JP4631488B2 - 液滴吐出制御装置 - Google Patents

液滴吐出制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4631488B2
JP4631488B2 JP2005081176A JP2005081176A JP4631488B2 JP 4631488 B2 JP4631488 B2 JP 4631488B2 JP 2005081176 A JP2005081176 A JP 2005081176A JP 2005081176 A JP2005081176 A JP 2005081176A JP 4631488 B2 JP4631488 B2 JP 4631488B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
print data
print
program
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005081176A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006263930A (ja
Inventor
邦夫 田端
俊行 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005081176A priority Critical patent/JP4631488B2/ja
Publication of JP2006263930A publication Critical patent/JP2006263930A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4631488B2 publication Critical patent/JP4631488B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、インクジェットプリンタ等の液滴吐出制御装置に関するものである。
液滴吐出制御装置の1つであるインクジェットプリンタは、複数のノズルを備えた記録ヘッドをキャリッジ機構で主走査方向に移動させて印字を行うシリアル方式や、印刷媒体幅分の複数のノズルを紙送り方向と垂直方向に並べて印刷を行うラインヘッド方法等が提案されており、何れの方法においても、複数のノズルからインク滴(液滴)を吐出して所定の記録媒体上に画像形成を行っている。この記録ヘッドとして、アクチュエータによってノズルに連通する圧力室に圧力変動を発生させ、ノズル開口部からインク滴を吐出させるものが知られている。
このようなインクジェットプリンタでは、インク滴が記録媒体に着弾してドットを形成することにより印刷が行われる。しかし、このままではドットの有無の制御だけであり、灰色等の中間階調を印刷することができない。そこで、1つの画像を4×4、8×8等の複数のドットで表現することで中間階調を表現する方法が用いられている。
例えば4×4のドットマトリックスで1つの画素を表現すれば、17階調の濃淡を表現することができる。画素の分解能を上げれば、より高階調が得られる。しかしながら、1画素の分解能を上げると、1画素内に形成するドット数が増加するため、印刷速度が低下するという問題がある。
これに対し、ドット径を変えることで階調表現を行うようにした方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法によれば、例えば、1画素のドット生成区間に、例えば、第1パルスから第4パルスまでの4つの駆動パルスを時系列的に配置させ、これら4つの駆動パルスのうち、1又は複数の駆動パルスを用いて、3種類の異なる径のドットを形成することで、4階調を表現している。このように、ドット径を変えることによって階調表現を行うことができることから、ドット径の種類を増やし、さらに階調数を増やすことによって、さらなる高画質化を期待することができる。
特開平10−81013号公報
上記従来の液滴吐出制御装置のように、4つの駆動パルスを用いて4階調を表現するようにした方法においては、ホストコンピュータから入力された印刷データを、各画素の階調を表す画素情報に展開し、記録ヘッドの1ノズル列に含まれるノズル数分の画素情報からなる印字データを、制御装置から記録ヘッドに送信し、記録ヘッド側で、印字データと、4つの駆動パルスのうち印字データで指定される階調に応じて選択されるべき駆動パルスとの関係を規定するための16ビットのプログラム(パターン)データを用いて、4つの駆動パルスの中から、印字データに応じた駆動パルスを選択するための駆動パルス選択信号を生成し、この駆動パルス選択信号を用いて4つの駆動パルスの中から所定の駆動パルスを選択し、これをアクチュエータに供給することで、ホストコンピュータからの印刷データで指定された印刷を行うようにしている。
ここで、前述のように4つの駆動パルスによって階調表現を行う場合、4つの駆動パルスの組み合わせによって4階調を表現することから、プログラムデータは前述のように16ビットで表される。また、印字データは、4階調のうちの1つの階調を指定することから、1ノズルにつき2ビット必要となる。例えば、ノズル数が180個である場合には、印字データを送信するためには、2ビット×180=360ビットが必要となる。つまり、360ビットの印字データと、16ビットのプログラムデータを送信するため合計376ビットのデータを送信する必要がある。
このため、これらデータの、制御装置から記録ヘッドへのデータ転送は、制御装置と記録ヘッドとを接続する、フレキシブルフラットケーブル(FFC)等のワイヤ数の削減を目的として、シリアル通信によって行っている。
このように、複数の駆動パルスの中から1又は複数の駆動パルスを選択して複数の階調表現を行うようにし、所定数の階調情報からなる印字データとプログラムデータとを送信するようにした場合、例えばノズル数の増加により印字データのビット数が増加したり、階調数の増加に伴い駆動パルス数が増加しこれに伴ってプログラムデータのビット数が増加したりした場合には、制御装置から記録ヘッドに送信すべきデータのデータ量が増加することから、所定の印刷周期内ではデータ転送を行うことができない場合があり、印刷周期を延ばさざるを得ない場合がある。
このように印刷周期を延ばすということは、すなわちキャリッジ機構の走査速度の低下や、紙送り速度の低下を伴うことになり、印刷速度の低下につながるという問題がある。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、印刷速度の低下を抑制しつつ、多階調表示化や多ノズル化を図ることの可能な液滴吐出制御装置を提供することを目的としている。
上記した課題を解決するために、本発明の液滴吐出制御装置は、記録媒体に液滴を吐出する複数のノズルと、印加波形の入力によって前記ノズルから液滴を前記記録媒体に対して吐出させるアクチュエータと、前記アクチュエータに前記印加波形を供給して駆動制御する駆動制御手段と、を有する液滴吐出ヘッドと、入力される印刷データを、所定数の画素の階調情報からなる印字データに展開し当該印字データを出力する制御装置と、を備え、前記駆動制御手段は、前記印字データを入力し、当該印字データで指定される階調表示を行うための前記印加波形を画素毎に生成する液滴吐出制御装置において、前記制御装置は、一の印字データと、出力順がその直前の印字データとについて同一ノズルに対応する画素情報どうしを比較し、前記一の印字データを、前記画素情報に変化があるか否かを表すノズル毎の変化情報と画素情報に変化のあったノズルに対応する画素情報とからなる変換データに変換し、当該変換データを前記印字データに代えて出力するデータ変換手段を備え、前記駆動制御手段は、入力される前記変換データを前記印字データに復元する復元手段を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、制御装置では、印刷データを、画素の階調を表す所定数の画素情報からなる印字データに展開して、これを出力し、駆動制御手段ではこの印字データを入力しこれに基づいて印加波形を生成する。
このとき、制御装置では、データ変換手段によって、一の印字データと出力順がその直前の印字データとについて同一ノズルに対応する画素情報どうしを比較し、一の印字データを、画素情報に変化があるか否かを表すノズル毎の変化情報と画素情報に変化のあったノズルに対応する画素情報とからなる変換データに変換し、この変換データを印字データに代えて出力する。そして、入力した変換データを復元手段によって、所定数の画素情報からなる印字データに復元する。
一の印字データとその直前の印字データとで変化のあるノズル数が少ない場合には、画素情報が所定数配置されて形成される印字データのデータ量に比較して、画素情報に変化があるか否かを表す変化情報と画素情報に変化のあったノズルに対応する画素情報とからなる変換データのデータ量の方が少ないから、変換データを送信する方が、そのデータの送信時間を短縮することができ、多階調化等により印字データのデータ量が増加した場合等であっても、データ量の増加に伴うデータ転送時間の増加を抑制し、これに伴う印刷速度の低下を抑制することができる。
上記した液滴吐出制御装置は、前記データ変換手段は、前記印刷データから形成される全ての印字データに対応する前記変換データについて、そのデータ量の最大値を検出する最大データ量検出手段と、当該最大データ量検出手段で検出した最大データ量と前記印字データのデータ量とを比較する比較手段とを備え、当該比較手段で前記最大データ量が前記印字データのデータ量よりも少ないと判断されるとき前記変換データを出力し、前記最大データ量が前記印字データのデータ量以上であると判断されるときには前記印字データを出力する構成を有する。
上記構成によれば、データ変換手段は、印刷データから形成される全ての印字データに対応する変換データについて、その最大データ量を検出し、この最大データ量が印字データのデータ量よりも少ないと判断されるときには変換データを出力し、最大データ量が印字データのデータ量以上であるときには印字データを出力する。つまり、印字データと変換データとのうちそのデータ量が少ない方を送信するから、印字データの転送を効果的に行うことができ、転送時間の短縮を効果的に図ることができる。
また、上記した液滴吐出制御装置では、前記データ変換手段は、前記印刷データから形成される全ての印字データに対応する前記変換データについて、そのデータ量の最大値を検出する最大データ量検出手段と、当該最大データ量検出手段で検出した最大データ量に応じて、前記変換データの出力周期を調整する出力周期調整手段と、当該出力周期調整手段で調整される前記変換データの出力周期に基づいて前記液滴吐出ヘッドと前記記録媒体との間の相対移動速度を制御する相対速度制御手段と、を備えて構成される。
上記構成によれば、データ変換手段は、印刷データから形成される全ての印字データに対応する変換データについて、その最大データ量を検出し、この最大データ量に応じて変換データの出力周期を出力周期調整手段で調整すると共に、調整される変換データの出力周期に基づいて液滴吐出ヘッドと記録媒体との間の相対移動速度を相対速度制御手段で制御するから、最大データ量に応じて変換データの出力周期や相対移動速度を制御することができる。
また、上記した液滴吐出制御装置では、前記駆動制御手段は、前記印字データを入力し、当該印字データとこの印字データに対応する所定のプログラムデータとを用いて、前記印字データで指定される階調情報に応じた印加波形の生成に用いる駆動パルス選択信号を画素毎に生成する駆動パルス選択信号生成手段と、前記駆動パルス選択信号で選択される駆動パルスから前記印加波形を生成する印加波形生成手段と、を備えた液滴吐出制御装置であって、前記駆動制御手段は、前記印刷データから形成される印字データに対応する前記駆動パルス選択信号を生成するために必要な前記プログラムデータが格納されるプログラムデータ記憶手段を備え、前記駆動パルス選択信号生成手段は、前記印字データを入力したとき、当該印字データに対応するプログラムデータを前記プログラムデータ記憶手段からパラレル入力し、当該プログラムデータと前記印字データとを用いて前記駆動パルス選択信号を生成するように構成される。
上記構成によれば、駆動制御手段は、印刷データから形成される印字データに対応する駆動パルス選択信号を生成するために必要なプログラムデータが格納されるプログラムデータ記憶手段を備えており、駆動パルス選択信号生成手段は、印字データを入力したとき、この印字データに対応するプログラムデータを、プログラムデータ記憶手段からパラレル入力し、このプログラムデータと印字データとを用いて駆動パルス選択信号を生成する。そして、この駆動パルス選択信号で選択される駆動パルスを用いて印加波形生成手段によりアクチュエータへの印加波形を生成する。
したがって、印字データを出力する毎に、この印字データに応じた駆動パルス選択信号を生成するために必要なプログラムデータを、制御装置から駆動パルス選択信号生成手段に対して出力する必要はなく、また、駆動パルス選択信号生成手段は、プログラムデータをプログラムデータ記憶手段からパラレル入力するから、前記駆動パルス選択信号生成手段に対して印字データ及びプログラムデータを印刷周期毎に供給するにあたって、1印刷周期間にシリアル伝送されるデータ量を削減することができ、すなわち、印刷周期の短縮を図ることができる。
また、上記した液滴吐出制御装置では、前記制御装置は、前記印刷データから形成される印字データに対応する前記駆動パルス選択信号を生成するために必要な前記プログラムデータを、前記印刷データから形成される前記印字データの出力を開始する前に前記駆動制御手段に出力するプログラムデータ出力手段を有し、前記駆動制御手段は、前記プログラムデータを入力したとき当該プログラムデータを前記プログラムデータ記憶手段に格納する構成を有する。
