JP3572902B2 - 複数種類の階調再現サブモードを用いたドット記録方法および装置、並びに、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

複数種類の階調再現サブモードを用いたドット記録方法および装置、並びに、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インクを吐出することによって用紙等のドット記録媒体上にドットを記録し、これによって画像を再現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、複数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリンタが広く普及し、コンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するのに広く用いられている。このようなカラープリンタでは、通常はCMYKの4原色のインクが使用可能である。また、いくつかのタイプのカラープリンタでは、これらの4種類のインクに加えて、シアンやマゼンタの淡インクを使用することによって、画質の向上を図っている。
【0003】
ところで、プリンタにおける画像の階調再現方法としては、ドットの記録密度変調を用いる方法と、ドットを形成するインクの吐出量変調を用いる方法とが知られている。ドットの記録密度変調を用いる方法では、各ドットのサイズは一定であり、ドットが形成される位置の割合(「ドット記録密度」と呼ぶ)を調整することによって画像の濃度階調を再現する。一方、インクの吐出量変調を用いる方法では、各ドットのサイズを調整することによって画像の濃度階調を再現する。通常の多くのプリンタでは、各インク毎にドットの記録密度変調を適用することによって、各インクに関する濃度階調を再現している。また、インクの吐出量変調を行うプリンタにおいても、各インク毎に吐出量変調が適用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、単に各インク毎にドット記録密度変調やインク吐出量変調を適用していたので、カラープリンタ等のドット記録装置で利用可能な種々のインクを画像の階調表現のために十分に活用していなかった。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、ドット記録装置が利用可能な種々のインクを活用しつつ画像の階調を再現することのできる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明による第1のドット記録方法は、少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で濃度の異なる複数種類の同一色インクを用いて画像記録媒体上にドットを形成することによって、画像信号に応じた画像を記録する方法であって、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1種の階調再現サブモードと、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2種の階調再現サブモードと、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記ドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第3種の階調再現サブモードと、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第4種の階調再現サブモードと、
の中から選択され、少なくとも前記第3種と第4種の階調再現サブモードのうちの一方を含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現することを特徴とする。
【0007】
第3種と第4種の階調再現サブモードでは、複数種類の同一色インクを組み合わせて用いることによって、画像の階調を再現している。第1のドット記録方法では、少なくともこれらのうちの一方を含む複数種類の階調再現サブモードを使用するので、ドット記録装置において利用可能な複数種類の同一色インクを活用しつつ画像の階調を再現することができる。
【0008】
上記第1のドット記録方法において、
前記複数種類の同一色インクは、比較的濃度の低い第1の同一色インクと、比較的濃度の高い第2の同一色インクとを含み、
前記画像信号の全階調範囲が、
(i)前記第1種の階調再現サブモードにおいて前記第1の同一色インクを用いた第1の階調再現サブモード領域と、
(ii)前記第2種の階調再現サブモードにおいて前記第1の同一色インクを用いた第2の階調再現サブモード領域と、
(iii)前記第2種の階調再現サブモードにおいて前記第2の同一色インクを用いた第3の階調再現モード領域と、
(iV)前記第3種の階調再現サブモードにおいて、前記第1の同一色インクについて前記ドット記録密度変調を行い、一方、前記第2の同一色インクについて100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出する第4の階調再現サブモード領域と、
(V)前記第4種の階調再現サブモードにおいて、前記第1の同一色インクについて前記吐出量変調を行い、一方、前記第2の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出する第5の階調再現サブモード領域と、に区分されていることが好ましい。
【0009】
こうすれば、第1と第2の同一色インクを活用しつつ、画像信号の全階調範囲を再現することが可能である。
【0010】
また、上記第1のドット記録方法において、
前記第3種または第4種の階調再現サブモードにおいて、複数種類の同一色インクが同一のドット位置に重ねられる場合には、前記複数種類の同一色インクが同一の主走査の間にそれぞれ吐出されるようにすることが好ましい。
【0011】
こうすれば、先に吐出されたインクが乾燥する前に後のインクが吐出されるので、ドットの形状や色の再現性を向上させることができる。
【0012】
この発明の第2のドット記録方法は、少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で濃度の異なる複数種類の同一色インクを用いて画像記録媒体上にドットを形成することによって、画像信号に応じた画像を記録する方法であって、
同一のドット位置に吐出される同一色インクの種類と吐出量とを組み合わせることによって形成される複数種類の同一色ドットを用いて、前記同一色に関する画像の階調を再現する工程を含み、
前記複数種類の同一色ドットは、少なくとも2種類の同一色インクを同一のドット位置に重ねて吐出することによって作成される少なくとも1種類の同一色ドットを含むことを特徴とする。
【0013】
少なくとも1種類の同一色ドットは、少なくとも2種類の同一色インクを用いて形成されるので、ドット記録装置において利用可能な複数種類の同一色インクを活用しつつ画像の階調を再現することができる。
【0014】
上記第2のドット記録方法において、
前記複数種類の同一色ドットは、ほぼ等間隔の記録濃度を有していることが好ましい。
【0015】
こうすれば、より滑らかな階調再現が可能である。
【0016】
上記第2のドット記録方法において、
前記複数種類の同一色インクは比較的濃度の低い淡インクと比較的濃度の高い濃インクとを含み、
前記複数種類の同一色ドットは、前記淡インクのみで形成される淡インク同一色ドットと、前記濃インクのみで形成される濃インク同一色ドットと、前記淡インクと前記濃インクとを重ねて吐出することによって形成される混合インク同一色ドットと、を含むことが好ましい。
【0017】
このような3種類の同一色ドットを用いることによって、広い階調範囲を滑らかに再現することが可能である。
【0018】
また、上記第2のドット記録方法において、
前記淡インク同一色ドットは、記録濃度の相対値が1〜nの範囲の整数(nは1以上の整数)に近い値をそれぞれ有するn種類のドットを含み、
前記濃インク同一色ドットは、記録濃度の相対値が(n+1)〜(n+m)の範囲の整数(mは1以上の整数)に近い値をそれぞれ有するm種類のドットを含み、
前記混合インク同一色ドットは、記録濃度の相対値が(n+m+1)に近い値を有する混合インク同一色ドットを含むようにしてもよい。
【0019】
こうすれば、少なくとも1〜(n+m+1)の範囲において、ほぼ等間隔の記録濃度を有するドットを使用することができる。
【0020】
上記第2のドット記録方法において、前記淡インクと濃インクの濃度の比率がほぼ1:(n+1)であることが好ましい。
【0021】
こうすれば、淡インクと濃インクとに対して同一の仕様のノズルを使用することができる。
【0022】
この発明の第3のドット記録方法は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクを吐出してドットを形成することによって、グレー画像信号に応じたグレー画像を再現する方法であって、
(i)記録すべきドット位置にブラックインクのみを吐出する第1種の階調再現サブモードと、
(ii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1種類のインクを吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第2種の階調再現サブモードと、
(iii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第3種の階調再現サブモードと、
(iV)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの3種類のインクを重ねて吐出する第4種の階調再現サブモードと、
(V)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1つのインクと、ブラックインクとの2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第5種の階調再現サブモードと、
(Vi)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクと、ブラックインクとの3種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第6種の階調再現サブモードと、
(Vii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクの4種類のインクを重ねて吐出する第7種の階調再現サブモードと、
の中から選択された複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、グレー画像の階調を再現することを特徴とする。
【0023】
こうすれば、グレー画像の階調を再現するために、4色のインクのすべてを活用することができ、しかも広い階調範囲を再現することができる。
【0024】
上記第3のドット記録方法において、
前記グレー画像信号の全階調範囲が、複数の階調再現領域に区分されており、
各階調再現領域は、部分的に重なり合う階調範囲を再現可能な2つの階調再現サブモードを用いてそれぞれ再現されるとともに、
前記全階調範囲の先頭に存在する階調再現領域以外の各階調再現領域においては、前記複数種類の階調再現サブモードでそれぞれ形成されるドットに関して、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記グレー画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行うことによって、前記グレー画像の階調が再現されるようにしてもよい。
【0025】
こうすれば、グレー画像信号の全階調範囲を滑らかに再現することができる。
【0026】
上記第3のドット記録方法において、前記第2種から第6種までの各階調再現サブモードにおいては、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いに等価な分布を有するマスクを用い、前記マスクを画像平面上に繰り返し適用することによって、各ドット位置においてどのインクを吐出するかを決定するようにしてもよい。
【0027】
こうすれば、各インクの吐出位置を容易に決定することができる。この発明の第4のドット記録方法は、少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で濃度の異なる複数種類の同一色インクを用いて画像記録媒体上にドットを形成することによって、画像信号に応じた画像を記録する方法であって、前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1の階調再現サブモードと、前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2の階調再現サブモードと、のうちの一方を少なくとも含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現することを特徴とする。第1と第2の階調再現サブモードでは、複数種類の同一色インクを組み合わせて用いることによって、画像の階調を再現している。第4のドット記録方法では、少なくともこれらのうちの一方を含む複数種類の階調再現サブモードを使用するので、ドット記録装置において利用可能な複数種類の同一色インクを活用しつつ画像の階調を再現することができる。
【0028】
