JP3603672B2 - サスペンションメンバ構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のサスペンションメンバ構造に係り、特にマルチリンク式リアサスペンションに好適なサスペンションメンバ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のリアサスペンションメンバは、図4に示すように、車幅方向で対向配置される左右一対のサイド部材50の間に、前側クロス部材51及び後側クロス部材52が配置されて井桁状に組み付けられている。そして、上記一対のサイド部材50の各前端部及び後端部にそれぞれ左右で対をなす弾性支持部材53、54が設けられ、その弾性支持部材53、54を介してサスペンションメンバは車体側部材に弾性支持されている。
【0003】
また、上記サイド部材50に対し、前後のロアリンク取付け用ブラケット55がそれぞれ設けられると共に、車両前後方向で対向配置する上記前側クロス部材51及び後側クロス部材42にディファレンシャル・ギヤ(不図示)が弾性ブッシュ56を介して弾性支持される。図4中、符号57は、前後のアッパリンク取付け用ブラケットである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
コスト削減から部品の共用化が図られているが、上記構造のサスペンションメンバ構造にあっては、後側の車体側部材への弾性支持点P1を変更することなく、車種に応じたトレッド違いに対応をすべく、前側の車体側部材への弾性支持点P2を変更した場合、上記4部材50,51,52とも部品を変更する必要があり、共用化を図ることができない。
【0005】
なお、サイド部材50を変更することなく後側の弾性支持点P1を固定して前側弾性支持点P2を車幅方向外方向にオフセットすると、サイド部材50は、後側の弾性支持点P1を支点として車幅方向に旋回させた形となり、当該サイド部材50に設けたリンク取付け角度などが変更してしまう。したがって、リンク部材の共用等の関係から、そのままではサイド部材50を共用することは困難となる。
【0006】
また、ディファレンシャル・ギヤは前後のクロス部材51,52に支持され、その前後のクロス部材51,52はサイド部材50を介して車体側部材に支持される構造となるために、ディファレンシャル・ギヤのワインドアップ入力によって、クロス部材51,52とサイド部材50との連結部(溶接部)、特に後側クロス部材52とサイド部材50との連結部に対し大きなせん断力が入力されるので、強度・剛性を確保するための対策が必要となる。
【0007】
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、トレッド違いに応じた部品の共用を図ることができるサスペンションメンバ構造を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、請求項1に記載した発明は、車両前後方向に対向配置されてそれぞれ略車幅方向に延在する前側クロス部材及び後側クロス部材と、略車両前後方向に延在する左右のサイド部材とを組み付けて構成され、車輪と車体との間に介在するサスペンションリンクを揺動自在に支持すると共に、車両前後方向前側及び後側が、それぞれ左右一対の弾性支持部材を介して車体側部材に支持されるサスペンションメンバ構造において、上記後側の弾性支持部材を後側クロス部材の左右両端部側にそれぞれ配置し、上記前側の弾性支持部材を左右のサイド部材の前端部にそれぞれ配置して、平面視で車両前後方向前側に凸の略円弧形状に曲げた形状に成形された後側クロス部材の前面の曲げ形成され外方向後側に傾斜した取付面に対し上記左右のサイド部材の後端部をそれぞれ連結すると共に、その左右のサイド部材間に上記前側クロス部材を配置したことを特徴とするサスペンションメンバ構造を提供するものである。
【0009】
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構成に対し、上記後側クロス部材に対しロアリンク取付け点を配置したことを特徴とするものである。