上記構成によれば、印刷データから形成される印字データに対応する駆動パルス選択信号を生成するために必要なプログラムデータを、この印刷データから形成される印字データの、駆動制御手段への出力を開始する前に、プログラムデータ出力手段により出力し、駆動制御手段では、このプログラムデータをプログラムデータ記憶手段に格納するから、プログラムデータ記憶手段には、印刷対象の印刷データを印刷するにあたって必要とするプログラムデータが格納されることになる。したがって、印刷対象の印刷データの印刷を行う際に必要とされるプログラムデータを確実に用いることができ、指定された印刷データの印刷を的確に行うことができる。
また、上記液滴吐出制御装置では、前記プログラムデータ出力手段は前記プログラムデータにこのプログラムデータを特定する特定情報を付加して出力し、且つ前記制御装置は前記印字データにこれに対応するプログラムデータを特定する特定情報を付加して出力し、前記駆動パルス選択信号生成手段は、前記印字データを入力したとき、当該印字データに付加された前記特定情報に対応する前記プログラムデータを前記プログラムデータ記憶手段からパラレル入力するように構成される。
上記構成によれば、プログラムデータにこのプログラムデータを特定する特定情報が付加されて出力され、また、印字データにこの印字データに対応するプログラムデータを特定する特定情報が付加されて出力される。そして、駆動パルス選択信号生成手段では、印字データが入力されたとき、これに付加されている特定情報に対応するプログラムデータを、プログラムデータ記憶手段からパラレル入力し、これを用いて前記駆動パルス選択信号を生成する。
したがって、プログラムデータ記憶手段に複数種のプログラムデータが格納されている場合であっても的確に印字データに対応するプログラムデータを用いて駆動パルス選択信号を生成することができる。
また、上記した液滴吐出制御装置は、前記制御装置は、前記印字データ及び前記プログラムデータを、前記駆動パルス選択信号生成手段に対してシリアル転送するように構成される。
上記構成によれば、制御装置は、駆動パルス選択信号生成手段に対して、前記印字データやプログラムデータをシリアル転送するようにしている。このとき、プログラムデータを印刷開始前に出力することで、印字データに対応した駆動パルス選択信号を生成する際に、制御装置側からプログラムデータを出力する必要はなく、印刷中に制御装置から駆動パルス選択信号生成手段に対して出力すべきシリアルデータのデータ量を削減することができるから、階調数の増加等により印字データやプログラムデータのデータ量が増加したとしても、1印刷周期間に伝送すべきシリアルデータの伝送時間の増加を抑制することができ、データ伝送時間の短縮を図るために、例えば印字データやプログラムデータを伝送するためのケーブル数を増加する等といった対処を行うことなく、容易に対応することができる。
以下、本発明に係る液滴吐出制御装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の液滴吐出制御装置をインクジェットプリンタに適用した場合の概略構成を示す斜視図である。
図中、1はインクジェットプリンタであって、このインクジェットプリンタ1は、装置本体2を備えており、上部後方に記録媒体としての記録用紙Pを載置するトレイ21と、下部前方に記録用紙Pを排出する排出口22と、上部面に操作パネル7とが設けられている。
操作パネル7は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDランプ等で構成され、液晶メッセージ等を表示する表示部(図示せず)と、各種スイッチ等で構成される操作部(図示せず)とを備えている。
また、装置本体2の内部には、主に、往復動する印字部3を備える印刷装置4と、記録用紙Pを1枚ずつ印刷装置4に送り込む給紙装置5と、印刷装置4及び給紙装置5を制御する制御装置6とを有している。
制御装置6の制御により、給紙装置5は、記録用紙Pを一枚ずつ間欠送りする。この記録用紙Pは、印字部3の下部近傍を通過する。このとき、印字部3が記録用紙Pの送り方向とは略直交する方向に往復移動して、記録用紙Pへの印刷が行われる。すなわち、印字部3の往復動及び記録用紙Pの間欠送りが、印刷における主操作方向及び副操作方向となって、インクジェット方式の印刷が行われる。
印刷装置4は、図2に示すように、印字部3と、印字部3を主走査方向に移動させる駆動源となるキャリッジモータ41と、キャリッジモータ41の回転を受けて、印字部3を往復動させる往復動機構42とを備えている。
印字部3は、その下部に、多数のノズル124を備えるインクの種類に対応した複数のヘッドユニット35と、各ヘッドユニット35にインクを供給する複数のインクカートリッジ31と、各ヘッドユニット35及びインクカートリッジ31を搭載したキャリッジ32と、キャリッジ32と平行に配設されたリニアスケール33と、リニアスケール33のスケールを読み取ってキャリッジの移動位置を検出するエンコーダ34と、ヘッドユニット35と後述する制御装置6との間を電気的に接続するフレキシブルフラットケーブル36とを有している。
また、ヘッドユニット35は、図3に示すように、インクジェット式記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)100を多数備えている。
このインクジェットヘッド100は、図3に示すように、振動板121と、この振動板121を変位させる圧電式アクチュエータ122と、内部に液体であるインクが充填され振動板121の変位により内部の圧力が増減されるキャビティ(圧力室)123と、このキャビティ123に連通しキャビティ123内の圧力の増減によりインクを液滴として吐出するノズル124とを少なくとも備えている。
さらに詳述すると、インクジェットヘッド100は、ノズル124が形成されたノズル基板125と、キャビティ基板126と、振動板121と、複数の圧電素子127を積層した積層型の圧電式アクチュエータ122とを備えている。
キャビティ基板126は、図示のように所定形状に形成され、これにより、キャビティ123と、これに連通するリザーバ128とが形成されている。また、リザーバ128は、インク供給チューブ129を介してインクカートリッジ31に接続されている。
圧電式アクチュエータ122は、対向して配置される櫛歯状の電極131、132と、その電極131、132の各櫛歯と交互に配置される圧電素子127とからなる。また、圧電式アクチュエータ122は、その一端側が図3に示すように中間層130を介して振動板121と接合されている。
このような構成からなる圧電式アクチュエータ122では、第1電極131と第2電極132との間に印加される印加波形により、図3に示すように上下方向に伸び縮みするモードを利用している。この圧電式アクチュエータ122は、圧電素子127が積層されているために、大きな駆動力が得られるのが特徴である。
したがって、圧電式アクチュエータ122では、図3に示すように印加波形が印加されると、振動板121に変位が生じてキャビティ123内の圧力が変化して、ノズル124からインク滴が吐出される。
なお、図3に示すノズル基板125に形成されるインクジェットヘッド100毎のノズル124は、例えば図4に示すように配列されている。この図4の例では、4色のインク(イエローY,マゼンタM,シアンC,ブラックK)に適用した場合のノズル124の配列パターンを示している。
また、ヘッドユニット35は、図1ではインクカートリッジ31を含んだ構成を示しているが、このような構成に限定されない。例えば、インクカートリッジ31を別に固定し、チューブなどによってヘッドユニット35に供給されるようなものでもよい。したがって、以下において、印字部3とは別に、夫々一つの振動板121、静電アクチュエータ122、キャビティ123、ノズル124等で構成されたインクジェットヘッド100を複数設けたものをヘッドユニットと称するものとする。
なお、インクカートリッジ31として、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインクを充填したものを用いることにより、フルカラー印刷が可能となる。この場合、印字部3には、各色に夫々対応したヘッドユニット35が設けられることになる。ここで、図1では、4色のインクに対応した4つのカートリッジ31を示しているが、印字部3はその他の色、例えばライトシアン、ライトマゼンタ、ダークイエロー等のインクカートリッジ31をさらに備えるように構成されていてもよい。
往復動機構42は、その両端をフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸422と、キャリッジガイド軸422と平行に延在するタイミングベルト421とを有している。
キャリッジ32は、往復動機構42のキャリッジガイド軸422に往復動自在に支持されると共に、タイミングベルト421の一部に固定されている。
キャリッジモータ41の作動により、プーリを介してタイミングベルト421を正逆走行させると、キャリッジガイド軸422に案内されて、印字部3が往復動する。そして、この往復動の際に、印刷されるイメージデータに対応して、ヘッドユニット35内における複数のインクジェットヘッド100のノズル124から適宜インクが吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
給紙装置5は、その駆動源となる給紙モータ51と、給紙モータ51の作動により回転する給紙ローラ52とを有している。
給紙ローラ52は、記録用紙Pの送り経路で記録用紙Pを挟んで上下に対向する従動ローラ52aと駆動ローラ52bとで構成され、駆動ローラ52bは給紙モータ51に連結されている。これにより、給紙ローラ52は、トレイ21に設置した多数枚の記録用紙Pを、印刷装置4に向かって1枚ずつ送り込めるようになっている。なお、トレイ21に代えて、記録用紙Pを収容する給紙カセットを着脱自在に装着し得るような構成であってもよい。
制御装置6は、例えば、パーソナルコンピュータ、ディジタルカメラ等のホストコンピュータ60から入力された印刷データに基づいて、印刷装置4や給紙装置5等を制御することにより記録用紙Pに印刷処理を行うものである。
この制御装置6は、図5に示すように、ホストコンピュータ60から入力された印刷データなどを受け取る入力インタフェース部61と、この入力インタフェース部61から入力された印刷データに基づいて印刷処理を実行する例えばマイクロコンピュータで構成される制御部62と、キャリッジモータ41を駆動制御するキャリッジモータドライバ63と、給紙モータ51を駆動制御する給紙モータドライバ64と、ヘッドユニット35を駆動制御するヘッドドライバ65と、各ドライバ63、64及び65の出力信号を外部のキャリッジモータ41、給紙モータ51及びヘッドユニット35で使用する制御信号に変換して出力する入出力インタフェース部67と、を備えている。
ここで、制御部62は、印刷処理等の各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)62aと、ホストコンピュータ60から入力インタフェース部61を介して入力される印刷データを図示していないデータ格納領域に格納するSDRAM(Synchronous DRAM)62bと、印刷データ印刷処理等を実行する際に各種データを一時的に格納し、或いは印刷処理等のアプリケーションプログラムを一時的に展開するRAM(Random Access Memory)62cと、CPU62aで実行する制御プログラム等を格納する不揮発性半導体メモリで構成されるROM(Read-Only Memory)62dと、を少なくとも備えている。
また、制御部62には、図示しないが、例えばインクカートリッジ31のインク残量、印字部3の位置、温度、湿度等の印刷環境等を検出可能な各種センサが、夫々電気的に接続されている。
制御部62は、入力インタフェース部61を介してホストコンピュータ60から印刷データを入手すると、その印刷データをSDRAM62bに格納する。そして、CPU62aは、この印刷データに所定の処理を実行して、画素毎にその階調を表す画素情報を特定し、1ノズル列分のノズルに対応する画素情報からなる印字データSIに展開する。そして、この展開した印字データSI及び各種センサからの入力データに基づいて、各ドライバ63〜65に制御信号を出力する。各ドライバ63、64及び65から制御信号が出力されると、これらが入出力インタフェース部67を通して信号が送られ、ヘッドユニット35の複数のインクジェットヘッド100に対応する圧電式アクチュエータ122、印刷装置4のキャリッジモータ41及び給紙装置5が夫々作動して、記録用紙Pに印刷処理が実行される。
また、制御部62は、後述する波形メモリ701に記憶された波形形成用データを読出すための読出アドレスデータ、波形メモリ701から読出した波形形成用データをラッチするタイミングを設定するクロック信号等をヘッドドライバ65に出力する。
このヘッドドライバ65は、複数の駆動パルスを時系列的に配列した駆動波形COMを形成する駆動波形COM発生回路70と、同期用のクロック信号SCKを出力する発振回路90とを備えている。
駆動波形COM発生回路70は、図6に示すように、駆動波形COMを生成するための波形形成用データが所定のアドレスに対応する記憶素子に記憶された波形メモリ701と、この波形メモリ701から読出された波形形成用データを、前述したラッチ用のクロック信号によりラッチするラッチ回路702と、ラッチ回路702の出力をアナログ信号に変換するD/A変換器703と、このD/A変換器703から出力されるアナログ信号を増幅する増幅部704と、を備えている。
