JP3944638B2 - 表示装置製造方法、表示装置製造装置、表示装置、デバイス、及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のノズルから液滴を吐出して表示装置を製造する表示装置製造方法及び表示装置製造装置と、これら表示装置製造方法及び表示装置製造装置により製造された表示装置と、該表示装置を備えて製造されたデバイスとに関する。また、前記表示装置製造方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
特に、乾燥工程時の乾燥条件に起因する濃度むらの発生を極めて低減させることが可能な、表示装置製造方法、表示装置製造装置、表示装置、デバイス、及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータの発達、特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のためにはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の大きいカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高まっている。
【0003】
この種のカラーフィルタの製造方法としては、従来、染色法、顔料分散法、電着法等があり、さらに、コストダウンに対する要求から、印刷法や液滴吐出方式で形成する方法が提案されている。液滴吐出方式に関しては、例えば特開昭59?75205号公報に、R,G,Bの3色の色素を含有する液滴を基板上に液滴吐出方式により付与し、各液滴を乾燥させて着色部を形成する方法が提案されている。こうした液滴吐出方式では、R,G,Bの各画素の形成を一工程で行なうことができるため、大幅な製造工程の簡略化と、大幅なコストダウンを図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この液滴吐出方式においては、製造されるカラーフィルタのますますの高解像度化に対応するための課題のひとつとして、各画素間の色むら発生防止がある。
すなわち、各画素に液滴を吐出する液滴吐出ヘッドには、各液滴を吐出するためのノズルが多数、穿設されているが、これらノズルから吐出される各液滴の吐出量は、基本的に各ノズル間でばらついているため、何らかの対策を講じないと、吐出量の大小による濃度パターンができてしまい、目視で見て判るような色むらを生じる恐れがある。
【0005】
したがって、このような色むらを防止するための各種補正方法として、例えば、製造工程中に各画素間の濃度ばらつきを測定する工程を設け、この測定結果に基づいて各画素の液滴重量(吐出量)が一定となるようにフィードバックすることで、色むらを低減させる補正方法などが提案されている。
【0006】
しなしながら、このような、各画素の液滴重量を全て同じにする補正方法では、色むらの低減にも限界があった。すなわち、例えばR,G,Bの順に各色の液滴を吐出しながらカラーフィルタを製造する場合、各色の吐出工程後に、液滴を乾燥させる乾燥工程が必要とされるが、同一のカラーフィルタ基板内であっても、その基板上の位置によって乾燥条件(風向き、乾燥温度など)が異なるため、同一液滴重量が吐出されても、前記各位置毎に乾燥後の液滴形状が異なる(液滴膜の厚みが平坦状、凹状、凸状と異なる)ため、濃度むらが生じることとなる。より具体的に言うと、カラーフィルタ基板を平面視した場合に、中央部分に比較してその周辺部分の方が早めに乾燥しやすく、その結果、中央部分では濃く、その周辺部分では薄くなる傾向が生じる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、液滴吐出方式を用いた表示装置/デバイスの製造において、乾燥条件の差に起因する濃度むらを低減させることができる手段の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
[1] 基板に向けて複数のノズルから液滴を吐出して表示装置を製造する方法であり、生産工程前に、前記基板上の各座標位置毎の乾燥後濃度分布データを予め取得しておき、生産工程時に、前記乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で前記各座標位置に前記液滴を吐出することを特徴とする表示装置製造方法。
この[1]に記載の表示装置製造方法によれば、液滴を吐出して乾燥させたサンプルを生産工程前に予め取り、このサンプルでの各位置における濃度を測定することで、基板上の濃度むらを、乾燥後濃度分布データとして予め取得しておく。さらに、この乾燥後濃度分布データに基づいて、濃度の薄い位置には液滴吐出量(液滴重量)を他所より多めにし、逆に濃度の濃い位置には液滴吐出量(液滴重量)が他所より少なめにするように、生産工程時の吐出量分布を設定する。このようにして生産工程前に設定された吐出量分布に基づいて、生産工程時に液滴の吐出を行うことで、乾燥後の濃度むらを最小とする液滴吐出量分布を確保することができ、乾燥条件の違いによる濃度むらを吸収することができるようになる。
【0012】
[5] 基板に向けて複数のノズルから液滴を吐出して表示装置を製造する方法であり、生産工程前に、前記基板上の各吐出位置に対応した濃度分布を求めるとともに、これら濃度分布毎に前記各吐出位置を複数の濃度領域に区分することで、乾燥後濃度分布データを予め取得しておき、生産工程時に、前記乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で前記各濃度領域に前記液滴を吐出することを特徴とする表示装置製造方法。
この[5]に記載の表示装置製造方法によれば、液滴を吐出して乾燥させたサンプルを生産工程前に予め取り、このサンプルでの各位置における濃度を測定し、さらには、各吐出位置の中でも濃度が比較的近いもの同士を纏めて複数の濃度領域にグループ化することで、基板上の濃度むらを、乾燥後濃度分布データとして予め取得しておく。そして、この乾燥後濃度分布データに基づいて、濃度の薄い濃度領域には液滴吐出量(液滴重量)を他領域より多めにし、逆に濃度の濃い濃度領域には液滴吐出量(液滴重量)を他領域より少なめにするように、生産工程時の吐出量分布を設定する。このようにして生産工程前に設定された吐出量分布に基づいて、生産工程時に液滴の吐出を行うことで、乾燥後の濃度むらを最小とする液滴吐出量分布を確保することができ、乾燥条件の違いによる濃度むらを吸収することができるようになる。
【0016】
[9] 液滴吐出ヘッドに設けられた複数のノズルより液滴を基板に向けて吐出して表示装置を製造する装置であり、前記基板上の各座標位置毎の乾燥後濃度分布データを、生産工程前に予め取得しておく乾燥後濃度分布データ取得手段と、前記乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で、前記各座標位置に前記液滴を吐出させる液滴吐出ヘッド制御手段とが備えられていることを特徴とする表示装置製造装置。
この[9]に記載の表示装置製造装置によれば、液滴を吐出して乾燥させたサンプルを生産工程前に予め取り、このサンプルでの各位置における濃度を測定することで、基板上の濃度むらを、乾燥後濃度分布データとして予め取得しておく。さらに、この乾燥後濃度分布データに基づいて、濃度の薄い位置には液滴吐出量(液滴重量)を他所より多めにし、逆に濃度の濃い位置には液滴吐出量(液滴重量)を他所より少なめにするように、生産工程時の吐出量分布を設定する。このようにして生産工程前に設定された吐出量分布に基づいて、生産工程時に液滴の吐出を行うことで、乾燥後の濃度むらを最小とする液滴吐出量分布を確保することができ、乾燥条件の違いによる濃度むらを吸収することができるようになる。
【0018】
[11] 上記[9]又は上記[10]に記載の表示装置製造装置において、前記液滴吐出ヘッドには、前記液滴を吐出する駆動源である圧電素子が前記各ノズルそれぞれに対応して設けられ、前記乾燥後濃度分布データ取得手段は、前記乾燥後濃度分布データを、前記基板上の液滴濃度差に応じた複数の濃度ランクに分類し、前記液滴吐出ヘッド制御手段は、前記各濃度ランクそれぞれに対応付けられた波形または印加電圧を前記各圧電素子に印加することで、前記各座標位置毎の前記液滴の吐出量制御を行うことを特徴とする表示装置製造装置。
