JPH0725101A - 印刷制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表枠・図形・画像等の複数行に渡る出力デー
タを印字する場合、片方向・双方向を切替えることな
く、双方向で高速な往復印刷を実現する。 【構成】 誤差検出処理で水平方向の誤差量を検出し、
検出された誤差量を水平方向の補正値として補正値設定
処理で設定し、印刷制御処理で、設定された補正値に基
づいて、水平方向の誤差が生じないように往復印刷を制
御する構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、往復処理機能を備えた
プリンタを有する情報処理装置或いは往復処理機能を備
えたプリンタへ転送するデータを生成する情報処理装置
における印刷制御方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の往復印刷機能を備えたプリンタに
おいては、印字ヘッドの正逆方向移動等により生じる機
能的な水平方向の印字位置誤差によって、表枠・図形・
画像等の複数行に渡る出力データでは行間のずれが生じ
ていた。その対策として、印字誤差を補正する機能を有
しない従来のプリンタでは、印刷時に出力データが単純
文字列の図形等の複数行に渡る連続イメージであるかを
判断する監視処理を各行毎に行い、図形等の連続イメー
ジであれば行間ずれを生じさせないように片方向印字へ
切替えていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、往復印刷
における機械的誤差に対して妥協していたため、図形等
の連続イメージの出力テータが存在するか否かを全行に
渡って監視するためのオーバーヘッドが発生したり、複
数行にわたり連続する出力データが存在していた場合、
片方向印字に切替えるために往復印刷の利点であるスル
ープットを低下させてしまい、その対策としての出力デ
ータの種類の監視と片方向印字への切替処理等により、
全体的にプリンタの印刷速度を低下させてしまうという
問題点があった。

【０００４】かかる問題点に鑑み、本発明は、表枠・図
形・画像等の複数行に渡る出力データを印字する場合で
も、片方向・双方向を切替えることなく常に双方向で高
速な往復印刷を実現する印刷制御方法を提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の印刷処理方法は、往復印刷処理を行う場合
に生じる印字誤差を補正するために、予め決められた位
置情報に基づくサンプルパターンを出力し、最も印字誤
差の少ないサンプルパターンの選択指示に応じて、選択
指示されたサンプルパターンに対応する位置情報を印字
誤差として検出し、適正な印刷を行うために、検出した
印字誤差に基づいて往復印刷処理を制御する。

【０００６】

【作用】本発明の印刷制御方法においては、往復印刷処
理を行う場合に生じる印字誤差を補正するために、予め
決められた位置情報に基づくサンプルパターンを出力
し、最も印字誤差の少ないサンプルパターンの選択指示
に応じて、選択指示されたサンプルパターンに対応する
位置情報を印字誤差として検出し、検出した印字誤差に
基づいて往復印刷処理を制御することにより、図形等の
複数行に渡るイメージが出力データに存在していても、
片方向切替えなしに連続的で高速な往復印刷を可能とす
る。

【０００７】

【実施例】本実施例の構成を説明する前に、本実施例を
適用するインクジェットプリンタの構成について図１を
参照しながら説明する。なお、本実施例を提供するプリ
ンタは、インクジェットプリンタに限られるものではな
く、他のプリント方式のプリンタでも良いことは言うま
でもない。

【０００８】図１は本発明を適用可能な記録装置の構成
を示す外観図であり、例えばインクジェット記録装置
（ＩＪＲＡ）の場合を示す。

【０００９】図において、駆動モータ５０１３の正逆回
転に連動して駆動力伝達ギア５０１１，５００９を介し
て回転するリードスクリュー５００５の螺旋溝５００４
に対して係合するキャリッジＨＣはピン（図示しない）
を有し、矢印ａ，ｂ方向に往復移動される。このキャリ
ッジＨＣには、インクジェットカートリッジＩＪＣ搭載
されている。５００２は紙押え板であり、キャリッジ移
動方向にわたって紙をプラテン５０００に対して押圧す
る。５００７，５００８はフォトカプラで、キャリッジ
のレバー５００６のこの域での存在を確認して、モータ
５０１３の回転方向切り換え等を行うためのホームポジ
ション検知手段として機能する。５０１６は記録ヘッド
の全面をキャップするキャップ部材５０２２を支持する
部材、５０１５はこのキャップ内を吸引する吸引手段で
キャップ内開口５０２３を介して記録ヘッドの吸引回復
を行う。５０１７はクリーニングブレードで、部材５０
１９により前後方向に移動可能となる。５０１８は本体
支持板で、上記５０１７，５０１９を支持する。５０１
２は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャ
リッジと係号するカム５０２０の移動に伴って移動し、
駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の
伝達手段で移動制御される。