駆動波形COM発生回路70では、4階調用の駆動波形COMを発生する。この駆動波形COMは、図7(a)に示すように、中ドットを形成するインク滴を吐出する駆動パルスWD1と、小ドットを形成するインク滴を吐出する駆動パルスWD2と、中ドットを形成する、例えば前記駆動パルスWD1と同量のインク滴を吐出する駆動パルスWD3と、インク滴を吐出しない程度に微振動を与える駆動パルスWD4とがこの順に時系列的に連結されて構成されている。前記駆動波形COMを表すデジタル値が前記波形形成用データとして前記波形メモリ701に記憶されている。
そして、制御部62によって波形形成用データを読み出すためのアドレス指定が行われ駆動波形COMを表す波形形成用データが順次読み出され、これが波形形成用データラッチ用のクロック信号によってラッチ回路702でラッチされ、これがD/A変換器703でアナログ信号に変換された後、増幅部704で増幅されることによりアナログ信号からなる駆動波形COMが生成され、これがアクチュエータ122の一方の入力端としての第1の電極131に供給される。
また、入出力インタフェース部67は、駆動波形COM発生回路70から出力される駆動波形COM及び発振回路90から出力されるクロック信号SCKをそのままヘッドユニット35に出力すると共に、印刷データに応じて制御部62から出力される、後述の印字データやプログラムデータ等で構成されるデータ信号SL、このデータ信号SLをラッチするためのラッチ信号LAT及びチャンネル信号CHをヘッドユニット35に出力する。
ここで、前記データ信号SLには、図8(a)及び図8(b)に示すように、通常データ信号SLaと変換データ信号SLbとの2種類がある。
前記通常データ信号SLaは、図8(a)に示すように、通常データ信号SLa及び変換データ信号SLbのいずれであるかを表す1ビットの制御データScと、伝送データDslとで構成される。
この伝送データDslは、図8(c)に示すように、印字データSIとプログラム(パターン)データSPとで構成される。前記印字データSIは、印刷データを、制御部62で展開して得た、画素毎の画素情報のうち、ヘッドユニット35の1ノズル列に含まれるノズル数分の画素情報で構成される。この画素情報は例えば2ビットで表され、1画素に対して1ノズルで印刷を行うことから、印字データSIは、1ノズルにつき2ビット×1ノズル列に含まれるノズル数分のデータで構成されることになる。
そして、前記印字データSIは、図8(c)に示すように、2ビットの上位ビットを表すデータSIHと下位ビットを表すデータSILとで構成される。
また、前記プログラムデータSPは、階調毎に選択すべき駆動パルスの選択パターンを図7(b)に示すように設定したとき、各階調において第1の駆動パルスの選択情報を表すプログラムデータSP(1)、同様に各階調において第2の駆動パルスの選択状況を表すプログラムデータSP(2)、第3の駆動パルスの選択状況を表すプログラムデータSP(3)、第4の駆動パルスの選択状況を表すプログラムデータSP(4)から構成される。そして、図7(b)において、画素情報が“00”、“01”、“10”、“11”の順に階調が高くなるものとすると、各プログラムデータSP(1)〜SP(4)は、それぞれ、階調の降順に配置されて構成され、図8(c)に示すように、印字データSIに続いて、第4駆動パルスに対応するプログラムデータSP(4)から、プログラムデータSP(3)、SP(2)、SP(1)の順に連結される。
また、変換データ信号SLbは、図8(b)に示すように、前記制御データScと、印字データSIに対応する1ノズル列分のノズルのうち、その画素情報に、一印刷周期前の画素情報に対して変化のあるノズルを特定するデータ変化ノズルSNと、変化のあるノズルの変化後の画素情報からなる変化データSIDと、前記プログラムデータSPとで構成される。前記データ変化ノズルSN及び変化データSIDの詳細は後述する。
また、ヘッドユニット35は、図9に示すように、各ノズル124に対応する圧電式アクチュエータ122の第1の電極131に駆動波形COMを供給するか否かを選択する選択スイッチ201を有すると共に、制御装置6からのデータ信号SLを入力し、このデータ信号SLが通常データ信号SLaであるときにはこれに含まれる伝送データDslをシリアル転送し、変換データ信号SLbであるときには前記伝送データDslを復元してシリアル転送するデータ更新部230と、データ更新部230からシリアル転送される伝送データDslをクロック信号SCKによって順次シフトして印字データSIの上位ビットを格納する格納部SR2、下位ビットを格納する格納部SR1、プログラムデータSPを格納する格納部SR3を有するシフトレジスタ213と、ラッチ信号LATが入力されるタイミングでシフトレジスタ213の格納部SR1、SR2のデータをラッチする第1ラッチ回路214a及び第2ラッチ回路214bと、ラッチ信号LATが入力されるタイミングでシフトレジスタ213の格納部SR3のデータすなわちプログラムデータSPを読み込み、チャンネル信号CHに応じてその出力を変化させる制御ロジック215と、制御ロジック215からの論理出力と第1ラッチ回路214a及び第2ラッチ回路214bでラッチしたラッチデータとを入力し、このラッチデータに応じた駆動パルス選択信号を生成するデコーダ216と、デコーダ216で生成した駆動パルス選択信号を選択スイッチ201で必要とする電圧に変換するレベルシフタ217とで構成されている。
前記制御ロジック215及びデコーダ216は、例えば、特開平10−81013号公報に記載される公知の回路で構成され、前記デコーダ216は、例えば図10に示すように、1ノズルに対して、例えば、4個のANDゲート216a〜216dと、これらANDゲート216a〜216dの出力が入力されるORゲート216eとが設けられている。前記ANDゲート216a〜216dには、第1ラッチ回路214a及び第2ラッチ回路214bのラッチデータがそれぞれ入力される。
また、前記制御ロジック215は、図10に示すように、例えば、4進カウンタ215aとこのカウンタ215aの出力によって論理出力を変化させる組み合わせ回路215bとから構成される。前記カウンタ215aのリセット端子にはラッチ信号LATが入力され、データ入力端子にはチャンネル信号CHが入力される。また、カウンタ215aの上位桁出力C1と下位桁出力C0とが組み合わせ回路215bに入力される。
カウンタ215aは、駆動波形COMを構成する4つの駆動パルスのうち、第1パルスの発生タイミング検出信号を兼ねるラッチ信号LATが入力されると、クリアされるため、上位桁出力C1及び下位桁出力C0が共に“0”となる。そして、第2パルスの発生タイミング検出信号であるチャンネル信号CHが入力されるとカウンタ215aはカウントアップして上位桁出力C1が“0”、下位桁出力C0が“1”となる。さらに第3パルスの発生タイミング検出信号であるチャンネル信号CHが入力されると上位桁出力C1が“1”となり、下位桁出力C0が“0”となり、第4パルスの発生タイミング検出信号であるチャンネル信号CHが入力されると、上位桁出力C1及び下位桁出力C0は共に“1”となる。
前記組み合わせ回路215bは、ラッチ信号LATが入力されると、シフトレジスタ213の格納部SR3に格納されたプログラムデータSPを読み込む。そして、このプログラムデータSPを用いて例えば図11に示す真理値表を作成し、この真理値表にしたがって、カウンタ215aからの上位桁出力C1及び下位桁出力C0の値に応じて、出力q1〜q4の値を変化させる。したがって、組み合わせ回路215bからデコーダ216の各ANDゲートに対する入力状態を適宜設定することにより、所望の駆動パルスを選択するための、印字データSIに応じた駆動パルス選択信号を生成することができる。
例えば、第1ラッチ回路214a及び第2ラッチ回路214bのラッチデータ、すなわち、画素情報が“00”である場合、ANDゲート216aのみが有効となって、デコーダ216は、組み合わせ回路215bの出力q1に応じた信号を出力することになる。そして、前述のように、カウンタ215aの出力は、ラッチ信号LAT及びチャンネル信号CHに応じてカウントアップし、これに応じて、組み合わせ回路215bの出力q1は、図11の真理値表に応じて変化することから、デコーダ216の出力は、各駆動パルスが発生されるタイミングで、“0”、“0”、“0”、“1”と変化する。そして、このデコーダ216の出力は、選択スイッチ210をオンオフ制御する駆動パルス選択信号であるから、駆動波形COMのうち、第4駆動パルスのみが選択されることになって、図7に示すように、インク滴の吐出は行われず、微振動が生じるように駆動されることになり、すなわち、階調値“0”を表すことになる。
同様に、画素情報が“01”である場合、ANDゲート216bのみが有効となり、図11の真理値表にしたがって、デコーダ216の出力は、各駆動パルスが発生されるタイミングで、“0”、“0”、“0”、“1”と変化する。このため、駆動波形COMのうち、第2駆動パルスのみが選択されることになって、図7に示すように、小ドットを形成するインク滴が吐出され、階調値“1”のドットが形成されることになる。
同様に、画素情報が“10”である場合、ANDゲート216cのみが有効となって図11の真理値表にしたがって、デコーダ216の出力は、各駆動パルスが発生されるタイミングで、“1”、“0”、“0”、“0”と変化し、駆動波形COMのうち、第1駆動パルスのみが選択されることになって、図7に示すように、中ドットを形成するインク滴が吐出されることになり、階調値“2”のドットが形成されることになる。
さらに、画素情報が“11”である場合、ANDゲート216dのみが有効となって図11の真理値表にしたがって、デコーダ216の出力は、“1”、“0”、“1”、“0”と変化し、駆動波形COMのうち、第1駆動パルス及び第3駆動パルスが選択されることになって、図7に示すように、第1駆動パルスに応じた中ドットを形成するインク滴と、第3駆動パルスに応じた中ドットを形成するインク滴とが吐出される。この結果、記録用紙Pには2つの中ドットのインク滴が僅かに位置ずれを生じながら着弾されて重畳されるので、最大のドットが形成され、階調値“3”のドットが形成されることになる。
また、制御部62では、インクジェットプリンタ1の電源が投入された後、ホストコンピュータ60から印刷データが入力されると、図12に示す印刷制御処理を実行する。
まず、ステップS1で、例えば1文書分等、入力した所定単位の印刷データを所定の記憶領域に格納し、次に、この印刷データを、画素毎にその階調を表す、画素情報に展開し、さらに、ヘッドユニット35の1ノズル列分のノズルに対応する画素情報からなる印字データSIに展開する(ステップS2)。なお前記印刷データと共に、指定された階調を実現し得る駆動パルス選択信号を生成するための前記プログラムデータSP等といった液滴吐出制御情報を入力する。
次いで、ステップS3に移行し、印字データSI毎に、印刷データ変化ノズルSN及び前記変化データSNDからなる差分データを生成する。
具体的には、まず、所定数の画素情報からなる印字データSIについて、ヘッドユニット35に出力する順、すなわち印刷を行う順に、n番目に印刷を行う印字データSIとn+1番目に印刷を行う印字データSIとを、同一のノズルにより印刷が行われる画素情報どうしについて比較する。そして、一致しない画素情報に対応するビットを“1”、一致する画素情報に対応するビットを“0”に設定することによって、n+1番目に印刷を行う印字データSIについて、n番目に印刷を行う印字データSIとその画素情報が一致しない画素情報に対応するノズルを特定するデータ変化ノズルSNを生成する。また、このとき、印字データSIが一致しない画素情報については、n+1番目に印刷を行う印字データSIから、この一致しない画素情報を抽出し、これを変化データSNDとする。
例えば、ノズル数が180であって、ノズル“2、3、…、178、180”の画素情報に変化がある場合には、データ変化ノズルSNは、“01100……0101”となる。この場合、ノズル“1、4、5、……、177、179”には、画素情報に変化がないことを表す。
そして、この場合、変化データSNDとして、変化のあったノズル“2、3、…、178、180”に対応する画素情報を設定し、このとき、変化のあったノズルの並び順に対応して、これに対応する画素情報が配置される。例えば、変化のあったノズルが“2、3、178、180”の4つである場合には、変化データSNDとして、ノズル“2、3、178、180”に対応する画素情報がこの順に配置される。
そして、このようにして得たデータ変化ノズルSN及び変化データSNDを、印字データSIに対する差分データとし、各印字データSIについてこの処理を行うことによって、各印字データSIを差分データに変換する。
このようにして各印字データSIについて差分データを生成したならば、ステップS4に移行し、データ変化ノズルSNのノズル数の最大値を検出し、このノズル数が最大となるときのデータ変化ノズルSN及び変化データSNDのデータ量、すなわち、差分データの最大データ量と、所定のノズル数分の画素情報からなる印字データSIのデータ量とを比較し、印字データSIのデータ量の方が、差分データの最大データ量よりも大きいときには、ステップS5に移行し、そうではないときにはステップS7に移行する。
つまりノズル数を“180”としたとき、印字データSIの転送に必要なデータ量は、画素情報は2ビットデータであることから、180×2=360ビットとなる。一方、差分データの最大データ量は、ノズル数に相当する180ビット(データ変化ノズルSN)と、変化のあったノズル数×2ビット(変化データSND)との和となる。したがって、変化のあったノズル数が90以下であるときには、印字データSIのデータ量の方が、差分データの最大データ量よりも大きくなる。