この発明の第1のドット記録装置は、ドット記録ヘッドを用いて記録媒体の表面にドットの記録を行うドット記録装置であって、
複数種類のインクを吐出するための複数組のノズルアレイを含むドット記録ヘッドと、
前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して主走査を行う主走査駆動手段と、
前記主走査の最中に前記ドット記録ヘッドに含まれる複数のノズルの少なくとも一部を駆動してドットの形成を行わせるヘッド駆動手段と、
前記主走査が終わる度に前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して副走査を行う副走査駆動手段と、
前記各手段を制御するための制御手段と、を備え、
前記ドット記録ヘッドは、少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で異なる濃度を有する複数種類の同一色インクを吐出する複数組の同一色ノズルアレイを備え、
前記制御手段は、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1種の階調再現サブモードと、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2種の階調再現サブモードと、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記ドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第3種の階調再現サブモードと、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第4種の階調再現サブモードと、
の中から選択され、少なくとも前記第3種と第4種の階調再現サブモードのうちの一方を含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現することを特徴とする。
【0029】
第1のドット記録装置においても、上述した第1のドット記録方法と同様に、ドット記録装置において利用可能な複数種類の同一色インクを活用しつつ画像の階調を再現することができる。
【0030】
この発明の第2のドット記録装置は、ドット記録ヘッドを用いて記録媒体の表面にドットの記録を行うドット記録装置であって、
複数種類のインクを吐出するための複数組のノズルアレイを含むドット記録ヘッドと、
前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して主走査を行う主走査駆動手段と、
前記主走査の最中に前記ドット記録ヘッドに含まれる複数のノズルの少なくとも一部を駆動してドットの形成を行わせるヘッド駆動手段と、
前記主走査が終わる度に前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して副走査を行う副走査駆動手段と、
前記各手段を制御するための制御手段と、を備え、
前記ドット記録ヘッドは、少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で異なる濃度を有する複数種類の同一色インクを吐出する複数の同一色ノズルアレイを備え、
前記制御手段は、
同一のドット位置に吐出される同一色インクの種類と吐出量とを組み合わせることによって形成される複数種類の同一色ドットを用いて、前記同一色に関する画像の階調を再現する手段を含み、
前記複数種類の同一色ドットは、少なくとも2種類の同一色インクを同一のドット位置に重ねて吐出することによって作成される少なくとも1種類の同一色ドットを含むことを特徴とする。
【0031】
この第2のドット記録装置によっても、上述した第2のドット記録方法と同様に、ドット記録装置において利用可能な複数種類の同一色インクを活用しつつ画像の階調を再現することができる。
【0032】
この発明の第3のドット記録装置は、ドット記録ヘッドを用いて記録媒体の表面にドットの記録を行うドット記録装置であって、
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクを吐出する4組のノズルアレイを含むドット記録ヘッドと、
前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して主走査を行う主走査駆動手段と、
前記主走査の最中に前記ドット記録ヘッドに含まれる複数のノズルの少なくとも一部を駆動してドットの形成を行わせるヘッド駆動手段と、
前記主走査が終わる度に前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して副走査を行う副走査駆動手段と、
前記各手段を制御するための制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
(i)記録すべきドット位置にブラックインクのみを吐出する第1種の階調再現サブモードと、
(ii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1種類のインクを吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第2種の階調再現サブモードと、
(iii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第3種の階調再現サブモードと、
(iV)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの3種類のインクを重ねて吐出する第4種の階調再現サブモードと、
(V)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1つのインクと、ブラックインクとの2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第5種の階調再現サブモードと、
(Vi)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクと、ブラックインクとの3種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第6種の階調再現サブモードと、
(Vii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクの4種類のインクを重ねて吐出する第7種の階調再現サブモードと、
の中から選択された複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、グレー画像の階調を再現することを特徴とする。
【0033】
この第3のドット記録装置によっても、上述した第3のドット記録方法と同様に、グレー画像の階調を再現するために、4色のインクのすべてを活用することができ、しかも広い階調範囲を再現することができる。
【0034】
この発明の第1の記録媒体は、少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で濃度の異なる複数種類の同一色インクを吐出するための複数組のノズルアレイを有するドット記録ヘッドと、コンピュータとを備えたドット記録装置に用いられ、前記ドット記録ヘッドを用いてドット記録媒体の表面にドットの記録を行うためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1種の階調再現サブモードと、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2種の階調再現サブモードと、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記ドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第3種の階調再現サブモードと、
前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第4種の階調再現サブモードと、
の中から選択され、少なくとも前記第3種と第4種の階調再現サブモードのうちの一方を含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する機能を備えることを特徴とする。
【0035】
この発明の第2の記録媒体は、少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で濃度の異なる複数種類の同一色インクを吐出するための複数組のノズルアレイを有するドット記録ヘッドと、コンピュータとを備えたドット記録装置に用いられ、前記ドット記録ヘッドを用いてドット記録媒体の表面にドットの記録を行うためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、
同一のドット位置に吐出される同一色インクの種類と吐出量とを組み合わせることによって形成される複数種類の同一色ドットを用いて、前記同一色に関する画像の階調を再現する機能を含み、
前記複数種類の同一色ドットは、少なくとも2種類の同一色インクを同一のドット位置に重ねて吐出することによって作成される少なくとも1種類の同一色ドットを含むことを特徴とする。
【0036】
また、この発明の第3の記録媒体は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクを吐出する4組のノズルアレイを含むドット記録ヘッドと、コンピュータとを備えたドット記録装置に用いられ、前記ドット記録ヘッドを用いてドット記録媒体の表面にドットの記録を行うためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、
(i)記録すべきドット位置にブラックインクのみを吐出する第1種の階調再現サブモードと、
(ii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1種類のインクを吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第2種の階調再現サブモードと、
(iii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第3種の階調再現サブモードと、
(iV)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの3種類のインクを重ねて吐出する第4種の階調再現サブモードと、
(V)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1つのインクと、ブラックインクとの2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第5種の階調再現サブモードと、
(Vi)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクと、ブラックインクとの3種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第6種の階調再現サブモードと、
(Vii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクの4種類のインクを重ねて吐出する第7種の階調再現サブモードと、
の中から選択された複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、グレー画像の階調を再現する機能を備えることを特徴とする。
【0037】
これらの記録媒体によっても、上記の第1ないし第3のドット記録方法や第1ないし第3のドット記録装置と同様に、ドット記録装置が利用可能な複数種類のインクを活用しつつ画像の階調を再現することができる。
【0038】
なお、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0039】
【発明の他の態様】
この発明は、以下のような他の態様も含んでいる。第1の態様は、コンピュータに上記の発明の各工程または各手段の機能を実現させるコンピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様である。こうした態様では、プログラムをネットワーク上のサーバなどに置き、通信経路を介して、必要なプログラムをコンピュータにダウンロードし、これを実行することで、上記の方法や装置を実現することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
A.装置の構成:
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例としての印刷装置の構成を示すブロック図である。図示するように、コンピュータ90にスキャナ12とカラープリンタ22とが接続されており、このコンピュータ90に所定のプログラムがロードされ実行されることにより、全体として印刷装置として機能する。印刷装置としてのハードウェアは、通常のコンピュータ90である。図示するように、このコンピュータ90は、プログラムに従って画像処理に関わる動作を制御するための各種演算処理を実行するCPU81を中心に、バス80により相互に接続された次の各部を備える。ROM82は、CPU81で各種演算処理を実行するのに必要なプログラムやデータを予め格納しており、RAM83は、同じくCPU81で各種演算処理を実行するのに必要な各種プログラムやデータが一時的に読み書きされるメモリである。入力インターフェイス84は、スキャナ12やキーボード14からの信号の入力を司り、出力インタフェース85は、プリンタ22へのデータの出力を司る。CRTC86は、カラー表示可能なCRT21への信号出力を制御し、ディスクコントローラ(DDC)87は、ハードディスク16やフレキシブルドライブ15あるいは図示しないCD−ROMドライブとの間のデータの授受を制御する。ハードディスク16には、RAM83にロードされて実行される各種プログラムやデバイスドライバの形式で提供される各種プログラムなどが記憶されている。このほか、バス80には、シリアル入出力インタフェース(SIO)88が接続されている。このSIO88は、モデム18に接続されており、モデム48を介して、公衆電話回線PNTに接続されている。コンピュータ90は、このSIO88およびモデム18を介して、外部のネットワークに接続されており、特定のサーバーSVに接続することにより、画像処理に必要なプログラムをハードディスク76にダウンロードすることも可能である。また、必要なプログラムをフレキシブルディスクFDやCD−ROMによりロードし、コンピュータ90に実行させることも可能である。
【0041】
図2は、印刷処理に関係するソフトウェアの構成を示すブロック図である。コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からはこれらのドライバを介して、最終カラー画像データFNLが出力されることになる。画像のレタッチなどを行なうアプリケーションプログラム95は、スキャナから画像を読み込み、これに対して所定の処理を行ないつつビデオドライバ91を介してCRTディスプレイ93に画像を表示している。このアプリケーションプログラム95が、印刷命令を発行すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像情報をアプリケーションプログラム95から受け取り、これをプリンタ22が印字可能な信号(ここでは各インク色についての2値化された信号)に変換している。図2に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、アプリケーションプログラム95が扱っているカラー画像データをドット単位の画像データに変換するラスタライザ97と、ドット単位の画像データに対してプリンタ22が使用するインク色および発色の特性に応じた色補正を行なう色補正モジュール98と、色補正モジュール98が参照する色補正テーブルCTと、色補正された後の画像情報からいわゆるハーフトーン画像情報を生成するハーフトーンモジュール99とが備えられている。色補正モジュール98とハーフトーンモジュール99の機能についてはさらに後述する。
【0042】
図3は、プリンタ22の概略構成図である。図示するように、このプリンタ22は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御する機構と、これらの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印字ヘッド集合体60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構成されている。
【0043】
このプリンタ22のキャリッジ31には、黒インク用カートリッジ71と、カラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。キャリッジ31の底部には、印字ヘッド集合体60の各インク用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入管65(図4参照)が立設されている。キャリッジ31に黒インク用のカートリッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管が挿入され、各インクカートリッジから印字ヘッド集合体60へのインクの供給が可能となる。
【0044】
インクが吐出される機構を簡単に説明する。インク用カートリッジ71,72がキャリッジ31に装着されると、毛細管現象を利用してインク用カートリッジ内のインクが導入管65を介して吸い出され、キャリッジ31下部に設けられた印字ヘッド集合体60の各色のノズルに導かれる。なお、初めてインクカートリッジが装着されたときには、専用のポンプによりインクを印字ヘッド集合体60に吸引する動作が行なわれるが、本実施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド集合体60を覆うキャップ等の構成については図示および説明を省略する。
【0045】
印字ヘッド集合体60には、図4に示したように、各色毎に複数のノズルnが設けられており、各ノズル毎に電歪素子の一つであって応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ素子PEとノズルnとの構造を詳細に示したのが、図5である。図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルnまでインクを導くインク通路66に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行なう素子である。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、図5下段に示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路66の一側壁を変形させる。この結果、インク通路66の体積は、ピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルnの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むことにより、印刷が行なわれることになる。
【0046】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ22は、紙送りモータ23によりプラテン26その他のローラを回転して用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ31をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印字ヘッド集合体60の各インクノズルのピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行ない、用紙P上に多色の画像を形成する。各インクノズルの具体的な配列に関してはさらに後述する。
【0047】
用紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ23の回転をプラテン26のみならず、図示しない用紙搬送ローラに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ31を往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0048】
制御回路40(図3)の内部には、図示しないCPUやメインメモリ(ROMやRAM)のほかに、書き換え可能な不揮発性メモリとしてのプログラマブルROM(PROM)42が備えられている。PROM42には、複数の階調再現モードのパラメータを含む階調再現モード情報とが格納されている。ここで、「階調再現モード」は、複数の色の画像濃度をそれぞれ再現するために使用されるインクの種類と、ドットの形成方法(ドット記録密度変調やインク吐出量変調をどのように組み合わせるか)とで規定される階調の再現方式を意味している。階調再現モードの種々の例については後で詳述する。PROM42には、さらに、複数の階調再現モードの中から好ましいモードを指定するための階調再現モード指定情報も格納されている。例えば、PROM42に4種類の階調再現モード情報とを格納可能な場合には、階調再現モード指定情報は2ビットのデータで構成される。
【0049】
階調再現モード情報は、コンピュータ90の起動時にプリンタドライバ96(図2)がインストールされる際に、プリンタドライバ96によってPROM42から読み出される。すなわち、プリンタドライバ96は、階調再現モード指定情報で指定された好ましい階調再現モードに対する階調再現モード情報とをPROM42から読み込む。プリンタドライバ96(図2)の各モジュールにおける処理や、主走査および副走査の動作は、この階調再現モード情報に応じて実行される。
【0050】
なお、PROM42は、書き換え可能な不揮発性メモリであればよく、EEPROMやフラッシュメモリなどの種々の不揮発性メモリを使用することができる。また、階調再現モード指定情報は書き換え可能な不揮発性メモリに格納することが好ましいが、階調再現モード情報は、書き換えができないROMに格納するようにしてもよい。また、複数の階調再現モード情報は、PROM42ではなく、他の記憶手段に格納されていてもよく、また、プリンタドライバ96内に登録されていてもよい。
【0051】
B.第1実施例:
図6は、本発明の第1実施例に使用される印字ヘッド集合体の構成を示す図である。印字ヘッド集合体60は、2つの印字ヘッド61,62に分離されている。2つの印字ヘッド61,62は、ねじ止め等の固定手段によって相互に固定され、1つの印字ヘッド集合体60として組み立てられている。
【0052】
第1の印字ヘッド61には、濃ブラックインクノズル群Kと、淡ブラックインクノズル群K とが形成されている。一方、第2の印字ヘッド62には、濃シアンインクノズル群Cと、淡シアンインクノズル群C と、濃マゼンタインクノズル群Mと、淡マゼンタインクノズル群M と、濃イエローインクノズル群Y と、淡イエローインクノズル群Y とが形成されている。1つのインクのノズル群には、それぞれ128個のノズル#1〜#128が含まれている。
【0053】
この明細書では、印刷用インクの4原色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を1次色と呼ぶ。濃インクと淡インクは、ほぼ同一の色を有する比較的濃度の高いインクと比較的濃度の低いインクとを意味している。厳密に言えば、濃インクと淡インクは濃度が異なるのみでなく、色相や彩度が多少異なる場合もある。しかし、この明細書では、厳密には色相や彩度が多少異なっていても、ほぼ同じ色を有するものと認識されるような濃度の異なる2種類のインクを、「濃インク」および「淡インク」と呼んでいる。
【0054】
各インク群の128個のノズルは副走査方向SSに沿ってそれぞれ一直線上に整列している。また、各ノズル群において同じノズル番号が割り当てられた8つのノズルは、主走査方向MSに沿って一直線上に整列するように配置されている。このように、異なるインクを吐出する8つのノズルが主走査方向MSに沿った一直線上に整列するようにしているのは、主に、異なる色のドットが副走査方向にずれることに起因して生じる画質の劣化を防止するためである。また、後述するように、主走査方向MSに沿って一直線上に並ぶ8つのノズルのうちの2つのノズル(例えばノズルK,K )から、同一の主走査の間に同一位置にインクを重ねるように吐出することによって、複数種類のインクで形成されるドットを形成することができる。
【0055】
図7は、第1実施例における階調再現領域の区分を示すグラフである。図7のグラフの横軸は画像信号レベルであり、縦軸はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの中の1つの1次色に関する記録濃度(「画像濃度」、「濃度階調」とも呼ぶ)である。なお、図7に示すグラフは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4原色についてそれぞれ適用される。画像信号レベルの全範囲は、以下の5つの領域に区分されている。
【0056】
(1)淡インク記録密度変調領域R1:淡インクのみを用いたドット記録密度変調を行う領域。
【0057】
(2)淡インク吐出量変調領域R2:淡インクのみを用いたインク吐出量変調を行う領域。
【0058】
(3)濃インク吐出量変調領域R3:濃インクのみを用いたインク吐出量変調を行う領域。
【0059】
(4)濃インク一定+淡インク記録密度変調領域R4:濃インクは100%の記録密度で一定量のインクを吐出し、一方、淡インクはドット記録密度変調を行う領域。
【0060】
(5)濃インク一定+淡インク吐出量変調領域R5:濃インクは100%の記録密度で一定量のインクを吐出し、一方、淡インクはインク吐出量変調を行う領域。
【0061】
ここで、「ドット記録密度変調」とは、各ドットのサイズ(すなわちインク吐出量)は一定に保ち、ドットが形成される位置の割合を調整することによって画像の濃度を再現する方法である。なお、「ドットが形成される位置の割合」、すなわち、「或る領域内の全画素に対する、一定量のインクが吐出される画素の割合」は、「ドット記録密度」と呼ばれる。「インク吐出量変調」とは、100%の記録密度で(すなわち、すべてのドット位置に)インクを吐出するが、インクの吐出量を調整することによって画像の濃度を再現する方法である。
【0062】
上記の5つの階調再現領域R1〜R5は、互いに階調再現の方法が異なるので、異なる種類の階調再現サブモードである。なお、この明細書では、画像信号の全階調範囲の階調を再現する方法の全体が1つの階調再現モードと呼び、また、画像信号の全階調範囲の中の一部の範囲における再現方法を、階調再現サブモードと呼んでいる。なお、後述する他の実施例から解るように、複数の階調再現サブモードの範囲は、互いに部分的に重なるように設定される場合もある。
【0063】