次に、請求項3に記載した発明は、車両前後方向に対向配置されてそれぞれ略車幅方向に延在する前側クロス部材及び後側クロス部材と、略車両前後方向に延在する左右のサイド部材とを組み付けて構成され、車輪と車体との間に介在するサスペンションリンクを揺動自在に支持すると共に、車両前後方向前側及び後側が、それぞれ左右一対の弾性支持部材を介して車体側部材に支持されるサスペンションメンバ構造において、上記前側の弾性支持部材を前側クロス部材の左右両端部側にそれぞれ配置し、上記後側の弾性支持部材を左右のサイド部材の後端部にそれぞれ配置して、平面視で車両前後方向後側に凸の略円弧形状に曲げた形状に成形された前側クロス部材の後面の曲げ形成され外方向前側に傾斜した取付面に対し上記左右のサイド部材の前端部をそれぞれ連結すると共に、その左右のサイド部材間に上記後側クロス部材を配置したことを特徴とするサスペンションメンバ構造を提供するものである。
【0010】
次に、請求項4に記載した発明は、請求項3に記載した構成に対し、上記前側クロス部材に対しロアリンク取付け点を配置したことを特徴とするものである。次に、請求項5に記載した発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載した構成に対し、上記前側クロス部材及び後側クロス部材にディファレンシャル・ギヤが弾性支持されていることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、車体側部材への後側の弾性支持点がサイド部材に無いので、車体側部材への後側の弾性支持点を変更することなく、トレッドの変更に合わせて前側の弾性支持点を車幅方向に変位する場合には、前後のクロス部材の部品を変更するだけで対応でき、左右のサイド部材を共用化することができるという効果がある。
【0012】
また、ロアリンクからの横力を、サスペンションメンバの車両前後方向前側で多く負担する構成となっている場合に、本発明では、前側クロス部材は左右のサイド部材間に配置されているので、当該前側クロス部材は、上記横力を主に軸力として受けて前側クロス部材とサイド部材との連結部に大きなせん断力が入力されることが防止される。この結果、サイド部品の共用化を図りつつ、サイド部材と前側クロス部材との連結部が強度上及び剛性上の点で有利な構造となる。
また、後側クロス部材を、平面視で車両前後方向前側に凸の略円弧状に曲げた形状に成形することで、後側クロス部材を車幅方向に向けて直線上に延在させた場合に比べて、後側クロス部材、更にはサスペンションメンバ全体の、車両前後方向荷重に対する剛性を高く設定することができる。さらに、曲げ方や曲げ量を調整して得られる後側クロス部材の前面の外方向後側に傾斜した取付面を利用することで、後側クロス部材を同一の素材を使用しつつ、トレッド違いに対応してサイド部材の取付け面の位置を容易に変更することができる。
【0013】
次に、請求項2に係る発明によれば、上記請求項1に係る発明の効果に併せて、後側クロス部材の前面にサイド部材を連結しても、後側クロス部材にロアリンク取付け点を配置したので、ロアリンクからの荷重による後側クロス部材とサイド部材との連結部へのせん断入力が緩和されて、部品の共用化を図りつつ、当該後側クロス部材とサイド部材との連結部が強度上及び剛性上の点で有利な構造となる。
【0014】
次に、請求項3に係る発明によれば、車体側部材への前側の弾性支持点がサイド部材に無いので、車体側部材への前側の弾性支持点を変更することなく、トレッドの変更に合わせて後側の弾性支持点を車幅方向に変位する場合には、前後のクロス部材の部品を変更するだけで対応でき、左右のサイド部材を共用化することができるという効果がある。
【0015】
また、リンクからの横力を、サスペンションメンバの車両前後方向後側で多く負担する構成となっている場合に、本発明では、後側クロス部材は左右のサイド部材間に配置されているので、当該後側クロス部材は、上記横力を主に軸力として受けて前側クロス部材とサイド部材との連結部に大きなせん断力が入力されることが防止される。この結果、サイド部品の共用化を図りつつ、サイド部材と後側クロス部材との連結部が強度上及び剛性上の点で有利な構造となる。