この[11]に記載の表示装置製造装置によれば、基板上の各吐出位置において、乾燥条件に起因して濃度が薄くなりやすい吐出位置に対しては、ここにこれから液滴を吐出するノズルに対応した圧電素子に加える波形または印加電圧を比較的高めとすることで、液滴吐出量を比較的多めとする。逆に、乾燥条件に起因して濃度が濃くなりやすい吐出位置に対しては、ここにこれから液滴を吐出するノズルに対応した圧電素子に加える波形または印加電圧を比較的低めとすることで、液滴吐出量を比較的少なめとする。このように各圧電素子に加える波形または印加電圧の強弱を液滴吐出ヘッド制御手段が調整することにより、基板上の濃度むらを低減させるのに必要とされる各吐出位置での液滴吐出量を、高精度に制御することができるようになる。
【0020】
[13] 液滴吐出ヘッドに設けられた複数のノズルより液滴を基板に向けて吐出して表示装置を製造する装置であり、前記基板上の各吐出位置に対応した濃度分布を求めるとともに、これら濃度分布毎に前記各吐出位置を複数の濃度領域に区分することで、乾燥後濃度分布データを予め取得しておく乾燥後濃度分布データ取得手段と、前記乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で、前記各濃度領域に前記液滴を吐出させる液滴吐出ヘッド制御手段とが備えられていることを特徴とする表示装置製造装置。
この[13]に記載の表示装置製造装置によれば、液滴を吐出して乾燥させたサンプルを生産工程前に予め取り、乾燥後濃度分布データ取得手段が、このサンプルの各位置における濃度を測定し、さらには、各吐出位置の中でも濃度が比較的近いもの同士を纏めて複数の濃度領域にグループ化することで、基板上の濃度むらを、乾燥後濃度分布データとして予め取得しておく。そして、この乾燥後濃度分布データに基づいて、液滴吐出ヘッド制御手段が、濃度の薄い濃度領域には液滴吐出量(液滴重量)を他領域より多めにし、逆に濃度の濃い濃度領域には液滴吐出量(液滴重量)を他領域より少なめにするように、生産工程時の吐出量分布を設定する。このようにして生産工程前に設定された吐出量分布に基づいて、生産工程時に液滴の吐出を行うことで、乾燥後の濃度むらを最小とする液滴吐出量分布を確保することができ、乾燥条件の違いによる濃度むらを吸収することができるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明は、複数のノズルから液滴を吐出して表示装置を製造する表示装置製造方法及び表示装置製造装置と、これら表示装置製造方法及び表示装置製造装置により製造された表示装置と、該表示装置を備えて製造されたデバイスとに関し、特に、乾燥工程時の乾燥条件に起因する濃度むらの発生を極めて低減させることが可能な、表示装置製造方法、表示装置製造装置、表示装置、及びデバイスに関するものであり、その一実施形態を、図面を参照しながら以下に説明するが、本発明がこれのみに限定解釈されるものでないことは勿論である。
【0028】
なお、以下の説明においては、まず、図1〜図13を参照しながら、本実施形態の表示装置製造方法、表示装置製造装置、表示装置、デバイス、及びプログラムに関する全般的な説明を主に行い、次に、図14〜図22及び表1を参照しながら、本実施形態の特徴的部分の説明を主に行うものとする。
また、以下の説明においては、前記の表示装置製造装置、表示装置製造方法、表示装置及びデバイスのそれぞれに対応するものが、下記である場合を例として説明を行うものとする。
・表示装置製造装置・・・カラーフィルタ基板の製造装置
・表示装置製造方法・・・カラーフィルタ基板の製造方法
・表示装置・・・カラーフィルタ基板
・デバイス・・・ノート型パーソナルコンピュータ
【0029】
(1)表示装置製造装置(カラーフィルタ基板の製造装置)
まず、図1により本実施形態の表示装置製造装置の説明を行う。なお、図1は、同表示装置製造装置における各構成機器の配置を示す平面図である。
同図に示すように、本実施形態の表示装置製造装置は、これから加工される基板(ガラス基板。以下、ウェハWfと称する)を収容するウェハ供給部1と、該ウェハ供給部1から移載されたウェハWfの描画方向を決めるウェハ回転部2と、該ウェハ回転部2から移載されたウェハWfに対してR(赤)の液滴を着弾させる液滴吐出装置3と、該液滴吐出装置3から移載されたウェハWfを乾燥させるベーク炉4と、これら装置間でのウェハWfの移載作業を行うロボット5a,5bと、ベーク炉4から移載されたウェハWfを次工程に送るまでに冷却及び描画方向の決定をなす中間搬送部6と、該中間搬送部6から移載されたウェハWfに対してG(緑)の液滴を着弾させる液滴吐出装置7と、該液滴吐出装置7から移載されたウェハWfを乾燥させるベーク炉8と、これら装置間でのウェハWfの移載作業を行うロボット9a,9bと、ベーク炉8から移載されたウェハWfを次工程に送るまでに冷却及び描画方向の決定をなす中間搬送部10と、該中間搬送部10から移載されたウェハWfに対してB(青)の液滴を着弾させる液滴吐出装置11と、該液滴吐出装置11から移載されたウェハWfを乾燥させるベーク炉12と、これら装置間でのウェハWfの移載作業を行うロボット13a,13bと、ベーク炉12から移載されたウェハWfの収納方向を決めるウェハ回転部14と、該ウェハ回転部14から移載されたウェハWfを収容するウェハ収容部15とを備えて概略構成されている。
【0030】
ウェハ供給部1は、1台あたり例えば20枚のウェハWfを上下方向に収容するエレベータ機構を備えた2台のマガジンローダ1a,1bを備えており、順次、ウェハWfが供給可能となっている。
ウェハ回転部2は、ウェハWfに対し、前記液滴吐出装置3によりどの方向に描画するかの描画方向決定と、これから液滴吐出装置3に移載する前の仮位置決めとを行うものであり、2台のウェハ回転台2a,2bにより、鉛直方向の軸線回りに90度ピッチ間隔で正確にウェハWfを回転可能に保持している。
【0031】
液滴吐出装置3,7,11については、後述においてその詳細を説明するため、ここでは説明を省略するものとする。
ベーク炉4は、例えば120℃以下の加熱環境に5分間、ウェハWfを置くことにより、液滴吐出装置3から移載されてきたウェハWfの赤色の液滴を乾燥させるものであり、これにより、ウェハWfの移動中に赤色の液滴が飛散するなどの不都合を防止可能としている。
【0032】
ロボット5a,5bは、基台を中心に伸展動作ならびに回転動作等が可能なアーム(図示せず)を備えており、該アームの先端に装備されている真空吸着パッドでウェハWfを吸着保持することにより、各装置間でのウェハWfの移載作業をスムーズかつ効率的に行うことができるようになっている。
【0033】
中間搬送部6は、ロボット5bによりベーク炉4から移載されてきた加熱状態のウェハWfを次工程に送る前に冷やす冷却器6aと、冷却後のウェハWfに対し、前記液滴吐出装置7によりどの方向に描画するかの描画方向決定及び、これから液滴吐出装置7に移載する前の仮位置決めを行うウェハ回転台6bと、これら冷却器6a及びウェハ回転台6b間に配置され、液滴吐出装置3,7間での処理速度差を吸収するバッファ6cとを備えて構成されている。ウェハ回転台6bは、鉛直方向の軸線回りに90度ピッチ、もしくは180度ピッチでウェハWfを回転させることができるようになっている。
【0034】
赤色の液滴を飛ばす液滴吐出装置3と、緑色の液滴を飛ばす液滴吐出装置7とでは、それぞれの各液滴吐出ヘッド(液滴吐出装置3,7,11の説明において後述)の清掃作業に要する時間が異なるため、その結果として、両液滴吐出装置3,7間で処理速度に差が生じることとなる。前記バッファ6cは、この処理速度差を吸収するために設けられたものであり、エレベータ状のストック台に複数枚のウェハWfを一時的に仮置きすることができるようになっている。
【0035】
ベーク炉10は、前記ベーク炉6と同様の構造を有する加熱炉であり、例えば120℃以下の加熱環境に5分間、ウェハWfを置くことにより、液滴吐出装置7から移載されてきたウェハWfの緑色の液滴を乾燥させるものであり、これにより、ウェハWfの移動中に緑色の液滴が飛散するなどの不都合を防止可能としている。
【0036】
ロボット9a,9bは、前記ロボット5a,5bと同様の構造を有しており、基台を中心として伸展動作ならびに回転動作等が可能なアーム(図示せず)を備え、該アームの先端に装備されている真空吸着パッドでウェハWfを吸着保持することにより、各装置間でのウェハWfの移載作業をスムーズかつ効率的に行うことができるようになっている。
【0037】