図8は、図7の5つの階調再現領域R1〜R5のぞれぞれにおける淡インクと濃インクの吐出量を示すグラフである。また、図9は、各階調再現領域R1〜R5において形成されるドットの直径を示すグラフである。図8の淡インク記録密度変調領域R1では、記録されるドット位置における淡インクの吐出量は5ngで一定であり、ドットが形成される位置が画像信号値に応じて選択される。図9の第1の階調再現領域R1に示されているように、5ngの淡インクの吐出によって直径40μmのドットが形成される。インクの吐出量とドットの直径とは、図10に示す関係を有している。5ngのインクの吐出によって直径40μmのドットが形成され、また、20μmのインクの吐出によって直径80μmのドットが形成される。第1実施例では、図6に示した各ノズルが、それぞれ5ng〜20ngの範囲でインクの吐出量をほぼ連続的に調整することができる。インク量の調整は、各ノズルのピエゾ素子に供給される駆動信号の波形を調整することによって実現される。図10のグラフは、図6に示す8種類のインクにそれぞれ適用される。
【0064】
図8の淡インク吐出量変調領域R2では、すべてのドット位置に同じ吐出量で淡インクが吐出され、その吐出量が5ngから20ngの範囲で画像信号値の増加とともに増加するように調整される。この結果、図9に示されているように、この第2の階調再現領域R2では、淡インクで形成されるドットの直径が40μmから80μmまで直線的に増加している。なお、ドットの直径と記録濃度との関係は、図11に示すように、ほぼ直線的である。このように、図9の第2の階調再現領域では、ドットの直径が画像信号値の増加とともに直線的に増加しているので、図7に示すように、記録濃度(縦軸)も画像信号値の増加に応じて直線的に増加する。
【0065】
図8の濃インク吐出量変調領域R3では、すべてのドット位置に同じ吐出量で濃インクが吐出され、その吐出量が5ngから20ngの範囲で画像信号値の増加とともに増加するように調整される。この結果、図9に示されているように、この第3の階調再現領域R3では濃インクで形成されるドットの直径が40μmから80μmまで直線的に増加している。
【0066】
図8の濃インク一定+淡インク記録密度変調領域R4では、濃インクはすべてのドット位置に20ngずつ吐出され、一方、淡インクは画像信号値に応じて選択されたドット位置に一定の吐出量5ngで吐出される。この結果、図9に示すように、第4の階調再現領域R4では、濃インクのみで形成された直径80μmのドットと、濃インクと淡インクとで形成された直径90μmの混合インクドットとが記録される。ここで、混合インクドットの直径が90μmになるのは、吐出量の合計が25ngになるからである(図10参照)。
【0067】
図8の濃インク一定+淡インク吐出量変調領域R5では、濃インクはすべてのドット位置に20ngずつ吐出される。一方、淡インクもすべてのドット位置に同じ吐出量で吐出されるが、その吐出量は5ngから20ngの範囲で画像信号値の増加とともに増加するように調整される。この結果、図9に示すように、第5の階調再現領域R5では、濃インクと淡インクとで形成された直径90〜120μmの混合インクドットが記録される。
【0068】
図12(a−1),(a−2),(a−3)ないし(e−1),(e−2),(e−3)は、図8の5つの階調再現領域R1〜R5のそれぞれにおいて形成される各種のドットを示す説明図である。これらの各図において、正方形の枠は1ドットピッチで区切られたドット位置(画素位置)を示している。また、円はインクの吐出によって形成されたドットを示している。多数の点を含む円は淡インクを含むドットであり、斜線が付された円は濃インクを含むドットである。斜線と多数の点の両方を含む円は、混合インクドットである。
【0069】
図12(a−1)〜(a−3)は、淡インク記録密度変調領域R1の画像部分において形成されるドットを示している。図12(a−1)に示すように、画像信号値がS0(=0)である画像部分では、ドットは全く形成されない。図12(a−2)に示すように、この階調再現領域R1内の中間的な画像信号値を有する画像部分では、画像信号値に応じて選択されたいくつかのドット位置に直径40μmの淡インクドットが形成される。また、図12(a−3)に示すように、画像信号値がS1である画像部分では、すべてのドット位置に直径40μmの淡インクドットが形成される。
【0070】
図12(b−1)〜(b−3)は、淡インク吐出量変調領域R2の画像部分において形成されるドットを示している。図12(b−1)は図12(a−3)と同じ図であり、画像信号値がS1である画像部分を示している。図12(b−2)に示すように、この階調再現領域R2内の中間的な画像信号値を有する画像部分では、すべてのドット位置に淡インクドットが形成されるが、淡インクの吐出量が画像信号値に応じて調整されるので、すべてのドットの直径が変更される。また、図12(b−3)に示すように、画像信号値がS2である画像部分では、すべてのドット位置に直径80μmの淡インクドットが形成される。
【0071】
図12(c−1)〜(c−3)は、濃インク吐出量変調領域R3の画像部分において形成されるドットを示している。図12(c−1)は図12(b−3)と同様に、画像信号値がS2である画像部分を示している。この画像信号値S2では、図12(b−3)のように淡インクを20ng吐出して直径80μmの淡インクドットを形成してもよく、あるいは、図12(c−1)のように濃インクを5ng吐出しても直径40μmの濃インクドットを形成してもよい。図12(c−2)に示すように、この階調再現領域R3内の中間的な画像信号値を有する画像部分では、すべてのドット位置に濃インクドットが形成されるが、濃インクの吐出量が画像信号値に応じて調整されるので、すべてのドットの直径が変更される。また、図12(c−3)に示すように、画像信号値がS3である画像部分では、すべてのドット位置に直径80μmの濃インクドットが形成される。
【0072】
図12(d−1)〜(d−3)は、濃インク一定+淡インク記録密度変調領域R4の画像部分において形成されるドットを示している。図12(d−1)は図12(c−3)と同じ図であり、画像信号値がS3である画像部分を示している。図12(d−2)に示すように、この階調再現領域R4内の中間的な画像信号値を有する画像部分では、すべてのドット位置に一定量(20ng)の濃インクが吐出される、また、画像信号値に応じて選択されたドット位置に一定量(5ng)の淡インクが吐出される。図12(d−2)の例では、9つのドット位置の中の4つのドット位置には濃インクのみが吐出されて比較的小さなドット(80μm)が形成されており、他の5つのドット位置には濃インクと淡インクとが吐出されて比較的大きな混合インクドット(90μm)が形成されている。図12(d−3)に示すように、画像信号値がS4である画像部分では、すべてのドット位置に20ngの濃インクと5ngの淡インクとが吐出され、この結果、すべてのドット位置に直径90μmの混合インクドットが形成される。
【0073】
図12(e−1)〜(e−3)は、濃インク一定+淡インク吐出量変調領域R3の画像部分において形成されるドットを示している。図12(e−1)は図12(d−3)と同じ図であり、画像信号値がS4である画像部分を示している。図12(e−2)に示すように、この階調再現領域R5内の中間的な画像信号値を有する画像部分では、すべてのドット位置に濃インクと淡インクとが吐出されるが、濃インクの吐出量は20ngで一定であるのに対して、淡インクの吐出量は画像信号値に応じて調整される。図12(e−3)に示すように、画像信号値がS5(100%)である画像部分では、すべてのドット位置に直径120μmの混合インクドットが形成される。
【0074】
なお、前述した図6からも理解できるように、主走査時には、印刷用紙上の同一のラスタ(主走査ライン)上を8つの異なるインクを吐出する8つのノズルが順次通過していく。すなわち、同一ラスタ上の同一の画素位置を、まず淡イエローインクノズル群Y のノズルが通過し、次に、濃イエローインクノズル群Y のノズル、淡マゼンタインクノズル群M のノズル、濃マゼンタインクノズル群M のノズル…の順番に通過していく。同一色の濃インクと淡インクとを同じドット位置に吐出する場合には、同じ主走査の間に濃インクと淡インクとが同じドット位置に重なるように吐出される。例えば、淡イエローインクと濃イエローインクとを用いて直径120μmのイエロードットを形成する場合には、まず淡イエローインクノズル群Y のノズルから20ngの淡イエローインクを吐出し、次に、濃イエローインクノズル群Y のノズルから20ngの濃イエローインクを同じドット位置に吐出することによって直径120μmのイエロードットを形成する。
【0075】
同じ色の淡インクと濃インクとを同一位置に吐出することによって形成された混合インクドットは、淡インクドットと濃インクドットの中間的な濃度を有している。このようなドットの濃度の違いは、画像処理(具体的には図2の色補正モジュール98やハーフトーンモジュール99での処理)に影響を与える。従って、同じ色の淡インクと濃インクを同一位置に吐出する場合には、形成されるドットの色に応じてこれらの画像処理の内容が変更される。
【0076】
なお、淡インクと濃インクの吐出の順序は、上述した第1実施例のように、淡インクが先である方が好ましい。この理由は、淡インクを後に吐出すると濃インクの周辺に淡インクが広がるので、濃インクを先に吐出する場合に比べて、ドットの周辺と中央での濃度変化がより大きくなる傾向にあるからである。
【0077】
上述した第1実施例では、5つの階調再現領域R1〜R5を組み合わせているので、1種類のインクのみを用いた場合に比べて、画像信号の全階調範囲をより滑らかに再現することができる。特に、濃インクのみでは実現できなかった比較的低い階調範囲(図8の領域R1,R2)や、比較的高い階調範囲(図8の領域R4やR5)における階調を、滑らかに再現することが可能である。
【0078】
なお、図7では使用されていないが、濃インクの記録密度変調を利用することも可能である。また、淡インク一定+濃インク記録密度変調領域(領域R4の濃インクと淡インクの役割を入れ替えたもの)や、淡インク一定+濃インク吐出量変調領域(領域R5の濃インクと淡インクの役割を入れ替えたもの)を利用することも可能である。すなわち、一般には、以下のような4種類の階調再現領域(「階調再現サブモード」とも呼ぶ)の中から選択された複数の階調再現領域を(すなわち複数の階調再現サブモードを)組み合わせることによって画像の階調を再現することができる。
【0079】
(1)第1種の階調再現領域:濃インクまたは淡インクについてドット記録密度変調を行うサブモード。(図8の領域R1)
【0080】
(2)第2種の階調再現領域:濃インクまたは淡インクについて吐出量変調を行うサブモード。(図8の領域R2,R3)
【0081】
(3)第3種の階調再現領域:同一色の濃インクと淡インクの一方のインクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出するとともに、他方のインクについてはドット記録密度変調を行うサブモード。(図8の領域R4)
【0082】
(4)第4種の階調再現領域:同一色の濃インクと淡インクの一方は、一定量のインクを100%のドット記録密度で吐出し、他方のインクは吐出量変調を行うサブモード。(図8の領域R5)
【0083】
なお、画像の階調の全体を再現するための第1種ないし第4種の階調再現領域の組み合わせとしては、上記第1実施例の他に種々の態様が考えられる。このとき、少なくとも第3種または第4種の階調再現領域を含むようにすれば、濃インクと淡インクとを階調再現にうまく活用することが可能である。
【0084】
C.第2実施例:
上述した第1実施例では、各ノズルが所定の範囲でインクの吐出量をほぼ連続的に調整可能であると仮定していたが、インクの吐出量を精度良くほぼ連続的に調整するのは困難な場合も多い。そこで、以下に説明する第2実施例では、各ノズルがいくつかの限定された吐出量でインクを吐出できる場合に、全階調範囲を滑らかに再現できるように工夫している。なお、第2実施例のハードウェハ構成は、ノズルの吐出能力の他は上述した第1実施例と同じである。
【0085】
図13は、第2実施例における画像信号レベルと記録されるドットの構成との関係を示す説明図である。図13の横軸は画像信号レベルの相対値であり、縦軸は記録濃度レベルの相対値である。第2実施例では、1から8までの各画像信号レベルに対応して、1から8までの記録濃度レベルにそれぞれ相当する8種類のドット101〜108がそれぞれ形成される。8種類のドット101〜108は、それぞれ以下のように構成される。
【0086】
(1)第1のドット101:淡インク5ng(直径40μm)。
(2)第2のドット102:淡インク20ng(直径80μm)。
(3)第3のドット103:濃インク5ng(直径40μm)。
(4)第4のドット104:濃インク8ng(直径53μm)。
(5)第5のドット105:濃インク13ng(直径66μm)。
(6)第6のドット106:濃インク20ng(直径80μm)。
(7)第7のドット107:濃インク20ng+淡インク5ng(直径90μm)。
(8)第8のドット108:濃インク20ng+淡インク20ng(直径120μm)。
【0087】