また、前側クロス部材を、車両前後方向後側に凸の略円弧状に曲げた形状に成形することで、前側クロス部材を車幅方向に直線上に延在させた場合に比べて、前側クロス部材、更にはメンバ全体の、車両前後方向荷重に対する剛性を高く設定すことができる。さらに、曲げ方や曲げ量を調整して得られる前側クロス部材の後面の外方向前側に傾斜した取付面を利用することで、前側クロス部材を同一の部材を使用しつつ、トレッド違いに対応してサイド部材取付け面の位置を容易に変更することができる。
【0016】
次に、請求項4に係る発明によれば、上記請求項3に係る発明の効果に併せて、前側クロス部材の後面にサイド部材を連結しても、前側クロス部材にロアリンク取付け点を配置したので、ロアリンクからの荷重による前側クロス部材とサイド部材との連結部へのせん断入力が緩和されて、部品の共用化を図りつつ、当該前側クロス部材とサイド部材との連結部が強度上及び剛性上の点で有利な構造となる。
【0017】
次に、請求項5に係る発明では、ディファレンシャル・ギヤを弾性支持する前側取付け点若しくは後側取付け点の一方が、車体側部材に直接弾性支持されるクロス部材に配置されることで、ディファレンシャル・ギヤのワインドアップ入力に対する一方のクロス部材とサイド部材との連結部におけるせん断力が緩和して当該連結部の強度上及び剛性上、有利な構造となる。
【0018】
特に、上記ディファレンシャル・ギヤのワインドアップ入力は車両前後方向後側で大きいので、上記請求項1や請求項2のように、後側クロス部材を車体側部材に弾性支持させた場合に特に有効である。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明野実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係るサスペンションメンバ構造を示す平面図である。
まず構成について説明すると、後側クロス部材1が、略車幅方向に延在している。この後側クロス部材1の左右両端部1a側が、車両前後方向後側に曲げられることで、全体として略円弧を描いて車幅方向に延在している。その左右両端部1aにそれぞれ弾性支持部材であるマウントインシュレータ2が取り付けられている。
【0020】
その後側クロス部材1の前面における左右対称の位置には、それぞれサイド部材3の取付け面(連結部B)が設けられ、その各サイド部材3の取付け面に対してサイド部材3の後端部が溶接によってそれぞれ取り付けられる。各サイド部材3は略車両前後方向前方に延設し、その各サイド部材3の前端部に、弾性支持部材であるマウントインシュレータ4が取り付けられている。
【0021】
その一対のサイド部材3間における前側部分に前側クロス部材5が配置して、当該前側クロス部材5の両端部はそれぞれサイド部材3の内面に溶接により取り付けられている。
そして、上記後側クロス部材1に設けたマウントインシュレータ2及び両サイド部材3の先端部に設けたマウントインシュレータ4を介して、サスペンションメンバAは、車体側部材に弾性支持される。
【0022】
また、ロアリンクの前側取付けブラケット6を、サイド部材3の前側(前側クロス部材5との連結部近傍)の下部に設けると共に、当該ロアリンクの後側取付けブラケット7(ロアリンク取付け点)を後側クロス部材1の下面に設けている。
なお、上記各サイド部材3は、延在方向途中位置が上方に湾曲し、その湾曲部3aの上面に、前後の各アッパリンク取付け用ブラケット8が取り付けられている。
【0023】
さらに、不図示のディファレンシャル・ギヤが、前側クロス部材5及び後側クロス部材1に対して弾性ブッシュ9を介して弾性支持される。なお、前側の弾性ブッシュ9は軸を上下に向けて取り付けされ、後側の弾性ブッシュ9は軸を車両前後方向に向けて取り付けられる。
上記構成のサスペンションメンバ構造にあっては、車両のトレッド違いに対応して、後側の弾性支持点P1の位置を変更することなく、前側の弾性支持点P2を車幅方向にオフセットしたサスペンションメンバを製造する場合には、前後のクロス部材1,5の部品だけつまり2部品だけが変更部品となり、サイド部材3は共用可能となる。
【0024】
