JP4784163B2 - 印刷システム、及び、印刷方法 - Google Patents
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
このような制御をした場合、粒状性が損なわれてしまうという問題があった。これは、同じ量のインクで形成されたドットであっても、視認される大きさがインクの種類によって異なるためと考えられる。例えば、同色の淡インクと濃インクとを吐出して印刷をする印刷装置では、淡インクの方は濃インクよりも大きく視認される傾向にある。そして、この傾向は、ある程度の高い階調で顕在化する。このため、淡インクと濃インクのインク量を揃えてしまうと、淡インクにおいて、例えば、中ドットと大ドットの大きさの差が過度に大きくなり、粒状性が損なわれてしまう。
多段階の入力階調値をそれぞれ有する複数色の画素データから、前記多段階よりも少ない段階の印刷表現可能な少段階の階調値のデータであって、前記複数色に対応する複数色のインクについて形成するドットの大きさを示す前記階調値のデータを前記複数色のそれぞれについて生成する階調値生成手段と、前記階調値に対応した駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、前記駆動信号が印加され前記駆動信号に対応する量のインクを吐出する素子を備えたヘッドと、を備えた印刷システムにおいて、
前記複数色のインクのうち少なくとも一色については、濃インクと淡インクによる同色インクにより構成し、
前記同色の濃インクと淡インクについては、前記駆動信号生成手段は、前記生成された前記階調値のうち特定の階調値について当該特定の階調値に対する駆動信号を前記濃インクに対する駆動信号と前記淡インクに対する駆動信号とを異ならせ前記淡インクの吐出量が前記濃インクの吐出量より少なくなるように構成したことを特徴とする印刷システムである。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
このような印刷装置によれば、特定の階調値が指定されると、駆動信号生成部は、インクの種類に適した波形部を有する駆動信号を生成する。このため、特定の階調値におけるドットを所望の大きさにすることができ、ひいては粒状性の向上が図れる。
このような印刷装置によれば、スイッチの制御によって、共通の原駆動信号から複数種類の駆動信号を容易に生成することができる。
このような印刷装置によれば、インクの種類毎及び階調値毎のスイッチ動作情報をスイッチ動作情報記憶部に記憶させているので、印刷動作の高速化が図れる。また、使用されるインクの種類が相違した場合にも、容易に対応できる。
このような印刷装置によれば、ドットが大きくなるほど顕在化し易い粒状性の悪化を効果的に抑制することができる。
このような印刷装置によれば、最大サイズのドットで特に顕在化する粒状性の悪化を効果的に抑制することができる。
このような印刷装置によれば、淡インクと濃インクで印刷される画像について粒状性の向上が図れる。
このような印刷装置によれば、明度の高いインクと明度の低いインクで印刷される画像について粒状性の向上が図れる。
このような印刷装置によれば、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、及び、イエローインクで印刷される画像について粒状性の向上が図れる。
このような印刷装置によれば、顔料インクと染料インクで印刷される画像について粒状性の向上が図れる。
このような印刷装置によれば、使用されるインク貯留容器に応じてインクの種類が認識されるので、操作の簡略化が図れる。
このような印刷装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
<全体構成について>
まず、印刷装置を印刷システム100とともに説明する。ここで、図1は、印刷システム100の構成を説明する図である。例示した印刷システム100は、印刷装置としてのプリンタ1と、印刷制御装置としてのコンピュータ110とを含んでいる。具体的には、この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。プリンタ1は、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する。なお、以下の説明では、代表的な媒体である用紙S(図3Aを参照。)を例に挙げて説明する。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されている。そして、プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされている。表示装置120は、ディスプレイを有している。この表示装置120は、例えば、コンピュータプログラムのユーザーインタフェースを表示するためのものである。入力装置130は、例えば、キーボード131やマウス132である。記録再生装置140は、例えば、フレキシブルディスクドライブ装置141やCD−ROMドライブ装置142である。