この場合にはステップS5に移行し、最大データ量を有する差分データと、制御データScと、プログラムデータSPとからなる前記図8(b)に示す変換データ信号SLbを転送する際に必要な転送時間を算出する。この転送時間の算出は、例えば、差分データの最大データ量からなる変換データ信号SLbのデータ量すなわちビット幅と、制御部62からヘッドユニット35への1ビットデータの転送周期とを乗算することで算出する。
次いで、ステップS6に移行し、この転送時間に基づいて印刷周期を設定し、この印刷周期に応じたキャリッジの移動速度及び紙送り速度を決定する。また、変換データ信号SLbの転送であるかどうかを表す信号種フラグFを変換データ信号SLbの転送であることを表す“0”に設定する。
次いで、ステップS8に移行し、印刷動作処理を行ってから印刷処理を終了する。
一方、前記ステップS7では、通常の印刷速度での印刷を行うための予め設定したキャリッジの移動速度及び紙送り速度を設定し、前記信号種フラグFを通常データ信号SLaの転送であることを表す“1”に設定した後、ステップS8に移行する。
このステップS8での印刷動作処理は、図13に示すように、まずステップS11で、印刷開始時に、ヘッドユニット35の各ノズルで印刷を行うための印字データSIを読み込む。次いで、ステップS12に移行し、ステップS11で読み込んだ印字データSIと、プログラムデータSPと、通常データ信号SLaであることを表す制御データScとをもとに、図8(a)に示す通常データ信号SLaからなるデータ信号SLを生成し、これをクロック信号SCKと共にヘッドユニット35に送信してからステップS13に移行する。
このステップS13では、エンコーダ34で検出したヘッドユニット35の移動位置に基づいてヘッドユニット35と記録用紙Pとの位置が吐出タイミングであるか否かを判定し、吐出タイミングでないときには吐出タイミングとなるまで待機し、吐出タイミングであるときにはステップS14に移行する。
このステップS14では、駆動波形COM発生回路70で発生させる駆動波形COMの駆動パルスWD1の出力を開始する時のラッチ信号LAT、その後の駆動パルスWD2〜WD4の出力を開始するチャンネル信号CHを順次出力する波形選択処理を実行した後、ステップS15に移行する。
このステップS15では、全画素に対する印刷が終了したか否かを判定し、全画素に対する印刷が終了していないときにはステップS16に移行する。
このステップS16では、信号種フラグFが通常データ信号SLaの転送を表すデータに設定されているかどうかを判断し、そうであるならばステップS17に移行し、2番目に印刷を行うべき印字データSIを読み込み、これに基づいてステップS12の処理と同様にして通常データ信号SLaからなるデータ信号SLを生成し、これをヘッドユニット35に出力する。そして、ステップS13に戻って、所定のタイミングでLAT信号やチャンネル信号CHを出力して波形選択処理を行い(ステップS14)、全画素の印刷が終了するまで、ステップS16、ステップS17を経てステップS13〜ステップS15の処理を繰り返し行う。そして、全画素について印刷が終了したとき印刷動作処理を終了して図12の印刷制御処理を終了する。
一方、前記ステップS16の処理で信号種別フラグFが通常データ信号SLaの転送を表すデータでない場合には、ステップS18に移行し、前記ステップS3の処理で生成した、データ変化ノズルSN及び変化データSNDからなる差分データのうち2番目に印刷を行うべき印字データに対応する差分データ、すなわち、1番目に印刷を行う印字データSIと、2番目に印刷を行う印字データSIとの変化を表す差分データを読み出し、この差分データと、プログラムデータSPと、制御データScとから図8(b)に示す変換データ信号SLbを生成し、これをヘッドユニット35に出力する。そしてステップS13に戻って、吐出タイミングでラッチ信号LAT、チャンネル信号CHを出力する(ステップS13、S14)。そして、以後同様に、3番目に印刷を行うべき印字データに対応する差分データから順に、変換データ信号SLbを生成して出力し、全画素に対する印刷が終了したとき、印刷動作処理を終了する。
つまり、信号種別フラグFとして通常データ信号SLaの転送を表すデータが設定されているときには、ノズル数分の印字データSIを印刷順に読み出し、これに基づいて通常データ信号SLaを生成しこれを送信する。
一方、信号種別フラグFとして変換データ信号SLbの転送を表すデータが設定されている時には最初の1回目の印刷を行う場合についてのみ、1番目に印刷を行うべき印字データSIを読み出しこれに基づいて通常データ信号SLaを生成する。そして、2回目以後の印刷を行う場合には、ステップS3で生成した差分データのうち、2番目に印刷すべき印字データSIに対応する差分データから順に読み出して、これに基づいて変換データ信号SLbを生成しこれを送信する。
この制御部62で出力されたデータ信号SLは、図9に示すようにヘッドユニット35のデータ更新部230に入力される。
このデータ更新部230は、マイクロコンピュータ等で構成される制御部231を有し、入力したデータ信号SLが、その制御データScから通常データ信号SLaであると判断されるときには、入力したデータ信号SLのうち制御データScを除いた、印字データSI及びプログラムデータSPを、SLデータ記憶領域232に格納すると共に、これを制御部62からのクロック信号SCKに同期してシフトレジスタ213にシリアル出力する。
一方、入力したデータ信号SLが、その制御データScから変換データ信号SLbであると判断されるときには、入力したデータ信号SLのうち、制御データScを除く、データ変化ノズルSN及び変化データSNDからなる差分データとプログラムデータSPとを、変化データ記憶領域233に格納する。そして、変化データ記憶領域233に格納したデータをもとに、SLデータ記憶領域232に格納されている印字データSIを更新し、SLデータ記憶領域232に格納されている更新後のデータ、すなわち、印字データSI及びプログラムデータSPを、伝送データDslとしてシフトレジスタ213にシリアル出力する。
図14は、データ更新部230の制御部231で実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
制御部231では、通常データ信号SLa又は変換データ信号SLbからなるデータ信号SLを入力すると、ステップS21からステップS22に移行し、その制御データScを参照し、入力されたデータ信号SLが通常データ信号SLaであるかどうかを判断する。そして、通常データ信号SLaであるときにはステップS23に移行し、通常データ信号SLaのうち、制御データScを除く、所定数のノズル分の画素情報からなる印字データSIとプログラムデータSPとから伝送データDslを生成しこれをシフトレジスタ213にシリアル出力する。また、入力したデータ信号SLが印刷開始後最初に入力したデータ信号SLである場合には、シフトレジスタ213に出力した伝送データDslをSLデータ記憶領域232に格納する。そして、入力したデータ信号SLに対する処理を終了する。
一方、前記ステップS22で、入力したデータ信号SLが、その制御データScから変換データ信号SLbであると判断されるときにはステップS31に移行し、入力した変換データ信号SLbのうち、データ変化ノズルSN及び変化データSNDとプログラムデータSPとを変化データ記憶領域233に格納する。
次いで、ステップS32に移行し、変化データ記憶領域233に格納したデータ変化ノズルSNのうち1番目のノズルに対応するビットから順に、1ビットずつビットデータを読み出す。
そして、このビットデータがその画素情報に変化があることを表す“1”でない場合にはそのまま後述のステップS35に移行し、全ノズルに対応するビットデータを読み出したかどうかを判断し、全ノズルに対応するビットデータについての読み出しが終了していなければ、ステップS32に戻る。そして、次のノズルに対応するビットのビットデータを読み出す。
一方、ビットデータが画素情報に変化があることを表す“1”に設定されている場合には、ステップS33からステップS34に移行し、変化データ記憶領域233に格納した変化データSNDから、変化のあったノズルに対応する画素情報を抽出する。ここで、変化データSNDには、前述のように、n番目に印刷を行う際の各ノズルに対応する画素情報からなる印字データSIと、n+1番目に印刷を行う際の各ノズルに対応する画素情報からなる印字データSIとが異なる場合に、画素情報が異なるノズルについてのみその画素情報を順に格納するようにしている。したがって、ビットデータが“1”に設定されているとき、これがノズルに変化があった最初のノズルである場合には、変化データSNDのうちその最初の2ビットがこのノズルに対応する画素情報であるから、最初の2ビットのビットデータを読み出す。同様に、ノズルに変化があった2番目のノズルである場合には、変化データSNDのうちその3ビット目及び4ビット目のビットデータを読み出す。
このようにして対応する変化データSNDを読み出したならば、変化のあったノズルに対応する、SLデータ記憶領域232の画素情報を、読み出した変化データSNDに更新する。
次いで、ステップS35に移行し、全てのノズルについて処理が終了していない場合には、ステップS32に戻って上記と同様に処理を行う。
そして、このようにしてデータ変化ノズルSNの各ビットデータに基づき各ノズルについて処理を行ったならばステップS36に移行し、変化データ記憶領域233に格納されたプログラムデータSPを読み出し、SLデータ記憶領域232のプログラムデータSPとして更新記憶する。
次いで、ステップS37に移行し、このSLデータ記憶領域232の伝送データDslを、シフトレジスタ213にシリアル出力する。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
今、インクジェットプリンタ1の電源を投入すると、制御部62のCPU62aで初期化処理が行われる。その後、ホストコンピュータ60から印刷データが入力されると、制御部62のCPU62aで、図12の印刷制御処理を実行する。
すなわち、ホストコンピュータ60から入力された印刷データを読み込むと、ステップS1からステップS2に移行し、印刷データに基づき画素毎の画素情報を特定し、印字データSIに展開する(ステップS2)。
そして、印刷順が前後となる印字データSIについて、同一ノズルに対応する画素情報どうしが比較され、これらの変化の有無に応じて、差分データが生成される(ステップS3)。つまり、前記図8(b)に示すように、印刷順が前後となる印字データSI間で、同一ノズルに対する画素情報が変化したノズルを“1”、変化しないノズルを“0”に設定してデータ変化ノズルSNを形成すると共に、変化したノズルについてその画素情報を変化データSNDとして設定し、変化のあったノズルに該当する画素情報からなる変化データSNDを生成する。
ここで、例えば、テキストデータを印刷する場合等には、比較的階調の変動が小さく、印刷順が前後となる印字データSI間で、同一ノズルに対する画素情報が変化するノズル数は比較的少ないから、差分データの最大データ量は比較的小さくなる。この最大データ量が、印字データSIのデータ量、すなわち、1ノズルにつき2ビットデータで表される画素情報のノズル数分(例えば180個分)のデータ量を下回る場合には、ノズル数分の画素情報からなる印字データSIを出力するよりも、変化のあったノズルの画素情報を出力する方がデータ量は少なく、転送に要する転送時間も短い。したがって、変換データ信号SLbを出力する場合の転送時間を算出し、これに応じてキャリッジ及びベルトの移動速度を算出する。また、信号種フラグFを変換データ信号SLbの送信を表すデータに設定する。つまり、転送時間が短い場合には、その分、転送周期を短くすることができ、キャリッジ及びベルトの移動速度を通常よりも早めに設定することが可能となって結果的に印刷周期をより早めることができる。
そして、図13に示す印刷動作処理が実行され、最初に印刷が行われる印字データSIが読み込まれ(ステップS11)、この印字データSIとプログラムデータSPと、通常データ信号SLaであることを表す制御データScとから、図8(a)に示す通常データ信号SLaからなるデータ信号SLが生成され、これがヘッドユニット35に送信される。
このデータ信号SLは、ヘッドユニット35のデータ更新部230に供給され、データ更新部230では、データ信号SLを入力すると、図14に示すように、データ信号SLの制御データScを参照し、これが通常データ信号SLaであることを表すことからステップS22からステップS23に移行し、このデータ信号SLのうち制御データScを除く、印字データSIとプログラムデータSPとを伝送データDslとしてシフトレジスタ213に供給し、また、この伝送データDslをSLデータ記憶領域232に格納する。
シフトレジスタ213に供給された印字データSI及びプログラムデータSPは、各格納部SR1〜SR3に格納される
この状態で、用紙送りが開始されて、キャリッジ32が印刷開始位置まで移動され、記録用紙Pの印刷開始位置がヘッドユニット35のノズル位置に到達したときに、制御部62において、図13のステップS13からステップS14に移行して、ラッチ信号LATがヘッドユニット35に出力されることにより、シフトレジスタ213の格納部SR1及びSR2に格納されている印字データSIが第1ラッチ回路214a及び第2ラッチ回路214bにラッチされると共に、シフトレジスタ213の格納部SR3に格納されているプログラムデータSPが制御ロジック215に読み込まれて例えば図11に示す真理値表が生成される。そして、カウンタ215aの出力に応じてその出力q1〜q4の値を変化させる。この場合、ラッチ信号LATが入力されたことからカウンタ215aの出力はリセットされるため、各出力q1〜q4は“0”、“0”、“1”、“1”となる。そして、チャネル信号CHに応じて、カウンタ215aの出力がカウントアップし、これに応じて各出力q1〜q4が、図11の真理値表にしたがって順次変化することになる。