【００１０】これらのキャッピング，クリーニング，吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側領域にきた
ときにリードスクリュー５００５の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望動作を行うように構成され
ていればよい。

【００１１】図２は本発明の一実施例を示す情報処理装
置のシステム構成を説明するブロック図である。

【００１２】図において、１はシステム全体の制御を司
るＣＰＵであり、ＲＯＭ２に記憶されている図３等のフ
ローチャートに示す制御プログラムに基づいて、システ
ムバス４に接続されている後述する各構成要素を制御す
る。３は揮発性メモリＲＡＭであり、後述する誤差検出
処理により得られた検出結果を一時記憶したり、文書処
理等の情報処理を行う際のワークメモリ等として機能す
る。４は不揮発性メモリＥＥＰＲＯＭであり、後述する
補正値設定処理により設定された補正値等を記憶する。
６はキーボードコントローラ（ＫＢＣ）で、キーボード
７や不図示のポインティングデバイス等からの指示入力
を制御する。８はＣＲＴコントローラ（ＣＲＴＣ）で、
ＣＲＴディスプレイ（ＣＲＴ）９の表示を制御する。１
０はディスクコントローラ（ＤＫＣ）で、ブートプログ
ラム、種々のアプリケーションのプログラム、フォント
データ、ユーザーファイル、編集ファイル等を記憶する
フロッピーディスク（ＦＤ）１１や不図示のハードディ
スク（ＨＤ）を制御する。１２は、プリンタコントロー
ラ（ＰＲＴＣ）で、前述した図１に示すインクジェット
プリンタ等を制御する。なお、ＣＰＵ１は、例えばＲＡ
Ｍ３上に設定された表示用ＲＡＭへのアウトラインフォ
ントの展開（ラスタライズ）処理を実行し、ＣＲＴ９上
でのＷＹＳＩＷＹＧを可能としても良い。また、ＣＰＵ
１は、ＣＲＴ９上のマウスカーソル等で指示されたコマ
ンドに基づいて登録された種々の例えば図１１，図１２
に示すウィンドウを開き、種々のデータ処理を実行する
ように構成されていても良い。また、文書処理プログラ
ムは、フロッピーディスク１１や不図示のハードディス
ク（ＨＤ）上に格納されていて実行時に、ＤＫＣ１０を
介してＲＡＭ３上にロードされ実行されるように構成さ
れていても良い。

【００１３】図３は、本発明にかかる全体的な情報処理
の流れを表すフローチャートであり、ＣＰＵ１は後述す
る誤差検出処理（図５のフローチャートで示す）で水平
方向の誤差量を検出し（ステップＳ２１）、検出された
誤差量を基に後述する補正値設定処理（図６或いは図９
のフローチャートで示す）で水平方向の補正値を設定し
（ステップＳ２２）、設定された補正値を基に後述する
印刷制御処理（図８或いは図１０のフローチャートに示
す）で水平方向の誤差が生じないように印刷処理を制御
する。

【００１４】次に、前述したＣＰＵ１の制御による誤差
検出処理、補正値設定処理、印刷制御処理を図４〜図１
２を用いて詳細に説明する。

【００１５】［誤差検出処理］図５において、ＣＰＵ１
は、キーボード７や不図示のポインティングデバイス等
を用いて入力される補正機能の起動指示に応じて、図１
１に示すような往復印刷補正機能ウィンドウをＣＲＴコ
ントローラ（ＣＲＴＣ）を介して、ＣＲＴ９の画面に表
示し、入力される実行指示に応じて、図４に示すサンプ
ルパターン（調整用パターン）を出力するためのサンプ
ルデータ（調整用データ）をＲＡＭ３上に作成する（ス
テップＳ４１）。サンプルデータは、図４に示す１行分
の４８ドット×４ドットのパターンデータとそれを出力
する位置情報等を含む。図４を用いて具体的に説明する
と、サンプルパターン３０〜３９の３行づつの縦線は１
行目と３行目で正方向（右方向）印字、２行目で逆方向
（左方向）印字したものである。サンプルパターン３０
の２行目の印字位置情報は、１行目と３行目の印字位置
と同じに設定され、サンプルパターン３１の２行目の印
字位置情報は、１行目と３行目の印字位置を基準として
逆方向（左方向）に１／７２０インチの位置に印字され
るように設定され、サンプルパターン３２の２行目の印
字位置情報は、同様に逆方向（左方向）に２／７２０イ
ンチの位置に２行目が印字されるように設定される。す
なわち、サンプルパターン３０〜３９の印字位置情報
は、０インチ〜９／７２０インチに設定される。なお、
基準となるサンプルパターンの１行目と３行目の印字位
置情報も予め設定されている。そして、ステップＳ４１
で作成されたサンプルデータに基づいて、サンプルパタ
ーン３０〜３９を印刷すると（ステップＳ４２）、実際
には、プリンタ１３のメカ誤差や温湿度等の環境によ
る、逆方向（左方向）印刷時に印字位置に誤差が発生
し、印刷出力されるサンプルパターン（罫線等）は、ス
テップＳ４１で設定された印字位置とは異なる印字位置
に図４に示すように印刷出力される。