中間搬送部10は、前記中間搬送部6と同様の構造を有しており、ロボット9bによりベーク炉8から移載されてきた加熱状態のウェハWfを次工程に送る前に冷やす冷却器10aと、冷却後のウェハWfに対し、前記液滴吐出装置11によりどの方向に描画するかの描画方向決定及び、これから液滴吐出装置11に移載する前の仮位置決めを行うウェハ回転台10bと、これら冷却器10a及びウェハ回転台10b間に配置され、液滴吐出装置7,11間での処理速度差を吸収するバッファ10cとを備えて構成されている。ウェハ回転台10bは、鉛直方向の軸線回りに90度ピッチ、もしくは180度ピッチでウェハWfを回転させることができるようになっている。
【0038】
ウェハ回転部14は、各液滴吐出装置3,7,11によりR,G,Bパターンが形成された後の各ウェハWfに対し、それぞれが一定方向を向くように回転位置決め可能となっている。すなわち、ウェハ回転部14は、2台のウェハ回転台14a,14bを備えており、鉛直方向の軸線回りに90度ピッチ間隔で正確にウェハWfを回転可能に保持できるようになっている。
ウェハ収容部15は、ウェハ回転部14より移載されてきた完成品のウェハWf(カラーフィルタ基板)を、1台あたり例えば20枚づつ、上下方向に収容するエレベータ機構を備えた2台のマガジンアンローダ15a,15bを有しており、順次、ウェハWfを収容可能としている。
【0039】
(2)表示装置製造方法(カラーフィルタ基板の製造方法)及び液晶表示装置(カラーフィルタ基板)
以上説明の本実施形態の表示装置製造装置によるRGBパターン形成工程を含めたカラーフィルタ基板の製造工程の一連の流れを、図1〜図3を参照しながら以下に説明する。なお、図2は、同表示装置製造装置によるRGBパターン形成工程を含めた一連のカラーフィルタ基板製造工程を示す図であり、(a)〜(f)の順に製造される流れを示している。また、図3は、同表示装置製造装置の各液滴吐出装置により形成されるRGBパターン例を示す図であって、(a)はストライプ型を示す斜視図,(b)はモザイク型を示す部分拡大図,(c)はデルタ型を示す部分拡大図である。
【0040】
製造に用いられるウェハWfは、例えば長方形型薄板形状の透明基板であり、適度の機械的強度と共に光透過性の高い性質を兼ね備えている。このウェハWfとしては、例えば、透明ガラス基板、アクリルガラス、プラスチック基板、プラスチックフィルム及びこれらの表面処理品等が好ましく用いられる。
なお、このウェハWfには、RGBパターン形成工程の前工程において、生産性をあげる観点から、複数のカラーフィルタ領域が予めマトリックス状に形成されており、これらカラーフィルタ領域をRGBパターン形成工程の後工程で切断することにより、製造するデバイスに適合するカラーフィルタ基板として用いられるようになっている。
【0041】
図3に示すように、各カラーフィルタ領域には、R(赤色)の液滴及びG(緑色)の液滴及びB(青色)の液滴が、後述の各液滴吐出ヘッド53より所定のパターンで形成されるようになっている。この形成パターンとしては、図3(a)に示すストライプ型の他に、図3(b)に示すモザイク型や、図3(c)に示すデルタ型などがあるが、本発明ではその形成パターンに関し、特に限定はされない。
【0042】
まず、前工程であるブラックマトリックス形成工程では、図2(a)に示すように、透明のウェハWfの一方の面(カラーフィルタ基板の基礎となる面)に対して、光透過性のない樹脂(好ましくは黒色)を、スピンコート等の方法により、所定の厚さ(たとえば2μm程度)に塗布し、その後、フォトリソグラフィー法等の方法によりマトリックス状にブラックマトリックスb,・・・を形成していく。これらブラックマトリックスb,・・・の格子で囲まれる最小の表示要素は、所謂フィルターエレメント(符号e,・・・に示す各画素)と言われ、たとえばX軸方向の巾寸法が30μm、Y軸方向の長さ寸法が100μm程度の大きさとなる窓になる。このブラックマトリックスb,・・・を形成した後は、図示されないヒータにより熱を加えることで、ウェハWf上の樹脂を焼成することがなされる。
【0043】
このようにしてブラックマトリックスbが形成された後のウェハWfは、図1に示したウェハ供給部1の各マガジンローダ1a,1bに収容され、引き続きRGBパターン形成工程が行われる。
すなわち、まず各マガジンローダ1a,1bのうちの何れか一方に収容されたウェハWfを、ロボット5aがそのアームにて吸着保持した後、各ウェハ回転台2a,2bのうちのいずれか一方に載置する。そして、各ウェハ回転台2a,2bは、これから赤色の液滴を着弾させる前準備として、その描画方向と位置決めとを行う。
【0044】
その後、ロボット5aは、各ウェハ回転台2a,2b上のウェハWfを再び吸着保持し、今度は液滴吐出装置3へと移載する。この液滴吐出装置3では、図2(b)に示すように、所定のパターンを形成するための所定位置のフィルターエレメントe,・・・内に、赤色の液滴Rを着弾させる。この時の各液滴Rの量は、加熱工程における液滴Rの体積減少量を考慮した充分な量となっている。なお、この液滴吐出装置3による液滴Rの着弾の詳細については、後述で説明する。
【0045】
このようにして所定の全てのフィルターエレメントe,・・・に赤色の液滴Rが充填された後のウェハWfは、所定の温度(例えば70℃程度)で乾燥処理される。この時、液滴Rの溶媒が蒸発すると、図2(c)に示すように液滴Rの体積が減少するので、体積減少が激しい場合には、カラーフィルタ基板として充分な液滴膜厚が得られるまで、液滴Rの着弾作業と乾燥作業とが繰り返される。この処理により、液滴Rの溶媒が蒸発して、最終的に液滴Rの固形分のみが残留して膜化する。
【0046】
なお、この赤色パターンの形成工程における乾燥作業は、図1で示したベーク炉4によって行われる。そして、乾燥作業後のウェハWfは、加熱状態にあるため、同図に示すロボット5bにより冷却器6aへと搬送され、冷却される。冷却後のウェハWfは、バッファ6cに一時的に保管されて時間調整がなされた後、ウェハ回転台6bへと移載され、これから緑色の液滴を着弾させる前準備として、その描画方向と位置決めとがなされる。そして、ロボット9aが、ウェハ回転台6b上のウェハWfを吸着保持した後、今度は液滴吐出装置7へと移載する。
【0047】
この液滴吐出装置7では、図2(b)に示すように、所定のパターンを形成するための所定位置のフィルターエレメントe,・・・内に、緑色の液滴Gを着弾させる。この時の各液滴Gの量は、加熱工程における液滴Gの体積減少量を考慮した充分な量となっている。
【0048】
このようにして所定の全てのフィルターエレメントe,・・・に緑色の液滴Gが充填された後のウェハWfは、所定の温度(例えば70℃程度)で乾燥処理される。この時、液滴Gの溶媒が蒸発すると、図2(c)に示すように液滴Gの体積が減少するので、体積減少が激しい場合には、カラーフィルタ基板として充分な液滴膜厚が得られるまで、液滴Gの着弾作業と乾燥作業とが繰り返される。この処理により、液滴Gの溶媒が蒸発して、最終的に液滴Gの固形分のみが残留して膜化する。
【0049】
なお、この緑色パターンの形成工程における乾燥作業は、図1で示したベーク炉8によって行われる。そして、乾燥作業後のウェハWfは、加熱状態にあるため、同図に示すロボット9bにより冷却器10aへと搬送され、冷却される。冷却後のウェハWfは、バッファ10cに一時的に保管されて時間調整がなされた後、ウェハ回転台10bへと移載され、これから青色の液滴を着弾させる前準備として、その描画方向と位置決めとがなされる。そして、ロボット13aが、ウェハ回転台10b上のウェハWfを吸着保持した後、今度は液滴吐出装置11へと移載する。
【0050】
この液滴吐出装置11では、図2(b)に示すように、所定のパターンを形成するための所定位置のフィルターエレメントe,・・・内に、青色の液滴Bを着弾させる。この時の各液滴Bの量は、加熱工程における液滴Bの体積減少量を考慮した充分な量となっている。なお、この液滴吐出装置11による液滴Bの着弾の詳細については、後述で説明する。
【0051】
このようにして所定の全てのフィルターエレメントe,・・・に青色の液滴Bが充填された後のウェハWfは、図2(c)に示すように所定の温度(例えば70℃程度)で乾燥処理される。この時、液滴Bの溶媒が蒸発すると、液滴Bの体積が減少するので、体積減少が激しい場合には、カラーフィルタとして充分な液滴膜厚が得られるまで、液滴Bの着弾作業と乾燥作業とが繰り返される。この処理により、液滴Bの溶媒が蒸発して、最終的に液滴Bの固形分のみが残留して膜化する。
【0052】
なお、この青色パターンの形成工程における前記乾燥作業は、図1で示したベーク炉12によって行われる。そして、乾燥作業後のウェハWfは、ロボット13bによりウェハ回転台14a,14bの何れか一方に移載され、その後、一定方向を向くように回転位置決めがなされる。回転位置決め後のウェハWfは、ロボット13bによりマガジンアンローダ15a,15bの何れか一方に収容される。
【0053】
以上により、RGBパターン形成工程が完了する。そして引き続き、図2(d)以降に示す後工程が行われる。
すなわち、図2(d)に示す保護膜形成工程では、液滴R,G,Bを完全に乾燥させるために、所定の温度で所定時間加熱を行う。乾燥が終了すると、液滴膜が形成されたウェハWfの表面保護及び表面平坦化を目的として、保護膜cが形成される。この保護膜cの形成には、例えばスピンコート法や、ロールコート法や、リッピング法などの方法を採用することができる。
【0054】
続く図2(e)に示す透明電極形成工程では、スパッタ法や真空吸着法等の処方を用いて、透明電極tが保護膜cの全面を覆うように形成される。
続く図2(f)に示すパターニング工程では、透明電極tが、画素電極としてパターニングされる。なお、液晶表示パネルの駆動にTFT(Thin Film Transistor)等を用いる場合ではこのパターニングは不用である。
以上説明の各製造工程により、図2(f)に示すカラーフィルタ基板CKが製造される。
【0055】
(3)デバイス(ノート型パーソナルコンピュータ)
そして、このカラーフィルタ基板CKと対向基板(図示せず)とを対向配置させて製造した液晶表示装置を備えて製造されることにより、例えば図4に示すノート型パソコン20(デバイス)が製造されることとなる。同図に示すノート型パソコン20は、筐体21と、該筐体21内に収容された前記液晶表示装置(符号22参照)と、入力部であるキーボード23と、図示されない表示情報出力源、表示情報処理回路、クロック発生回路等の様々な回路と、これら回路に電力を供給する電源回路等からなる表示信号生成部とを備えて構成されている。液晶表示装置22には、例えばキーボード23から入力された情報に基づいて前記表示信号生成部により生成された表示信号が供給され、表示画像が形成されるようになっている。
【0056】
本実施形態に係るカラーフィルタ基板CKが装備されるデバイスとしては、前記ノート型パソコン20に限らず、携帯型電話機、電子手帳、ページャ、POS端末、ICカード、ミニディスクプレーヤ、液晶プロジェクタ、エンジニアリングワークステーション(EWS)、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型またはモニタ直視型のビデオレコーダ、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、タッチパネルを備えた装置、時計、ゲーム機器等、様々な電子機器が挙げられる。
【0057】
(4)液滴吐出装置の詳細
続いて、図5〜図18を参照しながら、上記表示装置製造装置に備えられている前記各液滴吐出装置3,7,11の詳細説明を行うものとする。なお、各液滴吐出装置3,7,11は同じ構造を有しているため、液滴吐出装置3についての説明を以下に行い、他の液滴吐出装置7,11は同様であるとしてその説明を省略するものとする。
【0058】
図5〜図7に示すように、本実施形態の液滴吐出装置3は、その主要構成機器として、液滴吐出ユニット30と、キャップユニット60と、ワイピングユニット70(ヘッド清掃機構)と、重量測定ユニット90(図5では省略)と、ドット抜け検出ユニット100(図5では省略)とを備えている。
なお、図5は、同液滴吐出装置の主要機器を示す概略構成図である。また、図6は、同液滴吐出装置の一部を示す図であって、図1の矢印Aより見た側面図である。また、図7は、同液滴吐出装置を示す図であって、図6の矢印Bより見た平面図である。
【0059】
(a)液滴吐出ユニット30の説明
液滴吐出ユニット30は、液滴Rを前記ウェハWfに向けて吐出、着弾させるユニットである。図5に示すように、この液滴吐出ユニット30では、まず、窒素ガス等の不活性ガスgをエアフィルタ31に供給し、ここで不活性ガスg中に含まれる不純物の除去を行った後、さらにミストセパレータ32を通すことで不活性ガスg中に含まれるミストの除去が行われる。ミスト除去後の不活性ガスgは、液滴を圧送する系統と、洗浄液を圧送する系統との2系統に分岐され、作業内容に応じてこれら系統をどちらか一方に、後述の液滴・洗浄液圧送圧力切替弁35によって切り替えることができるようになっている。
【0060】
すなわち、液滴を圧送する系統を選択した場合には、ミストセパレータ32を経た不活性ガスgは、液滴圧送圧力調整弁33へと供給され、ここで適切に調圧された後、液滴側残圧排気弁34及び液滴・洗浄液圧送圧力切替弁35及びエアーフィルタ36を通過し、さらに、不活性ガス圧力検出センサ37で供給圧チェックがなされてから、液滴圧送タンク38内へと供給されるようになっている。
【0061】
一方、洗浄液を圧送する系統を選択した場合には、ミストセパレータ32を経た不活性ガスgは、洗浄液圧送圧力調整弁39へと供給され、ここで適切に調圧された後、洗浄液側残圧排気弁40及び液滴・洗浄液圧送圧力切替弁35及びエアーフィルタ71を通過し、さらに、不活性ガス圧力検出センサ72で供給圧チェックがなされてから、洗浄液圧送タンク73内へと供給されるようになっている。この系統における流れの続きは、後述のワイピングユニット70(ヘッド清掃機構)の説明において述べるものとする。
【0062】
前記液滴圧送タンク38には、脱気液滴ボトル41内の液滴が、液滴圧送用ポンプ42により補充されるようになっており、その液滴有無の確認は、液滴有無検出荷重センサ45による荷重検出でなされるようになっている。したがって、液滴圧送タンク38内の液滴残量が所定レベルを下回った場合には、液滴有無荷重検出センサ45がこれを検知して液滴圧送用ポンプ42を起動させ、所定レベルに至るまで液滴の補充がなされるようになっている。なお、符号43は、脱気液滴ボトル41に装備されたエアーフィルタであり、また符号44は、タンク排圧弁である。
【0063】
液滴圧送タンク38内に不活性ガスgが供給された場合には、その内圧が高まるために液滴液面が下方に押し下げられ、これにより押し出された液滴が、液圧送圧力検出センサ46で測圧されてから液圧送ON/OFF切替弁47を通過し、さらにサブタンク48へと圧送されていく。なお、符号49は、静電気を逃がすための流路部アース継手を示している。
【0064】
サブタンク48には、エアフィルタ50及びサブタンク部上限検出センサ51及び液滴液面制御用検出センサ52が備えられている。サブタンク部上限検出センサ51は、サブタンク48内の液滴液面が所定レベルを超えた場合に、該サブタンク48への液滴供給を停止させるための検出センサである。また、液滴液面制御用検出センサ52は、複数の液滴吐出ヘッド53(その配置については、図6を参照。なお、図5では、説明のために液滴吐出ヘッド53を単体として説明している)の各ノズル面53aに対するサブタンク48内の液滴液面の水頭値headを所定の範囲(例えば25mm±0.5mm)内に調整するための検出センサである。
【0065】
このサブタンク48から供給された液滴は、ヘッド部気泡排除弁54を経てから液滴吐出ヘッド53へと供給されるようになっている。なお、符号55は、静電気を逃がすための流路部アース継手を示している。
ヘッド部気泡排除弁54は、液滴吐出ヘッド53の上流側流路を閉じることにより、該液滴吐出ヘッド53内の液滴を後述のキャップユニット60で吸引する際の吸引流速を高め、液滴吐出ヘッド53内の気泡を速く排気することができるようになっている。
【0066】
各液滴吐出ヘッド53の詳細について、図8〜図13を参照しながら以下に説明する。
なお、図8は、同液滴吐出装置のノズルヘッドユニットを示す平面図である。また、図9は、同ノズルヘッドユニットを図8の矢印Cより見た側面図である。また、図10は、同ノズルヘッドユニットに備えられている液滴吐出ヘッドの、液滴を飛ばす機構を説明する図であって、ピエゾ方式の場合の説明図である。また、図11は、同液滴吐出ヘッドの、液滴を飛ばす他の機構を説明する図であって、バブル方式の場合の説明図である。また、図12は、同液滴吐出ヘッドの一部分を示す図であって、(a)はノズル面に対向する側から見た図,(b)は(a)のD?D断面図である。また、図13は、同液滴吐出ヘッドを説明する図であり、(a)はスキャン方向を示す説明図,(b)はノズルピッチの変更を示す説明図である。
【0067】