<コンピュータ110の構成について>
図2は、コンピュータ110、及びプリンタ1の構成を説明するブロック図である。まず、コンピュータ110の構成について簡単に説明する。このコンピュータ110は、前述した記録再生装置140と、ホスト側コントローラ111とを有している。記録再生装置140は、ホスト側コントローラ111と通信可能に接続されており、例えばコンピュータ110の筐体に取り付けられている。ホスト側コントローラ111は、コンピュータ110における各種の制御を行うものであり、前述した表示装置120や入力装置130も通信可能に接続されている。このホスト側コントローラ111は、インタフェース部112と、CPU113と、メモリ114とを有する。インタフェース部112は、プリンタ1との間に介在し、データの受け渡しを行う。CPU113は、コンピュータ110の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ114は、CPU113が使用するコンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM、磁気ディスク装置等によって構成される。このメモリ114に格納されるコンピュータプログラムとしては、前述したように、アプリケーションプログラムやプリンタドライバがある。そして、CPU113は、メモリ114に格納されているコンピュータプログラムに従って各種の制御を行う。
<プリンタ1の構成について>
次に、プリンタ1の構成について説明する。ここで、図3Aは、本実施形態のプリンタ1の構成を示す図である。図3Bは、本実施形態のプリンタ1の構成を説明する側面図である。なお、以下の説明では、図2も参照する。このプリンタ1は、図2に示すように、用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40、原駆動信号生成回路50、検出器群60、及び、プリンタ側コントローラ70を有する。そして、原駆動信号生成回路50とプリンタ側コントローラ70は共通のコントローラ基板CTRに実装されている。また、ヘッドユニット40は、ヘッド制御部HCと、ヘッド41とを有している。このプリンタ1では、プリンタ側コントローラ70によって制御対象部、すなわち用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40(ヘッド制御部HC,ヘッド41)、及び原駆動信号生成回路50が制御される。すなわち、プリンタ側コントローラ70は、コンピュータ110から受け取った印刷データに基づいて制御対象部を制御し、用紙Sに画像を印刷させる。このとき、検出器群60の各検出器は、プリンタ1内の各部の状態を検出しており、検出結果をプリンタ側コントローラ70に出力する。各検出器からの検出結果を受けたプリンタ側コントローラ70は、その検出結果に基づいて制御対象部を制御する。
用紙搬送機構20は、媒体を搬送させる媒体搬送部に相当する。この用紙搬送機構20は、媒体としての用紙Sを印刷可能な位置に送り込んだり、この用紙Sを搬送方向に所定の搬送量で搬送させたりするものである。この搬送方向は、次に説明するキャリッジ移動方向と交差する方向である。そして、図3A及び図3Bに示すように、用紙搬送機構20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンタ1内に自動的に送るためのローラであり、この例ではD形の断面形状をしている。搬送モータ22は、用紙Sを搬送方向に搬送させるためのモータであり、その動作は、プリンタ側コントローラ70によって制御される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって送られてきた用紙Sを印刷可能な領域まで搬送するためのローラである。プラテン24は、用紙Sを裏面側から支持するための部材である。排紙ローラ25は、印刷が終了した用紙Sを搬送するためのローラである。