すなわち、本実施形態のサスペンションメンバ構造では、後側の弾性支持点P1の位置は後側クロス部材1によって決定されて、左右のサイド部材3は、後側の弾性支持点P1の位置に直接影響しないため、左右のサイド部材3の位置を、前側の弾性支持点P2に合わせて自由に車幅方向に変更してレイアウトでき、その変更後のサイド部材3の位置と連結可能な前側クロス部材5及び後側クロス部材1を使用すればよい。
【0025】
ここで、上記のように後側弾性支持点P1の位置を変更しない場合には、後側クロス部材1の素材として同一のものを使用して、図2に示すように、左右の両端部1aの曲げ方を調整することで、サイド部材3の取付け面(サイド部材3と後側クロス部材1との連結部B)を車幅方向に変位させて、上記トレッド違いに対応させることができる。
【0026】
上記曲げ加工で、サイド部材3の取付け面位置を調整する場合には、後側サイド部材3として曲げ加工の容易なパイプ材を使用すると良い。
なお、トレッド違いに対応して、サイド部材3の取付け面の位置を変更することなく前側弾性支持点P2を車幅方向外方に移動すると、リンク取付け角度が変更されるばかりか、サイド部材3の取付け面と前側弾性支持点P2との間の車幅方向のオフセット量が大きくなり、サイド部材3と後側クロス部材1との連結部Bが強度上及び剛性上の点で不利となる。
【0027】
また、ロアリンクから横力が入力されるが、前側のロアリンク取付け点にあっては、サイド部材3の内側に対し車幅方向から前側クロス部材5が連結しているので、当該前側クロス部材5とサイド部材3との連結部Cに大きなせん断力が入力されることが防止される。
また、後側のロアリンク取付け点にあっては、従来のように後側のロアリンク取付け点をサイド部材3に設定すると、ロアリンクからの入力によって後側クロス部材1とサイド部材3との連結部Bに大きなせん断力が入力される。しかし、本実施形態では、後側のロアリンク取付け点を構成するブラケット7を、車体側部材に弾性支持される後側クロス部材1に設定しているため、本実施形態のメンバ構造を採用しても、ロアリンクからの入力によって後側クロス部材1とサイド部材3との連結部Bに大きなせん断力が入力されることを防止できる。
【0028】
また、ディファレンシャル・ギヤからワインドアップ入力を受けるが、本実施形態では、ディファレンシャル・ギヤの車両前後方向後側を支持する後側クロス部材1が直接、車体側部材に弾性支持されているので、従来のように、サイド部材3と後側クロス部材1との連結部Bに上記ワインドアップ入力による大きなせん断力が発生することが防止され、当該ワインドアップ入力に対しサイド部材3と後側クロス部材1との連結部Bが強度上や剛性上の点で有利な構造となる。
【0029】
また、本実施形態では、上述のように、後側クロス部材1を、平面視で、車両前後方向前側に凸の略円弧状に曲げた形状に成形することで、当該後側クロス部材1を車幅方向に向けて直線上に延在させた場合に比べて、当該後側クロス部材1、更にはサスペンションメンバA全体の、車両前後方向荷重に対する剛性が高く設定されている。これと同時に、上述のように、曲げ方や曲げ量を調整することで、後側クロス部材1については、同一の素材を使用しつつ、トレッド違いに対応してサイド部材3の取付け面の位置を容易に変更することができる。
【0030】
もっとも、後側の弾性支持部材2の位置も変更する場合には、別の部材から後側クロス部材1を作成すればよい。この場合であっても、左右のサイド部材3は共用可能となる。
ここで、サスペンションメンバ構造として、前後のクロス部材間に左右のサイド部材を前後に架設することも考えられる(この場合には、前後のクロス部材の各端部に弾性支持部材が配置される)が、トレッド違いに対応して後側の弾性支持点を固定して前側の弾性支持点の位置を変更する場合に、4つの部品とも変更する必要があり共用化を図ることが出来なくなるばかりか、従来と同様に全てのロアリンク取付け点をサイド支持部材に設定した場合には、ロアリンクからの横力に対して両クロス部材とサイド部材との各連結部が強度上や剛性上の点で不利な構造となる。
【0031】
次に、第2の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記第1実施形態と同様な部材については、同一の符号を付して詳細は省略する。
本実施形態のサスペンションメンバAは、図3に示すように、前側クロス部材5と後側クロス部材1を入れ替えたような構造となっている。
すなわち、前側クロス部材5が、略車幅方向に延在している。この前側クロス部材5の左右両端部5a側は、車両前後方向前側に曲げられて、全体として略円弧を描いて車幅方向に延在している。その左右両端部1aにそれぞれ弾性支持部材であるマウントインシュレータ4が取り付けられている。
【0032】
その前側クロス部材5の後面における左右対称の位置には、それぞれサイド部材3の取付け面が設けられ、その各サイド部材3の取付け面に対してサイド部材3の前端部が溶接によってそれぞれ取り付けられる。各サイド部材3は略車両前後方向後方に延設し、その各サイド部材3の後端部に、弾性支持部材であるマウントインシュレータ2が設けられている。
【0033】
その一対のサイド部材3間における後側部分に後側クロス部材1が配置して、当該後側クロス部材1の両端部はそれぞれサイド部材3の内面に溶接により取り付けられている。
そして、上記前側クロス部材5に設けたマウントインシュレータ4及び両サイド部材3の後端部に設けたマウントインシュレータ2によって、サスペンションメンバAは、車体側部材に弾性支持される。
【0034】
また、ロアリンクの後側取付け用ブラケット7を、サイド部材3の後側(後側クロス部材1との連結部B近傍)に設けると共に、当該ロアリンクの前側取付け用ブラケット6(ロアリンク取付け点)を前側クロス部材5に設けている。
なお、上記各サイド部材3は、延在方向途中位置が上方に湾曲し、その湾曲部に、アッパリンク取付け用の前後のブラケット8が取り付けられている。
【0035】
さらに、不図示のディファレンシャル・ギヤが、後側クロス部材1及び前側クロス部材5に対して弾性ブッシュ9を介して弾性支持されている。
上記構成のサスペンションメンバ構造にあっては、車両のトレッドの違いに対応して、前側の弾性支持点P2の位置を変更することなく、後側の弾性支持点P1を車幅方向にオフセットしたサスペンションメンバを製造する場合には、前後のクロス部材1,5の部品だけつまり2部品だけが変更部品となり、サイド部材3は共用可能となる。
【0036】
すなわち、本実施形態のサスペンションメンバ構造では、前側の弾性支持点P2の位置は、前側クロス部材5によって決定されて、左右のサイド部材3は、前側の弾性支持点P2の位置に直接影響しないため、トレッド違いに対応して、左右のサイド部材3の位置を、後側の弾性支持点P2に合わせて自由に車幅方向に変更してレイアウトでき、その変更前のサイド部材3の位置と連結可能な後側クロス部材1及び前側クロス部材5を使用すればよい。
【0037】
ここで、上記のように前側弾性支持点P2の位置を変更しない場合には、前側クロス部材5の素材として同一のものを使用して、左右の両端部5aの曲げ方を調整することで、サイド部材3取付け面を車幅方向に変位させて、上記トレッド違いに対応することができる。上記曲げ方でサイド部材3取付け面を調整する場合には、前側サイド部材3としてパイプ材を使用すると良い。
【0038】
また、ロアリンクから横力が入力されるが、後側のロアリンク取付け点にあっ点は、サイド部材3の内側に対し車幅方向から後側クロス部材1が連結しているので、当該後側クロス部材1とサイド部材3との連結部Bに大きなせん断力が入力されることが防止される。
また、前側のロアリンク取付け点にあっては、従来のように前側のロアリンク取付け点をサイド部材3に設定すると、ロアリンクからの入力によって前側クロス部材5とサイド部材3との連結部Cに大きなせん断力が入力される。しかし、本実施形態では、前側のロアリンク取付け用ブラケット6を、車体側部材に弾性支持される前側クロス部材5に設定しているため、本実施形態のメンバ構造を採用しても、ロアリンクからの入力によって前側クロス部材5とサイド部材3との連結部Cに大きなせん断力が入力されることが防止される。
【0039】
また、ディファレンシャル・ギヤからワインドアップ入力を受けるが、本実施形態では、ディファレンシャル・ギヤの車両前後方向前側を支持する前側クロス部材5が直接、車体側支持部材に弾性支持されているので、従来のように、サイド部材3と前側クロス部材5との連結部Cに上記ワインドアップ入力による大きなせん断力が発生することが防止され、当該ワインドアップ入力に対しサイド部材3と前側クロス部材5との連結部Cが強度上及び剛性上の点で有利な構造となる。