図14は、第2実施例におけるインク吐出量とドットの直径との関係を示すグラフである。第2実施例では、淡インク用ノズルは5ngと20ngの2種類の吐出量で淡インクを吐出できる能力があればよい。また、濃インク用ノズルは5ng、8ng、13ng、20ngの4種類の吐出量で淡インクを吐出できる能力があればよい。このようなノズルを用いることによって、図13に示すように、淡インクのみで形成される2種類の淡インクドット101,102と、濃インクのみで形成される4種類の濃インクドット103〜106と、濃インクと淡インクとを同一ドット位置に吐出することによって形成される2種類の混合インクドット107,108とをそれぞれ形成することができる。第2実施例ではインク吐出量をほぼ連続的に調整する必要が無いので、ノズルを駆動するための構成を第1実施例に比べてより容易に実現することができるという利点がある。特に、上記第2実施例では、淡インクの2種類の吐出量が濃インクの4種類の吐出量のうちの2つと等しいので、濃インク用ノズルと淡インク用ノズルとして同じものを使用することができる。
【0088】
図13に示されているように、5ngの淡インクで形成される最小サイズの淡インクドット101の記録濃度レベルと、5ngの濃インクで形成される最小サイズの濃インクドット103の記録濃度レベルとの間の比率は1:3である。同様に、20ngの淡インクで形成される最大サイズの淡インクドット102の記録濃度レベルと、20ngの濃インクで形成される最大サイズの濃インクドット106の記録濃度レベルの比率も1:3である。換言すれば、淡インクと濃インクの濃度の比は1:3であり、同じドット径での記録濃度レベルの比も1:3になる。さらに、最小サイズの淡インクドット101の記録濃度レベルと、最大サイズの淡インクドット102の記録濃度レベルとの比は1:2である。従って、最大サイズの淡インクドット102の記録濃度レベルは、最小サイズの淡インクドット101の記録濃度レベルと最小サイズの濃インクドット103の記録濃度レベルのちょうど中間の値である。この結果、等間隔な記録濃度レベル(相対値)を有する複数種類のドット101〜108を形成することが可能になっている。
【0089】
一般には、最小サイズの淡インクドットと最大サイズの淡インクドットの記録濃度レベルの比率が1:nである場合に、淡インクと濃インクの濃度の比を1:(n+1)に設定することが好ましい。ここで、nは1以上の整数である。また、淡インク用ノズルは、1〜nまで範囲の各記録濃度レベル(相対値)に相当するドットを形成する能力を有することが好ましい。こうすれば、図13のように、ほぼ等間隔の複数の記録濃度レベルを有する複数種類のドットを形成することが可能である。また、濃インク用ノズルは(n+1)〜(n+m)のm個の記録濃度レベルに相当するドットを形成する能力を有することが好ましい。ここで、mは1以上の整数である。こうすれば、1〜(n+m)の記録濃度レベルのドットを等間隔で形成することができる。さらに、濃インクと淡インクとを同一位置に重ねることによって形成される混合インクドット(「混合インク同一色ドット」とも呼ぶ)としては、(n+m+1)の記録濃度レベルに相当するドットを少なくとも使用することが好ましい。こうすれば、濃インクと淡インクに、同じ仕様のノズルを使用することができるという利点がある。なお、上述した図13の例ではn=2,m=4であり、(n+m+2)の記録濃度レベルに相当するドット108も使用している。
【0090】
図15(a),(b)は、第2実施例における階調再現方法を示すグラフである。図15(a),(b)の横軸は画像信号レベルの相対値を示し、図15(a)の縦軸は各ドット101〜108のドット記録密度を、また、図15(b)の縦軸は画像の記録濃度を示している。ここで、「ドット記録密度」とは、ドットが形成される画素位置の割合を意味している。例えば、100個の画素を含む領域内において、40個の画素位置にドットが形成される場合には、ドット記録密度は40%である。
【0091】
図15(a)のグラフから理解できるように、画像信号レベルが0〜1の範囲では、第1のドット101のドット記録密度が画像信号レベルの増加とともに0%から100%まで単調に(より具体的には直線的に)増加している。この結果、画像信号レベルが1である画像部分では第1のドット101がすべてのドット位置に形成される。また、画像信号レベルが1〜2の範囲では、第1のドット101のドット記録密度が、画像信号レベルの増加とともに100%から0%まで単調に減少している一方、第2のドット102のドット記録密度が0%から100%まで単調に増加している。また、第1と第2のドットのドット記録密度の合計は100%である。画像信号レベルが2である画像部分では、第2のドット102がすべてのドット位置に形成される。こうして、各画像部分の画像信号レベルに応じて、その画像部分が1種類または2種類のドットで記録されることにより、図15(b)に示すように、画像の記録濃度が滑らかに直線的に再現される。
【0092】
このように、第2実施例では、ほぼ等間隔の記録濃度を再現する複数のドットを用いて、記録密度変調によって画像の階調を再現している。こうすることにより、限られた吐出量でインクを吐出するノズルを用いて、画像の階調を滑らかに再現することが可能である。特に、濃インクと淡インクとを重ねて吐出することによって形成される混合インクドットを用いているので、1種類のインクを用いる場合に比べて、より広い範囲の階調を再現することが可能である。
【0093】
図16(a),(b)は、第2実施例の変形例を示す説明図であり、図15(a)に相当する図である。図16(a)は、記録濃度レベル(相対値)が1:2:3:4である4種類のドット201〜204を用いた記録密度変調によって、画像信号レベルの全範囲にわたる画像の階調を再現する場合を示している。また、図16(b)は、記録濃度レベル(相対値)が2:3:6:8である4種類のドット301〜304を用いた記録密度変調によって、画像信号レベルの全範囲にわたる画像の階調を再現する場合を示している。
【0094】
図16(b)の例において、画像信号レベルが3よりもやや高い画像部分では、記録濃度レベルが3であるドット302が画像部分の大部分を占めており、その中に記録濃度レベルが6であるドット303がまばらに現れる。ところが、これらの2種類のドット302,303の記録濃度レベルは3と6であり、かなり大きな差がある。多数の低濃度のドット302の中に存在する少数の高濃度のドット303は目立つので、粒状感が強くなっていしまい、画質が劣化してしまう可能性がある。ドットの記録濃度レベルが等間隔でない場合には、このように画質が劣化する可能性があるので、図16のように、ほぼ等間隔の記録濃度レベルに相当するドットを用いて記録密度変調を行うことが好ましい。
【0095】
D.第3実施例:
図17は、本発明の第3実施例における印字ヘッド集合体の構成を示す図である。第1の印字ヘッド61’には濃ブラックインクノズル群Kが形成されており、第2の印字ヘッド62’には、濃シアンインクノズル群Cと、濃マゼンタインクノズル群Mと、濃イエローインクノズル群Y と、淡シアンインクノズル群C と、淡マゼンタインクノズル群M とが形成されている。図17の印字ヘッド集合体は、淡イエローインクノズル群Y と淡ブラックノズル群Kとが設けられていない点で前述した図6の印字ヘッド集合体と異なる。また、濃イエローインクノズル群Y のノズルは、他のインクのノズルよりも大きな口径を有し、従って、より多くのインクを吐出できるように構成されている。
【0096】
図18は、第3実施例におけるインクの吐出量とドットの直径との関係を示すグラフである。シアンインクとマゼンタインクとブラックインクを吐出するノズルは、いずれも5ng、8ng、13ng、20ngのインクを1回に吐出できる。一方、イエローインクを吐出するノズルは、10ng、20ng、40ngのインクを1回に吐出できる。
【0097】
このように、濃イエローインクだけに関して大きなドットを形成するノズルを採用したのは、イエローの視角感度が低いので、大きなドットを形成しても粒状感を生じないからである。また、淡ブラックインクを用いていないのは、濃度の低いブラック(すなわちグレー)は、CMYの3色のインクを用いて再現可能だからである。そこで、第3実施例では、シアンとマゼンタについてのみ濃インクと淡インクとを用いて、各色の濃度階調を再現している。
【0098】
CMYKの4つの原色のうちで、シアンとマゼンタについては、上記第2実施例と同様に、複数種類のドットを用いた記録密度変調を行うことによって、画像の階調を再現することができる。イエローとブラック(グレー)については、それぞれ以下のように階調を再現する。
【0099】
図19(a),(b)は、第3実施例におけるイエロードットの構成と、記録密度変調の内容とを示す説明図である。図19(a)に示すようにイエロードットとしては、10ngの濃インクで形成される直径60μmの第1のドット401と、20ngの濃インクで形成される直径80μmの第2のドット402と、40ngの濃インクで形成される直径120μmの第3のドット403とが利用される。これらの3種類のドット401〜403は記録濃度レベルの相対値が3,4,6である。従って、図19(b)に示すように、画像信号レベルが0〜3の範囲では、第1のドット401のドット記録密度が画像信号レベルの増加とともに0%から100%まで単調に(より具体的には直線的に)増加している。また、画像信号レベルが3〜4の範囲では、第1のドット401のドット記録密度が画像信号レベルの増加とともに100%から0%まで単調に減少している一方、第2のドット402のドット記録密度が0%から100%まで単調に増加している。他の範囲もほぼ同様である。このように3種類のドットの記録濃度レベルが等間隔でない場合には、再現される画像部分に粒状感が発生しやすい傾向にあるが、イエローインクは目立ち難いので問題とならない場合が多い。
【0100】
図20(a),(b)は、第3実施例におけるブラックドットの構成と、記録密度変調の内容とを示す説明図である。図20(a)に示すようにブラックドットとしては、5ngの濃ブラックインクで形成される直径40μmの第1のドット501と、20ngの濃ブラックインクで形成される直径80μmの第2のドット502と、4種類のインクの混合で形成される直径120μmの第3のドット503とが利用される。第3のドット503は、10ngの濃ブラックインクと、それぞれ8ngの濃シアンインクと濃マゼンタインクと濃イエローインクとを同一位置に重ねるように吐出することによって形成される。これらの3種類のドット501〜503は記録濃度レベルの相対値が2,4,6であり、等間隔である。従って、図20(b)に示すように、等間隔で記録密度変調を行うことができる。この結果、再現される画像部分に粒状感が発生することを防止することが可能である。
【0101】
なお、第3のドット503を形成するためのインクの吐出量としては、複数種類の組合せが可能である。例えば、濃シアンインクと濃マゼンタインクと濃イエローインクとをそれぞれ約13ngずつ吐出すれば、濃ブラックインクを吐出せずに高濃度のドット503を形成することが可能である。なお、濃シアンインクと濃マゼンタインクと濃イエローインクとの吐出量は、必ずしも等しい必要はなく、実際にはグレーバランスがとれるように(すなわち3色のインクを混合したときにグレーになるように)それぞれの吐出量が決定される。
【0102】
上記第3実施例のように、少なくともシアンとマゼンタについて濃インクと淡インクを吐出するノズルを設けるようにした場合にも、各色についてそれぞれ画像の階調を滑らかにすることが可能である。この際、イエロー用のノズルは、比較的大きなサイズのドットを1回の吐出で形成できるように構成することが好ましい。
【0103】
E.第4実施例:
上述した第1ないし第3実施例では、CMYKの各原色に関する階調を再現していたが、以下に示す第4実施例では、特にブラックの階調(すなわちグレー画像の階調)を再現するために工夫をしている。なお、第4実施例のハードウェハ構成としては、上述した第1実施例と同じものを使用することができる。但し、第4実施例ではグレー画像の階調再現にYMCKの4種類のインクを用いるだけなので、この意味では各色の淡インクは不要である。
【0104】
図21(a),(b)は、第4実施例においてグレー画像を再現するための第1のドット601と第2のドット602の構成を示す説明図である。図21(a)に示すように、小サイズの第1のドット601は、濃ブラックインクを1回吐出することによって形成される。一方、図21(b)に示すように、大サイズの第2のドット602は、まずシアンインクとマゼンタインクとイエローインクのいずれか1つを吐出し、その同一位置にブラックインクを重ねて吐出することによって形成される。従って、第2のドット602としては、(K+C)と(K+M)と(K+Y)の3種類の異なる色のドット602a,602b,602cが存在する。なお、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの吐出量は、グレーバランスがとれるように決定される。また、シアンインクが吐出される第1のドット位置と、マゼンタインクが吐出される第2のドット位置と、イエローインクが吐出される第3のドット位置とは、それぞれ規則的で互いに等価な分布を有するように配置されている。この結果、巨視的にグレー色として認識される領域を記録することができる。なお、グレーバランスをとるためには、各インクの濃度に応じてそれぞれの吐出量が異なる。例えばイエローインクの濃度が比較的高い場合には、イエローインクの量をシアンやマゼンタのインク量よりも少なくすることによってグレーを再現できるようにする。このように、CMYの3色のインクは、巨視的に見てグレーとなるようにそれぞれのインクが適量配置される。
【0105】
図22は、第4実施例に使用されるマスクを示す説明図である。このマスクは、3×3ドットの領域を有しており、各ドット位置にどのインクが吐出されるべきかが規定されている。例えば左上のドット位置には、ブラックインクとシアンインクが吐出される。巨視的にグレーである領域を印刷する場合に、このようなマスクをそのグレー領域に繰り返し適用すれば、図21(b)に示したような配置で各インクを吐出することが可能である。