キャリッジ移動機構30は、ヘッドユニット40が取り付けられたキャリッジCRをキャリッジ移動方向に移動させるためのものである。キャリッジ移動方向には、一側から他側への移動方向と、他側から一側への移動方向が含まれている。なお、ヘッドユニット40はヘッド41を有する。このため、キャリッジ移動方向は、ヘッド41が移動するヘッド移動方向(所定方向)に相当する。また、キャリッジ移動機構30は、ヘッド41を所定方向に移動させるヘッド移動部に相当する。このキャリッジ移動機構30は、キャリッジモータ31と、ガイド軸32と、タイミングベルト33と、駆動プーリー34と、アイドラプーリー35とを有する。キャリッジモータ31は、キャリッジCRを移動させるための駆動源に相当する。このキャリッジモータ31の動作は、プリンタ側コントローラ70によって制御される。そして、キャリッジモータ31の回転軸には、駆動プーリー34が取り付けられている。この駆動プーリー34は、キャリッジ移動方向の一端側に配置されている。駆動プーリー34とは反対側のキャリッジ移動方向の他端側には、アイドラプーリー35が配置されている。タイミングベルト33は、その端部がキャリッジCRに固定された環状の部材であり、駆動プーリー34とアイドラプーリー35とに架け渡されている。ガイド軸32は、キャリッジCRを移動可能な状態で支持する。このガイド軸32は、キャリッジ移動方向に沿って取り付けられている。従って、キャリッジモータ31が動作すると、キャリッジCRはこのガイド軸32に沿ってキャリッジ移動方向に移動する。これに伴い、ヘッド41もヘッド移動方向に移動する。
ヘッドユニット40は、インクを用紙Sに向けて吐出させるためのものである。このヘッドユニット40は、ヘッド41とヘッド制御部HCとを有している。ここで、図4Aは、ヘッド41の構造を説明するための断面図である。図4Bは、ヘッド41の主要部を拡大して示す断面図である。図5は、ノズル列の配置を説明する図である。なお、便宜上、ここではヘッド41について説明し、ヘッド制御部HCについては後で説明することにする。
ヘッド41は、ケース411と、流路ユニット412と、ピエゾ素子ユニット413とを有する。ケース411は、ピエゾ素子ユニット413を収容するための収容室411aが内部に形成されたブロック状の部材である。ピエゾ素子ユニット413は、ノズル列毎に取り付けられる。図5に示すように、このヘッド41では、6つのノズル列(Nk〜Nlc)を有している。このため、ケース411には6つの収容室411aが設けられており、6つのピエゾ素子ユニット413が各収容室411aに収容されている。なお、図4Aには、6つの収容室411aの一部分を示している。
次に、ヘッド制御部HCについて説明する。ここで、図6は、ヘッド制御部HCの構成を説明するためのブロック図である。前述したように、ヘッド制御部HCは、駆動信号生成部の一部を構成するものである。本実施形態におけるヘッド制御部HCは、シフトレジスタ81と、ラッチ回路82と、制御ロジック83と、デコーダ84と、ゲート回路85と、ヘッド側スイッチ86とを有する。そして、制御ロジック83を除いた各部、すなわち、シフトレジスタ81、ラッチ回路82、デコーダ84、ゲート回路85、ヘッド側スイッチ86は、それぞれピエゾ素子PZT毎、つまりノズルNz毎に設けられる。また、このヘッド制御部HCは、インクの種類毎に設けられる。前述したように、このプリンタ1では、6種類のインクを吐出させることができるので、図6に記載されたブロックが6つ設けられる。以下、ヘッド制御部HCを構成する各部分について説明する。
原駆動信号生成回路50は、原駆動信号COMを生成するものであり、原駆動信号生成部に相当する。ここで、原駆動信号COMとは、先の説明から判るように、ピエゾ素子PZTを駆動するための駆動信号の基となっている信号である。
検出器群60は、プリンタ1の状況を監視するためのものである。図3A,図3Bに示すように、この検出器群60には、リニア式エンコーダ61、ロータリー式エンコーダ62、紙検出器63、及び紙幅検出器64が含まれている。リニア式エンコーダ61は、キャリッジCRのキャリッジ移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ62は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出器63は、印刷される用紙Sを検出するためのものである。紙幅検出器64は、印刷される用紙Sの幅を検出するためのものである。