一方、デコーダ216では、第1及び第2ラッチ回路214a、214bでラッチされたラッチデータ、すなわち、画素情報で特定される階調に応じて、ANDゲート216a〜216dの何れかのみが、制御ロジック215からの論理出力を出力することになる。例えば、階調“4”が指定され、ラッチデータが“11”である場合には、ANDゲート216dのみが有効となるから、カウンタ215aの出力がカウントアップするとこれに応じて、組み合わせ回路215bの出力q4が“1”、“0”、“1”、“0”の順に変化し、これがANDゲート216d、ORゲート216eを介して、駆動パルス選択信号として出力される。そして、これがレベルシフタ217を介して選択スイッチ201に出力され、この駆動パルス選択信号は、駆動波形COMを構成する駆動パルスWD1〜WD4の切り換わりのタイミングを表すラッチ信号LAT及びチャネル信号CHに応じて切り換わるから、駆動パルス選択信号に応じて駆動パルスが選択されることになって、この場合には、第1及び第3の駆動パルスが選択されてインク滴の吐出が行われることになる。これによって、記録用紙Pには、僅かにずれて2つの中ドットが表示されることになって、結果的に大ドットが形成され、ラッチデータ“11”に対応する階調“4”の印刷が行われることになる。
同様に、階調“3”が指定され、ラッチデータが“10”の場合にはデコーダ216のANDゲート216cのみが有効となって制御ロジック215の出力q3が駆動パルス選択信号となることから第1駆動パルスのみが選択されて中ドットの印刷が行われ、また、階調“2”が指定された、ラッチデータが“01”の場合には、デコーダ216のANDゲート216bのみが有効となって、制御ロジック215の出力q2が駆動パルス選択信号となることから第2駆動パルスのみが選択されて小ドットの印刷が行われる。
また、ラッチデータが“00”の場合には、デコーダ216のANDゲート216aのみが有効となることから、制御ロジック215の出力q1が、駆動パルス選択信号として出力されることになって、第4駆動パルスのみが選択されることから、図7に示すように、インク滴の吐出は行われず、キャビティ123に微振動のみが与えられ、インクの固まりが抑制される。
一方、前記制御部62では、最初の印字データSIからなるデータ信号SLを送信すると、このとき信号種フラグFは、変換データ信号SLbの出力を表すデータに設定されているから、図13のステップS15からステップS16を経てステップS18に移行し、2番目に印刷を行う印字データSIに対応する差分データ、すなわち、1番目に印刷を行う印字データSIと、2番目に印刷を行う印字データSIとの変化状況を表すデータ変化ノズルSN及びこれに対応する変化データSNDからなる差分データを読み出し、これに、変換データ信号SLbであることを表す制御データScとこの2番目に印刷を行う印字データSIで指定される階調表現を行うために必要なプログラムデータSPとを付加して変換データ信号SLbを生成する。そして、図15に示すように、時点t1で送信した最初の印字データSIからなる通常データ信号SLaに対するラッチ信号LATを時点t2で送信した後、時点t3で、2番目に印刷すべき印字データSIに対応する差分データからなる変換データ信号SLbをヘッドユニット35に出力する。
これを入力したヘッドユニット35のデータ更新部230では、2番目に受信したデータ信号SLは、変換データ信号SLbであることを表す制御データScが設定されていることから、図14のステップS21、S22を経てステップS31に移行し、入力したデータ信号SLのうち、制御データScを除く、データ変化ノズルSN及び変化データSNDからなる差分データと、プログラムデータSPとを変化データ記憶領域233に格納する。
そして、データ変化ノズルSNを参照し、まず、1番目のビットデータが、1番目のノズルに対応する画素情報に変化があることを表す“1”であるかどうかを判断する。
このとき、例えば、1番目のノズルにおいて、その最初に印刷すべき印字データSIにおける画素情報が“00”、2回目に印刷すべき印字データSIにおける画素情報が“01”である場合には、この1番目のノズルに対するデータ変化ノズルSNは“1”に設定され、変化データSNDとして、“01”が設定されている。
データ更新部230の制御部231では、1番目のノズルに対応するビットデータが“1”に設定されていることから、ステップS33からステップS34に移行し、変化データSNDから、1番目のノズルに対応するデータを読み出し、これを、SLデータ記憶領域232の、印字データSIの上位ビットSIH及び下位ビットSILの1番目のノズルに対応するビットのビットデータとして更新記憶する。
そして、2番目のノズルに対しても同様の手順で、データ変化ノズルSNが“1”に設定されているかどうかを判断しこれが“0”である場合には、SLデータ記憶領域232の印字データSIの更新は行わない。そして、以降のノズルについても同様に処理を行い、データ変化ノズルSNが“1”に設定されているノズルについてはSLデータ記憶領域232の対応する印字データSIを変化データSNで指定されるデータに更新する。
この処理を各ノズルについて行うことにより、SLデータ記憶領域232の印字データSIに対し、その画素情報に、前回の印字データSIと変化のあるものについては、画素情報の更新が行われ、変化のないものについては更新が行われないから、結果的に、SLデータ記憶領域232には、次に印刷を行うべき印字データSIと同じ内容が書き込まれることになり、すなわち、データ変化ノズルSNと変化データSNDとに変換された、2番目に印刷を行うべき印字データSIの復元が行われたことになる。
このようにして、もとの印字データSIへの復元が終了すると、データ更新部230では、プログラムデータSPとして、変化データ記憶領域233に格納されているプログラムデータSPを、SLデータ記憶領域232に更新記憶し(ステップS36)、SLデータ記憶領域232に格納されている、印字データSIとプログラムデータSP、つまり、伝送データDslをシフトレジスタ213に供給する(ステップS37)。
そして、図15に示すように、時点t4で、2回目に印刷すべき印字データSIに対応する差分データからなるデータ信号SLに対するラッチ信号LATを入力すると、このタイミングでシフトレジスタ213のデータをラッチ回路212にラッチし、以後上記と同様の手順でアクチュエータ122を駆動する。これによって、各ノズルによって2番目に印刷すべき印字データSIに応じた印刷が行われることになる。
一方、例えば、風景画を印刷する場合等には、比較的階調が変化し、印刷タイミングが前後となる印字データSIどうしをノズル毎に比較したとき、同一のノズルに対応する画素情報が変化するノズル数が比較的多くなる。この印字データSIに対してその差分データを生成したとき、この差分データの最大データ量が印字データSIのデータ量よりも大きく、すなわち、画素情報に変化のあるノズルを特定する情報及びその画素情報で構成される差分データからなる差分データ信号SLbを送信するよりも、ノズル数分の画素情報で構成される印字データSIからなる通常データ信号SLaを送信した方が、データ量が少なく転送に要する転送時間も短いと判断されるときには、図12のステップS4からステップS7に移行し、信号種フラグFを通常データ信号SLaの転送を表すデータに設定し、通常印刷を行う際の、予め設定されているキャリッジ及びベルト移動速度を設定する。
そして、図13に示す印刷動作処理を実行し、最初の印字データSIを読み込み(ステップS11)、この印字データSIと、プログラムデータSPと、通常データ信号SLaの送信であることを表す制御データScとから、通常データ信号SLaを生成し、これをヘッドユニット35に送信する。
データ更新部230では、通常データ信号SLaからなるデータ信号SLを入力するとその制御データScを参照し、この場合“1”に設定されていることから、図14のステップS22からステップS23に移行し、入力した通常データ信号SLaのうち、印字データSIとプログラムデータSPとから伝送データDslを生成しこれをシフトレジスタ213に供給し、また、この伝送データDslをSLデータ記憶領域232に格納する。
この状態で、用紙送りが開始され、キャリッジ32が印刷開始位置まで移動されて、記録用紙Pの印刷開始位置がヘッドユニット35のノズル位置に到達したときに、制御部62において、図13のステップS13からステップS14に移行して、ラッチ信号LATがヘッドユニット35に出力されることにより、シフトレジスタ213に格納されている伝送データDslが第1及び第2ラッチ回路214a、214bにラッチされ上記と同様に処理が行われ、各ノズルにより最初の印字データSIに応じた印刷が行われる。
一方、前記制御部62では、最初の印字データSIからなるデータ信号SLを送信すると、図13のステップS15からステップS16に移行し、この場合、信号種フラグFは、通常データ信号SLaの転送を表すデータに設定されているからステップS17に移行し、2番目に印刷すべき印字データSIを読み出し、これに基づいて通常データ信号SLaを生成する。そして、図16に示すように、時点t11で送信した、最初に印刷すべき印字データSIからなる通常データ信号SLaに対するラッチ信号LATを時点t12で送信した後、時点t13で、2番目に印刷すべき印字データSIからなる通常データ信号SLaをヘッドユニット35に出力する。
この2番目に印刷すべき印字データSIからなるデータ信号SLは、通常データ信号SLaを表す制御データScが設定されていることから、データ更新部230では、図14のステップS21、S22を経てステップS23に移行し、その印字データSIとプログラムデータSPとから伝送データDslが生成されてこれがシフトレジスタ213に供給される。そして、上記と同様の手順で、各ノズルについて、このノズルに対して画素情報で指定される階調に応じた駆動パルスが選択され、これに応じてアクチュエータ122が駆動されて指定された印刷が行われることになる。
ここで、データ信号SLとして変換データ信号SLbを送信するようにした場合、データ信号SLとして送信するデータ量は、通常データ信号SLaを送信する場合に比較して少ないことから、その分、データ信号SLの転送に要する所用時間を短縮することができる。したがって、図15及び図16に示すように、通常データ信号SLaを送信する場合の印刷周期T2に比較して変換データ信号SLbを送信する場合の印刷周期T1(<T2)をより短くすることができる。
したがって、前述のように、階調の変化が少ないテキストデータ等からなる印刷データの印刷を行う場合等には、変換データ信号SLbからなるデータ信号SLを送信することで、その印刷速度をより高速にすることができる。
また、例えば、ノズル数が増加した場合、或いは、印刷データで指定される階調数が増加した場合等には、印字データSIのデータ量やプログラムデータSPのデータ量が増加することになり、そのデータ量によっては、所定の印刷周期内にデータ転送を完了することができないため、印刷周期をより長くし、印刷速度をより遅くする必要がある。しかしながら、上述のようにデータ信号SLとして変換データ信号SLbを用いることによって、印刷速度の低下を抑制することができる。
また、このように印刷速度の低下を抑制することができるから、多階調表現においてその印刷速度の低下を回避するために制御部62からヘッドユニット35に対して、印字データSIと、プログラムデータSPとを個別のケーブルで送信する等といった対応を行う必要はなく、制御部62とヘッドユニット35との間を接続するケーブル数の増加を伴うことなく多階調表現を実現することができる。
また、差分データの最大データ量に応じて、通常データ信号SLaを送信するか変換データ信号SLbを送信するかを判断し、データ量がより少なく、且つより早い印刷速度を設定することの可能な方を採用してデータ信号SLを送信するようにしているから、印刷速度がより遅くなるにも関わらず変換データ信号SLbを送信する等といった状況を回避することができる。
なお、上記第1の実施形態では、変換データ信号SLbを送信する際に、その転送時間に応じてキャリッジの移動速度や紙送り速度を変更し、印刷速度を向上させるようにした場合について説明したが、必ずしも、これら速度を変更する必要はない。
また、上記第1の実施形態では、データ更新部230では、プログラムデータSPも更新するようにしているが、所定単位の印刷データにおいて同一のプログラムデータSPを用いる場合には、SLデータ記憶領域232に格納されている印字データSIのみを更新するようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態では、印字データSIを2ビットデータSIH及びSILで構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ノズル単位で画素情報を連続させるようにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
この第2の実施形態は、上記第1の実施形態において、制御装置6の制御部62で実行される印刷制御処理の処理手順及び、データ更新部230の構成が異なること以外は同様であるので同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
図17は、第2の実施形態において、制御部62で実行される印刷制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