【0040】
また、本実施形態では、上述のように、前側クロス部材5を、車両前後方向後側に凸の略円弧状に曲げた形状に成形することで、前側クロス部材5を車幅方向に直線上に延在させた場合に比べて、当該前側クロス部材5、更にはメンバA全体の、車両前後方向荷重に対する剛性が高く設定されている。これと同時に、上述のように、曲げ方や曲げ量を調整することで、前側クロス部材5については、同一の部材を使用して、トレッド違いに対応してサイド部材3取付け面の位置を容易に変更することができる。
【0041】
もっとも、前側の弾性支持点P2の位置も変更する場合には、別の部材から前側クロス部材5を作成すればよい。この場合であっても、左右のサイド部材3は共用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係るサスペンションメンバ構造を示す平面図である。
【図2】トレッド対応について説明するための図である。
【図3】本発明に基づく第2実施形態に係るサスペンションメンバ構造を示す平面図である。
【図4】従来のサスペンションメンバ構造を示す平面図である。
【符号の説明】
1 後側クロス部材
2 後側のマウントインシュレータ(弾性支持部材)
3 サイド部材
4 前側のマウントインシュレータ(弾性支持部材)
5 前側クロス部材
6 前側のロアリンク取付け用ブラケット
7 後側のロアリンク取付け用ブラケット
8 アッパリンク取付け用ブラケット
9 ディファレンシャル・ギヤ取付け用弾性ブッシュ
B 後側クロス部材とサイド部材との連結部
C 前側クロス部材とサイド部材との連結部
Claims (5)
- 車両前後方向に対向配置されてそれぞれ略車幅方向に延在する前側クロス部材5及び後側クロス部材1と、略車両前後方向に延在する左右のサイド部材3とを組み付けて構成され、車輪と車体との間に介在するサスペンションリンクを揺動自在に支持すると共に、車両前後方向前側及び後側が、それぞれ左右一対の弾性支持部材4,2を介して車体側部材に支持されるサスペンションメンバ構造において、
上記後側の弾性支持部材2を後側クロス部材1の左右両端部側にそれぞれ配置し、上記前側の弾性支持部材4を左右のサイド部材3の前端部にそれぞれ配置して、平面視で車両前後方向前側に凸の略円弧形状に曲げた形状に成形された後側クロス部材1の前面の曲げ形成され外方向後側に傾斜した取付面Bに対し上記左右のサイド部材3の後端部をそれぞれ連結すると共に、その左右のサイド部材3間に上記前側クロス部材5を配置したことを特徴とするサスペンションメンバ構造。 - 上記後側クロス部材1に対しロアリンク取付け点7を配置したことを特徴とする請求項1に記載したサスペンションメンバ構造。
- 車両前後方向に対向配置されてそれぞれ略車幅方向に延在する前側クロス部材5及び後側クロス部材1と、略車両前後方向に延在する左右のサイド部材3とを組み付けて構成され、車輪と車体との間に介在するサスペンションリンクを揺動自在に支持すると共に、車両前後方向前側及び後側が、それぞれ左右一対の弾性支持部材4,2を介して車体側部材に支持されるサスペンションメンバ構造において、
上記前側の弾性支持部材4を前側クロス部材5の左右両端部側にそれぞれ配置し、上記後側の弾性支持部材2を左右のサイド部材3の後端部にそれぞれ配置して、平面視で車両前後方向後側に凸の略円弧形状に曲げた形状に成形された前側クロス部材5の後面の曲げ形成され外方向前側に傾斜した取付面Cに対し上記左右のサイド部材3の前端部をそれぞれ連結すると共に、その左右のサイド部材3間に上記後側クロス部材1を配置したことを特徴とするサスペンションメンバ構造。 - 上記前側クロス部材5に対しロアリンク取付け点6を配置したことを特徴とする請求項3に記載したサスペンションメンバ構造。
- 上記前側クロス部材5及び後側クロス部材1にディファレンシャル・ギヤが弾性支持されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載したサスペンションメンバ構造。
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