プリンタ側コントローラ70は、プリンタ1が有する各部を制御するものである。例えば、プリンタ側コントローラ70は、所定の搬送量で用紙Sを搬送させる動作と、キャリッジCR(ヘッド41)を移動させながら断続的にインクを吐出させる動作とを交互に行わせることで、用紙Sに画像を印刷させている。このため、プリンタ側コントローラ70は、搬送モータ22の回転量を制御することによって用紙Sの搬送を制御する。また、プリンタ側コントローラ70は、キャリッジモータ31の回転を制御することによってキャリッジCRの移動を制御する。さらに、ドット形成データSIをヘッド制御部HCへ出力することで、インクを吐出させるための制御を行う。このドット形成データSIは、前述した様に、ピエゾ素子PZTに印加される駆動信号を、原駆動信号COMから生成する際に用いられるものである。加えて、プリンタ側コントローラ70は、電圧指定情報としてのDAC値を原駆動信号生成回路50へ出力する制御も行っている。このように、プリンタ側コントローラ70は、原駆動信号COMを生成するための制御と、ピエゾ素子PZTに印加される駆動信号を、原駆動信号COMから生成するための制御とを行っている。このため、プリンタ側コントローラ70は、原駆動信号生成回路50、ヘッド側スイッチ86、及び、ヘッド制御部HCとともに、駆動信号生成部を構成しているといえる。
<本実施形態における印刷動作の概要>
次に、この印刷システム100における印刷動作の概要について説明する。この印刷システム100が有するプリンタ1では、前述したように、1つの単位領域について、複数種類の階調で印刷することができる。具体的には、ドットの非形成、小ドットの形成、中ドットの形成、及び、大ドットの形成からなる4階調で印刷をすることができる。ここで、同色の淡インクと濃インクについては、大ドットの量を揃えてしまうと、同じ量のインクで形成されたドットであっても、視認される大きさが互いに相違してしまう。具体的には、淡インクの方が濃インクよりも大きく見えてしまう。この場合、淡インクにおける中ドットと大ドットとの大きさの差と、濃インクにおける中ドットと大ドットとの大きさの差が異なってしまう。このようなドット間の大きさの違いによって、粒状感が損なわれてしまう。すなわち、淡インクにおける中ドットと大ドットの大きさの差が、濃インクにおける差に比べて過度に大きくなり、粒状性が損なわれてしまうことになる。
例示した印刷システム100にて画像を用紙Sへ印刷する際には、印刷データを生成するための処理と、印刷データに基づいて用紙Sに印刷するための処理とが行われる。そして、印刷データを生成するための処理は、印刷システム100が有するコンピュータ110で行われる。即ち、ホスト側コントローラ111が有するCPU113は、メモリ114に記憶されたコンピュータプログラムに従って動作し、この処理を実行する。従って、このコンピュータプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。また、用紙Sに印刷するための処理は、印刷システム100が有するプリンタ1で行われる。即ち、プリンタ側コントローラ70が有するCPU72は、メモリ73に記憶されたコンピュータプログラムに従って動作し、この処理を実行する。従って、このコンピュータプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
まず、印刷データを生成するための処理について説明する。ここで、図9は、印刷データを生成するための処理を説明するためのフローチャートである。図9に示すように、印刷データを生成するための処理では、解像度変換処理(S10)、色変換処理(S20)、ハーフトーン処理(S30)、ラスタライズ処理(S40)が行われる。
前述したように、ハーフトーン処理は、シアンとマゼンタ用の第1のハーフトーン処理と、イエローとブラック用の第2のハーフトーン処理とがある。
次に、用紙Sに印刷すべくプリンタ1にて行われる処理について説明する。ここで、図12Aは、印刷時に行われる処理を説明するフローチャートである。図12Bは、ピエゾ素子PZTに印加される駆動パルスを、インクの種類毎、及び、階調値毎に示した図である。
次にドット形成動作について詳細に説明する。ここで、図13は、淡シアンインクや淡マゼンタインクの場合に、ピエゾ素子PZTへ印加される駆動信号を説明する図である。図14は、濃シアンインクや濃マゼンタインクの場合、或いは、イエローインクやブラックインクの場合に、ピエゾ素子PZTへ印加される駆動信号を説明する図である。
次に第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、色材の濃度に対する明度が異なる複数種類のインクを吐出する印刷装置を対象としている。ここで、図15Aは、第2実施形態におけるヘッド41を説明する図である。図15Bは第2実施形態における制御を説明する図である。
次に第3実施形態について説明する。この第3実施形態は、染料インクと顔料インクを吐出する印刷装置を対象としている。ここで、図16Aは、第3実施形態におけるヘッド41を説明する図である。図16Bは第3実施形態における制御を説明する図である。
上記の各実施形態は、主としてプリンタ1について記載されているが、その中には、印刷装置、印刷方法、印刷システム100等の開示が含まれている。また、実施形態としてのプリンタ1について説明をしたが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述した各実施形態では、階調数が4であり、そのうちの大ドットの階調において、複数種類の駆動信号を生成する構成とした。しかし、この構成に限定されるものではない。例えば、所定サイズよりも大きいドットの階調値で、複数種類の駆動信号を生成するようにしてもよい。図17A及び図17Bに示す実施形態は、6階調でドットの形成を制御できるものである。すなわち、インク吐出量の少ない方から順に、ドットの非形成、第1小ドットの形成、第2小ドットの形成、第1中ドットの形成、第2中ドットの形成、及び、大ドットの形成の階調がある。そして、この例では、第5階調(第2中ドット)と第6階調(大ドット)において、淡インクで使用する駆動信号と、濃インクで使用する駆動信号とを異ならせている。つまり、第5階調と第6階調が特定の階調値に相当する。このように構成しても、前述した各実施形態と、同様の効果を奏する。即ち、第5階調よりも大きいドットで顕在化する、つまり、ドットが大きくなるほど顕在化し易い粒状性の悪化を有効に防止することができる。なお、階調数は、4階調と6階調に限定されるものではない。例えば、3階調であってもよいし、7階調以上であってもよい。
前述した各実施形態は、共通の原駆動信号COMを使用し、駆動パルス(波形部)の選択パターンを異ならせることで、異なる駆動信号を生成していた。この点に関し、原駆動信号生成回路50を複数設けて、複数種類の原駆動信号COMを生成するようにしてもよい。
前述の実施形態では、専ら印刷を行う単機能のプリンタ1を例に挙げて説明したが、印刷装置はこのプリンタ1に限定されるものではない。例えば、プリンタ1の機能とスキャナ装置の機能とを併せ持つ、所謂プリンタ・スキャナ複合機であってもよい。また、前述したように、プロッタやファクシミリ装置であってもよい。加えて、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の印刷装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
前述した各実施形態では、ヘッド41が有する素子、すなわち、インクを吐出させるための動作を行う素子として、ピエゾ素子PZTを例示したが、ピエゾ素子PZTに限定されるものではない。例えば、静電アクチュエータ、磁歪素子、発熱素子もヘッド41が有する素子になりうる。
23 搬送ローラ,24 プラテン,25 排紙ローラ,
30 キャリッジ移動機構,31 キャリッジモータ,32 ガイド軸,
33 タイミングベルト,34 駆動プーリー,35 アイドラプーリー,
40 ヘッドユニット,41 ヘッド,
50 原駆動信号生成回路,60 検出器群,61 リニア式エンコーダ,
62 ロータリー式エンコーダ,63 紙検出器,64 紙幅検出器,
70 プリンタ側コントローラ,71 インタフェース部,72 CPU,
73 メモリ,74 制御ユニット,81 シフトレジスタ,
82 ラッチ回路,83 制御ロジック,84 デコーダ,85 ゲート回路,
86 ヘッド側スイッチ,
100 印刷システム,110 コンピュータ,111 ホスト側コントローラ,
112 インタフェース部,113 CPU,114 メモリ,
120 表示装置,130 入力装置,131 キーボード,132 マウス,
140 記録再生装置,141 フレキシブルディスクドライブ装置,
142 CD−ROMドライブ装置,
S 用紙,SI ドット形成データ,HC ヘッド制御部,PZT ピエゾ素子,
CR キャリッジ,IC インクカートリッジ,
ICk ブラックインクカートリッジ,ICc カラーインクカートリッジ,
ICm カートリッジ側メモリ,TM1 メモリ側接点端子,
TM2 キャリッジ側接点端子,Nz ノズル,
Nk ブラックインクノズル列,Nc シアンインクノズル列,
Nm マゼンタインクノズル列,Ny イエローインクノズル列,
Nlc ライトシアンインクノズル列,Nlm マゼンタインクノズル列,
LAT ラッチ信号,CH チェンジ信号,q0〜q3 スイッチ動作情報,
N_CHG N−チャージ信号,COM 原駆動信号,
SS1 第1区間信号,SS2 第2区間信号,SS3 第3区間信号,
SS4 第4区間信号,SS5 第5区間信号,PS1〜PS5 駆動パルス
Claims (6)
- 多段階の入力階調値をそれぞれ有する複数色の画素データから、前記多段階よりも少ない段階の印刷表現可能な少段階の階調値のデータであって、前記複数色に対応する複数色のインクについて形成するドットの大きさを示す前記階調値のデータを前記複数色のそれぞれについて生成する階調値生成手段と、前記階調値に対応した駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、前記駆動信号が印加され前記駆動信号に対応する量のインクを吐出する素子を備えたヘッドと、を備えた印刷システムにおいて、
前記複数色のインクのうち少なくとも一色については、濃インクと淡インクによる同色インクにより構成し、
前記同色の濃インクと淡インクについては、前記駆動信号生成手段は、前記生成された前記階調値のうち特定の階調値について当該特定の階調値に対する駆動信号を前記濃インクに対する駆動信号と前記淡インクに対する駆動信号とを異ならせ前記淡インクの吐出量が前記濃インクの吐出量より少なくなるように構成したことを特徴とする印刷システム。 - 前記特定の階調値は、前記階調値の中で最も大きなドット階調を示す階調値であることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
- 前記複数色のインクのうち、前記濃インクと淡インクによる同色インクにより構成される色以外の色については、一種類の濃度のインクにより構成し、当該一種類の濃度のインクについて、前記駆動信号生成手段は前記生成された前記階調値にそれぞれ対応する前記駆動信号を生成し、前記素子からは前記駆動信号に対応する量のインクが吐出されるように構成するとともに、
前記複数色のインクは、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのインクであり、前記一種類の濃度のインクはイエローとブラックのインクであり、前記濃インクと前記淡インクによる同色インクはシアンとマゼンタのインクであることを特徴とする請求項1又は2記載の印刷システム。 - 多段階の入力階調値をそれぞれ有する複数色の画素データから、前記多段階よりも少ない段階の印刷表現可能な少段階の階調値のデータであって、前記複数色に対応する複数色のインクについて形成するドットの大きさを示す前記階調値のデータを前記複数色のそれぞれについて生成する階調値生成ステップと、前記階調値に対応した駆動信号を生成する駆動信号生成ステップと、インクを吐出する素子に前記駆動信号が印加され前記駆動信号に対応する量のインクを吐出するステップと、を備えた印刷方法において、
前記複数色のインクのうち少なくとも一色については、濃インクと淡インクによる同色インクにより構成するステップと、
前記同色の濃インクと淡インクについて、前記生成された前記階調値のうち特定の階調値について当該特定の階調値に対する駆動信号を前記濃インクに対する駆動信号と前記淡インクに対する駆動信号とを異ならせ前記淡インクの吐出量が前記濃インクの吐出量より少なくなるように吐出するステップと、を備えたことを特徴とする印刷方法。 - 前記特定の階調値は、前記階調値の中で最も大きなドット階調を示す階調値であることを特徴とする請求項4記載の印刷方法。
- 前記複数色のインクのうち、前記濃インクと淡インクによる同色インクにより構成される色以外の色については、一種類の濃度のインクにより構成し、当該一種類の濃度のインクについて、前記生成された前記階調値にそれぞれ対応する前記駆動信号を生成し、前記素子からは前記駆動信号に対応する量のインクが吐出されるように構成するとともに、
前記複数色のインクは、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのインクであり、前記一種類の濃度のインクはイエローとブラックのインクであり、前記濃インクと前記淡インクによる同色インクはシアンとマゼンタのインクであることを特徴とする請求項4又は5記載の印刷方法。
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