御手段に転送する吐出指示装置を備えることを特徴としている。
更に、本発明の吐出装置は、前記吐出指示装置が、前記重量識別子を示す重量識別子情報を前記記憶手段に転送して記憶させることを特徴としている。
この発明によれば、吐出指示装置から重量識別子を示す重量識別子情報を転送して記憶手段に記憶させているため、ヘッドが交換された場合であっても、交換されたヘッドの吐出状況に応じたノズルの区分を迅速に行うことができる。
上記課題を解決するために、本発明の吐出装置の制御方法は、液状粘性物が吐出される複数のノズルと、当該ノズルの各々に対応する複数の圧力発生素子とが設けられたヘッドを備える吐出装置の制御方法であって、前記圧力発生素子の各々に対して基準となる駆動パルスを印加し、前記ノズルの各々から液状粘性物を吐出する第1工程と、前記ノズルの各々から吐出された前記液状粘性物の吐出重量の測定結果に基づいて前記ノズルを区分し、各々の区分に含まれるノズルに対応する圧力発生素子に対して区分に応じた波形を有する駆動パルスを印加して液状粘性物を吐出する第2工程とを含むことを特徴としている。
この発明によれば、予め圧力発生素子の各々に対して基準となる駆動パルスを印加してノズルの各々から液状粘性物を吐出させ、吐出された液状粘性物の吐出重量の測定結果に基づいてノズルを区分して区分に応じた波形を有する駆動パルスを印加して液状粘性物を吐出しているため、異なる区分に属するノズルからの吐出量を均一にすることができ、液状粘性物の吐出量を精度良く制御することができる。
また、本発明の吐出装置の制御方法は、前記第2工程が、前記駆動パルスの印加を前記区分毎に順に行うことを特徴としている。
この発明によれば、駆動パルスの印加を区分順に行っているため、波形の異なる駆動パルスを任意のノズルに対応した圧力発生素子に順次印加することができない装置構成の制限がある場合であっても、結果として所望の波形を有する駆動パルスを所望のノズルに印加することができる。
また、本発明の吐出装置の制御方法は、前記第2工程が、前記基準となる駆動パルスを印加したときに、前記ノズルの各々から吐出される前記液状粘性物の吐出重量を示す重量識別子に基づいて前記ノズルを区分することを特徴としている。
この発明によれば、基準となる駆動パルスを印加したときに各ノズルから吐出される液状粘性物の吐出重量を示す重量識別子に基づいてノズルを区分しているため、ヘッドの各ノズルから吐出される液状粘性物の吐出状況に応じてノズルの区分を柔軟に制御することができる。また、ヘッドが交換された場合であっても、そのヘッドの吐出状況に応じたノズルの区分を行うことができる。
更に、本発明の吐出装置の制御方法は、前記第2工程で印加される駆動パルスが、異なる前記区分に含まれるノズルから吐出される液状粘性物の重量がほぼ等しくなるように前記波形が設定されていることを特徴としている。
この発明によれば、圧力発生素子に印加される駆動パルスは、異なる区分に含まれるノズルから吐出される液状粘性物の重量がほぼ等しくなるように波形が設定されているため、異なる区分に属するノズルからの吐出量を均一にすることができる。
本発明の吐出方法は、上記の何れかに記載の吐出装置、又は上記の何れかに記載の吐出装置の制御方法を用いた吐出方法であって、前記ヘッド又は前記対象物の少なくとも一方を移動させて、前記対象物上の所定位置に前記液状粘性物を吐出することを特徴としている。
この発明によれば、液状粘性物を対象物上の所定位置に所定量だけ精確に吐出することができる。
本発明のデバイス製造方法は、上記の吐出方法を用いて、前記対象物としての基板上に液状粘性物を吐出し、デバイスを形成することを特徴としている。
この発明によれば、上記の吐出方法を用いて液状粘性物が対象物の所定位置に精確に所定量吐出されるため、所期の機能を有するデバイスを高い歩留まりで効率よく製造することができる。
本発明のデバイスは、上記のデバイス製造方法を用いて製造されることを特徴としている。
この発明によれば、高機能であり、高い信頼性を有する電子機器が提供される。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による吐出装置及びその制御方法、吐出方法、並びにデバイスの製造方法及びデバイスについて詳細に説明する。
〔吐出装置の全体構成〕
図1は、本発明の一実施形態による吐出装置の全体構成を示す概略斜視図である。図1に示す通り、本実施形態の吐出装置1は、吐出装置本体1Aと吐出指示装置としてのコンピュータ1Bとを含んで構成されている。吐出装置本体1Aは、X方向駆動モータ2、Y方向駆動モータ3、X方向駆動軸4、Y方向ガイド軸5、ステージ7、クリーニング機構部8、基台9、ヘッド10、及び制御装置11を備えている。
また、コンピュータ1Bは、キーボード12、コンピュータ本体13、及びCRT(Cathod Ray Tube)又は液晶表示装置等の表示装置14を含んで構成されている。キーボード12は、吐出装置本体1Aで液状粘性物を吐出する対象物としての基板Wに対して何れの位置に液状粘性物を吐出するかを示す吐出位置情報及び液状粘性物を吐出する際の各種の吐出条件を作業者が入力するためのものである。
また、コンピュータ本体13はCPU(中央処理装置)、RAM(Random Access Memory)、及びハードディスク等の外部記憶装置等を含んで構成され、外部記憶装置には、キーボード12から入力され、又はFD(フレキシブルディスク)等の記録媒体から読み出された吐出位置情報及び吐出条件が記録、保存される。尚、外部記憶装置に記録されている吐出位置情報及び吐出条件は、キーボード12等を介して選択、指示可能である。また、上記コンピュータ本体13には、ヘッド10に設けられているノズルの各々から吐出される液状粘性物の吐出量(吐出重量)を示す重量識別子が記憶されている。この重量識別子は、例えば111種類程度用意されている。
更に、コンピュータ本体13にはヘッド10の構造を示す情報(例えば、ノズル間隔、ノズル配列を示す情報)であるヘッド情報が記憶されている。コンピュータ本体13は、作業者から液状粘性物の吐出開始の指示があったときに、このヘッド情報と吐出位置情報とから基板W上に液状粘性物を吐出する際に使用されないノズルの判別を行い、ノズルに付された重量識別子のうち、使用されると判別したノズルに付されている重量識別子のみを吐出装置本体1Aに設けられた制御装置11に転送する。
ここで、重量識別子はヘッド10毎に異なるため、ヘッド10を吐出装置本体1Aに取り付ける際に、作業者は搭載するヘッド10毎の重量識別子を、例えばキーボード12を操作してコンピュータ本体13に入力する。また、重量識別子がヘッド10にバーコード表示されている場合には、そのバーコードを光学的に読み取ってコンピュータ本体13に入力してもよい。更に、詳細は後述するが、重量識別子は各ヘッド10に形成されているノズルの各々から液状粘性物を吐出させ、その重量を測定することによって定めれるものである。このため、各ノズルからの液状粘性物の吐出重量を測定するヘッド検査装置(図示省略)とコンピュータ本体13とを通信可能に有線又は無線で接続して、ヘッド検査装置の測定結果をコンピュータ本体13に直接入力する構成であっても良い。
上記の吐出装置本体1Aにおいて、ヘッド10は圧電体素子28(図2参照)と、圧電体素子28を駆動するヘッド駆動回路29(図2参照)とを含んで構成される。ヘッド10は、液状粘性物等が貯蔵されたタンク(図示省略)からパイプ(液供給路)を介して供給された液状粘性物を、そのノズルから液状粘性物として吐出するためのものである。ヘッド10は着脱可能に構成されており、必要があれば基板W及び上記タンクに貯蔵された液状粘性物の種類に応じて他のヘッドと交換される。また、詳細は後述するが、ヘッド10に設けられたノズルは、コンピュータ本体13に記憶された重量識別子によって区分されている。
ステージ7は、液状粘性物が吐出される対象物としての基板Wを載置し、この基板Wを所定の基準位置に位置決めする機構を有している。X方向駆動軸4はボールねじ等から構成されており、端部にX方向駆動モータ2が接続されている。X方向駆動モータ2はステッピングモータ等であり、制御装置11からX軸方向の駆動信号が供給されるとX方向駆動軸4を回転させる。このX方向駆動軸4が回転すると、ヘッド10がX方向駆動軸4に沿ってX方向(主走査方向)に移動する。
Y方向ガイド軸5もボールねじ等から構成されているが、基台9上の所定位置に固定されている。このY方向ガイド軸5上にはステージ7が配置されており、このステージ7はY方向駆動モータ3を備えている。Y方向駆動モータ3は、ステッピングモータ等であり、制御装置11からY軸方向の駆動信号がY方向駆動モータ3に供給されると、ステージ7は、Y方向ガイド軸5に案内されながらY方向(副走査方向)に移動する。かかるX方向駆動モータ2及びY方向駆動モータ3を用いて、ヘッド10を基板W上の任意の場所に移動させるヘッド移動機構6が構成されている。
〔ヘッド10及び制御装置11〕
次に、ヘッド10及び制御装置11の構成について詳細に説明する。図2は、図1に示したヘッド10と制御装置11との構成を示すブロック図である。図2において、吐出装置本体1Aに設けられた制御装置11は、コンピュータ1Bから吐出位置情報、吐出条件、及び重量識別子等を受信するインターフェイス21と、DRAM(Dynamic RAM)及びSRAM(Static RAM)からなり、各種データの記録を行うRAM22と、各種データ処理を行うためのルーチン等を記録したROM23と、CPU等からなる制御部24と、発振回路25と、ヘッド10に供給する駆動信号COMを生成する駆動信号生成部26と、インターフェイス27とを備えている。インタ−フェイス27は、吐出位置情報を用いてドットパターンデータに展開された吐出データをヘッド10に転送するとともに、X方向駆動モータ2及びY方向駆動モータ3を駆動するための駆動信号をヘッド移動機構6にそれぞれ出力する。
以上の構成の制御装置11において、コンピュータ1Bから送られた吐出位置情報、吐出条件、及び重量識別子はインターフェイス21を介してRAM22の一部として設けられた受信バッファ22aに記憶される。受信バッファ22aに記憶された吐出位置情報は、コマンド解析が行われてからRAM22の一部として設けられた中間バッファ22bへ送られる。中間バッファ22b内では制御部24によって中間コードに変換された中間データが保持され、ステージ7上における実際の液状粘性物の吐出位置等の情報を付加する処理が制御部24によって実行される。
上記の処理を行うと、制御部24は受信バッファ22aに記憶されている重量識別子毎が同一のもの、又はほぼ等しいものをグループ化するとともに、中間バッファ22bに記憶されている中間データを各グループ毎に分割する処理を行う。つまり、前述した通り、ヘッド10に設けられたノズルは重量識別子によって区分されるため、その区分毎の中間データを生成する処理が行われる。次に、制御部24は、中間バッファ22bに記憶された中間データの各々を解析してデコード化した後、中間データ毎のドットパターンデータを出力バッファ22cに展開して記憶させる。尚、以下では重量識別子がN(Nは正の整数)個にグループ化されて(ヘッド10に形成されたノズルがN区分されて)N個の中間データが生成され、これらからN個のドットパターンデータが得られるとする。
以上の処理が終了すると、N個のうちの1つのドットパターンデータからヘッド10の1スキャン分に相当するドットパターンデータがインターフェイス27を介して吐出データSIとしてヘッド10に順次シリアル転送される。吐出データSIの転送は、発振回路25からのクロック信号CLKに同期して行われる。N個のうちの1つのドットパターンデータの転送が完了すると、次のドットパターンデータの転送が同様に行われる。このように、N個のドットパターンデータが出力バッファ22cからインターフェイス27を介してヘッド10に順次転送される。
また、ヘッド10に設けられた圧電体素子28を駆動するための駆動信号COMが駆動信号生成部26で生成され、インターフェイス27を介してヘッド10に転送される。このとき、制御部24はヘッド10に転送されるN個のドットパターンデータ毎に異なる波形を有する駆動信号COMを駆動信号生成部26に生成させる。駆動信号COMの転送も発振回路25からのクロック信号CLKに同期して行われる。以上の吐出データSI、駆動信号COM、及びクロック信号CLK以外に、後述するラッチ信号LATがインターフェース27からヘッド10に設けられたヘッド駆動回路29に出力される。
ヘッド10に設けられるヘッド駆動回路29は、シフトレジスタ30、ラッチ回路31、レベルシフタ32、及びスイッチ回路33を含んで構成されている。尚、図2においては図示を簡略化しているが、圧電体素子28はヘッド10に形成されたノズルの数だけ(例えば、360個(180個×2列))設けられており、スイッチ回路33内には各々の圧電体素子28に対応させてスイッチ素子(図示省略)が複数設けられている。
上記シフトレジスタ30は、制御装置11から転送されてきた吐出データSIをシリアル/パラレル変換するものである。ラッチ回路31は、制御装置11からラッチ信号LATが出力された時に、シフトレジスタ30によってパラレル変換された吐出データSIをラッチする。レベルシフタ32は、ラッチ回路31から出力される吐出データSIをスイッチ回路33を駆動することができる電圧、例えば数十ボルト程度の所定の電圧まで昇圧する。
スイッチ回路33は、レベルシフタ32から出力される吐出データSIに応じて、駆動信号COMを圧電体素子28に供給するか否かを制御する。つまり、スイッチ回路33内に設けられる各スイッチ素子に加わる吐出データSIの電圧レベルが「1」である期間中は、対応する圧電体素子28に駆動信号COMを印加し、吐出データSIの電圧レベルが「0」である期間中は、対応する圧電体素子28への駆動信号COMの印加を遮断する。
〔ヘッド10の構成〕
次に、圧電体素子28の構成について簡単に説明する。図3は、圧電体素子28の構成を示す分解斜視図である。また、図4は、圧電体素子28を説明するための図であって、(a)は図3に示す圧電体素子28に形成されているアクチュエータの断面図であり、(b)は(a)に示したアクチュエータに設けられる圧電体素子28に印加される駆動信号の基本波形図である。
図3及び図4に示す通り、ヘッド10は、ノズル形成板40、圧力発生室形成板41、及び振動板42を備えている。圧力発生室形成板41は、圧力発生室43、側壁(隔壁)44、リザーバ45、及び導入路46を備えている。圧力発生室形成板41はシリコン等の基板をエッチングすることにより圧力発生室43等が形成され、圧力発生室43は吐出直前の液状粘性物を貯蔵する空間になっている。側壁44は圧力発生室43間を仕切るように形成され、リザーバ45は液状粘性物を各圧力発生室43に充たすための流路になっている。導入路46は、リザーバ45から各圧力発生室43に液状粘性物を導入可能に形成されている。
ノズル形成板40は、圧力発生室形成板41に形成された圧力発生室43の各々に対応する位置にノズル47が位置するよう、圧力発生室形成板41の一方の面に有機系又は無機系の接着剤で貼り合わされている。尚、ノズル形成板40には、180個×2列からなる360個のノズルが形成されているが、図3においては図示を簡略化している。ノズル形成板40を貼り合わせた圧力発生室形成板41は、更に筐体48に納められてヘッド10を構成している。振動板42は、弾性変形可能な薄板から構成され、圧力発生室形成板41の他方の面に有機系又は無機系の接着剤で貼り合わされている。振動板42の各圧力発生室43の位置に対応する部分には、圧電体素子28が設けられている。
ここで、圧力発生素子としての圧電体素子28は、縦振動横効果のPZTに限らず、撓み振動型のPZTでもよい。また、圧力発生素子としては、圧電体素子28以外に、例えば磁歪素子等の他の素子を用いることもできる。更に、ヒータ等の熱源によって液状粘性物を加熱し、加熱により生じた気泡によって圧力を変化させる構成でもよい。要するに、外部から与えられる信号に応じて、後述する圧力発生室内に圧力変動を生じさせる素子であれば用いることができる。
〔駆動パルスの基本波形〕
次に、図4(b)を参照して駆動信号COMを構成する駆動パルスの基本波形を説明する。図4(b)において、圧電体素子28を作動させるための駆動信号COMは、基本的には、その電圧値が中間電位Vmからスタートした後(ホールドパルス51)、時刻T1から時刻T2までの間、最大電位VPSまで一定の傾きで上昇し(充電パルス52)、時刻T2から時刻T3までの間、最大電位VPSを所定時間だけ維持する(ホールドパルス53)。次に、時刻T3から時刻T4までの間に最低電位VLSまで一定の傾きで下降した後(放電パルス54)、時刻T4から時刻T5までの間、最低電位VLSを所定時間だけ維持する(ホールドパルス55)。そして、時刻T5から時刻T6までの間、電圧値は中間電位Vmまで一定の傾きで上昇する(充電パルス56)。
以上説明した駆動信号COMが圧電体素子28に印加されると、圧電体素子28は図5に示す動作を行って液状粘性物を吐出する。図5は、圧電体素子28の液状粘性物吐出時における動作を示す図である。まず、図4(b)中の時刻T1から時刻T2までの間において、駆動信号COMの電圧値が緩やかに上昇する充電パルス52を圧電体素子28に印加すると、図5(a)に示すように圧電体素子28が圧力発生室43の容積を緩やかに膨張させる方に撓み圧力発生室43に負圧が発生する。これによって、液状粘性物がリザーバ45から圧力発生室43に供給される。また、図示のようにノズル47の開口近傍に位置する液状粘性物も僅かに圧力発生室43内部方向へ引き込まれることで、メニスカスがノズル47内に引き込まれる。
次に、時刻T2から時刻T3の間において、駆動信号COMの電圧値を最大電位VPSに保持するホールドパルス53が圧電体素子28に印加された後、時刻T3から時刻T4の間において、放電パルス54を印加すると、圧電体素子28が急速に圧力発生室43の容積を収縮させる方向に撓み、圧力発生室43に正圧が発生する。これにより、図5(b)に示す通り、ノズル47から液状粘性物D1が吐出される。
液状粘性物D1が吐出されると、時刻T4から時刻T5までの間、最低電位VLSを維持するホールドパルス55が印加され、その後時刻T5から時刻T6までの間に中間電位Vmまで一定の傾きで上昇する充電パルス56が圧電体素子28に印加される。充電パルス56が圧電体素子28に印加されると、圧電体素子28は図5(c)に示すように変形して圧力発生室43内に負圧が発生する。これにより、液状粘性物がリザーバ45から圧力発生室43に供給されるとともに、ノズル47の開口近傍に位置する液状粘性物も僅かに圧力発生室43内部方向へ引き込まれ、図5(c)に示す通り、メニスカスが一定の状態に維持される。このように、例えば最大電位VPSが高いほど、又は放電パルス314の傾きが急峻なほど、ノズル47から吐出される液状粘性物の1ドット当たりの重量が大きい。
〔駆動信号生成部26の構成〕
次に、駆動信号COMを生成する駆動信号生成部26について説明する。図6は、駆動信号生成部26の構成を示すブロック図である。図6に示した駆動信号生成部26は、制御部24から出力される各種データに基づいて駆動信号COMを生成する。図6に示す通り、駆動信号生成部26は、制御部24からの各種信号を受け取って一時記憶するメモリ50、メモリ50の内容を読み出して一時的に保持するラッチ51、ラッチ51の出力ともう一つのラッチ53の出力とを加算する加算器52、ラッチ53の出力をアナログ信号に変換するD/A変換器54、D/A変換器54によって変換されたアナログ信号を駆動信号COMの電圧まで増幅する電圧増幅部55、及び電圧増幅部55で電圧増幅された駆動信号COMを電流増幅する電流増幅部56を含んで構成される。