【００１６】そして、ＣＰＵ１は図４に示すようなサン
プルパターン（罫線等）の印刷出力に応じて、図１２に
示すような補正値入力ウィンドウをＣＲＴコントローラ
（ＣＲＴＣ）を介して、ＣＲＴ９の画面に表示し、選択
指示されるサンプルパターン（例えばオペレーターが一
覧を目視して選択するサンプルパターン）に対応する値
をＲＡＭ３に記憶する。

【００１７】ここで、選択指示されるサンプルパターン
（罫線等）は、図４に示すサンプルパターンの一覧の中
で、１・２・３行が最もよくそろっているものであり、
例えば、図４に示すサンプルパターンの一覧の中ではサ
ンプルパターン３５がこれに該当する。選択指示される
サンプルパターンの位置情報の値（ステップＳ４１で作
成される）がプリンタ１３の誤差量に相当し、最終的に
ＣＰＵ１は、この位置情報を右方向の誤差量としてＲＡ
Ｍ３に記憶する（ステップＳ４３）。

【００１８】［補正値設定処理］図６において、ＣＰＵ
１は、上述した誤差検出処理により得られた水平方向の
誤差量をＲＡＭ３から読み出し（ステップ５１）、読み
出した誤差量を逆方向印刷時の左方向の補正量としてＥ
ＥＰＲＯＭ４等の不揮発性メモリに記憶し（ステップＳ
５２）、記憶した補正量（本実施例では５／７２０イン
チ）に基づいて印刷出力するパターンの印字位置情報を
設定し、図１２に示した補正値入力ウィンドウ上での確
認印刷の指示入力に応じて、図７に示すような補正した
確認パターンを印刷出力させる。図７に示す確認パター
ンの一覧で全てのパターンで１行目・２行目・３行目の
パターンが同位置に印字されていれば補正処理は終了す
る。

【００１９】［印刷制御処理］図８において、ＣＰＵ１
は、印刷指示に応じて、ＥＥＰＲＯＭ４等の不揮発性メ
モリから補正値を読み出し（ステップＳ７１）、ＲＡＭ
３に格納されている文書データ（文字コード、制御情報
等からなる）をフロッピーディスクＦＤ１１やＲＯＭ２
に格納されているフォントデータ等を用いて、印刷用の
イメージデータに変換し（ステップＳ７２）、印字方向
を判定し（ステップＳ７３）、正方向であれば通常の右
停止位置よりも補正値分右に印字ヘッドを進め（ステッ
プＳ７４）、逆方向印字が開始される時の左方向への誤
差が補正される。そして、ＲＡＭ３に展開した印刷デー
タを出力し（ステップＳ７５）、全行印刷が完了したか
を判断し（ステップＳ７６）、完了していなければ、ス
テップＳ７２からの処理を繰り返し、完了していれば処
理を終了する。

【００２０】また、継時変化等によりずれが発生したな
らば、上述した誤差検出処理と補正値設定処理を再度行
うことで、水平方向の誤差を補正できる。

【００２１】また、図９に示すように、上記実施例の補
正値設定処理における確認パターン印刷の可否を、オペ
レータに選択させて自動的に誤差検出処理にフィードバ
ックさせることによって、さらに補正値設定処理の効率
をあげることができる。図９のフローチャートにおい
て、ＣＰＵ１は、ＲＡＭ３から誤差量を取得し（ステッ
プＳ８１）、取得した誤差量を一時的にプリンタ１３に
対する補正値としてＲＡＭ３に記憶しておき（ステップ
Ｓ８２）、この補正値に基づいて、確認パターンを印刷
させ（ステップＳ８３）、確認パターンによる補正が妥
当であるか否かのオペレーターからの指示入力を確認し
（ステップＳ８４）、妥当であればＲＡＭ３に一時的に
記憶しておいた補正値をＥＥＰＲＯＭ４等の不揮発性メ
モリに記憶させ（ステップＳ８５）、処理を終了する。
なお、ステップＳ８６で妥当でなければ上述した図５に
示す誤差検出処理へ戻る（ステップＳ８６）。また、図
１０に示すように文字列だけで複数行にイメージが連続
しない文書の印刷や試し印刷などの補正の必要性が少な
い場合、オペレーターが補正の有無を選択できるように
することで、補正処理分の時間を節約でき印刷速度を上
げることができる。

【００２２】図１０のフローチャートにおいて、ＣＰＵ
１は、オペレーターからの補正有無を示す指示入力を判
断し（ステップＳ９１）、補正指示であれば、ａｄｊ−
ｆｌｇを１に設定し（ステップＳ９２）、ステップＳ９
１で補正指示がなければａｄｊ−ｆｌｇを０に設定する
（ステップＳ９３）。そして、上述したように印刷デー
タ展開処理を行い（ステップＳ９４）、上記設定された
ａｄｊ−ｆｌｇの値を判断し（ステップＳ９５）、ａｄ
ｊ−ｆｌｇの値が１ならば上述した補正処理を行い、ａ
ｄｊ−ｆｌｇの値が０であれば補正の処理をスキップす
る。なお、ステップＳ９６からステップＳ９９の処理
は、図８のフローチャートのステップＳ７３からステッ
プＳ７６と同様である。

【００２３】以上の説明から、本発明は、文書処理を行
い印刷出力するワードプロセッサや文書処理プログラム
を供給して文書処理を行い、プリンタ等に印刷出力させ
るホストコンピュータ等の情報処理装置への適用に限ら
れるものではなく、他の情報処理装置へも適用できるこ
とは明らかである。

【００２４】なお、本発明の機能が実行されるのであれ
ば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステ
ムであっても、ＬＡＮ等のネットワークを介して処理が
行われるシステムであっても本発明を適用できることは
言うまでもない。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の印刷制御
方法によれば往復印刷処理を行う場合に生じる印字誤差
を補正するために、予め決められた位置情報に基づく複
数のサンプルパターンを出力し、最も印字誤差の少ない
サンプルパターンの選択指示に応じて、そのサンプルパ
ターンに対応する位置情報を前記印字誤差として検出
し、その検出した印字誤差に基づいて前記往復印刷処理
を制御して適正な印刷を行うことによって、文書中に図
形等の複数行に渡るイメージ等が存在していても、片方
向切替なしに連続的で高速な往復印刷を行うという優れ
た効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る往復印刷を行うプリンタの構成を
示す外観図である。

【図２】本発明に係る情報処理装置の制御システムの構
成を説明するブロック図である。

【図３】本発明に係る往復印刷補正処理手順の一例を示
すフローチャートである。

【図４】本発明に係るサンプルパターンの出力結果の一
例を示す図である。

【図５】本発明に係る誤差検出処理手順の一例を示すフ
ローチャートである。

【図６】本発明に係る補正値設定処理手順の一例を示す
フローチャートである。

【図７】本発明に係る確認用パターンの出力結果の一例
を示す図である。

【図８】本発明に係る印刷制御処理手順の一例を示すフ
ローチャートである。

【図９】本発明に係る補正値設定処理手順の一例を示す
図である。

【図１０】本発明に係る印刷制御処理手順の一例を示す
フローチャートである。

【図１１】本発明に係る往復印刷補正機能ウィンドウの
一例を示すフローチャートである。

【図１２】本発明に係る補正値入力ウィンドウの一例を
示す図である。

【符号の説明】

１ ＣＰＵ ２ ＲＯＭ ３ ＲＡＭ ４ ＥＥＰＲＯＭ ５ システムバス ６ ＫＢＣ ７ ＫＢ ８ ＣＲＴＣ ９ ＣＲＴ １０ ＤＫＣ １１ ＦＤ １２ ＰＲＴＣ １３ ＰＲＴ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 往復印刷処理を行う場合に生じる印字誤
   差を補正するために、予め決められた位置情報に基づく
   複数のサンプルパターンを出力し、最も印字誤差の少な
   いサンプルパターンの選択指示に応じて、選択指示され
   たサンプルパターンに対応する位置情報を印字誤差とし
   て検出し、適正な印刷を行うために、検出した印字誤差
   に基づいて往復印刷処理を制御する印刷制御方法。