制御部62では、上記第1の実施形態と同様に、印刷データを入力するとこれを所定の記憶領域に格納し、画素毎の画素情報を特定し、所定数の画素情報からなる印字データSIに展開する(ステップS1、S2)。また、指定された階調を実現し得る駆動パルス選択信号を生成するためのプログラムデータSP等の液滴吐出制御情報を入力する。
次いで、ステップS2aに移行し、印刷データとして入力した、この印刷データを印刷する際に用いるプログラムデータSPに対してSPラベルSlavを設定し、このSPラベルSlavとこれに対応するプログラムデータSPとからなるプログラムデータ信号SLzを生成し、これをヘッドユニット35に出力する。
例えば、この印刷データの液滴吐出制御情報で指定される階調数が“4”であって、4階調表現を行う際の駆動波形COMが前記図7(a)に示すように、駆動パルスWD1〜WD4で構成され、各階調を表現する際の駆動パルスの選択パターンが、図7(b)に示すプログラムデータSPである場合には、このプログラムデータSPに対して、SPラベルをSlav1として設定し、また、制御データScとして、プログラムデータ信号SLzであることを表す2ビットのデータを設定し、図18(c)に示すプログラムデータ信号SLzを生成する。
次いでステップS3に移行し、以後、上記第1の実施形態と同様の手順で、ステップS3からステップS7の処理を行い、差分データからなる後述の変換データ信号SLyの送信を行うかどうかを判断し、判断結果に応じたキャリッジ又はベルトの移動速度を設定する。そして、ステップS8aに移行し、図19に示す印刷動作処理を行う。
まず、ステップS11で、上記第1の実施形態と同様の手順で、印刷開始時に最初に印刷すべき印字データSIを読み込む。次いで、ステップS12aに移行し、ステップS11で読み込んだ印字データSIと、この印字データSIで指定される階調表現を行う際に用いるプログラムデータSPに対して前記ステップS2aの処理で対応付けたSPラベルSlavと、通常データ信号SLxであることを表す2ビットの制御データScとをもとに、図18(a)に示す通常データ信号SLxからなるデータ信号SLを生成し、これをクロック信号SCKと共にヘッドユニット35に送信してからステップS13に移行する。このステップS13からステップS16の処理は上記第1の実施形態と同様である。
そして、ステップS16の処理で、信号種フラグFが通常データ信号SLxの送信を表しているときには、ステップS17aに移行し、2番目に印刷を行うべき印字データSIを読み込み、前記ステップS12aの処理と同様にして、2番目に印刷を行うべき印字データSIと、SPラベルSlavと、制御データScとからなる、図18(a)に示す通常データ信号SLxを生成し、これをヘッドユニット35に出力する。そして、ステップS13に戻る。
一方、前記ステップS16の処理で、信号種別フラグFが通常データ信号SLxの送信を表していないときにはステップS18aに移行し、前記ステップS3の処理で生成した、2番目に印刷を行うべき印字データSIに対応する差分データ、すなわち、最初に印刷を行うべき印字データSIと、2番目に印刷を行うべき印字データSIとについて、同一ノズルにおいてその画素情報に変化のあるノズルを特定するデータ変化ノズルSN及び変化データSNDからなる差分データを読み出し、この差分データと、SPラベルSlavと、2ビットの制御データScとから図18(b)に示す、変換データ信号SLyからなるデータ信号SLを生成し、これをヘッドユニット35に出力する。そしてステップS13に戻る。
つまり、信号種別フラグFが通常データ信号SLxの送信を表すときには、印字データSIを印刷順に読み出し、この印字データSIと、これに対応するプログラムデータSPを特定するSPラベルSlavとに基づいて通常データ信号SLxを生成し、これを送信する。
一方、信号種別フラグFが変換データ信号SLbの送信を表すときには、最初の印刷を行うときのみ印字データSIを読み出し、これとSPラベルSlavとに基づいて通常データ信号SLxを生成する。そして、2番目に印刷すべき印字データSI以後については、ステップS3で生成した、2番目に印刷を行うべき印字データSIに対応する差分データから順に、これを順次読み出し、これとSPラベルSlavとに基づいて変換データ信号SLyを生成しこれを送信する。
この制御部62で出力されたデータ信号SLは、図20に示すようにヘッドユニット35のデータ更新部230に入力される。
このデータ更新部230は、図20に示すように、マイクロコンピュータ等で構成される制御部231と、印字データSI及びSPラベルSlavからなる伝送データDsl′の前回値を格納するためのSLデータ記憶領域232と、変換データ信号SLyが入力されたとき、そのデータ変化ノズルSN、変化データSND及びSPラベルSlavを格納する変化データ記憶領域233を備える。さらに、プログラムデータ信号SLbのSPラベルSlav及びプログラムデータSPを所定の記憶素子に格納するSP記憶部234を備える。
図21は、第2の実施形態において、データ更新部230の制御部231で実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
制御部231では、データ信号SLを入力すると、ステップS21からステップS21aに移行し、その制御データScを参照し、プログラムデータ信号SLzであることを表す制御データScであるかどうかを判断する。そして、プログラムデータ信号SLzであることを表す制御データScであるときには、ステップS21bに移行し、入力したプログラムデータ信号SLzのうち、そのプログラムデータSPとSPラベルSlavとを対応付けてSP記憶部234に格納する。そして、このデータ信号SLに対する処理を終了する。
一方、前記ステップS21aで、入力したデータ信号SLの制御データScがプログラムデータ信号SLzを表すデータでないときにはステップS22に移行し、通常データ信号SLxであることを表す制御データScであるときには、入力されたデータ信号SLは通常データ信号SLaであると判断し、ステップS23aに移行する。そして、図18(a)に示すように、通常データ信号SLxのうち、印字データSIとSPラベルSlavとを伝送データDsl′とし、これをシフトレジスタ213にシリアル出力する。また、この伝送データDsl′をSLデータ記憶領域232に格納する。そして、入力したデータ信号SLに対する処理を終了する。
一方、前記ステップS22で、制御データScが変換データ信号SLyであることを表すデータである場合にはステップS31に移行し、以後、ステップS35の処理まで上記と同様に処理を行って、SLデータ記憶領域232で記憶している印字データSIのうち、データ変化ノズルSNで特定されるデータを、変化データSNDで指定されるデータに更新する。
そして、SLデータ記憶領域232で記憶している印字データSIの更新が終了したならば、ステップS36aに移行し、変化データ記憶領域233で記憶している変換データ信号SLyのSPラベルSlavを読み出し、このSPラベルSlavを、SLデータ記憶領域232に更新記憶する。
次いで、ステップS37に移行し、SLデータ記憶領域232の印字データSI及びSPラベルSlavからなる伝送データDsl′を読み出し、これをシフトレジスタ213にシリアル出力する。
この伝送データDsl′のうち、その印字データSIは、上記第1の実施の形態と同様に、格納部SR1及びS2にそれぞれ格納され、SPラベルSlavは、格納部SR3に格納される。
そして、制御ロジック15では、ラッチ信号LATのタイミングで、格納部SR3のデータ、つまり、SPラベルSlavを読み込み、このSPラベルSlavに対応するプログラムデータSPを、SP記憶部234からパラレル入力する。そして、この入力したプログラムデータSPをもとに、前記図11に示す真理値表を生成し、その論理出力が、真理値表で指定される出力となるように、ラッチ信号LAT及びチャンネル信号CHに応じてその出力を変化させる。
次に、上記第2の実施形態の動作を説明する。
今、インクジェットプリンタ1の電源を投入すると、まず、制御部62のCPU62aで所定の初期化処理が行われる。そして、ホストコンピュータ60から印刷データが入力されると、制御部62のCPU62aで、図17の印刷制御処理を実行する。
すなわち、ホストコンピュータ60から入力された印刷データを読み込むと、ステップS1からステップS2に移行し、印刷データを印字データSIに展開する(ステップS1、S2)。
また、入力したプログラムデータSPに対してSPラベルSlavを付与し、プログラムデータSPと、付与したSPラベル、例えばSlav1と、プログラムデータ信号SLzであることを表す制御データScとから図18(c)に示すプログラムデータ信号SLzを生成し、ヘッドユニット35に出力する(ステップS2a)。
そして、各印字データSIについて、印刷順が前後となる印字データSIどうしを比較し、同一ノズルに対応する画素情報に変化があるかどうかに応じて、データ変化ノズルSNと変化データSNDとからなる差分データが生成される(ステップS3)。そして、差分データの最大データ量が、印字データSIのデータ量を下回る場合には、変換データ信号SLyを送信した方がデータ量が少なくデータの転送時間は短いことから、変換データ信号SLyの送信を表す信号種フラグFが設定され、変換データ信号SLyの転送時間に応じてキャリッジ及びベルトの移動速度が算出される。
そして、図19に示す印刷動作処理が実行され、最初の印字データSIが読み込まれ(ステップS11)、この印字データSIと、プログラムデータSPを特定するSPラベルSlavと、通常データ信号SLxであることを表す制御データScとから、図18(a)に示す通常データ信号SLxからなるデータ信号SLが生成され、所定の印刷タイミングでラッチ信号LAT、チャンネル信号CHが出力される。
続いて、2番目に印刷を行うべき印字データSIの送信が行われるが、この場合、信号種フラグFは変換データ信号SLyを表すデータに設定されていることから、ステップS16からステップS18aに移行し、図17のステップS3で生成した、2番目に印刷を行うべき印字データSIに対応する差分データ、すなわち、最初に印刷すべき印字データSIと、2番目に印刷すべき印字データSIとの、同一ノズルに対する画素情報の変化状況を表すデータ変化ノズルSN及びこれに対応する変化データSNDを読み出し、これに、変換データ信号SLbであることを表す制御データScと印字データSIで指定される階調表現を行うためのプログラムデータSPに対応付けたSPラベルSlavとを付加して変換データ信号SLyからなるデータ信号SLを生成しこれを出力する。そして、以後、差分データを順次読み出して、制御データSc、次に印刷すべき印字データSIに対応する差分データ及びSPラベルSlavからなる変換データ信号SLyを生成しこれを順次出力する。
ヘッドユニット35のデータ更新部230では、プログラムデータ信号SLzからなるデータ信号SLを入力すると、その制御データScが、プログラムデータ信号SLzを表すデータであることから、図21のステップS21aからステップS21bに移行し、そのプログラムデータ信号SLzに含まれるSPラベルSlavと、プログラムデータSPとを対応付けてSP記憶部234に格納する。
続いて、通常データ信号SLxからなるデータ信号SLを入力すると、その制御データScが、通常データ信号SLxを表すデータであることから、図21のステップS22からステップS23aに移行し、通常データ信号SLxを構成する、印字データSI及びSPラベルSlavからなる伝送データDsl′を、シフトレジスタ213に出力する。また、この伝送データDsl′をSLデータ記憶領域232に格納する。
この伝送データDsl′のうち、印字データSIは、格納部SR1及びSR2に、また、SPラベルSlavは、格納部SR3にそれぞれ格納される。そして、ラッチ信号LATが入力されると、格納部SR1及びSR2の印字データSIが第1及び第2ラッチ回路214a、214bにラッチされる。また、格納部SR3のSPラベルSlavが制御ロジック215に読み込まれると共に、このSPラベルSlavに応じたプログラムデータSPがSP記憶部234から制御ロジック215にパラレル入力される。
そして、制御ロジック215では、このSP記憶部234から読み込んだSPラベルSlavに応じたプログラムデータを用いて前記図11に示す真理値表を生成し、ラッチ信号LAT及びチャンネル信号CHに応じて、真理値表で指定される出力となるようにその論理出力を変化させる。
以後、上記第1の実施の形態と同様にして、制御ロジック215の論理出力と、第1及び第2ラッチ回路214a、214bのラッチデータ、すなわち画素情報とに基づいてデコーダ216によって駆動パルス選択信号が生成され、これに応じて駆動波形COMを構成する4つの駆動パルスから1又は複数の駆動パルスが選択され、これに応じて各アクチュエータ122が駆動されてインク滴が吐出される。
続いて、変換データ信号SLyからなるデータ信号SLを入力すると、その制御データScが変換データ信号SLyを表すデータに設定されていることから、図21のステップS21、S21a、S22を経てステップS31に移行し、入力したデータ信号SLのうち、データ変化ノズルSNと変化データSNDとからなる差分データとSPラベルSlavとを、変化データ記憶領域233に格納する。そして、上記第1の実施形態と同様の手順でデータ変化ノズルSNと変化データSNDとをもとにSLデータ記憶領域232に格納されている前回の印字データSIを順次更新し(ステップS31〜ステップS35)、また、SPラベルSlavをSLデータ記憶領域232に更新記憶する(ステップS36a)。そして、SLデータ記憶領域232に格納されている更新後の印字データSI及びSPラベルSlavからなる伝送データDsl′をシフトレジスタ213に出力する。そして、印字データSIは格納部SR1及びSR2に格納され、SPラベルSlavは、格納部SR3に格納され、以後、上記と同様の手順で、SPラベルSlavに応じたプログラムデータSPがSP記憶部234から制御ロジック215にパラレル入力され、このプログラムデータSPを用いて論理出力が変化する