図8及び図9に示すように、本実施形態の各液滴吐出ヘッド53は、6個づつを互いに斜めに重なるようにして1列配置した第1ヘッド列121A及び第2ヘッド列121Bを、ヘッド保持板122に対して固定することで、ノズルヘッドユニット120を構成している。第1ヘッド列121A及び第2ヘッド列121Bは、互いに平行をなしており、なおかつ、それぞれの軸線c1,c2が、後述のワイピングシート75の送り方向(図8の矢印S方向)に対して交差するように配置されている。
【0068】
そして、これら液滴吐出ヘッド53の液滴吐出方式としては、例えば、図10に示すピエゾ方と、図11に示すバブル方式などがある。以下、それぞれの場合について説明する。
まず、図10に示すピエゾ方式を採用した場合の液滴吐出ヘッド53について説明すると、同液滴吐出ヘッド53には、前記各ノズル53cに対してピエゾ素子53d(圧電素子)がそれぞれ設けられている。このピエゾ素子53dは、ノズル53cと液滴室53eに対応して配置されており、印加電圧Vh(または波形)が印加されることで、この印加電圧Vhの大きさに応じた変形量で矢印P方向に伸縮し、液滴室53e内を加圧して所定量の液滴Rを各ノズル53cから吐出させるようになっている。すなわち、入力された印加電圧Vh(電圧波形)に応じた吐出量で、液滴Rが吐出される。
【0069】
続いて、図11に示すバブルジェット方式(登録商標)を採用した場合の液滴吐出ヘッド53について説明する。
同液滴吐出ヘッド53には、それぞれのノズルに対応した熱抵抗体53xが備えられており、該熱抵抗体53xの加熱によって液滴R内に発生させた気泡bの圧力で、液滴Rを吐出出口側に押して液滴Rを吐出させるようになっている。熱抵抗体53xは、駆動パルス印加時間に応じて気泡bの大きさ(圧力)を増減できるようになっているので、駆動パルス印加時間に応じた吐出量で液滴Rを吐出させることができるようになっている。
【0070】
図12(a),(b)に示すように、各液滴吐出ヘッド53のノズル面53aには、複数列(本実施形態では2列)の溝53a1,53a2が互いに平行に形成されており、さらに、これら溝53a1,53a2の内部に、前記各ノズル53cが等ピッチ間隔で穿設されている。
前述のように、これら液滴吐出ヘッド53は互いに斜めに重なった状態に配置されている。これは、図13(a)のようにウェハWf上を各液滴吐出ヘッド53を通過させながら液滴Rの吐出を行う際に、図13(b)のようにスキャン方向(進行方向)に対して各液滴吐出ヘッド53を適切な角度に傾けることで、製造するカラーフィルタ基板の画素ピッチp1に応じて見かけのノズル間隔p2を一致させるためである。
【0071】
(b)キャップユニット60の説明
以上説明の液滴吐出ユニット30に続き、キャップユニット60の説明を以下に行う。図5に示すキャップユニット60は、前記各液滴吐出ヘッド53のノズル面53aに対して真下よりそれぞれ押し当てられる複数のキャップ61(その配置については、図6及び図7を参照)により、液滴吸引ポンプ62の吸引力を利用して液滴廃液タンク65へと液滴廃液を吸引することができるようになっている。なお、符号63は、各液滴吐出ヘッド53内の液滴を吸引する際に、各液滴吐出ヘッド53と吸引側との圧力バランス(=大気圧)をとるための時間短縮を目的としてキャップ61の近傍に設けられたバルブであり、また、符号64は、吸引異常を検出するための液滴吸引圧検出センサである。
【0072】
液滴廃液タンク65には、廃液タンク上限検出センサ66が備えられており、該液滴廃液タンク65内の液面高さが所定レベルを超えたと検出された場合に、液滴廃液ポンプ67を起動して液滴廃液ボトル68に廃液を移すことができるようになっている。
そして、このキャップユニット60によれば、各液滴吐出ヘッド53からの液滴Rの吐出開始前にこれら液滴吐出ヘッド53の各ノズルに負圧を加えてノズル面53aまで液滴を充填させたり、各ノズルの目詰まりを取るために各液滴吐出ヘッド53の各ノズルに負圧を加えて吸引したり、または製造を行わない待機時に、各ノズル内の液滴が乾燥することのないようにキャップ61でノズル面53を覆って保湿したりすることができるようになっている。
【0073】
(c)ワイピングユニット70の説明
以上説明のキャップユニット60に続き、前記ワイピングユニット70(ヘッド清掃機構)を以下に説明する。
ワイピングユニット70は、定期的あるいは随時に、前記各液滴吐出ヘッド53の各ノズル面53aを一括清掃するものであり、図5に示すように、各ノズル面53aを拭うワイピングシート75と、該ワイピングシート75を各ノズル面53aに向けて押し付けるローラ76と、ワイピングシート75に対して洗浄液を吹き付け供給する洗浄液供給部77と、ワイピングシート75を各ノズル面53aに向かって巻き出して供給する巻き出しローラ78と、各ノズル面53aを拭った後のワイピングシート75を巻き取る巻き取りローラ79と、該巻き取りローラ79を回転駆動する電動モータ153とを備えて構成されている。なお、ワイピングシート75としては、例えばポリエステル100%の織布が好適に用いられる。また、ローラ76はゴムローラであり、その周面に対する押圧力に対して反発する弾性を備えている。
【0074】
そして、このワイピングユニット70によれば、巻き出しローラ78から巻き出されるワイピングシート75を各ノズル面53aに向かって供給しながらローラ76で押し付けていくことで、ワイピングシート75の新しい清掃面を絶えず各ノズル面53aに対して供給することができるようになっている。しかも、ローラ76の押し付け力によりワイピングシート75を各ノズル面53aに押し付ける構成であるため、各ノズル面53aに対して清掃面を確実に当てることもできるようになっている。
【0075】
(d)重量測定ユニット90の説明
以上説明のワイピングユニット70に続き、図7を参照しながら前記重量測定ユニット90を以下に説明する。
この重量測定ユニット90は、各液滴吐出ヘッド53の各ノズルから吐出された液滴Rの一滴あたりの重量を測定して管理するためのものである。例えば、重量測定を目的として各液滴吐出ヘッド53から、2000滴分の液滴Rを受けた後、この2000滴の液滴Rの重量を2000の数字で割ることにより、一滴の液滴Rあたりの重量を正確に測定するようになっている。この液滴Rの重量測定結果は、各液滴吐出ヘッド53から吐出する液滴Rの量を最適にコントロールするのに用いられる。
【0076】
(e)ドット抜け検出ユニット100の説明
続いて、前記ドット抜け検出ユニット100の説明を以下に行う。
図7に示すこのドット抜け検出ユニット100は、各ノズルユニット53の各ノズルの目詰まりを調べるためのものであり、この上方位置に各液滴吐出ヘッド53を移動させた後、ここに備えられている図示されないレーザ装置からのレーザ光を遮るようにして各液滴吐出ヘッド53から捨て撃ち(唾吐き)させて検査を行う。そして、捨て撃ちの指示をしたにもかかわらずレーザ光が遮られなかった場合には、ノズルが目詰まりを起こして液滴が出ておらず、製造品にドット抜けが生じる恐れがあるとして判断され、前記キャップユニット60により問題となっている液滴吐出ヘッド53のノズルが吸引・目詰まり除去されるようになっている。
【0077】
以上に述べた全般的な説明に続いて、本発明の特に特徴的な部分の詳細説明を、図14〜図22及び表1を参照しながら以下に行う。
なお、図14は、本実施形態の表示装置製造装置/表示装置製造方法を用いた表示装置の製造において、生産工程前に予め乾燥後濃度分布データを取得するためのサンプルとして用いられたカラーフィルタ基板CKであり、前記各カラーフィルタ領域(以下、符号CRを付して説明する)が形成されている面側を対向視した場合の平面図である。また、図15は、同カラーフィルタ基板CKの一部分を示す図であって、図14のX部拡大図である。また、図16は、図14のY?Y断面で見た場合の濃度むら(色むら)分布例及び吐出すべき液滴吐出量分布を示すグラフであって、横軸が基板上の位置を、縦軸が濃度むら及び液滴吐出量を示している。また、図17は、各画素への液滴の吐出を示す図であって、(a)はカラーフィルタ基板の中央部分、(b)はカラーフィルタ基板の周辺部分を示している。また、図18は、図16に相当する図であって、液滴の吐出量分布を変えた場合の変形例である。また、図19は、図14のY?Y断面で見た場合の他の濃度むら(色むら)分布例及び吐出すべき液滴吐出量分布を示すグラフであって、横軸が基板上の位置を、縦軸が濃度むら及び液滴吐出量を示している。また、図20は、図19に相当する図であって、液滴の吐出量分布を変えた場合の変形例である。また、図21は、液滴吐出ヘッド制御手段による液滴吐出量の制御方法を示すフローチャートである。また、図22は、図21の変形例であって、他の制御方法を示すフローチャートである。
【0078】
図14に示すように、カラーフィルタ基板CKの表面には、複数のカラーフィルタ領域CRがマトリックス状に形成されており、これらカラーフィルタ領域CR内のそれぞれには、図3で説明したように、図15に示す各画素(フィルターエレメント)e,・・・がマトリックス状に形成されている。そして、これら画素e,・・・内には、前記各液滴吐出ヘッド53からの液滴の吐出により着色が施されている。製品として用いられるカラーフィルタ基板CKの場合には、各カラーフィルタ領域CRをRGBパターン形成工程の後工程に切断することで、製造するデバイスに適合するカラーフィルタ基板として用いられる。一方、図14に示すカラーフィルタ基板CKは、本発明の表示装置製造装置/表示装置製造方法を適用すべく、生産工程前に、液滴吐出分布の条件出しを行うために試し撃ちされたサンプルである。
【0079】
このサンプルにおいては、各液滴吐出量を、各カラーフィルタ領域CR全て(各画素e,・・・全て)の位置において従来通り一定とし、その後、従来通り前記ベーク炉4,8,12によって乾燥させている。
この乾燥作業は、いわゆるプレベークと言われる工程であり、R,G,Bの各色印刷後に混色を防ぐ目的で毎回行われるものである。このプレベークは、印刷した色によって異なるが、温度で50〜80℃、時間にして2〜10分程度の乾燥条件でなされるものであり、1回のプレベークで略膜形状が決定される。さらに、R,G,Bそれぞれのための合計3回のプレベークが済んだ後のカラーフィルタ基板CKは、いわゆるポストベークと言われる乾燥工程が施され、印刷された液滴が完全に硬化される。
【0080】
これらプレベーク及びポストベークの両乾燥作業において、本発明が特に問題としているのは、膜形状が決定されるプレベークである。これについて詳説すると、図14の白抜き矢印Wに示すように、プレベークでは、印刷後のカラーフィルタ基板CKの四方周囲より乾燥用の風Wが供給され、各画素e,・・・内の液滴を乾燥させていく。この時の風Wは、カラーフィルタ基板CKの周辺部分から中央部分に向かって(例えば、同図の周辺上の周辺点α2から、カラーフィルタ基板CKの幅方向及び長さ方向の中央点α1に向かって)流れていく。当然、周辺部分に対して、真っ先に最適な乾燥条件の風Wが到達するが、この風Wは、乾燥作業を行いながら中央部分に向かって進むため、中央部分では、先の最適な乾燥条件とは異なった乾燥条件(温度、湿度、などが変わってしまう)となる。
【0081】
その結果、各画素e,・・・全ての液滴量を同じにしても、中央部分と周辺部分とでは乾燥条件が異なるものとなり、従来の技術において説明した濃度むらの問題を生じることとなる。このサンプル取得においては、その濃度むらの発生状況を取得するために、わざと従来通りの印刷工程をもってカラーフィルタ基板CKを生産工程前に取り、この結果を後の生産工程時にフィードバックさせるものである。したがい、生産工程前にサンプルを少なくとも1回取れば良く、その後の大量生産工程時には、サンプルを取得する必要がない。
【0082】
このサンプルのカラーフィルタ基板CKの各画素e,・・・における濃度を測定し、図14のY?Y断面における濃度分布を示した一例が図16であるが、同図に示すように、基板の中央部分(図14の符号CZに示すグレーの領域)とその周辺部分(図14の符号OZに示す色なしの領域)とでは△Nの濃度差が生じている。なお、図16及び後述の図18,図19,図20では、説明のために、濃度差を強調して図示している。
そして、各画素e,・・・(もしくは各カラーフィルタ領域CR)毎に、それぞれの位置を示す座標を設定し、これら座標位置それぞれに対して測定された濃度を対応させたデータをまとめることで、乾燥後濃度分布データが作成される。
【0083】
この乾燥後濃度分布データの作成にあたり、カラーフィルタ基板CKの各座標位置における濃度計測からデータ処理までの一連の作業は、図示されない乾燥後濃度分布データ取得手段(図示せず)によって行われる。
この乾燥後濃度分布データ取得手段は、各画素e,・・・の濃度を測定する濃度測定器と、該濃度測定器からの濃度測定結果を取り込んで各座標位置と関連づけることで前記乾燥後濃度分布データを作成して自らに保存する計算機とを備えて構成されている。
【0084】
以上説明のように、カラーフィルタ基板CK上の全面における濃度むら(色むら)が前記乾燥後濃度分布データとして取得され、この測定結果に基づいて、本実施形態の表示装置製造装置/表示装置製造方法では、後の生産工程で用いられる液滴の吐出量分布が、液滴吐出ヘッド制御手段(図示せず)によって設定される。この液滴吐出ヘッド制御手段は、前記乾燥後濃度分布データ取得手段から前記乾燥後濃度分布データを読み込むとともに、これに基づいて、液滴吐出量分布を、カラーフィルタ基板CKの中央の座標位置から、該カラーフィルタ基板CKの周辺の座標位置に向かって液滴吐出量が次第に増大していくように設定し、この設定に基づいて各ノズル53cからの液滴吐出量を各座標位置毎に制御するものである。
【0085】
すなわち、例えば図16に示す断面部分においては、サンプルで確認した濃度むらを吸収すべく、中央点α1から周辺点α2に向かって、濃度Nの曲線を上下反転させたような上昇曲線の液滴吐出量分布Iwで各座標位置の画素e,・・・に液滴を吐出する。これにより、図17(a)に示すように、乾燥条件によって濃度が濃くなりやすい中央部分の座標位置における画素eには、比較的小さい吐出量の液滴iが吐出され、一方、図17(b)に示す、乾燥条件によって濃度が薄くなりやすい周辺部分の座標位置における画素eには、比較的大きい吐出量の液滴iが吐出される。このようにして、全ての画素e,・・・(もしくは全てのカラーフィルタ領域CR)毎の吐出量調整が施されるので、乾燥条件の差による濃度むらを吸収し、均一濃度の印刷がなされるようになる。
【0086】
この液滴吐出ヘッド制御手段による液滴吐出量調整について、前記液滴吐出ヘッド53としてピエゾ式を採用した場合について、表1を参照して説明する。
【表1】
同表に示すように、前記乾燥後濃度分布データ取得手段では、前記乾燥後濃度分布データを、カラーフィルタ基板CK上の濃度むら(液滴濃度差)に応じた複数の濃度ランクに分類する。すなわち、同表において、濃度ランク0がサンプルにおける標準的な濃度を示し、これよりも濃くなるにつれて濃度ランク1〜5へと設定され、逆に、これよりも薄くなるにつれて濃度ランク−1〜−5へと設定される。そして、濃度ランク0における印加電圧Vhを100%とした場合に、濃度ランクが5に向かって大きくなる方向に対しては印加電圧Vhを例えば2%づつ下げていき、逆に、濃度ランクが?5に向かって小さくなる方向に対しては印加電圧Vhを例えば2%づつ上げていく設定がなされる。
【0087】
そして、前記液滴吐出ヘッド制御手段では、各濃度ランクそれぞれに対応付けられた前記印加電圧Vhを、各ノズル53cそれぞれに対応して設けられた各ピエゾ素子53d(圧電素子)に印加することで、各座標位置毎の液滴の吐出量制御を行う。
すなわち、カラーフィルタ基板CK上の各座標位置において、乾燥条件に起因して濃度が薄くなりやすい座標位置に対しては、ここにこれから液滴を吐出するノズル53cに対応したピエゾ素子53dに加える印加電圧Vhを比較的高めとすることで、液滴吐出量を比較的多めとする。逆に、乾燥条件に起因して濃度が濃くなりやすい座標位置に対しては、ここにこれから液滴を吐出するノズル53cに対応したピエゾ素子53dに加える印加電圧Vhを比較的低めとすることで、液滴吐出量を比較的少なめとする。このように各ピエゾ素子53dに加える印加電圧Vhの強弱を前記液滴吐出ヘッド制御手段が調整することにより、カラーフィルタ基板CK上の濃度むらを低減させるのに必要とされる各座標位置での液滴吐出量を、高精度に制御することができるようになる。
【0088】
以上説明のピエゾ方式の代わりに、バブル方式の液滴吐出ヘッド53を採用した場合における液滴吐出量調整について説明する。この場合の前記液滴吐出ヘッド制御手段は、前記乾燥後濃度分布データを、カラーフィルタ基板CK上の濃度むら(液滴濃度差)に応じた複数の濃度ランクに分類し、これら濃度ランクそれぞれに対応付けられた駆動パルス印加時間を、各ノズル53cそれぞれに対応して設けられた前記各熱抵抗体53xに印加することで、各座標位置毎の液滴の吐出量制御を行う。
すなわち、表1で示したような−5〜+5までの濃度ランクを設定し、濃度ランク0における駆動パルス印加時間を100%とした場合に、濃度ランクが5に向かって大きくなる方向に対しては駆動パルス印加時間を徐々に短くしていき、逆に、濃度ランクが−5に向かって小さくなる方向に対しては駆動パルス印加時間を少しづつ長くしていく設定がなされる。
【0089】
そして、前記液滴吐出ヘッド制御手段では、各濃度ランクそれぞれに対応付けられた前記駆動パルス印加時間の駆動パルスを、各ノズル53cそれぞれに対応して設けられた各熱抵抗体53xに印加することで、各座標位置毎の液滴の吐出量制御を行う。
すなわち、カラーフィルタ基板CK上の各座標位置において、乾燥条件に起因して濃度が薄くなりやすい座標位置に対しては、ここにこれから液滴を吐出するノズル53cに対応した熱抵抗体53xに加える駆動パルス印加時間を比較的長めとすることで、液滴吐出量を比較的多めとする。逆に、乾燥条件に起因して濃度が濃くなりやすい座標位置に対しては、ここにこれから液滴を吐出するノズル53cに対応した熱抵抗体53xに加える駆動パルス印加時間を比較的短めとすることで、液滴吐出量を比較的少なめとする。このように、各熱抵抗体53xに加える駆動パルス印加時間の長さを液滴吐出ヘッド制御手段が制御することにより、基板上の濃度むらを低減させるのに必要とされる各座標位置での液滴吐出量を、高精度に制御することができるようになる。
【0090】
なお、ピエゾ方式及びバブル方式のいずれにおいても、図16に示した曲線状の吐出量分布Iwに代わって、図18に示すように、前記乾燥後濃度分布データ取得手段が、測定された濃度分布を元に、前記濃度ランクを作成し、これら濃度ランクが近似したもの同士をグループ化して複数の濃度領域に区分することで、前記乾燥後濃度分布データとして纏めるものとしても良い。
すなわち、同図に示す例では、濃度Nが、前記濃度差△Nを間として濃い濃度領域(中央部分CZ)と、薄い濃度領域(周辺部分OZ)との2つに区分できるので、それぞれに対応して、一定の吐出量Iw1,Iw2を有する2つの区分に分ける。そして、中央部分CZの吐出量Iw1よりも周辺部分OZの吐出量Iw2が多くなるように設定する。
【0091】
そして、このようにして予め取得された乾燥後濃度分布データにより設定された吐出量分布に基づいて、前記液滴吐出ヘッド制御手段は、生産工程時に、各濃度領域(中央部分CZ,周辺部分OZ)に液滴を吐出する。これにより、乾燥後の濃度むらを最小とする液滴吐出量分布を確保することができ、乾燥条件の違いによる濃度むらを吸収することができるようになる。すなわち、上述したように、一般的に乾燥工程において特に早く乾燥し易い周辺部分OZでは、液滴の膜厚が薄くなり、濃度が薄くなり易い傾向にあるので、前記液滴吐出ヘッド制御手段が、中央部分CZより周辺部分OZに向かって次第に多くなるように液滴の吐出量調整を行うことで、中央部分CZと周辺部分OZとの間の濃度差を吸収することができるようになる。
なお、本例における液滴吐出ヘッド制御手段による吐出量調整は、ピエゾ方式及びバブル方式のいずれにおいても、先に説明したのと同様であるので、その詳細については省略する。
【0092】
続いて、カラーフィルタ基板CK上の濃度Nの分布が、乾燥条件によって図19のような分布になった場合の変形例について説明する。同図に示す濃度Nの分布は、中央点α1から周辺点α2に向かって略直線的に薄くなる傾向にある。この場合の液滴の吐出量分布設定としては、図20に示すように、各座標位置毎に忠実に合わせた曲線形状としても良いが、図19の点線N’に示すように、濃度分布を直線近似してしまい、これに基づいて直線的な分布の吐出量Iw’を設定するようにしても良い。おおよそ、このような直線形状分布になることが予め判っている場合には、全ての座標位置毎に濃度測定をせずとも、例えば図19のア点,イ点,ウ点の3点のみを代表として濃度測定するようにしても良い。
【0093】
以上説明の印刷制御による生産工程の流れとしては、図21に示すものと、図22に示すものとの2つが考えられるので、それぞれのフローチャートに基づいて説明する。なお、いずれの場合においても、本発明の表示装置製造方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして、図21及び図22の制御流れをこのプログラムに予め記録しておくことで、確実な再現性を確保することが可能となる。
まず、図21の場合では、印刷開始の後、これから吐出する画素の座標位置を選択する(ステップS1)。続いて、前記液滴吐出ヘッド制御手段が、予め取得されている乾燥後濃度分布データにアクセスして、この選択された座標位置の画素が有する濃度ランクに応じた印加電圧Vh(ピエゾ方式の場合。バブル方式の場合には駆動パルス印加時間)を取得する(ステップS2)。
【0094】
さらに、前記液滴吐出ヘッド制御手段は、取得された印加電圧Vh(もしくは駆動パルス印加時間)に基づいた吐出量で液滴を吐出させ、目的とする画素の着色を行う(ステップS3)。吐出後の前記液滴吐出ヘッド制御手段は、次の画素の吐出動作に移るか否かを選択(ステップS4)し、吐出動作を続行する場合には、再びステップS1に戻り、吐出動作を終了させる場合には、印刷終了する。
【0095】
一方、図22の場合では、印刷開始の後、これから印刷する濃度ランクをまず選択する(ステップS1’)。続いて、前記液滴吐出ヘッド制御手段が、予め取得されている乾燥後濃度分布データにアクセスして、この選択された濃度ランクに応じた印加電圧Vh(ピエゾ方式の場合。バブル方式の場合には駆動パルス印加時間)と、同濃度ランクに属する全ての画素の座標位置を取得する(ステップS2’)。
【0096】
さらに、前記液滴吐出ヘッド制御手段は、取得された印加電圧Vh(もしくは駆動パルス印加時間)に基づいた吐出量で、選択された全ての画素に向かって液滴を吐出させて着色を行う(ステップS3’)。吐出後の前記液滴吐出ヘッド制御手段は、次の濃度ランクを有する画素の吐出動作に移るか否かを選択(ステップS4’)し、吐出動作を続行する場合には、再びステップS1’に戻り、吐出動作を終了させる場合には、印刷終了する。
【0097】
以上説明の本実施形態の表示装置製造方法、表示装置製造装置、表示装置、及びデバイスの効果について、以下に纏める。
本実施形態の表示装置製造装置/表示装置製造方法は、生産工程前に、カラーフィルタ基板CK上の各座標位置毎の乾燥後濃度分布データを予め取得しておき、生産工程時に、乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で各座標位置に液滴を吐出する構成/方法を採用した。これによれば、例え、カラーフィルタ基板CK上の各座標位置で乾燥条件が異なったとしても、液滴吐出ヘッド制御手段が、この乾燥条件の差を補うように、乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で液滴を各座標位置に吐出させるので、乾燥条件の差に起因する濃度むらを低減させることが可能となる。しかも、乾燥後濃度分布データは、生産工程前に乾燥後濃度分布データ取得手段によって予め取得されるものであるので、生産工程時に測定を要する場合に比較して生産の流れを中断させる必要がなく、生産性向上を妨げることもない。
【0098】
また、本実施形態の表示装置製造装置/表示装置製造方法は、前記液滴吐出ヘッド制御手段が、吐出量分布を、カラーフィルタ基板CKの中央の座標位置から周辺の座標位置に向かって液滴吐出量が次第に増大していくように制御する構成/方法が採用可能である。この場合には、中央の部分より、周辺の部分に向かって次第に多くなるように液滴の吐出量調整を行うことで、中央の部分と周辺の部分との間の濃度差を吸収することができるようになるので、乾燥条件の差に起因する濃度むらを確実に低減させることが可能となる。
【0099】
また、本実施形態の表示装置製造装置/表示装置製造方法は、前記乾燥後濃度分布データ取得手段が、乾燥後濃度分布データを、基板上の液滴濃度差に応じた複数の濃度ランクに分類し、各液滴吐出ヘッド53としてピエゾ方式を採用した場合には、各濃度ランクそれぞれに対応付けられた印加電圧Vhを各ピエゾ素子53dに印加し、また、各液滴吐出ヘッド53としてバブル方式を採用した場合には、濃度ランクそれぞれに対応付けられた駆動パルス印加時間を各熱抵抗体53xに印加することで、各座標位置毎の液滴の吐出量制御を行う構成/方法が採用した。これによれば、カラーフィルタ基板CK上の濃度むらを低減させるのに必要とされる各座標位置での液滴吐出量を高精度に制御することができるので、乾燥条件の差に起因する濃度むらを確実に低減させることが可能となる。
【0100】
また、本実施形態の表示装置製造装置/表示装置製造方法は、生産工程前に、基板上の各吐出位置に対応した濃度分布を求めるとともに、これら濃度分布毎に各吐出位置を複数の濃度領域に区分することで、乾燥後濃度分布データを予め取得しておき、生産工程時に、前記乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で各濃度領域に液滴を吐出する構成/方法も採用可能である。この場合には、例え、カラーフィルタ基板CK上の各座標位置で乾燥条件が異なったとしても、この乾燥条件の差を補うように、乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で液滴を各領域に吐出することができるので、乾燥条件の差に起因する濃度むらを低減させることが可能となる。しかも、乾燥後濃度分布データは、生産工程前に予め取得しておくものであるので、生産工程時に測定を要する場合に比較して生産の流れを中断させる必要がなく、生産性向上を妨げることもない。さらには、吐出位置が膨大な数にわたるとしても、これを、比較的近い濃度条件のもの同士を纏めて各濃度領域にグループ化するので、取り扱うデータ数の大幅な削減も可能となる。
【0101】
また、本実施形態の表示装置製造装置/表示装置製造方法は、濃度領域を、少なくとも、カラーフィルタ基板CKの中央部分CZと周辺部分OZとに区分し、中央部分CZよりも周辺部分OZの液滴吐出量を多くする構成/方法も採用可能である。この場合には、中央部分CZよりも周辺部分OZの方が多くなるように液滴の吐出量調整を行うことで、中央部分CZと周辺部分OZとの間の濃度差を吸収することができるようになるので、乾燥条件の差に起因する濃度むらを確実に低減させることが可能となる。
【0102】
また、本実施形態の表示装置製造装置/表示装置製造方法を用いて製造されるカラーフィルタ基板CKは、乾燥条件の違いに起因する濃度むらが防止されているので、製品歩留まりを向上させ、良質かつ安価なカラーフィルタ基板とすることが可能となる。
また、このカラーフィルタ基板CKを備えて前記ノート型コンピュータ20を製造した場合には、このノート型コンピュータ20は、良質かつ安価なカラーフィルタ基板CKを採用できるので、やはり、高品質かつ低コストとすることが可能となる。
【0103】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができ、例えば、本装置の液滴吐出パターニング技術に金属材料や絶縁材料を供すれば、金属配線や絶縁膜等のダイレクトな微細パターニングが可能となり、新規な高機能デバイスの作製にも応用できることとなる。
また、本実施形態の表示装置製造装置は、最初にR(赤色)のパターン形成を行い、続いてG(緑色)のパターン形成、そして最後にB(青色)のパターン形成を行うものとしたが、これに限らず、必要に応じてその他の順番でパターン形成するものとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液滴吐出装置を備えた表示装置製造装置の一実施形態を示す図であって、同表示装置製造装置における各構成機器の配置を示す平面図である。
【図2】 同表示装置製造装置によるRGBパターン形成工程を含めた一連のカラーフィルタ基板製造工程を示す図であり、(a)〜(f)の順に製造される流れを示す。
【図3】 同表示装置製造装置の各液滴吐出装置により形成されるRGBパターン例を示す図であって、(a)はストライプ型を示す斜視図,(b)はモザイク型を示す部分拡大図,(c)はデルタ型を示す部分拡大図である。
【図4】 同表示装置製造装置により製造された液晶表示装置を備えて製造されたデバイスの一例であるノート型コンピュータを示す斜視図である。
【図5】 同表示装置製造装置の液滴吐出装置の主要機器を示す概略構成図である。
【図6】 同液滴吐出装置の一部を示す図であって、図1の矢印Aより見た側面図である。
【図7】 同液滴吐出装置を示す図であって、図6の矢印Bより見た平面図である。
【図8】 同液滴吐出装置のノズルヘッドユニットを示す平面図である。
【図9】 同ノズルヘッドユニットを図8の矢印Cより見た側面図である。
【図10】 同ノズルヘッドユニットに備えられている液滴吐出ヘッドの、液滴を飛ばす機構を説明する図であって、ピエゾ方式の場合の説明図である。
【図11】 同液滴吐出ヘッドの液滴を飛ばす他の機構を説明する図であって、バブル方式の場合の説明図である。
【図12】 同液滴吐出ヘッドの一部分を示す図であって、(a)はノズル面に対向する側から見た図,(b)は(a)のD?D断面図である。
【図13】 同液滴吐出ヘッドを説明する図であり、(a)はスキャン方向を示す説明図,(b)はノズルピッチの変更を示す説明図である。
【図14】 本実施形態の表示装置製造装置/表示装置製造方法を用いた表示装置の製造において、生産工程前に予め乾燥後濃度分布データを取得するためのサンプルとして用いられたカラーフィルタ基板であり、各カラーフィルタ領域が形成されている面側を対向視した場合の平面図である。
【図15】 同カラーフィルタ基板CKの一部分を示す図であって、図14のX部拡大図である。
【図16】 図14のY−Y断面で見た場合の濃度むら(色むら)分布例及び吐出すべき液滴吐出量分布を示すグラフであって、横軸が基板上の位置を、縦軸が濃度むら及び液滴吐出量を示している。
【図17】 各画素への液滴の吐出を示す図であって、(a)はカラーフィルタ基板の中央部分、(b)はカラーフィルタ基板の周辺部分を示している。
【図18】 図16に相当する図であって、液滴の吐出量分布を変えた場合の変形例である。
【図19】 図14のY−Y断面で見た場合の他の濃度むら(色むら)分布例及び吐出すべき液滴吐出量分布を示すグラフであって、横軸が基板上の位置を、縦軸が濃度むら及び液滴吐出量を示している。
【図20】 図19に相当する図であって、液滴の吐出量分布を変えた場合の変形例である。
【図21】 液滴吐出ヘッド制御手段による液滴吐出量の制御方法を示すフローチャートである。
【図22】 図21の変形例であって、他の制御方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3,7,11・・・液滴吐出装置
20・・・ノート型コンピュータ(デバイス)
53・・・液滴吐出ヘッド
53d・・・ピエゾ素子(圧電素子)
53x・・・熱抵抗体
CZ・・・中央部分
OZ・・・周辺部分
R・・・液滴
Vh・・・印加電圧(波形または印加電圧)
Claims (4)
- 基板に向けて複数のノズルから液滴を吐出して表示装置を製造する方法であり、
生産工程前に、前記基板上の各座標位置毎の乾燥後濃度分布データを予め取得しておき、
生産工程時に、前記乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で前記各座標位置に前記液滴を吐出することを特徴とする表示装置製造方法。 - 基板に向けて複数のノズルから液滴を吐出して表示装置を製造する方法であり、
生産工程前に、前記基板上の各吐出位置に対応した濃度分布を求めるとともに、これら濃度分布毎に前記各吐出位置を複数の濃度領域に区分することで、乾燥後濃度分布データを予め取得しておき、
生産工程時に、前記乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で前記各濃度領域に前記液滴を吐出することを特徴とする表示装置製造方法。 - 液滴吐出ヘッドに設けられた複数のノズルより液滴を基板に向けて吐出して表示装置を製造する装置であり、
前記基板上の各座標位置毎の乾燥後濃度分布データを、生産工程前に予め取得しておく乾燥後濃度分布データ取得手段と、
前記乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で、前記各座標位置に前記液滴を吐出させる液滴吐出ヘッド制御手段とが備えられていることを特徴とする表示装置製造装置。 - 液滴吐出ヘッドに設けられた複数のノズルより液滴を基板に向けて吐出して表示装置を製造する装置であり、
前記基板上の各吐出位置に対応した濃度分布を求めるとともに、これら濃度分布毎に前記各吐出位置を複数の濃度領域に区分することで、乾燥後濃度分布データを予め取得しておく乾燥後濃度分布データ取得手段と、
前記乾燥後濃度分布データに基づいて設定された吐出量分布で、前記各濃度領域に前記液滴を吐出させる液滴吐出ヘッド制御手段とが備えられていることを特徴とする表示装置製造装置
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