【0106】
なお、図21(b)の例では、すべてのドット位置にインクが吐出されているが、グレーの濃度が低い場合には、一部のドット位置でインクを吐出しないようにすることも可能である。例えば、画像部分のグレー濃度に応じて、図22に示す3×3画素の領域毎にCMYのインクを吐出するか否かを決定することができる。このような場合には、画像全体としてはシアンとマゼンタとイエローの各インクが吐出されるドット位置の規則性は多少損なわれる。しかし、この場合にも、各インクの吐出位置は互いにほぼ等価な分布を有しているので、グレー領域として認識される。
【0107】
図23は、第4実施例における記録密度変調の内容を示す説明図である。この例では、画像信号レベルが0〜4の範囲では、第1のドット601の記録密度変調によって階調が再現される。また、画像信号レベルが4〜6の範囲では、第1のドット601と第2のドット602の記録密度変調によって階調が再現される。なお、画像信号レベルが4〜6の範囲においては、図21(b)に示すようにすべてのドット位置に一定量(例えば20ng)のブラックインクが吐出される。従って、実際には、画像信号レベルが4〜6の範囲においては、ブラックインクの吐出量と吐出位置は変わらず、CMYのインクを吐出する位置が画像信号レベルの増加とともに増加することになる。この結果、巨視的にグレー色として認識される画像部分の階調を滑らかに再現することができる。なお、第2のドット602を用いた記録密度変調を始める画像信号レベルは、このドットを形成するための各インクの吐出量を調整することによって変更可能である。
【0108】
F.第5実施例:
図24(a),(b)および図25(a),(b)は、第5実施例においてグレー画像を再現するための第1ないし第4のドット701〜704の構成を示す説明図である。図24(a)に示すように、最も小さい第1のドット701は、各ドット位置に濃ブラックインクを1回吐出することによって形成される。図24(b)に示すように、第2のドット702は、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクのうちの2種類のインクを同一位置に重ねるように吐出することによって形成される。従って、第2のドット702としては、(C+M)と(M+Y)と(Y+C)の3種類の異なる色のドット702a,702b,702cが存在する。図25(a)に示すように、第3のドット703は、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクを同一位置に重ねるように吐出することによって形成される。また、図25(b)に示すように、第4のドット704は、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクを同一位置に重ねるように吐出することによって形成される。なお、4種類のドット701〜704のそれぞれにおいて、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの吐出量は、グレーバランスがとれるようにそれぞれ決定される。
【0109】
図26(a),(b)は、第5実施例の第1のドット701と第2のドット702に使用されるマスクをそれぞれ示す説明図である。これらマスクはそれぞれ3×3ドットの領域を有しており、各ドット位置にどのインクが吐出されるべきかが規定されている。このようなマスクを画像平面上のグレー領域に繰り返し適用すれば、図24(a)、(b)に示したような配置で各インクを吐出することが可能である。なお、第3のドット703と第4のドット704(図25(a),(b))は、いずれも3種類または4種類のインクを同一位置に吐出しているので、マスクは不要である。
【0110】
図27は、第5実施例における記録密度変調の内容を示す説明図である。この例では、4種類のドット701〜704が画像信号レベルの1,2,3,4にそれぞれ相当するグレー濃度を有しており、等間隔で記録密度変調を行うことができる。なお、各ドットに相当する画像濃度レベルは、各ドットを構成するための各インクの吐出量を調整することによって変更可能である。
【0111】
上述した第3ないし第5実施例では、色の異なる複数種類のインクを同一位置に重ねて吐出することによって形成したドットを利用することによって、ブラックインクのみで形成したドットでは再現が困難な広い階調範囲を再現することが可能である。
【0112】
なお、上述した第3ないし第5実施例で説明したものと同様なグレー画像の階調再現モードとしては、一般に、以下のような7種類の階調再現サブモードの中のいくつかを組み合わせたものを使用することができる。
【0113】
(i)第1種の階調再現サブモード:記録すべきドット位置に、ブラックインクのみを吐出する(図20の第1と第2のドット501,502、および、図21(a)の第1のドット601)。
【0114】
(ii)第2種の階調再現サブモード:記録すべきドット位置に、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1種類のインクを吐出する(図21(a)の第1のドット701)。
【0115】
(iii)第3種の階調再現サブモード:記録すべきドット位置に、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクを重ねて吐出する(図24(b)の第2のドット702)。
【0116】
(iV)第4種の階調再現サブモード:記録すべきドット位置に、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの3種類のインクを重ねて吐出する(図25(a)の第3のドット703)。
【0117】
(V)第5種の階調再現サブモード:記録すべきドット位置に、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1つのインクと、ブラックインクと、の2種類のインクを重ねて吐出する(図21(b)の第2のドット602)。
【0118】
(Vi)第6種の階調再現サブモード:記録すべきドット位置に、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクと、ブラックインクと、の3種類のインクを重ねて吐出する(上述した実施例には無い)。
【0119】
(Vii)第7種の階調再現サブモード:記録すべきドット位置に、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクの4種類のインクを重ねて吐出する(図25(b)の第4のドット704)。
【0120】
なお、上記各階調再現サブモードにおいて、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置が決定される。また、第2種から第6種までの各階調再現サブモードにおいては、CMYの各インクが吐出されるドット位置が互いに等価な分布を有するマスク(図22,図26)を用い、このマスクを画像平面上に繰り返し適用することによって、各ドット位置においてどのインクを吐出するかを決定することが好ましい。こうすれば、各インクをどのドット位置に吐出すべきかを容易に決定できる。
【0121】
なお、グレー画像の階調を再現する場合には、図20(b)、図23、および、図27に示す記録密度変調からも解るように、画像信号の全階調範囲を複数の階調再現領域に区分し、最初の階調再現領域以外の各階調再現領域において、2つの階調再現サブモードを用いることが好ましい。ここで、各階調再現領域において使用される2つの階調再現サブモードの階調範囲は、部分的に重なり合うように設定されている。例えば、図27の例では、最初の階調再現領域(レベル0〜1の領域)では第1のドット701を使用する階調再現サブモードを使用しているが、2番目の階調再現領域(レベル1〜2の領域)では第1のドット701の記録密度変調を行う階調再現サブモードと、第2のドット702の記録密度変調を行う階調再現サブモードとが併用されている。
【0122】
G.色補正モジュール98とハーフトーンモジュール99の等価回路:
図28は、上述した第2ないし第5実施例に使用される色補正モジュール98とハーフトーンモジュール99(図2)の機能の等価回路の一例を示すブロック図である。色補正モジュール98は、UCR部(下色除去部)800の機能を有している。ハーフトーンモジュール99は、誤差バッファ部900と、加算器902と、減算器904と、敷居値設定部906と、比較器908と、レベル決定部910と、減算器912と、2つのセレクタ914,916と、記録信号生成部918の機能を有している。誤差バッファ部900は、複数のバッファ922,924を含んでいる。また、記録信号生成部918はマスク参照部920の機能を備えている。これらの各部は、コンピュータプログラムであるプリンタドライバで実現されるものであり、図28はその機能の等価回路である。
【0123】
UCR部800は、カラー画像信号RGBをCMY信号に変換するとともに、下色除去処理を行うことによってCMYKの4色の濃度信号を生成し、ハーフトーンモジュール98に供給する。グレースケール画像(グレー画像を表す多階調画像)は、そのまま濃度信号としてハーフトーンモジュール98に供給される。ハーフトーンモジュール98内における各色の濃度信号に関する処理はほぼ同じなので、以下では主として1色分の濃度信号の処理について説明する。
【0124】
図29は、図28の等価回路による処理の一例を示す説明図である。ここでは、図27に示す第1ないし第4のドット701〜704を、それぞれ「レベル1ドット」ないし「レベル4ドット」と呼ぶ。また、画像信号の相対レベル1〜4は、具体的な信号値である63,127,191,255にそれぞれ対応付けられており、また、処理対象の濃度信号Sinの値は80であると仮定している。
【0125】
図28のレベル決定部910は、この濃度信号Sinの値に応じて、レベル信号S と、上位レベル重み信号W と、下位レベル重み信号W とを決定して出力する。レベル信号S は、濃度信号Sinの値よりも上位側にある相対レベルを示している。図29のグラフにおいて、濃度信号Sin=80はレベル1とレベル2の中間にあるので、これに対応するレベル信号S の値は2である(図29の(2)参照)。上位レベル重み信号W は、レベル信号S で示される相対レベルに相当する画像信号値であり、また、下位レベル重み信号W はその1つ下のレベルに相当する画像信号値である。図29の(3),(4)に示されているように、この例では上位レベル重み信号W の値は127、下位レベル重み信号W の値は63である。
【0126】
図28の敷居値設定部906は、レベル信号S と濃度信号Sinとに応じて敷居値Th を出力するルックアップテーブルである。敷居値Th としては、通常はレベル信号S で示される相対レベルに相当する画像信号値と、その1つ下の相対レベルに相当する画像信号値との中間的な値が選択される。図29の(5)の例では、敷居値Th として120が出力されている。なお、敷居値設定部906のルックアップテーブルの内容は、望ましい画像記録結果が得られるように実験的に設定される。
【0127】
図28の加算器902は、濃度信号Sinと、誤差バッファ部900から読み出された誤差信号Serr とを加算することによって、誤差付濃度信号Sdot を生成する。図29の(6)の例では、誤差信号Serr の値を5と仮定しており、誤差付濃度信号Sdot の値は85になる。この誤差付濃度信号Sdot は、比較器908において敷居値Th と比較される。比較器90の出力である比較結果信号COMPの値は、以下のように決定される。
【0128】
Th <Sdotの時:COMP=1(上位レベルを選択),
Sdot≦Th の時:COMP=0(下位レベルを選択)
【0129】
図29の例ではSdot =85,Th =120なので、図29の(7)に示すように、比較結果信号COMPの値は「0」になる。この比較結果信号COMPは、2つのセレクタ914,916に供給される。第1のセレクタ914には、レベル信号S と、その2つ下の相対レベルを示す下位レベル信号(S −1)とが入力されている。比較結果信号COMPの値が0(下位レベルを選択することを示す)の場合には、下位レベル信号(S −1)が選択されて、記録信号生成部918に供給される(図29の(8)参照)。この下位レベル信号(S −1)の値は1であり、記録されるべきドットがレベル1ドット701であることを示している。記録信号生成部918は、セレクタ914から出力された信号(この例では下位レベル信号(S −1))に応じて、レベル1ドット701を記録すべきことを示す記録信号を生成して、プリンタ22の制御回路40(図3)に供給する。プリンタの制御回路40(図3)は、この記録信号に応じてピエゾ素子の駆動信号を生成する。
【0130】
ところで、上述した第5実施例では、グレー画像用のレベル1ドット701とレベル2ドット702に関して図26(a),(b)に示したようなマスクをそれぞれ用いていた。そこで、セレクタ914から記録信号生成部918に対してレベル1ドット701またはレベル2ドット702を示す信号が与えられた時には、マスク参照部920がそのレベル用のマスクを参照し、そのドットに関してどのインクを吐出すべきかを決定する。
【0131】