ここで、前述のように、従来の液滴吐出制御装置においては、制御装置6からヘッドユニット35に対して、印字データSIを送信する毎に、これと共にプログラムデータSPを送信し、ヘッドユニット35では、入力した印字データSIとこれと共に入力したプログラムデータSPとを用いて印字データSIに応じた駆動パルス選択信号を生成するようにしている。
つまり、1画素につき2ビットの画素情報からなる、1ノズル列に含まれるノズル数分の印字データSIと、16ビットのプログラムデータSPとを印刷周期毎に送信している。このため、より多くの階調数を用いて印刷を行う場合には、図22に示すように、駆動パルス数の増加に伴って、印字データSIのビット幅が増加するだけでなく、プログラムデータSPのビット幅も増加することになる。特に、プログラムデータSPのビット幅は、印字データSIのビット幅が大きいときほど、印字データSIのビット幅の増加度合に比較してより大きな増加度合で変化することになる。このため、階調数が大きいときほど、プログラムデータSPのビット幅が大きくなり、印字データSIとプログラムデータSPとをヘッドユニット35に転送するための転送時間が増加し、場合によっては、印字データSIの印刷周期を長くせざるを得ず印刷速度の低下を伴う場合がある。
しかしながら、上述のように、ヘッドユニット35では、プログラムデータSPを記憶するSP記憶部234を備えており、ヘッドユニット35側で、印字データSIに対する処理を行う毎にSP記憶部234で記憶するプログラムデータSPを読み出し、このプログラムデータSPと印字データSIとを用いて駆動パルス選択信号を生成している。そして、制御部62では、予めプログラムデータSPをヘッドユニット35に送信してこれをSP記憶部234に格納しておき、印字データSIを送信する際には、16ビットのプログラムデータSPの送信は行わず、この16ビットのプログラムデータSPを特定する2ビットのSPラベルSlavを送信している。
このため、16ビットのプログラムデータSPを送信する場合に比較して、2ビットのSPラベルSlavを送信する場合の方がそのデータ量は少なくてすみ、印字データSIの印刷を行う際に、制御部62からヘッドユニット35に送信すべきデータのデータ量を削減することができるから、印刷周期中に送信すべき、印字データSIまたはこれに応じたデータを含む所定データのデータ量を削減することができ、すなわち、その送信に伴う送信時間の短縮を図ることができる。
また、制御ロジック215では、SPラベルSlavに応じたプログラムデータSPをSP記憶部234からパラレル入力するから、制御ロジック215に対して印字データSI及びプログラムデータSPを、印刷周期毎に供給するに際し、1印刷周期間に、シリアル伝送されるデータ量を削減することができ、その転送時間の短縮を図ることができるから、結果的に印刷周期の短縮を図ることができる。
そして、上述のようにプログラムデータSPに替えて、2ビットのSPラベルSlavを送信しているから、図22に示すように、階調数の増加に伴ってプログラムデータSPが大幅に増加したとしても、SPラベルSlavのビット幅は2ビット程度ですみ、印字データSIのビット幅が増加するだけである。この印字データSIのビット幅の増加度合は、図22に示すように、プログラムデータSPの増加度合に比較して小さいから、プログラムデータSPをSPラベルSlavで送信することによって、階調数の増加に伴って、印字データSIを含む所定データのデータ長が増加することを効果的に抑制することができ、すなわち、印字データSIを含む所定データの送信時間の増加を抑制することができる。したがって、階調数が大きい場合であっても、印刷速度の大幅な低下を伴うことなく、多階調表現を行うことができる。
特に、図22に示すように、階調数が多くなると、プログラムデータSPのビット幅が大幅に増加することになるが、上述のように、階調数に伴いビット幅の変動が大きい、プログラムデータSPをSPラベルSlavで表すようにしているから、印字データSIと共に送信すべきデータのデータ量の増加を効果的に抑制することができる。
また、印刷速度の低下を伴うことなく階調数を増加することができるから、例えば、印刷速度の低下を回避するために、制御部62からヘッドユニット35に対して、印字データSIとプログラムデータSPとを個別のケーブルで、送信する等といった、ケーブル数の増加を伴うことなく実現することができる。
なお、上記第2の実施の形態において、引き続き別の印刷を行う場合には、上記と同様にして、プログラムデータSPとこれに対応するSPラベル、例えば、Slav2を含むプログラムデータ信号SLzを送信した後、印字データ信号SLx又は、変換データ信号SLyを送信する。
そして、データ更新部230では、入力したプログラムデータ信号SLzをもとに、プログラムデータSPとSPラベルSlav2とを対応付けてSP記憶部234に格納する。ここで、SP記憶部234には、前回用いたSPラベルSlav1に対応するプログラムデータSPと、今回用いるSPラベルSlav2に対応するプログラムデータSPとが格納されることになるが、制御ロジック215では、SPラベルSlavでプログラムデータSPを識別し、SPラベルSlavに応じたプログラムデータSPを読み込むようにしているから、印字データ信号SLxで指定されるSPラベルSlavに応じたプログラムデータSPを確実に得ることができる。
なお、前回に続いて同じプログラムデータSPを用いる場合には、プログラムデータ信号SLzの送信を行わなくてもよい。
また、例えば、1つの印刷データに対し異なる階調を用いて印刷を行う場合、つまり例えば、インクの色毎に異なる階調で印刷を行う場合等には、印刷を行う際に、複数のプログラムデータSPを用いることになる。この場合には、用いるプログラムデータSPにそれぞれSPラベルSlavを付加し、プログラムデータSP毎、或いは複数のプログラムデータSPからなるプログラムデータ信号SLbを生成し、これを、印刷を開始する前に送信する。そして、ヘッドユニット35のデータ更新部230では、複数のプログラムデータSPをSPラベルSlavと対応させてSP記憶部234に格納する。そして、制御ロジック215において、印字データ信号SLxで指定されるSPラベルSlavに応じて、対応するプログラムデータSPを読み出しこれを用いて印刷を行うことにより、1つの印刷データを、複数の異なる階調を用いて印刷することができる。
なお、上記第2の実施形態においては、印刷を行う前に、プログラムデータSPを、制御部62からヘッドユニット35に対して送信する場合について説明したがこれに限るものではない。例えば、印刷に用いるプログラムデータSPが限定されている場合等には、SP記憶部234を不揮発性のメモリ等で形成して、任意のプログラムデータSPをここに予め格納しておき、印刷データを入力したときには、プログラムデータ信号SLyの送信は行わず、SP記憶部234に格納されている、この印刷データの印刷に用いるプログラムデータに対して予め設定したSPラベルSlavを含む、通常データ信号SLxや変換データ信号SLyの送信のみを行うようにしてもよい。
また、例えば、SP記憶部234が、入力したプログラムデータSPを更新記憶するように構成されている場合等、SP記憶部234に、1種類のプログラムデータSPのみが格納されるように構成されている場合には、SPラベルSlavを必ずしも付与する必要はない。つまり、データ更新部230では、通常データ信号SLx又は変換データ信号SLyを入力したときには上記第1の実施の形態と同様にして必要に応じて印字データSIの復元を行って、印字データSIのみをシフトレジスタ213に出力するようにし、ラッチ信号LATのタイミングで制御ロジック215がSP記憶部234に格納されているプログラムデータをパラレル入力し、これに基づいて処理を行うようにしてもよい。
なお、上記各実施の形態においては、圧電式(ピエゾ方式)による積層アクチュエータ122を有するインクジェットヘッド100を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図23に示すように、圧電材料301を上下電極302,303で挟んだ簡単な構造のアクチュエータを使用して振動板121を振動させ、振動モードとして図23で上下方向に撓むモードを利用したピエゾ方式のユニモルフアクチュエータ304を適用したり、図24に示すように圧電材料311の両端部に電極312が両端側にあって圧力室313を形成し、アクチュエータはノズルを1つおきに駆動し、印加波形が与えられると図24で破線図示のように圧力室313内の圧力が変化してノズル314からインク液が吐出される構成を有するピエゾ方式のシェアモード1アクチュエータ315を適用したり、図25に示すように、圧電材料321の表面に電極322,323が交互に設けられ、印加波形が与えられると図25の破線のように変形して圧力室324内の圧力が変化してノズル325からインク滴が吐出される4ピエゾ方式のエアモード2アクチュエータを適用したりすることもできる。
また、ピエゾ方式に限らず、図26及び図27に示すように、通常は基板331上に発熱体332とそのドライバ333への接続線334、耐キャビテーション膜335、隔壁336、ノズル壁337を使用して、天板338を接合させ、天板338に形成したインク流入口340からリザーバ341にインクを流入させ、このインクをノズル壁337で囲まれた圧力室342に供給し、ドライバ333からの印加波形がヘッドユニットの圧力室340に配設された各発熱体332に伝達されると発熱体332は瞬間的に300℃以上の温度に発熱し耐キャビテーション膜335上に膜沸騰による気泡が発生しの圧力変化によってインク滴がノズル孔339から吐出され、インク滴が吐出された直後に気泡が発生し、その圧力変化によってインク滴が吐出され、インク液滴が吐出された直後、気泡は急激に収縮してもとの状態に復帰するようにした膜沸騰インクジェット方式を適用することもできる。
ここで、上記第1の実施形態において、圧電式アクチュエータ122がアクチュエータに対応し、シフトレジスタ213、第1及び第2ラッチ回路214a、214b、制御ロジック215、デコーダ216、レベルシフタ217、選択スイッチ201が駆動制御手段に対応し、ヘッドユニット35が液滴吐出ヘッドに対応し、制御装置6が制御装置に対応する。また、図12のステップS3〜S6を経て、ステップS8で変換データ信号SLbを出力する処理がデータ変換手段に対応し、データ更新部230で実行される図14の演算処理が復元手段に対応している。
また、図12のステップS4の処理が最大データ量検出手段及び比較手段に対応し、ステップS5及びステップS6の処理が相対速度制御手段に対応し、図13のステップS13の処理が出力周期調整手段に対応している。
また、第2の実施形態において、シフトレジスタ213、第1及び第2ラッチ回路214a、214b、制御ロジック215、デコーダ216が駆動パルス選択信号生成手段に対応し、レベルシフタ217及び選択スイッチ201が印加波形生成手段に対応し、SP記憶部234がプログラムデータ記憶手段に対応し、図17のステップS2aの処理がプログラムデータ出力手段に対応している。
本発明による液滴吐出制御装置を適用したインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。 図1の要部構成を示す平面図である。 図1に示すインクジェットプリンタのインクジェットヘッドの構成を示す断面図である。 図3に示すヘッドのノズル基板の構成を示す平面図である。 本発明に適用し得る制御装置の一例を示すブロックである。 印加波形COM発生回路の一例を示すブロック図である。 印加波形COMの波形パターンを示す説明図である。 データ信号の構成を示す説明図である。 図8のヘッドユニットの機能構成の一例を示すブロック図である。 図9の制御ロジック及びデコーダの具体的構成の一例を示すブロック図である。 図10の制御ロジックで用いられる真理値表の一例である。 制御装置で実行される印刷制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 図12の印刷動作処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 データ更新部で実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の動作説明に供する説明図である。 第1の実施形態の動作説明に供する説明図である。 第2の実施形態において制御装置で実行される印刷制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態におけるデータ信号の構成を示す説明図である。 図17の印刷動作処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態におけるヘッドユニットの機能構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態においてデータ更新部で実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 階調数と、駆動パルス数、印字データのビット幅及びプログラムデータのビット幅との対応を表す説明図である。 ピエゾ式におけるユニモルフアクチュエータを示す断面図である。 ピエゾ式におけるシェアモード1アクチュエータを示す断面図である。 ピエゾ方式におけるシェアモード2アクチュエータを示す断面図である。 膜沸騰インクジェット方式のヘッドユニットを示す天板を除去した斜視図である。 図26の断面図である。