制御部24から駆動信号生成部26には、クロック信号CLK、データ信号DATA、アドレス信号AD1〜AD4、クロック信号CLK1,CLK2、リセット信号RST、及びフロアー信号FLRが供給される。クロック信号CLKは発振回路25から出力されるクロック信号CLKと同一周波数(例えば、10MHz程度)の信号である。データ信号DATAは駆動信号COMの電圧変化量を示す信号である。アドレス信号AD1〜AD4はデータ信号DATAを格納するアドレスを指定する信号である。詳細は後述するが、本実施形態では最大電位VPSが異なる駆動信号COMを生成しており、これらの駆動信号COMを生成するのに必要なデータ信号DATAを個別に記憶するためにアドレス信号AD1〜AD4が必要になる。
クロック信号CLK1は、駆動信号COMの電圧値を変化させるときの開始時点及び終了時点を規定する信号である。クロック信号CLK2は駆動信号生成部26の動作タイミングを規定する基準クロックに相当する信号であり、その周波数は、例えば上記クロック信号CLKと同一に設定される。駆動信号COMはこのクロック信号CLK2に同期して生成される。リセット信号RSTは、ラッチ51及びラッチ53を初期化することにより、加算器52の出力を「0」にするための信号であり、フローア信号FLRは駆動信号COMの電圧値を変化させるときに、ラッチ53の下位8ビット(ラッチ53は18ビット)をクリアするための信号である。
次に、上記構成による駆動信号生成部26が生成する駆動信号COMの波形の一例を説明する。図7は、駆動信号生成部26が生成する駆動信号の波形の一例を示す図である。図7に示す通り、駆動信号COMの生成に先立って、制御部24から駆動信号生成部26に電圧変化量を示すいくつかのデータ信号DATAと、そのデータ信号DATAのアドレスを示すアドレス信号AD1〜AD4とがクロック信号CLKに同期して出力される。データ信号DATAは、図8に示す通り、クロック信号CLKに同期してシリアル転送される。図8は、制御部24から駆動信号生成部26へデータ信号DATA及びアドレス信号AD1〜AD4を転送するタイミングを示すタイミングチャートである。
図8に示す通り、制御部24から所定の電圧変化量を示すデータDATAを転送する場合には、まず、クロック信号CLKに同期して複数ビットのデータ信号DATAを出力する。次に、このデータ信号DATAを格納するアドレスをイネーブル信号ENに同期してアドレス信号AD1〜AD4として出力する。図6に示したメモリ50は、イネーブル信号ENが出力されたタイミングでアドレス信号AD1〜AD4を読み取り、受け取ったデータ信号DATAをアドレス信号AD1〜AD4で示されるアドレスに書き込む。
各アドレスA,B,…への電圧変化量の設定が終了した後、図7に示すように、アドレス信号AD1〜AD4によってアドレスBが指定されたとすると、最初のクロック信号CLK1により、このアドレスBに対応した電圧変化量がラッチ51により保持される。この状態で、次にクロック信号CLK2が入力されると、ラッチ53の出力とラッチ51の出力とを加算した値がラッチ53に保持される。一旦、ラッチ51によって電圧変化量が保持されると、その後、クロック信号CLK2が入力される度に、ラッチ53の出力は電圧変化量に従って増減する。メモリ50のアドレスBに格納された電圧変化量ΔV1とクロック信号CLK2の周期ΔTにより駆動波形のスルーレートが決まる。尚、増加か減少かは、各アドレスに格納されたデータの符号により決定される。
図7に示した例では、アドレスAには、電圧変化量として値0、即ち電圧を維持する場合の値が格納されている。従って、クロック信号CLK1によりアドレスAが有効となると、駆動信号COMの波形は増減のないフラットな状態に保たれる。また、アドレスCには、駆動波形のスルーレートを決定するために、クロック信号CLK2の1周期当たりの電圧変化量ΔV2が格納されている。従って、クロック信号CLK1によりアドレスCが有効になった後は、この電圧変化量ΔV2ずつ電圧が低下していくことになる。このように制御部24から駆動信号生成部26へ、アドレス信号AD1〜AD4とクロック信号CLK1,CLK2とを出力するだけで、駆動信号COMの波形を自由に制御できる。
図9は、本発明の一実施形態による吐出装置1で用いられる駆動信号COMに含まれる駆動パルスの波形の一例を示す図である。図9に示す通り、駆動信号COMには、1吐出周期内に1つの駆動パルスが含まれており、図中に示す第1駆動パルス、第2駆動パルス、及び第3駆動パルスは、図4(b)を参照して説明した最大電位VPSが第1駆動パルス、第2駆動パルス、及び第3駆動パルスの順に低くなっている。このため、第1駆動パルス、第2駆動パルス、及び第3駆動パルスを同一の圧電体素子28に印加した場合には、その圧電体素子28に対応したノズル47から吐出される液状粘性物の1ドット当たりの吐出量は、第1駆動パルスを印加したときに最も多くなり、第3駆動パルスを印加したときに最も少なくなる。
ここで、ヘッド10に形成された各ノズル47から吐出される液状粘性物の重量は、各ノズル47に対応している圧電体素子28に同一波形の駆動パルス(基準となる駆動パルス)を印加した場合であっても、ノズル47の形状ばらつき、圧電体素子28の応答特性等が原因でばらつく。そこで、本実施形態では、基準となる駆動パルスを圧電体素子28の各々に印加したときにノズル47の各々から吐出される液状粘性物の重量を測定し、各ノズル47に液状粘性物の吐出量(吐出重量)を示す重量識別子を付して区分し、各区分毎に区分に応じた波形を有する駆動パルスを順に印加して吐出量の均一化を図っている。
つまり、基準となる駆動パルスを印加したときに吐出量が少ないノズルに対しては、そのノズルに対応している圧電体素子28に対して高い最大電位VPSを有する駆動パルス(例えば、図9に示した第1駆動パルス)を印加して吐出量を増大させている。逆に、吐出量が多いノズルに対しては、そのノズルに対応している圧電体素子28に対して低い最大電位VPSを有する駆動パルス(例えば、図9に示した第3駆動パルス)を印加して吐出量を少なくしている。かかる制御を行うことで、ノズル47の各々から吐出される液状粘性物の吐出重量の均一化を図っている。
このような制御を行うにあたっては、ヘッド10に形成されている各圧電体素子28の各々に基準となる駆動パルスを印加して各ノズル47から液状粘性物を吐出させ(第1工程)、各ノズル47から吐出される液状粘性物の1ドット当たりの重量を予め測定しておく。ここで、吐出される液状粘性物の重量は、例えば特開平10−202884号公報に開示されている通り、同一のノズルから液状粘性物を数万ドット吐出させて重量を測定し、その測定結果を吐出回数で除算して求める方法、又はQCM(Quartz Crystal Microbalance)法を用いて測定することができる。QCM法とは、共振周波数が既知である水晶振動子上に液状粘性物を吐出したときの共振周波数の変化量から吐出された液状粘性物の重量をナノグラムのオーダーで測定する方法である。そして、その測定結果から各ノズル47に対して液状粘性物の吐出量(吐出重量)を示す重量識別子を付す。この重量識別子は、例えば作業者がコンピュータ1Bのキーボード12を操作して、コンピュータ本体13に入力する。
〔吐出方法〕
次に、上記の吐出装置1を用いて基板W上に液状粘性物を吐出する吐出方法について説明する。図10は、本発明の一実施形態による吐出方法を示すフローチャートである。作業者がコンピュータ1Bに設けられたキーボード12を操作して複数記憶された吐出位置情報から1つの吐出位置情報を選択して吐出開始指示を行うと液状粘性物の吐出処理が開始される。
吐出処理が開始されると、コンピュータ本体13において、ヘッド情報と作業者によって選択された吐出位置情報とから基板W上に液状粘性物を吐出する際に使用されないノズルの判別処理が行われる(ステップS1)。この判別処理が完了すると、作業者によって選択された吐出位置情報、吐出条件、及びステップS1で使用されると判別されたノズルに付された重量識別子がコンピュータ本体13から吐出装置本体1Aに設けられた制御装置11へ転送される。
コンピュータ本体13から転送されたこれらの情報は図2に示すインターフェイス21を介してRAM22の一部として設けられた受信バッファ22aに記憶される。受信バッファ22aに記憶された吐出位置情報は、コマンド解析が行われてからRAM22の一部として設けられた中間バッファ22bへ送られる。中間バッファ22b内では制御部24によって中間コードに変換された中間データが保持され、ステージ7上における実際の液状粘性物の吐出位置等の情報を付加する処理が制御部24によって実行される。
また制御部24は、受信バッファ22aに記憶された重量識別子に基づいて、ヘッド10に形成されたノズルの内の液状粘性物の吐出に用いられるノズル47をグループ化して区分する処理を行う(ステップS3)。ノズル47をグループ化する具体的な方法は、例えば、重量識別子が等しいもののみが1つのグループに含まれるようにノズル47をグループ化する。
或いは、重量識別子がほぼ等しいものが1つのグループに含まれるようノズル47のグループ化を行う。例えば、基準となる駆動パルスを印加した場合に目標とする吐出量が10ngである場合に、吐出量のばらつきが目標とする吐出量の0〜1%未満を示す重量識別子が付されたグループ、1%以上2%未満を示す重量識別子が付されたグループ、0〜−1%未満を示す重量識別子が付されたグループ、といった具合にグループ化する。かかるグループ化を行った場合には、1つのグループに異なる重量識別子が付されたノズルが含まれることになる。尚、ここでは、ステップS3の処理によって作成されるグループ数がN(Nは正の整数)であるとする。
グループ化を終えると、制御部24は中間バッファ22bに記憶されている中間データを各グループ毎に分割する処理を行う。そして、中間バッファ22bに記憶された中間データの各々を解析してデコード化した後、各中間データを展開して第1ドットパターンデータ〜第Nドットパターンを作成して出力バッファ22cに記憶させる。このようにして、各グループ毎のドットパターンデータを作成する。
以上の処理が終了すると、制御部24は、変数nの値を初期値「1」に設定し(ステップS4)、変数nで指定されるグループ(ここでは、第1グループ)に対するドットパターンデータ(ここでは、第1ドットパターンデータ)のうちのヘッド10の1スキャン分に相当するドットパターンデータを出力バッファ22cから読み出し、インターフェイス27を介して吐出データSIとしてヘッド10に順次シリアル転送する。これと並行して、制御部24は駆動信号生成部26に対して、変数nの値で指定されるグループ(ここでは、第1グループ)に応じた波形を有する駆動パルスを駆動信号生成部26に生成させる。
図11は、ノズルに付された重量識別子IDと駆動パルスの最大電気VPSとの関係の一例を示す図である。図11に示す例では、例えば重量識別子IDが「00」であるグループに対しては、駆動パルスの最大電位が20.0[V]に設定されており、重量識別子IDが増大するにつれて、0.1[V]づつ最大電位VPSが増大するよう設定されている。
尚、この関係を示すテーブルは、制御部24に設けられる不図示のメモリに予め記憶されており、制御部24が変数nの値で指定されるグループ(ここでは、第1グループ)を示す重量識別子IDに対応している最大電位VPSを読み出してデータDATA(図6参照)として駆動信号生成部26に出力することにより、第1グループに応じた波形を有する駆動パルス(ここでは、第1駆動パルスとする)を生成させる。テーブルは、異なる区分(グループ)に含まれるノズル47から吐出される液状粘性物の重量がほぼ等しくなるように予め作成されている。
ドットパターンデータ(吐出データSI)及び駆動信号COM、更にラッチ信号LATがヘッド駆動回路29に出力されると、レベルシフタ32から出力される吐出データSI(第1ドットパターンデータ)に応じて、第1駆動パルスを含む駆動信号COMが第1グループに含まれるノズル47に対応した圧電体素子28に印加される。これによって、第1グループに含まれるノズル47のみから基板W上に液状粘性物が吐出される。
以上の動作は、ヘッド10がX方向(主走査方向)に往復運動するとともに、ステージ7がY方向(副走査方向)に移動して走査が完了するまで行われる(ステップS5:第2工程)。走査が完了すると、制御部24は、X方向駆動モータ2及びY方向駆動モータ3を駆動して、ヘッド10及びステージ7を初期位置に移動させる。次に、制御部24は、変数nの値がグループ数N以上であるか否かを判断する(ステップS6)。
ステップS6の判断結果が「NO」の場合には、制御部24は変数nの値をインクリメントし(ステップS7)、ステップS5に戻る。そして、変数nで指定されるグループ(ここでは、第2グループ)に対するドットパターンデータ(ここでは、第2ドットパターンデータ)のうちのヘッド10の1スキャン分に相当するドットパターンデータを出力バッファ22cから読み出し、インターフェイス27を介して吐出データSIとしてヘッド10に順次シリアル転送する。これと並行して、制御部24は駆動信号生成部26に対して、変数nの値で指定されるグループ(ここでは、第2グループ)に応じた波形を有する駆動パルスを駆動信号生成部26に生成させる。
第2グループに応じたドットパターンデータ(吐出データSI)及び駆動信号COM、更にラッチ信号LATがヘッド駆動回路29に出力されると、レベルシフタ32から出力される吐出データSI(第2ドットパターンデータ)に応じて、第2駆動パルスを含む駆動信号COMが第2グループに含まれるノズル47に対応した圧電体素子28に印加される。これによって、第2グループに含まれるノズル47のみから基板W上に液状粘性物が吐出される。以上の動作は、ヘッド10がX方向(主走査方向)に往復運動するとともに、ステージ7がY方向(副走査方向)に移動して走査が完了するまで行われる(ステップS5:第2工程)。走査が完了すると、制御部24は、X方向駆動モータ2及びY方向駆動モータ3を駆動して、ヘッド10及びステージ7を初期位置に移動させ、変数nの値がグループ数N以上であるか否かを判断する(ステップS6)。
ステップS6の判断結果が「NO」の場合には、同様に変数nの値をインクリメントし(ステップS7)、ステップS5に戻って第3グループのノズル47に対応した圧電体素子28のみに第3駆動パルスを印加して基板W上に液状粘性物を吐出する。ステップS6の判断結果が「NO」の場合には、以下同様の処理が行われる。一方、ステップS6の判断結果が「YES」の場合には、一連の処理が終了する。
以上説明した通り、本実施形態においては、ヘッド10に設けられたノズル47を一つ又は複数を単位としてグループ化(区分)し、グループ毎(区分毎)に波形が異なる駆動パルスを生成して区分に応じた波形を有する駆動パルスを区分毎に印加しているため、異なる区分に属するノズルからの吐出量を均一にすることができ、液状粘性物の吐出量を精度良く制御することができる。また、図9に示す通り、1吐出周期に1つの駆動パルスを含む駆動信号COMを各圧電体素子28に印加して液状粘性物を吐出しているため、従来のような位置ずれが生ずることはない。この結果、所定の位置に所定量の液状粘性物を精確に吐出することができるため、所期の機能を有し、高い信頼性を有するデバイスを製造することができる。
〔デバイス製造方法、電子機器〕
以上、本発明の実施形態による吐出装置について説明したが、この吐出装置は膜を形成する成膜装置又はマイクロレンズアレイ、液晶表示装置、有機EL装置、プラズマ型表示装置、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)等のデバイス製造装置として用いることができる。図12及び図13は、それぞれ、本発明の実施形態による吐出装置を用いて製造した光インタコネクション装置用のマイクロレンズアレイの説明図である。吐出装置において、図12及び図13に示す透明基板からなる対象物W1の所定の位置に液滴吐出ヘッドから感光性の透明樹脂(液状粘性物)を吐出した後、紫外線硬化させて、透明基板上の所定位置に所定の大きさのマイクロレンズLを形成すれば、光インタコネクション装置用のマイクロレンズアレイ58a,58bを製造することができる。
ここで、図12に示すマイクロレンズアレイ58aでは、マイクロレンズLがX方向及びY方向にマトリクス状に配列されている。また、図13に示すマイクロレンズアレイ58bでは、マイクロレンズLがX方向及びY方向に不規則に分散して形成されている。尚、マクロレンズアレイは、光インタコネクション装置の他、液晶パネルにも用いられているが、この液晶装置用のマイクロレンズを製造するにあたっても、本発明を適用したインクジェット式装置を用いれば、フォトリソグラフィ技術を用いる必要がないので、マイクロレンズアレイの生産効率を向上することができる。
図14は、本発明の実施形態による吐出装置を用いて製造したカラーフィルタ基板を用いた液晶装置の構成を模式的に示す断面図であり、図15(a),(b)はそれぞれ、カラーフィルタ基板における各色の配置を示す説明図である。図14において、液晶装置60では、例えば、カラーフィルタ基板61とTFTアレイ基板61とが所定の間隙を介して貼り合わされ、かつ、これらの基板間には電気光学物質としての液晶63が封入されている。TFTアレイ基板61において、透明基板64の内側の面には、画素スイッチング用のTFT(図示せず)及び画素電極65がマトリクス状に配置され、その表面に配向膜66が形成されている。これに対して、カラーフィルタ基板61において、透明基板67には、画素電極65に対向する位置にR、G、Bのカラーフィルタ層72R、72G、72Bが形成され、その表面に平坦化膜68、対向電極70、及び配向膜71が形成されている。
カラーフィルタ基板61において、カラーフィルタ層72R、72G、72Bは、周りが1段又は段付きのバンク68で囲まれ、このバンク68の内側に形成されている。ここで、カラーフィルタ層72R、72G、72Bは、図15(a)に示すデルタ配列、又は図15(b)に示すストライプ配列等、所定のレイアウトに配置される。
このような構成のカラーフィルタ基板61を製造するにあたっては、まず、透明基板67の表面にバンク68を形成した後、上述した実施形態で説明した吐出装置を用いて、各バンク68の内側に所定色の樹脂(液状粘性物)を供給した後、紫外線硬化又は熱硬化させて、カラーフィルタ層72R、72G、72Bを形成する。従って、フォトリソグラフィ技術を用いずにカラーフィルタ層72R、72G、72Bを形成できるので、カラーフィルタ基板61の生産性を向上することができる。
図16は、有機EL装置の構成の一例を示す断面図である。図16に示すように、有機EL装置301は、基板311、回路素子部321、画素電極331、バンク部341、発光素子351、陰極361(対向基板)、及び封止用基板371から構成された有機EL素子302に、フレキシブル基板(図示省略)の配線及び駆動IC(図示省略)を接続したものである。回路素子部321は基板311上に形成され、複数の画素電極331が回路素子部321上に整列している。そして、各画素電極331間にはバンク部341が格子状に形成されており、バンク部341により生じた凹部開口344に、発光素子351が形成されている。陰極361は、バンク部341及び発光素子351の上部全面に形成され、陰極361の上には、封止用基板371が積層されている。
有機EL素子を含む有機EL装置301の製造プロセスは、バンク部341を形成するバンク部形成工程と、発光素子351を適切に形成するためのプラズマ処理工程と、発光素子351を形成する発光素子形成工程と、陰極361を形成する対向電極形成工程と、封止用基板371を陰極361上に積層して封止する封止工程とを備えている。
発光素子形成工程は、凹部開口344、即ち画素電極331上に正孔注入/輸送層352及び発光層353を形成することにより発光素子351を形成するもので、正孔注入/輸送層形成工程と発光層形成工程とを有している。そして、正孔注入/輸送層形成工程は、正孔注入/輸送層352を形成するための第1組成物(機能液)を各画素電極331上に吐出する第1液滴吐出工程と、吐出された第1組成物を乾燥させて正孔注入/輸送層352を形成する第1乾燥工程とを有し、発光層形成工程は、発光層353を形成するための第2組成物(機能液)を正孔注入/輸送層352の上に吐出する第2液滴吐出工程と、吐出された第2組成物を乾燥させて発光層353を形成する第2乾燥工程とを有している。この発光素子形成工程では、吐出装置を用いて上記発光素子を形成する。
図17は、プラズマ型表示装置の構成の一部を示す分解斜視図である。図17に示す通り、プラズマ型表示装置400は、互いに対向して配置された基板401,402及びこれらの基板401,402の間に形成される放電表示部410を含んで構成される。放電表示部410は、複数の放電室416が集合されたものである。複数の放電室416のうち、赤色放電室416(R)、緑色放電室416(G)、青色放電室416(B)の3つの放電室416が対になって1画素を構成するように配置されている。
基板401の上面には所定の間隔でストライプ状にアドレス電極411が形成され、アドレス電極411と基板401の上面とを覆うように誘電体層419が形成されている。誘電体層419上には、アドレス電極411,411間に位置し、且つ各アドレス電極411に沿うように隔壁415が形成されている。隔壁415は、アドレス電極411の幅方向左右両側に隣接する隔壁と、アドレス電極411と直交する方向に延設された隔壁とを含む。また、隔壁415によって仕切られた長方形状の領域に対応して放電室416が形成されている。また、隔壁415によって区画される長方形状の領域の内側には蛍光体417が配置されている。蛍光体417は、赤、緑、青の何れかの蛍光を発光するものであり、赤色放電室416(R)の底部には赤色蛍光体417(R)が、緑色放電室416(G)の底部には緑色蛍光体417(G)が、青色放電室416(B)の底部には青色蛍光体417(B)がそれぞれ配置されている。
一方、基板402には、先のアドレス電極411と直交する方向に複数の表示電極412がストライプ状に所定の間隔で形成されている。更に、これらを覆うように誘電体層413、及びMgO等からなる保護膜414が形成されている。基板401と基板402とは、アドレス電極411と表示電極412とを互いに直交させるように対向させて相互に貼り合わされている。アドレス電極411及び表示電極412は、図示略の交流電源に接続されている。各電極に通電することにより、放電表示部410において蛍光体417が励起発光してカラー表示が可能となる。本発明の実施形態による吐出装置は、隔壁415によって区画される長方形状の領域の内側に蛍光体417を配置するために用いられる。
図18は、電界放出素子を備えた電界放出ディスプレイ(FED)の構成を示す図であって、(a)はFEDを構成するカソード基板とアノード基板の配置関係を概略的に示す分解斜視図であり、(b)はFEDのカソード基板に設けられる駆動回路の概略構成を示す回路図であり、(c)はカソード基板の要部を示す斜視図である。図18(a)に示す通り、FED500は、カソード基板500aとアノード基板500bとを対向配置した構成である。
カソード基板500aは、図18(a),(b)に示す通り、ゲート線501と、エミッタ線502と、ゲート線501及びエミッタ線502に接続された電界放出素子503とからなる所謂単純マトリクス駆動回路を備えている。ゲート線501にはゲート信号V,V,…,Vが供給され、エミッタ線502には、エミッタ信号W,W,…,Wが供給される。また、アノード基板500bは、電子が当ることにより発光する性質を有する蛍光体を備えており、この蛍光体として赤、緑、青の何れかの蛍光を発光する蛍光体が設けられている。
図18(c)に示す通り、電界放出素子503はエミッタ線502に接続されたエミッタ電極503aと、ゲート線501に接続されたゲート電極503bとを備えた構成である。また、エミッタ電極503aは、エミッタ電極503a側からゲート電極503bに向かって小径化するエミッタティップ505と呼ばれる突起部を備えており、このエミッタティップ505に対応した位置にはゲート電極503bに孔部504が形成されており、この孔部504内にエミッタティップ505の先端が配置されている。
電界放出素子503に設けられたエミッタ電極503aとゲート電極503bとの間に電圧を供給すると、電界の作用によってエミッタティップ505から孔部504に向かって電子510が移動し、エミッタティップ505の先端から電子510が放出される。能出された電子510が、カソード基板500aに対向配置されたアノード基板500bの蛍光体に当たることで蛍光体が発光する。このため、ゲート線501のゲート信号V,V,…,V、及びエミッタ線502のエミッタ信号W,W,…,Wを制御してFED500を駆動すれば所望の色を表示させることが可能になる。本発明の実施形態による吐出装置は、アノード基板500bに蛍光体を配置するために用いられる。
上記の液晶装置、有機EL装置、プラズマ型表示装置、FED等のデバイスは、ノート型コンピュータ及び携帯電話等の電子機器に設けられる。だだし、本発明にいう電子機器は、上記のノート型コンピュータ及び携帯電話に限られる訳ではなく、種々の電子機器に適用することができる。例えば、液晶プロジェクタ、マルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、ページャ、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置等の電子機器に適用することが可能である。
本発明の一実施形態による吐出装置の全体構成を示す概略斜視図である。 図1に示したヘッド10と制御装置11との構成を示すブロック図である。 圧電体素子28の構成を示す分解斜視図である。 圧電体素子28を説明するための図である。 圧電体素子28の液状粘性物吐出時における動作を示す図である。 駆動信号生成部26の構成を示すブロック図である。 駆動信号生成部26が生成する駆動信号の波形の一例を示す図である。 制御部24から駆動信号生成部26へデータ信号DATA及びアドレス信号AD1〜AD4を転送するタイミングを示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による吐出装置1で用いられる駆動信号COMに含まれる駆動パルスの波形の一例を示す図である。 本発明の一実施形態による吐出方法を示すフローチャートである。 ノズルに付された重量識別子IDと駆動パルスの最大電気VPSとの関係の一例を示す図である。 本発明の実施形態による吐出装置を用いて製造した光インタコネクション装置用のマイクロレンズアレイの説明図である。 本発明の実施形態による吐出装置を用いて製造した光インタコネクション装置用のマイクロレンズアレイの説明図である。 本発明の実施形態による吐出装置を用いて製造したカラーフィルタ基板を用いた液晶装置の構成を模式的に示す断面図である。 カラーフィルタ基板における各色の配置を示す説明図である。 有機EL装置の構成の一例を示す断面図である。 プラズマ型表示装置の構成の一部を示す分解斜視図である。 電界放出素子を備えた電界放出ディスプレイ(FED)の構成を示す図である。
符号の説明
1……吐出装置
1B……コンピュータ(吐出指示装置)
10……ヘッド
13……コンピュータ本体(吐出指示装置)
22……RAM(記憶手段)
24……制御部(制御手段)
26……駆動信号生成部(駆動信号生成手段)
28……圧電体素子(圧力発生素子)
47……ノズル
COM……駆動信号

Claims (16)

  1. 対象物に液状粘性物を吐出する吐出装置において、
    前記液状粘性物が吐出される複数のノズルと、当該ノズルの各々に対応する複数の圧力発生素子とを備え、前記ノズルが一つ又は複数を単位として区分されたヘッドと、
    前記圧力発生素子に印加する駆動信号であって、前記区分毎に波形が異なる駆動パルスを含んでなる駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、
    前記駆動信号に含まれる駆動パルスのうち、前記区分の各々含まれるノズルに対応する圧力発生素子に対して前記区分に応じた波形を有する駆動パルスを前記区分毎に印加する制御手段と
    を備えることを特徴とする吐出装置。
  2. 前記複数の圧力発生素子に同一波形の駆動パルスを印加したときに前記ノズルの各々から吐出される前記液状粘性物の吐出重量を示す重量識別子を記憶する記憶手段を備えており、
    前記ノズルは、前記重量識別子に基づき前記液状粘性物の吐出重量に応じて区分されていることを特徴とする請求項1記載の吐出装置。
  3. 前記制御手段は、前記液状粘性物の吐出重量を示す前記重量識別子がほぼ等しいものをグループ化して前記ノズルを区分することを特徴とする請求項2記載の吐出装置。
  4. 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された重量識別子が同一のノズルに対応した圧力発生素子に対し、前記駆動パルスのうちの同一の波形を有する駆動パルスを印加することを特徴とする請求項2記載の吐出装置。
  5. 前記制御手段は、前記重量識別子が同一のグループに属するノズルに対応した圧力発生素子に対し、前記駆動パルスのうちの同一の波形を有する駆動パルスを印加することを特徴とする請求項3記載の吐出装置。
  6. 前記駆動信号は、1周期に1つの駆動パルスを含むことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の吐出装置。
  7. 前記駆動パルスは、異なる前記区分に含まれるノズルから吐出される液状粘性物の重量がほぼ等しくなるように前記波形が設定されることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の吐出装置。
  8. 前記対象物に対する前記液状粘性物の吐出位置を示す吐出位置情報を前記制御手段に転送する吐出指示装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の吐出装置。
  9. 前記吐出指示装置は、前記重量識別子を示す重量識別子情報を前記記憶手段に転送して記憶させることを特徴とする請求項8記載の吐出装置。
  10. 液状粘性物が吐出される複数のノズルと、当該ノズルの各々に対応する複数の圧力発生素子とが設けられたヘッドを備える吐出装置の制御方法であって、
    前記圧力発生素子の各々に対して基準となる駆動パルスを印加し、前記ノズルの各々から液状粘性物を吐出する第1工程と、
    前記ノズルの各々から吐出された前記液状粘性物の吐出重量の測定結果に基づいて前記ノズルを区分し、各々の区分に含まれるノズルに対応する圧力発生素子に対して区分に応じた波形を有する駆動パルスを印加して液状粘性物を吐出する第2工程と
    を含むことを特徴とする吐出装置の制御方法。
  11. 前記第2工程は、前記駆動パルスの印加を前記区分毎に順に行うことを特徴とする請求項10記載の吐出装置の制御方法。
  12. 前記第2工程は、前記基準となる駆動パルスを印加したときに、前記ノズルの各々から吐出される前記液状粘性物の吐出重量を示す重量識別子に基づいて前記ノズルを区分することを特徴とする請求項10又は請求項11記載の吐出装置の制御方法。
  13. 前記第2工程で印加される駆動パルスは、異なる前記区分に含まれるノズルから吐出される液状粘性物の重量がほぼ等しくなるように前記波形が設定されていることを特徴とする請求項10から請求項12の何れか一項に記載の吐出装置の制御方法。
  14. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載の吐出装置、又は請求項10から請求項13の何れか一項に記載の吐出装置の制御方法を用いた吐出方法であって、
    前記ヘッド又は前記対象物の少なくとも一方を移動させて、前記対象物上の所定位置に前記液状粘性物を吐出することを特徴とする吐出方法。
  15. 請求項14記載の吐出方法を用いて、前記対象物としての基板上に液状粘性物を吐出し、デバイスを形成することを特徴とするデバイス製造方法。
  16. 請求項15記載のデバイス製造方法を用いて製造されることを特徴とするデバイス。
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