第2のセレクタ916には、上位レベル重み信号W と、下位レベル重み信号W とが入力されている。比較結果信号COMPの値が0(下位レベルを選択することを示す)の場合には、セレクタ916において下位レベル重み信号W が選択されて、減算器904に供給される。減算器904は、誤差付濃度信号Sdot から重み信号W を減算することによって、新たな誤差信号Serr’を生成する(図29の(9)参照)。この新たな誤差信号Serr’は、誤差バッファ部900内の処理対象画素(*で示す)の周辺の画素に所定の比率で拡散される。
【0132】
同じライン上の画素の濃度信号Sinがすべて80の場合には、図29に示したように、レベル1ドット701が記録されていくが、その誤差が拡散されていくので、数画素の後にレベル2ドット702が記録される。この結果、濃度信号Sinが80である画像部分の全体では、図29のグラフに示されているように、レベル1ドット701が約68%形成され、レベル2ドット702が約32%形成される。
【0133】
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0134】
(1)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図28に示す等価回路の一部を、ハードウェアで実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の印刷装置をコンピュータ90を中心に構成した例を示すブロック図。
【図2】印刷処理に関係するソフトウェアの構成を示すブロック図。
【図3】画像出力装置20の一例としてのカラープリンタ22の構成を示す概略構成図。
【図4】各印字ヘッドにおけるインク吐出のための構成を示す説明図。
【図5】ピエゾ素子PEの伸張によりインク粒子Ipが吐出される様子を示す説明図。
【図6】本発明の第1実施例における印字ヘッド集合体の構成を示す図。
【図7】第1実施例における階調再現領域の区分を示すグラフ。
【図8】図7の5つの領域R1〜R5のぞれぞれにおけるインク吐出量を示すグラフである。
【図9】図7の5つの領域R1〜R5のぞれぞれにおいて形成されるドットの直径を示すグラフである。
【図10】インク吐出量とドットの直径との関係を示すグラフ。
【図11】ドットの直径と記録濃度との関係を示すグラフ。
【図12】図7の5つの領域R1〜R5のそれぞれにおいて形成されるドットを示す説明図。
【図13】第2実施例における画像信号レベルと記録されるドットの構成との関係を示す説明図。
【図14】第2実施例におけるインク吐出量とドットの直径との関係を示すグラフ。
【図15】第2実施例における階調再現方法を示すグラフ。
【図16】第2実施例の変形例を示す説明図。
【図17】本発明の第3実施例における印字ヘッド集合体の構成を示す図。
【図18】第3実施例におけるインク吐出量とドットの直径との関係を示すグラフ。
【図19】第3実施例におけるイエロードットの構成と、記録密度変調の内容とを示す説明図。
【図20】第3実施例におけるブラックドットの構成と、記録密度変調の内容とを示す説明図。
【図21】第4実施例においてグレー画像を再現するための第1のドット601と第2のドット602の構成を示す説明図。
【図22】第4実施例に使用されるマスクを示す説明図。
【図23】第4実施例における記録密度変調の内容を示すグラフ図。
【図24】第5実施例においてグレー画像を再現するための第1と第2のドット701,702の構成を示す説明図。
【図25】第5実施例においてグレー画像を再現するための第3と第4のドット703,704の構成を示す説明図。
【図26】第5実施例の第1のドット701と第2のドット702に使用されるマスクを示す説明図。
【図27】第5実施例における記録密度変調の内容を示す説明図。
【図28】第2ないし第5実施例に使用される色補正モジュール98とハーフトーンモジュール99の機能の等価回路を示すブロック図。
【図29】図28の等価回路による処理の一例を示す説明図。
【符号の説明】
12…スキャナ
14…キーボード
15…フレキシブルドライブ
16…ハードディスク
18…モデム
21…CRT
22…プリンタ
23…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印字ヘッド
31…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
42…PROM
48…モデム
60…印字ヘッド集合体
61,62…印字ヘッド
65…導入管
66…インク通路
71…黒インク用カートリッジ
72…カラーインク用カートリッジ
76…ハードディスク
80…バス
81…CPU
82…ROM
83…RAM
84…入力インターフェイス
85…出力インタフェース
86…CRTC
88…SIO
90…コンピュータ
91…ビデオドライバ
93…CRTディスプレイ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…ラスタライザ
98…色補正モジュール
99…ハーフトーンモジュール

Claims (18)

  1. 少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で濃度の異なる複数種類の同一色インクを用いて画像記録媒体上にドットを形成することによって、画像信号に応じた画像を記録する方法であって、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1種の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2種の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記ドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第3種の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第4種の階調再現サブモードと、
    の中から選択され、少なくとも前記第3種と第4種の階調再現サブモードのうちの一方を含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現することを特徴とするドット記録方法。
  2. 請求項1記載のドット記録方法であって、
    前記複数種類の同一色インクは、比較的濃度の低い第1の同一色インクと、比較的濃度の高い第2の同一色インクとを含み、
    前記画像信号の全階調範囲が、
    (i)前記第1種の階調再現サブモードにおいて前記第1の同一色インクを用いた第1の階調再現サブモード領域と、
    (ii)前記第2種の階調再現サブモードにおいて前記第1の同一色インクを用いた第2の階調再現サブモード領域と、
    (iii)前記第2種の階調再現サブモードにおいて前記第2の同一色インクを用いた第3の階調再現モード領域と、
    (iV)前記第3種の階調再現サブモードにおいて、前記第1の同一色インクについて前記ドット記録密度変調を行い、一方、前記第2の同一色インクについて100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出する第4の階調再現サブモード領域と、
    (V)前記第4種の階調再現サブモードにおいて、前記第1の同一色インクについて前記吐出量変調を行い、一方、前記第2の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出する第5の階調再現サブモード領域と、に区分されている、ドット記録方法。
  3. 請求項1または2記載のドット記録方法であって、
    前記第3種または第4種の階調再現サブモードにおいて、複数種類の同一色インクが同一のドット位置に重ねられる場合には、前記複数種類の同一色インクが同一の主走査の間にそれぞれ吐出される、ドット記録方法。
  4. シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクを吐出してドットを形成することによって、グレー画像信号に応じたグレー画像を再現する方法であって、
    (i)記録すべきドット位置にブラックインクのみを吐出する第1種の階調再現サブモードと、
    (ii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1種類のインクを吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第2種の階調再現サブモードと、
    (iii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第3種の階調再現サブモードと、
    (iV)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの3種類のインクを重ねて吐出する第4種の階調再現サブモードと、
    (V)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1つのインクと、ブラックインクとの2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第5種の階調再現サブモードと、
    (Vi)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクと、ブラックインクとの3種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第6種の階調再現サブモードと、
    (Vii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクの4種類のインクを重ねて吐出する第7種の階調再現サブモードと、
    の中から選択された複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、グレー画像の階調を再現することを特徴とするドット記録方法。
  5. 請求項4記載のドット記録方法であって、
    前記グレー画像信号の全階調範囲が、複数の階調再現領域に区分されており、
    各階調再現領域は、部分的に重なり合う階調範囲を再現可能な2つの階調再現サブモードを用いてそれぞれ再現されるとともに、
    前記全階調範囲の先頭に存在する階調再現領域以外の各階調再現領域においては、前記複数種類の階調再現サブモードでそれぞれ形成されるドットに関して、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記グレー画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行うことによって、前記グレー画像の階調が再現されるドット記録方法。
  6. 請求項4または5記載のドット記録方法であって、
    前記第2種から第6種までの各階調再現サブモードにおいては、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いに等価な分布を有するマスクを用い、前記マスクを画像平面上に繰り返し適用することによって、各ドット位置においてどのインクを吐出するかを決定する、ドット記録方法。
  7. ドット記録ヘッドを用いて記録媒体の表面にドットの記録を行うドット記録装置であって、
    複数種類のインクを吐出するための複数組のノズルアレイを含むドット記録ヘッドと、
    前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して主走査を行う主走査駆動手段と、
    前記主走査の最中に前記ドット記録ヘッドに含まれる複数のノズルの少なくとも一部を駆動してドットの形成を行わせるヘッド駆動手段と、
    前記主走査が終わる度に前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して副走査を行う副走査駆動手段と、
    前記各手段を制御するための制御手段と、を備え、
    前記ドット記録ヘッドは、少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で異なる濃度を有する複数種類の同一色インクを吐出する複数組の同一色ノズルアレイを備え、
    前記制御手段は、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1種の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2種の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記ドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第3種の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第4種の階調再現サブモードと、
    の中から選択され、少なくとも前記第3種と第4種の階調再現サブモードのうちの一方を含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現することを特徴とするドット記録装置。
  8. 請求項7記載のドット記録装置であって、
    前記複数種類の同一色インクは、比較的濃度の低い第1の同一色インクと、比較的濃度の高い第2の同一色インクとを含み、
    前記画像信号の全階調範囲が、
    (i)前記第1種の階調再現サブモードにおいて前記第1の同一色インクを用いた第1の階調再現サブモード領域と、
    (ii)前記第2種の階調再現サブモードにおいて前記第1の同一色インクを用いた第2の階調再現サブモード領域と、
    (iii)前記第2種の階調再現サブモードにおいて前記第2の同一色インクを用いた第3の階調再現モード領域と、
    (iV)前記第3種の階調再現サブモードにおいて、前記第1の同一色インクについて前記ドット記録密度変調を行い、一方、前記第2の同一色インクについて100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出する第4の階調再現サブモード領域と、
    (V)前記第4種の階調再現サブモードにおいて、前記第1の同一色インクについて前記吐出量変調を行い、一方、前記第2の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出する第5の階調再現サブモード領域と、に区分されている、ドット記録装置。
  9. 請求項7または8記載のドット記録装置であって、
    前記第3種または第4種の階調再現サブモードにおいて、複数種類の同一色インクが同一のドット位置に重ねられる場合には、前記複数種類の同一色インクが同一の主走査の間にそれぞれ吐出される、ドット記録装置。
  10. ドット記録ヘッドを用いて記録媒体の表面にドットの記録を行うドット記録装置であって、
    シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクを吐出する4組のノズルアレイを含むドット記録ヘッドと、
    前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して主走査を行う主走査駆動手段と、
    前記主走査の最中に前記ドット記録ヘッドに含まれる複数のノズルの少なくとも一部を駆動してドットの形成を行わせるヘッド駆動手段と、
    前記主走査が終わる度に前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して副走査を行う副走査駆動手段と、
    前記各手段を制御するための制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    (i)記録すべきドット位置にブラックインクのみを吐出する第1種の階調再現サブモードと、
    (ii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1種類のインクを吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第2種の階調再現サブモードと、
    (iii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第3種の階調再現サブモードと、
    (iV)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの3種類のインクを重ねて吐出する第4種の階調再現サブモードと、
    (V)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1つのインクと、ブラックインクとの2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第5種の階調再現サブモードと、
    (Vi)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクと、ブラックインクとの3種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第6種の階調再現サブモードと、(Vii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクの4種類のインクを重ねて吐出する第7種の階調再現サブモードと、
    の中から選択された複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、グレー画像の階調を再現することを特徴とするドット記録装置。
  11. 請求項10記載のドット記録装置であって、
    前記グレー画像信号の全階調範囲が、複数の階調再現領域に区分されており、
    各階調再現領域は、部分的に重なり合う階調範囲を再現可能な2つの階調再現サブモードを用いてそれぞれ再現されるとともに、
    前記全階調範囲の先頭に存在する階調再現領域以外の各階調再現領域においては、前記複数種類の階調再現サブモードでそれぞれ形成されるドットに関して、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記グレー画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行うことによって、前記グレー画像の階調が再現されるドット記録装置。
  12. 請求項10または11記載のドット記録装置であって、
    前記制御手段は、前記第2種から第6種までの各階調再現サブモードにおいては、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いに等価な分布を有するマスクを用い、前記マスクを画像平面上に繰り返し適用することによって、各ドット位置においてどのインクを吐出するかを決定する、ドット記録装置。
  13. 少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で濃度の異なる複数種類の同一色インクを吐出するための複数組のノズルアレイを有するドット記録ヘッドと、コンピュータとを備えたドット記録装置に用いられ、前記ドット記録ヘッドを用いてドット記録媒体の表面にドットの記録を行うためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1種の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクを用い、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行うことによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2種の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記ドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第3種の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては前記吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第4種の階調再現サブモードと、
    の中から選択され、少なくとも前記第3種と第4種の階調再現サブモードのうちの一方を含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する機能を備えることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクを吐出する4組のノズルアレイを含むドット記録ヘッドと、コンピュータとを備えたドット記録装置に用いられ、前記ドット記録ヘッドを用いてドット記録媒体の表面にドットの記録を行うためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、
    (i)記録すべきドット位置にブラックインクのみを吐出する第1種の階調再現サブモードと、
    (ii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1種類のインクを吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第2種の階調再現サブモードと、
    (iii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第3種の階調再現サブモードと、
    (iV)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの3種類のインクを重ねて吐出する第4種の階調再現サブモードと、
    (V)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された1つのインクと、ブラックインクとの2種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第5種の階調再現サブモードと、
    (Vi)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクの中から選択された2種類のインクと、ブラックインクとの3種類のインクを重ねて吐出するとともに、シアンインクが吐出されるドット位置と、マゼンタインクが吐出されるドット位置と、イエローインクが吐出されるドット位置とが互いにほぼ等価な分布を有するように、各インクが吐出されるドット位置を決定する第6種の階調再現サブモードと、(Vii)記録すべきドット位置において、シアンインクとマゼンタインクとイエローインクとブラックインクの4種類のインクを重ねて吐出する第7種の階調再現サブモードと、
    の中から選択された複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、グレー画像の階調を再現する機能を備えることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  15. 少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で濃度の異なる複数種類の同一色インクを用いて画像記録媒体上にドットを形成することによって、画像信号に応じた画像を記録する方法であって、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2の階調再現サブモードと、を含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現することを特徴とするドット記録方法。
  16. 請求項15記載のドット記録方法であって、
    前記第1の階調再現サブモードにおいて、複数種類の同一色インクが同一のドット位置に重ねられる場合には、前記複数種類の同一色インクが同一の主走査の間にそれぞれ吐出される、ドット記録方法。
  17. ドット記録ヘッドを用いて記録媒体の表面にドットの記録を行うドット記録装置であって、
    複数種類のインクを吐出するための複数組のノズルアレイを含むドット記録ヘッドと、
    前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して主走査を行う主走査駆動手段と、
    前記主走査の最中に前記ドット記録ヘッドに含まれる複数のノズルの少なくとも一部を駆動してドットの形成を行わせるヘッド駆動手段と、
    前記主走査が終わる度に前記ドット記録ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動して副走査を行う副走査駆動手段と、
    前記各手段を制御するための制御手段と、を備え、
    前記ドット記録ヘッドは、少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で異なる濃度を有する複数種類の同一色インクを吐出する複数組の同一色ノズルアレイを備え、
    前記制御手段は、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクにつ いては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2の階調再現サブモードと、を含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現することを特徴とするドット記録装置。
  18. 少なくとも1つの1次色について、ほぼ同一色で濃度の異なる複数種類の同一色インクを吐出するための複数組のノズルアレイを有するドット記録ヘッドと、コンピュータとを備えたドット記録装置に用いられ、前記ドット記録ヘッドを用いてドット記録媒体の表面にドットの記録を行うためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては、全画素に対する一定量のインクが吐出される画素の割合として定義されるドット記録密度を前記画像信号に応じて調整するドット記録密度変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第1の階調再現サブモードと、
    前記複数種類の同一色インクの中の1種類の同一色インクについては、100%のドット記録密度で各ドット位置にインクを吐出しつつ、各ドット位置におけるインク吐出量を前記画像信号に応じて調整する吐出量変調を行い、一方、他の1種類の同一色インクについては100%のドット記録密度で一定量のインクを吐出することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する第2の階調再現サブモードと、を含む複数種類の階調再現サブモードを使用することによって、前記同一色に関する画像の階調を再現する機能を備えることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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