符号の説明
1…インクジェットプリンタ、3…印字部、4…印刷装置、5…給紙装置、6…制御装置、31…インクカートリッジ、32…キャリッジ、35…ヘッドユニット、62…制御部、65…ヘッドドライバ、70…駆動波形COM発生回路、701…波形メモリ、702…ラッチ回路、703…D/A変換器、704…増幅部、90…発振回路、100…インクジェットヘッド、121…振動板、122…圧電式アクチュエータ、123…キャビティ(圧力室)、124…ノズル、201…選択スイッチ、213…シフトレジスタ、214a…第1ラッチ回路、214b…第2ラッチ回路、215…制御ロジック、216…デコーダ、217…レベルシフタ、230…データ更新部、232…SLデータ記憶領域、233…変化データ記憶領域、234…SP記憶部

Claims (6)

  1. 記録媒体に液滴を吐出する複数のノズルと、印加波形の入力によって前記ノズルから液滴を前記記録媒体に対して吐出させるアクチュエータと、前記アクチュエータに前記印加波形を供給して駆動制御する駆動制御手段と、を有する液滴吐出ヘッドと、入力される印刷データを、所定数の画素の階調情報からなる印字データに展開し当該印字データを出力する制御装置と、を備え、
    前記駆動制御手段は、前記印字データを入力し、当該印字データで指定される階調表示を行うための前記印加波形を画素毎に生成する液滴吐出制御装置において、
    前記制御装置は、一の印字データと、出力順がその直前の印字データとについて同一ノズルに対応する画素情報どうしを比較し、前記一の印字データを、前記画素情報に変化があるか否かを表すノズル毎の変化情報と画素情報に変化のあったノズルに対応する画素情報とからなる変換データに変換し、当該変換データを前記印字データに代えて出力するデータ変換手段を備え、
    前記駆動制御手段は、入力される前記変換データを前記印字データに復元する復元手段を備え、
    さらに、前記データ変換手段は、前記印刷データから形成される全ての印字データに対応する前記変換データについて、そのデータ量の最大値を検出する最大データ量検出手段と、
    当該最大データ量検出手段で検出した最大データ量と前記印字データのデータ量とを比較する比較手段とを備え、
    当該比較手段で前記最大データ量が前記印字データのデータ量よりも少ないと判断されるとき前記変換データを出力し、前記最大データ量が前記印字データのデータ量以上であると判断されるときには前記印字データを出力することを特徴とする液滴吐出制御装置。
  2. 前記データ変換手段は、前記印刷データから形成される全ての印字データに対応する前記変換データについて、そのデータ量の最大値を検出する最大データ量検出手段と、
    当該最大データ量検出手段で検出した最大データ量に応じて、前記変換データの出力周期を調整する出力周期調整手段と、
    当該出力周期調整手段で調整される前記変換データの出力周期に基づいて前記液滴吐出ヘッドと前記記録媒体との間の相対移動速度を制御する相対速度制御手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出制御装置。
  3. 前記駆動制御手段は、前記印字データを入力し、当該印字データとこの印字データに対応する所定のプログラムデータとを用いて、前記印字データで指定される階調情報に応じた印加波形の生成に用いる駆動パルス選択信号を画素毎に生成する駆動パルス選択信号生成手段と、前記駆動パルス選択信号で選択される駆動パルスから前記印加波形を生成する印加波形生成手段と、を備えた液滴吐出制御装置であって、
    前記駆動制御手段は、前記印刷データから形成される印字データに対応する前記駆動パルス選択信号を生成するために必要な前記プログラムデータが格納されるプログラムデータ記憶手段を備え、
    前記駆動パルス選択信号生成手段は、前記印字データを入力したとき、当該印字データに対応するプログラムデータを前記プログラムデータ記憶手段からパラレル入力し、当該プログラムデータと前記印字データとを用いて前記駆動パルス選択信号を生成することを特徴とする請求項1または請求項の何れか1項に記載の液滴吐出制御装置。
  4. 前記制御装置は、前記印刷データから形成される印字データに対応する前記駆動パルス選択信号を生成するために必要な前記プログラムデータを、前記印刷データから形成される前記印字データの出力を開始する前に前記駆動制御手段に出力するプログラムデータ出力手段を有し、
    前記駆動制御手段は、前記プログラムデータを入力したとき当該プログラムデータを前記プログラムデータ記憶手段に格納することを特徴とする請求項記載の液滴吐出制御装置。
  5. 前記プログラムデータ出力手段は前記プログラムデータにこのプログラムデータを特定する特定情報を付加して出力し、且つ前記制御装置は前記印字データにこれに対応する前記プログラムデータを特定する特定情報を付加して出力し、
    前記駆動パルス選択信号生成手段は、前記印字データを入力したとき、当該印字データに付加された前記特定情報に対応するプログラムデータを前記プログラムデータ記憶手段からパラレル入力することを特徴とする請求項記載の液滴吐出制御装置。
  6. 前記制御装置は、前記印字データ及び前記プログラムデータを、前記駆動パルス選択信号生成手段に対してシリアル転送するようになっていることを特徴とする請求項から請求項の何れか1項に記載の液滴吐出制御装置。
JP2005081176A 2005-03-22 2005-03-22 液滴吐出制御装置 Expired - Fee Related JP4631488B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005081176A JP4631488B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 液滴吐出制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005081176A JP4631488B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 液滴吐出制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006263930A JP2006263930A (ja) 2006-10-05
JP4631488B2 true JP4631488B2 (ja) 2011-02-16

Family

ID=37200414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005081176A Expired - Fee Related JP4631488B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 液滴吐出制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4631488B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4843972B2 (ja) * 2005-03-22 2011-12-21 セイコーエプソン株式会社 液滴吐出制御装置
JP5861305B2 (ja) * 2011-08-02 2016-02-16 セイコーエプソン株式会社 液体吐出ヘッドを駆動するための駆動回路および駆動方法
JP6090420B2 (ja) * 2015-12-24 2017-03-08 セイコーエプソン株式会社 液体吐出ヘッドを駆動するための駆動回路および駆動方法
JP2022151262A (ja) * 2021-03-26 2022-10-07 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置
JP2022151260A (ja) * 2021-03-26 2022-10-07 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1081013A (ja) * 1996-09-09 1998-03-31 Seiko Epson Corp インクジェット式プリントヘッド及び該プリントヘッドを用いたインクジェット式プリンタ
JPH10109433A (ja) * 1996-10-03 1998-04-28 Seiko Epson Corp プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法
JPH1170700A (ja) * 1997-06-20 1999-03-16 Canon Inc 記録装置および記録方法
JPH1178000A (ja) * 1997-07-08 1999-03-23 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JP2003145760A (ja) * 2001-05-02 2003-05-21 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置、及び、その駆動方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1081013A (ja) * 1996-09-09 1998-03-31 Seiko Epson Corp インクジェット式プリントヘッド及び該プリントヘッドを用いたインクジェット式プリンタ
JPH10109433A (ja) * 1996-10-03 1998-04-28 Seiko Epson Corp プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法
JPH1170700A (ja) * 1997-06-20 1999-03-16 Canon Inc 記録装置および記録方法
JPH1178000A (ja) * 1997-07-08 1999-03-23 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JP2003145760A (ja) * 2001-05-02 2003-05-21 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置、及び、その駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006263930A (ja) 2006-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4923544B2 (ja) ヘッドユニット、印刷装置及び印刷方法
US8038243B2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP4257547B2 (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法及び駆動方法
US8303066B2 (en) Liquid ejecting apparatus
US7753464B2 (en) Liquid-jet apparatus
JP5203567B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、及び、プログラム
JP4631488B2 (ja) 液滴吐出制御装置
JP4784163B2 (ja) 印刷システム、及び、印刷方法
JP2006212946A (ja) 液滴吐出制御装置及び液滴吐出制御方法
JP4843972B2 (ja) 液滴吐出制御装置
JP4701967B2 (ja) インクジェットプリンタのヘッド駆動装置及びヘッド駆動方法
JP3656443B2 (ja) インク滴噴射装置
JP2006212947A (ja) 液滴吐出制御装置及び液滴吐出制御方法
JP2006218679A (ja) 液滴吐出装置
JP4470506B2 (ja) 印刷制御装置
JP2001277493A (ja) インクジェット式記録装置
JP2006076047A (ja) 液滴吐出装置及び液滴吐出制御方法
JP2007001027A (ja) インクジェットプリンタのヘッド駆動装置及び駆動方法
JP2010052186A (ja) インクジェット記録装置
JP2009220369A (ja) 液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの駆動方法
JP6028512B2 (ja) 液滴吐出ヘッド駆動装置、液滴吐出ヘッド駆動制御回路および画像形成装置
JP2006247945A (ja) 液体吐出装置、及び、液体吐出方法
JP4985854B2 (ja) 印刷システム、及び、印刷方法
JP2006272632A (ja) 液体吐出装置、及び、液体吐出方法
JP2002225253A (ja) 液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070404

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100927

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101019

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees